JP2003065429A - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents
自動変速機の変速制御装置Info
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Abstract
実に検出でき、吹き上がりを抑える制御に移行できる自
動変速機の変速制御装置を提供する。 【解決手段】 複数の摩擦係合要素の係合・開放の切り
換えによって変速を行なうとともに、低速段側への変速
中にはタービン回転数が所定速度で増加するように摩擦
係合要素への油圧を制御するようにした自動変速機2の
変速制御装置において、低速段側の係合時タービン回転
数T3を算出し、係合側の摩擦係合要素C2への係合油
圧の出力開始後から上記係合時タービン回転数T3に達
した後までの間の所定時間内におけるタービン回転数の
上昇状況により吹き上がりの発生を検出し、吹き上がり
の発生を検出したときには係合側の摩擦係合要素C2に
供給する油圧の上昇割合を上記所定時間内における上昇
割合より大きくした。
Description
動変速機の変速制御装置に関し、例えば4速から3速へ
というように高速段から低速段に変速するダウンシフト
時の吹き上がりによる変速ショックを抑えることができ
るようにした変速制御装置に関する。
るいはブレーキ)を備え、これら摩擦係合要素に油圧を
供給することによって何れか1つ又は複数の摩擦係合要
素を選択的に係合させ、もって複数の変速段を実現する
ようにした自動変速機が知られている。
から3速にダウンシフトする場合には例えば1つのブレ
ーキを解放しつつタービン回転数が同期回転数になると
1つのクラッチを係合させることとなる。このようなダ
ウンシフト時にクラッチの係合が遅れるとタービン回転
数が吹き上がることになるが、この場合にも正常な場合
と同じ処理が行われるため、吹き上がりを急激に押さえ
こむことによるショックが発生するといった問題があ
る。
するようにした制御方法として、従来例えば特開平11
−198682号公報に記載されているものがある。こ
れはダウンシフト時の吹き上がりを防止するために、小
オリフィス通路と大オリフィス通路を切り換えてクラッ
チの係合開始時期を調整するようにしたものである。
の場合、オリフィス径が予め決められており、吹き上が
り度合によって制御が適切になるとは限らず、ショック
を十分に低減できない場合が生じる恐れがある。
めに入力回転率の変化を検出するようにしており、この
方法ではスロットル開度により入力回転数が変化するの
で、誤判定が発生する可能性がある。
たものであり、入力回転数に変化があっても吹き上がり
を確実に検出でき、吹き上がりを抑える制御に移行でき
る自動変速機の変速制御装置を提供することを課題とし
ている。
の摩擦係合要素の係合・開放の切り換えによって変速を
行なうとともに、低速段側への変速中にはタービン回転
数が所定速度で増加するように摩擦係合要素への油圧を
制御するようにした自動変速機の変速制御装置におい
て、低速段側の係合時タービン回転数を算出し、係合側
の摩擦係合要素への係合油圧の出力開始後から上記係合
時タービン回転数に達した後までの間の所定時間内にお
けるタービン回転数の上昇状況により吹き上がりの発生
を検出し、吹き上がりの発生を検出したときには係合側
の摩擦係合要素に供給する油圧の上昇割合を上記所定時
間内における上昇割合より大きくしたことを特徴として
いる。
記係合側の摩擦係合要素に供給する油圧の上昇割合を大
きくした後に、タービン回転数の降下を検出したときに
は上記上昇割合を上記吹き上がり検出時の上昇割合より
小さくすることを特徴としている。
摩擦係合要素への係合油圧の出力開始後から係合時ター
ビン回転数に達した後までの所定時間(吹き上がり判定
時間)内におけるタービン回転数の上昇状況により、例
えば上記所定時間内におけるタービン回転数の上昇量が
所定値(吹き上がり判定回転数)以上のときには吹き上
がりが発生したと判断するようにしたので、仮に入力回
転数に変化があっても吹き上がりの発生を確実に検出で
きる。
係合側の摩擦係合要素に供給する油圧の上昇割合を上記
所定時間内における上昇割合より大きくしたので、吹き
上がりが発生した場合には、係合側の摩擦係合要素がよ
り早く係合することとなり、タービン回転数の吹き上が
り量を抑制できる。
合要素に供給する油圧の上昇割合を大きくした後に、タ
ービン回転数の降下を検出したときには上記上昇割合を
上記吹き上がり検出時の上昇割合より小さくしたので、
タービン回転数が降下に転じた場合に係合側摩擦係合要
素を必要以上に速く係合させるのを防止でき、係合側の
摩擦係合要素の係合ショックを小さくでき、その結果、
変速ショックを抑えることができる。
図面に基づいて説明する。
るための図である。本実施形態の自動変速機を搭載した
車両のシステムを示す図1において、エンジン1の出力
は、自動変速機2のトルクコンバータ3を経て変速機構
4に伝達され、さらに該変速機構4から出力軸5を介し
て車輪(図示せず)に伝達される。
クコンバータ3を介して駆動されるオイルポンプ6を備
えており、このオイルポンプ6の吐出圧は油圧制御回路
7に送られる。この油圧制御回路7はB1ブレーキ用,
C2クラッチ用,C3クラッチ−B2ブレーキ用の3つ
の電磁弁32〜34を備えており、これら電磁弁32〜
34をコントローラ35で開閉制御することにより、変
速機構4に内蔵されている各種摩擦係合要素(クラッチ
又はブレーキ)への油圧を走行状態に応じた各種の信号
a〜fに応じて制御している。なお、ここでは上記コン
トローラ35にシフトポジション,タービン回転数,車
速,スロットル開度,ATF油温,エンジン回転数など
の信号a〜fが入力されているが、この他の信号を入力
してもよい。
その断面側面図、図4は要部の拡大図である。この変速
機構4は、エンジン動力がトルクコンバータ3のポンプ
羽根車3aからタービン羽根車3bを介して伝達される
入力軸10と、摩擦係合要素である3個のクラッチC1
〜C3,2個のブレーキB1,B2,ワンウエイクラッ
チFからなる入力経路切替機構15と、ラビニヨウ型遊
星歯車機構11と、差動装置14等とを備えている。
ている。上記入力軸10と同一軸線上にかつ相対回転可
能に配置された中間軸19の図示左部(後部)上に後サ
ンギヤ11bが回転自在に配設され、該後サンギヤ11
bに一体形成されて中間軸19の図示右部(前部)に延
びる筒状のボス部11b′上に前サンギヤ11aが回転
自在に配設されている。
部)にはキャリア11cが該中間軸15と共に回転する
ようにスプライン嵌合等により装着され、該キャリア1
1cに植設されて前側に延びる後ピニオン軸11gによ
り回転自在に支持された軸長の短い後ピニオン11eは
上記後サンギヤ11bに噛合し、前ピニオン軸11hに
より回転自在に支持された軸長の長い前ピニオン11d
の前部は上記前サンギヤ11aに噛合し、さらに該前ピ
ニオン11dの後部はリングギヤ11fの内歯に噛合し
ている。なお、リングギヤ11fの回転はプライマリー
リダクションドライブギヤ12からドリブンギヤ13を
経て上記差動装置14に伝達される。
有している。上記クラッチC1は、上記入力軸10と上
記前サンギヤ11aとを接断するためのもので、上記入
力軸10にこれと共に回転するように装着されたカップ
状のクラッチアウタ16aと、上記前サンギヤ11aに
結合固定されたカップ状のクラッチインナ16bと、該
クラッチインナ16b,クラッチアウタ16aとの間に
配設された複数のクラッチ板16cと、該クラッチ板1
6cを軸方向に移動させて互いに圧接させるカップ状の
ピストン16dとを備えている。このピストン16dは
上記クラッチアウタ16a内にこれと共に回転するよう
に、かつ軸方向移動可能に配設され、該クラッチアウタ
16aとピストン16dとの間の空間(クラッチC1用
油圧室)16に油圧が供給されると、上記クラッチ板1
6cを圧接させて該クラッチC1を接続状態にする。
記後サンギヤ11bとを接断するためのもので、上記ク
ラッチC1のピストン16dが兼用されているクラッチ
アウタ17aと、上記後サンギヤ11bのボス部11
b′にこれと共に回転するようスプライン嵌合等で結合
されたカップ状のクラッチインナ17bと、該クラッチ
インナ17b,上記クラッチアウタ17aとの間に配設
された複数のクラッチ板17cと、該クラッチ板17c
を軸方向に移動させて互いに圧接させるカップ状のピス
トン17dとを備えている。このピストン17dは上記
ピストン16d内にこれと共に回転しかつ軸方向に移動
可能に配設され、該ピストン16dと17dとの間の空
間(クラッチC2用油圧室)17に油圧が供給される
と、上記クラッチ板17cを互いに圧接させて該クラッ
チC2を接続状態にする。なお、16eはピストン16
d,17dを後退端位置に付勢するリターンスプリング
である。
記中間軸19ひいてはキャリア11cとを接断するため
のもので、上記入力軸10に固定されたクラッチアウタ
18aと、上記中間軸19に固定されたクラッチインナ
18bと、該クラッチインナ,アウタ18b,18a間
に配設された複数のクラッチ板18cと、該クラッチ板
18cを軸方向に移動させて互いに圧接させるカップ状
のピストン18dとを備えている。このピストン18d
はアウタクラッチ18a内にこれと共に回転しかつ軸方
向に移動可能に配設され、該アウタクラッチ18aとピ
ストン18dとの間の空間(クラッチC3用油圧室)1
8に油圧が供給されると、上記クラッチ板18cを互い
に圧接させて該クラッチC3を接続状態にする。なお、
18eはピストン18dを後退端位置に付勢するリター
ンスプリングである。
aの回転を止めるためのものであり、ケーシング9側に
固定されたブレーキアウタ20aと上記前サンギヤ11
aに固定され上記クラッチC1のクラッチインナ16b
が兼用されているブレーキインナ20bとの間に複数の
ブレーキ板20cを配設するとともにピストン20dに
より該ブレーキ板20cを互いに圧接させるように構成
されている。上記ピストン20dは、上記ケーシング9
側に固定された環状のシリンダ部材20e内に軸方向に
移動可能に配置されており、該シリンダ部材20eとピ
ストン20dとの間の空間(ブレーキB1用油圧室)2
0に油圧を供給することにより上記ブレーキ板20c同
士を圧接させて該ブレーキB1を作動状態とする。
の回転を止めるためのものであり、ケーシング9側に固
定されたブレーキアウタ21aと上記キャリア11cに
固定されたブレーキインナ21bとの間に複数のブレー
キ板21cを配設するとともにピストン21dにより該
ブレーキ板21c同士を互いに圧接させるように構成さ
れている。上記ピストン21dは、上記ケーシング9に
形成された環状のシリンダ部9a内に軸方向に移動可能
に配置されており、該シリンダ部9aとピストン21d
との間の空間(ブレーキB2用油圧室)21に油圧を供
給することにより上記ブレーキ板21c同士を圧接させ
て該ブレーキB2を作動状態とする。
キャリヤ11cに固定され上記ブレーキインナ21bが
兼用されたクラッチインナと上記ケーシング9の内面と
の間に配設され、キャリヤ11cの正転(エンジン回転
方向)のみを許容するようになっている。
C3、ブレーキB1,B2およびワンウェイクラッチF
の作動によって、図5に示すように、前進4段、後退1
段の変速段を実現している。図5において、●は油圧が
作用していることを示している。なお、ブレーキB2は
後退時とLレンジの第1速時のみ作動する。また、図5
には上記3つの電磁弁32〜34の作動状態も示されて
いる。○は通電状態、×は非通電状態、△は一時的な通
電状態を示す。なおこの作動表は定常状態の作動を示し
ている。
制御回路7の一例を示す。この油圧制御回路は、オイル
ポンプ6,レギュレータバルブ22,マニュアルバルブ
23,ソレノイドモジュレータバルブ24,ソレノイド
リレーバルブ36,シーケンスバルブ25,フェイルセ
ールバルブ26,B1圧制御バルブ27,C2圧制御バ
ルブ28,C2ロックバルブ29,C3圧制御バルブ3
0,B2圧制御バルブ31,B1電磁弁32,C2電磁
弁33,C3−B2電磁弁34等を備えている。なお、
このC3−B2電磁弁34は、ブレーキB2とクラッチ
C3とが同時に作動することはないことから、クラッチ
C3制御用とブレーキB2制御用とを兼ねている。
プ6の吐出圧を所定のライン圧に調圧するためのバルブ
であり、マニュアルバルブ23,ソレノイドモジュレー
タバルブ24,B2圧制御バルブ31にライン圧を供給
している。
ーの手動操作に応じてスプールがL,2,D,N,R,
Pの各レンジに切り換えられ、入力ポートから入力され
たライン圧を前進用の出力ポート又は後退用の出力ポー
トから選択的に出力する。
ライン圧を減圧して上記各電磁弁32〜34に一定の元
圧を供給するバルブである。該ソレノイドモジュレータ
バルブ24の入力ポートにはレギュレータバルブ22か
らライン圧が入力され、出力ポートからソレノイドモジ
ュレータ圧が上記各電磁弁32〜34及びC2ロックバ
ルブ29の信号ポートに出力される。
圧力を制御する調圧バルブである。左端ポートには上記
B1電磁弁32からのソレノイド圧が入力されており、
該ソレノイド圧に比例した油圧を上記ブレーキB1に供
給する。
行中に、クラッチC2,C3及びブレーキB1が同時に
係合する多重噛み合い(インタロック)を防止するため
のバルブである。
3又はC2圧制御バルブ28の作動不良時に第1速を保
証する機能を有する。また上記C3−B2電磁弁34を
クラッチC3とブレーキB2の制御に兼用するためにB
2圧制御バルブ31とC3圧制御バルブ30の元圧を切
り換える機能、後退レンジへの切替過渡時にフェイルセ
ーフバルブ26の右端ポートへRレンジ圧を導く機能、
ブレーキB2圧を作用させるときにB1ブレーキ圧とク
ラッチC3圧の元圧をドレーンさせる機能等を有する。
を制御する調圧バルブであり、左端ポートには上記C3
−B2電磁弁34からRレンジ時にソレノイド圧が入力
されており、中央ポートはフェイルセーフバルブ26の
ポートと接続されている。また右端ポートはシーケンス
バルブ25を介してブレーキB2と接続され、Lレンジ
の1速時及びRレンジへの切替過渡時にB2ブレーキへ
の油圧を供給する。
を制御するためのバルブである。入力ポートには前進時
のライン圧が入力され、出力ポートからC2クラッチ圧
が出力される。左端ポートにはC2ロックバルブ29を
介してC2電磁弁33のソレノイド圧が入力され、C2
クラッチ圧はソレノイド圧に比例する。
28の左端ポートに対して、発進時にはC2電磁弁33
のソレノイド圧を供給し、走行中(1〜3速)は最大油
圧を供給するように切り換えるバルブである。
を制御するためのバルブであり、左端ポートにはC3−
B2電磁弁34のソレノイド圧が入力される。
段への変速制御について、例えば4速から3速にダウン
シフトする場合を、主として図7,及び図8に基づいて
説明する。
転数であっても同様の特性を示す)の時間変化を、同図
(b),(c)はクラッチC2用電磁弁33,ブレーキ
B1用電磁弁32への供給電流値を示しており、1A,
0Aは最大値(100%),最小値(0%)を示す。ま
た同図(d)はブレーキB1用油圧室,クラッチC2用
油圧室への供給油圧を示す。
なように、ブレーキB1を開放しつつクラッチC2を係
合させることによって行なわれる。なお、ブレーキB1
用電磁弁32はノーマルクローズ(常閉)弁であり、非
通電時閉で供給電流を増大することにより開度が増加
し、4速状態では全開、3速状態では全閉となる。一
方、クラッチC2用電磁弁33はノーマルオープン(常
開)弁であり、供給電流を減少させることにより開度が
増加して非通電時全開となり、4速状態では全閉、3速
状態では全開となる。
(ステップS1)、まずB1電磁弁32への電流値が最
大値1A(全開時電流値)から一段低い開放開始時電流
値B1Aaに低減されて保持される(ステップS2)。
またC2電磁弁33への電流値は、変速指令から時間t
1が経過したとき、つまり上記B1電磁弁32への電流
値低減から僅かに遅れて最大値1A(全閉時電流値)か
ら最小値0A(全開時電流値)に低減されて一定時間
(時間t1まで)保持され、その後、最大値1Aから一
段低い所定の待機電流値C2Aaに一定時間(時間t2
まで)保持され(ステップS3〜S5)、さらに待機電
流値C2Aaより一段低いオフセット電流値C2Abに
低減保持される(ステップS6)。
り、ブレーキB1用油圧室の油圧はライン圧Pから一段
低い開放開始時圧B1Paに低下する。すると変速機構
4は作用する負荷が減少してニュートラル近似状態とな
り、これによりタービン回転数が4速所定速度時の回転
数T4から上昇し始める。
値制御により、クラッチC2の油圧室への油圧は、該油
圧室に作動油が充満するがピストン17 dが移動しない
程度の値に設定された待機圧C2Paに一定時間保持さ
れ、これにより油圧経路が作動油で充満され、僅かな油
圧上昇によりピストン17dが移動開始する状態、即ち
図4においてピストン17dの先端とクラッチ板17c
との間に隙間Sが確保されている状態に保持される。
値制御により、クラッチC2の油圧室への油圧は、ピス
トン17dが移動するもののクラッチ板17c同士が当
接して動力を伝達するまでには至らない程度の値に設定
されたオフセット圧C2Pbに保持される。これにより
図4においてピストン17dとクラッチ板17cとの隙
間Sはなくなり、さらにクラッチ板17c同士の隙間も
略無くなった状態となっている。
2Paに一定時間保持した後、オフセット圧C2Pbに
保持するようにしたので、後述する係合油圧C2Pcを
供給すると直ちにクラッチ板17c同士の係合を開始さ
せることができ、もって係合開始までの時間を短縮で
き、変速タイムラグを小さくして応答性を向上できる。
加するように上記B1電磁弁32への電流値B1Ab、
ひいてはブレーキB1への油圧B1Pbがフィードバッ
ク制御される(ステップS8)。そしてステップS9に
おいて、タービン回転数が3速所定速度時の係合時回転
数T3より所定回転数(例えば30〜50rpm)低く
設定された同期回転数に達したことが検出された場合に
は、係合側の摩擦係合要素、つまりクラッチC2用電磁
弁33への電流がC2Abから、これより一段小さくか
つ所定割合で減少するC2Acに制御され(ステップS
10)、これによりクラッチC2の油圧室への油圧は所
定割合で増加する係合油圧C2Pcとなる。
チC2への係合油圧C2Pcの出力が開始された後か
ら、所定の吹き上がり判定時間が経過するまでの間にお
けるタービン回転数の上昇状況により吹き上がりが発生
したか否かが検出される(ステップS11)。具体的に
は、上記同期回転数が検出された後、時間t4が経過す
るまでにタービン回転数が所定の吹き上がり判定回転数
Tj(例えば100rpm)より大きく上昇した場合に
は吹き上がりが発生したと判定される。なお、上記ブレ
ーキB1用電磁弁32への電流値は、上記判定時間経過
後においては0Aとされ、該電磁弁32は全閉となる。
き上がりが検出されたときには、係合側の摩擦係合要素
であるクラッチC2用電磁弁33への電流値が上記判定
時間内におけるC2Acからこれより減少割合の大きい
C2Adに変更される(ステップS12)。これにより
クラッチC2に供給される油圧が上記吹き上がり判定時
間内におけるC2Pcからこれより上昇割合の大きいC
2Pdに変更される。その結果、図7(a)に実線で示
すように、上昇割合を変更しない場合(同図に破線で示
されている)よりタービン回転数の増加割合が減少され
る。なお、同図(a)における一点鎖線は、吹き上がり
の発生しない正常時を示している。
Adに変更された後、例えば時間t5において上記ター
ビン回転数の降下が検出されたときには(ステップS1
3)、上記クラッチC2用電磁弁33への電流値は、上
記C2Adから、該電流値C2Ad及びC2Acより減
少割合の小さいC2Aeに変更される(ステップS1
4)。これによりクラッチC2に供給される油圧が上記
上昇割合の大きいC2Pdから該油圧C2Pd及びC2
Pcより上昇割合の小さいC2Peに変化する。その結
果、タービン回転数の減少割合が必要以上に大きくなる
のが回避され、変速ショックが減少される。
た後、タービン回転数が3速の係合時回転数T3に略一
致すると、クラッチC2用電磁弁33への電流値がC2
Aeからこれより減少割合の大きいC2Afに変更さ
れ、続いて0Aとされる。これによりC2クラッチ用油
圧はC2Peからこれより増加割合の大きいC2Pfを
経てライン圧Pとなる。
れ、クラッチC2(係合側の摩擦係合要素)への係合油
圧C2Pcの出力が開始された後、係合時タービン回転
数T3に達した後の所定時間(t3〜t4)内における
タービン回転数の上昇量が所定値Tj以上のときには吹
き上がりが発生したと判断するようにしたので、仮に入
力回転数に変化があっても吹き上がりを確実に検出でき
る。
は、クラッチC2に供給する油圧C2Pdの上昇割合を
上記所定時間内における油圧C2Pcの上昇割合より大
きくしたので、タービン回転数の吹き上がり量を抑制で
きる。ちなみに、油圧の上昇割合を変化させない場合に
は、タービン回転数は図7(a)に破線で示すように大
きく上昇することとなる。
C2Pcからこれより上昇割合の大きいC2Pdに変化
させた後に、タービン回転数の降下を検出したときに
は、上記クラッチC2への油圧を上記C2Pdから、該
油圧C2Pd及びC2Pcより上昇割合の小さいC2P
eに変化させたので、上記クラッチC2の係合ショック
を小さくでき、変速ショックを抑えることができる。ち
なみに係合油圧の上昇割合を、特に図7(a)に破線で
示すようにタービン回転数が大きく吹き上がった場合に
上記吹き上がり検出後の油圧C2Pdのままにしておく
と、タービン回転数が高回転数から3速用係合時回転数
T3に急激に降下することとなり、変速ショックが大き
くなる。
御装置を備えた車両の模式構成図である。
側面図である。
る。
ン回転数,電磁弁電流値,油圧の時間経過を示す特性図
である。
チャートである。
Claims (2)
- 【請求項1】 複数の摩擦係合要素の係合・開放の切り
換えによって変速を行なうとともに、低速段側への変速
中にはタービン回転数が所定速度で増加するように摩擦
係合要素への油圧を制御するようにした自動変速機の変
速制御装置において、低速段側の係合時タービン回転数
を算出し、係合側の摩擦係合要素への係合油圧の出力開
始後から上記係合時タービン回転数に達した後までの間
の所定時間内におけるタービン回転数の上昇状況により
吹き上がりの発生を検出し、吹き上がりの発生を検出し
たときには係合側の摩擦係合要素に供給する油圧の上昇
割合を上記所定時間内における上昇割合より大きくした
ことを特徴とする自動変速機の変速制御装置。 - 【請求項2】 請求項1において、上記係合側の摩擦係
合要素に供給する油圧の上昇割合を大きくした後に、タ
ービン回転数の降下を検出したときには上記上昇割合を
上記吹き上がり検出時の上昇割合より小さくすることを
特徴とする自動変速機の変速制御装置。
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JP2001257400A JP3775489B2 (ja) | 2001-08-28 | 2001-08-28 | 自動変速機の変速制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2001257400A JP3775489B2 (ja) | 2001-08-28 | 2001-08-28 | 自動変速機の変速制御装置 |
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JP3775489B2 JP3775489B2 (ja) | 2006-05-17 |
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JP (1) | JP3775489B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018017309A (ja) * | 2016-07-27 | 2018-02-01 | トヨタ自動車株式会社 | 車両の制御装置 |
-
2001
- 2001-08-28 JP JP2001257400A patent/JP3775489B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
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