JP2003055958A - 鋼管矢板の継手の遮水構造およびその施工法 - Google Patents

鋼管矢板の継手の遮水構造およびその施工法

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JP2003055958A JP2002157143A JP2002157143A JP2003055958A JP 2003055958 A JP2003055958 A JP 2003055958A JP 2002157143 A JP2002157143 A JP 2002157143A JP 2002157143 A JP2002157143 A JP 2002157143A JP 2003055958 A JP2003055958 A JP 2003055958A
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孝正 真坂
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光正 猪俣
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鋼管矢板の継手の施工に際しパイプ底部の掘
削、洗浄・排土を容易にするとともにパイプが長尺の場
合でもパイプ底部まで充填材を充分に充填することがで
きる継手の遮水構造およびその施工法を提供する。 【解決手段】 鋼管矢板の一方の鋼管(B)には鋼管に
沿って延長するCT形鋼(2)が固定され、他方の鋼管
(A)にはCT形鋼挿入溝(4)が長手方向に形成され
たパイプ(3)が該鋼管に沿って延長するようにして固
定され、CT形鋼(2)がパイプ(3)内に収容されて
なる継手の施工法において、CT形鋼挿入溝(4)から
パイプ(3)の内部空間(7)への水および泥土の流入
を遮断する手段として遮水板(14)をCT形鋼(2)
に設け、CT形鋼(2)をパイプ(3)内に挿入するこ
とにより内部空間(7)への水および泥土の流入を遮断
した後、内部空間(7)内の水を排水し、次いで内部空
間(7)内にアスフアルト混合物、モルタル等の充填材
(8)を充填する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼管矢板の継手の
遮断構造と施工法およびこの施工法によって施工された
継手に関し、特にCT形鋼とパイプを組合せた型の鋼管
矢板の継手の施工法とこの施工法により施工された継手
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来埋立地の護岸、防波堤等を構築する
手段の一つに、複数本の鋼管を並列に連続して打設する
ことにより構成する二重鋼管矢板構造が使用されてい
る。鋼管矢板の隣合う鋼管を相互に接続する継手とし
て、図25の平面図に示すように、隣合う1対の鋼管
A,Bの対向面側において一方の鋼管Bには該鋼管に沿
って延長するCT形鋼aが溶接固定され、他方の鋼管A
にはCT形鋼挿入溝cが長手方向に形成されたパイプb
が該鋼管Aに沿って延長するようにして溶接固定され、
CT形鋼aがパイプb内に収容されてなる型のものであ
る。この継手を施工するに際しては、このパイプb内の
土砂を掘削し洗浄し外部に排土した後パイプb内にモル
タル等の充填材dを流し込むことにより、CT形鋼aを
パイプbに対し固定するとともに鋼管A,B間を止水す
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この鋼管矢板の継手に
おいては、パイプbとCT形鋼aとの間に隙間eが空い
ているので、継手の施工に際しCT形鋼aをパイプb内
に挿入する工程の間およびその後のパイプb底部の掘
削、洗浄工程の間にこの隙間eから周辺の泥土および水
がパイプb内に流入し、パイプbの掘削、洗浄排土作業
の効果を著しく減少させるという欠点がある。また、ア
スフアルト混合物等の充填材dはパイプb内が水で満た
されている状態で投入されるので、充填材は水中を自由
落下する間に冷却し、固化が進行し、パイプの長さが約
30mを超える長尺のものとなると、充填材はパイプ下
部まで到達する以前に冷却固化してしまい、後続の充填
材がパイプ下部に到達することを妨げるためにパイプ下
部には充填材が充分に充填されず、遮水、止水およびC
T形鋼の固定が不完全になるという問題が発生する。
【0004】本発明は、上記従来の鋼管矢板の継手の問
題点にかんがみなされたものであって、継手の施工に際
しCT形鋼をパイプ内に挿入する工程の間およびその後
のパイプ底部の掘削、洗浄・排土工程の間に周辺の水お
よび泥土がパイプ内に流入することを防止することがで
きるとともに、パイプが長尺の場合でもパイプ底部まで
充填材を充分に充填することができる鋼管矢板の継手の
施工法およびこの施工法によって施工された継手を提供
しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の鋼管矢板の継手の施工法は、鋼管矢板の隣合う1対
の鋼管を接続する継手であって、該1対の鋼管の対向面
側において一方の鋼管には該鋼管に沿って延長するCT
形鋼が固定され、他方の鋼管にはCT形鋼挿入溝が長手
方向に形成されたパイプが該鋼管に沿って延長するよう
にして固定され、該CT形鋼が該パイプ内に収容されて
なる継手の施工法において、該CT形鋼挿入溝からCT
形鋼の板状先端部の外側の該パイプの内部空間への水お
よび泥土の流入を遮断する遮断手段を該CT形鋼または
該パイプの相方もしくはいずれか一方に設け、該CT形
鋼を該パイプ内に挿入することにより該パイプの該内部
空間への水および泥土の流入を遮断した後、該内部空間
内の水を排水し、次いで該内部空間内にアスフアルト混
合物、モルタル等の充填材を充填することを特徴とす
る。
【0006】該施工法の1態様においては、該遮断手段
は、該CT形鋼に固定されていることを特徴とする。
【0007】該施工法の1態様においては、該遮断手段
は、該CT形鋼の板状先端部の内側において該CT形鋼
の長手方向に延長するようにして該CT形鋼に取付けら
れた水膨潤ゴムであることを特徴とする。
【0008】該施工法の1態様においては、該水膨潤ゴ
ムの表面には所定の間隔をおいて複数の補強用ゴムシー
トまたは布状物が取付けられていることを特徴とする。
【0009】該施工法の1態様においては、該遮断手段
は、一端部が該CT形鋼の板状先端部の各端部に固定さ
れ、他端部が該CT形鋼の板状基部に取付けられ、該C
T形鋼の長手方向に延長する1対のゴムシートまたは布
状物からなる遮水シートと、該遮水シートと該CT形鋼
との間に形成された空間内にモルタル等の充填材を注入
するために挿入される充填材注入管を備えることを特徴
とする。
【0010】該施工法の1態様においては、該遮断手段
は、一端部が該CT形鋼の板状先端部の内側において該
板状先端部に固定され、他端部が該CT形鋼を該パイプ
内に挿入する際に折り曲げられて該パイプの内周面に圧
接される該CT形鋼の長手方向に延長する1対のゴム・
合成樹脂等の弾性体からなる遮水板を備えることを特徴
とする。
【0011】該施工法の1態様においては、該遮水板に
は長手方向に延長する1または複数のヒーター挿入孔が
形成されており、該ヒーター挿入孔には充填材の冷却防
止用ヒーターが挿入されていることを特徴とする。
【0012】該施工法の1態様においては、該遮水板の
該パイプ内周面に圧接される部分には長手方向に延長す
る水膨潤ゴムが取付けられていることを特徴とする。
【0013】該施工法の1態様においては、該遮水板の
該CT形鋼の該板状先端部に固定される部分には長手方
向に延長する鉄板が取付けられていることを特徴とす
る。
【0014】該施工法の1態様においては、該遮水板の
該パイプ内周面に圧接される部分を該CT形鋼の該板状
先端部に固定される部分よりも硬度の低い弾性体で形成
したことを特徴とする。
【0015】該施工法の1態様においては、該遮水板の
内部には布が埋設されていることを特徴とする。
【0016】該施工法の1態様においては、該CT形鋼
の該板状先端部の中央部外側には、該板状先端部の長手
方向に所定の間隙を設けて複数のCT形鋼移動防止用リ
プが取付けられていることを特徴とする。
【0017】該施工法の1態様においては、該遮断手段
は、一端部が該CT形鋼の板状基部に固定され、他端部
が該CT形鋼を該パイプ内に挿入する際に折り曲げられ
て該CT形鋼挿入溝付近の該パイプの外周面に圧接され
る該CT形鋼の長手方向に延長する1対のゴム・合成樹
脂等の弾性体からなる遮水板を備えることを特徴とす
る。
【0018】該施工法の1態様においては、該遮断手段
は、一端部が該CT形鋼挿入溝付近の該パイプの外周面
に固定され、他端部が該CT形鋼を該パイプ内に挿入す
る際に折り曲げられて該CT形鋼が固定された鋼管の外
周面に圧接される該パイプの長手方向に延長する1対の
ゴム・合成樹脂等の弾性体からなる遮水板を備えること
を特徴とする。
【0019】該施工法の1態様においては、該遮断手段
は、該CT形鋼の長手方向に延長するゴム・合成樹脂等
の弾性体からなる遮水板であって、該CT形鋼の板状先
端部の外側において該板状先端部に固定された固定部
と、該固定部の両端からそれぞれ二股状に延長する1対
の遮水部を備え、該遮水部はそれぞれ一方の先端部は該
CT形鋼を該パイプ内に挿入する際に該板状先端部の外
側に折り曲げられて該パイプの内周面に圧接され、他方
の先端部は該CT形鋼を該パイプ内に挿入する際に該板
状先端部の内側に折り曲げられて該パイプの内周面に圧
接される遮水板であることを特徴とする。
【0020】該施工法の1態様においては、該遮断手段
は、該パイプ内に挿入され、該パイプの内径より所定値
だけ小さい外径を有するとともに該パイプの該CT形鋼
挿入溝の幅よりも大きい幅の長手方向の溝を有する薄肉
円筒と、該薄肉円筒の該溝に沿う両端部から該溝内に突
出するようにして該両端部に固定された長手方向に延長
するゴム・合成樹脂等の弾性体からなる1対の遮水部材
であってその先端部間の間隔は該CT形鋼の板状基部の
幅よりも小さく形成された遮水部材とを備え、該CT形
鋼の板状基部が該1対の遮水部材の間に分け入るように
して該CT形鋼を該パイプ内に挿入することにより、該
薄肉円筒が拡開し、該遮水部材が該CT形鋼の板状基部
と該パイプの内周面に圧接されることを特徴とする。
【0021】該施工法の1態様においては、鋼管矢板の
隣合う1対の鋼管を接続する継手であって、該1対の鋼
管の対向面側において一方の鋼管には該鋼管に沿って延
長するCT形鋼が固定され、他方の鋼管には1対のL形
鋼のそれぞれ一方の脚部が固定され、他方の脚部が相互
に接近する方向に延長することによりCT形鋼挿入溝が
長手方向に形成されるようにして該鋼管に沿って延長す
るように配置され、該CT形鋼が該1対のL形鋼によっ
て形成される内部空間内に収容されてなる継手の施工法
において、該CT形鋼挿入溝からCT形鋼の板状先端部
の外側の該1対のL形鋼の内部空間への水および泥土の
流入を遮断する遮断手段を該CT形鋼または該L形鋼の
いずれかに設け、該CT形鋼を該1対のL形鋼の内部空
間内に挿入することにより該1対のL形鋼の該内部空間
への水および泥土の流入を遮断した後、該内部空間内の
水を排水し、次いで該内部空間内にアスフアルト混合
物、モルタル等の遮水材料を充填することを特徴とす
る。
【0022】該施工法の1態様においては、鋼管矢板の
隣合う1対の鋼管を接続する継手であって、該1対の鋼
管の対向面側において一方の鋼管には1対の第1のL形
鋼のそれぞれ一方の脚部が所定の間隔をおいて固定さ
れ、他方の脚部が相互に離間する方向に延長するように
して配置され、他方の鋼管には1対の第2のL形鋼のそ
れぞれ一方の脚部が該一方の鋼管に固定された該第1の
L形鋼の相互に離間する方向に延長する脚部の両端間の
距離よりも大きい所定の間隔をおいて固定され、他方の
脚部が相互に接近する方向に延長することにより第1L
形鋼挿入溝が長手方向に形成されるようにして該鋼管に
沿って延長するように配置され、該第1のL形鋼が該第
2のL形鋼によって形成される内部空間内に収容されて
なる継手の施工法において、該第1L形鋼挿入溝から該
第2のL形鋼の内部空間への水および泥土の流入を遮断
する遮断手段を該第1のL形鋼または該2のL形鋼のい
ずれかに設け、該第1のL形鋼を該第2のL形鋼の内部
空間内に挿入することにより該第2のL形鋼の該内部空
間への水および泥土の流入を遮断した後、該内部空間内
の水を排水し、次いで該内部空間内にアスフアルト混合
物、モルタル等の遮水材料を充填することを特徴とす
る。
【0023】本発明の一側面においては、鋼管矢板の隣
合う1対の鋼管を接続する継手であって、該1対の鋼管
の対向面側において一方の鋼管には該鋼管に沿って延長
するCT形鋼が固定され、他方の鋼管にはCT形鋼挿入
溝が長手方向に形成されたパイプが該鋼管に沿って延長
するようにして固定され、該CT形鋼が該パイプ内に収
容されてなる継手において、該CT形鋼挿入溝からCT
形鋼の板状先端部の外側の該パイプの内部空間への水お
よび泥土の流入を遮断する遮断手段を該CT形鋼の板状
先端部の内側に設けるとともに該パイプの内部空間内に
アスフアルト、モルタル等の充填材を充填したことを特
徴とする鋼管矢板の継手の遮断構造が提供される。
【0024】該継手の遮断構造の1態様において、該遮
断手段は、該CT形鋼の板状先端部の内側において該C
T形鋼の長手方向に延長するようにして該CT形鋼に取
付けられた水膨潤ゴムであることを特徴とする。
【0025】該継手の遮断構造の1態様において、該水
膨潤ゴムの表面には所定の間隔をおいて複数の補強用ゴ
ムシートまたは布状物が取付けられていることを特徴と
する。
【0026】該継手の遮断構造の1態様において、該遮
断手段は、一端部が該CT形鋼の板状先端部の各端部に
固定され、他端部が該CT形鋼の板状基部に取付けら
れ、該CT形鋼の長手方向に延長する1対のゴムシート
または布状物からなる遮水シートを備えることを特徴と
する。
【0027】該継手の遮断構造の1態様において、該遮
断手段は、一端部が該CT形鋼の板状先端部の内側にお
いて該板状先端部に固定され、他端部が折り曲げられて
該パイプの内周面に圧接された該CT形鋼の長手方向に
延長する1対のゴム・合成樹脂等の弾性体からなる遮水
板を備えることを特徴とする。
【0028】該継手の遮断構造の1態様においては、該
遮水板には長手方向に延長する1または複数のヒーター
挿入孔が形成されており、該ヒーター挿入孔には充填材
の冷却防止用ヒーターが挿入されていることを特徴とす
る。
【0029】該継手の遮断構造の1態様においては、該
遮水板の該パイプ内周面に圧接される部分には長手方向
に延長する水膨潤ゴムが取付けられていることを特徴と
する。
【0030】該継手の遮断構造の1態様においては、該
遮水板の該CT形鋼の該板状先端部に固定される部分に
は長手方向に延長する鉄板が取付けられていることを特
徴とする。
【0031】該継手の遮断構造の1態様においては、該
遮水板の該パイプ内周面に圧接される部分を該CT形鋼
の該板状先端部に固定される部分よりも硬度の低い弾性
体で形成したことを特徴とする。
【0032】該継手の遮断構造の1態様においては、該
遮水板の内部には布が埋設されていることを特徴とす
る。
【0033】該継手の遮断構造の1態様においては、該
CT形鋼の該板状先端部の中央部外側には、該板状先端
部の長手方向に所定の間隙を設けて複数のCT形鋼移動
防止用リプが取付けられていることを特徴とする。
【0034】該継手の遮断構造の1態様において、該遮
断手段は、一端部が該CT形鋼の板状基部に固定され、
他端部が折り曲げられて該CT形鋼挿入溝付近の該パイ
プの外周面に圧接された該CT形鋼の長手方向に延長す
る1対のゴム・合成樹脂等の弾性体からなる遮水板を備
えることを特徴とする。
【0035】該継手の遮断構造の1態様において、該遮
断手段は、一端部が該CT形鋼挿入溝付近の該パイプの
外周面に固定され、他端部が該CT形鋼を該パイプ内に
挿入する際に折り曲げられて該CT形鋼が固定されたパ
イプの外周面に圧接される該パイプの長手方向に延長す
る1対のゴム・合成樹脂等の弾性体からなる遮水板を備
えることを特徴とする。
【0036】該継手の遮断構造の1態様において、該遮
断手段は、該CT形鋼の長手方向に延長するゴム・合成
樹脂等の弾性体からなる遮水板であって、該CT形鋼の
板状先端部の外側において該板状先端部に固定された固
定部と、該固定部の両端からそれぞれ二股状に延長する
1対の遮水部を備え、該遮水部はそれぞれ一方の先端部
は該板状先端部の外側に折り曲げられて該パイプの内周
面に圧接され、他方の先端部は該板状先端部の内側に折
り曲げられて該パイプの内周面に圧接された遮水板であ
ることを特徴とする。
【0037】該継手の遮断構造の1態様において、該遮
断手段は、該パイプ内に挿入され、該パイプの該CT形
鋼挿入溝の幅よりも大きい幅の長手方向の溝を有する薄
肉円筒と、該薄肉円筒の該溝に沿う両端部から該溝内に
突出するようにして該両端部に固定された長手方向に延
長するゴム・合成樹脂等の弾性体からなる1対の遮水部
材であってその先端部間の間隙内に該CT形鋼の板状基
部を挟持した遮水部材とを備え、該遮水部材が該CT形
鋼の板状基部と該パイプの内周面に圧接されていること
を特徴とする。
【0038】該継手の遮断構造の1態様において、鋼管
矢板の隣合う1対の鋼管を接続する継手であって、該1
対の鋼管の対向面側において一方の鋼管には該鋼管に沿
って延長するCT形鋼が固定され、他方の鋼管には1対
のL形鋼のそれぞれ一方の脚部が固定され、他方の脚部
が相互に接近する方向に延長することによりCT形鋼挿
入溝が長手方向に形成されるようにして該鋼管に沿って
延長するように配置され、該CT形鋼が該1対のL形鋼
によって形成される内部空間内に収容されてなる継手に
おいて、該CT形鋼挿入溝からCT形鋼の板状先端部の
外側の該1対のL形鋼の内部空間への水および泥土の流
入を遮断する遮断手段を該CT形鋼または該L形鋼のい
ずれかに設けるとともに該内部空間内にアスフアルト混
合物、モルタル等の遮水材料を充填することを特徴とす
る。
【0039】該継手の遮断構造の1態様において、鋼管
矢板の隣合う1対の鋼管を接続する継手であって、該1
対の鋼管の対向面側において一方の鋼管には1対の第1
のL形鋼のそれぞれ一方の脚部が所定の間隔をおいて固
定され、他方の脚部が相互に離間する方向に延長するよ
うにして配置され、他方の鋼管には1対の第2のL形鋼
のそれぞれ一方の脚部が該一方の鋼管に固定された該第
1のL形鋼の相互に離間する方向に延長する脚部の両端
間の距離よりも大きい所定の間隔をおいて固定され、他
方の脚部が相互に接近する方向に延長することにより第
1L形鋼挿入溝が長手方向に形成されるようにして該鋼
管に沿って延長するように配置され、該第1のL形鋼が
該第2のL形鋼によって形成される内部空間内に収容さ
れてなる継手において、該第1L形鋼挿入溝から該第2
のL形鋼の内部空間への水および泥土の流入を遮断する
遮断手段を該第1のL形鋼または該2のL形鋼のいずれ
かに設けるとともに該内部空間内にアスフアルト混合
物、モルタル等の遮水材料を充填することを特徴とす
る。
【0040】
【作用】本発明の施工法によれば、CT形鋼挿入溝から
CT形鋼の板状先端部の外側のパイプの内部空間への水
および泥土の流入を遮断する遮断手段をCT形鋼または
パイプのいずれかに設け、CT形鋼をパイプ内に挿入す
ることによりパイプの該内部空間への水および泥土の流
入を遮断した後パイプの内部空間内の掘削、洗浄、排土
を行ない、次いで水を排水した後該内部空間内にアスフ
アルト混合物、モルタル等の充填材を充填するようにし
たので、継手の施工に際しCT形鋼をパイプ内に挿入す
る工程の間およびその後のパイプ底部の掘削、洗浄、排
土工程の間に周辺の水および泥土がパイプ内に流入する
ことを防止することができるので、掘削、洗浄作業の能
率を著しく向上させることができる。また、パイプ内に
水が実質的に存在しない状態でアスフアルト混合物、モ
ルタル等の充填材を投入することができるので、充填材
がパイプ底部に到達するまでに冷却固化することがな
く、パイプが長尺の場合でもパイプ底部まで充填材を充
分に充填することができ、充填材の効果を充分に発揮す
ることができる。
【0041】
【発明の実施の形態】以下添付図面を参照して、本発明
の実施の形態について詳述する。図1および図2は本発
明の1実施形態を示す平面図で、図1はパイプ内への水
および泥土の流入を遮断する前の状態を示す図、図2は
施工完了後の継手の状態を示す図である。
【0042】鋼管矢板の隣合う1対の鋼管A、Bを接続
する継手1において、該1対の鋼管A,Bの対向面側に
おいて一方の鋼管Bには該鋼管に沿って延長し、板状基
部2aとその先端部においてT字形に直交するようにし
て延長する板状先端部2bからなるCT形鋼2がその板
状基部2aの端部において溶接固定され、他方の鋼管A
にはCT形鋼挿入溝4が長手方向に形成されたパイプ3
が、該CT形鋼挿入溝4が鋼管Bに面するようにして鋼
管Aに沿って延長するようにして配置されて溶接固定さ
れ、CT形鋼2はその板状基部2aがCT形鋼挿入溝4
に挿入されるようにしてパイプ3内に収容される。
【0043】CT形鋼2の板状先端部2bの内側にはC
T形鋼2の長手方向に延長するようにして1対の板状の
水膨潤ゴム5がCT形鋼2の板状先端部2bの両内側面
および板状基部2aの先端部側の両側面に接着などの手
段により取付けられている。また、水膨潤ゴム5の表面
には所定の間隔をおいて複数のゴムまたは布状物からな
る補強用シート6が長手方向に延長するようにして接着
などの手段により取付けられている。水膨潤ゴム5と補
強用シート6は、CT形鋼挿入溝4からCT形鋼2の板
状先端部2bの外側のパイプ3の内部空間7への水およ
び泥土の流入を遮断する遮断手段を構成する。
【0044】この継手1を施行するには、まず鋼管Aを
打設した後、鋼管Bを、CT形鋼2の板状基部2aがパ
イプ3のCT形鋼挿入溝4に挿入されるようにして吊降
ろすことによってCT形鋼2がパイプ3内に収容される
状態で打設する。その際水膨潤ゴム5はパイプ3内に充
満している水と接触することにより膨張し、図2に示す
ように、補強用シート6がパイプ3の内周面に圧接す
る。これによってCT形鋼挿入溝4からCT形鋼2の内
部空間7への水および泥土の流入が遮断される。
【0045】次に、パイプ3の内部空間7内の水をポン
プ(図示せず)によって汲み出すことにより内部空間7
内の水を排水し、内部空間7をドライの状態とする。次
に必要によりパイプ3の底部の泥土を掘削し、パイプ3
の底部を洗浄した後再度、滞水している残留水をポンプ
によって汲み出した後、内部空間7内にコンクリート、
モルタル、砂、粘土、アスフアルト混合物等の充填材8
を充填し、養生することにより施工を完了する。
【0046】この施工法においては、充填材8としてコ
ンクリートを充填する場合に、コンクリートは板状先端
部2bの外側の内部空間7にのみ充填され、パイプ3の
CT形鋼挿入溝4側には充填されないので、コンクリー
トがCT形鋼挿入溝4とCT形鋼2の板状基部2aの間
の隙間から流出することはない。また、施工後にコンク
リート充填材にひび割れが生じたとしても、水膨潤ゴム
5による遮水性は損なわれないので、このひび割れを伝
って保有水が埋立地側から海側に浸出するおそれもな
い。
【0047】図3および図4は、本発明の他の実施形態
を示す平面図であり、図3はパイプ内への水および泥土
の流入を遮断する前の状態を示す図、図4は施工完了後
の継手の状態を示す図である。なお図3以降の実施形態
において、図1および図2の実施形態と同一の構成要素
は同一符号で示し、説明を省略する。
【0048】本実施形態においては、遮断手段は、一端
部がCT形鋼2の板状先端部2bの各端部にボルト止め
等の手段により固定され、他端部がCT形鋼2の板状基
部2aのパイプ3の内側に配置される部分にボルト止め
等の手段により固定され、CT形鋼2の長手方向に延長
する1対のゴムシートまたは布状物からなる遮水シート
9と、この遮水シート9とCT形鋼2との間に形成され
た2つの空間10内にモルタル等の充填材を注入するた
めに挿入される1対の充填材注入管11を備える。遮水
シート9はパイプ3内に挿入後拡開できるように蛇腹状
に形成されている。
【0049】施工に際しては、まず鋼管Aを打設した
後、予め遮水シート9がCT形鋼2に固定された鋼管B
を、CT形鋼2の板状基部2aがパイプ3のCT形鋼挿
入溝4に挿入されるようにして吊降ろすことによってC
T形鋼2がパイプ3内に収容される状態で打設する。次
に、充填材注入管11をその下端の注入口がパイプ3の
下部に達するまで空間10内に吊降ろし、モルタル等の
充填材12を注入しながら充填材注入管11を徐々に引
き上げることにより、空間10内に充填材12を充填す
る。これにより遮水シート9が拡開し、その外側面がパ
イプ3の内周面に圧接され、CT形鋼挿入溝4からCT
形鋼板状先端部2bの外側の内部空間7への水および泥
土の流入が遮断される。
【0050】次いで図1、図2の実施形態と同様に内部
空間7内の排水、パイプ底部の掘削、洗浄および充填材
8の充填を行ない継手1の施工を完了する。
【0051】図5は本発明の他の実施形態の施工完了時
の状態を示す平面図であり、図6および図7はこの実施
形態に使用する遮水板の例を示す部分平面図である。
【0052】本実施形態においては、遮断手段は、一端
部がCT形鋼2の板状先端部2bの内側においてボルト
13により板状先端部2bに固定され、他端部がCT形
鋼2をパイプ3内に挿入する際に折り曲げられてパイプ
3の内周面に圧接されるCT形鋼2の長手方向に延長す
る1対のゴム・合成樹脂等の弾性体からなる遮水板14
を備える。
【0053】図6に示すように、遮水板14の先端部1
4aはボルト止めされる固定部14bとほぼ同じ厚みを
有し固定部14bの端部からCT形鋼2と反対側に約6
0度傾斜している。先端部14aの内側には先端部14
aをさらに内側に折り曲げることによって生じる反発力
をパイプ3内への挿入に支障のない程度に調節するため
の曲げ反発力調節溝14cが長手方向に延長するように
して形成されている。なお、遮水板14の海底に面する
下端部は、めくれないように沓等のガイド板(図示せ
ず)を装着しておくことが望ましい。
【0054】この継手を施工する場合は、鋼管Aを打設
した後、予めCT形鋼2に遮水板14がボルト止めされ
た鋼管Bを、CT形鋼2がパイプ3内に収容されるよう
にし、かつ遮水板14の各先端部14aが内側に折り曲
げられるようにして打設する。折り曲げられた遮水板1
4の先端部14aがパイプ3の内周面に圧接されること
によりCT形鋼挿入溝4からCT形鋼板状先端部2bの
外側の内部空間7への水の流入が遮断される。
【0055】次いで図1、図2の実施形態と同様に内部
空間7内の排水、パイプ底部の掘削、洗浄および充填材
8の充填を行ない、継手1の施工を完了する。
【0056】図8は図5に示す実施形態の1変更実施形
態を示す部分平面図である。この実施形態において、遮
水板14にはボルト13の両側に1側が板状先端部2b
に開放し遮水板14の長手方向に延長する1対のヒータ
ー挿入孔40が形成されており、これらのヒーター挿入
孔40にはアスフアルト混合物等の充填材の冷却防止用
棒状電熱ヒーター42が挿入されている。棒状電熱ヒー
ター42としてはたとえば水や油の加熱に使用される投
げ込みヒーター等公知の部材を使用することができる。
充填材としてアスフアルト混合物を使用する場合はアス
フアルト混合物を通常120℃前後に加熱して充填する
が、充填時に周囲への放熱によりその温度が低下し、流
動性が悪くなる結果パイプの内部全体にアスフアルト混
合物が行き渡らない可能性が生じる。棒状電熱ヒーター
に通電し板状先端部2bを加熱してアスフアルト混合物
を加熱することによりこのようなアスフアルト混合物の
冷却硬化による充填不備発生のおそれをなくすることが
できる。
【0057】図9は図5に示す実施形態の1変更実施形
態を示す部分平面図である。この実施形態において、遮
水板14の先端部14aのパイプ内周面に圧接される面
には、遮水板14の長手方向に延長する水膨潤ゴム44
が貼り付けられている。必要により、遮水板14の固定
部14bと板状先端部2bとの間にも水膨潤ゴム46を
介在させるようにしてもよい。先端部14aに水膨潤ゴ
ム44を貼り付けることにより、遮水板14の先端部1
4aを折り曲げてパイプ3の内周面に圧接したときの遮
水効果を高めることができる。
【0058】図10は図5に示す実施形態の1変更実施
形態を示す部分平面図である。この実施形態において、
遮水板14のCT形鋼板状先端部2bに固定される固定
部14bには、遮水板14の長手方向に延長する鉄板4
8が熱融着等の手段により取り付けられている。この実
施形態においては、鉄板48を取り付けることにより遮
水板14の固定部14bが補強されているので固定部1
4bの弾性体の厚みを大幅に小さくするこができ、これ
によって図示のように固定部14bの全体の厚みを小さ
くすることができる。この構成により、先端部14aが
折り曲げられてパイプ3の内周面に圧接されたときに固
定部14bと先端部14aの間に形成される空間を大き
くとることができ、設置スペースの都合上CT形鋼の板
状基部2aの長さが比較的に短い設計においても、折り
曲げられた遮水板14が偏平にならずに最大の遮水効果
を挙げるために充分な湾曲度で折れ曲がることができ
る。
【0059】図11は図5に示す実施形態の1変更実施
形態を示す部分平面図である。この実施形態において、
遮水板14の先端部(パイプ内周面に圧接される部分)
14aの弾性体は固定部14bの弾性体よりも硬度の低
い材料で構成されている。このため、たとえば固定部1
4bを硬度60°〜90°程度のゴムで構成し、先端部
14aを硬度40°〜70°程度のゴムで構成する。こ
の構成により、固定部14bは変形が少なく先端部14
aはパイプ内周面に馴染みやすくなり、遮水効果が向上
するとともに、先端部14aがCT形鋼挿入溝4から流
入する水の水圧により反転してパイプの内部空間7内に
入り込んだり、逆にCT形鋼挿入溝4から外部にはみ出
したりすることを防止する効果がある。
【0060】図12は図5に示す実施形態の1変更実施
形態を示す部分平面図である。この実施形態において、
遮水板14の内部にはたとえば厚さ1mm程度のポリエ
ステル平織り等の布50が遮水板14の先端部14aお
よび固定部14bにわたって長手方向に延長するように
して埋設されている。この構成により、遮水板14の変
形を布50によってある程度拘束するので、先端部14
aがCT形鋼挿入溝4から流入する水の水圧により反転
してパイプの内部空間7内に入り込んだり、逆にCT形
鋼挿入溝4から外部にはみ出したりすることを防止する
効果がある。
【0061】図13は図5に示す実施形態の1変更実施
形態を示す平面図、図14は図13のC−C矢視図であ
る。この実施形態においては、CT形鋼の板状先端部2
bの中央部外側には、板状先端部2bの長手方向に所定
の間隙53(図14)を設けて複数のCT形鋼移動防止
用リプ52が溶接固定されている。
【0062】この構成により、CT形鋼付鋼管Bを打設
する際にCT形鋼2のパイプ3内における振れを防止し
鋼管Bの打設を容易にする効果がある。また、遮水板1
4の折れ曲げ反力が大きい場合は、CT形鋼2がパイプ
内部空間7内に押されて充填材8の流入体積を小さく
し、遮水効果を低下させるおそれがあるが、CT形鋼移
動防止用リブ52を設けることによりCT形鋼2のパイ
プ内部空間7内への移動が制限されるので、充填材8を
充填するために充分なパイプ内部空間7を確保すること
ができる。なお、複数のリブ52の間の隙間53は、リ
ブ52の両側の間の充填材8の流動をよくし内部空間7
内に充填材8を均一に充填するためのものである。
【0063】図15は本発明の他の実施形態の施工完了
時の状態を示す平面図である。本実施形態においては、
遮断手段は、一端部が該CT形鋼2の板状基部2aにボ
ルト止め等の手段により固定され、他端部がCT形鋼2
をパイプ3内に挿入する際に折り曲げられてCT形鋼挿
入溝4付近のパイプ3の外周面に圧接されるCT形鋼2
の長手方向に延長する1対のゴム・合成樹脂等の弾性体
からなる遮水板15を備える。遮水板15は図6に示す
遮水板14と同様に曲げ反発力調節溝を形成したもので
もよく、また図7に示す遮水板14と同様にテーパを有
するものであってもよい。
【0064】この継手を施工する場合は、鋼管Aを打設
した後、予めCT形鋼2に遮水板15がボルト止めされ
た鋼管Bを、CT形鋼2がパイプ3内に収容されるよう
にし、かつ遮水板15の各先端部を外側に折り曲げられ
るようにして打設する。折り曲げられた遮水板15の先
端部がパイプ3の外周面に圧接されることによりCT形
鋼挿入溝4からCT形鋼板状先端部2bの外側の内部空
間7への水および泥土の流入が遮断される。また遮水板
15をCT形鋼に止めるためのボルト40を使用し、C
T形鋼のボルト孔より保有水の浸出を防止する機能が具
備されている。
【0065】次いで図1、図2の実施形態と同様に内部
空間7内の排水、パイプ底部の掘削、洗浄および充填材
8の充填を行ない、継手1の施工を完了する。
【0066】図16は本発明の他の実施形態の施工完了
時の状態を示す平面図である。本実施形態においては、
遮断手段は、一端部が該CT形鋼挿入溝4付近のパイプ
3の外周面にボルト止め等の手段により固定され、他端
部がCT形鋼2をパイプ3内に挿入する際に折り曲げら
れてCT形鋼2が固定された鋼管Bの外周面に圧接され
るパイプ3の長手方向に延長する1対のゴム・合成樹脂
等の弾性体からなる遮水板20を備える。遮水板20は
図6に示す遮水板14と同様に曲げ反発力調節溝を形成
したものでもよく、また図7に示す遮水板15と同様に
テーパを有するものであってもよい。
【0067】この継手を施工する場合は、予めパイプ3
に遮水板20がボルト止めされた鋼管Aを打設した後、
鋼管BをCT形鋼2がパイプ3内に収容されるように
し、かつ遮水板20の各先端部を外側に折り曲げられる
ようにして打設する。折り曲げられた遮水板20の先端
部が鋼管Bの外周面に圧接されることによりCT形鋼挿
入溝4からCT形鋼板状先端部2bの外側の内部空間7
への水および泥土の流入が遮断される。
【0068】次いで図1、図2の実施形態と同様に内部
空間7内の排水、パイプ底部の掘削、洗浄および充填材
8の充填を行ない、継手1の施工を完了する。
【0069】図17、図18は本発明の他の実施形態を
示すもので、図17は遮水板の平面図、図18は施工完
了時の継手の状態を示す平面図である。
【0070】本実施形態において、遮断手段は、CT形
鋼2の長手方向に延長するゴム・合成樹脂等の弾性体か
らなる遮水板16である。遮水板16は、CT形鋼2の
板状先端部2bの外側において板状先端部2bにボルト
止めされた固定部16aと、該固定部16aの両端から
それぞれ二股状に延長する1対の遮水部16bを備えて
いる。遮水部16bの一方の先端部16b−1は固定部
16aから約60度板状先端部2bの外側に傾斜するよ
うに延長しており、CT形鋼2をパイプ3内に挿入する
際にさらに板状先端部2bの外側に折り曲げられてパイ
プ3の内周面に圧接される。他方の先端部16b−2は
固定部16aから約60度板状先端部2bの内側に傾斜
するように延長しており、CT形鋼2をパイプ3内に挿
入する際にさらに板状先端部2bの内側に折り曲げられ
てパイプ3の内周面に圧接される。
【0071】この継手を施工する場合は、鋼管Aを打設
した後、予めCT形鋼2に遮水板16がボルト止めされ
た鋼管Bを、CT形鋼2がパイプ3内に収容されるよう
にし、かつ遮水板16の各先端部16b−1が外側に折
り曲げられ、各先端部16b−2が内側に折り曲げられ
るようにして打設する。折り曲げられた遮水板16の先
端部16b−1、16b−2がパイプ3の内周面に圧接
されることによりCT形鋼挿入溝4からCT形鋼板状先
端部2bの外側の内部空間7への水および泥土の流入が
遮断される。
【0072】次いで図1、図2の実施形態と同様に内部
空間7内の排水、パイプ底部の掘削、洗浄および充填材
8の充填を行ない、継手1の施工を完了する。
【0073】図19は図18の実施形態に使用される遮
水板の他の例を示す平面図である。この遮水板16’は
左右2つの部分に分割されており、固定部16’a−
1、16’a−2がCT形鋼の板状先端部2bの内側に
おいて板状先端部2bにボルト止めされている点で図1
7の遮水板16と異なるが、その機能は図17の遮水板
16と同一である。
【0074】図20〜図22は本発明の他の実施形態を
示すもので、図20は鋼管Bを打設する前の鋼管Aの状
態を示す平面図、図21は薄肉円筒17の斜視図、図2
2は継手施工完了後の状態を示す平面図である。
【0075】上記各実施形態においては、遮断手段はい
ずれもCT形鋼2に固定されているが、本実施形態にお
いては、遮断手段はパイプ側に設けられている。すなわ
ち、遮断手段は、パイプ3内に挿入され、パイプ3の内
径より所定値だけ小さい外径を有するとともにパイプ3
のCT形鋼挿入溝4の幅よりも大きい幅の長手方向の溝
18を有し、直径5mm、ピッチ10mm程度の孔17
dをほぼ全面にあけた鋼板、合成樹脂板等からなる薄肉
円筒17と、該薄肉円筒17の該溝18に沿う両端部1
7cから該溝18内に突出するようにして両端部17c
に固定された長手方向に延長するゴム・合成樹脂等の弾
性体からなる1対の遮水部材19からなるものである。
薄肉円筒17は、薄肉円筒本体17aと、その周方向両
端部に溶接固定された1対のハウジンク部17bからな
り、遮水部材19はハウジング部17bに抱え込まれる
ようにして固定されている。遮水部材19の対向する先
端部19a間の間隔はCT形鋼2の板状基部2aの幅よ
りも小さく形成されている(図示の例においては遮水部
材19の対向する先端部19aは相互に接触してい
る)。薄肉円筒17の外径は、後述のようにCT形鋼2
の板状基部2aが1対の遮水部材19の間に分け入るよ
うにしてCT形鋼2をパイプ3内に挿入することにより
薄肉円筒17が拡開した時、薄肉円筒の外周面がパイプ
3の内周面に接触するように設定されている。
【0076】この継手を施工する場合は、上記構成のパ
イプ3を備えた鋼管Aを打設した後、鋼管Bを、CT形
鋼2の板状基部2aが1対の遮水部材19、19の間に
分け入るようにしてCT形鋼2がパイプ3内に収容され
るように打設することにより、薄肉円筒17が拡開し、
遮水部材19が薄肉円筒17の半径方向外側に変位して
パイプ3のCT形鋼挿入溝4付近のパイプ3の内周面に
圧接されると同時にCT鋼板の板状基部にも圧接され
る。これによって、CT形鋼挿入溝4からCT形鋼板状
先端部2bの外側の内部空間7への水および泥土の流入
が遮断される。
【0077】次いで図1、図2の実施形態と同様に内部
空間7内の排水、パイプ底部の掘削、洗浄および充填材
8の充填を行なう。この時、薄肉円筒の孔から充填材が
流出し、薄肉円筒と鋼管の間隙を埋めるので、防錆効果
が得られるとともに、遮断効果が向上する。こうして、
継手1の施工を完了する。
【0078】遮断手段としては、上記各実施形態のほか
種々の変更例が考えられる。いずれにしても、遮断手段
はパイプ3のCT形鋼挿入溝4からCT形鋼2の板状先
端部2bの外側の内部空間7内への水および泥土の流入
を遮断する手段であればどのような手段でもよい。
【0079】以上円筒状のパイプ3とCT形鋼2の組み
合わせによる継手の遮断構造および施工法に関する実施
形態について説明したが、本発明はこれに限らず、鋼管
矢板の他の継手構造にも適用することができる。
【0080】図23は本発明を1対のL形鋼とCT形鋼
の組合せによる鋼管矢板の継手に適用した例を示す平面
図である。
【0081】図23の実施形態にかかる施工法において
は、鋼管矢板の隣合う1対の鋼管A、Bの対向面側にお
いて一方の鋼管Bには鋼管Bに沿って延長するCT形鋼
22が溶接により固定され、他方の鋼管Aには1対のL
形鋼23、23のそれぞれ一方の脚部23a、23aが
溶接により固定され、他方の脚部23b、23bが相互
に接近する方向に延長することによりCT形鋼挿入溝2
4が長手方向に形成されるようにして鋼管Aに沿って延
長するように配置され、CT形鋼22が該1対のL形鋼
23、23によって形成される内部空間25内に収容さ
れてなる継手において、CT形鋼挿入溝24からCT形
鋼22の板状先端部22aの外側の1対のL形鋼23、
23の内部空間25への水および泥土の流入を遮断する
遮断手段として、図1、2と同一構成の1対の補強用シ
ート付き水膨潤ゴム26、26をCT形鋼22またはL
形鋼23、23のいずれかに設け、CT形鋼22を1対
のL形鋼23、23の内部空間25内に挿入することに
より該内部空間25への水および泥土の流入を遮断した
後、内部空間25内の水を排水し、次いで内部空間25
内にアスフアルト混合物、モルタル等の遮水材料27を
充填する。
【0082】図24の実施形態にかかる施工法において
は、隣合う1対の鋼管A,Bの対向面側において一方の
鋼管Bには1対の第1のL形鋼30、30のそれぞれ一
方の脚部30a、30aが所定の間隔をおいて溶接によ
り固定され、他方の脚部30b、30bが相互に離間す
る方向に延長するようにして配置され、他方の鋼管Aに
は1対の第2のL形鋼31、31のそれぞれ一方の脚部
31a、31aが一方の鋼管Bに固定された第1のL形
鋼30、30の相互に離間する方向に延長する脚部30
a、30aの両端間の距離よりも大きい所定の間隔をお
いて溶接により固定され、他方の脚部31b、31bが
相互に接近する方向に延長することにより第1L形鋼挿
入溝32が長手方向に形成されるようにして鋼管Aに沿
って延長するように配置され、第1のL形鋼30、30
が第2のL形鋼31、31によって形成される内部空間
内33に収容されてなる継手において、第1L形鋼挿入
溝32から第2のL形鋼31、31の内部空間33への
水および泥土の流入を遮断する遮断手段として、図1、
2と同一構成の1対の補強用シート付き水膨潤ゴム3
4、34を第1のL形鋼30、30または第2のL形鋼
31、31のいずれかに設け、第1のL形鋼30、30
を第2のL形鋼31、31の内部空間33内に挿入する
ことにより第2のL形鋼30、30の内部空間33への
水および泥土の流入を遮断した後、内部空間33内の水
を排水し、次いで内部空間33内にアスフアルト混合
物、モルタル等の遮水材料35を充填する。
【0083】
【発明の効果】以上のべたように、本発明によれば、C
T形鋼挿入溝からCT形鋼の板状先端部の外側のパイプ
の内部空間への水および泥土の流入を遮断する遮断手段
をCT形鋼またはパイプのいずれかに設け、CT形鋼を
パイプ内に挿入することによりパイプの該内部空間への
水および泥土の流入を遮断した後パイプの内部空間内の
水を排水し、次いで該内部空間内にアスフアルト混合
物、モルタル等の充填材を充填するようにしたので、継
手の施工に際しCT形鋼をパイプ内に挿入する工程の間
およびその後のパイプ底部の掘削、洗浄工程の間に周辺
の水および泥土がパイプ内に流入することを防止するこ
とができ、またパイプ内に水が実質的に存在しない状態
でパイプ底部の泥土の掘削、洗浄を行うことができるの
で、掘削、洗浄作業の能率を著しく向上させることがで
きる。また、パイプ内に水が実質的に存在しない状態で
アスフアルト混合物、モルタル等の充填材を投入するこ
とができるので、充填材がパイプ底部に到達するまでに
冷却固化することがなく、パイプの深度が30mを超え
る等長尺の場合でもパイプ底部まで充填材を充分に充填
することができ、充填材の効果を充分に発揮することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施形態を示す平面図で、パイプ内
への水の流入を遮断する前の状態を示す図である。
【図2】同実施形態の施工を完了した状態を示す平面図
である。
【図3】本発明の他の実施形態を示す平面図で、パイプ
内への水の流入を遮断する前の状態を示す図である。
【図4】同実施形態の施工を完了した状態を示す平面図
である。
【図5】本発明の他の実施形態の施工を完了した状態を
示す平面図である。
【図6】同実施形態において使用する遮水板の1例を示
す部分平面図である。
【図7】同実施形態において使用する遮水板の他の例を
示す部分平面図である。
【図8】図5の実施形態の変更実施形態を示す部分平面
図である。
【図9】図5の実施形態の変更実施形態を示す部分平面
図である。
【図10】図5の実施形態の変更実施形態を示す部分平
面図である。
【図11】図5の実施形態の変更実施形態を示す部分平
面図である。
【図12】図5の実施形態の変更実施形態を示す部分平
面図である。
【図13】図5の実施形態の変更実施形態の施工を完了
した状態を示す平面図である。
【図14】図13のC−C矢視図である。
【図15】本発明の他の実施形態の施工を完了した状態
を示す平面図である。
【図16】本発明の他の実施形態の施工を完了した状態
を示す平面図である。
【図17】本発明の他の実施形態において使用する遮水
板の1例を示す平面図である。
【図18】同実施形態の施工を完了した状態を示す平面
図である。
【図19】同実施形態において使用する遮水板の他の例
を示す平面図である。
【図20】本発明の他の実施形態を示す平面図で、鋼管
Aを打設した状態を示す図である。
【図21】薄肉円筒の部分斜視図である。
【図22】同実施形態の施工を完了した状態を示す平面
図である。
【図23】本発明の他の実施形態の施工を完了した状態
を示す平面図である。
【図24】本発明の他の実施形態の施工を完了した状態
を示す平面図である。
【図25】従来の鋼管矢板の継手の1例を示す平面図で
ある。
【符号の説明】
1 鋼管矢板の継手 2 CT形鋼 2a CT形鋼の板状基部 2b CT形鋼の板状先端部 3 パイプ 4 CT形鋼挿入溝 5 水膨潤ゴム 6 補強用ゴムシートまたは布状物 7 内部空間 8 充填材 9 遮水シート 11 充填材注入管 14、15、16、16’ 遮水板 17 薄肉円筒 19 遮水部材
フロントページの続き Fターム(参考) 2D049 EA03 FB03 FB14 FC02 FC11 FD04

Claims (35)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋼管矢板の隣合う1対の鋼管を接続する継
    手であって、該1対の鋼管の対向面側において一方の鋼
    管には該鋼管に沿って延長するCT形鋼が固定され、他
    方の鋼管にはCT形鋼挿入溝が長手方向に形成されたパ
    イプが該鋼管に沿って延長するようにして固定され、該
    CT形鋼が該パイプ内に収容されてなる継手の施工法に
    おいて、該CT形鋼挿入溝からCT形鋼の板状先端部の
    外側の該パイプの内部空間への水および泥土の流入を遮
    断する遮断手段を該CT形鋼または該パイプの相方もし
    くはいずれか一方に設け、該CT形鋼を該パイプ内に挿
    入することにより該パイプの該内部空間への水および泥
    土の流入を遮断した後、該内部空間内の水を排水し、次
    いで該内部空間内にアスフアルト混合物、モルタル等の
    遮水材料を充填することを特徴とする鋼管矢板の継手の
    施工法。
  2. 【請求項2】該遮断手段は、該CT形鋼に固定されてい
    ることを特徴とする請求項1記載の施工法。
  3. 【請求項3】該遮断手段は、該CT形鋼の板状先端部の
    内側において該CT形鋼の長手方向に延長するようにし
    て該CT形鋼に取付けられた水膨潤ゴムであることを特
    徴とする請求項2記載の施工法。
  4. 【請求項4】該水膨潤ゴムの表面には所定の間隔をおい
    て複数の補強用ゴムシートまたは布状物が取付けられて
    いることを特徴とする請求項3記載の施工法。
  5. 【請求項5】該遮断手段は、一端部が該CT形鋼の板状
    先端部の各端部に固定され、他端部が該CT形鋼の板状
    基部に取付けられ、該CT形鋼の長手方向に延長する1
    対のゴムシートまたは布状物からなる遮水シートと、該
    遮水シートと該CT形鋼との間に形成された空間内にア
    スフアルト混合物、モルタル等の遮水材料を注入するた
    めに挿入される充填材注入管を備えることを特徴とする
    請求項2記載の施工法。
  6. 【請求項6】該遮断手段は、一端部が該CT形鋼の板状
    先端部の内側において該板状先端部に固定され、他端部
    が該CT形鋼を該パイプ内に挿入する際に折り曲げられ
    て該パイプの内周面に圧接される該CT形鋼の長手方向
    に延長する1対のゴム・合成樹脂等の弾性体からなる遮
    水板を備えることを特徴とする請求項2記載の施工法。
  7. 【請求項7】該遮水板には長手方向に延長する1または
    複数のヒーター挿入孔が形成されており、該ヒーター挿
    入孔には充填材の冷却防止用ヒーターが挿入されている
    ことを特徴とする請求項6記載の施工法。
  8. 【請求項8】該遮水板の該パイプ内周面に圧接される部
    分には長手方向に延長する水膨潤ゴムが取付けられてい
    ることを特徴とする請求項6記載の施工法。
  9. 【請求項9】該遮水板の該CT形鋼の該板状先端部に固
    定される部分には長手方向に延長する鉄板が取付けられ
    ていることを特徴とする請求項6記載の施工法。
  10. 【請求項10】該遮水板の該パイプ内周面に圧接される
    部分を該CT形鋼の該板状先端部に固定される部分より
    も硬度の低い弾性体で形成したことを特徴とする請求項
    6記載の施工法。
  11. 【請求項11】該遮水板の内部には布が埋設されている
    ことを特徴とする請求項6記載の施工法。
  12. 【請求項12】該CT形鋼の該板状先端部の中央部外側
    には、該板状先端部の長手方向に所定の間隙を設けて複
    数のCT形鋼移動防止用リプが取付けられていることを
    特徴とする請求項6〜11のいずれかに記載の施工法。
  13. 【請求項13】該遮断手段は、一端部が該CT形鋼の板
    状基部に固定され、他端部が該CT形鋼を該パイプ内に
    挿入する際に折り曲げられて該CT形鋼挿入溝付近の該
    パイプの外周面に圧接される該CT形鋼の長手方向に延
    長する1対のゴム・合成樹脂等の弾性体からなる遮水板
    を備えることを特徴とする請求項2記載の施工法。
  14. 【請求項14】該遮断手段は、一端部が該CT形鋼挿入
    溝付近の該パイプの外周面に固定され、他端部が該CT
    形鋼を該パイプ内に挿入する際に折り曲げられて該CT
    形鋼が固定された鋼管の外周面に圧接される該パイプの
    長手方向に延長する1対のゴム・合成樹脂等の弾性体か
    らなる遮水板を備えることを特徴とする請求項1記載の
    施工法。
  15. 【請求項15】該遮断手段は、該CT形鋼の長手方向に
    延長するゴム・合成樹脂等の弾性体からなる遮水板であ
    って、該CT形鋼の板状先端部に固定された固定部と、
    該固定部の両端からそれぞれ二股状に延長する1対の遮
    水部を備え、該遮水部はそれぞれ一方の先端部は該CT
    形鋼を該パイプ内に挿入する際に該板状先端部の外側に
    折り曲げられて該パイプの内周面に圧接され、他方の先
    端部は該CT形鋼を該パイプ内に挿入する際に該板状先
    端部の内側に折り曲げられて該パイプの内周面に圧接さ
    れる遮水板であることを特徴とする請求項2記載の施工
    法。
  16. 【請求項16】該遮断手段は、該パイプ内に挿入され、
    該パイプの内径より所定値だけ小さい外径を有するとと
    もに該パイプの該CT形鋼挿入溝の幅よりも大きい幅の
    長手方向の溝を有する薄肉円筒と、該薄肉円筒の該溝に
    沿う両端部から該溝内に突出するようにして該両端部に
    固定された長手方向に延長するゴム・合成樹脂等の弾性
    体からなる1対の遮水部材であってその先端部間の間隔
    は該CT形鋼の板状基部の幅よりも小さく形成された遮
    水部材とを備え、該CT形鋼の板状基部が該1対の遮水
    部材の間に分け入るようにして該CT形鋼を該パイプ内
    に挿入することにより、該薄肉円筒が拡開し、該遮水部
    材が該CT形鋼の板状基部と該パイプの内周面に圧接さ
    れることを特徴とする請求項1記載の施工法。
  17. 【請求項17】鋼管矢板の隣合う1対の鋼管を接続する
    継手であって、該1対の鋼管の対向面側において一方の
    鋼管には該鋼管に沿って延長するCT形鋼が固定され、
    他方の鋼管には1対のL形鋼のそれぞれ一方の脚部が固
    定され、他方の脚部が相互に接近する方向に延長するこ
    とによりCT形鋼挿入溝が長手方向に形成されるように
    して該鋼管に沿って延長するように配置され、該CT形
    鋼が該1対のL形鋼によって形成される内部空間内に収
    容されてなる継手の施工法において、該CT形鋼挿入溝
    からCT形鋼の板状先端部の外側の該1対のL形鋼の内
    部空間への水および泥土の流入を遮断する遮断手段を該
    CT形鋼または該L形鋼のいずれかに設け、該CT形鋼
    を該1対のL形鋼の内部空間内に挿入することにより該
    1対のL形鋼の該内部空間への水および泥土の流入を遮
    断した後、該内部空間内の水を排水し、次いで該内部空
    間内にアスフアルト混合物、モルタル等の遮水材料を充
    填することを特徴とする鋼管矢板の継手の施工法。
  18. 【請求項18】鋼管矢板の隣合う1対の鋼管を接続する
    継手であって、該1対の鋼管の対向面側において一方の
    鋼管には1対の第1のL形鋼のそれぞれ一方の脚部が所
    定の間隔をおいて固定され、他方の脚部が相互に離間す
    る方向に延長するようにして配置され、他方の鋼管には
    1対の第2のL形鋼のそれぞれ一方の脚部が該一方の鋼
    管に固定された該第1のL形鋼の相互に離間する方向に
    延長する脚部の両端間の距離よりも大きい所定の間隔を
    おいて固定され、他方の脚部が相互に接近する方向に延
    長することにより第1L形鋼挿入溝が長手方向に形成さ
    れるようにして該鋼管に沿って延長するように配置さ
    れ、該第1のL形鋼が該第2のL形鋼によって形成され
    る内部空間内に収容されてなる継手の施工法において、
    該第1L形鋼挿入溝から該第2のL形鋼の内部空間への
    水および泥土の流入を遮断する遮断手段を該第1のL形
    鋼または該2のL形鋼のいずれかに設け、該第1のL形
    鋼を該第2のL形鋼の内部空間内に挿入することにより
    該第2のL形鋼の該内部空間への水および泥土の流入を
    遮断した後、該内部空間内の水を排水し、次いで該内部
    空間内にアスフアルト混合物、モルタル等の遮水材料を
    充填することを特徴とする鋼管矢板の継手の施工法。
  19. 【請求項19】鋼管矢板の隣合う1対の鋼管を接続する
    継手であって、該1対の鋼管の対向面側において一方の
    鋼管には該鋼管に沿って延長するCT形鋼が固定され、
    他方の鋼管にはCT形鋼挿入溝が長手方向に形成された
    パイプが該鋼管に沿って延長するようにして固定され、
    該CT形鋼が該パイプ内に収容されてなる継手におい
    て、該CT形鋼挿入溝からCT形鋼の板状先端部の外側
    の該パイプの内部空間への水および泥土の流入を遮断す
    る遮断手段を該CT形鋼の板状先端部の内側に設けると
    ともに該パイプの内部空間内にアスフアルト混合物、モ
    ルタル等の充填材を充填したことを特徴とする鋼管矢板
    の継手の遮断構造。
  20. 【請求項20】該遮断手段は、該CT形鋼の板状先端部
    の内側において該CT形鋼の長手方向に延長するように
    して該CT形鋼に取付けられた水膨潤ゴムであることを
    特徴とする請求項19記載の鋼管矢板の継手の遮断構
    造。
  21. 【請求項21】該水膨潤ゴムの表面には所定の間隔をお
    いて複数の補強用ゴムシートまたは布状物が取付けられ
    ていることを特徴とする請求項20記載の鋼管矢板の継
    手の遮断構造。
  22. 【請求項22】該遮断手段は、一端部が該CT形鋼の板
    状先端部の各端部に固定され、他端部が該CT形鋼の板
    状基部に取付けられ、該CT形鋼の長手方向に延長する
    1対のゴムシートまたは布状物からなる遮水シートを備
    えることを特徴とする請求項19記載の鋼管矢板の継手
    の遮断構造。
  23. 【請求項23】該遮断手段は、一端部が該CT形鋼の板
    状先端部の内側において該板状先端部に固定され、他端
    部が折り曲げられて該パイプの内周面に圧接された該C
    T形鋼の長手方向に延長する1対のゴム・合成樹脂等の
    弾性体からなる遮水板を備えることを特徴とする請求項
    19記載の鋼管矢板の継手の遮断構造。
  24. 【請求項24】該遮水板には長手方向に延長する1また
    は複数のヒーター挿入孔が形成されており、該ヒーター
    挿入孔には充填材の冷却防止用ヒーターが挿入されてい
    ることを特徴とする請求項23記載の鋼管矢板の継手の
    遮断構造。
  25. 【請求項25】該遮水板の該パイプ内周面に圧接される
    部分には長手方向に延長する水膨潤ゴムが取付けられて
    いることを特徴とする請求項23記載の鋼管矢板の継手
    の遮断構造。。
  26. 【請求項26】該遮水板の該CT形鋼の該板状先端部に
    固定される部分には長手方向に延長する鉄板が取付けら
    れていることを特徴とする請求項23記載の鋼管矢板の
    継手の遮断構造。
  27. 【請求項27】該遮水板の該パイプ内周面に圧接される
    部分を該CT形鋼の該板状先端部に固定される部分より
    も硬度の低い弾性体で形成したことを特徴とする請求項
    23記載の鋼管矢板の継手の遮断構造。
  28. 【請求項28】該遮水板の内部には布が埋設されている
    ことを特徴とする請求項23記載の鋼管矢板の継手の遮
    断構造。
  29. 【請求項29】該CT形鋼の該板状先端部の中央部外側
    には、該板状先端部の長手方向に所定の間隙を設けて複
    数のCT形鋼移動防止用リプが取付けられていることを
    特徴とする請求項23〜28のいずれかに記載の鋼管矢
    板の継手の遮断構造。
  30. 【請求項30】該遮断手段は、一端部が該CT形鋼の板
    状基部に固定され、他端部が折り曲げられて該CT形鋼
    挿入溝付近の該パイプの外周面に圧接された該CT形鋼
    の長手方向に延長する1対のゴム・合成樹脂等の弾性体
    からなる遮水板を備えることを特徴とする請求項19記
    載の鋼管矢板の継手の遮断構造。
  31. 【請求項31】該遮断手段は、一端部が該CT形鋼挿入
    溝付近の該パイプの外周面に固定され、他端部が該CT
    形鋼を該パイプ内に挿入する際に折り曲げられて該CT
    形鋼が固定された鋼管の外周面に圧接される該パイプの
    長手方向に延長する1対のゴム・合成樹脂等の弾性体か
    らなる遮水板を備えることを特徴とする請求項19記載
    の鋼管矢板の継手の遮断構造。
  32. 【請求項32】該遮断手段は、該CT形鋼の長手方向に
    延長するゴム・合成樹脂等の弾性体からなる遮水板であ
    って、該CT形鋼の板状先端部に固定された固定部と、
    該固定部の両端からそれぞれ二股状に延長する1対の遮
    水部を備え、該遮水部はそれぞれ一方の先端部は該板状
    先端部の外側に折り曲げられて該パイプの内周面に圧接
    され、他方の先端部は該板状先端部の内側に折り曲げら
    れて該パイプの内周面に圧接された遮水板であることを
    特徴とする請求項19記載の鋼管矢板の継手の遮断構
    造。
  33. 【請求項33】該遮断手段は、該パイプ内に挿入され、
    該パイプの該CT形鋼挿入溝の幅よりも大きい幅の長手
    方向の溝を有する多孔の薄肉円筒と、該薄肉円筒の該溝
    に沿う両端部から該溝内に突出するようにして該両端部
    に固定された長手方向に延長するゴム・合成樹脂等の弾
    性体からなる1対の遮水部材であってその先端部間の間
    隙内に該CT形鋼の板状基部を挟持した遮水部材とを備
    え、該遮水部材が該CT形鋼の板状基部と該パイプの内
    周面に圧接されていることを特徴とする請求項19記載
    の鋼管矢板の継手の遮断構造。
  34. 【請求項34】鋼管矢板の隣合う1対の鋼管を接続する
    継手であって、該1対の鋼管の対向面側において一方の
    鋼管には該鋼管に沿って延長するCT形鋼が固定され、
    他方の鋼管には1対のL形鋼のそれぞれ一方の脚部が固
    定され、他方の脚部が相互に接近する方向に延長するこ
    とによりCT形鋼挿入溝が長手方向に形成されるように
    して該鋼管に沿って延長するように配置され、該CT形
    鋼が該1対のL形鋼によって形成される内部空間内に収
    容されてなる継手において、該CT形鋼挿入溝からCT
    形鋼の板状先端部の外側の該1対のL形鋼の内部空間へ
    の水および泥土の流入を遮断する遮断手段を該CT形鋼
    または該L形鋼のいずれかに設けるとともに該内部空間
    内にアスフアルト混合物、モルタル等の遮水材料を充填
    することを特徴とする鋼管矢板の継手の遮断構造。
  35. 【請求項35】鋼管矢板の隣合う1対の鋼管を接続する
    継手であって、該1対の鋼管の対向面側において一方の
    鋼管には1対の第1のL形鋼のそれぞれ一方の脚部が所
    定の間隔をおいて固定され、他方の脚部が相互に離間す
    る方向に延長するようにして配置され、他方の鋼管には
    1対の第2のL形鋼のそれぞれ一方の脚部が該一方の鋼
    管に固定された該第1のL形鋼の相互に離間する方向に
    延長する脚部の両端間の距離よりも大きい所定の間隔を
    おいて固定され、他方の脚部が相互に接近する方向に延
    長することにより第1L形鋼挿入溝が長手方向に形成さ
    れるようにして該鋼管に沿って延長するように配置さ
    れ、該第1のL形鋼が該第2のL形鋼によって形成され
    る内部空間内に収容されてなる継手において、該第1L
    形鋼挿入溝から該第2のL形鋼の内部空間への水および
    泥土の流入を遮断する遮断手段を該第1のL形鋼または
    該2のL形鋼のいずれかに設けるとともに該内部空間内
    にアスフアルト混合物、モルタル等の遮水材料を充填す
    ることを特徴とする鋼管矢板の継手の遮断構造。
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