JP2001288766A - 二重鋼管の接合構造における経時硬化性充填材の漏洩防止装置 - Google Patents
二重鋼管の接合構造における経時硬化性充填材の漏洩防止装置Info
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Abstract
る二重鋼管の連結構造において、経時硬化性材料の充填
の作業時間と作業コストが嵩まない漏洩防止装置を提供
する。 【解決手段】 外管1の内部に内管2が挿通され、その
外管1と内管2との空隙部4に、モルタル等の経時硬化
性材料5を充填して、外管1と内管2とを接合する二重
鋼管の接合構造において、外管1の内面に、上下に間隔
を置いて固着したシール材把持用突設部材6a、6bの
間でシール材15を把持し、シール材15が内管2の外
表面に密接することで、内管2と外管1の間に充填する
前記経時硬化性材料5の漏洩防止がなされている。
Description
形成された空隙部に、モルタルなどの経時硬化性材料を
充填することにより両管を一体化する二重鋼管の接合構
造において、前記経時硬化性充填材の漏洩防止装置に関
する。
鋼管防波堤などの杭式構造物の杭部材の腐食対策や骨組
構造におけるブレース材と杭部材との接合部の構造に関
するものである。
杭式防波堤あるいは河川等における橋脚基礎などに使用
する鋼管杭(内管)2の頭部には、通常、図12に示す
ように鉄筋コンクリート製の梁や頂版コンクリートによ
り互いに連結されているコンクリート床板12が構築さ
れている。この杭式桟橋11の鋼管杭(内管)2の頭部
においては、海水による鋼管杭(内管)2の頭部の腐食
対策のため、海面の上下にまたがって杭挿通用筒体(以
下外管という)1が設けられ、当該外管1に比して径差
のある鋼管杭(以下内管という)2が内部に挿通されて
二重鋼管構造が構成され、この二重鋼管構造における外
管1と内管2の空隙部4にモルタルなどの経時硬化性材
料5を充填することで、海水が内管2の外表面に直に触
れないようにし、内管2外表面の腐食防止を図っている
(図13、図14参照)。
接合する斜材(図2参照)の下端に設けられることがあ
る。この場合は、外管1と内管2の空隙部4にモルタル
などの経時硬化性材料5を充填することで、この経時硬
化性材料5を介して、外、内の両管1,2を接合すると
共に、内管2外表面の腐食防止の作用も奏される。
にモルタルなどの経時硬化性材料5を充填して鋼管杭式
構造物を構築する場合において、特に重要なことは、経
時硬化性材料5が充填時に空隙部4から漏洩しないこと
である。これに加えて、さらに望ましくは、内管2と外
管1を同心的に容易に仮支持できることであり、この状
態で経時硬化性材料5を充填することである。
て、内管2の外周にリブ7a付きの環状の底型枠7を配
置し、内管2と同心的に配置した外管1の下端を底型枠
7の上面に密に載置し、その接触部外面をエポキシ樹脂
の水中硬化性のパテ材や隅肉溶接8でシールし、経時硬
化性材料5が空隙部4から漏洩しないようにしている。
におけるエポキシ樹脂の硬化パテや隅肉溶接8に代え
て、環状のスポンジなどの弾性体10を底型枠7の上面
に載置し、内管2と同心的に配置した外管1の下端を弾
性体10の上面に載置することで、空隙部4の下端を閉
塞し、経時硬化性材料5が空隙部4から漏洩しないよう
にしている。
術1、2では、外管の下端面と鋼製の底型枠の上表面を
完全に密着させることは極めて困難なため、外管と底型
枠の接触面を水中溶接したり、水中硬化性のパテ材でシ
ールする必要があり、作業時間とコストが嵩むといった
問題があった。
とコストが嵩まないようにした、二重鋼管の接合構造に
おける経時硬化性材料の漏洩防止装置を提供するもので
ある。
の接合構造における経時硬化性充填材の漏洩防止装置
は、以下の構成を特徴とする。
通され、その外管1と内管2との間の空隙部に、モルタ
ル等の経時硬化性材料5が充填されて、当該外管1と内
管2とを接合する二重鋼管の接合構造において、前記外
管1の内面に、上下に間隔を置いて固着したシール材把
持用突設部材6a、6bの間でシール材15を把持し、
シール材15が内管2の外表面に密接することで、内管
2と外管1の間に充填する前記経時硬化性材料5の漏洩
防止がなされていることを特徴とする。
シール材把持用突設部材6a、6bが前記外管1の内面
下部に所定間隔で溶接などの手段で固着され、シール材
係止ボルト8が、前記突設部材6a、6bに開設のシー
ル材係止ボルト挿通孔14a,14bとシール材15を
挿通していることを特徴とする。
いて、前記シール材把持用突設部材14a、14bの両
方または一方が外管1の内面において、周方向に連続、
または不連続であることを特徴とする。
て、前記シール材15の内管2と当接する側に所定角度
の斜面15cが形成されていることを特徴とする。
て、前記シール材5が弾性的性質を有する気泡体である
ことを特徴とする。
て、前記シール材15がポリエチレンからなる気泡体で
あることを特徴とする。
て、前記シール材15が単独気泡を有する架橋ポリオレ
フィン気泡体であることを特徴とする。
て、前記シール材15が厚さ10mm以上の単独気泡を有
する架橋ポリオレフィン気泡体であることを特徴とす
る。
て、前記外管1において、シール材15が配置された位
置よりも上方に注入孔17が設けられ、前記注入孔17
には、注入用短管18が接合され、この注入用短管18
には注入用フレキシブル管19が接合され、前記注入用
フレキシブル管19には注入用長尺管20が接合されて
いることを特徴とする。
いて、前記外管1の上端または上部外面にナット24が
固着され、そのナット24には、先端で内管の外面を抑
えるようにした揺動防止用ボルト22が螺合されている
ことを特徴とする。
おいて、前記内管2の外周と前記外管1の内周の一方ま
たは両方に、突起体25が一体的に設けられていること
を特徴とする。
部材6a、6bが、前記外管1の内周面に固着された間
隔減縮部材26に固着されていることを特徴とする。
おいて、前記外管1の内面において、当該外管1の高さ
の半分よりも上の位置において、1段あたり少なくとも
3箇所にスペーサ27が1段または複数段固着されてい
ることを特徴とする。
おいて、前記外管1の上方部内面に、上下に間隔をおい
てシール材把持用突設部材6a、6bを固着し、当該シ
ール材把持用突設部材6a、6bの間でシール材15を
把持し、シール材15が内管2の外表面に密接すること
で、内管2と外管1の間に充填する前記経時硬化性材料
5の漏洩を防止していることを特徴とする。
部材6a、6bが、前記外管1の内面に溶接等の手段で
固着され、前記シール材把持用突設部材6a、6bの間
に、シール材15が配置され、シール材係止ボルト16
が突設部材6a、6bに開設のシール材係止ボルト挿通
孔14a,14bとシール材15を挿通していることを
特徴とする。
おいて、前記シール材係止ボルト16の隣接する間隔が
300mm以下であることがされていることを特徴とす
る。
挿通され、その外管1と内管2との空隙部に、モルタル
等の経時硬化性材料5を充填して、当該外管1と内管2
とを接合する二重鋼管の接合構造において、前記外管1
の下部の外周面に棒鋼等からなる突起31が一体的に設
けられ、前記外管1の下部と内管2の間の空隙を閉塞す
るよう、上部と下部に連続または非連続に上端部小袋体
30aと下端部小袋体30bを有し、かつ柔軟性を有し
た円筒状袋体30を配置し、前記突起31の上側に配置
した前記上端部小袋体30aの内部を挿通して金属製バ
ンドや番線などの締結部材32を配置し、内管2の外周
配置された前記下端部袋体30bの内部を挿通して金属
製バンドや番線などの締結部材32を配置することで、
内管2と外管1の間に充填した前記経時硬化性材料5の
漏洩防止がなされていることを特徴とする。
外表面に密接するため、経時硬化性材料5の充填を確実
に行うことができると共に、内管2を設置した後に、そ
の外側に外管1を設置するだけでよいので、作業時間を
短縮でき、かつ、安価である。さらに、シール材15が
内管2の外表面に密接しているため、外管1と内管2の
周方向の間隔を均一に保持することができ、モルタルな
どの経時硬化性材料5の「かぶり」を周方向で一定にす
ることができ、また、シール材15が内管2の外表面に
密接しているため、経時硬化性材料5が硬化する前に、
波浪などの外力の作用を受けた場合に、外管1と内管2
の相対変位による揺動作用に対して抵抗することができ
る。
筒状袋体30により内管2と外管1との間の空隙部4の
下部を閉塞する場合は、当該円筒状袋体30は柔軟性が
あるので、内管2と外管1との平面的位置関係の不均一
さの影響を受けずらい。
て説明する。図1、図2は、本発明の経時硬化性充填材
の漏洩防止装置が実施される一例として、杭式横桟橋1
1の概要図を示し、図1(A)は、平面図、(B)は、
同(A)の中央部縦断面図、図2は、図1(B)矢視
(イ)部の拡大図である。
ように構成される。すなわち、多数の内管(鋼管杭)2
および鋼管杭や壁体形成部材(鋼管矢板や鋼矢板)2´
が適宜間隔を隔てた状態で、水底地盤13(13aが中
間地盤、13bが支持地盤)に打設され、前記内管2´
の上部から水底地盤13に向かって、斜め下向きに延長
する多数の斜材3が、横方向に適宜間隔を隔てて配置さ
れる。前記斜材3の下端部には、外管(杭挿通用下部筒
体)1が接合され、前記外管1に挿通された内管(鋼管
杭)2は水底地盤13に打設され、前記外管1の内径と
内管2の外径との径差により形成される空隙部には、モ
ルタル等の経時硬化性材料が充填され、前記外管1と内
管2の間が結合される。
橋のコンクリート床版)12の延長方向に互いに接合さ
れ、前記鋼管杭や壁体形成部材(鋼管矢板や鋼矢板)2
´の上端部と斜材3の上端部とが、コンクリート等の経
時硬化性材料の中に埋設固定されて上方結合部(ロ)を
構成し、内管2の上端部は経時硬化性材料の中に埋設さ
れて上方結合部(ハ)を構成し、コンクリート等の経時
硬化性材料からなる床版12の両端部は、それぞれ前記
上方結合部(ロ)および上方結合部(ハ)と一体化され
ている。
いて、斜材3の下端部に接合された外管(杭挿通用下部
筒体)1と、この外管1に挿通される内管(鋼管杭)2
との挿通部(ニ)において、両管1、2の径差により形
成される空隙部に充填されるモルタル等の経時硬化性充
填材の漏洩防止装置に特徴がある。
の漏洩防止装置の実施形態1を説明する。
管(鋼管杭)2との挿通部(ニ)において、外管1の下
方の内面の所定位置に、上下に所定間隔離してシール材
把持用突設部材6a、6bが溶接などの手段で固着さ
れ、前記シール材把持用突設部材6a、6bの間にシー
ル材15が配置され、シール材係止ボルト16が、シー
ル材係止ボルト挿通孔14a,14bとシール材15を
挿通し、シール材把持用突設部材6a,6bに固定さ
れ、シール材15が内管2の外表面に屈曲形状で密接
し、内管2と外管1の間には、モルタル等の経時硬化性
材料5が充填されている。
シール材15の上面と下面を把持するシール材把持用突
設部材6a,6bは、図4(A)に示すようにシール材
15の全周に渡ってリング状に設けてもよいし、図4
(B)に示すようにシール材15の周方向に断続的に設
けてもよい。シール材把持用突設部材6a,6bは、前
記連続または断続したものを、シール材15の上面と下
面に組合せて用いてもよい。例えば、上面に連続リング
状の突設部材6a,6bを配置し、下面に断続の突設部
材6a,6bを配置し、又はその逆の組み合わせでもよ
い。何れの場合も、シール材把持用突設部材6a,6b
には、シール材係止ボルト挿通孔14a,14bが、一
定間隔で開設されている。
うに、内管2に嵌合する前は、フラットなリング形状で
あり、かつ、上面15aの内周縁は、下面15bの内周
縁よりも若干中心方向に突出させてあり、この上面15
aの内周縁と、下面15bの内周縁とは、所定角度の斜
面15cでつながっている。このシール材15は、内管
2に上方から嵌合したときは、図3に示すように、シー
ル内周縁が内管2の外周面と圧接して、当該内周縁の側
が上方に折り曲がるように湾曲し、シール材15の配設
位置の上方における、内管2と外管1の間に形成される
空隙部4の下端を密閉できる。
が、望ましくは、弾性的性質を有する気泡体、例えば、
ポリエチレン気泡体、あるいは単独気泡を有する架橋ポ
リオレフィン気泡体(特に、特公平2−42649に開
示のもの)がよい。またこの架橋ポリオレフィン気泡体
の厚さは、経時硬化性充填材の充填圧力に抗するため
に、10mm以上の厚さを有するものがよい。前記材料
からなるシール材15を使用した場合、従来知られてい
る他の弾性材に比べて、密着性、耐候性、耐薬品性、非
吸水性等の点で優れ、本発明のシール材15として、最
も望ましい性質を具備している。
管1の間に形成される空隙部4には、モルタル等の経時
硬化性材料5が充填される。このため、図6に示すよう
に、外管1において、シール材15が配設された位置よ
りも上方に注入孔17が設けられ、前記注入孔17に
は、注入用短管18が接合され、この注入用短管18に
は注入用フレキシブル管19が接合され、さらに、前記
注入用フレキシブル管19には注入用長尺管20が接合
されている。
レキシブル管19を介して、内管2と外管1の間に形成
される空隙部4に、モルタル等の経時硬化性材料5が充
填でき、このとき、空隙部4の下端はシール材15で密
封されているので、経時硬化性材料5が空隙部4から漏
出しない。
示す。図7(A)の実施形態2では、外管1の上端部
(縁)の所定箇所にナット21が固着され、そのナット
21には、揺動防止用ボルト22が螺合されている。図
7(B)の実施形態3では、外管1の上端部(縁)から
若干下がった高さ位置の所定箇所に開孔23が開設され
ていて、外管1の外周面には、開孔23と同心的にナッ
ト24が溶接され、そのナット24には、揺動防止用ボ
ルト22が螺合されている。
間隔で配置された複数の揺動防止用ボルト22の進入を
調節することで、内管2と外管1の芯合わせの際、その
微調整を簡単、迅速に行えると共に、内管2と外管1の
揺動に伴う相対的な動きを防止でき、この状態で空隙部
4に、円滑にモルタル等の経時硬化性材料5を充填でき
る。
周の所定箇所および、外管1の内周の所定箇所に突起体
25が一体的に設けられており、それにより、内管2お
よび外管1と、モルタル等の経時硬化性材料5との結合
がより確実となるよう構成されている。なお、突起体2
5は内管2および外管1の両方に限らず、外管1の内周
または内管2の外周の何れか一方にのみ設けてもよい。
また、鋼管の内面または外面に突起を有する突起付き鋼
管を用いても良い。
では、外管1の下方部の内面の所定箇所に所定の厚みを
有する間隔減縮部材26が固着され、この間隔減縮部材
26にシール材把持用突設部材6a、6bが固着されて
いる。
による。つまり、シール材把持用突設部材6a、6b
は、所定板厚の鋼板を所定幅、所定長の真直な帯状に切
断したうえ、この帯状鋼板を外管1と同じ曲率で幅方向
に曲げ形成するが、外管1の内径が大寸法になると、長
尺の帯状鋼板を円滑に幅方向に曲げ形成する作業が困難
になる。
の内径が大の寸法になり、内管2と外管1の間隔(間隙
幅)が大になると、リング状のシール材15の幅(内縁
と外縁の径差)が大きくなり、シール材把持用突設部材
6a、6bによる固定部からシール材内周縁15d(図
5参照)までが長くなり、このためシール材15の弾性
を利用することによる内周縁15dの内管2の外周面へ
の密圧接度が低下する恐れがある。
幅、所定長の間隔減縮部材26を、(幅方向でなく)厚
み方向に外管1とほぼ同じ曲率で曲げながら外管1に溶
接する。その後、間隔減縮部材26の内周に沿って、実
施形態1、2と同様に、所定曲率に曲げ加工された内周
に溶接する。このように、間隔減縮部材26を用いるこ
とで、大径の外管1の内周にも円滑にシール材把持用突
設部材6a、6bを固着できる。
縮部材26の厚み分だけ縮径した位置で固定されるの
で、外管1の内径が大でも、シール材15の内外の幅は
小でよく、したがって、シール材固定部からシール材内
周縁15dまでの寸法を短くでき、シール材15の弾性
を十分に利用して、内周縁15dを内管2の外周面に確
実に密圧接させることができる。
では、同図に示すように、外管1の上方部(少なくと
も、中間部より上方部)の内周面に、周方向に複数個の
スペーサ27を設けた(一段または複数段でもよい)例
を示す。このように外管1の内周にスペーサ27を設け
ることで、内管1と外管2との芯合わせが容易となり、
内管1と外管2の同心配置によるモルタル等の経時硬化
性材料5の充填作業が迅速に行える。実施形態5におい
ても、外管2下部のシール構造は、実施形態1と同じで
ある。
6では、外管1の上方部の内周面にも、実施形態1にお
ける外管1の下方部と同じシール構造が構成されてい
る。すなわち、シール材把持用突設部材6a、6bが溶
接などの手段で固着され、前記シール材把持用突設部材
6a、6bの間にシール材15が配置され、シール材係
止ボルト16が、シール材係止ボルト挿通孔14a,1
4bとシール材15を挿通し、シール材把持用突設部材
6a,6bに固定されている。この上部のシール材15
には、上下方向に貫通してモルタル等充填材の確認用開
孔28や、海水流出スリット29が設けられている。ま
た、この実施形態6でも、外管1の下方部には、シール
材把持用突設部材6a、6bが設けられている。
が内管2の外表面に屈曲形状で密接することで、空隙部
4の上部を閉塞しているので、外管1の注入孔17(図
6に示す)から空隙部4にモルタル等の経時硬化性材料
5を充填する際、当該経時硬化性材料5が空隙部4の上
部間隙から不測に流出するのを防止できる。
5の上方から充填確認用開孔28を通して、充填状況を
確認しながら充填し、かつ、空隙部4内の海水をスリッ
ト29から追い出しながら円滑に充填できる。
7では、同図に示すように、外管1の下方部と内管2と
の間に形成される空隙部4の下端部間隙が、柔軟性を有
する土木用シートからなる円筒状閉塞体30で閉塞さ
れ、空隙部4に充填するモルタル等の経時硬化性材料5
が、空隙部4の下端部間隙から経時硬化性材料5が下方
に流出するのを防止している。
れぞれ外管1と内管2の外周に固着する手段は任意であ
るが、図示例では、次の手段で固着されている。
等からなる突起31が、溶接で一体的に設けられてい
る。一方、柔軟性を有する円筒状閉塞体30の上端部
と、下端部にはそれぞれ周方向に連続または非連続に上
端部小袋体30aと下端部小袋体30bが一体的に形成
されている。
0aの内部に金属製バンドや番線などの締結部材32を
通し、この締結部材32aで外管1を締結することによ
り、上端部袋体30aを外管1の外周面に密に固着して
いる。下端部小袋体30bの内部にも、前記と同様に金
属製バンドや番線などの締結部材32を通し、この締結
部材32で内管2を締結することにより、下端部袋体3
0bを内管2の外周面に密に固着している。
方部と内管2との間に形成される空隙部4の下端部間隙
が、円筒状閉塞体30で閉塞され、空隙部4にモルタル
等の経時硬化性材料5を充填するとき、空隙部4の下端
部間隙から経時硬化性材料5が下方に流出するのを防止
できる。
における経時硬化性充填材の漏洩防止装置によれば、次
の効果がある。 内管を設置した後に、その外側に外管を設置するだ
けでよいので、作業時間を短縮でき、かつ、安価であ
る。 シール材が内管の外表面に屈曲形状で密接するた
め、経時硬化性材料の充填を確実に行うことができる。 シール材が内管の外表面に屈曲形状で密接している
ため、外管と内管の周方向の間隔を均一に保持すること
ができ、モルタルなどの経時硬化性材料の「かぶり」を
周方向で一定にすることができる。 シール材が内管の外表面に屈曲形状で密接している
ため、経時硬化性材料が硬化する前に、波浪などの外力
の作用を受けた場合に、外管と内管の相対変位による揺
動作用に対して抵抗することができる。 また、本発明において、柔軟性を有する円筒状袋体
により内管と外管との間の空隙部の下部を閉塞する場合
は、当該円筒状袋体は柔軟性があるので、内管と外管と
の平面的位置関係の不均一さの影響を受けない。 前記において、円筒状袋体における上端部小袋体
と、下端部小袋体に挿通された金属製バンドや番線など
の締付け部材を外管および内管の外周に締付け固定する
という簡単な手段で、モルタルなどの経時硬化性材料の
充填時の漏洩防止ができる。 上端部小袋体は、外管の外周に一体的に設けられた
突起に係止されているので、モルタルなどの経時硬化性
材料の重さや充填圧力でずり落ちることがない。
施される一例として、二重鋼管構造を備えた杭式横桟橋
1の概要図を示し、図(A)は、平面図、(B)は、同
(A)の中央部縦断面図である。
材の漏洩防止装置の拡大縦断面図である。
は、図3のb−b位置での変形例の断面図である。
充填材の漏洩防止装置の縦断面図である。
ための漏洩防止装置の側面説明図、図(B)は、同図
(A)のc−c位置での断面図である。
時硬化性充填材の漏洩防止装置の縦断面図である。
装置の縦断面図である。
装置の縦断面図である。
填材の漏洩防止装置の縦断面図、図(B)は、同図
(A)のd−d位置での断面図である。
止装置の縦断面図である。
を示す一部縦断正面図である。
縦断面図、図(B)は、同図(A)のe−e位置での断
面図である。
縦断面図、図(B)は、同図(A)のf−f位置での断
面図である。
Claims (17)
- 【請求項1】 外管の内部に内管が挿通され、その外管
と内管との空隙部に、モルタル等の経時硬化性材料を充
填して、当該外管と内管とを接合する二重鋼管の接合構
造において、前記外管の内面に、上下に間隔を置いて固
着したシール材把持用突設部材の間でシール材を把持
し、シール材が内管の外表面に密接することで、内管と
外管の間に充填する前記経時硬化性材料の漏洩防止がな
されていることを特徴とする経時硬化性充填材の漏洩防
止装置。 - 【請求項2】 前記シール材把持用突設部材が前記外管
1の内面下部に所定間隔で溶接などの手段で固着され、
シール材係止ボルトが、前記シール材把持用突設部材に
開設のシール材係止ボルト挿通孔とシール材を挿通して
いることを特徴とする請求項1に記載の経時硬化性充填
材の漏洩防止装置。 - 【請求項3】 前記シール材把持用突設部材の両方また
は一方が外管の内面において、周方向に連続、または不
連続であることを特徴とする請求項1または2に記載の
経時硬化性充填材の漏洩防止装置。 - 【請求項4】 前記シール材の内管と当接する側に所定
角度の斜面が形成されていることを特徴とする請求項1
ないし3のいずれかに記載の経時硬化性充填材の漏洩防
止装置。 - 【請求項5】 前記シール材が弾性的性質を有する気泡
体であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか
に記載の経時硬化性充填材の漏洩防止装置。 - 【請求項6】 前記シール材がポリエチレンからなる気
泡体であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれ
かに記載の経時硬化性充填材の漏洩防止装置。 - 【請求項7】 前記シール材が単独気泡を有する架橋ポ
リオレフィン気泡体であることを特徴とする請求項1な
いし6のいずれかに記載の経時硬化性充填材の漏洩防止
装置。 - 【請求項8】 前記シール材が厚さ10mm以上の単独気
泡を有する架橋ポリオレフィン気泡体であることを特徴
とする請求項1ないし7のいずれかに記載の経時硬化性
充填材の漏洩防止装置。 - 【請求項9】 前記外管において、シール材が配置され
た位置よりも上方に注入孔が設けられ、前記注入孔に
は、注入用短管が接合され、この注入用短管には注入用
フレキシブル管が接合され、前記注入用フレキシブル管
には注入用長尺管が接合されていることを特徴とする請
求項1ないし8のいずれかに記載の経時硬化性充填材の
漏洩防止装置。 - 【請求項10】 前記外管の上端または上部外面にナッ
トが固着され、そのナットには、先端で内管の外面を抑
えるようにした揺動防止用ボルトが螺合されていること
を特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の経時
硬化性充填材の漏洩防止装置。 - 【請求項11】 前記内管の外周と前記外管の内周の一
方または両方に、突起体13が一体的に設けられている
ことを特徴とする請求項1ないし10のいずれかに記載
の経時硬化性充填材の漏洩防止装置。 - 【請求項12】 前記シール材把持用突設部材が、前記
外管の内周面に固着された間隔減縮部材に固着されてい
ることを特徴とする請求項1ないし11のいずれかに記
載の経時硬化性充填材の漏洩防止装置。 - 【請求項13】 前記外管の内面において、当該外管の
高さの半分よりも上の位置において、1段あたり少なく
とも3箇所にスペーサが1段または複数段固着されてい
ることを特徴とする請求項1ないし12のいずれかに記
載の経時硬化性充填材の漏洩防止装置。 - 【請求項14】 前記外管の上方部内面に、上下に間隔
をおいてシール材把持用突設部材を固着し、当該シール
材把持用突設部材の間でシール材を把持し、シール材が
内管の外表面に密接することで、内管と外管の間に充填
する前記経時硬化性材料の漏洩を防止していることを特
徴とする請求項1ないし13のいずれかに記載の経時硬
化性充填材の漏洩防止装置。 - 【請求項15】 前記シール材把持用突設部材が、前記
外管の内面に溶接等の手段で固着され、前記シール材把
持用突設部材の間に、シール材が配置され、シール材係
止ボルトが突設部材に開設のシール材係止ボルト挿通孔
とシール材を挿通していることを特徴とする請求項1な
いし14のいずれかに記載の経時硬化性充填材の漏洩防
止装置。 - 【請求項16】 前記シール材係止ボルトの隣接する間
隔が略300mm以下であることを特徴とする請求項1な
いし15のいずれかに記載の経時硬化性充填材の漏洩防
止装置。 - 【請求項17】 外管の内部に内管が挿通され、その外
管と内管との空隙部に、モルタル等の経時硬化性材料を
充填して、当該外管と内管とを接合する二重鋼管の接合
構造において、前記外管の下部の外周面に棒鋼等からな
る突起が一体的に設けられ、前記外管の下部と内管の間
の空隙を閉塞するよう、上部と下部に連続または非連続
に上端部小袋体と下端部小袋体を有し、かつ柔軟性を有
した円筒状袋体を配置し、前記突起の上側に配置した前
記上端部小袋体の内部を挿通して金属製バンドや番線な
どの締結部材を配置し、内管の外周に配置された前記下
端部袋体の内部を挿通して金属製バンドや番線などの締
結部材を配置することで、内管と外管の間に充填した前
記経時硬化性材料の漏洩防止がなされていることを特徴
とする経時硬化性充填材の漏洩防止装置。
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