JP2003059995A - 陽極接合基板の評価方法 - Google Patents
陽極接合基板の評価方法Info
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Abstract
た陽極接合基板における接合界面の接合状態を評価する
にあたって、干渉縞の発生にいたらない程度の接合界面
の不具合までも、簡便且つ低コストで検出できるように
する。 【解決手段】 シリコン基板10とガラス基板20とが
陽極接合された陽極接合基板30において接合界面50
の断面が露出した露出面31を形成した状態で、陽極接
合基板30を、ガラス基板20をエッチング可能なフッ
酸系水溶液等のエッチング液60に浸漬させた後、ガラ
ス基板20がガラス基板単独の状態でエッチングされた
量に相当する量aと露出面31から接合界面50にエッ
チング液60がしみ込んだ量bとの差の絶対値を|b−
a|とし、この絶対値|b−a|と量bとの比である界
面しみ込み率|b−a|/bの大きさに基づいて接合界
面50の接合状態を評価する。
Description
ス基板とが陽極接合された陽極接合基板における接合界
面の接合状態を評価する陽極接合基板の評価方法に関す
る。
基板とを接着した陽極接合基板として、半導体圧力セン
サや加速度センサ、それを応用した構造体等がいくつか
提案されている。従来、これらの加工技術である陽極接
合により接合界面の状態が良好であるか否かの評価は、
例えば次のような方法が実施されている。
された基板へ、ガラス基板の裏面側から光を照射し、接
合界面に未接合部分(ボイド、ギャップ)が存在する場
合に出現する干渉縞(ニュートンリング)を、目視もし
くは光学顕微鏡で観察するといった方法である。
態であり、観察光が散乱してしまうような場合には、特
開2000−146733号公報や特開2000−14
6734号公報に記載されているように、ガラス基板の
裏面に鏡面部分を設けて改善するといった方法が採られ
る。
いては、上記両公報のような干渉縞情報を定量的な数値
として算出する方法も採られている。さらに、特開平1
0−22354号公報においては、接合界面のシリコン
ウェハ側にPN接合を用いたフォトダイオードを形成し
ておいて、光を照射して未接合部がある場合とない場合
との光起電流の流れ度合の相違によって検出する方法が
採られている。
の評価方法では次のような問題点がある。ある光源から
照射して干渉縞を検出する方法では、照射された光強度
や光の入射角度、干渉縞を検出する観察角度、波長によ
って干渉縞の状態が変化したり、また、接合界面の未接
合部のギャップが干渉縞検出限界以下であったり、さら
に、密着はしていても陽極接合していないすなわち共有
結合していない不具合状態であったりすれば、検出は不
可能である。
している、もしくは、ある高さを持ったギャップを持っ
ていることが検出のためには必須条件であり、干渉縞が
発生しないような原子レベルのギャップ、詳しくは陽極
接合されていないすなわち共有結合に至っていないが密
着しているような不具合の場合は検出することができな
い。
33号公報、特開2000−146734号公報や特開
平10−22354号公報では、鏡面加工やフォトダイ
オードの形成等といった手間がかかる前処理、加工が必
要であり、また、特開平9−289238号公報や特開
平10−22354号公報に用いられている光学系や電
流測定回路を備えた測定装置は高額であり、安価に製造
することはできない。
るが評価可能な方法としては、引張強度といったような
接合強度を測定する方法も公知であり、実施されてい
る。ただし、この評価方法は接合面積の大きさに依存性
を有し、ある接合面積が存在するサンプル形状でなくて
はならず、評価すべき接合界面領域の内の局部的な不具
合箇所の検出には不向きである。
たとしても、シリコンウェハやガラス基板といった陽極
接合基板の母材強度で破壊に至ってしまう場合、すなわ
ち、接合界面に不具合な部分が存在していても接合界面
全体の面積が比較的大きく、接合界面全体の接合強度が
母材破壊強度に打ち勝ってしまう場合等があり、やは
り、正確な接合界面の評価は困難である。
基板とガラス基板とが陽極接合された陽極接合基板にお
ける接合界面の接合状態を評価するにあたって、干渉縞
の発生にいたらない程度の接合界面の不具合までも、簡
便且つ低コストで検出できるようにすることを目的とす
る。
においては、半導体基板中の原子(Si等)とガラス中
の酸素原子との共有結合(Si−O等)が形成されるこ
とで接合がなされる。良好な接合状態(良好接合状態)
では、その共有結合の結合密度が比較的大きく、良好で
ない接合状態(不良接合状態)では、共有結合の結合密
度が比較的小さい。
共有結合の結合密度の大小による接合状態の相違は、ガ
ラス基板における接合界面の断面を、エッチング可能な
エッチング液にさらしたときのエッチング状態の相違と
して発現することがわかった。
良接合状態では、良好接合状態に比べ、接合界面の上記
エッチング液に対する耐性が低く、接合界面のエッチン
グが進行しやすいことがわかった。本発明は、この知見
に基づいて創出されたものである。
導体基板(10)とガラス基板(20)とを陽極接合し
てなる陽極接合基板(30)の接合界面(50)の接合
状態を評価する方法であって、陽極接合基板において接
合界面の断面が露出した露出面(31)を形成した状態
で、陽極接合基板を、ガラス基板をエッチング可能なエ
ッチング液に浸漬させた後、このエッチング液への浸漬
中において、ガラス基板がガラス基板単独の状態でエッ
チングされた量に相当する量をa、露出面から接合界面
にエッチング液がしみ込んだ量をbとしたとき、量aお
よび量bの差の絶対値|b−a|と量bとの比である界
面しみ込み率|b−a|/bの大きさに基づいて、接合
界面の接合状態を評価することを特徴としている。
が不良接合状態である場合には、界面しみ込み率|b−
a|/bが大きく、良好接合状態である場合には、界面
しみ込み率|b−a|/bが小さくなる。また、接合不
良の有無によって、界面しみ込み率|b−a|/bの大
きさは大きく相違する。
チング液を用いたエッチングは、通常の半導体プロセス
において容易に実行可能な加工方法であり、上述した従
来の鏡面加工やフォトダイオードの形成等といった処理
や加工に比べて手間がかからない。また、エッチングに
よるエッチング量やしみ込み量の測定は、光学または電
子顕微鏡等の観察により容易に実行することができる。
板に対して上記エッチング液による加工を施し、界面し
み込み率|b−a|/bの大きさに基づいて接合界面の
接合状態を評価することにより、干渉縞の発生にいたら
ない程度の接合界面の不具合までも、簡便且つ低コスト
で検出することができる。
て接合不良が存在すると、接合界面にてエッチングが進
行しやすく界面しみ込み率|b−a|/bは大きくなる
が、本発明者の実験検討によれば、不良接合状態と良好
接合状態との分別は、界面しみ込み率|b−a|/bが
おおよそ0.3を境にして具体的に行うことができる。
接合界面近傍部には、ガラス中の陽イオンが欠乏した空
乏層が存在する。この空乏層は、それ以外のガラス基板
の部位よりもエッチング液によるエッチングレートが大
きい。つまり、陽極接合されたガラス基板においては、
上記量bは上記量aよりも大きい。
るということは、上記空乏層が形成されていない、すな
わち、陽極接合がなされていないことになる。本発明者
の実験検討によれば、陽極接合されたガラス基板におい
ては、通常、上記界面しみ込み率は0.1以上になる。
いてより具体的には、請求項2に記載の発明のように、
界面しみ込み率|b−a|/bが、0.1以上0.3以
下の場合に、接合界面(50)の接合状態が良好である
と判定することができる。
ッチング液としては、フッ酸系の水溶液を用いることが
できる。
する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一
例である。
図に示す実施形態について説明する。図1は本発明の第
1実施形態に係る陽極接合基板の製造方法を示す概略断
面図であり、図2は、陽極接合の方法を示す説明図であ
る。
えば直径が150mmのウェハとしてのシリコン基板
(半導体基板)10とガラス基板20とを陽極接合した
基板である。また、図1(a)中の破線DLは、陽極接
合基板30をチップ単位に分断するためのダイシングラ
イン(スクライブライン)を示す。
に行われる。真空中にて、陰極電極40上に、ガラス基
板20、シリコン基板10を順次、搭載し、その上に陽
極電極41を押し当てた積層状態とする。シリコン基板
10には、Al(アルミニウム)等よりなるウェハ電極
11(図1では省略)が形成されており、陽極電極41
はウェハ電極11に接している。
れ、陽極電極41はステンレス(SUS)等より構成さ
れている。また、積層体10、20、40、41を加熱
して高温状態とするためのヒータ42が、例えば当該積
層体の上下にそれぞれ設けられている。
加熱しながら、陰極電極40および陽極電極41によっ
てシリコン基板10とガラス基板20との間に電圧を印
加することにより、シリコン基板10とガラス基板20
とを陽極接合する。例えば、加熱温度は360℃程度、
印加電圧は600V程度、真空度は1×10-5Torr
程度とすることができる。
は、次に、図1(b)に示すように、ダイシングライン
DLに沿って、ダイシングカットを実施することによ
り、チップ単位に分断される。それにより、シリコン基
板10aとガラス基板20とが接合界面50を介して陽
極接合されてなる陽極接合基板30が、個々のチップと
して形成される。
価方法について述べる。この評価は、上記ダイシングカ
ットにより分断された陽極接合基板30を用いて行うこ
とができる。このダイシングカットにより、図1(b)
に示すように、陽極接合基板30は、接合界面50の断
面が露出した露出面31を形成した状態となっている。
サンプル)30は、上記ダイシングカットによってチッ
プ状(通常、矩形状)となったものでも良いし、チップ
にまで分断せずにダイシングラインDLに沿って所望の
寸法の短冊状に分断したものでも良い。
していれば、いかなる状態、形状となっていても良い
が、一般的な半導体基板の最終加工工程であるダイシン
グカット工程で個々のチップ形状になったものを評価サ
ンプルとすれば非常に簡便である。
ル)毎に評価する全数チェックで行っても良いし、ロッ
ト(複数枚のウェハ)毎に1〜数個のチップについてチ
ェックしたり、1枚のウェハ毎に1〜数個のチップにつ
いてチェックする等、一般的な品質管理手法に基づき抜
き取り検査数を決定する方法で行っても良い。
出面31を形成した状態で、陽極接合基板30を、ガラ
ス基板20をエッチング可能なエッチング液に浸漬させ
る。このエッチング液としては、フッ酸系水溶液等の半
導体プロセスにおいてガラスエッチング可能なエッチン
グ液を用いることができる。
基板30をエッチング液60に浸漬させた状態におい
て、陽極接合基板30の端面近傍におけるエッチング状
態を示している。エッチング液60としての上記フッ酸
系水溶液等では、通常、シリコンウェハはほとんどエッ
チングされないので、ガラス基板20のみがエッチング
される。
液60に浸漬させ、陽極接合基板30を純水洗浄・乾燥
処理した後、光学顕微鏡や比較的簡便なSEM等の電子
顕微鏡観察によって、接合界面50の断面部のエッチン
グ状態を露出面31の側方から観察する。
ングレートの相違により、ガラス基板20がガラス基板
20単独の状態でエッチングされた量に相当する量(ガ
ラスエッチング量)をa、露出面31から接合界面50
にエッチング液がしみ込んだ量(界面エッチング量)を
bとしたとき、a<bとなるようにエッチングされた状
態が観察される。
合状態を模式的に示す図である。陽極接合では、イオン
導電性固体であるガラスにおいて、酸素含有成分(Na
2O等)中の陽イオンがシリコンとの接触界面とは逆に
移動し、それにより、当該接触界面では、負の電荷であ
った酸素イオンとシリコンとの共有結合(Si−O)が
なされる。
で、接合界面50の接合が達成されるが、図4中の×印
に示すように、Si−Oの共有結合に至らない部位が発
生すると、この部位は接合不良となる。
では、Si−Oの共有結合の結合密度が比較的大きく、
上記した干渉縞として発生しない、あるいは、ボイドの
ように干渉縞として発生するような良好でない接合状態
(不良接合状態)では、当該共有結合の結合密度が比較
的小さい。
ッ酸を用いる場合、フッ酸は一般的に、SiO2+6H
F→H2SiF6+H2O、の式で表されるように、Si
O2すなわちガラス基板20を溶解する。
よる接合状態の相違は、上記エッチングにおいて、界面
エッチング量bとガラスエッチング量aとの差の絶対値
であるしみ込み量|b−a|(つまり、(b−a)また
は(a−b))の相違として発現する。
なっていて接合界面50が良好接合状態である場合に
は、Si−Oの結合密度が比較的小となっていて接合界
面50が不良接合状態である場合に比較して、エッチン
グ液60による接合界面50へのエッチングは進行せ
ず、しみ込み量|b−a|が小さい。
|と界面エッチング量bとの比である界面しみ込み率|
b−a|/bの大きさに基づいて接合界面50の接合状
態を評価する。
チング液60の濃度ばらつき等によるエッチング速度の
ばらつきによって、エッチング量|b−a|、a、bが
多少ばらつくことは避けられない。その点、界面しみ込
み率にて評価すれば、絶対量であるしみ込み量|b−a
|に比較して、評価ロット毎のエッチング速度に対する
ばらつきを除外することができるため、より正確な評価
を実現できる。
合状態である場合には、界面しみ込み率|b−a|/b
が大きく、良好接合状態である場合には、界面しみ込み
率|b−a|/bが小さくなる。また、接合不良の有無
によって、界面しみ込み率|b−a|/bの大きさは大
きく相違する。
エッチング液60を用いたエッチングは、通常の半導体
プロセスにおいて容易に実行可能な加工方法であり、上
述した従来の鏡面加工やフォトダイオードの形成等とい
った処理や加工に比べて手間がかからない。また、エッ
チングによるエッチング量やしみ込み量の測定は、光学
または電子顕微鏡等の観察により容易に実行することが
できる。
ば、陽極接合基板30に対して上記エッチング液60に
よる加工を施し、界面しみ込み率|b−a|/bの大き
さに基づいて接合界面50の接合状態を評価することに
より、干渉縞の発生にいたらない程度の接合界面50の
不具合までも、簡便且つ低コストで検出することができ
る。
評価に用いる陽極接合基板30は、チップにまで分断せ
ずにダイシングラインDLに沿って所望の寸法の短冊状
に分断したものを用いた。
用フッ酸水溶液(49wt%フッ酸)と純水とを1:1
で混合したフッ酸系水溶液を使用し、陽極接合基板30
をエッチング液60に浸漬した。このフッ酸系水溶液6
0の場合、浸漬時間は10分、エッチング速度として
は、今回使用したガラス基板20では10μm/分程度
である。
させた後、陽極接合基板30を純水洗浄・乾燥処理し、
光学顕微鏡にて接合界面50の断面部を観察した。本フ
ッ酸水溶液60では、シリコン基板(シリコンウェハ)
10はほとんどエッチングされず、ガラス基板20のみ
がエッチングされた。
接合基板30としては、フッ酸エッチングにより接合界
面50のエッチングが進行して、比較的接合界面50に
しみ込んでエッチングされたもの(以下、サンプルAと
いう)と、比較的接合界面50にしみ込まないでエッチ
ングされたもの(以下、サンプルBという)とに2分さ
れた。
い、サンプルA(n=8)とサンプルB(n=20)に
ついて、界面しみ込み率(b−a)/bを求めた結果を
示す図である。なお、本例では、評価した陽極接合基板
30は、すべて干渉縞が光学顕微鏡観察にて検出できな
かったものを用いた。
は、界面しみ込み率(b−a)/bの大きさは大きく相
違し、界面しみ込み率(b−a)/bの小さいサンプル
Bは良好接合状態を実現していると考えられ、界面しみ
込み率(b−a)/bの大きいサンプルAは不良接合状
態であると考えられる。
って検証した。ピンセット等によって各サンプルにおけ
るシリコン基板10とガラス基板20との引き剥がしを
試みた結果、比較的簡単に引き剥がされてしまうのは上
記サンプルAであり、上記サンプルBはまったく引き剥
がされなかった。
合界面50を観察してみると、接合界面50の状態が良
好である可能性の高いサンプルBでは、ガラス基板20
もしくはシリコン基板10が破壊するといった母材破壊
であったのに対して、接合界面50の状態が良好でない
可能性のあるサンプルAでは、接合界面50が引き剥が
された部位が観察できた。
しみ込み率(b−a)/bによって2分されたサンプル
A、Bにおいては、サンプルAは不良接合状態であり、
サンプルBは良好接合状態であることが確認された。そ
して、本実施形態による界面しみ込み率は、明らかに一
般的な別評価手法(引張試験等)と対応がとれることが
わかる。
現しているサンプルBにおける界面しみ込み率は、その
平均値の4σまで採ったとしても0.13〜0.29で
ある。このことから、界面しみ込み率が0.1以上0.
3以下ならば、良品と判定して差し支えないと言える。
が小さすぎる場合、極端には0の場合(つまりb=aの
場合)は、陽極接合が実現されていないことになる。こ
れは、次の理由による。
ラス基板20において、接合界面50の近傍部にはガラ
ス中の陽イオン(Na+等)が欠乏した空乏層51が存
在する。この空乏層51は、上記図4を参照して述べた
ように、接合界面50にてSi−Oの共有結合を実現す
るために、ガラス基板20中の陽イオンが接合界面50
とは反対側へ移動することから形成される。
ラス基板20の部位よりもエッチング液60によるエッ
チングレートが大きい。そのため、接合界面50の接合
状態が完全なものであっても、図3に示すように、ガラ
ス基板20のうち空乏層51を含む接合界面50近傍部
は、それ以外の部位に比べて大きくエッチングされる。
を比較すると次のようなことも言える。
の界面の状態を観察する方法では、先に母材が破壊して
しまう場合には検出できない。また、ある程度の接合面
積を持たせて総合的に引き剥がすため、局部的に良好で
ない接合界面が存在する場合には必ずしも不良箇所を検
出できるとは限らない。
サンプルの接合面積の大きさには依存せずに評価可能で
あるため、接合面積の小さいサンプルを用いることで、
局部的に良好でない接合界面をも比較的容易に検出可能
である。
るため、良品(良好接合状態)と判定された陽極接合基
板30およびそれと同じウェハやロットから製造された
陽極接合基板30は、出荷することができる。
ラス基板20が多少エッチングされるが、評価され且つ
良品と判定された陽極接合基板(チップ)30について
は、最終的な製品寸法仕様と比較検査した上で出荷すれ
ばよい。上記例のフッ酸系エッチング液60では、浸漬
時間は10分、ガラス基板のエッチング速度は10μm
/分であり、製品としては100μm程度のガラスエッ
チング量b(図3参照)であり、製品として問題はな
い。
合基板では、シリコン基板に保護膜や配線等が形成され
ており、上記第1実施形態の評価方法では、フッ酸系水
溶液等のエッチング液により、これら保護膜や配線等が
エッチングされる恐れがある。
て、シリコン基板10に形成された素子上の保護膜や配
線等をエッチング液60から保護する工程を追加するよ
うにしたものである。本実施形態は、シリコン基板10
側に保護膜や配線等が形成されているもの、例えば、半
導体圧力センサや赤外線センサ、フローセンサ、ガスセ
ンサ、湿度センサ等に用いて好適である。
板の製造方法を示す概略断面図である。図6では、上記
した各センサに備えられる構成として、シリコン基板1
0に薄肉部としてのダイアフラム12を形成した陽極接
合基板30について示してある。
ロセスにより、ウェハとしてのシリコン基板10の表面
側に素子(図示せず)、層間膜13、配線14、保護膜
15を形成するとともに、シリコン基板10の裏面側に
異方性エッチング等により凹部を形成することでダイア
フラム12を形成する。そして、上記第1実施形態と同
様にして、このシリコン基板10の裏面側にガラス基板
20を陽極接合する。
後ダイシングカットする前に、上記エッチング液に対し
て耐性を有する表面保護材16により、シリコン基板1
0の最表面を被覆する。この表面保護材16は、例えば
レジスト等のフッ酸系水溶液に対する材料を用いて構成
することができ、一般的なレジスト塗布工程と同様にス
ピンコート等にて塗布することで形成することができ
る。
ングラインDLに沿ってダイシングカットし、陽極接合
基板30を複数個のチップに分断する。そして、図6
(d)に示すように、分断され露出面31が形成された
チップについて、全数チェックまたは抜き取りチェック
により、上記第1実施形態と同様にして接合界面50の
評価を行う。
いないチップ断面(露出面31)から、保護膜15や層
間膜13等が若干エッチングされるが、製品には影響な
い程度となるようにエッチング液濃度やエッチング時間
を調整する。また、ガラス基板20についても同様であ
る。ただし、ガラス基板20では断面のみではなく裏面
(接合界面50とは反対側の面)もエッチングされるの
で、これについても製品に影響のないようなエッチング
条件とする。
は、上記第1実施形態の具体例に示したフッ酸系水溶液
60の条件を採用することができる。または、素子形成
領域外であるスクライブ幅で調整しても良い。また、ガ
ラス基板20の裏面については、シリコン基板10の表
面側と同様に、表面保護材16により保護しても良い。
合基板30について、上記第1実施形態と同様、界面し
み込み率|b−a|/bを求め、その大きさに基づいて
接合界面50の接合状態を評価する。例えば、界面しみ
込み率が0.1以上0.3以下のものを良品(良好接合
状態)と判定する。
判定されたチップ(陽極接合基板30)およびそれと同
じウェハやロットから製造された陽極接合基板30のみ
について、表面保護材16を除去し、出荷する。表面保
護材16の除去は一般的なレジスト除去工程と同様な剥
離液を用いて行うことができる。こういった工程で製造
すれば、陽極接合の信頼性の高い製品を出荷可能とな
る。
第1実施形態と同様な効果を得ることができる。特に、
本実施形態は、シリコン基板10側に保護膜や配線等が
形成されているものに用いて好適である。なお、表面保
護材17を用いない上記第1実施形態の評価方法は、こ
れら製品の製造工程において評価サンプル専用の陽極接
合基板として用いる方が好ましい。
造方法を示す概略断面図である。
法における陽極接合基板のエッチング状態を示す図であ
る。
示す図である。
法によって界面しみ込み率を求めた結果を示す図であ
る。
造方法を示す概略断面図である。
板、30…陽極接合基板、31…露出面、50…接合界
面、60…エッチング液。
Claims (3)
- 【請求項1】 半導体基板(10)とガラス基板(2
0)とを陽極接合してなる陽極接合基板(30)の接合
界面(50)の接合状態を評価する方法であって、 前記陽極接合基板において前記接合界面の断面が露出し
た露出面(31)を形成した状態で、前記陽極接合基板
を、前記ガラス基板をエッチング可能なエッチング液
(60)に浸漬させた後、 このエッチング液への浸漬中において、前記ガラス基板
が前記ガラス基板単独の状態でエッチングされた量に相
当する量をa、前記露出面から前記接合界面に前記エッ
チング液がしみ込んだ量をbとしたとき、前記量aおよ
び前記量bの差の絶対値|b−a|と前記量bとの比で
ある界面しみ込み率|b−a|/bの大きさに基づい
て、前記接合界面の接合状態を評価することを特徴とす
る陽極接合基板の評価方法。 - 【請求項2】 前記界面しみ込み率|b−a|/bが、
0.1以上0.3以下の場合に、前記接合界面(50)
の接合状態が良好であると判定することを特徴とする請
求項1に記載の陽極接合基板の評価方法。 - 【請求項3】 前記エッチング液として、フッ酸系の水
溶液を用いることを特徴とする請求項1または2に記載
の陽極接合基板の評価方法。
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---|---|---|---|
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