JP2003055325A - 硫酸メタクリルアミドの製造方法および該製造方法を実行するための装置 - Google Patents

硫酸メタクリルアミドの製造方法および該製造方法を実行するための装置

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JP2003055325A JP2002204208A JP2002204208A JP2003055325A JP 2003055325 A JP2003055325 A JP 2003055325A JP 2002204208 A JP2002204208 A JP 2002204208A JP 2002204208 A JP2002204208 A JP 2002204208A JP 2003055325 A JP2003055325 A JP 2003055325A
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acetone cyanohydrin
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C231/00Preparation of carboxylic acid amides
    • C07C231/06Preparation of carboxylic acid amides from nitriles by transformation of cyano groups into carboxamide groups

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 硫酸メタクリルアミドを高収率で製造する。 【解決手段】 本発明は、アセトンシアノヒドリンから
硫酸メタクリルアミドを製造する方法に関する。その製
造方法は、a)アセトンシアノヒドリンを硫酸と混合す
る混合工程と、b)第1乾燥工程と、c)追加のアセト
ンシアノヒドリンを添加する工程と、d)第2乾燥工程
と、e)適宜に、アセトンシアノヒドリンをさらに添加
する1つ以上の付加的な工程とそれに続くさらに付加的
な乾燥工程と、f)適宜に、最終乾燥工程とを有する。
この方法は、工程c)および工程c)の直後の少なくと
もいずれかにおいて、および/または、適宜、さらなる
添加の1つ以上の付加的な工程e)および該工程e)の
直後の少なくともいずれかにおいて、三酸化硫黄を導入
することを特徴とする。本発明は、この方法を実施する
ための装置に関するものでもある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アセトンシアノヒ
ドリンからの硫酸メタクリルアミドの製造方法ならびに
その方法を行うための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】硫酸メタクリルアミドまたはメタクリル
アミドサルフェート[CH=C(CH)−CONH
・HSO]は、メタノールおよび水との反応によ
ってメタクリル酸メチルを生成する中間生成物である。
【0003】公知の実施においては、アセトンシアノヒ
ドリンおよび濃硫酸から硫酸メタクリルアミドを製造す
る。この製造は、一般に、アセトンシアノヒドリンと濃
硫酸とを反応させて、α−ヒドロキシイソブチルアミド
およびα−ヒドロキシイソブチルアミドサルフェートを
得る反応を有する。これら2種類の化合物を加熱して、
硫酸メタクリルアミドを得る。
【0004】そのような製造はフランス特許第1529
440号の主題である。該特許には、アセトンシアノヒ
ドリンの導入から開始する方法であって、アセトンシア
ノヒドリンを、硫酸/アセトンシアノヒドリンのモル比
を少なくとも1.5として硫酸と混合する工程と、上記
で得られた混合物を加熱によって脱水して、次に再度
(1より大きい)硫酸/シアノヒドリンのモル比が得ら
れるように、上記反応中間体にアセトンシアノヒドリン
を加え、最後に反応混合物を再度加熱することによって
脱水する工程とを有する方法が記載されている。
【0005】欧州特許出願第226724号は、アセト
ンシアノヒドリンおよび濃硫酸からメタクリルアミドを
製造する方法であって、5〜7個の炭素原子を含む不活
性直鎖飽和炭化水素およびアセトンシアノヒドリンから
なる2相液体混合物を硫酸に導入する方法に関する。
【0006】欧州特許出願第999200号は、メタク
リル酸メチルまたはメタクリル酸を高収率で製造するた
めの装置および方法であって、ピストン型分解リアクタ
ーを用いて熱変換を行う方法に関する。
【0007】ロシアの雑誌で発表の論文の翻訳文(Zhur
nal Prikladnoi Khimii 、第47巻、第6号、1347〜1351
頁、1974年6月、″Various reactions occuring i
n the synthesis of methyl methacrylate from aceton
e cyanohydrin and oleum ″、A. A. Michurin, E. A.
Sivenkov, E. N. Zil ′berman and T. I. Tret ′yako
va)では、α−ヒドロキシイソブチルアミドを生成する
アセトンシアノヒドリンと硫酸との反応において、該反
応を5〜10%の三酸化硫黄を含む発煙硫酸存在下でシ
アノヒドリド/発煙硫酸モル比を1/2として行う場合
に、より良好な結果が得られることが示されている。し
かしながら、その後の乾燥工程の際に副反応が生じるの
を抑制するために、0〜3%三酸化硫黄を含む発煙硫酸
を用いることが推奨されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、小過
剰の硫酸を用いた場合であっても、すなわち全体的な硫
酸/アセトンシアノヒドリンのモル比が低い場合であっ
ても、高収率を有する硫酸メタクリルアミドを製造する
方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項1に記載の発明は、a)三酸化硫黄を含ま
ない硫酸とアセトンシアノヒドリンを混合する混合工程
と、b)上記で得られた混合物について加熱による脱水
を行う第1乾燥工程と、c)硫酸を追加することなく、
前記反応中間体に追加のアセトンシアノヒドリンを混合
しながら添加する追加アセトンシアノヒドリン添加工程
と、d)前記混合物について加熱によってさらなる脱水
を行う第2乾燥工程と、e)任意で、アセトンシアノヒ
ドリンをさらに添加する1つ以上の付加的な工程とそれ
に続く付加的な乾燥工程と、f)任意で、最終乾燥工程
とを有する硫酸メタクリルアミドの製造方法において、
工程c)および工程c)の直後の少なくともいずれかに
おいて、および/または、適宜、さらなる添加の1つ以
上の付加的な工程e)および該工程e)の直後の少なく
ともいずれかにおいて、三酸化硫黄を導入することを要
旨とする。
【0010】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の製造方法において、前記三酸化硫黄を発煙硫酸の形態
で導入することを要旨とする。請求項3に記載の発明
は、請求項2に記載の製造方法において、前記発煙硫酸
が、10重量%を上回る、好ましくは15重量%を上回
る三酸化硫黄を含有することを要旨とする。
【0011】請求項4に記載の発明は、請求項2または
3に記載の製造方法において、添加する発煙硫酸の量
が、アセトンシアノヒドリンおよび硫酸の総投入量に対
して10重量%未満であることを要旨とする。
【0012】請求項5に記載の発明は、請求項4に記載
の製造方法において、添加する発煙硫酸の量が、アセト
ンシアノヒドリンおよび硫酸の総投入量に対して3%〜
5%であることを要旨とする。
【0013】請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5
のいずれか1項に記載の製造方法において、前記三酸化
硫黄を工程c)のみで導入することを要旨とする。請求
項7に記載の発明は、請求項6に記載の製造方法におい
て、工程c)における前記硫酸/アセトンシアノヒドリ
ンのモル比が1.7未満であることを要旨とする。
【0014】請求項8に記載の発明は、請求項7に記載
の製造方法において、工程c)における前記硫酸/アセ
トンシアノヒドリンのモル比が1.15〜1.35であ
ることを要旨とする。
【0015】請求項9に記載の発明は、請求項1乃至8
のいずれか1項に記載の製造方法において、工程b)お
よび工程c)の少なくともいずれかをピストンリアクタ
ー内で行うことを要旨とする。
【0016】請求項10に記載の発明は、請求項1乃至
9のいずれか1項に記載の製造方法を行なうための装置
であって、第1の混合リアクターRaと、第1の乾燥リ
アクターRbと、アセトンシアノヒドリンを導入するた
めの手段を有する第2の混合リアクターRcと、第2の
乾燥リアクターRdと、任意で、1つ以上の付加的な混
合リアクターとそれに続く付加的な乾燥リアクターと、
任意で、最終乾燥リアクターReとを連続して有する装
置において、リアクターRc内におよび/または該リア
クターRcの出口で、および/または、適宜、前記1つ
以上の付加的な混合リアクター内に、および/または該
付加的なリアクターの出口で三酸化硫黄を導入する手段
をさらに有することを要旨とする。
【0017】請求項11に記載の発明は、請求項10に
記載の装置において、リアクターRb,Rd、および任
意でリアクターReのうちの少なくとも一つがピストン
リアクターであることを要旨とする。
【0018】請求項12に記載の発明は、請求項1乃至
9のいずれかに記載の製造方法によって得られる硫酸メ
タクリルアミドの使用において、メタクリル酸メチルま
たはメタクリル酸の製造における、ことを要旨とする。
【0019】本発明による方法は、 a)三酸化硫黄を含まない硫酸とアセトンシアノヒドリ
ンを混合する混合工程と、 b)上記で得られた混合物について加熱による脱水を行
う第1乾燥工程と、 c)硫酸を追加することなく、前記反応中間体に追加の
アセトンシアノヒドリンを混合しながら添加する追加ア
セトンシアノヒドリン添加工程と、 d)前記混合物について加熱によってさらなる脱水を行
う第2乾燥工程と、 e)任意で、アセトンシアノヒドリンをさらに添加する
1つ以上の付加的な工程とそれに続く付加的な乾燥工程
と、 f)任意で、最終乾燥工程とを有し、工程c)および工
程c)の直後の少なくともいずれかにおいて、および/
または、適宜、さらなる添加の1つ以上の付加的な工程
e)および工程e)の直後の少なくともいずれかにおい
て、三酸化硫黄を導入することを特徴とする。
【0020】このような方法は、副反応の数および程度
を低下させるという長所を有する。加えて、前記方法
は、必ずしも無水である必要がない原料試薬を用いるこ
とを可能にする。
【0021】本発明の主題は、本発明による前記方法を
実施するための装置でもある。本発明の他の特徴および
利点は、以下に記載され、図面を参照することで与えら
れる説明を読むことで明らかになろう。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明は、すでにメタクリルアミ
ドが豊富となっている工程箇所に三酸化硫黄を導入する
ことで、α−ヒドロキシイソブチルアミドをα−ヒドロ
キシイソブチルアミドサルフェートに化学的かつほぼ瞬
時に変換することが可能であり、前記α−ヒドロキシイ
ソブチルアミドサルフェートはその後の乾燥中に急速に
メタクリルアミドに変換されるという発見に基づいたも
のである。
【0023】従って三酸化硫黄の導入は、工程c)内に
おいて、すなわち硫酸/アセトンシアノヒドリンのモル
比MRが高い、第1乾燥工程後に行ってもよいし、ある
いは、工程c)の直後、すなわちアセトンシアノヒドリ
ン導入の終わりに、すなわち前記モル比MRが低いとき
に行ってもよい。
【0024】好ましくは三酸化硫黄は工程c)内のみに
おいて導入される。本発明によれば、無水試薬を用いて
実施する必要はない。特定の力価を目指すのではなく、
100%に近い力価を有する硫酸を用いることが可能で
ある。さらに、並の品質のアセトンシアノヒドリンで十
分であると考えられる。例えば、500〜数千ppmの
水を含むアセトンシアノヒドリンを用いることが可能で
ある。
【0025】三酸化硫黄は、その導入を容易にする発煙
硫酸の形態であってよい。前記発煙硫酸は、通常、10
重量%を上回る、好ましくは15重量%を上回る三酸化
硫黄を含有する。前記発煙硫酸は、有利には、例えばメ
タクリル酸メチル製造工程の標準的な酸再生ユニットで
得られる力価104.5%(HSO当量−約20重
量%の遊離三酸化硫黄を含む)を有する工業用発煙硫酸
に相当し得る。従来技術、特に上記のロシアの刊行物で
は、発煙硫酸の使用によって悪影響を与える副反応が生
じることから、これは驚くべき点である。
【0026】加える発煙硫酸の量は、アセトンシアノヒ
ドリンおよび硫酸の総投入量に対して10重量%未満で
ある。前記量は好ましくはその総投入量に対して3%〜
5%である。
【0027】従って、正確には、第1乾燥工程後、すな
わち既に一部のα−ヒドロキシイソブチルアミドサルフ
ェートがメタクリルアミドに変換されている時点で発煙
硫酸を投入するので、そのような投入した発煙硫酸の含
有量は低いモル比MRと適合した状態に保たれ、粘度や
結晶化の問題を生じない。
【0028】さらに、発煙硫酸をアセトンシアノヒドリ
ンに直接加える従来技術の場合とは対照的に、上記の発
煙硫酸投入の時点では特に発熱は生じない。従来では予
備乾燥、すなわち前記第1乾燥の前に発煙硫酸を投入す
る際に起こるα−ヒドロキシイソブチルアミドサルフェ
ート含有量の上昇によるものであると考えられる結晶化
も認められない。
【0029】本発明によれば、三酸化硫黄は、α−ヒド
ロキシイソブチルアミドサルフェートに変換されるα−
ヒドロキシイソブチルアミドに対して若干不足した量で
投入される。この不足分は、1未満で0.8〜0.9程
度の三酸化硫黄/α−ヒドロキシイソブチルアミドのモ
ル比に相当し得る。
【0030】結果として、反応中間体中(工程cの出
口)には遊離三酸化硫黄が存在し得ない。これは、三酸
化硫黄に関連する副反応、特にジメチルアクリルアミ
ド、スルトンおよびポリマー類の形成が抑制されるとい
う利点を有する。
【0031】本発明によれば、工程c)におけるモル比
MRは、一般に1.7未満であり、好ましくは1.15
〜1.35である。本発明による方法を実施するのに用
いられるアセンブリに関して、該アセンブリは概して、
第1の混合リアクターRaと、第1の乾燥リアクターR
bと、アセトンシアノヒドリン導入するための手段を有
する第2の混合リアクターRcと、第2の乾燥リアクタ
ーRdと、任意で、1つ以上の付加的な混合リアクター
とそれに続く付加的な乾燥リアクターと、任意で、最終
乾燥リアクターReとを連続して有し、かつ、リアクタ
ーRc内およびこのリアクターの出口の少なくともいず
れかに、および/または、適宜、前記1つ以上の別の混
合リアクター内およびその別のリアクターの出口の少な
くともいずれかに、三酸化硫黄を導入する手段をさらに
有するという点で、従来のアセンブリとは異なる。
【0032】前記アセンブリが付加的な混合リアクター
を有する場合、それらのリアクターの各々に続いて、付
加的な乾燥リアクターを設ける。図1は、本発明による
方法を実施するのに用いられ得る単純化したアセンブリ
を示す図である。
【0033】本発明による方法は概して以下に記載する
ように連続モードで実施される。硫酸をライン1から導
入し、アセトンシアノヒドリンをライン2およびライン
6から導入する。工程a)をリアクターRaで行う。リ
アクターRaで得られた混合物を、ライン4を介してリ
アクターRbに導入し、そこで第1乾燥工程b)を行
う。
【0034】次に、工程b)で得られた中間生成物をラ
イン5を介してリアクターRcに導入する。該リアクタ
ーRc内において、前記中間生成物をライン6から送り
込まれる新たなアセトンシアノヒドリンと、適宜にライ
ン7から送り込まれる発煙硫酸とに混合する。
【0035】次に、リアクターRcで得られた混合物を
ライン9を介してリアクターRdに導入する。適宜、リ
アクターRcを退出する混合物にライン8を介して発煙
硫酸を加える。
【0036】リアクターRdにおいて乾燥工程d)を行
う。適宜、リアクターRdを最終乾燥リアクターReに
連結してもよい。乾燥後、リアクターRdから、または
場合によってはリアクターReからメチルアミドサルフ
ェートを取り出して、メタクリル酸メチルまたはメタク
リル酸の製造に用いる。
【0037】前記混合リアクターは、通常、85〜10
5℃の温度、好ましくは90〜95℃の温度で作動させ
る。乾燥リアクターは、通常、120〜145℃の温
度、好ましくは120〜140℃で作動させる。本発明
の1つの好ましい実施形態によれば、リアクターRb,
Rdおよび任意でリアクターReのうちの少なくとも一
つはピストンリアクターである。
【0038】実施例 以下の実施例は本発明を説明するものであるが、本発明
の範囲を限定するものではない。
【0039】いずれの試験も、図1に示したアセンブリ
で行ったものである。リアクターRaは、ジャケット付
き撹拌リアクター(容量約270mL)であった。リア
クターRbは、電熱ピストンリアクター(容量約60m
L)であった。リアクターRcは、ジャケット付き撹拌
リアクター(容量約300mL)であった。
【0040】リアクターRdは、電熱ピストンリアクタ
ー(容量約36mL)であった。ジャケット付きピスト
ンリアクターRe(図示せず)(容量約240mL)
を、リアクターRdの出口に連結した。試験の主な特徴
は以下の通りであった。 ・反応は、2段階にわたって連続的に行い、それに加え
て最終乾燥を行った。
【0041】・アセトンシアノヒドリンは、上記2段階
にわたって分配投入した(アセトンシアノヒドリンの段
階的投入)。 ・モル比MRは、リアクターRcに導入するアセトンシ
アノヒドリンの量を変えることで調節した。
【0042】・100%硫酸の流量をRaの投入口で一
定に維持した(約570g/時)。アセトンシアノヒド
リンの流量は、ピストンリアクターReの出口で目標と
される最終MRに従って調節した。 ・硫酸力価は、電位差測定によって測定した(水酸化ナ
トリウムを用いた定量)。 ・生成物の含有量はHPLCによって測定した。
【0043】試験1(比較例) この試験では、リアクターRcにおける比率MRを1.
60とした。アセトンシアノヒドリンは、リアクターR
aに70%およびリアクターRcに30%の割合で分配
した。
【0044】他の条件は以下の表にまとめてある。
【表1】
【0045】試験2(本発明) この試験では、リアクターRcにおける比率MRを1.
50とした。アセトンシアノヒドリンは、リアクターR
aに70%およびリアクターRcに30%の割合で分配
した。
【0046】力価104.5%の発煙硫酸をライン7を
介して45g/時の流量でリアクターRcに導入され
た。他の条件は以下の表にまとめてある。
【表2】
【0047】試験3(比較例)、3a(本発明)および
3b(本発明) これらの試験では、リアクターRcにおける比率MRを
1.30とした。アセトンシアノヒドリンは、リアクタ
ーRaに70%およびリアクターRcに30%の割合で
分配した。
【0048】試験3aでは、力価104.5%の発煙硫
酸もライン8から45g/時の流量でリアクターRcに
導入した。試験3bでは、力価104.5%の発煙硫酸
をライン7のみから45g/時の流量でリアクターRc
に導入した。
【0049】他の条件は以下の表にまとめてある。
【表3】
【0050】試験4(比較例)および4a(本発明) これらの試験では、リアクターRcにおける比率MRを
1.20とした。アセトンシアノヒドリンは、リアクタ
ーRaに60%およびリアクターRcに40%の割合で
分配した。
【0051】試験4aでは、力価104.5%の発煙硫
酸もライン7から45g/時の流量でリアクターRcに
導入した。他の条件は以下の表にまとめてある。
【表4】
【0052】試験5(比較)および5a(発明) これらの試験では、リアクターRcにおける比MRを
1.10とした。アセトンシアノヒドリンは、リアクタ
ーRaに60%およびリアクターRcに40%の割合で
分配した。
【0053】試験5aでは、力価104.5%の発煙硫
酸もライン7から49g/時の流量でリアクターRcに
導入した。他の条件は以下の表にまとめてある。
【表5】
【0054】結果 以上で実施した全ての試験において得られたメタクリル
アミドの収率を計算した。
【0055】結果を以下の表にまとめた。
【表6】
【0056】図2における曲線は、リアクターRcでの
モル比MRの関数としての収率の変化を示している。
【発明の効果】本発明によれば、高収率で硫酸メタクリ
ルアミドを製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による方法を実施するのに用いられる
アセンブリを表す概略図。
【図2】 硫酸/アセトンシアノヒドリンのモル比の関
数として、本発明による方法および従来技術の方法によ
る収率の変化を表すグラフ。
【符号の説明】
Ra…第1の混合リアクター、Rb…第1の乾燥リアク
ター、Rc…第2の混合リアクター、Rd…第2の乾燥
リアクター、Re…ピストンリアクター、1,2,4,
5,6,7,8,9…ライン。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4H006 AA02 AC13 AC53 BE03 BE43 BV33

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a)三酸化硫黄を含まない硫酸とアセトン
    シアノヒドリンを混合する混合工程と、 b)上記で得られた混合物について加熱による脱水を行
    う第1乾燥工程と、 c)硫酸を追加することなく、前記反応中間体に追加の
    アセトンシアノヒドリンを混合しながら添加する追加ア
    セトンシアノヒドリン添加工程と、 d)前記混合物について加熱によってさらなる脱水を行
    う第2乾燥工程と、 e)任意で、アセトンシアノヒドリンをさらに添加する
    1つ以上の付加的な工程とそれに続く付加的な乾燥工程
    と、 f)任意で、最終乾燥工程とを有する硫酸メタクリルア
    ミドの製造方法において、 工程c)および工程c)の直後の少なくともいずれかに
    おいて、および/または、適宜、さらなる添加の1つ以
    上の付加的な工程e)および該工程e)の直後の少なく
    ともいずれかにおいて、三酸化硫黄を導入することを特
    徴とする製造方法。
  2. 【請求項2】 前記三酸化硫黄を発煙硫酸の形態で導入
    する請求項1に記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記発煙硫酸が、10重量%を上回る、
    好ましくは15重量%を上回る三酸化硫黄を含有する請
    求項2に記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 添加する発煙硫酸の量が、アセトンシア
    ノヒドリンおよび硫酸の総投入量に対して10重量%未
    満である請求項2または3に記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 添加する発煙硫酸の量が、アセトンシア
    ノヒドリンおよび硫酸の総投入量に対して3%〜5%で
    ある請求項4に記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記三酸化硫黄を工程c)のみで導入す
    る請求項1乃至5のいずれか1項に記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 工程c)における前記硫酸/アセトンシ
    アノヒドリンのモル比が1.7未満である請求項6に記
    載の製造方法。
  8. 【請求項8】 工程c)における前記硫酸/アセトンシ
    アノヒドリンのモル比が1.15〜1.35である請求
    項7に記載の製造方法。
  9. 【請求項9】 工程b)および工程c)の少なくともい
    ずれかをピストンリアクター内で行う請求項1乃至8の
    いずれか1項に記載の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至9のいずれか1項に記載
    の製造方法を行なうための装置であって、 第1の混合リアクターRaと、 第1の乾燥リアクターRbと、 アセトンシアノヒドリンを導入するための手段を有する
    第2の混合リアクターRcと、 第2の乾燥リアクターRdと、 任意で、1つ以上の付加的な混合リアクターとそれに続
    く付加的な乾燥リアクターと、 任意で、最終乾燥リアクターReとを連続して有する装
    置において、 リアクターRc内におよび/または該リアクターRcの
    出口で、および/または、適宜、前記1つ以上の付加的
    な混合リアクター内に、および/または該付加的なリア
    クターの出口で三酸化硫黄を導入する手段をさらに有す
    ることを特徴とする装置。
  11. 【請求項11】 リアクターRb,Rd、および任意で
    リアクターReのうちの少なくとも一つがピストンリア
    クターである請求項10に記載の装置。
  12. 【請求項12】 メタクリル酸メチルまたはメタクリル
    酸の製造における、請求項1乃至9のいずれかに記載の
    製造方法によって得られる硫酸メタクリルアミドの使
    用。
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