JP2003062413A - 光触媒複合コルゲートフィルター - Google Patents

光触媒複合コルゲートフィルター

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JP2003062413A
JP2003062413A JP2001254615A JP2001254615A JP2003062413A JP 2003062413 A JP2003062413 A JP 2003062413A JP 2001254615 A JP2001254615 A JP 2001254615A JP 2001254615 A JP2001254615 A JP 2001254615A JP 2003062413 A JP2003062413 A JP 2003062413A
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JP
Japan
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sheet
activated carbon
carbon fiber
fiber sheet
photocatalyst
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Application number
JP2001254615A
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English (en)
Inventor
Seiji Seshima
清治 瀬島
Keiichi Asami
圭一 浅見
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Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
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Publication date
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  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 脱臭性能に優れた光触媒複合コルゲートフィ
ルターを提供する。 【解決手段】 平面状シート(ライナー)1と波形シー
ト(中芯)2とを構成部材とするコルゲートフィルター
である。波形シート(中芯)2が光触媒含有シートであ
り、平面状シート(ライナー)1が、低級アルデヒド類
除去用活性炭繊維シート、アルカリガス除去用活性炭繊
維シート、酸性ガス除去用活性炭繊維シートのうちの少
なくとも一種類の特殊活性炭繊維シートで構成されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、平面状シート(ラ
イナー)と波形シート(中芯)とを構成部材とするコル
ゲートフィルターであって、一方の部材が光触媒含有シ
ートで構成され、他方の部材が特殊活性炭繊維シートで
構成された光触媒複合コルゲートフィルターに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】工場などにおいて工業的に発生する悪臭
や有害化学物質、多量の廃棄物を排出する飲食店やホテ
ルなどのサービス産業における廃棄物に起因した悪臭な
どによる従来からの環境汚染の問題に加えて、最近のア
メニティ志向の高まりに伴い、一般生活空間、例えば室
内や自動車内の悪臭、有害化学物質、花粉、浮遊塵や浮
遊細菌などによる室内環境汚染の問題がクローズアップ
されており、これら有害物質の除去に対するニーズが急
速に高まっている。
【0003】これらのニーズに対応するために、触媒を
用いて有害物質を分解除去する方法が提案されている。
有害物質の分解除去能を有する材料は各種知られている
が、中でも酸化チタンに代表される光触媒が近年大きな
注目を集めている。
【0004】コルゲート状光触媒フィルターにおいて
は、圧力損失の問題が少なく、単位体積当たりの光照射
を受ける触媒量が大きいという特徴があり、特開平9−
59892号公報には、光触媒含有シートからなるコル
ゲートフィルターが開示されている。しかしながら、光
触媒の特性として多量の臭気物質を分解するには光量が
律速となることが多く、脱臭効果を十分に発揮できない
という問題があった。
【0005】この脱臭性能の能力不足を補うために特開
平11−262612号公報には、光触媒含有シート
と、吸着剤として粒状あるいは粉末活性炭を複合させた
脱臭シートとを交互に積層したコルゲートフィルターが
開示されている。しかしながら、脱臭シートに使用され
ている吸着剤の脱臭性能が低いため、光触媒シートと複
合させたコルゲートフィルターの脱臭性能も不十分であ
った。
【発明が解決しようとする課題】
【0006】本発明は上記の問題を解決し、脱臭性能に
優れた光触媒複合コルゲートフィルターを提供すること
を技術的な課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、光触媒含有シート
と組み合わせるシートとして、低級アルデヒド類除去用
活性炭繊維シート、アルカリガス除去用活性炭繊維シー
ト、酸性ガス除去用活性炭繊維シート等の特殊活性炭繊
維シートを採用すればよいことを見出して本発明に到達
した。すなわち、本発明は次の構成を要旨とするもので
ある。 (1) 平面状シート(ライナー)と波形シート(中芯)と
を構成部材とするコルゲートフィルターであって、波形
シート(中芯)が光触媒含有シートであり、平面状シー
ト(ライナー)が、低級アルデヒド類除去用活性炭繊維
シート、アルカリガス除去用活性炭繊維シート、酸性ガ
ス除去用活性炭繊維シートのうちの少なくとも一種類の
特殊活性炭繊維シートからなることを特徴とする光触媒
複合コルゲートフィルター。 (2) 平面状シート(ライナー)と波形シート(中芯)と
を構成部材とするコルゲートフィルターであって、平面
状シート(ライナー)が光触媒含有シートであり、波形
シート(中芯)が、低級アルデヒド類除去用活性炭繊維
シート、アルカリガス除去用活性炭繊維シート、酸性ガ
ス除去用活性炭繊維シートのうちの少なくとも一種類の
特殊活性炭繊維シートからなることを特徴とする光触媒
複合コルゲートフィルター。 (3) 光触媒含有シートが、光未照射時においてアンモニ
アの平衡濃度10ppm での平衡吸着量が0.5mg/g 以上であ
る上記(1) 又は(2) 記載の光触媒複合コルゲートフィル
ター。 (4) 特殊活性炭繊維シートが、アセトアルデヒドの平衡
濃度10ppm での平衡吸着量が10mg/g以上である低級アル
デヒド類除去用活性炭繊維シートである上記(1)〜(3)
のいずれかに記載の光触媒複合コルゲートフィルター。 (5) 特殊活性炭繊維シートが、アンモニアの平衡濃度10
ppm での平衡吸着量が50mg/g以上であるアルカリガス除
去用活性炭繊維シートである上記(1) 〜(3) のいずれか
に記載の光触媒複合コルゲートフィルター。 (6) 特殊活性炭繊維シートが、硫化水素の平衡濃度10pp
m での平衡吸着量が100mg/g 以上である酸性ガス除去用
活性炭繊維シートである上記(1) 〜(3) のいずれかに記
載の光触媒複合コルゲートフィルター。
【0008】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明において、平面状シート(ライナー)1又は波形シ
ート(中芯)2を構成する光触媒含有シートは、光未照
射時においてアンモニアの平衡濃度10ppm での平衡吸着
量が0.5mg/g 以上、特に1.0mg/g 以上あることが好まし
く、平衡吸着量が0.5mg/g 未満になるとフィルター全体
の脱臭性能が不十分となりやすい。光触媒含有シートの
目付は、40〜150g/m2 、特に60〜120g/
2 であることが好ましい。目付が40g/m2 未満で
あると脱臭性能が十分でなく、150g/m2 を超える
とコルゲート加工が困難になりやすい。
【0009】本発明で使用される光触媒としては、酸化
亜鉛、三酸化タングステン、酸化チタン、酸化セリウム
などの金属酸化物が挙げられる。これらの中でも酸化チ
タンは、光触媒としての能力取り扱いの安全性などを考
慮した場合、好ましい材料である。酸化チタンとして
は、二酸化チタンの他、含水酸化チタン、水和酸化チタ
ン、メタチタン酸、オルトチタン酸、水酸化チタンなど
を使用することが可能であり、その結晶系については特
に制限はない。また、可視光反応タイプの酸化チタンも
使用できる。これらの光触媒は、光未照射時においてア
ンモニアの平衡濃度10ppm での平衡吸着量が、好ましく
は0.5mg/g 以上となるように混合して使用される。ま
た、光触媒含有シートのアンモニアの吸着能力を妨げな
い限り、活性炭繊維、粒状炭、粉末炭等の活性炭、ゼオ
ライト、シリカゲル、セピオライトなどの無機系の吸着
材及び抗菌剤などを併用してもよい。
【0010】本発明において、光触媒含有シートととも
に波形シート(中芯)2又は平面状シート(ライナー)
1を構成する特殊活性炭繊維シートとしては、低級アル
デヒド類除去用活性炭繊維シート、アルカリガス除去用
活性炭繊維シート、酸性ガス除去用活性炭繊維シートな
どが採用される。
【0011】まず、低級アルデヒド類除去用活性炭繊維
シートは、アセトアルデヒドの平衡濃度10ppm での平衡
吸着量が10mg/g以上、特に13mg/g以上であることが好
ましく、平衡吸着量が10mg/g未満になると、フィルター
全体の脱臭性能が不足しやすい。シートの目付は40〜
150g/m2 、特に60〜120g/m2 が好まし
い。目付が40g/m2 未満になると脱臭性能が十分で
なく、150g/m2 を超えるとコルゲート加工が困難
になりやすい。
【0012】低級アルデヒド類除去用活性炭繊維シート
に使用される活性炭繊維は、アセトアルデヒド吸着性能
に優れた活性炭繊維ならどのようなものでもよいが、ユ
ニチカ(株)から「アドールAタイプ」として上市され
ているものが好ましく、活性炭繊維シートのアセトアル
デヒドの平衡濃度10ppm での平衡吸着量が、好ましくは
10mg/g以上になるように混合して使用する。また、活性
炭繊維シートのアルデヒド類の吸着能力を妨げない限
り、他の活性炭繊維、粒状炭、粉末炭などの活性炭、ゼ
オライト、シリカゲル、セピオライトなどの無機吸着材
及び抗菌剤などを混合してもよい。
【0013】次に、アルカリガス除去用活性炭繊維シー
トは、アンモニアの平衡濃度10ppmでの平衡吸着量が50m
g/g、特に60mg/g以上であることが好ましく、平衡吸着
量が50mg/g未満になると、フィルター全体の脱臭性能が
不足しやすい。また、シートの目付は40〜150g/
2 、特に60〜120g/m2 が好ましい。目付が4
0g/m2 未満になると脱臭性能が十分でなく、150
g/m2 を超えるとコルゲート加工が困難になりやす
い。
【0014】上記のアルカリガス除去用活性炭繊維シー
トに使用される活性炭繊維は、アルカリガス吸着性能に
優れた活性炭繊維ならどのようなものでも使用できる
が、ユニチカ(株)から「アドールNタイプ」として上
市されているものが好ましく、活性炭繊維シートのアン
モニアの平衡濃度10ppm での平衡吸着量が好ましくは50
mg/g以上になるように混合して使用する。また、活性炭
繊維シートのアルカリガスの吸着能力を妨げない限り、
他の活性炭繊維、粒状炭、粉末炭などの活性炭、ゼオラ
イト、シリカゲル、セピオライトなどの無機吸着材及び
抗菌剤などを混合してもよい。
【0015】さらに、酸性ガス除去用活性炭繊維シート
は、硫化水素の平衡濃度10ppm での平衡吸着量が100mg/
g 以上、特に120mg/g 以上であることが好ましく、平衡
吸着量が100mg/g 未満になると、フィルター全体の脱臭
性能が不足しやすい。また、シートの目付は、40〜1
50g/m2 、特に60〜120g/m2 が好ましい。
目付が40g/m2 未満になると脱臭性能が十分でな
く、150g/m2 を超えるとコルゲート加工が困難に
なりやすい。
【0016】上記した酸性ガス除去用活性炭繊維シート
に使用される活性炭繊維は、酸性ガス吸着性能に優れた
活性炭繊維ならどのようなものでも使用できるが、ユニ
チカ(株)から「アドールSタイプ」として上市されて
いるものが好ましく、活性炭繊維シートの硫化水素の平
衡濃度10ppm での平衡吸着量が好ましくは100mg/g 以上
になるように混合して使用する。また、活性炭繊維シー
トの酸性ガスの吸着能力を妨げない限り、他の活性炭繊
維、粒状炭、粉末炭などの活性炭、ゼオライト、シリカ
ゲル、セピオライトなどの無機吸着材及び抗菌剤などを
混合してもよい。
【0017】本発明で用いられる低級アルデヒド類除去
用活性炭繊維シート、アルカリガス除去用活性炭繊維シ
ート、あるいは酸性ガス除去用活性炭繊維シート等の特
殊活性炭繊維シートは、活性炭繊維と熱融着繊維などの
バインダー繊維を、ランダムカード、パラレルカードな
どのカード機を使用し、ウエブを形成する乾式抄紙方法
により得ることができる。この際、目付に応じてクロス
ラッパーなどにより不織ウエブをクロスラップさせ、ニ
ードルパンチ装置により機械的に繊維に三次元交絡を生
じさせて一体化した不織ウエブを形成する方法も適用す
ることができる。このようにして形成した不織ウエブを
熱融着繊維の融点(又は軟化点)以上の温度で熱処理し
て融着させ、シート化することにより目的とする活性炭
繊維シートを得ることができる。
【0018】熱融着繊維としては、例えば芯鞘構造(芯
部に高融点ポリマーを、鞘部に低融点ポリマーを使用)
を有する繊維が挙げられる。芯鞘構造の熱融着繊維を含
有する不織布もしくはその前駆段階であるウエブは、他
の不織布と重ね合わせて熱圧着すると、重ね合わせ面の
全面に至って熱融着繊維の鞘部が点状あるいは線状に極
めて細かい間隔で接着が行われ、強力な層間融着が得ら
れる。この層間融着は、従来の液状又は粉状接着剤で接
着した場合と比較して構成繊維間の接着剤による目詰ま
りが発生することなく、初期圧損の増大が生じないとい
う効果が得られる。熱融着繊維としては、芯鞘構造の複
合繊維が望ましいが、必ずしも芯鞘構造に限定されるも
のではなく、熱融着成分が液滴下や流出を起こさない構
造の複合繊維であればよく、例えばサイドバイサイド型
構造の複合繊維であってもよい。例えば、ユニチカ株式
会社から上市されているポリエステル融着繊維「メルテ
ィー」等が使用できる。
【0019】また、光触媒含有シートは、通常の湿式抄
紙法により製造できる。例えば、光触媒と必要ならば天
然パルプ、ポリオレフィン及びアクリル繊維などのフィ
ブリル化繊維を水に添加してナイアガラビーターやパル
パーなどで攪拌し、水スラリーを作製する。その水スラ
リーにアニオン系ポリマー又はカチオン系ポリマーを添
加し均一に分散させる。そのスラリーを、例えば活性炭
繊維と熱融着繊維を水に分散させた液に添加し、攪拌し
ながら所定の固形分濃度に調整する。その後カチオン系
ポリマー又はアニオン系ポリマーを添加し得られた凝集
体水分散液を抄紙機により湿式抄紙法によりシート化
し、乾燥処理を行うことにより得ることができる。
【0020】本発明の光触媒複合コルゲートフィルター
は、光触媒含有シートを波形シート(中芯)に使用する
場合は、特殊活性炭繊維シートを平面状シート(ライナ
ー)に使用し、一方、光触媒含有シートを平面状シート
(ライナー)に使用する場合は、特殊活性炭繊維シート
を波形シート(中芯)に使用し、コルゲート加工を施す
ことにより得ることができる。コルゲートフィルター
は、JIS Z 1516−1995「外装用段ボー
ル」に準拠して作製される。例えば、ライナー上に中芯
を接合した片段ボールを順次接着剤で積層させてコルゲ
ートブロックを作製し、コルゲートブロックのライナ面
に対して垂直に、あるいは一定の角度で斜めに切断して
コルゲートフィルターとすればよい。また、光触媒含有
シートと組み合わせる特殊活性炭繊維シートの種類とし
ては、目的に応じて低級アルデヒド類除去用活性炭繊維
シート、アルカリガス除去用活性炭繊維シート、酸性ガ
ス除去用活性炭繊維シートの中から選択すればよく、通
常は1種類の特殊活性炭繊維シートが採用されるが、複
数の特殊活性炭繊維シートを組み合わせて使用してもよ
い。
【0021】本発明において、枠加工したフィルターの
形状は、通常は四角形であるが、それ以外でも、用途に
あわせて様々な形に加工ればよい。例えば、円形や三角
形、装置の曲線に合わせた形状など、種々の形状に加工
することができる。本発明において、コルゲートの波形
ピッチサイズは1〜15mm、特に3〜8mmが好まし
い。また、高さは1〜15mm、特に3〜8mmが好まし
い。
【0022】以上のような構成を有する本発明の光触媒
複合コルゲートフィルターは、優れた空気清浄能力を持
つため様々な用途に使用でき、例えば、掃除機やエアコ
ン、除湿器や加湿器、家庭用、業務用、車室内空気清浄
機などに好ましく用いられる。
【0023】なお、本発明において、アセアセトアルデ
ヒド、アンモニア、硫化水素の平衡濃度10ppm での平衡
吸着量は、次の方法で測定した。サンプルシートから質
量が異なるように5個の小片をカットし、それぞれアセ
アセトアルデヒド濃度又はアンモニア濃度又は硫化水素
濃度が500ppm、ガス容量3リットルのテドラーバ
ック中に静置し、24時間後に各々のガス濃度を北川式
検知管で測定した。それらのデータをグラフにプロット
して求めた平衡濃度と平衡吸着量の関係式から、濃度1
0ppm 時の平衡吸着量を求めた。
【0024】
【実施例】次に、本発明を実施例によって具体的に説明
するが、本発明は実施例に限定されるものではない。 光触媒含有シート1の製造 湿式抄紙法により、酸化チタン(石原産業社製 ST−
01)20質量%と、活性炭繊維(ユニチカ社製 アド
ール A10)40質量%と、バインダー繊維(ユニチ
カ社製 メルティー3380)40質量%とをシート化
し、目付70g/m2 、厚み0.45mm、の光触媒含
有シートを作製した。このシートの光未照射時の平衡濃
度10ppmでのアンモニアの平衡吸着量は、1.2m
g/gであった。
【0025】光触媒含有シート2の製造 湿式抄紙法により、酸化チタン(石原産業社製 ST−
01)5質量%と、活性炭繊維(ユニチカ社製 アドー
ル A10)40質量%と、バインダー繊維(ユニチカ
社製 メルティー3380)55質量%とをシート化
し、目付70g/m2 、厚み0.45mm、の光触媒含
有シートを作製した。このシートの光未照射時の平衡濃
度10ppmでのアンモニアの平衡吸着量は、0.4m
g/gであった。
【0026】光触媒含有シート3の製造 湿式抄紙法により、酸化チタン(石原産業社製 ST−
01)40質量%と、バインダー繊維(ユニチカ社製
メルティー3380)60質量%とをシート化し、目付
70g/m2 、厚み0.45mm、の光触媒含有シート
を作製した。このシートの光未照射時の平衡濃度10p
pmでのアンモニアの平衡吸着量は、2.5mg/gで
あった。
【0027】特殊活性炭繊維シート1(低級アルデヒド
類除去用活性炭繊維シート)の製造 乾式抄紙法により、活性炭繊維(ユニチカ社製 アドー
ル Aタイプ)80質量%と、バインダー繊維(ユニチ
カ社製 メルティー3380)20質量とをシート化
し、目付70g/m2 、厚み0.4mmの特殊活性炭繊
維シートを作製した。(シート1) このシートの平衡濃度10ppmでのアセトアルデヒド
の平衡吸着量は、30mg/gであった。
【0028】特殊活性炭繊維シート2(アルカリガス除
去用活性炭繊維シート)の製造 乾式抄紙法により、活性炭繊維(ユニチカ社製 アドー
ル Nタイプ)80質量%と、バインダー繊維(ユニチ
カ社製 メルティー3380)20質量とをシート化
し、目付70g/m2 、厚み0.4mmの特殊活性炭繊
維シートを作製した。(シート2) このシートの平衡濃度10ppmでのアンモニアの平衡
吸着量は、75mg/gであった。
【0029】特殊活性炭繊維シート3(酸性ガス除去用
活性炭繊維シート)の製造 乾式抄紙法により、活性炭繊維(ユニチカ社製 アドー
ル Sタイプ)80質量%と、バインダー繊維(ユニチ
カ(株)社製 メルティー3380)20質量とをシー
ト化し、目付70g/m2 、厚み0.4mmの特殊活性
炭繊維シートを作製した。(シート3) このシートの平衡濃度10ppmでの硫化水素の平衡吸
着量は、130mg/gであった。
【0030】実施例1 光触媒含有シート1を波形シートに、特殊活性炭繊維シ
ート1を平面状シートに使用し、ピッチ3mm、高さ3
mm、厚み10mm×100mm×100mmのコルゲー
トフィルター1を作製した。
【0031】実施例2 光触媒含有シート1を波形シートに、特殊活性炭繊維シ
ート2を平面状シートに使用し、実施例1と同様にして
コルゲートフィルター2を作製した。
【0032】実施例3 光触媒含有シート1を波形シートに、特殊活性炭繊維シ
ート3を平面状シートに使用し、実施例1と同様にして
コルゲートフィルター3を作製した。
【0033】実施例4 特殊活性炭繊維シート1を波形シートに、光触媒含有シ
ート1を平面状シートに使用し、実施例1と同様にして
コルゲートフィルター4を作製した。
【0034】実施例5 光触媒含有シート3を波形シートに、特殊活性炭繊維シ
ート1を平面状シートに使用し、実施例1と同様にして
コルゲートフィルター5を作製した。
【0035】比較例1 光触媒含有シート1を波形シートに、市販の不織布(倉
敷繊維加工社製、FL40)に活性炭(GW、クラレ社
製)とアクリル系接着剤を分散した塗液を含浸、乾燥さ
せて作製した吸着脱臭シート(目付;60g/m2)を平
面状シートに使用し、実施例1と同様にしてコルゲート
フィルター6を作製した。
【0036】比較例2 光触媒含有シート1を波形シートと平面状シートの両方
に使用し、実施例1と同様にしてコルゲートフィルター
7を作製した。
【0037】実施例1〜5及び比較例1〜2で得られた
フィルターを用いて次の方法で試験を行い、その性能を
評価した。作製したフィルターを空気清浄機に装着し、
1m3 のアクリル製ボックス内でブラックランプの光強
度が、フィルター表面において1〜2mW/cm2 にな
るように調節した後、通過風量0.5m/sで10pp
m濃度のガスを循環させ、30分後の除去能力で評価し
た。ガスとしては、アセトアルデヒド、アンモニア、硫
化水素及び酢酸をそれぞれ別々に循環させて評価した。
得られた評価結果を表1に示す。
【0038】
【表1】
【0039】表1より明らかなように、実施例1のフィ
ルターは、圧力損失、アセトアルデヒド、アンモニア、
酢酸の除去性能ともバランスのとれた優れたものであっ
た。次に、実施例2は、特殊活性炭繊維シート2のアン
モニア除去性能が高いため、光触媒複合コルゲートフィ
ルターのアンモニア除去性能も非常に高かった。また、
実施例3は、特殊活性炭繊維シート3の硫化水素除去性
能が高いため、光触媒複合コルゲートフィルターの硫化
水素除去性能も非常に高いものであった。さらに、実施
例4は、特殊活性炭繊維シート1を波形シートに、光触
媒含有シート1を平面状シートに使用したものである
が、実施例1と同様の効果を有していた。次に、実施例
5は、光触媒含有シート3のアンモニア除去性能が高い
ため、光触媒複合コルゲートフィルターのアンモニア除
去性能も非常に高かった。
【0040】一方、比較例1は、使用した活性炭のガス
除去性能が低いため、4種類のガスの除去性能がすべて
低かった。また、比較例2は、光触媒含有シートのみを
使用したコルゲートフィルターであるため、アセトアル
デヒドとアンモニアガスの除去性能が低いものであっ
た。
【0041】
【発明の効果】本発明の光触媒複合コルゲートフィルタ
ーは、光触媒含有シートと特殊活性炭繊維シートとを複
合したコルゲートフィルターであるため、各種ガスの除
去性能に優れ、家庭用、業務用、車載用空気清浄機、エ
アコン用フィルターに好適に使用できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) は,本発明の光触媒複合コルゲートフィル
ターの一実施態様を示す斜視図であり,(b) はピッチの
形状(ピッチサイズ)と山の高さを示す説明図である。
【符号の説明】
1 平面状シート(ライナー) 2 波形シート(中芯)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01D 53/86 B01J 20/20 B 4G069 B01J 20/20 F 35/02 J 35/02 B01D 53/36 H Fターム(参考) 4C080 AA05 AA07 BB02 CC02 CC04 CC08 CC12 HH05 JJ06 KK08 LL02 MM02 MM05 NN24 NN26 NN27 4D012 BA03 CA10 CB02 CE03 CF10 CG04 CK10 4D019 AA01 BA03 BA13 BA17 BB03 BB05 BC05 BC07 CA01 CB04 4D048 AA21 AA22 AB03 BA05X BA07X BB08 CD05 EA01 4G066 AA05B BA07 BA36 CA24 CA29 CA52 DA03 4G069 AA03 AA08 BA04B BA08A BA08B BA48A CA10 CA17 DA06 EA10 EA21 FB68

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平面状シート(ライナー)と波形シート
    (中芯)とを構成部材とするコルゲートフィルターであ
    って、波形シート(中芯)が光触媒含有シートであり、
    平面状シート(ライナー)が、低級アルデヒド類除去用
    活性炭繊維シート、アルカリガス除去用活性炭繊維シー
    ト、酸性ガス除去用活性炭繊維シートのうちの少なくと
    も一種類の特殊活性炭繊維シートからなることを特徴と
    する光触媒複合コルゲートフィルター。
  2. 【請求項2】 平面状シート(ライナー)と波形シート
    (中芯)とを構成部材とするコルゲートフィルターであ
    って、平面状シート(ライナー)が光触媒含有シートで
    あり、波形シート(中芯)が、低級アルデヒド類除去用
    活性炭繊維シート、アルカリガス除去用活性炭繊維シー
    ト、酸性ガス除去用活性炭繊維シートのうちの少なくと
    も一種類の特殊活性炭繊維シートからなることを特徴と
    する光触媒複合コルゲートフィルター。
  3. 【請求項3】 光触媒含有シートが、光未照射時におい
    てアンモニアの平衡濃度10ppm での平衡吸着量が0.5mg/
    g 以上である請求項1又は2記載の光触媒複合コルゲー
    トフィルター。
  4. 【請求項4】 特殊活性炭繊維シートが、アセトアルデ
    ヒドの平衡濃度10ppm での平衡吸着量が10mg/g以上であ
    る低級アルデヒド類除去用活性炭繊維シートである請求
    項1〜3のいずれかに記載の光触媒複合コルゲートフィ
    ルター。
  5. 【請求項5】 特殊活性炭繊維シートが、アンモニアの
    平衡濃度10ppm での平衡吸着量が50mg/g以上であるアル
    カリガス除去用活性炭繊維シートである請求項1〜3の
    いずれかに記載の光触媒複合コルゲートフィルター。
  6. 【請求項6】 特殊活性炭繊維シートが、硫化水素の平
    衡濃度10ppm での平衡吸着量が100mg/g 以上である酸性
    ガス除去用活性炭繊維シートである請求項1〜3のいず
    れかに記載の光触媒複合コルゲートフィルター。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019103796A (ja) * 2017-12-13 2019-06-27 株式会社フジコー 浄化槽用脱臭装置及び浄化槽の脱臭方法

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