JPH06256468A - 透水性舗装用バインダー樹脂 - Google Patents

透水性舗装用バインダー樹脂

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JPH06256468A
JPH06256468A JP7304193A JP7304193A JPH06256468A JP H06256468 A JPH06256468 A JP H06256468A JP 7304193 A JP7304193 A JP 7304193A JP 7304193 A JP7304193 A JP 7304193A JP H06256468 A JPH06256468 A JP H06256468A
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JP
Japan
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epoxy resin
water
binder resin
manufactured
weight
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JP7304193A
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Kazunori Matsumoto
和則 松本
Hiroyoshi Kuramoto
博義 蔵本
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Toray Thiokol Co Ltd
Original Assignee
Toray Thiokol Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エポキシ樹脂の優れた接着性を保持しつつ、
良好な柔軟性及び伸び性を有し、歩行感や耐ひび割れ性
に優れる透水性舗装用バインダー樹脂を提供する。 【構成】 (a) 一般式 【化1】 (ただし、R1 及びR3 は、ビスフェノール骨格を含有
する有機基であり、R2は硫黄原子を含有する有機基で
ある。)で示されるポリサルファイド変性エポキシ樹脂
と、(b) 末端にアミノ基を有する化合物との反応で得ら
れることを特徴とする透水性舗装用バインダー樹脂。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は透水性舗装用バインダー
樹脂に関し、特に下地や骨材が湿潤している場合でも施
工することができるとともに、柔軟性に富み、歩行感の
良好な透水性舗装を得ることのできる透水性舗装用バイ
ンダー樹脂に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
地球環境への関心が高まり、透水性のないアスファルト
やコンクリートの舗装は、地下水の減少に伴う大都市の
砂漠化、街路樹への水分供給不足、雨水の流れ込みによ
る河川の氾濫等を引き起こすという問題が指摘されてい
る。
【0003】このような問題の対策として、地上からの
水(雨水等)を地中へ通過させることのできる透水性の
舗装が注目されている。この透水性舗装は、都市美化の
動きに合わせた舗装のカラー化や、半導体成形時に生じ
るシリカ屑及びプリント基板の成形時に生じるフェノー
ル樹脂等を骨材に使用できるという産業廃棄物のリサイ
クル化の面でも注目されている。
【0004】現在、東京都では全歩道の7.4 %にあたる
138 万平方メートルに透水性舗装を採用しており、今後
全部の歩道に普及させることを目指している。また、横
浜市及び日本道路公団では、車道に使用することも検討
しており、試験施工を行って耐久性のテスト段階にまで
及んでいる。
【0005】これら透水性舗装のバインダー樹脂として
は、一般的にエポキシ樹脂を使用する。エポキシ樹脂バ
インダーは、下地・骨材間及び骨材・骨材間の接着力が
強いため、舗装全体の圧縮強度は通常の舗装と同等であ
るが、柔軟性及び伸び性に劣るため、ひび割れや目地部
の破壊が起こり易く、歩行感が悪いという問題がある。
歩行感を良好なものにするためには、最大荷重がかかっ
た時の変形量、いわゆるクッション効果を大きくすれば
よく、現在のエポキシ樹脂バインダーにおいて課題とな
っている。
【0006】また、エポキシ樹脂バインダーは、下地や
骨材が濡れている場合、あるいは施工直後に雨水等に接
触した場合、白化現象を起こし、耐久性に問題が出てく
る。そのため、下地や骨材の水分管理や施工後の管理を
行う必要があり、通常の舗装よりも工程管理が難しく、
改善が求められている。
【0007】したがって、本発明の目的は、エポキシ樹
脂の優れた接着性を保持しつつ、良好な柔軟性及び伸び
性を有し、歩行感や耐ひび割れ性に優れる透水性舗装用
バインダー樹脂を提供することである。
【0008】また、本発明のもう一つの目的は、下地や
骨材が湿潤した状態で施工した場合や、施工直後に水分
に接触した場合でも、白化等の性能低下が起きない透水
性舗装用バインダー樹脂を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的に鑑み、鋭意検
討を重ねた結果、本発明者らは、特定の構造を有するポ
リサルフアイド変性エポキシ樹脂と末端にアミノ基を有
する化合物との反応で得られる硬化物は、エポキシ樹脂
の優れた接着性を保持しつつ、良好な柔軟性及び伸び性
を有するとともに、湿潤した状態で施工した場合や、施
工直後に湿潤した場合でも性能低下が起きないことを見
出し、本発明に想到した。
【0010】すなわち、本発明の透水性舗装用バインダ
ー樹脂は、(a) 一般式
【化2】 (ただし、R1 及びR3 は、ビスフェノール骨格を含有
する有機基であり、R2は硫黄原子を含有する有機基で
ある。)で示されるポリサルファイド変性エポキシ樹脂
と、(b) 末端にアミノ基を有する化合物との反応で得ら
れることを特徴とする。
【0011】以下本発明を詳細に説明する。 〔1〕構成成分(a) ポリサルファイド変性エポキシ樹脂 ポリサルファイド変性エポキシ樹脂は、下記一般式(1)
により表されるものである。
【化3】 (上記一般式(1) 中のR1 及びR3 はビスフェノール骨
格を含む有機基であり、R2 はポリサルファイド骨格で
ある。)
【0012】上記ビスフェノール骨格を含む有機基
1 、R3 としては、例えばビスフェノールA型エポキ
シ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ビスフェ
ノールS型エポキシ樹脂、ハロゲン化ビスフェノールA
型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ハ
ロゲン化ビスフェノールF型エポキシ樹脂などと同等の
分子構造を有するもの、またはこれらと類似の分子構造
を含むものを挙げることができる。
【0013】また、上記一般式(1) 中のポリサルファイ
ド骨格R2 は、下記一般式(2) により示される。
【化4】
【0014】上記一般式(2) 中において、Sの平均含有
量mの範囲は1〜3であるのが好ましく、特に1.5 〜2.
5 であるのが好ましい。さらにポリサルファイド骨格の
平均含有量nの範囲は1〜50であるのが好ましく、特に
2〜30であるのが好ましい。ポリサルファイド骨格の平
均含有量nが1未満であると通常のビスフェノール型エ
ポキシ樹脂と同等になり、またnが50を超えると粘度が
高くなり、使用しづらくなる。
【0015】このようなポリサルファイド変性エポキシ
樹脂としては、25℃における粘度が3000ポイズ以下のも
のが好ましく、例えば、東レチオコール(株)製のFL
EP−10、FLEP−50、FLEP−60、FLE
P−80や、モートンインターナショナル社製のELP
−612等を挙げることができる。
【0016】(b) 末端にアミノ基を有する化合物 本発明では、上述したポリサルファイド変性エポキシ樹
脂(a) の他に、末端にアミノ基を有する化合物(b) を配
合する。
【0017】末端にアミノ基を有する化合物(b) として
は、例えば、変性脂肪族ポリアミン(例えば、旭電化工
業(株)製の「アデカハードナーEH−257−1
5」、「アデカハードナーEH−220」、「アデカハ
ードナーEH−227」、「アデカハードナーEH−2
30」及び「アデカハードナーEH−260」、大都産
業(株)製の「ダイトクラールD−677」、「ダイト
クラールX−1777A」及び「ダイトクラールX−2
392」、大日本インキ化学工業(株)製「ラッカマイ
ドWH−036−S」、富士化成工業(株)製の「フジ
キュア#5420」、「フジキュアZS−4」及び「フ
ジキュアFXK−825」、三井石油化学工業(株)製
「エポミックQ−611」、油化シェルエポキシ(株)
製の「エピキュア3012」及び「エピキュアXD−3
58」等)、変性脂環族ポリアミン(例えば、大都産業
(株)製の「ダイトクラールX−1321」、「ダイト
クラールSK−500S」、「ダイトクラールI−13
21」、「ダイトクラールB−1616」及び「ダイト
クラールB−1969」、富士化成工業(株)製「フジ
キュアFXD−822」、日本シェーリング(株)製
「ユーレデュール43」、ヘンケル白水(株)製「バー
サミンC30」、三和化学工業(株)製の「サンマイド
NB−544S」、「サンマイドNB−544」及び
「サンマイドIM−544」等)、変成ポリアミン(例
えば、大都産業(株)製の「ダイトクラールU−407
5」、「ダイトクラールI−1199」、「ダイトクラ
ールI−4036」、「ダイトクラールX−973」、
「ダイトクラールX−1301S」及び「ダイトクラー
ルX−2733」、富士化成工業(株)製の「フジキュ
ア#5001」及び「フジキュアE−1604」、三洋
化成工業(株)製の「リアクトCA−101」及び「リ
アクトCA−681」、油化シェルエポキシ(株)製の
「エポメートN−001」、「エポメートQX−2」、
「エポメートB−002W」、「エピキュアXD−43
4」及び「エピキュアXD−530」、日本シェーリン
グ(株)製「XE−208」等)、ポリアミノアミド
(例えば、旭電化工業(株)製「アデカハードナーEH
−203」、大都産業(株)製の「ダイトクラールP−
4250」及び「ダイトクラールP−4730」、富士
化成工業(株)製の「トーマイド#225−ND」及び
「トーマイド#238」、ヘンケル白水(株)製の「バ
ーサミド#125」及び「ゼナミド#747」、大日本
インキ化学工業(株)製の「ラッカマイドTD−96
6」及び「ラッカマイドTD−984」、三洋化成工業
(株)製の「ポリマイドL−45−3」及び「ポリマイ
ドL−55−3」、三学工業(株)製の「サンマイド3
15」及び「サンマイドX−2000」等)が挙げられ
る。
【0018】〔2〕配合比 上記末端にアミノ基を有する化合物(b) の使用量は、ポ
リサルファイド変性エポキシ樹脂(a) のエポキシ当量
(エポキシ基1モル当たりのポリサルファイド変性エポ
キシ樹脂の重量)と末端にアミノ基を有する化合物の活
性水素当量(活性水素1モル当たりの化合物の重量)に
応じて変化するが、エポキシ基1モル当たりの活性水素
の化学当量(1モル)の0.3 〜3.0 倍とするのが好まし
い。末端にアミノ基を有する化合物の使用量が上記化学
当量の3.0 倍を超える場合、あるいは化学当量の0.3 未
満の場合は、ポリサルファイド変性エポキシ樹脂と末端
にアミノ基を有する化合物との反応が不完全となり、接
着性、耐久性などが低下するからである。
【0019】〔3〕任意成分 本発明の透水性舗装用バインダー樹脂は、上述の(a) ポ
リサルファイド変性エポキシ樹脂及び(b) 末端にアミノ
基を有する化合物の他に、必要に応じて(c) 汎用エポキ
シ樹脂、及び(d) 末端にエポキシ基を有する反応性希釈
剤を添加して反応させることができる。
【0020】本発明に使用する汎用エポキシ樹脂(c) と
しては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビ
スフェノールAD型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型
エポキシ樹脂、ハロゲン化ビスフェノールA型エポキシ
樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ハロゲン化ビ
スフェノールF型エポキシ樹脂などが挙げられる。汎用
エポキシ樹脂(c) の使用量は、エポキシ樹脂の種類によ
って変化するが、ポリサルファイド変性エポキシ樹脂10
0 重量部に対して、50重量部を超えると柔軟性が著しく
低下するため、50重量部以下とするのが好ましい。特に
好ましくは、40重量部以下である。
【0021】また、末端にエポキシ基を有する反応性希
釈剤(d) は、好ましくは、25℃における粘度が5ポイズ
以下のものである。このような反応性希釈剤としては、
例えばn−ブチルグリシジルエーテル、アリルグリシジ
ルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、
スチレンオキサイド、フェニルグリシジルエーテル、p
−t−ブチルフェニルグリシジルエーテル、クレジルグ
リシジルエーテル、ブチルフェニルグリシジルエーテ
ル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、
グリシジルメタクリレート、ジグリシジルエーテル、ビ
ニルシクロヘキセンモノエポキサイド、ポリエチレング
リコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコ
ールジグリシジルエーテル、ブタンジオールジグリシジ
ルエーテル、ビニルシクロヘキセンジエポキサイド、ネ
オペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ジグリシ
ジルアニリン、トリメチロールプロパントリグリシジル
エーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、旭電化
工業(株)製の「アデカグリシロールED−501」、
「アデカグリシロールED−502」、「アデカグリシ
ロールED−503」及び「アデカグリシロールED−
505」、油化シェルエポキシ(株)製「カーデュラ
E」等が挙げられる。
【0022】上記反応性希釈剤(d) の使用量は、その種
類により変化するが、ポリサルファイド変性エポキシ樹
脂100 重量部に対して、50重量部を超えると下地や骨材
との接着性が低下するため、50重量部以下であるのが好
ましい。特に好ましくは、40重量部以下である。
【0023】以上本発明の透水性舗装用バインダー樹脂
の構成成分、配合比及び任意成分を説明したが、本発明
の透水性舗装用バインダー樹脂は、JIS K7113
「プラスチックの引張試験方法」によって10mm/minの引
張速度における破断時の伸びを測定したとき、引張り伸
び率が50〜300 %であるのが好ましく、特に60〜250%
であるのが好ましい。50%未満では、目地部が破壊しや
すくなるとともに、下地のひび割れに追従できずクラッ
クが入る可能性が大きくなり、300 %を超えると舗装が
柔らかくなり過ぎて、重量物が上に乗った場合の変形が
大き過ぎる。
【0024】また、本発明の透水性舗装用バインダー樹
脂は、通常、各種の骨材と混合して使用される。骨材と
しては、例えば、セラミックボール、プラスチック廃
材、ゴムチップ、天然石(例えば、紅金華、鳴門石、粘
板石)等が挙げられる。骨材の使用量は、骨材の種類や
舗装の設計条件等によって変化するが、透水性舗装用バ
インダー樹脂1重量部に対して1〜100 重量部が好まし
く、特に10〜20重量部が好ましい。骨材の量が1重量部
より少ないと舗装の透水率が低下し、100 重量部を超え
ると下地・骨材間及び骨材・骨材間の接着力が著しく低
下するからである。
【0025】上記のように本発明の透水性舗装用バイン
ダー樹脂と骨材とを混合して得られるバインダー材は、
良好な柔軟性を示す。具体的には、バインダー材から40
mm×40mm×160 mmの試験片を作成し、10mm/minの曲げ速
度で曲げ試験を行ったとき、1〜10mmの最大荷重時変形
量を示す。なお、「最大荷重」とは試験体が破壊せずに
耐えられることのできる最大の力をいう。最大荷重時変
形量が1mm未満では歩行感が悪くなり、また10mmを超え
ると耐久性が不十分となる。
【0026】
【実施例】本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説
明する。実施例1 ポリサルファイド変性エポキシ樹脂(東レチオコール
(株)製、“FLEP−60”)100 重量部と、アミノ
基を有する化合物として変性脂肪族ポリアミン(富士化
成工業(株)製“フジキュア−FXK−825”)23重
量部とをポリ容器に仕込み、20℃下で手によって撹拌し
て反応させ、バインダー樹脂とした。
【0027】実施例2 ポリサルファイド変性エポキシ樹脂(東レチオコール
(株)製、“FLEP−60”)80重量部と、ビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ(株)
製、“エピコート828”)20重量部と、アミノ基を有
する化合物として変性脂肪族ポリアミン(富士化成工業
(株)製“フジキュア−FXK−825”)25重量部と
をポリ容器に仕込み、20℃下で手によって撹拌して反応
させ、バインダー樹脂とした。
【0028】実施例3 ポリサルファイド変性エポキシ樹脂(東レチオコール
(株)製、“FLEP−60”)91重量部と、アミノ基
を有する化合物として変性脂肪族ポリアミン(旭電化工
業(株)製、“アデカハードナーEH−230”)29重
量部と、反応性希釈剤としてフェニルグリシジルエーテ
ル(長瀬化成(株)製、“デナコールEX−141”)
9重量部とをポリ容器に仕込み、20℃下で手によって撹
拌して反応させ、バインダー樹脂とした。
【0029】実施例4 ポリサルファイド変性エポキシ樹脂(東レチオコール
(株)製、“FLEP−60”)75重量部と、アミノ基
を有する化合物として変性脂肪族ポリアミン(旭電化工
業(株)製、“アデカハードナーEH−227”)25重
量部と、反応性希釈剤として2−エチルヘキシルグリシ
ジルエーテル(長瀬化成(株)製、“デナコールEX−
121”)10重量部と、ビスフェノールF型エポキシ樹
脂(油化シェルエポキシ(株)製、“エピコート80
6”)15重量部とをポリ容器に仕込み、20℃下で手によ
って撹拌して反応させ、バインダー樹脂とした。
【0030】比較例1 ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ
(株)製、“エピコート828”)100 重量部と、アミ
ノ基を有する化合物として変性脂肪族ポリアミン(富士
化成工業(株)製“フジキュア−FXK−825”)40
重量部とをポリ容器に仕込み、20℃下で手によって撹拌
して反応させ、バインダー樹脂とした。
【0031】伸び性能の測定 上記各実施例及び比較例のバインダー樹脂の伸び性能を
評価するために、各々のバインダー樹脂を20℃で7日間
養生した後、JIS K7113「プラスチックの引張
試験方法」に従い、各バインダー樹脂を1号型試験片と
し、10mm/minの引張速度における破断時の伸び率を測定
した。測定結果をバインダー樹脂の組成とともに表1に
示す。
【0032】曲げ性能の測定 上記各実施例及び比較例のバインダー樹脂の曲げ性能を
評価するために、シリカサンドからなる骨材100 重量部
に対してバインダー樹脂を7重量部混合したものを40mm
×40mm×160 mmの型枠に注型成形し、20℃で7日間養生
した。得られたバインダー材について、曲げ速度を10mm
/minとした曲げ試験を行い、最大荷重時変形量の測定及
び最大荷重時破壊状態の観察を行った。結果を表1に示
す。
【0033】接着性の測定 上記各実施例及び比較例のバインダー樹脂の接着性を評
価するために、被着体として、30cm×30cm×6cmのコン
クリート舗道板を用意した。コンクリート舗道板の上に
各実施例及び比較例のバインダー樹脂を1mmの厚さに塗
布し、20℃で7日間養生した後、建研式引張試験機を用
いて接着強度の測定を行った。測定結果を表1に示す。
【0034】湿潤面接着性の測定 上記各実施例及び比較例のバインダー樹脂の湿潤面にお
ける接着性を評価するために、被着体として、30cm×30
cm×6cmのコンクリート舗道板を用意し、1日水中に浸
けた。そのコンクリート舗道板の上に各実施例及び比較
例のバインダー樹脂を1mmの厚さに塗布し、半水浸の状
態で7日間養生した後、建研式引張試験機を用いて接着
強度の測定を行った。測定結果を表1に示す。
【0035】白化性の測定 上記各実施例及び比較例のバインダー樹脂の白化性を評
価するために、シリカサンドからなる骨材100 重量部に
対してバインダー樹脂を7重量部混合し、1mlの水を霧
吹きで噴霧した。得られた各々のバインダー材を5mm×
50φmmの型枠に注型成形した後、屋外で暴露し、白化の
有無の観察をした。結果を表1に示す。
【0036】 表 1組成(重量部) 実施例1 実施例2 実施例3 ポリサルファイド変性エポキシ樹脂 FLEP−60 100 80 91ビスフェノール型エポキシ樹脂 エピコート828 − 20 − エピコート806 − − −反応性希釈剤 デナコールEX−141 − − 9 デナコールEX−121 − − −末端にアミノ基を有する化合物 フジキュア−FXK−825 23 25 − アデカハードナーEH−230 − − 29 アデカハードナーEH−227 − − −性能 伸び率(%) 200 100 120 最大荷重時変形量(mm) 6.5 4.5 3.0 最大荷重時の状態 破断せず 破断せず 破断せず 乾燥面接着強度(kg/cm2 ) 25以上 25以上 25以上 湿潤面接着強度(kg/cm2 ) 25以上 25以上 25以上 白化の有無 全く無し 全く無し 全く無し
【0037】 表 1 (続き)組成(重量部) 実施例4 比較例1 ポリサルファイド変性エポキシ樹脂 FLEP−60 75 −ビスフェノール型エポキシ樹脂 エピコート828 − 100 エピコート806 15 −反応性希釈剤 デナコールEX−141 − − デナコールEX−121 10 −末端にアミノ基を有する化合物 フジキュア−FXK−825 − 40 アデカハードナーEH−230 − − アデカハードナーEH−227 25 −性能 伸び率(%) 120 10以下 最大荷重時変形量(mm) 5.2 0.5 最大荷重時の状態 破断せず 2つに折れた 乾燥面接着強度(kg/cm2 ) 25以上 25以上 湿潤面接着強度(kg/cm2 ) 25以上 15 白化の有無 全く無し 降雨直後に白 化現象が発生
【0038】表1より明らかなように、本発明の透水性
舗装用バインダー樹脂は、従来のエポキシ樹脂と比較し
て伸び性及び柔軟性に優れている。また、湿潤面に対し
ても乾燥面と同等の強力な接着力を有し、施工後の降雨
によっても白化現象が発生することもない。
【0039】
【発明の効果】以上に詳述した通り、本発明の透水性舗
装用バインダー樹脂は、ポリサルファイド骨格を有する
エポキシ樹脂と、末端にアミノ基を有する化合物とを反
応させて得られるため、強力な接着性を保持しつつ、良
好な柔軟性及び伸び性を有する。したがって、舗装材の
破壊やひび割れを防止するとともに、適度なクッション
効果を有し、歩行感に優れる。
【0040】また、本発明の透水性舗装用バインダー樹
脂は、下地や骨材が乾燥状態であるか湿潤状態であるか
を問わず、強力に接着するので、施工前の下地や骨材が
濡れている場合でも乾燥する手間を省くことができる。
さらに、施工直後に水分に接触した場合でも、接着力の
低下や白化現象を起こさず、耐久性に優れるため、施工
後の綿密な管理も不必要である。そのため、通常の舗装
工事よりも数倍の工数がかかる透水性舗装工事の工程を
簡略化することができる。
【0041】このような本発明の透水性舗装用バインダ
ー樹脂は、透水性舗装だけでなく、土木用シーリング
材、目地材、下水道等の補修材、建物等の中塗り材及び
外装材、舗装用化粧材、鉄製階段や歩道橋等の滑り止め
舗装材などにも用いることができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a) 一般式 【化1】 (ただし、R1 及びR3 は、ビスフェノール骨格を含有
    する有機基であり、R2は硫黄原子を含有する有機基で
    ある。)で示されるポリサルファイド変性エポキシ樹脂
    と、(b) 末端にアミノ基を有する化合物との反応で得ら
    れることを特徴とする透水性舗装用バインダー樹脂。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の透水性舗装用バインダ
    ー樹脂において、骨材との混合成形物の曲げ試験におけ
    る最大荷重時の変形量が1〜10mmであることを特徴とす
    る透水性舗装用バインダー樹脂。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の透水性舗装用バインダ
    ー樹脂において、引張り伸び率が50〜300 %であること
    を特徴とする透水性舗装用バインダー樹脂。
JP7304193A 1993-03-08 1993-03-08 透水性舗装用バインダー樹脂 Pending JPH06256468A (ja)

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