JPH11153690A - 中性子検出器の試験システム - Google Patents

中性子検出器の試験システム

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JPH11153690A
JPH11153690A JP9322696A JP32269697A JPH11153690A JP H11153690 A JPH11153690 A JP H11153690A JP 9322696 A JP9322696 A JP 9322696A JP 32269697 A JP32269697 A JP 32269697A JP H11153690 A JPH11153690 A JP H11153690A
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detector
test
neutron detector
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JP9322696A
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Fumiyasu Okido
文康 大木戸
Setsuo Arita
節男 有田
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)
  • Measurement Of Radiation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】試験ツールを用いた中性子検出器の試験で、試
験ツールと中性子検出器の接続替えの操作を省くことに
ある。 【解決手段】中性子検出器1−1〜1−nの出力ケーブ
ル2−1〜2−nに切換回路3−1〜3−nを介してA
PRM盤4の入力回路40−1〜40−n、及び試験ツ
ール5の試験処理回路50を接続し、試験時には切換制
御部55からの制御信号S1〜Snを出力し試験対象の
中性子検出器が接続されている切換回路の接点を切り換
えて試験処理回路50と接続し、メインコントローラ5
1の指令により中性子検出器の試験を実行し得たデータ
を中性子検出器個別に集計する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原子力発電プラン
トの出力領域中性子監視システムに用いられる中性子検
出器の健全性確認に好適な試験システムに関する。
【0002】
【従来の技術】原子力発電プラント、特に沸騰水型原子
炉においては、出力領域の炉出力を監視するために、原
子炉内に多数の局所出力領域監視用の中性子検出器(以
下、検出器と略称する)を設置している。これらの検出
器は、使用時間の経過とともに劣化する。劣化の進行具
合は、放射線の積算照射量に大きく影響されるため、燃
料の燃焼度が異なる炉内では検出器の設置位置によって
個々の検出器で差異が生じる。このためプラント運転中
には、1回/月程度の頻度で全ての検出器に対して劣化
の程度を把握しなければならない。
【0003】検出器の劣化の程度を把握するには、検出
器にバイアス電圧を印加し、これによって検出器に流れ
る通電電流を測定する。測定にあたっては、バイアス電
圧を0〜数百ボルトの範囲で変化させ、この間の通電電
流値の変化を記録していく。これは、検出器の電圧/電
流(V/I)特性、あるいはプラトー特性と呼ばれ、通
電電流が飽和するバイアス電圧値の高低と、突発的に過
大電流が流れる放電現象の有無により検出器の健全性を
判断する指標とされる。具体的には、検出器の劣化が進
行するにしたがって、低いバイアス電圧値で通電電流が
飽和、あるいは放電現象が頻発するようになる。
【0004】電気出力110万〜135万kwクラスの
沸騰水型原子炉においては、検出器は炉心内に200個
程度設置されており、これらの検出器は複数のグループ
に分割され、グループごとに検出器出力を平均演算する
システム構成となっている。原子炉の運転にあたって
は、上記平均演算された結果を炉出力として用いる。平
均演算する装置は、平均出力領域モニタ(APRM)と
呼ばれ、上記検出器のグループに対応した複数のチャネ
ルで多重化されている。更に、各チャネルごとに炉出力
の異常を示す警報が設定される他、複数のAPRMチャ
ネルで同時に炉出力が異常となった時に原子炉保護系に
スクラム信号を出力するよう多数決のロジックが組まれ
ている。
【0005】上記の検出器へのバイアス電圧の印加、及
び通電電流の測定(以下、試験と称する)は、中央制御
室に設置された制御盤(APRM盤)で行われる。試験
時には、試験対象とする検出器が属するAPRMチャネ
ルを原子炉保護系や警報等のロジックから切り離すよう
バイパスする。次に、APRM盤に納められた検出器出
力信号の入力回路から検出器の出力ケーブルを外して、
その出力ケーブルからバイアス電圧を印加し、通電電流
を測定する。
【0006】近年、検出器の試験には、専用の試験ツー
ルが用いられることが多くなった。その例としては、特
開平8−201526 号公報記載の電圧/電流特性装置が挙げ
られる。本公知例による試験ツールは、検出器へ印加す
るバイアス電圧を一定時間で徐々に変化させ、その時々
の通電電流を取り込むような試験処理回路をパーソナル
コンピュータに付加し、バイアス電圧の制御と、印加し
たバイアス電圧値に対する通電電流値を記憶するもので
ある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、試
験対象とする検出器が属するAPRMチャネルをバイパ
スしたうえで、検出器のプラトー特性を自動測定するこ
とは可能である。一つの検出器を試験する工程は、検出
器の出力ケーブルをAPRM盤の入力回路から取り外し
試験処理回路に接続、次にパーソナルコンピュータを操
作してバイアス電圧の印加とそのバイアス電圧値及び通
電電流値を測定・記録、その後に検出器の出力ケーブル
を試験処理回路から取り外してAPRM盤の入力回路に
接続復帰するといった作業となる。しかし、前述のよう
に原子炉内には200個程度の検出器があり、すべての
検出器を試験するには、この工程を200回程度繰り返
さなければならない。
【0008】特に、一つの検出器の試験が終了する度
に、試験処理回路を次の試験対象となる検出器に接続し
直す接続替えの作業は効率が悪い。これは、保守担当員
がAPRM盤の入力回路から検出器の出力ケーブルを取り外
し、そのケーブルを試験処理回路の入力に接続し直す作
業である。これら出力ケーブルの取り外しや接続はコネ
クタを用いて行うが、耐ノイズ性や接触の信頼性を向上
させるためワンタッチでの脱着はできず、コネクタを数
回強く回す操作が必要であり、安易な作業ではない。こ
のように保守担当員は、コネクタの脱着と上記パーソナ
ルコンピュータの操作を交互に行う必要がある。
【0009】また、APRM盤の入力回路は全ての検出
器に対して同一の形状で盤内に配置されているため、検
出器の出力ケーブルの接続替えの際には誤って他の検出
器の出力ケーブルを試験処理回路に接続することが考え
られる。パーソナルコンピュータには、試験対象の検出
器が予め順番にプログラミングされており、上記のよう
な接続の誤りがあった場合にも、これを認識することは
できず、試験対象の検出器を誤ったまま記憶し、検出器
の健全性を管理する上で問題となる。通常、このような
誤りが生じないように、3〜4人の保守担当員が、出力
ケーブルとAPRM盤の入力回路の対応付けを何度もチェッ
クしながらコネクタの脱着を行う。このため、人員の削
減が困難であり、かつ作業効率が悪い。
【0010】また、前述のように上記試験はAPRMチ
ャネルをバイパスして行う。バイパス操作は、運転員が
バイパス可能なプラント状態であることを確認してから
行うため、保守担当員の一存ではバイパスすることはで
きず、所定の手続きが必要である。また、APRMチャ
ネルは、プラント運転上必要な信頼性を確保するため、
基本的には同時に複数チャネルをバイパスすることはで
きない。このため、すべての検出器を試験するために
は、上記所定の手続きを含めAPRMチャネルのバイパ
スをチャネル数分だけ繰り返さなければならない。これ
は、前述の検出器出力ケーブルの接続替え、及び接続の
確認と相まって、検出器の試験の作業効率を低下させる
一因となっている。
【0011】本発明の目的は、複数の中性子検出器に対
して検出器の出力ケーブルと試験処理回路の接続替えを
することなく中性子検出器のプラトー特性を測定するこ
とが可能で、かつAPRMチャネルのバイパスを不要と
した中性子検出器の試験システムを提供することにあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、検出器
の試験時には、試験対象の検出器の出力ケーブルが試験
ツールの可変電圧源と接続され、かつAPRM盤の入力
回路とは非接続となるよう切換制御手段から制御される
切換手段を有し、APRM盤においては、切換手段の接
点状態を制御する信号を取り込んでAPRM盤の入力回
路と非接続状態である検出器を特定する接続状態判定手
段を設け、該接続状態判定手段の判定結果から非接続状
態である検出器の出力値を除外して平均演算する。試験
ツールでは、メインコントローラが上記切換制御手段と
上記可変電圧源を制御し、実際に検出器に印加されるバ
イアス電圧値と検出器の通電電流値を取り込んで記憶す
る。上記メインコントローラは、切換制御手段により上
記切換手段で可変電圧源と接続されている検出器を把握
して、その検出器へのバイアス電圧の印加、及び通電電
流の測定を実行し各々のデータを記憶し、記憶したデー
タを用いて検出器ごとにバイアス電圧値とそれに対応す
る通電電流値の関係を、即ちプラトー特性を求めて提示
する。
【0013】また、本発明によれば、検出器の試験時に
は、試験対象の検出器の出力ケーブルが試験ツールの可
変電圧源と接続され、かつAPRM盤の入力回路とは非
接続となるよう切換制御手段から制御される切換手段を
有し、APRM盤においては、切換手段の接点状態を制
御する信号を取り込んでAPRM盤の入力回路と非接続
状態である検出器を特定する接続状態判定手段を設け、
該接続状態判定手段の判定結果から非接続状態である検
出器の出力値に代えてその検出器の最も近くに設置され
ている検出器の出力値を平均演算に用いる。
【0014】試験ツールでは、上述と同様に上記切換手
段で可変電圧源と接続されている検出器へのバイアス電
圧の印加、及び通電電流の測定を実行し各々のデータを
記憶し、記憶したデータを用いて検出器ごとにバイアス
電圧値とそれに対応する通電電流値の関係を、即ちプラ
トー特性を求めて提示する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態につ
いて、図面を用いて説明する。
【0016】図1は、本発明による中性子検出器の試験
システムの基本的な構成を示している。図1に示したn
個の中性子検出器(以下、検出器と略称する)1−1〜
1−nは、原子炉格納容器内に設置されており、それぞ
れ接地している。検出器1−1〜1−nの出力信号(電
流信号)は出力ケーブル2−1〜2−nによって切換回
路3−1〜3−nの接点aに入力され、切換制御部55
からの接点切換信号S1〜Snによって切換回路3−1
〜3−nの接点bあるいは接点cに接続する。この接点
bはAPRM盤4の入力回路40−1〜40−nに接続
し、接点cはケーブル6を介して試験ツール5に接続す
る。APRM盤4の入力回路40−1〜40−nは検出
器1−1〜1−nの出力電流を電圧信号に変換,増幅し
て平均演算部41に出力する。平均演算部41では、接
点切換信号S1〜Snを取り込む接点状態判定部42か
ら判定結果を入力し、これをもとに各入力回路の出力信
号を平均演算して出力する。
【0017】試験ツール5は、試験処理回路50、上記
の切換制御部55と、メインコントローラ51、及びメ
インコントローラ51に付随する入力装置57,出力装
置58,メモリ59で構成する。試験処理回路50は、
ケーブル6を介して各検出器にバイアス電圧を印加する
可変電圧源52、可変電圧源52によって検出器に印加
された実際のバイアス電圧を測定する電圧測定器54,
ケーブル6に流れる電流を測定する電流測定器53,電
圧測定器54と電流測定器53の測定結果Dv及びDc
をディジタル値に変換するアナログ/ディジタル変換器
56とで構成する。メインコントローラ51が試験処理
回路50や切換制御部5に対して入出力するデータや指
令(制御信号)は全てディジタル信号である。また、入
力装置57からは保守担当員が必要な情報をメインコン
トローラ51に入力し、メモリ59はメインコントロー
ラ51が取り込んだ電流測定器53と電圧測定器54の
測定データを記憶し、出力装置58を用いて測定したデ
ータから得られるプラトー特性を出力する。
【0018】通常時においては、全ての切換回路3−1
〜3−nは接点aと接点bとが接続され、検出器1−1
〜1−nの出力信号が入力回路40−1〜40−nに入
力されるようになっている。この接続の制御は切換制御
部55からの接点切換信号S1〜Snによってなされる
が、切換制御部55の故障などで接点切換信号S1〜S
nが喪失した場合には、接点aと接点bとが強制的に接
続されるよう切換回路3−1〜3−nにはフェールセー
フ機能を有したものを用いる。具体的には、リレーが考
えられ、リレーの励磁/無励磁を接点切換信号S1〜S
nで行うようにし、無励磁であるときに接点aと接点b
とが接続されるようにする。
【0019】以下、試験対象を検出器1−1とした場合
の試験について述べる。なお、他の検出器に対しても同
様である。本発明による試験システムにおいては、試験
ツール5側とAPRM盤4側との作用の組み合わせで実
現するが、理解を容易にするため、それぞれの作用を分
けて述べる。まず、はじめに試験ツール5を中心とした
作用を述べる。
【0020】試験を開始する時には、保守担当員が入力
装置57を操作することによって、メインコントローラ
51が試験のための処理を開始する。メインコントロー
ラ51の処理フローを図2に示す。まず、ステップ20
1で保守担当員が試験対象の検出器を設定し入力する。
ここでは、検出器1−1を試験対象としているため、例
えば「1−1」などと検出器の個体番号を入力する。試
験対象が複数であれば、複数の検出器を示す個体番号を
入力する。ステップ202では、検出器に印加するバイ
アス電圧の範囲と印加の変化幅を設定する。例えば、バ
イアス電圧を0〜250vの範囲で10vごとに上昇さ
せたい場合には、最小値を0v,最大値を250v,変
化幅を10vとして入力する。これらの設定がなされる
ことにより切換制御部55に切換指令Ccを出力する
(ステップ203)。
【0021】これによって、切換制御部55は試験対象
である検出器1−1をAPRM盤4の入力回路40−1
から切り離し、ケーブル6と接続するよう切換回路3−
1の接点aと接点cとを接続させる接点切換信号S1を
出力する。
【0022】ステップ204では、可変電圧源52にバ
イアス電圧を印加するように信号Cbを出力する。ここ
では、ステップ202で入力した最小電圧値から最大電
圧値まで指定の変化幅でバイアス電圧を出力するように
信号Cbで可変電圧源52を制御する。可変電圧源52
がバイアス電圧の出力を開始したら、ケーブル6を介し
て検出器1−1に印加されている実際のバイアス電圧を
電圧計測器54によって測定し、測定結果Dvをディジ
タル値に変換してメインコントローラ51に取り込む
(ステップ205)。
【0023】メインコントローラ51では、この電圧値
がステップ202で設定された最小電圧値に達するか否
かを判定し(ステップ206)達したときに電流測定器
53の測定値Dcのディジタル値を取り込みメモリに記
憶する(ステップ207)。ここで、可変電圧源の出力
するバイアス電圧がステップ202で設定した最大値に
達したか否かを判定し(ステップ208)、達していな
い場合には、指定の変化幅分のバイアス電圧の増加を可
変電圧源52に設定するよう指示し(ステップ20
9)、ステップ204の処理に戻す。
【0024】これによって、可変電圧源52は出力電圧
を上昇させ、検出器に印加される実際のバイアス電圧が
指定の最大値に達するまで繰り返す。バイアス電圧が最
大値に達したら、ステップ201で設定した試験対象の
検出器全てに対して試験を実施したか否かを判定し(ス
テップ210)、実施済みでない場合には次の試験対象
となる検出器を選択し(ステップ211)、ステップ2
03以降の処理を繰り返す。ステップ210で全ての検
出器に対する試験が終了したと判定した場合は、試験終
了として処理を終える。
【0025】次にAPRM盤4側の作用について述べ
る。前述のように通常時には、切換回路3−1〜3−n
の接点aと接点bとが接続されており、APRM盤4
は、全ての検出器の出力信号を入力回路40−1〜40
−nを介して取り込み、平均演算部41で平均演算して
いる。試験ツール5の切換制御部55から出力される接
点切換信号S1〜SnはAPRM盤4の接続状態判定部
41にも取り込まれている。接点切換信号S1〜Sn
は、検出器とAPRM盤4の入力回路の接続状態を示す
情報となるため、接続状態判定部41ではAPRM盤4
の入力回路に接続されていない検出器を判定することが
できる。このため接続状態判定部41では、通常時には
全ての検出器の出力信号がAPRM盤に入力されている
ことを判定して、平均演算部41に対して全ての検出器
出力を用いて平均演算するよう判定結果Scを出力す
る。
【0026】一方、何れかの検出器が試験中でAPRM
盤4とは切り離された状態である場合、例えば検出器1
−1が試験中である場合には、接続状態判定部41は接
点切換信号S1から検出器1−1を平均演算の対象から
除外するように判定結果Scを出力する。これによっ
て、平均演算部41では1−1の出力値を参照すること
を止め、平均演算の母数を一つ減じて演算を実行する。
【0027】これによって、入力が切り離されて不確定
となった入力回路40−1の出力値を平均演算に用いる
ことがないので、試験中にも精度良く平均演算すること
ができる。
【0028】このように本システム構成によれば、検出
器一つずつAPRM盤4から切り離して試験し、切り離
した検出器に対応したAPRM盤の入力回路の出力値を
平均演算から除外して求めるため、APRMチャネルを
バイパスする必要がない。
【0029】また、試験ツール5では、メインコントロ
ーラ51が切換制御部55に試験対象の検出器が選択す
るよう指示し、バイアス電圧の実測値Dvと通電電流D
cのディジタル値を取り込みメモリ59への記憶を制御
しているため、検出器ごとのバイアス電圧と通電電流の
対応付けが容易にでき、両者の関係であるプラトー特性
をグラフに描画することも容易である。また、手作業で
検出器とAPRM盤の入力回路の接続コネクタを外して
測定ツールに接続し直すことが不要であるため、誤って
他の検出器と誤接続するようなことが防止できる。
【0030】以上述べたように、保守担当員は入力装置
57で所定の設定を入力した後はメインコントローラ5
1の指令により、各切換回路の接点の切換えとバイアス
電圧の印加と測定、及び通電電流の測定がなされるた
め、複数の検出器に対して連続的かつ自動的に試験する
ことが可能である。このため、保守担当員は試験ツール
と検出器の出力ケーブルの接続替えを行う必要がなく、
試験対象の検出器ごとに測定データを集計しプラトー特
性を得ることができる。また、検出器を個別に試験し、
試験中の検出器出力を平均演算から除外するためAPR
Mをバイパスする必要がない。従って、バイパスに要す
る工程が不要となり、検出器の試験を効率良くでき、従
来に比べて大幅に試験時間を短縮実施できる。
【0031】本実施例ではメインコントローラ51,入
力装置57,出力装置58,メモリ59をそれぞれ独立
したコンポーネントとして示しているが、これらを1台
のパーソナルコンピュータに置き換えてシステムを構成
することも容易に考えられる。
【0032】原子力プラントにおいては、APRM盤は
複数チャネルあり、図1のAPRM盤4は複数チャネル
のうちの1チャネルである。他のチャネルのAPRM盤
は、図1のAPRM盤4と同様の構成であり、試験ツー
ル5は共用できるものである。具体的には、試験ツール
と全ての切換回路との接点切換信号の信号ケーブル,バ
イアス電圧印加用ケーブル6、及び試験ツールとAPR
M盤との接点切換信号の信号ケーブルをアセンブリとし
てコネクタで着脱するものとすれば、簡単なコネクタの
着脱で一つの試験ツールを複数のAPRM盤に接続する
ことができる。図3は図1のシステムを応用した例であ
る。図3においては、図1の切換回路3−1〜3−nと
接続制御部70をAPRM盤4に格納している。これに
よって、図1でのAPRM盤4の接続状態判定部42と
試験ツール5の切換制御部55を廃している。図3の構
成では、切換回路3−1,入力回路40−1〜40−
n,試験処理回路50は図1と同じものである。試験ツ
ール5では、メインコントローラ,メモリ,入力装置、
及び出力装置としてパーソナルコンピュータ61を用い
ており、試験処理回路50やAPRM盤4との信号の送
受のためにインタフェース60を介在させる。
【0033】図3のシステムでは、保守担当員のパーソ
ナルコンピュータ61の操作によって試験を開始する。
試験開始時には、図1の実施例と同様で、試験対象の検
出器の設定,バイアス電圧の最小値,最大値,変化幅を
入力する。これによってパーソナルコンピュータ61
は、接続制御部70に指令Ccを出力する。指令Cc
は、試験対象の検出器、即ち切換回路3−1〜3−nの
接点aと接点cとを接続させるよう指示する信号であ
る。指令Ccを入力した接続制御部70は、試験対象の
検出器が接続されている切換回路に対して接点切換信号
S1〜Snの何れかを出力するが、平均演算部41に対
しても試験対象の検出器を特定する信号Scを出力す
る。
【0034】これにより、平均演算部41は試験対象の
検出器を平均演算の対象から除外し、代わりに試験対象
の検出器に最も近い位置に設置された検出器を選択して
平均演算を行う。炉心内で極端な設置位置の違い、例え
ば炉心の中心部と外周部のように燃料の燃焼度の差異が
大きい位置に設置された検出器の出力値には大きな差が
生じていることが考えられる。一方、検出器が同一の燃
料集合体周りに設置されている。即ち隣接した位置にあ
れば両者の出力には大差はなく、お互いに出力値を補う
ことが可能である。
【0035】これより、試験対象の検出器の出力値に代
えて最も近い位置に設置された検出器の出力値を平均演
算に用いても問題ない。この他の作用は、図1の実施例
と同様であり、試験の過程で得た検出器のバイアス電圧
値と通電電流値の各データは、パーソナルコンピュータ
60が内蔵するメモリに記憶され、必要なときにデータ
をもとにプラトー特性を出力することができる。本シス
テム構成では、試験ツール側の切換制御部が不要とな
り、かつ試験ツールと各切換回路を個々に接続する必要
がないため、接続用ケーブルが削減できるメリットがあ
る。
【0036】
【発明の効果】以上述べたように、本発明においては、
APRM盤では試験対象の検出器出力を平均演算から除
外、あるいは試験対象の検出器に最も近い位置に設置さ
れた検出器の出力を平均演算に用いるようにし、試験ツ
ールではメインコントローラが試験対象となる複数の検
出器を順次切換えるとともに、バイアス電圧の印加・測
定と通電電流の測定を行い、それらの測定データを検出
器ごとに集計するため、保守担当員による検出器の出力
ケーブルと試験処理回路の接続替えを不要としながら検
出器とデータの対応付けが正態に記録でき、かつAPR
Mチャネルのバイパスを不要とした検出器の試験システ
ムを提供できる。従って、保守作業効率が向上し、ひい
ては保守コストを低減することが可能であるため、本発
明の工業的な価値は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態になる中性子検出器の試
験システムの基本構成を示す図である。
【図2】試験ツールの基本的な処理を示すフローチャー
トである。
【図3】図1に示した中性子検出器の試験システムの応
用例の構成を示す図である。
【符号の説明】
1−1〜1−n…中性子検出器、3−1〜3−n…切換
回路、4…APRM盤、5…試験ツール、40−1〜4
0−n…入力回路、41…平均演算部、42…接続状態
判定部、50…試験処理回路、51…メインコントロー
ラ、55…切換制御部、60…パーソナルコンピュー
タ、70…接点制御部。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の中性子検出器の出力信号を平均演算
    する平均演算装置に接続された上記中性子検出器に試験
    ツールを接続し該試験ツールによって、上記中性子検出
    器を試験する中性子検出器の試験システムにおいて、上
    記中性子検出器の出力を上記平均演算装置と上記試験ツ
    ールの何れか一方に接続する切換手段と、上記試験ツー
    ルによって制御され上記切換手段に対して接続状態を指
    定する切換信号を出力する切換制御手段と、該切換制御
    手段の切換信号から上記切換手段によって上記試験ツー
    ルに接続された試験対象の中性子検出器を特定する接続
    状態判定手段を設け、該接続状態判定手段が特定した上
    記試験対象の中性子検出器の出力信号を上記平均演算装
    置による平均演算から除外し、上記試験ツールで該試験
    ツールに接続された中性子検出器を試験することを特徴
    とした中性子検出器の試験システム。
  2. 【請求項2】複数の中性子検出器の出力信号を平均演算
    する平均演算装置に接続された上記中性子検出器に試験
    ツールを接続し該試験ツールによって、上記中性子検出
    器を試験する中性子検出器の試験システムにおいて、上
    記中性子検出器の出力を上記平均演算装置と上記試験ツ
    ールの何れか一方に接続する切換手段と、上記試験ツー
    ルによって制御され上記切換手段に対して接続状態を指
    定する切換信号を出力する切換制御手段と、該切換制御
    手段の切換信号から上記切換手段によって上記試験ツー
    ルに接続された試験対象の中性子検出器を特定する接続
    状態判定手段を設け、該接続状態判定手段が特定した上
    記試験対象の中性子検出器の出力信号に代えて該試験対
    象の中性子検出器に最も近い位置に設置された中性子検
    出器の出力信号を用いて上記平均演算装置による平均演
    算演算を実行し、上記試験ツールで該試験ツールに接続
    された中性子検出器を試験することを特徴とした中性子
    検出器の試験システム。
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