JPH11256507A - 舗装用材料 - Google Patents

舗装用材料

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JPH11256507A
JPH11256507A JP5672598A JP5672598A JPH11256507A JP H11256507 A JPH11256507 A JP H11256507A JP 5672598 A JP5672598 A JP 5672598A JP 5672598 A JP5672598 A JP 5672598A JP H11256507 A JPH11256507 A JP H11256507A
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忠男 松下
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金保 趙
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、小雨天気でも容易かつ強固に結合
して各種強度や耐久性に優れた舗装をすることができる
舗装用材料を提供すること。 【解決手段】 乾燥状態あるいは水で湿潤した状態の骨
材と結合材からなる舗装用材料であって、前記結合材は
カチオン型アスファルト乳剤またはカチオン型明色乳剤
およびこれら乳剤と他のエマルジョンとの混合乳剤と、
疎水性または両親媒性の長鎖アルキルモノアミン、ジア
ミンまたはポリアミン並びにそれらの誘導体を主成分と
するアミン系硬化剤と、エポキシ樹脂の混合物からなる
ものとした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、小雨天気でも容易
かつ強固に結合して各種強度や耐久性に優れた舗装をす
ることができる舗装用材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】昨今の環境への関心の高まりに伴い、あ
らゆる産業分野において省資源、省エネルギー対策が求
められており、建築や道路分野においても、新設および
補修を問わず、省資源、省エネルギーに注目しなければ
ならない時代となってきた。しかし、結合材であるエポ
キシ樹脂、ウレタン樹脂等の高分子化合物は疎水性で湿
潤した骨材との結合ができないため、従来のアスファル
ト舗装、コンクリート舗装、高分子樹脂による砂利舗装
と弾性舗装のような現場で行われている舗装において
は、乾燥状態にある骨材の使用が必要とされていた。従
って、前記骨材を乾燥するために、極めて大量のエネル
ギー、時間および作業工程が必要となるという問題点が
あり、また乾燥した骨材を舗装施工現場に保管する時
も、降雨や結露により再び湿潤することもあって、再度
乾燥しなければならないという問題点があった。
【0003】そこで、省エネルギー型の道路資材とし
て、アスファルト乳剤、石油樹脂などをベースとする、
いわゆる明色バインダー乳剤を代表とする常温混合物が
提案されており、また、これらをエチレン酢ビ、SBR
ラテックスのような高分子化合物のエマルジョンを用い
て改良した常温材もよく使われている。しかし、アスフ
ァルト乳剤のような常温材の場合には、加熱工法に比べ
て耐久性に劣ることは明らかである。何故なら、これら
の乳液は一般のエマルジョンと同様に、水分が蒸発しな
いと皮膜化しないため、すぐには骨材との結合ができな
いからであり、この結果、走行に開放するには長時間が
かかるとともに、舗装面の耐水性および耐温性も劣るも
のであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
従来の問題点を解決して、湿潤した骨材であっても十分
に結合すること可能で、従来のように骨材を乾燥するた
めの大量のエネルギー、時間および作業工程を必要とせ
ず大幅な省エネルギー化を図ることができるうえ、施工
途中の雨天による障害も少なく、また透明な水を排水し
ながら固結するので環境を汚染しにくく、更には従来の
ものに比べて内部硬化性が速く、耐久性や耐水性や耐衝
撃性にも優れた舗装用材料を提供することを目的として
完成されたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めになされた本発明の舗装用材料は、乾燥状態あるいは
水で湿潤した状態の骨材と結合材からなる舗装用材料で
あって、前記結合材はカチオン型アスファルト乳剤また
はカチオン型明色乳剤およびこれら乳剤と他のエマルジ
ョンとの混合乳剤と、疎水性または両親媒性の長鎖アル
キルモノアミン、ジアミンまたはポリアミン並びにそれ
らの誘導体を主成分とするアミン系硬化剤と、エポキシ
樹脂の混合物からなることを特徴とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明者は、長鎖アルキル基を有
する化合物が、アスファルトまたは石油樹脂をベースと
する明色バインダーとの疎水性相互作用により相溶性を
高める点に着目し科学的に検討した結果、長鎖アルキル
基を有するアミン化合物を硬化剤の主成分とするエポキ
シ樹脂をアスファルト乳剤あるいは明色バインダー乳剤
と混合して新しい舗装用材料組成物を得て、本発明に至
ったものである。即ち、乳剤に添加したエポキシ樹脂が
乳剤粒子と疎水相互作用して乳剤粒子へ融合し、系の粘
度の変化を伴い、均一舗装用材料組成物を形成する。ま
た、時間が経つとこの舗装用材料組成物は分解してきれ
いな水を混合バインダーから排出するし、しかも表面電
荷を有するため骨材を認識する機能を持つ。従って、こ
の舗装用材料組成物は乾燥した骨材は勿論のこと、湿潤
した骨材に対して用いることができ、また舗装材が厚く
ても内部のバインダーの皮膜化が早いため、短時間で骨
材同士が強く結合して高品質な舗装ができることとな
る。
【0007】即ち、本発明は乾燥状態あるいは水で湿潤
した骨材を使用して施工することができる舗装用組成物
であり、基本的に骨材と結合材からなるもので、この結
合材はアスファルトあるいは石油樹脂などをベースとす
る明色バインダーのカチオン型乳剤およびこれらの乳剤
と他のエマルジョンとの混合物からなる乳剤と、ポリエ
ポキシ化合物からなる主剤成分と、長鎖アルキル基を有
する疎水性または両親媒性アミン化合物を主成分とする
硬化剤からなる液体エポキシ樹脂とからなるものであ
る。
【0008】骨材としては、コンクリート、アスファル
ト、砂利舗装に一般に使用されるような骨材で、例え
ば、山砂、川砂、硅砂、砕石、山砂利、川砂利等の天然
骨材と、セラミックス、カラスなどを代表とする人工骨
材およびこれらの洗浄あるいは降雨等により湿潤したも
のが挙げられる。骨材の含水具合は特に限定しないが、
乾燥状態から水を保持できないまでの状態である。な
お、生産コストを考慮すると洗浄してから自然放置のま
ま使うことが最適である。
【0009】結合材は、乳剤と液体エポキシ樹脂からな
る組成物であり、使用される乳剤は主にアスファルトあ
るいは石油樹脂などをベースとする明色バインダーのカ
チオン型乳剤、およびこれらの乳剤と他のエマルジョン
との混合乳剤である。このカチオン型の乳剤はエポキシ
樹脂と混合した場合、両者の疎水相互作用を伴い脱水が
早く、できた舗装組成物の乾燥性がよい。これにノニオ
ン型乳剤を配合した場合は、乳剤粒子とエポキシ樹脂と
の相互作用が緩やかになり、混合後の結合材の粘度が低
いため優れた作業性を発揮する。
【0010】前記乳剤に用いるアスファルトは、ストレ
ートアスファルト、カットバックアスファルト、ブロー
ンアスファルト、プロパン脱瀝アスファルト、天然アス
ファルト、タールピッチ、トール油ピッチ、重油などの
1種または2種以上よりなるもの、あるいはこれらのア
スファルトに高分子化合物を混合して改質したものであ
る。
【0011】また明色バインダーは、石油樹脂やテルペ
ン樹脂とその誘導体、ロジンとその誘導体、クマロンイ
ンデンとその誘導物、アルキッド樹脂、アルキルフェノ
ール樹脂、テルペンフェノール樹脂、合成テルペン樹脂
など、またはこれらの中から選ばれる2種以上併用した
ものを、灯油、重油、プロセスオイル、パイン油、フラ
ックス、アンスラセン油、鉱物油、松根油、可塑剤、動
植物油、重合油、有機溶剤などに溶かして得られたもの
と、これらを主成分として脂肪酸、老化防止剤などの添
加剤を混合して改質したものである。
【0012】なお、アスファルトと明色バインダーにお
ける高分子化合物は、ゴム類とエラストマーのような熱
可塑性樹脂、またはこれらの中から選ばれる1種以上を
併用するものであってもよい。前記ゴム類としては天然
ゴムやスチレン・ブタジエンゴム、スチレン・ブタジエ
ン・スチレンゴム、クロロプレンゴム、アクリロニトリ
ル・ブタジエンゴム、スチレン・イソプレン・スチレン
ゴム、メタクリル酸メチル・ブタジエンゴム、ブタジエ
ンゴム等の合成ゴムが挙げられるが、これらに限定され
るものではない。また、熱可塑性樹脂としては、エチレ
ン、プロピレン、酢酸ビニル、アクリル酸エステルの単
独重合物あるいはこれらを組み合わせた共重合物などが
挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0013】上述したアスファルトと明色バインダーを
カチオン系の活性剤によって乳化して得たカチオン型乳
剤、およびこれに高分子化合物のラテックスを混合して
改質したアスファルト乳剤または明色バインダー乳剤が
使用できる。カチオン型アスファルトと明色バインダー
乳剤に添加する高分子化合物のエマルジョンはカチオン
型またはノニオン型乳剤で、例えば、エチレン酢酸ビニ
ルエマルジョンやスチレン・ブタジエン・スチレンラテ
ックスなどが挙げられるが、これらに限定されるもので
はない。ただし、舗装材の初期強度を発現するためには
カチオン型高分子乳剤との配合が好ましい。
【0014】本発明におけるエポキシ樹脂は、主剤成分
と長鎖アルキル基を有するアミン化合物を主成分とする
硬化剤からなる。主剤成分はポリエポキシ化合物を主成
分とする液体ないし固形のものから希釈したものであ
り、最も一般的にはビスフェノールAとエビクロルヒド
リンの縮合物の液体ないし固形のビスフェノールA系ジ
またはポリグリシジルエテールである。この他、ビスフ
ェノールFフェノールあるいはクレゾールノポラック樹
脂などのジまたはポリフェノールエポキシ系グリシジル
エテール、ダイマー酸などのポリカルボンから得られた
ジまたはポリグリシジルエテール、ビスフェノールAア
ルキレンオキサイド付加物のジまたはポリグリシジルエ
テール、ポリアルキリングリコール系ジまたはポリグリ
シジルエテール、ウレタン変性ビスフェノールA型ジま
たはポリグリシジルエテール、およびエポキシ基で修飾
された有機化合物などがある。そして、これらのエポキ
シ樹脂の1種または2種以上を混合して用いられる。
【0015】また、エポキシ樹脂の粘度調整あるいは硬
化剤との反応を促進するため、低粘度のモノエポキシ系
反応性希釈剤、ベンジルアルコール、ニカノール(三菱
ガス化学(株)製)または有機溶剤などの非反応系希釈
剤、フェノール、サチリル酸などの触媒などを前記ポリ
エポキシ化合物と共に配合する。エポキシ系反応性希釈
剤は、粘度を効果的に下げるのに適宜添加するもので、
例えばブチルグリシジルエテール、2 −エチルヘキシル
グリシジルエテールなどが挙げられる。従って、ポリエ
ポキシ化合物とモノエポキシ系反応性希釈剤の比率は特
に限定しないが、作業性と結合材の強度を考慮して両者
の混合物の粘度が常温で数百cps から10000cps ま
でできる比率が好ましい。また、粘度の低い、疎水性の
高い主剤はアスファルト、明色バインダー乳剤との混合
性または相溶性も高いため、このような配合は好適であ
る。なお、上記の主剤成分はそのまま使用してもよい
が、これらを予め界面活性剤で水に強制乳化し、エマル
ジョン状態で使用することもできる。
【0016】本発明における硬化剤は、下記の二種類の
アミン化合物よりなる。 長鎖アルキル基を有する疎水性または両親媒性アミン
化合物である。アルキル基の長さは、その炭素原子数は
8以上で、12から18までの液体状モノアミン化合物
およびその誘導体が最適である。具体的には、i)脂肪族
アミン:オレイル基、ステアリル基、ミリスチル基、ラ
ウリル基、デシル基、オクチル基などの直鎖または枝の
あるアルキル基を有するモノアミン、ポリアミンであ
る。例えば、オレイルアミン0D、デシルアミンCDな
ど(共にライオン(株)製)がある。 ii) 直鎖脂肪族モノアミンまたは下記のジアミンにア
ルキル基を導入したもの。例えば、直鎖の脂肪族モノま
たはジアミンに高級脂肪酸、高級脂肪族アルコール、ア
ルキルフェノール、ポリプロピレンオキサイドを導入し
たものなどがある。具体例として、3−ラウリルオキシ
プロピルアミン、3 −デシルオキシプロピルアミン、ラ
ウリルアミノプロピルアミンなど(共にコエイ(株)
製)がある。
【0017】ポリアミン:直鎖脂肪族アミン、芳香族
アミン、環状脂肪族アミン、脂肪族ヒドロキシアミン、
これらの変性アミン(例えば、これらのアミンのエポキ
シ樹脂付加によるアダクドしたもの、アクリルニトリル
のような不飽和化合物のマイケル付加によって生成した
もの、ケトン化合物との反応によるケチミン化合物、フ
ェノールのような化合物とのマンニッヒ反応によるも
の、ダイマー酸のようなカルボン酸との反応より得られ
るポリアミドなど)、これらのアミン化合物の直鎖に酸
素(エーテル基、シラン結合など)を導入したもの、お
よびこれらのアミン化合物を2種以上混合したものであ
る。これらのポリアミンのうち、ポリアミンの変性物、
例えば、エポキシ樹脂アダクドしたもの、モノカルボン
酸との反応より得られるアミド等の疎水性または両親媒
性を有し、かつアスファルトとカラーバインダーとの相
溶性のあるものは最適である。また、脂肪族ポリアミン
のような親水性の強いポリアミンは乳剤のブレーカーと
して働くので、できるだけ少量配合する。
【0018】本発明の組成物は、前記のアミン化合物
が必須成分であるが、硬化剤中の二種類アミンとの比率
は乳化剤との混合性を前題として比較的に広い範囲が許
される。一般的に、の成分が多くなるほど、乳剤との
混合性が良くなるため、エポキシ樹脂と反応する全硬化
剤量の20wt%以上が望ましい。また、組成物中におけ
る各成分の混合割合は特に限定されず、使用されている
エポキシ樹脂と硬化剤の量の比率は、両者の結合反応の
基本となる当量値を中心に比較的広範囲であるが、当量
値もしくは当量値に近い割合で使用することが望まし
い。
【0019】同様に、結合材中のアスファルトあるいは
石油樹脂などをベースとする明色バインダーの乳剤と液
体エポキシ樹脂との比率も特に限定されず、舗装用材料
の強度、耐久性、弾性、および結合材の骨材との作業性
などを考慮しながら任意に決定することができる。傾向
としては、エポキシの含有率が高くなるほど舗装用材料
の強度、耐久性、結合材の骨材との作業性が良くなる一
方、骨材への認識が落ちるとともに弾性も落ち、また結
合材の値段が高くなる。なお、固形分100重量部の乳
剤にエポキシ樹脂10〜400重量部を混合すればよい
が、特に50〜200重量部が最適である。
【0020】その他に、必要に応じて調節剤、顔料、消
泡剤などを併用してもよい。これらの材料は本発明の組
成物の全成分を混合したのち添加してもよいし、また舗
装用材料の各成分の際に適宜添加してもよい。顔料とし
ては、ベンカラ、酸化チタン、硫酸バリウム等の着色顔
料や、炭酸カルシウム、タルク、シリカ等の体質顔料が
使用される。消泡剤としては、シリコーン系、ポリエー
テル系などがある。調節剤としては、ノニオン系の活性
剤、セメントなどが使用される。
【0021】結合材を構成する乳剤と、主剤成分と硬化
剤からなる液体エポキシ樹脂は相互作用(即ち、エポキ
シ樹脂の主剤と硬化剤との化学反応、エポキシ樹脂と乳
剤との疎水性相互作用)をする成分であるため、通常3
液で保存される。使用時には、予めエポキシ樹脂の主剤
と硬化剤とよく混合してから、乳剤を添加して混合状態
としたものを準備し、次いで、骨材と混ぜた後に脱水過
程と固化反応により骨剤を結合する。なお作業性の点か
ら、例えば、水を骨材あるいは乳化剤へ添加したり、活
性剤を利用するなど任意の混合方法が適用できる。
【0022】以下、本発明を実施例により具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでな
いことは勿論である。なお、以下の例における%は重量
%であり、また効果を確認するための試験方法は次のと
おりである。 (1) 曲げ強度:4×4×16cmの型枠に舗装用材料組成
物の混合物を入れて上面よりコテにて圧締めし、20℃
×7日間養生後、脱型して曲げ強度を測定した。 (2) 圧縮強度:4×4×4cmの型枠に舗装用材料組成物
の混合物を入れ、(1) と同様に圧締めし、20℃×7日
間養生後、脱型して圧縮強度を測定した。 (3) 耐水性:(2) と同様に作製した供試体を更に20℃
×7日間水中に浸漬した後、圧縮強度を測定した。 (4) マーシャル安定度:直径100mmのマーシャルモー
ルドに舗装用材料を入れ、表裏50回突き固めて厚み約
6cmの供試体を作製し、20℃×1日および20℃×7
日間養生後、社会法人日本道路協会発行の「舗装試験法
便覧」に準拠し、マーシャル安定度試験を行った。
【0023】
【実施例】(実施例1) DER331(ダウケミカル社製:ビスフェノールA
タイプエポキシ樹脂、エポキシ当量190)95%、2
エチルヘキシルモノグリシジルエーテル(エポキシ当量
220)5%からなるポリエポキシ化合物75部と、
長鎖アルキルモノアミンを主成分とする硬化剤45部と
を混合した(の硬化剤はオレイルアミン60%とイソ
ホロンジアミンのエポキシアダクト変性物25%および
促進剤などの添加剤15部を混合したもので、活性水素
当量114である)。上記、の混合物に、カチオ
ン系アスファルト乳剤(前田道路(株)製:PK−4、
固形分52%、エングラー度2)を240部に加えて混
合した結合材を、猿投産自然砂(含水率4%)300
0部に加えて混合し、本発明の舗装用材料を得た。
【0024】(実施例2)実施例1におけるのカチオ
ン系アスファルト乳剤をカチオン系ゴム入り明色乳剤
((株)近代化成製:pH3、固形分50%、エングラー
度2)を用いた以外は実施例1と同様の方法で本発明の
舗装用材料を得た。
【0025】(実施例3)実施例1におけるの砂を、
猿投産自然砂1500部(含水率4%)と、猿投産砂利
(5mm粒径)1500部を混合したものする以外は実施
例1と同様の方法で本発明の舗装用材料を得た。
【0026】(実施例4)実施例3におけるカチオン系
アスファルト乳剤を、実施例2で用いたカチオン系ゴム
入り明色乳剤に変えた以外は実施例3と同様の方法で本
発明の舗装用材料を得た。
【0027】(比較例1)実施例1で用いたカチオン系
アスファルト乳剤のみを結合材とし、この結合材450
部を猿投産自然砂(含水率2.5%)に混合して舗装用
材料を得、これを比較例1とした。
【0028】(比較例2)比較例1で用いたカチオン系
アスファルト乳剤を、実施例2および実施例4で用いた
カチオン系ゴム入り明色乳剤にかえ、この乳剤のみを用
いて比較例1と同様の方法で舗装用材料を得、これを比
較例2とした。
【0029】
【表1】
【0030】(試験結果)実施例1〜4、および比較例
1〜2の各舗装用材料について、曲げ強度、圧縮強度、
耐水性、マーシャル安定度を測定した結果は表1に示す
とおりであった。この表1からも明らかなように、実施
例1〜4のものは硬化性に優れており、また各種強度、
耐水性、マーシャル安定度などの諸特性にも優れたもの
であることが確認できた。 一方、比較例1〜2のもの
は上表面だけが硬化したのみで型枠から脱型する際に内
部が崩れる状態であり、各試験の測定ができなかった。
【0031】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明における結合材はカチオン系乳剤とエポキシ樹脂の疎
水性相互作用により、常温での熱可塑性樹脂とエポキシ
樹脂の複合化であり、しかも融合したバインダーは表面
電荷を有するため、骨材を認識する特性を持ち、湿潤し
た骨材を使用できるため、省エネルギー性が高く、施工
途中に雨天による障害が少なく、また透明な水を排水し
ながら固結するので環境を汚染しにくいものである。更
には、一般のエマルジョン系に比べて内部硬化性が速
く、耐久性、耐水性に優れており、またエポキシ系組成
物に比べて、ひび割れしにくく耐衝撃性も高いという利
点を有し、生産性に優れているとともに生産コストの低
廉化が図れる等種々の利点もある。よって本発明は従来
の問題点を一掃した舗装用材料として、産業の発展に寄
与するところは極めて大である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年3月19日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 舗装用材料
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、小雨天気でも容易
かつ強固に結合して各種強度や耐久性に優れた舗装をす
ることができる舗装用材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】昨今の環境への関心の高まりに伴い、あ
らゆる産業分野において省資源、省エネルギー対策が求
められており、建築や道路分野においても、新設および
補修を問わず、省資源、省エネルギーに注目しなければ
ならない時代となってきた。しかし、結合材であるエポ
キシ樹脂、ウレタン樹脂等の高分子化合物は湿潤した骨
材との結合ができないため、従来のアスファルト舗装、
コンクリート舗装、高分子樹脂による砂利舗装と弾性舗
装のような現場で行われている舗装においては、乾燥状
態にある骨材の使用が必要とされていた。従って、前記
骨材を乾燥するために、極めて大量のエネルギー、時間
および作業工程が必要となるという問題点があり、また
乾燥した骨材を舗装施工現場に保管する時も、降雨や結
露により再び湿潤することもあって、再度乾燥しなけれ
ばならないという問題点があった。
【0003】そこで、省エネルギー型の道路資材とし
て、アスファルト乳剤、石油樹脂などをベースとする、
いわゆる明色バインダー乳剤を代表とする常温混合物が
提案されており、また、これらをエチレン酢酸ビニル
SBRラテックスのような高分子化合物のエマルジョン
を用いて改良した常温材もよく使われている。しかし、
アスファルト乳剤のような常温材の場合には、加熱工法
に比べて耐久性に劣ることは明らかである。何故なら、
これらの乳液は一般のエマルジョンと同様に、水分が蒸
発しないと皮膜化しないため、すぐには骨材との結合が
できないからであり、この結果、走行に開放するには長
時間がかかるとともに、舗装面の耐水性および耐温性も
劣るものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
従来の問題点を解決して、湿潤した骨材であっても十分
に結合すること可能で、従来のように骨材を乾燥するた
めの大量のエネルギー、時間および作業工程を必要とせ
ず大幅な省エネルギー化を図ることができるうえ、施工
途中の雨天による障害も少なく、また透明な水を排水し
ながら固結するので環境を汚染しにくく、更には従来の
ものに比べて内部硬化性が速く、耐久性や耐水性や耐衝
撃性にも優れた舗装用材料を提供することを目的として
完成されたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めになされた本発明の舗装用材料は、乾燥状態あるいは
水で湿潤した状態の骨材と結合材からなる舗装用材料で
あって、前記結合材はカチオン型アスファルト乳剤また
はカチオン型明色乳剤およびこれら乳剤と他のエマルジ
ョンとの混合乳剤と、疎水性または両親媒性の長鎖アル
キルモノアミン、ジアミンまたはポリアミン並びにそれ
らの誘導体を主成分とするアミン系硬化剤と、エポキシ
樹脂の混合物からなることを特徴とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明者は、長鎖アルキル基を有
する化合物が、アスファルトまたは石油樹脂をベースと
する明色バインダーとの疎水性相互作用により相溶性を
高める点に着目し科学的に検討した結果、長鎖アルキル
基を有するアミン化合物を硬化剤の主成分とするエポキ
シ樹脂をアスファルト乳剤あるいは明色バインダー乳剤
と混合して新しい舗装用材料組成物を得て、本発明に至
ったものである。即ち、乳剤に添加したエポキシ樹脂が
乳剤粒子と疎水性相互作用して乳剤粒子へ融合し、系の
粘度の変化を伴い、均一舗装用材料組成物を形成する。
また、時間が経つとこの舗装用材料組成物は分解して
明な水を混合バインダーから排出するし、しかも表面電
荷を有するため骨材を認識する機能を持つ。従って、こ
の舗装用材料組成物は乾燥した骨材は勿論のこと、湿潤
した骨材に対して用いることができ、また舗装が厚く
ても内部のバインダーの皮膜化が早いため、短時間で骨
材同士が強く結合して高品質な舗装ができることとな
る。
【0007】即ち、本発明は乾燥状態あるいは水で湿潤
した骨材を使用して施工することができる舗装用組成物
であり、基本的に骨材と結合材からなるもので、この結
合材はアスファルトあるいは石油樹脂などをベースとす
る明色バインダーのカチオン型乳剤およびこれらの乳剤
と他のエマルジョンとの混合物からなる乳剤と、ポリエ
ポキシ化合物からなる主剤成分と、長鎖アルキル基を有
する疎水性または両親媒性アミン化合物を主成分とする
硬化剤からなる液体エポキシ樹脂とからなるものであ
る。
【0008】骨材としては、コンクリート、アスファル
ト、砂利舗装に一般に使用されるような骨材で、例え
ば、山砂、川砂、硅砂、砕石、山砂利、川砂利等の天然
骨材と、セラミックス、ガラスなどを代表とする人工骨
材およびこれらの洗浄あるいは降雨等により湿潤したも
のが挙げられる。骨材の含水具合は特に限定しないが、
乾燥状態から水を保持できないまでの状態である。な
お、生産コストを考慮すると洗浄してから自然放置のま
ま使うことが最適である。
【0009】結合材は、乳剤と液体エポキシ樹脂からな
る組成物であり、使用される乳剤は主にアスファルトあ
るいは石油樹脂などをベースとする明色バインダーのカ
チオン型乳剤、およびこれらの乳剤と他のエマルジョン
との混合乳剤である。このカチオン型の乳剤はエポキシ
樹脂と混合した場合、両者の疎水性相互作用を伴い脱水
が早く、できた舗装組成物の乾燥性がよい。これにノニ
オン型乳剤を配合した場合は、乳剤粒子とエポキシ樹脂
との相互作用が緩やかになり、混合後の結合材の粘度が
低いため優れた作業性を発揮する。
【0010】前記乳剤に用いるアスファルトは、ストレ
ートアスファルト、カットバックアスファルト、ブロー
ンアスファルト、プロパン脱瀝アスファルト、天然アス
ファルト、タールピッチ、トール油ピッチ、重油などの
1種または2種以上よりなるもの、あるいはこれらのア
スファルトに高分子化合物を混合して改質したものであ
る。
【0011】また明色バインダーは、石油樹脂やテルペ
ン樹脂とその誘導体、ロジンとその誘導体、クマロンイ
ンデンとその誘導物、アルキッド樹脂、アルキルフェノ
ール樹脂、テルペンフェノール樹脂、合成テルペン樹脂
など、またはこれらの中から選ばれる2種以上併用した
ものを、灯油、重油、プロセスオイル、パイン油、フラ
ックス、アンスラセン油、鉱物油、松根油、可塑剤、動
植物油、重合油、有機溶剤などに溶かして得られたもの
と、これらを主成分として脂肪酸、老化防止剤などの添
加剤を混合して改質したものである。
【0012】なお、アスファルトと明色バインダーにお
ける高分子化合物は、ゴム類とエラストマーのような熱
可塑性樹脂、またはこれらの中から選ばれる1種以上を
併用するものであってもよい。前記ゴム類としては天然
ゴムやスチレン・ブタジエンゴム、スチレン・ブタジエ
ン・スチレンゴム、クロロプレンゴム、アクリロニトリ
ル・ブタジエンゴム、スチレン・イソプレン・スチレン
ゴム、メタクリル酸メチル・ブタジエンゴム、ブタジエ
ンゴム等の合成ゴムが挙げられるが、これらに限定され
るものではない。また、熱可塑性樹脂としては、エチレ
ン、プロピレン、酢酸ビニル、アクリル酸エステルの単
独重合物あるいはこれらを組み合わせた共重合物などが
挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0013】上述したアスファルトと明色バインダーを
カチオン系の活性剤によって乳化して得たカチオン型乳
剤、およびこれに高分子化合物のラテックスを混合して
改質したアスファルト乳剤または明色バインダー乳剤が
使用できる。カチオン型アスファルトと明色バインダー
乳剤に添加する高分子化合物のエマルジョンはカチオン
型またはノニオン型乳剤で、例えば、エチレン酢酸ビニ
ルエマルジョンやスチレン・ブタジエン・スチレンラテ
ックスなどが挙げられるが、これらに限定されるもので
はない。ただし、舗装材の初期強度を発現するためには
カチオン型高分子乳剤との配合が好ましい。
【0014】本発明におけるエポキシ樹脂は、主剤成分
と長鎖アルキル基を有するアミン化合物を主成分とする
硬化剤からなる。主剤成分はポリエポキシ化合物を主成
分とする液体ないし固形のものから希釈したものであ
り、最も一般的にはビスフェノールAとエビクロルヒド
リンの縮合物の液体ないし固形のビスフェノールA系ジ
またはポリグリシジルエーテルである。この他、ビスフ
ェノールFフェノールあるいはクレゾールノポラック
樹脂などのフェノールエポキシ系ジまたはポリグリシジ
ルエーテル、ダイマー酸などのポリカルボンから得られ
たジまたはポリグリシジルエーテル、ビスフェノールA
アルキレンオキサイド付加物のジまたはポリグリシジル
エーテル、ポリアルキリングリコール系ジまたはポリグ
リシジルエーテル、ウレタン変性ビスフェノールA型ジ
またはポリグリシジルエーテル、およびエポキシ基で修
飾された有機化合物などがある。そして、これらのエポ
キシ樹脂の1種または2種以上を混合して用いられる。
【0015】また、エポキシ樹脂の粘度調整あるいは硬
化剤との反応を促進するため、低粘度のモノエポキシ系
反応性希釈剤、ベンジルアルコール、ニカノール(三菱
ガス化学(株)製)または有機溶剤などの非反応系希釈
剤、フェノール、サリチル酸などの触媒などを前記ポリ
エポキシ化合物と共に配合する。エポキシ系反応性希釈
剤は、粘度を効果的に下げるのに適宜添加するもので、
例えばブチルグリシジルエーテル、2 −エチルヘキシル
グリシジルエーテルなどが挙げられる。従って、ポリエ
ポキシ化合物とモノエポキシ系反応性希釈剤の比率は特
に限定しないが、作業性と結合材の強度を考慮して両者
の混合物の粘度が常温で数百cps から10000cps ま
でできる比率が好ましい。また、粘度の低い、疎水性の
高い主剤はアスファルト、明色バインダー乳剤との混合
性または相溶性も高いため、このような配合は好適であ
る。なお、上記の主剤成分はそのまま使用してもよい
が、これらを予め界面活性剤で水に強制乳化し、エマル
ジョン状態で使用することもできる。
【0016】本発明における硬化剤は、下記の二種類の
アミン化合物よりなる。 長鎖アルキル基を有する疎水性または両親媒性アミン
化合物である。アルキル基の長さは、その炭素原子数は
8以上で、12から18までの液体状モノアミン化合物
およびその誘導体が最適である。具体的には、i)脂肪族
アミン:オレイル基、ステアリル基、ミリスチル基、ラ
ウリル基、デシル基、オクチル基などの直鎖または枝の
あるアルキル基を有するモノアミン、ポリアミンであ
る。例えば、オレイルアミン(商品名「アーミンO
D」)、デシルアミン(商品名「アーミンCD」)など
(共にライオン(株)製)がある。 ii) 直鎖脂肪族モノアミンまたは下記のジアミンにア
ルキル基を導入したもの。例えば、直鎖の脂肪族モノま
たはジアミンに高級脂肪酸、高級脂肪族アルコール、ア
ルキルフェノール、ポリプロピレンオキサイドを導入し
たものなどがある。具体例として、3−ラウリルオキシ
プロピルアミン、3 −デシルオキシプロピルアミン、ラ
ウリルアミノプロピルアミンなど(共に広栄化学(株)
)がある。
【0017】ポリアミン:直鎖脂肪族アミン、芳香族
アミン、環状脂肪族アミン、脂肪族ヒドロキシアミン、
これらの変性アミン(例えば、これらのアミンのエポキ
シ樹脂付加によるアダクドしたもの、アクリルニトリル
のような不飽和化合物のマイケル付加によって生成した
もの、ケトン化合物との反応によるケチミン化合物、フ
ェノールのような化合物とのマンニッヒ反応によるも
の、ダイマー酸のようなカルボン酸との反応より得られ
るポリアミドなど)、これらのアミン化合物の直鎖に酸
素(エーテル基、シラン結合など)を導入したもの、お
よびこれらのアミン化合物を2種以上混合したものであ
る。これらのポリアミンのうち、ポリアミンの変性物、
例えば、エポキシ樹脂アダクドしたもの、モノカルボン
酸との反応より得られるアミド等の疎水性または両親媒
性を有し、かつアスファルトと明色バインダーとの相溶
性のあるものは最適である。また、脂肪族ポリアミンの
ような親水性の強いポリアミンは乳剤のブレーカーとし
て働くので、できるだけ少量配合する。
【0018】本発明の組成物は、前記のアミン化合物
が必須成分であるが、硬化剤中の二種類アミンとの比率
は乳化剤との混合性を前題として比較的に広い範囲が許
される。一般的に、の成分が多くなるほど、乳剤との
混合性が良くなるため、エポキシ樹脂と反応する全硬化
剤量の20wt%以上が望ましい。また、組成物中におけ
る各成分の混合割合は特に限定されず、使用されている
エポキシ樹脂と硬化剤の量の比率は、両者の結合反応の
基本となる当量値を中心に比較的広範囲であるが、当量
値もしくは当量値に近い割合で使用することが望まし
い。
【0019】同様に、結合材中のアスファルトあるいは
石油樹脂などをベースとする明色バインダーの乳剤と液
体エポキシ樹脂との比率も特に限定されず、舗装用材料
の強度、耐久性、弾性、および結合材の骨材との作業性
などを考慮しながら任意に決定することができる。傾向
としては、エポキシの含有率が高くなるほど舗装用材料
の強度、耐久性、結合材の骨材との作業性が良くなる一
方、骨材への認識が落ちるとともに弾性も落ち、また結
合材の値段が高くなる。なお、固形分100重量部の乳
剤にエポキシ樹脂10〜400重量部を混合すればよい
が、特に50〜200重量部が最適である。
【0020】その他に、必要に応じて調節剤、顔料、消
泡剤などを併用してもよい。これらの材料は本発明の組
成物の全成分を混合したのち添加してもよいし、また舗
装用材料の各成分に適宜添加してもよい。顔料として
は、ベンカラ、酸化チタン、硫酸バリウム等の着色顔料
や、炭酸カルシウム、タルク、シリカ等の体質顔料が使
用される。消泡剤としては、シリコーン系、ポリエーテ
ル系などがある。調節剤としては、ノニオン系の活性
剤、セメントなどが使用される。
【0021】結合材を構成する乳剤と、主剤成分と硬化
剤からなる液体エポキシ樹脂は相互作用(即ち、エポキ
シ樹脂の主剤と硬化剤との化学反応、エポキシ樹脂と乳
剤との疎水性相互作用)をする成分であるため、通常3
液で保存される。使用時には、予めエポキシ樹脂の主剤
と硬化剤とよく混合してから、乳剤を添加して混合状態
としたものを準備し、次いで、骨材と混ぜた後に脱水過
程と固化反応により骨剤を結合する。また、主剤と硬化
剤を混合したエポキシ樹脂と明色乳剤を別々に添加して
もよい。なお作業性の点から、例えば、水を骨材あるい
は乳化剤へ添加したり、活性剤を利用するなど任意の混
合方法が適用できる。
【0022】以下、本発明を実施例により具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでな
いことは勿論である。なお、以下の例における%は重量
%であり、また効果を確認するための試験方法は次のと
おりである。 (1) 曲げ強度:4×4×16cmの型枠に舗装用材料組成
物の混合物を入れて上面よりコテにて圧締めし、20℃
×7日間養生後、脱型して曲げ強度を測定した。 (2) 圧縮強度:4×4×4cmの型枠に舗装用材料組成物
の混合物を入れ、(1) と同様に圧締めし、20℃×7日
間養生後、脱型して圧縮強度を測定した。 (3) 耐水性:(2) と同様に作製した供試体を更に20℃
×7日間水中に浸漬した後、圧縮強度を測定した。 (4) マーシャル安定度:直径100mmのマーシャルモー
ルドに舗装用材料を入れ、表裏50回突き固めて厚み約
6cmの供試体を作製し、20℃×1日および20℃×7
日間養生後、社会法人日本道路協会発行の「舗装試験法
便覧」に準拠し、60℃×30分漬浸後、マーシャル安
定度試験を行った。
【0023】
【実施例】(実施例1) DER331(ダウケミカル社製:ビスフェノールA
タイプエポキシ樹脂、エポキシ当量190)95%、2
エチルヘキシルモノグリシジルエーテル(エポキシ当
量220)5%からなるポリエポキシ化合物75部と、
長鎖アルキルモノアミンを主成分とする硬化剤45部
とを混合した(の硬化剤はオレイルアミン60%とイ
ソホロンジアミンのエポキシアダクト変性物25%およ
び促進剤などの添加剤15部を混合したもので、活性水
素当量114である)。上記、の混合物に、カチ
オン系アスファルト乳剤(前田道路(株)製:PK−
4、固形分52%、エングラー度2)を240部に加え
て混合した結合材を、猿投産自然砂(含水率4%)3
000部に加えて混合し、本発明の舗装用材料を得た。
【0024】(実施例2)実施例1におけるのカチオ
ン系アスファルト乳剤をカチオン系ゴム入り明色乳剤
((株)近代化成製:pH3、固形分50%、エングラー
度2)を用いた以外は実施例1と同様の方法で本発明の
舗装用材料を得た。
【0025】(実施例3)実施例1におけるの砂を、
猿投産自然砂1500部(含水率4%)と、猿投産砂利
(5mm粒径)1500部を混合したものする以外は実施
例1と同様の方法で本発明の舗装用材料を得た。
【0026】(実施例4)実施例3におけるカチオン系
アスファルト乳剤を、実施例2で用いたカチオン系ゴム
入り明色乳剤に変えた以外は実施例3と同様の方法で本
発明の舗装用材料を得た。
【0027】(比較例1)実施例1で用いたカチオン系
アスファルト乳剤のみを結合材とし、この結合材450
部を猿投産自然砂(含水率2.5%)に混合して舗装用
材料を得、これを比較例1とした。
【0028】(比較例2)比較例1で用いたカチオン系
アスファルト乳剤を、実施例2および実施例4で用いた
カチオン系ゴム入り明色乳剤にかえ、この乳剤のみを用
いて比較例1と同様の方法で舗装用材料を得、これを比
較例2とした。
【0029】
【表1】
【0030】(試験結果)実施例1〜4、および比較例
1〜2の各舗装用材料について、曲げ強度、圧縮強度、
耐水性、マーシャル安定度を測定した結果は表1に示す
とおりであった。この表1からも明らかなように、実施
例1〜4のものは硬化性に優れており、また各種強度、
耐水性、マーシャル安定度などの諸特性にも優れたもの
であることが確認できた。 一方、比較例1〜2のもの
は上表面だけが硬化したのみで型枠から脱型する際に内
部が崩れる状態であり、各試験の測定ができなかった。
【0031】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明における結合材はカチオン系乳剤とエポキシ樹脂の疎
水性相互作用により、常温で複合化し、しかも複合化し
たバインダーは表面電荷を有し、骨材を認識するため湿
潤した骨材を使用できる。なお、省エネルギー性が高
く、施工途中に雨天による障害が少なく、また透明な水
を排水しながら固結するので環境を汚染しにくいもので
ある。更には、一般のエマルジョン系に比べて内部硬化
性が速く、耐久性、耐水性に優れており、またエポキシ
系組成物に比べて、ひび割れしにくく耐衝撃性も高いと
いう利点を有し、生産性に優れているとともに生産コス
トの低廉化が図れる等種々の利点もある。よって本発明
は従来の問題点を一掃した舗装用材料として、産業の発
展に寄与するところは極めて大である。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年2月19日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 舗装用材料
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、小雨天気でも容易
かつ強固に結合して各種強度や耐久性に優れた舗装をす
ることができる舗装用材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】昨今の環境への関心の高まりに伴い、あ
らゆる産業分野において省資源、省エネルギー対策が求
められており、建築や道路分野においても、新設および
補修を問わず、省資源、省エネルギーに注目しなければ
ならない時代となってきた。しかし、結合材であるエポ
キシ樹脂、ウレタン樹脂等の高分子化合物は湿潤した骨
材との結合ができないため、従来のアスファルト舗装、
コンクリート舗装、高分子樹脂による砂利舗装と弾性舗
装のような現場で行われている舗装においては、乾燥状
態にある骨材の使用が必要とされていた。従って、前記
骨材を乾燥するために、極めて大量のエネルギー、時間
および作業工程が必要となるという問題点があり、また
乾燥した骨材を舗装施工現場に保管する時も、降雨や結
露により再び湿潤することもあって、再度乾燥しなけれ
ばならないという問題点があった。
【0003】そこで、省エネルギー型の道路資材とし
て、アスファルト乳剤、石油樹脂などをベースとする、
いわゆる明色バインダー乳剤を代表とする常温混合物が
提案されており、また、これらをエチレン酢酸ビニル、
SBRラテックスのような高分子化合物のエマルジョン
を用いて改良した常温材もよく使われている。しかし、
アスファルト乳剤のような常温材の場合には、加熱工法
に比べて耐久性に劣ることは明らかである。何故なら、
これらの乳液は一般のエマルジョンと同様に、水分が蒸
発しないと皮膜化しないため、すぐには骨材との結合が
できないからであり、この結果、走行に開放するには長
時間がかかるとともに、舗装面の耐水性および耐温性も
劣るものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
従来の問題点を解決して、湿潤した骨材であっても十分
に結合すること可能で、従来のように骨材を乾燥するた
めの大量のエネルギー、時間および作業工程を必要とせ
ず大幅な省エネルギー化を図ることができるうえ、施工
途中の雨天による障害も少なく、また透明な水を排水し
ながら固結するので環境を汚染しにくく、更には従来の
ものに比べて内部硬化性が速く、耐久性や耐水性や耐衝
撃性にも優れた舗装用材料を提供することを目的として
完成されたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めになされた本発明の舗装用材料は、乾燥状態あるいは
水で湿潤した状態の骨材と結合材からなる舗装用材料で
あって、前記結合材はカチオン型アスファルト乳剤また
はカチオン型明色乳剤およびこれら乳剤と他のエマルジ
ョンとの混合乳剤と、炭素原子8個以上の長鎖アルキル
基を有する疎水性または両親媒性のモノアミン、ジアミ
ンまたはポリアミン、あるいはそれらの誘導体と、その
他のポリアミン化合物またそれらの変性物、触媒などの
添加剤、希釈剤などからなるアミン系硬化剤と、エポキ
シ樹脂の混合物からなり、前記長鎖アルキル基を有する
アミン化合物およびそれらの誘導体がポリエポキシ化合
物と反応する全硬化剤量の20wt%以上であり、他のア
ミン化合物またはそれらの変性物と触媒などの添加剤が
80wt%以下であることを特徴とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明者は、長鎖アルキル基を有
する化合物が、アスファルトまたは石油樹脂をベースと
する明色バインダーとの疎水性相互作用により相溶性を
高める点に着目し科学的に検討した結果、長鎖アルキル
基を有するアミン化合物を硬化剤の主成分とするエポキ
シ樹脂をアスファルト乳剤あるいは明色バインダー乳剤
と混合して新しい舗装用材料組成物を得て、本発明に至
ったものである。即ち、乳剤に添加したエポキシ樹脂が
乳剤粒子と疎水性相互作用して乳剤粒子へ融合し、系の
粘度の変化を伴い、均一舗装用材料組成物を形成する。
また、時間が経つとこの舗装用材料組成物は分解して透
明な水を混合バインダーから排出するし、しかも表面電
荷を有するため骨材を認識する機能を持つ。従って、こ
の舗装用材料組成物は乾燥した骨材は勿論のこと、湿潤
した骨材に対して用いることができ、また舗装が厚く
ても内部のバインダーの皮膜化が早いため、短時間で骨
材同士が強く結合して高品質な舗装ができることとな
る。
【0007】即ち、本発明は乾燥状態あるいは水で湿潤
した骨材を使用して施工することができる舗装用組成物
であり、基本的に骨材と結合材からなるもので、この結
合材はアスファルトあるいは石油樹脂などをベースとす
る明色バインダーのカチオン型乳剤およびこれらの乳剤
と他のエマルジョンとの混合物からなる乳剤と、ポリエ
ポキシ化合物からなる主剤成分と、長鎖アルキル基を有
する疎水性または両親媒性アミン化合物を主成分とする
硬化剤からなる液体エポキシ樹脂とからなるものであ
る。
【0008】骨材としては、コンクリート、アスファル
ト、砂利舗装に一般に使用されるような骨材で、例え
ば、山砂、川砂、硅砂、砕石、山砂利、川砂利等の天然
骨材と、セラミックス、ガラスなどを代表とする人工骨
材およびこれらの洗浄あるいは降雨等により湿潤したも
のが挙げられる。骨材の含水具合は特に限定しないが、
乾燥状態から水を保持できないまでの状態である。な
お、生産コストを考慮すると洗浄してから自然放置のま
ま使うことが最適である。
【0009】結合材は、乳剤と液体エポキシ樹脂からな
る組成物であり、使用される乳剤は主にアスファルトあ
るいは石油樹脂などをベースとする明色バインダーのカ
チオン型乳剤、およびこれらの乳剤と他のエマルジョン
との混合乳剤である。このカチオン型の乳剤はエポキシ
樹脂と混合した場合、両者の疎水性相互作用を伴い脱水
が早く、できた舗装組成物の乾燥性がよい。これにノニ
オン型乳剤を配合した場合は、乳剤粒子とエポキシ樹脂
との相互作用が緩やかになり、混合後の結合材の粘度が
低いため優れた作業性を発揮する。
【0010】前記乳剤に用いるアスファルトは、ストレ
ートアスファルト、カットバックアスファルト、ブロー
ンアスファルト、プロパン脱瀝アスファルト、天然アス
ファルト、タールピッチ、トール油ピッチ、重油などの
1種または2種以上よりなるもの、あるいはこれらのア
スファルトに高分子化合物を混合して改質したものであ
る。
【0011】また明色バインダーは、石油樹脂やテルペ
ン樹脂とその誘導体、ロジンとその誘導体、クマロンイ
ンデンとその誘導物、アルキッド樹脂、アルキルフェノ
ール樹脂、テルペンフェノール樹脂、合成テルペン樹脂
など、またはこれらの中から選ばれる2種以上併用した
ものを、灯油、重油、プロセスオイル、パイン油、フラ
ックス、アンスラセン油、鉱物油、松根油、可塑剤、動
植物油、重合油、有機溶剤などに溶かして得られたもの
と、これらを主成分として脂肪酸、老化防止剤などの添
加剤を混合して改質したものである。
【0012】なお、アスファルトと明色バインダーにお
ける高分子化合物は、ゴム類とエラストマーのような熱
可塑性樹脂、またはこれらの中から選ばれる1種以上を
併用するものであってもよい。前記ゴム類としては天然
ゴムやスチレン・ブタジエンゴム、スチレン・ブタジエ
ン・スチレンゴム、クロロプレンゴム、アクリロニトリ
ル・ブタジエンゴム、スチレン・イソプレン・スチレン
ゴム、メタクリル酸メチル・ブタジエンゴム、ブタジエ
ンゴム等の合成ゴムが挙げられるが、これらに限定され
るものではない。また、熱可塑性樹脂としては、エチレ
ン、プロピレン、酢酸ビニル、アクリル酸エステルの単
独重合物あるいはこれらを組み合わせた共重合物などが
挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0013】上述したアスファルトと明色バインダーを
カチオン系の活性剤によって乳化して得たカチオン型乳
剤、およびこれに高分子化合物のラテックスを混合して
改質したアスファルト乳剤または明色バインダー乳剤が
使用できる。カチオン型アスファルトと明色バインダー
乳剤に添加する高分子化合物のエマルジョンはカチオン
型またはノニオン型乳剤で、例えば、エチレン酢酸ビニ
ルエマルジョンやスチレン・ブタジエン・スチレンラテ
ックスなどが挙げられるが、これらに限定されるもので
はない。ただし、舗装材の初期強度を発現するためには
カチオン型高分子乳剤との配合が好ましい。
【0014】本発明におけるエポキシ樹脂は、主剤成分
と長鎖アルキル基を有するアミン化合物を主成分とする
硬化剤からなる。主剤成分はポリエポキシ化合物を主成
分とする液体ないし固形のものから希釈したものであ
り、最も一般的にはビスフェノールAとエビクロルヒド
リンの縮合物の液体ないし固形のビスフェノールA系ジ
またはポリグリシジルエーテルである。この他、ビスフ
ェノールF、フェノールあるいはクレゾールノポラック
樹脂などのフェノールエポキシ系ジまたはポリグリシジ
ルエーテル、ダイマー酸などのポリカルボンから得られ
たジまたはポリグリシジルエーテル、ビスフェノールA
アルキレンオキサイド付加物のジまたはポリグリシジル
エーテル、ポリアルキリングリコール系ジまたはポリグ
リシジルエーテル、ウレタン変性ビスフェノールA型ジ
またはポリグリシジルエーテル、およびエポキシ基で修
飾された有機化合物などがある。そして、これらのエポ
キシ樹脂の1種または2種以上を混合して用いられる。
【0015】また、エポキシ樹脂の粘度調整あるいは硬
化剤との反応を促進するため、低粘度のモノエポキシ系
反応性希釈剤、ベンジルアルコール、ニカノール(三菱
ガス化学(株)製)または有機溶剤などの非反応系希釈
剤、フェノール、サリチル酸などの触媒などを前記ポリ
エポキシ化合物と共に配合する。エポキシ系反応性希釈
剤は、粘度を効果的に下げるのに適宜添加するもので、
例えばブチルグリシジルエーテル、2 −エチルヘキシル
グリシジルエーテルなどが挙げられる。従って、ポリエ
ポキシ化合物とモノエポキシ系反応性希釈剤の比率は特
に限定しないが、作業性と結合材の強度を考慮して両者
の混合物の粘度が常温で数百cps から10000cps ま
でできる比率が好ましい。また、粘度の低い、疎水性の
高い主剤はアスファルト、明色バインダー乳剤との混合
性または相溶性も高いため、このような配合は好適であ
る。なお、上記の主剤成分はそのまま使用してもよい
が、これらを予め界面活性剤で水に強制乳化し、エマル
ジョン状態で使用することもできる。
【0016】本発明における硬化剤は、下記の二種類の
アミン化合物よりなる。 長鎖アルキル基を有する疎水性または両親媒性アミン
化合物である。アルキル基の長さは、その炭素原子数は
8以上で、12から18までの液体状モノアミン化合物
およびその誘導体が最適である。具体的には、i)脂肪族
アミン:オレイル基、ステアリル基、ミリスチル基、ラ
ウリル基、デシル基、オクチル基などの直鎖または枝の
あるアルキル基を有するモノアミン、ポリアミンであ
る。例えば、オレイルアミン(商品名「アーミンO
D」)、デシルアミン(商品名「アーミンCD」)など
(共にライオン(株)製)がある。 ii) 直鎖脂肪族モノアミンまたは下記のジアミンにア
ルキル基を導入したもの。例えば、直鎖の脂肪族モノま
たはジアミンに高級脂肪酸、高級脂肪族アルコール、ア
ルキルフェノール、ポリプロピレンオキサイドを導入し
たものなどがある。具体例として、3−ラウリルオキシ
プロピルアミン、3 −デシルオキシプロピルアミン、ラ
ウリルアミノプロピルアミンなど(共に広栄化学(株)
製)がある。
【0017】ポリアミン:直鎖脂肪族アミン、芳香族
アミン、環状脂肪族アミン、脂肪族ヒドロキシアミン、
これらの変性アミン(例えば、これらのアミンのエポキ
シ樹脂付加によるアダクドしたもの、アクリルニトリル
のような不飽和化合物のマイケル付加によって生成した
もの、ケトン化合物との反応によるケチミン化合物、フ
ェノールのような化合物とのマンニッヒ反応によるも
の、ダイマー酸のようなカルボン酸との反応より得られ
るポリアミドなど)、これらのアミン化合物の直鎖に酸
素(エーテル基、シラン結合など)を導入したもの、お
よびこれらのアミン化合物を2種以上混合したものであ
る。これらのポリアミンのうち、ポリアミンの変性物、
例えば、エポキシ樹脂アダクドしたもの、モノカルボン
酸との反応より得られるアミド等の疎水性または両親媒
性を有し、かつアスファルトと明色バインダーとの相溶
性のあるものは最適である。また、脂肪族ポリアミンの
ような親水性の強いポリアミンは乳剤のブレーカーとし
て働くので、できるだけ少量配合する。
【0018】本発明の組成物は、前記のアミン化合物
が必須成分であるが、硬化剤中の二種類アミンとの比率
は乳化剤との混合性を前題として比較的に広い範囲が許
される。一般的に、の成分が多くなるほど、乳剤との
混合性が良くなるため、エポキシ樹脂と反応する全硬化
剤量の20wt%以上が望ましい。また、組成物中におけ
る各成分の混合割合は特に限定されず、使用されている
エポキシ樹脂と硬化剤の量の比率は、両者の結合反応の
基本となる当量値を中心に比較的広範囲であるが、当量
値もしくは当量値に近い割合で使用することが望まし
い。
【0019】同様に、結合材中のアスファルトあるいは
石油樹脂などをベースとする明色バインダーの乳剤と液
体エポキシ樹脂との比率も特に限定されず、舗装用材料
の強度、耐久性、弾性、および結合材の骨材との作業性
などを考慮しながら任意に決定することができる。傾向
としては、エポキシの含有率が高くなるほど舗装用材料
の強度、耐久性、結合材の骨材との作業性が良くなる一
方、骨材への認識が落ちるとともに弾性も落ち、また結
合材の値段が高くなる。なお、固形分100重量部の乳
剤にエポキシ樹脂10〜400重量部を混合すればよい
が、特に50〜200重量部が最適である。
【0020】その他に、必要に応じて調節剤、顔料、消
泡剤などを併用してもよい。これらの材料は本発明の組
成物の全成分を混合したのち添加してもよいし、また舗
装用材料の各成分に適宜添加してもよい。顔料として
は、ベンカラ、酸化チタン、硫酸バリウム等の着色顔料
や、炭酸カルシウム、タルク、シリカ等の体質顔料が使
用される。消泡剤としては、シリコーン系、ポリエーテ
ル系などがある。調節剤としては、ノニオン系の活性
剤、セメントなどが使用される。
【0021】結合材を構成する乳剤と、主剤成分と硬化
剤からなる液体エポキシ樹脂は相互作用(即ち、エポキ
シ樹脂の主剤と硬化剤との化学反応、エポキシ樹脂と乳
剤との疎水性相互作用)をする成分であるため、通常3
液で保存される。使用時には、予めエポキシ樹脂の主剤
と硬化剤とよく混合してから、乳剤を添加して混合状態
としたものを準備し、次いで、骨材と混ぜた後に脱水過
程と固化反応により骨剤を結合する。また、主剤と硬化
剤を混合したエポキシ樹脂と明色乳剤を別々に添加して
もよい。なお作業性の点から、例えば、水を骨材あるい
は乳化剤へ添加したり、活性剤を利用するなど任意の混
合方法が適用できる。
【0022】以下、本発明を実施例により具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでな
いことは勿論である。なお、以下の例における%は重量
%であり、また効果を確認するための試験方法は次のと
おりである。 (1) 曲げ強度:4×4×16cmの型枠に舗装用材料組成
物の混合物を入れて上面よりコテにて圧締めし、20℃
×7日間養生後、脱型して曲げ強度を測定した。 (2) 圧縮強度:4×4×4cmの型枠に舗装用材料組成物
の混合物を入れ、(1) と同様に圧締めし、20℃×7日
間養生後、脱型して圧縮強度を測定した。 (3) 耐水性:(2) と同様に作製した供試体を更に20℃
×7日間水中に浸漬した後、圧縮強度を測定した。 (4) マーシャル安定度:直径100mmのマーシャルモー
ルドに舗装用材料を入れ、表裏50回突き固めて厚み約
6cmの供試体を作製し、20℃×1日および20℃×7
日間養生後、社会法人日本道路協会発行の「舗装試験法
便覧」に準拠し、60℃×30分漬浸後、マーシャル安
定度試験を行った。
【0023】
【実施例】(実施例1) DER331(ダウケミカル社製:ビスフェノールA
タイプエポキシ樹脂、エポキシ当量190)95%、2
−エチルヘキシルモノグリシジルエーテル(エポキシ当
量220)5%からなるポリエポキシ化合物75部と、
長鎖アルキルモノアミンを主成分とする硬化剤45部
とを混合した(の硬化剤はオレイルアミン60%とイ
ソホロンジアミンのエポキシアダクト変性物25%およ
び促進剤などの添加剤15部を混合したもので、活性水
素当量114である)。上記、の混合物に、カチ
オン系アスファルト乳剤(前田道路(株)製:PK−
4、固形分52%、エングラー度2)を240部に加え
て混合した結合材を、猿投産自然砂(含水率4%)3
000部に加えて混合し、本発明の舗装用材料を得た。
【0024】(実施例2)実施例1におけるのカチオ
ン系アスファルト乳剤をカチオン系ゴム入り明色乳剤
((株)近代化成製:pH3、固形分50%、エングラー
度2)を用いた以外は実施例1と同様の方法で本発明の
舗装用材料を得た。
【0025】(実施例3)実施例1におけるの砂を、
猿投産自然砂1500部(含水率4%)と、猿投産砂利
(5mm粒径)1500部を混合したものする以外は実施
例1と同様の方法で本発明の舗装用材料を得た。
【0026】(実施例4)実施例3におけるカチオン系
アスファルト乳剤を、実施例2で用いたカチオン系ゴム
入り明色乳剤に変えた以外は実施例3と同様の方法で本
発明の舗装用材料を得た。
【0027】(比較例1)実施例1で用いたカチオン系
アスファルト乳剤のみを結合材とし、この結合材450
部を猿投産自然砂(含水率2.5%)に混合して舗装用
材料を得、これを比較例1とした。
【0028】(比較例2)比較例1で用いたカチオン系
アスファルト乳剤を、実施例2および実施例4で用いた
カチオン系ゴム入り明色乳剤にかえ、この乳剤のみを用
いて比較例1と同様の方法で舗装用材料を得、これを比
較例2とした。
【0029】
【表1】
【0030】(試験結果)実施例1〜4、および比較例
1〜2の各舗装用材料について、曲げ強度、圧縮強度、
耐水性、マーシャル安定度を測定した結果は表1に示す
とおりであった。この表1からも明らかなように、実施
例1〜4のものは硬化性に優れており、また各種強度、
耐水性、マーシャル安定度などの諸特性にも優れたもの
であることが確認できた。 一方、比較例1〜2のもの
は上表面だけが硬化したのみで型枠から脱型する際に内
部が崩れる状態であり、各試験の測定ができなかった。
【0031】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明における結合材はカチオン系乳剤とエポキシ樹脂の疎
水性相互作用により、常温で複合化し、しかも複合化し
たバインダーは表面電荷を有し、骨材を認識するため湿
潤した骨材を使用できる。なお、省エネルギー性が高
く、施工途中に雨天による障害が少なく、また透明な水
を排水しながら固結するので環境を汚染しにくいもので
ある。更には、一般のエマルジョン系に比べて内部硬化
性が速く、耐久性、耐水性に優れており、またエポキシ
系組成物に比べて、ひび割れしにくく耐衝撃性も高いと
いう利点を有し、生産性に優れているとともに生産コス
トの低廉化が図れる等種々の利点もある。よって本発明
は従来の問題点を一掃した舗装用材料として、産業の発
展に寄与するところは極めて大である。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乾燥状態あるいは水で湿潤した状態の骨
    材と結合材からなる舗装用材料であって、前記結合材は
    カチオン型アスファルト乳剤またはカチオン型明色乳剤
    およびこれら乳剤と他のエマルジョンとの混合乳剤と、
    疎水性または両親媒性の長鎖アルキルモノアミン、ジア
    ミンまたはポリアミン並びにそれらの誘導体を主成分と
    するアミン系硬化剤と、エポキシ樹脂の混合物からなる
    ことを特徴とする舗装用材料。
  2. 【請求項2】 アスファルト乳剤が、アスファルト、ゴ
    ム類、熱可塑性樹脂などの高分子化合物で改質したアス
    ファルト、オイルおよび溶剤でカットバックしたアスフ
    ァルトのカチオン型乳剤、あるいはこれらの乳剤にゴム
    類、熱可塑性樹脂のような高分子化合物ラテックスを直
    接に混合した乳剤である請求項1に記載の舗装用材料。
  3. 【請求項3】 明色乳剤が、石油樹脂などをベースとす
    る明色バインダーのカチオン型乳剤、ゴム類、熱可塑性
    樹脂などの高分子化合物によって改質した明色バインダ
    ー乳剤、オイルおよび溶剤でカットバックした明色バイ
    ンダーのカチオン乳剤と、これらの乳剤にゴム類、熱可
    塑性樹脂のような高分子化合物ラテックスを直接に混合
    した乳剤である請求項1に記載の舗装用材料。
  4. 【請求項4】 エポキシ樹脂の主剤成分がポリエポキシ
    化合物およびモノエポキシ系反応希釈剤、ベンジルアル
    コールのような非反応系希釈剤または触媒などの添加剤
    からなる請求項1または2または3に記載の舗装用材
    料。
  5. 【請求項5】 硬化剤が8個以上の炭素原子を有する疎
    水性または両親媒性の長鎖アルキルモノアミン、ジアミ
    ンまたはポリアミン、あるいはそれらの誘導体と、その
    他のポリアミン化合物またそれらの変性物、触媒などの
    添加剤、希釈剤などからなる請求項1または2または3
    または4に記載の舗装用材料。
  6. 【請求項6】 長鎖アルキルを有するアミン化合物およ
    びそれらの誘導体がポリエポキシ化合物と反応する全硬
    化剤量の20wt%以上であり、他のアミン化合物または
    それらの変性物と触媒などの添加剤が80wt%以下であ
    る請求項1または2または3または4または5に記載の
    舗装用材料。
  7. 【請求項7】 結合材のアスファルトあるいは明色バイ
    ンダーのカチオン型乳剤とエポキシ樹脂との比率が、固
    形分100重量部の乳剤とエポキシ樹脂10〜400重
    量部からなる請求項1または2または3または4または
    5または6に記載の舗装用材料。
  8. 【請求項8】 骨材が乾燥状態あるいは水で湿潤した状
    態の天然の砂、砂利、セラミックス、ガラス、木質材か
    ら選ばれる1種または2種以上の混合物である請求項1
    または2または3または4または5または6または7に
    記載の舗装用材料。
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