JP2003041293A - 排水口用ヌメリ取り剤及びヌメリ取り具 - Google Patents

排水口用ヌメリ取り剤及びヌメリ取り具

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JP2003041293A JP2001229249A JP2001229249A JP2003041293A JP 2003041293 A JP2003041293 A JP 2003041293A JP 2001229249 A JP2001229249 A JP 2001229249A JP 2001229249 A JP2001229249 A JP 2001229249A JP 2003041293 A JP2003041293 A JP 2003041293A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単に排水口の上部に設置することができ、
安全性や取り扱い性に優れ、排水口の材質の劣化・腐食
がなく、速効性のヌメリ取り効果が得られる排水口ヌメ
リ取り剤、及びかかるヌメリ取り剤を使用したヌメリ取
り具を提供すること。 【解決手段】 ε−ポリリジン、トリクロサン、ダイク
ロサン、ウンデシレン酸、ウンデシレン酸亜鉛、フェノ
キシエタノール、ジメチルジメチロールヒダントイン、
又はグルコン酸亜鉛と、基材とを用いて製剤したヌメリ
取り剤を収納した薬剤収納ケース2に、上面蓋部からケ
ース本体の外周縁端部にかけての複数のスリット形排水
流入孔8と、内周縁端上部に複数の溶解液流出・排気孔
6と、下面に複数の円形溶解液流出孔9と、外周縁端下
部には複数の係止嵌合部7とを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、台所流し台の排水
口や風呂場の排水口やトイレの床の排水口等のように、
雑菌やカビ等の代謝物によりヌメリや悪臭が発生する箇
所に設け、ヌメリを除去したり、ヌメリの発生を防止し
たり、あるいはヌメリを防除したりするのに有用な排水
口用ヌメリ取り剤や該排水口用ヌメリ取り剤を用いる排
水口用ヌメリ取り具に関し、特に、家庭用台所流し台の
排水口部に設置されたゴミ取りカゴ用のヌメリ取り剤や
ヌメリ取り具に関する。
【0002】
【従来の技術】台所流し台や風呂場の排水口のヌメリの
主成分は、食材、界面活性剤、石鹸、人の垢等が細菌の
栄養源となり、そのとき細菌から分泌されるポリサッカ
ライドであることが知られている。
【0003】従来、家庭用流し台の排水口部のゴミ取り
カゴのヌメリ防止用薬剤として、トリクロルイソシアヌ
ール酸、ジクロルイソシアヌール酸塩、ブロムクロルジ
メチルヒダントイン等の塩素系酸化剤を単独又は他の成
分と配合したものを加圧成形した錠剤を、プラスチック
製のネット又はカゴ状容器に収納し、ヒモ等によりゴミ
取りカゴ内に吊し、ゴミ取りカゴのヌメリを防止する薬
剤はよく知られており(特開平8−128090号公
報)、これらは数年前より「ヌメリ取り剤」等の名称で
販売され実用に供されている。
【0004】上記薬剤は塩素系酸化剤の強力な殺菌力に
より、ゴミ取りカゴのヌメリと悪臭の防止に効果を発揮
し、広く使用されているが、その強力な酸化力によりゴ
ミ取りカゴ及び周辺の排水口材質を劣化・腐食させる
他、塩素ガスや塩素ガスと食物クズ中の窒素分との反応
により生成する三塩化窒素等の刺激臭のガスを発生する
等の安全性に問題を有している。
【0005】上記問題点を解決するため、塩素系酸化剤
以外の殺菌剤を用いた「ヌメリ取り剤」が種々提案され
ている。例えば、過炭酸ソーダ、過硫酸カリウム、過ホ
ウ酸ソーダ等の過酸化物(特開平8−268818号公
報、特開平9−31495号公報)、ポビドンヨード等
のヨウ素系殺菌剤(特開平9−124423号公報、特
開平9−227317号公報)、亜硫酸塩等の硫黄化合
物と抗菌剤からなる除菌用薬剤(特開平9−12442
2号公報)、オルトフェニルフェノール、ジフェニル、
2−イソプロピル−5−メチルフェノール、ヒノキチオ
ール等の揮発性除菌剤(特開平9−206040号公
報)、銀イオン、銅イオン等をゼオライト、シリカゲル
等の無機化合物に担持させた無機系殺菌剤(特開平8−
157305号公報、特開平9−30915号公報、特
開平9−194313号公報)、パラクロロメタキシレ
ノール等の工業用殺菌剤等を単独又は適当な溶解調整剤
を添加して加圧成形した錠剤型のヌメリ取り剤が知られ
ている。また、WO00/12828には5−クロロ−
2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンを使用した
ヌメリ取り剤が記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のヌメリ取り剤は、ヌメリ取り効果が現れるのに1週
間程度かかるものや、安全性に問題があるものや、排水
口材質の劣化・腐食を引き起こすものなど、満足のいく
ヌメリ取り剤は数少なかった。本発明の課題は、安全性
や取り扱い性に優れ、排水口の材質の劣化・腐食がな
く、速効性のヌメリ取り効果が得られる排水口ヌメリ取
り剤、及びかかるヌメリ取り剤を使用したヌメリ取り具
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため鋭意研究し、今までヌメリ取り剤として報告
されていない数多くの抗菌性化合物について、そのヌメ
リ除去効果、特に速効的除去効果や安全性等を検討し、
ε−ポリリジン、トリクロサン、ダイクロサン、ウンデ
シレン酸、ウンデシレン酸亜鉛、フェノキシエタノー
ル、ジメチルジメチロールヒダントイン、又はグルコン
酸亜鉛と、基材とを用いて製剤したヌメリ取り剤が速効
的ヌメリ除去効果と安全性の点で優れていることを見い
出し、本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち本発明は、ε−ポリリジン、トリ
クロサン、ダイクロサン、ウンデシレン酸、ウンデシレ
ン酸亜鉛、フェノキシエタノール、ジメチルジメチロー
ルヒダントイン、及びグルコン酸亜鉛から選ばれる1種
以上の化合物を含有することを特徴とする排水口用ヌメ
リ取り剤(請求項1)や、ε−ポリリジン、トリクロサ
ン、ダイクロサン、ウンデシレン酸、ウンデシレン酸亜
鉛、フェノキシエタノール、ジメチルジメチロールヒダ
ントイン、及びグルコン酸亜鉛から選ばれる1種以上の
化合物を含有する排水口用ヌメリ取り剤と、該排水口用
ヌメリ取り剤を収納する容器とからなり、該容器が、前
記排水口用ヌメリ取り剤の一部又は全部を、排水口に流
れ込む流水に接触させることができ、且つ、接触により
生じたヌメリ取り剤の溶解液が、ヌメリ発生面に広がら
せることができることを特徴とする排水口用ヌメリ取り
具(請求項2)に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の排水口用ヌメリ取り剤と
しては、ε−ポリリジン、トリクロサン、ダイクロサ
ン、ウンデシレン酸、ウンデシレン酸亜鉛、フェノキシ
エタノール、ジメチルジメチロールヒダントイン、及び
グルコン酸亜鉛から選ばれる1種以上の化合物を含有す
るものであれば特に制限されるものではなく、これらの
化合物の中でも、トリクロサン、ダイクロサンが抗菌効
果の点で好ましい。また上記化合物のうち、ε−ポリリ
ジン、トリクロサン、ダイクロサン、フェノキシエタノ
ール、又はジメチルジメチロールヒダントインは、多分
子系ホスト化合物とからなる包接化合物として有利に用
いることができる。多分子系ホスト化合物としては特に
制限されないが、例えば、1,1,2,2−テトラキス
(4−ヒドロキシフェニル)エタン等のテトラキスフェ
ノ−ル類を挙げることができる。
【0010】また、本発明の排水口用ヌメリ取り剤とし
て、上記化合物やその包接化合物からなる抗菌性化合物
をそのまま使用することもできるが、抗菌性化合物の排
水中への溶出速度を調節するために、基材を併用するこ
とが好ましい。かかる抗菌性化合物とともに使用される
基材としては、次亜塩素酸を含む市販の洗浄剤との混合
により塩素ガス発生のおそれがない物質が好ましく、具
体的には、燐酸水素カルシウム2水和物、燐酸3カルシ
ウム無水物、燐酸水素マグネシウム3水和物、燐酸水素
マグネシウム8水和物、乳糖、バニリン、クエン酸カル
シウム4水和物、硫酸カルシウム2水和物、硫酸カルシ
ウム0.5水和物、アセト酢酸アニリド、アセト酢酸−
o−トルイダイド、アセト酢酸−p−トルイダイド、ア
セト酢酸−o−アニシダイド、ソルビトール、アルキル
ソルビタンエステル(HLB14以下)、グリセリンモ
ノ脂肪酸エステル等の非イオン界面活性剤、蔗糖脂肪酸
エステル(HLB14以下)などを例示することがで
き、これらは、単独で使用することも、あるいは2種以
上混合して使用することもできるが、加圧形成した時の
打錠性、水に対する溶解性、崩壊性、抗菌剤の安定性等
のヌメリ取り剤として要求される諸条件を考慮して適宜
選択することが望ましい。
【0011】ヌメリ取り剤として要求される諸条件の中
でも、ヌメリ取り剤の水に対する溶解性は、ヌメリ防除
効果を長期にわたり安定的に発現するという実製品開発
の観点からして特に重要であり、他方、本発明のヌメリ
取り剤に用いられる前記抗菌性化合物は各々水に対する
溶解性が異なるため、該抗菌性化合物の溶解速度を考慮
して、最終製品の形状・使用形態や配合する基材の種類
などを決定することが好ましい。最終製品の形状・使用
形態としては、抗菌性化合物と粉体状の基材とを混合後
打錠して錠剤とし、ヌメリ取り器に収納して用いたり、
抗菌性化合物と室温以上の融点を有する基材とを融解・
混合し、筒状の金型に充填・冷却後に切断して固形薬剤
とし、ヌメリ取り器に収納して用いたり、抗菌性化合物
と室温以上の融点を有する基材とを融解・混合し、不織
布に含浸した後、該不織布をシンクの形状に適合するよ
うに成形した筒状体として用いる、などの形状・使用形
態を挙げることができる。
【0012】抗菌性化合物と混合後打錠して錠剤とする
場合に用いられる粉体状の基材としては、炭酸カルシュ
ーム、燐酸水素カルシウム2水和物、燐酸3カルシウム
無水物、燐酸水素マグネシウム3水和物、燐酸水素マグ
ネシウム8水和物、乳糖、でん粉、バニリン、クエン酸
カルシウム4水和物、硫酸カルシウム2水和物、硫酸カ
ルシウム0.5水和物等の硫酸カルシウム水和物、炭酸
水素ナトリウム、クエン酸ソーダ、安息香酸ソーダ、ア
セト酢酸アニリド、アセト酢酸−o−トルイダイド、ア
セト酢酸−p−トルイダイド、アセト酢酸−o−アニシ
ダイド、ソルビトールなどを好適に例示することがで
き、特に、これらの中でも硫酸カルシウム水和物を錠剤
用基材として用いる場合、成形性や溶解性を容易にコン
トロールすることができることからして硫酸カルシウム
0.5水和物が好ましく、硫酸カルシウム0.5水和物
の中でも、常圧焼成により製造されるβ型のものが、加
圧焼成することにより製造されるα型のものよりも、吸
水による成形体の型崩れを起こしにくい点で好ましく、
このβ型の硫酸カルシウム0.5水和物を用いる場合
は、乳糖と併用することが上記成形性や溶解性のコント
ロールの点でより好ましい。
【0013】錠剤タイプの本発明のヌメリ取り剤は、抗
菌性化合物と基材とを加圧成形することにより製造する
ことができるが、加圧成形に際しては、必要に応じてス
テアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ス
テアリン酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、オルトほ
う酸等の滑沢剤を、全ヌメリ取り剤100重量部に対し
て0.1〜5重量部の割合で添加することにより、ま
た、ポリアクリル酸ソーダ、ヒドロキシプロピルセルロ
ース(HPC)、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルア
ルコール、ポリビニルピロリドン等の結合剤を、全ヌメ
リ防除剤100重量部に対して1〜15重量部の割合で
添加することにより、加圧成形を容易にすることができ
る。
【0014】また、打錠成形時の滑沢性の付与及び錠剤
の水中での安定性(膨潤、崩壊防止性)を向上させる目
的で、ステアリン酸などのC14〜C24の飽和脂肪酸
を添加することができる。特に、硫酸カルシウムを基材
として使用した場合、ステアリン酸やラウリン酸などの
C14〜C24の飽和脂肪酸は溶解調節剤としても機能
することから、併用することが好ましい。C14〜C2
4の飽和脂肪酸の添加量は、全ヌメリ取り剤100重量
部に対して1〜10重量部の割合で用いることが好まし
く、10重量部を超えて添加することもできるが溶解速
度が遅くなる。なお、ステアリン酸カルシウム等のC1
4〜C24の飽和脂肪酸の金属塩を滑沢剤として用いる
場合、全ヌメリ取り剤100重量部に対して1重量部以
下の割合で用いると成形性が損なわれることがなく、溶
解調節剤としての使用にも適している。さらに、目的に
応じてアルキルチオ尿素系やトリアゾール系等の腐食防
止剤を添加し、配管などの金属部分の腐食を抑制するこ
ともできる。また、ケイソウ土、硫酸白土などを加える
ことにより、成形の際、帯電防止効果を付与することも
できる。また、各種界面活性剤を添加することにより有
効成分を広くヌメリ発生面に拡散させることができる。
その他、苦味付与成分を添加することにより乳幼児の誤
食を防止したり、消臭剤や芳香剤を添加することにより
台所生ゴミや排水口の悪臭を防止することもできる。
【0015】抗菌性化合物とともに融解・混合して不織
布に含浸する場合に用いられる室温以上の融点を有する
基材としては、多価アルコールや高級脂肪酸のアルコー
ルにエチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイ
ドを付加したものや、高級脂肪酸のエステルがいずれも
使用でき、アルキルソルビタンエステル(HLB14以
下)、グリセリンモノ脂肪酸エステル等の非イオン界面
活性剤、蔗糖脂肪酸エステル(HLB14以下)等を具
体的に例示することができ、これらは単独あるいは2種
以上混合して使用することもできる。
【0016】本発明のヌメリ取り剤に使用する抗菌性化
合物のうち、水に対する溶解度が大きいε−ポリリジ
ン、フェノキシエタノール、ジメチルジメチロールヒダ
ントインを用いる場合は、疎水性の化合物で処理するこ
とが好ましい。疎水性化合物による処理としては、疎水
性化合物による被覆処理を挙げることができ、具体的に
は、上記水に対する溶解度が大きい抗菌性化合物を室温
以上の融点をもつ疎水性化合物でコーティングした後粉
砕し、この粉砕物に上記基材又は上記抗菌性化合物を配
合・混合して錠剤化する方法を例示することができる。
配合・混合する基材又は抗菌性化合物は、抗菌性化合物
の溶出速度を制御・調節する目的で選択ことが好まし
い。また、疎水性化合物としては、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリアクリル酸エステル等の合成高分子や
セルロース誘導体、天然及び/又は合成のワックス、ス
テアリン酸等の高級脂肪酸、高級脂肪酸のエステル等を
例示することができ、これらの中でも、操作性やコスト
の点から高級脂肪酸、高級脂肪酸のエステルが好まし
く、例えば、HLBの低いアルキルソルビタンエステル
(HLB14以下)、グリセリンモノステアリン酸(H
LB=4)等のHLBの低い脂肪酸のグリセリンエステ
ル、蔗糖脂肪酸エステル(HLB14以下)、多価アル
コールや高級脂肪酸のアルコールにエチレンオキサイド
及び/又はプロピレンオキサイドを付加したものなどを
好適に挙げることができ、これらは、単独で使用するこ
とも、あるいは2種以上混合して使用することもでき
る。
【0017】本発明の排水口用ヌメリ取り具としては、
ε−ポリリジン、トリクロサン、ダイクロサン、ウンデ
シレン酸、ウンデシレン酸亜鉛、フェノキシエタノー
ル、ジメチルジメチロールヒダントイン、及びグルコン
酸亜鉛から選ばれる1種以上の化合物を含有する排水口
用ヌメリ取り剤と、該排水口用ヌメリ取り剤を収納する
容器とからなり、該容器が、前記排水口用ヌメリ取り剤
の一部又は全部を、排水口に流れ込む流水に接触させる
ことができ、且つ、接触により生じたヌメリ取り剤の溶
解液が、ヌメリ発生面に広がらせることができるもので
あれば特に制限されるものではなく、上記排水口用ヌメ
リ取り剤を収納する容器としては、本発明者らにより開
発されたヌメリ取り器(WO00/12828)、例え
ば排水口の入口部又は上部に設置可能な形状をした、該
固形薬剤を収納する容器、好ましくは排水口に設けられ
る蓋とからなり、該容器が、容器の上面及び/又は側面
上部に設けられたゴミの流入を抑制する構造を有する排
水流入孔と、容器の底部もしくは側面下部又はこれに加
えて側面に設けられた溶解液流出孔と、排水の多くが固
形薬剤と接触することなく排水口へ流下する構造とを有
することを特徴とする固形薬剤の溶解液をヌメリ発生
面、例えば排水管壁やごみ取りカゴ壁面に広がらせるこ
とができる排水口用ヌメリ取り器を好適に用いることが
できる。以下に図1、図2を用いてより具体的に説明す
るが、本発明の技術範囲は何ら限定されるものではな
い。
【0018】図1には、流し台シンク排水口のゴム蓋1
に、ゴム蓋1の下部内側に嵌合自在なリング状の薬剤収
納ケース2が装着されているヌメリ取り器が示されてい
る。ゴム蓋1には、外周縁端部に複数の方形排水流入孔
3と、内周側面部に複数の溶解液流出孔4と、外周縁下
部に薬剤収納ケース2を嵌合係止するための複数の係止
部5とが、それぞれ設けられている。また、このリング
状の薬剤収納ケース2には、上面蓋部からケース本体の
外周縁端部にかけての複数のスリット形排水流入孔8
(上記方形排水流入孔3に対応)と、内周縁端上部に複
数の溶解液流出・排気孔6(上記溶解液流出孔4に対
応)と、下面に複数の円形溶解液流出孔9と、外周縁端
下部には複数の係止嵌合部7(上記係止部5に対応)と
が、それぞれ設けられている。薬剤収納ケース2の内周
縁端上部に複数の溶解液流出・排気孔6を設けることに
より、ゴム蓋1の表裏面にも薬剤の溶解液を接触させる
ことができるばかりでなく、溶解液流出・排気孔6は排
気孔としても機能することから、排水をスムーズに流入
させることができる。図2は、そのケース本体内に小粒
の薬剤10が収納されたリング状の薬剤収納ケース2を
ゴム蓋1の下部内側に嵌合・装着したヌメリ取り器を流
し台シンク排水口に適用した場合の概略縦断面図であ
る。尚、11はゴミ取りカゴを示す。
【0019】
【実施例】以下に、実施例を掲げて本発明を更に具体的
に説明するが、この発明の範囲はこれらの例示に限定さ
れるものではない。 実施例1(ヌメリ微生物に対する抗菌活性) 本発明のヌメリ取り剤に用いられる抗菌性化合物である
ε−ポリリジン、トリクロサン、ダイクロサン、ウンデ
シレン酸、ウンデシレン酸亜鉛、フェノキシエタノー
ル、ジメチルジメチロールヒダントイン、及びグルコン
酸亜鉛の抗菌活性(MIC値;3×104N/ml)を
調べた。まず、台所の流し台からヌメリを採取し、10
0ppmのTween80を含む滅菌生理食塩水10m
lに懸濁した後、ホモジナイザー(15000回転/
分)で5分間処理し、ホモジナイザー処理後の懸濁液を
100ppmのTween80を含む滅菌生理食塩水で
104倍に希釈し、かかる希釈液を供試菌懸濁液(3×
105N/ml)として用いた。次に、2倍濃度の標準
液体培地(酵母エキス5g、ポリペプトン10g及びブ
ドウ糖2gを精製水1Lに溶解し、pHを7.0に調
整)と、各種濃度の上記抗菌性化合物を溶解した2重量
%DMSO溶液とを等量ずつ試験管内で入れ、アルミ栓
をし、オートクレーブで121℃で15分間滅菌した
後、冷却して薬剤入り培地として用いた。この薬剤入り
培地に、上記供試菌懸濁液を0.1ml接種・攪拌し、
30℃の恒温振とう培養器で3日間培養した後、目視に
よりヌメリ微生物の増殖の有無を判断することにより、
MIC値を求めた。結果を表1に示す。表1から、トリ
クロサン、ダイクロサンがヌメリ微生物に対して優れた
抗菌活性を有することがわかった。
【0020】
【表1】
【0021】実施例2(ヌメリ取り器を用いたモニター
試験) ヌメリ除去試験には、薬剤収納容器を装着した菊割れゴ
ム蓋からなる、図1に示されるヌメリ取り器を用いた。
薬剤収納容器に、表2記載の配合からなる直径10mm
に加圧成形された各種ヌメリ取り剤を各24個収納した
ヌメリ取り器を、既にヌメリが発生している4人家族の
家庭の流し台に設置し、ヌメリ除去作用について10日
間モニター試験を行った。結果を表2に示す。表2のヌ
メリ除去作用の欄中、○は2日目からヌメリ除去効果が
認められたことを、△は7日目からヌメリ除去効果が認
められたことをそれぞれ示す。また、次亜塩素酸系洗浄
剤との混合時の塩素ガス発生の目安となるアルカリ洗剤
危険性は、上記各種ヌメリ取り剤1gを100mlのビ
ーカーに入れて蒸留水100mlを添加して溶解し、か
かる溶解液についてpHメーターでpHを測定し、pH
5以下のものを市販次亜塩素酸系洗浄剤との混合により
塩素ガスが発生する目安とした。表2のアルカリ洗剤危
険性の欄中、○は塩素ガス発生の恐れがないことを、×
は塩素ガス発生の恐れがあることをそれぞれ示す。表2
から、本発明のヌメリ取り剤(試料1〜4)は速効的な
ヌメリ除去作用を示すとともに、次亜塩素酸系洗浄剤と
の混合時に塩素ガス発生の危険がないことがわかった。
【0022】
【表2】
【0023】
【発明の効果】本発明のヌメリ取り剤やヌメリ取り具を
用いると、簡便かつ安全に台所排水口に発生するヌメリ
を、速効的に防除することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ゴム蓋の下部に嵌合自在なリング状の薬剤収
納容器を装着した本発明のヌメリ取り具に用いられる容
器の概略組立図である。
【図2】 本発明のヌメリ取り具を流し台シンク排水口
に適用した場合の概略縦断面図である。
【符号の説明】 1 ゴム蓋 2 薬剤収納ケース 3 方形排水流入孔 4 溶解液流出孔 5 係止部 6 溶解液流出・排気孔 7 係止嵌合部 8 スリット形排水流入孔 9 円形溶解液流出孔 10 薬剤 11 ゴミ取りカゴ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A01N 37/36 A01N 37/36 C02F 1/50 510 C02F 1/50 510C 520 520P 532 532C 532E 532L 540 540E 550 550C C11D 17/04 C11D 17/04 E03C 1/126 E03C 1/126 1/262 1/262 Z (72)発明者 小西 祥博 和歌山県和歌山市湊1334 花王株式会社研 究所内 (72)発明者 竹村 英二 東京都千代田区大手町2丁目2番1号 日 本曹達株式会社内 (72)発明者 武藤 香 千葉県市原市五井南海岸12−54 日本曹達 株式会社機能製品研究所内 Fターム(参考) 2D061 AE10 DE30 4H003 BA21 DA13 FA15 FA34 4H011 AA02 AA03 BA01 BA06 BB03 BB06 BB18 BC07 BC18 DA13 DD07

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ε−ポリリジン、トリクロサン、ダイク
    ロサン、ウンデシレン酸、ウンデシレン酸亜鉛、フェノ
    キシエタノール、ジメチルジメチロールヒダントイン、
    及びグルコン酸亜鉛から選ばれる1種以上の化合物を含
    有することを特徴とする排水口用ヌメリ取り剤。
  2. 【請求項2】 ε−ポリリジン、トリクロサン、ダイク
    ロサン、ウンデシレン酸、ウンデシレン酸亜鉛、フェノ
    キシエタノール、ジメチルジメチロールヒダントイン、
    及びグルコン酸亜鉛から選ばれる1種以上の化合物を含
    有する排水口用ヌメリ取り剤と、該排水口用ヌメリ取り
    剤を収納する容器とからなり、該容器が、前記排水口用
    ヌメリ取り剤の一部又は全部を、排水口に流れ込む流水
    に接触させることができ、且つ、接触により生じたヌメ
    リ取り剤の溶解液が、ヌメリ発生面に広がらせることが
    できることを特徴とする排水口用ヌメリ取り具。
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