JP2003057735A - データ写し込み装置 - Google Patents

データ写し込み装置

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JP2003057735A
JP2003057735A JP2001241248A JP2001241248A JP2003057735A JP 2003057735 A JP2003057735 A JP 2003057735A JP 2001241248 A JP2001241248 A JP 2001241248A JP 2001241248 A JP2001241248 A JP 2001241248A JP 2003057735 A JP2003057735 A JP 2003057735A
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Japan
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imprinting
feeding
film
feeding speed
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JP2001241248A
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Inventor
Takashi Okutsu
尚 奥津
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Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成でフィルム給送速度の相違に起因
する写し込みデータの異常を抑制する。 【解決手段】 撮影フィルムの1駒給送時にフィルムに
データを写し込む写し込み手段1と、1駒給送開始後、
写し込み開始に先立ってフィルム給送速度に相関する給
送速度情報を計測する速度計測手段2と、計測された給
送速度情報に基づいて写し込み手段1を制御するための
制御値を演算する演算手段2と、演算された制御値で写
し込み手段を制御する制御手段2とを備えたデータ写し
込み装置において、フィルム給送速度に影響を与える物
理量を検出する検出手段7,8,9を備え、上記物理量
に補正係数を対応づけたテーブルから上記検出された物
理量に対応する補正係数を読み出し、計測された給送速
度情報と、読み出された補正係数とに基づいて写し込み
における制御値を演算する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、給送されている撮
影フィルムにデータを写し込むデータ写し込み装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】フィルム給送方向と直交する方向に配列
された複数の写し込み素子(発光素子)を備え、フィル
ム給送時に写し込み素子を点消灯させてフィルムにデー
タを写し込むカメラの写し込み装置が知られている。複
数の素子のそれぞれはフィルムにドットを写し込むため
のもので、フィルムの1駒給送時に各素子を独立に点灯
制御することで複数のドットから成る文字や数字をフィ
ルムに写し込むことができる(例えば、図3参照)。
【0003】上記のような写し込み装置では、写し込み
周期(1個のドットを写し込んでから次のドットを写し
込むまでの時間間隔)をフィルム給送速度に応じて変え
る必要がある。写し込み周期を一定にすると、フィルム
給送速度の高低によって文字の幅や間隔が変わってしま
うからである。そこで従来カメラでは、1駒給送開始直
後にフィルムの給送速度を計測するとともに、その給送
速度に基づいて写し込み周期を演算し、演算された写し
込み周期で写し込み制御を行うようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】フィルム給送速度に基
づいて写し込み周期を決める方法は、検出された給送速
度と実際の写し込み時の給送速度とが等しい場合には効
果的であるが、必ずしもそうならないのが現状である。
つまり、フィルム給送速度は、ゼロ(停止)から立ち上
がり期間を経て一定速度に安定し、安定した後に写し込
みが行われるが、その立ち上がり方は環境温度や電源電
池の残量といった種々の要因によって異なる。このた
め、立ち上がりが遅い場合にはその立ち上がり期間に速
度検出が行われることになり、検出速度と実際の写し込
み時の速度との間に差が生ずる。この速度差は立ち上が
りが遅いほど顕著となる。このため、単純に写し込み前
の給送速度に基づいて写し込み周期を求めても文字の幅
や間隔のばらつきは抑えられず、場合によっては写し込
みデータの判別が困難となる。
【0005】本発明の目的は、簡単な構成でフィルム給
送速度の相違に起因する写し込みデータの異常を抑制し
得るデータ写し込み装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、撮影フィルム
の1駒給送時にフィルムにデータを写し込む写し込み手
段と、1駒給送開始後、写し込み開始に先立ってフィル
ム給送速度に相関する給送速度情報を計測する速度計測
手段と、計測された給送速度情報に基づいて写し込み手
段を制御するための制御値を演算する演算手段と、演算
された制御値で写し込み手段を制御する制御手段とを備
えたデータ写し込み装置に適用される。そして、請求項
1〜7の発明は、フィルム給送速度に影響を与える物理
量を検出する検出手段を備え、上記物理量に補正係数を
対応づけたテーブルから上記検出された物理量に対応す
る補正係数を読み出し、計測された給送速度情報と、読
み出された補正係数とに基づいて写し込みにおける制御
値を演算するよう構成し、これにより上記問題点を解決
する。ここで、フィルム給送速度に相関する給送速度情
報は、フィルム給送速度そのものでもよいし、例えばフ
ィルムが所定量だけ走行するのに要する時間でもよい。
上記物理量としては、請求項2〜5のように、電源電
圧,フィルムの撮影可能枚数(フィルムの長さに依
存),フィルムのパトローネ軸への巻付量,環境温度な
どが用いられる。請求項6の発明は、少なくとも2以上
の物理量を検出し、これら2以上の物理量に補正係数を
対応づけたテーブルを用い、このテーブルから上記検出
された2以上の物理量に対応する補正係数を読み出し、
計測された給送速度情報と、読み出された補正係数とに
基づいて制御値を演算するようにしたものである。請求
項7の発明は、2以上の物理量として、電源電圧,フィ
ルムの撮影可能枚数,フィルムのパトローネからの引き
出し量に応じた物理量および環境温度の少なくともいず
れか2つを用いたものである。請求項8の発明は、1駒
給送開始後、写し込み前の給送速度情報および写し込み
開始後の給送速度情報をそれぞれ計測し、写し込み前の
給送速度情報と写し込み開始後の給送速度情報とに基づ
いて補正係数を算出して記憶し、次回の1駒給送開始
後、写し込み前に計測された給送速度情報と、上記記憶
されている補正係数とに基づいて当該写し込みに係る制
御値を演算するよう構成したものである。請求項9の発
明は、フィルム装填後の初期給送において、フィルムの
第1駒目よりも少なくとも1駒分前の箇所が撮影可能位
置に位置出しされた状態でフィルム給送をいったん停止
して再度フィルム給送を開始し、再度のフィルム給送開
始から1駒分検出されるまでの間に給送速度情報を2回
計測し、2回の計測で得られた給送速度情報に基づいて
補正係数を算出して記憶するようにしたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】−第1の実施形態− 図1〜図9により本発明の第1の実施形態を説明する。
図1は本実施形態におけるカメラの制御系を示すブロッ
ク図、図2はフィルムと写し込み関連機構との位置関係
を示す図である。写し込みモジュール1は、フィルム給
送方向と直交する方向に配列された複数の写し込み素子
(例えば、LEDと光学プリズムから構成されるLED
アレイ)を有し、フィルムに対して図2に示す位置に設
けられる。各写し込み素子はフィルムにドットを写し込
むためのもので、CPU2からの指令に応じて点灯回路
3により独立に点灯制御される。撮影後のフィルム1駒
給送時にこの点灯制御を行うことにより、例えば図3に
示すように複数のドットから成る文字や数字を各駒の写
し込み範囲に写し込むことができる。図は7個の写し込
み素子を用いた例を示している。
【0008】CPU2にはまた、フィルム給送モータ4
の駆動回路5と、フィルム給送状態を検出する給送セン
サ6と、電源電圧を検出するバッテリチェック回路7
と、環境温度を検出する温度センサ8と、フィルムパト
ローネのDXコードからフィルム情報を読み取るための
DX接点9と、種々の情報を記憶するメモリ10(ここ
では、EEPROM)と、レリーズスイッチ等のスイッ
チ11とが接続されている。温度センサ8は、AFやA
Eにおける温度補正等で用いるものを兼用すればよい。
なお、本発明と直接関係しない部材は図示を省略した。
【0009】給送センサ6は、投光素子と受光素子とか
ら成るフォトリフレクタにより構成され、図2に示すよ
うにフィルムの下側パーフォレーション形成部分に対向
配置される。フィルム給送時、フォトリフレクタの位置
にパーフォレーションが位置しているときには投光素子
からの光がパーフォレーションを通過し、一方、パーフ
ォレーション間部分が位置しているときには投光素子か
らの光がフィルムで反射されて受光素子に受光される。
受光素子はその受光量に応じた電気信号を出力する。し
たがって、フィルム給送時の給送センサ出力は、パーフ
ォレーションのエッジの通過に伴って図4の如く立ち上
がり/立ち下がりを繰り返す。本実施形態で用いるよう
な135フィルムの場合には、1駒分のパーフォレーシ
ョン数が8個と決められているので、1駒給送の間の立
ち上がり/立ち下がり回数はそれぞれ8回である。この
給送センサ6の出力に基づいてフィルムの1駒給送制御
が行われるとともに、写し込みで用いるフィルム給送速
度の計測も行われる。
【0010】図5(a)〜(c)はフィルム1駒給送時
の給送速度の推移を示している。給送速度は立ち上がり
期間を経て一定速度に安定するが、後述する種々の要因
によってその立ち上がり方は一定とならない。(a)は
給送速度の立ち上がりが最も早く、(c)は最も遅く、
(b)はその中間である。なお、図では安定期の給送速
度が(a)〜(c)で一定であるが、実際には上記要因
によって安定期の給送速度も変動する。
【0011】以下、この給送速度の立ち上がりの差異が
もたらす悪影響およびその対処方法について説明する。
写し込みにあたり、図5に示すように1駒給送開始から
実際に写し込みが行われるまでの間にフィルム給送速度
を検出し、その給送速度に基づいて写し込み時の写し込
み周期Tを求め、その写し込み周期Tにて写し込みが行
われる。写し込み周期Tとは、図3に示すようにある文
字を写し込むにあたって1つのドットを写し込んでから
次のドットを写し込むまでの時間間隔を指す。なお、こ
のように給送速度に基づいて写し込み周期Tを求める処
理は従来から行われている。
【0012】ここで、図5(a)の例では給送速度の立
ち上がりが早いため、速度検出時には既に給送速度は安
定領域に達しており、このため検出された給送速度vと
実際に写し込みを行う際の給送速度は等しい。したがっ
て、速度vに基づいて写し込み周期を演算することで写
し込まれた文字幅および文字間隔は図3(a)に示す如
く適正となる。
【0013】図5(b)の例では、給送速度検出時には
まだ給送速度が安定領域に達しておらず、検出速度vと
実際の写し込み時の給送速度に差が生じ、写し込み時の
給送速度は検出速度vよりも5%程度速くなる。このた
め、仮に検出速度vをそのまま用いて写し込み周期Tを
演算すると、図3(b)に示すように文字幅が(a)の
適正幅と比べて5%程度広くなる。ただし、この程度の
文字幅ではまだ許容範囲といえる。
【0014】これに対して図5(c)の例では、立ち上
がりが更に遅いため、写し込み時の給送速度は検出速度
vよりも15%程度速くなり、検出速度vをそのまま用
いて写し込み周期Tを演算すると、図3(c)に示すよ
うに文字幅が(a)と比べて15%程度広くなる。この
場合は文字幅が広くなりすぎてかなり見苦しい。
【0015】そこで本実施形態では、フィルムの給送速
度の立ち上がりに影響を与える物理量に着目し、これら
の物理量を検出して検出速度vを補正してから写し込み
周期を演算することで、給送速度の立ち上がりが遅い場
合でも図3(c)のような写し込み結果とならないよう
にする。
【0016】給送速度の立ち上がりに影響を与える物理
量としては、電源電圧,フィルムパトローネのスプール
軸へのフィルム巻付量および環境温度が挙げられる。つ
まり電源電圧が低いほど給送速度は低下し、立ち上がり
も遅くなる。またパトローネスプールへの巻付量(カメ
ラの巻き取りスプールへの巻付量)に応じて給送負荷が
変わり、給送速度も変わる。本実施形態では、このスプ
ール巻付量に相関する物理量として、フィルム撮影可能
駒数(フィルムの長さに依存)と給送駒の駒番号とを用
いる。さらに環境温度が低いほどフィルム給送機構の動
きが低下し、給送速度は低下する。
【0017】図6〜図8は上記各物理量に補正係数を対
応づけたテーブルを示し、これらのテーブルは予め実験
等に基づいて作成され、メモリ10に格納される。図6
のテーブルは電源電圧を12のステップに分け、その各
々に速度補正計数kv01〜kv12を対応づけてあ
る。図7(a)〜(c)のテーブルは、3種類のフィル
ム撮影可能枚数、つまり36枚撮りフィルム,24枚撮
りフィルム,12枚撮りフィルムに対して、駒番号を複
数のステップに分け、その各々に速度補正係数(kn
*)を対応づけてある。図8のテーブルは環境温度を8
のステップに分け、その各々に速度補正係数kt01〜
kt08を対応づけてある。
【0018】CPU2は、フィルムの1駒の露光が終了
すると、そのときの電源電圧,フィルムの撮影可能枚
数,給送駒の駒番号および環境温度をそれぞれ検出し、
検出した電源電圧に対応する補正係数kvを図6のテー
ブルから読み込み、また撮影可能駒数およひ駒番号に対
応する補正係数knを図7(a)〜(c)のテーブルの
いずれかから読み込み、さらに環境温度に対応する補正
係数ktを図8のテーブルから読み込む。そして、 k=kv×kn×kt・・・(1) により速度補正係数kを求める。なお、各物理量の検出
タイミングは露光終了後に限定されず、例えば露光中で
あってもよい。
【0019】上述のようにして得られた補正係数kによ
り検出速度vが補正されるわけであるが、その前に速度
vの検出方法を説明する。露光終了後に給送モータ4が
駆動されてフィルムの1駒給送が開始されると、図4に
示すように給送センサ出力の第1回目の立ち下がり時点
t1から、次の立ち上がり時点t2までの経過時間(t
2−t1)を計測する。この経過時間はパーフォレーシ
ョン1個分を給送するのに要する時間に相当する。そし
て、この経過時間と予め決められているパーフォレーシ
ョン幅L(2mm)とから、次式によりフィルム給送速
度vを算出する。 v=L/(t2−t1)・・・(2)
【0020】次いで上記給送速度vと補正係数kを用い
て、 v’=k×v・・・(3) により給送速度v’を求める。この補正後の給送速度
v’は実際に写し込みが行われるときの給送速度の予測
値に相当する。さらに給送速度v’を用いて次式により
写し込み周期Tを演算する。 T=K×L/v’・・・(4) ここで、Kは検出速度vと実際の写し込み時の速度とが
一致している場合の係数である。
【0021】なお(4)式を変形すると、 T=K×L/(k×v)=(K/k)×(t2−t1) となるので、vやv’を求めずに(K/k)×(t2−
t1)からTを求めてもよい。(t2−t1)はフィル
ム給送速度に応じた値となるので、この場合は(t2−
t1)が給送速度情報に相当する。
【0022】その後、給送開始から所定時間が経過した
時点で写し込み周期Tで写し込み制御を開始し、写し込
みが終了してフィルム1駒分の給送が終了すると、逆転
ブレーキおよびショートブレーキを併用して給送モータ
4を停止する。
【0023】このように本実施形態では、フィルム給送
速度、特にその立ち上がりに影響を与える物理量を検出
し、その物理量に応じた補正係数を予め記憶されたテー
ブルから得、検出速度vを補正係数で補正してから写し
込み周期を求めるようにしたので、フィルム給送速度の
立ち上がり方によらずに適正な写し込み周期Tを演算す
ることができ、例えば図3(c)のような見難い写し込
みデータとなることを防止できる。
【0024】ここで、フィルム給送速度の影響を受けな
いようにするための別の方法として、速度検出期間を写
し込み直前まで遅らせることが考えられる。例えば図5
では速度検出期間から写し込み開始までに間隔があいて
いるが、この間隔が殆どなくなるまで速度検出期間を遅
らせることで、フィルム給送速度がかなり立ち上がった
状態で速度検出ができる。この場合は、検出速度と実際
の写し込み時の給送速度との差が小さくなり、単純に検
出速度に基づいて写し込み周期を演算しても文字幅が極
端に広がることはない。しかし、本実施形態で用いてい
る給送センサは、元々フィルムの1駒単位の位置出しを
行うためのものであるから、検出精度が荒く(パーフォ
レーションエッジしか検出できない)、速度検出期間を
細かく前後させることはできない。この種の給送センサ
に代えて、例えばフィルム給送に応じて回転する回転体
を設けるとともに、その回転量をエンコーダで精密に検
出するようにすれば、速度検出期間をきめ細かく前後さ
せることができ、上記の方法を実現できる。しかしなが
ら、このような検出機構はパーフォレーションセンサと
比べて構成が複雑でかつ高価であり、カメラのコストダ
ウンを優先すると採用し難い。本実施形態では、高価な
検出機構を用いずに、簡単かつ廉価な検出機構で給送速
度の相違に起因する不都合を抑制でき、以てコストダウ
ンに寄与する。
【0025】図9は上述の写し込み動作をソフト的に実
現するための処理手順を示している。このプログラムは
CPU2にて実行されるもので、撮影後のフィルム1駒
給送時の動作を示している。ステップS1で1駒給送開
始の準備が整ったと判断されると、ステップS2でバッ
テリチェック回路7により電源電圧を検出し、ステップ
S3でフィルム撮影可能駒数を認識する。この撮影可能
駒数は、DX接点9を用いてパトローネのDXコードか
ら読み込んだフィルム情報に含まれる。またステップS
4では給送されている駒の駒番号を認識する。これは、
周知のフィルムカウンタの値から判別可能である。さら
にステップS5では温度センサ8から現在の環境温度を
読み取る。
【0026】ステップS6では、ステップS2〜S5で
得た各物理量に対応する補正係数kv,kn,ktを図
7〜図9のテーブルからそれぞれ読み出し、上記(1)
式により補正係数kを算出する。
【0027】ステップS7では給送モータ4に通電して
1駒給送を開始し、同時にステップS8で給送センサ6
の電源をオンにしてパーフォレーション検出を開始させ
る。ステップS9では、図4に示したタイミングでパー
フォレーション1個分の給送に要した時間(t2−t
1)を計測し、(2)式により給送速度vを求めるとと
もに、(3)式により補正速度v’を求める。さらにス
テップS10で(4)式により写し込み周期Tを求め
る。その後、ステップS11で所定時間が経過するまで
待ち、ステップS12で上記求めた写し込み周期Tで写
し込みを開始する。
【0028】写し込み終了後、ステップS13で1駒分
の給送が完了するまで待ち、完了するとステップS14
で給送モータ4に逆通電ブレーキをかけ、さらにステッ
プS15でショートブレーキをかけてモータ4を停止さ
せ、これにより1駒給送処理の完了となる。なお、給送
量が1駒分に達したか否かは給送センサ6の出力から判
断する。
【0029】以上の実施形態において、写し込みモジュ
ール1が写し込み手段を、CPU2,バッテリチェック
回路7,温度センサ8およびDX接点9が検出手段を、
CPU2が速度計測手段,演算手段および制御手段をそ
れぞれ構成する。
【0030】以上では、複数の物理量にそれぞれ補正係
数を対応づけた複数のテーブルを用いたが、例えば図1
0に示すように、電源電圧と駒番号の組合せにに補正係
数を対応づけたテーブルを用いてもよい。これは電源電
圧と駒番号の組合せに限定されず、上述した物理量のう
ちのいずれか2つ以上の組み合わせが可能である。ま
た、着目する物理量は上述のうち1つでもよい。例えば
電源電圧に補正係数を対応づけたテーブルのみを用いて
補正を行ってもよい。特に、給送機構の構成によっては
温度変化による影響を受けない場合があるので、この場
合には環境温度に関するテーブルは用いないでもよい。
さらに給送速度に影響を与える物理量は上述のものに限
定されない。
【0031】−第2の実施形態− 図11〜図13により本発明の第2の実施形態を説明す
る。本実施形態は、フィルム1駒給送時に給送速度を2
回検出し、1回目の検出速度v1と2回目の検出速度v
2との速度比を求め、この速度比をも加味して次回の写
し込み周期Tを決定するものである。上記速度比は給送
速度の立ち上がりに応じた値となるため、これを用いて
次回の写し込み周期を決定することで上述と同様の作用
効果が得られる。以下、詳細に説明する。
【0032】図11および図12において、まず先の実
施形態と同様に、給送センサ出力の第1回目の立ち下が
り時点t1から次の立ち上がり時点t2までの時間(t
2−t1)を計時し、上記(1)式によってフィルム給
送速度を求める。本実施形態では、このようにして求め
た給送速度を1回目の検出速度v1とする。つまり、 v1=L/(t2−t1)・・・(5) となる。
【0033】写し込み開始後、給送センサ出力の第3回
目の立ち下がり時点から次の立ち上がり時点までの時間
(t4−t3)に基づいて2回目のフィルム給送速度、
すなわち実際の写し込み時の給送速度v2を次式により
算出する。 v2=L/(t4−t3)・・・(6) その後、上記算出した給送速度v1,v2の比(v2/
v1)を、次回写し込み時の補正係数kとしてメモリ1
0に格納する。
【0034】次に、写し込み周期Tの演算方法について
説明する。写し込み周期Tの演算には、前回の1駒給送
時に求めた補正係数kを使用する。まず、給送速度v1
が求められた時点で、前回の補正係数kをメモリ10か
ら読み出し、今回の写し込み時の給送速度(予測値)
v’を v’=k×v1・・・(7) により求める。つまりv’は、今回の給送速度が前回と
ほぼ同様の立ち上がり方をすると仮定した上での予測値
である。そして、このv’に基づいて次式により写し込
み周期Tを求める。 T=K×L/v’・・・(8) Kは、v1とv2とが等しい場合の係数を表す。
【0035】なお(8)式を変形すると、 T=K×L/(k×v)=(K/k)×(t2−t1) となるので、(K/k)×(t2−t1)からTを求め
てもよい。この場合も(t2−t1)が給送速度情報に
相当する。
【0036】ところで、フィルムの第1駒目の撮影はフ
ィルム装填直後の撮影であり、そのときの撮影環境はフ
ィルム交換前の撮影環境と大きく異なっている可能性が
高い。このためフィルム交換前に記憶されている補正係
数kを写し込み周期の演算に用いることはできず、フィ
ルム交換に伴って記憶値をリセットすることが望まし
い。この場合、第1駒目の写し込み周期の演算には予め
定められた補正係数kを用いることになる。
【0037】以上のように本実施形態では、写し込み前
と写し込み時のフィルム給送速度の比を求めて記憶し、
次回の写し込み時にその記憶値に基づいて給送速度を補
正し、補正された給送速度に基づいて写し込み周期を求
めるようにしたので、フィルム給送速度が2回連続して
ほぼ同様の立ち上がり方をするとすれば、先の実施形態
と同様に見難い写し込みデータとなることを防止でき
る。ここで、例えば電源電圧は前回撮影時と今回撮影時
とで大きく変わることはなく、給送駒の駒番号は前回よ
りも1多いだけであるから、給送速度が前回とほぼ同様
の立ち上がり方をする可能性は極めて高く、本実施形態
の方法を用いる効果は大きい。また先の実施形態で用い
たようなテーブルを予めメモリに記憶させる必要がない
ので、テーブル作成および格納に要する工数を省けると
いう利点もある。
【0038】図13は上述の写し込み動作を実現するた
めのフローチャートであり、図9と同様のステップには
同一のステップ番号を付す。このプログラムはCPU2
にて実行されるもので、撮影後のフィルム1駒給送時の
動作を示すものである。ステップS1で給送準備が整う
と、ステップS21で第1駒目の給送か否かを判定す
る。第1駒目でない場合には、前回求めた補正係数kが
メモリ10に格納されている筈であり、これをステップ
S22でメモリ10から読み出す。一方、第1駒目の場
合には、前回の補正係数kが存在しないため、予め定め
た補正係数kをメモリ10から読み込む。
【0039】ステップS9’では上記(5)式により1
回目の給送速度v1を求めるとともに、(7)式により
給送速度v’を求める。ステップS10’では(8)式
により写し込み周期Tを求める。写し込み開始後、ステ
ップS24で(6)式により2回目の給送速度v2を求
める。給送停止後、ステップS25で1回目および2回
目の給送速度の速度比(v1/v2)を求め、ステップ
S26で速度比(v1/v2)を次回の補正係数として
メモリ10に格納する。
【0040】以上では、第1駒目の写し込み周期の演算
には予め定めた補正係数kを用いるようにしたが、フィ
ルム初期給送の段階で補正係数kを求めて記憶し、その
補正係数kを第1駒目の写し込み周期の演算に用いるよ
うにしてもよい。これを実現するためのフローを図14
に示す。
【0041】図14において、ステップS31でフィル
ムパトローネがカメラに装填されたことが検出される
と、ステップS32で給送モータ4に通電してフィルム
初期給送を開始するとともに、ステップS33で給送セ
ンサ6によるパーフォレーション検出を開始する。ステ
ップS34では、第1駒目よりも1駒分先端側の領域
(以下、0駒目と呼ぶ)が撮影位置に位置出しされたか
否かを給送センサ6の出力から判定し、ステップS34
が肯定されるとステップS35で給送モータ4を停止す
る。
【0042】その後、ステップS36再度給送モータ4
に通電してフィルム給送を開始させ、上記図11で説明
したと同様のタイミングで1回目および2回目の給送速
度v1,v2を計測する(ステップS37,S38)。
ステップS39で1駒分の給送完了と判断されると、ス
テップS40で給送モータ4に逆通電ブレーキをかけ、
次いでステップS41でショートブレーキをかけてモー
タ4を停止させる。この時点で第1駒目が撮影可能な位
置に位置出しされたことになる。ステップS42では、
ステップS37,S38で計測された給送速度の比(v
1/v2)を求め、ステップS43でこれを補正係数k
としてメモリ10に格納する。この補正係数kが第1駒
目の写し込み周期の演算に用いられることになる。この
場合、図13のステップS21,23は不要となる。
【0043】なお以上では、2回目の検出速度v2を写
し込みの最中に計測する例を示したが、写し込み時と同
等の速度が検出できればよく、安定期であれば写し込み
後の給送速度を計測してv2としてもよい。
【0044】
【発明の効果】請求項1〜7の発明によれば、フィルム
給送速度に影響を与える物理量を検出し、物理量に補正
係数を対応づけたテーブルから上記検出された物理量に
対応する補正係数を読み出し、計測された給送速度情報
と、読み出された補正係数とに基づいて写し込みの際の
制御値を演算するようにしたので、フィルム給送速度の
相違に起因する写し込み不良を最小限に抑制できる。請
求項8〜9の発明によれば、1駒給送開始後、写し込み
前の給送速度情報および写し込み開始後の給送速度情報
をそれぞれ計測し、写し込み前の給送速度情報と写し込
み開始後の給送速度情報とに基づいて補正係数を算出し
て記憶し、次回の1駒給送開始後、写し込み前に計測さ
れた給送速度情報と、記憶されている補正係数とに基づ
いて当該写し込みに係る制御値を演算するようにしたの
で、上述と同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態におけるカメラの写し込み装置の制
御系を示すブロック図。
【図2】写し込み関連機構とフィルムとの位置関係を説
明する図。
【図3】写し込みデータの3例を示す図。
【図4】フィルム給送速度の検出およびデータ写し込み
のタイミングを説明する図。
【図5】1駒給送時におけるフィルム給送速度の変化と
速度検出時期,写し込み時期との関係を示す図。
【図6】電源電圧に補正係数を対応づけたテーブルの一
例を示す図。
【図7】駒番号に補正係数を対応づけたテーブルの一例
を示す図。
【図8】環境温度に補正係数を対応づけたテーブルの一
例を示す図。
【図9】第1の実施形態における写し込み処理の手順を
示すフローチャート。
【図10】電源電圧と駒番号の組合せに補正係数を対応
づけたテーブルの一例を示す図。
【図11】1回目および2回目のフィルム給送速度の検
出およびデータ写し込みのタイミングを説明する図。
【図12】1駒給送時におけるフィルム給送速度の変化
と1回目,2回目の速度検出時期および写し込み時期と
の関係を示す図。
【図13】第2の実施形態における写し込み処理の手順
を示すフローチャート。
【図14】他の実施形態における写し込み処理の手順を
示すフローチャート。
【符号の説明】
1 写し込みモジュール 2 CPU 3 点灯回路 4 給送モータ 5 駆動回路 6 給送センサ 7 バッテリチェック回路 8 温度センサ 9 DX接点 10 メモリ 11 スイッチ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影フィルムの1駒給送時にフィルムに
    データを写し込む写し込み手段と、 前記1駒給送開始後、写し込み開始に先立ってフィルム
    給送速度に相関する給送速度情報を計測する速度計測手
    段と、 前記計測された給送速度情報に基づいて前記写し込み手
    段を制御するための制御値を演算する演算手段と、 前記演算された制御値で前記写し込み手段を制御する制
    御手段とを備えたデータ写し込み装置において、 前記フィルム給送速度に影響を与える物理量を検出する
    検出手段を備え、 前記演算手段は、前記物理量に補正係数を対応づけたテ
    ーブルから前記検出された物理量に対応する補正係数を
    読み出し、前記計測された給送速度情報と、前記読み出
    された補正係数とに基づいて前記制御値を演算すること
    を特徴とするデータ写し込み装置。
  2. 【請求項2】 前記物理量は電源電圧であることを特徴
    とする請求項1に記載のデータ写し込み装置。
  3. 【請求項3】 前記物理量はフィルムの撮影可能枚数で
    あることを特徴とする請求項1に記載のデータ写し込み
    装置。
  4. 【請求項4】 前記物理量は、フィルムのパトローネ軸
    への巻付量に応じた値であることを特徴とする請求項1
    に記載のデータ写し込み装置。
  5. 【請求項5】 前記物理量は環境温度であることを特徴
    とする請求項1に記載のデータ写し込み装置。
  6. 【請求項6】 前記検出手段は少なくとも2以上の物理
    量を検出し、前記テーブルは、少なくとも前記2以上の
    物理量に前記補正係数を対応づけて成り、前記演算手段
    は、前記テーブルから前記検出された2以上の物理量に
    対応する補正係数を読み出し、前記計測された給送速度
    情報と、前記読み出された補正係数とに基づいて前記制
    御値を演算することを特徴とする請求項1に記載のデー
    タ写し込み装置。
  7. 【請求項7】 前記2以上の物理量は、電源電圧,フィ
    ルムの撮影可能枚数,フィルムのパトローネからの引き
    出し量に応じた物理量および環境温度の少なくともいず
    れか2つであることを特徴とする請求項6に記載のデー
    タ写し込み装置。
  8. 【請求項8】 撮影フィルムの1駒給送時にフィルムに
    データを写し込む写し込み手段と、 前記1駒給送開始後、写し込み開始に先立ってフィルム
    給送速度に相関する給送速度情報を計測する速度計測手
    段と、 前記計測された給送速度情報に基づいて前記写し込み手
    段を制御するための制御値を演算する演算手段と、 前記演算された制御値で前記写し込み手段を制御する制
    御手段とを備えたデータ写し込み装置において、 前記速度計測手段は、前記1駒給送開始後、写し込み前
    の給送速度情報および写し込み開始後の給送速度情報を
    それぞれ計測し、 前記演算手段は、前記写し込み前の給送速度情報と前記
    写し込み開始後の給送速度情報とに基づいて補正係数を
    算出して記憶し、次回の1駒給送開始後、写し込み前に
    計測された給送速度情報と、前記記憶されている補正係
    数とに基づいて当該写し込みに係る前記制御値を演算す
    ることを特徴とするデータ写し込み装置。
  9. 【請求項9】 フィルム装填後の初期給送において、フ
    ィルムの第1駒目よりも少なくとも1駒分前の箇所が撮
    影可能位置に位置出しされた状態でフィルム給送をいっ
    たん停止して再度フィルム給送を開始し、前記速度計測
    手段は、前記再度のフィルム給送開始から1駒分検出さ
    れるまでの間に前記給送速度情報を2回計測し、前記演
    算手段は、前記2回の計測で得られた給送速度情報に基
    づいて補正係数を算出して記憶することを特徴とする請
    求項8に記載のデータ写し込み装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE102015006278B4 (de) 2015-05-15 2021-09-09 Alexander Schluttig Selbstdesinfizierender Geruchsverschluss

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