JP3892572B2 - 制御棒操作監視制御システムの試験方法および試験装置 - Google Patents

制御棒操作監視制御システムの試験方法および試験装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、原子力発電プラント内の多数の制御棒を操作して原子炉の出力調整を行う制御棒操作監視制御システムの試験を行うための制御棒操作監視制御システムの試験方法および試験装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、原子力発電プラントにおいては、プラントの起動時間の短縮や運転員の負荷低減を目的として、原子炉の出力調整に使用する制御棒の操作を自動化する制御棒操作監視制御システムが実現されている。この自動化された制御棒操作監視制御システムでは、制御棒の駆動方式が水圧駆動から電動機駆動に変更され、制御方式が機械制御から電気制御(デジタル化)に置き換えられている。
【0003】
図15に、自動化された制御棒操作監視制御システムの構成図を示す。中操制御装置1は、制御棒自動化装置2からの指令に基づいて制御棒毎に設けられた現場制御装置3に対し、伝送ネットワーク4を介して原子炉5内の制御棒6の挿入や引き抜きの操作指令を出力する。現場制御装置3は、制御棒6毎に設けられたアクチュエータ7に操作指令を出力し制御棒6を駆動する。駆動された制御棒位置はセンサ8で検出され現場制御装置3に入力される。
【0004】
ここで、自動化された制御棒操作監視制御システムでは、制御棒6を電動機で駆動するように構成されている。すなわち、アクチュエータは制御棒駆動機構を電動機で駆動するように構成されており、制御棒位置を微細に制御できるようになっている。これに伴い制御棒位置を検出するセンサ8としては、制御棒位置をアナログで検出する制御棒位置検出回路と、磁力接点のON/OFFで制御棒位置を示すPIP信号を検出する制御棒位置検出器とを有し、制御棒位置検出回路は制御棒位置をシンクロ信号で検出し、制御棒位置検出器は制御棒位置をオンオフ信号のPIP信号で検出するようになっている。
【0005】
自動化された制御棒操作監視制御システムを既存の制御棒操作監視制御システムと比較すると、制御装置の台数は4台から約680台程度(約170倍)になり、信号の取合数については約1300点から約10万点(約75倍)になり、電動機を駆動するためのインバータ装置の台数については、0台から約200台(新規)という様に大幅に増大している。このように、構成要素が大幅に増大するのは、自動化された制御棒操作監視制御システムは、制御棒の駆動方式が水圧駆動から電動機駆動に変更され、制御方式が機械制御から電気制御(デジタル化)に置き換えられたからである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述のような自動化に対応した新設の制御棒操作監視制御システムにおいては、その機能確認試験を実施するに当たり、新たな試験方法や試験装置の検討導入が必要である。これは、構成要素が大幅に増大していることから多大な試験物量を短期間にかつ確実に試験する必要があるからである。
【0007】
本発明は、自動化された制御棒操作監視制御システムの各機能確認を効率良く、確実に実施できる試験装置および試験方法を得ることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項の発明に係わる制御棒操作監視制御システムの試験装置は、原子炉内の複数の制御棒に対応して設置され制御棒位置を挿入/引抜方向に電動機により変化させるアクチュエータと、各アクチュエータに対応して設置され各制御棒の個別の駆動制御を現場演算処理装置で行いこの現場演算処理装置からの指令に基づきインバータ装置で駆動用の出力調整を行う現場制御装置と、現場制御装置の上位に伝送ネットワークを介して設置され原子炉内の複数の制御棒の統括制御を行う中操制御装置と、原子炉からのプロセス量とその目標値との偏差演算により中操制御装置へ制御棒の駆動指令を出力する制御棒自動化装置とを有する制御棒操作監視制御システムの試験装置において、アクチュエータの動作状態を示す模擬信号を生成するためのFMCRD機器シミュレータを有し、FMCRD機器シミュレータは、アクチュエータの動作特性データを保有するメモリと、メモリからアクチュエータ動作特性データを引き出して設定する選択装置と、現場制御装置から入力信号処理装置を介して入力したアクチュエータ動作指令信号および選択装置で選択されたアクチュエータ動作特性データに基づいてアクチュエータの動作状態を示すシンクロ信号をシンクロ模擬装置で模擬し出力信号処理装置を介して出力する信号模擬装置とを備えたことを特徴とする。
【0010】
請求項の発明に係わる制御棒操作監視制御システムの試験装置は、請求項の信号模擬装置に、アクチュエータの初期状態を設定する初期位置設定器と、アクチュエータの動作状態を示すシンクロ信号および初期位置設定器からの設定信号に基づいて制御棒位置を算出する位置信号設定器と、位置信号設定器の出力信号を受けて磁力接点のON/OFFで検出された制御棒位置を示すPIP信号の状態を模擬するPIP信号発生器とを付加したことを特徴とする。
【0011】
請求項の発明に係わる制御棒操作監視制御システムの試験装置は、請求項または請求項の信号模擬装置に、制御棒とアクチュエータの制御棒駆動機構との結合状態を示す分離信号のON/OFFを模擬する分離信号模擬装置を付加したことを特徴とする。
【0012】
請求項の発明に係わる制御棒操作監視制御システムの試験装置は、請求項または請求項または請求項のFMCRD機器シミュレータは、制御棒操作監視制御システムにおける複数本の制御棒同時駆動機能で設定される最大制御棒本数分の入力信号処理装置、信号模擬装置および出力信号処理装置を備えたことを特徴とする。
【0013】
請求項の発明に係わる制御棒操作監視制御システムの試験装置は、請求項乃至請求項のうちいずれか1項の信号模擬装置における入力信号処理装置は、現場制御装置のインバータ装置から入力する交流信号からアクチュエータに要求される情報を読み取る交流信号処理部を備えたことを特徴とする。
【0014】
請求項の発明に係わる制御棒操作監視制御システムの試験装置は、請求項乃至請求項のうちいずれか1項の信号模擬装置における入力信号処理装置は、現場制御装置の現場演算処理装置から入力するデジタル信号からアクチュエータに要求される情報を読み取るデジタル信号処理部を備えたことを特徴とする。
【0015】
請求項の発明に係わる制御棒操作監視制御システムの試験方法は、請求項の交流信号処理部を備えたFMCRD機器シミュレータを、現場制御装置の入出力部分に接続し、制御棒操作監視制御システムのアクチュエータの実作動無しの状況下において、中操制御装置および現場制御装置の現場演算処理装置の機能確認を実施することを特徴とする。
【0016】
請求項の発明に係わる制御棒操作監視制御システムの試験方法は、請求項のデジタル信号処理部を備えたFMCRD機器シミュレータを、現場制御装置の入出力部分に接続し、制御棒操作監視制御システムのアクチュエータの実作動無しの状況下において、中操制御装置およびインバータ装置を含めた現場制御装置の機能確認を実施することを特徴とする。
【0023】
請求項の発明に係わる制御棒操作監視制御システムの試験方法は、原子炉内の複数の制御棒に対応して設置され制御棒位置を挿入/引抜方向に電動機により変化させるアクチュエータと、前記各アクチュエータに対応して設置され各制御棒の個別の駆動制御を現場演算処理装置で行いこの現場演算処理装置からの指令に基づきインバータ装置で駆動用の出力調整を行う現場制御装置と、前記現場制御装置の上位に伝送ネットワークを介して設置され前記原子炉内の複数の制御棒の統括制御を行う中操制御装置と、前記原子炉からのプロセス量とその目標値との偏差演算により前記中操制御装置へ制御棒の駆動指令を出力する制御棒自動化装置とを有する制御棒操作監視制御システムの試験装置に備えられた、前記制御棒を駆動させる前記電動機に可変電源を供給する前記インバータ装置の機能試験を行うものであって、前記インバータ装置内のインバータを制御するインバータコントローラに対する制御指令を模擬出力する制御指令模擬回路と、前記インバータコントローラに対して前記インバータ装置内の異常を模擬出力する異常信号模擬回路と、前記インバータコントローラの内部状態ならびに取合信号の入出力状態をモニタするモニタ回路とを有するインバータ試験ツールを前記インバータ装置に接続し、インバータ装置を無負荷状態にし、前記インバータ試験ツールから模擬信号を出力して前記インバータ装置のインバータの破損を防止する保護インターロックが正常に動作すること、ならびに前記インバータ装置の停止、異常情報表示、異常警報出力、および前記制御棒操作監視制御システムの異常情報表示、異常警報出力がなされることを計測装置で計測し確認することを特徴とする。
【0024】
請求項1の発明に係わる制御棒操作監視制御システムの試験方法は、原子炉内の複数の制御棒に対応して設置され制御棒位置を挿入/引抜方向に電動機により変化させるアクチュエータと、各アクチュエータに対応して設置され各制御棒の個別の駆動制御を現場演算処理装置で行いこの現場演算処理装置からの指令に基づきインバータ装置で駆動用の出力調整を行う現場制御装置と、現場制御装置の上位に伝送ネットワークを介して設置され原子炉内の複数の制御棒の統括制御を行う中操制御装置と、原子炉からのプロセス量とその目標値との偏差演算により中操制御装置へ制御棒の駆動指令を出力する制御棒自動化装置とを有する制御棒操作監視制御システムの試験方法において、インバータ装置を無負荷状態にし、中操制御装置の操作指令によりインバータ装置を動作させ、その時のインバータ装置の単体特性として、入力電流および入力電圧をインバータ装置の電源入力端で計測装置により測定し、インバータ装置内の整流器出力電圧を整流器出力電圧測定用端子で計測装置により測定し、インバータ装置の出力電流、出力電圧、出力周波数、出力力率、出力電力を、インバータ装置の出力端とアクチュエータとの間で計測装置により計測することを特徴とする。
【0025】
請求項11の発明に係わる制御棒操作監視制御システムの試験方法は、原子炉内の複数の制御棒に対応して設置され制御棒位置を挿入/引抜方向に電動機により変化させるアクチュエータと、前記各アクチュエータに対応して設置され各制御棒の個別の駆動制御を現場演算処理装置で行いこの現場演算処理装置からの指令に基づきインバータ装置で駆動用の出力調整を行う現場制御装置と、前記現場制御装置の上位に伝送ネットワークを介して設置され前記原子炉内の複数の制御棒の統括制御を行う中操制御装置と、前記原子炉からのプロセス量とその目標値との偏差演算により前記中操制御装置へ制御棒の駆動指令を出力する制御棒自動化装置とを有する制御棒操作監視制御システムの試験装置に備えられた、前記制御棒を駆動させる前記電動機に可変電源を供給する前記インバータ装置の機能試験を行うものであって、前記インバータ装置内のインバータを制御するインバータコントローラに対する制御指令を模擬出力する制御指令模擬回路と、前記インバータコントローラに対して前記インバータ装置内の異常を模擬出力する異常信号模擬回路と、前記インバータコントローラの内部状態ならびに取合信号の入出力状態をモニタするモニタ回路とを有するインバータ試験ツールを前記インバータ装置に接続し、前記インバータ装置を無負荷状態にし、前記インバータ試験ツールから模擬信号を出力して前記インバータ装置を動作させ、前記インバータ装置の単体動作特性として、入力電流、入力電圧、出力電流、出力電圧、出力周波数、出力力率、出力電力、前記インバータ装置内の整流器出力電圧を計測装置で計測する制御棒操作監視制御システムの試験方法において、前記インバータ装置の出力電流、出力電圧、出力周波数、出力力率、出力電力を、前記アクチュエータの接続ケーブル端で計測装置により測定することにより、前記アクチュエータに供給される電源状態を確認することを特徴とする。
請求項1の発明に係わる制御棒操作監視制御システムの試験方法は、請求項1の制御棒操作監視制御システムの試験方法において、インバータ装置の出力電流、出力電圧、出力周波数、出力力率、出力電力を、アクチュエータの接続ケーブル端で計測装置により測定することにより、アクチュエータに供給される電源状態を確認することを特徴とする。
【0026】
請求項13の発明に係わる制御棒操作監視制御システムの試験方法は、原子炉内の複数の制御棒に対応して設置され制御棒位置を挿入/引抜方向に電動機により変化させるアクチュエータと、前記各アクチュエータに対応して設置され各制御棒の個別の駆動制御を現場演算処理装置で行いこの現場演算処理装置からの指令に基づきインバータ装置で駆動用の出力調整を行う現場制御装置と、前記現場制御装置の上位に伝送ネットワークを介して設置され前記原子炉内の複数の制御棒の統括制御を行う中操制御装置と、前記原子炉からのプロセス量とその目標値との偏差演算により前記中操制御装置へ制御棒の駆動指令を出力する制御棒自動化装置とを有する制御棒操作監視制御システムの試験装置に備えられた、前記制御棒を駆動させる前記電動機に可変電源を供給する前記インバータ装置の機能試験を行うものであって、前記インバータ装置内のインバータを制御するインバータコントローラに対する制御指令を模擬出力する制御指令模擬回路と、前記インバータコントローラに対して前記インバータ装置内の異常を模擬出力する異常信号模擬回路と、前記インバータコントローラの内部状態ならびに取合信号の入出力状態をモニタするモニタ回路とを有するインバータ試験ツールを前記インバータ装置に接続し、前記インバータ装置を無負荷状態にし、前記インバータ試験ツールから模擬信号を出力して前記インバータ装置を動作させ、前記インバータ装置の単体動作特性として、入力電流、入力電圧、出力電流、出力電圧、出力周波数、出力力率、出力電力、前記インバータ装置内の整流器出力電圧を計測装置で計測する制御棒操作監視制御システムの試験方法において、前記インバータ装置の単体動作特性として、前記インバータ装置の出力電流、出力電圧、出力周波数、出力力率、出力電力を、前記インバータ装置の出力端子で計測装置により測定することにより、前記インバータ装置の出力特性を確認することを特徴とする。
請求項1の発明に係わる制御棒操作監視制御システムの試験方法は、請求項1の制御棒操作監視制御システムの試験方法において、インバータ装置の単体動作特性として、インバータ装置の出力電流、出力電圧、出力周波数、出力力率、出力電力を、インバータ装置の出力端子で計測装置により測定することにより、インバータ装置の出力特性を確認することを特徴とする。
【0027】
請求項15の発明に係わる制御棒操作監視制御システムの試験方法は、原子炉内の複数の制御棒に対応して設置され制御棒位置を挿入/引抜方向に電動機により変化させるアクチュエータと、前記各アクチュエータに対応して設置され各制御棒の個別の駆動制御を現場演算処理装置で行いこの現場演算処理装置からの指令に基づきインバータ装置で駆動用の出力調整を行う現場制御装置と、前記現場制御装置の上位に伝送ネットワークを介して設置され前記原子炉内の複数の制御棒の統括制御を行う中操制御装置と、前記原子炉からのプロセス量とその目標値との偏差演算により前記中操制御装置へ制御棒の駆動指令を出力する制御棒自動化装置とを有する制御棒操作監視制御システムの試験装置に備えられた、前記制御棒を駆動させる前記電動機に可変電源を供給する前記インバータ装置の機能試験を行うものであって、前記インバータ装置内のインバータを制御するインバータコントローラに対する制御指令を模擬出力する制御指令模擬回路と、前記インバータコントローラに対して前記インバータ装置内の異常を模擬出力する異常信号模擬回路と、前記インバータコントローラの内部状態ならびに取合信号の入出力状態をモニタするモニタ回路とを有するインバータ試験ツールを前記インバータ装置に接続し、前記インバータ装置を前記アクチュエータと接続した状態にし、前記インバータ試験ツールから模擬信号を出力して前記インバータ装置を動作させ、前記インバータ装置の単体動作特性として、前記インバータ装置の入力電流、入力電圧、出力電流、出力電圧、出力周波数、出力力率、出力電力、前記インバータ装置内の整流器出力電圧を計測装置により計測すると共に、前記インバータ装置のインバータが破損することを防止する保護インターロックが正常に動作すること、ならびに前記インバータ装置の停止、故障情報表示、警報出力がなされることを確認することを特徴とする。
【0028】
請求項16の発明に係わる制御棒操作監視制御システムの試験方法は、原子炉内の複数の制御棒に対応して設置され制御棒位置を挿入/引抜方向に電動機により変化させるアクチュエータと、各アクチュエータに対応して設置され各制御棒の個別の駆動制御を現場演算処理装置で行いこの現場演算処理装置からの指令に基づきインバータ装置で駆動用の出力調整を行う現場制御装置と、現場制御装置の上位に伝送ネットワークを介して設置され原子炉内の複数の制御棒の統括制御を行う中操制御装置と、原子炉からのプロセス量とその目標値との偏差演算により中操制御装置へ制御棒の駆動指令を出力する制御棒自動化装置とを有する制御棒操作監視制御システムの試験方法において、インバータ装置をアクチュエータに接続した状態にし、中操制御装置からの制御指令によりアクチュエータを動作させた状態において、インバータ装置の動作特性として、インバータ装置の入力電流、入力電圧、出力電流、出力電圧、出力周波数、出力力率、出力電力、インバータ装置内の整流器出力電圧を計測装置により計測することを特徴とする。
【0029】
請求項17の発明に係わる制御棒操作監視制御システムの試験方法は、原子炉内の複数の制御棒に対応して設置され制御棒位置を挿入/引抜方向に電動機により変化させるアクチュエータと、各アクチュエータに対応して設置され各制御棒の個別の駆動制御を現場演算処理装置で行いこの現場演算処理装置からの指令に基づきインバータ装置で駆動用の出力調整を行う現場制御装置と、現場制御装置の上位に伝送ネットワークを介して設置され原子炉内の複数の制御棒の統括制御を行う中操制御装置と、原子炉からのプロセス量とその目標値との偏差演算により中操制御装置へ制御棒の駆動指令を出力する制御棒自動化装置とを有する制御棒操作監視制御システムの試験方法において、複数台のインバータ装置に各母線毎に設けられた1台の電源盤から交流電源を供給する場合に、各母線毎の電源盤に接続された複数台のインバータ装置に対し1台ずつのインバータ装置を選定し、その選定したインバータ装置の入出力電源を計測装置により計測し、複数本の制御棒駆動時の母線電圧変動値が予め規定した範囲内であることを確認することを特徴とする。
【0030】
請求項18の発明に係わる制御棒操作監視制御システムの試験方法は、原子炉内の複数の制御棒に対応して設置され制御棒位置を挿入/引抜方向に電動機により変化させるアクチュエータと、各アクチュエータに対応して設置され各制御棒の個別の駆動制御を現場演算処理装置で行いこの現場演算処理装置からの指令に基づきインバータ装置で駆動用の出力調整を行う現場制御装置と、現場制御装置の上位に伝送ネットワークを介して設置され原子炉内の複数の制御棒の統括制御を行う中操制御装置と、原子炉からのプロセス量とその目標値との偏差演算により中操制御装置へ制御棒の駆動指令を出力する制御棒自動化装置とを有する制御棒操作監視制御システムの試験方法において、複数台のインバータ装置に各母線毎に設けられた1台の電源盤から交流電源を供給する場合に、各母線毎の電源盤に接続された複数台のインバータ装置の中から、電源盤からの電源ケーブル長が最小で電源盤からの電源の電圧降下が最小となるインバータ装置を選定し、その選定したインバータ装置の電源投入時に発生する突入電流を計測し、計測結果が予め定めた規定範囲内であることを確認することにより、複数台のインバータ装置に発生する突入電流が全て予め定めた規定範囲内であることを確認することを特徴とする。
【0031】
請求項19の発明に係わる制御棒操作監視制御システムの試験装置は、原子炉内の複数の制御棒に対応して設置され制御棒位置を挿入/引抜方向に電動機により変化させるアクチュエータと、各アクチュエータに対応して設置され各制御棒の個別の駆動制御を現場演算処理装置で行いこの現場演算処理装置からの指令に基づきインバータ装置で駆動用の出力調整を行う現場制御装置と、現場制御装置の上位に伝送ネットワークを介して設置され原子炉内の複数の制御棒の統括制御を行う中操制御装置と、原子炉からのプロセス量とその目標値との偏差演算により中操制御装置へ制御棒の駆動指令を出力する制御棒自動化装置とを有する制御棒操作監視制御システムの試験装置において、インバータ装置の入出力信号を計測する計測装置を接続する試験治具は、1個の端子台上に設けられた複数個の測定端子と、測定端子に対応して設けられ計測装置の複数個の信号入力端子とを一括接続するための複数個の信号取込み用ピンと、測定端子と信号取込み用ピンとを固定するための固定具と、信号取込み用ピンと計測装置の複数個の入力端子との間を接続する複数本の信号ケーブルとから構成されることを特徴とする。
【0032】
請求項20の発明に係わる制御棒操作監視制御システムの試験方法は、原子炉内の複数の制御棒に対応して設置され制御棒位置を挿入/引抜方向に電動機により変化させるアクチュエータと、前記各アクチュエータに対応して設置され各制御棒の個別の駆動制御を現場演算処理装置で行いこの現場演算処理装置からの指令に基づきインバータ装置で駆動用の出力調整を行う現場制御装置と、前記現場制御装置の上位に伝送ネットワークを介して設置され前記原子炉内の複数の制御棒の統括制御を行う中操制御装置と、前記原子炉からのプロセス量とその目標値との偏差演算により前記中操制御装置へ制御棒の駆動指令を出力する制御棒自動化装置とを有する制御棒操作監視制御システムの試験装置に備えられた、前記制御棒を駆動させる前記電動機に可変電源を供給する前記インバータ装置の機能試験を行うものであって、前記インバータ装置内のインバータを制御するインバータコントローラに対する制御指令を模擬出力する制御指令模擬回路と、前記インバータコントローラに対して前記インバータ装置内の異常を模擬出力する異常信号模擬回路と、前記インバータコントローラの内部状態ならびに取合信号の入出力状態をモニタするモニタ回路とを有するインバータ試験ツールを前記インバータ装置に接続し、前記インバータ装置を無負荷状態にし、前記インバータ試験ツールから模擬信号を出力して前記インバータ装置を動作させ、前記インバータ装置の単体動作特性として、入力電流、入力電圧、出力電流、出力電圧、出力周波数、出力力率、出力電力、前記インバータ装置内の整流器出力電圧を計測装置で計測する制御棒操作監視制御システムの試験方法において、請求項19の試験治具を用いて前記インバータ装置と前記計測装置とを接続してインバータ装置の入出力信号を計測するようにしたことを特徴とする。
請求項2の発明に係わる制御棒操作監視制御システムの試験方法は、請求項または請求項1または請求項13または請求項14または請求項15または請求項16の制御棒操作監視制御システムの試験方法において、請求項19の試験治具を用いてインバータ装置と計測装置とを接続してインバータ装置の入出力信号を計測するようにしたことを特徴とする。
【0033】
請求項22の発明に係わる制御棒操作監視制御システムの試験装置は、原子炉内の複数の制御棒に対応して設置され制御棒位置を挿入/引抜方向に電動機により変化させるアクチュエータと、各アクチュエータに対応して設置され各制御棒の個別の駆動制御を現場演算処理装置で行いこの現場演算処理装置からの指令に基づきインバータ装置で駆動用の出力調整を行う現場制御装置と、現場制御装置の上位に伝送ネットワークを介して設置され原子炉内の複数の制御棒の統括制御を行う中操制御装置と、原子炉からのプロセス量とその目標値との偏差演算により中操制御装置へ制御棒の駆動指令を出力する制御棒自動化装置とを有する制御棒操作監視制御システムの試験装置において、原子炉を格納する原子炉格納容器または原子炉建屋の壁に設置され原子炉格納容器または建屋の密閉状態を維持しながらケーブルを引き込むためのペネトレーションの試験を行うためのペネチェッカは、ペネトレーションに接続された試験対象である多芯化ケーブルのコネクタと接続するための同径のケーブルコネクタと、ケーブルコネクタに設けられ多芯化ケーブルと同芯数のピンと、多芯化ケーブルの各芯線と接地線との接続/非接続状態を切り替えるためのスイッチ回路とを備えたことを特徴とする。
【0034】
請求項23の発明に係わる制御棒操作監視制御システムの試験方法は、原子炉内の複数の制御棒に対応して設置され制御棒位置を挿入/引抜方向に電動機により変化させるアクチュエータと、各アクチュエータに対応して設置され各制御棒の個別の駆動制御を現場演算処理装置で行いこの現場演算処理装置からの指令に基づきインバータ装置で駆動用の出力調整を行う現場制御装置と、現場制御装置の上位に伝送ネットワークを介して設置され原子炉内の複数の制御棒の統括制御を行う中操制御装置と、原子炉からのプロセス量とその目標値との偏差演算により中操制御装置へ制御棒の駆動指令を出力する制御棒自動化装置とを有する制御棒操作監視制御システムの試験方法において、請求項2のペネチェッカを用いて、試験対象である多芯化ケーブルのケーブル芯線とペネチェッカのケーブルコネクタを接続し、試験対象である多芯化ケーブルのケーブル芯線の片側端を計測装置経由で接地し、スイッチ回路により多芯化ケーブルの各芯線と接地線とを接続して多芯化ケーブルの各芯線を接地し、計測装置で接地した多芯化ケーブルの各芯線の導通状態の確認試験を行うようにしたことを特徴とする。
【0036】
請求項2の発明に係わる制御棒操作監視制御システムの試験装置は、原子炉内の複数の制御棒に対応して設置され制御棒位置を挿入/引抜方向に電動機により変化させるアクチュエータと、各アクチュエータに対応して設置され各制御棒の個別の駆動制御を現場演算処理装置で行いこの現場演算処理装置からの指令に基づきインバータ装置で駆動用の出力調整を行う現場制御装置と、現場制御装置の上位に伝送ネットワークを介して設置され原子炉内の複数の制御棒の統括制御を行う中操制御装置と、原子炉からのプロセス量とその目標値との偏差演算により中操制御装置へ制御棒の駆動指令を出力する制御棒自動化装置とを有する制御棒操作監視制御システムの試験装置において、制御棒を駆動させる電動機の挙動を模擬し中操制御装置または現場制御装置の動作確認試験を行うためのドライウェルシミュレータを備えたことを特徴とする。
【0037】
請求項25の発明に係わる制御棒操作監視制御システムの試験装置は、請求項2の発明に係わる制御棒操作監視制御システムの試験装置において、ドライウェルシミュレータは、アクチュエータの接続ケーブル端にて現場制御装置から出力される電動機駆動指令信号を入力するための駆動指令信号入力部と、電動機駆動指令信号により電動機の動作状態を模擬する電動機模擬部と、電動機模擬部で模擬された電動機動作状態における回転方向を擬似表示する模擬出力表示部とを備えたことを特徴とする。
【0038】
請求項26の発明に係わる制御棒操作監視制御システムの試験方法は、原子炉内の複数の制御棒に対応して設置され制御棒位置を挿入/引抜方向に電動機により変化させるアクチュエータと、各アクチュエータに対応して設置され各制御棒の個別の駆動制御を現場演算処理装置で行いこの現場演算処理装置からの指令に基づきインバータ装置で駆動用の出力調整を行う現場制御装置と、現場制御装置の上位に伝送ネットワークを介して設置され原子炉内の複数の制御棒の統括制御を行う中操制御装置と、原子炉からのプロセス量とその目標値との偏差演算により中操制御装置へ制御棒の駆動指令を出力する制御棒自動化装置とを有する制御棒操作監視制御システムの試験方法において、アクチュエータの接続ケーブル端に請求項25のドライウェルシミュレータを接続し、現場制御装置から出力される電動機駆動指令信号に基づき電動機動作模擬部で模擬した電動機動作状態を模擬出力表示部に表示し、電動機に要求する回転方向/回転速度/回転量と、中操制御装置のマンマシンインターフエース装置上における制御棒操作内容である制御棒挿入/引抜方向の連続/ノッチ/ステップ駆動指令とが仕様上一致していることを確認することを特徴とする。
【0039】
請求項27の発明に係わる制御棒操作監視制御システムの試験装置は、請求項25の発明に係わる制御棒操作監視制御システムの試験装置において、ドライウェルシミュレータは、アクチュエータに設けられ制御棒の動作阻止を行うブレーキに対してアクチュエータの接続ケーブル端にて現場制御装置から出力されるブレーキ励磁指令信号を入力するためのブレーキ信号入力部と、ブレーキ信号入力部に入力されたブレーキ励磁指令信号を確認する動作表示部とを備えたことを特徴とする。
【0040】
請求項28の発明に係わる制御棒操作監視制御システムの試験方法は、原子炉内の複数の制御棒に対応して設置され制御棒位置を挿入/引抜方向に電動機により変化させるアクチュエータと、各アクチュエータに対応して設置され各制御棒の個別の駆動制御を現場演算処理装置で行いこの現場演算処理装置からの指令に基づきインバータ装置で駆動用の出力調整を行う現場制御装置と、現場制御装置の上位に伝送ネットワークを介して設置され原子炉内の複数の制御棒の統括制御を行う中操制御装置と、原子炉からのプロセス量とその目標値との偏差演算により中操制御装置へ制御棒の駆動指令を出力する制御棒自動化装置とを有する制御棒操作監視制御システムの試験方法において、アクチュエータの接続ケーブル端に請求項27のドライウェルシミュレータを接続し、ブレーキに対して現場制御装置を経由して出力されるブレーキ励磁指令信号を動作表示部に表示し、中操制御装置のマンマシンインターフエース装置上における制御棒操作内容とが一致していることを確認試験することを特徴とする。
【0041】
請求項29の発明に係わる制御棒操作監視制御システムの試験方法は、原子炉内の複数の制御棒に対応して設置され制御棒位置を挿入/引抜方向に電動機により変化させるアクチュエータと、各アクチュエータに対応して設置され各制御棒の個別の駆動制御を現場演算処理装置で行いこの現場演算処理装置からの指令に基づきインバータ装置で駆動用の出力調整を行う現場制御装置と、現場制御装置の上位に伝送ネットワークを介して設置され原子炉内の複数の制御棒の統括制御を行う中操制御装置と、原子炉からのプロセス量とその目標値との偏差演算により中操制御装置へ制御棒の駆動指令を出力する制御棒自動化装置とを有する制御棒操作監視制御システムの試験方法において、電動機の回転角から制御棒位置を検出する制御棒位置検出回路と同一構造の試験用シンクロ発信器をアクチュエータの接続ケーブル端に接続し、試験用シンクロ発信器から制御棒位置信号を模擬し、中操制御装置または現場制御装置の制御棒位置信号を処理する回路上の制御棒位置を示すカウント値の増減と模擬した制御棒位置の変化方向とが仕様上一致していることを確認することを特徴とする。
【0042】
請求項30の発明に係わる制御棒操作監視制御システムの試験方法は、原子炉内の複数の制御棒に対応して設置され制御棒位置を挿入/引抜方向に電動機により変化させるアクチュエータと、各アクチュエータに対応して設置され各制御棒の個別の駆動制御を現場演算処理装置で行いこの現場演算処理装置からの指令に基づきインバータ装置で駆動用の出力調整を行う現場制御装置と、現場制御装置の上位に伝送ネットワークを介して設置され原子炉内の複数の制御棒の統括制御を行う中操制御装置と、原子炉からのプロセス量とその目標値との偏差演算により中操制御装置へ制御棒の駆動指令を出力する制御棒自動化装置とを有する制御棒操作監視制御システムの試験方法において、アクチュエータの制御棒駆動機構の機械的下限位置において、中操制御装置または現場制御装置の制御棒位置信号処理回路上の制御棒位置カウント値が機械的下限値に一致するように調整を行い、中操制御装置の制御棒操作パネル上に表示される制御棒位置が機械的下限位置を示すことを確認することを特徴とする。
【0043】
請求項31の発明に係わる制御棒操作監視制御システムの試験方法は、原子炉内の複数の制御棒に対応して設置され制御棒位置を挿入/引抜方向に電動機により変化させるアクチュエータと、各アクチュエータに対応して設置され各制御棒の個別の駆動制御を現場演算処理装置で行いこの現場演算処理装置からの指令に基づきインバータ装置で駆動用の出力調整を行う現場制御装置と、現場制御装置の上位に伝送ネットワークを介して設置され原子炉内の複数の制御棒の統括制御を行う中操制御装置と、原子炉からのプロセス量とその目標値との偏差演算により中操制御装置へ制御棒の駆動指令を出力する制御棒自動化装置とを有する制御棒操作監視制御システムの試験方法において、アクチュエータの制御棒駆動機構における中空ピストンと制御棒とのカップリングとが解除されるバックシート位置に制御棒が位置する状態において、中操制御装置または現場制御装置の制御棒位置信号処理回路上の制御棒位置カウント値がバックシート位置に一致するように調整を行い、中操制御装置の制御棒操作パネル上に表示される制御棒位置がバックシート位置を示すことを確認することを特徴とする。
【0050】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の実施の形態に係わる制御棒駆動機構監視制御システムの試験方法の説明図である。制御棒駆動機構制御監視システムは図15に示したものと同一であり、伝送ネットワーク4に試験装置9が接続されている。この試験装置9は、原子炉5内のプロセス量ならびに各々の現場制御装置3の演算結果を模擬出力するものであり、その模擬信号を中操制御装置1に送信して中操制御装置1の機能確認試験を行う。これにより、アクチュエータの実作動ならびに現場制御装置3群の演算処理無しの状況下で、中操制御装置1の機能確認を実施可能とする。
【0051】
図1において、制御棒自動化装置2は、原子炉5からのプロセス量とその目標値との偏差演算により、その偏差がなくなるように中操制御装置1へ制御棒6の駆動指令を出力する。中操制御装置1は、制御棒自動化装置2からの指令に基づいて制御棒毎に設けられた現場制御装置3に対し、伝送ネットワーク4を介して原子炉5内の制御棒6の挿入や引き抜きの操作指令を出力する。
【0052】
現場制御装置3は、制御棒6を駆動するための各アクチュエータ7に対応して設置され、各制御棒6の個別の駆動制御を行うための現場演算処理装置10と、現場演算処理装置10からの指令で駆動用出力を調整するインバータ装置11とを備え、このインバータ装置11から各アクチュエータ7に操作指令を出力し制御棒6を駆動する。
【0053】
アクチュエータ7は、原子炉5内の複数の制御棒6に対応して設置され、制御棒駆動機構12を電動機13で駆動するようになっており、制御棒位置を微細に挿入/引抜方向に変化できるようになっている。アクチュエータ7で駆動された制御棒位置は、センサ8で検出され現場制御装置3に入力される。センサ8は、制御棒位置をシンクロ信号で検出する制御棒位置検出回路14と、制御棒位置をオンオフ信号のPIP信号で検出する制御棒位置検出器15とを有し、その検出信号は現場制御装置3に入力されるようになっている。
【0054】
このような自動化された制御棒監視制御システムの伝送ネットワーク4に対し試験装置9を接続する。そして、試験装置9は、中操制御装置1からの制御指令に対して現場制御装置3の演算結果やアクチュエータ7やセンサ8の挙動を模擬した信号を中操制御装置1に出力する。つまり、試験装置9を中操制御装置1と現場制御装置3群との間の信号取合を実施する伝送ネットワーク4上の1ステーションとして接続し、原子炉5内のプロセス量ならびに現場制御装置3の演算結果を中操制御装置1に対して模擬出力し、中操制御装置1の機能試験を実施する。これにより、アクチュエータ7の実作動ならびに現場制御装置3群の演算処理無しの状況下で、中操制御装置1の機能確認ができる。
【0055】
図2は、本発明の実施の形態に係わる制御棒操作監視制御システムの試験装置9におけるFMCRD機器シミュレータのブロック構成図である。このFMCRD機器シミュレータ16は、アクチュエータ7の動作状態を示す模擬信号を生成するものであり、センサ8における制御棒位置検出回路14で検出されるシンクロ信号を模擬したシンクロ模擬信号と、センサ8における制御棒位置検出器15で検出されるPIP信号を模擬したPIP模擬信号と、センサ8における制御棒分離状態検出器で検出される分離信号を模擬した分離模擬信号とを出力するものである。
【0056】
まず、シンクロ模擬信号について説明する。FMCRD機器シミュレータ16のメモリ17には、各々のアクチュエータ7の動作特性データが保有されており、このメモリ17に保有された複数のアクチュエータ動作特性データの中から、選択装置18により1つのデータを選択する。選択されたアクチュエータ動作特性データは、信号模擬装置19のシンクロ模擬装置20に入力される。
【0057】
シンクロ模擬装置20は、現場制御装置3からのアクチュエータ動作指令信号を入力してアクチュエータ7の動作状態を示すシンクロ信号を模擬するものであり、シンクロ摸擬装置20では、入力信号処理装置21を介して入力した現場制御装置出力の制御信号(アクチュエータ動作指令信号)と、選択装置18より選択されたアクチュエータ動作特性データとを合わせる演算処理が行われ、その演算結果(カウント値)をシンクロ信号変換器22に入力し、シンクロ信号に変換する。そして、出力信号処理装置23を介してシンクロ模擬信号として出力する。これにより、様々なアクチュエータ7の動作状態を示すシンクロ模擬信号を作成することができる。
【0058】
ここで、入力信号処理装置21は、信号模擬装置19内に入力する現場制御装置出力の制御信号(アクチュエータ動作指令信号)を種別(交流信号/デジタル信号)毎に入力処理するために、交流信号処理部24とデジタル信号処理部25とを有している。現場制御装置3のインバータ装置11から入力する交流信号からアクチュエータ動作指令信号は交流信号処理部24で読み取り、現場演算処理装置12からのインバータ装置11へのアクチュエータ動作指令信号はデジタル信号処理部25で読み取る。これにより、取合信号にデジタル信号のみならず交流信号を用いる制御装置に対応することができ、FMCRD機器シミュレータ16の使用用途を拡げることができる。
【0059】
次に、PIP信号摸擬について説明する。シンクロ摸擬装置20の演算結果となるシンクロ信号変換前のデータは、位置信号設定器26に入力され、予め初期位置設定器27に設定されたアクチュエータの初期状態のデータと比較演算処理され、アクチュエータ動作特性データで特定され変化する微細の制御棒位置がPIP信号で示される制御棒位置になったか否かを判定する。つまり、PIP信号が接点出力される位置か否かを算出する。PIP信号が算出されると、その算出データがPIP信号発生器28に転送され、PIP信号発生器28によりPIP信号(ON/OFF)が模擬される。そして、出力信号処理装置23経由でPIP模擬信号として出力される。これにより、磁力接点のON/OFFで検出された制御棒位置を示すPIP信号の状態が模擬される。
【0060】
次に、制御棒6とアクチュエータ7の制御棒駆動機構12との結合状態を示す分離信号の模擬について説明する。この分離信号は分離信号模擬装置29により模擬され、ON/OFF信号で示される分離信号は出力信号処理装置23を介して出力される。
【0061】
また、信号模擬装置19は複数台設けられる。これは、FMCRD機器シミュレータ16を用いた作業性を向上させるためである。つまり、シンクロ信号摸擬、PIP信号模擬、分離信号模擬を行う信号模擬装置19は、制御棒操作監視制御システムにおいて複数本の制御棒の同時駆動機能で設定される最大制御棒本数分設けられる。
【0062】
このように、アクチュエータ作動時にセンサ6より検出される信号を模擬し現場制御装置3に対して出力するので、制御棒操作監視制御システムのアクチュエータ7を実作動無しの状況下において、中操制御装置1や現場制御装置3を試験することができる。
【0063】
図3は、図2に示したFMCRD機器シミュレータ16の制御棒監視制御システムへの接続構成の説明図である。図2のFMCRD機器シミュレータ16を、現場制御装置3の入出力部分(アクチュエータ7側)に接続し、シンクロ模擬信号やPIP模擬信号等の模擬信号を出力し、中操制御装置1および現場制御装置3の試験を行う。
【0064】
中操制御装置1や現場制御装置3には、アクチュエータ7の制御棒駆動機構12の動作状態信号を示すシンクロ信号を処理するシンクロ信号処理回路や、制御棒位置をON/OFF信号で示すPIP信号を処理するPIP信号処理回路や、アクチュエータ7の制御棒駆動機構12と制御棒6との分離状態を示す分離信号を用いて各種制御用のインターロックをとるインターロック回路が収納されており、これらの回路に対し模擬信号を出力して、これら回路の機能確認試験を行う。
【0065】
その際に、現場制御装置3は現場演算処理装置10とインバータ装置11とを有していることから、これら現場演算処理装置10の機能確認試験やインバータ装置11の機能確認試験を必要に応じて個別に行う。これは、現場演算処理装置10で扱う信号はデジタル信号であり、インバータ装置11の出力信号は交流信号であり信号の種別が異なることに対応させるためである。
【0066】
これにより、アクチュエータ7の実作動無しの状況下において、中操制御装置1や現場制御装置3の各種回路の機能確認試験、現場制御装置3の現場演算処理装置10の機能確認試験、さらにはインバータ装置11の動作確認試験が効率よく行える。
【0067】
次に、図4は、制御棒操作監視制御システムの試験装置におけるインバータ試験ツール30のブロック構成図である。インバータ試験ツール30は、制御棒6を駆動させるアクチュエータ7の電動機13に可変電源を供給するインバータ装置の機能試験を行うものである。インバータ試験ツール30は、インバータ装置11のインバータコントローラ31に接続され、インバータ装置単体でインバータ装置11の機能確認を実施する。
【0068】
インバータ試験ツール30の模擬信号作成部32は、インバータ装置11の試験のための模擬信号を作成するものであり、操作端33で設定された情報に基づき模擬信号を作成する。すなわち、模擬信号作成部32の制御指令模擬回路34では、インバータ装置11のインバータコントローラ31への制御指令の模擬信号を作成する。また、模擬信号作成部32の異常信号模擬回路35ではインバータ装置11内の異常模擬信号を作成する。模擬信号作成部32の制御モード切替回路36は、操作端33で設定された制御モード情報に基づいて制御指令模擬回路34と異常信号模擬回路35との切り替えを行う。
【0069】
模擬信号作成部32で作成された模擬信号は、模擬信号出力部37を介してインバータ装置11のインバータコントローラ31に出力される。そして、その模擬信号によるインバータコントローラ31の動作信号を、信号入力部37を介してインバータ試験ツール30内のモニタ回路39に入力する。
【0070】
すなわち、インバータ試験ツール30では、操作端33にてインバータコントローラ31の制御モード(RUN/TEST/HALT)や、模擬信号(制御信号/インバータ内の異常信号)の種類を選択する。制御モード切替回路36ではその選択内容に従い、制御指令模擬回路34および異常信号模擬回路35のうちのいずれかを選択する。そして、模擬信号作成部32から模擬信号を模擬信号出力部37を経由してインバータコントローラ31に出力する。
【0071】
それと共に、インバータコントローラ31の内部状態ならびにインバータ装置11の取合信号の入出力状態を信号入力部38を経由して入力し、モニタ回路39に入力情報を表示する。これにより、インバータコントローラ31の内部状態ならびにインバータ装置11の取合信号の入出力状態を確認する。また、操作端33における選択内容もモニタ回路39に表示される。
【0072】
このように、インバータ試験ツール30を用いることにより、インバータ装置11の保守作業やインバータ装置単体でインバータ装置11の機能確認を実施することが可能となる。
【0073】
図5は、インバータ装置11の周辺接続構成の説明図であり、インバータ試験ツール30を用いてインバータ装置11の機能確認試験を行う場合の説明図である。まず、インバータ装置11の無負荷試験は、インバータ装置11とアクチュエータ7との間を切り離してインバータ装置11を無負荷状態とする。つまり、インバータ装置11のインバータ出力端40のケーブルを外しインバータ装置11を無負荷状態とする。
【0074】
そして、インバータ試験ツール30をインバータ装置11に接続し、インバータ試験ツール30から模擬信号をインバータ装置11に入力しインバータ装置11を動作させる。インバータ装置11には母線41から電源盤42及び電源ケーブル43を介して電源が供給され、模擬信号によるインバータ装置11の動作特性を計測装置44で計測する。
【0075】
計測装置44はインバータ装置11に接続され、インバータ装置11の単体動作特性として、インバータ装置11への入力電流、入力電圧、出力電流、出力電圧、出力周波数、出力力率、出力電力、インバータ装置11内の整流器出力電圧を計測する。また、インバータが破損することを防止する保護インターロックが正常に動作すること、ならびにインバータ停止、故障情報表示、警報出力がなされることを確認する。
【0076】
これにより、インバータ無負荷状態において、インバータ試験ツール30により、インバータ装置11の単体動作特性、ならびに保護インターロックの動作確認、異常情報出力を確認することができる。
【0077】
以上の説明では、インバータ試験ツール30を用いてインバータ装置11の無負荷試験を行うようにしているが、中操制御装置1による制御指令を用いてインバータ装置11の特性を確認することも可能である。
【0078】
すなわち、インバータ出力端40からインバータ装置11とアクチュエータ7との間を接続するケーブルを外すことにより、インバータ装置11を無負荷状態とする。中操制御装置1にてオープンループ制御モード(制御棒位置信号のフィードバック信号無しの状態で制御棒駆動指令が出力できるモード)を選択指定し、インバータ装置11に対して制御指令を出力する。これにより、インバータ装置11を動作させる。
【0079】
そして、インバータ装置11に接続された計測装置44により、インバータ装置11の単体動作特性として、インバータ装置11の入力電流、入力電圧、出力電流、入力電圧、出力周波数、出力力率、出力電力、インバータ装置11内の整流器出力電圧を計測する。これにより、インバータ装置11の無負荷状態において、中操制御装置1の制御指令により、インバータ装置11の単体動作特性を確認することができる。
【0080】
ここで、インバータ装置11の無負荷試験を実施するに当たり、インバータ装置11の出力電流、出力電圧、出力周波数、出力力率、出力電力をアクチュエータ7の接続ケーブル端にて計測するようにすると、アクチュエータ7に供給される電源の状態を確認することができる。また、インバータ装置11の出力電流、出力電圧、出力周波数、出力力率、出力電力をインバータ出力端子40で計測するようにすると、インバータ装置11の出力特性を確認することができる。
【0081】
次に、インバータ装置11にアクチュエータ7を接続した状態の有負荷試験について説明する。インバータ装置11の有負荷試験では、インバータ装置11とアクチュエータ7との間をケーブル接続した状態において、インバータ試験ツール30をインバータ装置11に接続し、インバータ試験ツール30から模擬信号をインバータ装置11に入力しインバータ装置11を動作させる。
【0082】
この場合、無負荷試験の場合と同様に、計測装置44をインバータ装置11に接続し、インバータ装置11の単体動作特性として、インバータ装置11の入力電流、入力電圧、出力電流、出力電圧、出力周波数、出力力率、出力電力、インバータ装置11内の整流器出力電圧を計測する。また、インバータ装置11のインバータが破損することを防止する保護インターロックが正常に動作すること、ならびにインバータ装置の停止、故障情報表示、警報出力がなされることを確認する。これにより、インバータ負荷がある状態において、インバータ試験ツール30を用いることにより、インバータ装置11の単体動作特性ならびに保護インターロックの動作確認や異常情報出力を確認することができる。
【0083】
また、インバータ装置11の有負荷試験の場合においてもインバータ装置11の無負荷試験の場合と同様に、中操制御装置1による制御指令を用いてインバータ装置11の特性を確認することも可能である。
【0084】
すなわち、インバータ装置11とアクチュエータ7との間をケーブル接続した状態において、中操制御装置1にてオープンループ制御モード(制御棒位置信号のフィードバック無しの状態で、制御棒駆動指令が出力できるモード)を選択指定し、インバータ装置11に対して制御指令を出力することによりインバータ装置11を動作させる。
【0085】
また、計測装置44をインバータ装置11に接続し、インバータ装置11の単体動作特性として、インバータ装置11の入力電流、入力電圧、出力電流、出力電圧、出力周波数、出力力率、出力電力、インバータ装置11内の整流器出力電圧を計測する。これにより、インバータ負荷がある状態において、中操制御装置1の制御指令によりインバータ装置11の単体動作特性を確認することができる。
【0086】
図6は、制御棒操作監視制御システムにおけるインバータ装置11への電源供給構成の説明図である。制御棒操作監視制御システムの複数台のインバータ装置11には、各母線41A、41B毎に設けられた1台の電源盤44A、44Bから交流電源が供給される。すなわち、A系の母線41Aの電源盤44Aには複数台のインバータ装置11A1〜11Anが接続され、B系の母線41Bの電源盤44Bには複数台のインバータ装置11B1〜11Bmが接続される。
【0087】
このような電源供給構成の場合に、各母線41A、41Bの電源盤42A、42Bにそれぞれ接続された複数台のインバータ装置11A1〜11An、11B1〜11Bmに対し、1台ずつのインバータ装置を選定し、その選定したインバータ装置11An、11Bmの入出力電源をそれぞれ計測装置44A、44Bで計測し、複数本の制御棒駆動時の母線電圧変動値が予め規定した範囲内であることを確認する。これにより、複数本の制御棒同時駆動時のインバータ装置11の入力電源の変動が制御棒操作監視制御システムの仕様で規定した範囲内であることを確認することができる。
【0088】
また、図6に示すようなインバータ装置11への電源供給構成である場合に、インバータ装置11に発生する突入電流の測定試験は、以下のようにして行う。
【0089】
まず、A系の電源盤42Aに接続された複数台あるインバータ装置11A1〜11Anの中から、電源盤42Aからの電源ケーブル43Aの長さが最小で、各インバータ装置11A1〜11Anに供給する電源の電圧降下が最小となるインバータ装置11Jを選定し、そのインバータ装置11Jに計測装置44Aを接続する。そして、インバータ装置11AJの電源投入時に発生する突入電流を計測装置44Aにて計測する。B系の電源盤42Bに接続された複数ダイアルインバータ装置11B1〜11Bmについても同様に電源盤42Bからの電源ケーブル43Bの長さが最小で、各インバータ装置11B1〜11Bmに供給する電源の電圧降下が最小となるインバータ装置11BKの電源投入時に発生する突入電流を計測装置44Aにて計測する。
【0090】
これにより、電源の電圧効果が最小となるインバータ装置11AJ、11BKの突入電流を計測し、その計測結果が仕様の規定範囲内であることを確認することにより、複数台あるインバータ装置11に発生する突入電流が全て仕様の規定範囲内であることを確認することができる。
【0091】
次に、図7はインバータ装置11の入出力信号を計測する計測装置44を接続する試験治具の説明図である。1個の端子台45上にはインバータ装置11の入出力信号を測定するための複数個の測定端子46が設けられ、これら測定端子46に対応して固定具47には複数個の信号取込み用のピン48が設けられている。固定具47は測定端子46と信号取込み用ピン48と接続するものであり、端子台45を固定具47に固定することにより接続される。信号取込み用ピン48には、複数個の信号ケーブル49が取り付けられており、計測装置44の複数個の入力端子との間を接続している。従って、1個の端子台45上の複数個の測定端子46と、計測装置44の複数個の入力端子とを一括接続することができる。
【0092】
このような試験治具を用いて、インバータ装置11と計測装置44とを接続してインバータ装置11の入出力信号を計測する。すなわち、インバータ装置11の信号端子と計測装置44の入力端子とを接続する部分に、図7の試験治具を使用する。これにより、試験用のセットアップに要する作業負荷を軽減し、短時間で効率良く試験作業を実施することができる。
【0093】
次に、原子炉を格納する原子炉格納容器または原子炉建屋の壁に設置されたペネトレーションの試験を行うためのペネチェッカについて説明する。ペネトレーションは原子炉格納容器または建屋の密閉状態を維持しながら、ケーブルを引き込むための原子炉格納容器または建屋の壁に設けられた埋込ケーブルである。
【0094】
図8に示すように、ペネチェッカ50は、ペネトレーションに接続された試験対象である多芯化ケーブル51のコネクタ52と接続するための同径のケーブルコネクタ53を有し、このケーブルコネクタ53には多芯化ケーブル51と同芯数のピン54が設けられている。このピン54と多芯化ケーブル51のコネクタ52のピン55とで多芯ケーブル51をペネチェッカ50に接続する。ペネチェッカ50のケーブルコネクタ53のピン54は、スイッチ回路56を介して接地線57に接続されている。
【0095】
スイッチ回路56は、多芯化ケーブル51の各芯線と接地線57との接続/非接続状態を切り替えるものであり、計測装置44を試験対象である多芯化ケーブル55の接続し接地した場合に、その試験対象の多芯化ケーブル51を接地線に接続するためのものである。このように、多芯化ケーブル51の各芯の接地作業を一つのスイッチ回路56で実施できるようにしている。
【0096】
すなわち、多芯化ケーブル51の1芯の片側端を計測装置44経由で接地し、多芯化ケーブル51の1芯のもう片側端をペネチェッカ50のスイッチ回路56の接点をオンにして接地線57にて接地する。その際の計測装置44の計測結果に基づいて多芯化ケーブル51の芯線の導適状態を確認する。つまり、多芯化ケーブル51の1芯の抵抗と、グランド抵抗と、計測装置44内部抵抗と、多芯化ケーブル51の1芯と計測装置44との接触部の抵抗と、ペネチェッカ50と多芯化ケーブル51の1芯との接触部の抵抗と、ペネチェッカ50の内部抵抗の総和より、多芯化ケーブル51の芯線の導適状態を確認する。
【0097】
これにより、各多芯化ケーブル51の芯線の接地作業負荷を軽減し、ペネチェッカ50を用いない場合と比較して、多芯化ケーブル51の導適確認作業を短時間で効率良く実施することができる。
【0098】
次に、原子炉格納容器または建屋の密閉状態を維持しながらケーブルを引き込むためのペネトレーションにて、原子炉格納容器または原子炉建屋内外のケーブル接続を行う作業に当たり、ケーブルの通線確認を行う試験方法について説明する。
【0099】
図9に示すように、原子炉格納容器壁58の内側ケーブル59および外側ケーブル60は、原子炉格納容器壁58の埋込ケーブル61(ペネトレーション)経由で接続される。内側ケーブル59および外側ケーブル58は、埋込ケーブル61を介して固定接続されることになる。
【0100】
このケーブルの接続作業において、まず、内側ケーブル59の布設を行い、内側ケーブル59と埋込ケーブル61とが図面通りに接続されていることを確認する。そして、内側ケーブル59の埋込ケーブル61の接続端と反対側のケーブル端から、埋込ケーブル61の外側端までの通線確認を実施する。その後に、内側ケーブル59と外側ケーブル60の接続を埋込ケーブル61経由で行い、ケーブル接続が図面通りであること、および内側ケーブル59から外側ケーブル60間の通線確認を実施する。
【0101】
このように、原子炉格納容器内外のケーブル接続を行う作業において、内外ケーブル接続前に各ケーブルの通線確認を行う。つまり、ケーブルの固定接続後に、内側ケーブル59から外側ケーブル60の間に断線や誤接続が発見された場合には、断線や誤接続の原因が内側ケーブル59と外側ケーブル60とのどちらにあるか追求しなければならないので、このケーブルの作業において、内側ケーブル59と外側ケーブル60とを接続する前に、各ケーブルの断線や誤接続を確認する。従って、ケーブルの誤接続や断線を早期発見することができる。
【0102】
次に、制御棒を駆動させる電動機の挙動を模擬し中操制御装置または現場制御装置の動作確認試験を行うためのドライウェルシミュレータについて説明する。図10は、そのドライウェルシミュレータの説明図である。
【0103】
図10において、ドライウェルシミュレータ62は、アクチュエータ7の接続ケーブル端63から、現場制御装置3から出力される電動機駆動指令信号を入力するための駆動信号入力部64と、電動機13の挙動を模擬するための電動機模擬部65と、アクチュエータ7の1つである電動機13の回転方向/回転速度/回転量を擬似表示する模擬出力表示部66と、現場制御装置3から出力されるブレーキ励磁指令信号を入力するブレーキ信号入力部67と、ブレーキ励磁指令信号のON/OFFにより点消灯するランプを備えた動作表示部68とから構成されている。
【0104】
ドライウェルシミュレータ62は、アクチュエータ7に接続されるケーブル端63が接続され、アクチュエータ7の1つである電動機13に対して、現場制御装置3が出力する電動機駆動指令信号を入力する。この電動機駆動指令信号はドライウェルシミュレータの駆動指令信号入力部64に入力され、電動機13の回転子/固定子の特性を模擬する電動機模擬部65により、その電動機駆動指令信号を電動機13の回転方向に擬似変換する。そして、回転内容を模擬出力表部66の回転指示計に表示する。これにより、現場制御装置3からの電動機駆動指令信号による電動機13の挙動を確認する。
本実施の形態によれば、請求項29記載の試験装置を用いる事により、
すなわち、現場制御装置3からの電動機駆動指令信号による電動機13の模擬出力を模擬出力表示部66に表示し、その電動機駆動指令信号による電動機13に要求する回転方向/回転速度/回転量を確認し、その電動機13に要求する回転方向/回転速度/回転量と中操制御装置1のマンマシンインターフエース装置上における制御棒操作内容である制御棒挿入/引抜方向の連続/ノッチ/ステップ駆動指令とが仕様上一致しているか否かを確認する。
【0105】
また、アクチュエータ7の1つである制御棒駆動を阻止するブレーキに対して、現場制御装置3が出力するブレーキ励磁指令信号を、ブレーキ信号入力部62から入力し、動作表示部68のランプを点消灯させる。これにより、ブレーキ励磁信号のON/OFFを確認する。
【0106】
つまり、制御装置出力のブレーキ励磁信号のON/OFF状態と、中操制御装置1のマンマシンインターフェース装置上において制御棒操作内容とが仕様上一致している事を確認する。
【0107】
このように、ドライウェルシミュレータ62では、電動機13の回転方向を模擬出力表示部66に摸擬表示するので、現場制御装置3からの電動機駆動指令信号による電動機13の挙動を摸擬確認する。また、ブレーキ励磁指令信号のON/OFFを動作表示部68にランプ表示するので、試験員がブレーキ励磁指令信号のON/OFFを容易に確認することができる。
【0108】
図11は、試験用シンクロ発信器にて制御棒位置信号を模擬し制御棒位置信号の処理の確認試験を行うための説明図である。
【0109】
図11において、アクチュエータ7の1部分であり制御棒位置を検出する制御棒位置検出回路14(シンクロ発信器)と同様の構造を有する試験用シンクロ発信器69を、アクチュエータ7に接続される接続ケーブル端63に接続する。そして、その試験用シンクロ発信器69から制御棒位置信号を模擬し、この際の中操制御装置1および現場制御装置3の制御棒位置を処理する回路上の制御棒位置を示すカウント値の増減と、試験用シンクロ発信器69より模擬した制御棒位置の変化方向(制御棒の挿入/引抜方向)とが仕様上一致しているか否かを確認する。
【0110】
このように、試験用シンクロ発信器69より模擬信号を出力し、実際の制御棒を実駆動させることなく、中操制御装置1と現場制御装置3との制御棒位置処理回路の機能確認を実施することができる。
【0111】
次に、中操制御装置1または現場制御装置3の制御棒位置カウント値のシンクロ零調整試験について説明する。まず、アクチュエータの制御棒駆動機構の機械的下限位置のシンクロ零調整試験は、制御棒駆動機構の機械的下限位置において、中操制御装置1または現場制御装置3の制御棒位置信号処理回路上の制御棒位置カウント値が機械的下限値に一致するように調整を行い、中操制御装置1の制御棒操作パネル上に表示される制御棒位置が機械的下限位置を示すことを確認する。
【0112】
すなわち、制御棒駆動機構内のポールナットが下部皿バネと接触する位置、すなわち機械的最下限位置において、アクチュエータ7が示す制御棒位置と、中操制御装置1または現場制御装置3内の制御棒位置を示すカウント値とが一致するように調整する。この際、図12に示すように、現場制御装置3のユニット内に設置されたシンクロデジタル信号変換部70の調整を行い、現場制御装置3内の制御棒位置を示すカウント値が機械的最下限位置を示していること、および中操制御装置1の制御棒操作パネル上に表示される制御棒位置が機械的最下限位置を示していることを確認する。
【0113】
このように、制御棒駆動機構12の機械的最下限位置において、アクチュエータ7が示す制御棒位置と、中操制御装置1または現場制御装置3内の制御棒位置を示すカウント値とを一致させることにより、中操制御装置1や現場制御装置3が制御棒制御を行うための初期状態をつくることができる。
【0114】
また、アクチュエータ7の制御棒駆動機構12における中空ピストンと制御棒とのカップリングとが解除されるバックシート位置のシンクロ零調整試験は、バックシート位置に制御棒が位置する状態において、中操制御装置1または現場制御装置3の制御棒位置信号処理回路上の制御棒位置カウント値がバックシート位置に一致するように調整を行い、中操制御装置1の制御棒操作パネル上に表示される制御棒位置がバックシート位置を示すことを確認することにより行われる。
【0115】
すなわち、制御棒駆動機構12内の中空ピストンが制御棒とカップリングするバイオカップリング位置、すなわちバックシート位置において、アクチュエータ7が示す制御棒位置と、中操制御装置1または現場制御装置3内の制御棒位置を示すカウント値とを一致させるような作業を実施する。この際、図12に示すように、現場制御装置3のユニット内に設置されたシンクロデジタル信号変換部70の調整を行い、現場制御装置3内の制御棒位置を示すカウント値がバックシート位置を示していること、および中操制御装置1の制御棒操作パネル上に表示される制御棒位置がバックシート位置を示していることを確認する。
【0116】
このように、バックシート位置において、アクチュエータ7が示す制御棒位置と、中操制御装置1または現場制御装置3内の制御棒位置を示すカウント値を一致させることにより、中操制御装置1や現場制御装置3が制御棒制御を行うための初期状態をつくることができる。
【0117】
図13は、アクチュエータと同一構造の機器をアクチュエータに代えてアクチュエータの接続ケーブル端に接続し、アクチュエータの動作試験および中操制御装置や現場制御装置の動作試験を行う場合の説明図である。
【0118】
図13において、アクチュエータ7と同一構造の機器71をアクチュエータ7の接続ケーブル端63に接続する。そして、中操制御装置1や現場制御装置3が出力する制御指令によるアクチュエータ7の模擬挙動確認やアクチュエータ7の挙動による中操制御装置1や現場制御装置3側のインターロック確認を実施する。このように、アクチュエータ7と同一構造の機器71を用いることにより、アクチュエータ7の挙動がない場合でも、アクチュエータ7と同様の挙動を中操制御装置1や現場制御装置3に対して模擬することができる。
【0119】
ここで、アクチュエータと同一構造の機器71にアクチュエータ7と同様の負荷をかけた状態において動作試験を実施することも可能である。この場合、アクチュエータと同一構造の機器71を可能な限りアクチュエータ7の使用条件と近い条件で用いると、アクチュエータと同一構造の機器71から出力する挙動模擬信号を、より実機挙動に近いものにすることができる。
【0120】
また、制御棒操作監視制御システムの中操制御装置1や現場制御装置3が出力する制御指令によるアクチュエータ7の挙動確認やアクチュエータ7の挙動による中操制御装置1や現場制御装置3側のインターロック確認を実施するにあたり、これらを総て接続して行うことも可能である。すなわち、中操制御装置1、現場制御装置3、アクチュエータ7、センサ6の総てを組み合わせ、アクチュエータ7を実作動させる。これにより、中操制御装置1が出力する制御指令によるアクチュエータ7の挙動確認やアクチュエータ7の挙動による中操制御装置1および現場制御装置3のインターロック確認を実施し、制御棒操作監視制御システムの全機能確認を実機の挙動を用いて実施する。
【0121】
次に、図14は制御棒位置をオンオフ信号のPIP信号で検出する制御棒位置検出器15の動作試験のための説明図である。
【0122】
制御棒位置をオンオフ信号のPIP信号で検出する制御棒位置検出器15は、制御棒6に取り付けられたマグネット72の磁力により接点73をON/OFFさせることで制御棒位置を検出する。この制御棒位置検出器15に計測装置44および計測制御装置74を接続する。計測制御装置74は接点73のON/OFF信号に基づいて制御棒駆動時間を計測するものである。
【0123】
計測装置44は、制御棒駆動時に測定した計測データ上の制御棒位置信号のON/OFF時間を計測し、制御棒位置検出器15の接点73の数と各接点73が設置されている物理的間隔とに基づいて、各接点73による制御棒位置信号の検出時間間隔tを求める。これにより、制御棒位置検出器15の接点73の動作状況を確認する。そして、制御棒位置信号の検出電圧Vを測定し、その検出電圧Vの定格電圧からの電圧降下が計測制御装置に影響を与えない範囲であることを確認する。このようにして、制御棒位置検出器15の健全性確認を行う。
【0124】
また、制御棒位置を検出するための接点73は、磁力F≧F1でONし、F<F1でOFFする。ここで、F1は接点動作に必要な力である。制御棒位置検出器15においては、制御棒動作方向においてマグネット72が接点73と同じ位置にある場合のみ、F≧F1で接点をONさせ、位置がずれた場合はすぐに接点73をOFFさせる。
【0125】
いま、制御棒6に取り付けられたマグネット72の持つ電荷をQ1、各接点73が持つ電荷をQ2とし、各接点73とマグネット72間の距離をrとすると、力Fは以下の関数式で表すことができる。
【0126】
F=(1/4πε0)・H(Q1)・K(Q2)・G(r)
従って、マグネット72が接点73に及ぼす磁力Fが適当でなく、計測装置44で接点73の正常な動作が検出できないような場合、つまり、接点不動作、接点ON時間もしくはOFF時間が短すぎる場合は、磁力Fを適当な値に調整する。その調整は、接点73とマグネット72との間の距離rを調整して行う。
【0127】
すなわち、制御棒位置検出器15の接点73を計測装置44に接続し、実際に制御棒を駆動させた際の計測データから各接点73のON/OFF時間を検出する。そして、計測時の制御棒速度および各接点73の物理的間隔から、計測データ上の各パルスの発信元となる接点73を推測し、各接点73のON/OFF時間が仕様に見合っていることを検証する。仕様に見合わない場合は、各接点73とマグネット72との間の距離rを調整し、再度、接点73のON/OFF時間の検証を行う。
【0128】
また、制御棒位置を検出する接点73のON/OFF時間より制御棒6の駆動時間(およびスクラム時間)を計測制御装置74において計測する。そして、制御棒位置検出回路14からの制御棒位置信号(アナログ)を計測制御装置74に入力する前に、計測装置44で測定した計測データ上の制御棒位置信号のON/OFF時間と、計測制御装置74の計測結果である制御棒駆動時間とのデータ照合を行い、計測制御装置74の計測機能を確認する。
【0129】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、自動化に対応した制御棒操作監視制御システムの標準的な試験方法ならびにその試験方法を実現するための試験装置により、自動化に対応した制御棒操作監視制御システムの各構成要素に対応した機能確認を効率良く、確実に実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係わる制御棒駆動機構監視制御システムの試験方法の説明図。
【図2】本発明の実施の形態に係わる制御棒操作監視制御システムの試験装置におけるFMCRD機器シミュレータのブロック構成図。
【図3】図2に示したFMCRD機器シミュレータの制御棒監視制御システムへの接続構成の説明図。
【図4】本発明の実施の形態に係わる制御棒操作監視制御システムの試験装置におけるインバータ試験ツールのブロック構成図。
【図5】図4に示したインバータ試験ツールを用いてインバータ装置の機能確認試験を行う場合の説明図。
【図6】本発明の実施の形態におけるインバータ装置への電源供給構成の説明図。
【図7】本発明の実施の形態におけるインバータ装置の入出力信号を計測する計測装置を接続するための試験治具の説明図。
【図8】本発明の実施の形態における原子炉格納容器または原子炉建屋の壁に設置されたペネトレーションの試験を行うためのペネチェッカの説明図。
【図9】本発明の実施の形態における原子炉格納容器または原子炉建屋の壁に設置されたペネトレーションにケーブルを敷設する際のケーブル通線確認試験の説明図。
【図10】本発明の実施の形態における制御棒を駆動させる電動機の挙動を模擬し中操制御装置または現場制御装置の動作確認試験を行うためのドライウェルシミュレータの説明図。
【図11】本発明の実施の形態における試験用シンクロ発信器にて制御棒位置信号を模擬し制御棒位置信号の処理の確認試験を行うための説明図。
【図12】本発明の実施の形態における中操制御装置または現場制御装置の制御棒位置カウント値のシンクロ零調整試験についての説明図。
【図13】本発明の実施の形態におけるアクチュエータの動作試験および中操制御装置や現場制御装置の動作試験を行う場合の説明図。
【図14】本発明の実施の形態における制御棒位置をオンオフ信号のPIP信号で検出する制御棒位置検出器の動作試験のための説明図。
【図15】従来の自動化に対応した制御棒操作監視制御システムの構成図。
【符号の説明】
1 中操制御装置
2 制御棒自動化装置
3 現場制御装置
4 伝送ネットワーク
5 原子炉
6 制御棒
7 アクチュエータ
8 センサ
9 試験装置
10 現場演算処理装置
11 インバータ装置
12 制御棒駆動機構
13 電動機
14 制御棒位置検出回路
15 制御棒位置検出器
16 FMCRD機器シミュレータ
17 メモリ
18 選択装置
19 信号模擬装置
20 シンクロ模擬装置
21 入力信号処理装置
22 シンクロ信号変換器
23 出力信号処理装置
24 交流信号処理部
25 デジタル信号処理部
26 位置信号設定器
27 初期位置設定器
28 PIP信号設定器
29 分離信号模擬装置
30 インバータ試験ツール
31 インバータコントローラ
32 模擬信号作成部
33 操作端
34 制御指令模擬回路
35 異常信号模擬回路
36 制御モード切替回路
37 模擬信号出力部
38 信号入力部
39 モニタ回路
40 インバータ出力端
41 母線
42 電源盤
43 電源ケーブル
44 計測装置
45 端子台
46 測定端子
47 固定具
48 信号取込み用ピン
49 信号ケーブル
50 ペネチャッカ
51 多芯化ケーブル
52 コネクタ
53 ケーブルコネクタ
54 ピン
55 ピン
56 スイッチ回路
57 接地線
58 原子炉格納容器壁
59 内側ケーブル
60 外側ケーブル
61 埋込ケーブル(ペネトレーション)
62 ドライウェルシミュレータ
63 接続ケーブル端
64 駆動指令信号入力部
65 電動機模擬部
66 模擬出力表示部
67 ブレーキ信号入力部
68 動作表示部
69 試験用シンクロ発信器
70 シンクロデジタル変換部
71 アクチュエータ同一機器
72 マグネット
73 接点
74 計測制御装置

Claims (31)

  1. 原子炉内の複数の制御棒に対応して設置され制御棒位置を挿入/引抜方向に電動機により変化させるアクチュエータと、前記各アクチュエータに対応して設置され各制御棒の個別の駆動制御を現場演算処理装置で行いこの現場演算処理装置からの指令に基づきインバータ装置で駆動用の出力調整を行う現場制御装置と、前記現場制御装置の上位に伝送ネットワークを介して設置され前記原子炉内の複数の制御棒の統括制御を行う中操制御装置と、前記原子炉からのプロセス量とその目標値との偏差演算により前記中操制御装置へ制御棒の駆動指令を出力する制御棒自動化装置とを有する制御棒操作監視制御システムの試験装置において、前記アクチュエータの動作状態を示す模擬信号を生成するためのFMCRD機器シミュレータを有し、前記FMCRD機器シミュレータは、前記アクチュエータの動作特性データを保有するメモリと、前記メモリからアクチュエータ動作特性データを引き出して設定する選択装置と、前記現場制御装置から入力信号処理装置を介して入力したアクチュエータ動作指令信号および前記選択装置で選択されたアクチュエータ動作特性データに基づいて前記アクチュエータの動作状態を示すシンクロ信号をシンクロ模擬装置で模擬し出力信号処理装置を介して出力する信号模擬装置とを備えたことを特徴とする制御棒操作監視制御システムの試験装置
  2. 請求項1の前記信号模擬装置に、前記アクチュエータの初期状態を設定する初期位置設定器と、前記アクチュエータの動作状態を示すシンクロ信号および前記初期位置設定器からの設定信号に基づいて制御棒位置を算出する位置信号設定器と、前記位置信号設定器の出力信号を受けて磁力接点のON/OFFで検出された制御棒位置を示すPIP信号の状態を模擬するPIP信号発生器とを付加したことを特徴とする制御棒操作監視制御システムの試験装置。
  3. 請求項1または請求項2の前記信号模擬装置に、前記制御棒と前記アクチュエータの制御棒駆動機構との結合状態を示す分離信号のON/OFFを模擬する分離信号模擬装置を付加したことを特徴とする制御棒操作監視制御システムの試験装置。
  4. 請求項1または請求項2または請求項3の前記FMCRD機器シミュレータは、前記制御棒操作監視制御システムにおける複数本の制御棒同時駆動機能で設定される最大制御棒本数分の前記入力信号処理装置、前記信号模擬装置および前記出力信号処理装置を備えたことを特徴とする制御棒操作監視制御システムの試験装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のうちいずれか1項の前記信号模擬装置における前記入力信号処理装置は、前記現場制御装置の前記インバータ装置から入力する交流信号から前記アクチュエータに要求される情報を読み取る交流信号処理部を備えたことを特徴とする制御棒操作監視制御システムの試験装置。
  6. 請求項乃至請求項のうちいずれか1項の前記信号模擬装置における前記入力信号処理装置は、前記現場制御装置の前記現場演算処理装置から入力するデジタル信号から前記アクチュエータに要求される情報を読み取るデジタル信号処理部を備えたことを特徴とする制御棒操作監視制御システムの試験装置。
  7. 請求項5の前記交流信号処理部を備えた前記FMCRD機器シミュレータを、前記現場制御装置の入出力部分に接続し、前記制御棒操作監視制御システムのアクチュエータの実作動無しの状況下において、前記中操制御装置および前記現場制御装置の現場演算処理装置の機能確認を実施することを特徴とする制御棒操作監視制御システムの試験方法
  8. 請求項6の前記デジタル信号処理部を備えた前記FMCRD機器シミュレータを、前記現場制御装置の入出力部分に接続し、前記制御棒操作監視制御システムのアクチュエータの実作動無しの状況下において、前記中操制御装置および前記インバータ装置を含めた前記現場制御装置の機能確認を実施することを特徴とする制御棒操作監視制御システムの試験方法。
  9. 原子炉内の複数の制御棒に対応して設置され制御棒位置を挿入/引抜方向に電動機により変化させるアクチュエータと、前記各アクチュエータに対応して設置され各制御棒の個別の駆動制御を現場演算処理装置で行いこの現場演算処理装置からの指 令に基づきインバータ装置で駆動用の出力調整を行う現場制御装置と、前記現場制御装置の上位に伝送ネットワークを介して設置され前記原子炉内の複数の制御棒の統括制御を行う中操制御装置と、前記原子炉からのプロセス量とその目標値との偏差演算により前記中操制御装置へ制御棒の駆動指令を出力する制御棒自動化装置とを有する制御棒操作監視制御システムの試験装置に備えられた、前記制御棒を駆動させる前記電動機に可変電源を供給する前記インバータ装置の機能試験を行うものであって、前記インバータ装置内のインバータを制御するインバータコントローラに対する制御指令を模擬出力する制御指令模擬回路と、前記インバータコントローラに対して前記インバータ装置内の異常を模擬出力する異常信号模擬回路と、前記インバータコントローラの内部状態ならびに取合信号の入出力状態をモニタするモニタ回路とを有するインバータ試験ツールを前記インバータ装置に接続し、前記インバータ装置を無負荷状態にし、前記インバータ試験ツールから模擬信号を出力して前記インバータ装置のインバータの破損を防止する保護インターロックが正常に動作すること、ならびに前記インバータ装置の停止、異常情報表示、異常警報出力、および前記制御棒操作監視制御システムの異常情報表示、異常警報出力がなされることを計測装置で計測し確認することを特徴とする制御棒操作監視制御システムの試験方法。
  10. 原子炉内の複数の制御棒に対応して設置され制御棒位置を挿入/引抜方向に電動機により変化させるアクチュエータと、前記各アクチュエータに対応して設置され各制御棒の個別の駆動制御を現場演算処理装置で行いこの現場演算処理装置からの指令に基づきインバータ装置で駆動用の出力調整を行う現場制御装置と、前記現場制御装置の上位に伝送ネットワークを介して設置され前記原子炉内の複数の制御棒の統括制御を行う中操制御装置と、前記原子炉からのプロセス量とその目標値との偏差演算により前記中操制御装置へ制御棒の駆動指令を出力する制御棒自動化装置とを有する制御棒操作監視制御システムの試験方法において、前記インバータ装置を無負荷状態にし、前記中操制御装置の操作指令により前記インバータ装置を動作させ、その時の前記インバータ装置の単体特性として、入力電流および入力電圧を前記インバータ装置の電源入力端で計測装置により測定し、前記インバータ装置内の整流器出力電圧を整流器出力電圧測定用端子で計測装置により測定し、前記インバータ装置の出力電流、出力電圧、出力周波数、出力力率、出力電力を、前記インバータ装置の出力端と前記アクチュエータとの間で計測装置により計測することを特徴とする制御棒操作監視制御システムの試験方法
  11. 原子炉内の複数の制御棒に対応して設置され制御棒位置を挿入/引抜方向に電動機により変化させるアクチュエータと、前記各アクチュエータに対応して設置され各制御棒の個別の駆動制御を現場演算処理装置で行いこの現場演算処理装置からの指令に基づきインバータ装置で駆動用の出力調整を行う現場制御装置と、前記現場制御装置の上位に伝送ネットワークを介して設置され前記原子炉内の複数の制御棒の統括制御を行う中操制御装置と、前記原子炉からのプロセス量とその目標値との偏差演算により前記中操制御装置へ制御棒の駆動指令を出力する制御棒自動化装置とを有する制御棒操作監視制御システムの試験装置に備えられた、前記制御棒を駆動させる前記電動機に可変電源を供給する前記インバータ装置の機能試験を行うものであって、前記インバータ装置内のインバータを制御するインバータコントローラに対する制御指令を模擬出力する制御指令模擬回路と、前記インバータコントローラに対して前記インバータ装置内の異常を模擬出力する異常信号模擬回路と、前記インバータコントローラの内部状態ならびに取合信号の入出力状態をモニタするモニタ回路とを有するインバータ試験ツールを前記インバータ装置に接続し、前記インバータ装置を無負荷状態にし、前記インバータ試験ツールから模擬信号を出力して前記インバータ装置を動作させ、前記インバータ装置の単体動作特性として、入力電流、入力電圧、出力電流、出力電圧、出力周波数、出力力率、出力電力、前記インバータ装置内の整流器出力電圧を計測装置で計測する制御棒操作監視制御システムの試験方法において、前記インバータ装置の出力電流、出力電圧、出力周波数、出力力率、出力電力を、前記アクチュエータの接続ケーブル端で計測装置により測定することにより、前記アクチュエータに供給される電源状態を確認することを特徴とする制御棒操作監視制御システムの試験方法
  12. 請求項10の制御棒操作監視制御システムの試験方法において、前記インバータ装置の出力電流、出力電圧、出力周波数、出力力率、出力電力を、前記アクチュエータの接続ケーブル端で計測装置により測定することにより、前記アクチュエータに供給される電源状態を確認することを特徴とする制御棒操作監視制御システムの試験方法
  13. 原子炉内の複数の制御棒に対応して設置され制御棒位置を挿入/引抜方向に電動機により変化させるアクチュエータと、前記各アクチュエータに対応して設置され各制御棒の個別の駆動制御を現場演算処理装置で行いこの現場演算処理装置からの指令に基づきインバータ装置で駆動用の出力調整を行う現場制御装置と、前記現場制御装置の上位に伝送ネットワークを介して設置され前記原子炉内の複数の制御棒の統括制御を行う中操制御装置と、前記原子炉からのプロセス量とその目標値との偏差演算により前記中操制御装置へ制御棒の駆動指令を出力する制御棒自動化装置とを有する制御棒操作監視制御システムの試験装置に備えられた、前記制御棒を駆動させる前記電動機に可変電源を供給する前記インバータ装置の機能試験を行うものであって、前記インバータ装置内のインバータを制御するインバータコントローラに対する制御指令を模擬出力する制御指令模擬回路と、前記インバータコントローラに対して前記インバータ装置内の異常を模擬出力する異常信号模擬回路と、前記インバータコントローラの内部状態ならびに取合信号の入出力状態をモニタするモニタ回路とを有するインバータ試験ツールを前記インバータ装置に接続し、前記インバータ装置を無負荷状態にし、前記インバータ試験ツールから模擬信号を出力して前記インバータ装置を動作させ、前記インバータ装置の単体動作特性として、入力電流、入力電圧、出力電流、出力電圧、出力周波数、出力力率、出力電力、前記インバータ装置内の整流器出力電圧を計測装置で計測する制御棒操作監視制御システムの試験方法において、前記インバータ装置の単体動作特性として、前記インバータ装置の出力電流、出力電圧、出力周波数、出力力率、出力電力を、前記インバータ装置の出力端子で計測装置により測定することにより、前記インバータ装置の出力特性を確認することを特徴とする制御棒操作監視制御システムの試験方法
  14. 請求項10の制御棒操作監視制御システムの試験方法において、前記インバータ装置の単体動作特性として、前記インバータ装置の出力電流、出力電圧、出力周波数、出力力率、出力電力を、前記インバータ装置の出力端子で計測装置により測定することにより、前記インバータ装置の出力特性を確認することを特徴とする制御棒操作監視制御システムの試験方法。
  15. 原子炉内の複数の制御棒に対応して設置され制御棒位置を挿入/引抜方向に電動機により変化させるアクチュエータと、前記各アクチュエータに対応して設置され各制御棒の個別の駆動制御を現場演算処理装置で行いこの現場演算処理装置からの指令に基づきインバータ装置で駆動用の出力調整を行う現場制御装置と、前記現場制御装置の上位に伝送ネットワークを介して設置され前記原子炉内の複数の制御棒の統括制御を行う中操制御装置と、前記原子炉からのプロセス量とその目標値との偏差演算により前記中操制御装置へ制御棒の駆動指令を出力する制御棒自動化装置とを有する制御棒操作監視制御システムの試験装置に備えられた、前記制御棒を駆動させる前記電動機に可変電源を供給する前記インバータ装置の機能試験を行うものであって、前記インバータ装置内のインバータを制御するインバータコントローラに対する制御指令を模擬出力する制御指令模擬回路と、前記インバータコントローラに対して前記インバータ装置内の異常を模擬出力する異常信号模擬回路と、前記インバータコントローラの内部状態ならびに取合信号の入出力状態をモニタするモニタ回路とを有するインバータ試験ツールを前記インバータ装置に接続し、前記インバータ装置を前記アクチュエータと接続した状態にし、前記インバータ試験ツールから模擬信号を出力して前記インバータ装置を動作させ、前記インバータ装置の単体動作特性として、前記インバータ装置の入力電流、入力電圧、出力電流、出力電圧、出力周波数、出力力率、出力電力、前記インバータ装置内の整流器出力電圧を計測装置により計測すると共に、前記インバータ装置のインバータが破損することを防止する保護インターロックが正常に動作すること、ならびに前記インバータ装置の停止、故障情報 表示、警報出力がなされることを確認することを特徴とする制御棒操作監視制御システムの試験方法。
  16. 原子炉内の複数の制御棒に対応して設置され制御棒位置を挿入/引抜方向に電動機により変化させるアクチュエータと、前記各アクチュエータに対応して設置され各制御棒の個別の駆動制御を現場演算処理装置で行いこの現場演算処理装置からの指令に基づきインバータ装置で駆動用の出力調整を行う現場制御装置と、前記現場制御装置の上位に伝送ネットワークを介して設置され前記原子炉内の複数の制御棒の統括制御を行う中操制御装置と、前記原子炉からのプロセス量とその目標値との偏差演算により前記中操制御装置へ制御棒の駆動指令を出力する制御棒自動化装置とを有する制御棒操作監視制御システムの試験方法において、前記インバータ装置を前記アクチュエータに接続した状態にし、前記中操制御装置からの制御指令により前記アクチュエータを動作させた状態において、前記インバータ装置の動作特性として、前記インバータ装置の入力電流、入力電圧、出力電流、出力電圧、出力周波数、出力力率、出力電力、インバータ装置内の整流器出力電圧を計測装置により計測することを特徴とする制御棒操作監視制御システムの試験方法。
  17. 原子炉内の複数の制御棒に対応して設置され制御棒位置を挿入/引抜方向に電動機により変化させるアクチュエータと、前記各アクチュエータに対応して設置され各制御棒の個別の駆動制御を現場演算処理装置で行いこの現場演算処理装置からの指令に基づきインバータ装置で駆動用の出力調整を行う現場制御装置と、前記現場制御装置の上位に伝送ネットワークを介して設置され前記原子炉内の複数の制御棒の統括制御を行う中操制御装置と、前記原子炉からのプロセス量とその目標値との偏差演算により前記中操制御装置へ制御棒の駆動指令を出力する制御棒自動化装置とを有する制御棒操作監視制御システムの試験方法において、複数台の前記インバータ装置に各母線毎に設けられた1台の電源盤から交流電源を供給する場合に、各母線毎の電源盤に接続された複数台の前記インバータ装置に対し1台ずつのインバータ装置を選定し、その選定したインバータ装置の入出力電源を計測装置により計測し、複数本の制御棒駆動時の母線電圧変動値が予め規定した範囲内であることを確認することを特徴とする制御棒操作監視制御システムの試験方法。
  18. 原子炉内の複数の制御棒に対応して設置され制御棒位置を挿入/引抜方向に電動機により変化させるアクチュエータと、前記各アクチュエータに対応して設置され各制御棒の個別の駆動制御を現場演算処理装置で行いこの現場演算処理装置からの指令に基づきインバータ装置で駆動用の出力調整を行う現場制御装置と、前記現場制御装置の上位に伝送ネットワークを介して設置され前記原子炉内の複数の制御棒の統括制御を行う中操制御装置と、前記原子炉からのプロセス量とその目標値との偏差演算により前記中操制御装置へ制御棒の駆動指令を出力する制御棒自動化装置とを有する制御棒操作監視制御システムの試験方法において、複数台の前記インバータ装置に各母線毎に設けられた1台の電源盤から交流電源を供給する場合に、各母線毎の電源盤に接続された複数台の前記インバータ装置の中から、前記電源盤からの電源ケーブル長が最小で前記電源盤からの電源の電圧降下が最小となるインバータ装置を選定し、その選定したインバータ装置の電源投入時に発生する突入電流を計測し、計測結果が予め定めた規定範囲内であることを確認することにより、複数台の前記インバータ装置に発生する突入電流が全て予め定めた規定範囲内であることを確認することを特徴とする制御棒操作監視制御システムの試験方法。
  19. 原子炉内の複数の制御棒に対応して設置され制御棒位置を挿入/引抜方向に電動機により変化させるアクチュエータと、前記各アクチュエータに対応して設置され各制御棒の個別の駆動制御を現場演算処理装置で行いこの現場演算処理装置からの指令に基づきインバータ装置で駆動用の出力調整を行う現場制御装置と、前記現場制御装置の上位に伝送ネットワークを介して設置され前記原子炉内の複数の制御棒の統括制御を行う中操制御装置と、前記原子炉からのプロセス量とその目標値との偏差演算により前記中操制御装置へ制御棒の駆動指令を出力する制御棒自動化装置とを有する制御棒操作監視制御システムの試験装置において、前記インバータ装置の入出力信号を計測する計測装置を接続する試験治具は、1個の端子台上に設けられた複数個の測定端子と、前記測定端子に対応して設けられ前記計測装置の複数個の信号入力端子とを一括接続するための複数個の信号取込み用ピンと、前記測定端子と前記信号取込み用ピンとを固定するための固定具と、前記信号取込み用ピンと前記計測装置の複数個の入力端子との間を接続する複数本の信号ケーブルとから構成されることを特徴とする制御棒操作監視制御システムの試験装置
  20. 原子炉内の複数の制御棒に対応して設置され制御棒位置を挿入/引抜方向に電動機により変化させるアクチュエータと、前記各アクチュエータに対応して設置され各制御棒の個別の駆動制御を現場演算処理装置で行いこの現場演算処理装置からの指令に基づきインバータ装置で駆動用の出力調整を行う現場制御装置と、前記現場制御装置の上位に伝送ネットワークを介して設置され前記原子炉内の複数の制御棒の統括制御を行う中操制御装置と、前記原子炉からのプロセス量とその目標値との偏差演算により前記中操制御装置へ制御棒の駆動指令を出力する制御棒自動化装置とを有する制御棒操作監視制御システムの試験装置に備えられた、前記制御棒を駆動させる前記電動機に可変電源を供給する前記インバータ装置の機能試験を行うものであって、前記インバータ装置内のインバータを制御するインバータコントローラに対する制御指令を模擬出力する制御指令模擬回路と、前記インバータコントローラに対して前記インバータ装置内の異常を模擬出力する異常信号模擬回路と、前記インバータコントローラの内部状態ならびに取合信号の入出力状態をモニタするモニタ回路とを有するインバータ試験ツールを前記インバータ装置に接続し、前記インバータ装置を無負荷状態にし、前記インバータ試験ツールから模擬信号を出力して前記インバータ装置を動作させ、前記インバータ装置の単体動作特性として、入力電流、入力電圧、出力電流、出力電圧、出力周波数、出力力率、出力電力、前記インバータ装置内の整流器出力電圧を計測装置で計測する制御棒操作監視制御システムの試験方法において、請求項19の試験治具を用いて前記インバータ装置と前記計測装置とを接続してインバータ装置の入出力信号を計測するようにしたことを特徴とする制御棒操作監視制御システムの試験方法。
  21. 請求項9または請求項10または請求項13または請求項14または請求項15または請求項16の制御棒操作監視制御システムの試験方法において、請求項19の試験治具を用いて前記インバータ装置と前記計測装置とを接続してインバータ装置の入出力信号を計測するようにしたことを特徴とする制御棒操作監視制御システムの試験方法。
  22. 原子炉内の複数の制御棒に対応して設置され制御棒位置を挿入/引抜方向に電動機により変化させるアクチュエータと、前記各アクチュエータに対応して設置され各制御棒の個別の駆動制御を現場演算処理装置で行いこの現場演算処理装置からの指令に基づきインバータ装置で駆動用の出力調整を行う現場制御装置と、前記現場制御装置の上位に伝送ネットワークを介して設置され前記原子炉内の複数の制御棒の統括制御を行う中操制御装置と、前記原子炉からのプロセス量とその目標値との偏差演算により前記中操制御装置へ制御棒の駆動指令を出力する制御棒自動化装置とを有する制御棒操作監視制御システムの試験装置において、前記原子炉を格納する原子炉格納容器または原子炉建屋の壁に設置され前記原子炉格納容器または建屋の密閉状態を維持しながらケーブルを引き込むためのペネトレーションの試験を行うためのペネチェッカは、前記ペネトレーションに接続された試験対象である多芯化ケーブルのコネクタと接続するための同径のケーブルコネクタと、前記ケーブルコネクタに設けられ前記多芯化ケーブルと同芯数のピンと、前記多芯化ケーブルの各芯線と接地線との接続/非接続状態を切り替えるためのスイッチ回路とを備えたことを特徴とする制御棒操作監視制御システムの試験装置
  23. 原子炉内の複数の制御棒に対応して設置され制御棒位置を挿入/引抜方向に電動機により変化させるアクチュエータと、前記各アクチュエータに対応して設置され各制御棒の個別の駆動制御を現場演算処理装置で行いこの現場演算処理装置からの指令に基づきインバータ装置で駆動用の出力調整を行う現場制御装置と、前記現場制御装置の上位に伝送ネットワークを介して設置され前記原子炉内の複数の制御棒の統括制御を行う中操制御装置と、前記原子炉からのプロセス量とその目標値との偏差演算により前記中操制御装置へ制御棒の駆動指令を出力する制御棒自動化装置とを有する制御棒操作監視制御システムの試験方法において、請求項22のペネチェッカを用いて、試験対象である多芯化ケーブルのケーブル芯線と前記ペネチェッカの前記ケーブルコネクタを接続し、試験対象である前記多芯化ケーブルのケーブル芯線の片側端を計測装置経由で接地し、前記スイッチ回路により前記多芯化ケーブルの各芯線と接地線とを接続して前記多芯化ケーブルの各芯線を接地し、前記計測装置で接地した前記多芯化ケーブルの各芯線の導通状態の確認試験を行うようにしたことを特徴とする制御棒操作監視制御システムの試験方法。
  24. 原子炉内の複数の制御棒に対応して設置され制御棒位置を挿入/引抜方向に電動機により変化させるアクチュエータと、前記各アクチュエータに対応して設置され各制御棒の個別の駆動制御を現場演算処理装置で行いこの現場演算処理装置からの指令に基づきインバータ装置で駆動用の出力調整を行う現場制御装置と、前記現場制御装置の上位に伝送ネットワークを介して設置され前記原子炉内の複数の制御棒の統括制御を行う中操制御装置と、前記原子炉からのプロセス量とその目標値との偏差演算により前記中操制御装置へ制御棒の駆動指令を出力する制御棒自動化装置とを有する制御棒操作監視制御システムの試験装置において、前記制御棒を駆動させる前記電動機の挙動を模擬し前記中操制御装置または前記現場制御装置の動作確認試験を行うためのドライウェルシミュレータを備えたことを特徴とする制御棒操作監視制御システムの試験装置。
  25. 請求項24の発明に係わる制御棒操作監視制御システムの試験装置において、前記ドライウェルシミュレータは、前記アクチュエータの接続ケーブル端にて前記現場制御装置から出力される電動機駆動指令信号を入力するための駆動指令信号入力部と、前記電動機駆動指令信号により前記電動機の動作状態を模擬する電動機模擬部と、前記電動機模擬部で模擬された電動機動作状態における回転方向を擬似表示する模擬出力表示部とを備えたことを特徴とする制御棒操作監視制御システムの試験装置
  26. 原子炉内の複数の制御棒に対応して設置され制御棒位置を挿入/引抜方向に電動機により変化させるアクチュエータと、前記各アクチュエータに対応して設置され各制御棒の個別の駆動制御を現場演算処理装置で行いこの現場演算処理装置からの指令に基づきインバータ装置で駆動用の出力調整を行う現場制御装置と、前記現場制御装置の上位に伝送ネットワークを介して設置され前記原子炉内の複数の制御棒の統括制御を行う中操制御装置と、前記原子炉からのプロセス量とその目標値との偏差演算により前記中操制御装置へ制御棒の駆動指令を出力する制御棒自動化装置とを有する制御棒操作監視制御システムの試験方法において、前記アクチュエータの接続ケーブル端に請求項25のドライウェルシミュレータを接続し、前記現場制御装置から出力される電動機駆動指令信号に基づき前記電動機動作模擬部で模擬した電動機動作状態を前記模擬出力表示部に表示し、前記電動機に要求する回転方向/回転速度/回転量と、前記中操制御装置のマンマシンインターフエース装置上における制御棒操作内容である制御棒挿入/引抜方向の連続/ノッチ/ステップ駆動指令とが仕様上一致していることを確認することを特徴とする制御棒操作監視制御システムの試験方法
  27. 請求項25の発明に係わる制御棒操作監視制御システムの試験装置において、前記ドライウェルシミュレータは、前記アクチュエータに設けられ前記制御棒の動作阻止を行うブレーキに対して前記アクチュエータの接続ケーブル端にて前記現場制御装置から出力されるブレーキ励磁指令信号を入力するためのブレーキ信号入力部と、前記ブレーキ信号入力部に入力されたブレーキ励磁指令信号を確認する動作表示部とを備えたことを特徴とする制御棒操作監視制御システムの試験装置
  28. 原子炉内の複数の制御棒に対応して設置され制御棒位置を挿入/引抜方向に電動機により変化させるアクチュエータと、前記各アクチュエータに対応して設置され各制御棒の個別の駆動制御を現場演算処理装置で行いこの現場演算処理装置からの指令に基づきインバータ装置で駆動用の出力調整を行う現場制御装置と、前記現場制御装置の上位に伝送ネットワークを介して設置され前記原子炉内の複数の制御棒の統括制御を行う中操制御装置と、前記原子炉からのプロセス量とその目標値との偏差演算により前記中操制御装置へ制御棒の駆動指令を出力する制御棒自動化装置とを有する制御棒操作監視制御システムの試験方法において、前記アクチュエータの接続ケーブル端に請求項27のドライウェルシミュレータを接続し、前記ブレーキに対して前記現場制御装置を経由して出力されるブレーキ励磁指令信号を前記動作表示部に表示し、前記中操制御装置のマンマシンインターフエース装置上における制御棒操作内容とが一致していることを確認試験することを特徴とする制御棒操作監視制御システムの試験方法。
  29. 原子炉内の複数の制御棒に対応して設置され制御棒位置を挿入/引抜方向に電動機により変化させるアクチュエータと、前記各アクチュエータに対応して設置され各制御棒の個別の駆動制御を現場演算処理装置で行いこの現場演算処理装置からの指令に基づきインバータ装置で駆動用の出力調整を行う現場制御装置と、前記現場制御装置の上位に伝送ネットワークを介して設置され前記原子炉内の複数の制御棒の統括制御を行う中操制御装置と、前記原子炉からのプロセス量とその目標値との偏差演算により前記中操制御装置へ制御棒の駆動指令を出力する制御棒自動化装置とを有する制御棒操作監視制御システムの試験方法において、前記電動機の回転角から制御棒位置を検出する制御棒位置検出回路と同一構造の試験用シンクロ発信器を前記アクチュエータの接続ケーブル端に接続し、前記試験用シンクロ発信器から制御棒位置信号を模擬し、前記中操制御装置または前記現場制御装置の制御棒位置信号を処理する回路上の制御棒位置を示すカウント値の増減と模擬した制御棒位置の変化方向とが仕様上一致していることを確認することを特徴とする制御棒操作監視制御システムの試験方法
  30. 原子炉内の複数の制御棒に対応して設置され制御棒位置を挿入/引抜方向に電動機により変化させるアクチュエータと、前記各アクチュエータに対応して設置され各制御棒の個別の駆動制御を現場演算処理装置で行いこの現場演算処理装置からの指令に基づきインバータ装置で駆動用の出力調整を行う現場制御装置と、前記現場制御装置の上位に伝送ネットワークを介して設置され前記原子炉内の複数の制御棒の統括制御を行う中操制御装置と、前記原子炉からのプロセス量とその目標値との偏差演算により前記中操制御装置へ制御棒の駆動指令を出力する制御棒自動化装置とを有する制御棒操作監視制御システムの試験方法において、前記アクチュエータの制御棒駆動機構の機械的下限位置において、前記中操制御装置または前記現場制御装置の制御棒位置信号処理回路上の制御棒位置カウント値が機械的下限値に一致するように調整を行い、前記中操制御装置の制御棒操作パネル上に表示される制御棒位置が機械的下限位置を示すことを確認することを特徴とする制御棒操作監視制御システムの試験方法
  31. 原子炉内の複数の制御棒に対応して設置され制御棒位置を挿入/引抜方向に電動機により変化させるアクチュエータと、前記各アクチュエータに対応して設置され各制御棒の個別の駆動制御を現場演算処理装置で行いこの現場演算処理装置からの指令に基づきインバータ装置で駆動用の出力調整を行う現場制御装置と、前記現場制御装置の上位に伝送ネットワークを介して設置され前記原子炉内の複数の制御棒の統括制御を行う中操制御装置と、前記原子炉からのプロセス量とその目標値との偏差演算により前記中操制御装置へ制御棒の駆動指令を出力する制御棒自動化装置とを有する制御棒操作監視制御システムの試験方法において、前記アクチュエータの制御棒駆動機構における中空ピストンと前記制御棒とのカップリングとが解除されるバックシート位置に制御棒が位置する状態において、前記中操制御装置または前記現場制御装置の制御棒位置信号処理回路上の制御棒位置カウント値が前記バックシート位置に一致するように調整を行い、前記中操制御装置の制御棒操作パネル上に表示される制御棒位置が前記バックシート位置を示すことを確認することを特徴とする制御棒操作監視制御システムの試験方法。
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