JP2000305260A - 感光性導体ペースト - Google Patents

感光性導体ペースト

Info

Publication number
JP2000305260A
JP2000305260A JP11783799A JP11783799A JP2000305260A JP 2000305260 A JP2000305260 A JP 2000305260A JP 11783799 A JP11783799 A JP 11783799A JP 11783799 A JP11783799 A JP 11783799A JP 2000305260 A JP2000305260 A JP 2000305260A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal powder
acrylate
photosensitive
metal
paste
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11783799A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4306012B2 (ja
JP2000305260A5 (ja
Inventor
Nobuo Matsumura
宣夫 松村
Takenori Kamioka
武則 上岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP11783799A priority Critical patent/JP4306012B2/ja
Publication of JP2000305260A publication Critical patent/JP2000305260A/ja
Publication of JP2000305260A5 publication Critical patent/JP2000305260A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4306012B2 publication Critical patent/JP4306012B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Parts Printed On Printed Circuit Boards (AREA)
  • Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】感光性導体ペーストにおいて、低温では導体の
焼結が進行しないために導電性が悪いという問題があっ
た。非感光性ペーストで用いられる低温焼結性の良好な
鱗片状粉末や超微粒子は、光線の透過を遮るために感光
性ペーストでは使用が困難である。 【解決手段】本発明は、金属粉末と感光性樹脂と、金属
超微粒子からなる感光性ペーストによって達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はセラミックス基板や
ガラス基板上に微細配線パターンを形成するための感光
性導体ペーストに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、パソコンおよびPCカードに搭載
するマルチチップモジュール、チップサイズパッケー
ジ、あるいは携帯電話などの移動体通信機器用途の高周
波用フィルター、チップインダクター、積層コンデンサ
ーなどの電子部品あるいはセラミックス多層基板に対し
て、小型化や高密度化、高精細化、高信頼性の要求が高
まってきている。また、プラズマディスプレイなどの表
示装置の高精細化に伴い、電極の微細化への要求も高ま
ってきている。これらの要求に対して、各種の微細な導
体膜形成方法が提案されている。
【0003】代表的な方法としては、薄膜法、メッキ法
および厚膜印刷法がある。薄膜法は、スパッタ、蒸着な
どで成膜した後に、フォトリソグラフィー技術で解像度
L/S=20/20μm以上のパターニングが可能であ
るが、この方法では導体膜の膜厚はスパッタや蒸着のプ
ロセス時間に比例し、厚くするためには長時間を有する
ために薄い膜しか得られず、その結果回路としてのイン
ピーダンスが高くなるという欠点がある。またメッキ法
では、焼成工程において抵抗体などの厚膜受動素子の形
成が困難であるという問題がある。
【0004】一方、スクリーン印刷で金属粉末と樹脂よ
りなるペーストをパターン印刷後、焼成して導体形成さ
れる厚膜印刷法では、導体膜を厚くすることや、抵抗体
などの受動素子を同時形成することが容易であるが、そ
の反面、L/S=50/50μm以下の解像度で、一定
幅のライン形成が困難であり、また断面形状が蒲鉾上に
なり電気的特性面の設計が困難であるという問題があっ
た。
【0005】厚膜印刷法の解像性、断面形状を改善する
ものとして、感光性ペースト法がある。これは、厚膜印
刷用の導体ペーストとして感光性を有するものを使用
し、印刷後にマスク露光、現像の工程を経ることで高解
像度の厚膜導体パターンを形成し得るものである。感光
性ペーストとしては、金属やカーボンなどの金属粉末を
光硬化性樹脂に混合したものが多く用いられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】感光性ペースト法はこ
のように優れた方法ではあるが、非感光性のペーストと
比較して材料の設計に制約がある。その一つとして、金
属粉末の形状とサイズの制約があげられる。従来の厚膜
印刷法で使用される非感光性導体ペーストでは、導体の
焼結性を向上させる目的で、鱗片状の金属粉末を用い
る、または非常にサイズの小さい、具体的には0.1μ
m以下の平均粒子径を持つ金属粉末、いわゆる超微粒子
を用いるなどの工夫が行われてきた。鱗片状の粉末や超
微粒子は焼結が容易であるために焼成後の比抵抗値が小
さく電気伝導性に優れた導体が得られる。
【0007】しかし、感光性ペーストでは、これらの粉
末はいずれも使用することが困難である。感光性ペース
トを露光する際に、ペースト中を光線が通過する必要が
あるが、このとき光線は金属粉末の隙間を抜けて通過す
ることになる。鱗片状の粉末は印刷したときに基板に対
して平行に配向する傾向があるために、基板面を隙間無
く覆う形となり光線を遮断してしまう。また、金属粉末
を微細化するほど、粉末間の隙間が小さくなり、やはり
光線の透過は難しくなる。このため感光性の導体ペース
トでは、光線の透過性を良好にし、パターン加工性を向
上させるためには金属粉末は球状または塊状でなければ
ならず、またそのサイズも極端に小さなものは使えない
ために、結果として焼成後の導体の電気伝導性が非感光
性の導体ペーストに比較して劣ったものとなってしまう
欠点があった。この欠点は、焼成温度が低い場合には特
に問題になる。ディスプレイ用途では、ガラス基板上に
導体を形成する必要があり、ガラスの耐熱温度はセラミ
ックスに比較して低いので焼成温度を下げる必要があ
る。従って感光性ペーストの電気伝導性が悪いという欠
点は、特にディスプレイ用途において顕著な問題とな
る。
【0008】本発明の目的は、焼成後に電気伝導性の良
好な感光性導体ペーストを供給することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、金属粉末と感
光性樹脂を必須成分とする感光性導体ペーストであり、
金属粉末の少なくとも一部として、平均粒子径が0.1
μm以下の金属超微粒子を含むことを特徴とする感光性
導体ペーストである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体的に説明す
る。本発明は、金属粉末として鱗片状粉末を使用せず、
また微細な粉末を含む量は少なく、そのほとんどを平均
粒子径1μm以上6μm未満の粉末としたことによりパ
ターン加工性が良好であり、また少量含んだ微細な0.
1μm以下の粉末(以下金属超微粒子とする)が焼結性
を向上するために、焼成後に電気伝導性の良好な感光性
導体ペーストを得るものであり、感光性樹脂と金属粉末
と、金属超微粒子からなる感光性導体ペーストによって
達成される。
【0011】本発明における感光性樹脂とは、ポリマー
と、1分子中に2つ以上の炭素−炭素2重結合を有する
多官能モノマーと、光重合開始剤を必須成分とする、感
光性ペースト中の感光性を担う有機成分のことである。
【0012】感光性樹脂中のポリマーは特に限定されな
いが、感光性樹脂のパターン加工が、有機溶媒ではなく
アルカリ水溶液現像で行えるためにアルカリ可溶性のポ
リマーであることが望ましい。アルカリ可溶性のポリマ
ーとしては、アクリル系共重合体があげられる。アクリ
ル系共重合体とは、共重合成分に少なくともアクリル系
モノマーを含む共重合体であり、アクリル系モノマーと
は、具体的な例としては、メチルアクリレート、エチル
アクリレート、n−プロピルアクリレート、イソプロピ
ルアクリレート、n−ブチルアクリレート、sec−ブ
チルアクリレート、イソブチルアクリレート、tert
−ブチルアクリレート、n−ペンチルアクリレート、ア
リルアクリレート、ベンジルアクリレート、ブトキシエ
チルアクリレート、ブトキシトリエチレングリコールア
クリレート、シクロヘキシルアクリレート、ジシクロペ
ンタニルアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレー
ト、2−エチルヘキシルアクリレート、グリセロールア
クリレート、グリシジルアクリレート、ヘプタデカフロ
ロデシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレ
ート、イソボニルアクリレート、2−ヒドロキシプロピ
ルアクリレート、イソデキシルアクリレート、イソオク
チルアクリレート、ラウリルアクリレート、2−メトキ
シエチルアクリレート、メトキシエチレングリコールア
クリレート、メトキシジエチレングリコールアクリレー
ト、オクタフロロペンチルアクリレート、フェノキシエ
チルアクリレート、ステアリルアクリレート、トリフロ
ロエチルアクリレート、アクリルアミド、アミノエチル
アクリレート、フェニルアクリレート、フェノキシエチ
ルアクリレート、1−ナフチルアクリレート、2−ナフ
チルアクリレート、チオフェノールアクリレート、ベン
ジルメルカプタンアクリレートなどのアクリル系モノマ
ー、およびこれらのアクリレートをメタクリレートに代
えたものなどが挙げられる。アクリル系モノマー以外の
共重合成分としては、炭素−炭素2重結合を有する全て
の化合物が使用可能であるが、好ましくはスチレン、p
−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルス
チレン、α−メチルスチレン、クロロメチルスチレン、
ヒドロキシメチルスチレンなどのスチレン類、γ−メタ
クリロシキプロピルトリメトキシシラン、1−ビニル−
2−ピロリドン等が挙げられる。望ましくはアクリル酸
アルキルあるいはメタクリル酸アルキル、より好ましく
は少なくともメタクリル酸メチルを含むことで、熱分解
性の良好な重合体を得ることが出来る。ポリマーがアル
カリ可溶性を有することで現像液として環境に問題のあ
る有機溶媒ではなくアルカリ水溶液を用いることが出来
る。アクリル系共重合体にアルカリ可溶性を付与するた
めには、モノマーとして不飽和カルボン酸等の不飽和酸
を加えることにより達成される。不飽和酸の具体的な例
としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、ク
ロトン酸、マレイン酸、フマル酸、酢酸ビニル、または
これらの酸無水物等が挙げられる。これらを加えること
によるポリマーの酸価は、現像性の観点から80〜14
0の範囲であることが好ましい。
【0013】硬化速度を向上させるためには、ポリマー
の少なくとも一部が、側鎖または分子末端に炭素−炭素
2重結合を有することが好ましい。炭素−炭素2重結合
を有する基としては、ビニル基、アリル基、アクリル
基、メタクリル基などが挙げられる。このような官能基
をポリマーに付加させるには、ポリマー中のメルカプト
基、アミノ基、水酸基、カルボキシル基に対して、グリ
シジル基やイソシアネート基と炭素炭素2重結合を有す
る化合物や、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロ
ライドまたはアリルクロライドを付加反応させてつくる
方法がある。
【0014】グリシジル基と炭素−炭素2重結合を有す
る化合物としては、グリシジルメタクリレート、グリシ
ジルアクリレート、アリルグリシジルエーテル、グリシ
ジルエチルアクリレート、クロトニルグリシジルエーテ
ル、グリシジルクロトネート、グリシジルイソクロトネ
ートなどが挙げられる。イソシアナート基と炭素−炭素
2重結合を有する化合物としては、アクリロイルイソシ
アネート、メタクロイルイソシアネート、アクリロイル
エチルイソシアネート、メタクリロイルエチルイソシア
ネート等がある。
【0015】多官能モノマーとしては、1分子中に炭素
−炭素2重結合を2つ以上有する化合物が用いられ、そ
の具体的な例としては、アリル化シクロヘキシルジアク
リレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、
1,3−ブチレングリコールジアクリレート、エチレン
グリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジア
クリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、
ポリエチレングリコールジアクリレート、ジペンタエリ
スリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトー
ルモノヒドロキシペンタアクリレート、ジトリメチロー
ルプロパンテトラアクリレート、グリセロールジアクリ
レート、メトキシ化シクロヘキシルジアクリレート、ネ
オペンチルグリコールジアクリレート、プロピレングリ
コールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジア
クリレート、トリグリセロールジアクリレート、トリメ
チロールプロパントリアクリレート、ビスフェノールA
ジアクリレート、ビスフェノールA−エチレンオキサイ
ド付加物のジアクリレート、ビスフェノールA−プロピ
レンオキサイド付加物のジアクリレート、または上記化
合物のアクリル基を一部または全てメタクリル基に代え
た化合物等が挙げられる。
【0016】光重合開始剤としては、市販の光ラジカル
開始剤が好適に使用できる。例えば、2−ベンジル−2
−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)
−ブタノン−1、あるいはビス(2,4,6−トリメチ
ルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2
−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モ
ルフォリノプロパン−1−オンに、2,4−ジエチルチ
オキサントンなどが例として挙げられるが、本発明に使
用できる光重合開始剤系はこれらに限定されるものでは
ない。
【0017】金属超微粒子は、ここではその粒子径が
0.1μm以下である金属粒子を指し、好ましくは0.
05μm以下、さらに好ましくは0.01μm以下であ
る。金属超微粒子は非常に粒子が細かいために表面エネ
ルギーが大きく、焼結に要する熱エネルギーが小さいた
めに、少量の添加によって、ペースト全体の低温での焼
結性を向上させる。また、感光性ペーストに含まれる金
属粉末のごく一部しか占めないので、露光時に光線を遮
る効果は小さく、パターン加工性への悪影響は僅かであ
る。
【0018】金属超微粒子は、粉末全量のうち、1重量
%以上10%重量%未満であることが好ましい。1重量
%未満では、低温における焼結性の向上の効果は小さ
く、また、10重量%以上では露光時の光線を遮断する
効果が大きくなりパターン加工性が大幅に低下してしま
う。
【0019】金属超微粒子と定義される部分以外の金属
粉末は、粒度分布が0.3μm以上10μm未満の範囲
にあり、平均粒子径が1μm以上、6μm未満の範囲で
あることが望ましい。平均粒子径が1μm未満である
と、樹脂に対して同体積の金属粉末を添加した場合に、
粉末の表面積が大きくなり、また空隙が少なくなるため
に多くの光を遮り、ペースト内部への光線透過率を低下
させる。6μm以上の場合は、塗布した場合の表面粗さ
が大きくなり、さらにパターン精度や寸法精度が低下す
るため好ましくない。
【0020】金属粉末の粒度分布、平均粒子径の測定方
法としては、光散乱法が好ましく用いられる。光散乱法
では粒子径の分布が得られるので、個数分布累積量の5
0%量に相当する粒子径、いわゆるD50粒子径をもっ
て平均粒子径とする。
【0021】本発明で用いられる金属粉末および金属超
微粒子の形状は、単分散で凝集がなく、球状あるいは粒
状であることが望ましい。この場合、球状とは球形率が
80個数%以上が好ましい。球状率の測定は、粉末を光
学顕微鏡で300倍の倍率にて撮影して計数し球状のも
のの比率を表した。球状であると露光時に光線の散乱が
非常に少なくなり、膜の内部まで光線を透過させやす
い。
【0022】本発明で用いられる金属粉末、および金属
超微粒子としては、金、銀、銅、ニッケル、タングステ
ン、モリブデンなどがあるが、特にこれらに限定される
ものではない。本発明の低温焼成で低抵抗の導体を得る
という目的を考慮すると、比較的融点が低く、比抵抗値
の低い金属が好適であり、金、銀、銅が好ましい。さら
に、金は非常に高価であること、銅は酸化しやすいので
空気中では焼成できないことなどから最も好適であるの
は銀である。
【0023】次に本発明による感光性ペーストを用いた
パターンの形成例について説明するが、本発明はこれに
限定されるものではない。
【0024】アルミナ基板、ガラス基板等の上にスクリ
ーン印刷でペーストを塗布し、乾燥する。70℃〜10
0℃で数分から1時間加熱して乾燥した後、マスクを介
して露光する。マスクは、所望する電極形状に対してネ
ガ型のものを使用し、露光は高圧水銀灯等により、露光
量は例えばi線(365nm)における測定で10〜3
00mJ/cm2で行う。露光後、アルカリ水溶液を現
像液として現像を行う。アルカリ水溶液は、金属分の残
留を防ぐためにテトラメチルアンモニウムヒドロキシド
やエタノールアミンなどの有機アルカリが好ましい。現
像液で所定時間現像した後、水洗を行う。これら現像と
水洗は、浸漬、スプレー、パドルなどで行うことが出来
るが、より高い解像度のパターンが得られるのでスプレ
ー現像が好ましい。現像液のスプレー時間は20秒から
200秒であり、水洗は同じくスプレーで10秒から6
0秒で行う。スプレーする際に、基板を回転させておく
ことが現像の均一性の点から好ましい。回転速度は10
0〜1000rpmが好ましい。水洗後、回転を上げて
余分な水を振り切り、乾燥させる。このときの回転数は
1000〜4000回転である。必要であればオーブン
などで完全に水分を除去した後、電気炉、ベルト炉等で
焼成を行い、有機成分を揮発させると共に無機粉末を焼
結させることにより導体膜ないし絶縁層を形成できる。
焼成の雰囲気は、大気中、または窒素雰囲気で行われ
る。金属粉末が銅などの酸化しやすい金属である場合
は、酸素を10〜100ppm含有する窒素雰囲気、水
素雰囲気等で、800〜1000℃の温度で1〜60分
保持して焼成し、パターンを作成する。
【0025】この構成により、保存安定性が良好で且つ
パターン加工性に優れた感光性ペーストが得られるもの
である。
【0026】本発明の感光性ペーストにより形成するパ
ターンは、低温で焼成する場合に特にその効果が発揮さ
れるため、セラミックス基板に比べて耐熱性の低いガラ
ス基板上に導体形成する場合に好適であり、特にディス
プレイ用途に好適であるが、ノートパソコンや携帯電話
に実装されるMCM(マルチチップモジュール)用基板
の電極、CSP(チップサイズパッケージ)用基板の電
極をはじめ、チップインダクター、チップコンデンサー
などのチップ部品の電極、モジュール基板の電極など、
セラミックスまたはガラスセラミックス基板上に導体形
成する場合にも適用可能である。
【0027】
【実施例】以下の実施例で本発明を具体的に説明する
が、本発明はこれら実施例により何等の制限を受けるも
のではない。表1に示した各組成について、以下に述べ
る要領でペーストの調整を行い、パターン加工性の試験
を行った。使用した原料類を以下に示す。
【0028】A.無機粉末 a.銀粉末 単分散球状 平均粒子径2.0μm 粒度
分布範囲 1.1μm〜6.7μm 比表面積1.0
(m2/g) タップ密度 4.5(g/cm3)(三井
金属) b.銀超微粒子 単一粒子径 5nm ワックス中に分
散したもの銀含有率80%(大研化学工業) B.ポリマー(感光性有機成分中) グリシジルメタクリレート変性メタクリル酸−メタクリ
ル酸メチル共重合体 a.酸価84 重量平均分子量 10000 (ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)
でポリスチレン換算) C.多官能モノマー プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリア
クリレート 3官能モノマー 2重結合当量 157g/mol T
PA−330(日本化薬)。
【0029】D.光開始剤 2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフ
ォリノフェニル)−ブタノン−1(チバスペシャリティ
ケミカルズのイルガキュア369:以下IC369とす
る) E.溶剤 γブチロラクトン F.分散剤 分散剤a:“ノプコスパース092”(サンノプコ製) G.レベリング剤 LC−951(楠本化成)(有効濃度は10重量%、残
りは溶剤) H.現像液 テトラエチルアンモニウムヒドロキシド 0.1重量%
水溶液。
【0030】以下の作業は、全て黄色灯下で行った。 ペースト調整 (1)ポリマーと溶剤を混合し、60℃で3時間加熱し
て溶解させた。 (2)ポリマー溶液を室温に冷却し、その他の有機組成
と、金属粉末、および金属超微粒子を混合し、モーター
と撹拌羽を用いて200rpmで30分室温で均一に混
合した。 (3)得られたスラリーを、3本ロール(EXACT
model 50)で混練し、ペーストを得た。
【0031】パターン加工 (1)ペーストを7.5cm角の96%アルミナ基板上
(ニッコー製)にスクリーン印刷で全面塗布した。
【0032】スクリーンはSUS#325メッシュを使
用した。 (2)印刷した基板を熱風オーブンで80℃で40分乾
燥した。乾燥後の膜厚は15μmであった。 (3)高圧水銀灯(15mW/cm2)を用いて、パタ
ーンマスクを介してペーストの露光を行った。パターン
マスクは長さ374.4mm、幅0.3mmのミアンダ
状パターンを用いた。 (4)アルカリ現像液(0.1%TMAH水溶液)を用
いて、露光後の基板を浸漬し、揺動させて現像し、その
後水シャワーでリンスした。
【0033】焼成 (1)現像後のミアンダパターンを形成した基板を、電
気炉に入れ、大気中で2時間かけて580℃に昇温し
た。 (2)580℃で20分間保持した。 (3)加熱を停止して自然冷却した。
【0034】導電性評価 (1)触針式の段差計(東京精密製サーフコム1500
A)を使用し、焼成後のミアンダパターンの膜厚を測定
した。 (2)テスターを用いて、ミアンダパターンの両端間の
電気抵抗値を測定した。 (3)下式を用いて導体の比抵抗を測定した。
【0035】Rs=R÷l×w×h×100 Rs:導体の比抵抗値(μΩ・cm) R :導体の抵抗値 (Ω) l :導体の長さ (mm) ここでは374.4m
m w :導体の幅 (mm) ここでは0.3mm h :導体の厚さ (μm) 結果は全て表1に示した。
【0036】
【表1】
【0037】実施例1、2に示した結果は、感光性銀ペ
ーストの銀粒子全量中、それぞれ1重量%、5重量%、
10重量%の銀超微粒子を含む場合の例である。超微粒
子を全く用いなかった比較例1に対して、いずれの場合
も焼成後の導体の比抵抗は低下しており、導電性が向上
したことが示された。
【0038】また、比較例2では超微粒子量を0.5重
量%としたところ、導体比抵抗の低下はほとんど見られ
ず、比較例3では同じく添加量を20重量%としたとこ
ろ、パターン加工性が大幅に低下し、実質パターン加工
は不可能であった。
【0039】
【発明の効果】本発明は上述のような構成を有すること
により、感光性ペーストの焼結性をさせ、600℃未満
の低温において導電性の良好な導体を形成し得るペース
トが得られるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 3/12 610 H05K 3/12 610G Fターム(参考) 2H025 AA00 AB15 AB17 AC01 AD01 BC14 BC42 BC53 CA01 CA20 CA27 CA28 CA35 CC03 CC09 EA10 FA03 FA17 FA29 4E351 AA07 AA13 BB01 BB31 CC11 CC22 DD04 DD05 DD06 DD17 DD19 DD52 EE02 EE03 EE13 EE21 EE22 GG16 5E343 AA23 BB23 BB24 BB25 BB39 BB40 BB44 BB72 BB76 DD03 EE42 EE52 ER33 ER39 GG13

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属粉末と感光性樹脂と溶剤を必須成分と
    する導体ペーストであり、金属粉末の少なくとも一部分
    として粒子径0.1μm以下の金属超微粒子を含有する
    ことを特徴とする感光性導体ペースト。
  2. 【請求項2】金属超微粒子の含有量が、金属粉末全量
    中、1重量%以上、10重量%未満であることを特徴と
    する請求項1記載の感光性導体ペースト。
  3. 【請求項3】金属粉末のうち、金属超微粒子を除いた残
    りの部分が、粒度分布が0.3μm以上10μm未満の
    範囲にあり、平均粒子径が1μm以上6μm未満である
    ことを特徴とする請求項1記載の感光性導体ペースト。
  4. 【請求項4】金属超微粒子と、それ以外の金属粉末が、
    少なくともその一部として互いに同種の金属を含むこと
    を特徴とする請求項1記載の感光性導体ペースト。
  5. 【請求項5】金属粉末の少なくとも一部が銀粉末である
    ことを特徴とする請求項1記載の感光性導体ペースト。
  6. 【請求項6】金属粉末が球状または粒状であることを特
    徴とする請求項1記載の感光性導体ペースト。
JP11783799A 1999-04-26 1999-04-26 感光性導体ペースト Expired - Fee Related JP4306012B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11783799A JP4306012B2 (ja) 1999-04-26 1999-04-26 感光性導体ペースト

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11783799A JP4306012B2 (ja) 1999-04-26 1999-04-26 感光性導体ペースト

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2000305260A true JP2000305260A (ja) 2000-11-02
JP2000305260A5 JP2000305260A5 (ja) 2006-06-08
JP4306012B2 JP4306012B2 (ja) 2009-07-29

Family

ID=14721494

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11783799A Expired - Fee Related JP4306012B2 (ja) 1999-04-26 1999-04-26 感光性導体ペースト

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4306012B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003057811A (ja) * 2001-08-13 2003-02-28 Jsr Corp 感光性誘電体形成用組成物、転写フィルム、誘電体および電子部品
WO2003084297A1 (en) * 2002-03-28 2003-10-09 Shinko Electric Industries Co., Ltd. Wiring structure and its manufacturing method
JP2006216389A (ja) * 2005-02-03 2006-08-17 Sumitomo Electric Ind Ltd 導電性ペーストおよびそれを用いた配線基板
US7105256B2 (en) 2003-08-21 2006-09-12 Taiyo Ink Mfg. Co., Ltd. Photosensitive conductive composition and plasma display panel formed by using the same
WO2010010609A1 (ja) * 2008-07-22 2010-01-28 パイオニア株式会社 コンタクトホールの形成方法、及び回路基板
JP2015184626A (ja) * 2014-03-26 2015-10-22 東レ株式会社 感光性樹脂組成物、それからなる感光性樹脂ペーストならびにそれらを硬化させて得られる硬化膜およびそれを有する電極回路

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003057811A (ja) * 2001-08-13 2003-02-28 Jsr Corp 感光性誘電体形成用組成物、転写フィルム、誘電体および電子部品
JP4565213B2 (ja) * 2001-08-13 2010-10-20 Jsr株式会社 感光性誘電体形成用組成物、転写フィルム、誘電体および電子部品
WO2003084297A1 (en) * 2002-03-28 2003-10-09 Shinko Electric Industries Co., Ltd. Wiring structure and its manufacturing method
US7105256B2 (en) 2003-08-21 2006-09-12 Taiyo Ink Mfg. Co., Ltd. Photosensitive conductive composition and plasma display panel formed by using the same
JP2006216389A (ja) * 2005-02-03 2006-08-17 Sumitomo Electric Ind Ltd 導電性ペーストおよびそれを用いた配線基板
WO2010010609A1 (ja) * 2008-07-22 2010-01-28 パイオニア株式会社 コンタクトホールの形成方法、及び回路基板
JP2015184626A (ja) * 2014-03-26 2015-10-22 東レ株式会社 感光性樹脂組成物、それからなる感光性樹脂ペーストならびにそれらを硬化させて得られる硬化膜およびそれを有する電極回路

Also Published As

Publication number Publication date
JP4306012B2 (ja) 2009-07-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4440861B2 (ja) 感光性ペースト組成物,感光性ペースト組成物を用いた電極およびグリーンシート
JP3614152B2 (ja) 感光性導電ペースト、それを用いた回路基板及びセラミック多層基板の製造方法
JP5108239B2 (ja) 黒色導電性組成物、黒色電極、およびその形成方法
JP5163687B2 (ja) 感光性導電ペースト、それを用いた積層型電子部品の製造方法、および積層型電子部品
KR100904145B1 (ko) 흑색 전도성 후막 조성물, 흑색 전극 및 그의 제조 방법
JP4062805B2 (ja) 焼成用感光性導電ペーストおよび微細電極パターン形成方法
KR20090029305A (ko) 전극 형성용 감광성 도전 페이스트 및 전극
JP2010536154A (ja) プラズマディスプレイパネル用電極ペーストおよびプラズマディスプレイパネル用黒色バス電極
JPH10112216A (ja) 感光性導電ペースト、それを用いた電極およびその製造方法
JP4303110B2 (ja) フォトスピード促進剤を含有する水性現像可能な光画像形成性厚膜組成物
JP4306012B2 (ja) 感光性導体ペースト
JP2004054085A (ja) 感光性導体ペースト
JP2000284472A (ja) 感光性絶縁体ペースト及び厚膜多層回路基板
JP2000199956A (ja) 感光性ペ―スト
JP2000331535A (ja) 導体ペースト
JP2000243137A (ja) 感光性絶縁体ペースト及び厚膜多層回路基板
JP2002072472A (ja) 感光性ペースト
JP2000305259A (ja) 感光性導体ペースト
JP3975932B2 (ja) 光反応性樹脂組成物、回路基板の製造方法、およびセラミック多層基板の製造方法
JPH1131416A (ja) 感光性導電ペースト
JPH05206600A (ja) 導体パターン形成用積層体
JP2001194779A (ja) 感光性導体ペースト
JP2009040932A (ja) 導電性樹脂組成物、それを用いて得られる導電性パターンを有する基板
JP2014024735A (ja) 感光性絶縁ペーストおよび積層型コイル部品
JP3473353B2 (ja) 絶縁体ペースト

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060419

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060419

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090127

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090224

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090414

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090427

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120515

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120515

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130515

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130515

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees