JP2003064432A - 接続部品の接点構造 - Google Patents

接続部品の接点構造

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JP2003064432A JP2001255432A JP2001255432A JP2003064432A JP 2003064432 A JP2003064432 A JP 2003064432A JP 2001255432 A JP2001255432 A JP 2001255432A JP 2001255432 A JP2001255432 A JP 2001255432A JP 2003064432 A JP2003064432 A JP 2003064432A
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Yukiya Nomura
幸矢 野村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐アーク性及び接触信頼性に優れる接続部品
(例えば嵌合型接続端子)の接点構造を得る。 【解決手段】 一対の解離可能な接点部分の接触によっ
て電気回路を形成する接続部品の接点構造において、高
電位側の接続部品の前記接点部分が、Fe:1.0〜
2.5質量%を含有し、残部が90質量%以上のCuを
含む銅合金材の裸材で構成され、低電位側の接続部品の
解離可能な接点部分が、Snめっき銅合金材で構成され
る。高電位側を上記銅合金材裸材とすることで耐アーク
性が向上し、悌電位側をSnメッキ銅合金材とすること
で接触信頼性が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一対の接点部分
(金属部分)の接触によって電気回路を形成する嵌合型
接触端子のような接続部品の接点構造に関する。
【0002】
【従来の技術】地球環境保護の観点から低燃費車の開発
が指向されるなかで、自動車用電源の高電圧化が検討さ
れている。現行の14ボルト電源を例えば42ボルトに
代えると、同じ電力を得るためには電流は1/3で済む
ため、電線、端子等の導電部品を小型化でき、それだけ
で、自動車一台当たり、数十キログラムの軽量化が可能
であると言われている。現在、自動車用端子材料とし
て、Cu−30%Zn、りん青銅、脱酸銅、OFC、C
u−Fe−P系等の各種銅合金板又は条が多用されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】自動車用電源が高電圧
化した場合は、例えば通電中に誤ってコネクタを外した
ようなとき、あるいは走行中の振動によって電極間が瞬
間的にオープンになるとき(チャッタリング現象発生
時)に、オス−メス端子間にアークが発生し、端子が焼
損するおそれがある。焼損した端子はコネクタごとワイ
ヤから切断し交換せざるを得ないことから、耐アーク性
に優れた端子材料が必要とされる。ここで耐アーク性と
は、アーク放電が継続しにくい、アーク放電が発生
しても、端子が焼損しにくい、アーク放電が発生して
も、オス−メス端子が溶着しにくい性質をいう。
【0004】自動車用の通電部材、特に端子材やバスバ
ー材は通常、接触信頼性を確保するために、軟質のSn
めっきを施しておくのが一般的である。これはSnが軟
質であるため、適切な押し付け荷重で容易に表面酸化膜
を破壊でき、接点間を低い接触抵抗値に保ち、かつ大き
な接触面積を確保することが可能になるからである。し
かしながら、Snは融点が低いため、その耐アーク性は
極めて低く、容易に焼損あるいは溶着が発生する。その
ため、高融点の貴金属めっきを施す場合もあるが、コス
ト高を招き、また特に排気ガスに含まれる二酸化窒素を
含む雰囲気での耐食性に劣ることから、適用部位は極め
て限られた箇所に限定される。また、銅合金に耐アーク
性を具備させるため、銅とカーボン、銀、あるいはさま
ざまな元素や酸化物を粉末状態で焼結させた粉末焼結品
がスイッチなどの接点として使用されているが、大気造
塊による伸銅品生産に比べて、低コスト・大量生産には
不向きであり、端子の接点として使用するのは困難であ
る。
【0005】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたもので、耐アーク性に優れる接続部品の接点構造を
得ることを主たる目的とし、さらに、接触信頼性(低い
総合抵抗・・・・後述)にも優れた接点構造を得ることを他
の目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、一対の解離可
能な接点部分の接触によって電気回路を形成する接続部
品の接点構造において、高電位側の接続部品の前記接点
部分が、Fe:1.0〜2.5%を含有し、残部が90
%以上のCuを含む銅合金材の裸材で構成されることを
特徴とする。また、この接点構造において、低電位側の
接続部品の解離可能な接点部分が、Snめっき銅合金材
で構成されることが望ましい。ここで、接点構造の高電
位側とは、図4の例で説明すれば、電流Iの向きの上流
側に位置する接点A側を意味し、低電位側とは、下流側
に位置する接点B側を意味する。また、裸材とは、めっ
き等の表面処理方法で金属製皮膜を形成していない材料
のことであり、Snめっき銅合金材とは、銅合金を母材
としてその最表面に純Snめっき層又はSn合金めっき
層が形成されている材料のことである。
【0007】
【発明の実施の形態】まず、本発明に係る接続部品の接
点構造において、その高電位側に用いられる金属接触部
品の成分組成について説明する。 Fe:Feは銅又は銅合金中で耐アーク性を向上させる
作用がある。しかしながら、1%未満ではその効果が不
十分であり、2.5%を越えて含有すると、二相分離状
態となり、耐アーク性や機械的性質を劣化させる粗大F
e粒子が発生し、均質な板条を得ることができない。従
って、Feの含有量は1.0〜2.5%とする。望まし
くは1.0〜2.1%、さらに望ましくは1.8〜2.
0%である。なお、Feは析出状態、又は一部がFe粒
子として析出し、それ以外は銅中へ固溶した混合状態の
いずれでもよい。
【0008】Cu:Cuは電気伝導、熱伝導の経路及び
各種添加元素の作用を発現させ、端子等の構造物を成形
する基材としての役割を持っているが、各種添加元素の
合計が10%を越え、残部Cu量が90%を下回るとF
eの固溶限が急激に狭まり、耐アーク性や機械的性質を
劣化させる粗大Fe粒子が発生する。従って、残部Cu
量は90%以上とする。
【0009】その他:銅合金にはFe以外の添加元素と
して、P、Si、Zn、Mg、Sn、Cr、Ti、A
g、Zr、In、Mn、Co、Ni、Al等が必要に応
じて添加され、そのほかS、Sb、As、Pb等の不可
避不純物も含まれる。これらの元素を添加する場合、P
は0.05%以下、Siは0.1%以下、Znは5%以
下、Mgは0.2%以下、Snは0.2%以下、Cr、
Ti、Ag、Zr、Inの各元素は合計で5%以下、M
n、Co、Ni、Alの各元素は合計で0.5%以下の
範囲が望ましい。なお、P、Siは溶解・鋳造時の脱酸
及び板材のアーク放電時の耐溶着性向上の作用をもち、
ZnはSnめっき耐剥離性を向上させ、さらに裸材にお
いては接触信頼性を低下させる銅酸化皮膜の成長抑制及
び水濡れ時の耐リーク性向上の作用をもち、Mg、Sn
は板材の曲げ加工性及び弾性向上の作用をもち、さらに
アーク放電時の耐溶着性向上の作用をもつ。Cr、T
i、Ag、Zr、Inの各元素はアーク放電抑制作用が
あり、Mn、Co、Ni、Alの各元素は粒界強化の作
用がある。
【0010】接点構造:本発明に係る接点構造では、耐
アーク性を発現させるため、高電位側の接続部品の接点
部分に前記組成の銅合金裸材を用いる。この接点構造の
場合、圧延・焼鈍などの工程を経て製造された板・条に
て接続部品を作製するとき、接続部品の少なくとも解離
可能な接点部分が裸材で構成されていればよく、解離不
可能な接点部分(例えば当該接続部品と電線などの永続
的結合部)には、結合部信頼性を高めるSn又はSnめ
っき若しくは他の金属がめっき、蒸着などで付着されて
いてもよい。さらに接触信頼性を向上させるためには、
低電位側の接続部品の接点部分にSnめっき銅合金材を
用いる。これも少なくとも解離可能な接点部分がSnめ
っき銅合金材で構成されていればよい。Snめっき銅合
金材の表面Snめっき(Sn合金を含む)層の厚さは
0.1μm以上が望ましく、その表面Snめっき層の付
着には電気めっき法、溶融めっき法、蒸着法などを用い
ることができる。さらにはリフロー処理しても構わな
い。表面Snめっき層と銅合金母材の間には中間層を設
けることができる。その中間層は、銅合金母材に含まれ
る合金元素の拡散防止用や母材表面硬度増大用のCu、
Ni、Snあるいはこれらの合金からなる金属層、耐ア
ーク性向上用のCr、Ag元素単体あるいはこれらの元
素の酸化物分散層を含む金属層などである。
【0011】高電位側、低電位側両方の接点部分に銅合
金のSnめっき材を用いると、接触信頼性は向上し、接
点部の抵抗(以下、総合抵抗と称する)は減少していく
が、接点解離によるアーク発生時に低融点のSnが溶融
し、Sn金属液滴あるいは金属蒸気によりアーク放電が
継続しやすくなる。また、溶着も発生しやすくなる。高
電位側、低電位側両方の接点部分に前記組成の銅合金裸
材を用いると、耐アーク性を発現させることができる。
ただし、接触信頼性を確保するガスタイト構造を得るた
めの接点押し付け荷重が、端子材そのものの降伏応力に
匹敵するか、それ以上の荷重が必要になる場合があり、
一動作で嵌合を完了できるようにする端子、例えば自動
車用多極コネクタには適用がむずかしい。高電位側接点
部分にのみ銅合金のSnめっき材を用いると、接触信頼
性は確保可能で、総合抵抗は減少して行くが、接点解離
によるアーク発生時に高電位側接点のSnが溶融し、S
n金属液滴あるいは金属蒸気によりアーク放電が継続し
やすくなる。また、溶着も発生しやすくなる。低電位側
接点部分にのみ銅合金Snめっき材を用いると、接触信
頼性は向上し、総合抵抗は減少して行くが、高電位側接
点部分が前記組成の銅合金裸材でなければ、アーク発生
時のダメージに高電位側接点が耐えられない。従って、
接続部品の接点構造において、耐アーク性を発現させる
には、高電位側接点部分に前記組成の銅合金裸材を用
い、さらに電気的信頼性(総合抵抗を低減)を兼備させ
るには、低電位側接点部分に銅合金のSnめっき材を用
いる。この低電位側接点部分のSnめっき材の銅合金母
材の組成は問わない。
【0012】
【実施例】次に、本発明に係る銅合金の実施例につい
て、比較例と比較して説明する。表1、2に示す組成の
銅合金をクリプトル炉において、大気中で木炭被覆下に
溶解、鋳造した。次いで、No.1〜4、7、10〜1
1、13、25の鋳塊を970℃、No.5〜6、8〜
9、12、14〜18、20〜24の鋳塊を940℃、
No.19の鋳塊を760℃でそれぞれ1時間保持後、
熱間圧延を施し、続いて面削後厚さ0.83mmまで冷
間圧延し、いずれも500℃で2時間の中間焼鈍を実施
した。次いで、この板材の酸化スケールを除去後、厚さ
0.25mmまで冷間圧延し、仕上げ焼鈍を400℃で
20秒間行った。最後にこの板材を酸洗して酸化スケー
ルを除去し、最終製品の銅合金板材とした。
【0013】
【表1】
【0014】
【表2】
【0015】なお、表1、2に示した組成の銅合金は、
いずれも最終板厚まで作製可能であった。ただし、N
o.11、No.13はFe量過剰で中間焼鈍前に粗大
なFe粒子がすでに存在している。また、No.25は
Fe量は適正であるが、Ag及びZn添加量が多く、残
部Cu量が90%を下回ってFe固溶限が狭まってお
り、やはり中間焼鈍前に粗大なFe粒子がすでに存在し
ている。
【0016】上記製造工程で得られた各銅合金板材から
供試材を採取し、基本的特性である硬さと導電率をそれ
ぞれ下記の要領で測定した。その結果を表1、2に示
す。 (硬さ)荷重4.9Nのビッカース硬度計で各供試材の
硬さを測定した。 (導電率)横川電機製ダブルブリッジ5752を用いて
JIS H0505(非鉄金属材料導電率測定法)に準
拠した導電率測定を実施した。
【0017】また、接点間の電気的信頼性を示す総合抵
抗の測定及び耐アーク性の試験を下記要領にて行った。
その結果を表3、4に示す。 (総合抵抗)各銅合金板材について裸材及びSnめっき
材を用意し、同一寸法(0.25mm厚×10mm幅×
30mm長さ)の供試材を切り出す。これらの供試材を
さらに90゜曲げ(曲げR=0mm)加工し、クロスバ
ー状に点接触する接点を各供試材の組合せについて構成
する。各供試材の組み合せは、高電位側接点をNo.1
〜10の裸材又はSnめっき材とし、低電位側をNo.
1〜25の裸材又はSnめっき材とした計1000組
(No.26〜1025)と、高電位側接点をNo.1
1〜25とし、低電位側をNo.1〜15とした計15
組(No.1026〜1040)、総計1015組であ
る。この接点間の押し付け荷重に対する接点間の総合抵
抗を図1に示す四端子法にて判定した。なお、抵抗測定
値から電線抵抗分を減じたもの(具体的には、被測定接
点自体の電気抵抗と、電線と被測定接点の間の電気抵抗
を実測し、これらを測定値から減じた)を総合抵抗値と
した。ここで用いた総合抵抗判定機はオープン電圧20
mV、電流100mAまでのリミッター付きの安定化直
流電源を用いて自作した。総合抵抗の判定評価基準は3
mΩとした。これは通常のSnめっき付き電極でSn酸
化皮膜破壊に必要な荷重1.47N(150グラム)で
総合抵抗3mΩ未満でなければ、接触不良(接点が導通
しない)を起こすか、あるいは大きな電圧がかかった際
に表面酸化皮膜が爆発的なフリッティング現象を起こ
し、焼損するためである。ただし、裸材同士のNo.2
76〜525については、接触荷重が1.47Nでは表
面の酸化皮膜が破壊できず、導通状態にならないため、
接触荷重を7.35N(750g)とした。これ以上の
荷重をかければ、さらに初期状態の総合抵抗低減が可能
であるが、裸材の塑性変形が著しく、また実際の接点構
造では実施困難な荷重であるため、7.35Nまでとし
た。なお、Snめっきは、硫酸第一錫40g/lit、
硫酸100g/lit、クレゾールスルフォン酸30g
/lit、ホルマリン5mlit/lit、分散剤20
g/litからなるSnめっき浴(15℃)で電流密度
4A/dmにて厚さ1μm施した。このうちNo.1
9だけは、Snめっき表面へのZn拡散を抑制するため
に0.5μmのCu下地めっきを施している。また、裸
材はプレス打ち抜きされた端子の表面を模擬するため、
各供試材をアセトンで脱脂後、20%硫酸水溶液(25
℃)で20秒間酸洗、水洗、乾燥したあと、千代田化学
研究所製油溶性変色防止剤B−1035wを2.5ma
ss%添加した日本石油製プレス油ユニプレスPA5を
塗布し、24時間油切り放置したものを使用した。Sn
めっき材も同種のプレス油を塗布したものを使用した。
【0018】(耐アーク性)42ボルト・3アンペアの
通電条件で、図2に示すように、90゜曲げ(曲げR=
0mm)した各供試材の裸材、Snめっき材をクロスバ
ー状に点接触・解離させた。この際、図2に示したよう
に高電位側と低電位側を区別する。高電位側接点と低電
位側接点の組み合せは総合抵抗の測定と同じである。点
接触・解離のサイクルは、図3に示す条件で3サイクル
とし、接触時の荷重は裸材同士の場合は750g(7.
35N)、少なくともどちらか一方がSnめっき材の場
合は150g(1.47N)、近接及び解離のスピード
は5mm/分とした。接点解離後1.5秒で接点移動方
向を反転させ、さらに1.5秒後に再度接点が初期設定
時と同じ荷重で接触するようにした。すなわち接点解離
距離は最大で125μmである。1サイクル目の解離の
際に各供試材の組合せで構成した対向電極間に発生する
アーク放電の電圧変化波形を島津理化器械株式会社製デ
ジタルストレージオシロスコープDSS−210型で観
察し、その継続時間を測定した。具体的には接点解離の
瞬間から(42ボルト通電状態)から0ボルトに遷移す
るまでの時間を1秒単位で読み取った。また、3サイク
ル終了後、供試材の接触部表面について、焼損発生及び
溶着の有無を観察した。具体的には接触点に直径0.5
mm以上の溶融・再凝固した痕跡がある場合、焼損発生
とした。また、初期に設定した接点形成に必要な垂直荷
重を除荷して、接点引き離し方向に接点を移動させた時
に、接点引き離し方向とは逆向きに0.49N(500
g)以上の溶着強度が検出された場合を溶着ありと見な
した。
【0019】
【表3】
【0020】
【表4】
【0021】表3、4に示すように、本発明の規定範囲
内の組成及び接点構造を有するNo.26〜275は、
耐アーク性を有し、かつ総合抵抗が軽荷重で3mΩ以下
であり、自動車用端子、摺動接点用として好適な接点材
料である。No.276〜525は、高電位側接点に本
発明の規定範囲内の組成を有する銅合金材を用いている
ために、耐アーク性は良好である。しかし、総合抵抗は
接触荷重7.35Nを負荷しても10mΩを越えてい
る。従って、例えば自動車用多極コネクタの接点として
用いるには、電気的信頼性が欠如している。
【0022】No.526〜775は、高電位側接点に
本発明規定範囲内の銅合金材を用いているが、高電位
側、低電位側どちらの接点も表面を低融点のSnめっき
で被覆しているため、耐アーク性をまったく有していな
い。ただし、総合抵抗は接触荷重1.47Nの軽負荷で
3mΩを下回り、良好である。No.776〜1025
は、高電位側接点に本発明規定範囲内の銅合金材を用い
ているが、高電位側接点の表面だけを低融点のすずめっ
きで被覆しているため、高電位側接点のSnめっきが溶
融・溶着し、耐アーク性をまったく有していない。ただ
し、総合抵抗は接触荷重1.47Nの軽負荷で3mΩを
下回り、良好である。
【0023】No.1026及びNo.1028は、高
電位側接点の銅合金材のFe量が過剰なため、材料表面
に粗大なFe粒子が島状に点在し、このFe粒子がアー
ク放電の基点となって耐アーク性が劣化している。ただ
し、低電位側にSnめっき材を使用しており、総合抵抗
値は良好である。No.1027、1029〜1039
は、高電位側接点の銅合金材のFe量が不足しているた
め、耐アーク性が劣化している。ただし、低電位側にS
nめっき材を使用しており、総合抵抗値は良好である。
No.1040は、高電位側接点の銅合金材のFe量は
適正であるが、AgやZnが多量に添加され残部Cu量
が90%を下回るため、Fe固溶限が狭まり、材料表面
に粗大なFe粒子が島状に点在している。そのため、こ
のFe粒子がアーク放電の基点となって耐アーク性が劣
化している。ただし、低電位側にSnめっき材を使用し
ており、総合抵抗値は良好である。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、耐アーク性に優れ、さ
らに接触信頼性にも優れた接続部品の接点構造を得るこ
とができる。この接続部品の接点構造は、特に自動車用
電源を高電圧化した場合の端子材料として好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 総合抵抗を測定する四端子法を説明する図で
ある。
【図2】 耐アーク性試験の説明図である。
【図3】 耐アーク性試験方法の説明図である。
【図4】 接点構造を説明する図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の解離可能な接点部分の接触によっ
    て電気回路を形成する接続部品の接点構造において、高
    電位側の接続部品の前記接点部分が、Fe:1.0〜
    2.5%(質量%、以下同じ)を含有し、残部が90%
    以上のCuを含む銅合金材の裸材で構成されることを特
    徴とする接続部品の接点構造。
  2. 【請求項2】 低電位側の接続部品の解離可能な接点部
    分が、Snめっき銅合金材で構成されることを特徴とす
    る請求項1に記載された接続部品の接点構造。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005187832A (ja) * 2003-12-24 2005-07-14 Kobe Steel Ltd 耐アーク性に優れた電気接点用材料
CN100392505C (zh) * 2004-11-02 2008-06-04 株式会社神户制钢所 铜合金薄膜、铜合金溅射靶和平板显示器
US8697247B2 (en) 2003-04-17 2014-04-15 Doduco Gmbh Electrical plug contacts and a semi-finished product for the production thereof

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