JP2003055163A - 毛髪化粧料 - Google Patents

毛髪化粧料

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JP2003055163A
JP2003055163A JP2001240683A JP2001240683A JP2003055163A JP 2003055163 A JP2003055163 A JP 2003055163A JP 2001240683 A JP2001240683 A JP 2001240683A JP 2001240683 A JP2001240683 A JP 2001240683A JP 2003055163 A JP2003055163 A JP 2003055163A
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 重量平均分子量10万〜100万かつ重
量平均分子量と数平均分子量との比が1〜3であるヒド
ロキシアルキルセルロースを含有する毛髪化粧料。 【効果】 本発明の毛髪化粧料及び染毛剤組成物は、広
いpH領域において、特に酸を含む系においても、染毛
料として必要かつ適度な粘性が長期間に亘って安定に維
持でき、使用性、染着性に優れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、広いpH領域にお
いて、特に酸を含む系においても、長期間に亘り安定で
適度な粘性を有し、使用性に優れる毛髪化粧料、特に、
酸性染料に好適で染着性に優れる染毛剤組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、毛髪化粧料には、液ダレ等を防
止して取扱い性を向上させたり、毛髪への保持性を向上
させたりする目的で種々の増粘剤が配合されている。し
かし、これら増粘剤は、良好な増粘性を示すpH範囲は
限られているものが多く、特に多糖類を原料とする増粘
剤は、低pHでは経時的に加水分解することにより減粘
するものが多い。
【0003】一方、毛髪化粧料には、毛髪の外観や感触
を改善する目的で種々の有機酸又は無機酸等が含まれる
場合がある。また、染毛剤組成物には酸性染料、ニトロ
染料、塩基性染料等の直接染料や、酸化染料等が含まれ
ており、これらの染料で効果的に毛髪を着色させるに
は、それぞれ使用する染料の種類で適切なpH条件が必
要となり、酸性染料を使用した場合においては、良好な
染着条件は使用時でのpHが1〜5付近である。
【0004】ここで、一般に使用されている増粘剤とし
ては、例えば安全性が高くクリーミーな増粘系を与える
ヒドロキシアルキルセルロースが代表的なものとして挙
げられるが、良好な増粘性を示すpH範囲は限られてお
り、特に低pHの系や、酸に加えて塩や溶剤を含有する
系では、安定性に欠け、商品として必要かつ適度な粘性
が長期間に亘って維持できないという問題がある。
【0005】この問題に対しては、例えば、特開平10
−287535号公報では十分な染着性と高いコンディ
ショニング効果を備え、なおかつ高温下や、長期間に亘
り粘度の安定な半永久染毛料組成物を提供する技術とし
て、カチオン化セルロース誘導体とアクリル酸系高分子
重合体及び/またはセルロース誘導体とを用いることが
提案されているが、製品系、50℃、一ヶ月保存で20
〜40%程度減粘し、やはりその安定性は十分とはいえ
ないものであり、より安価かつ簡便に安定性を維持でき
る技術が望まれていた。
【0006】また、毛髪化粧料の中には、配合物によっ
ては保存中に構造体を形成し、流動性が低下するものも
存在する。例えば、リンスやコンディショナー等におけ
るカチオン界面活性剤と高級アルコールによる構造体
は、保存により著しく流動性を低下させ、製品が使用し
難くなるという問題があり、その改善が望まれていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、広いpH領
域において、特に酸を含む系においても、長期間に亘り
安定で適度な粘性を有し、使用性に優れる毛髪化粧料、
特に、酸性染料に好適で染着性に優れる染毛剤組成物を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、特定の分
子量範囲にありかつ特定の分子量分布を示すヒドロキシ
アルキルセルロースを配合すれば、上記目的に沿う毛髪
化粧料や染毛剤組成物が得られることを見出した。すな
わち本発明は、増粘剤として毛髪化粧料にて使用されて
いる従来のヒドロキシアルキルセルロースに比べ、重量
平均分子量10万〜100万と低分子であり、かつ、そ
の重量平均分子量と数平均分子量との比が1〜3と分子
量分布が狭い範囲のヒドロキシアルキルセルロースを含
有する毛髪化粧料や染毛剤組成物を提供するものであ
る。本発明によるヒドロキシアルキルセルロースを用い
れば、広いpH領域において、特に酸を含む系において
も減粘せず、また構造体を形成して流動性が低下する様
な系においても流動性を維持し、使用性に優れる毛髪化
粧料や染毛剤組成物を得ることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に使用されるヒドロキシア
ルキルセルロースはセルロースにヒドロキシアルキル基
を導入し、水や有機溶剤への溶解度を高めた半合成高分
子で、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチル
セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等が好まし
く、特にヒドロキシエチルセルロースが好ましい。ま
た、特開昭63−3005号公報で述べられているよう
な、ヒドロキシアルキルセルロースが炭素数8〜25の
ハロゲン化アルキルなどの長鎖アルキル変性剤で疎水変
性されたヒドロキシアルキルセルロース誘導体等も同様
に使用することができる。
【0010】これらヒドロキシアルキルセルロースは分
子量的には不均一であるため、数平均分子量(Mn)、
重量平均分子量(Mw)の2種類の平均分子量の比(M
w/Mn)を用いて特徴づけることができる。これら分
子量の測定には、種々の測定法が提案されているが、ゲ
ル濾過クロマトグラフィー法(GPC法)によれば同時
に求めることができ、数平均分子量と重量平均分子量
は、このGPC法によって求めたものである。本発明に
使用されるヒドロキシアルキルセルロースは、このGP
Cによって測定した重量平均分子量が10万〜100
万、好ましくは15万〜50万であり、同時にMw/M
nが1〜3、好ましくは1.5〜2.5であり、従来の
毛髪化粧料に使用されているものと比較して分子量が小
さく、かつ分子量分布が狭いものである。
【0011】以下に、汎用されているヒドロキシエチル
セルロースと、本発明にて使用するヒドロキシエチルセ
ルロースの平均分子量の比較を示す。ヒドロキシエチル
セルロースの分子量測定は東ソー株式会社製GPC装置
HLC−8020を用い、カラムとしてTSK guardcolum
n PWXL、TSKgel GMPWXL、TSKgel G6000PWXL、TSKgelG30
00PWXL(7.8mmI.D.、30cm、各一本)に0.05重量%水溶
液を500μL注入し、温度40℃流速1.0mL/分で0.2M硝
酸ナトリウム水溶液を移動相として流し、標準物質には
ポリオキシエチレンを用いてRI検出器で検出した。測
定結果を表1に示す。
【0012】
【表1】
【0013】本発明の毛髪化粧料には、前記成分のほ
か、通常の化粧品等に用いられる成分、例えば毛髪の平
滑性をよくする成分としてカチオン界面活性剤を使用す
ることができ、その中でも第4級アンモニウム塩が好ま
しく、例えば長鎖アルキルトリメチルアンモニウムハラ
イド、長鎖ジアルキルジメチルアンモニウムハライド等
があげられる。更に好ましい具体例としてはセチルトリ
メチルアンモニウムハライド、ステアリルトリメチルア
ンモニウムハライド、ベヘニルトリメチルアンモニウム
ハライド、ジセチルジメチルアンモニウムハライド等を
挙げることができる。これら第4級アンモニウム塩の対
イオンとしては、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化
物イオンが挙げられる。また、通常の化粧品等に用いら
れる成分としては上記カチオン界面活性剤以外にもアニ
オン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、カチオン性重合
体、高級アルコール、低級アルコール、ポリオール、油
性成分、シリコーン類、顔料、キレート剤、香料、防腐
剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、殺菌剤、噴射剤等を適
宜配合でき、通常の方法に従って製造することができ
る。本発明の毛髪化粧料には、媒体として、水及び/又
は有機溶剤(後述の浸透促進剤を除く)も使用すること
ができる。有機溶剤としては、エタノール、2-プロパノ
ール等の低級アルカノール類、プロピレングリコール、
1,3-ブタンジオール、ジエチレングリコール等のポリオ
ール類、エチルセロソルブ等のセロソルブ類、エチルカ
ルビトール等のカルビトール類が挙げられる。また本発
明の毛髪化粧料の剤型は、透明液状、乳液状、クリーム
状、ゲル状、ペースト状、ムース状等のいずれでもよ
い。
【0014】本発明の染毛剤組成物に用いられる直接染
料としては、酸性染料、ニトロ染料、分散染料、塩基性
染料などが用いられる。
【0015】酸性染料としては、赤色2号(C.I.1618
5)、赤色3号(C.I.45430)、赤色102号(C.I.1625
5)、赤色104号の(1)(C.I.45410)、赤色105号の
(1)(C.I.45440)、赤色106号(C.I.45100)、黄色4
号(C.I.19140)、黄色5号(C.I.15985)、緑色3号(C.
I.42053)、青色1号(C.I.42090)、青色2号(C.I.7301
5)、赤色201号(C.I.15850)、赤色227号(C.I.1720
0)、赤色230号の(1)(C.I.45380)、赤色231号(C.
I.45410)、赤色232号(C.I.45440)、だいだい色205号
(C.I.15510)、だいだい色207号(C.I.45425)、黄色2
02号の(1)(C.I.45350)、黄色203号(C.I.47005)、
緑色201号(C.I.61570)、緑色205号(C.I.42095)、青
色202号(C.I.42052)、青色205号(C.I.42090)、かっ
色201号(C.I.20170)、赤色401号(C.I.45190)、赤色
502号(C.I.16155)、赤色503号(C.I.16150)、赤色50
4号(C.I.14700)、赤色506号(C.I.15620)、だいだい
色402号(C.I.14600)、黄色402号(C.I.18950)、黄色
403号の(1)(C.I.10316)、黄色406号(C.I.1306
5)、黄色407号(C.I.18820)、緑色401号(C.I.1002
0)、緑色402号(C.I.42085)、紫色401号(C.I.6073
0)、黒色401号(C.I.20470)、アシッドブラック52
(C.I.15711)、アシッドブルー1(C.I.42045)、アシ
ッドブルー3(C.I.42051)、アシッドブルー62(C.I.62
045)、アシッドブラウン13(C.I.10410)、アシッドグ
リーン50(C.I.44090)、アシッドオレンジ3(C.I.1038
5)、アシッドオレンジ6(C.I.14270)、アシッドレッ
ド14(C.I.14720)、アシッドレッド35(C.I.18065)、
アシッドレッド73(C.I.27290)、アシッドレッド184
(C.I.15685)、ブリリアントブラック1(C.I.28440)
等が挙げられる。
【0016】ニトロ染料としては、2−アミノー6−ク
ロロー4−ニトロフェノール(CASReg.No.6358-09-
4)、2−ニトロ−1,4−ベンゼンジアミン(CAS Re
g.No.5307-14-2)、4−ニトロ−1,2−ベンゼンジア
ミン(CAS Reg.No.99-56-9)、ピクラミン酸(CAS Reg.
No.831-52-7)、4−アミノー3−ニトロフェノール(C
ASReg.No.610-81-1)、4−ヒドロキシプロピルアミノ
−3−ニトロフェノール(CAS Reg.No.92952-81-3)、
N,N−ビス−(2−ヒドロキシエチル)−2−ニトロ
−p−フェニレンジアミン(CAS Reg.No.84041-77-
0)、HCブルーNo.2(CAS Reg.No.33229-34-4)、HC
ブルーNo.8(CAS Reg.No. 22366-99-0)、HCオレンジ
No.1(CAS Reg.No.54381-08-7)、HCレッドNo.1(CAS
Reg.No.2784-89-6)、HCレッドNo.3(CAS Reg.No.28
71-01-4)、HCイエローNo.2(CAS Reg.No.4926-55-
0)、HCイエローNo.4(CAS Reg.No.59820-43-8)等が
挙げられる。
【0017】分散染料としては、ディスパースブラック
9(CAS Reg.No.6358-09-4)、ディスパースブルー1
(CAS Reg.No.2475-45-8)、ディスパースブルー3(CA
S Reg.No.86722-66-9)、ディスパースバイオレット1
(CAS Reg.No.128-95-0)等が挙げられる。
【0018】塩基性染料としては、ベーシックブラウン
16(CAS Reg.No.26381-41-9)、ベーシックブラウン
17(CAS Reg.No.68391-32-2)、ベーシックレッド1
2(CAS Reg.No.6320-14-5)、ベーシックレッド76
(CAS Reg.No.68391-30-0)、ベーシックイエロー57
(CAS Reg.No.68391-31-1)、ベーシックイエロー76
(CAS Reg.No.68391-30-0)、ベーシックブルー7(CAS
Reg.No.2390-60-5)、ベーシックブルー99(CAS Re
g.No.68123-13-7)等が挙げられる。
【0019】これら直接染料を用いる場合には、浸透促
進剤として、一般式(1)〜(5)で表される有機溶剤を配合
することもできる。
【0020】
【化1】
【0021】〔式中、R1は水素原子、炭素数1〜4の
直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基又は炭素数1〜4の直
鎖もしくは分岐鎖のアルコキシ基を示し、Wは単結合、
メチレン基又は炭素数2〜4の直鎖もしくは分岐鎖のア
ルキレン基を示し、Y1は炭素数2〜4の直鎖もしくは
分岐鎖のアルキレン基を示し、nは0〜3の整数を示
す。〕
【0022】
【化2】
【0023】〔式中、R2は炭素数4〜7の直鎖、分岐
鎖又は環状のアルキル基を示し、Y2は炭素数2〜4の
直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基を示し、mは0〜3
の整数を示す。〕
【0024】
【化3】
【0025】〔式中、R3は炭素数1〜4の直鎖又は分
岐鎖のアルキル基を示す。〕
【0026】
【化4】
【0027】〔式中、R4は炭素数1〜4の直鎖又は分
岐鎖のアルキル基を示す。〕
【0028】
【化5】
【0029】〔式中、R5は水素原子またはメチル基、
エチル基を示し、kは1又は2の整数を示す。〕 一般式(1)〜(5)において、R1、R3、R4で表される炭素
数1〜4の直鎖又は分岐鎖のアルキル基としては、メチ
ル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、イソブチル基、Sec−ブチル基、tert−ブチル基が
挙げられる。R1で表される炭素数1〜4の直鎖又は分
岐鎖のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ
基、プロポキシ基、イソプロボキシ基、ブトキシ基等が
挙げられる。R2で表される炭素数4〜7の直鎖、分岐
鎖又は環状のアルキル基としては、ブチル基、ペンチル
基、ヘキシル基、ヘプチル基、イソブチル基、シクロペ
ンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。またW、
1、Y2で表される炭素数2〜4の直鎖又は分岐鎖のア
ルキレン基としては、エチレン基、トリメチレン基、プ
ロピレン基、テトラメチレン基等が挙げられる。有機溶
剤(1)としては、例えば2−フェノキシエタノール、ベ
ンジルアルコール、2−フェニルエタノール、2−ベン
ジルオキシエタノール等が、有機溶剤(2)としては、例え
ばn−ブタノール、エチレングリコールモノn−ブチル
エーテル、ジエチレングリコールモノn−ブチルエーテル
等が、有機溶剤(3)としては、N−メチルピロリドン、
N−エチルピロリドン等が、有機溶剤(4)としては、炭
酸エチレン、炭酸プロピレン等が、有機溶剤(5)として
は、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等が挙げ
られる。これらのうち、有機溶剤(1)、特にベンジルア
ルコール及び2−ベンジルオキシエタノールが好まし
い。また、これらの有機溶剤は1種以上を使用でき、そ
の配合量は全組成中の0.5〜50重量%、更に1〜4
5重量%、特に2〜40重量%が好ましい。
【0030】染毛剤組成物には、直接染料の他に毛髪に
作用して、毛髪の外観や感触を改善する目的で種々の化
合物が配合されるが、有機酸又は無機酸を配合する場合
は、酸性、すなわちpH1〜7、好ましくは1.5〜
5、特に2〜4とし、酸性染料を用いるのが染色性の観
点から特に好ましい。ここで、pHは、希釈せずにその
まま染毛剤組成物原液について測定した値である。
【0031】上記pHの調整に用いられる酸としては、
クエン酸、リンゴ酸、酢酸、乳酸、シュウ酸、酒石酸、
ギ酸、グリコール酸、レブリン酸等の有機酸、リン酸、
塩酸等の無機酸が使用されるが、好ましくは上記pH範
囲にて緩衝能を有することが、安定した染色性が得られ
る観点から好ましい。またこれらのうち、クエン酸、乳
酸、グリコール酸、レブリン酸等との緩衝能を有する酸
とその塩を併用することが、上記pH範囲における緩衝
能の点で好ましい。
【0032】また、直接染料として、ニトロ染料、分散
染料、塩基性染料を用いる場合には、pH5〜14、特
に7〜10が、染色性の観点から好ましい。また堅牢性
を付与する観点から、直接染料に加えて酸化染料を用い
る場合には、pH7〜12、特に8〜11が、脱色・染
毛効果と皮膚刺激性の観点から好ましい。
【0033】これら高pHに調整するアルカリ剤として
は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機アルカ
リ剤、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、ト
リエタノールアミン、アミノプロパノール等の有機アル
カリ剤、アンモニア、塩化アンモニウム、炭酸アンモニ
ウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸グアニジン
等の炭酸塩、アルギニン等の塩基性アミノ酸が挙げら
れ、なかでもアルカリ金属水酸化物が好ましい。
【0034】本発明の染毛剤組成物には、前記の特定の
分子量を有する複数種のヒドロキシアルキルセルロース
を組み合わせて配合することもヒドロキシアルキルセル
ロース以外の種々の増粘剤と併用配合することもでき
る。このような増粘剤としてはカルボキシビニルポリマ
ー、アルキル変性カルボキシビニルポリマー、部分架橋
アルキル変性カルボキシビニルポリマー、ポリビニルア
ルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロ
リドン、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸ア
ミド等の合成高分子、アラビアガム、カラギーナン、カ
ラヤガム、トラガカントガム、キヤロブガム、クインス
シード(マルメロ)、カゼイン、デキストリン、ゼラチ
ン、ペクチン酸ナトリウム、アルギン酸ナトリウム、ウ
ェランガム、グアーガム、ジェランガム、タマリントガ
ム、キサンタンガム等の天然高分子、メチルセルロー
ス、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、
ヒドロキシアルキルグアーガム、ジアルキルジメチルア
ンモニウム硫酸セルロース、ヒドロキシアルキルキサン
タンガム等の半合成高分子、シリカゲル、ケイ酸アルミ
ニウムマグネシウム、ベントナイト等の無機物質が挙げ
られ、なかでもより良好な感触が得られるウェランガ
ム、ジェランガム、キサンタンガムが好ましい。
【0035】
【実施例】実施例1 表2に示す成分を配合し、コンディショニングリンスを
製造し、使いやすさの評価を行った。
【0036】
【表2】
【0037】製法:成分(11)に(1)、(8)、
(9)及び(4)〜(6)より選ばれる1種類を混合し
て60〜70℃に加熱し、1〜2時間攪拌して均一な水
相とする。これとは別に成分(2)、(3)、(7)を
混合し、70〜80℃に加熱溶解して均一な油相とした
後、水相に添加、攪拌して乳化し、冷却後に成分(1
0)を添加してコンディショニングリンスを得た。評価 :女性10人の専門パネラーにて使用してもらい、
官能的に比較してそれぞれの使いやすさの評価を行っ
た。結果を表3にしめす。 <使い易さの評価基準> 適度な流動性があり使い易い :○ 流動性はあるがやや使いにくい:△ 流動性がなく使いにくい :×
【0038】
【表3】
【0039】実施例2 表4に示す毛髪化粧料を作成し、それぞれの使いやす
さ、平滑性、しっとり感、まとまり感、艶の評価を行っ
た。結果を表5に示す。
【0040】
【表4】
【0041】製法:成分(11)に成分(2)の半量お
よび成分(6)を加えて撹拌する。あらかじめ成分
(2)の1/4量に成分(7)〜(9)より選ばれる1
種類を加えて十分に分散させた分散液を前者に加え、5
0〜60℃に昇温する。その温度で1〜2時間撹拌した
後、成分(2)の残量、成分(3)、(4)、(5)を
順次加え、撹拌しながら放冷し、室温にまでもどす。成
分(1)、(10)を1時間かけて少量ずつ加え、粘稠
な毛髪化粧料を得た。評価 :これを女性10人の専門パネラーにて使用しても
らい、官能的に比較して下記基準で評価した。なお、使
用方法は毛髪化粧料8gを手に取り、濡れた毛髪に塗布
したのち水で洗い流し、ドライヤーで乾燥させた直後に
評価した。 <評価基準>以下の評価項目につき、 そう思う :○ どちらともいえない:△ そう思わない :× ・「使い易さ」…液だれがなく、髪に良くなじみ使い易
い ・「平滑性」 …髪がなめらかですべりがよい ・「しっとり感」…髪がしっとりする ・「まとまり感」…髪に跳ね毛がなく、よくまとまる ・「つや」…髪につやがある
【0042】
【表5】
【0043】実施例3 表6に示す染毛剤組成物を調製し、それぞれの使用性、
染着性および安定性について評価した。結果を表7に示
す。
【0044】
【表6】
【0045】製法:成分(13)に成分(3)〜(7)
および(11)を加えて攪拌する。あらかじめ成分
(1)、(2)および(12)に成分(8)〜(10)
より選ばれる1種類を加えて十分に分散させた分散液を
前者に加え、室温で1時間程度攪拌し、粘稠な染毛剤組
成物を得た。評価 :使用性および染着性評価は以下のようにして行っ
た。1gのヤギ毛に実施例1、比較例1〜3の染毛剤を
それぞれ1g塗布し、30℃で15分間ぶらさげて放置
した。この間染毛剤ののびや液だれを観察した。染毛剤
を洗い流し、シャンプーで2回洗った後十分に乾燥さ
せ、ミノルタ社製CR−200測色機により染毛前後の
色差を測定し、染着性をΔEとして表した。粘度はB型
粘度計、2番ローター、60回転で測定した。 <使用性の評価基準>使用性は、染毛剤ののびや液だれ
を次の基準に従い、官能評価にて行った。 のびが良く優れた使用性:○ どちらともいえない :△ 液だれし、使用性が劣る:×
【0046】
【表7】
【0047】実施例4 表8に示す成分を配合し、スタイリングジェルを製造し
た。
【0048】
【表8】
【0049】製法:成分(1)〜(15)を順次成分
(16)に混合し、50〜60℃で2時間撹拌後室温ま
で放冷し、増粘させてスタイリングジェルを得た。得ら
れたスタイリングジェルは優れた粘度安定性と整髪性を
有していた。
【0050】実施例5〜7 表9に示す成分を配合し、染毛剤組成物を製造した。
【0051】
【表9】
【0052】製法:成分(15)に成分(4)〜(1
0)を加えて攪拌する。あらかじめ成分(1)〜(3)
から選ばれる成分および(14)に成分(11)〜(1
3)より選ばれる2種類を加えて十分に分散させた分散
液を前者に加え、室温で1時間程度攪拌し、粘稠な染毛
剤組成物を得た。得られた染毛剤組成物はいずれも適度
な粘度を有し、毛髪への付着性、染毛剤としての伸び、
クシ通り性に優れ、塗布時の垂れ落ちのない使用性に優
れるものであり、長期間優れた粘度安定性を維持してい
た。
【0053】実施例1〜7、比較例1〜6からわかるよ
うに、重量平均分子量10万〜100万かつ重量平均分
子量と数平均分子量との比が1.0〜3.0であるヒド
ロキシアルキルセルロースを用いた毛髪化粧料及び染毛
剤組成物は必要かつ適度な粘性が長期間に亘って安定に
維持でき、使用性、染毛性に優れるものであった。
【0054】
【発明の効果】本発明の毛髪化粧料及び染毛剤組成物
は、広いpH領域において、特に酸を含む系において
も、染毛料として必要かつ適度な粘性が長期間に亘って
安定に維持でき、使用性、染着性に優れるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C083 AA032 AB032 AC072 AC102 AC122 AC182 AC302 AC432 AC482 AC532 AC692 AC792 AC842 AD022 AD042 AD072 AD092 AD281 AD282 AD352 BB21 BB41 CC31 CC36

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量平均分子量10万〜100万かつ重
    量平均分子量と数平均分子量との比が1〜3であるヒド
    ロキシアルキルセルロースを含有する毛髪化粧料。
  2. 【請求項2】 pHが1〜7である請求項1記載の毛髪
    化粧料。
  3. 【請求項3】 直接染料と重量平均分子量10万〜10
    0万かつ重量平均分子量と数平均分子量との比が1〜3
    であるヒドロキシアルキルセルロースを含有する染毛剤
    組成物。
  4. 【請求項4】 直接染料が酸性染料でpHが1〜7であ
    る請求項3記載の染毛剤組成物。
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