JP2003059555A - 回路素子のボンディング方法及び電気回路装置の製造方法 - Google Patents

回路素子のボンディング方法及び電気回路装置の製造方法

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JP2003059555A
JP2003059555A JP2001248718A JP2001248718A JP2003059555A JP 2003059555 A JP2003059555 A JP 2003059555A JP 2001248718 A JP2001248718 A JP 2001248718A JP 2001248718 A JP2001248718 A JP 2001248718A JP 2003059555 A JP2003059555 A JP 2003059555A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 確実で効果的な回路素子のボンディング方
法、及び表示装置の製造方法を提供すること。 【解決手段】 発光ダイオード素子52を保持した樹
脂層53の一部を除去してチップ化し、しかる後に、こ
のチップ化に際して生成した有機付着物81が樹脂層5
3に付着したまま樹脂チップ54を分離し、しかる後
に、この分離された樹脂チップ54を配線回路基板55
に対しレーザ照射による加熱下でボンディングし、この
際に有機付着物81の熱吸収効果によって接着剤層76
の選択的加熱を十分に行う、発光ダイオード素子52の
ボンディング方法、及びこのボンディング工程を伴う画
像表示装置の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発光素子等の回路
素子のボンディング方法、及びこの回路素子を表示素子
等として内蔵した画像表示装置等の電気回路装置の製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体チップ等の回路素子の配列
方法及びボンディング方法としては、ウエーハからダイ
シングして回路素子を分離し、分離した回路素子をダイ
シングシートからチップトレイに移送し、更には、チッ
プトレイから回路素子を真空吸着でピックアップして、
基板にマウント若しくは接続するという方法が知られて
いた。
【0003】この方法は、例えば、半導体パッケージの
製造工程等において一般的に行われていた。
【0004】
【発明に至る経過】本出願人は、効果的で好ましい回路
素子の配列方法及びボンディング方法等を特願2001
−144592等において既に提起した。この回路素子
の配列方法及びボンディング方法等は下記のようなもの
である。
【0005】この先願発明による回路素子の配列方法及
びボンディング方法に用いる回路素子は、例えば、先細
り形状に形成された先端部を有する回路素子であって、
図16に示すような構造の発光素子を挙げることができ
る。図16の(a)が発光素子の断面図であり、図16
の(b)がその平面図である。
【0006】この発光素子はGaN系の発光ダイオード
であり、例えば、サファイア基板(図示せず)上に結晶
成長されて得られる発光素子である。このようなGaN
系の発光ダイオード素子は、基板を透過するレーザ照射
によってレーザアブレーションを生じさせ、GaNの窒
素が気化する現象に伴なってサファイア基板とGaN系
の結晶成長層との間の界面で膜剥れが生じ、素子分離が
容易になるという特徴を有している。
【0007】この構造によれば、例えば、GaN系半導
体層からなる下地成長層21上に選択成長された六角錐
形状のn型のGaN:Si層22を有していて、下地成
長層21上には図示しない絶縁膜が存在し、六角錐形状
のGaN:Si層22は、この絶縁膜を開口した部分に
MOCVD(有機金属気相成長)法等によって形成され
る。
【0008】このGaN:Si層22は、成長時に使用
されるサファイア基板の主面をC面とした場合に、S面
(1−101面)で覆われたピラミッド型の成長層であ
り、シリコンをドープさせた領域である。そして、この
GaN:Si層22の傾斜したS面の部分はダブルへテ
ロ構造のクラッドとして機能する。
【0009】そして、GaN:Si層22の傾斜したS
面を覆うように、活性層であるInGaN層23が形成
されており、その外側に、マグネシウムドープのp型の
GaN:Mg層24が形成される。なお、このマグネシ
ウムドープのGaN:Mg層24もクラッドとして機能
する。
【0010】更に、この発光ダイオード素子52には、
p電極25が形成されている。このp電極25は、マグ
ネシウムドープのGaN:Mg層24上に形成される
が、これはNi/Pt/Au又はNi(Pd)/Pt/
Au等の金属材料を蒸着して形成される。
【0011】このような構造のGaN系の発光ダイオー
ド素子52は、青色発光も可能な素子であって、特に、
レーザアブレーションによって比較的簡単にサファイア
基板から剥離することができ、レーザビームを選択的に
照射することによって選択的な剥離を行う。
【0012】なお、このGaN系の発光ダイオード素子
52としては、平板状や帯状に活性層が形成される構造
であってもよく、上端部にC面が形成された角錐構造の
ものであってもよい。又、他の窒化物系や化合物半導体
等からなっていてもよい。
【0013】次に、この発光ダイオード素子52を表示
用素子として用いた樹脂チップについて説明する。
【0014】図17及び図18に示すように、この樹脂
チップ54は、ほぼ平板状であってその主たる面がほぼ
正方形状となっている。この樹脂チップ54は樹脂53
を固めて形成されたものであり、具体的には、未硬化の
樹脂中に発光ダイオード素子52を埋設(転写して)硬
化させた後、樹脂層53をダイシング等で切断すること
によって得られる。
【0015】こうして発光ダイオード素子52を埋設し
た樹脂層53の表面側と裏面側とには、それぞれ電極パ
ッド56及び57が形成される。これらの電極パッド5
6及び57の形成方法としては、例えば、全面に電極パ
ッド56及び57の材料となる金属層や多結晶シリコン
層等の導電層を形成し、フォトリソグラフィー技術等に
より、所要の電極の形状にパターニングすることにより
形成される。これらの電極パッド56及び57は、発光
ダイオード素子である素子52のp電極と必要あればn
電極(図示せず)とにそれぞれ接続するように形成され
ている。
【0016】ここで、電極パッド56及び57は、樹脂
チップ54の表面側と裏面側とにそれぞれ形成されてい
るが、一方の面に双方の電極パッドを形成することも可
能である。電極パッド56及び57の形状は正方形に限
定されず、他の形状としてもよい。
【0017】このような樹脂チップ54によれば、発光
ダイオード素子52の周りが樹脂53で被覆されて平坦
化され、精度良く電極パッド56及び57を形成できる
と共に、発光ダイオード素子52に比べて広い領域に電
極パッド56及び57を延在できる。これによって、次
の第2転写工程における転写を吸着装置等で行う場合
に、取り扱いが容易になる。
【0018】又、後述するように、最終的な配線が、第
2転写工程の後に行われるために、比較的大きいサイズ
の電極パッド56及び57を利用した配線を行うことに
よって、接続不良が未然に防止される。
【0019】次に、図5から図15までを参照しなが
ら、図16に示した発光ダイオード素子52の配列方法
及びボンディング方法等の具体的手法について説明す
る。
【0020】先ず、図5に示すように、第1の一時保持
用部材51の上面に、第1の剥離層64と樹脂層53と
を積層する。
【0021】第1の一時保持用部材51の材質として
は、高分子シート等を挙げることができ、剥離層64の
材質としては、フッ素コート、シリコーン樹脂、水溶性
接着剤(例えば、ポリビニルアルコール:PVA)及び
ポリイミド等を用いることができる。
【0022】又、第1の一時保持用部材51の樹脂層5
3としては、紫外線(UV)硬化型樹脂、熱硬化性樹脂
又は熱可塑性樹脂のいずれかからなる層を用いることが
できる。一例として、第1の一時保持用部材51として
高分子シート等を用い、第1の剥離層64としてポリイ
ミド膜を形成後、樹脂層53としてUV硬化型樹脂を塗
布することができる。
【0023】そして、樹脂層53のうち、発光ダイオー
ド素子52を埋設(転写)する部分以外をレーザ光の照
射によって硬化させる。そして、これ以外のレーザ光の
非照射部分は、後の工程で発光ダイオード素子52を埋
め込む軟質部82とする。
【0024】次に、図6に示すように、第1基板50の
主面上に、図16に示した如き発光ダイオード素子52
を例えばマトリクス状に形成したものを作製する。この
発光ダイオード素子52は、以降の図面においても簡略
図示しているが、その大きさは約20μm程度とするこ
とができる。
【0025】なお、第1基板50の構成材料としては、
サファイア基板等のように、発光ダイオード素子52に
照射するレーザ光の透過率の高い材料を用いる。この第
1基板上に上述したようにして発光ダイオード素子の各
構成層を順次形成し、また発光ダイオード素子52間を
分離する分離溝62gをRIE(Reactive Ion Etchin
g)等により形成している。
【0026】次に、この第1基板50を第1の一時保持
用部材51に対峙させて図6に示すように転写を行う。
【0027】この転写に際しては、転写する所定の発光
ダイオード素子52に対してレーザ光を第1基板50の
裏面から照射し、この転写する所定の発光ダイオード素
子52を第1基板50からレーザアブレーションを利用
して剥離する。この際、GaN系の発光ダイオード素子
52は、GaN層(上述の21)が第1基板50との界
面でGaと窒素とに分解することから、比較的簡単に剥
離できる。
【0028】照射するレーザ光としては、エキシマレー
ザ及び高調波YAGレーザ等を用いる。そして、このレ
ーザアブレーションを利用した剥離によって、転写する
所定の発光ダイオード素子52はGaN層と第1基板5
0との界面で分離し、図6に示すように、反対側の樹脂
層53の軟質部82にp電極部分を突き刺すようにして
転写する。
【0029】なお、樹脂層53の軟質部82に転写され
る所定の発光ダイオード素子52以外の発光ダイオード
素子52については、前工程において、この発光ダイオ
ード素子52が接触する樹脂層53の部分が、既にレー
ザ光によって硬化しているために、接触するだけでは樹
脂層53に転写されることはない。
【0030】そして、転写後の状態は、図7に示すよう
に、転写された発光ダイオード素子52の間隔が、第1
基板50上に配列されていた時よりも離間して第1の一
時保持用部材51上に配列される。
【0031】即ち、X方向にそれぞれの発光ダイオード
素子52の間隔が広げられ、同時に、X方向に垂直なY
方向にもそれぞれの発光ダイオード素子52の間隔が広
げられる。
【0032】次に、図8に示すように、樹脂層53の軟
質部82上に保持された発光ダイオード素子52を加圧
手段84によって樹脂層53の軟質部82に押し付けて
埋設する。
【0033】こうして、発光ダイオード素子52は、図
9に示すように、第1の一時保持用部材51の樹脂層5
3に埋設保持された状態になる。この場合、発光ダイオ
ード素子52の裏面はn電極側(カソード電極側)であ
り、この裏面は、第1基板50との間に存在していた樹
脂53等が残らないように洗浄し、ここに形成する上述
の電極パッド57を発光ダイオード素子52の裏面側と
確実に電気的に接続する。
【0034】その後、図10に示すように、電極パッド
57を所定の形状にパターニングして形成する。この電
極パッド57の材質としては、透明電極(ITO及びZ
nO系等)、若しくはTi/Al/Pt/Au等の材料
を用いる。
【0035】なお、透明電極を用いる場合には、これが
発光ダイオード素子52の裏面を大きく覆っても発光を
遮ることがないために、パターニング精度が粗くしても
よく、大きなパターンに形成でき、更にパターニングプ
ロセスが容易になるという利点がある。
【0036】この電極パッド57の形成後、図11に示
すように、発光ダイオード素子52を埋め込んだ樹脂層
53を第1の一時保持用部材51から第2の一時保持用
部材67に転写し、更にダイシングプロセスにより発光
ダイオード素子52毎に樹脂層53を分断し、各発光ダ
イオード素子52に対応した樹脂チップ54とする。こ
こで、ダイシングプロセスは、機械的手段を用いたダイ
シング、或いは、レーザビームを用いたレーザダイシン
グ等により行う。
【0037】このダイシングによって素子分離溝71を
形成し、発光ダイオード素子52を素子毎に区分して樹
脂チップ54とする。この素子分離溝71はマトリクス
状の各発光ダイオード素子52を分離するため、平面的
に見たパターンとしては、縦横に延長された複数の平行
線からなる。なお、この素子分離溝71の底部では、第
2の一時保持用部材67の表面が臨んでいる。この第2
の一時保持用部材67は、一例として、プラスチック基
板に粘着材が塗布してあるダイシングシートであり、紫
外線(UV)が照射されると粘着力が低下するものを利
用できる。
【0038】なお、ダイシングによる切り込み幅は、画
像表示装置の画素内の樹脂層53で覆われた発光ダイオ
ード素子52(樹脂チップ54)の大きさに依存する
が、例えば、20μm以下の幅の狭い切り込みが必要な
時には、上記のレーザービームを用いたレーザによる加
工を行うことが必要である。この時、レーザビームとし
ては、エキシマレーザ、高調波YAGレーザ、炭酸ガス
レーザ等を用いることができる。
【0039】図11は、第1の一時保持用部材51から
発光ダイオード素子52を、第2の剥離層60及びポリ
イミドからなる下地層80を設けた第2の一時保持用部
材67に転写した後、アノード電極(p電極)側にビア
ホール70を形成し、ここにアノード側の電極パッド5
6を形成し、更に樹脂層53の一部をダイシングして個
々の樹脂チップ54とした状態を示している。
【0040】なお、この転写の際には、第1の剥離層6
4を形成した第1の一時保持用部材51の裏面から例え
ばエキシマレーザ光を照射する。これにより、例えば、
第1の剥離層64としてポリイミドを形成した場合で
は、ポリイミドのアブレーションにより剥離し、その
後、各発光ダイオード素子52を埋設した樹脂層53を
第2の一時保持用部材67側に転写する。
【0041】更に、上記のアノード側の電極パッド56
の形成においては、例えば樹脂層53の表面を酸素プラ
ズマ、エキシマレーザ、高調波YAGレーザ、炭酸ガス
レーザ等により発光ダイオード素子52のp電極が露出
してくるまでエッチングしてビアホール70を形成した
後、アノード側の電極パッド56をNi/Pt/Au等
で形成する。
【0042】次に、図12に示すように、機械的手段と
しての吸着装置73を用いて、発光ダイオード素子52
を埋設した樹脂チップ54を第2の一時保持用部材67
から剥離する。この時、第2の一時保持用部材67上に
は、フッ素コート、シリコーン樹脂及び水溶性接着剤
(例えば、PVA)等の剥離層60、及びポリイミド等
の下地層80を形成しておく。
【0043】このような剥離層60及び下地層80を形
成した第2の一時保持用部材67の裏面から、例えばY
AG第3高調波レーザ光を照射する。これにより、例え
ば下地層80をポリイミドで形成した場合では、ポリイ
ミドの層と第2の一時保持用部材67の界面とでポリイ
ミドのアブレーションにより剥離が発生して、発光ダイ
オード素子52を埋設した樹脂チップ54は、第2の一
時保持用部材67から上記の吸着装置73のような機械
的手段により容易に剥離可能となる。
【0044】図12は、第2の一時保持用部材67上に
配列している発光ダイオード素子52を埋設した樹脂チ
ップ54を、上記の機械的手段としての吸着装置73で
ピックアップするところを示したものである。
【0045】この時、吸着装置73の吸着孔75は、画
像表示装置の画素ピッチにマトリクス状に開口してい
て、発光ダイオード素子52埋設した樹脂チップ54を
多数個、一括して吸着できるようになっている。
【0046】吸着孔75の部材には、例えば、Ni電鋳
により作製したもの、若しくは、ステンレス(SUS)
等の金属板72をエッチングで穴加工したもの等が使用
される。そして、金属板72の吸着孔75の奥には吸着
チャンバ74が形成され、この吸着チャンバ74を負圧
に制御することで発光ダイオード素子52を埋設した樹
脂チップ54の吸着が可能になる。
【0047】なお、発光ダイオード素子52は、この段
階では樹脂53で覆われており、その上面はほぼ平坦化
されている。この為に、吸着装置73による選択的な吸
着を容易に進めることができる。
【0048】次に、図13は、発光ダイオード素子52
を埋設した樹脂チップ54を配線基板としての第2基板
55に固定(ボンディング)するところを示したもので
ある。
【0049】この第2基板55に樹脂チップ54を固定
する際に、第2基板55には予め接着剤層76が塗布さ
れているために、発光ダイオード素子52の下面の接着
剤層76を硬化させることによって、発光ダイオード素
子52を埋設した樹脂チップ54を第2基板55上に固
定して配列させることができる。この固定後には、吸着
装置73の吸着チャンバ74部分を圧力の高い状態と
し、吸着装置73と発光ダイオード素子52を埋設した
樹脂チップ54との吸着による結合状態を解放する。
【0050】接着剤層76は、UV硬化型接着剤、熱硬
化性接着剤及び熱可塑性接着剤等によって構成すること
ができる。ここで、発光ダイオード素子52が配置され
る位置(及び間隔)は、第1及び第2の一時保持用部材
51及び67上での配列(間隔)よりもさらに離間した
ものとなってよい。
【0051】この時、接着剤層76を硬化させるエネル
ギーは、ビーム93の照射によって第2基板55の裏面
から供給される。例えばUV硬化型接着剤を使用する場
合はUV照射装置によって、熱硬化性接着剤を使用する
場合はレーザによって、発光ダイオード素子52を埋設
した樹脂チップ54の下面のみにおいて接着剤層76を
硬化させ、又、熱可塑性接着剤を使用する場合はレーザ
照射にて接着剤を溶融させて接着を行う。
【0052】第2基板55上にはシャドウマスクとして
も機能する電極層77を配設し、特に電極層77の画面
側の表面に黒クロム層78を形成する。これによって、
画像のコントラストが向上すると共に、黒クロム層78
でエネルギー吸収率を高くして選択的に照射されるビー
ム93によって接着剤層76を早く硬化させることがで
きる。
【0053】次に、図14は、R(赤)、G(緑)、B
(青)の3色のそれぞれの発光ダイオード素子52R、
52G、52Bを第2基板55上に配列し、絶縁層79
で被覆した状態を示す。
【0054】上記の吸着装置73を使用して、これらの
発光ダイオード素子を第2基板55にマウントする位置
をそれぞれの色に対応する位置にずらしてマウントする
と、画素としてのピッチを一定にして3色からなる画素
を形成できる。なお、絶縁層79の材質としては、透明
エポキシ接着剤、UV硬化型接着剤及びポリイミド等を
用いることができる。
【0055】なお、図14では、赤色の発光ダイオード
素子52Rが六角錐のGaN層を有しない構造とされ、
他の発光ダイオード素子52G及び52Bとその形状が
異なっているが、この段階では、各発光ダイオード素子
52R、52G、52Bは既に樹脂チップ54として樹
脂53で覆われており、素子としての構造が違うにもか
かわらず同一の取り扱いを行える。
【0056】次に、図15に示すように、R、G、Bの
3色の発光ダイオード素子52R、52G、52Bのそ
れぞれの電極パッド57及びアノード側の電極パッド5
6や、第2基板55上の電極層77等に対応して、これ
らを電気的に接続するために、開口部であるビアホール
70’をレーザ光の照射等によってそれぞれ形成し、更
に配線86を形成する。
【0057】なお、ビアホール70’は、R、G、Bの
3色の発光ダイオード素子52R、52G、52Bのそ
れぞれの電極パッド57及びアノード側の電極パッド5
6の面積を大きくしているために、ビアホール70’の
形状を大きくでき、且つ、ビアホール70’の位置精度
も、各発光ダイオード素子に直接形成するビアホールに
比べて粗い精度で形成できる。
【0058】こうして、絶縁層79にビアホール70’
を形成した後、R、G、B3色の発光ダイオード素子5
2R、52G、52Bのそれぞれのアノード側の電極パ
ッド56及びカソード側の電極パッド57を配線86で
取り出し、第2基板55の配線用の電極層77と接続す
る。その後、保護層(図示せず)を形成し、画像表示装
置のパネルを完成する。
【0059】この保護層は、図14の絶縁層79と同様
に、透明エポキシ接着剤等の材料を使用し、加熱硬化し
て配線を含む全面を完全に覆う。パネル端部では、配線
をドライバーICに接続して駆動パネルを作製する。
【0060】図19は、発光色の異なる複数種類の発光
(ダイオード)素子52R、52G、52Bを、配線が
形成されたガラス基板11(上記の基板55に相当)上
に一括転写した例を示すものである。
【0061】このガラス基板11上には、上記の電極層
77に接続された第1配線層12と第2配線層13とが
互いに直交して形成されており、各配線層12及び13
にそれぞれ接続された赤色発光ダイオード素子52R、
緑色発光ダイオード素子52G及び青色発光ダイオード
素子52Bがそれぞれマトリクス状に配列されている。
【0062】なお、ここでは、画像表示装置の基板とし
てガラス基板11を使用し、この上に発光ダイオード素
子を転写するようにしたが、高分子シート等を被転写基
板として使用することも可能である。又、第2の一時保
持用部材67をそのまま基板として用いることも可能で
ある。そして、例えば、高分子シートを画像表示装置の
基板として使用した場合には、屈曲性を有し、軽量で、
且つ割れにくい画像表示装置を実現することが可能とな
る。
【0063】
【発明が解決しようとする課題】上記したプロセスにお
いて、図11に示したように、レーザ光によるレーザア
ブレーションによって樹脂層53をカットして樹脂層5
3に素子分離溝71を形成するとき、蒸発除去された樹
脂層53の一部が有機物として樹脂層53の表面に付着
するが、この付着物が以降の工程に影響を及ぼさないよ
うにするために、クリーニングして除去している。
【0064】そして、図13に示したように、発光ダイ
オード素子52を埋設した樹脂チップ54を配線基板5
5上にボンディングする場合に、透明な樹脂チップ54
を使用しているため、レーザ光93を照射しても熱が放
散してしまうので、ダイボンディング材(接着剤層)7
6の熱の吸収量が少なくなってしまう。この結果、配線
基板55上のダイボンディング材(接着剤層)76が効
果的に加熱されないために十分に硬化せず、ボンディン
グ確率が低いものとなることがある。
【0065】本発明は、上記のような実情に鑑みてなさ
れたものであって、その目的は、確実で効果的に回路素
子をボンディングし、かつ表示装置等の電気回路装置を
信頼性良く製造する方法を提供することにある。
【0066】
【問題を解決するための手段】即ち、本発明は、表示用
素子等の回路素子を保持した素子保持層の一部を除去し
てチップ化する工程と、このチップ化に際して生成した
熱吸収物質が前記素子保持層に付着したまま前記チップ
を分離する工程と、この分離されたチップを基板に対し
ボンディングし、この際にボンディング材を加熱する工
程とを有する、回路素子のボンディング方法に係るもの
である。
【0067】本発明は又、表示用素子等の回路素子を保
持した素子保持層の一部を除去してチップ化する工程
と、このチップ化に際して生成した熱吸収物質が前記素
子保持層に付着したまま前記チップを分離する工程と、
この分離されたチップを配線回路基板に対しボンディン
グし、この際にボンディング材を加熱する工程と前記回
路素子を前記配線回路基板に電気的に接続する工程とを
有する、表示装置等の電気回路装置の製造方法に係るも
のである。
【0068】本発明の方法によれば、チップ化する際に
生成した熱吸収物質がチップに付着したまま加熱により
ボンディングを行うために、この熱吸収物質が熱を吸収
してチップからの放熱を妨げて保温効果を発揮し、これ
によってボンディング材を効果的に十分加熱でき、回路
素子のボンディングを確実に行うことができる。
【0069】
【発明の実施の形態】本発明においては、複数の前記回
路素子間において前記素子保持層の一部を除去して複数
にチップ化するのが望ましい。
【0070】又、効果的なボンディングのために、樹脂
層からなる前記素子保持層の一部の除去にレーザダイシ
ング法を用い、この除去によって熱吸収性の有機物が付
着した前記チップの前記ボンディング時に、前記ボンデ
ィング材をレーザ光で加熱するのが望ましい。
【0071】又、前記チップをレーザ光の照射によって
支持体から剥離した後、配線回路基板にボンディングす
るのが望ましい。
【0072】この場合、前記チップを吸着手段によって
前記支持体から剥離し、このまま前記配線回路基板上に
移動させて前記ボンディングに供するのが望ましい。
【0073】又、前記回路素子を発光素子とし、発光表
示の画像表示装置を製造することができる。
【0074】又、前記配線回路基板に前記回路素子と接
続される配線層を形成し、この配線層に前記回路素子を
接続することができる。
【0075】この場合、前記ボンディング後に、前記チ
ップを含む前記配線回路基板上を絶縁層で被覆し、この
絶縁層を介して前記回路素子の電極を取り出すのが望ま
しい。
【0076】以下に、本発明の好ましい実施の形態を図
面の参照下に説明する。
【0077】本実施の形態における、回路素子のボンデ
ィング方法及び表示装置の製造方法は、前記した図5か
ら図10までの工程は同様とし、これ以降の工程を以下
のように行う。
【0078】即ち、図10に示したように電極パッド5
7を形成した後に、図11に示したようにダイシングプ
ロセスにより発光ダイオード素子52毎に樹脂層53を
分断して各発光ダイオード素子52に対応した樹脂チッ
プ54とするに際し、エキシマレーザ及び高調波YAG
レーザ等のレーザビームによるダイシングを行うと、図
1に示すように、このレーザダイシングによって樹脂5
3の一部が蒸発除去されて炭素や炭素化合物等からなる
有機物81として、残った樹脂層53上に付着する。
【0079】この状態では、既述したと同様に、第1の
一時保持用部材51から発光ダイオード素子52を第2
の剥離層60及び下地層80を介して第2の一時保持用
部材67に転写し、アノード電極(p電極)側にビアホ
ール70を形成した後に、アノード側の電極パッド56
を形成し、樹脂層53をダイシングして素子分離溝71
を形成し、発光ダイオード素子52を素子毎に区分して
樹脂チップ54とする。
【0080】次に、図2に示すように、機械的手段であ
る吸着装置73を用いて、有機付着物81が付着したま
ま、発光ダイオード素子52を埋設したチップ54を第
2の一時保持用部材67から剥離する。この時、第2の
一時保持用部材67上には例えば、フッ素コート、シリ
コーン樹脂及び水溶性接着剤(例えばPVA)等の剥離
層60、及びポリイミド等の下地層80が形成されてい
る。
【0081】この場合、剥離層60及び下地層80を上
面に形成した第2の一時保持用部材67の裏面から、例
えばYAG第3高調波レーザ(単波長、λ=355n
m)を照射すると、例えば、下地層80としてポリイミ
ドの層を形成した場合では、このポリイミドの層と第2
の一時保持用部材(石英基板)67の界面でポリイミド
層のアブレーションにより粘着力が低下して剥離が発生
して、各発光ダイオード素子52が埋設された樹脂チッ
プ54を第2の一時保持用部材67から吸着装置73で
ある機械的手段により容易に剥離することができる。
【0082】図2は、第2の一時保持用部材67上に配
列してある、有機付着物81が付着した樹脂チップ54
を、吸着装置73で吸着してピックアップするところを
示したものである。この吸着装置73の吸着孔75は画
像表示装置の画素ピッチ毎にマトリクス状に開口してい
て、発光ダイオード素子52を埋設する樹脂チップ54
を多数個、一括して吸着できる。この時の吸着孔75の
部材としては、例えばNi電鋳により作製したもの、若
しくは、ステンレス(SUS)等の金属板72をエッチ
ングで穴加工したものが使用される。又、金属板72の
吸着孔75の奥には、吸着チャンバ74が形成され、こ
の吸着チャンバ74を負圧に制御することによって、樹
脂チップ54の吸着が可能になる。
【0083】そして、発光ダイオード素子52はこの段
階で樹脂53で覆われた樹脂チップ54になっており、
その上面はほぼ平坦化されているので、吸着装置73に
よる選択的な吸着を容易に行うことができる。
【0084】この時点において、有機付着物81は樹脂
チップ54上に付着したままであるが、微小な粒子であ
るために、吸着装置73による樹脂チップ54の吸着工
程において樹脂チップ54の密着性に影響を及ぼさず、
吸着、剥離を良好に行える。
【0085】次に、図3に示すように、発光ダイオード
素子52を埋設した樹脂チップ54を第2基板55上に
固着(ボンディング)する。この第2基板55へのボン
ディングの際に、第2基板55に予め接着剤層76を塗
布し、発光ダイオード素子52を埋設した樹脂チップ5
4の下面の接着剤層76を硬化させ、発光ダイオード素
子52を埋設した樹脂チップ54を第2基板55に固着
して配列させることができる。この固着(ボンディン
グ)後には、吸着装置73の吸着チャンバ74を圧力の
高い状態とし、吸着装置73と発光ダイオード素子52
を埋設した樹脂チップ54との吸着による結合状態を解
放する。
【0086】ここで、接着剤(ダイボンディング材)層
76は、熱硬化性接着剤又は熱可塑性接着剤等によって
構成することができ、発光ダイオード素子52が配置さ
れる位置(間隔)は、第1及び第2の一時保持用部材5
1及び67上における配列間隔よりも離間してよい。こ
の時、接着剤層76の樹脂を加熱硬化させるレーザ光は
第2基板55の裏面から照射し、熱硬化性接着剤を使用
する場合は、レーザ光にて樹脂チップ54の下面の接着
剤層のみを硬化させ、また熱可塑性接着剤を使用する場
合は、同様にレーザ光の照射にて接着剤を溶融させて接
着を行なう。
【0087】このように樹脂チップ54を第2基板55
にボンディングする時に、接着剤層76の加熱用のレー
ザ光としては、例えば、波長が可視光(λ=532n
m)から赤外線(IR)(λ=1064nm)の範囲の
レーザ光を使用する。
【0088】なお、上記のボンディング工程を含む各種
工程においてレーザ光を用いるのは、ビーム径を絞れる
こと、単波長で位相が揃っているためにパワーがあるこ
と、そのために、照射部分を選択的に加熱でき、制御し
やすいこと等の利点があるからである。
【0089】樹脂チップ54を上記のようにボンディン
グする際に、上記のレーザ光によって接着剤層76を加
熱するが、樹脂チップ54が透明の樹脂53から形成さ
れている場合に、樹脂チップ54中を通して熱が樹脂チ
ップ54の表面から放散してしまい、効果的に接着剤7
6を効果的に十分加熱することができないという問題に
対し、本実施の形態のボンディング方法によれば、熱吸
収体としての役割を果す有機付着物81が樹脂チップ5
4の表面に付着したままにしているために、この熱吸収
体である有機付着物81の保温効果によってレーザ光照
射による加熱時に樹脂チップ54から熱が放散するのを
防止し、この結果、局部的に接着剤層76を十分加熱で
き、確実で短時間に効果的なボンディングを行うことが
できる。
【0090】又、樹脂チップ54の上面に付着した有機
付着物81は、樹脂チップ54の表面とこの樹脂チップ
54の上面に被覆される後述の絶縁層との密着性を高め
るためには、ボンディング後に除去するのが好ましい
が、この密着性に影響がなければ、図4(b)に示すよ
うに、付着したままで表示装置内に残してもよい。
【0091】なお、接着剤層76であるダイボンディン
グ材として熱可塑性樹脂を使用する場合には、位置ずれ
が生じにくいこと、レーザビアの加工性がよいこと、他
の色の素子をボンディングし易いこと等の利点がある。
【0092】次に、使用可能な熱可塑性樹脂としては、
例えば、アイオノマー樹脂、EEA樹脂、AAS樹脂、
AS樹脂、ACS樹脂、エチレン酢酸ビニルコポリマ
ー、ABS樹脂、塩化ビニル樹脂、塩素化ポリエチレン
樹脂、酢酸繊維系樹脂、フッ素樹脂、ポリアセタール樹
脂、ポリアミド樹脂、ポリアリレート樹脂、熱可塑性ポ
リウレタンエラストマー、熱可塑性エラストマー、液晶
ポリマー、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリサル
ホン樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、高密度ポリエチ
レン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレ
ン、強化ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネー
ト樹脂、ポリスチレン、ポリフェニレンエーテル樹脂、
ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリブタジエン樹
脂、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレン樹
脂、メタクリル樹脂、メチルペンテンポリマー等があ
る。また、使用可能な熱硬化性樹脂としては、尿素樹
脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、不
飽和ポリエステル樹脂及びアクリル樹脂等がある。
【0093】第2基板55上にはシャドウマスクとして
も機能する電極層77を配設し、特に、電極層77の画
面側の面に黒クロム層78を形成すると、画像のコント
ラストを向上させることができると共に、黒クロム層7
8におけるエネルギー吸収率を高くして、選択的に照射
されるレーザ光によって接着剤層76が早く硬化する。
【0094】次に、図4(A)に示すように、上記の有
機付着物81を洗浄除去した後、エポキシ樹脂等の絶縁
層79を形成し、更にR、G、Bの3色の発光ダイオー
ド素子52R、52G、52Bのそれぞれの電極パッド
57、及びアノード側の電極パッド56や、第2基板5
5上の電極層77等に対応して、これらを電気的に接続
するための開口部であるビアホール70’をそれぞれ形
成し、更に、配線86を形成する。このビアホール7
0’の形成には、例えばレーザビーム等を用いる。
【0095】この時、R、G、Bの3色の発光ダイオー
ド素子52R、52G、52Bのそれぞれの電極パッド
57及びアノード側の電極パッド56の面積を大きくす
るために、ビアホール70’のサイズを大きくでき、且
つ、ビアホール70’の位置精度も、各発光ダイオード
素子に直接形成するビアホールに比べて粗い精度で形成
できる。
【0096】そして、ビアホール70’の深さは配線基
板である電極層77と接続するものと、アノード電極側
のパッド56と接続するものと、カソード電極側のパッ
ド57と接続するものとの3種類の深さがあるために、
これらの形成に当たっては、例えば、レーザのパルス数
でこれを制御し、最適な深さに開口させてもよい。
【0097】次に、絶縁層79にビアホール70’を形
成した後、R、G、B3色の発光ダイオード素子52
R、52G、52Bのそれぞれのアノード側電極パッド
56及びカソード側の電極パッド57を形成し、第2基
板55の配線用の電極層77とを接続する配線86を形
成する。その後、保護層(図示せず)を形成し、画像表
示装置のパネルを完成する。
【0098】上記したように、本実施の形態において
は、特に図1に示したレーザ光等による樹脂層53のダ
イシングの際に生じ、これまでは除去していた有機付着
物81を熱吸収体としてそのまま残して使用し、レーザ
光の照射によるボンディング時に接着剤層76を十分に
加熱することによって、樹脂チップ54のボンディング
を確実に行うことができる。そして、このボンディング
後に有機付着物81を除去することにより、第2の絶縁
層79の被着性を高くすることができる。
【0099】以上に説明した実施の形態は、本発明の技
術的思想に基づいて更に変形が可能である。
【0100】例えば、樹脂チップ54上に付着する有機
付着物81の量、その除去タイミング等や、各工程時に
おけるレーザ光の種類、照射量、照射時間及び照射位置
等は、所定の効果が有れば、任意に変えてよい。この有
機付着物81は、図4(B)のように、支障がなければ
表示装置内に残留させてもよい。
【0101】又、ボンディング時の加熱源として、レー
ザ光以外に赤外線等を使用してもよい。
【0102】又、上述の実施の形態におけるレーザ光を
用いた加熱方法は、図3に示すように、樹脂チップ54
の第2基板55へのボンディング時のみならず、図1に
示すように、樹脂チップ54を第2の一時保持用部材6
7から剥離する際にも適用できる。この場合も、有機付
着物81の付着によって樹脂チップ54が加熱保温され
ることによって、接着剤層となる下地層80のポリイミ
ド層に十分に熱が伝わることによりこの層が溶解し、樹
脂チップ54が第2の一時保持用部材67から剥離し易
くなる。
【0103】又、図6に示す工程においては、レーザ光
の照射によって樹脂層53を選択的に硬化したが、樹脂
層53の材質を変えることによって、樹脂層53を選択
的に軟化させてもよい。
【0104】又、上述の発光ダイオード素子52に代え
て他の任意の素子を用いることができ、例えば、液晶制
御素子、光電変換素子、圧電素子、薄膜トランジスタ素
子、薄膜ダイオード素子、抵抗素子、スイッチング素
子、微小磁気素子及び微小光学素子等を挙げることがで
きる。
【0105】
【発明の作用効果】上述したように、本発明の方法によ
れば、チップ化する際に生成した熱吸収物質がチップに
付着したまま加熱によるボンディングを行うために、こ
の熱吸収物質が熱を吸収してチップからの放熱を妨げて
保温効果を発揮し、これによってボンディング材を効果
的に十分加熱でき、回路素子のボンディングを確実に行
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態においてチップ化した樹脂
層を分離する工程の断面図である。
【図2】同、樹脂チップをピックアップする工程の断面
図である。
【図3】同、樹脂チップをボンディングする工程の断面
図である。
【図4】同、配線を形成する工程の断面図である。
【図5】先願発明において樹脂層にレーザ光を照射する
工程の断面図である。
【図6】同、発光ダイオード素子を樹脂層に転写する工
程の断面図である。
【図7】同、発光ダイオード素子が樹脂層に転写された
状態を示す断面図である。
【図8】同、発光ダイオード素子を樹脂層に埋設する工
程の断面図である。
【図9】同、発光ダイオード素子が樹脂層に埋設された
状態を示す断面図である。
【図10】同、発光ダイオード素子に電極パッドを設け
る工程の断面図である。
【図11】同、樹脂層を分離してチップ化する工程の断
面図である。
【図12】同、樹脂チップをピックアップする工程の断
面図である。
【図13】同、樹脂チップをボンディングする工程の断
面図である。
【図14】同、絶縁層を形成する工程の断面図である。
【図15】同、配線を形成する工程の断面図である。
【図16】同、発光ダイオード素子の断面図及び平面図
である。
【図17】同、樹脂チップの斜視図である。
【図18】同、樹脂チップの平面図である。
【図19】同、3色の発光ダイオード素子を用いた表示
装置の部分平面図である。
【符号の説明】
21…下地成長層、22…GaN:Si層、23…In
GaN層、24…GaN:Mg層、25…p電極、50
…第1基板、51…第1の一時保持用部材、52…発光
ダイオード素子、52R…赤色発光ダイオード素子、5
2G…緑色発光ダイオード素子、52B…青色発光ダイ
オード素子、53…樹脂層、54…樹脂チップ、55…
第2基板(配線回路基板)、56、57…電極パッド、
60…第2の剥離層、62g…溝、64…第1の剥離
層、67…第2の一時保持用部材、70、70’…ビア
ホール、71…素子分離溝、73…吸着装置、74…吸
着チャンバ、75…吸着孔、76…接着剤層、77…電
極層、78…黒クロム層、79…絶縁層、80…下地
層、81…有機付着物、82…軟質部、84…加圧手
段、86…配線

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回路素子を保持した素子保持層の一部を
    除去してチップ化する工程と、 このチップ化に際して生成した熱吸収物質が前記素子保
    持層に付着したまま前記チップを分離する工程と、 この分離されたチップを基板に対しボンディングし、こ
    の際にボンディング材を加熱する工程とを有する、回路
    素子のボンディング方法。
  2. 【請求項2】 複数の前記回路素子間において前記素子
    保持層の一部を除去して複数にチップ化する、請求項1
    に記載の回路素子のボンディング方法。
  3. 【請求項3】 樹脂層からなる前記素子保持層の一部の
    除去にレーザダイシング法を用い、この除去によって熱
    吸収性の有機物が付着した前記チップの前記ボンディン
    グ時に、前記ボンディング材をレーザ光で加熱する、請
    求項1に記載の回路素子のボンディング方法。
  4. 【請求項4】 前記チップをレーザ光の照射によって支
    持体から剥離した後、配線回路基板にボンディングす
    る、請求項1に記載の回路素子のボンディング方法。
  5. 【請求項5】 前記チップを吸着手段によって前記支持
    体から剥離し、このまま前記配線回路基板上に移動させ
    て前記ボンディングに供する、請求項4に記載の回路素
    子のボンディング方法。
  6. 【請求項6】 前記回路素子を発光素子とする、請求項
    1に記載の回路素子のボンディング方法。
  7. 【請求項7】 回路素子を保持した素子保持層の一部を
    除去してチップ化する工程と、 このチップ化に際して生成した熱吸収物質が前記素子保
    持層に付着したまま前記チップを分離する工程と、 この分離されたチップを配線回路基板に対しボンディン
    グし、この際にボンディング材を加熱する工程と、 前記回路素子を前記配線回路基板に電気的に接続する工
    程とを有する、電気回路装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 複数の前記回路素子間において前記素子
    保持層の一部を除去して複数にチップ化する、請求項7
    に記載の電気回路装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 樹脂層からなる前記素子保持層の一部の
    除去にレーザダイシング法を用い、この除去によって熱
    吸収性の有機物が付着した前記チップの前記ボンディン
    グ時に、前記ボンディング材をレーザ光で加熱する、請
    求項7に記載の電気回路装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記チップをレーザ光の照射によって
    支持体から剥離した後、前記配線回路基板にボンディン
    グする、請求項7に記載の電気回路装置の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記チップを吸着手段によって前記支
    持体から剥離し、このまま前記配線回路基板上に移動さ
    せて前記ボンディングに供する、請求項10に記載の電
    気回路装置の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記配線回路基板に前記回路素子と接
    続される配線層を形成し、この配線層に前記回路素子を
    接続する、請求項7に記載の電気回路装置の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記ボンディング後に、前記チップを
    含む前記配線回路基板上を絶縁層で被覆し、この絶縁層
    を介して前記回路素子の電極を取り出す、請求項12に
    記載の電気回路装置の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記回路素子を発光素子とし、表示装
    置を製造する、請求項7に記載の電気回路装置の製造方
    法。
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