JP2003040804A - 有機ハロゲン化合物の分解処理装置および分解処理方法 - Google Patents

有機ハロゲン化合物の分解処理装置および分解処理方法

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JP2003040804A JP2001222009A JP2001222009A JP2003040804A JP 2003040804 A JP2003040804 A JP 2003040804A JP 2001222009 A JP2001222009 A JP 2001222009A JP 2001222009 A JP2001222009 A JP 2001222009A JP 2003040804 A JP2003040804 A JP 2003040804A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有機ハロゲン化合物および/または有機ハロ
ゲン化合物含有物質、すなわちPCBおよび/またはP
CB含有物質を処理するに当たり、トランスなどの容器
内に収容されたPCBであっても、有害物質を発生する
ことなく安全に処理できる方法およびその装置を提供す
ること。 【解決手段】 有機ハロゲン化合物および/または有機
ハロゲン化合物含有物質、すなわちPCBおよび/また
はPCB含有物質を、溶融処理して有機ハロゲン化合物
の気化ガス(PCB気化ガス)を発生させる気化手段2
と、有機ハロゲン化合物の気化ガス(PCB気化ガス)
を、発熱体との接触熱分解法および輻射熱による熱分解
法を利用して熱分解して分解ガスとする熱分解手段3
と、分解ガス中の分解物を捕捉する捕捉手段4とを有す
る有機ハロゲン化合物の分解処理装置1を用い、各装置
内の各工程を負圧条件下で行うことで、有害物質を発生
することなく安全に処理できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機ハロゲン化合
物の分解処理に関するものであり、より詳細にはPCB
および/またはPCB含有物質を溶融処理してPCB気
化ガスを発生させ、発生したPCB気化ガスを熱分解す
るPCBの分解処理装置およびその分解処理方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ポリ塩化ビフェニル(以下、PCBと記
載する)は、酸やアルカリに対する耐性が高く化学的に
安定であること、熱的に非常に安定で電気絶縁性に優れ
ていること、存在形態が液体から固体までと幅広いこと
等から、トランスやコンデンサなどの絶縁油、電線など
の可塑剤、各種化学工業などの諸工程における熱媒体と
して用途を問わず幅広い分野において大量に使用されて
きた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、PCBやPC
Bを含有した物質が燃焼すると有害物質が発生し環境汚
染の原因となること、食物連鎖による生物濃縮により、
特に魚介類を通してPCBに起因する有害物質が人体内
に蓄積されることが判明し、PCBの製造は1972年
に禁止されるに至った。その結果、PCBの製造などに
よる直接的な汚染問題は回避されたが、PCBはその汎
用性の高さから多岐にわたって使用されており、またそ
の分解され難い性質から、今度はPCBやPCB含有物
質の処理・処分が新たな環境問題となっている。
【0004】すなわち、PCBやPCB含有物質を処理
・処分するために、通常の焼却処理を行うと、焼却温度
が低いためにダイオキシンなどの有害物質が発生し、こ
れら有害物質が排煙と共に大気中に放出されてさらなる
大気汚染を生じる。一方、埋め立て処理を行うと、PC
Bは安定性に優れ非常に分解され難い性質を有している
ので、PCBが土壌中へ溶出し土壌・河川・海洋汚染を
生じるからである。そのため、PCBおよびPCB含有
製品を容易に処理・処分することができず、自治体など
では回収したPCBおよび/またはPCB含有物質を単
に保管しているのが実状であった。
【0005】このような事情のもと、PCBの処理方法
が種々検討されている。代表的な分解処理方法として
は、高温焼却処理法、酵素やバクテリアによる分解、化
学薬品による処理(アルカリ分解法)などが挙げられる
が、これらの中で最も有効な方法はPCBを高温で焼却
処理する高温焼却法であった。
【0006】しかし、この高温焼却法であっても、PC
Bの分解時に発生する塩素が炉を劣化させること、処理
に高温(たとえば1600℃以上)を必要とするために
炉体の管理が難しいこと、焼却熱が完全に被処理物に伝
わらず焼却残渣に未分解のPCBが大量に含まれる場合
があること、焼却温度の制御応答性が悪いので焼却温度
が低下した際に迅速な温度制御ができず、結果として低
温焼却に起因するコプラナーPCBやダイオキシンなど
の新たな有害物質を発生させる場合があることなどの改
善すべき問題点があった。
【0007】また、トランスやコンデンサなどのように
容器内に収容されたPCBを処理するには、一旦、トラ
ンスやコンデンサ内からPCBを取り出さなければ処理
できず、その取り出し作業時の作業者の汚染問題や、P
CB取り出し後のトランスやコンデンサ内に残されたP
CBの処理といった問題点もあった。
【0008】したがって、本発明の目的は、有機ハロゲ
ン化合物および有機ハロゲン化合物含有物質の処理に当
たり、有害物質を発生することなく安全に無害化処理す
ることのできる方法であって、トランスやコンデンサな
どような容器内に収容された有機ハロゲン化合物でも、
有機ハロゲン化合物を取り出す工程を経ることなく、容
易かつ安全に有機ハロゲン化合物を処理することのでき
る有機ハロゲン化合物の分解処理装置およびその分解処
理方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、次のように構
成することで上記課題を解決するに至った。すなわち、
有機ハロゲン化合物および/または有機ハロゲン化合物
含有物質を溶融処理して、前記有機ハロゲン化合物の気
化ガスを発生させる気化手段と、前記気化手段において
発生させた前記有機ハロゲン化合物の気化ガスを発熱体
と接触させて熱分解し、分解ガスとする熱分解手段と、
前記分解手段において得られた前記分解ガス中の分解生
成物を捕捉する捕捉手段と、前記気化手段、熱分解手段
および捕捉手段内に減圧雰囲気を形成すると共に、前記
有機ハロゲン化合物の気化ガスを前記熱分解手段に導い
て、当該熱分解手段内で分解されてなる分解ガスを前記
捕捉手段に導く減圧手段とを備えた構成とした(請求項
1)。
【0010】かかる構成によると、減圧手段の存在によ
り有機ハロゲン化合物の分解処理装置内の酸素、窒素な
どの量が少なく保たれる。したがって、酸化物生成反応
や窒化物生成反応が抑制され、有機ハロゲン化合物が燃
焼する際のダイオキシン類などの有害物質の発生を抑制
できる。また、燃焼を伴う急激な酸化が生じないことか
ら有機物を処理しても二酸化炭素や窒素酸化物の発生量
が少なくて済む。さらに、減圧手段により形成された減
圧雰囲気下で有機ハロゲン化合物および/または有機ハ
ロゲン化合物含有物質の溶融および気化処理を行うの
で、常圧条件下で行う場合よりも低い溶融温度および気
化温度での処理が可能となる。
【0011】さらに、前記気化手段、熱分解手段、およ
び捕捉手段を一つの閉鎖系とし、当該閉鎖系に含まれる
前記捕捉手段を構成する配管の一部を隔離して隔離部を
形成し、この隔離部を冷却して、前記閉鎖系内の隔離部
と非隔離部との間に圧力差を発生させる圧力差発生手段
を備えた構成とした(請求項2)。
【0012】かかる構成によると、有機ハロゲン化合物
の分解処理装置の気化手段から捕捉手段までの空間を閉
鎖系とした状態で、その閉鎖系内に隔離部を形成し、こ
の隔離部を冷却すると、当該隔離部内の圧力が非隔離部
よりも低くなる。よって、隔離部と非隔離部とを徐々に
連通させると、圧力差により非隔離部から隔離部への気
体の流れが生じる。従って、前記気化手段内に発生した
有機ハロゲン化合物の気化ガスが気化手段内に滞留する
ことなく熱分解手段側に吸出されるので、有機ハロゲン
化合物の気化ガスを効率よく接触熱分解できる。
【0013】また、隔離空間内を冷却することにより、
有機ハロゲン化合物および/または有機ハロゲン化合物
含有物質の溶融および気化処理の際に、前記閉鎖系内の
圧力が過度に上昇することを防止できる。さらに、一連
の有機ハロゲン化合物の分解処理を完全な閉鎖系内で行
うことができるので、有機ハロゲン化合物および/また
は有機ハロゲン化合物含有物質中に含まれている重金属
や、その他有害物質の周辺大気中への飛散を防止でき
る。
【0014】また、前記気化手段は、高周波誘導加熱に
より有機ハロゲン化合物および/または有機ハロゲン化
合物含有物質を加熱して溶融させる高周波誘導加熱手段
を備えた構成とした(請求項3)。かかる構成による
と、高周波誘導加熱は、加熱対象の温度変化に対する電
力供給量の追従性がよいので、加熱温度の制御が容易と
なる。また、3000℃付近までの加熱が可能であるの
で、トランスやコンデンサなどのように容器に収容され
た有機ハロゲン化合物であっても、容器から取り出すこ
となく容器ごと溶融させて処理できる。
【0015】また、前記気化手段に、有機ハロゲン化合
物および/または有機ハロゲン化合物含有物質に含まれ
る低沸点成分を分離回収する回収手段を備えた構成とし
た(請求項4)。かかる構成によると、回収手段を設け
たことにより、潤滑油として使用された有機ハロゲン化
合物のように、有機ハロゲン化合物がオイルとの混合物
であっても、オイルだけを分離・回収して再利用するこ
とが可能となる。
【0016】また、前記熱分解手段の発熱体は、前記有
機ハロゲン化合物の気化ガスを導入させる筒状体と、こ
の筒状体に導入された前記有機ハロゲン化合物の気化ガ
スの流路断面積が、前記筒状体の上流側から下流側に進
むに従って小さくなるように前記筒状体の内に設けられ
た分解部と、前記分解部を、前記筒状体に保持する保持
材とを備えた構成とした(請求項5)。
【0017】かかる構成によると、有機ハロゲン化合物
の気化ガスは発熱体内に形成された隙間を挿通するの
で、発熱体との接触による熱分解に加えて、流路断面積
の狭い部分を通過する際に輻射熱によっても熱分解され
る。よって、有機ハロゲン化合物の気化ガスは、接触熱
分解、輻射熱分解の二種類の分解方法をへて効率よく熱
分解される。
【0018】また、前記分解部は円錐台形状を有してお
り、この分解部は前記筒状体の上流から下流に向かっ
て、その外周面と前記筒状体の内壁面との間に形成され
る流路断面積が小さくなる向きに、前記筒状体内に設け
られている構成とした(請求項6)。
【0019】かかる構成によると、筒状体の内壁面と円
錐台の外周面との間に形成される流路断面積すなわち隙
間は、上流側から下流側に進むに従って小さく(狭く)
なるので、筒状体の円筒内に導かれた有機ハロゲン化合
物の気化ガスが筒状体の内壁面や円錐台の外周面に接触
して熱分解する機会が増加すると共に、狭くなった隙間
を通過する際に受ける輻射熱によっても分解される。し
たがって、有機ハロゲン化合物の気化ガスは、確実に熱
分解される。
【0020】また、前記捕捉手段は、前記有機ハロゲン
化合物の気化ガスの熱分解より生じた分解ガス中の分解
生成物を吸着させて捕捉する乾式トラップおよび/また
は熱分解生成物に含まれるハロゲン類をアルカリ金属塩
またはアルカリ土類金属塩として捕捉する湿式トラップ
を備えた構成とした(請求項7)。
【0021】かかる構成によると、前記熱分解手段の後
流側に排出される分解ガスに含まれる炭素分を乾式トラ
ップで捕捉すると共に、乾式トラップで捕捉されなかっ
たハロゲン類を、たとえば水酸化ナトリウム水溶液また
は水酸化カルシウム水溶液の噴霧中に導入させることに
より、ハロゲン類をアルカリ金属塩またはアルカリ土類
金属塩として完全に捕捉することができる。
【0022】また、有機ハロゲン化合物および/または
有機ハロゲン化合物含有物質を、溶融処理して有機ハロ
ゲン化合物の気化ガスを発生させる気化工程と、前記気
化工程において発生させた前記有機ハロゲン化合物の気
化ガスを、発熱体と接触させて熱分解し分解ガスとする
熱分解工程と、前記熱分解工程において得られた前記分
解ガス中の分解物を捕捉する捕捉工程とを含み、前記各
工程を減圧雰囲気下で行う構成とした(請求項8)。
【0023】かかる構成によると、有機ハロゲン化合物
および/または有機ハロゲン化合物含有物質を完全に溶
融させて液体状態とするので、含有された有機ハロゲン
化合物のすべてを有機ハロゲン化合物の気化ガスとする
ことができる。そして、発生させた有機ハロゲン化合物
の気化ガスが発熱体と接触させられ、確実に有機ハロゲ
ン化合物が熱分解される。さらに、有機ハロゲン化合物
の気化ガスの分解ガス中に含まれるハロゲン類や、炭素
分を安定かつ安全な形態で捕捉するので、装置の外部
に、ハロゲン類などが漏洩することなく有機ハロゲン化
合物および/または有機ハロゲン化合物の処理・処分が
行える。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を添
付図面を参照しながら説明する。図1は、有機ハロゲン
化合物の分解処理装置1の概略説明図である。図2は、
気化手段2の概略断面図、図3(a)は気化手段2の上
部チャンバ11の要部拡大図、図3(b)は有機ハロゲ
ン化合物の分解処理装置1に用いる加熱容器12の斜視
図である。図4(a)、(b)は、熱分解手段3の構成
斜視図である。図5乃至図7は、熱分解手段3の発熱体
の一態様図である。
【0025】本発明の有機ハロゲン化合物の分解処理装
置とは、本装置の排出口から有害物質を一切排出させず
に、有機ハロゲン化合物および/または有機ハロゲン化
合物の含有物質を無害化処理する装置である。ここで、
本発明の有機ハロゲン化合物の分解処理装置で分解処理
できる有機ハロゲン化合物および/または有機ハロゲン
化合物の含有物質とは、有機ハロゲン化合物、すなわち
PCBそのもの(固体、液体を問わず)に限らず、PC
B含有物質(コンデンサ、トランス、紙、木材、土壌)
や、化学プラントなどに用いられたPCBのように他の
油分との混合物、ダイオキシン類やこれを含有する物質
などをいう。また、PCB気化ガスとは、PCBが気化
して気体状となったものをいう。
【0026】図1に示すように、本発明の有機ハロゲン
化合物の分解処理装置1は、主要部として、気化手段2
と、熱分解手段3と、捕捉手段4、圧力差発生手段5、
減圧手段6を備えて構成されている。
【0027】本発明の有機ハロゲン化合物の分解処理装
置1の気化手段2は、PCBおよび/またはPCB含有
物質P(以下、被処理物Pという)を加熱して、PCB
気化ガスを発生させる。
【0028】この気化手段2は、下部チャンバ10およ
びその上部に隣接させて設けられた上部チャンバ11よ
り構成されている(図2参照)。前記下部チャンバ10
では、前記被処理物Pが収納された加熱容器12を収容
して窒素置換する。一方、前記上部チャンバ11では、
前記下部チャンバ10内より送出された窒素置換後の被
処理物Pを減圧雰囲気下で溶融処理して、PCB気化ガ
スを発生させる。
【0029】この上部チャンバ11および下部チャンバ
10の形状および大きさは特に限定されるものではな
く、たとえば、その形状としては円柱、四角柱など適宜
選択可能である。また、本実施の形態では上部チャンバ
11の方が下部チャンバ10よりも大きさが小さい構成
となっているが、同一の大きさであってもよい。
【0030】この下部チャンバ10と上部チャンバ11
との接続面には、上部チャンバ11と下部チャンバ10
とを連通させる開口部13が設けられている。この開口
部13の形状は、前記被処理物Pを収容した加熱容器1
2が、下部チャンバ10内から上部チャンバ11内に搬
入され得る形状であれば、特に限定されるものではな
い。好ましくは、後述する上部チャンバ11内に設けら
れた高周波コイル24の内周面の平面視断面と同一の形
状(略円形)および大きさが良い。
【0031】この気化手段2の下部チャンバ10の天井
面、すなわち、前記開口部13の下面には、シャッタ1
4が水平方向に慴動自在となるように設けられ、上部チ
ャンバ11と下部チャンバ10とが、適宜区画できるよ
うに構成されている。
【0032】また、この気化手段2の下部チャンバ10
の側面には、搬入口15が設けられている。よって、被
処理物Pは加熱容器12に収容された後、この搬入口1
5を介して下部チャンバ10内に搬入される。
【0033】ここで、この加熱容器12の材質は、被処
理物Pに効率よく熱を伝えることのできるものであれば
特に限定されるものではない。例えば、このようなもの
として、モリブデン、ステンレス、誘電セラミックス、
カーボンなどが挙げられる。なお、本実施の形態では、
この加熱容器12としてモリブデン製のものを用いてい
る。
【0034】さらに、この加熱容器12の形状も特に限
定されるものではない。しかし、従来の間接加熱法で
は、被処理物Pと加熱部分の距離が離間していると、温
度制御の応答性が悪く、PCBやオイルが沸騰する温度
を維持できないという欠点がある。そこで、本実施の形
態では、この欠点を解決するために、耐熱性金属からな
る羽根16を加熱容器12の内周面に沿って容器中央方
向に突出させて所定間隔をおいて複数設け、この羽根1
6が被処理物Pに触れて効率よく熱を伝えて加熱できる
ように構成された容器を用いている(図3(b)参
照)。
【0035】ここで、被処理物Pの大きさに関係なく羽
根16が被処理物Pに接触できるように、羽根16の形
状としては、矩形である薄肉の柔らかい板が好ましい。
また、その羽根16の配設方法は、前記羽根16の長手
方向の一端をそれぞれ適宜間隔で加熱容器12の内周面
に沿って固設し、他端をそれぞれ前記加熱容器12の軸
芯方向に臨んで、かつ、前記加熱容器12の底部に向か
って撓んだ状態で設けた構成がよい。また、被処理物P
を、加熱容器12ではなく、加熱容器12と同様の材質
で作られたドラム缶に入れた状態で、気化手段2の下部
チャンバ10内に搬入する構成とすることも可能であ
る。
【0036】この気化手段2の下部チャンバ10内に
は、リフト17が昇降自在に設けられている(図2参
照)。このリフト17の上面略中央部には、搬入口15
から搬入された加熱容器12をその上面に載置するため
のアルミナ台座18が設けられている。また、このリフ
ト17の上部には、アルミナ台座18をその中央部に備
えた状態で、上部チャンバ11の気密性を保ちながら下
部チャンバ10と区画するための円形状のパッキン19
が設けられている。
【0037】したがって、下部チャンバ10と上部チャ
ンバ11とを連通させる開口部13に設けられた前記シ
ャッタ14を開放し、被処理物Pが収容された加熱容器
12を、後述する上部チャンバ11内に設けられた高周
波コイル24の内方に送出した際に、下部チャンバ10
の天井面に前記円形状のパッキン19を当接させること
で、上部チャンバ11内を密閉するように構成されてい
る。
【0038】また、この下部チャンバ10には、下部チ
ャンバ10内の空気を排出するための真空排気管20
と、アルゴンなどの不活性ガスが充填されたボンベ(図
示せず)から不活性ガスを下部チャンバ10内に導入す
る不活性ガス導入管21が設けられている。この真空排
気管20の下流側、および不活性ガス導入管21の上流
側には、それぞれバルブ22、23が設けられている。
したがって、下部チャンバ10内を不活性ガス置換し
て、下部チャンバ10内に搬入された被処理物Pや、下
部チャンバ10内の空気および空気に含まれる水分を除
去できるように構成されている。なお、これら真空排気
管20および不活性ガス導入管21の配設位置は、下部
チャンバ10内を不活性ガス置換できる位置であれば特
に限定されるものではない。
【0039】本実施の形態では、下部チャンバ10に設
けられた前記真空排気管20は、後述する熱分解手段
3、捕捉手段4、圧力差発生手段5を介して減圧手段6
である真空ポンプ42に接続されている(図1参照)。
したがって、この真空ポンプ42により、下部チャンバ
10内に減圧雰囲気が形成されるように構成されてい
る。
【0040】なお、下部チャンバ10内に減圧雰囲気を
形成する方法は、この構成に限定されるものではなく、
前記下部チャンバ10内にのみ減圧雰囲気を形成させる
ための真空ポンプ(図示せず)を別途設けた構成であっ
ても良い。また、下部チャンバ10内への不活性ガスの
供給を、不活性ガス導入管21に接続された不活性ガス
が充填されたボンベ(図示せず)により行う構成ではな
く、後述する圧力差発生手段5において使用する液体窒
素供給装置(図示せず)や、圧力差発生手段5で使用し
た液体窒素の気化ガスにより行う構成としてもよい。
【0041】気化手段2の上部チャンバ11内には、下
部チャンバ10内からリフト17により送出された加熱
容器12がその内側に挿入される高周波コイル24が、
前記上部チャンバ11内の下部から上部まで、その内側
の空間が略円筒形を有するように螺旋状に配設されてい
る(図2、図3(a)参照)。さらに、この上部チャン
バ11内の圧力を測定する圧力センサ(図示せず)、た
とえば、ピラニー真空計も上部チャンバ11内に配設さ
れている。
【0042】この高周波コイル24は、高周波による誘
導加熱により被処理物Pを溶融させ、PCBを気化させ
るために、インバータ回路を備えた高周波電源(図示せ
ず)に接続され、加熱温度の制御が適宜可能になるよう
に構成されている。なお、この高周波コイル24の制御
は、電圧増幅方式で行うのが一般的である。しかし、電
圧増幅方式の場合、電圧が400V以上になると真空チ
ャンバ内で放電が発生し、温度制御に支障をきたす可能
性がある。したがって、本実施の形態では、このような
問題を生ずる可能性のない電流増幅方式を採用してい
る。
【0043】なお、被処理物Pを溶融させるための加熱
は高周波誘導加熱法に限定されるものではない。たとえ
ば、電気抵抗加熱、プラズマ、およびアーク方式による
加熱法であってもよい。しかし、高周波誘導加熱法を用
いると、常温から1000℃までの昇温時間が0.5秒
程と短時間で済むこと、高周波コイル24の内側だけに
加熱エネルギーを集中できること、供給する電力源と被
処理物Pの耐熱温度により100℃〜3000℃(カー
ボンの耐熱温度)までの温度設定が可能であること、さ
らに、インバータ回路による高周波電源を利用すると、
被処理物Pの温度変化に対する電力供給量の追従性が良
く、加熱温度を設定値の±5℃に保つことが可能であ
り、被処理物PからPCB気化ガスが発生した際に起こ
る炉内の圧力上昇に対して迅速かつ正確に温度を制御で
きるので、その圧力における被処理物Pの沸点を安定し
て維持することが可能であるなど種々有利な点が多い。
よって、好ましくは高周波誘導加熱法を用いるのがよ
い。
【0044】気化手段2の上部チャンバ11の後流側に
は、真空バルブ25が開閉自在に設けられている(図1
参照)。この真空バルブ25は、後述する圧力差発生手
段5による負圧状態、または、真空ポンプ42による減
圧状態が本発明の有機ハロゲン化合物の分解処理装置1
内に形成されたときに、上部チャンバ11と前記熱分解
手段3とを連通させて、気化手段2内に発生させたPC
B気化ガスを、熱分解手段3に供給できるように構成さ
れている。
【0045】なお、本実施の形態の有機ハロゲン化合物
の分解処理装置1では、オイルトラップ26が、前記気
化手段2と前記熱分解手段3とを接続する配管に、バイ
パス配管を介して接続されている。したがって、前記気
化手段2内で溶融処理するPCB含有物質が他の低沸点
オイルなどとの混合物である場合、一旦、PCBの気化
温度以下で被処理物Pを加熱することで、PCB含有物
質に含まれている低沸点成分をオイルトラップ26内に
分離回収できる。
【0046】本発明の有機ハロゲン化合物の分解処理装
置1の熱分解手段3は、前記気化手段2において発生さ
せたPCB気化ガスを、発熱体との接触による接触熱分
解、および発熱体に形成した孔を通過させる際の輻射熱
による熱分解により、無害な分解ガスとする。
【0047】この熱分解手段3は、前記気化手段2の後
流側に真空バルブ25を介して接続されており、その内
部にはPCB気化ガスを接触させて熱分解する発熱体3
0を備えている(図1,図4参照)。この発熱体30
は、その円筒内にPCB気化ガスを通過させる筒状体3
1と、当該筒状体31内に配置された分解部32と、前
記分解部32を筒状体31内に保持する保持材33とを
含んで構成される。この発熱体30の分解部32は、前
記筒状体31の円筒内に導いたPCB気化ガスを通過さ
せる隙間が前記筒状体31の内壁面との間に形成される
ように、この筒状体31内に設けられている。
【0048】この熱分解手段3の発熱体30はPCB気
化ガスを熱分解するために全体にわたって加熱されてい
る。この発熱体30の加熱方法は、発熱体30が全体に
わたって加熱される構成であれば特に限定されるもので
はない。よって、マイクロ波、誘電加熱、誘導加熱など
適宜選択可能である。また、発熱体30の加熱温度は、
PCBのベンゼン環が熱により開裂され得る温度であれ
ば特に限定されるものではなく、1000〜3000℃
の範囲で適宜選択できる。
【0049】よって、この発熱体30では、分解部32
との接触による接触熱分解、分解部32と筒状体31と
の間を通過する際の輻射熱による熱分解という二つの熱
分解法を用いて、PCB気化ガスが確実に熱分解される
ように構成されている。なお、この発熱体30を構成す
る各部材(筒状体31、分解部32、保持材33)は、
モリブデン、SUS、インコロイなどの耐熱鋼により作
られている。
【0050】本実施の形態では、この分解部32の形状
は円錐台である。この円錐台形状を有する分解部32
は、前記筒状体31の内壁面との隙間が、筒状体31の
上流から下流側に向かうに従って狭くなる向き、すなわ
ち、PCB気化ガスの流路断面積が上流側から下流側に
進むに従って小さくなる向きで、この筒状体31内に配
置されている。なお、この分解部32は、その一端が前
記保持材33に固設され、この保持材33が筒状体31
の円筒内に嵌合することで、筒状体31内に保持されて
いる。
【0051】また、発熱体30の加熱の際に熱が伝わり
易いように、前記円錐台形状の分解部32の中央部を刳
抜いた円錐台を用いる構成とすることも可能である。さ
らに、この円錐台の代わりに、図5(a)に示すよう
な、円柱の外周面上に複数の板35を放射状に設けて羽
根としたものを、PCB気化ガスの流れ方向に沿って上
流から下流に向かって多数円筒内に備えた構成や、PC
B気化ガスとの衝突面積(接触面積)が多くなるよう
に、前記羽根の板の位置が少しずつずれるように配置さ
せた構成であってもよい。
【0052】また、熱分解手段3の発熱体30は、図5
(b)に示すような羽根をPCB気化ガスの流れ方向に
沿って上流から下流に向かって軸棒36上に複数個設
け、この複数の羽根を円筒内に収容し、この軸棒36を
モータ等(図示せず)により回転させる構成としてもよ
い。この場合、前記モータにより軸棒36を回転させる
ことで、PCB気化ガスを前記気化手段2から強制的に
熱分解手段3に供給しつつ、PCB気化ガスを熱分解で
きる。
【0053】また、図6に示すように、PCB気化ガス
を円管内に導き、その円管の外周面上に設けた孔から排
出させ、つづいて、この孔の上面を覆うように設けられ
た板の隙間を挿通させて、PCB気化ガスを接触分解す
る構成。図7に示すように、PCB気化ガスを円管内に
導き、その円管の外周面上に設けた孔から排出させ、つ
づいて、この円管を収容する円筒の外周面上に設けたス
リットから、PCB気化ガスを排出させて、接触熱分
解、輻射熱による熱分解が順次行われるようにした構成
とすることも可能である。
【0054】熱分解手段3の配置方法は、PCB気化ガ
スの分解を確実に行える配置であれば特に限定されるも
のではなく、単独、または直列または並列に複数多段に
設けた構成であってもよい。なお、熱分解手段3の発熱
体として、図4(a)に示す分解部32を備えた発熱体
30を使用する場合には、熱分解手段3の配設方法は、
同じ発熱体30を備えた熱分解手段3a、3bを直列に
2段以上設けるのが好ましい。この場合、熱分解手段3
内でのPCB気化ガスの流れが乱流となり、PCB気化
ガスの気体分子が発熱体に接触する確率を上げるからで
ある。
【0055】本発明の有機ハロゲン化合物の分解処理装
置1の捕捉手段4は、前記熱分解手段においてPCB気
化ガスが熱分解されてなる分解ガスに含まれる分解物
(ハロゲン類や炭素分など)を捕捉する。
【0056】この捕捉手段4には、乾式トラップ40お
よび湿式トラップ41が含まれている。この捕捉手段4
の乾式トラップ40は、円管内に充填剤を充填して形成
され、この充填剤に前記分解ガスに含まれる分解物を吸
着させて捕捉する。この充填剤として使用可能なものと
して、スチールウールや活性炭、ニッケルチップなどが
挙げられる。本実施の形態では、ニッケルチップをこの
充填剤として用いており、この場合、前記分解ガス中の
炭素分が、ニッケルの触媒作用により主にすす(炭素
粉)として吸着回収される。なお、この乾式トラップ4
0は、前記熱分解手段3と後述する圧力差発生手段5の
バタフライバルブ45との間に介設されている。
【0057】捕捉手段4の前記湿式トラップ41は、前
記乾式トラップ40で除去しきれなかった前記分解ガス
に含まれる分解物を液体中に補足する。具体的には、後
述する圧力差発生手段5を挿通する際に、急速冷却され
た分解ガスを、水酸化ナトリウム水溶液をミスト状にし
た雰囲気下に導通させ、分解ガス中のハロゲン類を塩と
して回収すると共に、炭素分をすす(炭素粉)として回
収する。なお、前記分解ガス中に含まれるハロゲン類の
含有量が少ないと想定される場合には、前記水酸化ナト
リウム水溶液の代わりに水を用いる構成とすることも可
能である。この湿式トラップ41は、後述するフィルタ
ー43と減圧手段6である真空ポンプ42の間に介設さ
れている。なお、本実施の形態の有機ハロゲン化合物の
分解処理装置1は、後述する圧力差発生手段5を備えた
構成となっている。そのため、この湿式トラップ41が
圧力差発生手段5の後流に位置している。よって、前記
圧力差発生手段5を備えない装置構成とする場合には、
前記乾式トラップ40の後流に直接接続する構成とする
事も可能である。
【0058】また、この湿式トラップ41で水溶液中に
回収された塩類や炭素粉は廃液処理装置(図示せず)で
分離回収される。そして、塩や炭素粉を分離した後の水
酸化ナトリウム水溶液は、新たに水酸化ナトリウムを添
加して所定濃度に調節する濃度調節装置(図示せず)を
介して再び湿式トラップ41に再使用されるように構成
されている。
【0059】よって、この捕捉手段4の乾式トラップ4
0および湿式トラップ41の存在により、前記分解ガス
中の分解物は、有機ハロゲン化合物の分解処理装置1の
外部に放出されない。
【0060】本発明の有機ハロゲン化合物の分解処理装
置1の圧力差発生手段5は、前記気化手段2から熱分解
手段3を経て捕捉手段4までの間を一つの閉鎖系とし、
この閉鎖系内の前記捕捉手段4の一部を隔離して隔離部
を形成させ、この隔離部を冷却して、閉鎖系内の隔離部
と非隔離部との間に圧力差を発生させる。
【0061】この圧力差発生手段5は、バタフライバル
ブ45と、真空バルブ46と、前記バタフライバルブ4
5と真空バルブ46とを接続する配管47と、この配管
47内を冷却するために設けられたジャケット式の冷却
管48とから構成される。
【0062】この圧力差発生手段5の真空バルブ46
は、閉じることにより前記気化手段2から熱分解手段3
を経て、この真空バルブ46までの間を一つの閉鎖系と
する。
【0063】この圧力差発生手段5のバタフライバルブ
45は、閉じることにより前記真空バルブ46により形
成された閉鎖系内の、このバタフライバルブ45から前
記真空バルブ46までの配管を隔離し、隔離部を形成す
る。
【0064】この圧力差発生手段5の冷却管48は、そ
の内部に液体窒素などの冷却媒体を挿通させることで、
前記バタフライバルブ45と真空バルブ46とから形成
された隔離部すなわち配管47内を急速冷却する。
【0065】したがって、この圧力差発生手段5では、
前記隔離部すなわち配管47内を急速冷却することで、
前記閉鎖系の隔離部と、非隔離部との間に圧力差が発生
する。よって、圧力差が発生した状体で、この圧力差発
生手段5のバタフライバルブ45を開けて、隔離部と非
隔離部とを連通させると、前記気化手段2において発生
させたPCB気化ガスは圧力差により吸引され、気化手
段2の後流(熱分解手段3、捕捉手段4)に導かれる。
【0066】すなわち、この圧力差発生手段5は、後述
する減圧手段6の真空ポンプ42と同じ働きをすること
になる。ここで、PCB気化ガスの誘導をこの圧力差発
生手段5により行うと、この有機ハロゲン化合物の分解
処理装置1でのPCBの処理は総て閉鎖系内で行われる
ことになる。よって、仮に未分解のPCB気化ガスや他
の有害物質が生じても、これらを装置1有機ハロゲン化
合物の分解処理装置1の外部に漏出させることがない。
【0067】なお、この圧力差発生手段5における前記
配管47内の急冷は、上述した作用・効果に加えて次の
ような効果をもたらす。すなわち、この圧力差発生手段
5の上流に位置する乾式トラップ40で捕捉しきれなか
った分解ガスが、前記配管47で急速冷却されるので分
解ガスに含まれる分解物の再結合に起因する四塩化炭素
(CCl4)の発生を防止できるという効果である。
【0068】また、この配管47内での前記分解ガスの
冷却をより効率的に行うために、多数のフィン44をこ
の配管47内に着脱自在に設け、前記分解ガスとの接触
面積を多くすることや、このフィン44に前記分解ガス
を吸着させて回収させる構成とすることも可能である。
ここで、このフィン44として各種材料が使用可能であ
る。このようなものとしてSUS、ニッケル合金などが
挙げられる。しかし、ニッケル合金を用いるとニッケル
による触媒効果により、分解ガス中のより多くの分解物
が炭素として吸着される。よって、このフィン44の材
質としては、ニッケル合金であることが好ましい。
【0069】なお、前記配管47の急速冷却する方法
は、配管47内を急速冷却して装置内に負圧を発生させ
ることができる方法であれば特に限定されるものではな
い。
【0070】また、本発明の有機ハロゲン化合物の分解
処理装置1の減圧手段6は、前記気化手段2から、捕捉
手段4までの間に減圧雰囲気を形成させると共に、前記
気化手段2の下部チャンバ10内を不活性ガス置換す
る。
【0071】具体的には、真空ポンプ42であり、この
真空ポンプ42は、一端が前記圧力差発生手段5の後段
に真空バルブ46を介して、他端が湿式トラップ41に
接続され、本発明の有機ハロゲン化合物の分解処理装置
1内に減圧雰囲気を形成すると共に、前記下部チャンバ
10内を不活性ガスで置換する。
【0072】前記捕捉手段4の後流には、活性炭が充填
されたフィルター43が接続され、前記真空ポンプ42
の稼働時に生ずる排ガスを、排ガス中の不純物などを完
全に分離した後に装置外に排出するように構成されてい
る(図1参照)。
【0073】つぎに、本発明の有機ハロゲン化合物の分
解処理方法について説明する。搬入口15を介して気化
手段2の下部チャンバ10内に、前記加熱容器12内に
収容された状態で搬入された被処理物Pは、まず前記下
部チャンバ10内において窒素置換された後、上部チャ
ンバ11内に配設された高周波コイル24の内方に送出
される。ついで、負圧または減圧雰囲気下での高周波に
よる誘電加熱により被処理物Pは溶融される。このと
き、被処理物P中に含有されたPCBが気化してPCB
気化ガスが発生する(気化工程)。
【0074】前記気化手段2内に発生したPCB気化ガ
スは、本発明の有機ハロゲン化合物の分解処理装置1内
が負圧または減圧雰囲気に保たれているので、気化手段
2の後段に位置する熱分解手段3側に吸引される。この
熱分解手段3内に供給されたPCB気化ガスは、この熱
分解手段3内に配置されると共に、マイクロ波などによ
りPCBが熱分解される温度に加熱された発熱体30と
接触した際にハロゲン類や炭素からなる分解ガスへと熱
分解されると共に、発熱体30内の隙間を挿通する際に
輻射熱により熱分解される(熱分解工程)。
【0075】前記熱分解手段3で発生した分解ガスは、
熱分解手段3の下流側に位置する捕捉手段4に供給され
る。捕捉手段4の前段に設けられたニッケルチップを充
填してなる乾式トラップ40では、ニッケルによる触媒
作用により、分解ガス中の炭素分はスス(炭素粉)とし
て捕捉される。この乾式トラップ40で捕捉しきれなか
った分解ガスは、後段に設けられた圧力差発生手段5
で、分解ガスからの四塩化炭素の生成を抑えるために急
速冷却される。そして、その後段に位置する湿式トラッ
プ中6で、所定濃度に調整された水酸化ナトリウム水溶
液のミスト中を通すことで、分解ガス中の塩素は塩化ナ
トリウム塩として、炭素分はカーボンとして回収される
(捕捉工程)。
【0076】
【実施例】つぎに、本発明の有機ハロゲン化合物の分解
処理装置1を用いた有機ハロゲン化合物および/または
有機ハロゲン化合物含有物質、すなわち、PCBおよび
/またはPCB含有物質の処理方法について図1または
図2を適宜参照しながら説明する。
【0077】PCBの入ったコンデンサを加熱容器12
に収容させる。この加熱容器12を気化手段2の下部チ
ャンバ10に設けられた搬入口15から下部チャンバ1
0内に搬入し、下部チャンバ10内のリフト17上にあ
るアルミナ台座18上に載置する(図2参照)。前記搬
入口15を閉じた後、下部チャンバ10の真空排気管2
0の下流側にあるバルブ22を開け、真空ポンプ42に
より下部チャンバ10内を減圧し、下部チャンバ10内
を100Pa(ゲージ圧)以下にする(図1参照)。そ
の後、バルブ22を閉じ、窒素ボンベと不活性ガス導入
管21との間に介設されたバルブ23を開け、下部チャ
ンバ10内に窒素ガスを導入し、窒素置換した後バルブ
23を閉じる。そして、この一連の減圧−窒素置換操作
を2回繰り返す。
【0078】下部チャンバ10内の窒素置換完了後、シ
ャッタ14を開き真空ポンプ42により常時減圧状態に
保たれている上部チャンバ11と窒素置換された下部チ
ャンバ10とを連通させる。リフト17を上昇させて、
上部チャンバ11内に設けられた高周波コイル24の内
側へ、被処理物Pが納められた加熱容器12を送出して
収容させる。そして、リフト17を下部チャンバ10の
天井面に当接させて上部チャンバ11内を密封する(図
2参照)。
【0079】真空バルブ46、バタフライバルブ45を
閉じ、冷却管48に液体窒素を流して圧力差発生手段5
を作動させる。そして、バタフライバルブ45および真
空バルブ46により閉鎖された隔離空間の圧力を、閉鎖
されていない非隔離空間の圧力よりも低くして、閉鎖さ
れた隔離空間内に負圧状態を発生させる。その後、バタ
フライバルブ45を徐々に開き、前記気化手段2の上部
チャンバ11内の圧力を100Pa(ゲージ圧)にす
る。同時に、熱分解手段3の発熱体30を加熱し、14
00℃に安定させる。この際、加熱により温度が上昇
し、前記気化手段2から前記バタフライバルブ45まで
の空間内の圧力が上昇するので、それに併せてバタフラ
イバルブ45の開度を上げてゆき、圧力を調節する(図
1参照)。
【0080】熱分解手段3の発熱体30の温度が140
0℃に安定した後、気化手段2の高周波電源を入れ、徐
々に加熱容器12を加熱してゆき、被処理物Pを加熱溶
融させてPCBを気化させる。この際、PCBの気化手
段2の上部チャンバ11内の圧力を100Pa(ゲージ
圧)に保つように、バタフライバルブ45の開度を調節
しながら、PCBの気化を行う。
【0081】PCBの完全蒸発後、バタフライバルブ4
5の開度を一定としたままで上部チャンバ11内の圧力
が低下し始めたら、気化手段2の高周波電源を切り、加
熱容器12を自然冷却する。また、熱分解手段3の電源
も落とし、発熱体30も冷却させる。
【0082】加熱容器12の冷却完了後、リフト17を
下降させ、気化手段2の下部チャンバ10に加熱容器1
2を移動させる。その後、シャッタ14を閉じて上部チ
ャンバ11と下部チャンバ10を分画し、上部チャンバ
11内を常時減圧状態に保つようにする。バルブ23を
開放し、下部チャンバ10内を大気圧にした後、搬入口
15より、加熱容器12を搬出し、加熱容器12内の残
渣を取り出し、PCBおよび/またはPCB含有物質の
分解処理が完了する。
【0083】なお、本発明の有機ハロゲン化合物の分解
処理装置1の各手段は、それぞれブロック化され、配管
を介して接続されている。よって、運搬に際し各部ブロ
ックに分けることができるので、運搬が容易であると共
に装置の設置も簡便となる。さらに、前記各パーツの並
び替えやパーツの追加などにより、処理される被処理物
の種類に応じて最適な装置構成とすることが可能であ
る。したがって、有機ハロゲン化合物の分解処理装置1
の配列は、前記構成、順序に限定されるものではなく適
宜決定可能である。また、本発明の方法または装置を用
いることにより回収された塩化鉄は、工業用原料とし
て、塩化ナトリウムや炭素粉は、無害なので道路の融雪
剤などに使用できる。さらに、加熱容器内の残渣には有
機ハロゲン化合物や有害物質などが全く含まれていない
ので、スラグとして回収し路盤材やブロックなどとして
の使用も可能である。
【0084】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によると、減圧手
段の存在により有機ハロゲン化合物の分解処理装置内に
存在する酸素、窒素などの量が少なく保たれるので、酸
化や窒化を伴う反応が抑制され、有機ハロゲン化合物の
燃焼の際に生成するダイオキシン類などの有害物質の生
成が抑えられる。また、燃焼を伴う急激な酸化が生じな
いことから有機物を処理しても二酸化炭素の発生量が少
なくて済むので、環境への負荷を低減することができ
る。さらに、減圧手段により形成された減圧雰囲気下で
有機ハロゲン化合物および/または有機ハロゲン化合物
含有物質の溶融および気化処理を行うので、常圧条件下
で行う場合よりも低い溶融温度および気化温度での処理
が可能となり、処理に要するエネルギーも少なくて済
む。また、被処理物を完全に溶融させて一旦液体状態と
するので、従来の焼却処理のように被処理物内部に取り
込まれ、気化、分解されない有機ハロゲン化合物を生ず
ることがない。よって、被処理物中に含まれる有機ハロ
ゲン化合物のすべてを、その一部を熱分解しつつ、有機
ハロゲン化合物の気化ガスとすることができる。
【0085】請求項2に記載の発明によると、前記有機
ハロゲン化合物の分解処理装置の前記気化手段から前記
捕捉手段までの空間を閉鎖系とし、その閉鎖系内に圧力
差を発生させるので、前記気化手段内に発生した有機ハ
ロゲン化合物の気化ガスが気化手段内に滞留することな
く熱分解手段側に強制的に送り出され、発熱体と接触し
熱分解される。よって、従来の装置のように、気化手段
内に滞留した有機ハロゲン化合物の気化物が再結合して
有害物質を再生することや、有機ハロゲン化合物の熱分
解により生じた塩素が炉内に滞留することがない。よっ
て、従来の焼却炉のように顕著に炉内が腐食され劣化す
ることなく、効率よく有機ハロゲン化合物の気化ガスの
接触熱分解が行える。さらに、一連の有機ハロゲン化合
物の分解処理を完全な閉鎖系内で行うことができるの
で、有機ハロゲン化合物および/または有機ハロゲン化
合物含有物質中に含まれている重金属や、有機ハロゲン
化合物の気化ガスの熱分解ガス中に含まれるハロゲン
類、および、炭素を装置の外部に漏洩することなく有機
ハロゲン化合物の処理・処分が行える。また、負圧また
は減圧条件下でこの気化工程が行われるので、常圧での
処理に比べ、より低い温度での被処理物の溶融・気化処
理が可能となる。
【0086】請求項3に記載の発明によると、高周波誘
導加熱装置による加熱は、短時間での昇温が可能である
と共に、加熱対象の温度変化に対する電力供給量の追従
性がよいので、加熱温度の制御が容易となる。また、供
給する電力量と被処理物の耐久温度によりカーボンの耐
熱温度(3000℃)までの温度設定が可能であるの
で、トランスやコンデンサなどのように容器に収容され
た有機ハロゲン化合物であっても、容器から取り出すこ
となく容器ごと溶融させて処理できる。よって、有機ハ
ロゲン化合物の取り出し作業時の作業者の汚染問題を解
消できる。
【0087】請求項4に記載の発明によると、回収手段
を設けたことにより、被処理物がオイルとの混合物であ
っても、インバータ回路による高周波電源は加熱温度を
設定値の±5℃に制御することが可能であるので、オイ
ルを分離・回収して再利用できる。また、コンデンサな
どの電極部に使用されていたアルミや銅などの金属類
も、金属類の沸点に合わせて加熱することで回収可能で
ある。
【0088】また、請求項5および請求項6記載の発明
によると、有機ハロゲン化合物の気化ガスと発熱体との
接触機会が多くなるので、効率よく有機ハロゲン化合物
の気化ガスの接触による熱分解を行うことができ、加え
て、隙間を挿通させることで輻射熱による熱分解も行わ
れる。よって、2種類の熱分解法を組み合わせてPCB
気化ガスを熱分解するので、有機ハロゲン化合物の気化
ガスを確実に分解処理することができる。
【0089】また、請求項7に記載の発明によると、分
解ガス中の炭素分の多くは、捕捉手段の前段にある乾式
トラップにおいてスス(炭素粉)として吸着され、この
乾式トラップで捕捉できなかったものは、後段にある湿
式トラップにおいて塩化ナトリウムおよび炭素粉として
捕捉されるので、有機ハロゲン化合物の分解処理を安全
かつ無害に行うことが可能となる。
【0090】さらに請求項8記載の発明によると、有機
ハロゲン化合物および/または有機ハロゲン化合物含有
物質を完全に溶融させて液体状態とするので、含有され
た有機ハロゲン化合物のすべてを有機ハロゲン化合物の
気化ガスとすることができる。そして、発生させた有機
ハロゲン化合物の気化ガスが発熱体と接触させられて熱
分解されると共に、輻射熱によっても熱分解される。よ
って、確実に有機ハロゲン化合物が熱分解される。さら
に、有機ハロゲン化合物の気化ガスの熱分解ガス中に含
まれるハロゲン類や、炭素を安定かつ安全な形態で捕捉
するので、装置の外部に、ハロゲン類などが漏洩するこ
となく有機ハロゲン化合物の処理・処分が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の有機ハロゲン化合物の分解処理装置の
概略説明図である。
【図2】本発明の有機ハロゲン化合物の分解処理装置の
気化手段の概略断面図である。
【図3】(a)は本発明の有機ハロゲン化合物の分解処
理装置の気化手段の上部チャンバの要部拡大図。(b)
は本発明の有機ハロゲン化合物分解処理装置に用いる加
熱容器の斜視図である。
【図4】(a)は本発明の有機ハロゲン化合物の分解処
理装置の熱分解処理装置の構成を上流側から見た斜視図
である。(b)は本発明の有機ハロゲン化合物の分解処
理装置の熱分解処理装置の一部を切り欠いた斜視図であ
る。
【図5】(a)、(b)は、共に本発明の有機ハロゲン
化合物分解処理装置の熱分解手段の発熱体の一態様図で
ある。
【図6】(a)、(b)は、共に本発明の有機ハロゲン
化合物分解処理装置の熱分解手段の発熱体の第2態様図
である。
【図7】(a)、(b)は、共に本発明の有機ハロゲン
化合物分解処理装置の熱分解手段の発熱体の第3態様図
である。
【符号の説明】
1・・・有機ハロゲン化合物の分解処理装置 2・・・気化手段 3・・・熱分解手段 4・・・捕捉手段 5・・・圧力差発生手段 6・・・減圧手段 P・・・被処理物 10・・下部チャンバ 11・・上部チャンバ 12・・加熱容器 24・・高周波コイル 30・・発熱体 31・・筒状体 32・・分解部 40・・乾式トラップ 41・・湿式トラップ 42・・真空ポンプ 43・・フィルター 44・・フィン 45・・バタフライバルブ 46・・真空バルブ 47・・配管 48・・冷却管
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B09B 3/00 C07C 25/18 4H006 C07B 37/06 H05B 6/26 C07C 25/18 B01D 53/34 134E H05B 6/26 B09B 3/00 303K Fターム(参考) 2E191 BA13 BB00 BC01 BD11 BD18 3K059 AB16 AD02 AD27 4D002 AA19 AA21 AA40 AC10 BA02 BA04 BA12 CA01 CA07 DA02 DA12 DA21 DA22 DA41 EA02 4D004 AA46 AB06 AC04 CA29 CB04 CB33 4G075 AA03 AA37 AA63 BA05 CA02 CA17 CA25 CA47 CA54 4H006 AA05 AC13 AC26 AD17 BA91 BD81 BD82 BD83 BD84 EA22

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機ハロゲン化合物および/または有機
    ハロゲン化合物含有物質を溶融処理して、前記有機ハロ
    ゲン化合物の気化ガスを発生させる気化手段と、 前記気化手段において発生させた前記有機ハロゲン化合
    物の気化ガスを発熱体と接触させて熱分解し、分解ガス
    とする熱分解手段と、 前記分解手段において得られた前記分解ガス中の分解生
    成物を捕捉する捕捉手段と、 前記気化手段、熱分解手段および捕捉手段内に減圧雰囲
    気を形成すると共に、前記有機ハロゲン化合物の気化ガ
    スを前記熱分解手段に導いて、当該熱分解手段内で分解
    されてなる分解ガスを前記捕捉手段に導く減圧手段と、
    を備えたことを特徴とする有機ハロゲン化合物の分解処
    理装置。
  2. 【請求項2】 前記気化手段、熱分解手段、および捕捉
    手段を一つの閉鎖系とし、当該閉鎖系に含まれる前記捕
    捉手段を構成する配管の一部を隔離して隔離部を形成
    し、この隔離部を冷却して、前記閉鎖系内の隔離部と非
    隔離部との間に圧力差を発生させる圧力差発生手段を備
    えたことを特徴とする請求項1記載の有機ハロゲン化合
    物の分解処理装置。
  3. 【請求項3】 前記気化手段は、高周波誘導加熱により
    有機ハロゲン化合物および/または有機ハロゲン化合物
    含有物質を加熱して溶融させる高周波誘導加熱手段を備
    えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の
    有機ハロゲン化合物の分解処理装置。
  4. 【請求項4】 前記気化手段に、有機ハロゲン化合物お
    よび/または有機ハロゲン化合物含有物質に含まれる低
    沸点成分を分離回収する回収手段を備えたことを特徴と
    する請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の有機
    ハロゲン化合物の分解処理装置。
  5. 【請求項5】 前記熱分解手段の発熱体は、前記有機ハ
    ロゲン化合物の気化ガスを導入させる筒状体と、この筒
    状体に導入された前記有機ハロゲン化合物の気化ガスの
    流路断面積が、前記筒状体の上流側から下流側に進むに
    従って小さくなるように前記筒状体の内に設けられた分
    解部と、前記分解部を、前記筒状体に保持する保持材と
    を備えたことを特徴とする請求項1乃至4記載の有機ハ
    ロゲン化合物の分解処理装置。
  6. 【請求項6】 前記分解部は円錐台形状を有しており、
    この分解部は前記筒状体の上流から下流に向かって、そ
    の外周面と前記筒状体の内壁面との間に形成される流路
    断面積が小さくなる向きに、前記筒状体内に設けられて
    いることを特徴とする請求項1乃至5記載の有機ハロゲ
    ン化合物の分解処理装置。
  7. 【請求項7】 前記捕捉手段は、前記有機ハロゲン化合
    物の気化ガスの熱分解より生じた分解ガス中の分解生成
    物を吸着させて捕捉する乾式トラップおよび/または熱
    分解生成物に含まれるハロゲン類をアルカリ金属塩また
    はアルカリ土類金属塩として捕捉する湿式トラップを備
    えたことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか
    一項に記載の有機ハロゲン化合物の分解処理装置。
  8. 【請求項8】 有機ハロゲン化合物および/または有機
    ハロゲン化合物含有物質を、溶融処理して有機ハロゲン
    化合物の気化ガスを発生させる気化工程と、前記気化工
    程において発生させた前記有機ハロゲン化合物の気化ガ
    スを、発熱体と接触させて熱分解し分解ガスとする熱分
    解工程と、前記熱分解工程において得られた前記分解ガ
    ス中の分解物を捕捉する捕捉工程とを含み、前記各工程
    を減圧雰囲気下で行うことを特徴とする有機ハロゲン化
    合物の分解処理方法。
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