JP4995726B2 - 舗装用材料とそれを用いる舗装体の構築方法 - Google Patents

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Description

本発明は、新規な舗装用材料とそれを用いる舗装体の構築方法に関し、詳細には、取り扱いが容易で、施工に際しての制約が少なく、かつ、優れた物性を備えた新規な舗装用材料と、その舗装用材料を用いる舗装体の構築方法に関するものである。
近年、降雨時の視界性の確保や騒音抑制などを目的として、排水性舗装が多用される傾向にある。ところが、排水性舗装は、比較的空隙が大きく、骨材同士の結合面積が通常の舗装に比較して小さいので、交通に供すると、特に表層部の骨材が飛散し易く、早期に補修が必要となる場合がある。これを防止するために、従来は、例えば、メタクリレート樹脂やアクリレート樹脂などを、排水性舗装の表面に塗布し、排水性舗装の表面を強化することが行われている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
しかしながら、メタクリレート樹脂やアクリレート樹脂などの樹脂液は、第4類第1石油類に属し、その硬化剤は粉末状の第5類危険物(自己反応性)に属しているため、取り扱いに注意を要し、取り扱いが容易でないという問題点がある。また、メタクリレート樹脂やアクリレート樹脂などの樹脂液は、高温や水分を嫌うため、例えば、舗設直後で未だ温度が高い舗装体や、転圧ローラーへの混合物の付着防止のための水散布、若しくは、交通開放時間の制約上、舗装体の温度低下を早めるための水散布、又は、降雨などで路面に未だ水分が残存している舗装体には、施工できないという制約がある。さらには、メタクリレート樹脂やアクリレート樹脂など樹脂液には刺激臭があり、施工を行う作業者や、近隣への配慮が必要となるという欠点がある。
一方、樹脂に代わる舗装用材料としては、通常使用されているアスファルト乳剤などの舗装用バインダ乳剤が考えられるけれども、アスファルト乳剤などの舗装用バインダ乳剤は、通常、分解後の結合力や硬さが不十分で、これを用いて排水性舗装の表面を強化しても決して満足のできる結果は得られるものではない。このため、従来から、舗装用バインダ乳剤の耐久性や耐水性を改善する試みは為されており、例えば、アスファルト乳剤にエポキシ樹脂とその硬化剤とを混合することも提案されている(特許文献3、特許文献4参照)。しかしながら、これら従来の樹脂混合アスファルト乳剤などの樹脂混合舗装用バインダ乳剤においては、舗装用バインダ乳剤の分解が遅く、施工後、交通開放までに長時間を要するという欠点があり、しかも、得られる耐久性なども、決して満足できるレベルではないという問題があった。
特許第2913904号公報 特許第3246460号公報 特開平11−323140号公報 特開2001−131388号公報
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決するために為されたもので、取り扱いが容易で、施工上の制約が少なく、かつ、分解が速やかで、耐久性に優れた舗装用材料と、その舗装用材料を用いる舗装体の構築方法を提供することを課題とするものである。
上記の課題を解決すべく種々研究を重ねた結果、本発明者らは、上記従来の樹脂混合舗装用バインダ乳剤においては、樹脂と舗装用バインダ乳剤との混合性を考慮して水溶性のエポキシ樹脂、若しくはエマルション化したエポキシ樹脂が使用されているために、樹脂混合舗装用バインダ乳剤の分解が遅く、かつ、得られる強度も不十分であることを見出した。そこで、さらに研究を重ねた結果、本発明者らは、非水溶性のエポキシ樹脂とその硬化剤とを用い、これらを施工に際して施工現場で混合することにより、意外にも、非水溶性のエポキシ樹脂を使用しながらもアスファルト乳剤などの舗装用バインダ乳剤との混合性には全く問題がなく、しかも、分解が早く、得られる強度も十分な舗装用材料が得られることを見出した。
また、硬化剤であるアミン系化合物として、少なくともポリアミノアミドを含むアミン系化合物を用いる場合には、これを予め混合したアスファルト乳剤などの舗装用バインダ乳剤は、実用上支障のない期間、分解せずに安定に保存できること、そして、このようなアミン系化合物を予め混合した舗装用バインダ乳剤を用いれば、施工現場において、基本的には、アミン系化合物入りの舗装用バインダ乳剤と非水溶性のエポキシ樹脂とを混合するだけで本発明の舗装用材料を製造することができるので、施工作業が極めて簡単になり、施工効率が向上することを見出して本発明を完成した。
すなわち、本発明は、少なくとも、舗装用バインダ乳剤と、非水溶性のエポキシ樹脂と、その硬化剤であるアミン系化合物とを成分とし、これら3種類の成分を、施工に際し施工現場で混合して製造される舗装用材料を提供するとともに、この舗装用材料を用いる舗装体の構築方法を提供し、更には、非水溶性エポキシ樹脂の硬化剤であるアミン系化合物を含み、そのアミン系化合物が少なくともポリアミノアミドを含んでいる舗装用バインダ乳剤を提供することによって、上記の課題を解決するものである。
本発明の舗装用材料においては、非水溶性のエポキシ樹脂を使用し、舗装用バインダ乳剤、非水溶性のエポキシ樹脂、及び硬化剤の3種類の成分が、施工に際し施工現場で混合される。施工に際し施工現場で混合するとは、施工開始時には、上記3種類の成分は混合した状態にはなく、施工が行われ、施工面上に散布ないしは塗布された時には、3種類の成分が混合した状態にあることを意味している。つまり、混合から施工までの時間は極めて短いことになる。最も極端な場合には、3種類の成分は、施工開始時には互いに非混合状態にあり、散布ないしは塗布されて、施工面上で初めて混合される。或いは、散布されて、散布機のノズルから噴射された後、施工面上に到達するまでの間に混合される。或いは、散布機のタンク内で、3種類の成分が混合された後、散布機のノズルから施工面に向かって噴射される場合もある。更には、施工現場において適宜の混合容器内で適宜混合された後、散布機を用いて散布されたり、塗布されたりする場合もある。
なお、舗装用バインダ乳剤、非水溶性のエポキシ樹脂、及び硬化剤としてのアミン系化合物という3種類の成分を混合するに際しては、三者を同時に混合しても良いし、三者のうちのいずれか二者を先に混合し、その混合物と残る一者とを混合するようにしても良く、その混合の順序は特に問うものではないけれども、いずれか二者を先に混合する場合には、舗装用バインダ乳剤とアミン系化合物とをまず混合した後、その混合物と非水溶性のエポキシ樹脂とを混合するのが好ましい。特に、アミン系化合物として少なくともポリアミノアミドを含むアミン系化合物を用い、これを舗装用バインダ乳剤と混合する場合には、その混合物は実用上支障のない程度の期間、分解せず、安定で、例えば、プラントで混合してアミン系化合物入りの舗装用バインダ乳剤とした後に施工現場へと輸送し、施工現場で非水溶性のエポキシ樹脂と混合することができる。
いずれにせよ、本発明の舗装用材料においては、非水溶性のエポキシ樹脂と舗装用バインダ乳剤及び硬化剤とは、施工に際して施工現場で混合されるので、3種類の成分の混合物において良好な混合状態が維持される期間は極めて短時間であっても良いこととなる。このため、本発明の舗装用材料においては、3種類の成分を混合状態で安定に保つための方策、例えばエポキシ樹脂をエマルション化するなどの方策を必要としない。
また、本発明でいう施工面とは、およそ舗装用材料がその上に散布、塗布ないしは敷き均される全ての面を意味し、排水性舗装の表面をはじめ、新設、既設を含む種々の舗装体の表面はもとより、施工途上の舗設面、掘削や切削によって現れた舗設面、床版の表面なども包含するものである。
本発明の舗装用材料は、以上のとおり構成されているので、施工後、分解及び硬化が早く、早期に交通開放することができる上に、硬化後には強い結合力と優れた耐摩耗性を発揮し、耐久性に優れるという利点がある。また、エポキシ樹脂だけでなく、アスファルト乳剤などの舗装用バインダ乳剤を成分として含んでいるので、施工面の温度が高くても施工が可能であり、施工面に多少の水分が残存する状態でも施工できる。このため、本発明の舗装用材料によれば、舗設直後でまだ表面温度が高い舗装体表面に施工することができ、施工効率に優れるとともに、舗装体表面が湿潤状態であっても、気にせずに施工できるという利点が得られる。さらには、本発明の舗装用材料は、取り扱いが容易で、安全に施工できるとともに、刺激臭等の発生も殆どなく、作業環境が快適であるとの利点もある。
また、本発明の舗装用材料においては、例えば、舗装用バインダ乳剤と、硬化剤であるアミン系化合物とを、プラントなどにおいて予め混合しておく場合には、施工現場での混合のための計量操作が簡単となる上に、混合、散布等に要する設備、機械等を簡略化することができ、施工が極めて容易になるという利点が得られる。特に、硬化剤であるアミン系化合物として、ポリアミノアミドを用いるか、或いは、少なくともポリアミノアミドを含むアミン系化合物を用い、これを予め舗装用バインダ乳剤と混合しておく場合には、硬化剤を混合して得られる舗装用バインダ乳剤は、実用上支障のない期間、分解せず、安定であり、施工工程の簡略化、施工効率の向上に極めて有用である。
さらには、このような本発明の舗装用材料を施工面上に散布又は塗布する工程と、施工面上で舗装用バインダ乳剤の分解とエポキシ樹脂の硬化を進行させ、舗装用バインダと硬化したエポキシ樹脂とを含む舗装層を形成する工程とを含む、本発明の舗装体の構築方法によれば、安全、簡便、かつ施工面の温度や水分の残存等の施工条件による制約なく、強度と耐久性に優れた舗装層を備えた舗装体を構築することができるという優れた利点が得られるものである。
本発明の舗装用材料は、少なくとも、舗装用バインダ乳剤、非水溶性エポキシ樹脂、及びその硬化剤としてのアミン系化合物を成分とするものである。以下、これら成分について順次説明する。
A.舗装用バインダ乳剤
本発明で用いる舗装用バインダ乳剤とは、アスファルト等の瀝青系バインダや石油樹脂系バインダなどの舗装用バインダを乳化して得られるアスファルト乳剤や石油樹脂系バインダ乳剤などの舗装用バインダ乳剤である。
〈アスファルト乳剤〉
このうち、まずアスファルト乳剤について説明すると、アスファルト乳剤に用いることができる瀝青系バインダ材としては、ストレートアスファルト、ブローンアスファルト、セミブローンアスファルト、プロパン脱瀝アスファルト等の石油アスファルト、レーキアスファルト等の天然アスファルトなどを挙げることができる。これらの瀝青系バインダ材はその1種類だけを使用しても良いし、2種類以上を適宜組み合わせて使用しても良い。
上記のようなアスファルト乳剤は、可塑剤、粘着付与剤、熱可塑性樹脂、及び/又はゴムなどを用いて改質したものが好ましく、改質に用いることができる可塑剤としては、脂肪族油、芳香族油、脂環族油、シリンダ油などが挙げられ、これらの可塑剤は、そのいずれか1種を単独で使用しても良いし、2種以上を併用しても良い。
また、アスファルト乳剤の改質に用いることができる粘着付与剤としては、脂肪族石油樹脂、芳香族石油樹脂、脂環族石油樹脂、水添石油樹脂、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、スチレン系樹脂、イソプレン系樹脂、クマロン・インデン樹脂などが挙げられ、これらの粘着付与剤は、そのいずれか1種を単独で使用しても良いし、2種以上を併用しても良い。
また、アスファルト乳剤の改質に用いることができる熱可塑性樹脂としては、スチレン・ブタジエンブロック共重合体(SBS)、スチレン・イソプレンブロック共重合体(SIS)などのスチレン系樹脂、エチレン・アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン・エチルアクリレート共重合体(EEA)などのエチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ナイロン系樹脂、アクリル系樹脂などが挙げられ、これらの熱可塑性樹脂は、そのいずれか1種を単独で使用しても良いし、2種以上を併用しても良い。また、これらの熱可塑性樹脂は、その一部をエマルション若しくはラテックスとして、本発明で用いるアスファルト乳剤に配合しても良い。
また、アスファルト乳剤の改質に用いることができるゴムとしては、天然ゴム、ガタバーチャ、環化ゴム、スチレンブタジエンゴム、スチレンイソプレンゴム、ポリイソプレンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、塩素系ポリエチレン、クロロスルホン化ポリエチレン、エチレンプロピレンゴム、EPTゴム、アルフィンゴム、スチレンブタジエンブロック重合、スチレンイソプレンブロック重合ゴムなどが挙げられ、これらのゴムは、そのいずれか1種を単独で使用しても良いし、2種以上を併用しても良い。また、これらのゴムは、その一部をエマルション若しくはラテックスとして、本発明で用いるアスファルト乳剤に配合しても良い。
アスファルト乳剤の改質に用いる上記各材料の配合量には、改質後のアスファルト乳剤が所期の特性が得られる限り特段の制限はないけれども、例えば、熱可塑性樹脂とゴムについていえば、瀝青材100質量部に対し、熱可塑性樹脂及び/又はゴムを、両者を併用する場合にはその合計量で、また、いずれか一方を単独で使用する場合にはそのいずれか一方の量で、3〜20質量部配合するのが良く、好ましくは、3〜10質量部配合するのが良い。配合される熱可塑性樹脂及び/又はゴムの量が20質量部を越えると、得られる改質アスファルトの粘度が高くなり過ぎて、乳化が困難となるので好ましくない。一方、配合される熱可塑性樹脂及び/又はゴムの量が3質量部を未満では、改質による効果がさほど得られない。
〈石油樹脂系バインダ乳剤〉
次に、本発明において乳化して石油樹脂系バインダ乳剤とされる石油樹脂系バインダとは、熱可塑性樹脂及びゴム、粘着付与剤、可塑剤を配合してなるものであり、必要に応じて、さらに、剥離防止剤及び/又は粘着抑制剤を配合してなるものである。
石油樹脂系バインダに用いることができる熱可塑性樹脂としては、スチレン・ブタジエンブロック共重合体(SBS)、スチレン・イソプレンブロック共重合体(SIS)、及びそれらの水添品などのスチレン系樹脂、エチレン・アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン・エチルアクリレート共重合体(EEA)などのエチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ナイロン系樹脂、アクリル系樹脂などが挙げられ、これらの熱可塑性樹脂は、そのいずれか1種を単独で使用しても良いし、2種以上を併用しても良い。また、これらの熱可塑性樹脂は、その一部をエマルション若しくはラテックスとして、本発明で用いる石油樹脂系バインダ乳剤に配合しても良い。
石油樹脂系バインダに用いることができるゴムとしては、天然ゴム、ガタバーチャ、環化ゴム、スチレンブタジエンゴム、スチレンイソプレンゴム、ポリイソプレンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、塩素系ポリエチレン、クロロスルホン化ポリエチレン、エチレンプロピレンゴム、EPTゴム、アルフィンゴム、スチレンブタジエンブロック重合、スチレンイソプレンブロック重合ゴムなどが挙げられ、これらのゴムは、そのいずれか1種を単独で使用しても良いし、2種以上を併用しても良い。また、これらのゴムは、その一部をエマルション若しくはラテックスとして、本発明で用いる石油樹脂系バインダ乳剤に配合しても良い。
石油樹脂系バインダに用いることができる粘着付与剤としては、脂肪族石油樹脂、芳香族石油樹脂、脂環族石油樹脂、水添石油樹脂、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、テルペン系水添樹脂、スチレン系樹脂、イソプレン系樹脂、クマロン・インデン樹脂などが挙げられ、これらの粘着付与剤は、そのいずれか1種を単独で使用しても良いし、2種以上を併用しても良い。
石油樹脂系バインダに用いることができる可塑剤としては、脂肪族油、芳香族油、脂環族油、シリンダ油などが挙げられ、これらの可塑剤は、そのいずれか1種を単独で使用しても良いし、2種以上を併用しても良い。
石油樹脂系バインダに用いることができる剥離防止剤としては、アミン系、アミド系、第四級アンモニウム塩などの界面活性剤、リン酸エステルなどが挙げられ、これらの剥離防止剤は、そのいずれか1種を単独で使用しても良いし、2種以上を併用しても良い。
石油樹脂系バインダに用いることができる粘着抑制剤としては、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなどが挙げられ、これらの粘着抑制剤は、そのいずれか1種を単独で使用しても良いし、2種以上を併用しても良い。
石油樹脂系バインダにおける上記各材料の配合量には、得られる石油樹脂系バインダ乳剤が所期の特性が得られる限り特段の制限はないけれども、熱可塑性樹脂及びゴム、粘着付与剤、及び可塑剤の合計100質量部の内訳としては、熱可塑性樹脂とゴムの合計量で1〜30質量部、粘着付与剤が30〜94質量部、可塑剤が5〜65質量部であるのが好ましく、より好ましくは、熱可塑性樹脂とゴムの合計量で5〜15質量部、粘着付与剤が55〜80質量部、可塑剤が10〜40質量部である。配合される熱可塑性樹脂及びゴムの合計量が30質量部を越えると、得られる石油樹脂系バインダの粘度が高くなり過ぎて、乳化が困難となるので好ましくない。一方、配合される熱可塑性樹脂及びゴムの合計量が1質量部を未満では、得られる石油樹脂系バインダの強度や粘着力が不足する恐れがある。
〈乳化〉
本発明で使用する、アスファルト乳剤(改質アスファルト乳剤を含む)及び石油樹脂系バインダ乳剤などの舗装用バインダ乳剤は、上記のような瀝青材、又はこれを上記のような改質剤で改質したもの、或いは上記のような石油樹脂系バインダを、乳化剤を用いて乳化することにより得ることができる。乳化に用いることができる乳化剤としては、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、両性界面活性剤のいずれを使用しても良く、これら界面活性剤のいずれか1種を使用しても、いずれか2種以上を組み合わせて用いても良い。
用いることができるアニオン系界面活性剤としては、脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタリンスルホン酸塩、ロジン酸塩などが挙げられる。
用いることができるカチオン系界面活性剤としては、長鎖アルキル基を有する脂肪族或いは脂環族のモノアミン、ジアミン、トリアミン、アミドアミン、ポリアミノエチルイミダゾリン、長鎖ヒドロキシアルキルジアミン、ロジンアミン、これらアミン類の酸化エチレン付加物、アミンオキサイドなどのアミン系界面活性剤、さらには、これらアミン系界面活性剤に塩酸、スルファミン酸、酢酸などの酸を作用させた水溶液ないしは水分散性の塩、および、これらアミン系界面活性剤の四級アンモニウム塩等が挙げられる。
用いることができるノニオン系界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン等が挙げられる。
用いることができる両性界面活性剤としては、アミノ酸型及びベタイン型のカルボン酸塩類、硫酸エステル塩類、スルホン酸塩類、リン酸エステル類等が挙げられる。
本発明で用いる舗装用バインダ乳剤は、上記のような瀝青材、改質剤、石油樹脂系バインダ、及び乳化剤を用い、例えば、以下のようにして製造することができる。すなわち、乳化剤と安定剤とを温水に溶解して調製した温度約50℃の乳化液と、加熱溶解したアスファルト、改質アスファルト、又は石油樹脂系バインダとを、コロイドミルやハレルホモジナイザーのような乳化機に、同時に通し、混合乳化して製造することができる。乳化剤の使用量は、アスファルト、改質アスファルト、又は石油樹脂系バインダ100質量部に対し、0.05〜8質量部が良い。安定剤は、乳化を促進したり、乳剤としての安定性を高めるために使用されるものであり、具体的には、例えば、ゼラチン、PVA、アルギン酸ソーダ、澱粉、カルボキシメチルセルロース、塩化カルシウムなどを使用することができる。
乳化に際しては、乳化を促進するために、加熱溶解したアスファルト、改質アスファルト、又は石油樹脂系バインダに、界面活性剤を適量添加しても良い。また、適宜の消泡剤や分散剤を添加しても良い。また、得られるアスファルト乳剤(改質アスファルト乳剤を含む)又は石油樹脂系バインダ乳剤には、熱可塑性樹脂及び/又はゴムのエマルションやラテックスを添加することもできる。このようにして得られる舗装用バインダ乳剤中に含まれる蒸発残留分(固形分)の濃度には特段の制限はないけれども、通常、30〜80質量%の範囲にあることが好ましく、より好ましくは50〜70質量%の範囲である。
B.非水溶性のエポキシ樹脂
本発明で使用する非水溶性のエポキシ樹脂としては、非水溶性であって、分子内に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂、若しくは、同じく非水溶性であって、分子内に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂と、分子内に2個未満のエポキシ基を有するエポキシ樹脂との混合物を用いることができる。これらのエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ノボラック型等のグリシジルエーテル;ダイマー酸型、三級カルボン酸型のグリシジルエステル;又は、芳香族アミン型、アミノフェノール型のグリシジルアミンなどが挙げられ、これらの非水溶性のエポキシ樹脂は、いずれか1種を単独で使用しても良いし、いずれか2種以上を併用しても良い。中でも、ビスフェノールA型のジグリシジルエーテル、ビスフェノールF型のジグリシジルエーテル、又はこれらの混合物を用いるのが好ましい。
本発明で使用する非水溶性のエポキシ樹脂には、上述したような乳化剤を添加し、舗装用バインダ乳剤との混合性を高めることも適宜可能であり、添加する乳化剤としては、ノニオン系の界面活性剤が好ましい。また、本発明で使用する非水溶性のエポキシ樹脂には、アクリル酸、メタクリル酸、及びそれらのエステル、アクリロニトリルから選ばれるアクリル化合物を添加を添加して、硬化後の強度を高めることも適宜行うことができる。この場合、エポキシ樹脂に対するアクリル化合物の添加量は、エポキシ樹脂100質量部に対し、1〜200質量部の範囲であり、好ましくは、5〜50質量部の範囲である。
C.アミン系化合物
本発明で非水溶性のエポキシ樹脂の硬化剤として使用するアミン系化合物としては、使用する非水溶性のエポキシ樹脂と反応してエポキシ樹脂を硬化させることができる限り、基本的にはどのようなアミン系化合物を使用しても良いけれども、好ましくは、ポリアミノアミド;若しくはポリアミノアミドとポリアミンの混合物;若しくはポリアミノアミドと、ポリアミノアミド以外の変性ポリアミンの混合物;若しくはポリアミノアミドと、ポリアミンと、ポリアミノアミド以外の変性ポリアミンの混合物を用いるのが良く、より好ましくは、ポリアミノアミド、若しくはポリアミノアミドと変性脂肪族ポリアミンとの混合物を用いるのが良い。
ポリアミノアミドと併用するポリアミンとしては、脂肪族ポリアミン、脂環族ポリアミン、芳香族ポリアミン、ポリオキシプロピレンモノアミン、ポリオキシプロピレンジアミン、ポリオキシプロピレントリアミン、ポリシクロヘキシルポリアミン混合物、N−アミノエチルピペラジンから選ばれる1種若しくは2種以上の混合物が挙げられる。ポリアミノアミド以外の変性ポリアミンとしては、エポキシアダクトの変性ポリアミン、マンニッヒ変性ポリアミンなどの変性ポリアミンが挙げられ、中でも脂肪族の変性ポリアミンが好ましい。これらの変性ポリアミンはその1種だけを使用しても良いし2種以上を混合して用いても良い。
上記のような硬化剤としてのアミン系化合物には、舗装用バインダ乳剤との混合性を高めるために、水を添加し、濃度30〜80質量%の水溶液として用いるのが好ましい。このとき、アミン系化合物の水溶性を高めるために適量の酢酸を添加することができる。
また、上記のような硬化剤としてのアミン系化合物には、必要に応じて触媒を添加することができる。触媒としては、硬化剤の反応促進剤として通常用いられているものであればどのようなものを使用しても良く、特に限定されるものではないけれども、例えば、パラトルエンスルホン酸、ベンジルメチルアミン、2,4,6−トリスジメチルアミノメチルフェノール等の三級アミン系化合物、2−メチルイミダゾール等のイミダゾール類などが挙げられる。
なお、上記3種類の成分、すなわち、舗装用バインダ乳剤、非水溶性のエポキシ樹脂、及びアミン系化合物の配合割合には、速やかな分解性並びに硬化性と所期の強度、耐久性が得られる限り特段の制限はないけれども、舗装用バインダ乳剤がアスファルト乳剤の場合には、通常、アスファルト乳剤中の固形分100質量部に対し、非水溶性のエポキシ樹脂を10〜70質量部、好ましくは15〜50質量部を配合するのが良く、舗装用バインダ乳剤が石油樹脂系バインダ乳剤の場合には、通常、石油樹脂系バインダ乳剤中の固形分100質量部に対し、非水溶性のエポキシ樹脂を10〜100質量部、好ましくは25〜85質量部を配合するのが良い。また、非水溶性のエポキシ樹脂とその硬化剤であるアミン系化合物との割合にも、速やかな硬化性と所期の強度、耐久性が得られる限り特段の制限はないけれども、通常、非水溶性のエポキシ樹脂のエポキシ当量1に対して、アミン系化合物の活性水素当量が0.1〜2.0の範囲にあるのが好ましく、より好ましくは、非水溶性のエポキシ樹脂のエポキシ当量1に対して、アミン系化合物の活性水素当量が0.5〜1.5の範囲にあるのが良い。
D.その他の成分
本発明の舗装用材料は、上記の成分以外にも、例えば、セメント、顔料、遮熱顔料、中空粒子などを成分とすることができる。
添加するセメントとしては、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、白色ポルトランドセメント、高炉セメント、シリカセメント、フライアッシュセメント、アルミナセメント、膨張セメント、耐硫酸セメント、ジェットセメント、超速硬セメント、高炉コロイドセメント、コロイドセメント、超微粒子セメントなどが挙げられ、これらのセメントは、そのいずれか1種を単独で添加しても良いし、2種以上を併用して添加しても良い。
なお、セメントは、舗装用バインダ乳剤に添加しても良いし、非水溶性のエポキシ樹脂に添加しても良い。セメントを非水溶性のエポキシ樹脂に添加する場合には、界面活性剤や減水剤などの分散剤を適量加えることができる。セメントの添加量は、舗装用バインダ乳剤の固形分100質量部に対して、1〜20質量部、より好ましくは2〜10質量部の範囲である。セメントを添加することによって、本発明の舗装用材料の分解、硬化時間を短縮することができると共に、分解、硬化後の強度や耐久性を改善することができる。
本発明の舗装用材料には、必要に応じて、適宜の顔料を添加して、所望の色調に着色することも可能である。使用できる顔料に特段の制限はないけれども、例えば、酸化チタン、カーボンブラック、酸化亜鉛、鉛白、黒鉛、カドミウムレッド、モリブデンオレンジ、水酸化第二鉄、酸化鉄黄、黄鉛、酸化クロム、クロムグリーン、群青、紺青、コバルトブルー、マンガンバイオレットなどが挙げられる。これらの顔料は、そのいずれか1種を単独で使用しても良いし、2種以上を併用しても良い。
さらに、本発明の舗装用材料には、必要に応じて、遮熱顔料や中空粒子を添加することもできる。遮熱顔料としては、例えば、舗装用に用いられている遮熱顔料であればどのようなものでも使用することができ、好ましくは、日射反射率が10%以上であり、CIE1976L色空間におけるL値が80以下のものが挙げられる。本発明の舗装用材料に遮熱顔料を配合する場合、本発明の舗装用材料を用いて構築された、例えば表面処理層は、太陽からの輻射熱等を良く遮断し、特に夏季におけるヒートアイランド現象の抑制に効果がある。また、中空粒子としては、例えば、粒径が10〜125μm、好ましくは粒径が25〜80μmのセラミックバルーン、ガラスバルーン、シラスバルーン、ポリスチレン等の樹脂を用いたバルーンを用いることができ、本発明の舗装用材料にこれら中空粒子を配合する場合には、その高い断熱性、反射性、及び照射性によって、形成される舗装層の遮熱効果がさらに向上するという利点がある。
E.舗装体の構築方法
上記のような本発明の舗装用材料を用いる舗装体の構築方法を、例えば排水性舗装の表面硬化層を構築する場合を例に説明すれば、以下のとおりである。
新設の排水性舗装に表面硬化層を構築する場合には、通常の工法によって排水性舗装を構築した後、或いは既設の排水性舗装に表面硬化層を構築する場合には、既設の排水性舗装の表面を十分に清掃した後、その表面に本発明の舗装用材料を散布若しくは塗布すれば良い。散布にあたっては、まず、舗装用バインダ乳剤、非水溶性のエポキシ樹脂、及び、その硬化剤としてのアミン系化合物、及びその他の添加成分を準備し、それらを施工現場において混合ミキサに投入し、混合して、本発明の舗装用材料を製造する。ミキサへの投入順序や、混合の順序には、特段の制限はなく、舗装用バインダ乳剤、非水溶性エポキシ樹脂、及びアミン系化合物の3種の成分と、セメント等のその他の添加成分を、それぞれ混合ミキサに投入して、同時に混合するようにしても良いし、セメント等の添加成分と舗装用バインダ乳剤若しくは非水溶性のエポキシ樹脂とを、別途、他の混合ミキサで混合した後に、最終混合用の混合ミキサに投入するようにしても良い。
次に、このように、施工に際して施工現場にて混合して製造された本発明の舗装用材料を、速やかに施工面である排水性舗装の表面に散布ないしは塗布する。散布ないしは塗布には、エンジンスプレーヤー等の通常の散布装置や、ローラー等の通常の塗布装置を用いることができる。散布ないしは塗布する量は、使用する本発明の舗装用材料の配合や排水性舗装の空隙率等にも依存するが、通常は、0.2〜1.0リットル/m程度を、一層或いは二層以上に散布ないしは塗布するのが良い。
なお、場合によっては、施工前に、別途のプラント等において、舗装用バインダ乳剤とアミン系化合物とを予め所定の割合で混合して、硬化剤入りの舗装用バインダ乳剤とし、これを施工時に施工現場において、非水溶性のエポキシ樹脂と混合して、本発明の舗装用材料を製造するようにしても良い。このように予め所定の割合で舗装用バインダ乳剤と硬化剤とを混合した硬化剤入りの舗装用バインダ乳剤を用意しておく場合には、この硬化剤入りの舗装用バインダ乳剤と、別途用意した非水溶性のエポキシ樹脂とを、施工現場において混合ミキサ等で混合して本発明の舗装用材料を製造しても良いが、例えば、二液計量混合タイプの散布装置に、上記硬化剤入りの舗装用バインダ乳剤と、非水溶性のエポキシ樹脂とをセットし、これを散布装置内で混合し、散布装置内で本発明の舗装用材料を製造することもできる。散布装置内で製造された本発明の舗装用材料は、散布装置から直ちに施工面上に散布される。
このように、予め硬化剤入りの舗装用バインダ乳剤を用意しておく場合には、施工現場での混合作業が容易になる上に、舗装用バインダ乳剤と硬化剤としてのアミン系化合物の計量、配合を施工現場で行う必要がなくなるので、施工現場での計量作業が簡単になるという利点がある。なお、この場合においても、セメント等の添加成分は、予め、若しくは施工に際して施工現場において、適宜、硬化剤入りの舗装用バインダ乳剤若しくは非水溶性のエポキシ樹脂と混合しておくことができる。
舗装用バインダ乳剤の種類と、硬化剤としてのアミン系化合物の種類にも依るけれども、舗装用バインダ乳剤とポリアミノアミド、若しくは舗装用バインダ乳剤と少なくともポリアミノアミドを含むアミン系化合物との混合物は、意外にも、安定性に優れ、最も好ましい組み合わせの場合には、例えば20℃で1ヶ月以上も分解せず、長期保存が可能である。したがって、予めプラント等で、舗装用バインダ乳剤と少なくともポリアミノアミドを含むアミン系化合物とを所定の配合で混合し、硬化剤入りの舗装用バインダ乳剤としておけば、この硬化剤入りの舗装用バインダ乳剤を、必要時にプラントないしは倉庫から出荷して、非水溶性のエポキシ樹脂と組み合わせて施工現場に搬入し、本発明の舗装用材料を製造することができる。このように、硬化剤入りの舗装用バインダ乳剤は、本発明の舗装用材料を製造するための材料として、極めて有用なものである。なお、少なくともポリアミノアミドを含むアミン系化合物において、ポリアミノアミドの割合は、全アミン系化合物中、ポリアミノアミドを50質量%以上含むのが好ましく、より好ましくは60質量%以上含むものが良い。
また、三液計量混合タイプの散布装置がある場合には、舗装用バインダ乳剤、非水溶性のエポキシ樹脂、及びアミン系化合物の三者を、その三液計量混合タイプの散布装置にセットして、散布装置内で三者を混合して本発明の舗装用材料を製造した後、直ちに、散布装置から施工面上に散布するようにしても良い。
以上のような手順で、施工に際し施工現場で本発明の舗装用材料を製造し、施工面である排水性舗装の表面に、本発明の舗装用材料の層を形成し、これを分解、硬化させることによって、アスファルトや石油樹脂系バインダなどの舗装用バインダと硬化したエポキシ樹脂とを含む舗装層を備えた排水性舗装体を構築することができる。本発明の舗装用材料によって構築された舗装用バインダと硬化したエポキシ樹脂とを含む舗装層は、強度や耐摩耗性に優れ、排水性舗装の表面強化層として最適である上に、排水性舗装による騒音抑制効果を向上させることもできる。また、アクリレート樹脂やメタクリレート樹脂等の樹脂液を用いていないので、安全である上に、刺激臭の発生も殆どなく、しかも、分解、硬化が速やかで、早期に交通開放することができることに加えて、排水性舗装の表面が高温であっても、また、散水や降雨等によって表面に多少の水分が残っている状態でも施工できるので、極めて便利である。
なお、本発明の舗装用材料を用いて構築することができる舗装体は、上記のものに限られず、既設若しくは新設の舗装体の表面に、本発明の舗装用材料の散布ないしは塗布、及び、細骨材の散布を、いずれかを先にして、それぞれ同じか異なる回数ずつ1回以上繰り返して、舗装体上に、表面処理層を構築することも可能である。さらには、本発明の舗装用材料を、ひび割れが進行した舗装表面に散布ないしは塗布し、その上からオーバーレイを施す場合には、本発明の舗装用材料を用いて構築される層は、応力緩和層(SAMI層)としてリフレクションクラックを防止するだけでなく、遮水層としても機能する。また、本発明の舗装用材料を、床版上に塗布ないしは散布して舗装層を構築する場合には、構築される層は、橋面防水に有効な防水層として機能することとなる。さらには、場合によっては、本発明の舗装用材料に骨材を混合し、常温舗装用の混合物としても使用することができる。
以下、実験をもって、本発明をさらに詳細に説明する。
〈実験1:アスファルト乳剤を用いる舗装用材料の特性試験〉
舗装用バインダ乳剤としてアスファルト乳剤を用い、以下に示す材料を表1に示す配合量(質量部)で配合し、混合ミキサを用いて混合して、No.1ないしNo.8の本発明の舗装用材料を製造し、その分解時間、引張強度、その時の伸び率、並びに、接着強度を測定した。対照として、エポキシ樹脂をエマルション化して配合した舗装用材料(No.9、No.10)、アスファルト乳剤のみを配合した舗装用材料(No.11)、メタクリレート樹脂(MMA)のみを配合した舗装用材料(No.12)を用意して、同様に試験した。なお、硬化剤としてのアミン系化合物と、主剤としての非水溶性エポキシ樹脂の配合割合は、非水溶性エポキシ樹脂のエポキシ当量と、硬化剤としてのアミン系化合物の活性水素当量とが1対1になる配合割合とした。
a.使用材料
(1)アスファルト乳剤:
・改質アスファルト乳剤(商品名「KA−1」、ニチレキ株式会社製造)(蒸発残留分濃度65質量%)
(2)非水溶性エポキシ樹脂:
・ビスフェノールA型ジグリシジルエーテル(商品名「レジコンPN−018」、ペトロケミカルス株式会社製造)(固形分100%、エポキシ当量190g/eq)
・ビスフェノールF型ジグリシジルエーテル(商品名「レジコンPN−019」、ペトロケミカルス株式会社製造)(固形分100%、エポキシ当量168g/eq)
(3)アミン系化合物
・ポリアミノアミド(商品名「レジコンPH−006」、ペトロケミカルス株式会社製造)(濃度40質量%水溶液、活性水素当量190g/eq)
・変性脂肪族ポリアミン(商品名「レジコンPH−001」、ペトロケミカルス株式会社製造)(濃度77質量%水溶液、活性水素当量190g/eq)
(4)アクリル化合物
・変性アクリレート(商品名「レジコンPN−003」、ペトロケミカルス株式会社製造)(固形分100%、エポキシ当量(換算)100g/eq)
(5)メタクリレート樹脂
・MMA(商品名「ポーラスモード樹脂」、株式会社菱晃製造)
b.試験方法
試験方法は以下のとおりである。
(a)分解時間:
・製造した各舗装用材料を20℃で放置し、その表面を指で触っても舗装用材料が指に付かなくなった時間(分)とした。
(b)引張強度及び伸び率:
・引張強度と伸び率の測定はJIS K6251に定められている「加硫ゴムの引張試験方法」に準じて行った。すなわち、試験する各舗装用材料のそれぞれを鋼板上に厚さ約2mmとなるように塗布し、分解・硬化させた後、長さが100mm、両端の拡大部の幅が25mm、中央の狭隘部の幅が10mmのダンベル状の試験片を切り出し、−10℃又は20℃の恒温槽で4時間養生した後、試験片両端の拡大部を試験機のつかみ具で把持して、所定の一定速度で引っ張り、試験片が破断したときの荷重並びに伸びを測定した。引っ張り強度は、測定された試験片破断時の最大引っ張り荷重を試験片断面積で除して求めた。また、伸び率は、試験片破断時の最大伸びの試験片の元の長さに対する割合である。
(c)接着試験:
・接着試験は、JIS K5400に規定されている付着強さの試験方法に準じて行った。すなわち、70×70×20mmの大きさの鋼板の片面に、試験する各舗装用材料のそれぞれを約3mmの厚さに塗り、その上に引っ張り用の鋼製ジグを載せ、さらにその上に質量約1kgの錘を載せて、24時間静置した。静置後、錘を取り除き、ジグの周りを40×40mmの大きさに、鋼板に達する切り傷を付け、その状態で引張試験機にセットして、鋼板に対して鉛直方向に引張荷重を加えて、最大引張荷重を測定した。引張接着強度A(MPa)は、測定された最大引張荷重T(N)から下記の計算式によって求め、各舗装用材料ごとに3回行った結果の平均値を求めた。試験温度は20℃で行った。
計算式:
A(MPa)={T(N)/16(cm)}×10/10
以上の各試験の結果を表1に併せて示す。
Figure 0004995726
表1に示すとおり、試験した本発明の舗装用材料No.1〜No.8は、いずれもその分解時間が25分以下と短く、これは非水溶性のエポキシ樹脂をエマルション化してアスファルト乳剤と混合したNo.9及びNo.10の舗装用材料の分解時間が40分若しくは35分であったのに比べて、はるかに短い分解時間であり、アスファルト乳剤のみからなるNo.11の舗装用材料と比べても、同じか、むしろ短く、本発明の舗装用材料が速やかに分解して硬化する材料であることを示している。また、本発明の舗装用材料において、分解時間は、配合されるエポキシ樹脂の量が増えるにつれて短くなることも分かる。
引張強度は、配合されるエポキシ樹脂の量が増えるにつれて大きくなり、アスファルト乳剤中の固形分100質量部に対して46.9質量部のエポキシ樹脂を配合したNo.6の舗装用材料においては、引張強度は最大9.2Mpaにも達した。また、同じエポキシ樹脂の配合量で比較すると、No.1とNo.2、No.3とNo.4、更には、No.5とNo.6の対比から明かなとおり、硬化剤としてポリアミノアミドと変性脂肪族ポリアミンとを併用した方が、より大きな引張強度が得られることが分かる。また、同じエポキシ樹脂の配合量であっても、ビスフェノールA型ジグリシジルエーテルを使用する場合の方が、ビスフェノールA型ジグリシジルエーテルとビスフェノールF型ジグリシジルエーテルとを併用する場合に比べて、やや大きな引張強度が得られた。また、非水溶性のエポキシ樹脂を用いる本発明の舗装用材料No.3及びNo.4の方が、同じエポキシ樹脂をエマルションとして配合したNo.9及びNo.10の舗装用材料に比べて、より大きな引張強度が得られ、強度的に優れていることが分かる。
同様の傾向は接着強度についても見られ、配合するエポキシ樹脂の量が多くなるにつれて、また、硬化剤としてポリアミノアミドと変性脂肪族ポリアミンとを併用した方が、さらには、ビスフェノールA型ジグリシジルエーテルを使用する場合の方が、ビスフェノールA型ジグリシジルエーテルとビスフェノールF型ジグリシジルエーテルとを併用する場合よりも、それぞれ、大きな接着強度が得られることが分かる。このようにNo.1〜No.8の本発明の舗装用材料が示した接着強度は、従来のメタクリレート樹脂と比べて、決して遜色のないものであり、本発明の舗装用材料が、施工面への接着性、並びに骨材等をつなぎ止める強さにおいて、従来のメタクリレート樹脂に匹敵ないしはこれを凌駕するものであることを物語っている。
〈実験2:石油樹脂系バインダ乳剤を用いる舗装用材料の特性試験〉
舗装用バインダ乳剤として、アスファルト乳剤に代えて、石油樹脂系バインダ乳剤(商品名「CO−1」、ニチレキ株式会社製造)(蒸発残留分濃度55質量%)を用いた以外は実験1と同じ材料を用い、実験1と同様にして、各材料を表2に示す配合量(質量部)で配合し、No.13ないしNo.18の本発明の舗装用材料を製造した。製造したNo.13ないしNo.18の舗装用材料について、実験1と同様に、その分解時間、引張強度、その時の伸び率、並びに、接着強度を測定した。なお、硬化剤としてのアミン系化合物と、主剤としての非水溶性エポキシ樹脂の配合割合も実験1と同様に、非水溶性エポキシ樹脂のエポキシ当量と、硬化剤としてのアミン系化合物の活性水素当量とが1対1になる配合割合とした。結果を表2に示す。表2には、実験1におけるアスファルト乳剤のみを配合した舗装用材料(No.11)、メタクリレート樹脂(MMA)のみを配合した舗装用材料(No.12)の結果も、比較のため、併せて示した。
Figure 0004995726
表2に示すとおり、試験した本発明の舗装用材料No.13〜No.18は、いずれもその分解時間が25分以下と短く、これは、アスファルト乳剤のみからなるNo.11の舗装用材料や、メタクリレート樹脂(MMA)のみを配合した舗装用材料(No.12)と比べても、同じか、むしろ短く、舗装用バインダ乳剤として石油樹脂系バインダ乳剤を用いる場合でも、本発明の舗装用材料が速やかに分解して硬化する材料であることを示している。また、舗装用バインダ乳剤として石油樹脂系バインダ乳剤を用いる場合でも、分解時間は、配合されるエポキシ樹脂の量が増えるにつれて短くなることも分かる。
引張強度は、配合されるエポキシ樹脂の量が増えるにつれて大きくなり、石油樹脂系バインダ乳剤中の固形分100質量部に対して83.1質量部のエポキシ樹脂を配合したNo.18の舗装用材料においては、引張強度は最大5.5Mpaにも達した。また、同じエポキシ樹脂の配合量で比較すると、No.13とNo.14、No.15とNo.16、更には、No.17とNo.18の対比から明かなとおり、硬化剤としてポリアミノアミドと変性脂肪族ポリアミンとを併用した方が、より大きな引張強度が得られ、アスファルト乳剤を用いた場合と同様の傾向を示した。同様の傾向は接着強度についても見られ、配合するエポキシ樹脂の量が多くなるにつれて、大きな接着強度が得られることが分かる。このようにNo.13〜No.18の本発明の舗装用材料が示した接着強度は、No.12に示す従来のメタクリレート樹脂と比べて、決して遜色のないものであり、舗装用バインダ乳剤として石油樹脂系バインダ乳剤を用いる場合でも、本発明の舗装用材料が、施工面への接着性、並びに骨材等をつなぎ止める強さにおいて、従来のメタクリレート樹脂に匹敵ないしはこれを凌駕する材料であることを示している。
〈実験3:硬化剤入りアスファルト乳剤の安定性〉
実験1で用いたのと同じ材料を用い、表1のNo.1〜No.6の舗装用材料に示す配合で、アスファルト乳剤と硬化剤だけを混合して、No.1A〜No.6Aの6種類の硬化剤入りのアスファルト乳剤を製造し、20℃で放置して、その分解までの時間を調べた。また、実験1で用いたのと同じアスファルト乳剤に、硬化剤として、以下に示す6種類のアミン系化合物を混合して、No.19A〜No.24Aの6種類の硬化剤入りのアスファルト乳剤を製造し、上記と同様に、分解するまでの時間を調べた。分解したかどうかの判定は、混合物中に塊が発生した時点をもって分解と判定した。結果を表3に示す。
a.アミン系化合物
・エポキシ変性脂環族ポリアミン(商品名「レジコンPH−009」、ペトロケミカルス株式会社製造)(濃度73質量%水溶液、活性水素当量190g/eq)
・マンニッヒ変性脂肪族ポリアミン(商品名「レジコンPH−036」、ペトロケミカルス株式会社製造)(濃度42質量%水溶液、活性水素当量190g/eq)
・脂肪族ポリアミン(ジエチレントリアミン)(商品名「レジコンPH−037」、ペトロケミカルス株式会社製造)(濃度11質量%水溶液、活性水素当量190g/eq)
・芳香族ポリアミン(ジアミノジフェニールメタン)(商品名「レジコンPH−038」、ペトロケミカルス株式会社製造)(濃度60質量%水溶液、活性水素当量190g/eq)
・脂環族ポリアミン(イソフォロンジアミン)(商品名「レジコンPH−039」、ペトロケミカルス株式会社製造)(濃度21質量%水溶液、活性水素当量190g/eq)
・ポリオキシプロピレンジアミン(商品名「レジコンPH−040」、ペトロケミカルス株式会社製造)(濃度60質量%水溶液、活性水素当量190g/eq)
Figure 0004995726
表3の結果に見られるとおり、硬化剤としてポリアミノアミドか、ポリアミノアミドを含むアミン系化合物を用いたNo.1A〜No.6Aの硬化剤入りのアスファルト乳剤は、その大部分が20℃においては4週間以上も分解せずに安定であり、分解までの時間が最も短いNo.6Aのアスファルト乳剤においても、2週間もの期間、分解せず安定であった。これに対して、硬化剤としてポリアミノアミドを含まないアミン系化合物を用いたNo.19A〜No.24Aの硬化剤入りのアスファルト乳剤は、いずれも1時間以内に分解し、極めて不安定であった。このことは、少なくともポリアミノアミドを含むアミン系化合物を硬化剤として用いる場合には、硬化剤とアスファルト乳剤とを別途プラント等において予め配合、混合して、硬化剤入りのアスファルト乳剤として貯蔵、保管しておくことが可能であることを示している。安定な期間が2週間もあれば、日本全国どこにでも輸送して、施工現場において非水溶性のエポキシ樹脂と混合し、本発明の舗装用材料を製造することができる。また、安定な硬化剤入りのアスファルト乳剤を得る上においては、硬化剤としてのアミン系化合物中に含まれるポリアミノアミドの量は、少なくとも50質量%以上あれば良く、60質量%以上が好ましいことがわかる。
〈実験4:硬化剤入り石油樹脂系バインダ乳剤の安定性〉
実験2で用いたのと同じ材料を用い、表2のNo.13〜No.18の舗装用材料に示す配合で、石油樹脂系バインダ乳剤と硬化剤だけを混合して、No.13A〜No.18Aの6種類の硬化剤入りの石油樹脂系バインダ乳剤を製造した。製造した6種類の硬化剤入りの石油樹脂系バインダ乳剤No.13A〜No.18Aについて、実験3と同様にして、20℃で放置し、その分解までの時間を調べた。結果を表4に示す。
Figure 0004995726
表4の結果に見られるとおり、硬化剤としてポリアミノアミドか、ポリアミノアミドを含むアミン系化合物を用いたNo.13A〜No.18Aの硬化剤入りの石油樹脂系バインダ乳剤は、その全てが20℃においては4週間以上も分解せずに安定であった。このことは、舗装用バインダ乳剤として石油樹脂系バインダ乳剤を用いる場合であっても、硬化剤としてポリアミノアミドか、ポリアミノアミドを含むアミン系化合物を用いる場合には、硬化剤と石油樹脂系バインダ乳剤とを別途プラント等において予め配合、混合して、硬化剤入りの石油樹脂系バインダ乳剤として貯蔵、保管しておくことが可能であることを示している。これは極めて有用な特性である。また、安定な硬化剤入りの石油樹脂系バインダ乳剤を得る上においては、アスファルト乳剤の場合と同様に、硬化剤としてのアミン系化合物中に含まれるポリアミノアミドの量は、少なくとも50質量%以上あれば良く、60質量%以上が好ましい。
〈実験5:アスファルト乳剤を用いる舗装用材料の舗装体としての特性試験〉
実験1におけるNo.1〜No.8のアスファルト乳剤を使用した本発明の舗装用材料、及び、No.9〜No.12の対照用の舗装用材料のそれぞれを用い、試験用の厚さ5cmの排水性アスファルト混合物上に、試験する各舗装用材料を散布(散布量:0.5kg/m)し、次いで、細骨材(粒径0.5〜0.15mm)を散布(散布量:0.25kg/m)する作業を2回繰り返し、表面に細骨材の層を2層に形成した試験用の舗装体、No.1T〜No.12Tをそれぞれ製造した。製造した各試験用の舗装体を十分に養生した後、以下に示す回転ホイールトラッキング試験、実車据え切り試験、すべり抵抗性試験の各試験に供した。結果を表5に示す。
a.回転ホイールトラッキング試験
60℃の恒温室内で、各試験用の舗装体の表面に規定荷重を負荷したソリッドタイヤ(直径200mm×幅50mm、接地圧:628kPa、ゴム硬度:JIS硬度78(60℃))を円を描くように走行させ、ソリッドタイヤの沈下量を測定し、沈下量が10mmに達したときの時間(分)を求めた。
b.実車据え切り試験
恒温室内で60℃に養生した各試験用の舗装体の上に実車のタイヤを載せ、右に90度、左に180度、右に90度の回転を与えるようにタイヤを据え切りし、そのときに剥離する骨材の質量(g)を求めた。
c.すべり抵抗性試験
すべり抵抗性の試験は、ダイナミック・フリクション・テスター(DFテスター)を用いて行った。すなわち、各試験用の舗装体の表面に散水しながらDFテスターを用いて動摩擦係数(μ)を測定した。DFテスターの円盤におけるタイヤゴムピースの線速度は40km/hとした。
Figure 0004995726
表5の結果に見られるとおり、本発明の舗装用材料を用いて構築された舗装体No.1T〜No.8Tは、回転ホイールトラッキング試験において、沈下量が10mmに達するまでの時間がいずれも590分以上と優れた結果を示した。この結果は、乳剤のみを用いて構築された対照の舗装体No.11Tや、アクリレート樹脂を用いて構築された対照の舗装体No.12Tに比べて、はるかに良い値であり、エポキシ樹脂をエマルション化して用いたNo.9TやNo.10Tの舗装体に比べても有意に優れた値である。
同様の傾向は実車据え切り試験においても見られ、本発明の舗装用材料を用いて構築された舗装体No.1T〜No.8Tにおいて剥離する骨材の量は、アクリレート樹脂を用いて構築された対照の舗装体No.12Tにおける剥離量とほぼ同等であり、エポキシ樹脂をエマルション化して用いたNo.9TやNo.10Tの舗装体に比べると、極めて少ない量である。回転ホイールトラッキング試験、及び実車据え切り試験におけるこれらの結果は、本発明の舗装用材料を用いて構築された表面処理層がねじれ抵抗性に極めて強いこと、本発明の舗装用材料が、ねじれ抵抗性に強い舗装体を構築するのに適していることを示している。
すべり抵抗性について見れば、本発明の舗装用材料を用いて構築された舗装体No.1T〜No.8Tは、アクリレート樹脂を用いて構築された対照の舗装体No.12Tとほぼ同等の高い動摩擦係数を示し、車輌がその上をすべることなく安全に走行できることを示している。
〈実験6:石油樹脂系バインダ乳剤を用いる舗装用材料の舗装体としての特性試験〉
実験2におけるNo.13〜No.18の石油樹脂系バインダを使用した本発明の舗装用材料を用い、実験5におけると同様にして、表面に細骨材の層を2層に形成した試験用の舗装体、No.13T〜No.18Tをそれぞれ製造した。製造した各試験用の舗装体を十分に養生した後、実験5におけると同様に、回転ホイールトラッキング試験、実車据え切り試験、すべり抵抗性試験の各試験に供し、さらに、以下に示す、実車据え切り試験による剥がれ個数試験に供した。また、実験5におけるNo.12Tのアクリレート樹脂を用いて構築された対照の舗装体についても、実車据え切り試験による剥がれ個数の試験を行った。結果を表6に示す。なお、表6中、No.12Tの舗装体についての回転ホイールトラッキング試験、実車据え切り試験、すべり抵抗性試験の各試験についての結果は、表5に示したものと同じものである。
d.実車据え切り試験による剥がれ個数試験
恒温室内で50℃に養生した各試験用の舗装体の上に実車のタイヤを載せ、右に90度、左に180度、右に90度の回転を与えるようにタイヤを据え切りし、その後、実車のタイヤを取り除け、表面処理層が剥離して下層の排水性アスファルト混合物が見える領域の個数をカウントした。
Figure 0004995726
表6に示すとおり、舗装用バインダ乳剤として石油樹脂系バインダ乳剤を用いて構築された本発明の舗装体No.13T〜No.18Tは、回転ホイールトラッキング試験において、沈下量が10mmに達するまでの時間がいずれも620分以上という優れた結果を示した。この結果は、アクリレート樹脂を用いて構築された対照の舗装体No.12Tに比べて、はるかに良い値であり、本発明の舗装用材料を用いて構築された舗装体が耐摩耗性に優れていることを示している。また、実車据え切り試験においても、本発明の舗装用材料を用いて構築された舗装体No.13T〜No.18Tにおいて剥離する骨材の量は、配合するエポキシ樹脂の量にも依るが、アクリレート樹脂を用いて構築された対照の舗装体No.12Tにおける剥離量とほぼ同等であり、決して遜色のないものであった。
すべり抵抗性について見れば、本発明の舗装用材料を用いて構築された舗装体No.13T〜No.18Tは、アクリレート樹脂を用いて構築された対照の舗装体No.12Tとほぼ同等の高い動摩擦係数を示し、車輌がその上をすべることなく安全に走行できることを示している。
さらに、実車据え切り試験による剥がれ個数試験の結果を見ると、剥がれ個数は、配合するエポキシ樹脂の量が増すに連れて少なくなり、かつ、硬化剤として、ポリアミノアミド単独よりも変性脂肪族ポリアミンを併用した場合の方がより少なくなる傾向があった。すなわち、硬化剤としてポリアミノアミドを単独で使用する場合には、石油樹脂系バインダ乳剤中の固形分100質量部に対し主剤であるエポキシ樹脂の固形分量が44.7質量部以上のNo.15、及びNo.17Tの舗装体においては、アクリレート樹脂を用いて構築された対照の舗装体No.12Tにおけるとほぼ同等か、はるかに少ない剥がれ個数であった。一方、変性脂肪族ポリアミンを併用したNo.14T、No.16T、及びNo.18Tのいずれの舗装体においても、アクリレート樹脂を用いて構築された対照の舗装体No.12Tよりも有意に少ない剥がれ個数であり、No.18Tの舗装体に至っては、剥がれ個数は0個であった。
これら、回転ホイールトラッキング試験、実車据え切り試験、及び実車据え切り試験による剥がれ個数試験における結果は、舗装用バインダ乳剤として石油樹脂系バインダ乳剤を用いる場合であっても、本発明の舗装用材料を用いて構築された表面処理層がねじれ抵抗性に極めて強いこと、本発明の舗装用材料が、ねじれ抵抗性に強い舗装体を構築するのに適していることを示している。
〈実験7:遮熱性試験〉
実験2で製造したNo.16の舗装用材料と同じ配合の舗装用材料、及び、実験1で用いたNo.12と同じくメタクリレート樹脂(MMA)のみを配合した舗装用材料を用い、これらの各々に遮熱顔料(「サーモテックW用遮熱顔料」、ニチレキ株式会社販売)、及び中空粒子(「サーモテックW用中空粒子」、ニチレキ株式会社販売)を混合して、その遮熱性を試験した。遮熱性の試験は、「舗装」、Vol.40、No.3、株式会社建設図書、平成17年3月1日、17〜19頁に記載されている「遮熱性舗装室内照射試験法(暫定版)」に準じて行った。但し、試験温度は30℃で行った。
すなわち、排水性混合物のホイールトラッキング試験用の供試体(30cm×30cm×5cm)を3個作成し、それぞれの表面の所定位置に熱電対を設置する一方で、表2におけるNo.16の舗装用材料と同じ配合の舗装用材料、及び、表1におけるNo.12と同じくメタクリレート樹脂(MMA)のみを配合した舗装用材料のそれぞれに、遮熱顔料と中空粒子とを表7に示す配合割合で混合し、遮熱性試験用の舗装用材料No.16S、及びNo.12Sを製造した。これらの舗装用材料No.16S、及びNo.12Sのそれぞれを、上記熱電対を設置した供試体の上から0.5kg/mの割合で、熱電対が完全に覆われるまで塗布し、その後、30℃で5時間養生した。同様に、いずれの舗装用材料も塗布しない供試体を対照とし、同じく、30℃で5時間養生した。
養生後、舗装用材料を塗布していない対照の供試体の直上50cmの位置に白熱ランプを設置して、白熱ランプを点燈させて供試体を照射し、供試体に取り付けた熱電対が示す温度が60℃まで上昇するに要した時間を測定した。遮熱性試験用の舗装用材料No.16S及びNo.12Sをそれぞれ塗布した供試体を、対照の供試体と同じ条件下で、対照の供試体が60℃まで温度上昇するのと同じ時間だけ白熱ランプで照射し、その時の供試体に取り付けた熱電対の温度を測定し、遮熱性の目安とした。結果を表7に示す。
Figure 0004995726
表7に示すとおり、遮熱性舗装を有しない対照の供試体が60℃まで温度上昇する条件下において、遮熱顔料及び中空粒子を配合した本発明の舗装用材料は、48.8℃までしか上昇せず、同じく遮熱顔料及び中空粒子を配合した従来のメタクリレート樹脂(MMA)のみを配合した舗装用材とほぼ同等の遮熱性を示した。この結果から、本発明の舗装用材料は、遮熱顔料及び/又は中空粒子と併用した場合、遮熱性舗装用の舗装用材料としても有用で優れたものであることが確認された。
以上のとおり、本発明の舗装用材料は、それ自体でも優れた引張強度や接着強度を示すのみならず、本発明の舗装用材料を用いて舗装体を構築した場合においても、高いねじれ抵抗性とすべり抵抗性を示し、耐摩耗性及び耐久性に優れた舗装体を構築することができる、優れた極めて有用な舗装用材料である。加えて、本発明の舗装用材料は、分解時間が短いので、施工後、早期に交通開放をすることができるという利点も備えるものである。さらに、本発明の舗装用材料は、遮熱顔料や中空粒子を配合した場合、遮熱性舗装用の舗装用材料としても有用である。
以上説明したとおり、本発明の舗装用材料は、分解が早く、しかも引張強度や伸び率、接着強度にも優れているので、このような本発明の舗装用材料を用いれば、ねじれ抵抗性のみならず、すべり抵抗性にも優れた、耐久性のある舗装体を構築することが可能である。しかも、本発明の舗装用材料は、安全で、取り扱いが容易であり、刺激臭を発することも殆どなく、施工時の制約も少ないので、容易に路面のクラック等を封緘し、舗装体を若々しく蘇らせ延命させる表面処理層を始め、応力緩和層やその他種々の舗装層を容易に構築することを可能にするものである。さらには、本発明の舗装用材料は、遮熱顔料や中空粒子を配合して遮熱性舗装用の舗装用材料としても有用である。本発明は道路交通環境の改善のみならず、夏季のヒートアイランド化現象の防止にも資するところ大であり、産業上極めて有用な発明である。

Claims (6)

  1. 少なくとも、舗装用バインダ乳剤と、非水溶性のエポキシ樹脂と、その硬化剤であるアミン系化合物とを成分とし、前記舗装用バインダ乳剤がアスファルト乳剤又は石油樹脂系バインダ乳剤であり、前記非水溶性のエポキシ樹脂がビスフェノールA型のジグリシジルエーテル、ビスフェノールF型のジグリシジルエーテル、又はこれらの混合物であり、前記アミン系化合物がポリアミノアミドと変性脂肪族ポリアミンからなり、アスファルト乳剤中の固形分100質量部に対し、非水溶性のエポキシ樹脂を10〜70質量部配合してなるか、石油樹脂系バインダ乳剤中の固形分100質量部に対し、非水溶性のエポキシ樹脂を10〜100質量部配合してなる、舗装用材料。
  2. さらに、セメント、顔料、遮熱顔料、及び/又は中空粒子を含む請求項記載の舗装用材料。
  3. 請求項1又は2に記載の舗装用材料を、施工面上に散布又は塗布する工程と、施工面上で舗装用バインダ乳剤の分解とエポキシ樹脂の硬化を進行させ、舗装用バインダと硬化したエポキシ樹脂とを含む舗装層を形成する工程とを含む、舗装用バインダと硬化したエポキシ樹脂とを含む舗装層を備えた舗装体の構築方法。
  4. さらに、骨材を散布する工程を含み、請求項1又は2に記載の舗装用材料を、施工面上に散布又は塗布する工程と、骨材を散布する工程とが、いずれかを先にして、それぞれ同じか異なる回数ずつ1回以上行われる、請求項に記載の舗装用バインダと硬化したエポキシ樹脂とを含む舗装層を備えた舗装体の構築方法。
  5. 請求項1又は2に記載の舗装用材料にさらに骨材を混合し、施工面上に敷き均す工程を含む、舗装用バインダ、硬化したエポキシ樹脂、及び骨材を含む舗装層を備えた舗装体の構築方法。
  6. 非水溶性エポキシ樹脂の硬化剤であるポリアミノアミドと変性脂肪族ポリアミンを含んでいるアスファルト乳剤又は石油樹脂系バインダ乳剤である舗装用バインダ乳剤。
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