JP2003041099A - 水道メーターボックス成形品 - Google Patents

水道メーターボックス成形品

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JP2003041099A
JP2003041099A JP2001269148A JP2001269148A JP2003041099A JP 2003041099 A JP2003041099 A JP 2003041099A JP 2001269148 A JP2001269148 A JP 2001269148A JP 2001269148 A JP2001269148 A JP 2001269148A JP 2003041099 A JP2003041099 A JP 2003041099A
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JP
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polyester resin
resin
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pet
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JP2001269148A
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English (en)
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Katsuhiro Matsuoka
克弘 松岡
Kenji Fujii
賢治 藤井
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MIKUNI PLAST KK
Daicel Polymer Ltd
Original Assignee
MIKUNI PLAST KK
Daicel Polymer Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 PETの再生に関し、耐熱性が改良されたP
ET再生樹脂組成物を使用した水道メーターボックス成
形品を提供することを課題とする。 【解決手段】 (A)PET再生樹脂と、(B−1)ポ
リエステル樹脂、(B−2)結晶核剤及び(B−3)強
化充填材からなる(B)ポリエステル系樹脂組成物との
PET再生樹脂組成物からなることを特徴とする水道メ
ーターボックス成形品により上記の課題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水道メーターボッ
クス成形品に関する。更に詳しくは、本発明は、実用上
考えうる温度での耐熱性が改良されたPET再生樹脂組
成物を用いた水道メーターボックス成形品に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂は、軽くて強度が大きく、
耐水性、耐薬品性、電気絶縁性が優れ、その上、成形加
工が容易であるために、多量に生産されている。特に、
通常PETと簡略して呼ばれているポリエチレンテレフ
タレートは、軽くて、強く丈夫であり、更に透明性に優
れるため飲料ボトルとして大量に製造されている。最近
では容器包装リサイクル法が施行され、プラスチックに
関してはリサイクル社会へ移行する施策が進められてい
る。更に、今後も世界的な潮流からPETボトルのリサ
イクルが望まれている。
【0003】しかしながら、PET再生樹脂は、成形加
工性に劣るという問題があるため、通常、ポリオレフィ
ン樹脂等の汎用樹脂で使用されている射出成形法にて成
形品を得ることは困難である。このためPET再生樹脂
の使用用途が制限され、PET再生の活用が進んでいな
い。
【0004】また、PET再生樹脂は、回収された飲料
ボトル、繊維、フィルム等を粉砕するため、通常は不定
形かもしくはフレーク状であり、かさ高く輸送効率が悪
い。従って、輸送効率を考慮すればPET再生樹脂はペ
レット状が望まれているが、成形加工性に劣ることから
均一なペレットを製造することは困難であった。
【0005】これに対して、特開2001−74534
号公報では、良好な成型加工性を有するPET再生樹脂
を使用した水道メーターボックスが報告されている。
【0006】すなわち、上水道用等の水道メーターはメ
ーター類を保護するためにメーターボックスが用いられ
ている。メーターボックスは、通常地中に埋没させて使
用されるため、土圧又は荷重の大きい車両等が通行して
も耐える強度を有することが必要である。また、耐寒
性、耐蝕性、耐水性及び耐候性等の特性が要求されてい
る。このメーターボックスは、通常、蓋部と本体ボック
スそして底板の3部品を組立てた構造からなり、上記公
報では各部品にPET再生樹脂を使用することが記載さ
れている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、PET
再生樹脂は、上記問題とは別に、耐熱性が劣るため実用
される温度域での変形が問題となっている。また、それ
を用いて成形品を得た場合、冷却時に成形品にヒケが生
じることがあった。このヒケは、成形品の外観に悪影響
を与えると共に、寸法精度を悪化させることとなる。
【0008】本発明は、耐熱性及び寸法精度が改良され
た水道メーターボックス成形品を提供することを課題と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、PETの
再生に関し、ポリエステル系樹脂組成物を混合すること
により、上記課題を効果的に解決できることを見い出
し、本発明に到達した。
【0010】かくして本発明によれば、(A)PET再
生樹脂と、(B−1)ポリエステル樹脂、(B−2)結
晶核剤及び(B−3)強化充填材からなる(B)ポリエ
ステル系樹脂組成物とのPET再生樹脂組成物からなる
ことを特徴とする水道メーターボックス成形品が提供さ
れる。
【0011】
【発明の実施の形態】(1)構成成分 以下で使用される用語PETは、ポリエチレンテレフタ
レート系樹脂の略称であり、通常、テレフタル酸又はそ
のエステル形成性誘導体(例えばジメチルエステル、モ
ノメチルエステル等の低級アルキルエステル)とエチレ
ングリコール又はそのエステル形成性誘導体とを原料に
して、触媒の存在下、加熱反応せしめ、次いで得られる
テレフタル酸のグリコールエステルを触媒の存在下、所
定の重合度まで重合反応させて得られる樹脂である。
【0012】(A)PET再生樹脂 本発明におけるPET再生樹脂は、上記PETが、飲料
ボトル、繊維、フィルム又はコンテナー等の大型成形品
等の製品として成形された後、再度利用するために回収
され、処理されたものをいい、通常、PET再生材やリ
サイクルPETと称されるものである。本発明に使用さ
れるPET再生樹脂は、再生処理されるPETの製品形
態に限定されるものではないが、具体的には、飲料ボト
ル、繊維、フィルム、成形品等から再生される樹脂を挙
げることができる。また、実際に製品として使用されな
くても、製品を製造する上で発生するフィルムの端材、
射出成形品のゲート及びランナー部材等のPET樹脂で
も構わない。
【0013】(B)ポリエステル系樹脂組成物 ポリエステル系樹脂組成物は、(B−1)ポリエステル
樹脂、(B−2)結晶核剤及び(B−3)強化充填材か
らなる。以下、(B−1)〜(B−3)について説明す
る。
【0014】(B−1)ポリエステル樹脂 本発明に用いられるポリエステル樹脂としては、炭素数
4〜11のラクトンの開環重合で得られるラクトン重合
体、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピ
メリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ド
デカン二酸等の脂肪族ジカルボン酸又はテレフタル酸、
イソフタル酸、オルトフタル酸等の芳香族ジカルボン酸
とエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、
1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、
1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペン
タンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノ
ナンジオール等の脂肪族ジオール、シクロヘキサン−
1,4−ジメタノール等の脂環式ジオール及びテトラメ
チレングリコール等のエーテル系ジオール等との縮合反
応により得られるポリエステル樹脂及びポリエステル樹
脂とラクトン類とを共重合したラクトン変性ポリエステ
ル樹脂、3−ヒドロキシブチレートと3−ヒドロキシバ
リレートの共重合樹脂等が用いられる。これらの脂肪族
ジカルボン酸及び芳香族ジカルボン酸は2種以上を混合
して使用してもよい。又、ジオール類においても2種以
上を混合して使用することができる。なかでも好ましい
ポリエステル樹脂は芳香族ポリエステル樹脂であり、よ
り好ましくはポリエチレンテレフタレートである。
【0015】本発明に用いられるポリエステル樹脂の分
子量は、数平均分子量で1,000〜500,000、
好ましくは5,000〜200,000、さらに好まし
くは10,000〜100,000である。数平均分子
量が1,000未満ではPET再生樹脂の成形加工性を
改良する効果が不十分であり、また500,000より
大きいとPET再生樹脂への溶融混練が困難となるので
好ましくない。ここで示す数平均分子量とは液体クロマ
トグラフを用いて測定した数平均分子量である。
【0016】ラクトン重合体の製造は、ラクトンモノマ
ーに重合開始剤を加え、好ましくは触媒を使用して好ま
しくは120〜230℃、より好ましくは140〜22
0℃で数時間攪拌し、連続もしくはバッチ反応により得
ることができる。使用される重合開始剤は、水又は水酸
基末端を有する化合物が好ましく、水酸基末端を有する
化合物としては、エチレングリコール、プロピレングリ
コール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブチレング
リコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレン
グリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ジ
トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等のア
ルキレングリコールを例示することができる。また、重
合触媒としては種々の有機又は無機の金属化合物等が使
用でき、具体的にはテトラブチルチタネート、テトライ
ソプロピチルチタネート、テトラエチルチタネート、ジ
ブチルスズオキシド、ジブチルスズラウレート、オクチ
ル酸スズ、塩化第一スズ等を挙げることができる。これ
らの触媒の使用量は出発原料に対して、好ましくは0.
1〜1,000ppm、より好ましくは0.5〜500
ppmである。
【0017】脂肪族及び芳香族ポリエステル樹脂は公知
の方法で製造することができる。例えばジカルボン酸の
低級アルコールエステルと過剰量のグリコールを触媒の
存在下でエステル交換反応せしめ得られる反応生成物を
重縮合する方法が挙げられる。あるいはジカルボン酸と
過剰量のグリコールを触媒の存在下でエステル化反応せ
しめ得られる反応生成物を重縮合する方法が挙げられ
る。反応温度は好ましくは180〜290℃で、より好
ましくは200〜280℃である。重縮合触媒としては
チタン化合物、アンチモン化合物、スズ化合物、カルシ
ウム化合物、マンガン化合物等を挙げることができる。
これらの触媒の使用量は、出発原料に対して、好ましく
は0.1〜1,000ppm、より好ましくは0.5〜
500ppmである。
【0018】(B−2)結晶核剤 本発明に用いられる結晶核剤は、PETに対する核剤作
用を有するものを意味する。例えば、タルクのような無
機微粒子、有機カルボン酸のアルカリ金属塩やアルカリ
土類金属塩、及びカルボキシル基を有する有機重合体の
アルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩等が挙げられる。
これらの結晶核剤は、単独又は2種以上併用してもよ
い。より具体的には、安息香酸ナトリウム、安息香酸カ
リウム、安息香酸カルシウム、p−ブチル安息香酸ナト
リウム、p−ブチル安息香酸カリウム、p−ブチル安息
香酸カルシウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン
酸カリウム、ステアリン酸カルシウム、モンタン酸ナト
リウム、モンタン酸カリウム、モンタン酸カルシウム、
パルミチン酸ナトリウム、パルミチン酸カリウム、パル
ミチン酸カルシウム、エチレン−メタクリル酸の共重合
体のナトリウム塩、エチレン−メタクリル酸の共重合体
のカリウム塩、エチレン−メタクリル酸の共重合体のカ
ルシウム塩、テレフタル酸ナトリウム、テレフタル酸リ
チウム等の有機カルボン酸のアルカリ金属又はアルカリ
土類金属塩が挙げられる。
【0019】更に、α−オレフィンとα、β−不飽和カ
ルボン酸塩とからなるイオン性共重合体の一価又は二価
の金属塩、中性粘土類のタルク、酸化亜鉛、酸化マグネ
シウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ケイ酸カルシ
ウム等のアルカリ土類金属の酸化物、硫酸塩又はケイ酸
塩等が挙げられる。
【0020】更にまた、有機カルボン酸と一分子中に一
個又は二個の水酸基をもつアルコール、あるいはアルコ
ール誘導体との反応により得られるエステル化合物も使
用できる。具体的には、長鎖の脂肪族カルボン酸と長鎖
の脂肪族アルコールの反応物、例えばステアリン酸ノニ
ル、ステアリン酸ステアリル、ベヘニン酸ステアリル、
ベヘニン酸ベヘニル等の高沸点のエステル、炭素数7以
上の芳香族又は脂肪族カルボン酸とポリアルキレングリ
コールとの反応物、例えばポリエチレングリコールジス
テアレート、ポリエチレングリコールジベンゾエート、
ポリプロピレングリコールジベンゾエート、ポリエチレ
ングリコールポリプロピレングリコールブロック共重合
体のジベンゾエート等が挙げられ、更に、2−エチルヘ
キシルグリシジルエーテル、ラウリルグリシジルエーテ
ル、トリデシルグリシジルエーテル、ステアリルグリシ
ジルエーテル、ポリエチレングリコールモノフェニルモ
ノグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールモノ
フェニルモノグリシジルエーテル、ポリエチレングリコ
ールモノラウリルモノグリシジルエーテル、ポリエチレ
ングリコールモノステアリルモノグリシジルエーテル等
が挙げられる。
【0021】これら以外にも、長鎖のアルキル基をもつ
アルコールのグリシジルエーテル又はポリオキシアルキ
レン鎖を含むモノグリシジルエーテル等のエポキシ化合
物が挙げられる。これらの内、有機カルボン酸のアルカ
リ金属塩、カルボキシル基を有する有機重合体のアルカ
リ金属塩が好ましい。
【0022】(B−3)強化充填材 本発明に用いられる強化充填材としては、ガラス繊維、
鉱物繊維、炭素繊維、炭化珪素繊維、炭化ホウ素繊維、
チタン酸カリウム繊維、石膏繊維、ガラスビーズ、ガラ
スフレーク、マイカ、タルク、カオリン、クレー、アス
ベスト、ケイ酸カルシウム、硫酸カルシウム、炭酸カル
シウム、硫酸バリウム等が挙げられる。これらは単独又
は2種以上混合して用いることができる。これらの内、
ガラス繊維、マイカ、タルク、鉱物繊維が好ましい。ま
た、ガラス繊維については、作業性の面から、集束剤に
て処理されたチョップドストランドガラス繊維を使用す
ることが好ましい。更に、ガラス繊維と樹脂との密着性
を高めるために、ガラス繊維の表面がカップリング剤や
バインダーで処理されたものを使用することができる。
【0023】(2)各成分の配合量 本発明のPET再生樹脂組成物は、(A)PET再生樹
脂95〜5重量部に対して、(B)ポリエステル系樹脂
組成物を5〜95重量部を配合することが好ましく、更
に、(A)PET再生樹脂90〜10重量部に対して、
(B)ポリエステル系樹脂組成物を10〜90重量部配
合することがより好ましい。ポリエステル樹脂が5重量
部未満では、PET再生樹脂成形品の耐熱性改良効果が
少なく、95重量部より多くなると再生品を使用する効
果がなくなるため好ましくない。特に、上記(B)ポリ
エステル系樹脂組成物を10〜90重量部配合すること
は、耐熱性を改良する点で特に効果的である。特に好ま
しくは、(A)PET再生樹脂85〜15重量部に対し
て、(B)ポリエステル系樹脂組成物を15〜85重量
部配合することである。
【0024】(B)ポリエステル系樹脂組成物が、(B
−1)ポリエステル樹脂100重量部に対して、(B−
2)結晶核剤を0.1〜5重量部、(B−3)強化充填
材を5〜500重量部添加したポリエステル系樹脂組成
物からなることが好ましい。結晶核剤が0.1重量部未
満では、結晶化が促進されないので好ましくなく、5重
量部より多くなると物性低下が生じるので好ましくな
い。一方、強化充填材が5重量部未満では、補強効果が
少ないので好ましくなく、500重量部より多くなると
成形性が悪くなるので好ましくない。より好ましい配合
割合は、(B−1)ポリエステル樹脂100重量部に対
して、(B−2)結晶核剤が0.3〜3重量部、(B−
3)強化充填材が10〜400重量部であり、特に好ま
しい配合割合は、(B−1)ポリエステル樹脂100重
量部に対して、(B−2)結晶核剤が0.5〜2重量
部、(B−3)強化充填材が15〜350重量部であ
る。
【0025】本発明の組成物には必要に応じて(C)他
の熱可塑性樹脂、樹脂添加剤及び/又は無機化合物を混
合することができる。
【0026】他の熱可塑性樹脂としては、低密度ポリエ
チレン、高密度ポリエチレン、ポリビニルアルコール、
ポリブタジエン、ポリメチルペンテン−1、ポリブテン
−1、ポリペンテン−1及びこれらの共重合体等を含む
ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン、アクリロニトリル
−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)等のス
チレン系樹脂、エチレン−アルキルアクリレート共重合
体(アルキルは、例えばメチル、エチル、プロピル(ノ
ルマル又はイソ)、ブチル(ノルマル、イソ又はter
t))のようなアクリル系樹脂、ポリカーボネート、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンナフタレート、ポリフェニレンオキサ
イドやポリフェニレンサルファイド等のエンジニアリン
グプラスチック等の樹脂等を挙げることができる。これ
ら以外に、PET再生樹脂のブレンド材も使用でき、例
えば高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレ
ン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合
体、ポリカーボネート等が挙げられる。上記他の熱可塑
性樹脂の内、エチレン−アルキルアクリレート共重合体
を使用することで、得られる組成物及び成形品の耐衝撃
性を改善することができる。
【0027】また、樹脂添加剤としては、安定剤、着色
剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、滑剤、静電気
防止剤、増量剤等が挙げられる。
【0028】さらに、無機化合物としては、酸化チタ
ン、炭酸カルシウム、タルク、水酸化アルミニウム、水
酸化マグネシウム、酸化亜鉛、黒鉛等を挙げることがで
きる。
【0029】これら熱可塑性樹脂、樹脂添加剤及び無機
化合物は、そのうちから選ばれる1種又は2以上を混合
することができる。上記(C)成分は、上記(A)成分
及び(B)成分の合計量100重量部に対して、好まし
くは0.1〜50重量部、1〜30重量部配合すること
がより好ましい。(C)成分がエチレン−アルキルアク
リレート共重合体である場合は、1〜30重量部である
ことが好ましい。なお、樹脂添加剤及び無機化合物は、
熱可塑性樹脂に添加しておくこともできる。
【0030】(3)PET再生樹脂組成物の製造方法及
び成形方法 本発明の組成物は、通常、公知の方法で製造される。例
えば、(A)PET再生樹脂、(B)ポリエステル系樹
脂組成物及び必要に応じて(C)他の熱可塑性樹脂、樹
脂添加剤及び無機化合物を、エクストルーダー、ニーダ
ー、ロールあるいはバンバリーミキサー中で溶融混練す
る方法、あるいは、粒子状物同士を均一に機械的に混合
したあと、直接射出成形機で混合と同時に成形する方法
等が挙げられる。
【0031】上記のようにして得られたPET再生樹脂
組成物は、引き続き、押出成形、射出成形、圧縮成形等
により水道メーターボックス成形品とされる。水道メー
ターボックス成形品は、蓋部、本体ボックス、更に必要
な場合は底部からなり、PET再生樹脂組成物は主とし
て本体ボックスに用いられる。しかし、底部及び蓋部に
も用いてもよい。蓋部、本体ボックス及び底部の形状、
大きさは特に限定されない。この内、本体ボックスは、
車輌通行に耐えるようにリブ構造としてもよい。また本
体ボックスには鉄芯をインサートして補強してもよい。
更には、メーター埋没ポイントの深い寒冷地用には、本
体ボックスと底板の間に必要な段階で中粋をセットし、
メーターまでの深さを調整できるようにしてもよい。
【0032】上記本発明の成形品は、ヒケの発生が抑制
されているので、外観及び寸法精度の良好である。更
に、本発明の成形品は、機械的性質のほか、耐熱性、電
気絶縁性にも優れている。
【0033】
【実施例】以下、実施例及び比較例により本発明を更に
具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。
【0034】実施例1及び2 PET再生樹脂組成物形成用の原料として以下のものを
使用した。 (A)PET再生樹脂:よのPETボトルリサイクル社
製のA級品(フレーク状) (B−1)ポリエステル樹脂(PET樹脂):三菱レイ
ヨン社製MA−521H (B−2)結晶核剤(ステアリン酸ナトリウム):旭電
化工業社製エフコ・ケムNA (B−3)強化充填材(ガラス繊維):日本電気硝子社
製T−123 上記原料を表1に示す割合で秤量した後、混合し、得ら
れた混合物をスクリュー径30mmの二軸押出機に導入
し、加工温度260℃で溶融混錬し、押出し、ペレタイ
ズした。
【0035】得られたペレットを、型締力850トンの
射出成形機を用いて、加工温度260℃、金型温度35
℃で、長さ456mm×幅316mm×高さ223mm
の水道メーター用本体ボックスを成形した。目視により
成形品の外観を観察し、ヒケがない場合を良とし、ある
場合を不良とした。
【0036】また、夏場の埋設条件を考慮して、70℃
のオーブンにて耐熱性試験を実施した。24時間、48
時間及び72時間毎にメーターボックスの開口部寸法を
測定し、収縮した大きさを計算した。この大きさは小さ
いほど耐熱性が良好であることを意味し、2mmを超え
た場合蓋と干渉して開閉できなくなり使用できないこと
を意味する。
【0037】結果を表1に示す。
【0038】実施例3 PET再生樹脂組成物形成用の原料として以下のものを
使用した。 (A)PET再生樹脂:よのPETボトルリサイクル社
製のA級品(フレーク状) (B−1)ポリエステル樹脂(PET樹脂):三菱レイ
ヨン社製MA−521H(B−2)結晶核剤(ステアリ
ン酸ナトリウム):旭電化工業社製エフコ・ケムNA (B−3)強化充填材(ガラス繊維):日本電気硝子社
製T−123 (C)エチレン−エチルアクリレート共重合樹脂(他の
熱可塑性樹脂):三井・デュポンポリケミカル社製A−
710 上記原料を表1に示す割合で秤量した後、混合し、得ら
れた混合物をスクリュー径30mmの二軸押出機に導入
し、加工温度260℃で溶融混錬し、押出し、ペレタイ
ズした。
【0039】得られたペレットを、実施例1と同様にし
て水道メーター用本体ボックスに成形し、実施例1と同
様にして、成形品の外観を観察し、かつ耐熱性試験を実
施した。結果を表1に示す。
【0040】比較例1〜4 表1に示す割合で、比較例1では(A)PET再生樹脂
のみを使用し、比較例2では(A)PET再生樹脂及び
(B−1)ポリエステル樹脂を使用し、比較例3では
(A)PET再生樹脂、(B−1)ポリエステル樹脂及
び(B−3)強化充填材を使用し、比較例4では(A)
PET再生樹脂及び(B−2)結晶核剤を使用すること
以外は、上記実施例と同様にして本体ボックスを成形
し、外観の観察及び耐熱性を評価した。結果を表1に示
す。
【0041】
【表1】
【0042】表1から明らかなように、実施例の本体ボ
ックスは、比較例のものより外観及び耐熱性が良好であ
ることがわかる。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、射出成形が可能であ
り、良好な機械的強度を有し、更に実用化に十分な耐熱
性を有するPET再生樹脂組成物を使用した水道メータ
ーボックス成形品を得ることができる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年10月1日(2001.10.
1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正内容】
【0041】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤井 賢治 大阪府堺市浅香山町3丁3番23号 Fターム(参考) 4F071 AA12X AA13 AA15X AA22X AA33X AA34X AA45 AA46 AA75 AA76 AB28 AC09 AD01 AE17 AE22 AF45 BA01 BB05 BC07 4J002 BB02Y BB07Y BB17Y BB18Y BC02Y BE02Y BL00Y BN15Y CF03X CF04X CF06W CF06X CF06Y CF07Y CF08Y CF18X CG00Y CH07Y DA017 DE076 DE106 DE187 DE237 DG046 DG047 DG056 DG057 DJ006 DJ007 DJ027 DJ037 DJ046 DJ057 DK007 DL007 EG006 EG026 EG036 EG106 EH036 EH046 EL026 FA017 FA047 FA087 FD017 FD206 GT00

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)PET再生樹脂と、(B−1)ポ
    リエステル樹脂、(B−2)結晶核剤及び(B−3)強
    化充填材からなる(B)ポリエステル系樹脂組成物との
    PET再生樹脂組成物からなることを特徴とする水道メ
    ーターボックス成形品。
  2. 【請求項2】 更に、(C)他の熱可塑性樹脂、樹脂添
    加剤及び無機化合物から選ばれる少なくとも1種が含有
    されてなる請求項1に記載の成形品。
  3. 【請求項3】 (A)PET再生樹脂95〜5重量部に
    対して、(B)ポリエステル系樹脂組成物が5〜95重
    量部使用される請求項1又は2に記載の成形品。
  4. 【請求項4】 (B)ポリエステル系樹脂組成物が、
    (B−1)ポリエステル樹脂100重量部に対して、
    (B−2)結晶核剤を0.1〜5重量部、(B−3)強
    化充填材を5〜500重量部添加したポリエステル系樹
    脂組成物からなる請求項1〜3のいずれか1つに記載の
    成形品。
  5. 【請求項5】 (B−1)ポリエステル樹脂が、芳香族
    ポリエステル樹脂である請求項1〜4のいずれか1つに
    記載の成形品。
  6. 【請求項6】 芳香族ポリエステル樹脂が、ポリエチレ
    ンテレフタレートである請求項5に記載の成形品。
  7. 【請求項7】 (C)他の熱可塑性樹脂が、ABS樹脂
    又は熱可塑性エラストマーである請求項1〜6のいずれ
    か1つに記載の成形品。
  8. 【請求項8】 (C)他の熱可塑性樹脂が、エチレン−
    アルキルアクリレート共重合体である請求項7に記載の
    組成物。
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