JP2003057811A - 感光性誘電体形成用組成物、転写フィルム、誘電体および電子部品 - Google Patents

感光性誘電体形成用組成物、転写フィルム、誘電体および電子部品

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Abstract

(57)【要約】 【課題】熱損失が小さく、低温焼成可能な高誘電率の誘
電体層を寸法精度良く形成できる感光性誘電体形成用組
成物および感光性転写フィルムから形成された誘電体お
よび電子部品の提供。 【解決手段】(A−1)平均粒子径が0.1〜2μmで
ありかつ誘電率が30以上である無機粒子の表面の一部
に、導電性金属もしくはその化合物または導電性有機化
合物もしくは導電性無機物が付着された誘電体用複合粒
子と、(B)アルカリ現像可能な樹脂と、(C)感光性
酸生成化合物とを含有することを特徴とする感光性誘電
体形成用組成物およびこれを支持フィルム上に塗布した
感光性転写フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は寸法精度の高いパターンを
形成するために好適に使用することができる感光性誘電
体形成用組成物、感光性誘電体形成用組成物を支持フィ
ルムに塗布した転写フィルム、ならびにこれから形成さ
れる誘電体および電子部品に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】近年、多層プリント配線基板等に
高誘電率層を設け、この層をコンデンサ等に利用する技
術が知られている。この高誘電率層は、たとえば、熱硬
化性樹脂の脆さを補うために、熱硬化性樹脂を溶解させ
た有機溶剤に高誘電率の無機粉末を添加したものを、ガ
ラス繊維等の繊維強化材に含浸させ、その後、溶剤を焼
成などにより飛散させて硬化させる等の方法により調製
されている。しかしながら、従来の方法では、通常、た
とえば30以上あるいは50以上などの高い誘電率を有
する層を得ることは困難であった。
【0003】また、各種の無機粉末を用いて高誘電率の
誘電体層を得る試みもなされ、たとえば、ポリスチレン
に無機粉末としてFe34、あるいはZnO+カーボン
などを添加すると、高い誘電率の誘電体層を得ることが
できることが知られている。しかしこのような系では、
誘電率を高くすることができても、得られる誘電体層の
誘電正接が大きくなるため、交流電場における誘電体層
での発熱が大きくなり、誘電体のフィルムを設けた多層
プリント配線基板等の劣化、熱応力による接合部の破断
等の不良原因となり、半導体基板の信頼性、耐久性が低
下し易いという問題点があった。
【0004】一方、高い誘電率を得るためには、通常、
高誘電率の無機粉末を高温で加熱焼成して誘電体層を形
成する方法が知られている。しかしながらこの方法は、
たとえば1000℃程度の高温で焼成する必要があるた
め、配線基板上に電子部品が装着されている状態で誘電
体層を設ける場合には適用できず、種々の半導体基板の
製造プロセスに汎用的に適用できないという問題点があ
った。
【0005】さらに、誘電体層の形成方法としてスクリ
ーン印刷法等が知られているが、基板の大型化および高
精細化に伴い、パターンの位置精度の要求が非常に厳し
くなり、通常の印刷では対応できないという問題があっ
た。このため、低温焼成により、高い誘電率で、熱損失
の小さい誘電体層を提供するとともに、寸法精度の高い
パターンを形成しうる感光性誘電体形成用組成物の出現
が望まれていた。
【0006】そこで、本発明者らは、前記問題を解決す
べく鋭意研究した結果、特定の無機粒子の表面の一部
に、導電性金属あるいは有機化合物が付着された粒子を
含有する感光性誘電体形成用組成物、またこれを塗布し
た感光性転写フィルムを用いることにより、500℃以
下という低温での焼成が可能で、高誘電率かつ低誘電正
接であり、なおかつ寸法精度の高いパターンの誘電体を
形成することができることを見出し、本発明を完成する
に至った。
【0007】
【発明の目的】本発明は、前記のような従来技術に伴う
問題を解決しようとするものであって、熱損失が小さ
く、低温焼成可能な高誘電率の誘電体層を寸法精度良く
形成できるような感光性誘電体形成用組成物、感光性転
写フィルムならびにこの組成物や転写フィルムから形成
された誘電体および電子部品を提供することを目的とし
ている。
【0008】
【発明の概要】本発明に係る感光性誘電体形成用組成物
は、(A−1)平均粒子径が0.1〜2μmでありかつ
誘電率が30以上である無機粒子の表面の一部に、導電
性金属もしくはその化合物または導電性有機化合物もし
くは導電性無機物が付着された誘電体用複合粒子と、
(B)アルカリ現像可能な樹脂と、(C)感光性酸生成
化合物とを含有することを特徴としている。
【0009】さらに本発明に係る感光性誘電体形成用組
成物は、前記誘電体用複合粒子(A−1)と、(A−
2)平均粒子径が0.1μm以下である無機超微粒子
と、(B)アルカリ現像可能な樹脂と、(C)感光性酸
生成化合物とを含有することを特徴としている。
【0010】本発明に係る感光性転写フィルムは、前記
誘電体用複合粒子(A−1)とアルカリ現像可能な樹脂
(B)と感光性酸生成化合物(C)とを含有する感光性
誘電体形成用組成物が膜厚1〜100μmで支持フィル
ム上に設けられているか、あるいは、前記誘電体用複合
粒子(A−1)と無機超微粒子(A−2)とアルカリ現
像可能な樹脂(B)と感光性酸生成化合物(C)とを含
有する感光性誘電体形成用組成物が膜厚5〜100μm
で支持フィルム上に設けられていることを特徴としてい
る。
【0011】本発明に係る感光性誘電体形成用組成物あ
るいは感光性転写フィルムによれば、500℃以下の加
熱で、誘電率が30以上、誘電正接が0.1以下の誘電
体を形成することが可能である。前記誘電体用複合粒子
(A−1)を構成する無機粒子および無機超微粒子(A
−2)は、チタン系金属酸化物であることが好ましく、
また、誘電体用複合粒子(A−1)においては、導電性
金属もしくはその化合物または導電性有機化合物もしく
は導電性無機物は、無電解メッキ法により無機粒子表面
に付着させることが可能である。
【0012】前記アルカリ現像可能な樹脂(B)は、
(メタ)アクリル系樹脂、ヒドロキシスチレン樹脂、ノ
ボラック樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ナ
イロン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂のいずれかである
ことが好ましい。本発明に係る誘電体は、前記感光性誘
電体形成用組成物あるいは感光性転写フィルムを500
℃以下で加熱して硬化させることにより形成することが
でき、誘電率が30以上、誘電正接が0.1以下である
ことが好ましい。また、このような誘電体は導電性箔上
に形成されていてもよい。
【0013】本発明に係る電子部品は、前記感光性誘電
体形成用組成物あるいは感光性転写フィルムを用いて形
成された誘電体を含むことを特徴としている。
【0014】
【発明の具体的説明】以下、本発明について具体的に説
明する。まず、本発明に係る感光性誘電体形成用組成物
の詳細について説明する。 [感光性誘電体形成用組成物]本発明に係る感光性誘電
体形成用組成物は、(A−1)平均粒子径が0.1〜2
μmでありかつ誘電率が30以上である無機粒子の表面
の一部に、導電性金属もしくはその化合物または導電性
有機化合物もしくは導電性無機物が付着された誘電体用
複合粒子、(A−2)平均粒子径が0.1μm以下であ
る無機超微粒子、(B)アルカリ現像可能な樹脂、
(C)感光性酸生成化合物、および必要に応じて(D)
溶剤、(E)各種添加剤を、ロール混練機、ミキサー、
ホモミキサー、ボールミル、ビーズミルなどの混練機を
用いて混練することにより調製することができる。
【0015】上記のようにして調製される感光性誘電体
形成用組成物は、塗布に適した流動性を有するペースト
状の組成物であり、その粘度は、通常100〜100,
000mPa・sとされ、好ましくは500〜10,0
00mPa・sとされることが望ましい。以下、感光性
誘電体形成用組成物を構成する各成分について説明す
る。 (A−1)誘電体用複合粒子<無機粒子> 本発明において使用する無機粒子は、誘電
率が30以上であり、好ましくは50以上、さらに好ま
しくは70以上である。誘電率は高い分には問題なく、
上限値は特に限定されないが、たとえば、30000程
度であってもよい。
【0016】このような無機粒子としては、金属酸化物
からなるものが好ましく用いられ、特にチタン系金属酸
化物が好ましい。ここで、「チタン系金属酸化物」とは
チタン元素と酸素元素とを必須元素として含む化合物を
いう。このようなチタン系金属酸化物としては、結晶構
造を構成する金属元素としてチタンを単一で含むチタン
系単一金属酸化物と、金属元素としてチタンおよび他の
金属元素を含むチタン系複酸化物とを好ましく用いるこ
とができる。
【0017】前記チタン系単一金属酸化物としては、た
とえば、二酸化チタン系金属酸化物が挙げられる。この
ような二酸化チタン系金属酸化物としては、アナターゼ
構造またはルチル構造の二酸化チタン系金属酸化物が挙
げられる。前記チタン系複酸化物としては、たとえば、
チタン酸バリウム系、チタン酸鉛系、チタン酸ストロン
チウム系、チタン酸ビスマス系、チタン酸マグネシウム
系、チタン酸ネオジウム系、チタン酸カルシウム系等の
金属酸化物が挙げられる。
【0018】なお、前記「二酸化チタン系金属酸化物」
とは、二酸化チタンのみを含む系、または二酸化チタン
に他の少量の添加物を含む系を意味し、主成分である二
酸化チタンの結晶構造が保持されているものであり、他
の系の金属酸化物についても同様である。また、前記
「チタン系複酸化物」とは、チタン系単一金属酸化物
と、少なくとも1種の他の金属元素からなる金属酸化物
とが複合して生ずる酸化物であり、構造の単位としてオ
キソ酸のイオンが存在しないものをいう。
【0019】本発明においては、このような無機粒子を
構成するチタン系金属酸化物としては、チタン系単一金
属酸化物のうちでは、ルチル構造の二酸化チタン系金属
酸化物が好ましく、チタン系複酸化物のうちでは、チタ
ン酸バリウム系金属酸化物を好ましく用いることができ
る。これらのうちでは、チタン酸バリウム系金属酸化物
を特に好ましく用いることができる。
【0020】また、水性媒体への分散性を向上させるた
め、前記無機粒子の表面をシリカ、アルミナ等で変性し
た粒子も好適に用いることができる。このような無機粒
子の平均粒子径は、好ましくは0.1〜2.0μm、よ
り好ましくは0.2〜1.0μmの範囲にあることが望
ましい。平均粒子径が2μmを超えると、膜厚を薄くし
た場合に誘電体層の組成が不均一になりやすくなること
がある。平均粒子径が0.1μmより小さいと粉末同士
の凝集力が強くなり粗大粒子が発生してしまうことがあ
る。
【0021】本発明の無機粒子の形状は、特に制限され
るものではないが、球状、粒状、板状、麟片状、ウィス
カー状、棒状、フィラメント状などの形状が挙げられ
る。これらの形状のうち、球状、粒状、片状、鱗片状で
あることが好ましい。これらの形状の無機粒子は、一種
単独で、または二種以上を組み合わせて用いることがで
きる。
【0022】<誘電体用複合粒子>本発明に用いる誘電
体用複合粒子は、前記無機粒子の表面の一部が、導電性
物質で被覆されている。このような導電性物質として
は、導電性金属もしくはそれらの化合物、または導電性
有機化合物もしくは導電性無機物が挙げられる。これら
の導電性物質は、前記無機粒子の表面の一部に、1種単
独でまたは複数種を併用して付着されていてもよい。
【0023】前記導電性の金属としては、たとえば、
金、銀、銅、錫、白金、パラジウム、ルテニウム、Fe、
Ni、Co、Ge、Si、Zn、Ti、Mg、Alなどから選ばれる少な
くとも1種の金属を用いることができる。金属として
は、これらの合金を用いることもできる。前記導電性金
属の化合物としては、前記導電性金属の窒化物を用いる
ことができる。これらのうちでは、窒化チタンを好適に
使用できる。
【0024】前記導電性有機化合物としては、TCNQ
(7,7,8,8-テトラシアノキノジメタン)、ポリピロー
ル、ポリアニリン、ポリチオフェンなどから選ばれる少
なくとも1種の化合物を用いることができる。前記導電
性無機物としては、カーボン、黒鉛などから選ばれる少
なくとも1種のものを用いることができる。
【0025】本発明に用いる誘電体用複合粒子に含有さ
れる前記無機粒子の割合は、誘電体用複合粒子の全質量
に対して、好ましくは60〜99質量%、さらに好まし
くは65〜95質量%、特に好ましくは70〜90質量
%の量で含まれていることが望ましい。また、導電性金
属もしくはそれらの化合物または導電性有機化合物もし
くは導電性無機物の割合、すなわち、導電性物質の付着
量は、好ましくは1〜40質量%、さらに好ましくは5
〜35質量%、特に好ましくは10〜30質量%の量で
含まれていることが望ましい。
【0026】無機粒子成分の割合が99質量%を超える
と、誘電体にしたときに高い誘電率が得られなくなるこ
とがある。また、無機粒子成分の割合が60質量%未満
の場合には誘電体の絶縁性が悪くなることがある。本発
明に用いられる誘電体用複合粒子の平均粒子径は、好ま
しくは0.1〜5.0μm、さらに好ましくは0.1〜
3.0μm、より好ましくは0.1〜2.0μm、特に
好ましくは0.2〜1.0μmであることが望ましい。
平均粒子径が5μmを超えると、膜厚を薄くした場合に
誘電体層の組成が不均一になりやすくなることがある。
なお、誘電体用複合粒子の平均粒径は、膜厚を薄くした
場合にも誘電体層の組成が均一になるようにするため
に、特に2μm以下であることが好ましい。
【0027】本発明に用いられる誘電体用複合粒子の比
表面積は、好ましくは1〜20m2/g、さらに好まし
くは1.2〜15m2/g、より好ましくは1.5〜1
0m2/g、特に好ましくは1.5〜8m2/gであるこ
とが望ましい。比表面積が上記範囲にあると、高誘電率
かつ低誘電正接である誘電体を得ることができる。この
ような本発明に用いる誘電体用複合粒子は公知の方法を
用いて調製することができ、製法は限定されない。
【0028】たとえば、メッキ法やスパッタ法を用いる
ことができ、メッキ法により無機粒子の表面に導電性金
属を被膜する場合には、無電解メッキ(化学メッキ)法
などにより行うことができる。また、上記のような平均
粒子径の誘電体用複合粒子を得る方法としては、具体的
には、無電解メッキ等により1〜40質量%の金属成分
(たとえば銀)が付着した無機粒子からなる誘電体用複
合粒子の中から、分級機によって平均粒度0.1〜10
μmの粉末を採取し、その粉末を純水中で超音波分散し
て充分に分散させた後、1〜10容積%の硝酸浴中にお
いて、表面の銀分のみを溶出させることによりかかる平
均粒子径の誘電体用複合粒子を得ることができる。 (A−2)無機超微粒子 本発明において使用する無機超微粒子(A−2)は、平
均粒子径が0.1μm以下であり、好ましくは0.08
μm以下、さらに好ましくは0.05μm以下であるこ
とが望ましい。平均粒子径が0.1μmを超えると分散
性が低下し、添加効果が得られにくくなることがある。
また、平均粒子径の下限は特に限定されないが、小さく
なると凝集しやすくなるため、好ましくは0.001μ
m以上、さらに好ましくは0.005μm以上であるこ
とが望ましい。
【0029】本発明の無機超微粒子の誘電率は、好まし
くは10以上であり、より好ましくは20以上、さらに
好ましくは30以上であることが望ましい。誘電率は高
い分には問題なく、上限値は特に限定されないが、たと
えば、30000程度であってもよい。このような無機
超微粒子としては、金属酸化物からなるものが好ましく
用いられ、チタン系金属酸化物がより好ましい。このよ
うなチタン系金属酸化物としては、上述したようなチタ
ン系単一金属酸化物とチタン系複酸化物とを好ましく用
いることができる。
【0030】前記チタン系単一金属酸化物としては、た
とえば、二酸化チタン系金属酸化物が挙げられる。この
ような二酸化チタン系金属酸化物としては、アナターゼ
構造またはルチル構造の二酸化チタン系金属酸化物が挙
げられる。前記チタン系複酸化物としては、たとえば、
チタン酸バリウム系、チタン酸鉛系、チタン酸ストロン
チウム系、チタン酸ビスマス系、チタン酸マグネシウム
系、チタン酸ネオジウム系、チタン酸カルシウム系等の
金属酸化物が挙げられる。
【0031】また、アルコール媒体などの分散媒への分
散性を向上させるため、前記無機超微粒子の表面をシリ
カ、アルミナ等で変性した粒子も好適に用いることがで
きる。本発明の無機超微粒子の形状は、特に制限される
ものではないが、球状、粒状、板状、麟片状、ウィスカ
ー状、棒状、フィラメント状などの形状が挙げられる。
これらの形状のうち、球状、粒状、片状、鱗片状である
ことが好ましい。これらの形状の無機超微粒子は、一種
単独で、または二種以上を組み合わせて用いることがで
きる。
【0032】本発明において使用する無機超微粒子は、
たとえば気相法やゾルゲル法により合成することができ
る。気相法で合成した無機超微粒子を溶剤に分散するに
は、分散剤を併用して公知の分散方法、ビーズミル、混
練法、高圧ホモジナイザーなどにより一次粒子にまで分
散させることができる。感光性誘電体形成用組成物にお
ける無機超微粒子(A−2)の含有割合は、誘電体用複
合粒子(A−1)100質量部に対して、好ましくは1
〜30質量部、より好ましくは5〜20質量部であるこ
とが望ましい。 (B)アルカリ現像可能な樹脂 感光性誘電体形成用組成物に使用されるアルカリ現像可
能な樹脂としては、種々の樹脂を用いることができる。
ここで、「アルカリ現像可能」とは、アルカリ性の現像
液によって溶解する性質をいい、具体的には、目的とす
る現像処理が遂行される程度に溶解性を有していればよ
い。
【0033】かかるアルカリ可溶性樹脂の具体例として
は、たとえば(メタ)アクリル系樹脂、ヒドロキシスチ
レン樹脂、ノボラック樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイ
ミド樹脂、ナイロン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂など
を挙げることができる。このようなアルカリ可溶性樹脂
のうち、(メタ)アクリル系樹脂が好ましく、特に好ま
しいものとしては、たとえばカルボキシル基含有モノマ
ー類(イ)(以下「モノマー(イ)」ともいう)とその
他の共重合可能なモノマー類(ハ)(以下「モノマー
(ハ)」ともいう)との共重合体、またはモノマー
(イ)とエポキシ基含有モノマー類(ロ)(以下「モノ
マー(ロ)」ともいう)とモノマー(ハ)との共重合体
などの(メタ)アクリル樹脂を挙げることができる。
【0034】上記モノマー(イ)(カルボキシル基含有
モノマー類)としては、たとえば、アクリル酸、メタク
リル酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン
酸、シトラコン酸、メサコン酸、ケイ皮酸、コハク酸モ
ノ(2−(メタ)アクリロイロキシエチル)、ω−カル
ボキシ−ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート
などが挙げられる。
【0035】上記モノマー(ロ)(エポキシ基含有モノ
マー類)としては、たとえば、アクリル酸グリシジル、
メタクリル酸グリシジル、α−エチルアクリル酸グリシ
ジル、α−n−プロピルアクリル酸グリシジル、α−n
−ブチルアクリル酸グリシジル、アクリル酸−3,4−
エポキシブチル、メタクリル酸−3,4−エポキシブチ
ル、アクリル酸−6,7−エポキシヘプチル、メタクリ
ル酸−6,7−エポキシヘプチル、α−エチルアクリル
酸−6,7−エポキシヘプチル、N−[4−(2,3−エ
ポキシプロポキシ)−3,5−ジメチルベンジル]アク
リルアミド、N−[4−(2,3−エポキシプロポキ
シ)−3,5−ジメチルフェニルプロピル]アクリルア
ミドなどが挙げられる。
【0036】その他の共重合可能なモノマー類である上
記モノマー(ハ)としては、たとえば、(メタ)アクリ
ル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アク
リル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ラウリル、
(メタ)アクリル酸ベンジル、ジシクロペンタニル(メ
タ)アクリレートなどのモノマー、モノマー(ロ)を含
む場合は、モノマー(イ)および(ロ)以外の(メタ)
アクリル酸エステル類;スチレン、α−メチルスチレン
などの芳香族ビニル系モノマー類;ブタジエン、イソプ
レンなどの共役ジエン類;ポリスチレン、ポリ(メタ)
アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、ポ
リ(メタ)アクリル酸ベンジル等のポリマー鎖の一方の
末端に(メタ)アクリロイル基などの重合性不飽和基を
有するマクロモノマー類;などが挙げられる。
【0037】上記モノマー(イ)とモノマー(ハ)との
共重合体や、モノマー(イ)とモノマー(ロ)とモノマ
ー(ハ)との共重合体は、モノマー(イ)および/また
はモノマー(ロ)のカルボキシル基またはフェノール性
水酸基含有モノマーに由来する共重合成分の存在によ
り、アルカリ可溶性を有するものとなる。なかでもモノ
マー(イ)とモノマー(ロ)とモノマー(ハ)との共重
合体は、誘電体用複合粒子(A)の分散安定性や後述す
るアルカリ現像液への溶解性の観点から特に好ましい。
この共重合体におけるモノマー(イ)に由来する共重合
成分単位の含有率は、好ましくは1〜50質量%、特に
好ましくは5〜30質量%であり、モノマー(ロ)に由
来する共重合成分単位の含有率は、好ましくは10〜7
0質量%、特に好ましくは20〜50質量%であり、モ
ノマー(ハ)に由来する共重合成分単位の含有率は、好
ましくは1〜98質量%、特に好ましくは40〜90質
量%である。
【0038】感光性誘電体形成用組成物を構成するアル
カリ現像可能な樹脂(B)の分子量は、GPCによるポ
リスチレン換算の質量平均分子量(以下、単に「質量平
均分子量(Mw)」ともいう)で、好ましくは5,00
0〜5,000,000、さらに好ましくは10,00
0〜300,000であることが望ましい。感光性誘電
体形成用組成物におけるアルカリ現像可能な樹脂(B)
の含有割合は、誘電体用複合粒子(A−1)100質量
部に対して、通常1〜500質量部、好ましくは10〜
500質量部、好ましくは10〜200質量部であるこ
とが望ましい。なお、感光性誘電体形成用組成物中に、
たとえばビスマレイミド樹脂、エポキシ樹脂などのアル
カリ現像可能な樹脂以外の樹脂を含有してもよい。 (C)感光性酸生成化合物 感光性酸生成化合物は放射線光の照射によって酸を生成
する化合物である。たとえば1,2−ベンゾキノンジア
ジドスルホン酸エステル、1,2−ナフトキノンジアジ
ドスルホン酸エステル、1,2−ベンゾキノンジアジド
スルホン酸アミド、1,2−ナフトキノンジアジドスル
ホン酸アミド等を挙げることができる。具体的にはJ.
Kosar著“Light−Sensitive Sy
stems”339〜352(1965)、John
Wiley & Sons社(New York)や
W.S.De Forest著“Photoresis
t”50(1975)、McGraw−Hill、In
c.(New York)に記載されている1,2−キノ
ンジアジド化合物を挙げることができる。
【0039】これらの中で、放射線光を照射した後の4
00〜800nmの可視光線領域における透明性が良好
な化合物、たとえば2,3,4−トリヒドロキシベンゾフ
ェノン、2,3,4,4′−テトラヒドロキシベンゾフェ
ノン、3′−メトキシ−2,3,4,4′−テトラヒドロ
キシベンゾフェノン、2,2′,5,5′−テトラメチル
−2′,4,4′−トリヒドロキシトリフェニルメタン、
4,4′−[1−[4−(1−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−1−メチルエチル)フェニル]エチリデン]ジフ
ェノールおよび2,4,4−トリメチル−2′,4′,7−
トリヒドロキシ−2−フェニルフラバン等の1,2−ベ
ンゾキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、1,2
−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステルまた
は1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エス
テルを好ましいものとして挙げることができる。
【0040】感光性酸生成化合物の添加量は、アルカリ
現像可能な樹脂(B)100質量部に対して、好ましく
は5〜100質量部であり、特に好ましくは10〜50
質量部である。5質量部未満であると、放射線光を吸収
して生成する酸の量が少なくなるので、放射線照射前後
のアルカリ水溶液に対する溶解度に差をつけることがで
きず、パターニングが困難となり、組成物から得られる
パターンの耐熱性に不具合が生じる恐れがある。また、
100質量部を超えると、短時間の放射線光の照射では
添加した感光性酸生成化合物の大半が未だそのままの形
で残存するため、アルカリ水溶液への不溶化効果が高過
ぎて現像することが困難となる場合がある。 (D)溶剤 感光性誘電体形成用組成物には、必要に応じて溶剤
(D)が含有される。上記溶剤(D)としては、誘電体
用複合粒子(A−1)や無機超微粒子(A−2)との親
和性、ならびにアルカリ現像可能な樹脂(B)、感光性
酸生成化合物(C)および必要に応じて含有される後述
の各種添加剤(E)との溶解性が良好で、感光性誘電体
形成用組成物に適度な粘性を付与することができ、乾燥
させることによって容易に蒸発除去できるものであるこ
とが好ましい。
【0041】かかる溶剤の具体例としては、ジエチルケ
トン、メチルブチルケトン、ジプロピルケトン、シクロ
ヘキサノンなどのケトン類;n−ペンタノール、4−メ
チル−2−ペンタノール、シクロヘキサノール、ジアセ
トンアルコールなどのアルコール類;エチレングリコー
ルモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチル
エーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プ
ロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレング
リコールモノエチルエーテルなどのエーテル系アルコー
ル類;酢酸−n−ブチル、酢酸アミルなどの飽和脂肪族
モノカルボン酸アルキルエステル類;乳酸エチル、乳酸
−n−ブチルなどの乳酸エステル類;メチルセロソルブ
アセテート、エチルセロソルブアセテート、プロピレン
グリコールモノメチルエーテルアセテート、エチル−3
−エトキシプロピオネートなどのエーテル系エステル類
などを例示することができ、これらは、単独でまたは2
種以上を組み合わせて使用することができる。
【0042】感光性誘電体形成用組成物における溶剤
(D)の含有割合としては、良好な流動性が得られる範
囲内において適宜選択することができるが、通常、誘電
体用複合粒子(A−1)100質量部に対して、1〜1
0,000質量部であり、好ましくは10〜1,000
質量部であることが望ましい。 (E)各種添加剤 感光性誘電体形成用組成物には、上記(A−1)〜
(D)成分のほかに、可塑剤、接着助剤、分散剤、充填
剤、保存安定剤、消泡剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、
レベリング剤、現像促進剤などの各種添加剤が任意成分
として含有されていてもよい。
【0043】接着助剤 接着助剤としては、下記式(1)で表される化合物など
のシランカップリング剤〔飽和アルキル基含有(アルキ
ル)アルコキシシラン〕が好適に用いられる。
【0044】
【化1】
【0045】(式中、pは3〜20の整数、mは1〜3
の整数、nは1〜3の整数、aは1〜3の整数であ
る。) 上記式(1)において、飽和アルキル基の炭素数を示す
pは3〜20の整数とされ、好ましくは4〜16の整数
とされる。上記式(1)で表されるシランカップリング
剤の具体例としては、n−プロピルジメチルメトキシシ
ラン、n−ブチルジメチルメトキシシラン、n−デシル
ジメチルメトキシシラン、n−ヘキサデシルジメチルメ
トキシシラン、n−イコサンジメチルメトキシシランな
どの飽和アルキルジメチルメトキシシラン類(a=1,
m=1,n=1);n−プロピルジエチルメトキシシラ
ン、n−ブチルジエチルメトキシシラン、n−デシルジ
エチルメトキシシラン、n−ヘキサデシルジエチルメト
キシシラン、n−イコサンジエチルメトキシシランなど
の飽和アルキルジエチルメトキシシラン類(a=1,m
=1,n=2);n−ブチルジプロピルメトキシシラ
ン、n−デシルジプロピルメトキシシラン、n−ヘキサ
デシルジプロピルメトキシシラン、n−イコサンジプロ
ピルメトキシシランなどの飽和アルキルジプロピルメト
キシシラン類(a=1,m=1,n=3);n−プロピ
ルジメチルエトキシシラン、n−ブチルジメチルエトキ
シシラン、n−デシルジメチルエトキシシラン、n−ヘ
キサデシルジメチルエトキシシラン、n−イコサンジメ
チルエトキシシランなどの飽和アルキルジメチルエトキ
シシラン類(a=1,m=2,n=1);n−プロピル
ジエチルエトキシシラン、n−ブチルジエチルエトキシ
シラン、n−デシルジエチルエトキシシラン、n−ヘキ
サデシルジエチルエトキシシラン、n−イコサンジエチ
ルエトキシシランなどの飽和アルキルジエチルエトキシ
シラン類(a=1,m=2,n=2);n−ブチルジプ
ロピルエトキシシラン、n−デシルジプロピルエトキシ
シラン、n−ヘキサデシルジプロピルエトキシシラン、
n−イコサンジプロピルエトキシシランなどの飽和アル
キルジプロピルエトキシシラン類(a=1,m=2,n
=3);n−プロピルジメチルプロポキシシラン、n−
ブチルジメチルプロポキシシラン、n−デシルジメチル
プロポキシシラン、n−ヘキサデシルジメチルプロポキ
シシラン、n−イコサンジメチルプロポキシシランなど
の飽和アルキルジメチルプロポキシシラン類(a=1,
m=3,n=1);n−プロピルジエチルプロポキシシ
ラン、n−ブチルジエチルプロポキシシラン、n−デシ
ルジエチルプロポキシシラン、n−ヘキサデシルジエチ
ルプロポキシシラン、n−イコサンジエチルプロポキシ
シランなどの飽和アルキルジエチルプロポキシシラン類
(a=1,m=3,n=2);n−ブチルジプロピルプ
ロポキシシラン、n−デシルジプロピルプロポキシシラ
ン、n−ヘキサデシルジプロピルプロポキシシラン、n
−イコサンジプロピルプロポキシシランなどの飽和アル
キルジプロピルプロポキシシラン類(a=1,m=3,
n=3);n−プロピルメチルジメトキシシラン、n−
ブチルメチルジメトキシシラン、n−デシルメチルジメ
トキシシラン、n−ヘキサデシルメチルジメトキシシラ
ン、n−イコサンメチルジメトキシシランなどの飽和ア
ルキルメチルジメトキシシラン類(a=2,m=1,n
=1);n−プロピルエチルジメトキシシラン、n−ブ
チルエチルジメトキシシラン、n−デシルエチルジメト
キシシラン、n−ヘキサデシルエチルジメトキシシラ
ン、n−イコサンエチルジメトキシシランなどの飽和ア
ルキルエチルジメトキシシラン類(a=2,m=1,n
=2);n−ブチルプロピルジメトキシシラン、n−デ
シルプロピルジメトキシシラン、n−ヘキサデシルプロ
ピルジメトキシシラン、n−イコサンプロピルジメトキ
シシランなどの飽和アルキルプロピルジメトキシシラン
類(a=2,m=1,n=3);n−プロピルメチルジ
エトキシシラン、n−ブチルメチルジエトキシシラン、
n−デシルメチルジエトキシシラン、n−ヘキサデシル
メチルジエトキシシラン、n−イコサンメチルジエトキ
シシランなどの飽和アルキルメチルジエトキシシラン類
(a=2,m=2,n=1);n−プロピルエチルジエ
トキシシラン、n−ブチルエチルジエトキシシラン、n
−デシルエチルジエトキシシラン、n−ヘキサデシルエ
チルジエトキシシラン、n−イコサンエチルジエトキシ
シランなどの飽和アルキルエチルジエトキシシラン類
(a=2,m=2,n=2);n−ブチルプロピルジエ
トキシシラン、n−デシルプロピルジエトキシシラン、
n−ヘキサデシルプロピルジエトキシシラン、n−イコ
サンプロピルジエトキシシランなどの飽和アルキルプロ
ピルジエトキシシラン類(a=2,m=2,n=3);
n−プロピルメチルジプロポキシシラン、n−ブチルメ
チルジプロポキシシラン、n−デシルメチルジプロポキ
シシラン、n−ヘキサデシルメチルジプロポキシシラ
ン、n−イコサンメチルジプロポキシシランなどの飽和
アルキルメチルジプロポキシシラン類(a=2,m=
3,n=1);n−プロピルエチルジプロポキシシラ
ン、n−ブチルエチルジプロポキシシラン、n−デシル
エチルジプロポキシシラン、n−ヘキサデシルエチルジ
プロポキシシラン、n−イコサンエチルジプロポキシシ
ランなどの飽和アルキルエチルジプロポキシシラン類
(a=2,m=3,n=2);n−ブチルプロピルジプ
ロポキシシラン、n−デシルプロピルジプロポキシシラ
ン、n−ヘキサデシルプロピルジプロポキシシラン、n
−イコサンプロピルジプロポキシシランなどの飽和アル
キルプロピルジプロポキシシラン類(a=2,m=3,
n=3);n−プロピルトリメトキシシラン、n−ブチ
ルトリメトキシシラン、n−デシルトリメトキシシラ
ン、n−ヘキサデシルトリメトキシシラン、n−イコサ
ントリメトキシシランなどの飽和アルキルトリメトキシ
シラン類(a=3,m=1);n−プロピルトリエトキ
シシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、n−デシル
トリエトキシシラン、n−ヘキサデシルトリエトキシシ
ラン、n−イコサントリエトキシシランなどの飽和アル
キルトリエトキシシラン類(a=3,m=2);n−プ
ロピルトリプロポキシシラン、n−ブチルトリプロポキ
シシラン、n−デシルトリプロポキシシラン、n−ヘキ
サデシルトリプロポキシシラン、n−イコサントリプロ
ポキシシランなどの飽和アルキルトリプロポキシシラン
類(a=3,m=3)などを挙げることができ、これら
は、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用すること
ができる。
【0046】これらのうち、n−ブチルトリメトキシシ
ラン、n−デシルトリメトキシシラン、n−ヘキサデシ
ルトリメトキシシラン、n−デシルジメチルメトキシシ
ラン、n−ヘキサデシルジメチルメトキシシラン、n−
ブチルトリエトキシシラン、n−デシルトリエトキシシ
ラン、n−ヘキサデシルトリエトキシシラン、n−デシ
ルエチルジエトキシシラン、n−ヘキサデシルエチルジ
エトキシシラン、n−ブチルトリプロポキシシラン、n
−デシルトリプロポキシシラン、n−ヘキサデシルトリ
プロポキシシランなどが特に好ましい。
【0047】感光性誘電体形成用組成物における接着助
剤の含有割合としては、誘電体用複合粒子(A−1)1
00質量部に対して、0.001〜10質量部、さらに
好ましくは0.001〜5質量部であることが望まし
い。 分散剤 誘電体用複合粒子(A−1)の分散剤としては、脂肪酸
が好ましく用いられ、特に、炭素数4〜30、好ましく
は4〜20の脂肪酸が好ましい。上記脂肪酸の好ましい
具体例としては、フマル酸、フタル酸、マロン酸、イタ
コン酸、シトラコン酸、オクタン酸、ウンデシル酸、ラ
ウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ペンタデカン
酸、ステアリン酸、アラキン酸等の飽和脂肪酸;エライ
ジン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキ
ドン酸などの不飽和脂肪酸を挙げることができ、これら
は、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用すること
ができる。
【0048】感光性誘電体形成用組成物における分散剤
の含有割合としては、誘電体用複合粒子(A−1)10
0質量部に対して、0.001〜10質量部、好ましく
は0.01〜5質量部であることが望ましい。 充填剤 本発明の感光性誘電体形成用組成物は、前記(A−1)
〜(D)成分の他に、さらに、充填剤を含有することが
できる。このような充填剤として、誘電率を向上させる
添加剤としては、カーボン微粉(例:アセチレンブラッ
ク、ケッチェンブラックなど)、黒鉛微粉などの導電性
微粒子、炭化ケイ素微粉などの半導体性の微粒子などが
挙げられる。これらの誘電率向上用の充填剤を添加する
場合には、誘電体用複合粒子(A−1)100質量%に
対し、好ましくは0〜10質量%、さらに好ましくは
0.05〜3質量%、特に好ましくは0.1〜1質量%
の量で使用することが望ましい。
【0049】[感光性転写フィルム]本発明に係る感光
性転写フィルムは、上記の感光性誘電体形成組成物を支
持フィルム上に塗布して、支持フィルム上に感光性転写
層を設けることで得ることができ、さらにこの感光性転
写層の表面に保護フィルムが設けられていてもよい。 <支持フィルムおよび保護フィルム>本発明の感光性転
写フィルムを構成する支持フィルムは、耐熱性および耐
溶剤性を有すると共に可撓性を有する樹脂フィルム或い
は導電性箔であることが好ましい。支持フィルムが可撓
性を有することにより、ロールコータによってペースト
状組成物を塗布することによって感光性転写層を形成す
ることができ、感光性転写層をロール状に巻回した状態
で保存し、供給することができる。支持フィルムが導電
性箔である場合には、誘電体層を別の基板上にラミネー
トした後に導電性箔を別のドライフィルムフォトレジス
ト(DFR)を用いてパターニングした後に、これを露
光マスクとして誘電体層を露光現像した後に誘電体層の
上部電極としてこれを用いることができる。
【0050】支持フィルムに用いる樹脂としては、たと
えばポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリイミ
ド、ポリビニルアルコール、含フッ素樹脂(たとえば、
ポリフルオロエチレンなど)、ナイロン、セルロースな
どを挙げることができる。支持フィルムの厚さは、たと
えば20〜100μm、強度等の観点から15〜50μ
mであることが好ましい。樹脂製の支持フィルムの表面
には離型処理が施されていることが好ましい。離型処理
がされていると、後述のパターンの形成工程において、
支持フィルムの剥離操作を容易に行うことができるから
である。離型処理としては、たとえば、シリコン系離型
剤、フッ素系離型剤、シリコン−フッ素系離型剤を塗布
する処理が好適に用いられる。
【0051】支持フィルムに用いる導電性箔は、たとえ
ば銅、金、銀、白金、ニッケル、ステンレス、アルミニ
ウム、鉄および各種合金からなる箔を挙げることができ
る。これらの箔のなかで耐酸化性、導電性と柔軟性の観
点から銅、金、銀、白金、ニッケル、アルミニウムが特
に好ましい。また、必要に応じて複数の導電性箔の積層
体や、樹脂基板や不織布樹脂含浸基板の上に積層された
基板であっても良い。このような導電性箔の厚さは特に
制限されるものではないが、通常5〜75μm、好まし
くは8〜50μm、特に好ましくは10〜25μmの範
囲にあるものが望ましい。
【0052】なお、保護フィルムについても、支持フィ
ルムと同様のものを用いることができる。また、保護フ
ィルムの表面には通常、離型処理が施され、保護フィル
ム/感光性転写層間の剥離強度が、支持フィルム/感光
性転写層間の剥離強度よりも小さいことが必要である。 <感光性転写層>本発明の感光性転写フィルムを構成す
る感光性転写層は、上記の感光性誘電体形成用組成物を
支持フィルム上に塗布し、塗膜を乾燥して溶剤の一部ま
たは全部を除去することにより形成することができる。
【0053】感光性誘電体形成用組成物を支持フィルム
上に塗布し、感光性転写層を得る方法としては、膜厚の
均一性に優れた膜厚の大きい(たとえば1μm以上)塗
膜を効率よく形成することができるものであることが好
ましく、具体的には、ロールコーターによる塗布方法、
ブレードコーターによる塗布方法、スリットコーターに
よる塗布方法、カーテンコーターによる塗布方法、ワイ
ヤーコーターによる塗布方法などを好ましいものとして
挙げることができる。
【0054】塗膜の乾燥条件は、50〜150℃で、
0.5〜30分間程度であり、乾燥後における溶剤の残
存割合(感光性転写層中の含有率)は、通常、2質量%
以下、好ましくは1質量%以下であることが望ましい。
上記のようにして支持フィルムの少なくとも片面に形成
される感光性転写層の膜厚は、1〜100μm、好まし
くは3〜70μm、さらに好ましくは5〜50μmであ
ることが望ましい。
【0055】また、感光性転写層中の誘電体形成用複合
粒子(A−1)の含有量としては、転写フィルムにおけ
る感光性転写層全体に対して、30〜90質量%、好ま
しくは40〜80質量%であることが望ましい。このよ
うな感光性転写層を有することにより、基板への密着性
に優れ、かつ寸法精度の高いパターンを形成することが
できる感光性転写フィルムを得ることができる。
【0056】[誘電体]本発明の感光性誘電体形成用組
成物および感光性転写フィルムを用いることにより、5
00℃以下の温度で加熱することで、誘電率が30以
上、誘電正接が0.1以下の誘電体を形成することがで
きる。以下、本発明の誘電体の形成方法および誘電体の
物性について詳述する。
【0057】<誘電体層パターンの形成方法>本発明の
感光性誘電体形成用組成物を用いた誘電体層パターンの
形成方法は、〔1−1〕感光性誘電体形成用組成物の塗
布工程、あるいは〔1−2〕感光性転写層の転写工程、
〔2〕誘電体層の露光工程、〔3〕誘電体層の現像工
程、〔4〕誘電体層パターンの硬化工程の各工程を有す
る。 〔1−1〕感光性誘電体形成用組成物の塗布工程 塗布工程では、たとえば塗布機などを用いて、基板上に
本発明の感光性誘電体形成用組成物を塗布し、誘電体層
を形成する。ここで、好ましい塗布機としては、スクリ
ーン印刷機、グラビアコート機、ロールコート機、バー
コーター、ダイコーター等が挙げられる。上記基板材料
としては、特に限定されないが、たとえばプリント配線
基板、銅張積層板(CCL)、SUS基板、銅箔付きポ
リイミド基板、セラミックス基板、シリコーンウエハ
ー、アルミナ基板などからなる板状部材が挙げられる。
【0058】具体的には、たとえば、本発明の感光性誘
電体形成用組成物を、スクリーン印刷機などによりプリ
ント配線基板等上に印刷し、オーブン等を用いて当該感
光性誘電体形成用組成物を乾燥させ、誘電体層を形成す
ることができる。 〔1−2〕感光性転写層の転写工程 転写工程では、本発明の感光性転写フィルムを使用し、
当該感光性転写フィルムを構成する感光性転写層を基板
上に転写する。
【0059】基板材料としては、たとえばプリント配線
基板、銅張積層板(CCL)、SUS基板、銅箔付きポ
リイミド基板、セラミックス基板、シリコーンウエハ
ー、アルミナ基板などからなる板状部材が用いられる。
この板状部材の表面に予め所望のパターンを形成したも
のを用いても差し支えない。基板表面に対しては、必要
に応じて、シランカップリング剤などによる薬品処理;
プラズマ処理;イオンプレーティング法、スパッタリン
グ法、気相反応法、真空蒸着法などによる薄膜形成処理
のような前処理を適宜施していてもよい。
【0060】転写工程の一例を示せば以下のとおりであ
る。必要に応じて使用される感光性転写フィルムの保護
フィルムを剥離した後、基板上に、感光性転写層の表面
が当接されるように感光性転写フィルムを重ね合わせ、
この感光性転写フィルムを加熱ローラなどにより熱圧着
する。これにより、基板上に感光性転写層が転写されて
密着した状態となる。ここで、転写条件としては、たと
えば、加熱ローラの表面温度が20〜140℃、加熱ロ
ーラによるロール圧が1〜5kg/cm2 、加熱ローラ
の移動速度が0.1〜10.0m/分であるような条件
を示すことができる。また、基板は予熱されていてもよ
く、予熱温度としてはたとえば40〜100℃とするこ
とができる。 〔2〕誘電体層の露光工程 露光工程においては、上記のようにして形成した誘電体
層の表面に、露光用マスクを介して、放射線を選択的に
照射(露光)して、誘電体層にパターンの潜像を形成す
る。
【0061】また、上記の[1−1]でさらにドライフ
ィルムレジスト付き導電性箔をラミネート、あるいは
[1−2]で支持フィルムに導電性箔を使用して導電性
箔付き誘電体層を形成した上に、これをパターン化した
後にケミカルエッチングして、導電性箔を露光用マスク
とすることも可能である。露光工程において、選択的照
射(露光)される放射線としては、たとえば可視光線、
紫外線、遠紫外線、電子線あるいはX線等が挙げられ、
好ましくは可視光線、紫外線および遠紫外線が、さらに
好ましくは紫外線が用いられる。
【0062】露光用マスクの露光パターンは目的によっ
ても異なるが、たとえば、10〜1000μm角のドッ
トパターンが用いられる。放射線照射装置としては、た
とえばフォトリソグラフィー法で使用されている紫外線
照射装置、半導体および液晶表示装置を製造する際に使
用されている露光装置などが挙げられるが、特にこれら
に限定されるものではない。 〔3〕誘電体層の現像工程 現像工程においては、露光された誘電体層を現像処理す
ることにより、誘電体層のパターン(潜像)を顕在化さ
せる。
【0063】誘電体層の現像工程で使用される現像液と
しては、アルカリ現像液を使用することができる。これ
により、誘電体層に含有されるアルカリ可溶性樹脂(ア
ルカリ現像可能な樹脂(B))を容易に溶解除去するこ
とができる。なお、誘電体層に含有される誘電体用複合
粒子(A−1)および/または無機超微粒子(A−2)
は、アルカリ可溶性樹脂により均一に分散されているた
め、バインダーであるアルカリ可溶性樹脂を溶解させ、
洗浄することにより、溶解したアルカリ可溶性樹脂中に
分散していた誘電体用複合粒子(A−1)および/また
は無機超微粒子(A−2)も同時に除去される。
【0064】このようなアルカリ現像液の有効成分とし
ては、たとえば水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸水素二ア
ンモニウム、リン酸水素二カリウム、リン酸水素二ナト
リウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸二水素カリ
ウム、リン酸二水素ナトリウム、ケイ酸リチウム、ケイ
酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナ
トリウム、炭酸カリウム、ホウ酸リチウム、ホウ酸ナト
リウム、ホウ酸カリウム、アンモニアなどの無機アルカ
リ性化合物;テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、
トリメチルヒドロキシエチルアンモニウムヒドロキシ
ド、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルア
ミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチル
アミン、モノイソプロピルアミン、ジイソプロピルアミ
ン、エタノールアミンなどの有機アルカリ性化合物など
を挙げることができる。
【0065】誘電体層の現像工程で使用されるアルカリ
現像液は、前記アルカリ性化合物の1種または2種以上
を水などの溶媒に溶解させることにより調製することが
できる。アルカリ性現像液におけるアルカリ性化合物の
濃度は、通常0.001〜10質量%であり、好ましく
は0.01〜5質量%である。アルカリ現像液には、ノ
ニオン系界面活性剤または有機溶剤などの添加剤が含有
されていてもよい。
【0066】なお、アルカリ現像液による現像処理がな
された後は、通常、水洗処理が施される。また、必要に
応じて現像処理後に感光性転写層パターン側面および基
板露出部に残存する不要分を擦り取る工程を含んでもよ
い。現像処理条件としては、現像液の種類・組成・濃
度、現像時間、現像温度、現像方法(たとえば浸漬法、
揺動法、シャワー法、スプレー法、パドル法)、現像装
置などを目的に応じて適宜選択することができる。
【0067】この現像工程により、誘電体層残留部と、
誘電体層除去部とから構成される誘電体層パターン(露
光用マスクに対応するパターン)が形成される。 〔4〕誘電体層パターンの硬化工程 硬化工程においては、誘電体層パターンを熱硬化処理し
て、パターンを形成する。このような熱硬化処理は、5
00℃以下の温度で加熱することにより行うことがで
き、好ましくは100〜500℃、さらに好ましくは1
50〜300℃の温度で行うことが望ましい。加熱時間
は、好ましくは1分〜24時間、さらに好ましくは10
分〜12時間の範囲で行うことが望ましい。
【0068】感光性誘電体形成用組成物を加熱して硬化
させる場合の加熱方法としては、たとえば、オーブン、
赤外線ランプ、ホットプレート等により加熱する方法が
挙げられる。<誘電体の物性> 本発明に係る感光性誘電体形成用組成
物あるいは感光性転写フィルムから得られる誘電体は、
誘電率が30以上、好ましくは100以上、さらに好ま
しくは150以上、特に好ましくは200以上であるこ
とが望ましい。誘電率の上限は特に限定されないが、た
とえば30000程度であってもよい。また、本発明に
係る感光性誘電体形成用組成物あるいは感光性転写フィ
ルムから得られる誘電体は、誘電正接が0.1以下、好
ましくは0.08以下、さらに好ましくは0.06以下
であることが望ましい。誘電正接の下限は特に限定され
ないが、たとえば0.001程度であってもよい。
【0069】なお、本明細書において、誘電率、誘電正
接は、JIS K6481(周波数1MHz)に記載の
方法により測定した値である。また、このような誘電体
をコンデンサとして使用する場合のリーク電流は、10
-8A/cm2以下、好ましくは10-9A/cm2以下、さらに好
ましくは10-10A/cm 2以下であることが望ましい。
【0070】なお、この誘電体の厚さは、好ましくは1
00μm以下、より好ましくは30μm以下であること
が望ましい。フィルム厚さの下限は特に限定されない
が、通常は1μm以上である。 [電子部品]本発明の誘電体は、500℃以下という低
い温度で加熱焼成して得ることができ、誘電率が30以
上でありかつ誘電正接が0.1以下であり、薄膜で静電
容量の大きなコンデンサ等を形成することができる。ま
た、この誘電体を備えたプリント回路基板、半導体パッ
ケージ、コンデンサ、高周波用アンテナ等の電子部品
は、小型でかつ高密度のものとすることができる。
【0071】
【発明の効果】本発明に係る感光性誘電体形成用組成
物、感光性転写フィルムを用いると、前記のように50
0℃以下という低い加熱温度で、しかも0.1以下とい
う低い誘電正接かつ30以上という高い誘電率の誘電体
を形成することができる。本発明に係る誘電体は、薄膜
で高誘電率であるので、プリント回路基板、半導体パッ
ケージ、コンデンサ、高周波用アンテナ等の電子部品等
において好適に利用される。
【0072】本発明に係る電子部品は、前記誘電体を備
えることから、小型化、薄膜化することができる。
【0073】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定される
ものではない。なお、以下において「部」は「質量部」
を、「%」は「質量%」を示す。また、質量平均分子量
(Mw)は、東ソー株式会社製ゲルパーミィエーション
クロマトグラフィー(GPC)(商品名HLC−802
A)により測定したポリスチレン換算の平均分子量であ
る。
【0074】
【合成例1】フラスコ内を窒素置換した後、2,2′−
アゾビスイソブチロニトリル9.0gを溶解したジエチ
レングリコールジメチルエーテル溶液459.0gを仕
込んだ。引き続きスチレン22.5g、メタクリル酸4
5.0g、ジシクロペンタニルメタクリレート67.5g
およびメタクリル酸グリシジル90.0gを仕込んだ
後、ゆるやかに撹拌を始めた。溶液の温度を80℃に上
昇させ、この温度を5時間保持した後、90℃で1時間
加熱して重合を終結させた。
【0075】その後、反応生成溶液を多量の水に滴下し
反応物を凝固させた。この凝固物を水洗後、テトラヒド
ロフラン200gに再溶解し、多量の水で再度、凝固さ
せた。この再溶解−凝固操作を計3回行った後、得られ
た凝固物を60℃で48時間真空乾燥し、目的とする共
重合体[1]を得た。
【0076】
【合成例2】フラスコ内を窒素置換した後、2,2′−
アゾビスイソブチロニトリル9.0gを溶解した3−メ
トキシプロピオン酸メチル溶液459.0gを仕込ん
だ。引き続き、メタクリル酸56.25g、メチルメタ
クリレート90.0gおよびメタクリル酸−3,4−エポ
キシブチル78.75gを仕込んだ後、ゆるやかに撹拌
を始めた。80℃で重合を開始し、この温度を5時間保
持した後、90℃で1時間加熱して重合を終結させた。
その後、合成例1と同様にして共重合体[2]を得た。
【0077】
【合成例3】テトラカルボン酸二無水物として3,
3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸
二無水物32.29g(90ミリモル)および1,3,
3a,4,5,9A−ヘキサヒドロ−5(テトラヒドロ
−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2
−c]−フラン−1,3−ジオン3.00g(10ミリ
モル)、ジアミン化合物として2,2−ビス[4−(4
−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン28.74g
(70ミリモル)、オルガノシロキサンLP7100
(商品名、信越化学(株)製)2.49g(10ミリモ
ル)、3,5−ジアミノ安息香酸3.04g(20ミリ
モル)を、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)45
0gに溶解して、室温で12時間反応させた。その後、
この反応溶液に、ピリジン32gおよび無水酢酸71g
を添加し、100℃で3時間脱水閉環反応を行った。次
いで、反応溶液を減圧留去して精製し、固形分濃度15
%のポリイミドNMP溶液を得た。
【0078】
【実施例1】(1)誘電体用複合粒子の製造 チタン酸バリウム粒子(商品名「HPBT−1」、富士
チタン株式会社製、平均粒子径0.6μm、誘電率20
00)を用いて、無電解銀メッキ法により表面に銀をコ
ートして、誘電体用複合粒子(a)を得た。
【0079】得られた粉体のSEM(走査形電子顕微
鏡)観察から、粒子表面に銀の微粒子が部分的に付着し
ていることを確認した。また、蛍光X線によりチタン酸
バリウム表面に銀が質量比換算で20%付着しているこ
とを確認した。一方、粉末の比表面積は3.5m2/g
であった。 (2)感光性誘電体形成用組成物の調製 (A−1)誘電体用複合粒子として、前記誘電体用複合
粒子(a)100部、(B)アルカリ現像可能な樹脂と
して、合成例1で得られた共重合体[1]15部、
(D)溶剤として、プロピレングリコールモノメチルエ
ーテル50部および乳酸エチル50部、(C)感光性酸
生成化合物として、4,4′−[1−[4−(1−(4
−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル)フェニ
ル]エチリデン]ジフェノールの1,2−ナフトキノン
ジアジド−5−スルホン酸エステル(平均エステル化率
66.7モル%)1部を、ビーズミルで混練りした後、
ステンレスメッシュ(500メッシュ)および孔径1μ
mのフィルターで濾過することにより、感光性誘電体形
成用組成物を調製した。 (3)感光性誘電体形成用組成物の塗布工程 感光性誘電体形成用組成物をプリント配線基板上にブレ
ードコーターを用いて塗布し、塗膜を100℃で5分間
乾燥して溶剤を完全に除去し、厚さ10μmの感光性誘
電体層を形成した。 (4)誘電体層の露光工程・現像工程 感光性誘電体層に対して、露光用マスク(500μm角
のドットパターン)を介して、超高圧水銀灯により、i
線(波長365nmの紫外線)を照射した。照射量は1
00mJ/cm2とした。
【0080】露光工程の終了後、露光処理された感光性
誘電体層に対して、0.12質量%のテトラメチルアン
モニウムヒドロキシド水溶液(25℃)を現像液とする
シャワー法による現像処理を2分かけて行った。次いで
超純水による水洗処理を行い、これにより、紫外線が照
射されて可溶化された感光性誘電体層を除去し、パター
ンを形成した。 (5)誘電体層パターンの硬化工程 感光性誘電体層パターンが形成されたプリント配線基板
をオーブン内で200℃の温度雰囲気下で60分間にわ
たり硬化処理を行った。これにより、プリント配線基板
の表面に誘電体パターンが得られた。
【0081】得られた誘電体パターンのパターニング特
性および誘電体特性については、後述の方法により評価
した。結果を表1に示す。
【0082】
【実施例2】(B)アルカリ現像可能な樹脂として、合
成例1の共重合体[1]に代えて、合成例2で得られた
共重合体[2]20部を用いたこと以外は、実施例1と
全く同様にして、感光性誘電体形成用組成物を調製し
た。当該感光性誘電体形成用組成物を用いたこと以外
は、実施例1と同様にして、厚さ10μmの感光性誘電
体層を形成後、露光・現像・硬化工程を行い、誘電体パ
ターンを作製し、評価を行った。結果を表1に示す。
【0083】
【実施例3】チタン酸バリウム粒子(商品名「BT−0
2」、堺化学株式会社製、平均粒子径0.2μm、誘電
率2000)を用いて、無電解銀メッキ法により表面に
銀をコートして、誘電体用複合粒子(b)を得た。得ら
れた粉体のSEM観察から、粒子表面に銀の微粒子が部
分的に付着していることを確認した。また、蛍光X線に
よりチタン酸バリウム表面に銀が質量比換算で15%付
着していることを確認した。一方、粉末の比表面積は
4.0m2/gであった。
【0084】(A−1)誘電体用複合粒子として、前記
誘電体用複合粒子(b)100部、(A−2)無機超微
粒子として、チタニア(シーアイ化成株式会社製、平均
粒子径20nm、誘電率100)の乳酸エチル分散体
(固形分濃度20%) 25部、(D)溶剤として、プ
ロピレングリコールモノメチルエーテル50部および乳
酸エチル50部に代えて、プロピレングリコールモノメ
チルエーテル50部および乳酸エチル40部を用いたこ
と以外は、実施例1と同様にして、感光性誘電体形成用
組成物を調製した。当該感光性誘電体形成用組成物を用
いたこと以外は、実施例1と同様にして、厚さ10μm
の感光性誘電体層を形成後、露光・現像・硬化工程を行
い、誘電体パターンを作製し、評価を行った。結果を表
1に示す。
【0085】
【実施例4】(A−1)誘電体用複合粒子として、前記
誘電体用複合粒子(a)100部、(A−2)無機超微
粒子として、チタニアに代えてチタン酸バリウム(ゾル
ゲル法により調製した平均粒子径30nm、誘電率20
00)のNMP分散体(固形分濃度20%) 20部、
(B)アルカリ現像可能な樹脂として、合成例1の共重
合体[1]に代えて、合成例3のポリイミドNMP溶液
(固形分濃度15%)100部、(D)溶剤として、プ
ロピレングリコールモノメチルエーテル50部および乳
酸エチル50部を加えないこと以外は、実施例2と全く
同様にして感光性誘電体形成用組成物を調製した。当該
感光性誘電体形成用組成物を用いたこと、および硬化工
程においてオーブン内温度を200℃から230℃に変
更したこと以外は実施例1と同様にして、厚さ10μm
の感光性誘電体層を形成後、露光・現像、硬化工程を行
い、誘電体パターンを作製し、評価を行った。結果を表
1に示す。
【0086】
【実施例5】チタン酸バリウム粒子(商品名「BT−0
2」、堺化学株式会社製、平均粒子径0.2μm、誘電
率2000)を用いて、スパッタ法により表面に窒化チ
タンをコートして、誘電体用複合粒子(c)を得た。得
られた粉体のSEM観察から、粒子表面に窒化チタンの
微粒子が部分的に付着していることを確認した。また、
SIMS(二次イオン形質量分析法)によりチタン酸バ
リウム表面に窒化チタンが質量比換算で8%付着してい
ることを確認した。一方、粉末の比表面積は3.0m2
/gであった。
【0087】(A)誘電体用複合粒子として、前記誘電
体用複合粒子(c)100部を用いたこと以外は実施例
1と同様にして、感光性誘電体形成用組成物を調製し
た。当該感光性誘電体形成用組成物を用いたこと以外
は、実施例1と同様にして、厚さ10μmの感光性誘電
体層を形成後、露光・現像・硬化工程を行い、誘電体パ
ターンを作製し、評価を行った。結果を表1に示す。
【0088】
【比較例1】誘電体用複合粒子(a)に代えて、本発明
の範囲外のチタン酸バリウム(商品名「HPBT−
1」、富士チタン株式会社製、平均粒子径0.6μm、
誘電率2000)100部を用いたこと以外は、実施例
1と同様にして、感光性誘電体形成用組成物を調製し
た。当該感光性誘電体形成用組成物を用いたこと以外
は、実施例1と同様にして、厚さ10μmの感光性誘電
体層を形成後、露光・現像・硬化工程を行い、誘電体パ
ターンを作製し、評価を行った。結果を表1に示す。
【0089】
【実施例6】(1)誘電体用複合粒子の製造 実施例1と同様にして、誘電体用複合粒子(a)を得
た。 (2)感光性誘電体形成用組成物の調製 (B)アルカリ現像可能な樹脂として、合成例1の共重
合体[1]15部に代えて35部、(D)溶剤として、
プロピレングリコールモノメチルエーテル50部および
乳酸エチル50部に代えて、プロピレングリコールモノ
メチルエーテル75部および乳酸エチル75部としたこ
と以外は、実施例1と全く同様にして、感光性誘電体形
成用組成物を調製した。 (3)感光性転写フィルムの作製 上記で得られた感光性誘電体形成用組成物を銅箔からな
る支持フィルム(幅300mm、長さ500mm、13μm
厚)上にダイコーターを用いて塗布し、塗膜を100℃
で5分間乾燥して溶剤を除去し、厚さ10μmの感光性
誘電体形成層を支持フィルム上に形成し、感光性転写フ
ィルムを作製した。 (4)感光性転写層の転写工程 プリント配線基板の表面に、感光性転写層の表面が当接
されるように感光性転写フィルムを重ね合わせ、この感
光性転写フィルムを加熱ローラにより熱圧着した。ここ
で、圧着条件としては、加熱ローラの表面温度を120
℃、ロール圧を4kg/cm2、加熱ローラの移動速度
を0.5m/分とした。これにより、プリント配線基板
の表面に銅箔付き感光性誘電体形成層が転写されて密着
した状態となった基板を得た。この感光性誘電体形成層
について膜厚を測定したところ、10μm±1μmの範
囲にあった。 (5)誘電体層の露光工程・現像工程 上記で得た基板の上に、ポジ用DFRをラミネートし
て、露光用マスク(500μm角のドットパターン)を
介して、超高圧水銀灯により、i線(波長365nmの
紫外線)を照射してパターニングした。これを定法によ
り現像した後、開口部に対し塩化第二銅溶液を用いてケ
ミカルエッチングして、パターニングされた銅箔付き感
光性誘電体形成層が得られた。さらに、このパターニン
グされた銅箔を露光用マスクにして、超高圧水銀灯によ
り露光した。照射量は400mJ/cm2とした。
【0090】露光工程の終了後、露光処理された感光性
誘電体形成層に対して、0.12質量%のテトラメチル
アンモニウムヒドロキシド水溶液(30℃)を現像液と
するシャワー法による現像処理を2分かけて行った。次
いで超純水による水洗処理を行い、これにより、紫外線
が照射されて可溶化された感光性誘電体層を除去し、パ
ターンを形成した。 (6)誘電体層パターンの硬化工程 銅箔付き感光性誘電体形成層パターンが形成されたプリ
ント配線基板をオーブン内で200℃の温度雰囲気下で
30分間にわたり硬化処理を行った。これにより、プリ
ント配線基板の表面に銅箔付き誘電体パターンが得られ
た。
【0091】得られた誘電体パターンのパターニング特
性および誘電体特性については、後述の方法により評価
した。結果を表2に示す。
【0092】
【実施例7】(B)アルカリ現像可能な樹脂として、合
成例1の共重合体[1]15部に代えて35部、(D)
溶剤として、プロピレングリコールモノメチルエーテル
50部および乳酸エチル50部に代えて、プロピレング
リコールモノメチルエーテル75部および乳酸エチル5
5部としたこと以外は、実施例3と全く同様にして、感
光性誘電体形成用組成物を調製した。
【0093】当該感光性誘電体形成用組成物を用いたこ
と以外は、実施例6と同様にして、厚さ10μmの感光
性誘電体層を形成後、露光・現像・硬化工程を行い、誘
電体パターンを作製し、評価を行った。結果を表2に示
す。
【0094】
【実施例8】(B)アルカリ現像可能な樹脂として、合
成例3のポリイミドNMP溶液(固形分濃度15%)1
00部に代えて200部としたこと以外は、実施例4と
全く同様にして、感光性誘電体形成用組成物を調製し
た。当該感光性誘電体形成用組成物を用いたこと、硬化
工程においてオーブン内温度を200℃から230℃に
変更したこと以外は、実施例6と同様にして、厚さ10
μmの感光性誘電体層を形成後、露光・現像・硬化工程
を行い、誘電体パターンを作製し、評価を行った。結果
を表2に示す。
【0095】
【比較例2】(B)アルカリ現像可能な樹脂として、合
成例1の共重合体[1]15部に代えて35部、(D)
溶剤として、プロピレングリコールモノメチルエーテル
50部および乳酸エチル50部に代えて、プロピレング
リコールモノメチルエーテル75部および乳酸エチル7
5部としたこと以外は、比較例1と全く同様にして、感
光性誘電体形成用組成物を調製し、当該感光性誘電体形
成用組成物を用いたこと以外は実施例6と同様にして、
厚さ10μmの感光性誘電体層を形成後、露光・現像・
硬化工程を行い、誘電体パターンを作製し、評価を行っ
た。結果を表2に示す。
【0096】なお、誘電体パターンのパターニング特性
および誘電体特性については以下のようにして評価し
た。 〔パターニング特性〕実施例1〜8、および比較例1〜
2: 得られた誘電体パターンについて、走査型電子顕
微鏡(SEM)を用いて、当該誘電体パターンの幅およ
び高さの測定を行い、幅の精度について、500μm±
10μmの範囲にあるものを○、それ以外のものを×と
して評価した。また、パターンの欠落についての観察を
行い、欠落のないものについて○、欠落のあるものにつ
いて×として評価した。 〔誘電率、誘電正接およびリーク電流〕実施例1〜5、
および比較例1: 得られた誘電体パターン上面にアル
ミ蒸着法により上面電極(厚み;0.5μm)を形成し
た。
【0097】実施例6〜8、および比較例2: 得られ
た銅箔付き誘電体パターンの上面の銅箔を上面電極とし
て使用した。プリント配線基板側と上面電極の間でLC
Rメーター(HP4284A、ヒューレットパッカード
社製)により1MHzでの誘電率、誘電正接を10点測
定してその平均値を求めた。また、銅箔側と電極の間で
のリーク電流を絶縁抵抗計(アドバンテスト製)で10
点測定してその平均値を求めた。 〔耐湿熱性(HAST試験)〕硬化フィルムについて、
121℃、湿度100%、2気圧の条件下で、72時間
耐湿熱性試験を行って、試験の前後で赤外線分光測定を
実施し、その変化の程度により、耐湿熱性を下記基準で
評価した。
【0098】 ○・・・変化がなく耐性が認められる ×・・・変化が大きく耐性が認められない
【0099】
【表1】
【0100】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長谷川 里美 東京都中央区築地二丁目11番24号 ジェイ エスアール株式会社内 Fターム(参考) 2H025 AA00 AA17 AA20 AB11 AB15 AC01 AD03 BE00 BE01 CB42 CC20 EA08 FA17

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A−1)平均粒子径が0.1〜2μm
    でありかつ誘電率が30以上である無機粒子の表面の一
    部に、導電性金属もしくはその化合物または導電性有機
    化合物もしくは導電性無機物が付着された誘電体用複合
    粒子と、(B)アルカリ現像可能な樹脂と、(C)感光
    性酸生成化合物とを含有することを特徴とする感光性誘
    電体形成用組成物。
  2. 【請求項2】 (A−1)平均粒子径が0.1〜2μm
    でありかつ誘電率が30以上である無機粒子の表面の一
    部に、導電性金属もしくはその化合物または導電性有機
    化合物もしくは導電性無機物が付着された誘電体用複合
    粒子と、(A−2)平均粒子径が0.1μm以下である
    無機超微粒子と、(B)アルカリ現像可能な樹脂と、
    (C)感光性酸生成化合物とを含有することを特徴とす
    る感光性誘電体形成用組成物。
  3. 【請求項3】 500℃以下の加熱で、誘電率が30以
    上、誘電正接が0.1以下の誘電体を形成することが可
    能であることを特徴とする請求項1または2に記載の感
    光性誘電体形成用組成物。
  4. 【請求項4】 前記誘電体用複合粒子(A−1)を構成
    する無機粒子および前記無機超微粒子(A−2)がチタ
    ン系金属酸化物からなることを特徴とする請求項1〜3
    のいずれかに記載の感光性誘電体形成用組成物。
  5. 【請求項5】 前記誘電体用複合粒子(A−1)におい
    て、導電性金属もしくはその化合物または導電性有機化
    合物もしくは導電性無機物が、無電解メッキ法により付
    着されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか
    に記載の感光性誘電体形成用組成物。
  6. 【請求項6】 前記アルカリ現像可能な樹脂(B)が、
    (メタ)アクリル系樹脂、ヒドロキシスチレン樹脂、ノ
    ボラック樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ナ
    イロン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂のいずれかである
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の感光
    性誘電体形成用組成物。
  7. 【請求項7】 (A−1)平均粒子径が0.1〜2μm
    でありかつ誘電率が30以上である無機粒子の表面の一
    部に、導電性金属もしくはその化合物または導電性有機
    化合物もしくは導電性無機物が付着された誘電体用複合
    粒子と、(B)アルカリ現像可能な樹脂と、(C)感光
    性酸生成化合物とを含有する感光性誘電体形成用組成物
    が膜厚1〜100μmで支持フィルム上に設けられてい
    ることを特徴とする感光性転写フィルム。
  8. 【請求項8】 (A−1)平均粒子径が0.1〜2μm
    でありかつ誘電率が30以上である無機粒子の表面の一
    部に、導電性金属もしくはその化合物または導電性有機
    化合物もしくは導電性無機物が付着された誘電体用複合
    粒子と、(A−2)平均粒子径が0.1μm以下である
    無機超微粒子と、(B)アルカリ現像可能な樹脂と、
    (C)感光性酸生成化合物とを含有する感光性誘電体形
    成用組成物が膜厚5〜100μmで支持フィルム上に設
    けられていることを特徴とする感光性転写フィルム。
  9. 【請求項9】 500℃以下の加熱で、誘電率が30以
    上、誘電正接が0.1以下の誘電体を形成することが可
    能であることを特徴とする請求項7または8に記載の感
    光性転写フィルム。
  10. 【請求項10】 前記誘電体用複合粒子(A−1)を構
    成する無機粒子および前記無機超微粒子(A−2)が、
    チタン系金属酸化物であることを特徴とする請求項7〜
    9のいずれかに記載の感光性転写フィルム。
  11. 【請求項11】 前記誘電体用複合粒子(A−1)にお
    いて、導電性金属もしくはその化合物または導電性有機
    化合物もしくは導電性無機物が、無電解メッキ法により
    付着されていることを特徴とする請求項7〜10のいず
    れかに記載の感光性転写フィルム。
  12. 【請求項12】 前記アルカリ現像可能な樹脂(B)
    が、(メタ)アクリル系樹脂、ヒドロキシスチレン樹
    脂、ノボラック樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹
    脂、ナイロン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂のいずれか
    であることを特徴とする請求項7〜11のいずれかに記
    載の感光性転写フィルム。
  13. 【請求項13】 請求項1〜6のいずれかに記載の感光
    性誘電体形成用組成物を用いて形成される誘電体。
  14. 【請求項14】 請求項7〜12のいずれかに記載の感
    光性転写フィルムを用いて形成される誘電体。
  15. 【請求項15】 請求項13または14に記載の誘電体
    が導電性箔上に形成されていることを特徴とする導電性
    箔付き誘電体。
  16. 【請求項16】 請求項13〜15のいずれかに記載の
    誘電体を含むことを特徴とする電子部品。
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