JP2003054274A - 乗用型作業車 - Google Patents

乗用型作業車

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JP2003054274A
JP2003054274A JP2001247044A JP2001247044A JP2003054274A JP 2003054274 A JP2003054274 A JP 2003054274A JP 2001247044 A JP2001247044 A JP 2001247044A JP 2001247044 A JP2001247044 A JP 2001247044A JP 2003054274 A JP2003054274 A JP 2003054274A
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continuously variable
variable transmission
engine
cylinder
transmission
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JP2001247044A
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Kazumasa Yoshida
和正 吉田
Yasunari Nakao
康也 中尾
Susumu Yamamoto
進 山本
Tomoyuki Arao
友志 新穂
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 機体の前部にエンジン及び無段変速装置を配
置した乗用型作業車において、前輪から機体の前端まで
の長さを短いものにする。 【解決手段】 無段変速装置11の入力軸11aが出力
軸11bの前側に位置するように、無段変速装置11を
ミッションケース1の前部に連結する。シリンダ16b
が無段変速装置11の上方に沿うようにシリンダ16b
を後方に傾斜させて、エンジン16を無段変速装置11
の斜め前方上方に配置する。エンジン16の出力軸16
cを無段変速装置11の入力軸11aと同じ側に突出さ
せて、エンジン16の出力軸16cと無段変速装置11
の入力軸11aとに亘って、伝動機構19を架設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走行用として無段
変速装置を使用した乗用型作業車において、エンジン及
び無段変速装置の機体の前部での配置構造に関する。
【0002】
【従来の技術】機体の前部にエンジン及び無段変速装置
を配置した乗用型作業車として、例えば特開2000−
272359号公報に開示されているようなものがあ
る。前記公報の構造では、無段変速装置(前記公報の図
3及び図4中の41)の入力軸(前記公報の図3及び図
4中の41a)及び出力軸(前記公報の図3及び図4中
の41b)が左右方向に向いて、無段変速装置の入力軸
及び出力軸が略同じ高さの位置で前後に並び、無段変速
装置の入力軸が前側で無段変速装置の出力軸が後側に位
置するように、無段変速装置がミッションケース(前記
公報の図3及び図4中の9)の前部の左横側面に、前方
に突出するように連結されている。
【0003】無段変速装置の前方にエンジン(前記公報
の図3及び図4中の11)が配置され、エンジンの出力
軸(前記公報の図3及び図4中の11a)及び無段変速
装置の入力軸が左横側に突出しており、エンジンの出力
軸及び無段変速装置の入力軸に亘って、伝動機構(前記
公報の図3及び図4中の40)が架設されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】乗用型作業車の一例で
ある乗用型田植機では、一回の植付行程が終了して機体
が畦際に達すると、畦際で機体を旋回させて次の植付行
程に入ると言う操作を繰り返す。この場合、畦際におい
て小さな旋回半径で旋回することが要求されており、機
体の前端が畦に略接する状態まで直進した後、前輪を略
操向限度まで右又は左に操向操作して旋回すると言うよ
うな操作を行う。
【0005】これにより、小さな旋回半径で旋回すると
言う面から、乗用型作業車では前輪から機体の前端まで
の長さ(所謂オーバーハング)を短いものにすると言う
要望が高まってきている。本発明は、機体の前部にエン
ジン及び無段変速装置を配置した乗用型作業車におい
て、前輪から機体の前端までの長さを短いものにするこ
とができるように構成することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】[I]請求項1(請求項
2)の特徴によると、無段変速装置の入力軸及び出力軸
が左右方向に向き、且つ無段変速装置の入力軸が無段変
速装置の出力軸の前側に位置するように、無段変速装置
をミッションケースの前部に連結している(無段変速装
置をミッションケースの前部の凹部に連結している)。
シリンダが無段変速装置の上方に沿うようにシリンダを
後方に傾斜させて、エンジンを無段変速装置の斜め前方
上方に配置している。エンジンの出力軸を左右方向で無
段変速装置の入力軸と同じ側に突出させ、エンジンの出
力軸と無段変速装置の入力軸とに亘って伝動機構を架設
している。
【0007】これにより、請求項1(請求項2)の特徴
によると、エンジンのシリンダが無段変速装置の上方に
重なるように配置されることになって、エンジン(シリ
ンダ)を無段変速装置に接近させることが可能になる。
請求項1(請求項2)の特徴によると、エンジンのシリ
ンダが後方に傾斜するようにエンジンを配置しているの
で、エンジンを覆うボンネットを備える場合、エンジン
(シリンダ)に沿ってボンネットを低く構成することが
可能になる(例えば前方側ほど低くなる傾斜した状
態)。
【0008】[II]請求項2の特徴によると、ミッシ
ョンケースの前部における右又は左の横側部に凹部を形
成して、無段変速装置をミッションケースの前部の凹部
に連結している。これにより、請求項2の特徴による
と、ミッションケースの右又は左の横側部に無段変速装
置を連結する場合に比べて、無段変速装置がミッション
ケースの前部の凹部に入り込む部分だけ、無段変速装置
及びミッションケースの横幅を狭いものにすることがで
きる。
【0009】[III]請求項3の特徴によると、請求
項1又は2の場合と同様に前項[I][II]に記載の
「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作
用」を備えている。請求項3の特徴によると、ミッショ
ンケースにおける無段変速装置の下側の部分から、右及
び左の横側に前輪支持ケースを延出し、右及び左の前輪
支持ケースに右及び左の前輪を操向自在に支持してい
る。これにより、請求項3の特徴によると、無段変速装
置を前輪支持ケースの前方に配置する構成に比べて、無
段変速装置を後方に配置することが可能になるのであ
り、これに伴ってエンジン(シリンダ)を前輪支持ケー
スに接近させることが可能になる。
【0010】[IV]請求項4の特徴によると、請求項
1〜3のうちのいずれか一つの場合と同様に前項[I]
〜[III]に記載の「作用」を備えており、これに加
えて以下のような「作用」を備えている。請求項4の特
徴によると、ミッションケースの前部に支持フレームを
取り付けて、支持フレームを斜め前方上方に延出し、支
持フレームにエンジンを支持させており、側面視でシリ
ンダと支持フレームとの間の空間に、無段変速装置が入
り込むように構成している。
【0011】ミッションケースの前部に取り付けた支持
フレームを、前方に水平に延出する構成に比べて、請求
項4の特徴のように、ミッションケースの前部に取り付
けた支持フレームを、斜め前方上方に延出するように構
成することにより、機体の前部の地上高(地面から支持
フレームまでの高さ)を、高いものにすることができ
る。
【0012】前述のようにミッションケースの前部に取
り付けた支持フレームを、斜め前方上方に延出するよう
に構成して、シリンダが後方に傾斜したエンジンを支持
フレームに支持させると、エンジンのシリンダと支持フ
レームとにより、例えば横「V」字状の空間が形成され
る。これにより、請求項4の特徴によると、側面視で前
述の空間に無段変速装置を入れ込むように配置してお
り、無駄な空間が生じないようにしている。
【0013】[V]請求項5の特徴によると、請求項1
〜4のうちのいずれか一つの場合と同様に前項[I]〜
[IV]に記載の「作用」を備えており、これに加えて
以下のような「作用」を備えている。請求項5の特徴に
よると、右及び左の前輪の車軸の上方に、シリンダの上
端部が位置するように構成されて、前輪からエンジンの
前端部までの長さが抑えられており、前輪から機体の前
端までの長さが抑えられている。
【0014】[VI]請求項6の特徴によると、請求項
1〜5のうちのいずれか一つの場合と同様に前項[I]
〜[V]に記載の「作用」を備えており、これに加えて
以下のような「作用」を備えている。請求項6の特徴に
よると、操縦ハンドルをシリンダの上方に配置し、右及
び左の前輪を操向操作するステアリング機構を備えてお
り、エンジンの右又は左横側を通る連動軸を介して、操
縦ハンドルとステアリング機構とを連係している。これ
により、請求項6の特徴によると、エンジンの上方に操
縦ハンドルが位置する状態となり、エンジン及び操縦ハ
ンドルが上下に並ぶ状態となるので、エンジンの後方に
操縦ハンドルを配置する構成に比べて、エンジン及び操
縦ハンドルの付近の前後長さが短いものとなる。
【0015】前述のように、エンジンの上方に操縦ハン
ドルを位置させた場合、請求項6の特徴によると、操縦
ハンドルとステアリング機構とを連係する連動軸を、エ
ンジンの右又は左横側に配置している。これにより、請
求項6の特徴によると、エンジンの後方に連動軸が位置
していないので、この点においてもエンジン及び操縦ハ
ンドルの付近の前後長さが短いものとなる。
【0016】
【発明の実施の形態】[1]図1及び図2に、乗用型作
業車の一例としての乗用型田植機が示されている。先
ず、右及び左の前輪4の支持構造、右及び左の後輪6の
支持構造について説明する。図3及び図4に示すよう
に、前方下方の左右中央CLにミッションケース1が前
後方向に延出されるように配置され、ミッションケース
1の前部下部の右及び左横側部に、前輪支持ケース2が
連結されて右及び左方に延出されている(ミッションケ
ース1に対して前輪支持ケース2は昇降及びローリング
しない)。前輪支持ケース2の端部の縦軸芯P1周りに
支持ケース3が回転自在に支持されて、支持ケース3に
右及び左の前輪4が支持されており、右及び左の前輪4
が支持ケース3と一緒に縦軸芯P1周りに右及び左に操
向操作される。
【0017】図3及び図4に示すように、ミッションケ
ース1の後端の右及び左横側部に、ボス部1aが右及び
左横側に突出するように形成されて、右及び左の伝動ケ
ース5が、ボス部1aの左右方向の軸芯P2周りに独立
に上下揺動自在に支持されている。右及び左の伝動ケー
ス5がボス部1aから後方に延出されて、右及び左の伝
動ケース5の後部に右及び左の後輪6が支持されてお
り、右及び左の後輪6は操向操作されない。
【0018】図3及び図5に示すように、平板を箱状に
折り曲げて構成された支持部材7が右及び左のボス部1
aに連結されており、支持部材7の後部上端の左右にブ
ラケット7aが固定され、右及び左のブラケット7aに
亘って1本の支持軸8が架設されている。この場合、支
持部材7の横幅が、右及び左の伝動ケース5の間隔より
も狭いものになっている。右及び左の伝動ケース5と支
持軸8の右及び左の端部とに亘って、サスペンションバ
ネ9が取り付けられている。図3及び図4に示すよう
に、平面視でクランク状に折り曲げられた右及び左のト
ーションバー10が備えられており、トーションバー1
0の一端がミッションケース1の後部に回転しないよう
に連結され、トーションバー10の他端が右及び左の伝
動ケース5に取り付けられている。
【0019】これにより、右及び左の後輪6に掛かる荷
重が主にサスペンションバネ9によって支持されるので
あり、右及び左の伝動ケース5が上方に揺動すると、サ
スペンションバネ9の弾性的な抵抗が右及び左の伝動ケ
ース5に掛かるのに加えて、トーションバー10におけ
るミッションケース1に固定された部分が捩じられ、ト
ーションバー10の弾性的な抵抗が右及び左の伝動ケー
ス5に掛かる。右及び左の伝動ケース5を左右方向に変
位させようとする力が掛かる場合、トーションバー10
により右及び左の伝動ケース5の左右方向への変位が抑
えられる。
【0020】図1に示すように、後述する苗植付装置4
1の苗のせ台51における4つの苗のせ面の各々に1枚
のマット状の苗を載せ、後述する運転座席59に1人の
運転者が着座した状態を通常の状態としており、前述の
通常の状態において、後述する右及び左のステップ部3
0、フロア31が略水平になるように、サスペンション
バネ9及びトーションバー10が設定されている。
【0021】前述の通常の状態で、右及び左の前輪4を
直進位置に設定している状態において、図3に示すよう
に右及び左の前輪4の車軸4aとボス部1a(左右方向
の軸芯P2)との前後方向での間隔L1よりも、右及び
左の後輪6の車軸6aとボス部1a(左右方向の軸芯P
2)との前後方向での間隔L2が、大きなものになって
いる。図1及び図4に示すように、右及び左の後輪6の
車軸6aとボス部1a(左右方向の軸芯P2)との前後
方向での間隔L2が、右及び左の後輪6の外径よりも大
きなものになっている。
【0022】[2]次に、エンジン16及び静油圧式の
無段変速装置11の付近の構造について説明する。図3
及び図4に示すように、ミッションケース1の前部上部
の左横側面に、左右中央CL側に入り込む凹部1bが形
成されており、ミッションケース1の凹部1bに静油圧
式の無段変速装置11が連結されている。図7に示すよ
うに、静油圧式の無段変速装置11の入力軸11a及び
出力軸11bが、左右方向に向いて略同じ高さに位置し
ており、静油圧式の無段変速装置11の入力軸11aが
前側で左向きに突出し、静油圧式の無段変速装置11の
出力軸11bが後側でミッションケース1の内部に位置
している。静油圧式の無段変速装置11の入力軸11a
に、入力プーリー12及び冷却ファン13(図6参照)
が備えられている。
【0023】これにより、図1,4,7に示すように、
静油圧式の無段変速装置11が左右中央CLの左側に位
置し、静油圧式の無段変速装置11がミッションケース
1の前端部から前方に出る状態となっており、静油圧式
の無段変速装置11の下側のミッションケース1の部分
に前輪支持ケース2が位置する状態となっている。
【0024】図7,8,9に示すように、斜め上方前方
に向く支持フレーム14がミッションケース1の前部に
連結されており、略水平なエンジン支持台15が左右中
央CLよりも少し左側に位置するように、支持フレーム
14に連結されている。エンジン16のクランクケース
16aが防振ゴム17を介してエンジン支持台15に支
持されて、エンジン16の出力軸16cが左右方向に向
いて左向きに突出しており、エンジン16のシリンダ1
6bが斜め後方上方に向くように傾斜して配置されてい
る。
【0025】これにより、図4及び図7に示すように、
静油圧式の無段変速装置11及びミッションケース1の
前部に対して、斜め前方上方にエンジン16のシリンダ
16bが位置する状態となっており、右及び左の前輪4
の車軸4aの上方に、エンジン16のシリンダ16bの
上端部が位置する状態となっている(図1及び図4参
照)。言い換えると図7に示すように、エンジン16の
シリンダ16b及び支持フレーム14によって形成され
た横V字状の空間に、静油圧式の無段変速装置11が側
面視で入り込むような状態となっている。図4及び図8
に示すように、エンジン16(クランクケース16a及
びシリンダ16b)の左右中央が、左右中央CLよりも
少し左側に位置する状態となっている。
【0026】図7及び図8に示すように、エンジン16
の出力軸16cに出力プーリー18が固定され、出力プ
ーリー18と入力プーリー12とに亘って伝動ベルト1
9が巻回されている。支持フレーム14の横軸芯P3周
りにテンションアーム20が揺動自在に支持され、テン
ションアーム20の先端にテンションプーリー20aが
備えられており、テンションプーリー20aが伝動ベル
ト19に押し付けられるように、バネ21によりテンシ
ョンアーム20が図7の紙面時計方向に付勢されてい
る。
【0027】以上の構造により、エンジン16の動力が
伝動ベルト19を介して静油圧式の無段変速装置11に
伝達され、静油圧式の無段変速装置11の動力がミッシ
ョンケース1の内部に配置されたギヤ式の変速装置(図
示せず)に伝達される。変速装置の動力が、前輪デフ機
構(図示せず)から前輪支持ケース2の内部に配置され
た伝動軸(図示せず)を介して、右及び左の前輪4に伝
達される。変速装置の動力が、伝動チェーン(図示せ
ず)、右及び左のサイドクラッチ(図示せず)、伝動ケ
ース5の内部に配置された伝動チェーン(図示せず)を
介して、右及び左の後輪6に伝達される。
【0028】[3]次に、燃料タンク22及びエンジン
16を囲むように配置されたフレーム23及び後フレー
ム24の構造について説明する。図7,8,9に示すよ
うに、エンジン16の上部に燃料タンク22が備えられ
て、燃料タンク22及びエンジン16の右及び左横側か
ら燃料タンク22の上側を覆うフレーム23が備えられ
ている。フレーム23は1本の丸パイプを折り曲げて構
成されており、フレーム23の右及び左の横部分23a
の下部が、エンジン支持台15の前部に連結され、右及
び左方向に延出されて後方に延出されている。フレーム
23の右及び左の横部分23aがエンジン16のクラン
クケース16a及び出力プーリー18の付近から斜め後
方上方に延出され、エンジン16のシリンダ16b及び
燃料タンク22の右及び左横側を通っている。
【0029】図7,8,9に示すように、フレーム23
の右及び左の横部分23aの上部に亘り、フレーム23
の上部分23bが架設されており、フレーム23の上部
分23bが燃料タンク22の上側に配置されている。図
8に示すように、フレーム23の右及び左の横部分23
aの中間部分が、左右中央CL側に折り曲げられてお
り、フレーム23の右及び左の横部分23aの下部での
間隔よりも、フレーム23の右及び左の横部分23aの
上部での間隔が狭いものになっている。
【0030】図7,8,9に示すように、燃料タンク2
2及びエンジン16の後側に後フレーム24が備えられ
ている。後フレーム24は1本の丸パイプを折り曲げて
構成されており、後フレーム24の右及び左の横部分2
4aの下部が、ブラケット25を介してミッションケー
ス1の上部に連結されている。後フレーム24の右及び
左の横部分24aがエンジン16のシリンダ16bの付
近から斜め前方上方に延出され、燃料タンク22の後側
において、後フレーム24の右及び左の横部分24aの
上部に亘り、後フレーム24の上部分24bが架設され
ている。燃料タンク22の右側部及び左側部がフレーム
23の右及び左の横部分23a、後フレーム24の右及
び左の横部分24aに連結されている。
【0031】図8に示すように、フレーム23の右及び
左の横部分23aの間隔よりも、後フレーム24の右及
び左の横部分24aの間隔が狭くなるように、後フレー
ム24が形成されている。フレーム23の上部分23b
の位置よりも、後フレーム24の上部分24bの位置が
低くなるように、後フレーム24が形成されている。図
7,8,9に示すように、平面視コ字状のブラケット2
6がフレーム23の上部分23bに連結されており、後
フレーム24の上部分24bとブラケット26とに亘っ
て、ブラケット27が連結されている。
【0032】図1,2,6に示すように、エンジン1
6、燃料タンク22、フレーム23及び後フレーム24
を覆う前部ボンネット28及び後部ボンネット29が備
えられている。前部ボンネット28は、エンジン16の
クランクケース16aの前部、燃料タンク22の前部及
び上部、フレーム23の上部分23bの付近、後フレー
ム24の上部分24bの付近を覆うように構成されてお
り、固定されている(着脱不可)。後部ボンネット29
は、エンジン16のクランクケース16a及びシリンダ
16bの右及び左横側、フレーム23の右及び左の横部
分23a、後フレーム24の右及び左の横部分24a、
エンジン16のシリンダ16bの後側、燃料タンク22
の後側を覆うように構成されており、前部ボンネット2
8に対して着脱自在に構成されている。
【0033】図1,2,6に示すように、前部及び後部
ボンネット28,29の右及び左横側に、乗降用のステ
ップ部30が備えられており、右及び左のステップ部3
0につながるフロア31が、前部及び後部ボンネット2
8,29の後側に備えられている。図1,2,4に示す
ように、右及び左の伝動ケース5の横外面部においてボ
ス部1aの近傍部分に、アーム85がボルトにより連結
されており、アーム85が右及び左横側に延出されて、
アーム85に乗降用のステップ部86が固定されてい
る。これにより、図1及び図2に示すように、右及び左
のステップ部86が平面視でフロア31の横外側の近傍
に位置し、側面視でフロア31の少し下側に位置してい
る。
【0034】エンジン16のメンテナンスは主にエンジ
ン16のシリンダ16bの付近に施されるので、図7及
び図9に示すように、エンジン16のシリンダ16bが
斜め後方上方に向くように傾斜して配置され、静油圧式
の無段変速装置11の斜め前方上方にエンジン16のシ
リンダ16bが位置する状態になると、エンジン16の
後方において、エンジン16のシリンダ16bの付近及
び静油圧式の無段変速装置11のメンテナンスが行え
る。この場合に、エンジン16の後方にフレーム23及
び後フレーム24、後述する連動軸40が位置していな
い状態となっている。
【0035】これにより、図6に示すように、後部ボン
ネット29を取り外すことにより、フレーム23及び後
フレーム24、連動軸40に邪魔されることなく、エン
ジン16のシリンダ16bの付近及び静油圧式の無段変
速装置11のメンテナンスが支障なく行える。この場
合、フロア31に立つ作業者が田面や地面に降りなくて
も、後部ボンネット29を取り外すことにより、フロア
31からエンジン16のシリンダ16bの付近及び静油
圧式の無段変速装置11のメンテナンスを行うことがで
きる。
【0036】一般に、ヘッドライト(図示せず)は前部
ボンネット28に備えられているので、後部ボンネット
29を着脱自在に構成することにより、エンジン16の
シリンダ16bの付近及び静油圧式の無段変速装置11
のメンテナンスを行う際、ヘッドライトのハーネス(図
示せず)を取り外す必要がない(ヘッドライトのハーネ
スは前部ボンネット28に備えられることになるので、
後部ボンネット29を取り外す際に、ヘッドライトのハ
ーネスを取り外す必要がない)。
【0037】[4]次に、右及び左の前輪4の操向構造
について説明する。図4,9,18に示すように、ラッ
クアンドピニオン型式で縦長のステアリング機構32
が、エンジン16の下側の右側に位置するように支持フ
レーム14に連結されている。ステアリング機構32の
右端部が右の前輪4の上方に位置するように、ステアリ
ング機構32が正面視で右上がり状に配置されており
(図18参照)、右及び左のステップ部30の左右幅の
範囲内に入るように、ステアリング機構32(長手方
向)が、平面視で機体左右方向に対して傾斜するように
配置されている(ステアリング機構32の右端部が前側
で、ステアリング機構32の左端部が後側(図4及び図
8参照))。
【0038】図4及び図18に示すように、ロッド状の
ラックギヤ32aがステアリング機構32にスライド自
在に支持されている。左の支持ケース3に固定されたナ
ックルアーム3aとラックギヤ32aとに亘り、連係ロ
ッド33が接続されており、右及び左の支持ケース3の
ナックルアーム3aに亘って、連係ロッド34が接続さ
れている。
【0039】図7,8,9,10に示すように、ブラケ
ット26の横軸芯P4周りに、正面視コ字状のブラケッ
ト35が揺動自在に支持され、操縦ハンドル36及びス
テアリング軸37がブラケット35に回転操作自在に支
持されている。ステアリング軸37の下部において横軸
芯P4の位置に、ユニバーサルジョイント39が備えら
れており、ブラケット26に対してブラケット35を所
望の角度で固定可能な締め込みボルト38が、ブラケッ
ト26に備えられている。
【0040】図4,7,8,9に示すように、ラックギ
ヤ32aに咬合するピニオンギヤ軸32bがステアリン
グ機構32に備えられており、前部及び後部ボンネット
28,29の内部において、ピニオンギヤ軸32bがエ
ンジン16の右横側に位置するように配置され、フレー
ム23の右の横部分23aの後側に位置するように配置
されている。ピニオンギヤ軸32bの上部にユニバーサ
ルジョイント39が備えられており、前部及び後部ボン
ネット28,29の内部において、ステアリング軸37
及びピニオンギヤ軸32bのユニバーサルジョイント3
9に亘り、連動軸40が接続されて、連動軸40がエン
ジン16の右横側に位置している。図8及び図9に示す
ように、平面視でL字状の凹部22aが燃料タンク22
の後部右横側に形成されており、連動軸40が燃料タン
ク22の凹部22aに斜めに入り込むように配置されて
いる。
【0041】以上の構造により、操縦ハンドル36を回
転操作すると、操縦ハンドル36の回転操作がステアリ
ング軸37及び連動軸40を介してピニオンギヤ軸32
bに伝達され、ラックギヤ32aがスライド操作され
て、連係ロッド33,34により右及び左の前輪4が右
及び左に操向操作される。この場合、締め込みボルト3
8を緩めることにより、操縦ハンドル36(ブラケット
35)の角度を横軸芯P4周りに変更することができる
のであり、締め込みボルト38を締め込むことによっ
て、操縦ハンドル36(ブラケット35)を所望の角度
に固定することができる。
【0042】[5]次に、苗植付装置41及び苗植付装
置41の支持構造について説明する。図1,2,3,5
に示すように、支持部材7において支持軸8に1本のト
ップリンク42が上下揺動自在に支持され、支持部材7
の後部下端に固定された右及び左のブラケット7bに、
右及び左のロアリンク43が上下揺動自在に支持されて
おり、トップリンク42及びロアリンク43の後端に支
持部材44が連結されている。単動型の昇降シリンダ4
5が支持軸8に上下揺動自在に支持され、昇降シリンダ
45のシリンダロッド45aが、サスペンションゴム4
6及びハ字状の連結部材47を介して、支持部材44に
連結されている。
【0043】図1及び図2に示すように、4条植型式の
苗植付装置41が、支持部材44の下部に前後軸芯周り
にローリング自在に連結されている。苗植付装置41は
支持部材44に連結されるフィードケース48、後方に
延出された右及び左の植付伝動ケース49、植付伝動ケ
ース49の右及び左側部で回転駆動される植付ケース5
0、植付ケース50に支持された植付アーム50a、4
つの苗のせ面を備えて左右方向に往復横送り駆動される
苗のせ台51、上下動自在に支持された接地フロート5
2等を備えて構成されている。
【0044】図3及び図4に示すように、ミッションケ
ース1の上部において左右中央CLから右側に偏位した
位置から、PTO軸53が後方に延出され支持部材7の
内部の下部を通っており、右及び左のブラケット7bの
間の下方近傍において、PTO軸53の端部にユニバー
サルジョイント54が備えられている。PTO軸53の
ユニバーサルジョイント54と、フィードケース48の
入力軸48aのユニバーサルジョイント54とに亘っ
て、PTO軸55が接続されており、図2に示すように
平面視で右及び左のロアリンク43の間に、PTO軸5
5が配置されている。以上の構造により、ミッションケ
ース1の動力がPTO軸53,55を介して苗植付装置
41に伝達されるのであり、苗のせ台51が往復横送り
駆動されるのに伴って、植付アーム50aが苗のせ台5
1の下部から交互に苗を取り出して田面に植え付ける。
【0045】図3,4,5に示すように、ミッションケ
ース1の上部においてPTO軸53と支持部材7の左側
部との間に、制御弁56が取り付けられており、制御弁
56の作動油の給排操作によって昇降シリンダ45が伸
縮駆動されて、苗植付装置41が昇降駆動される。制御
弁56の斜め後方上方の支持部材7の部分に支持台57
が固定され、支持台57にバッテリー58が乗せられて
固定されており、図1,2,5に示すようにバッテリー
58の上方の支持部材7の部分に、運転座席59が取り
付けられている。
【0046】[6]次に、制御弁56を操作する昇降レ
バー60の構造について説明する。図10,11,12
に示すように、後フレーム24の右の横部分24aに支
持板61が連結されて、支持板61に連結された支持軸
61aに操作板62が揺動自在に支持されており、制御
弁56(図3及び図5参照)と操作板62の操作アーム
62aとが、ワイヤ64を介して連係されている。エン
ジン16の動力をPTO軸53(苗植付装置41)に伝
動及び伝動遮断自在な植付クラッチ(図示せず)が、ミ
ッションケース1の内部に配置されており、操作板62
の操作アーム62aと植付クラッチとが、ワイヤ64を
介して連係されている。
【0047】図10,11,12,14に示すように、
操作板62に支持軸60aが自身の軸芯周りに回転自在
に支持されて、支持軸60aの端部に昇降レバー60が
連結されている。支持板61にレバーガイド63が備え
られており、レバーガイド63に沿って支持軸61a周
りに、昇降レバー60及び操作板62を上昇位置U、中
立位置N、下降位置D及び植付位置Aに操作することが
できる。植付位置Aにおいて昇降レバー60を支持軸6
0aの軸芯周りに、右及び左マーカー位置MR,MLに
操作することができる。
【0048】この場合、図11及び図12に示すよう
に、上昇位置Uが後方側(運転座席59側)に配置さ
れ、植付位置A(右及び左マーカー位置MR,ML)が
前方側に配置されている。図11に示すように、操縦ハ
ンドル36(ブラケット35)を標準的な角度に設定し
ている状態において、側面視で操縦ハンドル36の中央
付近の横側に下降位置D及び植付位置A(右及び左マー
カー位置MR,ML)が位置しており、側面視で操縦ハ
ンドル36の後部の横側に中立位置Nが位置している。
【0049】図11,12,13に示すように、支持板
61の横軸芯P7周りにデテントアーム65が揺動自在
に支持されて、デテントアーム65と支持軸61aとに
亘って引っ張りバネ66が接続されており、操作板62
の外周部に形成された3つの凹部にデテントアーム65
のローラー65aが入り込むように、引っ張りバネ66
によってデテントアーム65が上方に付勢されている。
これにより、操作板62の凹部にデテントアーム65の
ローラー65aが入り込むことによって、昇降レバー6
0及び操作板62が中立位置N、下降位置D及び植付位
置Aに保持される。フレーム23の右の横部分23aと
操作板62とに亘って引っ張りバネ67が接続されてお
り、引っ張りバネ67により昇降レバー60及び操作板
62が上昇位置Uに付勢されている。
【0050】図1及び図2に示すように、1回の植付行
程の走行時に次の植付行程の指標を田面に形成するマー
カー69が、苗植付装置41の右及び左横部に備えられ
ている。右及び左のマーカー69は田面に突入して指標
を形成する作業姿勢、及び田面から上方に離れた格納姿
勢に操作自在に構成されており、苗植付装置41が田面
から大きく上昇駆動されると、右及び左のマーカー69
が格納姿勢に操作されて、右及び左のロック機構(図示
せず)により右及び左のマーカー69が格納姿勢に保持
されるように構成されている。苗植付装置41を田面ま
で下降駆動する際に、右又は左のロック機構を解除操作
すると、右又は左のマーカー69が格納姿勢から作業姿
勢に操作される。
【0051】図10,11,12に示すように、支持板
61に固定された支持軸61b周りに、正面視で扇型の
操作板68が揺動自在に支持され、前述の右及び左のロ
ック機構と操作板68とが右及び左のワイヤ70を介し
て接続されており、操作板68を中立姿勢に付勢する引
っ張りバネ71が、操作板68と支持板61とに亘って
接続されている。
【0052】以上の構造により、昇降レバー60を上昇
位置Uに操作すると、制御弁56から昇降シリンダ45
に作動油が供給され、昇降シリンダ45が収縮作動して
苗植付装置41が上昇駆動される。昇降レバー60を中
立位置Nに操作すると、制御弁56の作動油の給排操作
が停止され昇降シリンダ45が停止して、苗植付装置4
1が停止する。昇降レバー60を下降位置Dに操作する
と、制御弁56を介して昇降シリンダ45から作動油が
排出され、昇降シリンダ45が伸長作動して苗植付装置
41が下降駆動される。上昇位置U、中立位置N及び下
降位置Dにおいて、植付クラッチが伝動遮断側に操作さ
れており、右及び左のマーカー69が格納姿勢に保持さ
れている。
【0053】昇降レバー60を植付位置Aに操作する
と、植付クラッチが伝動側に操作されて、苗植付装置4
1による苗の植え付けが開始されるのであり、苗植付装
置41が田面から設定高さに維持されるように、昇降シ
リンダ45により苗植付装置41が自動的に昇降駆動さ
れる。この場合、前項[5]に記載のように接地フロー
ト52が苗植付装置41に上下動自在に支持されて、接
地フロート52と制御弁56とがワイヤ(図示せず)を
介して連係されている。これにより、田面に接地追従す
る接地フロート52に対して苗植付装置41が上下動す
ると、苗植付装置41の上下動がワイヤにより制御弁5
6に伝達され制御弁56が操作されて、昇降シリンダ4
5により苗植付装置41が自動的に昇降駆動されるので
あり、田面(接地フロート52)から苗植付装置41ま
での高さが設定高さに維持されて、苗の植付深さが設定
深さに維持される。
【0054】図13に示すように、植付位置Aにおいて
昇降レバー60の下端部60bが操作板68に係合する
ので、昇降レバー60を右又は左マーカー位置MR,M
Lに操作すると、操作板68が支持軸61b周りに揺動
操作され、右又は左のワイヤ70が引き操作されて、右
又は左のロック機構が解除操作される。これにより、右
又は左のマーカー69が格納姿勢から作業姿勢に操作さ
れる。
【0055】昇降レバー60を上昇位置に操作して、苗
植付装置41を上限まで上昇駆動すると、この乗用型田
植機を軽トラック(図示せず)の荷台に載せることがで
きるようになる。苗植付装置41を上限まで上昇駆動し
た状態において、地面から接地フロート52の底面まで
の高さが約800mmとなり、前部ボンネット28の前
端から接地フロート52の後端までの長さが約2200
mmとなる。
【0056】[7]次に、静油圧式の無段変速装置11
を操作する変速レバー72の構造について説明する。図
10及び図16に示すように、後フレーム24の左の横
部分24aに支持ブラケット73が固定されており、支
持ブラケット73に操作軸74が自身の軸芯周りに回転
自在に支持されている。静油圧式の無段変速装置11は
中立位置を挟んで前進側及び後進側に無段階に変速可能
に構成されており、静油圧式の無段変速装置11を操作
するトラニオン軸(図示せず)に接続された操作軸75
が、上方に延出されている。図10及び図15(イ)
(ロ)に示すように、後フレーム24の左の横部分24
aに固定されたブラケット76に、操作軸75の上部が
回転自在に支持されて、操作軸74の端部74aが下向
きに折り曲げられており、操作軸75の上端に固定され
たアーム75aに、操作軸74の端部74aが係合して
いる。
【0057】図10及び図16に示すように、側面視で
扇型の操作板77が操作軸74に固定されており、操作
板77の軸芯P5周りに変速レバー72が揺動自在に支
持され、変速レバー72を図10の紙面右方(左横側)
に付勢するバネ78が取り付けられている。操作板77
の外周部に多数の凹部が形成されており、後フレーム2
4の左の横部分24aに板バネ79が固定され、板バネ
79の先端のローラー79aが操作板77の凹部に入り
込むように構成されている。
【0058】図10,16,17(イ)に示すように、
後フレーム24の左の横部分24aにレバーガイド80
が固定され、中立位置N1、前進領域F及び後進領域R
により形成されたクランク状の開口部80aがレバーガ
イド80に備えられて、変速レバー72がレバーガイド
80の開口部80aに挿入されている。この場合、図1
6及び図17(イ)に示すように、前進領域Fが前方側
に配置されて、後進領域Rが後方側(運転座席59側)
に配置され、前進領域Fに対して後進領域Rが操縦ハン
ドル36側に位置するように配置されている。
【0059】図10,16,17(イ)に示すように、
レバーガイド80の縦軸芯P6周りに操作アーム81が
揺動自在に支持されており、操作アーム81とデテント
アーム65(図11,12,13参照)とがワイヤ82
を介して接続されている。操作アーム81を図17
(イ)に示す姿勢で止めるストッパー83が、レバーガ
イド80に固定されており、後進領域Rの端部に対応す
るレバーガイド80の位置に、リミットスイッチ84が
固定されている。
【0060】図16及び図17(イ)に示す状態は、変
速レバー72を中立位置N1に操作している状態であ
り、静油圧式の無段変速装置11が中立位置に操作され
て停止している。変速レバー72を中立位置N1から前
進領域Fに操作していくと、図10及び図15(イ)
(ロ)に示すように、操作軸74,75を介して静油圧
式の無段変速装置11が前進の高速側に操作されるので
あり、変速レバー72から手を離しても、板バネ79の
ローラー79aが操作板77の凹部に入り込むことによ
って、変速レバー72が所望の位置に保持される。
【0061】図16及び図17(イ)に示す状態におい
て、変速レバー72を中立位置N1から後進領域Rに操
作すると、図17(ロ)に示すように変速レバー72に
より操作アーム81が紙面反時計方向に揺動操作され
て、操作アーム81がリミットスイッチ84に接当し、
操作アーム81によりワイヤ82が引き操作されて、図
11,12,13に示すデテントアーム65が操作板6
2から下方に離される。これにより、バネ67によって
昇降レバー60が上昇位置Uに操作され、苗植付装置4
1が大きく上昇駆動されるのであり、リミットスイッチ
81の信号によってブザー(図示せず)が作動する。
【0062】変速レバー72を中立位置N1から後進領
域Rに操作していくと、図10及び図15(イ)(ロ)
に示すように、操作軸74,75を介して静油圧式の無
段変速装置11が後進の高速側に操作されるのであり、
変速レバー72から手を離しても、板バネ79のローラ
ー79aが操作板77の凹部に入り込むことにより、変
速レバー72が所望の位置に保持される。
【0063】前項[4][6][7]に記載の構造によ
り、図7,9,10に示すようにミッションケース1の
前端部よりも前方に、操縦ハンドル36のステアリング
軸37及び連動軸40、昇降レバー60及び変速レバー
72が位置する状態となっている。
【0064】[発明の実施の別形態]前述の[発明の実
施の形態]において、エンジン16の付近の全体を配置
を、以下のように左右逆に設定してもよい。この場合、
ミッションケース1の前部上部の右横側面に、左右中央
CL側に入り込む凹部1bを形成し、ミッションケース
1の凹部1bに静油圧式の無段変速装置11を連結す
る。静油圧式の無段変速装置11の入力軸11a及び出
力軸11bを、左右方向に向いて略同じ高さに位置させ
て、静油圧式の無段変速装置11の入力軸11aを前側
で右向きに突出させ、静油圧式の無段変速装置11の出
力軸11bを後側でミッションケース1の内部に位置さ
せて、静油圧式の無段変速装置11を左右中央CLの右
側に位置させる。
【0065】エンジン16(クランクケース16a及び
シリンダ16b)の左右中央が、左右中央CLよりも少
し右側に位置するように、エンジン16、支持フレーム
14及びエンジン支持台15を配置し、エンジン16の
出力軸16cを左右方向に向いて右向きに突出させて、
エンジン16の出力軸16cの出力プーリー18と、静
油圧式の無段変速装置11の入力軸11aの入力プーリ
ー12とに亘って、伝動ベルト19を巻回する。
【0066】ステアリング機構32をエンジン16の下
側の左側に位置するように支持フレーム14に連結し、
ステアリング機構32の左端部が左の前輪4の上方に位
置するように、ステアリング機構32を正面視で左上が
り状に配置する。右及び左のステップ部30の左右幅の
範囲内に入るように、ステアリング機構32(長手方
向)を、平面視で機体左右方向に対して傾斜するように
配置する(ステアリング機構32の左端部が前側で、ス
テアリング機構32の右端部が後側)。ステアリング機
構32において、ピニオンギヤ軸32bをエンジン16
の左横側に位置するように配置し、フレーム23の左の
横部分23aの後側に位置するように配置する。ステア
リング軸37(操縦ハンドル36)及びピニオンギヤ軸
32bに亘って接続される連動軸40を、エンジン16
の左横側に配置する。
【0067】本発明は乗用型田植機ばかりではなく、苗
植付装置41に代えて直播装置を連結した乗用型直播機
や、苗植付装置41に代えて薬剤散布装置を連結した乗
用型水田管理機にも適用できる。静油圧式の無段変速装
置11に代えて、ベルト式の無段変速装置やトロコイド
式の無段変速装置を使用してもよい。
【0068】
【発明の効果】請求項1(請求項2)の特徴によると、
機体の前部にエンジン及び無段変速装置を配置した乗用
型作業車において、エンジン(シリンダ)を無段変速装
置に接近させることが可能になり、エンジンを後方に配
置することが可能になるので、前輪から機体の前端まで
の長さを短いものにすることができて、小さな旋回半径
で旋回することができるようにすると言う面で有利なも
のとなった。
【0069】請求項1(請求項2)の特徴によると、エ
ンジンのシリンダが後方に傾斜するようにエンジンを配
置しており、エンジンを覆うボンネットを備える場合、
エンジン(シリンダ)に沿ってボンネットを低く構成す
ることが可能になって(例えば前方側ほど低くなる傾斜
した状態)、ボンネットの後方に配置される運転部から
の前方下方の視界を良いものにすることができた。
【0070】請求項2の特徴によると、ミッションケー
スの前部における右又は左の横側部に凹部を形成して、
無段変速装置をミッションケースの前部の凹部に連結す
ることにより、無段変速装置及びミッションケースの横
幅を狭いものにすることができて、無段変速装置及びミ
ッションケースの付近のコンパクト化と言う面で有利な
ものとなった。
【0071】請求項3の特徴によると、請求項1又は2
の場合と同様に前述の請求項1又は2の「発明の効果」
を備えており、この「発明の効果」に加えて以下のよう
な「発明の効果」を備えている。請求項3の特徴による
と、無段変速装置の位置を後方に配置することが可能で
あり、エンジン(シリンダ)を前輪支持ケースに接近さ
せることが可能になるので、前輪から機体の前端までの
長さを短いものにすることができて、小さな旋回半径で
旋回することができるようにすると言う面で有利なもの
となった。
【0072】請求項4の特徴によると、請求項1〜3の
うちのいずれか一つの場合と同様に前述の請求項1〜3
の「発明の効果」を備えており、この「発明の効果」に
加えて以下のような「発明の効果」を備えている。請求
項4の特徴によると、機体の前部の地上高(地面から支
持フレームまでの高さ)を、高いものにすることができ
るので、例えば旋回の際に下方の障害物に機体の前部を
接触させてしまうと言うような状態が少なくなった。請
求項4の特徴によると、エンジンのシリンダと支持フレ
ームとにより、例えば横「V」字状の空間が形成される
ので、側面視で前述の空間に無段変速装置を入れ込むよ
うに配置することにより、無駄な空間が生じないように
しており、エンジン及び無段変速装置の付近のコンパク
ト化の面で有利なものとなった。
【0073】請求項5の特徴によると、請求項1〜4の
うちのいずれか一つの場合と同様に前述の請求項1〜4
の「発明の効果」を備えており、この「発明の効果」に
加えて以下のような「発明の効果」を備えている。請求
項5の特徴によると、前輪からエンジンの前端部までの
長さが抑えられており、前輪から機体の前端までの長さ
が抑えられているので、前輪から機体の前端までの長さ
を短いものにすることができて、小さな旋回半径で旋回
することができるようにすると言う面で有利なものとな
った。
【0074】請求項6の特徴によると、請求項1〜5の
うちのいずれか一つの場合と同様に前述の請求項1〜5
の「発明の効果」を備えており、この「発明の効果」に
加えて以下のような「発明の効果」を備えている。請求
項6の特徴によると、操縦ハンドルをシリンダの上方に
配置し、エンジンの右又は左横側を通る連動軸を介し
て、操縦ハンドルとステアリング機構とを連係すること
により、エンジン及び操縦ハンドルの付近の前後長さを
短いものにすることができ、エンジンの付近をコンパク
トにまとめることができるようになって、特に小型の乗
用型作業車において有利なものとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】乗用型田植機の全体側面図
【図2】乗用型田植機の全体平面図
【図3】ミッションケース、前輪支持ケース、伝動ケー
ス、支持フレーム、トップリンク及びロアリンクの付近
の側面図
【図4】ミッションケース、前輪及び前輪支持ケース、
後輪及び伝動ケース、ステアリング機構の付近の平面図
【図5】支持フレーム、バッテリー、トップリンク及び
ロアリンクの付近の平面図
【図6】前部ボンネット及びエンジンの付近の左側の側
面図
【図7】エンジン、フレーム及び後フレームの付近の左
側の側面図
【図8】エンジン、フレーム及び後フレームの付近の正
面図
【図9】エンジン、フレーム及び後フレームの付近の右
側の側面図
【図10】昇降レバー及び変速レバーの付近の正面図
【図11】昇降レバー及び操縦ハンドルの付近の右側の
側面図
【図12】昇降レバーの付近の右側の側面図
【図13】昇降レバーの付近の正面図
【図14】昇降レバーのレバーガイドの平面図
【図15】変速レバーの操作軸の付近の横断平面図及び
側面図
【図16】変速レバー及び操縦ハンドルの付近の左側の
側面図
【図17】変速レバーのレバーガイドの平面図
【図18】乗用型田植機の全体正面図
【符号の説明】
1 ミッションケース 1b ミッションケースの前部の凹部 2 前輪支持ケース 4 前輪 4a 前輪の車軸 11 無段変速装置 11a 無段変速装置の入力軸 11b 無段変速装置の出力軸 14 支持フレーム 16 エンジン 16b エンジンのシリンダ 16c エンジンの出力軸 19 伝動機構 32 ステアリング機構 36 操縦ハンドル 40 連動軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 進 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 新穂 友志 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 Fターム(参考) 2B062 AA14 BA04 3D035 CA19 3D039 AA03 AA04 AB14 AB21 AC21 AC34 AC64 AC77 AD54

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無段変速装置の入力軸及び出力軸が左右
    方向に向き、且つ、無段変速装置の入力軸が無段変速装
    置の出力軸の前側に位置するように、無段変速装置をミ
    ッションケースの前部に連結すると共に、 シリンダが前記無段変速装置の上方に沿うように前記シ
    リンダを後方に傾斜させて、エンジンを前記無段変速装
    置の斜め前方上方に配置し、前記エンジンの出力軸を左
    右方向で前記無段変速装置の入力軸と同じ側に突出さ
    せ、 前記エンジンの出力軸と前記無段変速装置の入力軸とに
    亘って、伝動機構を架設してある乗用型作業車。
  2. 【請求項2】 ミッションケースの前部における右又は
    左の横側部に凹部を形成し、 無段変速装置の入力軸及び出力軸が左右方向に向き、且
    つ、無段変速装置の入力軸が無段変速装置の出力軸の前
    側に位置するように、無段変速装置をミッションケース
    の前部の凹部に連結すると共に、 シリンダが前記無段変速装置の上方に沿うように前記シ
    リンダを後方に傾斜させて、エンジンを前記無段変速装
    置の斜め前方上方に配置し、前記エンジンの出力軸を左
    右方向で前記無段変速装置の入力軸と同じ側に突出さ
    せ、 前記エンジンの出力軸と前記無段変速装置の入力軸とに
    亘って、伝動機構を架設してある乗用型作業車。
  3. 【請求項3】 前記ミッションケースにおける前記無段
    変速装置の下側の部分から、右及び左の横側に前輪支持
    ケースを延出し、前記右及び左の前輪支持ケースに右及
    び左の前輪を操向自在に支持してある請求項1又は2に
    記載の乗用型作業車。
  4. 【請求項4】 前記ミッションケースの前部に支持フレ
    ームを取り付け、前記支持フレームを斜め前方上方に延
    出して、前記支持フレームに前記エンジンを支持させる
    と共に、 側面視で前記シリンダと支持フレームとの間の空間に、
    前記無段変速装置が入り込むように構成してある請求項
    1〜3のうちいずれか一つに記載の乗用型作業車。
  5. 【請求項5】 前記右及び左の前輪の車軸の上方に、前
    記シリンダの上端部が位置するように構成してある請求
    項1〜4のうちいずれか一つに記載の乗用型作業車。
  6. 【請求項6】 操縦ハンドルを前記シリンダの上方に配
    置し、前記右及び左の前輪を操向操作するステアリング
    機構を備えると共に、 前記エンジンの右又は左横側を通る連動軸を介して、前
    記操縦ハンドルとステアリング機構とを連係してある請
    求項1〜5のうちいずれか一つに記載の乗用型作業車。
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