JP2003062622A - 板材加工システム - Google Patents

板材加工システム

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JP2003062622A
JP2003062622A JP2001252554A JP2001252554A JP2003062622A JP 2003062622 A JP2003062622 A JP 2003062622A JP 2001252554 A JP2001252554 A JP 2001252554A JP 2001252554 A JP2001252554 A JP 2001252554A JP 2003062622 A JP2003062622 A JP 2003062622A
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hole
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measurement
processing machine
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Yusuke Yamaguchi
裕介 山口
Nobuo Sahashi
伸夫 佐橋
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Murata Machinery Ltd
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Murata Machinery Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工機間の受け渡しによる影響を低減させ、
2つの板材加工機で行う加工が、相互に正しい位置関係
となるようにする。 【解決手段】 前工程の板材加工機1で加工された板材
Wを後工程の板材加工機2に渡して続きの加工を行わせ
る板材加工システムとする。後工程の板材加工機2は、
板材Wの送りを行う板材送り機構7と、板材Wの孔位置
を計測する計測手段43とを備える。加工機制御手段5
2には、計測用の孔49を加工させる計測孔加工指令手
段60を設ける。その計測用の孔49と前加工の板材加
工機1で開けられた孔31,33の位置を計測手段43
に計測させる計測制御手段58を設ける。計測制御手段
58は、孔31,33,49の計測結果に応じて板材送
り量の補正量を演算するものとする。この演算させた補
正量によって板材送り機構7の送り量補正を行う補正手
段59を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、パンチプレス等
の板材加工機による板材加工を、2台の板材加工機で分
担して行う板材加工システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、2台の板材加工機を並設し、同じ
板材に対する加工を2台で分担して行う場合がある。例
えば、パンチプレスにより、素材板材から希望の寸法,
形状の製品板材を切り取る加工を行う場合、機内におけ
る板材送りの都合上、製品板材の外周の一部に、ミクロ
ジョイントと呼ばれる未加工部分を残しておく必要があ
る。このミクロジョイントは、パンチプレスに設置され
たサブヘッドで切断することもあるが、加工の効率化を
図る場合、単独の工具を持つ別のパンチプレスを並設し
ておき、ミクロジョイントの切断専用に使用されること
がある。また、製品内部のパンチ加工が多いような場
合、前後の工程時間のバランスを取るため、内部のパン
チ加工を前工程のパンチプレスで行い、外周加工、ある
いは外周加工の一部の辺の加工を、上記単独工具のパン
チプレスで行わせる場合もある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、板材が前工程
の板材加工機から後工程の板材加工機へ受け渡されたと
きに、前工程の板材加工機で生じた加工誤差が、加工機
間の受け渡しによって大きくなり、不良品を生じること
がある。例えば、パンチプレス等の板材加工機における
板材の送りは、一般にワークホルダで板材の端部を把持
し行っており、その把持位置に誤差が生じることがあ
る。このような誤差は、同じ板材加工機では、板材の全
体に生じるため、製品板材の誤差として殆ど影響しな
い。ところが、別の板材加工機に持ち替えて続きの加工
を行う場合、ワークホルダの把持位置の誤差が、そのま
ま製品板材に加工誤差として影響する。
【0004】この発明の目的は、加工機間の受け渡しに
よる影響を低減させ、2つの板材加工機で行う加工が、
相互に正しい位置関係となるようにできる板材加工シス
テムを提供することである。この発明の他の目的は、前
工程の板材加工機による各加工部分の誤差に対し、偏り
なく後工程の板材加工機による送り量補正が行え、両板
材加工機間でより一層正しい位置関係が得られるように
することである。この発明のさらに他の目的は、計測用
に加工した孔が製品として影響しないようにすることで
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明を、実施形態に
対応する図3と共に説明する。この板材加工システム
は、2台の板材加工機(1),(2)を備え、前工程の
板材加工機(1)で加工された板材(W)を後工程の板
材加工機(2)に渡して加工させ、後工程の板材加工機
(2)では前工程による加工部分と製品として関係する
加工を行うシステムである。後工程の板材加工機(2)
は、板材(W)の送りを行う板材送り機構(7)と、板
材(W)の孔の位置を計測する計測手段(43)と、板
材(W)に計測用の孔(49)を加工させる計測孔加工
指令手段(60)と、その加工された計測用の孔(4
9)と前加工の板材加工機(1)で開けられた孔(3
3)の位置を前記計測手段(43)に計測させて両孔
(33),(49)の計測結果に応じて板材送り量の補
正量を演算する計測制御手段(58)と、演算させた補
正量によって前記板材送り機構(7)の送り量補正を行
う補正手段(59)とを備える。この構成によると、後
工程の板材加工機(2)は、前工程で加工された板材
(W)を受け取ると、計測孔加工指令手段(60)の指
令によって板材(W)に計測用の孔(49)を加工す
る。この後、計測制御手段(58)は、その加工された
計測用の孔(49)と、前加工の板材加工機(1)で開
けられた孔(33)の位置を前記計測手段(43)に計
測させ、両孔(33),(49)の位置の計測結果に応
じて板材送り量の補正量を演算する。板材(W)に後工
程の加工を行うときに、上記のように演算された補正量
により、板材送り機構(7)の送り量補正が行われる。
補正量の演算は種々の手法を用いることができる。例え
ば、両孔(33),(49)の本来あるべき位置の差に
対する誤差量をそのまま補正値として用いても良い。こ
のように、前工程の板材加工機(1)で加工された孔
(33)および後工程の板材加工機(2)で加工された
計測用の孔(49)の位置を測定し、後工程の送り量補
正を行うため、加工機(1),(2)間の受け渡しによ
る影響を低減し、2つの板材加工機(1),(2)で行
う加工が、相互に正しい位置関係となるようにできる。
なお、前記計測制御手段(58)により計測させる前加
工の板材加工機(1)で開けられた孔(33)は、計測
用の為だけに設けられた孔であっても、また製品加工の
ために設けられた孔であっても良い。また、前工程の板
材加工機(1)で開けられた計測用に用いられる孔は、
1個であっても、複数個であっても良い。
【0006】例えば、この計測制御手段(58)により
計測させる前加工の板材加工機(1)で開けられた孔
は、前工程の板材加工機(1)による加工の開始段階と
最終段階とにそれぞれ加工された2つの孔(31),
(33)とする。この場合に、最終段階で加工された孔
(33)の前記計測手段(43)で計測された位置と、
この孔(33)が、開始段階で加工された孔(31)を
基準として加工された場合にあるべき目標位置との略中
間位置を、前記計測制御手段(58)は前加工で開けら
れた孔の位置として、前記補正量の演算に用いるものと
しても良い。同じ板材加工機(1)における1枚の板材
(W)の加工においても、加工中にワークホルダ等によ
る板材(W)の把持位置が次第にずれることがあり、加
工の開始段階と最終段階とでは、誤差量が異なる場合が
ある。特に、加工途中で板材の持ち替えがあった場合
は、このような誤差が生じ易い。このため、加工の開始
段階と最終段階とにそれぞれ加工された2つの孔(3
1),(33)の位置を計測させ、最終段階で加工され
た孔(33)の実際に計測された位置と、この孔(3
3)が、開始段階で加工された孔(31)を基準として
加工された場合に本来あるべき目標位置との略中間位置
を、前記補正量の演算に用いることにより、前工程の持
つ加工の誤差量として、開始段階の誤差と最終段階の誤
差を平均化した値が、後工程の送り量補正量として反映
される。したがって、前工程の板材加工機(1)による
各加工部分の誤差に対し、偏りなく後工程の板材加工機
(2)による送り量補正が行え、両板材加工機(1),
(2)間でより一層の正しい位置関係が得ることができ
る。
【0007】前記計測孔加工指令手段(60)で開ける
計測用の孔(49)は、捨て孔であっても良い。捨て孔
とすると、実加工に影響せず、実加工の際は送り量補正
ができていて、正確な加工が行える。
【0008】
【発明の実施の形態】この発明の一実施形態を図面と共
に説明する。図1に示すように、この板材加工システム
は、前工程の加工を行う板材加工機1と、この板材加工
機1により加工された板材Wを受け取り、受け取った板
材Wに対して続きの加工を行う後工程の板材加工機2と
を備える。各板材加工機1,2は、孔開けおよび切断加
工が可能な機械であり、パンチプレスまたはレーザ加工
機等からなる。この実施形態では、前工程の板材加工機
1は、タレット式のパンチプレスとし、後工程の板材加
工機2は、単独のパンチ工具を有するパンチプレスとし
てある。これら板材加工機1,2の並びに対して、前工
程の板材加工機1に素材板材Wを搬入する搬入装置3
と、後工程の板材加工機2から製品板材Mを搬出する搬
出装置4とが設置されている。
【0009】この明細書,図面では、両板材加工機1,
2について、特に区別の必要な部分を除き、対応する部
分に同一符号を付して説明する。両板材加工機1,2
は、それぞれテーブル5上の板材Wに対して、所定の加
工位置P1,P2で加工を行う加工部6と、テーブル5
上の板材Wを直交する2軸(X軸,Y軸)方向に移動さ
せる板材送り機構7とを備える。X軸は、板材加工にお
ける一つの基準軸であり、Y軸は他の一つの基準軸であ
る。テーブル5の上面には、板材Wの送りを円滑にする
ためのブラシまたはフリーベアリング等(図示せず)が
設けられている。加工部6は、パンチ工具をラムによっ
て昇降駆動するパンチ駆動機構からなる。板材送り機構
7は、ベース8上に前後方向(Y軸方向)に移動自在に
設置されたキャリッジ9に、クロススライド10を左右
方向(X軸方向)に移動自在に設置し、板材Wの端部を
把持する複数のワークホルダ11をクロススライド10
に取付けたものである。キャリッジ9およびクロススラ
イド10の進退駆動は、それぞれサーボモータ12,1
3により、ボールねじ14,15を介して行われる。
【0010】両板材加工機1,2は、それぞれの板材送
り機構7が並設され、かつ、各板材送り機構7のクロス
スライド10およびワークホルダ11が互いに近接でき
るように個々のストロークが設計されていて、板材送り
機構7間で板材Wの受け渡しが直接に行えるようになっ
ている。前工程の板材加工機1は、レポジション用の板
材押え機構25(図2)を有している。板材押え機構2
5は、レポジション動作を行うとき、つまりワークホル
ダ11による板材Wの把持位置を変更するときに、板材
Wをテーブル5上に押し付けて板材Wが不測に移動しな
いようにする手段である。
【0011】図1において、搬出装置4は、基台16に
架設レール17を前後(Y軸)移動自在に設置し、架設
レール17に沿って走行体18を左右(X軸)移動自在
に設置したものである。走行体18に、製品板材Mを把
持する複数の吸着パッド19が設けられている。
【0012】図4,図5に示すように、各ワークホルダ
11は、固定の下アーム21に対して、上アーム20を
支軸22回りに開閉回動自在に取付け、上下のアーム2
0,21間で板材Wを挟むものである。上アーム20
は、エアシリンダ等からなる開閉駆動源23により開閉
駆動させる。下アーム21は、板材Wの端部を当接させ
る位置決め面24を有している。なお、ワークホルダ1
1は、クロススライド10に対して、上下位置の変更機
構(図示せず)を介して、上下位置を2段に変更可能に
取付けられている。
【0013】図3に模式的に示すように、後工程の板材
加工機2は、複数の位置決め手段26,27が、互いに
左右方向に離れてテーブル5の所定位置に設けられ、ま
た計測機器28がテーブル下方に設けられている。各位
置決め手段26,27は、図13に概念的に示すよう
に、板材Wに加工前形成孔として設けられる基準孔3
1,32に嵌合して板材Wをテーブル5に位置決めする
手段である。計測機器28は、板材Wに設けられた各計
測対象の孔31,33,49の孔位置を計測する手段で
ある。
【0014】図6に示すように、各位置決め手段26,
27は、テーブル5に設けられたピン出入り窓34から
上面に突没する位置決めピン35を設けたものである。
これら位置決め手段26,27は、板材加工機1,2の
ベース8に設置されたガイド部材36に、位置決めピン
35を昇降自在に支持させ、位置決めピン35を昇降駆
動する昇降駆動源37を設けたものである。昇降駆動源
37は、シリンダ装置等が用いられる。各位置決め手段
26,27は、位置決めピン35の突出時の突出高さ
を、最突出位置と中間突出位置との2段階に設定できる
ものが好ましく、例えば昇降駆動源37に2段ストロー
クのシリンダ装置が用いられる。
【0015】位置決めピン35に対して板材Wを位置決
めする手段として、板材プッシュ手段38が設けられ
る。板材プッシュ手段38は、位置決めピン35が板材
Wの基準孔31,32に嵌まった状態で、板材Wを押
し、基準孔31,32の内側面を位置決めピン35の側
部に当接させる手段である。板材プッシュ手段38は、
ワークホルダ11の設置用のクロススライド10に取付
けられる。板材プッシュ手段38は、クロススライド1
0に取付けられたプッシュ手段本体39に、進退部材4
0を進退自在に設置し、プッシュ用駆動源41により進
退させるものである。プッシュ用駆動源41は、例えば
エアシリンダが用いられ、進出状態で所定の押し付け力
以上の負荷が作用すると後退し、押付力が一定となる負
荷制御が可能なものとされている。
【0016】図7に示すように、板材プッシュ手段38
は、プッシュ時の板材Wの浮き上がり防止手段を兼用す
るものであり、進退部材40の先端が浮き上がり防止片
40bとなり、先端近傍の下面に、板材Wの端部を押す
プッシュ部40aが設けられている。浮き上がり防止片
40bの下面部は、摩耗防止用に、進退部材40の本体
とは別の硬質の部材で形成され、またその下面先端は導
入用のテーパ面40baが形成されている。図8に示す
ように、浮き上がり防止片40bは、位置決めピン35
が遊嵌可能な幅だけ離れた二叉状に形成されている。
【0017】図9,図10は、計測機器28を示す。計
測機器28は、板材Wに設けられた計測用孔31,32
等の孔の位置を計測する手段であり、タッチセンサ42
と、このタッチセンサ42を昇降させるセンサ昇降機構
44とで構成される。タッチセンサ42と、このタッチ
センサ42が接触検出したときの板材送り機構7の座標
位置を検出する計測処理部43a(図3)とで計測手段
43が構成される。タッチセンサ42は、センサ昇降機
構44を介してベース8に設置されている。センサ昇降
機構44は、テーブル5上の板材Wの孔に対して、テー
ブル下方よりタッチセンサ42のロッド42aが進入お
よび退出するように、タッチセンサ42を昇降させる手
段である。センサ昇降機構44は、タッチセンサ42を
取付けたセンサ保持昇降体47を、センサ基台45にガ
イド46を介して昇降自在に設置したものであり、昇降
駆動源48によってセンサ保持昇降体47の昇降が行わ
れる。
【0018】タッチセンサ42は、図10に拡大して示
すように、センサ本体である検知手段42bから傾動可
能にロッド42aを突出させたものであり、ロッド42
aが任意方向に所定角度傾くと、オン信号を出力する。
ロッド42aは、先端に接触子部42aaが設けられて
いる。なお、タッチセンサ42は、接触検出が行えるセ
ンサであれば良く、リミットスイッチ等であっても良
い。図3における計測処理部43は、タッチセンサ42
がオンしたときに、各軸のサーボモータ12,13に備
えられたパルスコーダ等の位置検出器12a,13aの
検出値を取り込むものとされる。ただし、X軸方向の計
測を行うときは、X軸用の位置検出器13aの検出値
を、Y軸方向の計測を行うときは、Y軸用の位置検出器
12aの検出値を取り込む。
【0019】図3は、この板材加工システムにおける制
御系の概念構成を示すブロック図である。この板材加工
システムは、前工程の板材加工機1の制御部である第1
の加工機制御手段51と、後工程の板材加工機2の制御
部である第2の加工機制御手段52とを備える。これら
加工機制御手段51,52は、コンピュータ式の数値制
御装置であって、プログラマブルコントローラの機能を
備えている。両加工機制御手段51,52は、別々のコ
ンピュータに設けられたものであっても、また同じコン
ピュータに設けられたものであっても良い。各加工機制
御手段51,52は、それぞれ加工プログラム53,5
4と、この加工プログラム53,54を解読して実行す
る解読実行手段55,56とを備える。解読実行手段5
5,56は、CPU等の演算処理装置およびメモリ等で
構成される。各加工プログラム53,54は、NCコー
ド等で記述されている。
【0020】この板材加工システムは、次の加工方法を
実施するものであり、その加工方法が実施できるよう
に、各板材加工機1,2の加工プログラム53,54
に、各指令やプログラム部分が設けられ、また後工程側
の加工機制御手段52には、計測用孔加工指令手段60
と、計測制御手段58と、補正手段59とが設けられて
いる。計測制御手段58に補正量演算部58aが設けら
れている。
【0021】この板材加工システムで実施する加工方法
は、概略を説明すると、次の方法である。 ・同じ板材Wに対して製品として必要な加工である本加
工を、前工程と後工程とに分け、前工程の加工を前工程
用の板材加工機1により、後工程の加工を後工程用の板
材加工機2によりそれぞれ行う。 ・前工程の加工が完了すると、両板材加工機1,2の間
で、板材Wを直接に受け渡す。すなわち、両板材加工機
1,2の板材送り機構7,7間で板材Wの受渡しを行
う。 ・前工程の板材加工機1は、加工の開始段階と最終段階
とに、それぞれ計測用の孔を加工する。例えば、本加工
における前工程の加工の前に、加工前成形孔である2個
の基準孔31,32を加工し、前工程の加工の終了後
に、加工後成形孔である計測用孔33を加工する。片方
の基準孔31は、後工程用の板材加工機2による計測用
の孔を兼ねる。 ・後工程の板材加工機2は、板材Wの受け取りの後、板
材Wを板材送り機構7により、位置決め手段26,27
に対して大まかに位置決めする。 ・位置決め手段26,27の位置決めピン35に対し
て、板材プッシュ手段38により板材Wの正確な位置決
めを行い、ワークホルダ11による板材Wの把持を行
う。 ・計測用孔49を加工する。計測用孔49は捨て孔であ
る。 ・前工程の板材加工機1で加工した基準孔31および計
測用孔33の位置と、後工程の板材加工機2で加工した
計測用孔49を計測手段43で計測する。 ・計測手段43の計測結果に基づき補正量を演算し、後
工程の加工を行うときの板材送り機構7による送り量の
補正を行う。 ・前工程の加工と後工程の加工とは、例えば次のように
分ける。素材板材Wから製品板材Mの外周を切断する加
工を行う場合、製品板材Mの1部の辺を残す加工を前工
程の加工とし、残された辺の加工を後工程の加工とす
る。
【0022】前工程用の加工プログラム53は、上記加
工方法を実施するため、指令またはプログラム部分とし
て、板材Wの搬入動作の指令53a、位置決め用基準孔
31,32を加工する指令53b、本加工のうちの前工
程の加工のプログラム部分53c、計測用孔33を加工
する指令53d、および渡し動作の指令53eを有す
る。渡し動作の指令53eは、後工程の板材加工機2へ
板材Wを渡すために、板材送り機構7に一連の動作を行
わせる指令である。後工程用の加工プログラム54は、
上記加工方法を実施するため、指令またはプログラム部
分として、受け取り動作の指令54a、位置決め動作の
指令54b、計測用孔の加工の指令54c、計測動作の
指令54d、本加工のうちの後工程のプログラム部分5
4eを有する。受け取り動作の指令54aは、前工程の
板材加工機1から板材Wを受け取るために、板材送り機
構7に一連の動作を行わせる指令である。位置決め動作
の指令54bは、板材送り機構7で板材Wを受け取って
から、板材送り機構7に、板材Wを位置決め手段26,
27に対しておおまかに位置決めさせる動作の指令、お
よびその後に板材プッシュ手段38による押し付け動作
から、ワークホルダ11で板材Wを把持するまでの動作
を行わせる指令である。上記各指令53a,53b,5
3d,53e,54a〜54dは、単独の指令であって
も、複数の指令の集まりであっても良い。
【0023】後工程用の加工機制御手段52に設けられ
る計測孔加工指令手段60は、板材加工機2に対して板
材Wの所定位置に計測用の孔49を加工させる手段であ
り、加工プログラム54における計測用孔の加工の指令
54cと、この指令54cを実行する解読実行手段56
とで構成される。計測制御手段58は、加工プログラム
54における計測動作の指令54dと、この指令を実行
する解読実行手段56と、補正量演算部58aとで構成
される。補正量演算部58aは、計測手段43の計測結
果に基づき、後工程の加工を行うときの板材送り機構7
による板材送り量の補正量を演算する手段であり、設定
された演算式に従って補正量を演算する。補正手段59
は、補正量演算部58aで演算された補正量だけ、加工
プログラム54における板材送り指令(図示せず)の実
行時に、板材送り量の補正、例えばオフセットを行う。
なお、補正量演算部58aは、検出された孔位置の誤差
が設定値を超える場合は、アラームを発生し、このアラ
ームが発生したときは、解読実行手段56は加工を行わ
ずに停止させるものとしてある。
【0024】つぎに、この板材加工システムによる板材
加工方法を説明する。図11は板材Wの受渡し動作を示
し、図12,図13は、後工程の板材加工機2における
位置決め動作,およびその後の計測動作等を示す。図1
6は加工の進行例を示し、図17は、別の加工の進行例
を示す。図16,図17は、いずれも図15(A)に示
すように、素材板材Wから、図15(B)の製品板材M
を切り取る加工を行う場合の例である。製品板材Mは矩
形の板材であり、外周の切断加工として、一対の対向す
る短辺aの加工と、一対の対向する長辺bの加工とを行
い、また内側の加工部cを複数箇所に有するものであ
る。
【0025】図16の加工例を説明する。図1の前工程
の板材加工機1は、素材板材Wが搬入され、ワークホル
ダ11により位置決め状態に把持されると、まず図16
(A)に示すように、2つの位置決め用の基準孔31,
32を加工する。これら基準孔31,32は、一つの加
工基準軸方向(X軸方向)に離れて形成する。また、基
準孔31,32は、板材Wにおいてワークホルダ11に
よる把持のために手前側の端部に設定される製品加工不
適領域R内に形成する。
【0026】このように、基準孔31,32が加工され
た後、本加工における前工程の加工を行う(同図
(B),(C))。前工程の加工は、この例では製品板
材Mにおける外周の一対の短辺aと内側の加工部cの加
工であり、内側の加工部cの加工終了後に(同図
(B))、短辺aの加工を行う(同図(C))。短辺a
の切断加工は、工具Tの各回のパンチ位置を示すよう
に、パンチ孔を連続して設けることにより行われる。本
加工における前工程の加工の終了の後、同図(D)のよ
うに、計測用孔33を加工する。計測用孔33は、例え
ば両基準孔31,32の間に設ける。計測用孔33は、
基準孔31,32と同じ前後方向(Y軸方向)位置に設
けることが好ましく、計測用孔33も上記の製品加工不
適領域R内に設ける。
【0027】これにより前工程の板材加工機1による加
工が終了し、この加工状態の板材Wが、後工程の板材加
工機2に渡される。後工程の板材加工機2は、図16
(E)のように計測用孔49を加工した後、本加工にお
ける後工程の加工として、図16(F)のように製品板
材Mの長辺bの切断加工を行う。計測用孔49は、板材
Wの所定位置に、例えば製品加工不適領域Rに加工す
る。この例では、前工程の板材加工機1の加工による基
準孔31と計測用孔33との間に計測用孔49を加工す
るようにしている。本加工における後工程の加工とし
て、長辺bを加工することにより、製品板材Mは素材板
材Wから切り離される。この離れ状態の製品板材Mは、
図1の搬出装置4により搬出される。素材板材Wの残り
部分であるスケルトンも、搬出装置4により搬出され
る。
【0028】図17の例の場合、前工程の板材加工機1
による前工程の加工として、製品板材Mの内側の加工部
cの加工を行い、後工程の板材加工機2による後工程の
加工として、製品板材Mの外周全体の加工を行う。その
他は、図16の例と同じである。
【0029】図11と共に、板材加工機1,2間におけ
る板材Wの受渡し動作を説明する。前工程の板材加工機
1は、加工が終了すると、図11(A)に示すように、
板材Wがクロススライド10の端部よりも渡し側、つま
り隣りの板材加工機2側へ突出するように、ワークホル
ダ11による板材把持位置を変更する。同図の例のよう
に、3つ以上のワークホルダ11を有する場合は、渡し
側の2個のワークホルダ11により把持するようにす
る。ワークホルダ11による板材Wの持ち替えは、板材
押え機構25(図2)で板材Wをテーブル5上に押し付
けた状態で、ワークホルダ11を開き、ワークホルダ1
1を移動させてから再度閉じることにより行われる。こ
のように片側突出状態に板材Wを把持した状態で、ワー
クホルダ11を渡し側へ移動させる。後工程の板材加工
機2は、ワークホルダ11を前工程の板材加工機1側へ
移動させ、板材Wを把持する(同図(B))。このと
き、板材Wは、両板材加工機1,2のワークホルダ11
で把持された状態になる。前工程の板材加工機1は、ワ
ークホルダ11に板材Wの把持を解除させ、退避動作を
行わせる。
【0030】後工程の板材加工機2は、受け取った板材
Wを、ワークホルダ11の移動により、位置決め手段2
6,27の位置決めピン35(図6,図13)の位置ま
で大まかに位置決めする(同図(C))。すなわち、2
つの基準孔31,32が各位置決めピン35,35の上
に来るように、板材Wの位置決めを行う。この後、次の
ように、板材Wの位置決めピン35による拘束、ワーク
ホルダ位置の変更、板材プッシュ手段38による正確な
位置決め、および孔位置計測を行った後に、ワークホル
ダ11による板材Wの把持を行う(同図(D))。
【0031】図12は、板材プッシュ手段38による位
置決め動作を示す。図11(C)のように、板材Wの位
置決めピン35に対する位置決めが行われた後、ワーク
ホルダ11による板材Wの把持を解除し、位置決め手段
26,27の位置決めピン35の一段目の上昇を行う
(図6に一点鎖線で位置決めピンを示す状態)。これに
より、位置決めピン35が基準孔31,32に嵌まり
(図13(A))、板材Wは位置決めピン35で拘束状
態となる。ワークホルダ11の把持解除は、位置決めピ
ン35の1段目の上昇の後であっても良い。このよう
に、位置決めピン35により板材Wが拘束状態になる
と、ワークホルダ11を後退させ、板材プッシュ手段3
8が位置決めピン35に対応する位置に来るように、ワ
ークホルダ11のクロススライド10による移動を行う
(図12(A))。
【0032】この後、板材プッシュ手段38を、そのシ
リンダ装置からなるプッシュ用駆動源41により前進さ
せ(図12図(B))、ついで、位置決めピン35を2
段目(図6に実線で示す位置)まで上昇させる。板材プ
ッシュ手段38のプッシュ部40aで板材Wを前方へ押
す(同図(C))。これにより、板材Wの基準孔31,
32の内側面が位置決めピン35の側面に押し付けられ
(図13(B))、板材Wの前後方向(Y軸方向)の正
確な位置決めが行われる。板材プッシュ手段38で板材
Wを押すときに、板材Wは板材プッシュ手段38に設け
られた浮き上がり防止片40bで上面が押さえられるた
め、板材Wの浮き上がりが防止され、確実な板材押し動
作が行える。基準孔31,32の内面が位置決めピン3
の側面に押し付けられたままの状態で、キャリッジ9に
よりワークホルダ11を前進させ、ワークホルダ11に
より板材Wを把持させる。このとき、板材プッシュ手段
38のシリンダ装置からなるプッシュ用駆動源41は、
押し付け力の上限値が制限されているため、板材プッシ
ュ手段38は、キャリッジ9の前進に伴って、押し付け
を維持しながら停止し、ワークホルダ11に対して相対
的に後退する(図12(F))。ワークホルダ11によ
り板材Wが把持されると、板材プッシュ手段38を板材
Wから後退させ、位置決めピン35を没入させる。この
ようにしてワークホルダ11による板材Wの把持が正確
に行われる。
【0033】板材Wの基準孔31,32の形状は、円形
であっても良いが、この例では図13に示すように正方
形等の矩形としてある。位置決めピン35は、基準孔3
1,32に応じた方向の断面形状としてある。2本の位
置決めピン35のうち、原点側(図13の右側)の位置
決めピン35は、基準孔31に嵌合する部分の断面寸法
を、前後幅B1y,左右幅B1xとも、基準孔31の前
後幅A1y,左右幅A1xと同じ寸法(例えば20mm
角)としてある。厳密には、抜き差しが可能なだけの僅
かな寸法差が設けられており、位置決めピン35は基準
孔31よりも小径とされている。なお、図13では、動
作説明を分かり易くするために、寸法差を強調して図示
してある。他方の位置決めピン35は、基準孔31に嵌
合する部分の断面寸法を、前後幅B2yが基準孔32の
前後幅A2yと等しいが、左右幅B2xは基準孔32の
左右幅A2xに対して遊びが生じる寸法としてある。こ
の遊びにより、基準孔31,32間の距離の誤差等が吸
収される。両側の基準孔31,32の形状,大きさは、
互いに同じ形状,大きさとしてある。また、基準孔31
と計測用孔33とは、同じ形状,大きさとしてある。
【0034】計測動作を説明する。上記のようにワーク
ホルダ11による板材Wの把持が正確に行われた後(図
13(B))、同図(C)のように計測用孔49が後工
程の板材加工機2によって所定位置に加工され、その後
に計測用孔33,基準孔31の位置計測(同図(D),
(E))、および計測用孔49の位置計測(同図
(F))が行われる。各孔31,33,49の計測順
は、定められた順であれば良く、計測用孔49を最初に
計測しても良い。計測用孔33の位置計測は、同図
(D)に矢印で示し、また図14に示すように、計測機
器28のタッチセンサ42を上昇させてそのロッド42
aを計測用孔33に挿入させた後、板材送り機構7によ
り、つまりワークホルダ11の移動により板材Wを前後
左右に移動させ、タッチセンサ42がオンしたときの軸
サーボモータ12,13の位置検出器12a,13aの
位置データを計測処理部43aが取り込むことにより行
われる。位置計測は、計測用孔33内の前後2点のY座
標と、左右2点のX座標とにつき行われ、その中心座標
が計測用孔33の位置とされる。すなわち、図13
(C)のように計測用孔33の内面位置X1,X2,Y
1,Y2を定義した場合、計測孔孔33の中心座標X,
Yは、それぞれ X=(X1+X2)/2、Y=(Y1+Y2)/2、 とされる。基準孔31および計測用孔49の計測も、上
記の計測用孔33の計測と同様に行われる。
【0035】図3の計測制御手段58における補正量演
算部68aは、計測値から、まず加工続行可能か不可か
の判定を行い、不可の場合は加工開始を不許可とし、ア
ラームを発生させる。加工続行の可否の判定として、例
えば、計測用孔33の中心座標X,Yを予め設定された
孔位置座標X0 ,Y0 と比較し、いずれの方向の誤差量
も設定値以内であれば、加工続行可能とする。計測用孔
33の代わりに、後工程の板材加工機2で加工した計測
用孔49の中心座標を、予め設定された孔位置座標と比
較して誤差量が設定値以内であるか否かで判断しても良
く、また両計測用孔33,49の中心座標間の距離を設
定距離と比較して誤差量が設定値以内であるか否かで判
断しても良い。このように、加工続行の可否の判定の
後、補正量の演算を行う。
【0036】補正量の演算は、例えば次のように行われ
る。計測制御手段58は、つまりその補正量演算部58
aは、前工程の板材加工機1で加工された計測用孔33
の位置から、または計測用孔33と基準孔31の位置か
ら、後工程の計測用孔49の本来あるべき位置を演算
し、その本来あるべき位置に対する計測用孔49の計測
された位置の誤差を演算し、その誤差量に応じて補正量
を演算する。補正量は誤差量のそのままの値であっても
良く、適宜定めておいた係数を掛けた値であっても良
い。上記の「本来あるべき位置」とは、両板材加工機
1,2間での板材Wの受渡しにより誤差が生じていない
と仮定した場合の計測用孔49の位置のことである。ま
た、補正量演算部58aは、加工プログラム53,54
上における計測用孔33,計測用孔49間の距離と、実
際に計測した計測用孔33,計測用孔49間の距離との
誤差から補正量を演算するものとしても良い。
【0037】補正量演算の具体例を図18を参照して説
明する。なお、図18は、図示の都合上、他の各図とは
計測用孔33,計測用孔49の位置を変えて図示してあ
る。また、各孔の座標位置は、具体的数値例で説明する
ために仮に示した値である。各孔の座標位置は、前述の
ように計測される孔の中心座標である。同図に示す例で
は、前工程の最終段階で加工された計測用孔33の計測
手段43で計測された位置と、この孔33が、開始段階
で加工された基準孔31を基準として加工された場合に
あるべき目標位置(孔33′として図示)との略中間位
置Nを、計測制御手段58において、前工程で開けられ
た孔の位置として補正量の演算に用いるものとする。こ
のように求められる略中間位置N(前加工で開けられた
孔の位置と定めた位置)と、後工程の板材加工機2で加
工された計測用孔49の位置との誤差を、補正量とす
る。ここで言う誤差は、略中間位置Nを基準として計測
用孔49を加工する場合に、本来あるべき目標位置(孔
49′で示す)と実際に加工された計測用孔49の計測
された座標位置との各軸方向の誤差である。この各軸方
向の誤差を、後工程の板材加工機2で加工するときの補
正量とする。
【0038】数値例で説明する。基準孔31のX,Y方
向の座標位置が(200.00, 1720.00)であり、この基準孔
31を基準として加工した場合の計測用孔33の目標位
置が孔33′で示すように(600.00,1720.00)であるとす
る。この場合に、計測用孔33の実際に加工されて計測
された座標位置が(600.10,1720.12)であったとする。そ
うすると、中間位置Nの座標は、(600.05,1720.06)であ
る。この中間位置Nを基準として計測用孔49を加工す
る場合、本来あるべき目標位置が孔49′で示すように
(800.05,1720.06)であるとする。この場合に、計測用孔
49の実際に加工されて計測された座標位置が(800.10,
1720.10)であったとする。そうすると、計測用孔49の
実際に計測された位置と目標位置(孔49′の位置)と
の差はX軸方向が0.05であり、Y軸方向が0.94である。
この差(X0.05,Y0.94)を、後工程の板材加工機2で
本加工するときの板材送り量の補正量とする。本加工す
る孔50の座標位置が(300.00,2000.00)であるとする
と、補正後の本加工する孔50の座標位置は(300.05,20
00.94)となる。
【0039】なお、上記の例は、前工程の板材加工機1
で開けられた孔として、加工の開始段階と最終段階とに
それぞれ加工された2つの孔31,33を用いる場合の
例であるが、補正量演算において、前工程の板材加工機
1で加工した孔のうち、計測用孔33だけを用いる場合
は、両孔33,49の誤差量を補正量とすることが好ま
しい。すなわち、計測用孔33を基準として計測用孔4
9を加工する場合の目標位置(図示せず)と実際に加工
された計測用孔49の計測された座標位置との各軸方向
の誤差を補正量とする。
【0040】このように補正量が演算されると、その補
正量が補正手段59に設定され、解読実行手段56で板
材送りの指令を実行するとき、特にX方向の板材送り指
令を実行するときに、その設定された補正量だけオフセ
ット補正を行う。この補正により、前工程の板材加工機
1から後工程の板材加工機2への板材受渡しによる影響
がなくせ、あるいは低減され、2つの板材加工機1,2
で行う加工が、相互に正しい位置関係となるように加工
することができる。
【0041】なお、加工の開始段階と最終段階とにそれ
ぞれ加工された2つの孔31,33を補正に用いるの
は、次の理由による。すなわち、前工程の板材加工機1
で加工された各加工部分の加工誤差は、板材Wの部位
や、前工程中の初期に行われたか末期に行われたか等に
よって、誤差量が異なる。このため、本加工の前後に加
工された孔31,33の計測値を用いることにより、板
材Wの持つ誤差が平均化され、不良品が生じた場合に
も、極力その数を少なくすることができる。
【0042】
【発明の効果】この発明の板材加工システムは、2台の
板材加工機を備え、前工程の板材加工機で加工された板
材を後工程の板材加工機に渡して加工させ、後工程の板
材加工機では前工程による加工部分と製品として関係す
る加工を行う板材加工システムであって、後工程の板材
加工機は、板材の送りを行う板材送り機構と、板材の孔
の位置を計測する計測手段と、板材に計測用の孔を加工
させる計測孔加工指令手段と、その加工された計測用の
孔と前加工の板材加工機で開けられた孔の位置を前記計
測手段に計測させて両孔の計測結果に応じて板材送り量
の補正量を演算する計測制御手段と、演算させた補正量
によって前記板材送り機構の送り量補正を行う補正手段
とを備えるため、加工機間の受け渡しによる影響を低減
させ、2つの板材加工機で行う加工が、相互に正しい位
置関係となるように加工することができる。前記計測制
御手段により計測させる前加工の板材加工機で開けられ
た孔が、前工程の板材加工機による加工の開始段階と最
終段階とにそれぞれ加工された2つの孔であって、最終
段階で加工された孔の実際に計測された位置と、この孔
が、開始段階で加工された孔を基準として加工された場
合に本来あるべき目標位置との略中間位置を、前記計測
制御手段が前加工で開けられた孔の位置として前記補正
量の演算に用いるものとする場合は、前工程の板材加工
機による各加工部分の誤差に対し、偏りなく後工程の板
材加工機による送り量補正が行え、両板材加工機間でよ
り一層の正しい位置関係が得られる。前記計測孔加工指
令手段で開ける計測用の孔が捨て孔である場合は、計測
用に加工した孔が製品として影響せず、製品加工の際は
正しい加工が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態にかかる板材加工システ
ムの平面図である。
【図2】同板材加工システムを平面図で示す動作説明図
である。
【図3】同板材加工システムの制御系の概念構成を示す
ブロック図である。
【図4】ワークホルダの破断側面図である。
【図5】同ワークホルダの平面図である。
【図6】位置決め手段および板材プッシュ手段の側面図
である。
【図7】同板材プッシュ手段の部分拡大側面図である。
【図8】同板材プッシュ手段の部分拡大平面図である。
【図9】計測機器の側面図である。
【図10】そのタッチセンサの側面図である。
【図11】同板材加工システムの板材受渡し動作の説明
図である。
【図12】後工程の板材加工機における位置決め動作の
説明図である。
【図13】後工程の板材加工機における位置決め動作お
よび計測動作の説明図である。
【図14】板材の計測用孔と計測機器の関係を示す部分
拡大断面図である。
【図15】素材板材と製品板材の関係を示す平面図であ
る。
【図16】同板材加工システムによる板材加工方法の一
例の工程説明図である。
【図17】同板材加工システムによる板材加工方法の他
の例の工程説明図である。
【図18】同板材加工システムによる補正量演算の説明
図である。
【符号の説明】
1,2…板材加工機 5…テーブル 6…加工部 7…板材送り機構 11…ワークホルダ 12,13…サーボモータ 12a,13a…位置検出器 28…計測機器 31,32…基準孔 33…計測用孔 43…計測手段 49…計測用の孔 50…本加工された孔 51,52…加工機制御手段 53,54…加工プログラム 58…計測制御手段 59…補正手段 60…計測孔加工指令手段 P1,P2…加工位置 W…板材 M…製品板材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2台の板材加工機を備え、前工程の板材
    加工機で加工された板材を後工程の板材加工機に渡して
    加工させ、後工程の板材加工機では前工程による加工部
    分と製品として関係する加工を行う板材加工システムで
    あって、 後工程の板材加工機は、板材の送りを行う板材送り機構
    と、板材の孔の位置を計測する計測手段と、板材に計測
    用の孔を加工させる計測孔加工指令手段と、その加工さ
    れた計測用の孔と前加工の板材加工機で開けられた孔の
    位置を前記計測手段に計測させて両孔の計測結果に応じ
    て板材送り量の補正量を演算する計測制御手段と、演算
    させた補正量によって前記板材送り機構の送り量補正を
    行う補正手段とを備えた板材加工システム。
  2. 【請求項2】 前記計測制御手段により計測させる前加
    工の板材加工機で開けられた孔は、前工程の板材加工機
    による加工の開始段階と最終段階とにそれぞれ加工され
    た2つの孔であって、最終段階で加工された孔の前記計
    測手段で計測された位置と、この孔が、開始段階で加工
    された孔を基準として加工された場合にあるべき目標位
    置との略中間位置を、前記計測制御手段は前加工で開け
    られた孔の位置として、前記補正量の演算に用いるもの
    とする請求項1記載の板材加工システム。
  3. 【請求項3】 前記計測孔加工指令手段で開ける計測用
    の孔は、捨て孔である請求項1または請求項2記載の板
    材加工システム。
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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000033432A (ja) * 1998-07-17 2000-02-02 Amada Co Ltd 板材加工方法及びその装置

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