JP2003061942A - 放射線画像撮影装置 - Google Patents

放射線画像撮影装置

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JP2003061942A JP2001256741A JP2001256741A JP2003061942A JP 2003061942 A JP2003061942 A JP 2003061942A JP 2001256741 A JP2001256741 A JP 2001256741A JP 2001256741 A JP2001256741 A JP 2001256741A JP 2003061942 A JP2003061942 A JP 2003061942A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 撮像動作開始から取得したデジタル画像デー
タの保存まで撮像部に接続するケーブルが外れないよう
にロックし、接続切断による撮像駆動エラー、データ伝
送エラー及び撮像部の故障を防ぐことができる放射線画
像撮影装置を提供する。 【解決手段】 放射線が照射された被写体の画像を形成
する撮像部と、当該撮像部に取り外し可能に接続され、
前記撮像部の動作を制御する制御信号を伝送するための
ケーブルとを有する放射線画像撮影装置であって、前記
撮像部と前記ケーブルの接続をロック及びロック解除す
るロック機構を有することを特徴とする放射線画像撮影
装置を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般には、放射線
画像撮影装置に関し、特に、放射線の受光媒体として2
次元に複数の光電変換素子が同一面上に配置されたエリ
アセンサを有して可搬性を兼ね備えた放射線画像撮影装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】被写体に対し照射され、被写体を透過し
た放射線の強度分布を検出し、被写体の放射線画像を得
る方法は、工業用の非破壊検査や医療診断の場で広く一
般に利用されている。
【0003】近年では、微小な光電変換素子又はスイッ
チング素子等から構成される光検出素子をマトリクス状
に配列して構成される2次元アレーセンサと放射線を可
視光に変換するシンチレータとを積層して構成される放
射線検出器を使用した放射線デジタル画像撮影装置が開
発されている。放射線デジタル画像撮影装置は、被写体
を透過した放射線をシンチレータにより可視光に変換
し、この可視光を光検出素子の光電変換部により電気信
号として検出する。この電気信号は各光検出素子から所
定の読出方法により読み出された後、A/D変換され、
その結果、デジタル放射線画像信号が得られる。この放
射線画像信号は後段の画像処理装置により種々の信号処
理がなされた後に、CRT等の再生手段により放射線画
像として再生され、医師によって読影、診断される。
【0004】かかる放射線デジタル画像撮影装置は、銀
塩フィルム及び蛍光板(若しくは増感紙)からなる放射
線画像撮影装置よりも検出できる放射線の範囲(ダイナ
ミックレンジ)が広く、また電気信号に変換された画像
信号が直ちに得られ、そのため、画像処理後の画像も即
時的に得られるという利点がある。更に、得られたデジ
タル画像データは、有線又は無線によるデータ伝送によ
ってシステム制御部又はストレージサーバ等に転送して
容易にデータベース化することができる。
【0005】ところで、医療用静止画用の放射線画像撮
像装置は、被写体となる患者の撮影手法に応じて据置型
と可搬型の二種類を有する。据置型は、一般に、患者を
載せるテーブルの下にフィルム又は光電変換部を内包す
る撮影部を設置し、患者上方より放射線を照射して放射
線画像(例えば、腹部画像等)を取得する。可搬型は、
患者の容態が悪く撮影部の設置したテーブルまで移動で
きない場合や撮影手法が特殊なため据置型では撮影でき
ない場合等に移動型の撮影部(カセッテと呼ばれる)を
患者の下に挿入し、患者上方より放射線を照射して放射
線画像を取得する。特に、前者の場合は、患者のいる場
所まで可搬型放射線画像撮影装置を運ぶ必要があるた
め、可搬性や操作性を考慮して極力小型及び軽量化され
ることが望ましい。
【0006】しかし、放射線デジタル画像撮影装置を可
搬型とした場合は、放射線画像をデジタル画像データと
して出力するのに必要な2次元アレーセンサやA/D変
換回路等、多くの構成要素をカセッテ(以下、電子カセ
ッテと称する)に搭載する必要があるため、フィルムカ
セッテに比べて電子カセッテは小型及び軽量化が困難で
ある。また、無線によるデータ伝送を行う場合はデジタ
ル画像データを一時保存するためのメモリや電子カセッ
テへ電源を供給するための電源部が必要となり、更に小
型及び軽量化が困難となってしまう。
【0007】従って、可搬性や操作性を考慮して電子カ
セッテ内には、少なくとも有線でデータ伝送する回路構
成までを搭載して小型及び軽量化に努め、撮影及びデー
タ伝送時にケーブルを電子カセッテに接続することが提
案されている。
【0008】図10は、従来の可搬型放射線デジタル画
像撮影装置1000を示す概略ブロック図である。画像
撮影装置1000は、患者Pを透過した放射線をデジタ
ル画像データに変換する電子カセッテ1100と、電子
カセッテ1100を駆動する制御信号を送信し、電子カ
セッテ1100からデジタル画像データを受信する制御
部1200がケーブル1300を介して接続される。ま
た、ケーブル1300を介して画像撮影装置1000に
電源の供給をする電源部1400も接続される。
【0009】画像撮影装置1000の駆動において、ケ
ーブル1300と接続しない状態の電子カセッテ110
0を、例えば、図11に示すように、患者Pとベッド1
500の間に挿入し、撮影したい範囲に配置する。ここ
で、図11は、電子カセッテ1100の配置を示す概略
ブロック図である。電子カセッテ1100の配置が終了
したら、ケーブル1300を接続して電子カセッテ11
00と制御部1200及び電源部1400を接続させ
る。そして、ケーブル1300を介して制御部1200
から制御信号及び電源部1400から電源供給を受けて
電子カセッテ1100が駆動し撮影が行われる。撮影中
は、電気カセッテ1100からケーブル1300を介し
て制御部1200へデジタル画像データが伝送される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、電子カセッテ
1100が駆動した状態で、再度電子カセッテ1100
を配置し直すためにケーブル1300を外したり、患者
Pが誤ってケーブル1300を外してしまう場合があ
る。この時、電子カセッテ1100は、ケーブル130
0を介して制御部1200から制御信号及び電源部14
00から電源供給を受けている。従って、制御信号の伝
送が途中で切断されると、電子カセッテ1100が患者
Pの撮影画像を完全にデジタル画像データ化することが
できず再度撮影を行わなければならない。また、電源供
給が途中で切断されても、電子カセッテ1100が動作
を停止してしまうため再度撮影を行わなければならず、
場合によっては電子カセッテ1100が瞬断によって故
障する可能性がある。更に、電子カセッテ1100から
のデジタル画像データを伝送中にケーブル1300を外
してしまうと、デジタル画像データはケーブル1300
が接続されていた状態までの中途半端なデータとなり、
場合によっては再度撮影を行わなければならない。何れ
の場合であっても、患者Pに対して有害な放射線の総照
射量を増加させる危険性が高くなる。
【0011】そこで、本発明は、撮像動作開始から取得
したデジタル画像データの保存まで撮像部に接続するケ
ーブルが外れないようにロックし、接続切断による撮像
駆動エラー、データ伝送エラー及び撮像部の故障を防ぐ
ことができる放射線画像撮影装置を提供することを例示
的目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の一側面としての放射線画像撮影装置は、放
射線が照射された被写体の画像を形成する撮像部と、当
該撮像部に取り外し可能に接続され、前記撮像部の動作
を制御する制御信号を伝送するためのケーブル又は前記
撮像部に電源を供給するケーブルとを有する放射線画像
撮影装置であって、前記撮像部と前記ケーブルの接続を
ロック及びロック解除するロック機構を有することを特
徴とする。かかる放射線画像撮影装置によれば、ロック
機構によって撮像部とケーブルとの接続をロックするの
で、撮像部からケーブルが外れることを防ぐことができ
る。前記ロック機構は、前記ケーブルから電源を供給さ
れ、前記電源が供給されると前記撮像部と前記ケーブル
の接続をロック状態にし、前記電源の供給が停止すると
前記撮像部と前記ケーブルの接続をロック解除状態にす
ることを特徴とする。前記制御信号を受信し、当該制御
信号に基づいて前記ロック機構を制御する制御部を更に
有することを特徴とする。前記制御部は、前記撮像部の
動作を開始する前記制御信号を受信すると、前記ロック
機構を制御して前記撮像部と前記ケーブルの接続をロッ
ク状態にすることを特徴とする。前記制御部は、前記撮
像部と通信可能であり、当該撮像部の動作を開始する信
号を受信すると、前記ロック機構を制御して前記撮像部
と前記ケーブルの接続をロック状態にすることを特徴と
する。前記制御部は、前記撮像部の動作を終了する前記
制御信号を受信すると、前記ロック機構を制御して前記
撮像部と前記ケーブルの接続をロック解除状態にするこ
とを特徴とする。前記制御部は、前記撮像部と通信可能
であり、当該撮像部の動作を終了する信号を受信する
と、前記ロック機構を制御して前記撮像部と前記ケーブ
ルの接続をロック解除状態にすることを特徴とする。こ
れにより、撮像部の動作中にケーブルが外れることによ
って生じる制御信号伝送エラー、撮像部の駆動エラー、
画像伝送エラーを防ぐことができる。また、撮像部への
電源供給の瞬断を防ぐことができる。前記撮像部と前記
ケーブルの接続のロック状態を解除するための入力部を
更に有し、前記制御部は、前記入力部から解除命令が入
力されたかどうかを判断し、当該入力命令が入力された
と判断すると前記ロック機構を制御して前記撮像部と前
記ケーブルの接続をロック解除状態にすることを特徴と
する。これにより、撮像部とケーブルの接続のロック状
態を解除するためには入力部から解除命令を入力するこ
とが必要となり、撮像部とケーブルの接続に関する安全
性がより高まる。前記撮像部と前記ケーブルの接続のロ
ック状態を解除するための入力部を更に有し、前記制御
部は、前記撮像部の動作を開始する前記制御信号を受信
すると、前記入力部から入力された解除命令を遮断する
ゲートを更に有することを特徴とする。前記撮像部と前
記ケーブルの接続のロック状態を解除するための入力部
を更に有し、前記制御部は、前記撮像部の動作を開始す
る前記制御信号を受信すると、前記入力部から入力され
た解除命令を所定期間遮断するゲートを更に有すること
を特徴とする。前記撮像部と前記ケーブルの接続のロッ
ク状態を解除するための入力部を更に有し、前記制御部
は、前記撮像部から前記撮像部の動作を開始する前記信
号を受信すると、前記入力部から入力された解除命令を
遮断するゲートを更に有することを特徴とする。これに
より、撮像部の動作中に撮像部とケーブルの接続のロッ
ク状態が解除されることを防ぐことができる。前記ロッ
ク機構が、前記撮像部と前記ケーブルの接続をロック状
態にしているか前記撮像部と前記ケーブルの接続をロッ
ク解除状態にしているかを表示する表示部を更に有する
ことを特徴とする。これにより、ロック機構が撮像部と
ケーブルの接続をロックしているかどうか(即ち、撮像
部とケーブルの接続状態)を表示部に表示させることが
可能となり、撮影作業をスムーズに行うことができる。
【0013】本発明の更なる目的又はその他の特徴は、
以下添付図面を参照して説明される好ましい実施例によ
って明らかにされるであろう。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明の放射線画像撮影装置1について説明する。但し、本
発明はこれらの実施例に限定するものではなく、本発明
の目的が達成される範囲において、各構成要素が代替的
に置換されてもよい。ここで、図1は、本発明の放射線
画像撮影装置1の概略ブロック図である。放射線画像撮
影装置1は、同図に示すように、電子カセッテ10と、
ケーブル30と、システム制御部40と、電源部50
と、記憶装置60と、放射線発生装置70とを有する。
放射線画像撮影装置1は、放射線を照射して被写体の内
部構造をデジタル画像データとして取得するデジタル撮
影装置である。
【0015】電子カセッテ10は、シンチレータ11
と、光像検出部12と、光量モニタ部13と、電気基板
14と、接続制御部15と、コネクタ16と、インジケ
ータ17と、電源ケーブル18と、信号ケーブル19
と、ロック機構20とを有する。電子カセッテ10は、
被写体を透過した放射線を可視光に変換し、かかる可視
光を電気信号に変換して被写体のデジタル画像データを
形成する撮像部である。
【0016】シンチレータ11は、被写体を透過した放
射線を可視光に変換する。シンチレータ11では、エネ
ルギーの高い放射線によって蛍光体の母体物質が励起さ
れ、再結合する際の再結合エネルギーにより可視領域の
蛍光が得られる。かかる蛍光は、CaWO4などの母体
自身によるものやCSI:TI、ZnS:Agなどの母
体内に付活された発光中心物質によるものがある。
【0017】光像検出部12は、シンチレータ11に密
着して配置され、例えば、公開特許平成8年第1160
44号公報で開示されているように、薄膜トランジスタ
TFTをマトリックス状に配列して構成されている。光
像検出部12は、放射線の照射により発光したシンチレ
ータ11からの可視光を電気信号に変換する。
【0018】光量モニタ部13は、光像検出部12の裏
面にアモルファスシリコン受光素子を成膜して構成さ
れ、放射線露光量を監視する。光量モニタ部13は、放
射線の照射により発光したシンチレータ11からの可視
光のうち、光像検出部12を透過する光を検出し、シス
テム制御部40に伝送する。
【0019】電気基板14は、放射線発生装置70から
発信される制御信号に応じて光像検出部12を駆動する
ドライブ回路142と、ドライブ回路142より光像検
出部12内のマトリックスを選択し各マトリクスのデー
タを増幅するアンプ144と、アンプ144からの出力
をデジタル変換するA/D回路146と、ドライブ回路
142及びA/D回路146によって順次デジタル化さ
れた画像データをシリアライズするシリアライズ回路1
48を搭載され、各構成要素間の電源系の伝送を行う電
源ケーブル18と信号系の伝送を行う信号ケーブル19
が配線されている。
【0020】接続制御部15は、ケーブル30の電子カ
セッテ10への接続を検出し、ロック機構20の制御を
行うと共にロック機構20のロック状態をインジケータ
17及びシステム制御部40に伝送する。具体的には、
接続制御部15は、電子カセッテ10にケーブル30が
接続されると電源ケーブル18aを介して電源部50か
ら電源供給される。従って、接続制御部15は、電源供
給を受けてケーブル30の電子カセッテ10への接続を
検出する。また、接続制御部15は、電子カセッテ10
にケーブル30が接続されると信号ケーブル19cを介
してシステム制御部40と通信可能となり、システム制
御部40からの信号を受けて信号ケーブル19aを介し
てロック機構20のロック状態を制御し、ロック機構2
0のロック状態を示す信号を信号ケーブル19bを介し
てインジケータ17及び信号ケーブル19cを介してシ
ステム制御部40に伝送する。なお、接続制御部15
を、電子カセッテ10と通信可能にし、電子カセッテ1
0からの信号を受けてロック機構20のロック状態を制
御することも可能である。
【0021】コネクタ16は、ケーブルコネクタ32が
接続される接続口であり、ケーブル30を着脱可能にす
る。コネクタ16は、電源線と信号線の複合ケーブルで
あるケーブル30に合わせて電源系と信号系に分離され
ている。
【0022】インジケータ17は、ロック機構20のロ
ック状態を表示する表示灯であり、電子カセッテ10に
ケーブル30が接続されると電源ケーブル18cを介し
て電源部50から電源供給される。インジケータ17
は、ロック機構20のロック状態を示す信号を信号ケー
ブル19bを介して受けて、例えば、ロック機構20の
ロックが解除されていればケーブル30が着脱可能であ
ることを表示する青系色を点灯し、ロック機構20がロ
ックされていればケーブル30が着脱不可であることを
表示する赤系色を点灯する。
【0023】電源ケーブル18は、電源部50から電子
カセッテ10の各構成要素へ電源を伝送する。電源ケー
ブル18は、電源部50から接続制御部15までの電源
供給を担う電源ケーブル18a、電源ケーブル18aか
ら分離しロック機構20までの電源供給を担う電源ケー
ブル18b、電源ケーブル18aから分離しインジケー
タ17までの電源供給を担う電源ケーブル18c、電源
部50から電気基板14側、即ち、センサ側の各構成要
素の駆動に必要な電源供給を担う電源ケーブル18dを
含む。
【0024】信号ケーブル19は、接続制御部15とロ
ック機構20間の通信を可能にする信号ケーブル19
a、接続制御部15とインジゲータ17間の通信を可能
にする信号ケーブル19b、接続制御部15とシステム
制御部40間の通信を可能にする信号ケーブル19c、
電気回路14とシステム制御部40間の通信を可能にす
る信号ケーブル19dを含む。
【0025】ロック機構20は、図2に示すように、直
動型のソレノイド22と、ソレノイド22内の可動鉄心
24と、励磁コイル26とを有し、電子カセッテ10の
コネクタ16とケーブル30のケーブルコネクタ32と
の接続をロック及び解除する。ここで、図2は、ロック
機構20の断面ブロック図であり、図2(a)は、ケー
ブル30のケーブルコネクタ32と電子カセッテ10の
コネクタ16が接続されていない場合を示すロック機構
20の断面ブロック図、図2(b)は、ケーブル30の
ケーブルコネクタ32と電子カセッテ10のコネクタ1
6が接続された場合を示すロック機構20の断面ブロッ
ク図、図2(c)は、ケーブル30のケーブルコネクタ
32と電子カセッテ10のコネクタ16の接続をロック
した場合を示すロック機構20の断面ブロック図であ
る。
【0026】図2(a)を参照するに、ロック機構20
は、ケーブル30のケーブルコネクタ32が電子カセッ
テ10のコネクタ16に接続されていないため電源供給
を受けていない。従って、可動鉄心24は、ソレノイド
22内部の図示しないスプリングによってソレノイド2
2内に収納されている。
【0027】図2(b)を参照するに、ロック機構20
は、ケーブル30のケーブルコネクタ32が電子カセッ
テ10のコネクタ16に接続されているため電源ケーブ
ル18bを介して通電されている。しかし、ロック機構
20は、接続制御部15からのロック信号が信号ケーブ
ル19aを介して伝送されていないため励磁コイル26
への電源供給は行わず、図2(a)に示した場合と同様
に可動鉄心24はソレノイド22内に収納されている。
かかる場合において、ロック機構20はケーブル30の
接続を機械的にロックしていないため、ケーブル は着
脱可能である。
【0028】図2(c)を参照するに、ロック機構20
は、接続制御部15から信号ケーブル19aを介してロ
ック信号を受け、励磁コイル26へ電源供給を行い励磁
コイル26に電磁エネルギーを発生させる。可動鉄心2
4は電磁エネルギーによって経位変化する運動力を受
け、可動鉄心24の端部24aがソレノイド22より突
出する。突出した可動鉄心24の端部24aは、ケーブ
ルコネクタ32の凹部32aに収まりケーブル30の接
続をロックする。かかる場合において、ロック機構20
はケーブル30の接続を機械的にロックしているため、
ケーブル30は着脱不可能である。
【0029】ケーブル30は、電子カセッテ10とシス
テム制御部40間のデータ伝送を行う信号線と電子カセ
ッテ10と電源部50間の電源供給を行う電源線で構成
され、電子カセッテ10とシステム制御部40及び電源
部50を接続する。ケーブル30は、信号系と電源系の
電線の複合ケーブルであるが、システム制御部40及び
電源部50側の端部では信号線と電源線に分離してシス
テム制御部40及び電源部50に接続される。ケーブル
30の電子カセッテ10側の端部にはケーブルコネクタ
32が設けられている。
【0030】ケーブルコネクタ32は、電子カセッテ1
0のコネクタ16と着脱可能になっており、電源線と信
号線の複合ケーブルであるケーブル30に合わせて電源
系と信号系に分離されている。また、ケーブルコネクタ
32は凹部32aを有し、凹部32aにロック機構20
の可動鉄心24の端部24aが嵌合することで、電子カ
セッテ10とケーブル30の接続を機械的にロックす
る。
【0031】再び図1に戻って、システム制御部40
は、入力装置42と、モニタ44とを有し、モニタ44
への表示データの切替え、デジタル画像データの補正、
空間フィルタリング処理などをリアルタイムで行った
り、階調処理、DR圧縮処理等を行う。システム制御部
40は、処理の行われたデジタル画像データをモニタ4
4に表示すると共に記憶装置60に格納する。
【0032】システム制御部40は、ケーブル30を介
して電子カセッテ10と接続され、接続制御部15と通
信可能となる。システム制御部40は、接続制御部15
との通信によってロック機構20のロック状態を受け取
り、モニタ44に表示する。更に、システム制御部40
は、入力装置42からの入力情報に基づいて放射線発生
装置70及び電気基板14、即ち、センサ側の各構成要
素を駆動する。
【0033】システム制御部40は、図示しないLAN
ボードを搭載しており、LANボードを介してLANに
接続することが可能である。LANには、画像をファイ
リングするファイリングサーバ、画像をフィルムに出力
するイメージプリンタ、複雑な画像処理や診断支援を行
う画像処理用端末などが接続される。システム制御部4
0は、所定のプロトコル(例えば、DICOM)にした
がって、デジタル画像データを出力する。放射線画像撮
影装置1の操作者は、撮影終了後にLAN接続の可能な
ポートのある場所に移動して出力作業を行う。但し、撮
影場所内にポートを設けて、撮影終了後直ぐに出力作業
を行ってもよい。
【0034】入力装置42は、タッチパネル、マウス、
キーボード、フットスイッチなどを含む。入力装置42
を介して放射線画像撮影装置1の操作者は、撮影に必要
な撮影条件(例えば、放射線管電圧、管電流、放射線照
射時間等)及び撮影タイミング、画像処理条件、被検者
ID、取り込み画像の処理方法などの設定を行うことが
できる。
【0035】モニタ44は、例えば、CRTディスプレ
イからなり、入力装置42により入力された撮影条件、
撮影した画像及びロック機構20のロック状態等を表示
する。モニタ44に表示される内容は、システム制御部
40の制御よって自動的に切替るが、図示しない切替ボ
タンによって手動で切替ることもできる。モニタ44
は、システム制御部40からコネクタロック機構20が
ロックしていない信号を受け取った場合は、ケーブル3
0の着脱が可能な状態である内容(例えば、「ロックが
解除されています。ケーブルの着脱が可能です。」)を
表示し、コネクタロック機構20がロックされている信
号を受け取った場合は、ケーブル30の着脱が不可能な
状態である内容(例えば、「ロックされています。ケー
ブルの着脱は不可能です。」)を表示する。また、モニ
タ44は、システム制御部40からデジタル画像データ
を受け取り表示する。
【0036】電源部50は、ケーブル30及び電源ケー
ブル18を介して放射線画像撮影装置1の各部に電源供
給する。電源部50は、可搬性を考慮して、図示しない
キャスター付きの筐体にシステム制御部40と共に収納
される。
【0037】記憶装置60は、システム制御部40によ
って各種処理が施されたデジタル画像データを保存す
る。記憶装置60としては、大容量、高速且つ高信頼性
を満たすデータ保存装置が好ましく、例えば、RAID
等のハードディスクアレーがより好ましい。
【0038】可搬型放射線発生装置70は、放射線管球
72と、高圧発生電源74と、放射線絞り76とを有
し、例えば、X線を発生させる。放射線管球72は、シ
ステム制御部40に制御された高圧発生電源74によっ
て駆動され、放射線ビームを放射する。放射線絞り76
は、撮影領域の変更に伴い、不必要な放射線照射を行わ
ないように放射線ビームを整形する。放射線ビームは、
患者の撮影部位に向けられる。
【0039】放射線撮影に際して、先ず電子カセッテ1
0を撮影したい範囲に配置する。このとき、ケーブル3
0のケーブルコネクタ32は電子カセッテ10のコネク
タ16に接続されていない(即ち、ケーブル30が電子
カセッテ10に接続されていない)ため電源部50から
電子カセッテ10へは通電されていない。従って、電子
カセッテ10内部の各構成要素は動作しない。通電され
ない状態のロック機構20は、ロックの動作が作用しな
いためケーブルコネクタ32をコネクタ16へ接続でき
る状態にしており、更に、インジケータ17の表示灯は
点灯しない。
【0040】また、システム制御部40では、電子カセ
ッテ10の接続制御部15と通信が途絶えていることか
らケーブル30が電子カセッテ10と接続されていない
ことを認識し、モニタ44に信号を伝送して非接続状態
である内容(例えば、「ケーブルが接続されていませ
ん。」)を表示させる。
【0041】かかる状態における各構成要素の状態を図
3に示す。図3は、撮影開始前の電子カセッテ10とシ
ステム制御部40が接続していない状態を示す概略ブロ
ック図である。ロック機構20は、解除状態であり、イ
ンジケータ17の表示灯は点灯していない。また、電気
基板14、即ち、センサ側も駆動しない。そして、モニ
タ44はケーブル30が電子カセッテ10に接続されて
いないことを表示している。この状態のときに電子カセ
ッテ10の配置を行う。
【0042】次に、電子カセッテ10の配置が終了しケ
ーブル30のケーブルコネクタ32が電子カセッテ10
のコネクタ16に接続されると、電源ケーブル18aを
介して接続制御部15まで電源部50から電源供給され
る。また、電源ケーブル18aから分離した電源ケーブ
ル18bを介してロック機構20まで、更に電源ケーブ
ル18aから分離した電源ケーブル18cを介してイン
ジケータ17まで電源供給される。
【0043】撮影動作が開始され、システム制御部40
から電子カセッテ10へ撮影開始の信号が伝送されるま
では、電源部50からは接続制御部15、ロック機構2
0及びインジケータ17の動作に必要な電源しか供給さ
れない。従って、電源ケーブル18dを介して電気基板
14、即ち、センサ側の各構成要素へはまだ電源供給さ
れていない。また、接続制御部15は、システム制御部
40から撮影開始の信号を受けるまではロック機構20
へ信号ケーブル19aを介して接続をロックする信号を
伝送しないので、ケーブル30は自由に着脱できるよう
になっている。但し、接続制御部15は、インジケータ
17に対して信号ケーブル19bを介して信号を伝送
し、インジケータ17にケーブル30が着脱可能なこと
を示す青系色を点灯させる。
【0044】また、接続制御部15は、ケーブル30が
電子カセッテ10に接続されたことを信号ケーブル19
cを介してシステム制御部40へ伝送する。この情報を
基にシステム制御部40はモニタ44に信号を伝送し
て、ケーブル30が着脱可能な状態である内容(例え
ば、「ロックが解除されています。ケーブルの着脱が可
能です。」)を表示させる。
【0045】かかる状態における各構成要素の状態を図
4に示す。図4は、撮影開始前の電子カセッテ10とシ
ステム制御部40が接続された状態を示す概略ブロック
図である。ロック機構20は既に通電されているが、接
続制御部15からの接続をロックする信号を受けていな
いためケーブル30はまだ外すことができる状態であ
り、インジケータ17の表示灯は青系色に点灯する。こ
の状態において、まだ電気基板14、即ち、センサ側は
駆動しない。そして、モニタ44はケーブル30が着脱
可能なことを表示する。この状態のときに電子カセッテ
10の配置は終了しているが、ケーブル30を外して電
子カセッテ10の配置を変えたり撮影を中断することが
できる。
【0046】次に、入力装置42を介してシステム制御
部40に撮影開始が伝えられる。システム制御部40
は、撮影開始を受けて信号ケーブル19cを介して接続
制御部15へ撮影開始の信号を伝送する。接続制御部1
5は撮影開始の信号を受けてロック機構20へ信号ケー
ブル19aを介して接続をロックする信号を伝送し、ロ
ック機構20はケーブルコネクタ32の接続をロックす
る。同時に、接続制御部15はインジケータ17へ信号
ケーブル19bを介して接続をロックする信号を伝送
し、インジケータ17にケーブルコネクタ32が着脱不
可能なことを示す赤系色を点灯させる。このとき、ケー
ブル30を外すことができなくなっている。
【0047】接続制御部15は、ロック機構20、イン
ジケータ17へ接続をロックする信号を伝送した後、シ
ステム制御部40へケーブル30の接続がロックされた
ことを信号ケーブル19cを介して伝送する。この情報
を基にシステム制御部40はモニタ44に信号を伝送し
て、ケーブル30が着脱不可能な状態である内容(例え
ば、「ロックされています。ケーブルの着脱は不可能で
す。」)を表示させる。
【0048】次に、システム制御部40は、電源部50
に電源ケーブル18dを介して電気基板14側、即ち、
センサ側の各構成要素の駆動に必要な電源を供給する信
号を伝送する。同時に、システム制御部40は、撮影開
始の信号をケーブル30及びケーブル19dを介して電
気基板14に伝送する。また、システム制御部40は、
可搬型放射線発生装置70の放射線管球72を高圧発生
電源74によって駆動し、更に放射線絞り76を駆動し
て照射野を指定して放射線ビームを放射させる。電気基
板14に搭載されているドライブ回路142は、光量モ
ニタ部13の放射線曝射終了信号、又は高圧発生電源7
4からの高圧印加電源、又は放射線管球72電流の信号
を検出して、TFTスイッチを駆動させ電荷を読み出
す。
【0049】システム制御部40は、光量モニタ部13
で取得した放射線露光量の情報に基づいて高圧発生電源
74を駆動して放射線を遮断又は調節する。ドライブ回
路142は、システム制御部40の制御下で光像検出器
12を駆動し、各画素から信号を読み出す。デジタル画
像データは、ドライブ回路142が選択した光像検出器
12内の各マトリックスのデータがアンプ144により
増幅され、増幅されたデータをA/D回路146により
デジタルに変換し、ドライブ回路142及びA/D回路
146で順次デジタル化された画像データをシリアライ
ズ回路148によりシリアライズすることによって取得
する。取得したデジタル画像データは、システム制御部
40に伝送され、記憶装置60に保存される。
【0050】かかる状態における各構成要素の状態を図
5に示す。図5は、撮影開始から取得したデジタル画像
データの保存までの電子カセッテ10とシステム制御部
40が接続された状態を示す概略ブロック図である。ロ
ック機構20は、接続制御部15からの接続のロックの
信号を受けて接続をロックし、インジケータ17の表示
灯は赤系色に点灯する。また、モニタ部44はケーブル
30が着脱不可能なことを表示する。電気基板14、即
ち、センサ側は、撮影のための駆動を開始し、取得した
デジタル画像データはシステム制御部40に伝送され保
存される。この状態において、電子カセッテ10とケー
ブル30の接続は解除できないため、センサ駆動中に接
続が切断されたことによって起こり得る撮影駆動エラ
ー、デジタル画像データ伝送エラー及びセンサの故障な
どを回避することができる。
【0051】システム制御部40へのデジタル画像デー
タの伝送終了後、電源部50は、システム制御部40か
ら電源供給停止の信号によって電気基板14、即ち、セ
ンサ側の各構成要素へ電源供給を停止する。
【0052】システム制御部40は、デジタル画像デー
タの記憶装置60への保存及び電源部50への電源供給
停止の信号の伝送した後、接続制御部15へ信号ケーブ
ル19cを介して撮影終了の信号を伝送する。接続制御
部15は、撮影終了の信号を受けてロック機構20へ信
号ケーブル19aを介してロックを解除する信号を伝送
してケーブルコネクタ32のロックを解除し、同時にイ
ンジケータ17へは信号ケーブル19bを介してロック
を解除する信号を伝送し、インジケータ17にケーブル
30が着脱可能なことを示す青系色を点灯させる。この
とき、ケーブル30を外すことが可能となる。
【0053】接続制御部15は、ロック機構20及びイ
ンジケータ17へロックを解除する信号を伝送した後、
システム制御部40へ接続のロックが解除されたことを
信号ケーブル19cを介して伝送する。この情報を基に
システム制御部40はモニタ44に信号を伝送して、ケ
ーブル30が着脱可能な状態である内容(例えば、「ロ
ックが解除されています。ケーブルの着脱が可能で
す。」)を表示させる。
【0054】放射線画像撮影装置1の操作者は、インジ
ケータ17及び/又はモニタ44の表示を確認した後、
コネクタ16からケーブルコネクタ32を外して電子カ
セッテ10とケーブル30を分離し撮影作業を終了す
る。
【0055】以上より、放射線画像撮影装置1は、撮影
動作開始から取得したデジタル画像データの保存まで電
子カセッテ10とシステム制御部40の間のケーブル3
0の接続が切断されないようにロックし、接続が切断さ
れたことによって起こり得る撮影駆動エラー、デジタル
画像データ伝送エラー及びセンサの故障などを回避する
ことができる。
【0056】次に、図6を参照して、放射線画像撮影装
置1の変形例を説明する。図6は、本発明の放射線画像
撮影装置2を示す概略ブロック図である。図6の放射線
画像撮影装置2は、図1の放射線画像撮影装置1と同様
であるが、電子カセッテ10Aの構成が異なる。その
他、図1に示すのと同一の参照符号を付したものはその
参照符号の表す部材と同一であるものとし、重複説明は
省略する。
【0057】電子カセッテ10Aは、接続制御部15の
代わりに接続制御部15Aを有し、更に、解除ボタン8
0と、信号ケーブル19eが追加構成されている。
【0058】接続制御部15Aは、ケーブル30の電子
カセッテ10Aへの接続を検出し、ケーブル30の接続
をロックする。接続制御部15Aはシステム制御部40
と通信して電子カセッテ10Aとケーブル30の接続ロ
ックの解除が可能な状態及び不可能な状態を検出する。
解除が可能であれば解除ボタン80からの入力信号(即
ち、ロックの解除信号)を受け付けるゲート82を開
き、解除が不可能であればゲート82を閉じて解除ボタ
ン80からの入力信号を遮断する。また、接続制御部1
5Aは、システム制御部40と通信して、所定期間だけ
ゲート82を閉じて解除ボタン80からの入力信号を遮
断することもできる。
【0059】解除ボタン80は、信号ケーブル19eを
介して接続制御部15Aと接続されている。解除ボタン
80を押すことにより、ロック機構20における接続の
ロックを解除することができる。信号ケーブル19eと
接続制御部15Aの間には信号のゲート82が設けられ
ており、ゲート82の開閉により、入力信号が接続制御
部15Aへ伝送/遮断される。
【0060】以下、電子カセッテ10Aへのケーブル3
0の接続動作について説明する。
【0061】ケーブル30のケーブルコネクタ32が電
子カセッテ10Aのコネクタ16に接続されていない場
合、ロック機構20は、ケーブル30のケーブルコネク
タ32をコネクタ16へ接続できる状態にしており、更
にインジケータ17の表示灯は点灯しない。また、モニ
タ44は非接続状態である内容(例えば、「ケーブルが
接続されていません。」)を表示する。
【0062】かかる状態における各構成要素の状態を図
7に示す。図7は、撮影開始前の電子カセッテ10Aと
システム制御部40が接続していない状態を示す概略ブ
ロック図である。ロック機構20は、解除状態であり、
インジケータ17の表示灯は点灯していない。また、電
気基板14、即ち、センサ側も駆動しない。そして、モ
ニタ44はケーブル30が電子カセッテ10Aに接続さ
れていないことを表示している。この状態のときに電子
カセッテ10の配置を行う。
【0063】次に、ケーブル30のケーブルコネクタ3
2が電子カセッテ10Aのコネクタ16に接続される
と、電源ケーブル18aを介して接続制御部15Aまで
電源部50から電源供給される。接続制御部15Aは、
電源供給を受けてケーブルコネクタ32が接続されたこ
とを認識する。また、また、電源ケーブル18aから分
離した電源ケーブル18bを介してロック機構20ま
で、更に電源ケーブル18aから分離した電源ケーブル
18cを介してインジケータ17まで電源供給される。
【0064】接続制御部15Aは、ケーブル30が接続
したことを認識するとロック機構20へ信号ケーブル1
9aを介して接続をロックする信号を伝送し、ケーブル
コネクタ32の接続をロックする。しかし、解除ボタン
80によってロックは解除可能なため、接続制御部15
Aはインジケータ17に対して信号ケーブル19bを介
して信号を伝送し、インジケータ17にケーブル30の
ロックが解除可能なことを示す青系色を点灯させる。
【0065】また、接続制御部15Aは、ロック機構2
0及びインジケータ17に上述した信号を伝送した後、
システム制御部40へケーブル30が接続状態であるこ
とを信号ケーブル19cを介して伝送する。この情報を
基にシステム制御部40はモニタ44に信号を伝送し、
モニタ44はケーブル30が着脱可能な状態である内容
(例えば、「ロックを解除できます。ケーブルの着脱が
可能です。」)を表示する。
【0066】撮影動作が開始され、システム制御部40
から電子カセッテ10Aへ撮影開始の信号が伝送される
までは、電源部50からは接続制御部15、ロック機構
20及びインジケータ17の動作に必要な電源しか供給
されない。従って、電源ケーブル18dを介して電気基
板14、即ち、センサ側の各構成要素へはまだ電源供給
されていない。
【0067】このとき、電子カセッテ10Aの配置を変
えるなど、電子カセッテ10Aからケーブル30を外す
必要が生じた場合は、解除ボタン80を押してロックを
解除する。解除ボタン80が押されると、信号ケーブル
19eを介してロック解除の信号が接続制御部15Aへ
伝送され、接続制御部15Aはロック機構20へ信号ケ
ーブル19aを介してロック解除の信号を伝送し、ケー
ブルコネクタ32の接続のロックが解除される。このと
き、ケーブル30を外すことが可能となる。また、モニ
タ44は、再度非接続状態である内容を表示する。
【0068】ケーブル30を再度接続すると、上述した
接続時の動作が行われてケーブルコネクタ32の接続が
ロックされるが、モニタ44は、ケーブル30が着脱可
能な状態である内容を表示する。
【0069】かかる状態における各構成要素の状態を図
8に示す。図8は、撮影開始前の電子カセッテ10Aと
システム制御部40が接続された状態を示す概略ブロッ
ク図である。ロック機構20は通電され、接続制御部1
5からの接続をロックする信号によりケーブル30の接
続はロックされる。解除ボタン80によってロックは解
除可能なため、インジケータ17の表示灯は青系色に点
灯する。この状態において、まだ電気基板14、即ち、
センサ側は駆動しない。そして、モニタ44はケーブル
30が着脱可能なことを表示する。この状態のときに電
子カセッテ10Aの配置は終了しているが、ケーブル3
0の接続を解除して電子カセッテ10Aの配置を変えた
り撮影を中断することができる。
【0070】次に、入力装置42を介してシステム制御
部40に撮影開始が伝えられると、システム制御部40
は、信号ケーブル19cを介して接続制御部15Aへ撮
影開始の信号を伝送する。接続制御部15Aは撮影開始
の信号を受けると、解除ボタン80からの入力信号のゲ
ート82をクローズし、接続のロック状態を維持する。
従って、ロック機構20はケーブルコネクタ32の接続
のロックを継続する。また、接続制御部15Aはインジ
ケータ17へ信号ケーブル19bを介して撮影開始の信
号を伝送し、インジケータ17にケーブルコネクタ32
の接続のロック解除が不可能なことを示す赤系色を点灯
させる。このとき、ケーブル30を外すことが不可能と
なる。
【0071】その後、接続制御部15Aは、システム制
御部40へ接続のロック解除が不可能であることを信号
ケーブル19cを介して伝送する。この情報を基にシス
テム制御部40はモニタ44に信号を伝送して、ロック
解除が不可能な状態である内容(例えば、「撮影中で
す。ロック解除はできません。」)を表示させる。
【0072】次に、システム制御部40は、上述した撮
影動作と同様に、電源部50に電源ケーブル18dを介
して電気基板14側、即ち、センサ側の各構成要素の駆
動に必要な電源を供給する信号を伝送する。同時に、シ
ステム制御部40は、撮影開始の信号をケーブル30及
びケーブル19dを介して電気基板14に伝送する。ま
た、システム制御部40は、可搬型放射線発生装置70
の放射線管球72を高圧発生電源74によって駆動し、
更に放射線絞り76を駆動して照射野を指定して放射線
ビームを放射させる。そして、システム制御部40は、
電気基板14側、即ち、センサ側の各構成要素を駆動さ
せてデジタル画像データを取得し、記憶装置60へ保存
する。
【0073】かかる状態における各構成要素の状態を図
9に示す。図9は、撮影開始から取得したデジタル画像
データの保存までの電子カセッテ10Aとシステム制御
部40が接続された状態を示す概略ブロック図である。
接続制御部15Aは、解除ボタン80からの解除信号を
クローズし、接続のロック状態を継続する。インジケー
タ17の表示灯は赤系色に点灯する。また、モニタ部4
4は接続が解除不可能であることを表示する。電気基板
14、即ち、センサ側は、撮影のための駆動を開始し、
取得したデジタル画像データはシステム制御部40に伝
送され保存される。この状態において、電子カセッテ1
0Aとケーブル30の接続は解除できないため、センサ
駆動中に接続が切断されたことによって起こり得る撮影
駆動エラー、デジタル画像データ伝送エラー及びセンサ
の故障などを回避することができる。
【0074】システム制御部40へのデジタル画像デー
タの伝送終了後、電源部50は、システム制御部40か
ら電源供給停止の信号によって電気基板14、即ち、セ
ンサ側の各構成要素へ電源供給を停止する。
【0075】システム制御部40は、デジタル画像デー
タの記憶装置60への保存及び電源部50への電源供給
停止の信号を伝送した後、接続制御部15Aへ信号ケー
ブル19cを介して撮影終了の信号を伝送する。接続制
御部15Aは、撮影終了の信号を受けて解除ボタン80
からの入力信号のゲート82をオープンし、同時にイン
ジケータ17へは信号ケーブル19bを介してロックが
解除可能である信号を伝送し、インジケータ17にケー
ブル30の接続のロックが解除可能なことを示す青系色
を点灯させる。このとき、ケーブル30の着脱は解除ボ
タン80を押すことで可能となる。
【0076】接続制御部15Aは、ゲート82のオープ
ン及びインジケータ17へロックが解除可能である信号
を伝送した後、システム制御部40へ接続のロックが解
除可能な状態であることを信号ケーブル19cを介して
伝送する。この情報を基にシステム制御部40はモニタ
44に信号を伝送して、ケーブル30が着脱可能な状態
である内容を表示させる。
【0077】放射線画像撮影装置2の操作者は、インジ
ケータ17及び/又はモニタ44の表示を確認した後、
解除ボタン80を押してコネクタ16からケーブルコネ
クタ32を外して電子カセッテ10Aとケーブル30を
分離し撮影作業を終了する。
【0078】以上より、放射線画像撮影装置2は、ケー
ブル30が電子カセッテ10Aに接続されると直ぐに接
続がロックされるため、接続に関する安全性がより高ま
り、接続後に誤って外れてしまうことを回避することが
できる。
【0079】以上、本発明の好ましい実施例を説明した
が、本発明はこれらに限定されずその要旨の範囲内で様
々な変形や変更が可能である。
【0080】
【発明の効果】本発明の放射線画像撮影装置によれば、
撮像動作開始から取得したデジタル画像データの保存ま
で撮像部に接続するケーブルが外れないようにロックす
ることが可能であるので、接続切断による撮像駆動エラ
ー、データ伝送エラー及び撮像部の故障を防ぐことがで
きる。また、撮像部と制御部との現在の接続状態を表示
及び確認することが可能であるので、撮影作業をスムー
ズに行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の放射線画像撮影装置の概略ブロック
図である。
【図2】 図1に示すロック機構の断面ブロック図であ
る。
【図3】 撮影開始前の図1に示す電子カセッテとシス
テム制御部が接続していない状態を示す概略ブロック図
である。
【図4】 撮影開始前の図1に示す電子カセッテとシス
テム制御部が接続された状態を示す概略ブロック図であ
る。
【図5】 撮影開始から撮影終了までの図1に示す電子
カセッテとシステム制御部が接続された状態を示す概略
ブロック図である。
【図6】 図1に示す放射線画像撮影装置の変形例を示
す概略ブロック図である。
【図7】 撮影開始前の図6に示す電子カセッテとシス
テム制御部が接続していない状態を示す概略ブロック図
である。
【図8】 撮影開始前の図6に示す電子カセッテとシス
テム制御部が接続された状態を示す概略ブロック図であ
る。
【図9】 撮影開始から撮影終了までの図6に示す電子
カセッテとシステム制御部が接続された状態を示す概略
ブロック図である。
【図10】 従来の可搬型放射線画像撮影装置を示す概
略ブロック図である。
【図11】 図10に示した電子カセッテの配置を示す
概略ブロック図である。
【符号の説明】
1、2 放射線画像撮影装置 10、10A 電子カセッテ 15、15A 接続制御部 16 コネクタ 17 インジケータ 20 ロック機構 22 ソレノイド 24 可動鉄心 26 励磁コイル 30 ケーブル 32 ケーブルコネクタ 32a 凹部 40 システム制御部 44 モニタ 50 電源部 80 解除ボタン 82 ゲート

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射線が照射された被写体の画像を形成
    する撮像部と、当該撮像部に取り外し可能に接続され、
    前記撮像部の動作を制御する制御信号を伝送するための
    ケーブルとを有する放射線画像撮影装置であって、 前記撮像部と前記ケーブルの接続をロック及びロック解
    除するロック機構を有することを特徴とする放射線画像
    撮影装置。
  2. 【請求項2】 放射線が照射された被写体の画像を形成
    する撮像部と、当該撮像部に取り外し可能に接続され、
    前記撮像部に電源を供給するケーブルとを有する放射線
    画像撮影装置であって、 前記撮像部と前記ケーブルの接続をロック及びロック解
    除するロック機構を有することを特徴とする放射線画像
    撮影装置。
  3. 【請求項3】 前記ロック機構は、前記ケーブルから電
    源を供給され、前記電源が供給されると前記撮像部と前
    記ケーブルの接続をロック状態にし、前記電源の供給が
    停止すると前記撮像部と前記ケーブルの接続をロック解
    除状態にすることを特徴とする請求項1又は2記載の放
    射線画像撮影装置。
  4. 【請求項4】 前記制御信号を受信し、当該制御信号に
    基づいて前記ロック機構を制御する制御部を更に有する
    ことを特徴とする請求項1記載の放射線画像撮影装置。
  5. 【請求項5】 前記制御部は、前記撮像部の動作を開始
    する前記制御信号を受信すると、前記ロック機構を制御
    して前記撮像部と前記ケーブルの接続をロック状態にす
    ることを特徴とする請求項4記載の放射線画像撮影装
    置。
  6. 【請求項6】 前記制御部は、前記撮像部と通信可能で
    あり、当該撮像部の動作を開始する信号を受信すると、
    前記ロック機構を制御して前記撮像部と前記ケーブルの
    接続をロック状態にすることを特徴とする請求項4記載
    の放射線画像撮影装置。
  7. 【請求項7】 前記制御部は、前記撮像部の動作を終了
    する前記制御信号を受信すると、前記ロック機構を制御
    して前記撮像部と前記ケーブルの接続をロック解除状態
    にすることを特徴とする請求項4記載の放射線画像撮影
    装置。
  8. 【請求項8】 前記制御部は、前記撮像部と通信可能で
    あり、当該撮像部の動作を終了する信号を受信すると、
    前記ロック機構を制御して前記撮像部と前記ケーブルの
    接続をロック解除状態にすることを特徴とする請求項4
    記載の放射線画像撮影装置。
  9. 【請求項9】 前記撮像部と前記ケーブルの接続のロッ
    ク状態を解除するための入力部を更に有し、 前記制御部は、前記入力部から解除命令が入力されたか
    どうかを判断し、当該入力命令が入力されたと判断する
    と前記ロック機構を制御して前記撮像部と前記ケーブル
    の接続をロック解除状態にすることを特徴とする請求項
    4記載の放射線画像撮影装置。
  10. 【請求項10】 前記撮像部と前記ケーブルの接続のロ
    ック状態を解除するための入力部を更に有し、 前記制御部は、前記撮像部の動作を開始する前記制御信
    号を受信すると、前記入力部から入力された解除命令を
    遮断するゲートを更に有することを特徴とする請求項5
    記載の放射線画像撮影装置。
  11. 【請求項11】 前記撮像部と前記ケーブルの接続のロ
    ック状態を解除するための入力部を更に有し、 前記制御部は、前記撮像部の動作を開始する前記制御信
    号を受信すると、前記入力部から入力された解除命令を
    所定期間遮断するゲートを更に有することを特徴とする
    請求項5記載の放射線画像撮影装置。
  12. 【請求項12】 前記撮像部と前記ケーブルの接続のロ
    ック状態を解除するための入力部を更に有し、 前記制御部は、前記撮像部から前記撮像部の動作を開始
    する前記信号を受信すると、前記入力部から入力された
    解除命令を遮断するゲートを更に有することを特徴とす
    る請求項6記載の放射線画像撮影装置
  13. 【請求項13】 前記ロック機構が、前記撮像部と前記
    ケーブルの接続をロック状態にしているか前記撮像部と
    前記ケーブルの接続をロック解除状態にしているかを表
    示する表示部を更に有することを特徴とする請求項1乃
    至12記載のうちいずれか一項記載の放射線画像撮影装
    置。
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