JP2021022608A - フィルムコンデンサ、インバータおよび電動車両 - Google Patents

フィルムコンデンサ、インバータおよび電動車両 Download PDF

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Abstract

【課題】少ない樹脂量でも、高い耐湿性を確保することができるフィルムコンデンサを提供する。また、そのフィルムコンデンサを用いたインバータおよび電動車両を提供する。【解決手段】本開示のフィルムコンデンサは、対向する一対の端面のそれぞれに金属電極を有するフィルムコンデンサ素子11と、金属電極のそれぞれに接続される金属製のバスバー1A,1Bと、フィルムコンデンサ素子とを覆う外装樹脂13と、を備える。各バスバー1A,1Bは、接続部1cと、電気導通部1dと、接続部1cから一対の端面以外のフィルムコンデンサ素子の周面に沿って延びる耐湿フランジ部1dと、耐湿フランジ部1dの先端側に連なって他方のバスバーの一部に対して隙間を空けて対向する重ね部1fとを含む。両バスバーは、重ね部1fどうしの間に、外装樹脂13または絶縁体を挟んだ状態で、フィルムコンデンサ素子11に固定されている。【選択図】図1

Description

本開示は、フィルムコンデンサと、それを用いたインバータおよび電動車両に関する。
ケースレスのフィルムコンデンサとして、樹脂製のケース等を用いることなく、金型内に樹脂を注入して、フィルムコンデンサ素子を外装樹脂(外装体)で被覆したフィルムコンデンサが開示されている(特許文献1,2等を参照)。
特開2009−49149号公報 特開2019−36656号公報
しかしながら、これら従来の構成のケースレスのフィルムコンデンサは、要求される耐湿性を確保するために、外装樹脂からなる外層を厚く形成せねばならず、フィルムコンデンサが大形化してしまうという問題があった。
本開示の目的は、少ない樹脂量でも、高い耐湿性を確保することができるフィルムコンデンサを提供することである。また、そのフィルムコンデンサを用いたインバータおよび電動車両を提供する。
本開示のフィルムコンデンサは、立方体形状あるいは円筒形状の素子であって、その素子において対向する一対の端面のそれぞれに金属電極を有するフィルムコンデンサ素子と、外部接続用の露出端子部を有し、前記金属電極のそれぞれに接続される金属製のバスバーと、前記露出端子部を除く前記バスバーと前記フィルムコンデンサ素子とを覆う外装樹脂と、を備える。
前記各バスバーは、前記金属電極との接続部と、前記接続部と前記露出端子部との間を繋ぐ電気導通部と、前記接続部から、前記一対の端面以外の前記フィルムコンデンサ素子の周面に沿って延びる耐湿フランジ部と、前記耐湿フランジ部の先端側に連なって、他方のバスバーの一部に対して隙間を空けて対向する重ね部と、を含む。
両バスバーは、前記重ね部どうしの間、または、一方の重ね部と該一方の重ね部に対向する他方のバスバーの一部との間に、前記外装樹脂または絶縁体を挟んだ状態で、前記フィルムコンデンサ素子に固定されていることを特徴とする。
また、本開示のインバータは、スイッチング素子により構成されるブリッジ回路と、該ブリッジ回路に接続された容量部と、を備え、前記容量部が、前述のフィルムコンデンサを含む。
そして、本開示の電動車両は、電源と、該電源に接続されたインバータと、該インバータに接続されたモータと、該モータにより駆動する車輪と、を備え、前記インバータが、先に述べたインバータであることを特徴とする。
本開示のフィルムコンデンサによれば、少ない外装樹脂量でも、充分な耐湿性を確保することができる。また、本開示のフィルムコンデンサは、それを用いたインバータおよび電動車両の小形化に貢献する。
第1実施形態のフィルムコンデンサの構成を示す図であり、(a)は側面図、(b)は上面図、(c)はX−X面断面図、(d)はY−Y面断面図、(e)はバスバーを(b)図のW方向から見た側面図、(f)はバスバーを(b)図のZ方向から見た側面図である。 (a)〜(d)は、側方に金属電極を有するフィルムコンデンサ素子を囲うバスバーの形状例であり、(e),(f)は、上下(天地)方向に金属電極を有するフィルムコンデンサ素子を囲うバスバーの形状例である。 実施形態のフィルムコンデンサにおけるバスバーの重ね部付近の構造を示す図であり、図1(d)のP部拡大図である。 (a)〜(c)は、実施形態のフィルムコンデンサにおけるバスバーの貫通孔周りの構成例を示す図であり、図1(d)のQ部拡大図である。 第2実施形態のフィルムコンデンサの、(a)は側面図、(b)は上面図、(c)はX−X面断面図、(d)はY−Y面断面図、(e),(f)はバスバーの側面図である。 第3実施形態のフィルムコンデンサの、(a)は側面図、(b)は上面図、(c)はX−X面断面図、(d)はY−Y面断面図、(e),(f)はバスバーの側面図である。 第4実施形態のフィルムコンデンサの、(a)は側面図、(b)はX−X面断面図、(c)は上面図、(d)はY−Y面断面図である。
以下、第1〜第4実施形態のフィルムコンデンサについて、図面を参照しつつ説明する。なお、第1〜第4実施形態のフィルムコンデンサをそれぞれ、フィルムコンデンサ10、フィルムコンデンサ20、フィルムコンデンサ30、フィルムコンデンサ40とする。
各フィルムコンデンサ(10,20,30)の基本的な構造は同じである。第1実施形態のフィルムコンデンサ10は、図1に示すように、金属電極(以下、メタリコン12)を有するフィルムコンデンサ素子11と、外部接続用の露出端子部14を有する2つのバスバー、第1バスバー1Aおよび第2バスバー1Bと、2つの露出端子部14を除くフィルムコンデンサ全体を被覆する外装樹脂13と、から構成されている。なお、フィルムコンデンサ40は、フィルムコンデンサ素子11を複数個備える点が異なる。
外装樹脂13は、図1(a)の側面図および図1(b)の上面図(平面図)に示すように、露出端子部14(正極[+]と負極[−])を除くバスバー1A,1Bを含む、フィルムコンデンサ10全体を覆っている。この外装用の樹脂としては、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂のどちらも用いることができるが、たとえばエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を用いることができる。
なお、外装樹脂13は、外装およびフィルムコンデンサ10の表面においては、接着(固定)、成形、および耐湿性能(防湿あるいは不透湿ともいう)を担うものであるが、図1(c)および図1(d)に示すコンデンサの内部構造においては、電気的な絶縁を担う、絶縁層あるいは絶縁体を兼用する。
フィルムコンデンサ素子11は、たとえば誘電体フィルムと金属蒸着電極からなる金属化フィルムを一方向に複数枚積み重ねて積層した、立方体状あるいは直方体状の積層型の素子の一対両端面に、それぞれ、メタリコン12と呼ばれる金属電極(正負一対)を形成したものである。
なお、フィルムコンデンサ素子11として、巻回型の素子を使用することもできる。巻回型の場合、金属化フィルムを巻回して円柱(円筒)状の巻回体を構成し、その一対両端面にメタリコンを形成したものや、フィルム巻回体を直径方向にプレスして断面小判形の扁平柱状体を構成し、その一対両端面にメタリコンを形成したもの等を用いることができる。
第1実施形態のフィルムコンデンサ10において、2つのバスバー1A,1Bは、金属板を折り曲げまたは折り畳んで構成されている。その全体形状は、図1(b)のW方向から見た端面図である(e)図、および、図1(b)のZ方向から見た端面図である(f)図に示すように、両者とも同じとなっている。バスバーを構成する金属板は、たとえば銅板、めっき銅板、アルミ板などを用いてもよい。
各バスバー1A,1Bは、たとえば、所定形状に打ち抜いた1枚の金属板を予め定められた位置で折り曲げることにより、メタリコン12との接続部1c(図では貫通孔15内のはんだ16で表示)と、接続部1c(貫通孔15)から露出端子部14に延びる電気導通部1dと、接続部1cから、フィルムコンデンサ素子11の、メタリコン12が形成されていない側周面または周状の側面に沿って延びる耐湿フランジ部1eと、耐湿フランジ部1eの先端側に連続して設けられたまたは延長された重ね部1fと、を含む形状に形成されている。なお、前述の側周面または周状の側面とは、積層型では側面である平面4面、巻回型では周面1面〜周面と平面を合わせて4面程度を指す。
また、前述の「重ね部」1fとは、各バスバー1A,1Bを接続部1cでフィルムコンデンサ素子11に固定した場合、図1(d)の横断面図あるいは図1(f)の側面図のように、所定の方向からの平面視において、一方のバスバーの一部が他方のバスバーの一部に重なり、二重構造になる部位を指すものである。したがって、一方の重ね部1fは、他方の重ね部1fまたは他方のバスバーの一部に対して、隙間を空けて対向する形をとる。
なお、重ね部1fは、耐湿フランジ部1eと同じ材料で、この耐湿フランジ部1eの先端側を延設・延長したものであるため、耐湿フランジ部1eの一部であるとも言えるが、本実施形態においては、後記する耐湿性を向上させる構造(ラビリンス構造等)の形成を企図して、製造(加工)や製図等の誤差で発生する「意図しない重なり」とは、全く異なるサイズの「重ね部」としたものである。
そして、各バスバー1A,1Bが、外装樹脂13によりフィルムコンデンサ素子11に固定された状態の、図1(c)X−X断面図および図1(d)Y−Y断面図で見た場合、2つのバスバー1A,1Bは、重ね部1fどうしの間、または、一方の重ね部1fとこの重ね部1fに対向する他方のバスバー(1Bまたは1A)の一部との間に、絶縁層または絶縁体として外装樹脂13を挟んだ状態で、前述の接続部12により、メタリコン12に接続・固定されている。
このバスバーどうしの重なり部位について詳しく説明すると、図1(d)のP部拡大図である図3に示すように、2つのバスバー1A,1Bの重ね部1fどうしの間は、充填された外装樹脂13により、若干の隙間を空けて対向する位置に固定されるため、これらの間に、図中に太矢印で示すような、透湿を抑制する回廊が形成される。
すなわち、これらバスバー1A,1Bの重ね部1fどうしの間に、各重ね部1fに沿った透湿の距離(沿面距離)を延長する、回廊状あるいはラビリンス状の構造を形成することにより、このバスバーどうしの重なり部位からの透湿を抑制することができる。したがって、通常、防湿のために数ミリ(mm)程度の厚みが必要とされる外装樹脂13からなる防湿層を、この重なり部位において薄く形成することができる。
また、この重なり部位の周囲は、金属であるバスバー1A,1Bが不透湿であることから、外装樹脂13は、バスバー1A,1Bの表面を保護する程度の厚みがあれば充分である。すなわち、実施形態のフィルムコンデンサ10では、バスバー1A,1Bの重ね部1fが存在するコンデンサ面(側周面または周状の側面)において、前述の重ね部1fにおける回廊状の透湿抑制効果と相俟って、必要以上に外装樹脂13を厚く形成する必要がない。その結果、フィルムコンデンサ10は、外装ケース等を用いる場合と同等以上の充分な耐湿性を確保しつつ、フィルムコンデンサ全体の小形化を達成することができる。
なお、2つのバスバー1A,1Bを重ね合わせる部位は、フィルムコンデンサ素子11の側周面または周状の側面において、少なくとも1箇所、通常2箇所設けることが可能で、積層型等の側面を4面有するフィルムコンデンサ素子(立方体または直方体)の場合であれば、その6面のうちの3面(3箇所)もしくは4面(4箇所)で重なるように、バスバーの重ね部1fを形成してもよい。
たとえば、第2実施形態のフィルムコンデンサ20(図5)は、6面中3箇所でバスバーどうしの重ね合わせを形成した例であり、第3実施形態のフィルムコンデンサ30(図6)は、6面中4箇所でバスバーどうしの重ね合わせを形成した例である。これらフィルムコンデンサ20,30については後記で説明する。
また、第1実施形態のフィルムコンデンサ10のように、素子の側周面または周状の側面において、1〜2箇所程度の重ね合わせを形成した例を、図2に列記する。なお、図2の各断面図は、フィルムコンデンサの横断面図であり、図1の(d)Y−Y図に相当するものである。他の側面図や端面図等は図示を省略する。
たとえば、図2(a)の例において、第2バスバー2Bは、第1バスバー2Aの内側に入り込んで一部(先端)が重なるように構成されている。これにより、図1のフィルムコンデンサ10と同等の、重ね部における透湿抑制効果を奏する。
図2(b)の例において、各重ね部1fは、この重ね部1fの先端側でさらに折れ曲がって、外部接続用の露出端子部14を兼任するようになっている。この構成によっても、バスバー3A,3Bどうしの重ね合わせ部位における、樹脂の外面までの沿面距離が確保され、図1のフィルムコンデンサ10と同等の透湿抑制効果を発揮することができる。
また、図2(c),(d)の例においては、素子の側周面または周状の側面の1面に対応する位置に形成された各バスバー4A,4B,5A,5Bの重ね部1fにより、図1のフィルムコンデンサ10と同等の透湿抑制効果を生じるとともに、各接続部1c(貫通孔15)を挟んで反対側の位置に設けられた露出端子部14が、実質上、2箇所目の「重ね部」として、外装樹脂13からなる防湿層(絶縁層)を挟んで対向するよう構成されている。この構成によっても、図1のフィルムコンデンサ10と同等の透湿抑制効果を奏することができる。
さらに、前述の各重ね部1fは、メタリコン12が形成された面に対応する位置で重なり合い、対向するように配置してもよい。たとえば、図2(e)では、図1(d)に記載のものと同様のバスバー1A,1Bにおいて、フィルムコンデンサ素子11のメタリコン12形成面の違いに対応して、重ね部1fの近傍(図では上下位置)に接続部1cが設けられている。
また、図2(f)では、図2(d)に記載のものと同様のバスバー5A,5Bにおいて、メタリコン12形成面の違いに対応して、重ね部1fが重なる位置(図では下位置中央)に接続部1cが設けられている。また、反対側の接続部1c(図では上位置中央)側には、2つの露出端子部14が、2箇所目の重ね部として、外装樹脂13からなる防湿層(絶縁層)を挟んで対向するよう配置されている。このように、メタリコン12および接続部(貫通孔15)の位置に関わらず、各重ね部1fおよびこれらの重なり位置を適宜設定することもできる。
なお、前述の図1の実施形態および図2の各変形例において、各バスバーの重ね部1fどうしの間、または、一方の重ね部1fとこの重ね部1fに対向する他方のバスバーの一部との間、あるいは、各露出端子部14どうしの間に配設される絶縁体として、バスバーの外面を覆う外装樹脂13からなる絶縁層を例示したが、この絶縁層に代えて、別途用意した絶縁シートまたは絶縁紙等を、これら対向する金属部材の間に挟み込むようにしてもよい。
つぎに、バスバーの端面図である図1(e)に示すように、バスバー1A,1Bの各面のうち、溶接用はんだ(半田)等の導電性接続部材(以下、単に「接続部材」)導入用の貫通孔15が設けられている面は、この貫通孔15により、バスバー1A,1Bのうちで比較的耐湿性が低い(透湿性が高い)と考えられる。
そのため、メタリコン12とバスバー1A,1Bとの接続部1cに形成された貫通孔15には、図1(d)のQ部拡大図である図4(a)に示すように、バスバー接続固定用の接続部材16が充填されている構成をとる。なお、バスバー1A,1Bは同等の構造を有するため、図示では1Bで説明している。
また、前述の貫通孔15におけるメタリコン12側の開口(図示左側)の周囲には、充填されるはんだ等の接続部材をバスバー1Bとメタリコン12表面との間に形成される隙間により多く取り込むための、接続部材の「溜まり部」が設けられている。
なお、接続部材の溜まり部の形状は適宜変更することができ、種々の形状を単独で、もしくは組み合わせて用いることができる。たとえば図4(a)のように、貫通孔15のメタリコン12側の開口の周囲に、面取り面17を形成してもよい。また、図4(b)のように、開口の周囲に、環状の凹部18を形成してもよい。これら面取りや凹部の形状は、貫通孔15の径等に応じて適宜変更することができる。
さらに、たとえば図4(c)のように、貫通孔15内への接続部材の導入を促進する、絞り19形状を、貫通孔15の外側(外装側)開口の周囲に形成してもよい。
これらの構造により、バスバーとメタリコンとの間(隙間)の接続(接着)面積または固定に関与する面積が拡張されるため、バスバーとメタリコンとの間の結合強度と、電気的特性(導通)とを、向上させることができる。
つぎに、先に述べた、2つのバスバーを重ね合わせる部位をより多く形成した、第2および第3実施形態のフィルムコンデンサについて説明する。なお、第1実施形態のフィルムコンデンサ10と同じ構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
図5に示す第2実施形態のフィルムコンデンサ20は、第1実施形態と同様の、素子の側周面または周状の側面において形成された2箇所のバスバーの重ね合わせ部位に加え、下側または底部側に、さらに1箇所のバスバーの重ね合わせ部位が設けられている。
具体的には、図5(c)に示すように、フィルムコンデンサ20の第1バスバー6Aと第2バスバー6Bには、素子の下面に沿って延びる耐湿フランジ部1eが形成されており、これら耐湿フランジ部1eの先端側には、フィルムコンデンサ10の側面と同様の、重ね部1fがそれぞれ延長または延設されている。
なお、これら素子の下側におけるバスバー6A,6Bの重ね部1fどうしの間にも、第1実施形態と同様、各重ね部1fに沿った透湿の距離(沿面距離)を延長する、回廊状あるいはラビリンス状の構造(図3を参照)が形成される。その結果、通常、防湿のために数ミリ(mm)程度の厚みが必要とされる外装樹脂13からなる防湿層を、この重なり部位において薄く形成することができる。
この構成により、フィルムコンデンサ20の下面または底面においても、必要以上に外装樹脂13を厚く形成する必要がない。したがって、外装ケース等を用いる場合と同等以上の充分な耐湿性を確保しつつ、フィルムコンデンサ全体の小形化を達成することができる。
また、図6に示す第3実施形態のフィルムコンデンサ30は、第2実施形態と同様の、素子の下側または底部側に設けられたバスバーの重ね合わせ部位に加え、さらに、素子の上側または上面(天面)側にバスバーの重ね合わせ部位が形成され、合計4箇所の重ね合わせ部位を備えている。
具体的には、図6(c)に示すように、フィルムコンデンサ30の第1バスバー7Aと第2バスバー7Bには、第2実施形態で述べた素子の下側に沿って延びる耐湿フランジ部1eに加え、素子の上面に沿って延びる耐湿フランジ部1eが形成されている。そして、これら耐湿フランジ部1eの先端側には、下側または下面側のもと同様、重ね部1fがそれぞれ延長または延設されている。
以上の構成によれば、各バスバー7A,7Bの重ね部1fどうしの間にも、合計4箇所の、第1実施形態と同様の回廊状あるいはラビリンス状の構造(図3を参照)が形成される。その結果、フィルムコンデンサ30は、上下左右のいずれの方向においても、必要以上に外装樹脂13を厚く形成する必要がない。したがって、外装ケース等を用いる場合と同等以上の充分な耐湿性を確保しつつ、フィルムコンデンサ全体を小形化することができる。
つぎに、複数のフィルムコンデンサ素子を備え、各フィルムコンデンサ素子が前述のバスバーにより接続された、連結型のコンデンサ(フィルムコンデンサ40、第4実施形態)について説明する。
図7は、第4実施形態のフィルムコンデンサ40の、(a)側面図、(b)X−X面断面図、(c)上面図、(d)Y−Y面断面図である。
図7(b)に示すように、フィルムコンデンサ40は、4つのフィルムコンデンサ素子11が、上下に積み重ねられた構成をとる。なお、図7(a)の接続部1c(隠れ線、点線)に示すように、4つのフィルムコンデンサ素子11は、これら全体を覆うように長形に形成された、大形のバスバー8A,8Bに、電気的に並列に接続されている。これにより、高容量となっている。なお、図示では、各フィルムコンデンサ素子11の間には外装樹脂13が配置されているが、各フィルムコンデンサ素子11間の絶縁層として、絶縁フィルム等を配設してもよい。
また、フィルムコンデンサ40は、フィルムコンデンサ素子11を複数個有する点は第1実施形態と異なるが、図7(d)に示すように、2つのバスバー8A,8Bの重ね部1fどうしの間は、外装樹脂13により若干の隙間を空けて対向する位置に固定されるため、これらの間に、図3で示したような、第1実施形態と同様の透湿を抑制する回廊が形成される。そのため、この連結型のフィルムコンデンサ40においても、外装樹脂13からなる防湿層を、この重なり部位において薄く形成することができる。
さらに、貫通孔15を用いた接続部1c周りの構造も、第1実施形態と同様の接続部材の溜まり部を形成することにより、同等の効果を奏することが可能である。
したがって、第4実施形態のように複数の素子を備えるフィルムコンデンサ40においても、外装ケース等を用いる場合と同等以上の充分な耐湿性を確保しつつ、フィルムコンデンサ全体の小形化を達成することができる。
なお、前述のフィルムコンデンサ10,20,30,40を構成する誘電体フィルムとして、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアリレート、シクロオレフィンポリマー等の有機樹脂材料を用いてもよい。
また、連結型のフィルムコンデンサは、フィルムコンデンサ素子を図7のように積み上げた構造(配置)の他に、平面的な配置であっても、同様の効果を得ることができる。
つぎに、実施形態のインバータは、スイッチング素子(たとえば、IGBT〔Insulated gate Bipolar Transistor〕)とダイオードにより構成されるブリッジ回路と、電圧安定化のためにブリッジ回路の入力端子間に配置された容量部と、を備えている。ここで、容量部として、実施形態のフィルムコンデンサが適用される。
なお、このインバータは、直流電源の電圧を昇圧する昇圧回路に接続される。一方、ブリッジ回路は、駆動源となるモータジェネレータに接続される。
インバータの容量部に、前述の実施形態のフィルムコンデンサを適用すると、インバータに占める容量部の体積を小さくすることができる。したがって、より小形化され、かつ静電容量の大きい容量部を有するインバータとすることができる。
つぎに、実施形態の電動車両として、ハイブリッド自動車(HEV)の例を示す。実施形態の電動車両では、駆動源であるモータおよびエンジンの少なくともいずれか一方の出力が、トランスミッションを介して左右一対の前輪に伝達されるようになっている。また、電源は、前述の実施形態のインバータを介してモータに接続されている。
さらに、実施形態の電動車両は、電動車両全体の統括的な制御を行なう車両ECUを備えている。
運転者等がイグニッションキーやアクセルペダル、ブレーキ等を操作することにより、その操作に応じた駆動信号が、電動車両から車両ECUに入力される。車両ECUは、その駆動信号にもとづいて、指示信号をエンジンECU、電源、および負荷としてのインバータに出力する。エンジンECUは、指示信号に応答してエンジンの回転数を制御し、電動車両を駆動する。
実施形態のフィルムコンデンサを容量部として適用した、実施形態のインバータを、実施形態の電動車両に搭載した場合、従来のインバータと比較して、実施形態で用いるインバータは小形化されているため、車両の重量を軽くできる。本実施形態では、このように車両を小形・軽量化することができ、燃費を向上させることが可能になる。
また、エンジンルーム内における自動車の制御装置の占める割合を小さくできる。制御装置の占める割合を小さくすることで、エンジンルーム内に耐衝撃性を高めるための機能を内装させることが可能となり、車両の安全性をさらに向上させることが可能になる。
なお、実施形態のインバータは、上記のハイブリッド自動車(HEV)のみならず、電気自動車(EV)や燃料電池車、あるいは電動自転車、発電機、太陽電池など種々の電力変換応用製品に適用でき、その小形化に貢献する。
1A〜8A 第1バスバー
1B〜8B 第2バスバー
1c 接続部
1d 電気導通部
1e 耐湿フランジ部
1f 重ね部
10,20,30,40 フィルムコンデンサ
11 フィルムコンデンサ素子
12 メタリコン(金属電極)
13 外装樹脂
14 露出端子部

Claims (6)

  1. 対向する一対の端面のそれぞれに金属電極を有するフィルムコンデンサ素子と、
    外部接続用の露出端子部を有し、前記金属電極のそれぞれに接続される金属製のバスバーと、
    前記露出端子部を除く前記バスバーと前記フィルムコンデンサ素子とを覆う外装樹脂と、を備え、
    前記各バスバーは、
    前記金属電極との接続部と、
    前記接続部と前記露出端子部との間を繋ぐ電気導通部と、
    前記接続部から、前記一対の端面以外の前記フィルムコンデンサ素子の周面に沿って延びる耐湿フランジ部と、
    前記耐湿フランジ部の先端側に連なって、他方のバスバーの一部に対して隙間を空けて対向する重ね部と、を含み、
    両バスバーは、前記重ね部どうしの間、または、一方の重ね部と該一方の重ね部に対向する他方のバスバーの一部との間に、前記外装樹脂または絶縁体を挟んだ状態で、前記フィルムコンデンサ素子に固定されている、フィルムコンデンサ。
  2. 前記各バスバーは、前記金属電極との接続部に、金属電極を露出させる貫通孔を有し、該貫通孔内に、バスバー接続固定用の導電性接続部材が充填されている、請求項1に記載のフィルムコンデンサ。
  3. 前記各バスバーは、前記貫通孔における前記金属電極側の開口の周囲に、凹状の接続部材の溜まり部を有する、請求項2に記載のフィルムコンデンサ。
  4. 複数のフィルムコンデンサ素子を備え、
    各フィルムコンデンサ素子が前記バスバーに接続され、前記複数のフィルムコンデンサ素子が連結されている、請求項1〜3のいずれか1つに記載のフィルムコンデンサ。
  5. スイッチング素子により構成されたブリッジ回路と、該ブリッジ回路に接続された容量部と、を備え、
    該容量部は、請求項1〜4のいずれかに記載のフィルムコンデンサを含む、インバータ。
  6. 電源と、該電源に接続されたインバータと、該インバータに接続されたモータと、該モータにより駆動する車輪と、を備え、
    前記インバータが、請求項5に記載のインバータである、電動車両。
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