JP4808691B2 - 鋼管矢板の遮水継手構造 - Google Patents

鋼管矢板の遮水継手構造 Download PDF

Info

Publication number
JP4808691B2
JP4808691B2 JP2007258727A JP2007258727A JP4808691B2 JP 4808691 B2 JP4808691 B2 JP 4808691B2 JP 2007258727 A JP2007258727 A JP 2007258727A JP 2007258727 A JP2007258727 A JP 2007258727A JP 4808691 B2 JP4808691 B2 JP 4808691B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
impervious
steel pipe
pipe sheet
joint
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007258727A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009084949A (ja
Inventor
勇司 山本
政則 中垣
昌明 橋本
興士 福田
多克 和木
Original Assignee
西武ポリマ化成株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 西武ポリマ化成株式会社 filed Critical 西武ポリマ化成株式会社
Priority to JP2007258727A priority Critical patent/JP4808691B2/ja
Publication of JP2009084949A publication Critical patent/JP2009084949A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4808691B2 publication Critical patent/JP4808691B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Bulkheads Adapted To Foundation Construction (AREA)
  • Revetment (AREA)

Description

この発明は、鋼管矢板の遮水継手構造に関し、弾性遮水部材の取り付けが簡単にでき、しかも充填材の流出を確実に防止できるようにしたものである。
従来、埋立地の護岸壁、防波堤等を構築するために、複数本の鋼管を並べて連続して打設することにより構成する鋼管矢板が使用されている。鋼管矢板の隣り合う鋼管を相互に接続する継手として種々の形式のものがあるが、例えばP−T型(パイプ―T型)継手が用いられている。
このP−T型継手は、図4に部分平面状態を示すように、隣り合う1対の鋼管A,Bの継手部の頂部の対向部において、一方の鋼管Bに、この鋼管Bに沿ってCT形鋼aが溶接固定され、他方の鋼管Aに、CT形鋼挿入溝cが長手方向に形成されたパイプbがこの鋼管Aに沿って溶接固定され、CT形鋼aがパイプb内に収容されて構成されている。
この継手では、CT形鋼aをパイプbに対し固定するとともに鋼管A,B間を遮水するためにパイプb内にコンクリートdなどの充填材を流し込むことが行われるが、この充填材の流出を防止するため遮水構造が設けられる。
この遮水構造としては、例えば特許文献1には、CT形鋼aのフランジ部の両側にそれぞれ可撓性の漏洩防止板eを押え金具fを介して固定具gで固定するようにしたものが開示されている。
特開2002−167751号公報
この鋼管矢板の遮水継手構造では、固定具としてCT形鋼に、例えば200mmピッチにスタッドボルトを溶接しているため、固定具の取り付け工数が多く、漏洩防止板にもボルト孔を加工する必要があり、取り付けの際にも多くのナットで締め付けなければならず、施工に多大の時間と工数がかかるという問題がある。
特に、最近、研究開発が進められているP−T型継手に加え、2つのパイプにみぞ形鋼を取り付けてできる略3角形状のポケットに充填材を充填する鋼管矢板の遮水継手構造(図1〜図3参照)では、遮水箇所が増大し、一層施工が大変になるという問題が顕著になる。
この発明は、上記従来の技術の問題点に鑑みてなされたもので、遮水用の充填材の流出を防止する遮水部材の取り付けなどの施工が簡単にでき、充填材の流出も確実に防止することができる鋼管継手の遮水継手構造を提供しようとするものである。
上記課題を解決するためこの発明の請求項1記載の鋼管矢板の遮水継手構造は、隣り合う鋼管矢板の継手部の対向部の頂部近傍の一方にCT形鋼状のT字状継手部材を鋼管矢板に沿って取り付け、対向部の他方に、前記T字状継手部材のウエブ部が挿入される長手方向の溝を備え、前記T字状継手部材を単独若しくは前記鋼管矢板の外表面とで包囲して横断面形状が略環状となる頂部遮水部用継手部材を取り付け、
前記継手部の外側部に対向させて長手方向に溝を備え横断面形状が略環状となる外側遮水部用継手部材を、当該溝同士を略対向させて取り付けるとともに、これら2つの外側遮水部用継手部材の溝内にU形鋼状のU字状継手部材の両端フランジ部を収納するとともに、ウエブ部が前記溝に係止可能に取り付け、
これら頂部および外側の3つの遮水部用継手部材で構成されるポケット内に充填材を充填して遮水する鋼管矢板の遮水継手構造であって、
前記T字状継手部材のフランジ部の裏面に、長手方向に沿って係止用突条部を設ける一方、このT字状継手部材の前記フランジ部を覆って前記係止用突条部に係止固定され両端部が前記頂部遮水用継手部材の内面に接触してシール可能な頂部弾性遮水部材を設けてなることを特徴とするものである。
この鋼管矢板の遮水継手構造によれば、頂部および外側の3つの遮水部用継手部材で構成されるポケット内に充填材を充填して遮水する鋼管矢板の遮水継手構造で、T字状継手部材のフランジ部の裏面に、長手方向に沿って係止用突条部を設ける一方、このT字状継手部材の前記フランジ部を覆って前記係止用突条部に係止固定され両端部が前記頂部遮水用継手部材の内面に接触してシール可能な頂部弾性遮水部材を設けており、係止用突条部を設けてこれに頂部弾性遮水部材を係止固定することで取り付けることができ、スタッドボルト・ナットなどの固定具に比べ、取り付け前の加工の工数を削減できるとともに、取り付け時の工数も大幅に削減して簡単に取り付けることができるようになる。また、確実に頂部弾性遮水部材を取り付けることで、充填材の流出を確実に防止できるようになる。
また、この発明の請求項2記載の鋼管矢板の遮水継手構造は、請求項1記載の構成に加え、前記係止用突条部を、金属製丸材を長手方向の所々を前記フランジ部に溶接して構成してなることを特徴とするものである。
この鋼管矢板の遮水継手構造によれば、前記係止用突条部を、金属製丸材を長手方向の所々を前記フランジ部に溶接して構成してなり、金属製の丸材を所々溶接して係止用突条部とすることで、簡単に取り付けができるようになる。
さらに、この発明の請求項3記載の鋼管矢板の遮水継手構造は、請求項1または2記載の構成に加え、前記頂部弾性遮水部材の前記頂部遮水用継手部材の内面との接触面を傾斜面で構成してなることを特徴とするものである。
この鋼管矢板の遮水継手構造によれば、前記頂部弾性遮水部材の前記頂部遮水用継手部材の内面との接触面を傾斜面で構成してなり、傾斜面によって接触面積を増大でき、確実に遮水できるようになる。
また、この発明の請求項4記載の鋼管矢板の遮水継手構造は、請求項1または2記載の構成に加え、前記頂部弾性遮水部材の先端部を厚肉状に形成して前記頂部遮水用継手部材の内面との接触面を傾斜面に形成するとともに、当該頂部弾性遮水部材の基端取付部との間を薄肉状に形成して構成したことを特徴とするものである。
この鋼管矢板の遮水継手構造によれば、前記頂部弾性遮水部材の先端部を厚肉状に形成して前記頂部遮水用継手部材の内面との接触面を傾斜面に形成するとともに、当該頂部弾性遮水部材の基端取付部との間を薄肉状に形成して構成しており、厚肉状にすることで剛性を高めてしわなどの発生を防止して確実に遮水でき、薄肉状の部分で可撓性を確保できるようにしている。
さらに、この発明の請求項5記載の鋼管矢板の遮水継手構造は、請求項1〜4のいずれかに記載の構成に加え、前記U字状継手部材の両端フランジ部の先端に、長手方向に沿って外側弾性遮水部材を係止固定する係止部材を取り付け、この係止部材に前記外側遮水用継手部材のそれぞれの内面に接触して遮水する外側弾性遮水部材を取り付けてなることを特徴とするものである。
この鋼管矢板の遮水継手構造によれば、前記U字状継手部材の両端フランジ部の先端に、長手方向に沿って外側弾性遮水部材を係止固定する係止部材を取り付け、この係止部材に前記外側遮水用継手部材のそれぞれの内面に接触して遮水する外側弾性遮水部材を取り付けており、係止部材を設けてこれに外側弾性遮水部材を係止固定することで取り付けることができ、スタッドボルト・ナットなどの固定具に比べ、取り付け前の加工の工数を削減できるとともに、取り付け時の工数も大幅に削減して簡単に取り付けることができるようになる。また、確実に外側弾性遮水部材を取り付けることで、充填材の流出を確実の防止できるようになる。
また、この発明の請求項6記載の鋼管矢板の遮水継手構造は、請求項5記載の構成に加え、前記係止部材を、前記U字状継手部材のフランジ部から左右両側に突出する金属製板材で構成し、長手方向の所々を溶接して構成したことを特徴とするものである。
この鋼管矢板の遮水継手構造によれば、前記係止部材を、前記U字状継手部材のフランジ部から左右両側に突出する金属製板材で構成し、長手方向の所々を溶接して構成しており、金属製の板材を所々溶接して係止部材とすることで、簡単に取り付けができるようになる。
さらに、この発明の請求項7記載の鋼管矢板の遮水継手構造は、請求項5または6記載の構成に加え、前記外側弾性遮水部材の前記外側遮水用継手部材の内面との接触面を傾斜面で構成してなることを特徴とするものである。
この鋼管矢板の遮水継手構造によれば、前記外側弾性遮水部材の前記外側遮水用継手部材の内面との接触面を傾斜面で構成しており、傾斜面によって接触面積を増大でき、確実に遮水できるようになる。
また、この発明の請求項8記載の鋼管矢板の遮水継手構造は、請求項5または6記載の構成に加え、前記外側弾性遮水部材の先端部を厚肉状に形成して前記外側遮水用継手部材の内面との接触面を傾斜面に形成するとともに、当該外側弾性遮水部材の基端取付部との間を薄肉状に形成して構成したことを特徴とするものである。
この鋼管矢板の遮水継手構造によれば、前記外側弾性遮水部材の先端部を厚肉状に形成して前記外側遮水用継手部材の内面との接触面を傾斜面に形成するとともに、当該外側弾性遮水部材の基端取付部との間を薄肉状に形成して構成しており、厚肉状にすることで剛性を高めてしわなどの発生を防止して確実に遮水でき、薄肉状の部分で可撓性を確保できるようにしている。
この発明の請求項1記載の鋼管矢板の遮水継手構造によれば、隣り合う鋼管矢板の継手部の対向部の頂部近傍の一方にCT形鋼状のT字状継手部材を鋼管矢板に沿って取り付け、対向部の他方に、前記T字状継手部材のウエブ部が挿入される長手方向の溝を備え、前記T字状継手部材を単独若しくは前記鋼管矢板の外表面とで包囲して横断面形状が略環状となる頂部遮水部用継手部材を取り付け、
前記継手部の外側部に対向させて長手方向に溝を備え横断面形状が略環状となる外側遮水部用継手部材を、当該溝同士を略対向させて取り付けるとともに、これら2つの外側遮水部用継手部材の溝内にU形鋼状のU字状継手部材の両端フランジ部を収納するとともに、ウエブ部が前記溝に係止可能に取り付け、
これら頂部および外側の3つの遮水部用継手部材で構成されるポケット内に充填材を充填して遮水する鋼管矢板の遮水継手構造で、T字状継手部材のフランジ部の裏面に、長手方向に沿って係止用突条部を設ける一方、このT字状継手部材の前記フランジ部を覆って前記係止用突条部に係止固定され両端部が前記頂部遮水用継手部材の内面に接触してシール可能な頂部弾性遮水部材を設けたので、係止用突条部を設けてこれに頂部弾性遮水部材を係止固定することで取り付けることができ、スタッドボルト・ナットなどの固定具に比べ、取り付け前の加工の工数を削減することができるとともに、取り付け時の工数も大幅に削減して簡単に取り付けることができる。また、確実に頂部弾性遮水部材を取り付けることで、充填材の流出を確実に防止することができる。
また、この発明の請求項2記載の鋼管矢板の遮水継手構造によれば、前記係止用突条部を、金属製丸材を長手方向の所々を前記フランジ部に溶接して構成したので、金属製の丸材を所々溶接して係止用突条部とすることで、簡単に係止用突条部を取り付けることができる。
さらに、この発明の請求項3記載の鋼管矢板の遮水継手構造によれば、前記頂部弾性遮水部材の前記頂部遮水用継手部材の内面との接触面を傾斜面で構成したので、傾斜面によって接触面積を増大することができ、確実に遮水することができる。
また、この発明の請求項4記載の鋼管矢板の遮水継手構造によれば、前記頂部弾性遮水部材の先端部を厚肉状に形成して前記頂部遮水用継手部材の内面との接触面を傾斜面に形成するとともに、当該頂部弾性遮水部材の基端取付部との間を薄肉状に形成して構成したので、厚肉状にすることで剛性を高めてしわなどの発生を防止することができるとともに、薄肉状の部分で可撓性を確保して確実に遮水することができる。
さらに、この発明の請求項5記載の鋼管矢板の遮水継手構造によれば、前記U字状継手部材の両端フランジ部の先端に、長手方向に沿って外側弾性遮水部材を係止固定する係止部材を取り付け、この係止部材に前記外側遮水用継手部材のそれぞれの内面に接触して遮水する外側弾性遮水部材を取り付けたので、係止部材を設けてこれに外側弾性遮水部材を係止固定することで簡単に取り付けることができ、スタッドボルト・ナットなどの固定具に比べ、取り付け前の加工の工数を削減することができるとともに、取り付け時の工数も大幅に削減して簡単に取り付けることができる。また、確実に外側弾性遮水部材を取り付けることで、充填材の流出を確実に防止することができる。
また、この発明の請求項6記載の鋼管矢板の遮水継手構造によれば、前記係止部材を、前記U字状継手部材のフランジ部から左右両側に突出する金属製板材で構成し、長手方向の所々を溶接して構成したので、金属製の板材を所々溶接して係止部材とすることで、簡単に係止部材を取り付けることができる。
さらに、この発明の請求項7記載の鋼管矢板の遮水継手構造によれば、前記外側弾性遮水部材の前記外側遮水用継手部材の内面との接触面を傾斜面で構成したので、傾斜面によって接触面積を増大することができ、確実に遮水することができる。
また、この発明の請求項8記載の鋼管矢板の遮水継手構造によれば、前記外側弾性遮水部材の先端部を厚肉状に形成して前記外側遮水用継手部材の内面との接触面を傾斜面に形成するとともに、当該外側弾性遮水部材の基端取付部との間を薄肉状に形成して構成したので、厚肉状にすることで剛性を高めてしわなどの発生を防止することができるとともに、薄肉状の部分で可撓性を確保して確実に遮水することができる。
以下、この発明の実施の形態について、図面に基づき詳細に説明する。
図1はこの発明の鋼管矢板の遮水継手構造の一実施の形態にかかる平面図および部分拡大平面図である。
まず、この鋼管矢板の遮水継手構造10の基本的な継手構造について説明すると、図1(a)に示すように、隣り合う鋼管矢板A,Bの継手部の対向部の最も間隔が狭い部分である頂部近傍の一方の鋼管矢板AにCT形鋼状のT字状継手部材を構成するCT形鋼11のウエブ部11aの端部が溶接されてT字状に突き出すようにしてこの鋼管矢板Aに沿って取り付けてある。そして、対向部の他方の鋼管矢板Bには、CT形鋼11のウエブ部11aが挿入される長手方向の溝12aを備えた横断面形状が略環状となる頂部遮水部用継手部材を構成するパイプ12が溶接されて溝12aが鋼管矢板A側に位置するようにして鋼管矢板Bに沿って取り付けてあり、このパイプ12によってCT形鋼11を単独で包囲できるようにしてある。
また、この鋼管矢板の継手構造では、隣り合う鋼管矢板A,Bの継手部の対向部の外側部である頂部より鋼管矢板A,Bの間隔の広い部分に対向させて長手方向に溝13aを備え横断面形状が略環状となる外側遮水部用継手部材を構成するパイプ13がそれぞれ配置されて溶接して鋼管矢板A、Bに沿って取り付けてあり、それぞれの溝13aが鋼管矢板A,Bの半径方向外側に向けられ当該溝13a.13a同士を略対向させて取り付けてある。そして、これら2つの外側遮水部用継手部材を構成するパイプ13、13の溝13a,13a内にU形鋼状のU字状継手部材を構成するみぞ形鋼14の両端フランジ部14a,14aが収納されるとともに、ウエブ部14bが溝13a,13aに挿入され、これらの溝13a、13aによって係止され外れないように取り付けてある。
したがって、これら頂部および外側の3つの遮水部用継手部材を構成するパイプ12,13,13およびCT形鋼11,みぞ形鋼14で略3角形状のポケット15が形成されて継手構造が構成される。そして、この継手構造のポケット15内に充填材16を充填して遮水するようにしてある。
このような継手構造を遮水するこの発明の鋼管矢板の遮水継手構造10では、T字状継手部材を構成するCT形鋼11のフランジ部11bの裏面に、長手方向に沿って係止用突条部を構成する金属丸棒17が外側縁に沿って2本配置され、長手方向の所々をフランジ部11bに溶接することで設けてある。
そして、このT字状継手部材を構成するCT形鋼11のフランジ部11bの表面を覆って係止用突条部を構成する2本の金属丸棒17,17に被せるようにして係止固定されるリップ溝形鋼状の取付部18aを備えるとともに、この取付部18aと一体に形成されて斜め前方に突き出して両端部18b,18bがそれぞれ頂部遮水用継手部材を構成するパイプ12の内面に接触してシール可能な頂部弾性遮水部材18が設けられる。
この頂部弾性遮水部材18を2本の金属丸棒17、17で構成した係止用突条部に被せるようにして係止固定するようにして取り付けることができ、従来のスタッドボルト・ナットなどの固定具に比べ、取り付け前のスタッドボルトの取り付けや遮水部材へのボルト孔加工などの加工の工数を削減することができるとともに、取り付け時もスタッドボルトにナットを締め付けるのに替え、金属丸棒17、17に取付部18aを被せるだけで良く、大幅に工数を削減して簡単に取り付けることができる。
また、この頂部弾性遮水部材18を取り付けてパイプ12の内面に両端部18b,18bを接触させてシールすることで、パイプ12の内面とCT形鋼11のフランジ部11bとで密閉された空間19が形成でき、この空間19内に充填される袋詰めモルタルなどの充填材20の流出を確実に防止することができる。
さらに、この鋼管矢板の遮水継手構造10では、係止用突条部を構成する金属丸棒17,17を長手方向の所々をフランジ部11bに溶接して取り付けるようにしたので、金属丸棒17,17の所々を溶接して簡単に取り付けることができるとともに、所定ピッチのスタッドボルト・ナットによる取り付けでは、締付部分とその間の部分で締付圧力が異なるが、この金属丸棒17,17に被せるように取り付けることで、全体を均一の締付圧力で取り付けることができる。
また、この鋼管矢板の遮水継手構造10では、頂部弾性遮水部材18の両端部18bの先端部を厚肉状に形成して厚肉部18cするとともに、パイプ12の内面との接触面を傾斜面18dに形成してあり、厚肉部18c、18cと取付部18aとの間が薄肉状に形成した薄肉部18eとしてある。
このような頂部弾性遮水部材18とすることで、厚肉状の厚肉部18cにすることで剛性を高めてしわなどの発生を防止することができるとともに、薄肉状の薄肉部18eを設けることで可撓性を確保して確実に遮水することができる。
さらに、この鋼管矢板の遮水継手構造10では、パイプ13、13とみぞ形鋼14との間にも外側弾性遮水部材21が設けられる。このためU字状継手部材であるみぞ形鋼14のフランジ部14aの先端に左右両側に突出する係止部材を構成する金属製板材22が長手方向の所々を溶接して取り付けてある。このように金属製板材22の所々を溶接して係止部材とすることで、U形矢板14の全長に渡って係止部材となる金属製板材22を取り付ける場合、簡単に取り付けることができる。
この係止部材となる金属製板材22を介して取り付ける外側弾性遮水部材21は、U形矢板14および金属製板材22の形状に対応して略T字状の溝が形成された取付部21aを備え、この取付部21aと一体に外側遮水用継手部材であるパイプ13の内面と接触して遮水する突出部21bを備えて構成されており、この外側弾性遮水部材21では、突出部21bが厚肉状の厚肉部21cとされて先端の接触面が傾斜面21dとしてある。そして、厚肉部21cと取付部21aとの間に薄肉状の薄肉部21eが形成して外側弾性遮水部材21が構成される。
このような外側弾性遮水部材21をU形矢板14の両端部のフランジ部14a,14aに取り付けてパイプ13,13の内面に突出部21bを接触させてシールすることで、パイプ13の内面とU形矢板14のフランジ部14aとでポケット15の略三角形の底面部分を密閉することができ、すでに説明したCT形鋼11とパイプ12および頂部弾性遮水部材18で略三角形の頂点部分を密閉することと協働してこのポケット15内に充填されるアスファルトマスチックなどの充填材16の流出を確実に防止することができる。
また、この外側弾性遮水部材21に厚肉部21cを設けることで剛性を高めてしわなどの発生を防止して確実に遮水することができるとともに、薄肉部21eで可撓性を確保して確実にパイプ13の内面に接触させて遮水することができる。
このような鋼管矢板の遮水継手構造10は、施工に際して、パイプ12およびパイプ13が溶接された鋼管矢板Bを打設した後、もう一方の鋼管矢板AにCT形鋼11とパイプ13とを溶接した状態とし、頂部弾性遮水部材18をフランジ部11bと金属丸棒17に被せるようにして接着剤を塗布して取り付けたCT形鋼11のウエブ部11aがパイプ12の溝12aに挿入されるとともに、パイプ13が鋼管矢板Bのパイプ13と対向するように打設する。そして、U形矢板14のフランジ部14aの金属製板材22に被せるように外側弾性遮水部材21を接着剤を塗布して取り付けた状態として2つのパイプ13、13の溝13a、13aにウエブ部14bが挿入されるように吊り降ろして打設する。
こののち、パイプ12に形成された空間19に袋詰めモルタルなどの充填材20を充填するとともに、略三角形状のポケット15内にアスファルトマスチックなど充填材16を充填することで、施工が完了する。
次ぎに、この発明の他の一実施の形態について、図2により説明するが、すでに説明した上記実施の形態と同一部分については、同一記号を記し、重複する説明は省略する。
この鋼管矢板の遮水継手構造10Aでは、頂部弾性遮水部材23と外側弾性遮水部材24の形状が異なる。
頂部弾性遮水部材23では、ほぼ一定の肉厚で構成されており、頂部弾性遮水部材18と同一形状の取付部23aと一体に斜め後方に突き出す屈曲部23bを介して前方に突き出す遮水部23cが設けられて、先端に傾斜面23dが形成してある。
また、外側弾性遮水部材24も、ほぼ頂部弾性遮水部材23の片側と同一形状とされ、取付部24aと斜め後方に突き出す屈曲部24bを介して前方に突き出す遮水部24cが設けられて、先端に傾斜面24dが形成してある。
なお,他の構成は、すでに説明した鋼管矢板の遮水継手構造10と同一である。
このような頂部弾性遮水部材23と外側弾性遮水部材24を備えた鋼管矢板の遮水継手構造10Aによれば、屈曲部23b,24bを設けることによってパイプ12、13、13との接触面積を一層増大することで、遮水性を向上することができるとともに、すでに説明した鋼管矢板の遮水継手構造10と同一の作用効果を奏する。
次ぎに、この発明のさらに他の一実施の形態について、図3により説明するが、すでに説明した上記実施の形態と同一部分については、同一記号を記し、重複する説明は省略する。
この鋼管矢板の遮水継手構造10Bでは、頂部弾性遮水部材25と外側弾性遮水部材26の形状が異なる。
頂部弾性遮水部材25では、ほぼ一定の肉厚で構成されており、頂部弾性遮水部材18と同一形状の取付部25aと一体に斜め前方に突き出す湾曲した遮水部25bが設けられて、先端に傾斜面25cが形成してある。
また、外側弾性遮水部材26も、頂部弾性遮水部材25の片側とほぼ同一形状とされ、取付部26aと斜め前方に突き出す湾曲した遮水部26bが設けられて、先端に傾斜面26cが形成してある。
なお,他の構成は、すでに説明した鋼管矢板の遮水継手構造10と同一である。
このような頂部弾性遮水部材25と外側弾性遮水部材26を備えた鋼管矢板の遮水継手構造10Bによれば、頂部弾性遮水部材25と外側弾性遮水部材26の形状を単純にすることで製作が容易となるとともに、すでに説明した鋼管矢板の遮水継手構造10と同一の作用効果を奏する。
なお、上記実施の形態では、頂部遮水用継手部材や外側遮水用継手部材を、溝を形成した円形断面のパイプで構成したが、山形鋼などのL字状の鋼材を2つ向かい合わせて鋼管や板に溶接し、鋼管や板の外表面を利用してT字状継手部材やU字状継手部材をほぼ環状に包囲するように構成しても良い。
この発明の鋼管矢板の遮水継手構造の一実施の形態にかかる平面図および部分拡大平面図である。 この発明の鋼管矢板の遮水継手構造の他の一実施の形態にかかる平面図および部分拡大平面図である。 この発明の鋼管矢板の遮水継手構造のさらに他の一実施の形態にかかる平面図および部分拡大平面図である。 従来の鋼管矢板の遮水継手構造の平面図である。
符号の説明
A,B 鋼管矢板
10 鋼管矢板の遮水継手構造
11 CT形鋼(T字状継手部材)
11a ウエブ部
11b フランジ部
12 パイプ(頂部遮水部用継手部材)
12a 溝
13 パイプ(外側遮水部用継手部材)
13a 溝
14 みぞ形鋼(U字状継手部材)
14a フランジ部
14b フエブ部
15 ポケット
16 充填材
17 金属丸棒(係止用突条部)
18 頂部弾性遮水部材
18a 取付部
18b 両端部
18c 厚肉部
18d 傾斜面
18e 薄肉部
19 空間
20 充填材
21 外側弾性遮水部材
21a 取付部
21b 両端部
21c 厚肉部
21d 傾斜面
21e 薄肉部
22 金属製板材

Claims (8)

  1. 隣り合う鋼管矢板の継手部の対向部の頂部近傍の一方にCT形鋼状のT字状継手部材を鋼管矢板に沿って取り付け、対向部の他方に、前記T字状継手部材のウエブ部が挿入される長手方向の溝を備え、前記T字状継手部材を単独若しくは前記鋼管矢板の外表面とで包囲して横断面形状が略環状となる頂部遮水部用継手部材を取り付け、
    前記継手部の外側部に対向させて長手方向に溝を備え横断面形状が略環状となる外側遮水部用継手部材を、当該溝同士を略対向させて取り付けるとともに、これら2つの外側遮水部用継手部材の溝内にU形鋼状のU字状継手部材の両端フランジ部を収納するとともに、ウエブ部を前記溝に係止可能に取り付け、
    これら頂部および外側の3つの遮水部用継手部材で構成されるポケット内に充填材を充填して遮水する鋼管矢板の遮水継手構造であって、
    前記T字状継手部材のフランジ部の裏面に、長手方向に沿って係止用突条部を設ける一方、このT字状継手部材の前記フランジ部を覆って前記係止用突条部に係止固定され両端部が前記頂部遮水用継手部材の内面に接触してシール可能な頂部弾性遮水部材を設けてなることを特徴とする鋼管矢板の遮水継手構造。
  2. 前記係止用突条部を、金属製丸材を長手方向の所々を前記フランジ部に溶接して構成してなることを特徴とする請求項1記載の鋼管矢板の遮水継手構造。
  3. 前記頂部弾性遮水部材の前記頂部遮水用継手部材の内面との接触面を傾斜面で構成してなることを特徴とする請求項1または2記載の鋼管矢板の遮水継手構造。
  4. 前記頂部弾性遮水部材の先端部を厚肉状に形成して前記頂部遮水用継手部材の内面との接触面を傾斜面に形成するとともに、当該頂部弾性遮水部材の基端取付部との間を薄肉状に形成して構成したことを特徴とする請求項1または2記載の鋼管矢板の遮水継手構造。
  5. 前記U字状継手部材の両端フランジ部の先端に、長手方向に沿って外側弾性遮水部材を係止固定する係止部材を取り付け、この係止部材に前記外側遮水用継手部材のそれぞれの内面に接触して遮水する外側弾性遮水部材を取り付けてなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の鋼管矢板の遮水継手構造。
  6. 前記係止部材を、前記U字状継手部材のフランジ部から左右両側に突出する金属製板材で構成し、長手方向の所々を溶接して構成したことを特徴とする請求項5記載の鋼管矢板の遮水継手構造。
  7. 前記外側弾性遮水部材の前記外側遮水用継手部材の内面との接触面を傾斜面で構成してなることを特徴とする請求項5または6記載の鋼管矢板の遮水継手構造。
  8. 前記外側弾性遮水部材の先端部を厚肉状に形成して前記外側遮水用継手部材の内面との接触面を傾斜面に形成するとともに、当該外側弾性遮水部材の基端取付部との間を薄肉状に形成して構成したことを特徴とする請求項5または6記載の鋼管矢板の遮水継手構造。
JP2007258727A 2007-10-02 2007-10-02 鋼管矢板の遮水継手構造 Active JP4808691B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007258727A JP4808691B2 (ja) 2007-10-02 2007-10-02 鋼管矢板の遮水継手構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007258727A JP4808691B2 (ja) 2007-10-02 2007-10-02 鋼管矢板の遮水継手構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009084949A JP2009084949A (ja) 2009-04-23
JP4808691B2 true JP4808691B2 (ja) 2011-11-02

Family

ID=40658714

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007258727A Active JP4808691B2 (ja) 2007-10-02 2007-10-02 鋼管矢板の遮水継手構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4808691B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102518140B (zh) * 2011-12-21 2015-02-11 中铁大桥局集团有限公司 一种钢围堰的锁口结构及其施工方法
JP5966162B2 (ja) * 2012-04-25 2016-08-10 西武ポリマ化成株式会社 鋼管矢板の遮水継手構造
JP5598589B1 (ja) * 2013-10-16 2014-10-01 オンキヨー株式会社 イコライザ装置及びイコライザプログラム
CN105442622A (zh) * 2015-12-15 2016-03-30 中交一公局桥隧工程有限公司 锁口钢管桩止水施工工艺
IT201600124346A1 (it) * 2016-12-07 2018-06-07 Lucio Pedrocco Palancola in calcestruzzo e parete comprendente una pluralità di tali palancole

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57180714A (en) * 1981-04-30 1982-11-06 Hidekazu Yoshida Method of executing water stop work for sheet pile wall
JP3838484B2 (ja) * 2001-02-01 2006-10-25 西武ポリマ化成株式会社 鋼管矢板の継手およびその施工法
JP3908599B2 (ja) * 2001-06-08 2007-04-25 西武ポリマ化成株式会社 鋼管矢板の継手の遮水構造およびその施工法
JP4979228B2 (ja) * 2005-11-25 2012-07-18 ワールドエンジニアリング株式会社 遮水層の追加施工法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009084949A (ja) 2009-04-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4808691B2 (ja) 鋼管矢板の遮水継手構造
JP2008280748A (ja) 可撓止水構造
JP3753729B1 (ja) トンネル防水構造
JP4757959B2 (ja) 鋼矢板壁およびその構築方法
JP2009068217A (ja) コンクリート構造体の継手構造およびその施工方法
JP2015200157A (ja) サンドイッチ型複合床版の防水・防錆構造
JP3923461B2 (ja) トンネル防水工法
JP4637645B2 (ja) 可撓止水継手およびその施工方法
JP2007092305A (ja) 暗渠の耐水圧可撓継手
JP5966162B2 (ja) 鋼管矢板の遮水継手構造
KR100950222B1 (ko) 콘크리트 수조 방수용 라이닝 패널, 콘크리트 수조 방수용 라이닝 장치 및 콘크리트 수조의 라이닝 시공 방법
JP4500202B2 (ja) セグメントの連結構造
JP5094244B2 (ja) 水路ブロック及び水路ブロックの製造方法
JP2008179966A (ja) 更生パネル、それを用いた更生方法、および更生された構造物
JP7243305B2 (ja) 鋼管矢板継手部の止水構造
JP2017145595A (ja) 先行エレメントの端部構造および地中連続壁の施工方法
JP3537415B2 (ja) 二次覆工省略型暗渠の継手
JP2001288766A (ja) 二重鋼管の接合構造における経時硬化性充填材の漏洩防止装置
JP3831246B2 (ja) 止水部材及び遮水シート定着部止水構造
JP4719088B2 (ja) セグメント
JP4527041B2 (ja) 構造物の目地構造およびその施工方法
JP3708859B2 (ja) 可撓継手
JP4227498B2 (ja) 遮水シートの接合部構造
JP6647913B2 (ja) 目地材取付溝の遮水構造
JP5733991B2 (ja) 遮水シートの接合部構造及び遮水シートの接合方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100824

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110727

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110809

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110817

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140826

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4808691

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140826

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250