JP2003062460A - 吸水剤およびその製法、並びに吸水体 - Google Patents

吸水剤およびその製法、並びに吸水体

Info

Publication number
JP2003062460A
JP2003062460A JP2002016197A JP2002016197A JP2003062460A JP 2003062460 A JP2003062460 A JP 2003062460A JP 2002016197 A JP2002016197 A JP 2002016197A JP 2002016197 A JP2002016197 A JP 2002016197A JP 2003062460 A JP2003062460 A JP 2003062460A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
absorbing agent
weight
absorbent resin
cationic polymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002016197A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3987348B2 (ja
Inventor
Ichiji Torii
一司 鳥井
Toshimasa Kitayama
敏匡 北山
Nobuyuki Harada
信幸 原田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Shokubai Co Ltd filed Critical Nippon Shokubai Co Ltd
Priority to JP2002016197A priority Critical patent/JP3987348B2/ja
Publication of JP2003062460A publication Critical patent/JP2003062460A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3987348B2 publication Critical patent/JP3987348B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Absorbent Articles And Supports Therefor (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 加圧下吸収倍率(AAP)および加圧下のゲ
ル層の通液速度(FRUP)、生理食塩水流れ誘導性
(SFC)、膨潤した吸水剤集合体の保型性、ボール破
裂強度(BBS)等に優れ、これらの効果持続性に優れ
た、新規な吸水剤を提供する。 【解決手段】 アクリル酸および/またはその塩を含む
単量体を重合・架橋して得られる重合体を含む吸水剤に
おいて、(1)自由膨潤倍率(GV)が23g/g以
上、短時間加圧時ゲル変形(0.5hrPT)が12.
5cm以下、加圧時ゲル変形経時劣化(ΔPT)が3.
5cm以下であることや、(2)自由膨潤倍率(GV)
が23g/g以上、ボール破裂強度(BBS)が80g
f以上、ボール破裂強度低下率(DBBS)が40%以
下であることや、(3)自由膨潤倍率(GV)が23g
/g以上、4.9kPaでの加圧下吸収倍率(AAP)
が20g/g以上、加圧時ゲル変形(16hrPT)が1
2.5cm以下であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、新規な吸水剤お
よびその製法、並びに吸水体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、紙オムツや生理用ナプキン、いわ
ゆる失禁パット等の吸水性物品には、その構成材とし
て、体液を吸収させることを目的とし吸水性樹脂が幅広
く使用されている。このような吸水性樹脂は、例えば、
日本工業規格(JIS)K7223−1996に記載さ
れており既に公知である。上記の吸水性樹脂としては、
例えば、ポリアクリル酸部分中和物架橋体、澱粉−アク
リル酸グラフト重合体の加水分解物、酢酸ビニル−アク
リル酸エステル共重合体ケン化物、アクリロニトリル共
重合体若しくはアクリルアミド共重合体の加水分解物又
はこれらの架橋体、及びカチオン性モノマーの架橋体等
が知られている。
【0003】一般的に吸水性樹脂は粉末状であるため、
それ単独で使用されることは少なく、粉砕パルプや紙等
のような親水性のセルロース繊維と混合され、おむつ等
の吸水体として使用されている(米国特許第38882
57号等)。短時間の間に大量の水を吸収させるような
用途では、吸水性樹脂単独では短時間のうちに吸収しき
れず水が広がってしまうのを防ぐため、このような混合
は特に必要である。セルロース繊維は粉末状の吸水性樹
脂を保持したり、あるいは、毛管現象により分布してい
る吸水性樹脂にまんべんなく水を行き渡らせたり、ある
いは、吸水後の膨潤した吸水性樹脂を保持する働きがあ
る。
【0004】しかしながら、上記の技術により得られた
吸水体は、たとえば、紙おむつの吸水体として使用した
場合、吸水性樹脂粒子のセルロース繊維に対する比率が
高くなると、セルロース繊維間の結合力が弱いため、実
使用時において尿吸収後に膨潤した吸水性樹脂の移動や
脱落が起こり、そのために期待した程には吸水性能がで
ないといった問題点や、尿中のある種の成分により吸水
性樹脂粒子の分解が起こるために設計通りの性能が出な
いといった問題点を有していた。これまで、上記の問題
点を解決するため数多くの提案がなされてきた。以下に
それらの技術の内容と問題点を挙げる。
【0005】特開平5−31362号では、カルボキシ
ル基を有する吸水性樹脂粒子表面を、前記カルボキシル
基と反応して共有結合を形成しうる2個以上の官能基を
有する架橋剤で処理して前記カルボキシル基の一部で架
橋させ、その後、粒子を、カルボキシル基と反応してイ
オン結合を形成しうる、重量平均分子量2000以上の
カチオン性高分子化合物と混合するという方法が開示さ
れている。登録特許第3017584号では、表面に酸
性基を有する吸水性樹脂粒子、セルロース繊維および重
量平均分子量2000以上のカチオン性高分子化合物を
含んでなる吸水体とする方法が開示されている。
【0006】米国特許第5382610号では、カルボ
キシル基を有する吸水性樹脂粒子表面を、前記カルボキ
シル基と反応して共有結合を形成しうる2個以上の官能
基を有する架橋剤で処理して前記カルボキシル基の一部
で架橋させ、その後、粒子を、カルボキシル基と反応し
てイオン結合を形成しうる、重量平均分子量2000以
上のカチオン性高分子化合物と混合するという方法、お
よび、表面に酸性基を有する吸水性樹脂粒子、セルロー
ス繊維および重量平均分子量2000以上のカチオン性
高分子化合物を含んでなる吸水体とする方法が開示され
ている。登録特許第3107909号では、149μm
以下の粒子が10重量%よりも少なく、かつ生理食塩水
28g/吸水剤gを吸水する際に吸水速度が20〜90
秒の範囲である粒子状の吸水剤であって、かつこのよう
にして得られる膨潤ヒドロゲルに直径15/32インチ
(約11.9cm)の鋼球(JIS B−1501の鋼
球)を20cmの高さから自由落下させたときに、該鋼
球が膨潤ヒドロゲルから弾むか、もしくは静止後、膨潤
ヒドロゲルへの該鋼球(約11.9cm)の侵入がない
ことを特徴とする吸水剤が開示されている。
【0007】特開平2−227435号では、20秒以
下の秒数の吸収速度をもち、本質的に吸水性で、少なく
とも30ml/gの常圧吸収能を有するベースポリマー
粒子からなり、多価イオン性架橋剤で表面架橋され、か
つ前期ベースポリマー粒子よりも大きいサイズの粒子に
造粒されてなる吸液性ポリマー組成物であって、前記吸
液性ポリマー粒子が表面架橋及び造粒の前に、その30
0ミクロンより大きな粒子を実質的に含まず、かつ前記
粒子の40%以上が150ミクロン以下の粒子からなる
粒度分布を有することを特徴とする吸液性ポリマー組成
物が開示されている。
【0008】特開平8−53550号では、100重量
部の高吸水性樹脂に対して10〜100重量部の水を含
水させた高吸水性樹脂含水物に、(a)反応性基を有す
る親水性ポリマーを、該高吸水性樹脂100重量部に対
して0.005〜5重量部、及び(b)該反応性基を有
する親水性ポリマーと反応し得る官能基を2個以上有す
る架橋剤を、該反応性基を有する親水性ポリマー/該架
橋剤の重量比0.1〜30で添加、混合し、加熱反応さ
せることから成る、高吸水性樹脂の製造方法が開示され
ている。これら公知の技術により改質された吸水性樹脂
は確かにセルロース繊維等の素材と複合した時に移動や
脱落が起こりにくくなっており、また、膨潤した吸水剤
集合体の保型性やボール破裂強度(BBS)も優れてい
るものもある。本発明でいう「膨潤した吸水剤集合体」
とは吸水後に、膨潤した吸水剤が互いに接触しており、
1つの塊とみなすことのできる状態をいう。例えば、膨
潤した吸水剤間にイオン結合、水素結合、共有結合、配
位結合などの結合力が作用し、膨潤した吸水剤間が互い
に接触している状態である。しかし、吸水性樹脂粒子お
よび/または吸水剤の加圧下吸水量(加圧下吸収倍率
(AAP))、加圧下のゲル層の通液速度(FRU
P)、生理食塩水流れ誘導性(SFC)が十分でないた
めに、セルロース繊維やその他の素材と複合されて、紙
おむつなどに使用された場合、その吸水特性が十分とは
言えなかった。たとえば、紙おむつの吸水体の一部に吸
水性樹脂を使用した場合、加圧下吸収倍率(AAP)が
低いために、体重による圧がかかると、吸水体に吸収さ
れた尿がおむつの表面に戻り出てくるといった欠点や、
加圧下のゲル層の通液速度(FRUP)や生理食塩水流
れ誘導性(SFC)が十分でないために、吸水体中の通
液性が悪く、そのため、吸水体に液が十分に行き渡ら
ず、吸水量の低下や液の漏れを生ずるといった欠点など
の、重大な問題があった。
【0009】また、上記の公知の技術により改質された
吸水性樹脂は、確かにセルロース繊維等の素材と複合し
た時に移動や脱落が起こりにくくなっており、また、膨
潤した吸水剤集合体の保型性やボール破裂強度(BB
S)も優れているものもあるが、吸水後、時間が経つに
つれ、それらの吸水特性が徐々に失われていき、特に、
膨潤した吸水剤集合体の保型性やボール破裂強度(BB
S)はかなり低下するという欠点があった。これらが低
下することで、特に、吸水性樹脂の比率が高い吸水体を
使用した紙おむつでは、長時間使用すると膨潤ゲルの移
動などが起こり、吸水性能の低下が起こってしまう。
【0010】WO97/03114では、エポキシ基含
有の架橋剤により表面近傍が架橋され、かつ該架橋剤が
残存しているカルボキシル基含有の吸水性樹脂粉末に対
して、加熱された粉末状態にて求核剤を添加して残存架
橋剤を低減することを特徴とする吸水剤粉末の製造方法
が開示されている。この文献に記載されている実施例1
には、吸水性樹脂粉末に求核剤としてポリエチレンイミ
ンを添加する例が記載されている。特表平9−5095
91号及びWO95/22356では、(1)水に不溶
で、水に対して膨潤性の重合体を含んでなる複数の吸収
性ゲル形成粒子、および、(2)尿の中に含まれる少な
くとも1種の成分と反応し得る吸収性改良重合体の混合
物を含んでなる、改良された吸収性を有する吸収性材料
であって、前記混合物が、(i)有機溶剤、好ましくは
極性有機溶剤、水および前記吸収性改良重合体を含み、
前記有機溶剤と前記水の重量比が少なくとも50:5
0、好ましくは70:30〜98:2、である溶液を前
記複数の吸収性ゲル形成粒子上に塗布し、(ii)塗布し
たこの吸収性ゲル形成粒子から前記有機溶剤および水の
一部を除去することにより製造されることを特徴とす
る、吸水性材料が開示されている。この文献に記載され
ている実施例には、吸水性樹脂粉末にポリアリルアミン
が添加されている例がある。
【0011】特開2000−342963号では、20
g/cm2(1.96kPa)の荷重下における、吸収
開始から60分経過後の0.9重量%塩化ナトリウム水
溶液の拡散吸収倍率が25g/g以上である吸水性樹脂
に、重量平均分子量5000以上のポリアミン化合物を
添加することを特徴とする吸収剤組成物の製造方法が開
示されている。WO96/17884では、保水能が2
0g/g以上、吸水速度が120秒以下、加圧下の通液
速度が200秒以下である吸水性樹脂組成物が開示され
ている。この文献に記載されている実施例19には、吸
水性樹脂粒子にポリエチレンイミンを添加する記載があ
る。
【0012】特開平9−290000号では、(a)水
不溶性吸収性ヒドロゲル形成重合体からなる吸収性ゲル
状粒子、(b)ポリ陽イオン重合体、(c)グルー微小
繊維、および、(d)担体層を含んでなる吸収性材料で
あって、前記ポリ陽イオン重合体は前記吸収性ゲル状粒
子に結合し、かつ、前記グルー微小繊維は前記吸収性ゲ
ル状粒子と前記担体層との間で接着剤として作用するこ
とを特徴とする、吸収性材料が開示されている。これら
の技術においても、吸水性樹脂粒子と混合されるカチオ
ン性高分子化合物が十分に架橋されていなかったり、吸
水性樹脂粒子の加圧下のゲル層の通液速度(FRUP)
や生理食塩水流れ誘導性(SFC)が十分でないため
に、その吸水特性が上記の理由と同様に十分とは言えな
かった。また、膨潤した吸水剤集合体についても、吸水
後、時間が経つにつれ、それらの吸水特性が徐々に失わ
れていき、特に、膨潤した吸水剤集合体の保型性やボー
ル破裂強度(BBS)はかなり低下するという欠点があ
った。
【0013】特開平9−3123号では、含水液体と接
触して遅延結合性を示すことを特徴とする吸水性ポリマ
ーが開示されている。この技術においても、吸水性樹脂
粒子の加圧下のゲル層の通液速度(FRUP)や生理食
塩水流れ誘導性(SFC)が十分でないために、その吸
水特性が上記の理由と同様に十分とは言えなかった。ま
た、吸水性樹脂粒子とポリアミンを混合して得られた、
吸水剤の加圧下吸収倍率(AAP)は十分ではなく、体
重による圧がかかると、吸水体に吸収された尿がおむつ
の表面に戻り出てくるといった欠点があった。WO97
/12575では、水不溶性で、吸収する、ハイドロゲ
ルを形成するポリマーとポリカチオン性ポリマーが反応
し、両者間に共有結合を形成させることにより、加圧下
のゲル層の通液性を向上させる技術が開示されている。
しかし、加熱によって前記両者間に共有結合が形成され
ることにより膨潤した吸水剤集合体の保型性やボール破
裂強度(BBS)がかなり低下するという欠点があっ
た。また、吸水性樹脂粒子の加圧下のゲル層の通液速度
(FRUP)や生理食塩水流れ誘導性(SFC)が十分
でないために、その吸水特性が上記の理由と同様に十分
とは言えなかった。
【0014】WO99/34841、WO99/348
42、WO99/34843、及びWO99/2539
3では、酸性基を有する水不溶性で膨潤性のポリマー
と、塩基性基を有する水不溶性で膨潤性のポリマーとを
混合して使用することにより、塩水に接触した時に、塩
水中の塩をポリマー中に取り込み、それぞれの酸性基と
塩基性基が塩によって中和することにより、十分な加圧
下吸収倍率(AAP)、生理食塩水流れ誘導性(SF
C)、膨潤した吸水剤集合体の保型性やボール破裂強度
(BBS)を実現している。しかし、この技術は酸性基
と塩基性基の比率が重要で、多くの高価な塩基性を有す
る水不溶性で膨潤性のポリマーを使用しなければならず
(通常、酸性基を有する水不溶性で膨潤性のポリマーに
対して、はぼ同量であり、少なくとも10重量%以上で
ある)、非常に不経済である。また、塩を含まない液
や、中和できる量よりも多量の塩の存在下では、吸水量
が大幅に低下するという欠点があった。さらに、通常、
上記の技術で得られる吸水剤の自由膨潤倍率(GV)は
十分でないという欠点があった。
【0015】特開2000−95955号では、少なく
ともアニオン性解離基を有する吸水性樹脂粒子およびカ
チオン性基を有する水膨潤性樹脂粒子を含む吸水剤組成
物であって、前記吸水性樹脂粒子のアニオン性解離基の
45〜90モル%が中和されており、前記アニオン性解
離基を有する吸水性樹脂粒子および前記カチオン性基を
有する水膨潤性樹脂粒子の総重量に対する前記アニオン
性解離基を有する吸水性樹脂粒子の重量比率αが少なく
とも0.8であり、該吸水剤組成物の加圧下吸収倍率P
が少なくとも20g/gであることを特徴とする吸水剤
組成物が開示されている。この技術で得られる吸水剤は
十分な加圧下吸収倍率(AAP)、生理食塩水流れ誘導
性(SFC)を有しているが、この技術で使用されるカ
チオン性基を有する水膨潤性樹脂粒子は水可溶度が低
く、そのため膨潤した吸水剤集合体の保型性やボール破
裂強度(BBS)がかなり劣ってしまう欠点があった。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】実使用にあたって、加
圧下吸収倍率(AAP)、加圧下のゲル層の通液速度
(FRUP)、生理食塩水流れ誘導性(SFC)に優
れ、また、セルロース繊維等の複合する相手の素材との
相乗効果を十分に引き出し、また、膨潤した吸水剤集合
体の保型性やボール破裂強度(BBS)に優れており、
長時間これらの効果が持続するような吸水性樹脂が理想
的であるが、このようなものはいまだ得られていないの
が現状である。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する手段
として、この発明は、第一に、吸水性樹脂粒子(A)1
00重量部とカチオン性高分子化合物(B)0.01重
量部〜10重量部とを混合する吸水剤の製法であって、
前記カチオン性高分子化合物(B)は、カチオン性高分
子に対し0.01重量%〜10重量%の架橋剤により架
橋して得られるものであり、前記カチオン性高分子化合
物(B)の水可溶度が、エチレンイミン単量体から得ら
れるカチオン性高分子化合物(B)の場合は70重量%
〜10重量%、その他のカチオン性高分子化合物(B)
の場合は100重量%〜10重量%である、吸水剤の製
法を提供する。
【0018】第二に、吸水性樹脂粒子(A)100重量
部とカチオン性高分子化合物(B)0.01重量部〜1
0重量部とを混合する吸水剤の製法であって、前記吸水
性樹脂粒子(A)は、4.9kPaでの加圧下吸収倍率
(AAP)が20g/g以上であり、かつ、加圧下のゲ
ル層の通液速度(FRUP)が800秒以下であり、前
記カチオン性高分子化合物(B)は、水可溶度が100
重量%〜10重量%である、吸水剤の製法を提供する。
第三に、吸水性樹脂粒子(A)100重量部とカチオン
性高分子化合物(B)0.01重量部〜10重量部とを
混合する吸水剤の製法であって、前記吸水性樹脂粒子
(A)は、4.9kPaでの加圧下吸収倍率(AAP)
が20g/g以上であり、かつ、生理食塩水流れ誘導性
(SFC)が20(10-7×cm3×s×g-1)以上で
あり、前記カチオン性高分子化合物(B)は、水可溶度
が100重量%〜10重量%である、吸水剤の製法を提
供する。
【0019】第四に、本発明の吸水剤の製法で得られた
吸水剤を提供する。第五に、吸水性樹脂粒子(A)とカ
チオン性高分子化合物(B)を含み、前記カチオン性高
分子化合物(B)が前記吸水性樹脂粒子(A)と実質的
にイオン結合してなる吸水剤において、自由膨潤倍率
(GV)が23g/g以上、4.9kPaでの加圧下吸
収倍率(AAP)が20g/g以上、生理食塩水流れ誘導
性(SFC)が50(10-7×cm3×s×g-1)以上
であることを特徴とする、吸水剤を提供する。第六に、
アクリル酸および/またはその塩を含む単量体を重合・
架橋して得られる重合体を含む吸水剤において、自由膨
潤倍率(GV)が23g/g以上、4.9kPaでの加
圧下吸収倍率(AAP)が20g/g以上、加圧時ゲル変
形(16hrPT)が12.5cm以下であることを特
徴とする、吸水剤を提供する。
【0020】第七に、アクリル酸および/またはその塩
を含む単量体を重合・架橋して得られる重合体を含む吸
水剤において、自由膨潤倍率(GV)が23g/g以
上、4.9kPaでの加圧下吸収倍率(AAP)が20g
/g以上、16時間ボール破裂強度(16hrBBS)
が80gf以上であることを特徴とする、吸水剤を提供
する。第八に、アクリル酸および/またはその塩を含む
単量体を重合・架橋して得られる重合体を含む吸水剤に
おいて、自由膨潤倍率(GV)が23g/g以上、短時
間加圧時ゲル変形(0.5hrPT)が12.5cm以
下、加圧時ゲル変形経時劣化(ΔPT)が3.5cm以
下であることを特徴とする、吸水剤を提供する。
【0021】第九に、アクリル酸および/またはその塩
を含む単量体を重合・架橋して得られる重合体を含む吸
水剤において、自由膨潤倍率(GV)が23g/g以
上、ボール破裂強度(BBS)が80gf以上、ボール
破裂強度低下率(DBBS)が40%以下であることを
特徴とする、吸水剤を提供する。第十に、本発明で得ら
れた吸水剤を含む吸水体を提供する。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の説明において、下
記の略語を使用する。 自由膨潤倍率:以下、GVと略す。 4.9kPaでの加圧下吸収倍率:以下、AAPと略
す。 加圧下のゲル層の通液速度:以下、FRUPと略す。 生理食塩水流れ誘導性:以下、SFCと略す。 短時間加圧時ゲル変形:以下、0.5hrPTと略す。 加圧時ゲル変形:以下、16hrPTと略す。
【0023】加圧時ゲル変形経時劣化:以下、ΔPTと
略す。 ボール破裂強度:以下、BBSと略す。 16時間ボール破裂強度:以下、16hrBBSと略
す。 ボール破裂強度低下率:以下、DBBSと略す。 上記略語において、GVはGel Volumeの略、
AAPはAbsorbency Against Pr
essureの略、FRUPはFlow Rate U
nder Pressureの略、SFCはSalin
e FlowConductivityの略、PTはP
ressure Testの略、BBSはBall B
urst Strengthの略、DBBSはDete
rioration of Ball Burst S
trengthの略である。
【0024】なお、これらの値は全て、後述の測定法で
測定されたものである。本発明は、吸水性樹脂より得ら
れる吸水剤およびその製法、並びに吸水体に関するもの
である。なお、本発明でいう吸水剤とは、吸水性樹脂を
主成分とする(好ましくは70重量%以上、より好まし
くは80重量%以上)、改質された高分子吸水剤ないし
は、その組成物のことである。吸水性樹脂とは、架橋構
造を有し、水に不溶性で、水に対して膨潤性の重合体を
含む、ゲル形成樹脂のことである。 −吸水性樹脂粒子(A)− 以下、まず本発明で使用される吸水性樹脂粒子(A)に
ついて説明する。
【0025】本発明において使用することのできる吸水
性樹脂粒子(A)は、AAPが20g/g以上のものが
好ましく、22g/g以上のものがより好ましく、25
g/g以上のものがさらに好ましく、27g/g以上の
ものがその上さらに好ましく、30g/g以上のものが
最も好ましい。AAPを20g/g以上とすることによ
って、本発明の吸水剤を紙おむつの吸水体の一部に使用
した場合、吸水体に吸収された尿がおむつの表面への戻
りを防ぐ効果が非常に大きくなる。また、吸水性樹脂粒
子(A)はFRUPが1500秒以下であるものが好ま
しく、1200秒以下であるものがより好ましく、80
0秒以下であるものがさらに好ましく、500秒以下の
ものがその上さらに好ましく、300秒以下であるもの
が非常に好ましく、150秒以下であるものが最も好ま
しい。また、吸水性樹脂粒子(A)はSFCが20(1
-7×cm3×s×g-1)以上であるものが好ましく、
25(10-7×cm3×s×g-1)以上であるものがよ
り好ましく、35(10-7×cm3×s×g-1)以上で
あるものがさらに好ましく、50(10-7×cm3×s
×g-1)以上であるものがさらにより好ましく、75
(10-7×cm3×s×g-1)以上であるものが最も好
ましい。吸水性樹脂粒子(A)のFRUPおよびSFC
は、本発明で得られる吸水剤の膨潤後の通液性に、非常
に大きな影響を与える。つまり、本発明の吸水剤を製造
する際に、好ましくは、吸水性樹脂粒子(A)の、FR
UPを1500秒以下、および/または、SFCを20
(10-7×cm3×s×g-1)以上とすることで、本発
明の吸水剤を紙おむつの吸水体の一部に使用した場合
の、通液性を良好にし、吸水体に液を十分に行き渡ら
せ、吸水量を増大させ、液の漏れを防止するという効果
が著しく向上する。
【0026】本発明において好適に使用される吸水性樹
脂粒子(A)は、たとえば、前駆体である吸水性樹脂
(以下、単に、「吸水性樹脂」と呼ぶことがある)の粒
子表面近傍に特定の表面架橋を施すことによって製造す
ることができる。吸水性樹脂としては、ポリアクリル酸
部分中和物架橋体、デンプン−アクリロニトリルグラフ
ト重合体の加水分解物、デンプン−アクリル酸グラフト
重合体の加水分解物、酢酸ビニル−アクリル酸エステル
共重合体のケン化物、アクリロニトリル共重合体もしく
はアクリルアミド共重合体の加水分解物又はこれらの架
橋体、カルボキシル基含有架橋ポリビニルアルコール変
性物、架橋イソブチレン−無水マレイン酸共重合体等の
1種または2種以上を挙げることができる。これらの吸
水性樹脂は、1種または混合物でも用いられるが、中で
もカルボキシル基を有するものの1種またはその混合物
が好ましく、典型的にはアクリル酸及び/又はその塩
(中和物)を主成分とする単量体を重合・架橋すること
により得られる重合体が主成分とされる。このようなも
のは、例えば、部分中和架橋ポリアクリル酸(米国特許
第4625001号、同第4654039号、同第52
50640号、同第5275773号、欧州特許第45
6136号等)、架橋され部分的に中和された澱粉−ア
クリル酸グラフトポリマー(米国特許第4076663
号)、イソブチレン−マレイン酸共重合体(米国特許第
4389513号)、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体
のケン化物(米国特許第4124748号)、アクリル
アミド(共)重合体の加水分解物(米国特許第3959
569号)、アクリロニトリル重合体の加水分解物(米
国特許第3935099号)等に開示されている。
【0027】また、上記吸水性樹脂としては、架橋構造
を有しており該吸水性樹脂中の未架橋の水可溶成分が好
ましくは25重量%以下、より好ましくは20重量%以
下、さらに好ましくは15重量%以下、特に好ましくは
10重量%以下のものが用いられる。上記吸水性樹脂を
構成する成分としては、アクリル酸(塩)(すなわち、
アクリル酸及び/又はその塩(中和物))を用いること
が好ましい。上記アクリル酸の塩としては、アクリル酸
のナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属
塩、アンモニウム塩及びアミン塩等を例示することがで
きるが、好ましくはナトリウム塩である。上記吸水性樹
脂は、その主成分の構成単位としてアクリル酸0モル%
〜50モル%およびアクリル酸塩100モル%〜50モ
ル%(但し、両者の合計量は100モル%とする)の範
囲にあるものが好ましく、アクリル酸10モル%〜40
モル%およびアクリル酸塩90モル%〜60モル%(但
し、両者の合計量は100モル%とする)の範囲にある
ものがより好ましい。上記塩を形成させるための吸水性
樹脂の中和は重合前に単量体の状態で行っても良いし、
あるいは重合途中や重合後に重合体の状態で行っても良
いし、それらを併用してもよいが、重合体の状態で中和
を行うと可溶分が少なくなるという利点も有するもの
の、中和にかなりの長時間を要するため、生産コストの
点から重合前の単量体の状態で中和を行う方が好まし
い。
【0028】本発明で用いる吸水性樹脂を得るための単
量体は、必要に応じて上記アクリル酸(塩)以外の単量
体を含有していてもよい。アクリル酸(塩)以外の単量
体としては、特に限定されるものではないが、具体的に
は、例えば、メタクリル酸、マレイン酸、ビニルスルホ
ン酸、スチレンスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミ
ド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−(メタ)アク
リロイルエタンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイル
プロパンスルホン酸等のアニオン性不飽和単量体及びそ
の塩;アクリルアミド、メタアクリルアミド、N−エチ
ル(メタ)アクリルアミド、N−n−プロピル(メタ)
アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルア
ミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、2−
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキ
シプロピル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレ
ングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリ
コールモノ(メタ)アクリレート、ビニルピリジン、N
−ビニルピロリドン、N−アクリロイルピペリジン、N
−アクリロイルピロリジン、N−ビニルアセトアミド等
のノニオン性の親水基含有不飽和単量体;N,N−ジメ
チルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエ
チルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメ
チルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジ
メチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、及びこ
れらの四級塩等のカチオン性不飽和単量体等が挙げられ
る。これら単量体は、単独で用いてもよく、適宜2種類
以上を混合して用いてもよい。
【0029】本発明において、アクリル酸(塩)以外の
単量体を用いる場合には、該アクリル酸(塩)以外の単
量体は、主成分として用いるアクリル酸及びその塩との
合計量に対して、好ましくは30モル%以下、より好ま
しくは10モル%以下の割合である。上記アクリル酸
(塩)以外の単量体を上記の割合で用いることにより、
最終的に得られる吸水性樹脂粒子(A)の吸収特性がよ
り一層向上すると共に、吸水性樹脂粒子(A)をより一
層安価に得ることができる。本発明に用いられる吸水性
樹脂を得るために上述の単量体を重合するに際しては、
バルク重合や沈殿重合を行うことが可能であるが、性能
面や重合の制御の容易さ、さらに膨潤ゲルの通液性の観
点から、上記単量体を水溶液とすることによる水溶液重
合や逆相懸濁重合が好ましい。尚、上記単量体を水溶液
とする場合の該水溶液(以下、単量体水溶液と称する)
中の単量体の濃度は、水溶液の温度や単量体によって決
まり、特に限定されるものではないが、10重量%〜7
0重量%の範囲内が好ましく、20重量%〜60重量%
の範囲内がさらに好ましい。また、上記水溶液重合を行
う際には、水以外の溶媒を必要に応じて併用してもよ
く、併用して用いられる溶媒の種類は、特に限定される
ものではない。
【0030】水溶液重合の方法としては、双腕型ニーダ
ー中で単量体水溶液を、得られる含水ゲルを砕きながら
重合したり、所定の容器中や駆動するベルト上に単量体
水溶液を供給し、重合して得られたゲルをミートチョッ
パー等で粉砕する方法等が挙げられる。上記の重合を開
始させる際には、例えば過硫酸カリウム、過硫酸アンモ
ニウム、過硫酸ナトリウム、t−ブチルハイドロパーオ
キサイド、過酸化水素、2,2′−アゾビス(2−アミ
ジノプロパン)二塩酸塩等のラジカル重合開始剤や、2
−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−
1−オン等の光重合開始剤を用いることができる。さら
に、これら重合開始剤の分解を促進する還元剤を併用
し、両者を組み合わせることによりレドックス系開始剤
とすることもできる。上記の還元剤としては、例えば、
亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム等の(重)亜
硫酸(塩)、L−アスコルビン酸(塩)、第一鉄塩等の
還元性金属(塩)、アミン類等が挙げられるが、特に限
定されるものではない。
【0031】これら重合開始剤の使用量は、通常0.0
01モル%〜2モル%、好ましくは0.01モル%〜
0.1モル%である。これら重合開始剤の使用量が0.
001モル%未満の場合には、未反応の単量体が多くな
り、従って、得られる吸水性樹脂中の残存単量体量が増
加するので好ましくない。一方、これら重合開始剤の使
用量が2モル%を超える場合には、得られる重合体中の
水可溶成分量が増加するので好ましくない場合がある。
また、反応系に放射線、電子線、紫外線等の活性エネル
ギー線を照射することにより重合反応の開始を行っても
よいし、さらに、上記重合開始剤を併用してもよい。
尚、上記重合反応における反応温度は、特に限定される
ものではないが、15〜130℃の範囲が好ましく、2
0〜110℃の範囲内がより好ましい。また、反応時間
も特に限定されるものではなく、単量体や重合開始剤の
種類、反応温度等に応じて適宜設定すればよい。
【0032】前記吸水性樹脂としては、架橋剤を使用し
ない自己架橋型のものであってもよいが、一分子中に、
2個以上の重合性不飽和基や、2個以上の反応性基を有
する内部架橋剤を共重合又は反応させたものがさらに好
ましい。これら内部架橋剤の具体例としては、例えば、
N,N’−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、(ポ
リ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポ
リ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ト
リメチルロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グ
リセリントリ(メタ)アクリレート、グリセリンアクリ
レートメタクリレート、エチレンオキサイド変性トリメ
チロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエ
リスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリアリル
シアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリアリ
ルホスフェート、トリアリルアミン、ポリ(メタ)アリ
ロキシアルカン、(ポリ)エチレングリコールジグリシ
ジルエーテル、グリセロールジグリシジルエーテル、エ
チレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレ
ングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、エ
チレンジアミン、エチレンカーボネート、プロピレンカ
ーボネート、グリシジル(メタ)アクリレート等を挙げ
ることができる。
【0033】これら内部架橋剤は、単独で用いてもよ
く、適宜2種類以上を混合して用いてもよい。また、こ
れら内部架橋剤は、反応系に一括添加してもよく、分割
添加してもよい。少なくとも1種または2種類以上の内
部架橋剤を使用する場合には、最終的に得られる吸水性
樹脂粉末の吸収特性等を考慮して、2個以上の重合性不
飽和基を有する化合物を重合時に必須に用いることが好
ましい。これら内部架橋剤の使用量は、前記単量体に対
して、0.005モル%〜2モル%の範囲内であること
が好ましく、0.02モル%〜0.5モル%の範囲内と
することがより好ましく、0.04モル%〜0.2モル
%の範囲内とすることがさらに好ましい。上記内部架橋
剤の使用量が0.005モル%よりも少ない場合、並び
に、2モル%よりも多い場合には、充分な吸収特性が得
られないおそれがある。
【0034】上記内部架橋剤を用いて架橋構造を重合体
内部に導入する場合には、上記内部架橋剤を、上記単量
体の重合前あるいは重合途中、あるいは重合後、または
中和後に反応系に添加するようにすればよい。尚、上記
重合に際しては、反応系に、炭酸(水素)塩、二酸化炭
素、アゾ化合物、不活性有機溶媒等の各種発泡剤;澱粉
・セルロース、澱粉・セルロースの誘導体、ポリビニル
アルコール、ポリアクリル酸(塩)、ポリアクリル酸
(塩)架橋体等の親水性高分子;各種界面活性剤;キレ
ート剤;次亜燐酸(塩)等の連鎖移動剤を添加してもよ
い。また、無機粉末を添加してもよい。
【0035】上記架橋重合体が水溶液重合で得られたも
のでゲル状である場合、すなわち含水ゲル状架橋重合体
である場合、該架橋重合体は、必要に応じて乾燥し、乾
燥の前および/または後で通常粉砕されて吸水性樹脂と
する。また、乾燥は通常60℃〜250℃、好ましくは
100℃〜220℃、より好ましくは120℃〜200
℃の温度範囲で、乾燥時間は10分〜12時間、好まし
くは20分〜6時間、より好ましくは30分〜3時間の
範囲である。本発明に用いることのできる吸水性樹脂の
含水率は特に限定されないが、好ましくは、含水率は0
重量%以上400重量%以下、より好ましくは0.2重
量%以上40重量%以下、さらに好ましくは0.2重量
%以上10重量%以下である。
【0036】また、本発明に用いることのできる吸水性
樹脂としては、粒子状のものを挙げることができる。吸
水性樹脂の粒径は、重合反応により得られた乾燥粉砕前
のゲル状の重量平均粒径が1000μmを超えるような
ものも使用できるが、通常重量平均粒径が10μm〜1
000μm、好ましくは100μm〜800μm、より
好ましくは150μmを越えて700μm以下、さらに
好ましくは300μmを越えて600μm以下、最も好
ましくは400μmを越えて500μm以下のものであ
る。さらに好ましくは吸水性樹脂中の微粉末(例えば1
49μm以下)の粒子は少ない方が好ましく、具体的に
は10重量%以下、さらには5重量%以下、特に3重量
%以下であることが好ましい。このようにして得られた
吸水性樹脂の粒子形状は、球状、破砕状、不定形状等特
に限定されるものではないが、粉砕工程を経て得られた
不定形破砕状のものが好ましく使用できる。
【0037】また、本発明に用いられる吸水性樹脂粒子
(A)は好ましくは、必要に応じて、上記方法により得
られた吸水性樹脂の表面近傍を特定の表面架橋剤を用い
て架橋処理することによって得られる。本発明で好適に
使用される表面架橋剤としては、吸水性樹脂中の官能基
と反応しうる官能基を、少なくとも2個有する化合物を
例示することが出来る。吸水性樹脂中の官能基は好まし
くはアニオン性解離基であり、より好ましくはカルボキ
シル基である。このような表面架橋剤としては例えば、
エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレ
ングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレ
ングリコール、ポリエチレングリコール、1,3−プロ
パンジオール、ジプロピレングリコール、2,2,4−
トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ポリプロピレ
ングリコール、グリセリン、ポリグリセリン、2−ブテ
ン−1,4−ジオール、1,3−ブタンジオール、1,
4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,
6−ヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジメタ
ノール、1,2−シクロヘキサノール、トリメチロール
プロパン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミ
ン、ポリオキシプロピレン、オキシエチレン−オキシプ
ロピレンブロック共重合体、ペンタエリスリトール、ソ
ルビトール等の多価アルコール化合物;エチレングリコ
ールジグリシジルエーテル、ポリエチレンジグリシジル
エーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ジグ
リセロールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロール
ポリグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリ
シジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジ
ルエーテル、グリシドール等のエポキシ化合物;エチレ
ンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテト
ラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘ
キサミン、ポリエチレンイミン等の多価アミン化合物
や、それらの無機塩ないし有機塩(例えば、アジチニウ
ム塩等);2,4−トリレンジイソシアネート、ヘキサ
メチレンジイソシアネート等の多価イソシアネート化合
物;1,2−エチレンビスオキサゾリン等の多価オキサ
ゾリン化合物;1,3−ジオキソラン−2−オン、4−
メチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4,5−ジ
メチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4,4−ジ
メチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−エチル
−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−ヒドロキシメ
チル−1,3−ジオキソラン−2−オン、1,3−ジオ
キサン−2−オン、4−メチル−1,3−ジオキサン−
2−オン、4,6−ジメチル−1,3−ジオキサン−2
−オン、1,3−ジオキソパン−2−オン等のアルキレ
ンカーボネート化合物;エピクロロヒドリン、エピブロ
ムヒドリン、α−メチルエピクロロヒドリン等のハロエ
ポキシ化合物、および、その多価アミン付加物(例えば
ハーキュレス製カイメン;登録商標);γ−グリシドキ
シプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノブロピルト
リエトキシシラン等のシランカップリング剤;亜鉛、カ
ルシウム、マグネシウム、アルミニウム、鉄、ジルコニ
ウム等の水酸化物又は塩化物等の多価金属化合物等を挙
げることができる。また、使用することのできる表面架
橋剤は特開昭58−180233号公報、特開昭61−
16903号公報、特開昭59−189103号公報、
特開昭52−117393号公報、特開昭51−136
588号公報、特開昭61−257235号公報、特開
昭62−7745号公報、特開昭61−211305号
公報、特開昭61−252212号公報、特開昭61−
264006号公報、独国特許第4020780号公
報、WO99/42494号公報、WO99/4372
0号公報、WO00/31153号公報、特開2000
−197818号公報などにも例示される。これらの1
種または複数を組み合わせて使用することができる。
【0038】また、これら表面架橋剤の使用量は、吸水
性樹脂粒子100重量部に対して0.001〜10重量
部程度であり、好ましくは0.01〜5重量部の範囲内
である。10重量部を越える場合には、見合っただけの
性能が出ずに不経済となるばかりか、残存する表面架橋
剤の量が多くなるため好ましくない。さらに、表面架橋
剤の使用量が0.001重量部未満の場合には、加圧下
吸収倍率向上が不十分となるため好ましくない。また、
表面架橋剤の反応をより加速し吸収特性をより向上する
ために、無機酸、有機酸等を用いても良い。これらの無
機酸、有機酸としては硫酸、リン酸、塩酸、クエン酸、
グリオキシル酸、グリコール酸、グリセリンリン酸、グ
ルタル酸、ケイ皮酸、コハク酸、酢酸、酒石酸、乳酸、
ピルビン酸、フマル酸、プロヒオン酸、3−ヒドロキシ
プロピオン酸、マロン酸、酪酸、イソ酪酸、イミジノ酢
酸、リンゴ酸、イセチオン酸、シトラコン酸、アジピン
酸、イタコン酸、クロトン酸、シュウ酸、サリチル酸、
没食子酸、ソルビン酸、グルコン酸、p−トルエンスル
ホン酸等が例示される。これらの使用量は、吸水性樹脂
のpH等によって異なるが、吸水性樹脂100重量部に
対して、好ましくは0〜10重量部、より好ましくは
0.1〜5重量部の範囲である。
【0039】本発明において吸水性樹脂と表面架橋剤と
を混合する際には、溶媒として水を用いることが好まし
い。水の使用量は、吸水性樹脂の種類や粒径等にもよる
が、吸水性樹脂の固形分100重量部に対して、0を越
え、20重量部以下が好ましく、0.5重量部〜10重
量部の範囲内がより好ましく、0.5〜5重量部の範囲
内がさらに好ましい。また、吸水性樹脂と表面架橋剤と
を混合する際には、必要に応じて、溶媒として親水性有
機溶媒を用いてもよい。上記の親水性有機溶媒として
は、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n
−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−
ブチルアルコール、イソブチルアルコール、t−ブチル
アルコール等の低級アルコール類;アセトン等のケトン
類;ジオキサン、テトラヒドロフラン、アルコキシポリ
エチレングリコール等のエーテル類;N,N−ジメチル
ホルムアミド等のアミド類:ジメチルスルホキシド等の
スルホキシド類等が挙げられる。親水性有機溶媒の使用
量は、吸水性樹脂の種類や粒径等にもよるが、吸水性樹
脂の固形分100重量部に対して、20重量部以下が好
ましく、10重量部以下がより好ましく、5重量部以下
がさらに好ましい。
【0040】そして、吸水性樹脂に表面架橋剤を混合す
る際、例えば、上記の親水性有機溶媒中に吸水性樹脂を
分散させた後、表面架橋剤を添加してもよいが、必要に
応じて水および/または親水性有機溶媒に溶解あるいは
分散させた表面架橋剤を、攪拌下に、吸水性樹脂に直
接、噴霧若しくは滴下して添加する方法が好ましい。ま
た、水を用いて混合する場合には、水に不溶な無機微粒
子粉末や、界面活性剤等を共存させてもよい。用いられ
る界面活性剤や水に不溶な無機微粒子粉末は、米国特許
第5164459号公報、欧州特許第827753号公
報、欧州特許第349240号公報、欧州特許第761
241号公報などに例示される。
【0041】吸水性樹脂と表面架橋剤とを混合する際に
用いられる混合装置は、両者を均一かつ確実に混合する
ために、大きな混合力を備えていることが好ましい。上
記の混合装置としては、例えば、円筒型混合機、二重壁
円錐型混合機、V字型混合機、リボン型混合機、スクリ
ュー型混合機、流動型炉ロータリーデスク型混合機、気
流型混合機、双腕型ニーダー、内部混合機、粉砕型ニー
ダー、回転式混合機、スクリュー型押出機等が好適であ
る。吸水性樹脂と表面架橋剤とを混合した後、その混合
物は、加熱処理および/あるいは光照射処理をおこなわ
れることにより、吸水性樹脂の表面近傍が架橋され、好
ましくは、AAPおよびFRUPおよびSFCが前記範
囲とされる。本発明で加熱処理を行う場合、処理時間
は、1分〜180分が好ましく、3分〜120分がより
好ましく、5分〜100分がさらに好ましい。処理温度
は60〜250℃の範囲が好ましく、100〜210℃
の範囲がより好ましく、120〜200℃の範囲がさら
に好ましい。加熱温度が60℃未満では、加熱処理に時
間がかかり生産性の低下を引き起こすのみならず、均一
な架橋が達成されず、目的とする吸水性樹脂粒子(A)
が得られなくなるおそれがある。また処理温度が250
℃を越えると、得られる吸水性樹脂がダメージを受け、
吸水倍率に優れたものが得られにくいことがある。
【0042】上記の加熱処理は、通常の乾燥機または加
熱炉を用いて行うことができる。上記の乾燥機として
は、例えば、溝型混合乾燥機、ロータリー乾燥機、ディ
スク乾燥機、流動層乾燥機、気流型乾燥機、赤外線乾燥
機等が挙げられる。加熱処理にかえて本発明において光
照射処理を行う場合には、紫外線を照射することが好ま
しく、また、光重合開始剤を使用することができる。本
発明に用いることのできる吸水性樹脂粒子(A)の含水
率は特に限定されないが、好ましくは含水率は0重量%
以上400重量%以下、より好ましくは0.01重量%
以上40重量%以下、さらに好ましくは0.1重量%以
上10重量%以下である。
【0043】また本発明に用いることのできる吸水性樹
脂粒子(A)としては、重量平均粒径が1000μmを
超えるようなものも使用できるが、通常重量平均粒径が
10μm〜1000μm、好ましくは100μm〜80
0μm、より好ましくは150μmを越えて750μm
以下、さらに好ましくは300μmを越えて650μm
以下、最も好ましくは400μmを越えて600μm以
下のものである。さらに好ましくは吸水性樹脂粒子
(A)中の微粉末(例えば149μm以下)の粒子は少
ない方が好ましく、具体的には10重量%以下、さらに
は5重量%以下、特に3重量%以下であることが好まし
い。
【0044】また本発明に用いることのできる吸水性樹
脂粒子(A)としては、嵩比重が0.4g/ml未満の
ものも使用できるが、好ましくは嵩比重が0.4g/m
l以上であり、0.5g/ml以上であることがさらに
好ましい(嵩比重の測定法はEP1029886に例示
されている)。嵩比重が0.4g/ml以下の場合に
は、プロセスによるダメージを受けやすくなり、物性が
低下するおそれがある。こうして得られた吸水性樹脂粒
子(A)は、好ましくは、上記のAAPやFRUP、S
FC、平均粒径、嵩比重、水可溶分、構造、形状、含水
率などを有するものであるが、その他の方法で本発明の
吸水性樹脂粒子(A)を得てもよい。
【0045】−カチオン性高分子化合物(B)− 以下、次いで、吸水性樹脂粒子(A)と混合されるカチ
オン性高分子化合物(B)について説明する。本発明に
おいて用いることのできるカチオン性高分子化合物
(B)は、その水可溶度が100重量%〜10重量%で
あり、好ましくは100重量%〜20重量%であり、よ
り好ましくは100重量%〜30重量%である。水可溶
度が10重量%未満になってしまうと、本発明における
吸水剤の特徴の1つである、膨潤した吸水剤集合体の保
型性やBBSが低下してしまうおそれがあり、あるいは
また、この効果が長時間持続しなくなるおそれがある。
なお、上記水可溶度とは後述の方法にて測定したものを
いう。
【0046】本発明において吸水性樹脂粒子(A)と混
合する場合は、カチオン性高分子化合物(B)は、その
水可溶度が100重量%〜10重量%の範囲に架橋され
ていることが好ましい。より好ましくは100重量%〜
20重量%の範囲であり、さらに好ましくは100重量
%〜30重量%の範囲である。この場合、上記カチオン
性高分子化合物(B)は、カチオン性高分子を架橋剤を
用いて架橋して得られるものが好ましく、使用される架
橋剤の量は、カチオン性高分子に対し0.01重量%〜
10重量%の範囲(すなわち、カチオン性高分子100
重量部に対し0.01重量部〜10重量部の範囲)が好
ましいが、より好ましくは0.05重量%〜7.5重量
%の範囲であり、さらに好ましくは0.1重量%〜5重
重量%の範囲である。0.01重量%よりも少なくなる
と架橋の効果が得られず、また、10重量%よりも多く
なるとカチオン性高分子化合物(B)の水可溶度が下が
り過ぎてしまうおそれがある。
【0047】特に、使用されるカチオン性高分子化合物
(B)がエチレンイミン単量体から得られる重合体(す
なわち、エチレンイミン単量体を主成分(50重量%以
上、好ましくは70重量%以上)とする単量体から得ら
れる重合体)である場合には、水可溶度が70重量%〜
10重量%の範囲であることが好ましく、50重量%〜
10重量%の範囲であることがさらに好ましい。水可溶
度が70%を超えると、十分に架橋されていないため、
得られる吸水剤の性能が十分でなく、さらに、吸水後、
時間の経過によって、吸水剤の吸水特性がうしなわれて
いく場合がある。水可溶度が10重量%よりも少なくな
ると、期待する効果が得られなくなるおそれがある。
【0048】AAPが20g/g以上であり、かつFR
UPが800秒以下である吸水性樹脂粒子(A)と混合
する場合、または、AAPが20g/g以上であり、か
つ、SFCが20(10-7×cm3×s×g-1)以上で
ある吸水性樹脂粒子(A)と混合する場合、使用される
カチオン性高分子化合物(B)の水可溶度が10重量%
よりも少なくなると、期待する効果が得られなくなるお
それがある。この場合、カチオン性高分子化合物(B)
は、たとえば、カチオン性高分子を、架橋剤を用いて架
橋することにより得られるものであることが好ましく、
カチオン性高分子に対して0.01重量%〜10重量%
の架橋剤により架橋されてなるカチオン性高分子化合物
(B)であることがより好ましいが、必ずしも架橋して
いる必要はない。
【0049】カチオン高分子化合物(B)の使用量は、
吸水性樹脂粒子(A)100重量部に対し0.01〜1
0重量部の範囲である必要があり、好ましくは0.05
〜5重量部の範囲であり、より好ましくは0.1〜3重
量部の範囲である。吸水性樹脂粒子の粒径にもよるが、
0.01重量部以下だと吸水性樹脂の改質が不十分であ
る場合があり、10重量部を越える量では添加量に見合
っただけの効果が得られない場合があり、また、経済的
にも不利である。上記の条件を満たすことで、本発明の
吸水剤において、吸水性樹脂粒子(A)の内部への、カ
チオン性高分子化合物(B)の浸透を抑制することがで
き、それによって、吸水特性が失われたり、膨潤した吸
水剤集合体の保型性やBBSが経時劣化したりすること
を抑制できる。
【0050】カチオン性高分子化合物(B)は、たとえ
ば、粉末、水溶液、ゲル状液、ゲル状固体もしくは、水
とエタノールのような親水性有機溶媒との混合溶媒に溶
解された形や、水とエタノールのような親水性有機溶媒
との混合溶媒を含むゲルといった形で使用される。カチ
オン性高分子化合物(B)のどのような形で使用するか
については、特に限定されないが、好ましくは水溶液ま
たはゲル状液で使用される。カチオン性高分子化合物
(B)は、特に水溶液で添加される場合、その濃度は特
に限定されないが、好ましくは1重量%〜50重量%、
より好ましくは2重量%〜30重量%である。
【0051】上記のカチオン性高分子化合物(B)とし
ては、第1級アミノ基、第2級アミノ基、第3級アミノ
基およびそれらの塩、および第4級アルキルアンモニウ
ム塩から選ばれる少なくとも1種を含むものが好ましく
使用される。この場合、アミノ基の塩とは、アミノ基窒
素が無機酸あるいは有機酸で中和されるか、または、ア
ミノ基窒素と求電子試薬との反応により得られたもので
ある。中和に使用可能な無機酸としては、たとえば、炭
酸;ホウ酸;塩酸、フッ化水素酸等の水素酸;硫酸、亜
硫酸、硝酸、亜硝酸、リン酸、次亜リン酸、亜リン酸、
オルトリン酸、メタリン酸、ピロリン酸等のポリリン
酸、トリポリリン酸、ウルトラリン酸(酸性メタリン
酸)、過塩素酸等の酸素酸;上記酸素酸の塩;等をあげ
ることができ、有機酸としては、たとえば、カルボン
酸、スルフィン酸、スルホン酸、フェノール酸、エノー
ル(カルボニル化合物の互変異性体)、メルカプタン、
イミド(酸イミド)、オキシム、スルホンアミド等の、
酸性の官能基を有する化合物が挙げられ、具体的には、
たとえば、蟻酸、酢酸、プロピオン酸グリコール酸、乳
酸、トリクロロ乳酸、グリセリン酸、リンゴ酸、酒石
酸、クエン酸、タルトロン酸、没食子酸等のオキシ酸;
アスパラギン酸等のアミノ酸;p−トルエンスルホン
酸、等を例示できる。求電子試薬として使用可能なもの
としては、たとえば、ヨードメタン、ヨードエタン、2
−ヨードプロパン、ベンジルヨージド、ブロモメタン、
ブロモエタン、2−ブロモプロパン、ベンジルブロミ
ド、クロロメタン、クロロエタン、2−クロロプロパ
ン、ベンジルクロライド等のアルキルハライド;ジエチ
ル硫酸、ジメチル硫酸等のアルキル硫酸などをあげるこ
とができる。上記の無機酸、有機酸、求電子試薬はそれ
ぞれ単独で使用されたり、2種以上併用されたりする。
【0052】カチオン性高分子化合物(B)の具体例と
しては、たとえば、ポリエチレンイミン、ポリアミン、
エチレンイミンのグラフトにより変成された変性ポリア
ミドアミン、プロトン化ポリアミドアミン、ポリアミド
アミンとエピクロルヒドリンの縮合物、アミン類とエピ
クロルヒドリンの縮合物、ポリ(ビニルベンジルジアル
キルアンモニウム)、ポリ(ジアリルアルキルアンモニ
ウム)、ポリ(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオ
キシプロピルジアルキルアミン)、ポリエーテルアミ
ン、ポリビニルアミン、変性ポリビニルアミン、ポリ
(N−ビニルホルムアミド)の部分加水分解物、ポリ
(N−ビニルアルキルアミド)の部分加水分解物、(N
−ビニルホルムアミド)−(N−ビニルアルキルアミ
ド)共重合体の部分加水分解物、ポリアルキルアミン、
ポリビニルイミダゾール、ポリビニルピリジン、ポリビ
ニルイミダゾリン、ポリビニルテトラヒドロピリジン、
ポリジアルキルアミノアルキルビニルエーテル、ポリジ
アルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、ポリアリ
ルアミン、ポリアミジン、澱粉やセルロースのカチオン
化物および、これらの塩もしくは求電子試薬との反応物
などのカチオン性高分子電解質である。ここでいうポリ
アミジンとは、分子内にアミジン環を有する高分子のこ
とであり、N−ビニルホルムアミドとアクリロニトリル
を共重合後、酸処理することにより得られたものがより
好ましい。ポリアミジンの具体例としては、特許第26
24089号に記載されている、アミジン構造を有する
カチオン性高分子などが挙げられるが、これに限定され
るものではない。これらの中でも、ポリアミジンまたは
その塩、ポリビニルアミンまたはその塩、ポリ(N−ビ
ニルホルムアミド)の部分加水分解物またはその塩から
選ばれる少なくとも1種を含むカチオン性高分子化合物
(B)が好適である。
【0053】本発明のカチオン性高分子化合物(B)
は、好ましくは重量平均分子量が2000以上であり、
より好ましくは数平均分子量が2000以上であり、さ
らに好ましくは重量平均分子量が5000以上、その上
さらに好ましくは数平均分子量が5000以上であり、
最も好ましくは重量平均分子量が10000以上であ
る。重量平均分子量が2000未満であると期待する効
果が得られなくなるおそれがある。なお、平均分子量の
測定は、数平均分子量は粘度法によって測定し、重量平
均分子量は平衡沈降法によって測定される。また、その
他ゲルパーミエッションクロマトグラフィー、静的光散
乱などによっても測定できる。
【0054】架橋されてなるカチオン高分子化合物
(B)を得る方法としては、対応するカチオン性基を含
有する単量体を重合する際に他の共重合性架橋剤と共重
合して架橋重合体としたり、カチオン性高分子をその官
能基(たとえばアミノ基)と反応しうる基を2個以上有
する架橋剤で架橋するなど、従来公知の方法でカチオン
性高分子に架橋構造を導入することができる。架橋剤と
しては、その官能基がアミノ基である場合には、たとえ
ば、エポキシ基、ケトン基、アルデヒド基、アミド基、
ハロゲン化アルキル基、イソシアネート基、カルボキシ
ル基、酸無水物基、酸ハライド基、アミド結合部分、エ
ステル結合部分、活性二重結合などを1分子あたり2個
以上有する、従来一般に用いられている化合物を使用で
きる。このような架橋剤としては、たとえば、ビスエポ
キシ化合物、エピクロロヒドリン、ハロヒドリン類、ジ
ブロモエチレンなどのジハロゲン化物、ホルマリン、グ
リオキサールのようなジアルデヒド化合物、(ポリ)エ
チレングリコール類のジグリシジルエーテル、(ポリ)
プロピレングリコール類のジグリシジルエーテル、ネオ
ペンチルアルコールなどのジアルコールのジグリシジル
エーテル類、グリセロールのポリジグリシジルエーテル
類、メチレンビスアクリルアミド、ジアクリレート化合
物などが挙げられるがこれらに限定されるものではな
い。
【0055】また、本発明のカチオン性高分子化合物
(B)はカチオン密度が2mmol/g以上であること
が好ましく、4mmol/g以上であることがさらに好
ましく、6mmol/g以上であることが最も好まし
い。カチオン密度が2mmol/g未満であると、吸水
性樹脂粒子とカチオン性高分子化合物(B)を混合して
得られた吸水剤における、膨潤後の吸水剤集合体の保型
性やBBSが十分でなくなるおそれがある。 −本発明の吸水剤の製法− 以上にようにして得られた吸水性樹脂粒子(A)とカチ
オン性高分子化合物(B)とを混合することで本発明の
吸水剤を得ることができる。以下、本発明の吸水剤を得
るための製法について説明する。
【0056】本発明の吸水剤の製法は、吸水性樹脂粒子
(A)をカチオン性高分子化合物(B)と混合すること
により行うことが可能である。この混合に際しては、必
ずしも加熱を必要とせず、吸水性樹脂粒子(A)をカチ
オン性高分子化合物(B)を含む溶液(水溶液など)、
または、カチオン性高分子化合物(B)を含むゲル状の
液や固体、または、カチオン性高分子化合物(B)の粉
末と混合する。これにより、目的とする吸水剤が得られ
る。カチオン性高分子化合物(B)を含む溶液、また
は、カチオン性高分子化合物(B)を含むゲル状の液や
固体を用いた場合には、混合により吸水性樹脂粒子
(A)の表面にイオン結合層が形成される。カチオン性
高分子化合物(B)の粉末を用いた場合には、混合時ま
たは混合後に水を加えることにより吸水性樹脂粒子
(A)の表面にイオン結合層が形成される。水溶液、親
水性有機溶媒溶液、または、ゲル状の液や固体など、水
や水溶性有機溶媒を用いて混合した場合には、混合後、
必要に応じて加熱などにより乾燥させてもよい。乾燥は
通常30℃〜170℃の範囲で行われることが好まし
く、50℃〜150℃の範囲がより好ましい。
【0057】本発明において吸水性樹脂粒子(A)とカ
チオン性高分子化合物(B)との混合には、種々の形態
を取ることが可能であるが、吸水性樹脂粒子(A)に対
して、カチオン性高分子化合物を含む溶液(水溶液な
ど)、または、カチオン性高分子化合物(B)を含むゲ
ル状の液の、液滴を混合したり、吸水性樹脂粒子(A)
に対して各液を噴霧して混合したりすることで行われ
る。この混合には、たとえば、高速攪拌混合機、気流混
合機、転動式混合機、混練機等の装置を利用できる。混
合に際し、セルロース粉末等の有機粉末や微粒子シリカ
等の無機粉末を共存させておくことも可能である。更
に、得られた吸水剤は心要により乾燥しても良い。
【0058】本発明において吸水性樹脂粒子(A)とカ
チオン性高分子化合物(B)との混合は、吸水性樹脂の
表面近傍を特定の表面架橋剤を用いて架橋処理する前、
吸水性樹脂と表面架橋剤の混合と同時、吸水性樹脂と表
面架橋剤の混合物を加熱処理している間、吸水性樹脂と
表面架橋剤の混合物を加熱処理し吸水性樹脂粒子(A)
が得られた後、吸水性樹脂と表面架橋剤の混合物を加熱
処理し得られた吸水性樹脂粒子(A)を冷却した後、吸
水性樹脂粒子(A)を篩などを用いて特定の粒径の範囲
にする段階もしくはその前後などの、どの段階でも行う
ことができ、また、複数の段階で混合を行ってもよい。
前記の混合する段階の中でも、吸水性樹脂と表面架橋剤
の混合物を加熱処理し吸水性樹脂粒子(A)が得られた
後、もしくは、吸水性樹脂と表面架橋剤の混合物を加熱
処理し得られた吸水性樹脂粒子(A)を冷却した後に、
カチオン性高分子化合物(B)との混合を行うのが好ま
しい。例えば、吸水性樹脂と表面架橋剤の混合物を加熱
処理し得られた吸水性樹脂粒子(A)を冷却する工程
で、カチオン性高分子化合物(B)との混合を行うこと
で、効率のよい製造プロセスとすることができ、また、
冷却時の余熱を利用して、得られた吸水剤を乾燥するこ
とも可能である。
【0059】本発明において吸水性樹脂粒子(A)とカ
チオン性高分子化合物(B)との混合は、どのような温
度下で行っても良いが、好ましくは5℃〜200℃の間
で行われ、さらに好ましくは、25℃〜130℃の間で
行われる。本発明において吸水性樹脂粒子(A)とカチ
オン性高分子化合物(B)との混合時の、吸水性樹脂粒
子(A)とカチオン性高分子化合物(B)それぞれの温
度は特に限定されないが、好ましくは5℃〜200℃の
間であり、さらに好ましくは25℃〜130℃の間であ
る。吸水性樹脂粒子(A)とカチオン性高分子化合物
(B)のそれぞれの温度が異なっていてもよい。
【0060】本発明において吸水性樹脂粒子(A)とカ
チオン性高分子化合物(B)との混合時に、吸水性樹脂
粒子(A)とカチオン性高分子化合物(B)それぞれの
温度が異なった場合は、冷却効果が得られることがあ
る。例えば、60℃〜200℃の範囲にある吸水性樹脂
粒子(A)と、0℃〜100℃の範囲にあるカチオン性
高分子化合物(B)とを混合した場合には、混合によっ
て得られた吸水剤を効率よく冷却することが可能であ
る。本発明において、必要に応じて、吸水性樹脂粒子
(A)とカチオン性高分子化合物(B)との混合前、
中、後、どの段階においても、セルロース粉末等の有機
粉末や、微粒子シリカ等の無機粉末や、酸化防止剤およ
び/またはホウ素化合物、界面活性剤などを添加するこ
とができる。また、これらの添加方法は、そのものを直
接添加したり、水溶液として添加したりする方法が挙げ
られるが、特に限定されない。これらの添加量は、吸水
性樹脂粒子(A)に対して、好ましくは5重量%以下で
あり、さらに好ましくは1重量%以下である。
【0061】また、本発明において、吸水性樹脂粒子
(A)とカチオン性高分子化合物(B)とを混合した後
に、さらに吸水性樹脂粒子(A)を混合することで吸水
剤を得ても良い。さらに混合する吸水性樹脂粒子(A)
は、初回に混合されるものと同じ諸物性を有するもので
もよいし、そうでなくても良い。また、本発明におい
て、吸水性樹脂粒子(A)の特定の粒度範囲のものとカ
チオン性高分子化合物(B)とを混合した後に、さらに
特定の粒度範囲の吸水性樹脂粒子(A)を混合すること
で吸水剤を得ても良い。このような手法では、例えば、
吸水性樹脂粒子(A)の300μm未満の粒径のものと
カチオン性高分子化合物(B)とを混合した後に、吸水
性樹脂粒子(A)の300μm以上の粒径のものをさら
に混合するという方法などが好ましいが、これに限定さ
れるものではない。
【0062】本発明において、吸水性樹脂粒子(A)と
カチオン性高分子化合物(B)とを混合した直後は、混
合によって得られた吸水剤は粘着性を持ち、取り扱い性
が悪いことが多い。これは特に、吸水性樹脂粒子(A)
とカチオン性高分子化合物(B)の水溶液とを混合した
場合に顕著である。そのため、混合によって得られた吸
水剤を乾燥することが好ましい。乾燥することによっ
て、粘着性が低減し、取り扱い性が向上する。本発明に
おける吸水剤の乾燥時間は通常30秒〜60分であり、
好ましくは1分〜30分である。また、乾燥温度は特に
限定されないが、好ましくは30℃〜170℃の間であ
り、さらに好ましくは50℃〜150℃の間である。
【0063】本発明において、吸水性樹脂粒子(A)と
カチオン性高分子化合物(B)とを混合することによっ
て、吸水性樹脂粒子(A)を造粒し、それによって得ら
れる吸水剤の重量平均粒径を、吸水性樹脂粒子(A)の
平均粒径にくらべて大きくことができる。通常、重量平
均粒径を30μm〜150μm大きくすることが可能で
ある。同様に、149μm以下の粒径を有する粒子の割
合を3重量%以下に低減することができる。これらいず
れか、または、両方によって、粉体の取り扱いが容易に
なり、また、SFCなどで表される通液性も向上させる
ことができる。本発明において、吸水性樹脂粒子(A)
とカチオン性高分子化合物(B)とを混合することによ
って、得られる吸水剤のSFCを吸水性樹脂粒子(A)
のSFCに比べて大きくすることができる。
【0064】本発明において、吸水剤の粒径は特に限定
されないが、重量平均粒径300μm〜600μmの間
が好ましい。さらに好ましくは吸水剤中の微粉末(例え
ば149μm以下)の粒子は少ない方が好ましく、具体
的には5重量%以下、さらには3重量%以下、特に1重
量%以下であることが好ましい。この様にして得られた
吸水剤には、必要に応じて、セルロース粉末等の有機粉
末や、微粒子シリカ等の無機粉末や、酸化防止剤および
/またはホウ素化合物、界面活性剤などを添加すること
ができる。特に、微粒子シリカ等の無機粉末を添加する
ことで、通液性を向上させることができる。これらの添
加量は、吸水剤に対して、好ましくは5重量%以下であ
り、さらに好ましくは1重量%以下である。
【0065】また、本発明の吸水剤を二種類以上混合し
て吸水剤としても良い。また、本発明の吸水剤を、塩酸
などの強酸性水溶液中で攪拌することによって、混合さ
れた、カチオン性高分子化合物(B)を分離することが
できる。こうして分離されたカチオン性高分子化合物
(B)は、核磁気共鳴分光法や赤外分光法やゲルパーミ
エッションクロマトグラフィー等の公知の分析方法で同
定することが出来る。本発明の吸水剤において、吸水性
樹脂粒子(A)とカチオン性高分子化合物(B)が実質
的にイオン結合している場合において、これを示す一つ
の方法として、次の方法がある。すなわち、実質的にイ
オン結合している場合には、本発明の吸水剤を純水中で
攪拌しても、吸水性樹脂粒子(A)とカチオン性高分子
化合物(B)をあまり分離することはできない。しか
し、強酸性水溶液中で攪拌することによって、塩交換が
起こり、吸水性樹脂粒子(A)とカチオン性高分子化合
物(B)のイオン結合が解離し、これらをほぼ分離する
ことが可能である。通常、これらの操作は、室温下(2
0℃〜25℃)、相対湿度40%〜60%、液温20℃
〜25℃、吸水剤の重量に対して200倍の重量の液量
の中で攪拌され、攪拌時間は1時間、攪拌は穏やかに行
われ、強酸水溶液は0.1Nの塩酸が用いられる。本発
明の吸水剤は、吸水性樹脂粒子(A)とカチオン性高分
子化合物(B)が実質的にイオン結合していることが好
ましいため、前述の方法で、純水中で本発明の吸水剤を
攪拌した場合には、分離されるカチオン性高分子化合物
(B)は、吸水剤に含まれるカチオン性高分子化合物
(B)の50重量%以下であることが好ましく、20重
量%以下であることがさらに好ましい。前述の方法で、
強酸水溶液中で本発明の吸水剤を攪拌した場合には、分
離されるカチオン性高分子化合物(B)は、吸水剤に含
まれるカチオン性高分子化合物(B)の50重量%以上
であることが好ましく、80重量%以上であることがさ
らに好ましい。
【0066】上記の製法で得られた本発明の吸水剤は例
えば、吸水性樹脂粒子(A)100重量部とカチオン性
高分子化合物(B)0.01重量部〜10重量部とを混
合した吸水剤であって、前記カチオン性高分子化合物
(B)は、カチオン性高分子に対し0.01重量%〜1
0重量%の架橋剤により架橋して得られるものであり、
前記カチオン性高分子化合物(B)の水可溶度が、エチ
レンイミン単量体から得られるカチオン性高分子化合物
(B)の場合は70重量%〜10重量%、その他のカチ
オン性高分子化合物(B)の場合は100重量%〜10
重量%である、吸水剤である。
【0067】また、上記の方法で得られた本発明の吸水
剤は、例えば、吸水性樹脂粒子(A)100重量部とカ
チオン性高分子化合物(B)0.01重量部〜10重量
部とを混合した吸水剤であって、前記吸水性樹脂粒子
(A)は、4.9kPaでの加圧下吸収倍率(AAP)
が20g/g以上であり、かつ、加圧下のゲル層の通液
速度(FRUP)が800秒以下であり、前記カチオン
性高分子化合物(B)は、水可溶度が100重量%〜1
0重量%である、吸水剤である。また、上記の製法で得
られた本発明の吸水剤は、例えば、、吸水性樹脂粒子
(A)100重量部とカチオン性高分子化合物(B)
0.01重量部〜10重量部とを混合した吸水剤であっ
て、前記吸水性樹脂粒子(A)は、4.9kPaでの加
圧下吸収倍率(AAP)が20g/g以上であり、か
つ、生理食塩水流れ誘導性(SFC)が20(10-7×
cm3×s×g-1)以上であり、前記カチオン性高分子
化合物(B)は、水可溶度が100重量%〜10重量%
である、吸水剤である。
【0068】また、上記の製法で得られたこれらの本発
明の吸水剤は、好ましくは、後述の0.5hrPT、1
6hrPT、ΔPT、BBS、16hrBBS、DBB
S、GV、AAP、SFCの値を有するものである。ま
た、本発明の吸水剤は、以下に記載の吸水特性を有する
吸水剤でもある。 −本発明の吸水剤の吸水特性− 上記して得られた本発明の吸水剤は、従来にない優れた
吸水特性を示す新規な吸水剤である。すなわち、本発明
の吸水剤は16hrPTおよび/または0.5hrPT
が12.5cm以下であることが好ましく、11.0c
m以下であることがより好ましく、9.0cm以下であ
ることがさらに好ましい。12.5cm以下であると、
膨潤後の吸水剤集合体の保型性がより優れており、ま
た、16hrPTが12.5cm以下であると、その効
果が吸水後、より長時間持続する。また、紙おむつなど
の吸水体の一部として使用された場合(吸水体の幅は一
般的に11cm〜13cmであることが多い)、16h
rPTおよび/または0.5hrPTが12.5cm以
下であると、吸水体中の膨潤した吸水剤が体重などの加
圧によって、押しつぶされたり、偏ったりしないため、
吸水体の性能が著しく向上する。
【0069】本発明の吸水剤はΔPTが3.5cm以下
であることが好ましく、2.0cm以下であることがよ
り好ましい。ΔPTの値は後述の計算式から得られたも
のである。ΔPTが3.5cmを超えると、膨潤後の吸
水剤集合体の保型性の経時劣化が大きすぎるため、吸水
体などに長時間使用された場合に、著しい性能低下が起
こってしまう場合がある。ΔPTが3.5cm以下の場
合、通常、長時間十分な保型性を維持することができ、
吸水体などに使用された場合、吸水体の性能が著しく向
上する。本発明の吸水剤はBBSおよび/または16h
rBBSが80gf以上であることが好ましく、95g
f以上であることがさらに好ましい。これらの値は、膨
潤後の吸水剤によって形成されるゲル層の破裂強度を表
している。BBS、および/または、16hrBBSが
80gf未満になると急激にゲル層の強度が低下するた
め、吸水体中の膨潤した吸水剤が十分にその形状を保て
ず、吸水体が分裂したりするため、吸水体の性能が著し
く低下する場合がある。BBS、および/または、16
hrBBSが80gf以上の場合、通常、十分なゲル層
の破裂強度を得ることができ、吸水体などに使用された
場合、吸水体の性能が著しく向上する。また、特に16
hrBBSが80gf以上の場合、長時間十分なゲル層
の破裂強度を維持することができる。
【0070】本発明の吸水剤はDBBSが40%以下で
あることが好ましく、25%以下であることがより好ま
しく、10%以下であることがさらに好ましい。DBB
Sが40%を超えると、膨潤後の吸水剤によって形成さ
れるゲル層の破裂強度の経時劣化が大きすぎるため、吸
水体などに長時間使用された場合に、著しい性能低下が
起こってしまう場合がある。DBBSが40%以下の場
合、通常、長時間十分なゲル層の破裂強度を維持するこ
とができ、吸水体などに使用された場合、吸水体の性能
が著しく向上する。より優れた吸水体を得るために、吸
水剤のGVは23g/g以上であることが好ましく、2
5g/g以上であることがより好ましく、28g/g以
上であることがさらに好ましく、31g/g以上である
ことがその上さらに好ましく、35g/g以上であるこ
とが最も好ましい。これは、吸水体の吸水量を確保する
ためである。
【0071】また、吸水体に体重による圧がかかった
時、吸水体に吸収された尿がおむつの表面に戻り出てく
るといった現象をより著しく減少させるため、吸水剤の
AAPは20g/g以上であることが好ましく、21.
5g/g以上であることがより好ましく、23g/g以
上であることがさらに好ましく、24.5g/g以上で
あることがその上さらに好ましく、26g/g以上であ
ることが最も好ましい。本発明の吸水剤のSFCは25
(10-7×cm3×s×g-1)以上が好ましく、35
(10-7×cm3×s×g-1)以上がより好ましく、5
0(10-7×cm3×s×g-1)以上がさらに好まし
く、100(10-7×cm3×s×g-1)以上がもっと
も好ましい。SFCを25(10-7×cm3×s×
-1)以上とすることで、本発明の吸水剤を紙おむつの
吸水体の一部に使用した場合の、通液性を良好にし、吸
水体に液を十分に行き渡らせ、吸水量を増大させ、液の
漏れを防止するという効果が著しく向上する。
【0072】また、本発明の吸水剤の形状はシート状や
ゲル状、繊維状、など広く用いることができるが、好ま
しくは、粒子状であり、前記吸水樹脂と同様の平均粒径
や粒度、水可溶分、含水率を示すものである。また、上
述のように、吸水性樹脂粒子(A)とカチオン性高分子
化合物(B)は、実質的にイオン結合している、もしく
は、吸水時に実質的にイオン結合を形成することが好ま
しい。本発明の吸水剤は、上記のように、 1. 好ましくは、GVが23g/g以上であり、か
つ、AAPが20g/g以上であり、かつ16hrPTが
12.5cm以下である吸水剤である。
【0073】2. また、好ましくは、GVが23g/
g以上であり、かつ、AAPが20g/g以上であり、か
つ16hrBBSが80gf以上である吸水剤である。 3. また、好ましくは、GVが23g/g以上であ
り、かつ、16hrPTが12.5cm以下であり、か
つΔPTが3.5cm以下である吸水剤である。 4. また、好ましくは、GVが23g/g以上であ
り、かつ、0.5hrPTが12.5cm以下であり、
かつΔPTが3.5cm以下である吸水剤である。 5. また、好ましくは、GVが23g/g以上であ
り、かつ、16hrBBSが80gf以上であり、かつ
ΔPTが3.5cm以下である吸水剤である。
【0074】6. また、好ましくは、GVが23g/
g以上であり、かつ、BBSが80gf以上であり、か
つΔPTが3.5cm以下である吸水剤である。 7. また、好ましくは、GVが23g/g以上であ
り、かつ、16hrPTが12.5cm以下であり、か
つDBBSが40%以下である吸水剤である。 8. また、好ましくは、GVが23g/g以上であ
り、かつ、0.5hrPTが12.5cm以下であり、
かつDBBSが40%以下である吸水剤である。 9. また、好ましくは、GVが23g/g以上であ
り、かつ、16hrBBSが80gf以上であり、かつ
DBBSが40%以下である吸水剤である。
【0075】10. また、好ましくは、GVが23g
/g以上であり、かつ、BBSが80gf以上であり、
かつDBBSが40%以下である吸水剤である。 11. また、好ましくは、GVが23g/g以上であ
り、かつ、SFCが50(10-7×cm3×s×g-1
以上であり、かつ16hrBBSが80gf以上である
吸水剤である。 12. また、好ましくは、GVが23g/g以上であ
り、かつ、SFCが50(10-7×cm3×s×g-1
以上であり、かつBBSが80gf以上である吸水剤で
ある。
【0076】13. また、好ましくは、GVが23g
/g以上であり、かつ、SFCが50(10-7×cm3
×s×g-1)以上であり、かつ16hrPTが12.5
cm以下である吸水剤である。 14. また、好ましくは、GVが23g/g以上であ
り、かつ、SFCが50(10-7×cm3×s×g-1
以上であり、かつ0.5hrPTが12.5cm以下で
ある吸水剤である。 15. また、好ましくは、GVが23g/g以上であ
り、かつ、AAPが20g/g以上であり、かつ16h
rPTが12.5cm以下または16hrBBSが80
gf以上である吸水剤である。
【0077】16. また、好ましくは、GVが23g
/g以上であり、かつ、16hrPTまたは0.5hr
PTが12.5cm以下であり、かつΔPTが3.5c
m以下である吸水剤である。 17. また、好ましくは、GVが23g/g以上であ
り、かつ、16hrBBSまたはBBSが80gf以上
であり、かつΔPTが3.5cm以下である吸水剤であ
る。 18. また、好ましくは、GVが23g/g以上であ
り、かつ、16hrPTが12.5cm以下または0.
5hrPTが12.5cm以下または16hrBBSが
80gf以上またはBBSが80gf以上であり、かつ
ΔPTが3.5cm以下である吸水剤である。
【0078】19. また、好ましくは、GVが23g
/g以上であり、かつ、DBBSが40%以下であり、
かつ、16hrPTまたは0.5hrPTが12.5c
m以下である吸水剤である。 20. また、好ましくは、GVが23g/g以上であ
り、かつ、DBBSが40%以下であり、かつ、16h
rBBSまたはBBSが80gf以上である吸水剤であ
る。 21. また、好ましくは、GVが23g/g以上であ
り、かつ、DBBSが40%以下であり、かつ、16h
rPTが12.5cm以下または0.5hrPTが1
2.5cm以下または16hrBBSが80gf以上ま
たはBBSが80gf以上である吸水剤である。
【0079】22. また、好ましくは、GVが23g
/g以上であり、かつ、SFCが50(10-7×cm3
×s×g-1)以上であり、かつ、16hrPTまたは
0.5hrPTが12.5cm以下である吸水剤であ
る。 23. また、好ましくは、GVが23g/g以上であ
り、かつ、SFCが50(10-7×cm3×s×g-1
以上であり、かつ、16hrBBSまたはBBSが80
gf以上である吸水剤である。 24. また、好ましくは、GVが23g/g以上であ
り、かつ、SFCが50(10-7×cm3×s×g-1
以上であり、かつ、16hrPTが12.5cm以下ま
たは0.5hrPTが12.5cm以下または16hr
BBSが80gf以上またはBBSが80gf以上であ
る吸水剤である。
【0080】25. また、好ましくは、吸水性樹脂粒
子(A)とカチオン性高分子化合物(B)を含み、前記
カチオン性高分子化合物(B)が前記吸水性樹脂粒子
(A)と実質的にイオン結合してなる吸水剤において、
GVが23g/g以上、AAPが20g/g以上、SF
Cが50(10-7×cm3×s×g-1)以上である吸水
剤である。 上記の3〜24に記載の吸水剤において、より好ましく
はさらにAAPが20g/g以上、さらには上述のAA
Pを有する吸水剤である。上記の1、2、3、4、5、
6、7、8、9、10、15、16、17、18、1
9、20、21に記載の吸水剤において、より好ましく
はさらにSFCが25(10-7×cm3×s×g-1)以
上、さらには、上述のSFCを有する吸水剤である。
【0081】上記の2、4、5、6、8、9、10、1
1、12、14、17、20、23、25に記載の吸水
剤において、より好ましくはさらに16hrPTが1
2.5cm以下、さらには、上述の16hrPTを有す
る吸水剤である。上記の1、2、3、5、6、7、9、
10、11、12、13、15、17、20、23、2
5に記載の吸水剤において、より好ましくはさらに0.
5hrPTが12.5cm以下、さらには、上述の0.
5hrPTを有する吸水剤である。上記の1、2、7、
8、9、10、11、12、13、14、15、19、
20、21、22、23、24、25に記載の吸水剤に
おいて、より好ましくはさらにΔPTが3.5cm以
下、さらには、上述のΔPTを有する吸水剤である。
【0082】上記の1、3、4、6、7、8、10、1
2、13、14、16、19、22、25に記載の吸水
剤において、より好ましくはさらに16hrBBSが8
0gf以上、さらには、上述の16hrBBSを有する
吸水剤である。上記の1、2、3、4、5、7、8、
9、11、12、13、14、15、16、19、2
2、23、24、25に記載の吸水剤において、より好
ましくはさらにBBSが80gf以上、さらには、上述
のBBSを有する吸水剤である。上記の1、2、3、
4、5、6、7、11、12、13、14、15、1
6、17、22、23、24、25に記載の吸水剤にお
いて、より好ましくはさらにDBBSが80gf以上、
さらには、上述のDBBSを有する吸水剤である。
【0083】上記の1〜24に記載の吸水剤において、
より好ましくは、吸水性樹脂粒子(A)とカチオン性高
分子化合物(B)を含み、前記カチオン性高分子化合物
(B)が前記吸水性樹脂粒子(A)と実質的にイオン結
合してなる吸水剤である。これら上記のより好ましいA
AP、SFC、16hrPT、0.5hrPT、ΔP
T、BBS、16hrBBS、DBBSなどの範囲は一
つ、さらに好ましくは二つ以上の組み合わせでそれぞれ
の吸水剤に適用される。上記の中でも、より好ましいの
は、1、2、4、10、12、14、16、17、1
8、19、20、21、22、23、24、25に記載
の吸水剤であり、さらに好ましいのは、1、2、4、1
0、25に記載の吸水剤である。
【0084】例えば、上記の1に記載の吸水剤は、十分
なGVを有し、かつ、AAPに優れ、かつ、吸水後、長
時間が経過してもその膨潤した吸水剤集合体の保型性が
維持されているため、吸水体に使用された場合、著しい
性能向上をもたらす。また、例えば、上記の2に記載の
吸水剤は、十分なGVを有し、かつ、AAPに優れ、か
つ、吸水後、長時間が経過してもそのBBSが維持され
ているため、吸水体に使用された場合、著しい性能向上
をもたらす。また、例えば、上記の4に記載の吸水剤
は、十分なGVを有し、かつ、吸水後、膨潤した吸水剤
集合体の保型性に優れており、かつ、その膨潤した吸水
剤集合体の保型性が経時的に劣化しないため、吸水体に
使用された場合、著しい性能向上をもたらす。
【0085】また、例えば、上記の10に記載の吸水剤
は、十分なGVを有し、かつ、吸水後、BBSに優れて
おり、かつ、そのBBSが経時的に劣化しないため、吸
水体に使用された場合、著しい性能向上をもたらす。ま
た、例えば、上記の25に記載の吸水剤は、吸水性樹脂
粒子(A)とカチオン性高分子化合物(B)を含み、前
記カチオン性高分子化合物(B)が前記吸水性樹脂粒子
(A)と実質的にイオン結合してなる吸水剤の中でも、
特に優れたSFCを有し、十分なGVを有し、かつ、A
APに優れているため、吸水体に使用された場合、著し
い性能向上をもたらす。
【0086】このように、例えば、上記の1〜25に記
載の吸水剤は、従来にない優れた吸水性能を示す新規な
吸水剤である。これらは、例えば、上記の吸水剤の製法
を用いて製造することが可能である。また、形状はシー
ト状や、フィルム状や、繊維状のものなど特に限定され
ないが、好ましくは前記の、粒径の範囲の、粒子状のも
のである。本発明の吸水剤は、吸水体に使用した際に優
れた吸水特性を有する。つまり、吸水体に体重による圧
がかかった時、吸水体に吸収された尿がおむつの表面に
戻り出てくるといった現象が著しく改善されている。ま
た、本発明の吸水剤を単独で吸水体として使用した場合
や、セルロース繊維等の素材と複合して使用した場合
に、移動や脱落が起こりにくくなっており、その効果が
吸水後も長時間持続する。また、膨潤後の吸水剤集合体
の保型性やBBSにも優れており、この効果が長時間持
続する。この膨潤後の吸水剤集合体の保型性やBBSが
優れていることにより、吸水剤を吸水体の一部として使
用した場合、実使用時に、吸水体中での、膨潤後の吸水
剤の移動が起こりにくくなり、吸水体としての性能を十
分に発揮することが出来る。
【0087】−本発明の吸水体の製法および吸水特性− 上記方法により得られた吸水剤は、適当な素材と組み合
わせることにより、たとえば、衛生材料の吸収層として
好適な吸水体とすることができる。以下、本発明の吸水
体について説明する。本発明の吸水体とは血液や体液、
尿などを吸収する、紙おむつ、生理用ナプキン、失禁パ
ッド、医療用パッド等の衛生材料に用いられる、吸水性
樹脂または吸水剤、とその他の素材からなる成形された
組成物のことであり、用いられる素材の例としては、た
とえば、セルロース繊維が挙げられる。セルロース繊維
の具体例としては、木材からのメカニカルパルプ、ケミ
カルパルプ、セミケミカルパルプ、溶解パルプ等の木材
パルプ繊維、レーヨン、アセテート等の人工セルロース
繊維等を例示できる。好ましいセルロース繊維は木材パ
ルプ繊維である。これらセルロース繊維はナイロン、ポ
リエステル等の合成繊維を一部含有していてもよい。本
発明の吸水剤を吸水体の一部として使用する際には、吸
水体中に含まれる本発明の吸水剤の重量が、好ましくは
30重量%以上であり、より好ましくは50重量%以上
であり、さらに好ましくは70重量%以上である。吸水
体中に含まれる本発明の吸水剤の重量が、30重量%未
満になると、十分な効果が得られなくなるおそれがあ
る。
【0088】上記方法により得られた吸水剤とセルロー
ス繊維から吸水体を得るには、たとえば、セルロース繊
維からなる紙やマットに吸水剤を散布し、必要によりこ
れらで挟持する方法、セルロース繊維と吸水剤を均一に
ブレンドする方法、など吸水体を得るための公知の手段
を適宜選択できる。好ましくは、吸水剤とセルロース繊
維を乾式混含した後、圧縮する方法である。この方法に
より、セルロース繊維からの吸水剤の脱落を著しく抑え
ることが可能である。圧縮は加熱下に行うことが好まし
く、その温度範囲は、たとえば50〜200℃である。
また、吸水体を得るために、特表平9−509591号
や特開平9−290000号に記載されている方法も好
ましく用いられる。
【0089】この発明の製法により得られた吸水剤は、
水を吸収して膨潤した後もセルロース繊維等の複合する
相手の素材からの脱落が少なく、しかも、膨潤した吸水
剤集合体の保型性やBBSが優れており、吸水特性に優
れているため種々の用途の吸水保水剤として使用でき
る。この吸水保水剤としては下記のものを挙げることが
できる。 (1)吸収物品用吸水保水剤 紙おむつ、生理用ナプキン、失禁パッド、医療用パッド
等。 (2)農園芸用保水剤 水海苔代替、土壌改質改良剤、保水剤、農薬効力持続剤
等。 (3)建築用保水剤 内装壁剤用結露防止材、セメント添加剤等 (4)その他 リリースコントロール剤、保冷剤、使い捨てカイロ、汚
泥凝固剤、食品用鮮度保持剤、イオン交換カラム材料、
スラッジまたはオイルの脱水剤、乾燥剤、湿度調整材料
等。
【0090】また、本発明の吸水体は、紙おむつ、生理
用ナプキン、失禁パッド、医療用パッド等の衛生材料に
用いられる場合、(a)着用者の体に隣接して配置され
る液体透過性のトップシート、(b)着用者の身体から
遠くに、着用者の衣類に隣接して配置される、液体に対
して不透過性のバックシート、および、(c)トップシ
ートとバックシートの間に配置された吸水体を含んでな
る構成で使用されることが好ましい。吸水体は二層以上
であっても良いし、パルプ層などとともに用いてもよ
い。より好ましい構成では、吸水体中の吸水剤は、坪量
が60g/m2〜1500g/m2であるのが好ましく、
より好ましくは、100g/m2〜1000g/m 2、さ
らに好ましくは、150g/m2〜500g/m2であ
る。
【0091】また、本発明では、さらに消毒剤、消臭
剤、抗菌剤、香料、各種の無機粉末、発泡剤、顔料、染
料、親水性短繊維、肥料、酸化剤、還元剤、水、塩類等
を添加し、これにより、本発明の吸水剤に種々の機能を
付与させることもできる。
【0092】
【実施例】以下、実施例および比較例により、本発明を
さらに詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限
定されるものではない。以下では、単なる「%」は「重
量%」を、「部」は「重量部」をそれぞれ意味する。
尚、吸水性樹脂粒子、カチオン性高分子化合物、吸水剤
(吸水性樹脂粒子とカチオン性高分子化合物とを混合し
て得られたもの)、の諸性能は、以下の方法で測定し
た。以下の測定は、特に記載がない限り、室温(20℃
〜25℃)、相対湿度40〜60%の下で行われ、用い
る装置および液の温度は20℃〜25℃とする。
【0093】(a)自由膨潤倍率(GV) 吸水剤0.2gを不織布製の袋(60mm×60mm)
に均一に入れ、大過剰の(通常500ml)0.9重量
%塩化ナトリウム水溶液(生理食塩水)中に浸漬した。
60分後に袋を引き上げ、遠心分離機を用いてedan
a ABSORBENCY II 441.1−99に記
載の遠心力で3分間水切りを行った後、袋の重量W1
(g)を測定した。また、同様の操作を吸水剤を用いな
いで行い、そのときの重量W0(g)を測定した。そし
て、W1よりW0を差し引いた値を吸水剤の重量(g)
で除して、その値から、最初の吸水剤の重量(1g/
g)を引いて、自由膨潤倍率(GV)(g/g)を算出
した。
【0094】(b)4.9kPaでの加圧下吸収倍率
(AAP) ステンレス400メッシュの金網(目の大きさ38μ
m)を底に融着させた、内径60mmのプラスチックの
支時円筒の底の網上に、吸水剤または吸水性樹脂粒子
0.9gを均一に散布し、その上に吸水剤・吸水性樹脂
粒子に対して、50g/cm2(4.9kPa)の荷重
を均一に加えることができるように調整された、外径が
60mmよりわずかに小さく支持円筒との壁面に隙間が
生じず、かつ上下の動きは妨げられないピストンと荷重
をこの順に載置し、この測定装置一式の重量を測定した
(Wa)。直径150mmのペトリ皿の内側に直径90
mmのガラスフィルターを置き、0.9重量%塩化ナト
リウム水溶液(生理食塩水)をガラスフィルターの表面
と同レベルになるように加える。その上に直径90mm
の濾紙を載せ表面が全て濡れるようにし、かつ過剰の液
を除く。上記測定装置一式を前記湿った濾紙上にのせ、
液を荷重下で吸収させる。1時間後測定装置一式を持ち
上げ、その重量を再測定する(Wb)。WbよりWaを
差し引いた値を吸水剤・吸水性樹脂粒子の重量(0.9
g)で除して4.9kPaでの加圧下の吸収倍率(g/
g)を求めた。本発明において、4.9kPaでの加圧
下吸収倍率はAAPと略される。
【0095】(c)水可溶度 0.01gのカチオン性高分子化合物を1000mlの
ビーカーに量りとり、そこに500mlの0.1mol
/l塩酸を加える。1時間攪拌後、濾紙によってろ過
し、ろ過液を50mlビーカーに20mlとる。そのビ
ーカーに指示薬として、トルイジンブルー指示薬溶液
(和光純薬工業株式会社製)を数滴加える。1/400
(mol/l)のポリビニル硫酸カリウム標準溶液(和
光純薬工業株式会社製)を徐々に加えていき、溶液の色
が青から紫に変わった所を終点とする。カチオン性高分
子化合物の理論アミン価をNc(eq/g)、溶出した
カチオン性高分子化合物の重量をWc(g)、滴定の終
点までのポリビニル硫酸カリウム標準溶液の滴下量をV
(ml)とすると、Wcは以下の式で表される。
【0096】Wc(g)=(1/Nc)×(1/40
0)×V×500/(20×1000) 水可溶度(重量%)は以下の式で表される。 水可溶度(重量%)=Wc/0.01×100 (d)加圧時ゲル変形(16hr Pressure
Test) 以下に記載する操作は、室温下(20℃〜25℃)、お
よび、相対湿度40〜60%の室内で行われる。図2に
示すような、直径6.0cm、ふちの高さ1.3cmの
ポリプロピレン製の円皿形(シャーレ状)の容器1に、
吸水剤1.5gを均一に散布する。その容器に0.9重
量%塩化ナトリウム水溶液(生理食塩水)30gを30
秒で、上から注ぎ込み吸水剤を膨潤させる。生理食塩水
を注ぎ込んでから、30秒以内に、直径7.3cm、重
さ10.5gのポリプロピレン製の円形の蓋3を、吸水
剤および生理食塩水の入った円皿形の容器1を完全に覆
うように載せ、その上にさらに459gの重り4を載せ
る。
【0097】この状態で室温下、30分間静置した後、
容器を逆さにして、膨潤した吸水剤の集合体2(約3
1.5gの膨潤ゲル集合体)を容器内での形状を実質保
ったまま、容器より取り出す。次いで、図3に示すよう
に、この膨潤した吸水剤の集合体2(通常、直径約6〜
8cm前後/高さ1〜1.5cm前後の円柱状の膨潤ゲ
ル集合体)を容器内での形状を実質保ったまま、縦17
cm×横12cm×厚み0.004cmのチャック付き
ポリ袋5(ユニパックF−4、株式会社生産日本社製)
の中央に位置するように入れ、チャックを約9割程度閉
めて、平面上で室温下16時間静置する。
【0098】静置後、図4に示すように、膨潤した吸水
剤の集合体の入ったポリ袋5の上から、底面の面積が7
0.8cm2、重さ3485gの円柱形の重り6を、膨
潤吸水剤の集合体2の中心と、円柱形の重り6の中心
が、上部から見た時にちょうど重なるように載せ、1分
間、重り6の重量によって加圧する。1分後、重りを取
り除き、加圧で変形したゲルをさらに30秒間静置す
る。30秒静置後、図5に示すように、変形した膨潤吸
水剤の集合体7の、任意の端から任意の端までの直線距
離8が最も長くなるような、2点間の直線距離を測定
し、その長さを加圧時ゲル変形(16hrPT)とす
る。加圧時ゲル変形の単位はcmで表される。また、加
圧時ゲル変形は16hrPTと略される。
【0099】(e)加圧下のゲル層の通液速度(FRU
P) コック付きガラスカラムK(「バイオカラムCF−30
K」(株)井内盛栄堂カタログコード22−635−0
7、下部フィルター#G2、内径1インチ、長さ400
mm)に、吸水性樹脂粒子0・5gを充填し、過剰の生
理食塩水を用い、吸水性樹脂粒子を平衡膨潤させた(約
30分から1時間)。次いで、図1に示したように、膨
潤した吸水性樹脂粒子Aが充分沈降したのち、上部に重
りBを載置可能な円形板Cおよび下部にガラスフィルタ
ー付加圧板Iを設けた加圧棒D(該加圧板Iは、厚さ1
0mmで直径約1インチの大ききを有し、最下部にガラ
スフィルター(#G0)を備え、その上部の円盤は直径
1mmの孔が約2mm間隔で84個開孔した構造を有す
る。該ガラスフィルター付加圧板IはガラスカラムK内
部を自由に上下可能で、生理食塩水が加圧板I上部より
ガラスフィルターHを経て通過可能な構造となってい
る。)を膨潤した吸水性樹脂粒子Aの上部に空気を抜き
ながら載置し、さらに重りBを図1のように載置して、
膨潤した吸水性樹脂粒子Aに24.5g/cm2(2.
4kPa)の荷重を均一にかけた。図1のように液面を
液高200mmのところに合わせてコックを開き、生理
食塩水Jが図1に示す2本の標準線L(液高150mm
の液面)とM(液高100mmの液面)との間(実測に
より液量25m1)を通過する時間を測定し、3回の平
均値をとって加圧下のゲル層の通液速度(FRUP)
(秒)とした。なお、本装置を使用して、吸水性樹脂粒
子のない状態で測定した値は10秒であった。本発明に
おいて、加圧下のゲル層の通液速度はFRUPと略され
る。
【0100】(f)平均粒径および粒度 JIS標準篩(850μm、600μm、300μm、
150μm、45μm)で分級することで粒度分布を求
めて、対数正規確率紙にプロットすることで、重量平均
粒径D50を求めた。 (g)可溶分量 吸水性樹脂、または、吸水性樹脂粒子0.5gを100
0mlのイオン交換水中に分散させ、16時間攪拌した
後、膨潤ゲルを濾紙で濾過した。そして、得られた濾液
中の水溶性高分子、すなわち、吸水性樹脂粉末から溶出
した可溶分量(重量%、対吸水性樹脂粒子)を、トルイ
ジンブルー指示薬溶液(和光純薬工業株式会社製)を指
示薬とし、所定量の(通常10ml)0.005mmo
l/lメチルグリコールキトサンを1/400(mol
/l)のポリビニル硫酸カリウム標準溶液(和光純薬工
業株式会社製)を用いて滴定する、コロイド滴定により
測定した。
【0101】(h)含水率 吸水性樹脂、または、吸水性樹脂粒子1.0gをアルミ
カップに載せ、180℃の無風オーブンで3時間乾燥
し、その乾燥減量に基き含水率を求めた。 (i)カチオン密度 0.01gのカチオン性高分子化合物を1000mlの
ビーカーに量りとり、そこに500mlの0.1mol
/l塩酸を加える。10分間攪拌後、この溶液を、50
mlビーカーに20mlとる。そのビーカーに指示薬と
して、トルイジンブルー指示薬溶液(和光純薬工業株式
会社製)を数滴加える。1/400(mol/l)のポ
リビニル硫酸カリウム標準溶液(和光純薬工業株式会社
製)を徐々に加えていき、溶液の色が青から紫に変わっ
た所を終点とする。滴定の終点までのポリビニル硫酸カ
リウム標準溶液の滴下量をV(ml)とすると、カチオ
ン密度は以下の式で表される。
【0102】カチオン密度(mmol/g)=(V×
(1/400))/(0.01×(20/500)) (j)生理食塩水流れ誘導性(SFC)試験(特表平9
−509591参照) 特表平9−509591の生理食塩水流れ誘導性(SF
C)試験に準じて行った。図7に示す装置を用い、容器
40に均一に入れた吸水剤(0.900g)を人工尿
(1)中で0.3psi(2.07kPa)の加圧下、
60分間膨潤させ、ゲル44のゲル層の高さを記録し、
次に0.3psi(2.07kPa)の加圧下、0.6
9重量%塩化ナトリウム水溶液33を、一定の静水圧で
タンク31から膨潤したゲル層を通液させた。このSF
C試験は室温(20〜25℃)で行った。コンピュータ
ーと天秤を用い、時間の関数として20秒間隔でゲル層
を通過する液体量を10分間記録した。膨潤したゲル4
4(の主に粒子間)を通過する流速FS(t)は増加重
量(g)を増加時間(s)で割ることによりg/sの単
位で決定した。一定の静水圧と安定した流速が得られた
時間をtSとし、tSと10分間の間に得たデータだけを
流速計算に使用して、tSと10分間の間に得た流速を
使用してFS(t=0)の値、つまりゲル層を通る最初
の流速を計算した。FS(t=0)はFS(t)対時間の
最小2乗法の結果をt=0に外挿することにより計算し
た。
【0103】 生理食塩水流れ誘導性=(FS(t=0)×L0)/(ρ×A×ΔP) =(FS(t=0)×L0)/139506 ここで、 FS(t=0):g/sで表した流速 L0:cmで表したゲル層の高さ ρ:NaCl溶液の密度(1.003g/cm3) A:セル41中のゲル層上側の面積(28.27c
2) ΔP:ゲル層にかかる静水圧(4920dyne/cm
2) およびSFC値の単位は(10-7×cm3×s×g-1
である。
【0104】図7に示す装置としては、タンク31に
は、ガラス管32が挿入されており、ガラス管32の下
端は、0.69重量%塩化ナトリウム水溶液33をセル
41中の膨潤ゲル44の底部から、5cm上の高さに維
持できるように配置した。タンク31中の0.69重量
%塩化ナトリウム水溶液33は、コック付きL字管34
を通じてセル41へ供給された。セル41の下には、通
過した液を補集する容器48が配置されており、補集容
器48は上皿天秤49の上に設置されていた。セル41
の内径は6cmであり、下部の底面にはNo.400ス
テンレス製金網(目開き38μm)42が設置されてい
た。ピストン46の下部には液が通過するのに十分な穴
47があり、底部には吸水剤あるいはその膨潤ゲルが、
穴47へ入り込まないように透過性の良いガラスフィル
ター45が取り付けてあった。セル41は、セルを乗せ
るための台の上に置かれ、セルと接する台の面は、液の
透過を妨げないステンレス製の金網43の上に設置し
た。
【0105】人工尿(1)は、塩化カルシウムの2水和
物0.25g、塩化カリウム2.0g、塩化マグネシウ
ムの6水和物0.50g、硫酸ナトリウム2.0g、り
ん酸2水素アンモニウム0.85g、りん酸水素2アン
モニウム0.15g、および、純水994.25gを加
えたものを用いた。 (k)ボール破裂強度(BBS)試験(特表平9−50
9591参照) 特表平9−509591号に記載のボール破裂強度(B
BS)試験の測定法に準じて測定を行った。この試験
は、濡れた(膨潤した)状態における吸水剤のボール破
裂強度(BBS)を測定する。吸水剤のBBSは、この
試験方法に規定する手順で人工尿(1)中で膨潤させた
吸水剤ゲル層を破裂させるのに必要な力(ピーク負荷、
グラムで表示)である。吸水剤のBBSは、人工尿
(1)中で膨潤させた吸水剤の湿潤一体性の評価に使用
される。
【0106】(k−1)試料調製装置 BBS測定に好適な試料調製装置を図8に示す。この装
置は、吸水剤層260を収容するのに使用される内側シ
リンダー270、テフロン(登録商標)製平底トレー2
40、内側シリンダーカバープレート220、およびス
テンレスの重り210を含んでなる。内側シリンダー2
70は透明なLEXANの棒(または同等品、例えばア
クリル樹脂棒)からくり抜いたもので、内径6.00c
m(=28.27cm2)、壁厚約0.5cm、および
高さ約1.50cmを有する。外側シリンダー230は
透明なLEXANの棒(または同等品、例えばアクリル
樹脂棒)からくり抜いたもので、内側シリンダーの外径
より僅かに大きい内径を有するので、内側シリンダー2
70は外側シリンダー230の中にちょうど入り、自由
にスライドできる。外側シリンダー230の壁厚は約
0.5cm、高さは約1.00cmである。外側シリン
ダー230の底部は、取り付ける前に二軸方向に張り詰
めた、No.400メッシュ(目開き38μm)のステ
ンレス鋼スクリーン250に面している。内側シリンダ
ーのカバープレート220は、厚さ0.8cm、重量5
00gを有するガラス板からなる。ステンレスの重り2
10は重量が1700gである。
【0107】(k−2)破裂試験機 この試験には、破裂試験荷重セルを備えた引張試験機
(Intelevt−II−STD Tensile T
ester、Thwing Tester、Thwin
g−Albert Instrument Co.,P
ennsylvania製)を使用した。図9に関し
て、この装置は、二重ねじ計器の上部に備えた固定クロ
スヘッド310の上に取り付けた円形の下側試料クラン
ププラテン280、研磨したステンレス鋼製のボール形
状プローブ290を備えた力感知荷重セル330、可動
クロスヘッド320、および試料260を空気圧により
固定する上側クランププラテン300を含んでなる。下
側クランププラテン280は固定クロスヘッド310の
上に取り付けてある。力感知負荷セル330はプローブ
290を備えている。下側クランププラテン280およ
び上側クランププラテン300の両方共、直径115m
m、厚さ2.9mm、および直径18.65mmの円形開口
部を有する。研磨したステンレス鋼製のボール形状プロ
ーブ290は直径が15.84mmである。可動クロスヘ
ッド320は上昇してプローブ290を試料に接触さ
せ、貫通させる。プローブ290が試料260を貫通し
た時、試験は完了したと考えられ、試験データが表示さ
れ、記録される。
【0108】(k−3)手順 図8に関して、内側シリンダー270を外側シリンダー
230の中に挿入した。吸水剤の1.4gアリコートを
内側シリンダー270に加え、組み立てたシリンダーを
穏やかに振る、および/または、軽く叩くことにより、
底部の400メッシュ(目開き38μm)ステンレスス
クリーン250の上に一様に分散させた。組み立てた、
吸水剤を含むシリンダーをテフロン(登録商標)製平底
トレー240に移し、内側シリンダーカバープレート2
20を内側シリンダー270の上に置いた。人工尿
(1)42.0ミリリットルをテフロン(登録商標)製
平底トレー240に加えた。人工尿(1)は平底トレー
240からステンレススクリーン250を通過した。加
えた人工尿(1)はすべて吸水剤260に5分間以内で
吸収された。次いで、ステンレスの重り210を内側シ
リンダーカバープレート220の上に置いた。さらに2
5分後、ステンレスの重り210および内側シリンダー
カバープレート220を除去した。これで、BBS測定
用の膨潤した吸水剤の予め決められた層260が調製さ
れた。吸水剤ゲル層260を含む内側シリンダー270
を直ちにBBS試験用の破裂試験装置に移した。
【0109】図9に関して、吸水剤ゲル層260を含む
内側シリンダー270を下側クランププラテン280の
上に置き、空気圧により上側クランププラテン300で
固定した。破壊感度10.00gおよび試験速度5.0
0インチ/分で、試験スイッチを押して試験を開始し
た。可動クロスヘッド320が上昇し、研磨されたステ
ンレス鋼製のボール形状プローブ290が吸水剤ゲル層
260を貫通した。試料の破裂が記録された後、可動ク
ロスヘッド320は出発位置に戻った。BBSはピーク
負荷グラムとして表示され、3回の測定の平均を報告す
る。BBSの単位はgfで表される。ボール破裂強度は
BBSと略される。
【0110】(l)16時間ボール破裂強度(16hr
BBS)試験 上記(k)ボール破裂強度(BBS)試験と同様の測定
法であるが、上記(k−3)手順において、人工尿
(1)を加えたのち、25分後にステンレスの重り21
0および内側シリンダーカバープレート220を除去す
るが、この25分後を16時間後に変更し、同様の操作
を行うことで測定した。16時間ボール破裂強度は16
hrBBSと略される。 (m)短時間加圧時ゲル変形(0.5hr Press
ure Test)上記(d)の加圧時ゲル変形の測定
法における、室温下16時間静置するところを室温下3
0分間静置するという変更以外は、同様に測定を行っ
た。短時間加圧時ゲル変形の単位はcmで表される。ま
た、本発明において短時間加圧時ゲル変形は0.5hr
PTと略される。
【0111】(n)加圧時ゲル変形経時劣化(ΔPT) 加圧時ゲル変形経時劣化(ΔPT)は以下の式で表され
る。この値は加圧時ゲル変形の経時劣化の度合いを示し
た値である。 加圧時ゲル変形経時劣化(ΔPT) =(加圧時ゲル変形)−(短時間加圧時ゲル変形) =(16hrPT)−(0.5hrPT) 短時間加圧時ゲル変形(0.5hrPT)とは、前述の
方法で測定したものをいう。加圧時ゲル変形経時劣化
(ΔPT)の単位はcmで表される。また、本発明にお
いて、加圧時ゲル変形経時劣化はΔPTと略される。Δ
PTは負の値を示すこともある。
【0112】(o)ボール破裂強度低下率(DBBS) ボール破裂強度低下率(DBBS)は以下の式で表され
る。この値はボール破裂強度の経時劣化の度合いを示し
た値である。 ボール破裂強度低下率(DBBS) =〔1−(16時間ボール破裂強度)/(ボール破裂強度)〕×100 =〔1−(16hrBBS)/(BBS)〕×100 ボール破裂強度低下率はDBBSと略される。DBBS
の単位は%である。DBBSは負の値を示すこともあ
る。
【0113】(参考例1)シグマ型羽根を2本有する内
容積10リットルのジャケット付きステンレス型双腕型
ニーダーに蓋を付けて形成した反応器中で、71.3モ
ル%の中和率を有するアクリル酸ナトリウムの水溶液5
500g(単量体濃度38重量%)にポリエチレングリ
コールジアクリレート(平均分子量487)0.08モ
ル%を溶解させて反応液とした。次にこの反応液を窒素
ガス雰囲気下で、30分間脱気した。続いて、反応液に
過硫酸アンモニウム2.9gおよびL−アスコルビン酸
0.08gを攪拌しながら添加したところ、およそ1分
後に重合が開始した。そして、生成したゲルを粉砕しな
がら、20〜90℃で重合を行い、重合が開始して30
分後に含水ゲル状架橋重合体(1)を取り出した。
【0114】得られた含水ゲル状架橋重合体(1)は、
その径が約5mm以下に細分化されていた。この細分化
された含水ゲル状架橋重合体(1)を50メッシュ(目
開き300μm)の金網上に広げ、180℃で50分間
熱風乾燥した。次いで、ロールミルを用いて粉砕し、さ
らに目開き850μmおよび150μmのJIS振動ふ
るい網で分級することで、平均粒径450μm、149
μm以下の粒径を有する樹脂の割合が3%、GVが32
g/g、吸水性樹脂中の未架橋の水可溶成分が8重量
%、含水率が5重量%の不定形破砕粒子状の吸水性樹脂
(1)を得た。吸水性樹脂(1)500重量部に対し、
1,4−ブタンジオール5重量部、イソプロピルアルコ
ール2.5重量部、水15重量部からなる表面架橋剤を
含む溶液を攪拌しながら添加し、得られた混合物を5L
モルタルミキサーに投入しオイル温度212℃のオイル
バスで加熱しながら30分間攪拌熱処理する事で、GV
が25.6g/g、AAPが22.4g/g、FRUP
が70秒、SFCが101(単位:10-7×cm3×s
×g-1)を有する吸水性樹脂粒子(A−1)を得た。結
果を表1にまとめた。
【0115】(参考例2)シグマ型羽根を2本有する内
容積10リットルのジャケット付きステンレス型双腕型
ニーダーに蓋を付けて形成した反応器中で、71.3モ
ル%の中和率を有するアクリル酸ナトリウムの水溶液5
500g(単量体濃度38重量%)にポリエチレングリ
コールジアクリレート(平均分子量487)0.05モ
ル%を溶解させて反応液とした。次にこの反応液を窒素
ガス雰囲気下で、30分間脱気した。続いて、反応液に
過硫酸アンモニウム2.9gおよびL−アスコルビン酸
0.08gを攪拌しながら添加したところ、およそ1分
後に重合が開始した。そして、生成したゲルを粉砕しな
がら、20〜90℃で重合を行い、重合が開始して30
分後に含水ゲル状架橋重合体(2)を取り出した。
【0116】得られた含水ゲル状架橋重合体(2)は、
その径が約5mm以下に細分化されていた。この細分化
された含水ゲル状架橋重合体(1)を50メッシュ(目
開き300μm)の金網上に広げ、180℃で50分間
熱風乾燥した。次いで、ロールミルを用いて粉砕し、さ
らに目開き850μmおよび150μmのJIS振動ふ
るい網で分級することで、平均粒径470μm、149
μm以下の粒径を有する樹脂の割合が3%、GVが36
g/g、吸水性樹脂中の未架橋の水可溶成分が10重量
%、含水率が6重量%の不定形破砕粒子状の吸水性樹脂
(2)を得た。吸水性樹脂(2)500重量部に対し、
1,4−ブタンジオール5重量部、イソプロピルアルコ
ール2.5重量部、水15重量部からなる表面架橋剤を
含む溶液を攪拌しながら添加し、得られた混合物を5L
モルタルミキサーに投入しオイル温度212℃のオイル
バスで加熱しながら30分間攪拌熱処理する事で、GV
が29.2g/g、AAPが25.1g/g、FRUP
が220秒、SFCが40(単位:10-7×cm3×s
×g-1)を有する吸水性樹脂粒子(A−2)を得た。結
果を表1にまとめた。
【0117】(参考例3)ポリアリルアミン(商品名:
PAA−10C、重量平均分子量約1万、日東紡績株式
会社製)の10%水溶液100部に対し、架橋剤である
エチレングリコールジグリシジルエーテル(商品名:デ
ナコールEX810、ナガセ化成工業株式会社製)を、
0.25部を攪拌しながら加えて、混合後も1分間攪拌
した。これを60℃で1時間静置し、カチオン性高分子
化合物(B−1)の水溶液を得た。カチオン性高分子化
合物(B−1)の水可溶度は97%、カチオン密度は1
7mmol/gであった。
【0118】(参考例4)ポリエチレンイミン(数平均
分子量約7万、株式会社日本触媒製、カチオン密度23
mmol/g)の10%水溶液100部に対し、架橋剤
であるエチレングリコールジグリシジルエーテル(商品
名:デナコールEX810、ナガセ化成工業株式会社
製)を、0.5部を攪拌しながら加えて、混合後も1分
間攪拌した。これを60℃で1時間静置し、カチオン性
高分子化合物(B−2)の水溶液を得た。カチオン性高
分子化合物(B−2)の水可溶度は38%、カチオン密
度22mmol/gであった。
【0119】(参考例5)1000mlのビーカー中に
N−ビニルホルムアミド350g、純水1390gを投
入し、この反応液を窒素ガス雰囲気下で、30分間脱気
した。続いて、反応液にV−50(和光純薬工業株式会
社)1.48gを攪拌しながら添加し、65℃に加温し
たところ、およそ1分後に重合が開始した。16時間後
に、得られた重合体をエタノール中で沈降させたのち、
乾燥させ、ポリ(N−ビニルホルムアミド)を得た。こ
うして得られたポリ(N−ビニルホルムアミド)を5重
量%の水溶液とし、ポリマー重量に対して、0.5当量
の水酸化ナトリウムを加え、75℃で、2時間反応さ
せ、ポリ(N−ビニルホルムアミド)の部分加水分解物
であるカチオン性高分子化合物(B−3)の水溶液を得
た。カチオン性高分子化合物(B−3)の水可溶度は9
9%、カチオン密度6mmol/gであった。
【0120】また、得られたポリ(N−ビニルホルムア
ミド)を5重量%の水溶液とし、ポリマー重量に対し
て、1.5当量の水酸化ナトリウムを加え、75℃で、
4時間反応させ、ポリ(N−ビニルホルムアミド)の加
水分解物として、ポリビニルアミンの水溶液を得た。 (参考例6)参考例5で得られたポリビニルアミンの1
0%水溶液100部に対し、架橋剤であるエチレングリ
コールジグリシジルエーテル(商品名:デナコールEX
810、ナガセ化成工業株式会社製)を、0.05部を
攪拌しながら加えて、混合後も1分間攪拌した。これを
60℃で1時間静置し、カチオン性高分子化合物(B−
4)の水溶液を得た。カチオン性高分子化合物(B−
4)の水可溶度は97%、カチオン密度は12mmol
/gであった。
【0121】(比較参考例1)特開平5−31362号
に記載されている、吸水性樹脂の合成例と実施例1を参
考にして、以下に示す手順でその追試を行った。アクリ
ル酸ナトリウム74.95モル%、アクリル酸25モル
%およびトリメチロールプロパントリアクリレート0.
05モル%からなるアクリル酸塩系単量体の37%水溶
液4000部を過硫酸アンモニウム2.0部およびL−
アスコルビン酸0.08部を用いて窒素雰囲気中30〜
80℃で重合を行い、ゲル状含水架橋重合体を得た。得
られた含水ゲル状架橋重含体を150℃の熱風乾燥機で
乾燥後、ハンマーミルで粉砕し、20メッシュ(目開き
850μm、タイラーの標準ふるい)。金網でふるいわ
けして20メッシュ通過物を得た。これを吸水性樹脂
(3)と言う。吸水性樹脂(3)100部に対し、グリ
セリン0.5部、水2部およびエチルアルコール2部を
添加混合した後、210℃で10分間加熱処理して表面
近傍が2次架橋された吸水性樹脂粒子(C−1)を得
た。吸水性樹脂粒子(C−1)のGVは34.1g/
g、AAPは8.2g/g、FRUPは2000秒、S
FCが2(単位:10-7×cm3×s×g-1)であっ
た。結果を表1にまとめた。
【0122】(比較参考例2)特開2000−9595
5号に記載されている、参考例4を参考にして、以下に
示す手順でその追試を行った。滴下ロート、攪拌機、温
度計および還流冷却器を備えた20Lのステンレス釜
に、無機粒子(商品名:アエロジルR972、日本アエ
ロジル社製)100gを含むシクロヘキサン溶液10L
を仕込み、室温下に攪拌を行った。次に予め0℃に冷却
した30%のポリエチレンイミン(商品名:エポミンP
−1000、株式会社日本触媒製、カチオン密度23m
mol/g)5636gおよび純水4000gからなる
ポリエチレンイミン水溶液に、架橋剤であるエチレング
リコールジグリシジルエーテル(商品名:デナコールE
X810、ナガセ化成工業株式会社製)の50%水溶液
363gを攪拌しながら加えて、架橋剤および親水性高
分子化合物を含む水溶液を調整し、ついでこの溶液を室
温下にシクロヘキサン溶液に攪拌しながら加えた。攪拌
下、徐々に系の温度を65℃にまで昇温し、65℃で3
時間反応を行った。その後系温度を室温にまで冷却し、
生成した含水球状ゲルを吸引ろ過し、得られた含水球状
ゲルを60℃で48時間減圧乾燥して、含水率15%の
サラサラのカチオン性基を有する水膨潤性樹脂粒子を得
た。これを、カチオン性高分子化合物(D−1)とし
た。カチオン性高分子化合物(D−1)の水可溶度は5
%であった。
【0123】(比較参考例3)特開平9−3123号に
記載されている、参考例2を参考にして、以下に示す手
順でその追試を行った。75モル%の中和率を有するア
クリル酸ナトリウムの水溶液5500g(単量体濃度3
8%)に、トリメチロールプロパントリアクリレート7
gおよびポリオキシエチレンソルビタンモノステアレー
ト1gを溶解し、窒素ガスで脱気後、過硫酸カリウム
2.3gとL−アスコルビン酸0.11gを添加し、重
合を行った。重合が終了した時点で、得られた含水ゲル
状架橋重合体をさらに細分化し、150℃の熱風乾燥機
中で含水ゲル状架橋重合体の含水量が5%以下になるま
で乾燥を行った。乾燥物をロールグラニュレーターで粉
砕し、20メッシュ金網通過物を分取した。このものの
平均粒径は約390μmで、しかも粒径が106μm未
満の粒子の割合は5重量%であった。20メッシュ通過
物100部に対し、グリセリン0.5部、水3部、イソ
プロピルアルコール0.75部からなる水性液を添加混
合し、得られた混合物を200℃で33分間加熱処理し
て弱酸性基を有する吸水性樹脂粒子(C−2)を得た。
吸水性樹脂粒子(C−2)のGVは28.2g/g、A
APは21.3g/g、FRUPは1214秒、SFC
が10(単位:10-7×cm3×s×g-1)であった。
結果を表1にまとめた。
【0124】(実施例1)参考例1で得られた吸水性樹
脂粒子(A−1)100部に対して、参考例3で得られ
たカチオン性高分子化合物(B−1)の10%水溶液を
10部添加混合し、90℃で20分間加熱乾燥した後、
目開き850μmの篩で分級して、850μm以下の粒
子を得た。これを吸水剤(1)という。得られた吸水剤
(1)の諸物性を表2、3に示す。 (実施例2)参考例1で得られた吸水性樹脂粒子(A−
1)100部に対して、参考例4で得られたカチオン性
高分子化合物(B−2)の10%水溶液を15部添加混
合し、90℃で20分間加熱乾燥した後、目開き850
μmの篩で分級して、850μm以下の粒子を得た。こ
れを吸水剤(2)という。得られた吸水剤(2)の諸物
性を表2、3に示す。
【0125】(実施例3)参考例2で得られた吸水性樹
脂粒子(A−2)100部に対して、参考例3で得られ
たカチオン性高分子化合物(B−1)の10%水溶液を
5部添加混合し、120℃で20分間加熱乾燥した後、
目開き850μmの篩で分級して、850μm以下の粒
子を得た。これを吸水剤(3)という。得られた吸水剤
(3)の諸物性を表2、3に示す。 (実施例4)参考例1で得られた吸水性樹脂粒子(A−
1)100部に対して、ポリアリルアミン塩酸塩(PA
A−HCl−3L、重量平均分子量約1万、日東紡績株
式会社製、カチオン密度11mmol/g)の50%水
溶液を3部添加し、90℃で20分間加熱乾燥した後、
目開き850μmの篩で分級して、850μm以下の粒
子を得た。これを吸水剤(4)という。得られた吸水剤
(4)の諸物性を表2、3に示す。
【0126】(実施例5)参考例2で得られた吸水性樹
脂粒子(A−2)100部に対して、ポリエチレンイミ
ン(数平均分子量約7万、株式会社日本触媒製、カチオ
ン密度23mmol/g)の30%水溶液を20部添加
し、120℃で30分間加熱乾燥した後、目開き850
μmの篩で分級して、850μm以下の粒子を得た。こ
のものに、さらに、超微粒子の酸化ケイ素(日本アエロ
ジル社製、商品名:アエロジル200)を1部添加混合
した。これを吸水剤(5)という。得られた吸水剤
(5)の諸物性を表2、3に示す。
【0127】(実施例6)参考例1で得られた吸水性樹
脂粒子(A−1)100部に対して、ポリアミジン(ハ
イモ株式会社製、商品名:ハイモロックZP−700、
カチオン密度6mmol/g)の5%水溶液を15部添
加し、90℃で20分間加熱乾燥した後、目開き850
μmの篩で分級して、850μm以下の粒子を得た。こ
れを吸水剤(6)という。得られた吸水剤(6)の諸物
性を表2、3に示す。 (実施例7)参考例1で得られた吸水性樹脂粒子(A−
1)100部に対して、参考例5で得られたカチオン性
高分子化合物(B−3)の10%水溶液を10部添加混
合し、90℃で20分間加熱乾燥した後、目開き850
μmの篩で分級して、850μm以下の粒子を得た。こ
れを吸水剤(7)という。得られた吸水剤(7)の諸物
性を表2、3に示す。
【0128】(実施例8)参考例1で得られた吸水性樹
脂粒子(A−1)100部に対して、参考例5で得られ
たカチオン性高分子化合物(B−4)の10%水溶液を
10部添加混合し、90℃で20分間加熱乾燥した後、
目開き850μmの篩で分級して、850μm以下の粒
子を得た。これを吸水剤(8)という。得られた吸水剤
(8)の諸物性を表2、3に示す。 (実施例9)参考例1で得られた吸水性樹脂粒子(A−
1)100部に対して、ポリアミジン(ハイモ株式会社
製、ハイモロックZP−700、カチオン密度6mmo
l/g)の5%水溶液を10部添加し、90℃で20分
間加熱乾燥した後、目開き850μmの篩で分級して、
850μm以下の粒子を得た。このものに、さらに、超
微粒子の酸化ケイ素(日本アエロジル社製、商品名:ア
エロジル200)を0.5部添加混合した。これを吸水
剤(9)という。得られた吸水剤(9)の諸物性を表
2、3に示す。
【0129】(実施例10)参考例1で得られた吸水性
樹脂粒子(A−1)100部に対して、ポリ(N−ビニ
ルホルムアミド)の部分加水分解物(BASF社製、商
品名:CatiofastPR8106、カチオン密度
6.1mmol/g)の10%水溶液を5部添加し、9
0℃で20分間加熱乾燥した後、目開き850μmの篩
で分級して、850μm以下の粒子を得た。このもの
に、さらに、超微粒子の酸化ケイ素(日本アエロジル社
製、商品名:アエロジル200)を0.5部添加混合し
た。これを吸水剤(10)という。得られた吸水剤(1
0)の諸物性を表2、3に示す。
【0130】(実施例11)参考例1で得られた吸水性
樹脂粒子(A−1)100部に対して、ポリアミジン
(Dia−Nitrix Co.,Ltd製、商品名:
PVAD−L、カチオン密度5.8mmol/g)の1
0%水溶液を7部添加し、90℃で20分間加熱乾燥し
た後、目開き850μmの篩で分級して、850μm以
下の粒子を得た。このものに、さらに、超微粒子の酸化
ケイ素(日本アエロジル社製、商品名:アエロジル20
0)を0.5部添加混合した。これを吸水剤(11)と
いう。得られた吸水剤(11)の諸物性を表2、3に示
す。
【0131】(比較例1)参考例1で得られた吸水性樹
脂粒子(A−1)を比較吸水剤(1)とした。比較吸水
剤(1)の諸物性を表2、3に示す。 (比較例2)比較参考例1で得られた吸水性樹脂粒子
(C−1)100部に対して、ポリエチレンイミン(数
平均分子量約7万、株式会社日本触媒製)の30%水溶
液を5部添加して、比較吸水剤(2)を得た。得られた
比較吸水剤(2)の諸物性を表2、3に示す。
【0132】(比較例3)参考例1で得られた吸水性樹
脂粒子(A−1)100部に対して、比較参考例2で得
られたカチオン性高分子化合物(D−1)を5部添加し
て、比較吸収剤(3)を得た。得られた比較吸水剤
(3)の諸物性を表2、3に示す。 (比較例4)比較参考例1で得られた吸水性樹脂粒子
(C−1)100部に対して、エチレンジアミンの30
%水溶液を10部添加し、90℃で20分間加熱乾燥し
た後、目開き850μmのふるいでふるいわけして、8
50μm以下の粒子を得た。これを比較吸収剤(4)と
する。得られた比較吸水剤(4)の諸物性を表2、3に
示す。
【0133】(比較例5)比較参考例1で得られた吸水
性樹脂粒子(C−1)100部に対して、ポリエチレン
イミン(数平均分子量約7万、株式会社日本触媒製)の3
0%水溶液を20部添加し、120℃で10分間加熱乾
燥した後、目開き850μmのふるいでふるいわけし
て、850μm以下の粒子を得た。このものに、さら
に、超微粒子の酸化ケイ素(日本アエロジル社製、商品
名:アエロジル200)を1部添加混合した。これを比
較吸水剤(5)という。得られた比較吸水剤(5)の諸
物性を表2、3に示す。
【0134】(比較例6)特表平9−509591号に
記載されている、実施例3を参考にして、以下に示す手
順でその追試を行った。比較参考例3で得られた吸水性
樹脂粒子(C−2)100グラムをKitchen型ミ
キサーに入れた。濃度10重量%のポリアリルアミン
(商品名:PAA−10C、重量平均分子量約1万、日
東紡績株式会社製、カチオン密度17.1mmol/
g)10g、および、エタノール20gからなる溶液を
調製した。溶液の一部を噴霧装置で吸収性ゲル形成粒子
の上に噴霧した後、ミキサーを約4分間運転した。溶液
全部が吸収性ゲル形成粒子の上に噴霧されるまで、噴霧
/混合工程を繰り返した。得られた混合物中を100℃
で約3時間真空乾燥させた。乾燥した吸収性材料をハン
マー型粉砕機で粉末化し、標準♯20篩(850ミクロ
ン)にかけ、標準♯20篩を通過する粒子を得た。これ
を比較吸水剤(6)という。得られた比較吸水剤(6)
の諸物性を表2、3に示す。
【0135】(比較例7)特開平9−3123号に記載
されている、実施例2を参考にして、以下に示す手順で
その追試を行った。比較参考例3で得られた吸水性樹脂
粒子(C−2)100部に対して、ポリエチレンイミン
(数平均分子量約7万、株式会社日本触媒製)の塩酸塩
(70モル%中和物)の43%溶液5.5部を添加混合
し、混合後20分間、温度90℃の熱風乾燥機中で保持
した。その後、混合物を840μmの開孔を有する金網
を通過せしめ、吸水剤を得た。これを比較吸水剤(7)
という。得られた比較吸水剤(7)の諸物性を表2、3
に示す。
【0136】表にみるように、実施例で得られた吸水剤
は、GVが高く、かつ、AAPが高く、しかも、16h
rPT、0.5hrPT、BBS、16hrBBS、Δ
PT、DBBSに優れていた。これらの中でも、実施例
1〜3に見られるような、架橋されたカチオン性高分子
化合物を用いたものや、実施例6〜11に見られるよう
なカチオン性高分子化合物を用いたものは、その効果が
特に優れている。比較例で得られた比較例1は吸水性樹
脂粒子(A)をカチオン性高分子化合物(B)と混合せ
ずに吸水剤としたため、16hrPT、0.5hrP
T、BBS、16hrBBSにおいて劣っていた。比較
吸収剤のうち、比較例2および5は、用いた吸水性樹脂
粒子のAAPが低いため、吸水剤として十分なAAPを
そなえていない。比較例3および4は、用いた吸水性樹
脂粒子のGVが高く、かつ、AAPも高いものの、用い
ているカチオン性高分子が好ましくないため、16hr
PT、0.5hrPT、BBS、16hrBBSにおい
て劣っていた。比較例6および7は、吸水性樹脂粒子の
FRUP、SFCが低いため、また、用いたカチオン性
高分子化合物が架橋されておらず適当でないため、16
hrPT、0.5hrPT、BBS、16hrBBSに
おいて十分な性能が得られていない。図6には、吸水剤
1と、比較吸水剤2の、16hrPTを測定する際の、
加圧前と加圧後の写真を示した。吸水剤1では、膨潤後
の吸水剤集合体の保型性が優れているため、ほとんど変
形は起こらないが、比較吸水剤2では形が崩れてしまっ
ている。
【0137】以上、本発明の実施例でも明らかである
が、本発明の吸水剤およびその製法は、GVやAAPや
SFCも優れた吸水剤であって、さらに膨潤後の吸水剤
集合体の保型性やBBSが優れ、その効果が吸水後、よ
り長時間持続する新規な吸水剤を与える。
【0138】
【表1】
【0139】
【表2】
【0140】
【表3】
【0141】
【発明の効果】本発明によれば、吸水体に使用した際
に、吸水体に吸収された尿がおむつの表面に戻り出てく
るといった現象が著しく改善され、また、本発明の吸水
剤を単独で吸水体として使用した場合や、セルロース繊
維等の素材と複合して使用した場合に、移動や脱落が起
こりにくくなっており、その効果が吸水後も長時間持続
し、実使用時に、吸水体中での膨潤後の吸水剤の移動が
起こりにくくなり、吸水体としての性能を十分に発揮す
る、吸水剤の製法を提供することが出来るという効果を
奏する。
【0142】本発明によれば、吸水体に使用した際に、
吸水体に吸収された尿がおむつの表面に戻り出てくると
いった現象が著しく改善され、また、本発明の吸水剤を
単独で吸水体として使用した場合や、セルロース繊維等
の素材と複合して使用した場合に、移動や脱落が起こり
にくくなっており、その効果が吸水後も長時間持続し、
実使用時に、吸水体中での膨潤後の吸水剤の移動が起こ
りにくくなり、吸水体としての性能を十分に発揮する、
吸水剤を提供することが出来るという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における吸水性樹脂粒子(A)が示す性
能の一つである、加圧下のゲル層の通液速度(FRU
P)の測定に用いる測定装置の概略の断面図である。
【図2】本発明における吸水剤が示す性能の一つであ
る、加圧時のゲル変形(16hrPT)または短時間加
圧時ゲル変形(0.5hrPT)の測定に用いる測定装
置の一つであって、膨潤した吸水剤集合体を形成するた
めの装置の、概略の断面図である。
【図3】本発明における吸水剤が示す性能の一つであ
る、加圧時のゲル変形(16hrPT)または短時間加
圧時ゲル変形(0.5hrPT)の測定に用いる測定装
置の一つであって、膨潤した吸水剤集合体を収納するた
めの装置の、概略の上部から見た図である。
【図4】本発明における吸水剤が示す性能の一つであ
る、加圧時のゲル変形(16hrPT)または短時間加
圧時ゲル変形(0.5hrPT)の測定に用いる測定装
置の一つであって、膨潤した吸水剤集合体に圧をかける
ための装置の、概略の断面図である。
【図5】本発明における吸水剤が示す性能の一つであ
る、加圧時のゲル変形(16hrPT)または短時間加
圧時ゲル変形(0.5hrPT)の測定時のイメージ図
例の一つであって、膨潤した吸水剤集合体に圧をかけた
後の変形した吸水剤集合体の一例の、概略の上部から見
た図である。
【図6】本発明における吸水剤が示す性能の一つであ
る、加圧時のゲル変形(16hrPT)の測定時の、加
圧前と加圧後のイメージ図例であって、膨潤した吸水剤
集合体と、圧をかけた後の変形した、膨潤した吸水剤集
合体の例を示している。ここで比較されているものは吸
水剤1と、比較吸水剤2であり、これらの上部から見た
図である。
【図7】生理食塩水流れ誘導性(SFC)の測定に用い
る測定装置の概略の断面図である。
【図8】膨潤した吸水剤の予め決められた層を調製する
ための装置を図式的に示す図である。
【図9】吸水剤のボール破裂強度(BBS)値を測定す
るための装置を図式的に示す図である。
【符号の説明】
A 膨潤した吸水性樹脂粒子 B 重り C 円形板 D 加圧棒 H ガラスフィルター I ガラスフィルター付き加圧板 J 生理食塩水 K コック付きガラスカラム L 標準線(液高150mmの液面) M 標準線(液高100mmの液面) 1 円皿形(シャーレ状)の容器 2 膨潤した吸水剤の集合体 3 円形の蓋 4 重り 5 チャック付きポリ袋 6 重り 7 変形した膨潤吸水剤の集合体 8 その長さが最大となるような、任意の端から任
意の端までの2点間の直線距離 31 タンク 32 ガラス管 33 0.69重量%塩化ナトリウム水溶液 34 コック付きL字管 35 コック 40 容器 41 セル 42 ステンレス製金網 43 ステンレス製金網 44 膨潤ゲル 45 ガラスフィルター 46 ピストン 47 ピストン中の穴 48 補集容器 49 上皿天秤 210 ステンレスの重り 220 内側シリンダーカバープレート 230 外側シリンダー 240 テフロン(登録商標)製平底トレー 250 No.400メッシュのステンレス鋼スクリー
ン 260 吸水剤層 270 内側シリンダー 280 円形の下側試料クランププラテン 290 研磨したステンレス鋼製のボール形状プローブ 300 円形の上側試料クランププラテン 310 固定クロスヘッド 320 可動クロスヘッド 330 力感知荷重セル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原田 信幸 兵庫県姫路市網干区興浜字西沖992番地の 1 株式会社日本触媒内 Fターム(参考) 4G066 AC17B AC35B AD06B AD08B AD10B AE06B AE20B BA20 BA38 DA10 EA05 FA01 FA05 FA37 4J002 BG011 BJ002 CM012 DJ016 FD016 GD03

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吸水性樹脂粒子(A)100重量部とカチ
    オン性高分子化合物(B)0.01重量部〜10重量部
    とを混合する吸水剤の製法であって、 前記カチオン性高分子化合物(B)は、カチオン性高分
    子に対し0.01重量%〜10重量%の架橋剤により架
    橋して得られるものであり、 前記カチオン性高分子化合物(B)の水可溶度が、エチ
    レンイミン単量体から得られるカチオン性高分子化合物
    (B)の場合は70重量%〜10重量%、その他のカチ
    オン性高分子化合物(B)の場合は100重量%〜10
    重量%である、吸水剤の製法。
  2. 【請求項2】吸水性樹脂粒子(A)100重量部とカチ
    オン性高分子化合物(B)0.01重量部〜10重量部
    とを混合する吸水剤の製法であって、 前記吸水性樹脂粒子(A)は、4.9kPaでの加圧下
    吸収倍率(AAP)が20g/g以上であり、かつ、加
    圧下のゲル層の通液速度(FRUP)が800秒以下で
    あり、 前記カチオン性高分子化合物(B)は、水可溶度が10
    0重量%〜10重量%である、吸水剤の製法。
  3. 【請求項3】吸水性樹脂粒子(A)100重量部とカチ
    オン性高分子化合物(B)0.01重量部〜10重量部
    とを混合する吸水剤の製法であって、 前記吸水性樹脂粒子(A)は、4.9kPaでの加圧下
    吸収倍率(AAP)が20g/g以上であり、かつ、生
    理食塩水流れ誘導性(SFC)が20(10-7×cm3
    ×s×g-1)以上であり、 前記カチオン性高分子化合物(B)は、水可溶度が10
    0重量%〜10重量%である、吸水剤の製法。
  4. 【請求項4】カチオン性高分子化合物(B)のカチオン
    密度が2mmol/g以上である、請求項1から3まで
    のいずれかに記載の吸水剤の製法。
  5. 【請求項5】吸水性樹脂粒子(A)とカチオン性高分子
    化合物(B)との混合前、混合時、または、混合後のい
    ずれかにおいて無機粉末をさらに添加する、請求項1か
    ら4までのいずれかに記載の吸水剤の製法。
  6. 【請求項6】カチオン性高分子化合物(B)が、ポリア
    ミジン、ポリビニルアミンまたはその塩、ポリ(N−ビ
    ニルホルムアミド)の部分加水分解物またはその塩から
    選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1から5までの
    いずれかに記載の吸水剤の製法。
  7. 【請求項7】請求項1から6までのいずれかに記載の吸
    水剤の製法で得られた吸水剤。
  8. 【請求項8】吸水性樹脂粒子(A)とカチオン性高分子
    化合物(B)を含み、前記カチオン性高分子化合物
    (B)が前記吸水性樹脂粒子(A)と実質的にイオン結
    合してなる吸水剤において、 自由膨潤倍率(GV)が23g/g以上、4.9kPa
    での加圧下吸収倍率(AAP)が20g/g以上、生理食
    塩水流れ誘導性(SFC)が50(10-7×cm3×s
    ×g-1)以上であることを特徴とする、吸水剤。
  9. 【請求項9】短時間加圧時ゲル変形(0.5hrPT)
    が12.5cm以下である、請求項8に記載の吸水剤。
  10. 【請求項10】ボール破裂強度(BBS)が80gf以
    上である、請求項8または9に記載の吸水剤。
  11. 【請求項11】加圧時ゲル変形(16hrPT)が1
    2.5cm以下である、請求項8から10までのいずれ
    かに記載の吸水剤。
  12. 【請求項12】16時間ボール破裂強度(16hrBB
    S)が80gf以上である、請求項8から11までのい
    ずれかに記載の吸水剤。
  13. 【請求項13】アクリル酸および/またはその塩を含む
    単量体を重合・架橋して得られる重合体を含む吸水剤に
    おいて、 自由膨潤倍率(GV)が23g/g以上、4.9kPa
    での加圧下吸収倍率(AAP)が20g/g以上、加圧時
    ゲル変形(16hrPT)が12.5cm以下であるこ
    とを特徴とする、吸水剤。
  14. 【請求項14】アクリル酸および/またはその塩を含む
    単量体を重合・架橋して得られる重合体を含む吸水剤に
    おいて、 自由膨潤倍率(GV)が23g/g以上、4.9kPa
    での加圧下吸収倍率(AAP)が20g/g以上、16時
    間ボール破裂強度(16hrBBS)が80gf以上で
    あることを特徴とする、吸水剤。
  15. 【請求項15】ボール破裂強度低下率(DBBS)が4
    0%以下である、請求項13または14に記載の吸水
    剤。
  16. 【請求項16】加圧時ゲル変形経時劣化(ΔPT)が
    3.5cm以下である、請求項13から15までのいず
    れかに記載の吸水剤。
  17. 【請求項17】アクリル酸および/またはその塩を含む
    単量体を重合・架橋して得られる重合体を含む吸水剤に
    おいて、 自由膨潤倍率(GV)が23g/g以上、短時間加圧時
    ゲル変形(0.5hrPT)が12.5cm以下、加圧
    時ゲル変形経時劣化(ΔPT)が3.5cm以下である
    ことを特徴とする、吸水剤。
  18. 【請求項18】アクリル酸および/またはその塩を含む
    単量体を重合・架橋して得られる重合体を含む吸水剤に
    おいて、 自由膨潤倍率(GV)が23g/g以上、ボール破裂強
    度(BBS)が80gf以上、ボール破裂強度低下率
    (DBBS)が40%以下であることを特徴とする、吸
    水剤。
  19. 【請求項19】4.9kPaでの加圧下吸収倍率(AA
    P)が20g/g以上である、請求項17または18に記
    載の吸水剤。
  20. 【請求項20】加圧時ゲル変形(16hrPT)が1
    2.5cm以下である、請求項17から19までのいず
    れかに記載の吸水剤。
  21. 【請求項21】16時間ボール破裂強度(16hrBB
    S)が80gf以上である、請求項17から20までの
    いずれかに記載の吸水剤。
  22. 【請求項22】生理食塩水流れ誘導性(SFC)が25
    (10-7×cm3×s×g-1)以上である、請求項13
    から21までのいずれかに記載の吸水剤。
  23. 【請求項23】吸水性樹脂粒子(A)とカチオン性高分
    子化合物(B)とを含む、請求項13から22までのい
    ずれかに記載の吸水剤。
  24. 【請求項24】カチオン性高分子化合物(B)のカチオ
    ン密度が2mmol/g以上である、請求項8、9、1
    0、11、12、および23のいずれかに記載の吸水
    剤。
  25. 【請求項25】カチオン性高分子化合物(B)が、ポリ
    アミジン、ポリビニルアミンまたはその塩、ポリ(N−
    ビニルホルムアミド)の部分加水分解物またはその塩か
    ら選ばれる少なくとも1種を含む、請求項8、9、1
    0、11、12、23、および24のいずれかに記載の
    吸水剤。
  26. 【請求項26】主成分の構成単位がアクリル酸0モル%
    〜50モル%およびアクリル酸塩100モル%〜50モ
    ル%(但し、両者の合計量は100モル%とする)の範
    囲にある吸水性樹脂を70重量%以上含む、請求項8か
    ら25までのいずれかに記載の吸水剤。
  27. 【請求項27】さらに無機粉末を含む、請求項8から2
    6までのいずれかに記載の吸水剤。
  28. 【請求項28】重量平均粒径が300〜600μmの範
    囲内である、請求項8から27までのいずれかに記載の
    吸水剤。
  29. 【請求項29】請求項7から28までのいずれかに記載
    の吸水剤を含む、吸水体。
JP2002016197A 2001-01-26 2002-01-24 吸水剤の製法 Expired - Fee Related JP3987348B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002016197A JP3987348B2 (ja) 2001-01-26 2002-01-24 吸水剤の製法

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001-17902 2001-01-26
JP2001017902 2001-01-26
JP2001176945 2001-06-12
JP2001-176945 2001-06-12
JP2002016197A JP3987348B2 (ja) 2001-01-26 2002-01-24 吸水剤の製法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007036942A Division JP4447019B2 (ja) 2001-01-26 2007-02-16 吸水剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003062460A true JP2003062460A (ja) 2003-03-04
JP3987348B2 JP3987348B2 (ja) 2007-10-10

Family

ID=27345821

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002016197A Expired - Fee Related JP3987348B2 (ja) 2001-01-26 2002-01-24 吸水剤の製法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3987348B2 (ja)

Cited By (29)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005154758A (ja) * 2003-11-07 2005-06-16 Nippon Shokubai Co Ltd 粒子状吸水性樹脂組成物およびその製造方法
JP2005194524A (ja) * 2003-12-12 2005-07-21 Nippon Shokubai Co Ltd 吸水剤およびその製造方法、並びに、それらを用いた吸収体、吸収性物品
JP2005537131A (ja) * 2002-08-26 2005-12-08 ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト 吸水剤およびその製造方法
JP2005344103A (ja) * 2004-05-07 2005-12-15 Nippon Shokubai Co Ltd 吸水剤およびその製造方法
JP2006527641A (ja) * 2003-06-30 2006-12-07 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー コーティングされた超吸収性ポリマー粒子を含む吸収性構造体
JP2007500765A (ja) * 2003-07-31 2007-01-18 キンバリー クラーク ワールドワイド インコーポレイテッド 吸収性材料及び物品
JP2007510045A (ja) * 2003-10-31 2007-04-19 ストックハウゼン・インコーポレイテッド 高い浸透性を有する高吸水性ポリマー
JP2007514037A (ja) * 2003-12-10 2007-05-31 キンバリー クラーク ワールドワイド インコーポレイテッド 表面架橋を施した超吸収剤含有複合材の製法
JP2008247949A (ja) * 2007-03-29 2008-10-16 San-Dia Polymer Ltd 吸収性樹脂粒子、吸収体及び吸収性物品
WO2009041727A1 (en) * 2007-09-28 2009-04-02 Nippon Shokubai Co., Ltd. Water absorbing agent and production method thereof
WO2009041731A1 (en) 2007-09-28 2009-04-02 Nippon Shokubai Co., Ltd. Water absorbing agent and production method thereof
WO2009093708A1 (ja) * 2008-01-24 2009-07-30 Nippon Shokubai Co., Ltd. 吸水剤およびその製造方法
WO2009110645A1 (en) * 2008-03-07 2009-09-11 Nippon Shokubai Co., Ltd. Water absorbing agent and production method thereof
WO2010044281A1 (ja) * 2008-10-17 2010-04-22 株式会社日本触媒 ポリアクリル酸(塩)系吸水性樹脂を主成分とする植物育成用粒子状吸水剤
JP2010533766A (ja) * 2007-07-16 2010-10-28 エボニック ストックハウゼン,インコーポレイティド 色安定性を有する超吸収性ポリマー組成物
US7872076B2 (en) 2003-11-07 2011-01-18 Nippon Shokubai Co., Ltd. Particulate water-absorbent resin composition and its production process
US8846823B2 (en) 2004-05-07 2014-09-30 Nippon Shokubai Co., Ltd. Water absorbing agent and production method thereof
US8952116B2 (en) 2009-09-29 2015-02-10 Nippon Shokubai Co., Ltd. Particulate water absorbent and process for production thereof
JP2015107488A (ja) * 2010-09-30 2015-06-11 株式会社日本触媒 粒子状吸水剤及びその製造方法
US9062140B2 (en) 2005-04-07 2015-06-23 Nippon Shokubai Co., Ltd. Polyacrylic acid (salt) water-absorbent resin, production process thereof, and acrylic acid used in polymerization for production of water-absorbent resin
US9090718B2 (en) 2006-03-24 2015-07-28 Nippon Shokubai Co., Ltd. Water-absorbing resin and method for manufacturing the same
US9308290B2 (en) 2003-12-12 2016-04-12 Nippon Shokubai Co., Ltd. Water-absorbing agent, manufacture method thereof, and absorbent and absorbent article made therefrom
US9517446B2 (en) 2012-04-25 2016-12-13 Lg Chem, Ltd. Super absorbent polymer and a preparation method thereof
US9926449B2 (en) 2005-12-22 2018-03-27 Nippon Shokubai Co., Ltd. Water-absorbent resin composition, method of manufacturing the same, and absorbent article
WO2020075725A1 (ja) * 2018-10-09 2020-04-16 株式会社クラレ 水稲育苗培土
JP2020152919A (ja) * 2015-10-02 2020-09-24 Sdpグローバル株式会社 吸水性樹脂組成物及びその製造方法
CN114711101A (zh) * 2022-04-08 2022-07-08 凯盛浩丰农业有限公司 蔬菜移栽保水剂在蔬菜移植中的应用
CN115845809A (zh) * 2022-10-13 2023-03-28 浙江工业大学 一种四乙烯五胺改性壳聚糖凝胶球及其制备方法和应用
US11969707B2 (en) 2018-11-13 2024-04-30 Lg Chem, Ltd. Method for preparing super absorbent polymer

Citations (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56133028A (en) * 1980-03-25 1981-10-17 Nippon Shokubai Kagaku Kogyo Co Ltd Composition of water absorbent
JPH0531362A (ja) * 1991-08-01 1993-02-09 Nippon Shokubai Co Ltd 吸水剤の製造方法
JPH093123A (ja) * 1995-06-19 1997-01-07 Nippon Shokubai Co Ltd 吸水性ポリマーおよびその製法
JPH09509591A (ja) * 1994-02-17 1997-09-30 ザ、プロクター、エンド、ギャンブル、カンパニー 改良された吸収特性を有する吸収性材料およびその製造方法
JPH09510889A (ja) * 1994-03-29 1997-11-04 ザ、プロクター、エンド、ギャンブル、カンパニー 良好な湿潤一体性を有し、ヒドロゲルを形成する吸収性重合体の濃度が比較的高い、体液用吸収部材
JPH09290000A (ja) * 1996-04-24 1997-11-11 Procter & Gamble Co:The 乾燥状態および湿潤状態における改善された構造的安定性を有する吸収性材料およびその製法
JPH1077354A (ja) * 1996-08-08 1998-03-24 Procter & Gamble Co:The 異なるヒドロゲル形成吸収性重合体の混合物から製造された、改善された流体取扱能力のための吸収性マクロ構造物
JPH10509362A (ja) * 1994-11-09 1998-09-14 ザ、プロクター、エンド、ギャンブル、カンパニー 多孔性、吸収性マクロ組織の柔軟性を増大させるための、粒子間結合している集合体のラテックスによる処理
WO1999025393A2 (en) * 1997-11-19 1999-05-27 Amcol International Corporation Multicomponent superabsorbent gel particles
JPH11172129A (ja) * 1997-12-10 1999-06-29 Kao Corp 高吸水性樹脂組成物の製造方法
JPH11349689A (ja) * 1998-04-09 1999-12-21 Nippon Shokubai Co Ltd 架橋重合体粒子およびその製造方法と用途
JP2000501979A (ja) * 1995-10-03 2000-02-22 ザ、プロクター、エンド、ギャンブル、カンパニー 改善された吸収透過性を有する吸収性材料およびそれを作るための方法
JP2000095955A (ja) * 1998-07-24 2000-04-04 Nippon Shokubai Co Ltd 吸水剤組成物
JP2000230129A (ja) * 1998-12-11 2000-08-22 Nippon Shokubai Co Ltd 吸水剤組成物
JP2000302876A (ja) * 1999-02-15 2000-10-31 Nippon Shokubai Co Ltd 吸水性樹脂粉末の製造方法、吸水性樹脂粉末、およびその用途
JP2000342963A (ja) * 1995-09-01 2000-12-12 Nippon Shokubai Co Ltd 吸収剤組成物およびその製造方法、並びに、吸収剤組成物を含む吸収物品
JP2001139828A (ja) * 1999-09-01 2001-05-22 Nippon Shokubai Co Ltd 水膨潤性架橋重合体、その組成物とこれらの製造方法および用途
JP2001247683A (ja) * 1999-12-27 2001-09-11 Nippon Shokubai Co Ltd 塩基性吸水性樹脂の製法、吸水剤の製法、ならびにその使用
JP2002514934A (ja) * 1994-02-17 2002-05-21 ザ、プロクター、エンド、ギャンブル、カンパニー 改良された吸収特性を有する吸収性材料を含んでなる吸収性部材

Patent Citations (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56133028A (en) * 1980-03-25 1981-10-17 Nippon Shokubai Kagaku Kogyo Co Ltd Composition of water absorbent
JPH0531362A (ja) * 1991-08-01 1993-02-09 Nippon Shokubai Co Ltd 吸水剤の製造方法
JPH09509591A (ja) * 1994-02-17 1997-09-30 ザ、プロクター、エンド、ギャンブル、カンパニー 改良された吸収特性を有する吸収性材料およびその製造方法
JP2002514934A (ja) * 1994-02-17 2002-05-21 ザ、プロクター、エンド、ギャンブル、カンパニー 改良された吸収特性を有する吸収性材料を含んでなる吸収性部材
JPH09510889A (ja) * 1994-03-29 1997-11-04 ザ、プロクター、エンド、ギャンブル、カンパニー 良好な湿潤一体性を有し、ヒドロゲルを形成する吸収性重合体の濃度が比較的高い、体液用吸収部材
JPH10509362A (ja) * 1994-11-09 1998-09-14 ザ、プロクター、エンド、ギャンブル、カンパニー 多孔性、吸収性マクロ組織の柔軟性を増大させるための、粒子間結合している集合体のラテックスによる処理
JPH093123A (ja) * 1995-06-19 1997-01-07 Nippon Shokubai Co Ltd 吸水性ポリマーおよびその製法
JP2000342963A (ja) * 1995-09-01 2000-12-12 Nippon Shokubai Co Ltd 吸収剤組成物およびその製造方法、並びに、吸収剤組成物を含む吸収物品
JP2000501979A (ja) * 1995-10-03 2000-02-22 ザ、プロクター、エンド、ギャンブル、カンパニー 改善された吸収透過性を有する吸収性材料およびそれを作るための方法
JPH09290000A (ja) * 1996-04-24 1997-11-11 Procter & Gamble Co:The 乾燥状態および湿潤状態における改善された構造的安定性を有する吸収性材料およびその製法
JPH1077354A (ja) * 1996-08-08 1998-03-24 Procter & Gamble Co:The 異なるヒドロゲル形成吸収性重合体の混合物から製造された、改善された流体取扱能力のための吸収性マクロ構造物
WO1999025393A2 (en) * 1997-11-19 1999-05-27 Amcol International Corporation Multicomponent superabsorbent gel particles
JPH11172129A (ja) * 1997-12-10 1999-06-29 Kao Corp 高吸水性樹脂組成物の製造方法
JPH11349689A (ja) * 1998-04-09 1999-12-21 Nippon Shokubai Co Ltd 架橋重合体粒子およびその製造方法と用途
JP2000095955A (ja) * 1998-07-24 2000-04-04 Nippon Shokubai Co Ltd 吸水剤組成物
JP2000230129A (ja) * 1998-12-11 2000-08-22 Nippon Shokubai Co Ltd 吸水剤組成物
JP2000302876A (ja) * 1999-02-15 2000-10-31 Nippon Shokubai Co Ltd 吸水性樹脂粉末の製造方法、吸水性樹脂粉末、およびその用途
JP2001139828A (ja) * 1999-09-01 2001-05-22 Nippon Shokubai Co Ltd 水膨潤性架橋重合体、その組成物とこれらの製造方法および用途
JP2001247683A (ja) * 1999-12-27 2001-09-11 Nippon Shokubai Co Ltd 塩基性吸水性樹脂の製法、吸水剤の製法、ならびにその使用

Cited By (38)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005537131A (ja) * 2002-08-26 2005-12-08 ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト 吸水剤およびその製造方法
JP2006527641A (ja) * 2003-06-30 2006-12-07 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー コーティングされた超吸収性ポリマー粒子を含む吸収性構造体
JP2007500765A (ja) * 2003-07-31 2007-01-18 キンバリー クラーク ワールドワイド インコーポレイテッド 吸収性材料及び物品
JP4731478B2 (ja) * 2003-07-31 2011-07-27 エヴォニック ストックハウゼン エルエルシー 吸収性材料及び物品
JP2007510045A (ja) * 2003-10-31 2007-04-19 ストックハウゼン・インコーポレイテッド 高い浸透性を有する高吸水性ポリマー
JP2005154758A (ja) * 2003-11-07 2005-06-16 Nippon Shokubai Co Ltd 粒子状吸水性樹脂組成物およびその製造方法
JP4666574B2 (ja) * 2003-11-07 2011-04-06 株式会社日本触媒 粒子状吸水性樹脂組成物
US7872076B2 (en) 2003-11-07 2011-01-18 Nippon Shokubai Co., Ltd. Particulate water-absorbent resin composition and its production process
JP2007514037A (ja) * 2003-12-10 2007-05-31 キンバリー クラーク ワールドワイド インコーポレイテッド 表面架橋を施した超吸収剤含有複合材の製法
US9308290B2 (en) 2003-12-12 2016-04-12 Nippon Shokubai Co., Ltd. Water-absorbing agent, manufacture method thereof, and absorbent and absorbent article made therefrom
JP2005194524A (ja) * 2003-12-12 2005-07-21 Nippon Shokubai Co Ltd 吸水剤およびその製造方法、並びに、それらを用いた吸収体、吸収性物品
JP2005344103A (ja) * 2004-05-07 2005-12-15 Nippon Shokubai Co Ltd 吸水剤およびその製造方法
US8846823B2 (en) 2004-05-07 2014-09-30 Nippon Shokubai Co., Ltd. Water absorbing agent and production method thereof
US9062140B2 (en) 2005-04-07 2015-06-23 Nippon Shokubai Co., Ltd. Polyacrylic acid (salt) water-absorbent resin, production process thereof, and acrylic acid used in polymerization for production of water-absorbent resin
US10358558B2 (en) 2005-12-22 2019-07-23 Nippon Shokubai Co., Ltd. Water-absorbent resin composition, method of manufacturing the same, and absorbent article
US9926449B2 (en) 2005-12-22 2018-03-27 Nippon Shokubai Co., Ltd. Water-absorbent resin composition, method of manufacturing the same, and absorbent article
US9090718B2 (en) 2006-03-24 2015-07-28 Nippon Shokubai Co., Ltd. Water-absorbing resin and method for manufacturing the same
JP2008247949A (ja) * 2007-03-29 2008-10-16 San-Dia Polymer Ltd 吸収性樹脂粒子、吸収体及び吸収性物品
JP2010533766A (ja) * 2007-07-16 2010-10-28 エボニック ストックハウゼン,インコーポレイティド 色安定性を有する超吸収性ポリマー組成物
WO2009041727A1 (en) * 2007-09-28 2009-04-02 Nippon Shokubai Co., Ltd. Water absorbing agent and production method thereof
WO2009041731A1 (en) 2007-09-28 2009-04-02 Nippon Shokubai Co., Ltd. Water absorbing agent and production method thereof
JP2010540206A (ja) * 2007-09-28 2010-12-24 株式会社日本触媒 吸水剤及びその製造方法
WO2009093708A1 (ja) * 2008-01-24 2009-07-30 Nippon Shokubai Co., Ltd. 吸水剤およびその製造方法
JP2011513040A (ja) * 2008-03-07 2011-04-28 株式会社日本触媒 吸水剤およびその製造方法
WO2009110645A1 (en) * 2008-03-07 2009-09-11 Nippon Shokubai Co., Ltd. Water absorbing agent and production method thereof
JP5190116B2 (ja) * 2008-10-17 2013-04-24 株式会社日本触媒 ポリアクリル酸(塩)系吸水性樹脂を主成分とする植物育成用粒子状吸水剤
WO2010044281A1 (ja) * 2008-10-17 2010-04-22 株式会社日本触媒 ポリアクリル酸(塩)系吸水性樹脂を主成分とする植物育成用粒子状吸水剤
JPWO2010044281A1 (ja) * 2008-10-17 2012-03-15 株式会社日本触媒 ポリアクリル酸(塩)系吸水性樹脂を主成分とする植物育成用粒子状吸水剤
US8952116B2 (en) 2009-09-29 2015-02-10 Nippon Shokubai Co., Ltd. Particulate water absorbent and process for production thereof
US9775927B2 (en) 2009-09-29 2017-10-03 Nippon Shokubai Co., Ltd. Particulate water absorbent and process for production thereof
JP2015107488A (ja) * 2010-09-30 2015-06-11 株式会社日本触媒 粒子状吸水剤及びその製造方法
US9517446B2 (en) 2012-04-25 2016-12-13 Lg Chem, Ltd. Super absorbent polymer and a preparation method thereof
JP2020152919A (ja) * 2015-10-02 2020-09-24 Sdpグローバル株式会社 吸水性樹脂組成物及びその製造方法
JP7015341B2 (ja) 2015-10-02 2022-02-02 Sdpグローバル株式会社 吸水性樹脂組成物及びその製造方法
WO2020075725A1 (ja) * 2018-10-09 2020-04-16 株式会社クラレ 水稲育苗培土
US11969707B2 (en) 2018-11-13 2024-04-30 Lg Chem, Ltd. Method for preparing super absorbent polymer
CN114711101A (zh) * 2022-04-08 2022-07-08 凯盛浩丰农业有限公司 蔬菜移栽保水剂在蔬菜移植中的应用
CN115845809A (zh) * 2022-10-13 2023-03-28 浙江工业大学 一种四乙烯五胺改性壳聚糖凝胶球及其制备方法和应用

Also Published As

Publication number Publication date
JP3987348B2 (ja) 2007-10-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3987348B2 (ja) 吸水剤の製法
US7495056B2 (en) Water-absorbing agent and production process therefor, and water-absorbent structure
JP4683405B2 (ja) 吸水性樹脂組成物とその製造方法
JP6340348B2 (ja) 内部構造が改善された吸水性樹脂の製造方法
JP4380873B2 (ja) 吸水性樹脂粉末およびその用途
JP5591467B2 (ja) 水性液吸収剤およびその製造方法
JP5451173B2 (ja) 吸水剤、並びに、衛生材料
JP4920183B2 (ja) 吸水剤
RU2299075C2 (ru) Гигроскопическая добавка
JP4776969B2 (ja) 吸水剤およびその製造方法
JP4326752B2 (ja) 吸水剤の製造方法
EP1512417B1 (en) Particulate water-absorbent resin composition
JP4739682B2 (ja) 吸水剤
KR20070012731A (ko) 흡수제 및 그 제조방법
JP2012143755A (ja) 吸水性樹脂を主成分とする粒子状吸水剤
JP2010234368A (ja) 吸水剤およびそれを用いた衛生材料
JP2007099845A (ja) 水性液吸収剤およびその製法
JP4422509B2 (ja) 吸水性樹脂組成物、その用途およびその製造方法
JP4447019B2 (ja) 吸水剤
JP4500134B2 (ja) 粒子状吸水性樹脂組成物
JP4942235B2 (ja) 吸水剤、吸収体、吸収性物品、および吸収特性の測定方法
JP4054185B2 (ja) 吸水剤、および吸水剤の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040805

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060324

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061219

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070216

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070219

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070710

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070712

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3987348

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100720

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100720

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110720

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120720

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120720

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130720

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees