JP2003042618A - 製氷装置及びこの装置を備えた冷凍冷蔵庫 - Google Patents

製氷装置及びこの装置を備えた冷凍冷蔵庫

Info

Publication number
JP2003042618A
JP2003042618A JP2001234308A JP2001234308A JP2003042618A JP 2003042618 A JP2003042618 A JP 2003042618A JP 2001234308 A JP2001234308 A JP 2001234308A JP 2001234308 A JP2001234308 A JP 2001234308A JP 2003042618 A JP2003042618 A JP 2003042618A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ice
ice making
nozzle
tray
air
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001234308A
Other languages
English (en)
Inventor
Junichi Mogi
淳一 茂木
Takeo Komatsubara
健夫 小松原
Junichi Kubota
順一 久保田
Hideaki Kamiya
英昭 神谷
Hitoshi Hoshino
仁 星野
Masaya Matsuoka
雅也 松岡
Naoki Otsuka
直樹 大塚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Electric Co Ltd filed Critical Sanyo Electric Co Ltd
Priority to JP2001234308A priority Critical patent/JP2003042618A/ja
Publication of JP2003042618A publication Critical patent/JP2003042618A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Devices That Are Associated With Refrigeration Equipment (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 製氷皿の脱氷時の動きとブロー機構とが干渉
しないようにする。 【解決手段】 製氷装置において、製氷ブロックに温風
を供給してこの水を攪拌する吹出ノズルを有するブロー
機構を備え、このブロー機構に当たってこのブロー機構
を上方に押し上げるカムを前記回転軸に設けたので、回
転軸を回転させると製氷皿とカムが同期して回転する
が、カムがブロー機構を上方に押し上げるので、製氷皿
がブロー機構の吹出ノズルなどに当たらないようにする
ことができる。このため、製氷皿の動きを回転だけの単
純な動きにして、故障を低減できると共に、製氷皿を下
に動かさないので製氷装置を小型化することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般家庭等におけ
る冷凍冷蔵庫に用いられる製氷装置にかかり、特に高品
質な透明氷を短時間で製氷することが可能な製氷装置及
びそれを備えた冷凍冷蔵庫に関する。
【0002】
【従来の技術】今日、家庭用の冷凍冷蔵庫等において
は、水を製氷皿に貯留して製氷する製氷装置が略標準装
備され、中には所定量の氷が常備できるように給水タン
クから自動給水して製氷する製氷装置が市場に提供され
ている。
【0003】しかし、単に製氷皿を冷却して製氷すると
白濁した氷になることが知られており、かかる白濁した
氷をウイスキーの水割等に用いても雰囲気が盛り上がら
ないことなどの理由から透明氷が要望され種々の構成の
製氷装置が提案されている。
【0004】一般に製氷皿は、複数の製氷ブロックに区
画され、この各製氷ブロックに水が貯留されている。こ
のような製氷皿を単に冷却すると、各製氷ブロックの周
囲から結氷が始まり、内部の水が最後に結氷するように
なる。
【0005】このとき、水に溶存していた空気等は、未
結氷水中に気泡となってでてきて、この気泡が氷に閉じ
こめられると白濁した氷となる。
【0006】そこで、透明氷を得るために、例えば特公
平6−70543号公報においては、冷気を製氷皿の底
面側から送風して製氷し、その際気泡が氷に閉じこめら
れないように、製氷皿の蓋にヒータを埋込んで水面が内
部より先に結氷しないようにした構成が開示されてい
る。
【0007】これにより、各製氷ブロックの底の方から
徐々に結氷し、最後に水面が凍るようになるので、製氷
完了時まで気泡の脱気パスが確保されて透明氷が製氷で
きるようになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成では、脱気パスは確保されるものの以下の理由から十
分な脱気が行えず、透明度の高い高品質な透明氷を作る
ことが困難になる問題があった。
【0009】即ち、各製氷ブロックの底部側に発生した
気泡が脱気されるためには、当然ながらこの気泡は水面
まで浮上しなければならない。
【0010】しかし、この気泡は非常に小さいため、そ
の浮力も小さくこの浮力だけで水面まで浮上することが
困難であると共に、時には結氷面に付着したりして氷の
中に閉じこめられてしまい脱気が不十分となってしま
う。
【0011】無論、表面はヒータにより加熱されている
ので、未結氷水には温度勾配が発生し、これにより対流
が生じるので、各製氷ブロックの底部側に発生した気泡
がこの対流により水面まで運ばれる場合がある。
【0012】ところが、上記ヒータ加熱の方法では、製
氷ブロックに貯留されている水は静止しており(強制的
な攪拌等が行われていない)、かつ、その温度勾配も小
さいため氷結面に付着した気泡を対流で動かし脱気させ
るには非常に困難であった。
【0013】従って、十分に脱気を行うには氷結速度を
小さくしなければならず、製氷時間が長くなってしまう
問題があった。
【0014】そこで、本出願人は複数の製氷ブロックを
有する製氷皿と、その製氷皿の水面に温風を吹出すブロ
ー機構とを備え、製氷皿の背面側からの冷気で製氷ブロ
ックの底部から製氷させ、底部から透明氷を得るように
した製氷装置を特許出願した。
【0015】この特許出願した製氷装置では、そのブロ
ー機構、特に、その吹出ノズルが製氷皿に近接して配置
しているため、脱氷時には、製氷皿がぶつからないよう
にさせるために、その製氷皿を一旦下へ移動させ、回転
させても製氷皿と吹出ノズルとがぶつからないようにし
て、脱氷させていた。
【0016】このように製氷皿を動かすように制御する
と、製氷皿と吹出ノズルとがぶつからないものの、動き
が複雑になると共にその構成も複雑になる欠点があっ
た。また、スムーズな動きでないため、故障する危険性
も高くなったり、脱氷動作に時間がかかるといった不都
合も生じる。
【0017】この発明は、製氷皿とブロー機構とが干渉
しないようにした製氷装置及びこの装置を用いた冷凍冷
蔵庫を提供するものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、複数の製氷ブロックに区画されて水を貯留する製氷
皿の底面に冷気が送風され、この製氷皿に貯留された水
を凍らせ、その後この製氷皿を回転軸を中心に回動させ
ることにより脱氷する脱氷機構を備えた製氷装置におい
て、前記製氷ブロックに貯留されている水の水面に対し
所定吹付角度で前記冷風より温度が高い0℃以上の温風
を供給してこの水を攪拌する吹出ノズルを有するブロー
機構を備え、この前記ブロー機構に当たって上方に押し
上げるカムを前記回転軸に設けたものである。
【0019】また、複数の製氷ブロックに区画されて水
を貯留する製氷皿の底面に冷気が送風され、この製氷皿
に貯留された水を凍らせ、その後この製氷皿を回転軸を
中心に回動させることにより脱氷する脱氷機構を備えた
製氷装置において、前記製氷ブロックに貯留されている
水の水面に対し所定吹付角度で前記冷風より温度が高い
0℃以上の温風を供給してこの水を攪拌する吹出ノズル
を有するブロー機構を備え、このブロー機構を、その上
部のダクト部と、このダクト部の下部を構成すると共に
吹出ノズルを有する下部のノズル部とで構成し、このノ
ズル部に当たってこのノズル部を上方に押し上げるカム
を前記回転軸に設けたものである。
【0020】また、前記回転軸が回転する際に製氷皿が
吹出ノズルに当らないように前記ブロー機構の端部に当
たり、前記ブロー機構あるいはブロー機構の前記ノズル
部を製氷皿の回転領域外に押上げるように、前記カムの
形状、取付角度を設定したものである。
【0021】更に、これらの構成の製氷装置を冷凍冷蔵
庫に備えたものである。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図に沿って
説明する。図1は本発明にかかる製氷装置20を搭載し
た冷凍冷蔵庫2の側断面図であり、図2〜図4はこの製
氷装置20の構成図で、図2は側面図、図3は上面図、
図4は正面図である。なお、これらの図において、構成
が容易に理解できるように部材の一部を適宜省略し又は
簡略化して示されている部分があることを付言する。
【0023】冷凍冷蔵庫2は、外箱3と内箱4とを有
し、この間に断熱材が充填されてなる断熱構造体で、内
箱4の内部には複数の断熱中仕切板6が設けられて冷蔵
室7、冷凍室8、野菜室9等が形成されている。
【0024】冷蔵室7の下端部には、氷を作るための水
が貯留される給水タンク11が設けられ、また冷凍室8
には製氷装置20及び貯氷箱12が設けられている。な
お、貯氷箱12は製氷装置20の下に設けられて、この
製氷装置20からの氷を受止めて貯氷するようになって
いる。
【0025】また、冷凍冷蔵庫2の下部等には、冷媒を
圧縮する圧縮機、冷媒を絞るキャピラリーチューブ、冷
媒の熱を放熱して凝縮させる凝縮器、内部で冷媒を気化
させて庫内空気を冷却する冷却器13等からなる冷凍装
置が収納されて、庫内空気をファン14により強制循環
させながら庫内を冷却している。
【0026】一方、製氷装置20は、給水タンク11か
らの水を貯留する製氷皿21、この製氷皿21に貯留さ
れた水に空気(例えば、5℃程度の温風)を吹付けるブ
ロー機構22、製氷皿21を反転させてこの製氷皿21
の氷を貯氷箱12に移す脱氷機構23等を有している。
【0027】なお、図1においてはこの製氷装置20の
少なくとも一部を断熱中仕切板6に埋込んだ構成を示し
ている。このような構成にしたのは、冷凍室8の利用空
間容積を増やすためであるので、状況により断熱中仕切
板6に埋込まなくてもよいことは明らかである。
【0028】このような製氷皿21は、上面が開口して
形成された合成樹脂製で、その内側が凹状に形成された
複数の製氷ブロック24に区画され、また製氷皿21の
両端部には回動軸25が設けられると共に、左端に給水
タンク11からの水が給水される給水口26が設けられ
ている。
【0029】そして、製氷皿21の底面側に冷却装置か
ら冷凍室8に送られてきた冷気(例えば、−20℃程
度)が送風されて、この製氷皿21を底部側から冷却し
て製氷が行われる。
【0030】脱氷機構23は、製氷皿21の一端側(図
2では左側)に設けられた駆動部27、貯氷箱12に所
定量以上の氷が蓄えられているか否かを検出する検氷レ
バー29等から構成され、駆動部27は図示しないパル
スモータ、ギア及び出力軸等により構成されている。
【0031】そして、製氷皿21の一方の回動軸25を
介して駆動部27の動力が製氷皿21に伝達されること
によりこの製氷皿21が上下反転して製氷された氷が貯
氷箱12に落下して貯氷される。このように製氷皿21
の氷を貯氷箱12に移すために180度回転させるよう
な反転ではなく、120度前後回動させるような方法を
用いて氷を移すようにしても良い。
【0032】なお、貯氷箱12に氷が所定量以上貯氷さ
れているか否かの判断は、脱氷を行う際に先ず検氷レバ
ー29が貯氷箱12に向かって回転する。
【0033】このとき検氷レバー29が、図2に示す点
線状態まで所定量回転しても、氷に当接して力を受けな
い場合には、貯氷箱12に氷が無くなっていると判断し
て脱氷動作が開始する。
【0034】また、脱氷時には、製氷皿21は上下反転
して脱氷するが、このとき氷が製氷皿21にくっつき容
易に脱氷できない場合がある。
【0035】かかる場合には、図5に示す製氷皿21の
側面や底面等に脱氷ヒータ37を取付けて、脱氷時にこ
の脱氷ヒータ37に通電することにより製氷皿21に接
する氷の表面を少し溶かすようにしても良い。
【0036】なお、脱氷ヒータ37で氷の表面を少し溶
かすことにより脱氷を容易にするが、溶けた部分は脱氷
と略同時に再び凍るので、氷の表面は非常に滑らかにな
り、貯氷箱12に落下したときの衝撃や氷をウイスキー
等に入れたときの熱衝撃等に対して割れにくくなる利点
がある。
【0037】また、脱氷時に氷表面が割れるのを防ぐの
で透明氷としての見栄えが良くなる。
【0038】ブロー機構22は、空気を送風するポンプ
31、このポンプ31により送風される空気を製氷皿2
1の上方まで導く送風ダクト32、この送風ダクト32
により導かれた空気を加熱する空気加熱ヒータ33、こ
の空気加熱ヒータ33により加熱されて温風となった空
気を各製氷ブロック24に貯留された水に吹き当てるノ
ズル34、このノズル34から吹出された空気が集り、
再度ポンプ31に循環させる帰還ダクト35、製氷皿2
1の上面近傍の温度を検出する温度検出器36等を有し
ている。
【0039】ポンプ31は、シロッコファン等からな
り、中央部分から吸気し、周囲から吐出すように形成さ
れると共に、ポンプ31、送風ダクト32、ノズル34
及び帰還ダクト35がなす空気路は閉回路に形成され
て、ポンプ31からの空気は図3に示す矢線に従い送風
ダクト32、ノズル34及び帰還ダクト35を循環す
る。
【0040】ノズル34は、製氷ブロック24に対応し
て複数設けられて、空気を整流して製氷皿21に貯留さ
れた水に対して所定の吹付角度で吹付けられるように取
付けられている。
【0041】図6はノズル34の形状を説明するための
図で、図6(a)は円筒状タイプの場合であり、図6
(b)はリブ状タイプの場合を示し、図面の上側には斜
視図が示され、下側にはその断面図が示されている。
【0042】何れのタイプのノズル34を用いても良
く、また本発明はかかるノズル34の形状に制約を受け
るものではないが、後述するように少なくともノズル3
4の吹出口38からの空気が製氷皿21に貯留された水
に対して所定の角度で吹当られるようにする必要があ
る。
【0043】図7は製氷ブロック24に対するノズル3
4(図6(a)に示す円筒状タイプのノズルの場合を例
示している)の吹付角度θ(法線となす角度)を模式的
に示した図で、図7(a)及び図7(b)は側断面図、
図7(c)は上面図を示している。なお、図7(a)は
製氷開始時の側断面図であり、図7(b)は製氷中にお
ける側断面図を模式的に示している。
【0044】ノズル34の吹付角度θ及び吹付位置P
は、製氷ブロック24の大きさ(吹付面の大きさ)、ノ
ズル34から吹出される温風の速度、製氷ブロック24
に貯留されている水の量等に対応して設計されるもので
ある。
【0045】従って、一概に吹付角度θ及び吹付位置P
を規定することができないが、今日市販されている製氷
皿21では概ね吹付角度θ=20〜70度の角度がよ
く、より好ましくは吹付角度θ=45±1度がよい。
【0046】また、吹付位置Pは、少なくとも製氷ブロ
ック24の水平面中心位置に対して風上側(図7におい
て中心線Kより右側)の位置であることが好ましい。
【0047】このように吹付位置P及び吹付角度θを設
定したノズル34から吹出された温風は、製氷皿21の
水に吹き当り、この水を攪拌する。図7に示す点線矢印
はかかる温風の吹付けにより攪拌された水の動きを示し
ている。
【0048】ノズル34の吹付角度θが、少なくともθ
>0であるので、温風により水は図7(a)に示すよう
に鉛直断面で回転するようになる。特に、吹付位置Pが
中心線Kより風上側であるので効率的に水を回転させて
攪拌できるようになっている。
【0049】また、ノズル34は中心線Lの上に設け
る。これによりこの中心線Lに対して左右対称に水が回
転するようになって攪拌を効率的に行うことができるよ
うになっている。
【0050】このように製氷ブロック24の水が回転す
ることは、この水が攪拌されることであるので製氷過程
で未結氷水中にでてきた気泡も攪拌された水と一緒に動
き、水面又は水面近傍まで運ばれるようになるので容易
に脱気することが可能になる。
【0051】なお、吹付ける空気が温風であることよ
り、この温風に吹付けられて回転する水の温度も、相応
に高くなるので、水面が内部より先に結氷することが無
くなり製氷完了まで脱気パスを確保することができるこ
とは付言するまでもない。
【0052】これにより製氷される氷に含まれる空気の
量を極めて少なくすることができるようになり、非常に
高品質な透明氷を得ることが可能になっている。
【0053】製氷皿21に吹付けられた空気は、帰還ダ
クト35を介してポンプ31に戻るが、この際に帰還ダ
クト35を流動している空気が結露する場合がある。
【0054】即ち、製氷装置20は冷凍室8内に配設さ
れるために帰還ダクト35の外側は冷凍室8の冷たい空
気にさらされている。
【0055】無論、帰還ダクト35等は上述したように
断熱材により形成されたりして断熱性が高くなっている
ので、冷凍室8の影響を直接受けることはないが、しか
し完全な断熱効果は原理的に期待できないことは付言す
るまでもない。
【0056】このため、製氷皿21に吹付けられて帰還
ダクト35を流動する空気の温度は、この帰還ダクト3
5を流動する際に下がり結露する場合が生じる。
【0057】このように結露した水が冷凍室8に垂れ落
ちて食品等に付着すると、各食品等が互いにくっついて
しまう不都合が発生する。
【0058】そこで、本発明では、図8に示すように帰
還ダクト35に勾配を設けて、結露した水が製氷皿21
に戻るようにしている。
【0059】なお、空気加熱ヒータ33は、ニクロム線
等の発熱体から構成され、この発熱体が送風ダクト32
を流動する空気を加熱するようになっている。
【0060】次に、上記構成の詳細な説明を製氷装置2
0における透明氷の製氷過程及び制御方法と共に説明す
る。
【0061】先ず、温度検出器36により製氷ブロック
24の空気の温度が検出され、ポンプ31の動作が開始
する。
【0062】温度検出の結果、製氷ブロック24の空気
が氷点下の場合には、空気加熱ヒータ33を動作させて
空気を加熱してノズル34から吹出してセンサ36周辺
における製氷皿21上部の空気を暖める。
【0063】その後、製氷ブロック24に給水タンク1
1から水が供給されて製氷が開始する。
【0064】このように給水を行う前に、温風を送風す
るのは以下の理由からである。即ち、ヒータ33が暖ま
るのに時間を要するので、この時間だけ早めに空気加熱
ヒータ33を動作させて、給水時には約5℃の温風が吹
出されるようにするためである。また、温風を吹出して
製氷皿を0℃以上に温めておくことによって、給水した
水が脱気しないうちに即座に凍り白濁した氷になるのを
防止するためである。
【0065】そこで、本発明では、給水に先立ち温度検
出器36により製氷ブロック24内の空気の温度を検出
し、この空気の温度(即ち製氷ブロック24の温度)が
氷点下の場合には空気加熱ヒータ33で加熱された空気
をノズル34から吹出して製氷皿21上部の空気温度が
氷点より高くなるようにしている。
【0066】なお、このように製氷皿21の温度を高め
たりする方法には、脱氷ヒータ37を駆動することも可
能である。即ち、製氷皿21が氷点下の場合には、所定
時間脱氷ヒータ37を動作させて製氷皿21を暖めるこ
とで、上記不都合が回避できる。
【0067】製氷中の空気加熱ヒータ33及びポンプ3
1の制御方法としては、例えば図9に示すような制御が
可能である。図9は給水開始から製氷完了までの時間に
ついて、空気加熱ヒータ33のパワー(図9(a))、
ポンプ31の送風量(図9(b))を示した図である。
【0068】無論、この他の制御も可能であり、例えば
空気を一定時間だけ加熱したり空気加熱ヒータ33のパ
ワーとポンプ31の送風量とを同時に制御するようにし
ても良い。
【0069】このように、空気加熱ヒータ33のパワー
等を変化させるのは、製氷ブロック24の底部の凍結速
度が速いためである。底は、冷気が直接当るし、空気加
熱ヒータ33からも遠いので凍結速度が速く白濁しやす
い。
【0070】また、温度及び風量は未結氷水の量に依存
して適温、適量があるが、かかる適温適量の条件からず
れた条件で製氷すると、十分な脱気を行うことができな
かったり、未結氷水が吹飛ばされたりする場合がある。
【0071】そこで、本発明では、上記例に示すよう
に、常に適切な温度及び風量で空気の吹付が行えるよう
に制御している。
【0072】これにより、ノズル34からの空気により
製氷ブロック24の水が水平面及び垂直面で回転して攪
拌され、その際未結氷水にでてきた気泡が攪拌されて流
動する水と共に動いて水面及び水面近傍に達して脱気さ
れる。
【0073】ノズル34から吹付けられる空気が温風で
あることより、水面が最後に結氷するので、高品質の透
明氷を製氷することが可能になる。
【0074】なお、状況により白濁氷でもよいので直ぐ
に氷が欲しいような場合や緊急に多量の氷が必要になる
場合が考えられる。
【0075】このような場合には、図10に示すよう
に、帰還ダクト35とポンプ31との付け根部分に吸気
空気切り替えダンパ39を設けると共に、少なくとも帰
還ダクト35の途中に吐出ダンパ40を設けて、送風空
気選択器を構成する。
【0076】図10では送風ダクト32と帰還ダクト3
5との接合部分に吐出ダンパ40を設けている。
【0077】このような構成にして、高品質の透明氷を
製氷する場合には、図10(a)に示すように吸気空気
切り替えダンパ39を及び吐出ダンパ40を操作し空気
の閉回路を形成して、吹付ける空気を循環させる。
【0078】一方、急速製氷する場合には図10(b)
に示すように吸気空気切り替えダンパ39及び吐出ダン
パ40を操作し開回路を形成して、冷凍室8の空気が吸
気されるようにすると共に、製氷皿に吹付けられた空気
が吐出ダンパ40から冷凍室8に吐出されるようにす
る。
【0079】このようにすることにより品質の高い透明
氷や透明度が落ちるが短時間で大量の氷を作ることがで
き、これらの選択をユーザが行うことが出きるようにな
って利便性が著しく向上する。
【0080】なお、急速製氷するような場合には、空気
加熱ヒータ33を動作させる必要がないことは言うまで
もない。
【0081】図11に示す送風ダクト(ブロー機構22
の一部を構成)32はブロー機構の一部を構成してお
り、32Aは上部のダクト部、32Bはこの送風ダクト
32の下部を構成すると共に吹出ノズル34を有するノ
ズル部である。また、32Cはノズル部32Bの端部で
あり、ノズル部32Bと一体に形成されており、この端
部32Cを上下させることにより、ノズル部32Bを上
下させることができるものである。そして、回転軸25
が回転する際に、このノズル部32Bの端部32Cに当
たってこのノズル部32Bを上方に押し上げるカム41
が前記回転軸25に設けられている。つまり、前記回転
軸25が回転する際に製氷皿21が吹出ノズル34に当
る前にブロー機構22の端部32Cに当たり、ブロー機
構22あるいはブロー機構22のノズル部32Bを製氷
皿21の回転領域外に押上げるように、カムは41、そ
の形状、取付角度が設定されている。また、42は、ダ
クト部32Aとノズル部32Bとを押しつけて気密にな
るようにするためのバネである。
【0082】このように構成された製氷装置20の脱氷
時には、回転軸25が回転して、製氷皿21を回転させ
ると共に、カム25も回転させる。このとき、製氷皿2
1がノズル34に当たる前に、カム41が端部32Cに
当たってブロー機構22を上方に押し上げるので、製氷
皿21がブロー機構22に当たらずに回転することがで
きる。
【0083】このように、この発明の製氷装置20で
は、製氷皿を上下させるような複雑な動きをさせずに済
み、回転だけの単柔な動きで済むので、脱氷時間を短く
することができると共に、故障も少なくすることができ
る。しかも、製氷皿を上下させていないので、製氷装置
を大型化する恐れもなく、透明な氷を製造することがで
きる。
【0084】また、送風ダクトは32内は温風が流れる
ため、水分が付着しても凍結して霜になりにくく、霜に
よりノズル部32Bが動かなくなるようなことは防止さ
れている。
【0085】尚、カムはこの実施の形態で説明したもの
の形状に限定されるものではなく、円板状のカム(図示
せず)や、円弧状のカム41A(図12参照)や、押し
上げる動きがやや滑らかさにかけると予想されるが棒状
のような板材のカム41B(図13参照)であって、カ
ムとしての機能を果たすものであれば、その形状は問わ
ない。例えば、図14にその一部を切断した斜視図を示
すが、ノズル部32Bに当たる部分がやや角張ったカム
41Cを用いても構わない。
【0086】また、図示しないが、製氷装置をブロー機
構22全体を上方へ持ち上げることができるように構成
しても構わない。
【0087】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
製氷装置によれば、製氷装置において、製氷ブロックに
冷風より温度が高い0℃以上の温風を供給してこの水を
攪拌する吹出ノズルを有するブロー機構を備え、このブ
ロー機構に当たってこのブロー機構を上方に押し上げる
カムを前記回転軸に設けたので、回転軸を回転させると
製氷皿とカムが同期して回転するが、カムがブロー機構
を上方に押し上げるので、製氷皿がブロー機構の吹出ノ
ズルなどに当たらないようにすることができる。このた
め、製氷皿の動きを回転だけの単純な動きにして、故障
を低減できると共に、製氷皿を下に動かさないので製氷
装置を小型化することができる。
【0088】また、請求項2に記載の発明によれば、製
氷装置において、製氷ブロックに貯留されている水の水
面に対し所定吹付角度で前記冷風より温度が高い0℃以
上の温風を供給してこの水を攪拌する吹出ノズルを有す
るブロー機構を備え、このブロー機構を、その上部のダ
クト部と、このダクト部の下部を構成すると共に吹出ノ
ズルを有する下部のノズル部とで構成し、このノズル部
に当たってこのノズル部を上方に押し上げるカムを前記
回転軸に設けたので、製氷皿とブロー機構とがぶつから
ず、製氷皿を回転だけの単純な動きとすることができ
る。このため、製氷皿の動きを回転だけの単純な動きに
して、故障を低減できると共に、製氷皿を下に動かさな
いので製氷装置を小型化することができる。また、カム
の押し上げるノズル部はその重量が小さく、ブロー機構
全体を押し上げる場合に比べて小さな回転力で押し上げ
ることができ、大きな駆動力のモータを用いたり、特別
な制御を行ったりする必要もなくすことができる。
【0089】また、請求項3に記載の製氷装置によれ
ば、回転軸が回転する際に製氷皿が吹出ノズルに当る前
に前記ブロー機構の端部に当たり、前記ブロー機構ある
いはブロー機構の前記ノズル部を製氷皿の回転領域外に
押上げるように、前記カムは、その形状、取付角度が設
定されてので、製氷皿がブロー機構とぶつからないよう
に確実に制御することができる。
【0090】更に、請求項4に記載の冷凍冷蔵庫のよう
に、請求項1から4の何れかに記載の製氷装置を備えた
ので、メンテナンス空間の確保しにくい冷凍冷蔵庫に組
み込んでも故障しにくいものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の説明に適用される冷凍冷
蔵庫の側断面図である。
【図2】製氷装置の側断面図である。
【図3】製氷装置の上面図である。
【図4】製氷装置の正面図である。
【図5】脱氷ヒータを設けた製氷皿の斜視図である。
【図6】ノズルの形状を説明する図である。
【図7】空気の吹付け状態を説明する図である。
【図8】帰還ダクトの勾配を説明する図である。
【図9】空気加熱ヒータ等の制御例を示す図である。
【図10】送風空気選択器の作用を説明する図である。
【図11】製氷皿の反転動作を示す説明図である。
【図12】第2の実施形態を示す説明図である。
【図13】第3の実施形態を示す説明図である。
【図14】第4の実施形態の一部を切欠いて示す斜視図
である。
【符号の説明】
2 冷凍冷蔵庫 20 製氷装置 21 製氷皿 22 ブロー機構 23 脱氷機構 24 製氷ブロック 25 回転軸 32A ダクト部 32B ノズル部 32C ブロー機構の端部 34 吹出ノズル 41 カム 41A カム 41B カム 41C カム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久保田 順一 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 神谷 英昭 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 星野 仁 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 松岡 雅也 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 大塚 直樹 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 Fターム(参考) 3L045 AA04 BA03 CA04 PA01 PA04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の製氷ブロックに区画されて水を貯
    留する製氷皿の底面に冷気が送風され、この製氷皿に貯
    留された水を凍らせ、その後この製氷皿を回転軸を中心
    に回動させることにより脱氷する脱氷機構を備えた製氷
    装置において、前記製氷ブロックに貯留されている水の
    水面に対し所定吹付角度で前記冷風より温度が高い0℃
    以上の温風を供給してこの水を攪拌する吹出ノズルを有
    するブロー機構を備え、このブロー機構に当たってこの
    ブロー機構を上方に押し上げるカムを前記回転軸に設け
    たことを特徴とする製氷装置。
  2. 【請求項2】 複数の製氷ブロックに区画されて水を貯
    留する製氷皿の底面に冷気が送風され、この製氷皿に貯
    留された水を凍らせ、その後この製氷皿を回転軸を中心
    に回動させることにより脱氷する脱氷機構を備えた製氷
    装置において、前記製氷ブロックに貯留されている水の
    水面に対し所定吹付角度で前記冷風より温度が高い0℃
    以上の温風を供給してこの水を攪拌する吹出ノズルを有
    するブロー機構を備え、このブロー機構を、その上部の
    ダクト部と、このダクト部の下部を構成すると共に吹出
    ノズルを有する下部のノズル部とで構成し、このノズル
    部に当たってこのノズル部を上方に押し上げるカムを前
    記回転軸に設けたことを特徴とする製氷装置。
  3. 【請求項3】 前記回転軸が回転する際に製氷皿が吹出
    ノズルに当る前に前記ブロー機構に当たり、前記ブロー
    機構あるいはブロー機構の前記ノズル部を製氷皿の回転
    領域外に押上げるように、前記カムは、その形状、取付
    角度が設定されていることを特徴とする請求項1又は2
    に記載の製氷装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3の何れかに記載の製氷装
    置を備えたことを特徴とする冷凍冷蔵庫。
JP2001234308A 2001-08-02 2001-08-02 製氷装置及びこの装置を備えた冷凍冷蔵庫 Pending JP2003042618A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001234308A JP2003042618A (ja) 2001-08-02 2001-08-02 製氷装置及びこの装置を備えた冷凍冷蔵庫

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001234308A JP2003042618A (ja) 2001-08-02 2001-08-02 製氷装置及びこの装置を備えた冷凍冷蔵庫

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003042618A true JP2003042618A (ja) 2003-02-13

Family

ID=19065937

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001234308A Pending JP2003042618A (ja) 2001-08-02 2001-08-02 製氷装置及びこの装置を備えた冷凍冷蔵庫

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003042618A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2003114072A (ja) 製氷装置及びこの装置を備えた冷凍冷蔵庫
JP2003172564A (ja) 製氷装置及びこの装置を備えた冷凍冷蔵庫
JP2003042612A (ja) 製氷装置及びこの装置を備えた冷凍冷蔵庫
KR100565496B1 (ko) 냉장고용 제빙기의 급속 제빙 제어 방법
JP2002139268A (ja) 製氷装置及びそれを備えた冷凍冷蔵庫
JP2001041624A (ja) 製氷装置及びそれを備えた冷凍冷蔵庫
JP2005090936A (ja) アイスメーカーが備えられた冷蔵庫
JP2001355946A (ja) 製氷装置及びそれを備えた冷凍冷蔵庫
JP2005331200A (ja) 自動製氷装置とこれを用いた冷蔵庫
JPH0544587B2 (ja)
JP2005195315A (ja) 製氷装置および冷蔵庫
KR100846890B1 (ko) 제빙 시스템 및 제빙 방법
JP2001041621A (ja) 製氷装置及びそれを備えた冷凍冷蔵庫
JP2001355945A (ja) 製氷装置及びこの装置を備えた冷凍冷蔵庫
JP2003042615A (ja) 製氷装置及びこの装置を備えた冷凍冷蔵庫
JP2003042617A (ja) 製氷装置及びこの装置を備えた冷凍冷蔵庫
JP2003042618A (ja) 製氷装置及びこの装置を備えた冷凍冷蔵庫
JP2003130510A (ja) 製氷装置及びこの装置を備えた冷凍冷蔵庫
JP2003042616A (ja) 製氷装置及びこの装置を備えた冷凍冷蔵庫
JP2003130509A (ja) 製氷装置及びこの装置を備えた冷凍冷蔵庫
JP2003106717A (ja) 製氷装置及びこの装置を備えた冷凍冷蔵庫
JP2001041623A (ja) 製氷装置及びそれを備えた冷凍冷蔵庫
JP2001289542A (ja) 製氷装置及びそれを備えた冷凍冷蔵庫
JP2001289544A (ja) 製氷装置及びそれを備えた冷凍冷蔵庫
JP2003042613A (ja) 製氷方法、製氷装置及びこの装置を備えた冷凍冷蔵庫