JP2001131388A - アスファルト乳剤用樹脂ビヒクル、アスファルト乳剤組成物及びアスファルト合材 - Google Patents

アスファルト乳剤用樹脂ビヒクル、アスファルト乳剤組成物及びアスファルト合材

Info

Publication number
JP2001131388A
JP2001131388A JP31196399A JP31196399A JP2001131388A JP 2001131388 A JP2001131388 A JP 2001131388A JP 31196399 A JP31196399 A JP 31196399A JP 31196399 A JP31196399 A JP 31196399A JP 2001131388 A JP2001131388 A JP 2001131388A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
asphalt
asphalt emulsion
resin vehicle
water
epoxy
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP31196399A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiro Endo
敏郎 遠藤
Tomohisa Isobe
知久 磯部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daicel Chemical Industries Ltd filed Critical Daicel Chemical Industries Ltd
Priority to JP31196399A priority Critical patent/JP2001131388A/ja
Publication of JP2001131388A publication Critical patent/JP2001131388A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】舗装用の結合剤、防水剤、接着剤等、色々な用
途に適用できるアスファルト乳剤用樹脂ビヒクル及びそ
れを用いた常温混合用アスファルト乳剤組成物、更には
常温舗装用アスファルト合材を提供すること。 【解決手段】(A)一分子中に2個以上のエポキシ基を
含み、エポキシ当量が100〜2000の水溶性エポキ
シ化合物、(B)ビスフェノールA骨格を有する変性脂
肪族ポリアミン化合物、および(C)ポリアミドアミン
からなり、各成分の配合割合が、質量比で(B):
(C)=30〜80:70〜20{両者の合計は10
0}、当量数で(A):(B)+(C)=100:50
〜200[ただし、(A)はエポキシ当量数、(B)と
(C)は活性水素当量数を表す]のアスファルト乳剤用
樹脂ビヒクル、それを用いた常温混合用アスファルト乳
剤組成物及び常温舗装用アスファルト合材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非加熱状態で硬化する
特定の樹脂ビヒクルを必須成分とすることを特徴とし、
舗装用の結合剤をはじめ、防水剤、接着剤など、色々な
用途に適用できるアスファルト乳剤用樹脂ビヒクルおよ
びそれを用いた常温混合用アスファルト乳剤組成物、更
には常温舗装用アスファルト合材に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】石油か
ら得られるアスファルトの様な瀝青質は、作業性を付与
する為に常温で取扱いが可能となるようにエマルション
化して舗装材料、防水、接着材料、及び鉄道軌道等に広
く使用されている(エマルション方式)。一方、加熱混
合方式では、アスファルト組成物を製造する際に、アス
ファルト及び骨材などを150℃付近に加熱するため
に、燃料による炭酸ガス(温暖化の主原因物質)やアス
ファルトからの有害ガスを発生し、環境面からは前記の
エマルション化して使用する場合に比べ劣る。
【0003】しかし、従来のアスファルト乳剤用樹脂ビ
ヒクルを使用したアスファルト乳剤組成物では、加熱混
合方式に比べて、その硬化物の舗装強度、耐久性、耐水
性が弱いといった欠点を有するために使用範囲が限定さ
れているので、加熱混合方式に代わる強度、耐久性の改
善された常温舗装用アスファルト乳剤組成物の開発が望
まれている。アスファルト乳剤組成物の硬化物の強度が
低い原因は、次のように考えられる。即ち、アスファル
ト乳剤組成物を使用した場合は、水中に微細に乳化して
いるアスファルト粒子が水分の蒸発などにより不安定化
し、合一することにより強度を発現するが、合一が不十
分であったり、合一したアスファルト中に残存する乳化
剤や完全に除去されなかった水等が欠陥となり、強度を
低下していると考えられる。
【0004】従来、これらのアスファルト乳剤組成物の
欠点を改善する方法として、例えば特開平2−2066
55号にアスファルトの強度を向上させる目的でアスフ
ァルト乳剤にゴム等を添加する方法が提案されている。
しかし、これらの方法はアスファルトの性状が硬くなる
ために、常温ではアスファルト粒子の合一が起こり難
く、結果として、アスファルト硬化物の強度を改善する
に到っていないのが現状である。更に、アスファルト乳
剤は使用する乳化剤(界面活性剤の一種)の種類や使用
する骨材の材質等により、安定性が変化すると共に、強
度発現速度が水の除去速度に依存するために遅いなどの
問題点も指摘されている。
【0005】本明細書では、新計量法に則り、単位とし
て国際単位系を使用する。従って、従来、質量の意味で
使用されていた「重量」は「質量」と記載する。これに
合わせて、「重量%」、「重量部」等を「質量%」、
「質量部」等と記載する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を改善すべく鋭意した研究した結果、アスファルト乳
剤により発生する欠陥が水の存在に起因することに着目
し、水の存在している空間および水の存在した空間をア
スファルトよりも強度の高い物質で充填することによ
り、アスファルト組成物の硬化物の強度を大幅に改善で
きて、加熱混合方式のアスファルト組成物と同等以上の
強度を発現させることができること、更には、化学反応
により、その空間部分の強度発現速度を制御することに
より、もう一つの問題であったアスファルト組成物の強
度発現速度も自由に制御できることを見いだし、本発明
のアスファルト乳剤用樹脂ビヒクル、アスファルト乳剤
組成物及びアスファルト合材を完成させるに到った。
【0007】すなわち本発明の第1は、(A)一分子中
に2個以上のエポキシ基を含み、エポキシ当量が100
〜2000の水溶性エポキシ化合物、(B)ビスフェノ
ールA骨格を有する変性脂肪族ポリアミン化合物、およ
び(C)ポリアミドアミンからなり、各成分の配合割合
が、質量比で(B):(C)=30〜80:70〜20
{ここでは(B)+(C)=100}、当量数で
(A):{(B)+(C)}=100:50〜200
[ただし、(A)はエポキシ当量数、(B)と(C)は
活性水素当量数を表す]であるアスファルト乳剤用樹脂
ビヒクルを提供するものである。また、本発明の第2
は、(A)水溶性エポキシ化合物が(D)重合度2〜2
0のポリエチレングリコールのジグリシジルエーテルか
らなるか、又は該(D)と(E)重合度2〜20のポリ
プロピレングリコールのジグリシジルエーテルからな
り、各成分の配合割合が、質量比で(D):(E)=4
0〜100:60〜0{ここでは(D)+(E)=10
0}である前記アスファルト乳剤用樹脂ビヒクルを提供
するものである。また、本発明の第3は、前記アスファ
ルト乳剤用樹脂ビヒクルおよび(X)アスファルト乳剤
を含有してなる常温混合用アスファルト乳剤組成物を提
供するものである。また、本発明の第4は、前記の常温
混合用アスファルト乳剤組成物に、更に(Y)触媒、減
水剤、フィラーおよびラテックスからなる群から選ばれ
る1種以上の添加剤、および(Z)骨材を配合してなる
常温舗装用アスファルト合材を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、各本発明について詳細に説
明する。 I.アスファルト乳剤用樹脂ビヒクル 本発明のアスファルト乳剤用樹脂ビヒクルは、(A)一
分子中に2個以上のエポキシ基を含み、エポキシ当量が
100〜2000の水溶性エポキシ化合物、(B)ビス
フェノールA骨格を有する変性脂肪族ポリアミン化合
物、および(C)ポリアミドアミンからなり、各成分の
配合割合が、質量比で(B):(C)=30〜80:7
0〜20{ここでは(B)+(C)=100}、当量数
で(A):{(B)+(C)}=100:50〜200
[ただし、(A)はエポキシ当量数、(B)と(C)は
活性水素当量数を表す]であるものである。
【0009】本発明で使用する一分子中に2個以上のエ
ポキシ基を含み、エポキシ当量が100〜2000の水
溶性エポキシ化合物(A)は、具体的には、グリセロー
ルジグリシジルエーテル、グリセロールトリグリシジル
エーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、
ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、エチ
レングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリ
コールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコール
ジグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエ
ーテル等を挙げることができ、中でもポリエチレングリ
コールジグリシジルエーテルおよびポリプロピレングリ
コールジグリシジルエーテルが好ましく、特には(D)
重合度2〜20のポリエチレングリコールのジグリシジ
ルエーテル単独、又は該(D)と(E)重合度2〜20
のポリプロピレングリコールのジグリシジルエーテルか
らなるもの、特には各成分の配合割合が、質量比で
(D):(E)=40〜100:60〜0{ここでは
(D)+(E)=100}である水溶性エポキシ化合物
が好ましい。
【0010】本発明に使用される(B)ビスフェノール
A骨格を有する変性脂肪族ポリアミン化合物は、一般に
液体又は固体のビスフェノールA骨格を有するエポキシ
樹脂を溶剤に希釈したものにアミノ基の当量数がエポキ
シ基の当量数以上となるように過剰な脂肪族ポリアミン
の溶液を加え、反応終了後できるだけ減圧下で未反応ア
ミンおよび溶剤を除去して得られたものである。上記脂
肪族ポリアミンとしてはエチレンジアミン、トリメチレ
ンジアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレン
ペンタミン、メタキシリレンジアミン、イソホロンジア
ミン等を挙げることができる。
【0011】一方、本発明に使用される(C)ポリアミ
ドアミンは、一般に乾性油、半乾性油、トール油などか
らの精製植物油脂肪酸を熱重合して得られるダイマー酸
(2量体脂肪酸)と脂肪族ポリアミンとの反応によって
製造されるものである。上記脂肪族ポリアミンとしては
エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、トリエチレ
ンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、メタキシリ
レンジアミン、イソホロンジアミン等を挙げることがで
きる。
【0012】なお、本発明に使用される上記(A)、
(B)、(C)各成分の配合割合は、質量比で(B):
(C)=30〜80:70〜20、好ましくは40〜7
0:60〜30、当量数で(A):{(B)+(C)}
=100:50〜200、好ましくは100:60〜1
80[ただし、(A)はエポキシ当量数、(B)と
(C)は活性水素当量数を表す]である。而して、
(B)+(C)=100とした場合の(B)の量が30
未満では、使用系の粘度が高くなり、ハンドリング面で
良くない。(B)の量が80超では、硬化後のアスファ
ルト成分の吸水率が高くなり不適当となる。また、
(B)+(C)の配合割合に関連して、(A)のエポキ
シ当量数を100とした場合、(B)+(C)の活性水
素当量数が50未満、又は200超の場合には、エポキ
シ樹脂とアミン系樹脂の架橋反応が不十分となり、硬化
性や耐水性に欠陥を生じる。このように、(A)、
(B)、(C)を主要成分とする系の(B):(C)の
質量比及びエポキシ当量対アミン活性水素当量比を制御
することにより十分な低温硬化性を保持するとともに塗
膜弾性率も好適範囲内に調整される。
【0013】本発明の常温混合用アスファルト乳剤組成
物は、上記非加熱状態で硬化する特定の樹脂ビヒクルを
そのままアスファルト乳剤に加えて得てもよいし、水エ
マルションまたは水分散物にした状態のもの(アスファ
ルト乳剤用添加物という。)をアスファルト乳剤に加え
て得てもよい。したがって、アスファルト乳剤用添加物
は、アスファルト乳剤用樹脂ビヒクルを得た後、これを
水エマルションまたは水分散物にしてもよいし、あるい
は上記(A)成分の水溶液または水エマルションに
(B)および(C)を加えて製造することもできる。
【0014】本発明における非加熱状態で硬化する特定
の樹脂ビヒクルの使用量は、アスファルト乳剤の固形分
100質量部に対して0.1〜75.0質量部を使用す
ることが好ましい。更に好ましくはアスファルト乳剤の
固形分100質量部に対して0.5〜50.0質量部で
ある。使用量が少なすぎると、バインダーとしての強
度、感温特性並びに骨材との付着機能が不足し、一方、
使用量が多すぎると、バインダーとしての撓み性が不足
する。
【0015】II.アスファルト乳剤(X) 本発明で使用するアスファルト乳剤(X)は公知のもの
を使用でき、例えばストレートアスファルト、ブロンア
スファルト、改質アスファルトI型、改質アスファルト
II型等のアスファルトを110〜200℃の高温下、
乳化液(温水と界面活性剤)と共にホモジナイザー、コ
ロイドミルなどの乳化機を用いて乳化することにより得
られたものを使用できる。
【0016】界面活性剤としては、ノニオン系、アニオ
ン系、カチオン系、又は両イオン系界面活性剤が使用で
きる。アニオン系界面活性剤とは、脂肪酸塩、アルキル
硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アル
キルナフタリンスルホン酸塩、ロジン酸塩等のアニオン
が界面活性力を発揮するものである。またカチオン系界
面活性剤とは、例えばアルキルアミン塩、第4級アンモ
ニウム塩、アミドアミン、イミダゾリン、ポリオキシエ
チレンアルキルアミン塩等のカチオンが界面活性力を発
揮するものである。ノニオン系界面活性剤としては、ポ
リオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレ
ンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレンポリオ
キシプロピレンエーテル等のエーテル型、ポリオキシエ
チレンアルキルエステル、ソルビタン脂肪酸エステル等
のエステル型、ポリオキシエチレンアルキルアミン等の
アミノエーテル型、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪
酸エステル等のエーテルエステル型、脂肪酸アルキロー
ルアマイド型等が挙げられる。これらの中ではノニオン
系界面活性剤を使用することが好ましい。
【0017】典型的な水性アスファルト乳剤の組成とし
ては、界面活性剤の種類にもよるが、アニオン系界面活
性剤、例えばアルキルアミン塩が0.12〜10.0質
量%、水30〜70質量%およびストレートアスファル
ト30〜70質量%(三者の合計は100質量%)から
なるものが挙げられる。前記界面活性剤の含量はカチオ
ン系では0.2〜10質量%、ノニオン系では0.4〜
10質量%である。なお、(X)水性アスファルト乳剤
にはこの他に安定剤、凝固防止剤、乳化助剤、分散剤等
の添加剤が含まれていてもよい。このような水性アスフ
ァルト乳剤は、市販されているものいるものを使用する
ことができる。
【0018】本発明の常温混合用アスファルト合材は、
上記アスファルト乳剤(X)及びアスファルト乳剤用樹
脂ビヒクルを必須成分とする常温混合用アスファルト乳
剤組成物に、必要に応じて触媒、減水剤、フィラー、ラ
テックスのような添加剤(Y)、及び砂、砂利、砕石等
の骨材(Z)を配合したものである。
【0019】III.添加剤(Y) 本発明に使用される触媒は、特に制限されるものではな
いが、3級アミン化合物、尿素メラミンホルムアルデヒ
ド縮合物、脂肪族酸およびその酸無水物、脂環式酸およ
びその酸無水物、芳香族酸およびその無水物、ハロゲン
化酸およびその無水物、ジシアンジアミドおよびその誘
導体、ハロゲン化ホウ素錯塩、有機金属化合物、ポリチ
オール、フェノールおよびその誘導体、イソシアネー
ト、ブロックイソシアネート、ケチミン、イミダゾール
およびその誘導体が選ばれる。特に1−アミノエチルピ
ペラジン、ベンジルジメチルアミン、2,4,6−トリ
スジメチルアミノメチルフェノール、ドデセニル無水こ
はく酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水
フタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロ無水フタ
ル酸、無水フタル酸、ジシアンジアミド、モノブチルス
ズトリクロライド、トーマイドZS−2(富士化成工業
製)、フェノール、ピペラジン、2−メチルイミダゾー
ル、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−エチル
イミダゾール、2,4−ジメチルイミダゾール等が好ま
しい。
【0020】本発明に使用される触媒の使用量は、アス
ファルト乳剤用樹脂ビヒクル100質量部に対して0.
0〜50.0質量部が好ましく、更に好ましくは0.0
〜25.0質量部である。触媒の使用量が多すぎると硬
化時間のコントロールが困難である。
【0021】本発明に使用される減水剤としては、リグ
ニンスルホン酸系、ナフタレンスルホン酸系、メラミン
スルホン酸系などが例示されるが、これらに限定される
ものではない。減水剤の使用量は、アスファルト乳剤の
固形分100質量部に対して0.1〜75.0質量部が
好ましい。
【0022】本発明に使用されるフィラーは、特に限定
されるものではないが、一般に使用されている、スクリ
ーニングスのフィラー分、石粉、焼却炉灰、クレー、タ
ルク、膨張材、フライアッシュ、各種セメント(超早強
セメント、早強セメント、普通セメント、混合ゼメント
など)、エアロジル、シリカ等が例示されるが、これら
に限定されるものではない。フィラーの使用量は、アス
ファルト乳剤の固形分100質量部に対して0.1〜
5.0質量部が好ましい。
【0023】本発明に使用されるラテックスはアスファ
ルト乳剤組成物に可とう性を付与する為に添加するもの
であり、スチレンブタジエンラバー、イソプレンラバ
ー、天然ゴムエマルション、アクリル酸エマルション、
酢酸ビニルエマルションなどが例示されるが、これらに
限定されるものではない。ラテックスの使用量は、アス
ファルト乳剤の固形分100質量部に対して0.1〜7
5.0質量%が好ましい。
【0024】IV.骨材(Z) 本発明に使用される骨材は、特に限定されるものではな
いが、一般に使用されている、砕石、クラッシャーラ
ン、スクリーニングス、砕石ダスト、高炉スラグ、砂、
砂利等が挙げられる。また、ルクソバイト、人工焼成骨
材、アルミ粉、陶磁器粒、着色骨材等の明色骨材並びに
アスファルト被覆砕石、廃棄アスファルト舗装からの再
生骨材等も使用可能である。骨材の使用量は、アスファ
ルト乳剤の固形分100質量部に対して2000〜50
00質量部が好ましい。
【0025】更に、本発明では、実用に際し、使用目
的、使用方法等に応じて、塩化アンモニウム、塩化カル
シウム、塩化アルミニウム、塩化鉄等の水溶性無機塩、
及びポリビニルアルコール、ゼラチン、ポリエチレング
リコール、メチルセルロース、カチオン澱粉、吸水ポリ
マー等の水溶性高分子を適宜選択し併用することができ
る。
【0026】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。
【0027】<アスファルト乳剤用樹脂ビヒクルの各成
分> D−1:ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル
(長瀬化成社製;デナ コールEX841)、エポキシ当量382WPE(weigh
t/equivalent) D−2:ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル
(長瀬化成社製;デナコールEX851)、エポキシ当
量154WPE E−1:ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテ
ル(長瀬化成社製;デナコールEX920)、エポキシ
当量180WPE B−1:ビスフェノールA系ジグリシジルエーテル変成
アミン(ヘンケル社製;DSX90K35)、活性水素
当量56WPE C−1:ポリアミドアミン(ヘンケル社製;バーサミド
140)、活性水素当量81.7WPE <触媒、減水剤、フィラー、ラテックス等> Y−1:1−アミノエチルピペラジンの混合物(ヘンケ
ル社製;F11) Y−2:メラミンスルホン酸系減水剤(三井化学製;メ
ルフロー) Y−3:セメント Y−4:SBRラテックス(JSR社製)
【0028】[実施例1〜12および比較例1]アスファ
ルトとしては、針入度80〜100の石油ストレートア
スファルトを使用し、水とアスファルトとの合計に対し
て1質量%のオレイン酸ソーダを使用してアスファルト
分量が60質量%であるアスファルト乳剤を調製した。
24時間後、自然冷却されたアスファルト乳剤、及び各
種のアスファルト乳剤用樹脂ビヒクルの成分を、骨材1
00質量部に対して表−1に示した割合(質量部)で配
合してアスファルト合材を得た。得られたアスファルト
合材について、以下に示す各種の試験を行った。試験結
果を表−1に示す。
【0029】<強度試験>アスファルト乳剤組成物を使
用した舗装体の強度を評価するために、舗装試験法便覧
(社団法人日本道路協会発行)記載のマーシャル安定度
試験方法(60℃水浸30分間)に準じて試験を行っ
た。マーシャル安定度試験用供試体は、以下の方法で準
備した。アスファルト合材は、バグミルミキサーに6号
砕石、7号砕石、及びスクリーニングスを配合した密粒
配合骨材100質量部に対して、本発明のアスファルト
乳剤組成物、及び添加剤が表−1に示す割合になるよう
に添加して、20秒間混合して調製した。尚、骨材温度
は、20℃とした。10分後に、モールドに投入し、常
温で片面50回の両面つきでマーシャル安定度試験用供
試体を作成し、20℃の恒温室内で24時間養生を行っ
た。表−1における安定度(単位:kgf)は、供試体
の強度を表す。フロー値(単位:mm)は、供試体の柔
軟性を表す。
【0030】<耐久性試験>アスファルト乳剤組成物を
使用した舗装体の耐久性を評価する為に、舗装試験法便
覧(社団法人日本道路協会発行)記載のホイールトラッ
キング試験(温度60℃、接地圧6.4kgf/cm2)を行
った。ホイールトラッキング試験用供試体は、以下の方
法で準備した。強度試験用に調製したアスファルト乳剤
組成物(アスファルト合材)を締め固め用型枠に入れ、
ローラコンパクタで締め固め、ホイールトラッキング試
験用供試体を作成し、20℃の恒温室内で24時間養生
を行った。表−1における動的安定度(単位:回/m
m)は、供試体の耐久性を表す。
【0031】<耐水性能評価>アスファルト乳剤組成物
により骨材表面に皮膜されたアスファルトの耐水性能、
ひいては剥離防止性能を評価する為に、付着性試験を行
った。試験方法は以下の通りである。5〜13mmの乾燥
骨材を水中(20℃)に1分間浸漬し、取り出した後直
ちにアスファルト乳剤及び本発明のアスファルト乳剤用
樹脂ビヒクルを含有するアスファルト乳剤組成物中に1
分間浸漬する。その骨材をガラス板上に並べ、これを2
0℃の恒温室内で、24時間養生を行ったのち、80℃
の温水に30分間浸漬する。30分後骨材の表面にアス
ファルト皮膜が被覆している割合を肉眼で判定し、付着
面積(%)として表示した。但し、1回の試験で用いた
骨材の数は10個とし、その平均値を示す。
【0032】
【表1】
【0033】比較例1では、20℃の恒温室内で24時
間養生しても、充分な強度が得られず、締め固め用型枠
から出すと壊れた。従って、試験は実施出来なかった。
【0034】表−1の結果より、本発明の非加熱状態で
硬化する特定の樹脂ビヒクルの成分を添加することによ
り、アスファルト乳剤組成物の硬化物の強度、耐久性、
並びに耐水性能が向上することが認められる。
【0035】
【発明の効果】本発明は、アスファルト乳剤に非加熱状
態で硬化する特定の樹脂ビヒクルを添加することによ
り、アスファルト乳剤組成物の硬化物の強度を著しく改
善するだけでなく、触媒の作用により、強度発現速度も
制御できるものである。従って、本発明のアスファルト
乳剤用樹脂ビヒクル及び常温混合用アスファルト乳剤組
成物は、道路舗装用、鉄道路線用、防水剤、接着剤な
ど、色々な用途に有効に利用することができるものであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 AC015 AC065 AC085 AG001 BF025 BG015 CD012 CD203 CL044 CM053 DJ008 DJ018 DJ038 DJ048 EB016 EF126 EL136 EN016 EN056 ER026 EU116 EV257 EZ016 FD018 FD310 GL00 4J036 AB01 AB10 DC03 DC13 DC22 FA02 FA03 FA04 FA05 FA06 FA12 FB21 JA06 JA14 KA04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)一分子中に2個以上のエポキシ基
    を含み、エポキシ当量が100〜2000の水溶性エポ
    キシ化合物、(B)ビスフェノールA骨格を有する変性
    脂肪族ポリアミン化合物、および(C)ポリアミドアミ
    ンからなり、各成分の配合割合が、質量比で(B):
    (C)=30〜80:70〜20{ここでは(B)+
    (C)=100}、当量数で(A):{(B)+
    (C)}=100:50〜200[ただし、(A)はエ
    ポキシ当量数、(B)と(C)は活性水素当量数を表
    す]であるアスファルト乳剤用樹脂ビヒクル。
  2. 【請求項2】 (A)水溶性エポキシ化合物が(D)重
    合度2〜20のポリエチレングリコールのジグリシジル
    エーテルからなるか、又は該(D)と(E)重合度2〜
    20のポリプロピレングリコールのジグリシジルエーテ
    ルからなり、各成分の配合割合が、質量比で(D):
    (E)=40〜100:60〜0{ここでは(D)+
    (E)=100}である請求項1に記載のアスファルト
    乳剤用樹脂ビヒクル。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のアスファルト乳剤
    用樹脂ビヒクルおよび(X)アスファルト乳剤を含有し
    てなる常温混合用アスファルト乳剤組成物。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の常温混合用アスファル
    ト乳剤組成物に、更に(Y)触媒、減水剤、フィラーお
    よびラテックスからなる群から選ばれる1種以上の添加
    剤、および(Z)骨材を配合してなる常温舗装用アスフ
    ァルト合材。
JP31196399A 1999-11-02 1999-11-02 アスファルト乳剤用樹脂ビヒクル、アスファルト乳剤組成物及びアスファルト合材 Pending JP2001131388A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31196399A JP2001131388A (ja) 1999-11-02 1999-11-02 アスファルト乳剤用樹脂ビヒクル、アスファルト乳剤組成物及びアスファルト合材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31196399A JP2001131388A (ja) 1999-11-02 1999-11-02 アスファルト乳剤用樹脂ビヒクル、アスファルト乳剤組成物及びアスファルト合材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001131388A true JP2001131388A (ja) 2001-05-15

Family

ID=18023556

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31196399A Pending JP2001131388A (ja) 1999-11-02 1999-11-02 アスファルト乳剤用樹脂ビヒクル、アスファルト乳剤組成物及びアスファルト合材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001131388A (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007023833A1 (ja) 2005-08-24 2007-03-01 Petro Chemicals Co., Ltd. 舗装用材料とそれを用いる舗装体の構築方法
JP2008285535A (ja) * 2007-05-16 2008-11-27 Taiheiyo Material Kk アスファルト乳剤硬化用添加剤及びアスファルト乳剤の硬化方法
CN100503731C (zh) * 2006-07-18 2009-06-24 广东工业大学 一种采用水性环氧树脂改性的乳化沥青
WO2010104048A1 (ja) * 2009-03-11 2010-09-16 東亜道路工業株式会社 アスファルト混合物
CN102010609A (zh) * 2010-12-02 2011-04-13 东莞市东物合成材料有限公司 热固性环氧树脂改性乳化沥青
JP2011140784A (ja) * 2010-01-06 2011-07-21 Maeda Road Constr Co Ltd アスファルトフィニッシャ
CN105462273A (zh) * 2015-12-27 2016-04-06 安徽路达泰克沥青新材料有限公司 环氧改性乳化沥青材料及其制备方法
US9771455B2 (en) 2012-12-28 2017-09-26 Kao Corporation Paving binder
JP2018100397A (ja) * 2013-09-30 2018-06-28 エア プロダクツ アンド ケミカルズ インコーポレイテッドAir Products And Chemicals Incorporated エポキシ液体硬化剤組成物
JP6367995B1 (ja) * 2017-03-14 2018-08-01 株式会社Nippo 舗装用再生アスファルト混合物
CN111378151A (zh) * 2018-12-31 2020-07-07 江苏苏博特新材料股份有限公司 一种双酚a型双子沥青乳化剂及其制备方法

Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1930502A4 (en) * 2005-08-24 2011-04-13 Petro Chemicals Co Ltd ROAD COATING MATERIAL AND METHOD FOR MANUFACTURING COATED BODY USING SAID MATERIAL
EP1930502A1 (en) * 2005-08-24 2008-06-11 Petro Chemicals Co., Ltd. Paving material and method for construction of paved body using the same
WO2007023833A1 (ja) 2005-08-24 2007-03-01 Petro Chemicals Co., Ltd. 舗装用材料とそれを用いる舗装体の構築方法
CN100503731C (zh) * 2006-07-18 2009-06-24 广东工业大学 一种采用水性环氧树脂改性的乳化沥青
JP2008285535A (ja) * 2007-05-16 2008-11-27 Taiheiyo Material Kk アスファルト乳剤硬化用添加剤及びアスファルト乳剤の硬化方法
WO2010104048A1 (ja) * 2009-03-11 2010-09-16 東亜道路工業株式会社 アスファルト混合物
JP4580457B2 (ja) * 2009-03-11 2010-11-10 東亜道路工業株式会社 アスファルト混合物
JP2010236345A (ja) * 2009-03-11 2010-10-21 Toa Doro Kogyo Co Ltd アスファルト混合物
US8389606B2 (en) 2009-03-11 2013-03-05 Kao Corporation Asphalt mixture
JP2011140784A (ja) * 2010-01-06 2011-07-21 Maeda Road Constr Co Ltd アスファルトフィニッシャ
CN102010609A (zh) * 2010-12-02 2011-04-13 东莞市东物合成材料有限公司 热固性环氧树脂改性乳化沥青
CN102010609B (zh) * 2010-12-02 2012-08-01 东莞市东物合成材料有限公司 热固性环氧树脂改性乳化沥青
US9771455B2 (en) 2012-12-28 2017-09-26 Kao Corporation Paving binder
JP2018100397A (ja) * 2013-09-30 2018-06-28 エア プロダクツ アンド ケミカルズ インコーポレイテッドAir Products And Chemicals Incorporated エポキシ液体硬化剤組成物
CN105462273A (zh) * 2015-12-27 2016-04-06 安徽路达泰克沥青新材料有限公司 环氧改性乳化沥青材料及其制备方法
JP6367995B1 (ja) * 2017-03-14 2018-08-01 株式会社Nippo 舗装用再生アスファルト混合物
CN111378151A (zh) * 2018-12-31 2020-07-07 江苏苏博特新材料股份有限公司 一种双酚a型双子沥青乳化剂及其制备方法
CN111378151B (zh) * 2018-12-31 2022-07-08 江苏苏博特新材料股份有限公司 一种双酚a型双子沥青乳化剂及其制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3175069B2 (ja) ゴムアスファルト系防水組成物
JP4995726B2 (ja) 舗装用材料とそれを用いる舗装体の構築方法
US5721296A (en) Asphalt additive and asphalt composition
CA2669383C (en) Bituminous emulsions
US5352285A (en) Microsurfacing system
CN101619149B (zh) 一种阳离子乳化橡胶沥青的制备方法
CA2784296C (en) Surface coating compositions
JP2001131388A (ja) アスファルト乳剤用樹脂ビヒクル、アスファルト乳剤組成物及びアスファルト合材
JPS6317960A (ja) 瀝青乳剤
CN107619608A (zh) 一种嵌段共聚物改性的沥青乳液及其制备方法
JP2918876B1 (ja) 舗装用材料
JP3493251B2 (ja) アスファルト乳剤用添加剤及びアスファルト組成物
JPH11323140A (ja) アスファルト乳剤用樹脂ビヒクル及び常温混合用アスファルト組成物
JP3493239B2 (ja) アスファルト乳剤の製造方法
JPH10147717A (ja) アスファルト乳剤
Zhang et al. An asphalt emulsion modified by compound of epoxy resin and styrene-butadiene rubber emulsion
JPS6010058B2 (ja) 軌道用硬化性混合物
JPH01121367A (ja) 水中分散型舗装用石油アスファルト乳剤
JP3115499B2 (ja) アスファルト乳剤用添加物及び常温混合用アスファルト組成物
JP3436829B2 (ja) アスファルト乳剤用添加剤及びアスファルト組成物
JP3892966B2 (ja) 水系バインダーおよびその用途
JP3550188B2 (ja) アスファルト被覆フィラーとその製造方法
Guha et al. A literature review on anti-strip additives in asphalt mixture
JPH09250106A (ja) 常温舗装材組成物
JPH07257952A (ja) 高強度ポリマーコンクリート用水硬性組成物及び高強度ポリマーコンクリート成形物の製造法

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20050912

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20050815

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20051017

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051021

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060912

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20070704

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090130

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090901

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100105