JP2001131388A - アスファルト乳剤用樹脂ビヒクル、アスファルト乳剤組成物及びアスファルト合材 - Google Patents
アスファルト乳剤用樹脂ビヒクル、アスファルト乳剤組成物及びアスファルト合材Info
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Abstract
途に適用できるアスファルト乳剤用樹脂ビヒクル及びそ
れを用いた常温混合用アスファルト乳剤組成物、更には
常温舗装用アスファルト合材を提供すること。 【解決手段】(A)一分子中に2個以上のエポキシ基を
含み、エポキシ当量が100〜2000の水溶性エポキ
シ化合物、(B)ビスフェノールA骨格を有する変性脂
肪族ポリアミン化合物、および(C)ポリアミドアミン
からなり、各成分の配合割合が、質量比で(B):
(C)=30〜80:70〜20{両者の合計は10
0}、当量数で(A):(B)+(C)=100:50
〜200[ただし、(A)はエポキシ当量数、(B)と
(C)は活性水素当量数を表す]のアスファルト乳剤用
樹脂ビヒクル、それを用いた常温混合用アスファルト乳
剤組成物及び常温舗装用アスファルト合材。
Description
特定の樹脂ビヒクルを必須成分とすることを特徴とし、
舗装用の結合剤をはじめ、防水剤、接着剤など、色々な
用途に適用できるアスファルト乳剤用樹脂ビヒクルおよ
びそれを用いた常温混合用アスファルト乳剤組成物、更
には常温舗装用アスファルト合材に関するものである。
ら得られるアスファルトの様な瀝青質は、作業性を付与
する為に常温で取扱いが可能となるようにエマルション
化して舗装材料、防水、接着材料、及び鉄道軌道等に広
く使用されている(エマルション方式)。一方、加熱混
合方式では、アスファルト組成物を製造する際に、アス
ファルト及び骨材などを150℃付近に加熱するため
に、燃料による炭酸ガス(温暖化の主原因物質)やアス
ファルトからの有害ガスを発生し、環境面からは前記の
エマルション化して使用する場合に比べ劣る。
ヒクルを使用したアスファルト乳剤組成物では、加熱混
合方式に比べて、その硬化物の舗装強度、耐久性、耐水
性が弱いといった欠点を有するために使用範囲が限定さ
れているので、加熱混合方式に代わる強度、耐久性の改
善された常温舗装用アスファルト乳剤組成物の開発が望
まれている。アスファルト乳剤組成物の硬化物の強度が
低い原因は、次のように考えられる。即ち、アスファル
ト乳剤組成物を使用した場合は、水中に微細に乳化して
いるアスファルト粒子が水分の蒸発などにより不安定化
し、合一することにより強度を発現するが、合一が不十
分であったり、合一したアスファルト中に残存する乳化
剤や完全に除去されなかった水等が欠陥となり、強度を
低下していると考えられる。
欠点を改善する方法として、例えば特開平2−2066
55号にアスファルトの強度を向上させる目的でアスフ
ァルト乳剤にゴム等を添加する方法が提案されている。
しかし、これらの方法はアスファルトの性状が硬くなる
ために、常温ではアスファルト粒子の合一が起こり難
く、結果として、アスファルト硬化物の強度を改善する
に到っていないのが現状である。更に、アスファルト乳
剤は使用する乳化剤(界面活性剤の一種)の種類や使用
する骨材の材質等により、安定性が変化すると共に、強
度発現速度が水の除去速度に依存するために遅いなどの
問題点も指摘されている。
て国際単位系を使用する。従って、従来、質量の意味で
使用されていた「重量」は「質量」と記載する。これに
合わせて、「重量%」、「重量部」等を「質量%」、
「質量部」等と記載する。
点を改善すべく鋭意した研究した結果、アスファルト乳
剤により発生する欠陥が水の存在に起因することに着目
し、水の存在している空間および水の存在した空間をア
スファルトよりも強度の高い物質で充填することによ
り、アスファルト組成物の硬化物の強度を大幅に改善で
きて、加熱混合方式のアスファルト組成物と同等以上の
強度を発現させることができること、更には、化学反応
により、その空間部分の強度発現速度を制御することに
より、もう一つの問題であったアスファルト組成物の強
度発現速度も自由に制御できることを見いだし、本発明
のアスファルト乳剤用樹脂ビヒクル、アスファルト乳剤
組成物及びアスファルト合材を完成させるに到った。
に2個以上のエポキシ基を含み、エポキシ当量が100
〜2000の水溶性エポキシ化合物、(B)ビスフェノ
ールA骨格を有する変性脂肪族ポリアミン化合物、およ
び(C)ポリアミドアミンからなり、各成分の配合割合
が、質量比で(B):(C)=30〜80:70〜20
{ここでは(B)+(C)=100}、当量数で
(A):{(B)+(C)}=100:50〜200
[ただし、(A)はエポキシ当量数、(B)と(C)は
活性水素当量数を表す]であるアスファルト乳剤用樹脂
ビヒクルを提供するものである。また、本発明の第2
は、(A)水溶性エポキシ化合物が(D)重合度2〜2
0のポリエチレングリコールのジグリシジルエーテルか
らなるか、又は該(D)と(E)重合度2〜20のポリ
プロピレングリコールのジグリシジルエーテルからな
り、各成分の配合割合が、質量比で(D):(E)=4
0〜100:60〜0{ここでは(D)+(E)=10
0}である前記アスファルト乳剤用樹脂ビヒクルを提供
するものである。また、本発明の第3は、前記アスファ
ルト乳剤用樹脂ビヒクルおよび(X)アスファルト乳剤
を含有してなる常温混合用アスファルト乳剤組成物を提
供するものである。また、本発明の第4は、前記の常温
混合用アスファルト乳剤組成物に、更に(Y)触媒、減
水剤、フィラーおよびラテックスからなる群から選ばれ
る1種以上の添加剤、および(Z)骨材を配合してなる
常温舗装用アスファルト合材を提供するものである。
明する。 I.アスファルト乳剤用樹脂ビヒクル 本発明のアスファルト乳剤用樹脂ビヒクルは、(A)一
分子中に2個以上のエポキシ基を含み、エポキシ当量が
100〜2000の水溶性エポキシ化合物、(B)ビス
フェノールA骨格を有する変性脂肪族ポリアミン化合
物、および(C)ポリアミドアミンからなり、各成分の
配合割合が、質量比で(B):(C)=30〜80:7
0〜20{ここでは(B)+(C)=100}、当量数
で(A):{(B)+(C)}=100:50〜200
[ただし、(A)はエポキシ当量数、(B)と(C)は
活性水素当量数を表す]であるものである。
ポキシ基を含み、エポキシ当量が100〜2000の水
溶性エポキシ化合物(A)は、具体的には、グリセロー
ルジグリシジルエーテル、グリセロールトリグリシジル
エーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、
ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、エチ
レングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリ
コールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコール
ジグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエ
ーテル等を挙げることができ、中でもポリエチレングリ
コールジグリシジルエーテルおよびポリプロピレングリ
コールジグリシジルエーテルが好ましく、特には(D)
重合度2〜20のポリエチレングリコールのジグリシジ
ルエーテル単独、又は該(D)と(E)重合度2〜20
のポリプロピレングリコールのジグリシジルエーテルか
らなるもの、特には各成分の配合割合が、質量比で
(D):(E)=40〜100:60〜0{ここでは
(D)+(E)=100}である水溶性エポキシ化合物
が好ましい。
A骨格を有する変性脂肪族ポリアミン化合物は、一般に
液体又は固体のビスフェノールA骨格を有するエポキシ
樹脂を溶剤に希釈したものにアミノ基の当量数がエポキ
シ基の当量数以上となるように過剰な脂肪族ポリアミン
の溶液を加え、反応終了後できるだけ減圧下で未反応ア
ミンおよび溶剤を除去して得られたものである。上記脂
肪族ポリアミンとしてはエチレンジアミン、トリメチレ
ンジアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレン
ペンタミン、メタキシリレンジアミン、イソホロンジア
ミン等を挙げることができる。
ドアミンは、一般に乾性油、半乾性油、トール油などか
らの精製植物油脂肪酸を熱重合して得られるダイマー酸
(2量体脂肪酸)と脂肪族ポリアミンとの反応によって
製造されるものである。上記脂肪族ポリアミンとしては
エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、トリエチレ
ンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、メタキシリ
レンジアミン、イソホロンジアミン等を挙げることがで
きる。
(B)、(C)各成分の配合割合は、質量比で(B):
(C)=30〜80:70〜20、好ましくは40〜7
0:60〜30、当量数で(A):{(B)+(C)}
=100:50〜200、好ましくは100:60〜1
80[ただし、(A)はエポキシ当量数、(B)と
(C)は活性水素当量数を表す]である。而して、
(B)+(C)=100とした場合の(B)の量が30
未満では、使用系の粘度が高くなり、ハンドリング面で
良くない。(B)の量が80超では、硬化後のアスファ
ルト成分の吸水率が高くなり不適当となる。また、
(B)+(C)の配合割合に関連して、(A)のエポキ
シ当量数を100とした場合、(B)+(C)の活性水
素当量数が50未満、又は200超の場合には、エポキ
シ樹脂とアミン系樹脂の架橋反応が不十分となり、硬化
性や耐水性に欠陥を生じる。このように、(A)、
(B)、(C)を主要成分とする系の(B):(C)の
質量比及びエポキシ当量対アミン活性水素当量比を制御
することにより十分な低温硬化性を保持するとともに塗
膜弾性率も好適範囲内に調整される。
物は、上記非加熱状態で硬化する特定の樹脂ビヒクルを
そのままアスファルト乳剤に加えて得てもよいし、水エ
マルションまたは水分散物にした状態のもの(アスファ
ルト乳剤用添加物という。)をアスファルト乳剤に加え
て得てもよい。したがって、アスファルト乳剤用添加物
は、アスファルト乳剤用樹脂ビヒクルを得た後、これを
水エマルションまたは水分散物にしてもよいし、あるい
は上記(A)成分の水溶液または水エマルションに
(B)および(C)を加えて製造することもできる。
の樹脂ビヒクルの使用量は、アスファルト乳剤の固形分
100質量部に対して0.1〜75.0質量部を使用す
ることが好ましい。更に好ましくはアスファルト乳剤の
固形分100質量部に対して0.5〜50.0質量部で
ある。使用量が少なすぎると、バインダーとしての強
度、感温特性並びに骨材との付着機能が不足し、一方、
使用量が多すぎると、バインダーとしての撓み性が不足
する。
を使用でき、例えばストレートアスファルト、ブロンア
スファルト、改質アスファルトI型、改質アスファルト
II型等のアスファルトを110〜200℃の高温下、
乳化液(温水と界面活性剤)と共にホモジナイザー、コ
ロイドミルなどの乳化機を用いて乳化することにより得
られたものを使用できる。
ン系、カチオン系、又は両イオン系界面活性剤が使用で
きる。アニオン系界面活性剤とは、脂肪酸塩、アルキル
硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アル
キルナフタリンスルホン酸塩、ロジン酸塩等のアニオン
が界面活性力を発揮するものである。またカチオン系界
面活性剤とは、例えばアルキルアミン塩、第4級アンモ
ニウム塩、アミドアミン、イミダゾリン、ポリオキシエ
チレンアルキルアミン塩等のカチオンが界面活性力を発
揮するものである。ノニオン系界面活性剤としては、ポ
リオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレ
ンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレンポリオ
キシプロピレンエーテル等のエーテル型、ポリオキシエ
チレンアルキルエステル、ソルビタン脂肪酸エステル等
のエステル型、ポリオキシエチレンアルキルアミン等の
アミノエーテル型、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪
酸エステル等のエーテルエステル型、脂肪酸アルキロー
ルアマイド型等が挙げられる。これらの中ではノニオン
系界面活性剤を使用することが好ましい。
ては、界面活性剤の種類にもよるが、アニオン系界面活
性剤、例えばアルキルアミン塩が0.12〜10.0質
量%、水30〜70質量%およびストレートアスファル
ト30〜70質量%(三者の合計は100質量%)から
なるものが挙げられる。前記界面活性剤の含量はカチオ
ン系では0.2〜10質量%、ノニオン系では0.4〜
10質量%である。なお、(X)水性アスファルト乳剤
にはこの他に安定剤、凝固防止剤、乳化助剤、分散剤等
の添加剤が含まれていてもよい。このような水性アスフ
ァルト乳剤は、市販されているものいるものを使用する
ことができる。
上記アスファルト乳剤(X)及びアスファルト乳剤用樹
脂ビヒクルを必須成分とする常温混合用アスファルト乳
剤組成物に、必要に応じて触媒、減水剤、フィラー、ラ
テックスのような添加剤(Y)、及び砂、砂利、砕石等
の骨材(Z)を配合したものである。
いが、3級アミン化合物、尿素メラミンホルムアルデヒ
ド縮合物、脂肪族酸およびその酸無水物、脂環式酸およ
びその酸無水物、芳香族酸およびその無水物、ハロゲン
化酸およびその無水物、ジシアンジアミドおよびその誘
導体、ハロゲン化ホウ素錯塩、有機金属化合物、ポリチ
オール、フェノールおよびその誘導体、イソシアネー
ト、ブロックイソシアネート、ケチミン、イミダゾール
およびその誘導体が選ばれる。特に1−アミノエチルピ
ペラジン、ベンジルジメチルアミン、2,4,6−トリ
スジメチルアミノメチルフェノール、ドデセニル無水こ
はく酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水
フタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロ無水フタ
ル酸、無水フタル酸、ジシアンジアミド、モノブチルス
ズトリクロライド、トーマイドZS−2(富士化成工業
製)、フェノール、ピペラジン、2−メチルイミダゾー
ル、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−エチル
イミダゾール、2,4−ジメチルイミダゾール等が好ま
しい。
ファルト乳剤用樹脂ビヒクル100質量部に対して0.
0〜50.0質量部が好ましく、更に好ましくは0.0
〜25.0質量部である。触媒の使用量が多すぎると硬
化時間のコントロールが困難である。
ニンスルホン酸系、ナフタレンスルホン酸系、メラミン
スルホン酸系などが例示されるが、これらに限定される
ものではない。減水剤の使用量は、アスファルト乳剤の
固形分100質量部に対して0.1〜75.0質量部が
好ましい。
されるものではないが、一般に使用されている、スクリ
ーニングスのフィラー分、石粉、焼却炉灰、クレー、タ
ルク、膨張材、フライアッシュ、各種セメント(超早強
セメント、早強セメント、普通セメント、混合ゼメント
など)、エアロジル、シリカ等が例示されるが、これら
に限定されるものではない。フィラーの使用量は、アス
ファルト乳剤の固形分100質量部に対して0.1〜
5.0質量部が好ましい。
ルト乳剤組成物に可とう性を付与する為に添加するもの
であり、スチレンブタジエンラバー、イソプレンラバ
ー、天然ゴムエマルション、アクリル酸エマルション、
酢酸ビニルエマルションなどが例示されるが、これらに
限定されるものではない。ラテックスの使用量は、アス
ファルト乳剤の固形分100質量部に対して0.1〜7
5.0質量%が好ましい。
いが、一般に使用されている、砕石、クラッシャーラ
ン、スクリーニングス、砕石ダスト、高炉スラグ、砂、
砂利等が挙げられる。また、ルクソバイト、人工焼成骨
材、アルミ粉、陶磁器粒、着色骨材等の明色骨材並びに
アスファルト被覆砕石、廃棄アスファルト舗装からの再
生骨材等も使用可能である。骨材の使用量は、アスファ
ルト乳剤の固形分100質量部に対して2000〜50
00質量部が好ましい。
的、使用方法等に応じて、塩化アンモニウム、塩化カル
シウム、塩化アルミニウム、塩化鉄等の水溶性無機塩、
及びポリビニルアルコール、ゼラチン、ポリエチレング
リコール、メチルセルロース、カチオン澱粉、吸水ポリ
マー等の水溶性高分子を適宜選択し併用することができ
る。
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。
分> D−1:ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル
(長瀬化成社製;デナ コールEX841)、エポキシ当量382WPE(weigh
t/equivalent) D−2:ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル
(長瀬化成社製;デナコールEX851)、エポキシ当
量154WPE E−1:ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテ
ル(長瀬化成社製;デナコールEX920)、エポキシ
当量180WPE B−1:ビスフェノールA系ジグリシジルエーテル変成
アミン(ヘンケル社製;DSX90K35)、活性水素
当量56WPE C−1:ポリアミドアミン(ヘンケル社製;バーサミド
140)、活性水素当量81.7WPE <触媒、減水剤、フィラー、ラテックス等> Y−1:1−アミノエチルピペラジンの混合物(ヘンケ
ル社製;F11) Y−2:メラミンスルホン酸系減水剤(三井化学製;メ
ルフロー) Y−3:セメント Y−4:SBRラテックス(JSR社製)
ルトとしては、針入度80〜100の石油ストレートア
スファルトを使用し、水とアスファルトとの合計に対し
て1質量%のオレイン酸ソーダを使用してアスファルト
分量が60質量%であるアスファルト乳剤を調製した。
24時間後、自然冷却されたアスファルト乳剤、及び各
種のアスファルト乳剤用樹脂ビヒクルの成分を、骨材1
00質量部に対して表−1に示した割合(質量部)で配
合してアスファルト合材を得た。得られたアスファルト
合材について、以下に示す各種の試験を行った。試験結
果を表−1に示す。
用した舗装体の強度を評価するために、舗装試験法便覧
(社団法人日本道路協会発行)記載のマーシャル安定度
試験方法(60℃水浸30分間)に準じて試験を行っ
た。マーシャル安定度試験用供試体は、以下の方法で準
備した。アスファルト合材は、バグミルミキサーに6号
砕石、7号砕石、及びスクリーニングスを配合した密粒
配合骨材100質量部に対して、本発明のアスファルト
乳剤組成物、及び添加剤が表−1に示す割合になるよう
に添加して、20秒間混合して調製した。尚、骨材温度
は、20℃とした。10分後に、モールドに投入し、常
温で片面50回の両面つきでマーシャル安定度試験用供
試体を作成し、20℃の恒温室内で24時間養生を行っ
た。表−1における安定度(単位:kgf)は、供試体
の強度を表す。フロー値(単位:mm)は、供試体の柔
軟性を表す。
使用した舗装体の耐久性を評価する為に、舗装試験法便
覧(社団法人日本道路協会発行)記載のホイールトラッ
キング試験(温度60℃、接地圧6.4kgf/cm2)を行
った。ホイールトラッキング試験用供試体は、以下の方
法で準備した。強度試験用に調製したアスファルト乳剤
組成物(アスファルト合材)を締め固め用型枠に入れ、
ローラコンパクタで締め固め、ホイールトラッキング試
験用供試体を作成し、20℃の恒温室内で24時間養生
を行った。表−1における動的安定度(単位:回/m
m)は、供試体の耐久性を表す。
により骨材表面に皮膜されたアスファルトの耐水性能、
ひいては剥離防止性能を評価する為に、付着性試験を行
った。試験方法は以下の通りである。5〜13mmの乾燥
骨材を水中(20℃)に1分間浸漬し、取り出した後直
ちにアスファルト乳剤及び本発明のアスファルト乳剤用
樹脂ビヒクルを含有するアスファルト乳剤組成物中に1
分間浸漬する。その骨材をガラス板上に並べ、これを2
0℃の恒温室内で、24時間養生を行ったのち、80℃
の温水に30分間浸漬する。30分後骨材の表面にアス
ファルト皮膜が被覆している割合を肉眼で判定し、付着
面積(%)として表示した。但し、1回の試験で用いた
骨材の数は10個とし、その平均値を示す。
間養生しても、充分な強度が得られず、締め固め用型枠
から出すと壊れた。従って、試験は実施出来なかった。
硬化する特定の樹脂ビヒクルの成分を添加することによ
り、アスファルト乳剤組成物の硬化物の強度、耐久性、
並びに耐水性能が向上することが認められる。
態で硬化する特定の樹脂ビヒクルを添加することによ
り、アスファルト乳剤組成物の硬化物の強度を著しく改
善するだけでなく、触媒の作用により、強度発現速度も
制御できるものである。従って、本発明のアスファルト
乳剤用樹脂ビヒクル及び常温混合用アスファルト乳剤組
成物は、道路舗装用、鉄道路線用、防水剤、接着剤な
ど、色々な用途に有効に利用することができるものであ
る。
Claims (4)
- 【請求項1】 (A)一分子中に2個以上のエポキシ基
を含み、エポキシ当量が100〜2000の水溶性エポ
キシ化合物、(B)ビスフェノールA骨格を有する変性
脂肪族ポリアミン化合物、および(C)ポリアミドアミ
ンからなり、各成分の配合割合が、質量比で(B):
(C)=30〜80:70〜20{ここでは(B)+
(C)=100}、当量数で(A):{(B)+
(C)}=100:50〜200[ただし、(A)はエ
ポキシ当量数、(B)と(C)は活性水素当量数を表
す]であるアスファルト乳剤用樹脂ビヒクル。 - 【請求項2】 (A)水溶性エポキシ化合物が(D)重
合度2〜20のポリエチレングリコールのジグリシジル
エーテルからなるか、又は該(D)と(E)重合度2〜
20のポリプロピレングリコールのジグリシジルエーテ
ルからなり、各成分の配合割合が、質量比で(D):
(E)=40〜100:60〜0{ここでは(D)+
(E)=100}である請求項1に記載のアスファルト
乳剤用樹脂ビヒクル。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載のアスファルト乳剤
用樹脂ビヒクルおよび(X)アスファルト乳剤を含有し
てなる常温混合用アスファルト乳剤組成物。 - 【請求項4】 請求項3に記載の常温混合用アスファル
ト乳剤組成物に、更に(Y)触媒、減水剤、フィラーお
よびラテックスからなる群から選ばれる1種以上の添加
剤、および(Z)骨材を配合してなる常温舗装用アスフ
ァルト合材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31196399A JP2001131388A (ja) | 1999-11-02 | 1999-11-02 | アスファルト乳剤用樹脂ビヒクル、アスファルト乳剤組成物及びアスファルト合材 |
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Publication Number | Publication Date |
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---|---|
JP (1) | JP2001131388A (ja) |
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