JP2003064156A - アスファルト・エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

アスファルト・エポキシ樹脂組成物

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JP2003064156A JP2001255160A JP2001255160A JP2003064156A JP 2003064156 A JP2003064156 A JP 2003064156A JP 2001255160 A JP2001255160 A JP 2001255160A JP 2001255160 A JP2001255160 A JP 2001255160A JP 2003064156 A JP2003064156 A JP 2003064156A
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康子 田淵
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アスファルトとの相溶性が良好で、施工性に
優れ、舗装体の耐流動性、耐摩耗性、路面との接着性、
コールドジョイント等に優れたアスファルト・エポキシ
樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 アスファルト、エポキシ樹脂(A)及び
硬化剤(B)からなる舗装用のアスファルト・エポキシ
樹脂組成物であって、該エポキシ樹脂(A)が、ゴム含
有液状エポキシ樹脂であり、該硬化剤(B)が、炭素数
12〜18の脂肪族第1アミン(b−1)と多官能フェ
ノール樹脂(b−2)より成ることを特徴とするアスフ
ァルト・エポキシ樹脂組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐流動性、耐摩耗
性、施工性等に優れた舗装用のアスファルト・エポキシ
樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来技術】アスファルトは、道路の舗装や防水等広範
囲な分野で使用されている。一般に道路舗装剤として使
用されているアスファルトは、夏期の高温条件下では軟
化して流動し易く、冬期の低温条件下では硬くなり撓み
性が低下する等、感温性が高く温度変化に対して物性が
変化し易いという欠点を有している。アスファルトの耐
流動性が不十分な場合には、自動車の荷重やブレーキの
制御によるずり応力によって、舗装路面に轍堀れ、波打
ち等の現象が生じる。また、撓み性が低下すると、脆化
し易くなって耐摩耗性が低下する。特にアスファルト舗
装の轍堀れは、車の乗り心地やハンドルの操作性を低下
させ、また降雨時の滞水がスリップの原因となり、交通
安全面で大きな問題になっている。一方、舗装表層の空
隙率を一般の密粒度アスファルト組成物では3〜6%を
20%程度までに高めて、透水性を持たせた開粒度アス
ファルト組成物による排水性舗装が実施されるようにな
ってきている。この排水性舗装は、路面の滞水による水
はねや降雨時のハイドロプレーニング防止、走行快適性
の向上、騒音の低減等の優れた特徴を有している。この
ような排水性舗装に使用されるバインダーには、骨材と
の接着力・把握力及び耐水性に優れることが要求されて
いる。
【0003】耐流動性舗装及び排水性舗装におけるバイ
ンダーとして、代表的にはアスファルトとエポキシ樹脂
との複合体にする方法が挙げられる。しかしながら、一
般にエポキシ樹脂はアスファルトとの相溶性が悪いた
め、保存中にアスファルトとエポキシ樹脂が分離するの
と、アスファルトと骨材とを混合する高温の条件下で
は、可使時間が制限される等の問題がある。
【0004】従来のアスファルトエポキシ樹脂組成物の
欠点を改良する方法として、アスファルトとの相溶化剤
としては、特開昭50−12114号公報には脂環式炭
化水素樹脂を配合する方法、特開昭52−138518
号公報にはフェノール類とケトンとの反応生成物を用い
る方法、特開昭55−4827号公報にはフェノール樹
脂を配合する方法、また、特開平7−11145号公報
及び特開平7−11146号公報にはシクロペンタジエ
ン系樹脂やエポキシ基含有シクロペンタジエン系樹脂を
配合する方法等が提案されている。しかし、これらの方
法では、現在主流になりつつあるプレミックスタイプの
アスファルト製法における保存条件下では、アスファル
トとエポキシ樹脂との相溶性を充分に改善することがで
きないのが実状である。
【0005】一方、硬化剤としては特開昭53−132
100号公報には、アルキルフェノール基と活性水素2
個を有するアミンを用いる方法、特開平2−30242
5号公報にはポリアミン化合物の硬化剤を用いる方法、
特開平7−268080号公報にはイミダゾリン化合物
を用いる方法、特開平9−124900号公報には炭素
原子数14〜20の飽和又は不飽和の脂肪族モノアミン
を用いる方法等が提案されている。しかし、これらの方
法では、硬化速度が速かったり、アスファルトとの相溶
性が充分でなかったりで耐流動性、耐摩耗性等を満足で
きるものは得られていなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者ら
は、アスファルトとの相溶性が良く、耐流動性、耐摩耗
性、施工性等に優れる舗装用アスファルト・エポキシ樹
脂組成物を得べく種々検討した結果本発明を完成したも
ので、本発明の目的はアスファルトとの相溶性が良く、
耐流動性、耐摩耗性、施工性等に優れる舗装用アスファ
ルト・エポキシ樹脂組成物を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、アスフ
ァルト、エポキシ樹脂(A)及び硬化剤(B)からなる
舗装用アスファルト・エポキシ樹脂組成物であって、該
エポキシ樹脂(A)が、ゴム含有液状エポキシ樹脂であ
り、該硬化剤(B)が、炭素数12〜18の脂肪族第1
アミン(b−1)と多官能フェノール樹脂(b−2)よ
り成ることを特徴とするアスファルト・エポキシ樹脂組
成物である。そして、エポキシ樹脂(A)は、一分子中
に2個以上のエポキシ基を有する芳香族系のポリエポキ
シ化合物(a−1)70〜95重量部と、脂肪族系のポ
リグリシジルエーテル(a−2)30〜5重量部との混
合物に、ポリブタジエン系液状ゴム(a−3)を1〜2
0重量部加えて反応させたものであることが好ましい。
又、硬化剤(B)については、炭素数12〜18の脂肪
族第1アミン(b−1)の70〜95重量部と、多官能
フェノール樹脂(b−2)の5〜30重量部より成る混
合物であることが好ましい。
【0008】本発明を詳細に説明する。本発明で使用す
るアスファルトとしては、JIS K 2207に規定す
るストレートアスファルトやブローンアスファルトを挙
げることができるが、アスファルトの針入度は40〜1
00の範囲が適当である。針入度が40未満ではエポキ
シ樹脂との反応性が速くなり作業性が悪くなるためであ
り、100を超えると施工後の強度が低下するためであ
り、より好ましくは60〜80のものである。また、ゴ
ムや熱可塑性エラストマー入りのアスファルト、具体的
には改質アスファルトI型、改質アスファルトII型、排
水性舗装用の高粘度改質アスファルトを用いても良く、
単独あるいはこれらの混合物を用いても良い。アスファ
ルト基材の配合量は、50〜90重量部であり、より好
ましくは60〜80重量部である。アスファルト基材の
配合量が50重量部未満だと、舗装体が硬くなりすぎて
柔軟性や撓み性が小さくなるためであり、配合量が90
重量部を超えると強度が不足するため、舗装体の轍が発
生し易くなるためである。
【0009】本発明に使用されるゴム含有エポキシ樹脂
(A)は、一分子中に2個以上のエポキシ基を有する芳
香族系のポリエポキシ化合物(a−1)70〜95重量
部と、脂肪族系のポリグリシジルエーテル(a−2)5
〜30重量部との混合物100重量部に対して、ポリブ
タジエン系液状ゴム(a−3)1〜20重量部を添加し
て変性するものである。エポキシ樹脂((a−1)+
(a−2))100重量部に対して、ポリブタジエン系
液状ゴムの添加量が1重量部以下では、本発明の耐流動
性と摩耗性の改良効果が期待できないのと、20重量部
以上では粘度が高くなり作業性が劣るためであり、より
好ましくは2〜15重量部である、4〜12重量部はさ
らに好ましい。
【0010】また、本発明に使用されるゴム含有エポキ
シ樹脂(A)は、一分子中に2個以上のエポキシ基を有
する芳香族系のポリエポキシ化合物(a−1)70〜9
5重量部と、脂肪族系のポリグリシジルエーテル(a−
2)5〜30重量部との混合物100重量部に対して、
ゴム微粒子(a−3)5〜50重量部を添加して分散し
たものであっても良い。エポキシ樹脂((a−1)+
(a−2))100重量部に対して、ゴム微粒子の添加
量が5重量部未満では、本発明の対流動性と摩耗性の改
良効果が期待出来ない、50重量部を越えると、組成物
の粘度が高くなり、作業性が劣る欠点がある。好ましく
は5〜30重量部である。
【0011】芳香族系のポリエポキシ化合物(a−1)
と脂肪族系ポリグリシジルエーテル(a−2)の配合比
は70/30〜95/5の範囲である。脂肪族系のポリ
グリシジルエーテル(a−2)の配合量が30重量%を
越えると、舗装体の物性が低下するためであり、5重量
%以下では粘度が高くなり作業性が劣るためである。
【0012】本発明に用いる芳香族系ポリエポキシ化合
物(a−1)としては、ビスフェノールA型エポキシ樹
脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ
樹脂、ハイドロキノン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エ
ポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型
エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、
オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、テトラグ
リシジルジアミノジフェニルメタン等が挙げられるが、
好ましくは液状のエポキシ樹脂であり、特に好ましいの
は、ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂及びビスフェ
ノールF型液状エポキシ樹脂である。又、上記エポキシ
樹脂を任意の割合で混合使用も出来る。
【0013】また、脂肪族系のポリグリシジルエーテル
(a−2)としては、1,6ヘキサンジオールジグリシ
ジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエ
ーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテ
ル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、
水素添加ビスフェノールAジグリシジルエーテル等が挙
げられるが、特に好ましいのはアスファルトとの相溶性
が良くエポキシ基数が高いトリメチロールプロパントリ
グリシジルエーテルである。或いは上記エポキシを任意
の割合で混合使用も出来る。
【0014】ポリブタジエン系液状ゴム(a−3)とし
ては、アクリロニトリルを10〜30重量%含有するブ
タジエンニトリルゴムであり、ゴム末端がエポキシ基と
反応し得る官能基、例えばカルボキシル基、アミノ基、
フェノール基等を持ったものである。ゴムの分子量は特
に制限はないが,具体的にはハイカーCTBN130
0、ハイカーATBN1300等が挙げられる。なお、
アクリロニトリルの含有量が低いと、エポキシ樹脂との
相溶性が劣るため、20〜30%のアクリロニトリルを
含有するものが好ましい。
【0015】エポキシ樹脂((a−1)+(a−2))
100重量部と液状ゴム1〜20重量部を混合した後、
触媒存在下80〜200℃の温度で1〜10時間反応す
ることによりゴム変性エポキシ樹脂を得ることができ
る。なお、エポキシ樹脂(a−1)または(a−2)の
みを液状ゴム(a−3)で変性してから混合しても同じ
効果が得られる。
【0016】ゴム微粒子としては、アクリルゴム微粒
子、コアシェルアクリルゴム微粒子、ブタジエンゴム微
粒子、コアシェルブタジエンゴム微粒子、シリコーンゴ
ム微粒子等がある。具体的には武田薬品社のスタフィロ
イド、日本ゼオン社のF351等が挙げられる。エポキ
シ樹脂((a−1)+(a−2))100重量部を80
〜200℃に加温したのちに、ゴム微粒子5〜50重量
部を投入して、1〜5時間攪拌混合することにより、ゴ
ム微粒子分散エポキシ樹脂を得ることが出来る。
【0017】ゴム含有エポキシ樹脂(A)には、粘度調
整用として反応性希釈剤を配合することが出来る。具体
例としては、ブチルグリシジルエーテル、p−t−ブチ
ルフェノールグリシジルエーテル、3級カルボン酸グリ
シジルエステル、高級アルコールグリシジルエーテル、
プロピレンカーボネート等が挙げられる。なお、反応性
希釈剤の配合量は多すぎると舗装体の物性が低下するた
め、エポキシ樹脂(A)の10重量%以内、より好まし
くは5重量%以内である。
【0018】ゴム含有エポキシ樹脂(A)は、作業性及
び舗装アスファルトの性能面より、エポキシ当量は15
0〜500g/eq、粘度は2,000〜20,000m
Pa・s/25℃の範囲が好ましい。特に好ましいのは
エポキシ当量が170〜400g/eq、粘度は3,0
00乃至12,000mPa・s/25℃の範囲であ
る。
【0019】本発明に使用される硬化剤(B)として
は、炭素数12〜18の脂肪族第1アミン(b−1)が
70〜95重量%と多官能フェノール樹脂(b−2)が
5〜30重量%より成ることが好ましい。多官能フェノ
ール樹脂(b−2)が5重量%未満では耐流動性が劣る
ためであり、30重量%を超えると撓み性が低下するた
めであり、より好ましくは10〜20重量%の範囲であ
る。
【0020】炭素数12〜18の脂肪族第1アミン(b
−1)としては、炭素数が12未満では可使時間が短く
なり施工条件に合わないためであり、18を超えるとア
スファルトとの相溶性が悪くなるためである。具体例と
しては、ドデシルアミン、テトラデシルアミン、ヘキサ
デシルアミン、オクタデシルアミン、オレイルアミン等
が挙げられる。
【0021】多官能フェノール樹脂(b−2)として
は、1分子当たり、平均フェノール性水酸基を2個以上
有するものである。具体的にはハイドロキノン、ビスフ
ェノールF、ビスフェノールA、ビスフェノールS、臭
素化ビスフェノールA等のビスフェノール類、フェノー
ルノボラック、ビスフェノールAノボラック、オルソク
レゾールノボラック、p−t−ブチルフェノールノボラ
ック、p−オクチルフェノールノボラック、t−アミル
フェノールノボラック等のアルキル基を側鎖に有するフ
ェノール類とホルムアルデヒト゛との酸性触媒下の反応に
よって得られるものや、フェノール類とジシクロペンタ
ジエンの縮合物であるジシクロペンタジエンフェノール
樹脂、フェノール類とテルペン類の縮合物であるテルペ
ンフェノール樹脂、その他にパラキシリレン変性フェノ
ールノボラック樹脂、トリフェノールメタン型フェノー
ルノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂等が挙げ
られる。これらの多官能フェノール樹脂は、平均フェノ
ール官能基数が2〜10のものが好ましく、2未満では
施工後の耐流動性が不十分であり、10を超えると硬化
剤(B)の粘度が高くなって作業性が劣るためである。
また、多官能フェノール樹脂の軟化点としては作業性よ
り120℃以下のものが好ましく、より好ましくは60
〜90℃のものである。又融点を持つ結晶性のものも使
用することが出来る。
【0022】本発明に用いられる硬化剤(B)には、脂
肪族第1アミン(b−1)と多官能フェノール樹脂(b
−2)の他に、増量剤として炭素数5や9の炭化水素系
石油樹脂や、芳香族系石油樹脂、クマロン・インデン共
重合物等を添加することができる。また、低粘度化する
ためにスチレン化フェノール樹脂やカルダノール等の液
状のフェノール化合物を添加することが出来るが、添加
量は硬化剤(B)に対して10重量%以内、好ましくは
5重量%以内の量である。
【0023】エポキシ樹脂(A)に対する硬化剤(B)
の配合は、エポキシ樹脂中のエポキシ基と硬化剤のアミ
ノ基及びフェノール性水酸基により決定されるものであ
り、エポキシ樹脂のエポキシ基1.0モルに対して、硬
化剤の活性水素当量及びフェノール性水酸基当量の合計
が0.7〜1.2モルの範囲、より好ましくは0.8〜
1.0モルの範囲になるように選定する。
【0024】本発明のアスファルト・エポキシ樹脂組成
物は、アスファルト50〜90重量部に対して、エポキ
シ樹脂と硬化剤の合計量が通常10〜50重量部を配合
する。この配合割合が10重量部より少ないと、アスフ
ァルトの改質効果が小さく、逆に50重量部を超えると
硬くて脆くなる。また、本発明の組成物には、その用
途、目的に応じて増量剤、補強剤、熱可塑性樹脂やゴム
等の改質材、タルク、硫酸バリウム、シリカ、酸化鉄、
磁性粉等の無機充填材、染料等の色材等を添加すること
ができる。
【0025】本発明のアスファルト・エポキシ樹脂組成
物は、エポキシ樹脂と硬化剤を混合後、アスファルト基
材を所定量混合することにより製造することができる。
混合温度は特に制限されるものではないが、骨材との混
合を考慮して120〜180℃で行うことができる。
【0026】本発明のアスファルト・エポキシ樹脂組成
物の施工方法は、アスファルト・エポキシ樹脂組成物と
骨材とを混合し、舗装箇所に舗装して転圧することによ
り行うことができる。尚、骨材はエポキシ樹脂と硬化剤
の混合物をアスファルト基材と混合する際に配合しても
良い。また、締め固め温度は120〜160℃で行うこ
とができる。
【0027】
【実施例】以下、実施例及び比較例により、本発明を詳
細に説明するが、本発明は以下の実施例によって限定さ
れるものではない。なお、実施例及び比較例における部
及び%は、特に断りのない限り重量部及び重量%であ
る。実施例及び比較例において、骨材は砕石、砂及びフ
ィラーを用い、アスファルト・エポキシ樹脂組成物と混
合して、舗装材を作成し、締め固めた後の空隙率が約2
0%になるような配合とした。また、この舗装材にアス
ファルト・エポキシ樹脂組成物の配合量はいずれも4.
5重量%のであった。
【0028】[エポキシ樹脂の製造例1]YD−128
(東都化成社製ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂、
エポキシ当量186g/eq)75部とYH−300
(東都化成社製トリメチロールトリグリシジルエーテ
ル;エポキシ当量140g/eq)25部にCTBN−
1300×13(宇部興産社製)5部加えて、150℃
に加温後触媒としてイミダゾールを20ppm添加して
3時間反応を行った。得られたエポキシ樹脂(A−1)
のエポキシ当量は185g/eq、粘度は6500mP
a・s/25℃であった。
【0029】[エポキシ樹脂の製造例2]YD−128
が80部とYH−300が20部を混合した後、CTB
N−1300×13を3部添加して、製造例1と同様に
反応を行った。得られたエポキシ樹脂(A−2)のエポ
キシ当量は182g/eq、粘度は4500mPa・s
/25℃であった。
【0030】[硬化剤の製造例]硬化剤としてオレイル
アミン81部と軟化点85℃のオルソクレゾールノボラ
ック樹脂15部及びカルダノール(東北化工社製LB−
7000)4部を加えて120℃で2時間混合した。得
られた硬化剤(B)の粘度は60mPa・s/25℃で
あった。
【0031】実施例1 上記エポキシ樹脂の製造例1で得られたエポキシ樹脂
(A−1)21部と、上記硬化剤の製造例で得られた硬
化剤(B)14.7部を50℃に加温して得られた混合
液とストレートアスファルト(針入度60〜80)65
部とを150℃で混合してアスファルト組成物を得た。
アスファルト組成物と165℃に加温した骨材とを混合
して2時間養生後、135℃の締め固め条件にて供試体
を作成した。さらに室温に3日間放置後に測定した試験
性状を表1に示した。なお、試験は舗装試験法便覧に準
拠してマーシャル試験により、空隙率、安定度、フロー
値とホイールトラッキング試験により動的安定度を測定
した。
【0032】実施例2 実施例1においてエポキシ樹脂(A−1)を先に記載し
たエポキシ樹脂の製造例2で得られたエポキシ樹脂(A
−2)に変更した以外は実施例1と同様にして供試体を
作成し、3日間放置後に測定した値を表1に示した。
【0033】比較例1 実施例1において、エポキシ樹脂をYD−128、70
部とYH−300、30部との混合物とし、硬化剤をオ
レイルアミンに変更した以外は実施例1と同様の方法で
供試体を作成した。以後実施例1と同様にして測定した
値を表1に示した。
【0034】比較例2 実施例1において、アスファルト65部に対してエポキ
シ樹脂と硬化剤の混合液を3部に変更した以外は実施例
1と同様の方法で供試体を得た。以後実施例と同様にし
て測定した値を表1に示した。
【0035】
【表1】
【0036】
【発明の効果】本発明により得られるアスファルト・エ
ポキシ樹脂組成物は、アスファルトとの相溶性が良好
で、施工性に優れ、舗装体の耐流動性、耐摩耗性、路面
との接着性、コールドジョイント等に優れる性能を発現
することができるものであり、実用上極めて有用なもの
である。
フロントページの続き (72)発明者 武田 恭幸 東京都江戸川区東葛西3−17−14 東都化 成株式会社製品研究所内 Fターム(参考) 4J002 AC033 AC072 AG001 BG043 CC034 CC044 CC074 CD012 CD042 CD052 CD062 CD122 CD132 CP033 EN026 FD144 FD146 GL00 4J036 AA01 AA04 AB01 AB02 AB03 AC01 AC02 AC03 AD01 AD08 AD09 AF01 AF05 AF06 DC02 DC03 FB03 FB05 FB07 FB08 FB19 FB21 JA14

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アスファルト、エポキシ樹脂及び硬化剤
    からなる舗装用のアスファルト・エポキシ樹脂組成物で
    あって、該エポキシ樹脂(A)が、ゴム含有液状エポキ
    シ樹脂であり、該硬化剤(B)が、炭素数12〜18の
    脂肪族第1アミン(b−1)と多官能フェノール樹脂
    (b−2)より成ることを特徴とするアスファルト・エ
    ポキシ樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 該エポキシ樹脂(A)が、一分子中に2
    個以上のエポキシ基を有する芳香族系のポリエポキシ化
    合物(a−1)70〜95重量部と、脂肪族系のポリグ
    リシジルエーテル(a−2)30〜5重量部との混合物
    に、ポリブタジエン系液状ゴム(a−3)を1〜20重
    量部加えて反応させたものであることを特徴とする請求
    項1記載のアスファルト・エポキシ樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 該エポキシ樹脂(A)が、一分子中に2
    個以上のエポキシ基を有する芳香族系のポリエポキシ化
    合物(a−1)70〜95重量部と脂肪族系のポリグリ
    シジルエーテル(a−2)30〜5重量部との混合物
    に、ゴム微粒子(a−4)を5〜50重量部加えて分散
    させたものであることを特徴とする請求項1記載のアス
    ファルト・エポキシ樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 該硬化剤(B)が炭素数12〜18の脂
    肪族第1アミン(b−1)の70〜95重量部と、多官
    能フェノール樹脂(b−2)の5〜30重量部より成る
    ことを特徴とする請求項1記載のアスファルト・エポキ
    シ樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1および2記載の(a−1)がビ
    スフェノール型のエポキシ樹脂であり、(a−2)がト
    リメチロールプロパンポリグリシジルエーテルであり、
    (a−3)がカルボキシル基末端ブタジエンニトリルゴ
    ムであることを特徴とする請求項2および3記載のアス
    ファルト・エポキシ樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 アスファルト50〜90重量部に対し
    て、エポキシ樹脂(A)と硬化剤(B)との合計が10
    〜50重量部よりなることを特徴とする請求項1,2,
    3記載のアスファルト・エポキシ樹脂組成物。
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