JP2003059752A - 金属化フィルムコンデンサ - Google Patents

金属化フィルムコンデンサ

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JP2003059752A JP2001244346A JP2001244346A JP2003059752A JP 2003059752 A JP2003059752 A JP 2003059752A JP 2001244346 A JP2001244346 A JP 2001244346A JP 2001244346 A JP2001244346 A JP 2001244346A JP 2003059752 A JP2003059752 A JP 2003059752A
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孝雄 吉原
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES OR LIGHT-SENSITIVE DEVICES, OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G4/00Fixed capacitors; Processes of their manufacture
    • H01G4/32Wound capacitors
    • HELECTRICITY
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    • H01G4/00Fixed capacitors; Processes of their manufacture
    • H01G4/002Details
    • H01G4/018Dielectrics
    • H01G4/06Solid dielectrics
    • H01G4/14Organic dielectrics
    • H01G4/18Organic dielectrics of synthetic material, e.g. derivatives of cellulose

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンデンサ素子の発熱を効率よく放熱すると
ともに、外部からのコンデンサ素子への熱を良好に遮断
することができ、また水分の浸入を防止しコンデンサの
特性および寿命を改善する。 【解決手段】 2つの外部引出用端子板3,4をコンデ
ンサ素子2を内包する形状に形成するとともに、両端子
板3,4の重ね合わせ部20,4Aを電気絶縁材入りの
接着剤30によって接合する。さらに、各端子板3,4
の内部端子部3C,4Cを複数の端子片26,37と、
基部27,38とでそれぞれ櫛歯状に形成し、基部2
7,38によってメタリコン電極13,14の一部を覆
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属化フィルムコ
ンデンサに関し、特に外装体としての樹脂ケース内に樹
脂封止されて配設される電極はみ出し型の金属化フィル
ムコンデンサ等において、放熱および遮熱効果に優れた
金属化フィルムコンデンサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】通電によるコンデンサ素子の発熱を効率
よく放熱させるようにした金属化フィルムコンデンサと
しては、例えば特開平2000−277377号公報に
開示された乾式金属化フィルムコンデンサが知られてい
る。この金属化フィルムコンデンサは、2枚の金属化フ
ィルムを重ね合わせて巻回し、その巻回端面に金属を溶
射して電極部(メタリコン電極)としたコンデンサ素子
を複数個並列に接続するとともに各コンデンサ素子間に
放熱板を介挿してコンデンサ素体とし、このコンデンサ
素体を金属ケースに収納して絶縁性樹脂で封止し、外部
引出用端子と放熱板の一端部をケース外部に突出させた
ものである。
【0003】また、実開平5−43533号公報に記載
された乾式高圧進相コンデンサは、絶縁樹脂ポッティン
グコンデンサを2列に配列し、これらのコンデンサ群の
間に金属板または熱伝導率の高い絶縁板からなる放熱板
を介挿し、この放熱板の一部を外装金属ケースの内面に
熱伝導可能に接触させたものである。
【0004】この他、コンデンサ素子に接続される接続
板に放熱板を兼用させたり、コンデンサ素子に接続され
るリード端子と放熱板とを一体化させることにより放熱
効果を向上させるようにした電解コンデンサ(特開平6
−106361号公報、特開平11−219854号公
報等)も知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、従来
の金属化フィルムコンデンサは、コンデンサ素子の発熱
を効率よく放熱し熱による特性の劣化や寿命を改善する
ための手段として放熱板を用いている。しかしながら、
特に、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)
等の他の発熱部品の付近に配置して使用されるコンデン
サの場合は、放熱効果に優れているだけでは不十分であ
り、外部からの熱を遮断しコンデンサ素子に伝わらない
ようにする必要がある。
【0006】また、コンデンサ素子の特性(tanδ、
絶縁抵抗等)の劣化の要因の一つとして、コンデンサ素
子内への水分の浸入がある。すなわち、コンデンサ素子
は、幅方向の一側縁部が非蒸着部分(マージン部)とな
るように金属箔を蒸着によって形成してなる金属化フィ
ルムを、マージン部が交互に左右反対になるようにずら
して2枚重ね合わせて巻回し、その各巻回端面に金属の
溶射によって形成したメタリコン電極と前記金属箔を電
気的に接続しているため、一方のメタリコン電極に接続
された金属化フィルムのマージン部側の端と、他方のメ
タリコン電極との間に、断面が金属化フィルムの厚さ×
金属化フィルムのずらし幅の寸法の空隙が形成されてい
る。そして、コンデンサ素子は外周面に金属箔を形成し
ないフィルムのみを巻回し、幅方向に所定の隙間でヒー
トシールして巻き止めしている。このため、空気中の水
分がケース等の外装を透過し、巻回端部のヒートシール
されていない部分を通って前記空隙に浸入する。また、
水分はコンデンサ素子の周面のフィルムを直接透過する
ことによって浸入する。そして、これらの浸入した水分
により金属箔が腐食する。
【0007】本発明は上記した従来の問題を解決するた
めになされたもので、その目的とするところは、コンデ
ンサ素子の発熱を効率よく放熱するとともに、外部から
のコンデンサ素子への熱を良好に遮断することができ、
また水分の浸入を防止しコンデンサの特性および寿命を
改善し得るようにした金属化フィルムコンデンサを提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に第1の発明は、金属化フィルムを巻回してその巻回端
面にメタリコン電極をそれぞれ形成したコンデンサ素子
と、このコンデンサ素子の各メタリコン電極にそれぞれ
接合された2つの外部引出用端子板とを備え、これらの
外部引出用端子板と前記コンデンサ素子を外装被覆した
金属化フィルムコンデンサにおいて、前記2つの外部引
出用端子板を前記コンデンサ素子を内包する形状に形成
するとともに、両端子板に互いに板厚方向において重な
り合う重ね合わせ部を設け、これらの重ね合わせ部を電
気絶縁材入りの接着剤によって接合したものである。こ
の発明においては、外部引出用端子板の表面積が大き
く、コンデンサ素子の発熱を効率よく放熱する。また、
外部からの熱を遮断し、遮熱板としての機能をも有す
る。すなわち、外部引出用端子板は外部からの熱を受け
るとこの熱を放熱するため、コンデンサ素子への熱的影
響を軽減する。2つの外部引出用端子板の重ね合わせ部
を接合する接着剤は加熱によって溶けると厚さが減少す
るが、電気絶縁材の厚さは変化しない。したがって、2
つの外部引出用端子板の重ね合わせ部は、電気絶縁材に
よって所定値以上の絶縁抵抗を維持する。
【0009】第2の発明は、上記第1の発明において、
接着剤にポリエステル不織布プリプレグを用いたもので
ある。この発明において、外部引出用端子板の重ね合わ
せ部は、ポリエステル不織布の厚さによって所定値以上
の絶縁抵抗を維持する。
【0010】第3の発明は、上記第1または第2の発明
において、各外部引出用端子板の内部端子部を、幅の広
い基部と、この基部に連設された端子片とで構成し、前
記端子片をメタリコン電極に接合し、前記基部によって
前記メタリコン電極の一部を覆ったものである。この発
明において、基部によりメタリコン電極の一部を覆い、
水分がコンデンサ素子の周面のフィルムを透過して浸入
したり、巻回端部から浸入したりする経路を長くする。
したがって、水分が浸入し難く、水分によるコンデンサ
素子のtanδ(誘電正接)などの劣化が軽減され、コ
ンデンサ素子の特性、寿命を改善することができる。ま
た、基部は端子片の強度を高める。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施の
形態に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る金
属化フィルムコンデンサの一実施の形態を示す分解斜視
図、図2は同コンデンサの断面図、図3は図2のIII −
III 線断面図、図4は接着剤の断面図である。これらの
図において、全体を符号1で示す金属化フィルムコンデ
ンサは、コンデンサ素子2と、このコンデンサ素子2を
内包する2つの端子板、すなわちプラス側およびマイナ
ス側の外部引出用端子板3,4とを備え、樹脂製のケー
ス5(以下、樹脂ケースという)に収納され、絶縁性を
有する充填樹脂6によって封止されている。
【0012】前記コンデンサ素子2は、金属化フィル
ム、すなわち片面にアルミニウム等の蒸着によって金属
箔(図1の斜線部分)10が形成されたきわめて薄い帯
状の絶縁フイルム(通常、ポリエステルフィルム)11
を幅方向にずらして2枚重ね合わせて所定の回数巻回す
ることにより形成されたコンデンサ本体12と、このコ
ンデンサ本体12の軸線方向の両端面(巻回端面)に金
属の溶射によって形成した2つのメタリコン電極13,
14とからなる所謂蒸着電極型コンデンサ素子が用いら
れる。
【0013】前記金属箔10は、絶縁フィルム11の幅
方向の一側縁に沿って蒸着され、当該フィルム11より
狭い幅を有している。このため、絶縁フィルム11の他
側縁側は、金属箔10が蒸着されず、非蒸着部分(マー
ジン部)15を形成している。このような絶縁フィルム
11はマージン部15が交互に左右反対になるように2
枚重ね合わされて巻回されることにより、各メタリコン
電極13,14と金属箔10との電気的接続を可能にし
ている。絶縁フィルム11の巻き終わり端付近は、バー
ンオフ処理によって金属箔10が除去され、かつヒート
シールされる。そして、絶縁フィルム11は、コンデン
サ本体12を長さL(長軸方向の寸法)、幅W(短軸方
向の寸法)、高さH(メタリコン電極13,14間の寸
法)の長円形の柱状体に扁平化して前記メタリコン電極
13,14を設けた後、静電容量を安定化させる加熱工
程で所定温度(100〜150℃)で一定時間(3〜1
0時間程度)熱処理されることにより収縮される。前記
各メタリコン電極13,14は、銅、亜鉛、錫、半田等
の金属または合金を溶射することによって形成される。
【0014】前記プラス側外部引出用端子板3は、銅板
(C1100 1/4H)製で、前記コンデンサ素子2
を内包する形状、すなわちコンデンサ素子2の周囲(本
実施の形態においては、周面と一方のメタリコン電極1
3の一部)を覆う形状に形成されることにより、端子板
本来の機能に加えて放熱機能と遮熱機能を有している。
このため、プラス側外部引出用端子板3は、コンデンサ
素子2の外周を取り囲むU字状の板部3Aと、このU字
状板部3Aの一端部側に折り曲げによって形成した矩形
板状の外部端子部3Bと、U字状板部3Aの他端部側に
同じく折り曲げによって形成した内部端子部3Cとで構
成されている。
【0015】前記U字状板部3Aは、前記コンデンサ素
子2を収納するに十分な収納空間17を有し、長手方向
の両端側開放部18a側からコンデンサ素子2が挿入さ
れることにより、コンデンサ素子2の周面のうちの幅方
向において対向する2つの平板部12a,12bと、長
軸方向において対向する2つの曲面部12c,12dの
うちのいずれか一方、例えば曲面部12cを覆う。U字
状板部3Aの前記外部端子部3Bが設けられている長手
方向の一端部側は、前記マイナス側外部引出用端子板4
との重ね合わせ部20を形成している。U字状板部3A
の幅は、コンデンサ素子2の高さHと略等しい。
【0016】前記外部端子部3Bは、U字状板部3Aの
一側縁19aの一端部側にU字状板部3Aと略直交する
ように表面側に折り曲げ形成されており、2つのねじ取
付孔21を有している。また、外部端子部3Bは、図2
に示すように前記樹脂ケース5の開口部5Aから外部に
突出し、板状の接続端子(またはリード線)22を介し
て所要の電流(例えば、50A、100KZ )が供給さ
れるようになっている。なお、外部端子22は、外部端
子部3Bに止めねじ23とナット24によって固定され
る。
【0017】前記内部端子部3Cは、U字状板部3Aの
他側縁19bの他端部側にU字状板部3Aと略直交する
ように裏面側に折り曲げ形成されることにより、前記収
納空間17の他側縁19b側の開放部18cを覆ってい
る。また、内部端子部3Cは、櫛歯状に形成されること
により細長い5本の端子片26と、これらの端子片26
の基部を連結する細長い基部27とで構成されている。
各端子片26の先端部は、前記メタリコン電極13の表
面に溶接、半田付け、スポット溶接等によってそれぞれ
接続される。端子片26の数は5本に限らず1本以上あ
ればよく適宜増減し得ることはいうまでもない。このよ
うに、内部端子部3Cを細長い複数本の端子片26で構
成すると、各端子片26の熱容量を小さくすることがで
きるため、接合時の熱衝撃による絶縁フィルム11とメ
タリコン電極13の接合状態を損傷する度合が少なく、
またコンデンサの負荷電流容量が大きい場合に電流が平
均的に分散して流れ局部的な過熱を防止することができ
る。前記基部27は、コンデンサ素子2の一方のメタリ
コン電極13の一部を覆い、水分がコンデンサ本体12
内に浸入するのを防止する。
【0018】前記マイナス側外部引出用端子板4は、前
記プラス側外部引出用端子板3と同様に銅板(C110
0 1/4H)製で、側面視形状が略「Z」字型に形成
されることにより、矩形板状の重ね合わせ部4Aと、外
部端子部4Bおよび内部端子部4Cとからなり、端子板
本来の機能に加えて放熱機能と遮熱機能を有している。
【0019】前記重ね合わせ部4Aは、前記プラス側外
部引出用端子板3のU字状板部3Aの幅より大きな幅を
有し、前記重ね合わせ部20の内面側に接着剤30によ
って接合される。
【0020】前記外部端子部4Bと前記内部端子部4C
は、前記プラス側外部引出用端子板3の外部端子部3
B、内部端子部3Cとそれぞれ対向するように、前記重
ね合わせ部4Aの幅方向両側縁にそれぞれ設けられてい
る。この場合、外部端子部4Bは、前記重ね合わせ部4
Aの一方の側縁に重ね合わせ部4Aと略直交するように
表面側に折り曲げ形成されている。また、外部端子部4
Bは、分岐した2つの端子部4B-1,4B-2とで構成さ
れている。各端子部4B-1,4B-2は、ねじ取付孔33
を有している。そして、これらの端子部4B-1,4B-2
は、図2に示すように前記樹脂ケース5の開口部5Aか
ら外部に突出して前記外部端子3Bと対向し、板状の接
続端子34が止めねじ35とナット36によって接続固
定されている。
【0021】前記内部端子部4Cは、前記重ね合わせ部
4Aの前記外部端子部4B側とは反対側の側縁に重ね合
わせ部4Aと略直交するように裏面側に折り曲げ形成さ
れることにより、プラス側とマイナス側外部引出用端子
板3,4が一体的に接合された状態において前記U字状
板部3Aの他側縁19b側の開放部18bを覆う。ま
た、内部端子部4Cは、プラス側外部引出用端子板3の
内部端子部3Cと同様に、櫛歯状に形成されることによ
り細長い6本の端子片37と、これらの端子片37の基
部を連結する細長い基部38とで構成されている。各端
子片37の先端部は、前記メタリコン電極14の表面に
溶接、半田付け、スポット溶接等によってそれぞれ接続
固定される。端子片37の数は6本に限らず1本以上で
あればよく適宜増減し得ることはいうまでもない。前記
基部38は、前記メタリコン電極14の一部を覆い、水
分がコンデンサ本体12内に浸入するのを防止する。
【0022】前記プラス側外部引出用端子板3の重ね合
わせ部20とマイナス側外部引出用端子板4の重ね合わ
せ部4Aを接合する前記接着剤30としては、電気絶縁
材入りの接着剤、例えば図4に示すポリエステル不織布
ポリプレグ(日東シンコー株式会社製)が用いられる。
この接着剤30は、粘着層41の両面にセパレーター4
2と、ポリエステル不織布43の入った熱硬化性の特殊
配合エポキシ樹脂(フィルム)44を貼着したもので、
ポリエステル不織布43を電気絶縁材として用いてい
る。このような接着剤30を用いると前記重ね合わせ部
20,4Aを加熱加圧して接着したとき、エポキシ樹脂
44が溶けて厚さが減少してもポリエステル不織布43
の厚さは殆ど変化しないので、両接合部20,4Aの間
隔がポリエステル不織布43の厚さ以下に狭まることが
ないので、所定値以上の絶縁抵抗を維持できる。接着剤
30によって重ね合わせ部4A,20を接合するとき
は、セパレーター42を剥離して粘着層41を例えば重
ね合わせ部4Aの表面に接着し、その上に重ね合わせ部
20を重ね合わせた後、これら重ね合わせ部4A,20
を所定温度に加熱するとともに加圧して粘着層41と特
殊配合エポキシ樹脂フィルム44を溶かし、硬化した後
冷却固化させる。
【0023】前記樹脂ケース5は、エポキシ樹脂等によ
って前方に開放する矩形箱型に形成されて、前記コンデ
ンサ素子2等を収納し得る大きさを有し、また内底面に
はプラス側外部引出用端子板3のU字状板部3Aを受け
止めコンデンサ素子2等の挿入量を規定する2つの突状
体45が一体に突設されている。樹脂ケース5に収納さ
れたコンデンサ素子2を封止する前記絶縁樹脂6として
は、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂等の熱硬化性樹脂
が用いられる。このコンデンサ素子2を樹脂封止した状
態において、プラス、マイナス側外部引出用端子板3,
4の外部端子部3B,4Bは、ケース外部に突出してお
り、前記接続端子22,34が接続される。
【0024】前記プラス、マイナス側外部引出用端子板
3,4の製作方法の一例を図5および図6に基づいて説
明する。先ず、所要の板厚を有する銅板をプレス加工に
よって打ち抜き、平板状のプラス側外部引出用端子板
3’(図5(a))と、同じく平板状のマイナス側外部
引出用端子板4’を製作する(図5(b))。
【0025】平板状のプラス側外部引出用端子板3’
は、前記プラス側外部引出用端子板3を展開した形状で
ある。このため、U字状に折り曲げられる前の板部3
A’と、外部端子部3Bおよび内部端子部3Cを有して
いる。外部端子部3Bと内部端子部3Cは、前記板部3
A’と同一平面を形成している。また、外部端子部3B
はねじ取付孔21を有し、内部端子部3Cは櫛歯状に形
成されている。
【0026】平板状のマイナス側外部引出用端子板4’
は、前記マイナス側外部引出用端子板4を展開した形状
である。このため、重ね合わせ部4A、外部端子部4B
および内部端子部4Cを有し、これらは同一平面を形成
している。また、外部端子部4Bはねじ取付孔33を有
し、内部端子部4Cは櫛歯状に形成されている。
【0027】次に、前記 プラス側外部引出用端子
板3’の重ね合わせ部20とマイナス側外部引出用端子
板4’の重ね合わせ部4Aを前記電気絶縁材入りの接着
剤30(セパレータ42は剥離されている)を介して重
ね合わせ、これら重ね合わせ部4A,20を互いに接合
する。図6はこの状態を示す。
【0028】次に、プラス側外部引出用端子板3’の板
部3A’、外部端子部3B、内部端子部3Cおよびマイ
ナス側外部引出用端子板4’の外部端子部4B、内部端
子部4Cを図5に2点鎖線で示すようにそれぞれ矢印方
向に折り曲げると、一体的に接合されたプラス側外部引
出用端子板3とマイナス側外部引出用端子板4を製作す
ることができる。折り曲げる際の順序は、折り曲げによ
っては干渉しないため、特に制約されるものでない。例
えば、先ず始めにプラス側外部引出用端子板3’の板部
3A’をU字状に折り曲げて内部端子部4Cをマイナス
側外部引出用端子板4’の外部端子部4Bと対向させ、
しかる後外部端子部3B、内部端子部3C、外部端子部
4B、内部端子部4Cを順次折り曲げるようにすればよ
い。
【0029】このように、プラス側外部引出用端子板
3’の重ね合わせ部20とマイナス側外部引出用端子板
4’の重ね合わせ部4Aを重ね合わせて接着剤30で接
合した後、外部端子部3B、内部端子部3C、外部端子
部4B、内部端子部4Cを順次折り曲げると、予めプラ
ス側外部引出用端子板3とマイナス側外部引出用端子板
4の位置関係を決めることができるので、その後のコン
デンサ素子2の取付け作業が容易である。
【0030】このような構造からなる金属化フィルムコ
ンデンサ1においては、プラス側とマイナス側の外部引
出用端子板3,4によって放熱と遮熱を効率よく行うこ
とができる以下、その理由を説明する。
【0031】プラス側とマイナス側の外部引出用端子板
3,4は大きな表面積を有し、しかもコンデンサ素子2
を内包することで、プラス側外部引出用端子板3のU字
状板部3Aとプラス側外部引出用端子板3の重ね合わせ
部4Aとでコンデンサ素子2の外周の互いに対向する2
つの平面部12a,12bと一方の曲面部12cを覆
い、内側端子部3C,4Cによってメタリコン電極1
3,14の表面の一部を覆っているので、コンデンサ素
子2からの熱の伝導が良好で、効率よく放熱し、ヒート
シンクとして機能する。また、プラス側とマイナス側の
外部引出用端子板3,4は、コンデンサ素子2からの熱
を絶縁樹脂6を介して樹脂ケース5に逃がし、放熱効果
を高める。
【0032】また、外部の熱が樹脂ケース5を通って内
部に伝わっても、プラス側とマイナス側の外部引出用端
子板3,4はその熱を受けて放熱することで、外部から
の熱がコンデンサ素子2に伝わるのを遮断し、遮熱板と
して機能する。したがって、放熱効果と遮熱効果に優
れ、コンデンサ素子2への熱的影響が少なく、高周波、
大電流、大電圧が要求される金属化フィルムコンデンサ
に用いて好適である。
【0033】また、プラス側とマイナス側の外部引出用
端子板3,4の内部端子部3C,4Cは、それぞれ櫛歯
状に形成され、その基部27,38でメタリコン電極1
3,14の一部をそれぞれ覆っているので、コンデンサ
素子2の周面のフィルム表面や巻回端部からの水分の浸
入を軽減防止することができる。すなわち、空気中の水
分は、樹脂ケース5に充填された絶縁樹脂6やこの樹脂
6とプラス側、マイナス側外部引出用端子板3,4との
隙間を通ってコンデンサ素子2の内部に浸入しようとす
るが、基部27,38が存在すると、コンデンサ素子2
の周面のフィルムまでの経路や巻回端部までの経路が長
くなるため、その分、水分の浸入が減少するかまた遅
れ、水分によるコンデンサ素子の劣化を遅らせる。した
がって、より長くコンデンサとしての正常な動作を維持
でき、長寿命化を図ることができる。
【0034】また、プラス側とマイナス側の外部引出用
端子板3,4を電気絶縁材入りの接着剤30によって一
体的に接合しているので、機械的強度が大きく、これら
端子板3,4に外力が加わったとき、内部端子部3C,
4Cとメタリコン電極13,14との接合部が剥離した
り、端子板自体または内部端子部3C,4Cが変形した
りすることが少なく、外部端子部3B,4Bを外部装置
に対して確実に接続することができる。
【0035】なお、上記した実施の形態は、接着剤30
としてポリエステル不織布プリプレグを用いたが、本発
明はこれに何ら限定されるものではなく、接着剤として
フェノール系、不飽和ポリエステル系等の他の熱硬化性
樹脂を用いたり、電気絶縁材としてガラス繊維、多数の
貫通孔を有する薄板状のポリアミド樹脂、PPS樹脂等
を用いてもよい。また、コンデンサ素子2を外装被覆す
る構造としては、樹脂ケース5を用いた例を示したが、
樹脂モールド法や樹脂ディップ法によって形成した外装
体を用いてもよい。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る金属化
フィルムコンデンサによれば、放熱、遮熱効果に優れ、
コンデンサの熱劣化を改善するととも、長寿命化を図る
ことができ、特に高周波、大電流、大電圧が要求される
回路に用いて好適である。また、端子板に放熱機能と遮
熱機能を併せもたせているため、別部材からなる放熱板
と遮熱板を設ける必要がなく、部品点数を削減すること
ができる。
【0037】また、本発明によれば、2つの端子板を電
気絶縁材入りの接着剤によって接合しているので、機械
的強度を増大させるとともに、両端子板間の絶縁抵抗を
所定値以上に維持することができる。
【0038】さらに、本発明によれば、コンデンサ素子
の周面のフィルム等からの水分の浸入を軽減防止するよ
うに構成したので、コンデンサの特性を安定に維持する
ことができ、長寿命化を図ることことができる。さら
に、内部端子部の基部は端子片の強度を高め、振動等に
よる端子片の剥離を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る金属化フィルムコンデンサの一
実施の形態を示す分解斜視図である。
【図2】 同コンデンサの断面図である。
【図3】 図2のIII −III 線断面図である。
【図4】 電気絶縁材入りの接着剤の断面図である。
【図5】 (a)はプラス側外部引出用端子板を展開し
た図、(b)はマイナス側外部引出用端子板を展開した
図である。
【図6】 プラス側外部引出用端子板とマイナス側外部
引出用端子板を電気絶縁材入りの接着剤によって接合し
た状態を示す図である。
【符号の説明】
1…金属化フィルムコンデンサ、2…コンデンサ素子、
3…プラス側外部引出用端子板、3A…U字状板部、3
B…外部端子部、3C…内部端子部、4…マイナス側外
部引出用端子板、4A…重ね合わせ部、4B…外部端子
部、4C…内部端子部、5…樹脂ケース、6…絶縁樹
脂、10…金属箔、12…コンデンサ本体、13,14
…メタリコン電極、20…重ね合わせ部、27…基部、
28…接合部、30…接着剤、38…基部、39…接合
部、43…ポリエステル不織布、44…特殊配合エポキ
シ樹脂。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉原 孝雄 長野県上水内郡信州新町大字下市場155番 地の2 新町コンデンサ株式会社新町工場 内 (72)発明者 小平 秀樹 長野県上水内郡信州新町大字下市場155番 地の2 新町コンデンサ株式会社新町工場 内 Fターム(参考) 5E082 EE07 EE37 EE43 GG27

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属化フィルムを巻回してその巻回端面
    にメタリコン電極をそれぞれ形成したコンデンサ素子
    と、このコンデンサ素子の各メタリコン電極にそれぞれ
    接合された2つの外部引出用端子板とを備え、これらの
    外部引出用端子板と前記コンデンサ素子を外装被覆した
    金属化フィルムコンデンサにおいて、 前記2つの外部引出用端子板を前記コンデンサ素子を内
    包する形状に形成するとともに、両端子板に互いに板厚
    方向において重なり合う重ね合わせ部を設け、これらの
    重ね合わせ部を電気絶縁材入りの接着剤によって接合し
    たことを特徴とする金属化フィルムコンデンサ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の金属化フィルムコンデン
    サにおいて、 接着剤がポリエステル不織布プリプレグであることを特
    徴とする金属化フィルムコンデンサ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の金属化フィルム
    コンデンサにおいて、 各外部引出用端子板の内部端子部を、幅の広い基部と、
    この基部に連設された端子片とで構成し、前記端子片を
    メタリコン電極に接合し、前記基部によって前記メタリ
    コン電極の一部を覆ったことを特徴とする金属化フィル
    ムコンデンサ。
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