JP2003042169A - 軸受装置及びこれを備えた基板処理装置 - Google Patents

軸受装置及びこれを備えた基板処理装置

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JP2003042169A
JP2003042169A JP2001230788A JP2001230788A JP2003042169A JP 2003042169 A JP2003042169 A JP 2003042169A JP 2001230788 A JP2001230788 A JP 2001230788A JP 2001230788 A JP2001230788 A JP 2001230788A JP 2003042169 A JP2003042169 A JP 2003042169A
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sealing member
hole
bearing
bearing device
housing
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JP2001230788A
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Takeshi Akasaka
丈士 赤坂
Katsutoshi Nakada
勝利 中田
Shunji Matsumoto
俊二 松元
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Sumitomo Precision Products Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Precision Products Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】内部ベアリングに腐食性の高い処理流体が浸透
するのを確実に防止することができる軸受装置、及びこ
れを備えた基板処理装置を提供する。 【解決手段】回転軸111を回転自在に支持するベアリ
ング11と、貫通孔13a,13b,13cを備え、貫
通孔の一方側13aにベアリング11を保持するハウジ
ング12と、一方端から他方端に貫通する孔であって、
回転軸111が挿通される挿通孔21を有し、一方端側
がハウジング貫通孔の他方側13cに気密状に嵌挿され
る封止部材20と、ハウジング12の貫通孔13c内で
あって、ベアリング11と封止部材20との間の空間1
7に圧力流体を供給する圧力流体供給手段18,35と
を設ける。圧力流体供給手段18,35から供給される
圧力流体によって空間17内が陽圧となり、同空間17
から挿通孔21と回転軸111との間を通って外部に流
れる流体流を生じる。これにより、腐食性の高い処理流
体が同部から進入するのを阻止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、腐食性の高い薬液
が使用される装置に用いて好適な軸受装置、並びに、基
板搬送用の回転軸がこの軸受装置によって回転自在に支
持された基板処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、液晶基板を構成するTFT基板
は、種々の工程を経て製造され、各工程では、現像液や
レジスト膜の塗布、その剥離用の薬液,エッチング液或
いは洗浄液の塗布など、TFT基板に対して各種の処理
液が塗布される。
【0003】この内、例えば、エッチング工程では、基
板を支持して水平搬送し、搬送される基板に対しエッチ
ング液を噴射して処理を行うように構成されたエッチン
グ装置が用いられている。かかるエッチング装置の一例
を図3に示す。
【0004】同図3に示すように、このエッチング装置
100はTFT基板(以下、単に基板という)Kにエッ
チング処理を施す装置であって、上部が開口した槽本体
101と、この槽本体101の開口部を閉塞する蓋体1
03と、前記槽本体101内に配設されたエッチング液
噴射装置105、及び基板Kを水平方向に搬送する搬送
装置110などからなる。
【0005】前記エッチング液噴射装置105は、複数
のエッチング液噴射ノズル106と、加圧されたエッチ
ング液を前記エッチング液噴射ノズル106に供給する
エッチング液供給手段(図示せず)などからなる。エッ
チング液噴射ノズル106は、前記搬送装置110によ
って搬送される基板Kの上方に、その幅方向及び搬送方
向に沿って配列され、搬送される基板Kの上面にエッチ
ング液を噴射する。
【0006】前記搬送装置110は、上下に並設された
一対の回転軸111,121を紙面に対し直交する方向
に多列に配設して構成される。上方の回転軸111は、
その一方端が槽本体101内に配設された軸受装置12
0によって回転自在に支持される一方、その他方端は、
槽本体101の側板102を貫通して外部に突出し、同
側板102に設けられた軸受装置130によって回転自
在に支持されており、更に、その先端部にはプーリ12
4が取り付けられている。また、下方の回転軸121
は、その両端部が槽本体101内に配設された軸受装置
120によってそれぞれ回転自在に支持されている。
【0007】前記プーリ124には、駆動モータ(図示
せず)の回転動力を伝達する伝動ベルト125が巻き掛
けられており、伝動ベルト125及びプーリ124を介
して前記駆動モータ(図示せず)の回転動力が回転軸1
11に伝達され、更に、回転軸111に伝達された回転
動力が、この回転軸111に設けられたギヤ119及び
前記回転軸121に設けられ前記ギヤ119に噛合する
ギヤ123を介して回転軸121に伝達され、これによ
り、両回転軸111,121がその軸中心に回転する。
【0008】また、下方の回転軸111には、基板Kの
幅より若干広い間隔をあけて一対のフランジ付ローラ1
17が設けられ、更に、このフランジ付ローラ117,
117の間に適宜間隔で複数のローラ118が設けられ
ている。また、上方の回転軸121には、前記フランジ
付ローラ117の上方位置にローラ122が設けられて
いる。
【0009】斯くして、このエッチング装置100によ
れば、搬送装置110の回転軸111,121の回転に
より、基板Kが前記フランジ付ローラ117及びローラ
122の間に挟持された状態で、紙面に対して直交する
方向に搬送され、搬送される基板Kに対して、その上面
にエッチング液噴射ノズル106からエッチング液が噴
射され、これにより、当該基板Kがエッチング処理され
る。
【0010】ところで、前記エッチング液は極めて腐食
性が高い。このため、前記槽本体101内に配設される
前記軸受装置120については、前記エッチング液に対
して耐腐食性を有する樹脂製のベアリングを使用してい
る。
【0011】一方、槽本体101から突出するように設
けられた回転軸111の前記他方端部を支持する軸受装
置130については、前記駆動モータ(図示せず)の動
力が伝達される側であり、軸受装置130のベアリング
に作用する負荷が大きいため、当該ベアリングには金属
製のものが使用されている。そして、金属製のベアリン
グはエッチング液によって容易に腐食されることから、
前記槽本体101内のエッチング液が当該ベアリングに
到達しないように、前記軸受装置130には、図4に示
すような構造のものが採用されている。
【0012】即ち、この軸受装置130は、同図4に示
すように、中心軸112及びこの中心軸112に外嵌さ
れるスリーブ113からなる回転軸111を回転自在に
支持するベアリング131、このベアリング131を保
持する縦断面L字形状をしたブラケット132、前記側
板102の取付孔に装着され、且つ取付板142の取付
孔に装着されて支持される封止部材134、この封止部
材146の先端部をカバーする保護カップ146などか
らなる。尚、前記回転軸121も同様に、中心軸とスリ
ーブからなる二重構造となっている。
【0013】前記封止部材134は、外周部が大径部1
37と小径部138の段付状に形成された軸状の部材か
らなり、中心部には前記回転軸111が挿通される挿通
孔135が形成され、前記小径部138側の端面には止
り孔136が形成されている。そして、この封止部材1
34は、その小径部138が前記側板102の取付孔に
嵌挿,装着されとともに、大径部137が前記取付板1
42によって支持され、且つ大径部137端面がブラケ
ット132に当接した状態となっている。
【0014】前記スリーブ113は、その先端部が小径
部114,大径部115及びフランジ部116からなる
段付状に形成されており、大径部115には、前記封止
部材134の小径部138端面に密接する第2シール部
材(回転シール)145が外嵌され、小径部114に
は、前記封止部材134に形成された止り孔136の底
面に密接する第1シール部材(回転シール)144が外
嵌されている。
【0015】前記保護カップ146は、テーパ孔147
を備えた椀状の部材からなり、前記封止部材134の小
径部138先端が前記テーパ孔147内に位置するよう
に、前記スリーブ113に外嵌されている。
【0016】また、前記ブラケット132には、前記ベ
アリング131の外輪の抜けを防止する押え蓋133が
設けられており、この押え蓋133は図示しない取付ボ
ルトによって、ブラケット132及び封止部材134と
共に一体的に結合されている。尚、図4中の符号126
はプーリ124の抜けを防止する止め具であり、符号1
39はベアリング131の内輪の抜けを防止すべく設け
られたスリーブであり、符号143は、前記ブラケット
132及び取付板142を支持する支持板である。ま
た、符号140,141,148はそれぞれOリングで
ある。
【0017】斯くして、この軸受装置100によれば、
側板102の取付孔と封止部材134の小径部138と
の間がOリング141によって封止され、更に取付板1
42の取付孔と封止部材134の大径部137との間が
Oリング140によって封止されているので、槽本体1
01内のエッチング液が前記各取付孔を介して漏出する
のが、かかるOリング140,141によって防止され
る。
【0018】また、スリーブ113には、封止部材13
4の小径部138端面に密接する第2シール部材145
及び止り孔136底面に密接する第1シール部材144
が外嵌されているので、封止部材134の止り孔136
及び挿通孔135とスリーブ113との間からエッチン
グ液が進入するのが、かかる第1及び第2シール部材1
44,145によって阻止される。
【0019】更に、封止部材134の小径部138先端
が、保護カップ146のテーパ孔147内に位置するよ
うに配設されているので、槽本体101内で、エッチン
グ液が、直接、前記第2シール部材145に掛からない
ようになっており、この面でも、封止部材134の止り
孔136及び挿通孔135とスリーブ113との間から
エッチング液が進入し難くなっている。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の如く
エッチング液の進入を防止すべく構成された軸受装置1
30であっても、依然として完全にはエッチング液の進
入を防止することができず、進入したエッチング液によ
ってベアリング131やプーリ124が腐食,損傷し、
早期にこれを交換しなければならないという事態を招い
ていた。
【0021】これは、エッチング液が気化し易く、ま
た、浸透性が高いという性状を有すること、並びに、前
記第1及び第2シール部材144,145が封止部材1
34に対して密接状に回転接触しているため、封止部材
134との間に僅かな隙間を生じ易いことなどに起因す
るものであり、気化したエッチングガスやミスト状にな
ったエッチング液が、第1及び第2シール部材144,
145と封止部材134との間に生じた極僅かな隙間か
ら進入するからである。
【0022】このため、エッチング液など腐食性の高い
処理流体を用いる装置の分野では、かかる処理流体の進
入を、更に、強固に防止することが可能な封止構造を備
えた軸受装置が望まれていた。
【0023】本発明は、以上の実情に鑑みなされたもの
であって、内部ベアリングに腐食性の高い処理流体が進
入,浸透するのを確実に防止することができる軸受装
置、及びこれを備えた基板処理装置の提供を目的とす
る。
【0024】
【課題を解決するための手段及びその効果】上記課題を
解決するための本発明の請求項1に記載した発明は、回
転軸を回転自在に支持するベアリングと、貫通孔を備
え、該貫通孔の一方側に前記ベアリングを保持するハウ
ジングと、一方端から他方端に貫通する孔であって、前
記回転軸が挿通される挿通孔を有し、前記一方端側が前
記ハウジング貫通孔の他方側に気密状に嵌挿される封止
部材と、前記ハウジングの貫通孔内であって、前記ベア
リングと封止部材との間の空間に圧力流体を供給する圧
力流体供給手段とを設けて構成したことを特徴とする軸
受装置に係る。
【0025】この軸受装置によれば、前記圧力流体供給
手段により、前記ハウジングの貫通孔内であって、前記
ベアリングと封止部材との間の空間内に、圧力流体が供
給されるので、当該空間内が陽圧となり、同空間から前
記封止部材の挿通孔と回転軸との間を通って外部に流れ
る流体流が生じる。
【0026】したがって、エッチング液など腐食性の高
い処理流体が使用される処理装置であって、その処理槽
内に前記封止部材側を挿入した状態で、処理槽内に配設
された回転軸を支持するように、当該軸受装置が使用さ
れても、前記封止部材の挿通孔と回転軸との間に生じた
流体流によって、前記処理流体が前記挿通孔と回転軸と
の間に進入するのを確実に阻止することができる。そし
て、かかる作用により、前記ハウジング内に保持された
ベアリングが前記処理流体によって腐食,損傷するのを
確実に防止することが可能となる。
【0027】また、本発明の請求項2に記載した発明
は、上記請求項1記載の軸受装置において、前記封止部
材の、前記ハウジング貫通孔に嵌挿される端部とは反対
側の端部端面に、前記挿通孔と同軸の止り孔を形成する
とともに、前記回転軸によって軸通され、外径が前記止
り孔の内径より僅かに小径となったリング状の邪魔板
を、前記止り孔内に位置するように配設したことを特徴
とする軸受装置に係る。
【0028】この軸受装置によれば、上記処理槽内にお
いて、前記挿通孔と回転軸との間に向けて進行する前記
処理流体が、前記邪魔板によってその進行が阻止される
とともに、前記封止部材の挿通孔と回転軸との間を流通
した流体が、前記止り孔と邪魔板との間隙から流出し、
かかる流体流の作用により、前記処理流体が前記挿通孔
と回転軸との間に更に進入し難くなる。
【0029】また、本発明の請求項3に記載した発明
は、請求項1又は2記載の軸受装置において、前記封止
部材に挿通される回転軸、及び前記封止部材の双方に密
接して、前記回転軸と封止部材との間を封止するシール
部材を設けて構成したことを特徴とする軸受装置に係
る。
【0030】この軸受装置によれば、前記回転軸と封止
部材との間がシール部材によって封止されるので、前記
回転軸と封止部材との間に前記処理流体が進入するの
を、かかるシール部材によって阻止することができる。
しかも、前記ベアリング,封止部材,回転軸及びシール
部材によって形成される空間内が、前記圧力流体供給手
段から供給される圧力流体によって陽圧に保たれるの
で、シール部材による封止部に僅かな隙間を生じても、
かかる隙間から前記空間内の圧力流体が流出する流体流
を生じ、この流体流によって、前記回転軸と封止部材と
の間に前記処理流体が進入する確実に防止することがで
きる。斯くして、この軸受装置によれば、かかる作用に
より、例え、前記処理流体が浸透性の高いものであって
も、これが前記ベアリング,封止部材,回転軸及びシー
ル部材によって形成される空間内に進入するのを確実に
防止することができ、ベアリングが前記処理流体によっ
て腐食,損傷するのを効果的に防止することができる。
【0031】また、本発明の請求項4に記載した発明
は、上記請求項2記載の軸受装置において、前記ハウジ
ングの貫通孔内であって、前記ベアリングと封止部材と
の間に配設され、前記封止部材の一方端部端面及び前記
回転軸の双方に密接して、前記回転軸と封止部材との間
を封止する第1シール部材と、前記封止部材の止り孔内
に配設され、前記封止部材の止り孔底面及び前記回転軸
の双方に密接して、前記回転軸と封止部材との間を封止
する第2シール部材とを設けて構成したことを特徴とす
る軸受装置に係る。
【0032】この軸受装置によれば、第1シール部材及
び第2シール部材の2つのシール部材により、前記回転
軸と封止部材との間を封止するようにしているので、前
記処理流体が前記ベアリング,封止部材,回転軸及びシ
ール部材によって形成される空間内に進入するのを更に
確実に防止することができ、ベアリングが前記処理流体
によって腐食,損傷するのをより効果的に防止すること
ができる。
【0033】また、本発明の請求項5に記載した発明
は、上記請求項4記載の軸受装置において、前記ハウジ
ングの貫通孔内であって、前記ベアリングと封止部材と
の間の空間と、前記封止部材の止り孔内の空間とを連通
せしめる連通孔を、前記封止部材に形成したことを特徴
とする軸受装置に係る。
【0034】この軸受装置によれば、前記圧力流体供給
手段から前記ベアリングと封止部材との間の空間に供給
された圧力流体が、前記連通孔を介して前記封止部材の
止り孔内に流入し、当該止り孔内が陽圧となって、当該
止り孔内の圧力流体が前記邪魔板との間隙から流出する
流体流を生じる。斯くして、この流体流により、前記邪
魔板との間隙から前記止り孔内に処理流体が進入するの
をより確実に防止することが可能となる。
【0035】また、本発明の請求項6に記載した発明
は、上記請求項4又は5記載の軸受装置において、封止
部材の挿通孔内であって、前記第1シール部材と第2シ
ール部材との間の空間に接続する流体排出孔を前記封止
部材に形成するとともに、前記流体排出孔に接続し、前
記空間内の流体を外部に排出する流体排出手段を設けた
ことを特徴とする軸受装置に係る。
【0036】この軸受装置によれば、仮に、前記第2シ
ール部材による封止が不十分で、その封止部から第1シ
ール部材と第2シール部材との間の空間内に前記処理流
体が進入したとしても、同空間内に進入した処理流体が
前記流体排出孔を介し前記流体排出手段によって外部に
排出されるので、前記空間内に進入した処理流体が、同
空間から前記ベアリング,封止部材,回転軸及び第1シ
ール部材によって形成される空間内に進入するのを一層
効果的に防止することができる。
【0037】また、本発明の請求項7に記載した発明
は、上記請求項6記載の軸受装置において、前記第1シ
ール部材と第2シール部材との間の封止部材の挿通孔に
環状溝を形成するとともに、前記流体排出孔を、前記環
状溝内に開口せしめたことを特徴とする軸受装置に係
る。
【0038】この軸受装置によれば、第1シール部材と
第2シール部材との間の空間内に存在する前記処理流体
を前記環状溝内に収集することができ、同空間内に進入
した処理流体をより効果的に外部に排出することがで
き、ひいては前記空間内に進入した処理流体が、前記ベ
アリング,封止部材,回転軸及び第2シール部材によっ
て形成される空間内に進入するのをより効果的に防止す
ることができる。
【0039】また、本発明の請求項8に記載した発明
は、処理槽と、端部が外部に突出するように前記処理槽
内に配設された回転軸を有し、該回転軸の回転によって
基板を搬送する基板搬送手段とを備えて構成され、基板
を前記基板搬送手段によって搬送しながら該基板に対し
処理流体を吐出して処理を行う基板処理装置であって、
前記回転軸の端部が、前記請求項1乃至7記載のいずれ
かの軸受装置によって回転自在に支持されてなり、その
前記封止部材の他方端側が前記処理槽内に挿入されると
ともに、前記封止部材の前記一方端側及びハウジングが
前記処理槽外に位置するように配設されてなる基板処理
装置に係る。
【0040】この基板処理装置では、前記処理流体が、
腐食性が強く、しかも浸透性が高い性状のものであって
も、これが内部に浸透し難い構造の前記軸受装置によっ
て、前記基板搬送手段の回転軸を支持しているので、軸
受装置に内蔵されるベアリングを前記処理流体による腐
食から効果的に保護することができ、ひいては当該ベア
リングの寿命を延ばすことができる。このため、ベアリ
ングの交換といったメンテナンスの頻度を低減すること
ができ、その分、当該装置の稼働率を向上させることが
できる。
【0041】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施形態
について添付図面に基づき説明する。図1は、本実施形
態に係る基板処理装置の概略構成を示した縦断面図であ
り、図2は、図1に示した軸受装置を拡大して示す縦断
面図である。
【0042】尚、本例の基板処理装置1は、軸受装置1
0を除いて、図3に示した従来の基板処理装置100と
同じ構成を備えるものであり、したがって、同一の構成
については、同一の符号を用いるとともに、その詳しい
説明を省略する。
【0043】図2に示すように、本例の軸受装置10
は、中心軸112及びこの中心軸112に外嵌されるス
リーブ113’a,113’bからなる回転軸111を
回転自在に支持するベアリング11、このベアリング1
1を保持するハウジング12、一方端がハウジング12
に嵌挿され、他方端が槽本体101の側板102に嵌挿
された封止部材20などからなる。
【0044】前記ハウジング12は、中心部に貫通孔1
3bを備え、更に、その図示左側に止り孔13aを、図
示右側に止り孔13cをそれぞれ備えてなる。そして、
前記止り孔13aには前記ベアリング11が嵌挿され、
止り孔13cには前記封止部材20が嵌挿されている。
【0045】尚、ベアリング11は、前記スリーブ11
3’aから延在するように前記中心軸112に外嵌され
たスリーブ113’bに外嵌しており、前記中心軸11
2及びスリーブ113’a,113’bから構成される
回転軸111を回転自在に支持する。また、スリーブ1
13’bにはプーリ124も外嵌しており、更に、ベア
リング11とプーリ124との間には間座14が配設さ
れており、ベアリング11は、この間座14によってそ
の内輪の抜けが防止されている。一方、ベアリング11
の外輪は、ハウジング12に固設された押え蓋16によ
ってその抜けが防止される。
【0046】また、このハウジング12は、その図示右
側端部が支持板38の取付孔に嵌挿された状態で、当該
支持板38に固設されており、支持板38は、貫通孔4
1を備えたブラケット40に固設され、ブラケット40
は前記槽本体101の側板102に固設されている。
【0047】前記封止部材20は、中心部に前記回転軸
111が挿通される挿通孔21を備え、その図示右側に
は止り孔22を、更にこの止り孔22より小径のテーパ
状をした止り孔23を備えてなる。そして、その一方端
側がOリング30を介して前記ハウジング11の止り孔
13cに気密状に嵌挿され、他方端側がOリング31を
介して前記側板102の取付孔に気密状に嵌挿されてい
る。尚、側板102には補助板39が固設されており、
封止部材20はこの補助板39の取付孔にも、Oリング
32を介して気密状に嵌挿されている。
【0048】前記スリーブ113’aは、前記封止部材
20の止り孔22,23に対応する位置にフランジ部1
16’を備えており、このフランジ部116’の右隣に
は、外径が前記止り孔22の内径より僅かに小径となっ
たリング状の邪魔板37が、前記止り孔22内に位置す
るように気密状に外嵌され、左隣には、前記止り孔23
の底面に密接する第2シール部材(回転シール)34が
気密状に外嵌されている。また、スリーブ113’aの
左端には、前記封止部材20の端面に密接する第1シー
ル部材(回転シール)33が気密状に外嵌されている。
【0049】また、封止部材20には、前記ハウジング
12の止り孔13c内であって、前記ベアリング11と
当該封止部材20との間の空間17と、前記止り孔2
2,23内の空間24,25とを連通せしめる連通孔2
6が形成されている。また、前記挿通孔21には環状溝
28が形成されるとともに、当該封止部材20には、環
状溝28の底面に開口する流体排出孔29が形成されて
おり、更に、この流体排出孔29には、吸引ポンプ(図
示せず)に接続した排出管36が前記ハウジング12を
貫通して接続している。
【0050】また、ハウジング12には、前記止り孔1
3c内の空間17に開口する給気孔18が形成されてお
り、この給気孔18には、加圧した空気を供給するコン
プレッサ(図示せず)が、管継手35を介して接続して
いる。
【0051】斯くして、以上の構成を備えた本例の軸受
装置10及びこれを備えた基板処理装置1によると、前
記コンプレッサ(図示せず)から管継手35及び給気孔
18介して、ハウジング12の止り孔13c内の空間1
7に加圧空気が供給され、この加圧空気によって同空間
17内が陽圧に維持される。
【0052】また、前記空間17内に供給された加圧空
気は、前記連通孔26を通って止り孔22,23内の空
間24,25に流入し、この加圧空気によって同空間2
4,25内が陽圧に維持され、当該空間24,25内に
流入した加圧空気は、止り孔22と前記邪魔板37との
間隙を通って槽本体101内に流出する。
【0053】槽本体101内では、エッチング液噴射ノ
ズル104からエッチング液が噴射されており、ミスト
状になったエッチング液や気化したエッチングガスが存
在する。そして、その一部には、前記止り孔22と邪魔
板37との間隙に向けて進行するものがあるが、かかる
エッチング液やエッチングガスは、前記間隙から流出す
る加圧空気流によってその進行が阻止され、前記止り孔
22内への進入が当該加圧空気流によって一次的に防止
される。
【0054】また、回転軸111と封止部材20との
間、より具体的にはスリーブ113’aと封止部材20
との間の挿通孔21は、第2シール部材34及び第1シ
ール部材33によって封止されているので、仮に、前記
止り孔22と邪魔板37との間隙から止り孔22内にエ
ッチング液やエッチングガスが流入したとしても、これ
らが、前記挿通孔21を通りハウジング12の止り孔1
3c内に進入して、前記ベアリング11に到達するの
が、前記第2シール部材34及び第1シール部材33に
よって、二次,三次的に防止される。
【0055】更に、前記止り孔13c内の空間17が加
圧空気によって陽圧に維持されるので、第1シール部材
33の封止部に僅かな隙間を生じるようなことがあって
も、かかる隙間から前記空間17内の加圧空気が流出す
る空気流を生じるので、この空気流により、前記エッチ
ング液やエッチングガスが前記隙間から前記空間17内
に進入するのを効果的に防止することができる。
【0056】また、前記挿通孔21には、環状溝28の
底面に開口した流体排出孔29及びこれに接続した排出
管36を介して、吸引ポンプ(図示せず)が接続してお
り、前記挿通孔21内の流体(雰囲気及び液体)が吸引
ポンプ(図示せず)の作用によって、挿通孔21内から
吸い出され、外部に排出される。また、環状溝28を設
けているので、挿通孔21内に液体が存在する場合に
は、これが環状溝28内に収集され、これをより効果的
に外部に排出することができる。したがって、仮に、前
記第2シール部材34による封止が不十分で、その封止
部から挿通孔21内に、前記エッチング液やエッチング
ガスが進入するようなことがあったとしても、これを吸
引ポンプ(図示せず)の作用によって効果的に外部に排
出することができる。
【0057】このように、本例の軸受装置10及びこれ
を備えた基板処理装置1によれば、 前記空間24,25内を陽圧にして、止り孔22と邪
魔板37との間隙から加圧空気が流出する空気流を生じ
させたこと、第1及び第2のシール部材33,34を
設けて前記挿通孔21を2重に封止たこと、前記空間
17内を陽圧に維持させたこと、挿通孔21内の流体
を吸引ポンプ(図示せず)によって吸引排除するように
したことによって、槽本体101内のエッチング液やエ
ッチングガスが、回転軸111を支持するベアリング1
1に到達するのを多次的に阻止することができる。
【0058】斯くして、かかる作用により、前記ハウジ
ング12内に保持されたベアリング11が前記エッチン
グ液やエッチングガスによって腐食,損傷するのを確実
に防止することが可能となる。このため、ベアリング1
1の交換といったメンテナンスの頻度を低減させること
ができ、その分、当該基板処理装置1の稼働率を向上さ
せることができる。
【0059】以上、本発明の一実施形態について説明し
たが、本発明が採り得る具体的な態様は、何らこれに限
定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る基板処理装置の概略
構成を示した縦断面図である。
【図2】図1に示した軸受装置を拡大して示す縦断面図
である。
【図3】従来の基板処理装置の概略構成を示した縦断面
図である。
【図4】図3に示した軸受装置を拡大して示す縦断面図
である。
【符号の説明】
1 基板処理装置 10 軸受装置 11 ベアリング 12 ハウジング 13a,13c 止り孔 13b 貫通孔 18 給気孔 20 封止部材 21 挿通孔 22,23 止り孔 26 連通孔 28 環状溝 37 邪魔板 111 回転軸
フロントページの続き (72)発明者 松元 俊二 兵庫県尼崎市扶桑町1番10号 住友精密工 業株式会社内 Fターム(参考) 3B201 AA03 AB14 BB33 BB77 CD11 CD36 3J016 AA01 AA02 BB02 CA08 3J042 AA04 AA11 BA03 DA09

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸を回転自在に支持するベアリング
    と、 貫通孔を備え、該貫通孔の一方側に前記ベアリングを保
    持するハウジングと、 一方端から他方端に貫通する孔であって、前記回転軸が
    挿通される挿通孔を有し、前記一方端側が前記ハウジン
    グ貫通孔の他方側に気密状に嵌挿される封止部材と、 前記ハウジングの貫通孔内であって、前記ベアリングと
    封止部材との間の空間に圧力流体を供給する圧力流体供
    給手段とを設けて構成したことを特徴とする軸受装置。
  2. 【請求項2】 前記封止部材の、前記ハウジング貫通孔
    に嵌挿される端部とは反対側の端部端面に、前記挿通孔
    と同軸の止り孔を形成するとともに、 前記回転軸によって軸通され、外径が前記止り孔の内径
    より僅かに小径となったリング状の邪魔板を、前記止り
    孔内に位置するように配設したことを特徴とする請求項
    1記載の軸受装置。
  3. 【請求項3】 前記封止部材に挿通される回転軸、及び
    前記封止部材の双方に密接して、前記回転軸と封止部材
    との間を封止するシール部材を設けて構成したことを特
    徴とする請求項1又は2記載の軸受装置。
  4. 【請求項4】 前記ハウジングの貫通孔内であって、前
    記ベアリングと封止部材との間に配設され、前記封止部
    材の一方端部端面及び前記回転軸の双方に密接して、前
    記回転軸と封止部材との間を封止する第1シール部材
    と、 前記封止部材の止り孔内に配設され、前記封止部材の止
    り孔底面及び前記回転軸の双方に密接して、前記回転軸
    と封止部材との間を封止する第2シール部材とを設けて
    構成したことを特徴とする請求項2記載の軸受装置。
  5. 【請求項5】 前記ハウジングの貫通孔内であって、前
    記ベアリングと封止部材との間の空間と、前記封止部材
    の止り孔内の空間とを連通せしめる連通孔を、前記封止
    部材に形成したことを特徴とする請求項4記載の軸受装
    置。
  6. 【請求項6】 封止部材の挿通孔内であって、前記第1
    シール部材と第2シール部材との間の空間に接続する流
    体排出孔を前記封止部材に形成するとともに、 前記流体排出孔に接続し、前記空間内の流体を外部に排
    出する流体排出手段を設けたことを特徴とする請求項4
    又は5記載の軸受装置。
  7. 【請求項7】 前記第1シール部材と第2シール部材と
    の間の封止部材の挿通孔に環状溝を形成するとともに、 前記流体排出孔を、前記環状溝内に開口せしめたことを
    特徴とする請求項6記載の軸受装置。
  8. 【請求項8】 処理槽と、端部が外部に突出するように
    前記処理槽内に配設された回転軸を有し、該回転軸の回
    転によって基板を搬送する基板搬送手段とを備えて構成
    され、基板を前記基板搬送手段によって搬送しながら該
    基板に対し処理流体を吐出して処理を行う基板処理装置
    であって、 前記回転軸の端部が、前記請求項1乃至7記載のいずれ
    かの軸受装置によって回転自在に支持されてなり、その
    前記封止部材の他方端側が前記処理槽内に挿入されると
    ともに、前記封止部材の前記一方端側及びハウジングが
    前記処理槽外に位置するように配設されてなる基板処理
    装置。
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