JP4030228B2 - 光触媒脱臭フィルター - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、少なくとも耐水性バインダーにて波部の頂点と平面シートを接着したことを特徴とする光触媒脱臭コルゲートフィルターに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、工場などにおける工業的に発生する悪臭や、多量の廃棄物を排出する飲食店やホテルなどのサービス産業における廃棄物に起因した悪臭が問題となっていたが、最近では、自動車内や一般室内などの日常生活空間における悪臭もクローズアップされてきている。従って、これら悪臭などの有害物質の除去に対するニーズが高まっており、悪臭除去装置や悪臭除去フィルターなどを組み込んだ空気清浄機やエアコンなどの開発が盛んに行なわれている。
【0003】
一般の空気清浄機やエアコンには、活性炭を含有するフィルターが使用されており、活性炭に悪臭などの有害物質を吸着させる方法がとられている。しかしながら、活性炭は大部分の有害物質に対して吸着作用しか示さず、一定量の有害物質を吸着するとフィルターを交換せねばならない。あるいは、周囲の温度上昇や有害物質の濃度低下などにより、一度吸着した有害物質が離脱し易いという問題点があった。
【0004】
近年、このような問題を解決するために、有害物質を分解し得る触媒を用いた材料、あるいは光触媒と活性炭のような吸着剤とを組み合わせた材料が開発されてきている。例えば、特開平1−234729号公報では、ハニカム状活性炭表面に光触媒能を有する二酸化チタンの層を形成してなる脱臭剤を組み込んだ空気清浄機が開示されている。該空気清浄機には紫外線ランプが装着されており、該脱臭剤に紫外線を照射することによって、二酸化チタンの光触媒作用で活性炭に吸着した有害物質を分解除去する。
【0005】
また、特開平4−256755号公報では、二酸化チタンなどの光触媒を担持させた粒状パルプからなる光触媒除去材といった具合に実に様々な有害物質を分解除去可能な材料が開示されている。
【0006】
しかし、光触媒を用いた脱臭フィルターやシートは炭化水素から構成される有機化合物などは水と二酸化炭素まで分解されるが、NOxやSOxなどの含窒素化合物や含硫黄化合物、家庭内で発生する悪臭物質であるアンモニアやアミンなどの含窒素有機化合物やメチルメルカプタンなどの含硫黄有機化合物などは光触媒作用で分解されても、最終生成物として硝酸イオンや硫酸イオンになり、フィルター上に残留することが知られており、光触媒脱臭性能が低下する問題があった。
【0007】
光触媒脱臭性性能を回復させるには紫外線照射以外に、水洗いにより硝酸イオンや硫酸イオンを洗浄除去させるのが有効である。しかし、通常の光触媒脱臭コルゲートフィルターは完全な耐水性は無く、長時間浸漬させるとコルゲートやハニカムの形状を維持できないのが問題となっていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の問題点を解決するものであり、水洗いにより光触媒脱臭コルゲートフィルターの上に蓄積した硝酸イオンや硫酸イオンを洗浄除去する場合、水洗いにてコルゲートフィルターの形状を維持できる光触媒脱臭フィルターを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者は上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、少なくとも耐水性バインダーにて波部の頂点と平面シートを接着することにより達成できると判明した。
【0010】
すなわち、請求項1 少なくとも耐水性バインダーにて波部の頂点と平面シートを接着したことを特徴とする光触媒脱臭コルゲートフィルター。
【0011】
請求項2 少なくとも耐水性バインダーのガラス転移温度が50℃以下であることを特徴とする請求項1記載の光触媒脱臭コルゲートフィルター。
【0012】
請求項3 少なくともバインダー組成がエチレン−アクリル系共重合体であることを特徴とする請求項1記載の光触媒脱臭コルゲートフィルター。
【0013】
請求項4 少なくとも水洗により光触媒が流出しないことを特徴とする光触媒脱臭シートから構成される請求項1記載の光触媒脱臭コルゲートフィルター。
【0014】
以下に本発明を詳しく説明する。
【0015】
鋭意検討した結果、少なくとも耐水性バインダーにて波部の頂点と平面シートを接着したことを特徴とする光触媒脱臭コルゲートフィルターは実用に耐えうる耐水性をもっていることを見出した。
【0016】
本発明において、光触媒脱臭コルゲートフィルターの耐水性で一番問題となるのは水洗時にコルゲートの形を維持できないところにある。光触媒脱臭コルゲートフィルターは特に接着部分が剥がれてコルゲートの形を維持できない。
【0017】
本発明において、通常コルゲートフィルターは波に加工したシートの頂点にバインダーを着けて、平面シートに接着してコルゲート加工を行う。このバインダーを耐水性のあるバインダーにすることにより、耐水性のあるコルゲートに加工できる。
【0018】
本発明において、耐水性バインダーの耐水性とは水に浸責しても接着力があまり低下しないバインダーを指す。バインダーが水に溶解しないものが耐水性バインダーと言うのではない。
【0019】
本発明において、耐水性バインダーであれば何でもよいと言うわけではなく、接着力に耐水性があることが必要である。また、接着力を得るためにも、耐水性バインダーのガラス転移温度がある程度低い必要がある。
【0020】
本発明において、ガラス転移温度が50℃以上のバインダーは水温よりガラス転移温度が高いので、水に漬けるとバインダーが硬く、脆くなり接着能力が大幅に低下する。耐水性のあるバインダーの中でも最適のガラス転移温度がある。
【0021】
本発明において、耐水性バインダーとしてエチレン−アクリル系共重合体が種々の耐水性バインダーの中でも更に良好であることが判明した。
【0022】
本発明において、光触媒脱臭コルゲートフィルターを構成する光触媒脱臭シートも紫外線照射後の水洗いでも、光触媒が流出しないことが求められる。光触媒を基材の上に有機バインダーなどで塗工したものは紫外線照射によりバインダーが劣化して水洗いで光触媒が流出してしまう。
【0023】
本発明において、光触媒脱臭コルゲートフィルターを構成する光触媒脱臭シートは、光触媒を繊維に直接触れないように繊維中に担持できるので、紫外線照射後、水洗いしても光触媒の流出はない。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明は、少なくとも耐水性バインダーにて波部の頂点と平面シートを接着したことを特徴とする光触媒脱臭コルゲートフィルターを提供する。
【0025】
本発明において吸着剤を含有する光触媒脱臭フィルターで用いられる光触媒とは、0.5〜5eV、好ましくは1〜3eVの禁止帯幅を有する光触媒反応を生ずる半導体であって、光励起で生成したOHラジカルにより有害物質が分解される。光触媒の形状としては、粒子状のものが好ましく、比表面積が10〜500m2/gの粒子を適宜選択して用いる。
【0026】
このような光触媒としては、特開平2−273514号公報に開示されているものを挙げることが可能であり、酸化亜鉛、三酸化タングステン、酸化チタン、酸化セリウムなどの金属酸化物が好ましく、これらの中でも、酸化チタンは、構造安定性、光触媒としての能力、取扱い上の安全性などを考慮した場合、特に好ましい材料である。酸化チタンとしては、二酸化チタンのほか、含水酸化チタン、水和酸化チタン、メタチタン酸、オルトチタン酸、水酸化チタンなどを使用することが可能であり、その結晶型については特に制限はない。酸化チタンを用いる場合には、その比表面積は50〜400m2/gのものが好ましい。さらに、酸化チタンの表面に白金、金、銀、パラジウム、ロジウム、ルテニウムなどの金属、酸化ルテニウム、酸化ニッケルなどの金属酸化物を被覆したものであっても何ら構わない。
【0027】
本発明においての光触媒脱臭フィルターに用いる光触媒脱臭シートは、種々の吸着剤と併用する。吸着剤としては、例えば活性炭、添着活性炭、ヤシ殻活性炭、ゼオライト、ハイシリカゼオライトなど、二酸化マンガン、二酸化鉄など触媒系金属酸化物、白金、プラチナなど貴金属触媒系吸着剤などが挙げられ、これら混合物なども挙げられる。中でも物理吸着方式の吸着剤が好ましく用いられる。これらの吸着剤の形状は特に限定されるものではないが、光触媒、特にアナターゼ型粉末二酸化チタンとの併用を考慮した場合、粒子状のものが好ましく、比表面積が50〜2000 m2/gのものを適宜選択して用いることが好ましい。例えば活性炭の場合には、500〜1500m2/gのものが好ましい。
【0028】
本発明において、光触媒と脱臭剤を併用する時、両者の凝集複合体を作り、光触媒が担持する基材に直接触れないようにすることにより得られる。よって、光触媒脱臭シートを得る方法として、合成繊維やパルプと一緒に漉き込んで光触媒脱臭シートとする内添タイプ、凝集複合体を不織布に挟み込んで光触媒脱臭シートとする封入タイプのものが好ましく用いられる。以下にその方法を列挙する。
【0029】
まず、光触媒と吸着剤、必要ならば担体を水中に添加混合する。微細繊維を用いる場合には、同じくこの段階で水中に添加する。次いで、適当な凝集剤を用いて光触媒と吸着剤(担体、並びに微細繊維)の凝集複合体を形成するか、あるいは粒状に乾燥させるか、適当なバインダーを混合して塗工/乾燥時の接着強度を持たせるように調整する。
【0030】
凝集剤としては、カチオン性高分子凝集剤、例えばカチオン性ポリアクリルアマイド、ポリ塩化アルミニウムなどを使用することができる。好ましくは無機のポリ塩化アルミニウムなどがよい。凝集剤の添加量は、使用する光触媒、担体、吸着剤、微細繊維の種類や配合量によって異なる。
【0031】
さらに、これらのカチオン性高分子凝集剤と複合体を形成し、凝集を強化するようなアニオン性高分子凝集剤、例えばアニオン性ポリアクリルアマイドなど、あるいはアニオン性無機微粒子、例えばコロイダルシリカやベントナイト水分散物などを併用することもできる。
【0032】
内添タイプの場合、上記の凝集複合体水分散物と合成繊維やパルプと混ぜ合わせて、湿式不織布を製造する方法で、光触媒脱臭のシートが得ることができる。
【0033】
本発明で好ましく用いられる合成繊維はポリアミド系繊維、ポリエステル系繊維、ポリアルキレンパラオキシベンゾエート系繊維、ポリウレタン系繊維、ポリビニルアルコール系繊維、ポリ塩化ビニリデン系繊維、ポリ塩化ビニル系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、ポリオレフィン系繊維、フェノール系繊維などの合成繊維、ガラス繊維、金属繊維、アルミナ繊維、活性炭素繊維などの無機繊維、木材パルプ、麻パルプ、コットンリンターパルプなどの天然繊維、再生繊維、あるいはこれらの繊維に親水性や難燃性などの機能を付与した繊維などが好ましく用いられる。
【0034】
次に、封入タイプの光触媒脱臭シートを得る方法について簡単に説明する。
【0035】
本発明において、封入タイプの光触媒脱臭シートの基材としては、該凝集複合体を保持し得るものであれば、いずれでも使用できる。できれば光触媒反応により分解しない基材であることが好ましいが、光触媒脱臭フィルターとした後の加工性も加味して選択する必要があり、不織布が好ましい基材のひとつとして挙げられる。本発明において、封入タイプの光触媒脱臭シートとしては、臭気物質を通過させるための通気性、光触媒を活性化させるための光透過性を有することである。このような基材の形態としては、不織布あるいは多孔質フィルム状などが挙げられるが、坪量、通気性を制御し易く、加工性にも優れている点から不織布が特に好ましい基材である。
【0036】
本発明において好ましく使用できる不織布は、ポリアミド系繊維、ポリエステル系繊維、ポリアルキレンパラオキシベンゾエート系繊維、ポリウレタン系繊維、ポリビニルアルコール系繊維、ポリ塩化ビニリデン系繊維、ポリ塩化ビニル系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、ポリオレフィン系繊維、フェノール系繊維などの合成繊維、ガラス繊維、金属繊維、アルミナ繊維、活性炭素繊維などの無機繊維、木材パルプ、麻パルプ、コットンリンターパルプなどの天然繊維、再生繊維、あるいはこれらの繊維に親水性や難燃性などの機能を付与した繊維などを使用し、各種方法によって製造したものである。
【0037】
不織布の製造方法については特に制限はなく、目的・用途に応じて、乾式法、湿式抄造法、メルトブローン法、スパンボンド法などで得られたウェブをウォータージェット法、ニードルパンチ法、ステッチボンド法などの物理的方法、サーマルボンド法などの熱による接着方法、レジンボンドなどのバインダーによる方法で強度を発現させる方法を適宜組み合わせて製造することができる。
【0038】
本発明において、封入タイプの光触媒脱臭シートの製造方法としては、少なくとも2枚以上の基材を用いて、一方の基材に該複合凝集体を介在させた後、加熱ロールを用いて全面接着する方法、エンボスロールを用いて部分的に接着させる方法、高温の大気中で処理する方法、超音波溶融、レーザー溶融、高周波溶融などにより接着する方法などがあり、これらを単独、あるいは組み合わせて光触媒脱臭シートを製造することができる。
【0039】
本発明における光触媒脱臭コルゲートフィルターは該光触媒脱臭シートを用いて作製される。この場合、コルゲートの大きさやピッチサイズは任意のものが作製できる。
【0040】
本発明において、光触媒脱臭コルゲートフィルター作製時に使用する耐水性バインダーとしては以下のものが挙げられる。ユリア樹脂系バインダー、メラミン樹脂系バインダー、フェノール樹脂系バインダー、エポキシ樹脂系バインダー、アクリルエマルジョン系バインダー、ポリウレタン系バインダー、レゾルシン系バインダー、酢酸ビニル系バインダー、ホットメルトバインダーなどが好ましく用いることができる。
【0041】
本発明において、ガラス転移温度が50℃以上の耐水性バインダーは好ましくない。通常、水でフィルターを洗浄する場合、数℃〜30℃位の温度で洗浄する場合が多く、50℃以上のガラス転移温度を持つバインダーは硬化して、接着力が低下することが判明した。よって、ガラス転移温度が50℃以下のバインダーの方がより好ましく使うことができる。
【0042】
本発明において、少なくともバインダー組成がエチレン−アクリル系共重合体が更に耐水性が良好であると判明した。この組成のバインダーはかなり長い時間、水に浸漬しても粘着力の低下が少なく、コルゲートの形を維持できることが分かった。
【0043】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は本実施例に限定されるものではない。
【0044】
<凝集複合体の作製>
光触媒として二酸化チタン粉末(日本アエロジル社製、P25S6)100重量部、ハイシリカゼオライト(東ソー(株)社製、HSZ−690HOA)、複合フェロケイ酸塩粉末(水澤化学工業社製、ミズカナイトAP)50重量部づつを水中に添加混合した後、凝集剤としてポリ塩化アルミニウム(水澤化学工業社製、PAC)を5重量部添加し、二酸化チタン、ハイシリカゼオライト、複合フェロケイ酸塩の凝集複合体を形成した。該凝集複合体を濾別、乾燥した後、粉砕して凝集複合体を作製した。
【0045】
<内添タイプの光触媒脱臭シートの作製>
芯鞘型熱融着性ポリエステル繊維(ユニチカ社製、#4080、繊度2デニール、繊維長5mm)55重量%、ポリエステル繊維(帝人社製、テピルス、繊度0.5デニール、繊維長5mm)40重量%、針葉樹晒クラフトパルプ(カナダ標準濾水度480mL)5重量%を水中に添加混合し、水分散物を調製した。次に、水分散物に前記記載の該凝集複合体水分散物を該繊維配合分に対して50重量%に相当する量を添加混合し、水性スラリーを調製した。該水性スラリーから円網抄紙機を用いて坪量100g/m2の内添タイプの光触媒脱臭シートを作製して、光触媒脱臭シート1とした。
【0046】
<封入タイプの光触媒脱臭シートの作製>
ポリエステル繊維(旭化成工業社製、ビサイロン、繊度0.15デニール、繊維長7.5mm)70重量%、ポリエステル繊維(帝人社製、テトロン、繊度1.5デニール、繊維長20mm)30重量%を水中に添加混合して水性スラリーを調製し、該水性スラリーより円網抄紙機を用いて坪量60g/m2のウェブを抄造した。次いで、該ウェブを100メッシュのステンレスワイヤーからなる多孔質支持体に積載し、100kg/cm2の高圧柱状水流を噴射して繊維を交絡し 、エアドライヤーで乾燥して封入タイプの不織布を得た。次にこの不織布上に先に得た該凝集複合体とバインダーとして酢酸ビニル系樹脂の顆粒体を該凝集複合体に対して5%重量部を混合したもの積載する。さらに、該凝集複合体積載基材上にさらに1枚上記の不織布を積層した後、160℃に加熱したエンボスロールで加圧し、凝集複合体含有量100g/m2の封入タイプの光触媒脱臭シートの作製して、光触媒脱臭シート2とした。
【0047】
実施例1
先に作製した光触媒脱臭シート1を使用してサイズ200(縦)×200(横)×10(幅)mm、ピッチサイズ4.0mm、高さ2.5mm、波部の頂点と平面シートをガラス転移温度0℃の酢酸ビニル−エチレン共重合エマルジョンバインダーで接着した。十分に乾燥させて約40℃、1時間エージングした後、光触媒脱臭コルゲートフィルターを得て実施例1とした。
【0048】
実施例2
先に作製した光触媒脱臭シート1を使用してサイズ200(縦)×200(横)×10(幅)mm、ピッチサイズ4.0mm、高さ2.5mm、波部の頂点と平面シートをガラス転移温度−20℃の酢酸ビニル−エチレン−アクリル共重合エマルジョンバインダーで接着した。十分に乾燥させて約40℃、1時間エージングした後、光触媒脱臭コルゲートフィルターを得て実施例2とした。
【0049】
実施例3
先に作製した光触媒脱臭シート1を使用してサイズ200(縦)×200(横)×10(幅)mm、ピッチサイズ4.0mm、高さ2.5mm、波部の頂点と平面シートをガラス転移温度10℃のアクリル共重合エマルジョンバインダーで接着した。十分に乾燥させて約40℃、1時間エージングした後、光触媒脱臭コルゲートフィルターを得て実施例3とした。
【0050】
実施例4
先に作製した光触媒脱臭シート2を使用してサイズ200(縦)×200(横)×10(幅)mm、ピッチサイズ4.0mm、高さ2.5mm、波部の頂点と平面シートをガラス転移温度0℃の酢酸ビニル−エチレン共重合エマルジョンバインダーで接着した。十分に乾燥させて約40℃、1時間エージングした後、光触媒脱臭コルゲートフィルターを得て実施例4とした。
【0051】
実施例5
先に作製した光触媒脱臭シート1を使用してサイズ200(縦)×200(横)×10(幅)mm、ピッチサイズ4.0mm、高さ2.5mm、波部の頂点と平面シートをガラス転移温度0℃のエチレン−アクリル共重合エマルジョンバインダーで接着した。十分に乾燥させて約40℃、1時間エージングした後、光触媒脱臭コルゲートフィルターを得て実施例5とした。
【0052】
比較例1
先に作製した光触媒脱臭シート1を使用してサイズ200(縦)×200(横)×10(幅)mm、ピッチサイズ4.0mm、高さ2.5mm、波部の頂点と平面シートをケン化度90%ポリビニルアルコールバインダーで接着した。十分に乾燥させて約40℃、1時間エージングした後、光触媒脱臭コルゲートフィルターを得て比較例1とした。
【0053】
比較例2
先に作製した光触媒脱臭シート1を使用してサイズ200(縦)×200(横)×10(幅)mm、ピッチサイズ4.0mm、高さ2.5mm、波部の頂点と平面シートをガラス転移温度60℃のスチレン−アクリル系ラテックスバインダーで接着した。十分に乾燥させて約40℃、1時間エージングした後、光触媒脱臭コルゲートフィルターを得て比較例2とした。
【0054】
比較例3
酸化チタンと複合フェロケイ酸塩粉末(水澤化学工業社製、ミズカナイトAP)の混合物をアクリル系バインダーで湿式不織布上に塗工して光触媒脱臭シートを得た。このシートを使用してサイズ200(縦)×200(横)×10(幅)mm、ピッチサイズ4.0mm、高さ2.5mm、波部の頂点と平面シートをガラス転移温度60℃のスチレン−アクリル系ラテックスバインダーで接着した。十分に乾燥させて約40℃、1時間エージングした後、光触媒脱臭コルゲートフィルターを得て比較例3とした。
【0055】
<光触媒脱臭フィルターの機器への設置>
上記実施例1〜5、比較例1〜3で作製した光触媒脱臭コルゲートフィルターーを新・鮮風機(三菱製紙製(株)「光触媒方式空気清浄機)の光触媒フィルターをはずして、プレフィルター設置部分に、除塵フィルターと光触媒脱臭コルゲートフィルターを設置した。実施例及び比較例で作製した光触媒脱臭コルゲートフィルターが新・鮮風機の筐体枠にぴったりと収まるように余分な空間を発泡スチロールの立方セルで埋めた。また、現行の新・鮮風機は紫外線ランプ設置部からプレフィルター部まで距離があるので、光触媒脱臭コルゲートフィルターのすぐ風下に20W紫外線ランプ2本を設置した。
【0056】
<光触媒脱臭フィルターの脱臭性能の評価>
実施例1〜5および比較例1〜3の脱臭フィルターを前記の通りに組み込んだ新・鮮風機を用いて、日本電気工業界規格JEM1467の家庭用空気清浄機の脱臭性能試験に沿って脱臭性能を評価した。この時、新・鮮風機に新たに設置した紫外線ランプを点灯させてタバコ5本×5回のタバコ脱臭試験を計10時間連続運転して、実用的な脱臭性能を評価した。
【0057】
<耐水性の評価>
その後、光触媒脱臭コルゲートフィルターを洗剤”アタック”(花王製)10%水溶液に3日間浸責洗浄を行った。フィルターを洗浄水から取り出し、水でよく洗剤を洗い流して、自然乾燥させる。フィルターを洗浄水から取り出すときにその状態をよく観察して、耐水性の評価とした。その結果を表1に示す。
【0058】
【表1】
Figure 0004030228
【0059】
【発明の効果】
耐水性バインダーを使用することにより、長時間水に漬けてもフィルターの形を維持できる、水洗可能な光触媒フィルターが得られることが分かった。

Claims (4)

  1. 少なくとも耐水性バインダーにて波部の頂点と平面シートを接着したことを特徴とする光触媒脱臭コルゲートフィルター。
  2. 少なくともバインダーのガラス転移温度が50℃以下であることを特徴とする請求項1記載の光触媒脱臭コルゲートフィルター。
  3. 少なくともバインダー組成がエチレン−アクリル系共重合体であることを特徴とする請求項1記載の光触媒脱臭コルゲートフィルター。
  4. 少なくとも水洗により光触媒が流出しないことを特徴とする光触媒脱臭シートから構成される請求項1記載の光触媒脱臭コルゲートフィルター。
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