JP2003040809A - 不飽和6員環の製造方法 - Google Patents
不飽和6員環の製造方法Info
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Abstract
して持つメタラシクロペンタジエンを用いて、選択的か
つ一段階の反応で多置換ベンゼン誘導体や多置換ピリジ
ン誘導体を提供すること。 【解決手段】 メタラシクロペンタジエン(2)とニト
リル(3)とを反応させて、ベンゼン誘導体(1a)及
びピリジン誘導体(1b)を製造する。 【化1】 (式中、R1〜R9及びAは、それぞれ、同一又は異なっ
て、水素原子、炭化水素基等を表す。Lは配位子、Mは
遷移金属を示す。)
Description
造方法に関し、より詳しくはベンゼン誘導体及びピリジ
ン誘導体の製造方法に関する。
ベンゼンやピリジンの合成法として、3分子のアセチレ
ンや2分子のアセチレンと1分子のニトリル等を用いた
限られた手法の中で、様々な合成法が開発されてきた。
しかしながら、基本となる手法に進歩がないため、合成
できるベンゼンやピリジンの種類がほぼ飽和状態にあ
る。そこで、この基本となる手法を開発して、新規な合
成技術を開拓することが望まれていた。
不飽和6員環に置換基を導入する際には、置換基による
配向性の相違を利用して、目標化合物ごとに最適な合成
スキームを検討することが求められていた。たとえば、
オルト、パラ配向性、又は、メタ配向性という置換基に
依存する配向性の相違を考慮し、二置換ベンゼン、三置
換ベンゼン等を合成していた。
法では、不飽和6員環に導入する置換基が多くなればな
るほど、合成経路が長くなり、収率が低下した。
リジン誘導体を選択的、かつ、一段階の反応で得ること
が所望された。
基の誘導体を配位子として持つ遷移金属メタラシクロペ
ンタジエンを用いて、その配位子であるシクロペンタジ
エニル基をちぎって、そのうちの炭素2個分を利用して
ベンゼン誘導体を合成する手法、あるいはシクロペンタ
ジエニル基の炭素3個分を利用してピリジン誘導体を合
成する手法といった、従来にない基本的かつ革新的な手
法により、選択的かつ一段階の反応で多置換ベンゼン誘
導体や多置換ピリジン誘導体を提供することを目的とす
る。
a)で示されるベンゼン誘導体の製造方法であって、
れ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子;置
換基を有していてもよいC1〜C20炭化水素基;置換基
を有していてもよいC1〜C20アルコキシ基;置換基を
有していてもよいC6〜C20アリールオキシ基;置換基
を有していてもよいアミノ基;置換基を有していてもよ
いシリル基、又は水酸基であり、ただし、R2及びR
3は、互いに架橋してC4〜C20飽和環又は不飽和環を形
成してもよく、前記環は、酸素原子、硫黄原子、珪素原
子、スズ原子、ゲルマニウム原子又は式−N(B)−で
示される基(式中、Bは水素原子又はC1〜C20炭化水
素基である。)で中断されていてもよく、かつ、置換基
を有していてもよい。)、下記式(2)で示されるメタ
ラシクロペンタジエンと、
味を有する。R7、R8及びR9は、それぞれ、互いに独
立し、同一または異なって、水素原子;置換基を有して
いてもよいC1〜C20炭化水素基;置換基を有していて
もよいC1〜C20アルコキシ基;置換基を有していても
よいC6〜C20アリールオキシ基;置換基を有していて
もよいアミノ基;置換基を有していてもよいシリル基、
又は水酸基であり、Mは、遷移金属を示し、Lは、アニ
オン性配位子を示す。)、下記式(3)で示されるニト
リルと
1〜C20炭化水素基;置換基を有していてもよいC1〜C
20アルコキシ基;置換基を有していてもよいC6〜C20
アリールオキシ基;置換基を有していてもよいアミノ
基;置換基を有していてもよいシリル基、又は水酸基で
ある。)を反応させることを特徴とするベンゼン誘導体
の製造方法が提供される。
れるピリジン誘導体の製造方法であって、
し、同一または異なって、水素原子;置換基を有してい
てもよいC1〜C20炭化水素基;置換基を有していても
よいC1〜C20アルコキシ基;置換基を有していてもよ
いC6〜C20アリールオキシ基;置換基を有していても
よいアミノ基;置換基を有していてもよいシリル基、又
は水酸基であり、Aは、水素原子;置換基を有していて
もよいC1〜C2 0炭化水素基;置換基を有していてもよ
いC1〜C20アルコキシ基;置換基を有していてもよい
C6〜C20アリールオキシ基;置換基を有していてもよ
いアミノ基;置換基を有していてもよいシリル基、又は
水酸基である。)、下記式(2)で示されるメタラシク
ロペンタジエンと、
R1、R2、R3、R4、R5及びR6は、それぞれ、互いに
独立し、同一または異なって、水素原子;置換基を有し
ていてもよいC1〜C20炭化水素基;置換基を有してい
てもよいC1〜C20アルコキシ基;置換基を有していて
もよいC6〜C20アリールオキシ基;置換基を有してい
てもよいアミノ基;置換基を有していてもよいシリル
基、又は水酸基であり、ただし、R2及びR3は、互いに
架橋してC4〜C20飽和環又は不飽和環を形成してもよ
く、前記環は、酸素原子、硫黄原子、珪素原子、スズ原
子、ゲルマニウム原子又は式−N(B)−で示される基
(式中、Bは水素原子又はC1〜C2 0炭化水素基であ
る。)で中断されていてもよく、かつ、置換基を有して
いてもよく、Mは、遷移金属を示し、Lは、アニオン性
配位子を示す。)、下記式(3)で示されるニトリルと
を特徴とするピリジン誘導体の製造方法が提供される。
ピリジン誘導体の製造方法において、R5、R6、R7、
R8及びR9が水素原子であることが好ましい。
およびピリジン誘導体の製造方法において、前記反応
は、周期表第4から15族の金属を含む金属化合物存在
下で行ってもよい。また、前記金属化合物を用いる場合
は、前記金属化合物が、リチウムイオン、マグネシウム
イオン、銅イオン、チタンイオン、亜鉛イオン、ニッケ
ルイオン、クロムイオンを含む金属ハロゲン化物である
ことが好ましい。
およびピリジン誘導体の製造方法において、Mが、周期
表第4族から第6族の遷移金属であることが好ましく、
Mが、チタンであることが更に好ましい。
およびピリジン誘導体の製造方法において、前記アニオ
ン性配位子が、非局在化環状η5−配位系配位子であっ
て、置換されていてもよいシクロペンタジエニル基、イ
ンデニル基、フルオレニル基又はアズレニル基であるこ
とが好ましい。
れるメタラシクロペンタジエンと、下記式(3)で示さ
れるニトリルとを反応させることを特徴とする、下記式
(1a)で示されるベンゼン誘導体及び下記式(1b)
で示されるピリジン誘導体の製造方法が提供される。
9、L、M及びAは、上記の意味を有する。)
1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8及びR9は、そ
れぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原
子;置換基を有していてもよいC1〜C20炭化水素基;
置換基を有していてもよいC1〜C20アルコキシ基;置
換基を有していてもよいC6〜C20アリールオキシ基;
置換基を有していてもよいアミノ基;置換基を有してい
てもよいシリル基、又は水酸基である。
飽和若しくは不飽和の非環式であってもよいし、飽和若
しくは不飽和の環式であってもよい。C1〜C20炭化水
素基が非環式の場合には、線状でもよいし、枝分かれで
もよい。C1〜C20炭化水素基には、C1〜C20アルキル
基、C2〜C20アルケニル基、C2〜C20アルキニル基、
C3〜C20アリル基、C4〜C20アルキルジエニル基、C
4〜C20ポリエニル基、C6〜C18アリール基、C6〜C
20アルキルアリール基、C6〜C20アリールアルキル
基、C4〜C20シクロアルキル基、C4〜C20シクロアル
ケニル基、(C 3〜C10シクロアルキル)C1〜C10アル
キル基などが含まれる。
ル基、C2〜C20アルキニル基、C3〜C20アリル基、C
4〜C20アルキルジエニル基、及び、C4〜C20ポリエニ
ル基は、それぞれ、C1〜C10アルキル基、C2〜C10ア
ルケニル基、C2〜C10アルキニル基、C3〜C10アリル
基、C4〜C10アルキルジエニル基、及び、C4〜C1 0ポ
リエニル基であることが好ましい。
アリール基、C6〜C20アリールアルキル基、C4〜C20
シクロアルキル基、及び、C4〜C20シクロアルケニル
基は、それぞれ、C6〜C10アリール基、C6〜C12アル
キルアリール基、C6〜C12アリールアルキル基、C4〜
C10シクロアルキル基、及び、C4〜C10シクロアルケ
ニル基であってもよい。
いてもよいアルキル基の例としては、制限するわけでは
ないが、メチル、エチル、プロピル、n−ブチル、t−
ブチル、ドデカニル、トリフルオロメチル、ペルフルオ
ロ−n−ブチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ベ
ンジル、2−フェノキシエチル等がある。
いてもよいアリール基の例としては、制限するわけでは
ないが、フェニル、2−トリル、3−トリル、4−トリ
ル、ナフチル、ビフェニル、4−フェノキシフェニル、
4−フルオロフェニル、3−カルボメトキシフェニル、
4−カルボメトキシフェニル等がある。
いてもよいアルコキシ基の例としては、制限するわけで
はないが、メトキシ、エトキシ、2−メトキシエトキ
シ、t−ブトキシ等がある。
いてもよいアリールオキシ基の例としては、制限するわ
けではないが、フェノキシ、ナフトキシ、フェニルフェ
ノキシ、4−メチルフェノキシ、2−トリルオキシ、3
−トリルオキシ、4−トリルオキシ、ナフチルオキシ、
ビフェニルオキシ、4−フェノキシフェニルオキシ、4
−フルオロフェニルオキシ、3−カルボメトキシフェニ
ルオキシ、4−カルボメトキシフェニルオキシ等があ
る。
シ基、C6〜C20アリールオキシ基、アミノ基、シリル
基には、置換基が導入されていてもよく、この置換基と
しては、例えば、C1〜C10炭化水素基、C1〜C10アル
コキシ基、C6〜C10アリールオキシ基、アミノ基、水
酸基又はシリル基などが挙げられる。
いてもよいアミノ基の例としては、制限するわけではな
いが、アミノ、ジメチルアミノ、メチルアミノ、メチル
フェニルアミノ、フェニルアミノ等がある。
いてもよいシリル基としては、制限するわけではない
が、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリメトキ
シシリル、トリエトキシシリル、ジフェニルメチルシリ
ル、トリフェニルシリル、トリフェノキシシリル、ジメ
チルメトキシシリル、ジメチルフェノキシシリル、メチ
ルメトキシフェニル等がある。
4〜C20飽和環又は不飽和環を形成してもよい。これら
の置換基が形成する環は、4員環〜16員環であること
が好ましく、4員環〜12員環であることが更に好まし
い。この環は、ベンゼン環等の芳香族環あってもよい
し、脂肪族環であってもよい。また、これらの置換基が
形成する環に、更に単数又は複数の環が形成されていて
もよい。
硫黄原子、珪素原子、スズ原子、ゲルマニウム原子また
は式―N(B)―で示される基(式中、Bは水素原子ま
たはC1〜C20炭化水素基である。)で中断されていて
もよい。即ち、前記飽和環または不飽和環はヘテロ環で
あってもよい。かつ、置換基を有していてもよい。不飽
和環は、ベンゼン環等の芳香族環であってもよい。
基であることが好ましく、水素原子またはC1〜C7炭化
水素基であることが更に好ましく、R6は水素原子、C1
〜C 3アルキル基、フェニル基またはベンジル基である
ことが更になお好ましい。
ていてもよく、たとえば、C1〜C2 0炭化水素基、C1〜
C20アルコキシ基、C6〜C20アリールオキシ基、アミ
ノ基、水酸基又はシリル基などの置換基が導入されてい
てもよい。
基を有していてもよいC1〜C20炭化水素基;置換基を
有していてもよいC1〜C20アルコキシ基;置換基を有
していてもよいC6〜C20アリールオキシ基;置換基を
有していてもよいアミノ基;置換基を有していてもよい
シリル基、又は水酸基である。
ピリジン誘導体の製造方法では、下記式(2)で示され
るメタラシクロペンタジエンが用いられる。
R9は、上記の意味を有する。)
表第4族〜第6族の遷移金属であることが好ましく、周
期表第4族の金属、即ち、チタン、ジルコニウム及びハ
フニウムであることが更に好ましい。
在化環状η5−配位系配位子、C1〜C20アルコキシ基、
C6〜C20アリールオキシ基、ハロゲン化物イオン又は
ジアルキルアミド基であることが好ましく、非局在化環
状η5−配位系配位子であることが更に好ましい。非局
在化環状η5−配位系配位子の例は、無置換のシクロペ
ンタジエニル基、及び置換シクロペンタジエニル基であ
る。
ば、メチルシクロペンタジエニル、エチルシクロペンタ
ジエニル、イソプロピルシクロペンタジエニル、n−ブ
チルシクロペンタジエニル、t−ブチルシクロペンタジ
エニル、ジメチルシクロペンタジエニル、ジエチルシク
ロペンタジエニル、ジイソプロピルシクロペンタジエニ
ル、ジ−t−ブチルシクロペンタジエニル、テトラメチ
ルシクロペンタジエニル、インデニル基、2−メチルイ
ンデニル基、2−メチル−4−フェニルインデニル基、
テトラヒドロインデニル基、ベンゾインデニル基、フル
オレニル基、ベンゾフルオレニル基、テトラヒドロフル
オレニル基、オクタヒドロフルオレニル基及びアズレニ
ル基である。
在化環状π系の1個以上の原子がヘテロ原子に置換され
ていてもよい。水素の他に、周期表第14族の元素及び
/又は周期表第15、16及び17族の元素のような1
個以上のヘテロ原子を含むことができる。
ば、シクロペンタジエニル基は、中心金属と、環状であ
ってもよい、一つの又は複数の架橋配位子により架橋さ
れていてもよい。架橋配位子としては、例えば、C
H2、CH2CH2、CH(CH3)CH2、CH(C
4H9)C(CH3)2、C(CH3)2、(CH3)2Si、
(CH3) 2Ge、(CH3)2Sn、(C6H5)2Si、
(C6H5)(CH3)Si、(C6H 5)2Ge、(C
6H5)2Sn、(CH2)4Si、CH2Si(CH3)2、
o−C6H4又は2、2'−(C6H4)2が挙げられる。
タジエンは、二つ以上のメタロセン部分 (moiety)を有
する化合物も含む。このような化合物は多核メタロセン
として知られている。前記多核メタロセンは、いかなる
置換様式及びいかなる架橋形態を有していてもよい。前
記多核メタロセンの独立したメタロセン部分は、各々が
同一種でも、異種でもよい。前記多核メタロセンの例
は、例えばEP−A−632063、特開平4−802
14号、特開平4−85310、EP−A−65447
6に記載されている。
ピリジン誘導体の製造方法では、下記式(3)で示され
るニトリルが用いられる。
それぞれ、メタラシクロペンタジエン(2)1モルに対
し、0.1モル〜100モルであり、好ましくは1モル
〜5モルであり、更に好ましくは2モル〜4モルであ
り、特に好ましくは約2〜3モルである。
リジン誘導体の製造方法において、前記反応は、周期表
第4から15族の金属を含む金属化合物の存在下で行っ
てもよい。
錯体であってもよい。前記金属化合物は、リチウムイオ
ン、マグネシウムイオン、銅イオン、チタンイオン、亜
鉛イオン、ニッケルイオン又はクロムイオンを含む塩で
あることが好ましい。前記金属化合物は、LiX、Mg
X2、CuX、TiX4、ZnX2 、NiX2又はCrX3
(式中、Xは、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子を
示す。)等で表される金属ハロゲン化物であることが好
ましく、より好ましくはCuX、TiX4又はZnX2で
あり、さらに好ましくはCuCl、TiCl4又はZn
Cl2である。
く、この場合、前記ニッケル錯体には、ハロゲン原子を
含む置換基を有していてもよいC1〜C40アルキルカル
ボニルオキシ基、ハロゲン原子を含む置換基を有してい
てもよいC1〜C40アリールカルボニルオキシ基、ホス
フィン若しくはハロゲン原子の少なくとも一つが配位子
として、それぞれ、ニッケル金属及びパラジウム金属に
結合していてもよい。
Xは、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子を示し、P
1及びP2は、それぞれ、互いに独立し、同一または異な
って、ホスフィン配位子を示し、ただし、P1及びP
2は、互いに架橋していてもよい。)であってもよい。
ホスフィンは、トリフェニルホスフィン、トリエチルホ
スフィン、ビス(ジフェニルホスフィン)アルキレン等
であってもよい。塩化ニッケル等のニッケル塩でもよい
のだが、ホスフィン存在下では、ニッケル錯体を形成
し、有機溶媒に対する溶解度を上げるため、好ましい。
エン(2)1モルに対し、0.0001モル〜20モル
であり、好ましくは0.1モル〜10モルであり、更に
好ましくは、0.9モル〜5モルであり、特に好ましく
は約2〜4モルである。
リジン誘導体は、典型的には、上記式(2)で示される
メタラシクロペンタジエンの溶液に、ニトリル(3)と
必要に応じて金属化合物を添加し、攪拌して製造する。
メタラシクロペンタジエン(2)は単離されたものを用
いる必要はなく、溶液中で調製されたメタラシクロペン
タジエンをそのまま用いても良い。金属化合物を添加す
る場合は、ニトリル(3)及び金属化合物を添加する順
序には、制限がない。ニトリル(3)及び金属化合物を
同時に添加してもよいし、ニトリル(3)を添加した後
に金属化合物を添加してもよいし、金属化合物を添加し
た後にニトリル(3)を添加してもよい。
より、メタラシクロペンタジエン(2)の1つの配位子
であるシクロペンタジエニル基の炭素−炭素結合が開裂
することにより得られた炭素2個分が、メタラシクロペ
ンタジエン(2)骨格と結合することによってベンゼン
誘導体(1a)が得られ、また、残りの炭素3個分がニ
トリル(3)と結合することによりピリジン誘導体(1
b)が得られるものと考えられる。ベンゼン誘導体(1
a)を構成する2つの炭素、及び、ピリジン誘導体(1
b)を構成する3つの炭素が上記式(2)のシクロペン
タジエニル基由来であることは、シクロペンタジエニル
基に重水素を付加したメタラシクロペンタジエンを用い
て同様の反応を進行させ、2つの重水素がベンゼン誘導
体に導入され、3つの重水素がピリジン誘導体に導入さ
れたことからも検証された。
明はこれらの反応機構に限定されるものではない。
の温度範囲で行われ、特に好ましくは−80℃〜200
℃の温度範囲、更に好ましくは−80℃〜60℃の温度
範囲で行われる。圧力は、例えば、0.1バール〜25
00バールの範囲内で、好ましくは0.5バール〜10
バールの範囲内である。
タラシクロペンタジエンを溶解することができる溶媒が
好ましい。溶媒は、脂肪族又は芳香族の有機溶媒が用い
られる。エーテル系溶媒、例えばテトラヒドロフラン又
はジエチルエーテル;塩化メチレンのようなハロゲン化
炭化水素;o−ジクロロベンゼンのようなハロゲン化芳
香族炭化水素;N,N−ジメチルホルムアミド等のアミ
ド、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド;ベンゼ
ン、トルエン等の芳香族炭化水素が用いられる。
タジエンは、ビスシクロペンタジエニル金属ジアルキル
のようなメタロセン1モルに、2モルのアルキン、また
は1モルのジインを作用させることにより得ることがで
きる。本発明において、上記式(2)で示されるメタラ
シクロペンタジエンとしてチタナシクロペンタジエンを
用いる場合には、例えば、下記のチタノセンを用いて合
成することができる。
タン;ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジブチルチ
タン;ビス(ブチルシクロペンタジエニル)ジブチルチ
タン;ビス(イソプロピルシクロペンタジエニル)ジブ
チルチタン;ビス(n−ブチルシクロペンタジエニル)
ジブチルチタン;ビス(t−ブチルシクロペンタジエニ
ル)ジブチルチタン;ビス(ジメチルシクロペンタジエ
ニル)ジブチルチタン;ビス(ジエチルシクロペンタジ
エニル)ジブチルチタン;ビス(ジイソプロピルシクロ
ペンタジエニル)ジブチルチタン;ビス(ジ−t−ブチ
ルシクロペンタジエニル)ジブチルチタン;ビス(テト
ラメチルシクロペンタジエニル)ジブチルチタン。
ロロチタン;ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジク
ロロチタン;ビス(ブチルシクロペンタジエニル)ジク
ロロチタン;ビス(イソプロピルシクロペンタジエニ
ル)ジクロロチタン;ビス(n−ブチルシクロペンタジ
エニル)ジクロロチタン;ビス(t−ブチルシクロペン
タジエニル)ジクロロチタン;ビス(ジメチルシクロペ
ンタジエニル)ジクロロチタン;ビス(ジエチルシクロ
ペンタジエニル)ジクロロチタン;ビス(ジイソプロピ
ルシクロペンタジエニル)ジクロロチタン;ビス(ジ−
t−ブチルシクロペンタジエニル)ジクロロチタン;ビ
ス(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジクロロチタ
ンなどのジクロロ体については、ナトリウム等のアルカ
リ金属、マグネシウム等のアルカリ土類金属のような強
塩基で還元するか、又は、ジアルキル体に変換してか
ら、チタナシクロペンタジエンを生成させる。
ただし、本発明は、下記の実施例に制限されるものでは
ない。
や正の圧力下で、窒素雰囲気下のもとで行われた。溶媒
として用いたテトラヒドロフラン(THF)は窒素気流下、
ナトリウム金属、ベンゾフェノンで蒸留して無水とし
た。ジインを除いて、アルキン、ニトリル等の試薬は、
市販品を購入し、そのまま用いた。
て、300MHzにて、JEOL JNM-AL 300 FTNMR スペクトロメ
ター上で測定した。化学シフトは、テトラメチルシラン
(δ=0ppm)からのずれ、または、内部基準としての残渣
CHCl3 (δ= 7.24 ppm) に基づいて記述した。また、13C
-NMRスペクトルは、CDCl3を用いて、溶液の中心線(δ=7
7.0 ppm)を参照して、75.4MHzにて、JEOL-300スペクト
ロメター上で測定した。質量分析及び高分解能質量分析
は、VG ZAB-HS上で測定した。また、ガスクロマトグラ
フ分析は、SHIMADZU GC-14B ガスクロマトグラフで測定
した。
n-ブチルリチウム (4mmol, 1.6 Mペンタン溶液)を加
え、−78℃にて1時間攪拌した後、4-オクチン (4mmol)
を加えた。混合物を3時間、−10℃にて攪拌した。次い
で、ブチロニトリル (6 mmol)を加え、混合物を50℃ま
で昇温させ、50℃にて24時間攪拌した。反応混合物を0
℃まで冷却し、3N HClで反応を終了させ、エーテルで抽
出した。抽出物を飽和炭酸水素ナトリウム、飽和食塩水
で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥させた。減圧下、溶媒
を留去した後、得られた暗赤色油状の残留物をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーにより精製を行い、表題化
合物を得た。無色液体。単離収率 56% (276 mg), GC収
率 78%。
7.3 Hz, 6H), 1.04 (t, J = 7.3 Hz,6H), 1.45-1.67
(m, 8H), 2.51-2.59 (m, 8H), 6.94 (m, 2H); 13C NMR
(CDCl3, SiMe4) δ14.51, 15.00, 24.68, 24.72, 31.5
1, 35.26, 126.63, 138.24, 138.65; 高分解能質量分析
計 計算値C18H30, 246.2348, 実測値 246.2347。
の代わりに、3−ヘキシンを用いた。無色液体、単離収
率53% (202 mg)、 GC収率 77%。
7.5 Hz, 6H), 0.76 (t, J = 7.5 Hz, 6H), 2.14-2.25
(m, 8H), 6.53 (s, 2H); 13C NMR (CDCl3, SiMe4) δ1
5.54,15.60, 21.71, 25.65, 126.12, 139.55, 139.61;
高分解能質量分析計 計算値C1 4H22, 190.1722, 実測値
190.1717。
の代わりに、2−ブチンを用いた。無色液体、単離収率
20% (55 mg)、 GC収率 54%。
2.26 (s, 6H), 6.90 (s, 2H); 13CNMR (CDCl3, SiMe4)
δ 15.81, 20.68, 126.89, 133.86, 134.86; 高分解能
質量分析計 計算値C10H14, 134.1096, 実測値 134.108
5。
の代わりに、テトラデカ−4,10−ジインを用いた。
無色液体、単離収率65% (281 mg)、 GC収率85%。
7.3 Hz, 6H), 1.53-1.65 (m, 4H), 1.72-1.84 (m, 4H),
2.50 (t, J = 7.9 Hz, 4H), 2.63-2.79 (m, 4H), 6.94
(s,2H); 13C NMR (CDCl3, SiMe4) δ14.41, 23.01, 2
3.27, 26.71, 34.93, 125.79,134.99, 138.26; 高分解
能質量分析計 計算値C16H24, 216.1878, 実測値 216.18
94。
の代わりに、ドデカ−3,9−ジインを用いた。無色液
体、単離収率68% (256 mg)、GC収率 87%。
7.5 Hz, 6H), 1.78-1.82 (m, 4H), 2.58 (q, J = 7.5 H
z, 4H), 2.68-2.76 (m, 4H), 7.00 (s, 2H); 13C NMR
(CDCl3, SiMe4) δ14.27, 22.99, 25.46, 26.59, 124.9
7, 134.87, 139.62; 高分解能質量分析計 計算値C
14H20, 188.1565, 実測値 188.1561。
の代わりに、デカ−2,8−ジインを用いた。無色液
体、単離収率45% (144 mg)、GC収率67%。
4H), 2.19 (s, 6H), 2.57-2.67 (m,4H), 6.90 (s, 2H);
13C NMR (CDCl3, SiMe4) δ19.42, 22.94, 27.27, 12
6.57, 133.96, 135.49; 高分解能質量分析計 計算値C12
H16, 160.1252, 実測値 160.1248。
ン 実施例1と同様の手順で行った。ただし、4−オクチン
の代わりに、1−フェニル−ドデカ−1,7−ジインを
用いた。淡黄色液体、単離収率51% (269 mg)、GC収率 7
1%。
7.2 Hz, 3H), 1.26-1.86 (m, 8H), 2.60 (t, J = 7.1 H
z, 4H), 2.78 (t, J = 6.2 Hz, 2H), 6.99 (d, J = 7.7
Hz,1H), 7.05 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.22-7.40 (m, 5
H); 13C NMR (CDCl3, SiMe4)δ14.08, 22.94, 23.01, 2
3.10, 26.59, 29.02, 32.34, 32.58, 125.81, 126.47,
126.81, 127.90, 129.37, 134.80, 135.15, 139.80, 14
0.21, 142.39; 高分解能質量分析計 計算値C20H24, 26
4.1878, 実測値 264.1879。
の代わりに、トリデカ−4,9−ジインを用いた。無色
液体、単離収率55% (222 mg)、GC収率 76%。
7.3 Hz, 6H), 1.64 (q, J = 7.6 Hz,4H), 2.04-2.13
(m, 2H), 2.55 (t, J = 7.8 Hz, 4H), 2.90 (t, J = 7.
4 Hz,4H), 6.95 (s, 2H); 13C NMR (CDCl3, SiMe4) δ1
4.18, 23.37, 24.56, 31.37,35.51, 126.20, 135.68, 1
42.31; 高分解能質量分析計 計算値C15H22, 202.1722,
実測値 202.1720。
の代わりに、ウンデカ−3,8−ジインを用いた。無色
液体、単離収率51% (179 mg)、GC収率 72%。
7.6 Hz, 6H), 2.03-2.13 (m, 2H), 2.59 (q, J = 7.6 H
z, 4H), 2.89 (t, J = 7.4 Hz, 4H), 6.97 (s, 2H); 13
C NMR(CDCl3, SiMe4) δ14.39, 24.51, 26.23, 31.19,
125.48, 137.16, 142.13; 高分解能質量分析計 計算値C
13H18, 174.1409, 実測値 174.1411。
の代わりに、ノナ−2,7−ジインを用いた。無色液
体、単離収率37% (107 mg)、GC収率 56%。
2H), 2.25 (s, 6H), 2.87 (t, J =7.5 Hz, 4H), 6.91
(s, 2H); 13C NMR (CDCl3, SiMe4) δ18.90, 24.19, 3
1.63,127.00, 130.88, 142.58; 高分解能質量分析計 計
算値C11H14, 146.1096, 実測値 146.1095。
プテン 実施例1と同様の手順で行った。ただし、4−オクチン
の代わりに、ペンタデカ−4,11−ジインを用いた。
無色液体、単離収率16% (74 mg)、 GC収率 39%。
7.3 Hz, 6H), 1.47-1.64 (m, 8H), 1.76-1.84 (m, 2H),
2.56 (t, J = 7.8 Hz, 4H), 2.82 (t, J = 5.4 Hz, 4
H), 6.88 (s, 2H); 13C NMR (CDCl3, SiMe4) δ14.28,
24.73, 27.61, 29.22, 32.03,36.68, 127.05, 137.41,
141.76; 高分解能質量分析計 計算値C17H26, 230.2035,
実測値 230.2038。
物、収率を表1に示す。表中、収率はGC収率を示し、括
弧内は単離収率を示す。
ジン 反応はアルゴン雰囲気下で行った。Cp2TiCl2 (298.72m
g, 1.2 mmol)のTHF (5ml)溶液を、−78℃まで冷却し
た。この溶液に、n-ブチルリチウム (1.59 Mのヘキサン
溶液, 1.51 ml, 2.4 mmol) を滴下した。1時間、−78℃
にて攪拌し、3-ヘキシン (227μl, 2.0 mmol) を加え
た。3時間、−10℃にて攪拌したところ、反応混合物を
色が暗緑色になった。ベンゾニトリル (2.0 mmol, 204
μl)添加後、この混合物を1時間還流した。反応混合物
に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を添加して反応を終了
させ、酢酸エチルで抽出した。抽出物を水及び食塩水で
洗い、硫酸マグネシウムで乾燥させた。減圧下、溶媒を
留去した後、得られた残留物をカラムクロマトグラフィ
ーにより精製を行い、表題化合物を得た。
て、無色液体の表題化合物を得た。85.5mg (単離収率45
%、GC収率62%)。
z, 6H), 1.23 (t, 7.52Hz, 6H), 2.60-2.72 (m, 8H),
7.00(s, 2H); 13C NMR (CDCl3, Me4Si) δ15.56, 15.6
2, 21.73, 25.66, 126.15, 139.57, 139.63 高分解能
質量分析計 計算値C14H22,190.1721 実測値.190.1690。
トグラフィーによって、白色固体の表題化合物を得た。
103.2 mg (単離収率45%、GC収率46%)。
リジン 反応はアルゴン雰囲気下で行った。Cp2TiCl2 (298.72m
g, 1.2 mmol)のTHF (2.5ml)溶液を、−78℃まで冷却し
た。この溶液に、n-ブチルリチウム (1.59 Mのヘキサン
溶液, 1.51 ml, 2.4 mmol) を滴下した。1時間、−78℃
にて攪拌し、3-ヘキシン (227μl, 2.0 mmol) を加え
た。3時間、−10℃にて攪拌したところ、反応混合物を
色が暗緑色になった。ベンゾニトリル (2.0 mmol, 204
μl)添加後、混合物を、50℃にて12時間保持した。その
後、反応をガスクロマトグラフィーによって検証した。
%)。
フェニル)ピリジン 反応はアルゴン雰囲気下で行った。Cp2TiCl2 (597.44m
g, 2.4 mmol)のTHF (5ml)溶液を、−78℃まで冷却し
た。この溶液に、n-ブチルリチウム (1.59 Mのヘキサン
溶液, 3.02 ml, 4.8 mmol) を滴下した。1時間、−78℃
にて攪拌し、3-ヘキシン (454μl, 4.0 mmol)を加え
た。3時間、−10℃にて攪拌したところ、反応混合物を
色が暗緑色になった。アニソニトリル (4.0 mmol, 543.
47mg)添加後、この混合物を1時間還流した。反応混合物
に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を添加して反応を終了
させ、酢酸エチルで抽出した。抽出物を水及び食塩水で
洗い、硫酸マグネシウムで乾燥させた。減圧下、溶媒を
留去した後、得られた残留物をカラムクロマトグラフィ
ーにより精製を行い、表題化合物を得た。
て、無色液体の表題化合物を得た。184.8mg (単離収率4
9%、GC収率65%)。
ロマトグラフィーによって、黄色固体の表題化合物を得
た。38.95 mg (単離収率7%、GC収率9%)。
フェニル)ピリジン 反応はアルゴン雰囲気下で行った。Cp2TiCl2 (597.44m
g, 2.4 mmol)のTHF (5ml)溶液を、−78℃まで冷却し
た。この溶液に、n-ブチルリチウム (1.59 Mのヘキサン
溶液, 3.02 ml, 4.8 mmol)を滴下した。1時間、−78℃
にて攪拌し、3-ヘキシン (454μl, 4.0 mmol)を加え
た。3時間、−10℃にて攪拌したところ、反応混合物を
色が暗緑色になった。p-フルオロベンゾニトリル (4.0
mmol, 484.44 mg)添加後、この混合物を1時間還流し
た。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を添加
して反応を終了させ、酢酸エチルで抽出した。抽出物を
水及び食塩水で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥させた。
減圧下、溶媒を留去した後、得られた残留物をカラムク
ロマトグラフィーにより精製を行い、表題化合物を得
た。
て、無色液体の表題化合物を得た。193.8mg (単離収率5
1%、GC収率66%)。
ロマトグラフィーによって、茶色固体の表題化合物を得
た。231.3 mg (単離収率43%、GC収率47%)。
H), 7.60(d, J=7.82 Hz), 7.74-7.78 (m, 1H)8.08-8.12
(m,4H); 13C NMR (CDCl3, Me4Si) δ115.49, 115.70,
118.19, 128.69, 128.78, 135.45, 135.48, 137.66, 15
5.80, 162.35, 164.82. 高分解能質量分析計 計算値C
17H11F2N 267.0860, 実測値267.0836。
フェニル)ピリジン 反応はアルゴン雰囲気下で行った。Cp2TiCl2 (597.44m
g, 2.4 mmol)のTHF (5ml)溶液を、−78℃まで冷却し
た。この溶液に、n-ブチルリチウム (1.59 Mのヘキサン
溶液, 3.02 ml, 4.8 mmol)を滴下した。1時間、−78℃
にて攪拌し、3-ヘキシン (454μl, 4.0 mmol)を加え
た。3時間、−10℃にて攪拌したところ、反応混合物を
色が暗緑色になった。p-トルニトリル (4.0 mmol, 468.
6 mg)を添加後、この混合物を1時間還流した。反応混合
物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を添加して反応を終
了させ、酢酸エチルで抽出した。抽出物を水及び食塩水
で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥させた。減圧下、溶媒
を留去した後、得られた残留物をカラムクロマトグラフ
ィーにより精製を行い、表題化合物を得た。
て、無色液体の表題化合物を得た。192.1mg (単離収率5
0%、GC収率68%)。
トグラフィーによって、白色固体の表題化合物を得た。
231.3 mg (単離収率45%、GC収率55%)。
ウムジクロリドヘキサデューテロシクロペンタジエン
を、Lambert, J. B.; Finzel, R. B. J.Am. Chem. Soc.
1983, 105, 1954.に従って合成した。ヘキサデューテ
ロシクロペンタジエン(2.8ml, 35.0 mmol)のエーテル溶
液 (10ml)を0℃まで冷却した。この溶液に、n-ブチルリ
チウム(2.46 Mヘキサン溶液、14.2 ml, 35.0 mmol)を滴
下した。このd10-CpLi溶液を、TiCl4 (1.86 ml, 17 mmo
l)のベンゼン溶液 (10 ml)に0℃にて徐々に加えた。反
応混合物を50℃にて3時間攪拌した。CHCl3にて抽出した
後、錯体をCHCl3によって再結晶させ、赤色結晶の表題
化合物を得た(3075.58 mg、単離収率68%、d=97%)。
3,4,5-トリデューテロ-2,6-ジフェニルピリジン 反応はアルゴン雰囲気下で行った。d10-Cp2TiCl2 (310.
82mg, 1.2 mmol)のTHF(5ml)溶液を、−78℃まで冷却し
た。この溶液に、n-ブチルリチウム (1.59 Mのヘキサン
溶液, 1.51 ml, 2.4 mmol) を滴下した。1時間、−78℃
にて攪拌し、3-ヘキシン (227μl, 2.0 mmol) を加え
た。3時間、−10℃にて攪拌したところ、反応混合物を
色が暗緑色になった。ベンゾニトリル (2.0 mmol, 204
μl) 添加後、この混合物を1時間還流した。反応混合物
に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を添加して反応を終了
させ、酢酸エチルで抽出した。抽出物を水及び食塩水で
洗い、硫酸マグネシウムで乾燥させた。減圧下、溶媒を
留去した後、得られた残留物をカラムクロマトグラフィ
ーにより精製を行い、表題化合物を得た。
ベンゼン ヘキサンのみを用いたカラムクロマトグラフィーによっ
て、無色液体の表題化合物を得た。110.9mg (d=97%、単
離収率58%、GC収率59%)。
Hz, 6H), 1.23 (t, J=7.54Hz, 6H),2.61-2.71 (m, 8H);
13C NMR (CDCl3, Me4Si) δ15.56, 15.59, 21.70, 25.
59,125.68 (t, J=23.7), 139.46, 139.61. 高分解能質
量分析計 計算値C14H20D2192.1845, 実測値192.1849。
リジン ヘキサンとCHCl3 (50%)の混合物を用いたカラムクロマ
トグラフィーによって、白色固体の表題化合物を得た。
112.2 mg (d=97%、単離収率48%、GC収率49%)。
H), 8.13-8.16 (m,2H); 13C NMR (CDCl3, Me4Si) δ11
8.16(t, J=24.8), 126.93, 128.65, 128.93, 136.92
(t, J=24.7), 139.41,156.70 高分解能質量分析計 計
算値C17H10D3N 234.1233, 実測値234.1229。
-ジフェニルピリジン 反応はアルゴン雰囲気下で行った。Cp2TiCl2 (597.55 m
g, 2.4 mmol)のTHF (5ml)溶液を、−78℃まで冷却し
た。この溶液に、n-ブチルリチウム (1.59 Mのヘキサン
溶液, 3.02 ml, 4.8 mmol)を滴下した。1時間、−78℃
にて攪拌し、3,9-ドデカジイン(391μl, 2.0 mmol)を加
えた。3時間、−10℃にて攪拌したところ、反応混合物
を色が暗緑色になった。ベンゾニトリル (2.0mmol, 204
μl)添加後、この混合物を1時間還流した。反応混合物
に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を添加して反応を終了
させ、酢酸エチルで抽出した。抽出物を水及び食塩水で
洗い、硫酸マグネシウムで乾燥させた。減圧下、溶媒を
留去した後、得られた残留物をカラムクロマトグラフィ
ーにより精製を行い、表題化合物を得た。
タレン ヘキサンのみを用いたカラムクロマトグラフィーによっ
て、無色液体の表題化合物を得た。178.7mg (単離収率4
7%、GC収率50%)。
Hz, 6H), 1.77-1.81 (m, 4H), 2.57(q, J=7.54, 4H),
2.69-2.72 (m, 4H), 6.98 (s, 2H); 13C NMR (CDCl3, M
e4Si) δ14.29, 23.03, 25.49, 26.62, 124.99, 134.8
7, 139.64. 元素分析. 計算値C14H20: C, 89.29; H, 1
0.71. 実測値C, 89.13; H, 10.77。
ロマトグラフィーによって、白色固体の表題化合物を得
た。196.4 mg (単離収率43%、GC収率56%)。
出発物質および生成物、反応条件、収率を表2に示す。
表中、収率はGC収率を示し、括弧内は単離収率を示す。
また、項目「ベンゼン」の「2a」は、「1,2,3,4-テト
ラエチルベンゼン」を指し、項目「ピリジン」の「3
a」は、「2,6-ジフェニルピリジン」を指す。
よびピリジン誘導体を簡便に、かつ選択的に得ることが
できる。
Claims (14)
- 【請求項1】下記式(1a)で示されるベンゼン誘導体
の製造方法であって、 【化1】 (式中、R1、R2、R3、R4、R5及びR6は、それぞ
れ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子;置
換基を有していてもよいC1〜C20炭化水素基;置換基
を有していてもよいC1〜C20アルコキシ基;置換基を
有していてもよいC6〜C20アリールオキシ基;置換基
を有していてもよいアミノ基;置換基を有していてもよ
いシリル基、又は水酸基であり、 ただし、R2及びR3は、互いに架橋してC4〜C20飽和
環又は不飽和環を形成してもよく、前記環は、酸素原
子、硫黄原子、珪素原子、スズ原子、ゲルマニウム原子
又は式−N(B)−で示される基(式中、Bは水素原子
又はC1〜C20炭化水素基である。)で中断されていて
もよく、かつ、置換基を有していてもよい。) 下記式(2)で示されるメタラシクロペンタジエンと、 【化2】 (式中、R1、R2、R3、R4、R5及びR6は、上記の意
味を有する。R7、R8及びR9は、それぞれ、互いに独
立し、同一または異なって、水素原子;置換基を有して
いてもよいC1〜C20炭化水素基;置換基を有していて
もよいC1〜C20アルコキシ基;置換基を有していても
よいC6〜C20アリールオキシ基;置換基を有していて
もよいアミノ基;置換基を有していてもよいシリル基、
又は水酸基であり、Mは、遷移金属を示し、Lは、アニ
オン性配位子を示す。) 下記式(3)で示されるニトリルと 【化3】 (式中、Aは、水素原子;置換基を有していてもよいC
1〜C20炭化水素基;置換基を有していてもよいC1〜C
20アルコキシ基;置換基を有していてもよいC6〜C20
アリールオキシ基;置換基を有していてもよいアミノ
基;置換基を有していてもよいシリル基、又は水酸基で
ある。)を反応させることを特徴とするベンゼン誘導体
の製造方法。 - 【請求項2】 R5、R6、R7、R8及びR9が水素原子
である、請求項1に記載のベンゼン誘導体の製造方法。 - 【請求項3】 前記反応は、周期表第4から15族の金
属を含む金属化合物存在下で行われる、請求項1又は2
に記載のベンゼン誘導体の製造方法。 - 【請求項4】 前記金属化合物が、リチウムイオン、マ
グネシウムイオン、銅イオン、チタンイオン、亜鉛イオ
ン、ニッケルイオン、クロムイオンを含む金属ハロゲン
化物である、請求項3に記載のベンゼン誘導体の製造方
法。 - 【請求項5】 Mが、周期表第4族から第6族の遷移金
属である、請求項1〜4のいずれかに記載のベンゼン誘
導体の製造方法。 - 【請求項6】 Mが、チタンである、請求項1〜5のい
ずれかに記載のベンゼン誘導体の製造方法。 - 【請求項7】 前記アニオン性配位子が、非局在化環状
η5−配位系配位子であって、置換されていてもよいシ
クロペンタジエニル基、インデニル基、フルオレニル基
又はアズレニル基である、請求項1〜6のいずれかに記
載のベンゼン誘導体の製造方法。 - 【請求項8】下記式(1b)で示されるピリジン誘導体
の製造方法であって、 【化4】 (式中、R7、R8及びR9は、それぞれ、互いに独立
し、同一または異なって、水素原子;置換基を有してい
てもよいC1〜C20炭化水素基;置換基を有していても
よいC1〜C20アルコキシ基;置換基を有していてもよ
いC6〜C20アリールオキシ基;置換基を有していても
よいアミノ基;置換基を有していてもよいシリル基、又
は水酸基であり、Aは、水素原子;置換基を有していて
もよいC1〜C20炭化水素基;置換基を有していてもよ
いC1〜C20アルコキシ基;置換基を有していてもよい
C6〜C20アリールオキシ基;置換基を有していてもよ
いアミノ基;置換基を有していてもよいシリル基、又は
水酸基である。)下記式(2)で示されるメタラシクロ
ペンタジエンと、 【化5】 (式中、R7、R8及びR9は、上記の意味を有する。
R1、R2、R3、R4、R5及びR6は、それぞれ、互いに
独立し、同一または異なって、水素原子;置換基を有し
ていてもよいC1〜C20炭化水素基;置換基を有してい
てもよいC1〜C20アルコキシ基;置換基を有していて
もよいC6〜C20アリールオキシ基;置換基を有してい
てもよいアミノ基;置換基を有していてもよいシリル
基、又は水酸基であり、ただし、R2及びR3は、互いに
架橋してC4〜C20飽和環又は不飽和環を形成してもよ
く、前記環は、酸素原子、硫黄原子、珪素原子、スズ原
子、ゲルマニウム原子又は式−N(B)−で示される基
(式中、Bは水素原子又はC1〜C20炭化水素基であ
る。)で中断されていてもよく、かつ、置換基を有して
いてもよく、Mは、遷移金属を示し、Lは、アニオン性
配位子を示す。) 下記式(3)で示されるニトリルと 【化6】 (式中、Aは上記の意味を有する。)を反応させること
を特徴とするピリジン誘導体の製造方法。 - 【請求項9】 R5、R6、R7、R8及びR9が水素原子
である、請求項8に記載のピリジン誘導体の製造方法。 - 【請求項10】 前記反応は、周期表第4から15族の
金属を含む金属化合物存在下で行われる、請求項8又は
9に記載のピリジン誘導体の製造方法。 - 【請求項11】 前記金属化合物が、リチウムイオン、
マグネシウムイオン、銅イオン、チタンイオン、亜鉛イ
オン、ニッケルイオン、クロムイオンを含む金属ハロゲ
ン化物である、請求項10に記載のピリジン誘導体の製
造方法。 - 【請求項12】 Mが、周期表第4族から第6族の遷移
金属である、請求項8〜11のいずれかに記載のピリジ
ン誘導体の製造方法。 - 【請求項13】 Mが、チタンである、請求項8〜12
のいずれかに記載のピリジン誘導体の製造方法。 - 【請求項14】 前記アニオン性配位子が、非局在化環
状η5−配位系配位子であって、置換されていてもよい
シクロペンタジエニル基、インデニル基、フルオレニル
基又はアズレニル基である、請求項8〜13のいずれか
に記載のピリジン誘導体の製造方法。
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