JP3908599B2 - 鋼管矢板の継手の遮水構造およびその施工法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、鋼管矢板の継手の遮断構造と施工法およびこの施工法によって施工された継手に関し、特にCT形鋼とパイプを組合せた型の鋼管矢板の継手の施工法とこの施工法により施工された継手に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来埋立地の護岸、防波堤等を構築する手段の一つに、複数本の鋼管を並列に連続して打設することにより構成する二重鋼管矢板構造が使用されている。鋼管矢板の隣合う鋼管を相互に接続する継手として、図25の平面図に示すように、隣合う1対の鋼管A,Bの対向面側において一方の鋼管Bには該鋼管に沿って延長するCT形鋼aが溶接固定され、他方の鋼管AにはCT形鋼挿入溝cが長手方向に形成されたパイプbが該鋼管Aに沿って延長するようにして溶接固定され、CT形鋼aがパイプb内に収容されてなる型のものである。この継手を施工するに際しては、このパイプb内の土砂を掘削し洗浄し外部に排土した後パイプb内にモルタル等の充填材dを流し込むことにより、CT形鋼aをパイプbに対し固定するとともに鋼管A,B間を止水する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この鋼管矢板の継手においては、パイプbとCT形鋼aとの間に隙間eが空いているので、継手の施工に際しCT形鋼aをパイプb内に挿入する工程の間およびその後のパイプb底部の掘削、洗浄工程の間にこの隙間eから周辺の泥土および水がパイプb内に流入し、パイプbの掘削、洗浄排土作業の効果を著しく減少させるという欠点がある。また、アスフアルト混合物等の充填材dはパイプb内が水で満たされている状態で投入されるので、充填材は水中を自由落下する間に冷却し、固化が進行し、パイプの長さが約30mを超える長尺のものとなると、充填材はパイプ下部まで到達する以前に冷却固化してしまい、後続の充填材がパイプ下部に到達することを妨げるためにパイプ下部には充填材が充分に充填されず、遮水、止水およびCT形鋼の固定が不完全になるという問題が発生する。
【0004】
本発明は、上記従来の鋼管矢板の継手の問題点にかんがみなされたものであって、継手の施工に際しCT形鋼をパイプ内に挿入する工程の間およびその後のパイプ底部の掘削、洗浄・排土工程の間に周辺の水および泥土がパイプ内に流入することを防止することができるとともに、パイプが長尺の場合でもパイプ底部まで充填材を充分に充填することができる鋼管矢板の継手の施工法およびこの施工法によって施工された継手を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明の鋼管矢板の継手の施工法は、鋼管矢板の隣合う1対の鋼管を接続する継手であって、該1対の鋼管の対向面側において一方の鋼管には該鋼管に沿って延長するCT形鋼が固定され、他方の鋼管にはCT形鋼挿入溝が長手方向に形成されたパイプが該鋼管に沿って延長するようにして固定され、該CT形鋼が該パイプ内に収容されてなる継手の施工法において、該CT形鋼挿入溝からCT形鋼の板状先端部の外側の該パイプの内部空間への水および泥土の流入を遮断する遮断手段を該CT形鋼または該パイプの相方もしくはいずれか一方に設け、該CT形鋼を該パイプ内に挿入することにより該パイプの該内部空間への水および泥土の流入を遮断した後、該内部空間内の水を排水し、次いで該内部空間内にアスフアルト混合物、モルタル等の充填材を充填することを特徴とする。
【0010】
該施工法の1態様においては、該遮断手段は、一端部が該CT形鋼の板状先端部の内側において該板状先端部に固定され、他端部が該CT形鋼を該パイプ内に挿入する際に折り曲げられて該パイプの内周面に圧接される該CT形鋼の長手方向に延長する1対のゴム・合成樹脂等の弾性体からなる遮水板を備えることを特徴とする。
【0023】
本発明の一側面においては、鋼管矢板の隣合う1対の鋼管を接続する継手であって、該1対の鋼管の対向面側において一方の鋼管には該鋼管に沿って延長するCT形鋼が固定され、他方の鋼管にはCT形鋼挿入溝が長手方向に形成されたパイプが該鋼管に沿って延長するようにして固定され、該CT形鋼が該パイプ内に収容されてなる継手において、該CT形鋼挿入溝からCT形鋼の板状先端部の外側の該パイプの内部空間への水および泥土の流入を遮断する遮断手段を該CT形鋼の板状先端部の内側に設けるとともに該パイプの内部空間内にアスフアルト、モルタル等の充填材を充填したことを特徴とする鋼管矢板の継手の遮断構造が提供される。
【0026】
該継手の遮断構造の1態様において、該遮断手段は、一端部が該CT形鋼の板状先端部の各端部に固定され、他端部が該CT形鋼の板状基部に取付けられ、該CT形鋼の長手方向に延長する1対のゴムシートまたは布状物からなる遮水シートを備えることを特徴とする。
【0027】
該継手の遮断構造の1態様において、該遮断手段は、一端部が該CT形鋼の板状先端部の内側において該板状先端部に固定され、他端部が折り曲げられて該パイプの内周面に圧接された該CT形鋼の長手方向に延長する1対のゴム・合成樹脂等の弾性体からなる遮水板を備えることを特徴とする。
【0029】
該継手の遮断構造の1態様においては、該遮水板の該パイプ内周面に圧接される部分には長手方向に延長する水膨潤ゴムが取付けられていることを特徴とする。
【0030】
該継手の遮断構造の1態様においては、該遮水板の該CT形鋼の該板状先端部に固定される部分には長手方向に延長する鉄板が取付けられていることを特徴とする。
【0031】
該継手の遮断構造の1態様においては、該遮水板の該パイプ内周面に圧接される部分を該CT形鋼の該板状先端部に固定される部分よりも硬度の低い弾性体で形成したことを特徴とする。
【0034】
該継手の遮断構造の1態様において、該遮断手段は、一端部が該CT形鋼の板状基部に固定され、他端部が折り曲げられて該CT形鋼挿入溝付近の該パイプの外周面に圧接された該CT形鋼の長手方向に延長する1対のゴム・合成樹脂等の弾性体からなる遮水板を備えることを特徴とする。
【0035】
該継手の遮断構造の1態様において、該遮断手段は、一端部が該CT形鋼挿入溝付近の該パイプの外周面に固定され、他端部が該CT形鋼を該パイプ内に挿入する際に折り曲げられて該CT形鋼が固定されたパイプの外周面に圧接される該パイプの長手方向に延長する1対のゴム・合成樹脂等の弾性体からなる遮水板を備えることを特徴とする。
【0036】
該継手の遮断構造の1態様において、該遮断手段は、該CT形鋼の長手方向に延長するゴム・合成樹脂等の弾性体からなる遮水板であって、該CT形鋼の板状先端部の外側において該板状先端部に固定された固定部と、該固定部の両端からそれぞれ二股状に延長する1対の遮水部を備え、該遮水部はそれぞれ一方の先端部は該板状先端部の外側に折り曲げられて該パイプの内周面に圧接され、他方の先端部は該板状先端部の内側に折り曲げられて該パイプの内周面に圧接された遮水板であることを特徴とする。
【0040】
【作用】
本発明の施工法によれば、CT形鋼挿入溝からCT形鋼の板状先端部の外側のパイプの内部空間への水および泥土の流入を遮断する遮断手段をCT形鋼またはパイプのいずれかに設け、CT形鋼をパイプ内に挿入することによりパイプの該内部空間への水および泥土の流入を遮断した後パイプの内部空間内の掘削、洗浄、排土を行ない、次いで水を排水した後該内部空間内にアスフアルト混合物、モルタル等の充填材を充填するようにしたので、継手の施工に際しCT形鋼をパイプ内に挿入する工程の間およびその後のパイプ底部の掘削、洗浄、排土工程の間に周辺の水および泥土がパイプ内に流入することを防止することができるので、掘削、洗浄作業の能率を著しく向上させることができる。また、パイプ内に水が実質的に存在しない状態でアスフアルト混合物、モルタル等の充填材を投入することができるので、充填材がパイプ底部に到達するまでに冷却固化することがなく、パイプが長尺の場合でもパイプ底部まで充填材を充分に充填することができ、充填材の効果を充分に発揮することができる。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳述する。
図1および図2は本発明の1実施形態を示す平面図で、図1はパイプ内への水および泥土の流入を遮断する前の状態を示す図、図2は施工完了後の継手の状態を示す図である。
【0042】
鋼管矢板の隣合う1対の鋼管A、Bを接続する継手1において、該1対の鋼管A,Bの対向面側において一方の鋼管Bには該鋼管に沿って延長し、板状基部2aとその先端部においてT字形に直交するようにして延長する板状先端部2bからなるCT形鋼2がその板状基部2aの端部において溶接固定され、他方の鋼管AにはCT形鋼挿入溝4が長手方向に形成されたパイプ3が、該CT形鋼挿入溝4が鋼管Bに面するようにして鋼管Aに沿って延長するようにして配置されて溶接固定され、CT形鋼2はその板状基部2aがCT形鋼挿入溝4に挿入されるようにしてパイプ3内に収容される。
【0043】
CT形鋼2の板状先端部2bの内側にはCT形鋼2の長手方向に延長するようにして1対の板状の水膨潤ゴム5がCT形鋼2の板状先端部2bの両内側面および板状基部2aの先端部側の両側面に接着などの手段により取付けられている。また、水膨潤ゴム5の表面には所定の間隔をおいて複数のゴムまたは布状物からなる補強用シート6が長手方向に延長するようにして接着などの手段により取付けられている。水膨潤ゴム5と補強用シート6は、CT形鋼挿入溝4からCT形鋼2の板状先端部2bの外側のパイプ3の内部空間7への水および泥土の流入を遮断する遮断手段を構成する。
【0044】
この継手1を施行するには、まず鋼管Aを打設した後、鋼管Bを、CT形鋼2の板状基部2aがパイプ3のCT形鋼挿入溝4に挿入されるようにして吊降ろすことによってCT形鋼2がパイプ3内に収容される状態で打設する。その際水膨潤ゴム5はパイプ3内に充満している水と接触することにより膨張し、図2に示すように、補強用シート6がパイプ3の内周面に圧接する。これによってCT形鋼挿入溝4からCT形鋼2の内部空間7への水および泥土の流入が遮断される。
【0045】
次に、パイプ3の内部空間7内の水をポンプ(図示せず)によって汲み出すことにより内部空間7内の水を排水し、内部空間7をドライの状態とする。次に必要によりパイプ3の底部の泥土を掘削し、パイプ3の底部を洗浄した後再度、滞水している残留水をポンプによって汲み出した後、内部空間7内にコンクリート、モルタル、砂、粘土、アスフアルト混合物等の充填材8を充填し、養生することにより施工を完了する。
【0046】
この施工法においては、充填材8としてコンクリートを充填する場合に、コンクリートは板状先端部2bの外側の内部空間7にのみ充填され、パイプ3のCT形鋼挿入溝4側には充填されないので、コンクリートがCT形鋼挿入溝4とCT形鋼2の板状基部2aの間の隙間から流出することはない。また、施工後にコンクリート充填材にひび割れが生じたとしても、水膨潤ゴム5による遮水性は損なわれないので、このひび割れを伝って保有水が埋立地側から海側に浸出するおそれもない。
【0047】
図3および図4は、本発明の他の実施形態を示す平面図であり、図3はパイプ内への水および泥土の流入を遮断する前の状態を示す図、図4は施工完了後の継手の状態を示す図である。なお図3以降の実施形態において、図1および図2の実施形態と同一の構成要素は同一符号で示し、説明を省略する。
【0048】
本実施形態においては、遮断手段は、一端部がCT形鋼2の板状先端部2bの各端部にボルト止め等の手段により固定され、他端部がCT形鋼2の板状基部2aのパイプ3の内側に配置される部分にボルト止め等の手段により固定され、CT形鋼2の長手方向に延長する1対のゴムシートまたは布状物からなる遮水シート9と、この遮水シート9とCT形鋼2との間に形成された2つの空間10内にモルタル等の充填材を注入するために挿入される1対の充填材注入管11を備える。遮水シート9はパイプ3内に挿入後拡開できるように蛇腹状に形成されている。
【0049】
施工に際しては、まず鋼管Aを打設した後、予め遮水シート9がCT形鋼2に固定された鋼管Bを、CT形鋼2の板状基部2aがパイプ3のCT形鋼挿入溝4に挿入されるようにして吊降ろすことによってCT形鋼2がパイプ3内に収容される状態で打設する。次に、充填材注入管11をその下端の注入口がパイプ3の下部に達するまで空間10内に吊降ろし、モルタル等の充填材12を注入しながら充填材注入管11を徐々に引き上げることにより、空間10内に充填材12を充填する。これにより遮水シート9が拡開し、その外側面がパイプ3の内周面に圧接され、CT形鋼挿入溝4からCT形鋼板状先端部2bの外側の内部空間7への水および泥土の流入が遮断される。
【0050】
次いで図1、図2の実施形態と同様に内部空間7内の排水、パイプ底部の掘削、洗浄および充填材8の充填を行ない継手1の施工を完了する。
【0051】
図5は本発明の他の実施形態の施工完了時の状態を示す平面図であり、図6および図7はこの実施形態に使用する遮水板の例を示す部分平面図である。
【0052】
本実施形態においては、遮断手段は、一端部がCT形鋼2の板状先端部2bの内側においてボルト13により板状先端部2bに固定され、他端部がCT形鋼2をパイプ3内に挿入する際に折り曲げられてパイプ3の内周面に圧接されるCT形鋼2の長手方向に延長する1対のゴム・合成樹脂等の弾性体からなる遮水板14を備える。
【0053】
図6に示すように、遮水板14の先端部14aはボルト止めされる固定部14bとほぼ同じ厚みを有し固定部14bの端部からCT形鋼2と反対側に約60度傾斜している。先端部14aの内側には先端部14aをさらに内側に折り曲げることによって生じる反発力をパイプ3内への挿入に支障のない程度に調節するための曲げ反発力調節溝14cが長手方向に延長するようにして形成されている。なお、遮水板14の海底に面する下端部は、めくれないように沓等のガイド板(図示せず)を装着しておくことが望ましい。
【0054】
この継手を施工する場合は、鋼管Aを打設した後、予めCT形鋼2に遮水板14がボルト止めされた鋼管Bを、CT形鋼2がパイプ3内に収容されるようにし、かつ遮水板14の各先端部14aが内側に折り曲げられるようにして打設する。折り曲げられた遮水板14の先端部14aがパイプ3の内周面に圧接されることによりCT形鋼挿入溝4からCT形鋼板状先端部2bの外側の内部空間7への水の流入が遮断される。
【0055】
次いで図1、図2の実施形態と同様に内部空間7内の排水、パイプ底部の掘削、洗浄および充填材8の充填を行ない、継手1の施工を完了する。
【0056】
図8は図5に示す実施形態の1変更実施形態を示す部分平面図である。
この実施形態において、遮水板14にはボルト13の両側に1側が板状先端部2bに開放し遮水板14の長手方向に延長する1対のヒーター挿入孔40が形成されており、これらのヒーター挿入孔40にはアスフアルト混合物等の充填材の冷却防止用棒状電熱ヒーター42が挿入されている。棒状電熱ヒーター42としてはたとえば水や油の加熱に使用される投げ込みヒーター等公知の部材を使用することができる。充填材としてアスフアルト混合物を使用する場合はアスフアルト混合物を通常120℃前後に加熱して充填するが、充填時に周囲への放熱によりその温度が低下し、流動性が悪くなる結果パイプの内部全体にアスフアルト混合物が行き渡らない可能性が生じる。棒状電熱ヒーターに通電し板状先端部2bを加熱してアスフアルト混合物を加熱することによりこのようなアスフアルト混合物の冷却硬化による充填不備発生のおそれをなくすることができる。
【0057】
図9は図5に示す実施形態の1変更実施形態を示す部分平面図である。
この実施形態において、遮水板14の先端部14aのパイプ内周面に圧接される面には、遮水板14の長手方向に延長する水膨潤ゴム44が貼り付けられている。必要により、遮水板14の固定部14bと板状先端部2bとの間にも水膨潤ゴム46を介在させるようにしてもよい。先端部14aに水膨潤ゴム44を貼り付けることにより、遮水板14の先端部14aを折り曲げてパイプ3の内周面に圧接したときの遮水効果を高めることができる。
【0058】
図10は図5に示す実施形態の1変更実施形態を示す部分平面図である。
この実施形態において、遮水板14のCT形鋼板状先端部2bに固定される固定部14bには、遮水板14の長手方向に延長する鉄板48が熱融着等の手段により取り付けられている。この実施形態においては、鉄板48を取り付けることにより遮水板14の固定部14bが補強されているので固定部14bの弾性体の厚みを大幅に小さくするこができ、これによって図示のように固定部14bの全体の厚みを小さくすることができる。この構成により、先端部14aが折り曲げられてパイプ3の内周面に圧接されたときに固定部14bと先端部14aの間に形成される空間を大きくとることができ、設置スペースの都合上CT形鋼の板状基部2aの長さが比較的に短い設計においても、折り曲げられた遮水板14が偏平にならずに最大の遮水効果を挙げるために充分な湾曲度で折れ曲がることができる。
【0059】
図11は図5に示す実施形態の1変更実施形態を示す部分平面図である。
この実施形態において、遮水板14の先端部(パイプ内周面に圧接される部分)14aの弾性体は固定部14bの弾性体よりも硬度の低い材料で構成されている。このため、たとえば固定部14bを硬度60°〜90°程度のゴムで構成し、先端部14aを硬度40°〜70°程度のゴムで構成する。この構成により、固定部14bは変形が少なく先端部14aはパイプ内周面に馴染みやすくなり、遮水効果が向上するとともに、先端部14aがCT形鋼挿入溝4から流入する水の水圧により反転してパイプの内部空間7内に入り込んだり、逆にCT形鋼挿入溝4から外部にはみ出したりすることを防止する効果がある。
【0060】
図12は図5に示す実施形態の1変更実施形態を示す部分平面図である。
この実施形態において、遮水板14の内部にはたとえば厚さ1mm程度のポリエステル平織り等の布50が遮水板14の先端部14aおよび固定部14bにわたって長手方向に延長するようにして埋設されている。この構成により、遮水板14の変形を布50によってある程度拘束するので、先端部14aがCT形鋼挿入溝4から流入する水の水圧により反転してパイプの内部空間7内に入り込んだり、逆にCT形鋼挿入溝4から外部にはみ出したりすることを防止する効果がある。
【0061】
図13は図5に示す実施形態の1変更実施形態を示す平面図、図14は図13のC−C矢視図である。
この実施形態においては、CT形鋼の板状先端部2bの中央部外側には、板状先端部2bの長手方向に所定の間隙53(図14)を設けて複数のCT形鋼移動防止用リプ52が溶接固定されている。
【0062】
この構成により、CT形鋼付鋼管Bを打設する際にCT形鋼2のパイプ3内における振れを防止し鋼管Bの打設を容易にする効果がある。また、遮水板14の折れ曲げ反力が大きい場合は、CT形鋼2がパイプ内部空間7内に押されて充填材8の流入体積を小さくし、遮水効果を低下させるおそれがあるが、CT形鋼移動防止用リブ52を設けることによりCT形鋼2のパイプ内部空間7内への移動が制限されるので、充填材8を充填するために充分なパイプ内部空間7を確保することができる。なお、複数のリブ52の間の隙間53は、リブ52の両側の間の充填材8の流動をよくし内部空間7内に充填材8を均一に充填するためのものである。
【0063】
図15は本発明の他の実施形態の施工完了時の状態を示す平面図である。
本実施形態においては、遮断手段は、一端部が該CT形鋼2の板状基部2aにボルト止め等の手段により固定され、他端部がCT形鋼2をパイプ3内に挿入する際に折り曲げられてCT形鋼挿入溝4付近のパイプ3の外周面に圧接されるCT形鋼2の長手方向に延長する1対のゴム・合成樹脂等の弾性体からなる遮水板15を備える。遮水板15は図6に示す遮水板14と同様に曲げ反発力調節溝を形成したものでもよく、また図7に示す遮水板14と同様にテーパを有するものであってもよい。
【0064】
この継手を施工する場合は、鋼管Aを打設した後、予めCT形鋼2に遮水板15がボルト止めされた鋼管Bを、CT形鋼2がパイプ3内に収容されるようにし、かつ遮水板15の各先端部を外側に折り曲げられるようにして打設する。折り曲げられた遮水板15の先端部がパイプ3の外周面に圧接されることによりCT形鋼挿入溝4からCT形鋼板状先端部2bの外側の内部空間7への水および泥土の流入が遮断される。また遮水板15をCT形鋼に止めるためのボルト40を使用し、CT形鋼のボルト孔より保有水の浸出を防止する機能が具備されている。
【0065】
次いで図1、図2の実施形態と同様に内部空間7内の排水、パイプ底部の掘削、洗浄および充填材8の充填を行ない、継手1の施工を完了する。
【0066】
図16は本発明の他の実施形態の施工完了時の状態を示す平面図である。
本実施形態においては、遮断手段は、一端部が該CT形鋼挿入溝4付近のパイプ3の外周面にボルト止め等の手段により固定され、他端部がCT形鋼2をパイプ3内に挿入する際に折り曲げられてCT形鋼2が固定された鋼管Bの外周面に圧接されるパイプ3の長手方向に延長する1対のゴム・合成樹脂等の弾性体からなる遮水板20を備える。遮水板20は図6に示す遮水板14と同様に曲げ反発力調節溝を形成したものでもよく、また図7に示す遮水板15と同様にテーパを有するものであってもよい。
【0067】
この継手を施工する場合は、予めパイプ3に遮水板20がボルト止めされた鋼管Aを打設した後、鋼管BをCT形鋼2がパイプ3内に収容されるようにし、かつ遮水板20の各先端部を外側に折り曲げられるようにして打設する。折り曲げられた遮水板20の先端部が鋼管Bの外周面に圧接されることによりCT形鋼挿入溝4からCT形鋼板状先端部2bの外側の内部空間7への水および泥土の流入が遮断される。
【0068】
次いで図1、図2の実施形態と同様に内部空間7内の排水、パイプ底部の掘削、洗浄および充填材8の充填を行ない、継手1の施工を完了する。
【0069】
図17、図18は本発明の他の実施形態を示すもので、図17は遮水板の平面図、図18は施工完了時の継手の状態を示す平面図である。
【0070】
本実施形態において、遮断手段は、CT形鋼2の長手方向に延長するゴム・合成樹脂等の弾性体からなる遮水板16である。遮水板16は、CT形鋼2の板状先端部2bの外側において板状先端部2bにボルト止めされた固定部16aと、該固定部16aの両端からそれぞれ二股状に延長する1対の遮水部16bを備えている。遮水部16bの一方の先端部16b−1は固定部16aから約60度板状先端部2bの外側に傾斜するように延長しており、CT形鋼2をパイプ3内に挿入する際にさらに板状先端部2bの外側に折り曲げられてパイプ3の内周面に圧接される。他方の先端部16b−2は固定部16aから約60度板状先端部2bの内側に傾斜するように延長しており、CT形鋼2をパイプ3内に挿入する際にさらに板状先端部2bの内側に折り曲げられてパイプ3の内周面に圧接される。
【0071】
この継手を施工する場合は、鋼管Aを打設した後、予めCT形鋼2に遮水板16がボルト止めされた鋼管Bを、CT形鋼2がパイプ3内に収容されるようにし、かつ遮水板16の各先端部16b−1が外側に折り曲げられ、各先端部16b−2が内側に折り曲げられるようにして打設する。折り曲げられた遮水板16の先端部16b−1、16b−2がパイプ3の内周面に圧接されることによりCT形鋼挿入溝4からCT形鋼板状先端部2bの外側の内部空間7への水および泥土の流入が遮断される。
【0072】
次いで図1、図2の実施形態と同様に内部空間7内の排水、パイプ底部の掘削、洗浄および充填材8の充填を行ない、継手1の施工を完了する。
【0073】
図19は図18の実施形態に使用される遮水板の他の例を示す平面図である。この遮水板16’は左右2つの部分に分割されており、固定部16’a−1、16’a−2がCT形鋼の板状先端部2bの内側において板状先端部2bにボルト止めされている点で図17の遮水板16と異なるが、その機能は図17の遮水板16と同一である。
【0074】
図20〜図22は本発明の他の実施形態を示すもので、図20は鋼管Bを打設する前の鋼管Aの状態を示す平面図、図21は薄肉円筒17の斜視図、図22は継手施工完了後の状態を示す平面図である。
【0075】
上記各実施形態においては、遮断手段はいずれもCT形鋼2に固定されているが、本実施形態においては、遮断手段はパイプ側に設けられている。すなわち、遮断手段は、パイプ3内に挿入され、パイプ3の内径より所定値だけ小さい外径を有するとともにパイプ3のCT形鋼挿入溝4の幅よりも大きい幅の長手方向の溝18を有し、直径5mm、ピッチ10mm程度の孔17dをほぼ全面にあけた鋼板、合成樹脂板等からなる薄肉円筒17と、該薄肉円筒17の該溝18に沿う両端部17cから該溝18内に突出するようにして両端部17cに固定された長手方向に延長するゴム・合成樹脂等の弾性体からなる1対の遮水部材19からなるものである。薄肉円筒17は、薄肉円筒本体17aと、その周方向両端部に溶接固定された1対のハウジンク部17bからなり、遮水部材19はハウジング部17bに抱え込まれるようにして固定されている。遮水部材19の対向する先端部19a間の間隔はCT形鋼2の板状基部2aの幅よりも小さく形成されている(図示の例においては遮水部材19の対向する先端部19aは相互に接触している)。薄肉円筒17の外径は、後述のようにCT形鋼2の板状基部2aが1対の遮水部材19の間に分け入るようにしてCT形鋼2をパイプ3内に挿入することにより薄肉円筒17が拡開した時、薄肉円筒の外周面がパイプ3の内周面に接触するように設定されている。
【0076】
この継手を施工する場合は、上記構成のパイプ3を備えた鋼管Aを打設した後、鋼管Bを、CT形鋼2の板状基部2aが1対の遮水部材19、19の間に分け入るようにしてCT形鋼2がパイプ3内に収容されるように打設することにより、薄肉円筒17が拡開し、遮水部材19が薄肉円筒17の半径方向外側に変位してパイプ3のCT形鋼挿入溝4付近のパイプ3の内周面に圧接されると同時にCT鋼板の板状基部にも圧接される。これによって、CT形鋼挿入溝4からCT形鋼板状先端部2bの外側の内部空間7への水および泥土の流入が遮断される。
【0077】
次いで図1、図2の実施形態と同様に内部空間7内の排水、パイプ底部の掘削、洗浄および充填材8の充填を行なう。この時、薄肉円筒の孔から充填材が流出し、薄肉円筒と鋼管の間隙を埋めるので、防錆効果が得られるとともに、遮断効果が向上する。こうして、継手1の施工を完了する。
【0078】
遮断手段としては、上記各実施形態のほか種々の変更例が考えられる。いずれにしても、遮断手段はパイプ3のCT形鋼挿入溝4からCT形鋼2の板状先端部2bの外側の内部空間7内への水および泥土の流入を遮断する手段であればどのような手段でもよい。
【0079】
以上円筒状のパイプ3とCT形鋼2の組み合わせによる継手の遮断構造および施工法に関する実施形態について説明したが、本発明はこれに限らず、鋼管矢板の他の継手構造にも適用することができる。
【0080】
図23は本発明を1対のL形鋼とCT形鋼の組合せによる鋼管矢板の継手に適用した例を示す平面図である。
【0081】
図23の実施形態にかかる施工法においては、鋼管矢板の隣合う1対の鋼管A、Bの対向面側において一方の鋼管Bには鋼管Bに沿って延長するCT形鋼22が溶接により固定され、他方の鋼管Aには1対のL形鋼23、23のそれぞれ一方の脚部23a、23aが溶接により固定され、他方の脚部23b、23bが相互に接近する方向に延長することによりCT形鋼挿入溝24が長手方向に形成されるようにして鋼管Aに沿って延長するように配置され、CT形鋼22が該1対のL形鋼23、23によって形成される内部空間25内に収容されてなる継手において、CT形鋼挿入溝24からCT形鋼22の板状先端部22aの外側の1対のL形鋼23、23の内部空間25への水および泥土の流入を遮断する遮断手段として、図1、2と同一構成の1対の補強用シート付き水膨潤ゴム26、26をCT形鋼22またはL形鋼23、23のいずれかに設け、CT形鋼22を1対のL形鋼23、23の内部空間25内に挿入することにより該内部空間25への水および泥土の流入を遮断した後、内部空間25内の水を排水し、次いで内部空間25内にアスフアルト混合物、モルタル等の遮水材料27を充填する。
【0082】
図24の実施形態にかかる施工法においては、隣合う1対の鋼管A,Bの対向面側において一方の鋼管Bには1対の第1のL形鋼30、30のそれぞれ一方の脚部30a、30aが所定の間隔をおいて溶接により固定され、他方の脚部30b、30bが相互に離間する方向に延長するようにして配置され、他方の鋼管Aには1対の第2のL形鋼31、31のそれぞれ一方の脚部31a、31aが一方の鋼管Bに固定された第1のL形鋼30、30の相互に離間する方向に延長する脚部30a、30aの両端間の距離よりも大きい所定の間隔をおいて溶接により固定され、他方の脚部31b、31bが相互に接近する方向に延長することにより第1L形鋼挿入溝32が長手方向に形成されるようにして鋼管Aに沿って延長するように配置され、第1のL形鋼30、30が第2のL形鋼31、31によって形成される内部空間内33に収容されてなる継手において、第1L形鋼挿入溝32から第2のL形鋼31、31の内部空間33への水および泥土の流入を遮断する遮断手段として、図1、2と同一構成の1対の補強用シート付き水膨潤ゴム34、34を第1のL形鋼30、30または第2のL形鋼31、31のいずれかに設け、第1のL形鋼30、30を第2のL形鋼31、31の内部空間33内に挿入することにより第2のL形鋼30、30の内部空間33への水および泥土の流入を遮断した後、内部空間33内の水を排水し、次いで内部空間33内にアスフアルト混合物、モルタル等の遮水材料35を充填する。
【0083】
【発明の効果】
以上のべたように、本発明によれば、CT形鋼挿入溝からCT形鋼の板状先端部の外側のパイプの内部空間への水および泥土の流入を遮断する遮断手段をCT形鋼またはパイプのいずれかに設け、CT形鋼をパイプ内に挿入することによりパイプの該内部空間への水および泥土の流入を遮断した後パイプの内部空間内の水を排水し、次いで該内部空間内にアスフアルト混合物、モルタル等の充填材を充填するようにしたので、継手の施工に際しCT形鋼をパイプ内に挿入する工程の間およびその後のパイプ底部の掘削、洗浄工程の間に周辺の水および泥土がパイプ内に流入することを防止することができ、またパイプ内に水が実質的に存在しない状態でパイプ底部の泥土の掘削、洗浄を行うことができるので、掘削、洗浄作業の能率を著しく向上させることができる。また、パイプ内に水が実質的に存在しない状態でアスフアルト混合物、モルタル等の充填材を投入することができるので、充填材がパイプ底部に到達するまでに冷却固化することがなく、パイプの深度が30mを超える等長尺の場合でもパイプ底部まで充填材を充分に充填することができ、充填材の効果を充分に発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施形態を示す平面図で、パイプ内への水の流入を遮断する前の状態を示す図である。
【図2】同実施形態の施工を完了した状態を示す平面図である。
【図3】本発明の他の実施形態を示す平面図で、パイプ内への水の流入を遮断する前の状態を示す図である。
【図4】同実施形態の施工を完了した状態を示す平面図である。
【図5】本発明の他の実施形態の施工を完了した状態を示す平面図である。
【図6】同実施形態において使用する遮水板の1例を示す部分平面図である。
【図7】同実施形態において使用する遮水板の他の例を示す部分平面図である。
【図8】図5の実施形態の変更実施形態を示す部分平面図である。
【図9】図5の実施形態の変更実施形態を示す部分平面図である。
【図10】図5の実施形態の変更実施形態を示す部分平面図である。
【図11】図5の実施形態の変更実施形態を示す部分平面図である。
【図12】図5の実施形態の変更実施形態を示す部分平面図である。
【図13】図5の実施形態の変更実施形態の施工を完了した状態を示す平面図である。
【図14】図13のC−C矢視図である。
【図15】本発明の他の実施形態の施工を完了した状態を示す平面図である。
【図16】本発明の他の実施形態の施工を完了した状態を示す平面図である。
【図17】本発明の他の実施形態において使用する遮水板の1例を示す平面図である。
【図18】同実施形態の施工を完了した状態を示す平面図である。
【図19】同実施形態において使用する遮水板の他の例を示す平面図である。
【図20】本発明の他の実施形態を示す平面図で、鋼管Aを打設した状態を示す図である。
【図21】薄肉円筒の部分斜視図である。
【図22】同実施形態の施工を完了した状態を示す平面図である。
【図23】本発明の他の実施形態の施工を完了した状態を示す平面図である。
【図24】本発明の他の実施形態の施工を完了した状態を示す平面図である。
【図25】従来の鋼管矢板の継手の1例を示す平面図である。
【符号の説明】
1 鋼管矢板の継手
2 CT形鋼
2a CT形鋼の板状基部
2b CT形鋼の板状先端部
3 パイプ
4 CT形鋼挿入溝
5 水膨潤ゴム
6 補強用ゴムシートまたは布状物
7 内部空間
8 充填材
9 遮水シート
11 充填材注入管
14、15、16、16’ 遮水板
17 薄肉円筒
19 遮水部材
Claims (7)
- 鋼管矢板の隣合う1対の鋼管を接続する継手であって、該1対の鋼管の対向面側において一方の鋼管には該鋼管に沿って延長するCT形鋼が固定され、他方の鋼管にはCT形鋼挿入溝が長手方向に形成されたパイプが該鋼管に沿って延長するようにして固定され、該CT形鋼が該パイプ内に収容されてなる継手の施工法であって、該CT形鋼挿入溝からCT形鋼の板状先端部の外側の該パイプの内部空間への水および泥土の流入を遮断する遮断手段を該CT形鋼および該パイプの少なくとも一方に設け、該CT形鋼を該パイプ内に挿入することにより該パイプの該内部空間への水および泥土の流入を遮断した後、該内部空間内の水を排水し、次いで該内部空間内にアスフアルト混合物、モルタル等の遮水材料を充填する施工法において、該遮断手段は、一端部が該CT形鋼の板状先端部の内側において該板状先端部に固定され、他端部が該CT形鋼を該パイプ内に挿入する際に折り曲げられて該パイプの内周面に圧接される該CT形鋼の長手方向に延長する1対のゴム・合成樹脂等の弾性体からなる遮水板を備えることを特徴とする鋼管矢板の継手の施工法。
- 鋼管矢板の隣合う1対の鋼管を接続する継手であって、該1対の鋼管の対向面側において一方の鋼管には該鋼管に沿って延長するCT形鋼が固定され、他方の鋼管にはCT形鋼挿入溝が長手方向に形成されたパイプが該鋼管に沿って延長するようにして固定され、該CT形鋼が該パイプ内に収容されてなる継手において、該CT形鋼挿入溝からCT形鋼の板状先端部の外側の該パイプの内部空間への水および泥土の流入を遮断する遮断手段を該CT形鋼および該パイプの少なくとも一方に設けるとともに該パイプの内部空間内にアスフアルト混合物、モルタル等の充填材を充填した鋼管矢板の継手の遮断構造において、該遮断手段は、一端部が該CT形鋼の板状先端部の各端部に固定され、他端部が該CT形鋼の板状基部に取付けられ、該CT形鋼の長手方向に延長する1対のゴムシートまたは布状物からなる遮水シートを備えることを特徴とする鋼管矢板の継手の遮断構造。
- 鋼管矢板の隣合う1対の鋼管を接続する継手であって、該1対の鋼管の対向面側において一方の鋼管には該鋼管に沿って延長するCT形鋼が固定され、他方の鋼管にはCT形鋼挿入溝が長手方向に形成されたパイプが該鋼管に沿って延長するようにして固定され、該CT形鋼が該パイプ内に収容されてなる継手において、該CT形鋼挿入溝からCT形鋼の板状先端部の外側の該パイプの内部空間への水および泥土の流入を遮断する遮断手段を該CT形鋼および該パイプの少なくとも一方に設けるとともに該パイプの内部空間内にアスフアルト混合物、モルタル等の充填材を充填した鋼管矢板の継手の遮断構造において、該遮断手段は、一端部が該CT形鋼の板状先端部の内側において該板状先端部に固定され、他端部が折り曲げられて該パイプの内周面に圧接された該CT形鋼の長手方向に延長する1対のゴム・合成樹脂等の弾性体からなる遮水板を備えることを特徴とする鋼管矢板の継手の遮断構造。
- 該遮水板の該パイプ内周面に圧接される部分には長手方向に延長する水膨潤ゴムが取付けられていることを特徴とする請求項3記載の鋼管矢板の継手の遮断構造。
- 該遮水板の該CT形鋼の該板状先端部に固定される部分には長手方向に延長する鉄板が取付けられていることを特徴とする請求項3記載の鋼管矢板の継手の遮断構造。
- 該遮水板の該パイプ内周面に圧接される部分を該CT形鋼の該板状先端部に固定される部分よりも硬度の低い弾性体で形成したことを特徴とする請求項3記載の鋼管矢板の継手の遮断構造。
- 鋼管矢板の隣合う1対の鋼管を接続する継手であって、該1対の鋼管の対向面側において一方の鋼管には該鋼管に沿って延長するCT形鋼が固定され、他方の鋼管にはCT形鋼挿入溝が長手方向に形成されたパイプが該鋼管に沿って延長するようにして固定され、該CT形鋼が該パイプ内に収容されてなる継手において、該CT形鋼挿入溝からCT形鋼の板状先端部の外側の該パイプの内部空間への水および泥土の流入を遮断する遮断手段を該CT形鋼および該パイプの少なくとも一方に設けるとともに該パイプの内部 空間内にアスフアルト混合物、モルタル等の充填材を充填した鋼管矢板の継手の遮断構造において、該遮断手段は、一端部が該CT形鋼挿入溝付近の該パイプの外周面に固定され、他端部が該CT形鋼を該パイプ内に挿入する際に折り曲げられて該CT形鋼が固定された鋼管の外周面に圧接される該パイプの長手方向に延長する1対のゴム・合成樹脂等の弾性体からなる遮水板を備えることを特徴とする鋼管矢板の継手の遮断構造。
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