JP2004358407A - 排気系のトラップ構造及び補助トラップ並びに排気系における排気トラップの捕集効率を高める方法 - Google Patents

排気系のトラップ構造及び補助トラップ並びに排気系における排気トラップの捕集効率を高める方法 Download PDF

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Abstract

【課題】排気系の大型化を抑制しつつ、排気トラップの捕集効率を大幅に増大させることのできる新規の排気系のトラップ構造を提供する。
【解決手段】本発明の排気系のトラップ構造は、減圧下におけるガス化合物の反応に基づく各種処理により発生する排気ガスを排出する排気経路132にて構成される、排気ガス中の反応生成物を捕捉するための排気系のトラップ構造であり、排気経路132の上流側に排気トラップ133を配置し、この排気トラップ133の下流側に別体の補助トラップ134を配置し、この補助トラップ134は、排気経路を構成する配管内に経路方向に向けて順次に配置された複数のフィンを備えている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は排気系のトラップ構造及び補助トラップ並びに排気系における排気トラップの捕集効率を高める方法に係り、特に、減圧下におけるガス化合物の反応に基づく各種処理により発生する排気ガスを排出する排気経路にて構成され、前記排気ガス中の反応生成物を捕捉するための排気系のトラップ構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電子機器や電子部品の製造工程においては、半導体ウエハやガラス基板などの各種基板上に種々の処理が施される。これらの各種処理の中には、排気系に接続された反応処理室内に反応性の処理ガスを導入し、この処理ガスが反応処理室内において反応することにより処理を行う成膜処理やエッチング処理などの反応処理がある。このような反応性の処理ガスを用いる反応処理においては、反応処理室内から排気系にそのまま未反応の処理ガスが排出されたり、反応処理室内の反応により生じた反応副生成物などが排出されたりする。
【0003】
上記の未反応の処理ガスや反応副生成物は、そのまま大気中に放出されることによって環境汚染の原因になるとともに、処理ガスの種類によっては排気系の内部に堆積物を生じさせて排気系のコンダクタンスを低下させたり、排気装置の故障を招いたりするという問題点がある。そこで、従来から、排気ラインの途中に排気トラップを介挿し、この排気トラップにおいて未反応の処理ガスを反応させたり、反応副生成物を捕集したりすることによって、下流側の排気系の不具合を回避するといった方法が採用されている。排気トラップとしては、ハウジングの内部に複数のバッフル板を配置したバッフル板型トラップやマイクロメッシュを配置したメッシュ型トラップなどが知られている(たとえば、以下の特許文献1及び2参照)。
【0004】
特に、TiCl(四塩化チタン)、WF(六フッ化タングステン)、Ta(OC(ペントエトキシタンタル)などの高融点金属化合物ガスを用いて成膜処理を施す場合には、排気ガスの蒸気圧が高いことなどにより未反応の処理ガスや反応副生成物を排気トラップで除去することが難しいため、充分な回収率を得ることができず、下流側の排気装置や除害装置に負担がかかり、ランニングコストの上昇などを招いている。そこで、排気トラップの手前において排気系路中に上記の未反応の処理ガスと反応する反応ガスを導入し、この反応ガスによる反応によって排気トラップ内における凝着物の堆積を促進させるといった方法が提案されている(たとえば、以下の特許文献3参照)。
【0005】
また、上記のような成膜処理時に排出される排気ガス中の反応生成物を除去する排気トラップとして、2つのトラップ要素と、これらのトラップ要素を切り替えて排気経路に接続する手段とを備え、排気経路に接続された一方のトラップ要素にて排気ガス中の反応生成物などを捕集している間に、他方のトラップ要素を洗浄して再生させることのできる切替式トラップが知られている(たとえば、特許文献4参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平9−72291号公報
【特許文献2】
特開2000−45073号公報
【特許文献3】
特開2001−214272号公報
【特許文献4】
特開2002−257039号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年、高融点金属化合物ガスを用いる処理装置などにおいて、たとえば、成膜の被覆性(ステップカバレッジ)を向上させるために過剰な金属化合物ガスをチャンバー内に導入することが要求されるようになってきており、このため、排気ガス中の未反応の処理ガスが増大することなどにより、排気系における堆積物の量が増大し、排気トラップにおける堆積物の捕集効率が相対的に低下することによって、ドライポンプなどの排気装置内に堆積物が大量に堆積して不具合を生ずるといった問題点が浮上している。
【0008】
また、近年、反応室内において基板上に原子層単位で成膜を行うALD(Atomic Layer Deposition)、処理反応に寄与する複数の処理ガスを交互にチャンバー内に導入するSFD(Sequential Flow Deposition)などを実施する装置では、きわめて大量の反応副生成物や未反応の処理ガスが発生するため、通常の排気トラップでは対応できない。
【0009】
一方、排気系のトラップによる捕集効率を高めるためには、通常、排気トラップの容量を大きくすることが考えられるが、これによって、排気経路の大型化及び排気装置の大型化が避けられなくなるため、処理装置全体の大型化を招くことが考えられる。
【0010】
そこで本発明は上記問題点を解決するものであり、その課題は、排気系の大型化を抑制しつつ、排気トラップの捕集効率を大幅に増大させることのできる新規の排気系のトラップ構造を提供することにある。また、このような排気系のトラップ構造に特に適した補助トラップの構成を提供することにある。さらに、排気トラップ自体の構造を変えなくても、排気トラップの捕集効率を向上させることができる方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明の排気系のトラップ構造は、減圧下におけるガス化合物の反応に基づく各種処理により発生する排気ガスを排出する排気経路にて構成され、前記排気ガス中の反応生成物を捕捉するための排気トラップを含む排気系のトラップ構造において、前記排気トラップの下流側に前記排気経路の一部を構成する下流側配管を接続し、前記下流側配管の内部に前記排気ガスの経路長を増大させる内部構造を有することを特徴とする。
【0012】
この発明によれば、下流側配管の内部構造によって排気ガスの経路長、すなわち排気ガスの流路の長さを増大させることによって下流側配管のコンダクタンスが低下するため、排気トラップ内における排気ガスの滞留時間が増大するなどの理由によって、排気トラップの捕集効率を高めることができる。また、下流側配管内に内部構造を設けるだけでよいため、排気系の占有スペースが増大することもなく、コンパクトに構成できる。さらに、配管内に設けられた内部構造によって排気ガスの経路長を増大させているため、開閉弁の開度を小さくしたりオリフィスを設けたりする方法(すなわち経路長を増大させずにコンダクタンスを低下させる方法)に較べて配管の目詰まりが発生しにくくなり、配管のコンダクタンスを安定させることができる。
【0013】
本発明において、前記下流側配管の内部に、その延長方向に向けて複数のフィンを順次に配置してなる補助トラップを構成することが好ましい。下流側配管内において排気経路の経路方向に向けて順次配置された複数のフィンを有する構造を補助トラップとして構成することによって、下流側配管のコンダクタンスを低下させることができ、これによって排気トラップ中の排気ガスの滞留時間が増大することなどにより、排気トラップの捕集効率が高められる。また、排気ガス中の反応生成物を下流側配管内に構成された補助トラップにおいてさらに捕集することができるため、排気系全体の堆積物の捕集効率を従来よりも大幅に向上させることができる。さらに、このような構造の補助トラップでは、排気系の大型化を招くことなく構成でき、従来の排気系の配管と同等のスペース内に容易に収容することが可能であることから、排気トラップの構造を変えて捕集効率を高めたり大容量化したりする場合に較べて排気系をコンパクトに構成することができる。
【0014】
さらに、上記の補助トラップは、排気経路を構成する下流側配管内に経路方向に向けて順次に配置された複数のフィンを備えたものである。すなわち、弁やオリフィスのように排気経路断面を局所的に絞り込む構成とは異なり、排気ガスの経路長を増大させることにより(その結果経路断面積も低減されることにより)排気系のコンダクタンスをある程度の経路範囲に亘って穏やかに低下させるため、目詰まりが生じにくく、コンダクタンスを安定化させることができる。また、経路方向に沿った圧力変動が緩やかになることにより、コンダクタンスの低下量を容易に設定、調整することが可能になる。したがって、排気トラップの捕集効率の改善効果をより確実に得ることができる。
【0015】
また、補助トラップは、排気トラップの直下に構成されることが排気トラップの捕集効率を高める上で効果的である。具体的には、排気トラップの出口から補助トラップの入口までの距離が0〜50cmの範囲内、より好ましくは、0〜30cmの範囲内に設定されることが好ましい。特に、排気トラップに対して、その下流側に補助トラップ(の構成部分)が直接に接続されていることが好ましい。
【0016】
本発明において、前記補助トラップの下流側に圧力調整弁を介して排気装置が接続されていることが好ましい。圧力調整弁によって排気トラップ及び補助トラップの内圧を調整することにより、捕集効率を最適化できると共に、より高圧側に両トラップが設置されるので、未反応のガスや反応生成物が凝着しやすくなる。また、圧力制御弁内の堆積物の付着量を低減することもできる。
【0017】
本発明において、前記複数のフィンを内蔵した前記下流側配管は、その上流側若しくは下流側に接続される排気配管若しくはその配管付属部分と略同一の配管断面寸法を有することが好ましい。これによれば、排気系の占有スペースを、補助トラップを設けない場合と実質的に変わりなく構成でき、また、既存の排気系にそのまま補助トラップを構成することも可能になる。ここで、配管付属部分とは、排気配管に設けられたフランジ部などの外部構成部分や、排気配管に接続されたスリーブ、開閉弁、断熱材その他の外部取付部品などのように、排気配管と一体的に設置される部分を言う。
【0018】
本発明において、前記複数のフィンは、前記下流側配管に対して着脱可能に構成されていることが好ましい。これによって、下流側配管内に容易に後付けすることが可能になるとともに、フィンの形状、寸法、配列態様、配列間隔、設置数等の変更などによる排気系のコンダクタンスの調整作業を容易に行うことが可能になる。
【0019】
本発明において、前記下流側配管には曲折部が設けられ、該曲折部若しくはその前後部分が外部に開閉可能に構成され、前記曲折部若しくはその前後部分から前記下流側配管の内部に前記複数のフィンが出し入れ可能に構成されていることが好ましい。これによって、フィン構造の着脱作業その他のメンテナンス作業或いはフィン構造の調整作業などを容易に行うことが可能になる。
【0020】
ここで、より具体的な構成としては、前記補助トラップは、前記下流側配管の延長方向を略180度変える曲折部を有し、該曲折部の上流側及び下流側の経路部分にそれぞれ前記フィンを備えていることが好ましい。配管の延長方向を略180度変える曲折部を有することによって、補助トラップにおいて充分な経路長を確保しつつ全体をコンパクトに構成することができる。
【0021】
この場合には、前記補助トラップは、前記曲折部から前記下流側配管内を上流側に伸びる上流側支持部と、前記曲折部から前記下流側配管内を下流側に伸びる下流側支持部とを有し、前記上流側支持部及び前記下流側支持部には前記延長方向に向けてそれぞれ複数の前記フィンが取り付けられ、前記上流側支持部及び前記下流側支持部は前記曲折部から外部へ取り出し可能に構成されていることが好ましい。これによれば、上流側支持部及び下流側支持部を曲折部から外側へ取り出し可能に構成されていることにより、補助トラップの捕集構造である複数のフィンを簡単に配管内から取り外し、清掃したり交換したりすることができる。
【0022】
本発明において、前記排気トラップは、前記排気経路に接続可能に構成される複数のトラップ要素と、該複数のトラップ要素を切り替えて前記排気経路に接続する切替接続手段とを有する切替型トラップであることが好ましい。これによって、複数のトラップ要素を切り替えながら排気トラップを連続的に用いることができる。特に、本発明においては、補助トラップを設けることによって排気トラップ内により多くの堆積物を捕集するようにしているため、排気トラップを切替式トラップとすることにより、排気系のメンテナンスサイクルを大幅に長くすることができる。
【0023】
ここで、TiCl(四塩化チタン)、WF(六フッ化タングステン)、Ta(OC(ペントエトキシタンタル)などの高融点金属化合物ガスを上記処理ガスとして用いて成膜処理を行う成膜処理装置に用いる場合に本発明は特に有効である。また、上記の高融点金属化合物ガスとともに用いられる他の処理ガスとしては、TiClとともに還元性ガスとして用いられるHやNH、WFとともに還元性ガスとして用いられるSiHやSiHCl、Ta(OCとともに酸化性ガスとして用いられるO、O、NOなどが挙げられる。
【0024】
なお、上記各発明において、排気トラップの上流側、或いは、排気トラップの内部に、排気ガス中の未反応の処理ガスと反応する反応ガスを導入するように構成することが好ましい。特に、上記排気トラップの内部に反応ガスを導入する場合には、トラップ要素の導入口側において反応ガスを導入することが望ましい。反応ガスとしては、還元性ガスとしてのH、NH、SiH,SiHCl、酸化性ガスとしてのO、O、NOなどが挙げられる。
【0025】
次に、本発明の補助トラップは、減圧下におけるガス化合物の反応に基づく各種処理により発生する排気ガスを排出する排気経路に設けられる、前記排気ガス中の反応生成物を捕捉するための補助トラップにおいて、前記排気経路を構成する配管内にその延長方向に向けて順次に配置された複数のフィンを備え、前記延長方向を略180度変える曲折部を有し、該曲折部の上流側及び下流側にそれぞれ前記フィンを備えていることを特徴とする。このような排気トラップは、その経路長を充分に確保しつつ、コンパクトに構成することが可能である。特に、上記の排気系のトラップ構造に用いる場合には特に有効である。
【0026】
本発明において、前記曲折部から前記配管内を上流側に伸びる上流側支持部と、前記曲折部から前記配管内を下流側に伸びる下流側支持部とを有し、前記上流側支持部及び前記下流側支持部には前記延長方向に向けてそれぞれ複数の前記フィンが取り付けられ、前記上流側支持部及び前記下流側支持部は前記フィンと共に前記曲折部から外部へ取り出し可能に構成されていることが好ましい。このように上流側支持部及び下流側支持部をフィンと共に取り出し可能に構成したことにより、フィンの清掃や交換などのメンテナンス作業を容易に行うことができる。この場合、前記曲折部に着脱可能に構成された外壁部を設け、この外壁部を上流側支持部及び下流側支持部に接続しておくことにより、外壁部を取り外すだけで上流側支持部及び下流側支持部をフィンとともにきわめて容易に取り出すことができる。
【0027】
次に、本発明の排気系における排気トラップの捕集効率を高める方法は、減圧下におけるガス化合物の反応に基づく各種処理により発生する排気ガスを排出する排気経路の途中に、前記排気ガス中の反応生成物を捕捉するための排気トラップを配置してなる排気系において、前記排気トラップの下流側に接続された下流側配管内に前記排気ガスの経路長を増大させる内部構造を設けることにより前記下流側配管のコンダクタンスを低下させ、これにより、前記排気トラップの捕集効率を高めることを特徴とする。下流側配管内に排気ガスの経路長を増大させる内部構造を設け、これによって下流側配管のコンダクタンスを低下させることにより、排気トラップの内部における排気ガスの滞留時間を増大せしめることなどが可能になるため、排気トラップの捕集効率を高めることができる。また、この方法では、排気トラップの交換や構造変更などを行う必要がなく、下流側配管の内部に所定の構造を設けるだけで、排気トラップの捕集効率を高めることができるため、排気系の設置スペースの制約などに影響を受けずに容易に構成できる。特に、下流側配管の経路長を増大させる方法でそのコンダクタンスを低下させることにより、配管の目詰まりなどを防止してコンダクタンスの安定化を図り、また、コンダクタンスの調整を容易に行うことができる。
【0028】
この場合に、前記下流側配管の内部にその延長方向に向けて複数のフィンを順次に配置した態様にて補助トラップを構成することが好ましい。下流側配管内の障害物として、複数のフィンを配管の延長方向に向けて順次に配置することにより、排気トラップの捕集効率を大幅に向上できると同時に補助トラップ自体でも堆積物の捕集を行うことができる。また、下流側配管のコンダクタンスの調整が容易になり、さらに目詰まりを防止でき、コンダクタンスの安定化を図ることもできる。
【0029】
【発明の実施の形態】
次に、添付図面を参照して本発明に係る排気系のトラップ構造及び排気トラップの実施形態について詳細に説明する。
【0030】
図1は本実施形態の排気系のトラップ構造を含む反応処理装置100の全体構成を模式的に示す概略構成図である。この図1において、後述する排気トラップ133、補助トラップ134及び圧力調整弁135については、それらの構造をやや簡略化した程度にて示すが、その他の部分については、配管などの構成要素を線要素として示すなど大幅に模式化して示す。
【0031】
この反応処理装置100は、たとえば、高融点金属化合物を反応させて成膜する成膜装置である。高融点金属化合物としては上述のものが挙げられるが、本実施形態では、処理ガスや反応ガスの具体例としては、TiClをNHで還元してTiNの薄膜を成膜する装置であるものと仮定して説明する。
【0032】
反応処理装置100は、各種処理ガスを供給する処理ガス供給部110と、供給された処理ガスを反応させて処理を行う反応処理部120と、反応処理部120から排出される排気ガスを排出する排気部130とを有する。処理ガス供給部110は、複数の処理ガスA,B,Cを反応処理部120へと供給する。処理ガス供給部110の具体的な構成としては、高融点金属化合物ガスを発生するガスボンベ、バブラー或いは原料容器と気化器などを含み、さらに、必要に応じて配管、バルブ、流量計などが設けられる。ここで、たとえば、処理ガスAはTiCl、処理ガスBはNH、処理ガスCはNなどの不活性ガスである。
【0033】
反応処理部120には、反応処理室121と、この反応処理室121から導出される排出管122と、この排出管122に設けられた排出弁123とを有する。また、反応処理室121には圧力検出器121aが設置され、反応処理室121の内圧を測定可能に構成されている。排出管122にも圧力検出器122aが設置されている。
【0034】
排気部130には、上記排出管122に接続された排気管132が設けられ、この排気管132によって構成される排気経路中に、排気トラップ133と、補助トラップ134とが下流側に向けて順次に接続されている。ここで、本実施形態では、排気トラップ133の直下に補助トラップ134が接続されている。すなわち、排気トラップ133の出口に後述する補助トラップ134の入口が直接に接続されている。補助トラップ134の下流側位置には、圧力調整弁135が接続されている。この圧力調整弁135は、たとえば、上記圧力検出器121aによって計測された反応処理室121aの内圧に応じて制御される。より具体的には、圧力調整弁135は、反応処理室121aの内圧を既定の圧力値(圧力範囲)に保持するために自動制御される。また、圧力調整弁135のさらに下流側位置には開閉弁136が接続されている。なお、排気部130の末端には、排気配管138を介してドライポンプなどの排気装置137が接続されている。
【0035】
なお、排気部130には、排気トラップ133の上流側位置において排気管132に反応ガスを供給する反応ガス供給手段131が設けられることが好ましい。この反応ガス供給手段131は、反応ガスを排気管132内に導入することによって、排気ガスと反応ガスとを反応させることにより、その下流側にある排気トラップ133においてより多くの堆積物を捕集できるようにするためのものである。たとえば、反応処理室121から排気管132に未反応の処理ガスや反応生成物が排出される場合、還元性ガス(NH)を上記反応ガスとして導入することによって、排気ガスと反応ガスとを反応させ、排気トラップ133に積極的に堆積物を堆積させることができる。ここで、反応ガス供給手段131は、排気トラップ133の内部に直接に反応ガスを導入するように構成されていても構わない。
【0036】
排気トラップ133は、複数のトラップ要素133A,133Bを有し、排気管132の途中に接続されるトラップ要素を切り替えることができるように構成されている。より具体的には、上記の複数のトラップ要素133A,133Bを切り替えるための切替手段133a、133bを備えている。これらの切替手段は、たとえば、複数のトラップ要素133A,133Bのいずれかを排気管132に対する接続位置に移動させることのできる流体圧シリンダなどの駆動機構で構成される。図示例では、2つのトラップ要素133A,133Bを切替手段133a,133bによって交互に排気管132に対して接続できるように構成されている。一方のトラップ要素133Aが排気管132に接続されているとき、他方のトラップ要素133Bは、水などの洗浄液が内部に流されることなどにより洗浄され、再生される。排気トラップ133は、上記のように、排気管132に或るトラップ要素を接続している間に他のトラップ要素を再生させることによって、連続的に使用することができるように構成される。トラップ要素133A、133Bは、たとえば、内部に複数のバッフル板を配置したバッフル型トラップである。
【0037】
図2は、補助トラップ134の詳細な内部構造を示す断面図である。補助トラップ134は、排気経路を構成する配管内において経路方向に向けて複数のフィン134Fb,134Fcを所定の間隔をもって順次に配置してなるものである。これらの複数のフィンを配置することによって、配管内における排気ガスの経路長、すなわち排気ガスの流路の長さは配管の長さよりも大幅に増大する。この経路長は、配管の長さの1.5倍〜4倍程度であることが好ましく、特に2倍〜3倍程度であることが望ましい。この補助トラップ134においては、上記配管を構成するハウジング134Aに導入口134X及び導出口134Yが設けられ、この導入口134Xから導出口134Yに向けて排気経路が構成されている。この排気経路は、上流側経路部132A、曲折部132B及び下流側経路部132Cにより構成されている。上流側経路部132Aと、下流側経路部132Cとは、曲折部132Bを介してその経路方向が略180度異なるものとなっている。また、上流側経路部132Aと、下流側経路部132Cとは隔壁134Dを介して隣接するように構成されている。
【0038】
上流側経路部132Aには、曲折部132Bから上流側に向けて伸びる上流側支持部134Bが配置されている。この上流側支持部134Bには、配管の延長方向に向けて複数のフィン134Fbが順次に固定されている。また、下流側経路部132Cには、曲折部132Bから下流側に向けて伸びる下流側支持部134Cが配置されている。この下流側支持部134Cには、配管の延長方向に向けて複数のフィン134Fcが順次に固定されている。フィンに捕捉される反応生成物は下流より上流側においてより多く堆積するため、フィン134Fb,134Fcは、全体として、排気経路の上流側部分における配置密度よりも下流側部分における配置密度の方が高くなる傾向を有するように配置されるのが好ましい。このようにすれば、全てのフィンにおいてほぼ均一なトラップ量が確保され、トラップ効率が上がると共に、メンテナンス周期を延ばすことも可能となる。ただし、全体に均等な密度でフィンが配置されていても構わない。
【0039】
なお、上記構造においては、隣接するフィンによって閉鎖されずにそれぞれ配管の延長方向に開口した開口断面同士が相互に延長方向に見て重ならない(換言すれば、或るフィンによって閉鎖されずに開口した開口断面全体を隣接するフィンに向けて延長方向に投影した場合に、その開口断面の投影像が隣接するフィンによって閉鎖される閉鎖断面範囲に全て含まれる)ように構成されていることが好ましい。これにより、配管内の排気ガスの一部がフィンによって妨げられずに配管の延長方向に直線的に通り抜けるといったことがなくなるため、排気トラップにおける捕集効率の向上効果をさらに高めることが可能になり、また、補助トラップ内における排気ガスの滞留を防止することもできる。
【0040】
上流側支持部134B及び下流側支持部134Cは、共に曲折部132Bに設けられた外壁部134Eに接続固定されている。外壁部134Eは、ハウジング134Aとともに排気経路の外郭を構成するものであり、ハウジング134Aに対して着脱可能に構成されている。外壁部134Eをハウジング134Aから取り外すと、上流側支持部134B及び下流側支持部134Cをフィン134Fb,134Fcと共にハウジング134A内から取り出すことができるように構成されている。これによって、補助トラップ134のフィン134Fb,134Fcの清掃や交換をきわめて容易に行うことができる。
【0041】
ここで、補助トラップ134のハウジング134Aは、上流側又は下流側に何らかの排気配管が接続される場合には、これらの排気配管と実質的にほぼ同様の断面寸法を有することが好ましい。また、図1に示すように、補助トラップが排気トラップに対して直接に接続され、補助トラップの下流側に排気配管138が接続されている場合には、当該下流側の排気配管138と実質的にほぼ同様の断面寸法を有するものであることが好ましい。例えば、上記排気配管が呼び径50Aの円管であれば、補助トラップ134の上流側経路部132Aと下流側経路部132Cが共に直径約60mmの円形断面を有していたり、或いは、約60mm×60mmの正方形断面を有したりしていることを意味する。すなわち、外観上は排気配管そのものがそのまま接続されているだけであるように構成される。いずれにしても、本実施形態の補助トラップ134は、排気トラップ133の下流側に接続された排気配管の延長方向の一部範囲(好ましくは排気トラップ133の直下部分)に構成される。
【0042】
また、排気配管の外側に一体に設けられたフランジなどの排気配管の外部接続部分、或いは、配管に対して接続された接続金具、排気弁、その他の排気配管の外部接続部品などの各種の配管付属部分が設けられている場合には、補助トラップ134の上記排気経路断面はこれらの配管付属部分の外形に対して実質的に同等の大きさを有していてもよい。例えば、図2において、導入口134Xや導出口134Yに形成されたフランジ部の外径は、これらに接続される排気配管が呼び径50Aの円管であるとき、75mmが一般的な寸法であるが、このとき、補助トラップ134の排気経路断面(上流側経路部132A及び下流側経路部132Cに相当する配管部分の断面)は、直径75mmの円形断面を有していたり、75mm×75mmの正方形断面を有していたりすることを意味する。
【0043】
上記のように、補助トラップ134が設けられる配管部分(ハウジング134Aのうち上流側経路部132A及び下流側経路部132Cが構成される部分)の断面寸法は、上流側若しくは下流側に接続される排気配管の断面構造と略同様の寸法から、当該排気配管の配管付属部分の外形とほぼ同一の寸法までの範囲内に設定されていることが好ましい。なお、本願思想の補助トラップは、下流側配管のコンダクタンスを低下させることにより、排気トラップ効率を高めるためのものである。したがって、補助トラップが設けられる配管部分の断面寸法が上流側若しくは下流側に接続される排気配管の断面寸法以下のものであってもよいのは当然のことである。
【0044】
この実施形態では、補助トラップ134のハウジング134A(すなわち補助トラップ134が構成された配管部分)は、図示のように排気系の上流側部分と、下流側部分との間に接続されるように別体に構成されている。ただし、上記のように補助トラップに専用のハウジングを設けるのではなく、一体に構成された排気配管の内部に、当該排気配管の延長方向の一部範囲において部分的にフィンを配列することにより補助トラップを構成しても構わない。
【0045】
図3は、上記の補助トラップ134の代わりに用いることのできる別の補助トラップ134′の構造を示す断面図である。この補助トラップ134′は、導入口134X′及び導出口134Y′を有するハウジング134A′の内部に排気経路が構成されている。この排気経路においては、ハウジング134A′の内面から張り出した複数のフィン134B′が排気経路の経路方向に向けて順次に配置されている。ハウジング134A′は、排気管132の一部を構成するように管状に構成され、導入口134X′及び導出口134Y′を排気管132に接続できるように構成されている。なお、この補助トラップ134′は、図示例では直管状に構成されている。ただし、設置場所に応じて、曲折形状としたり、湾曲形状としたりしても構わない。
【0046】
本実施形態において、TiCl、NH、Nを処理ガスとして上記反応処理室121に供給する場合においては、反応処理室121内において
2TiCl+2NH+N → 2TiN+6HCl+Cl+N
の反応が生じ、さらにこれによって生じたHClとNHとにより、
HCl+NH → NHCl
となり、これが固化して反応処理室内、排気管、トラップ等に堆積する。
【0047】
次に、上記の実施形態において、上記の補助トラップ134を用いた実施例1,2と、補助トラップ134を接続せず、排気トラップ133のみを用いた比較例1,2とについて、それぞれ上記反応処理室121の内部においてNHClを昇華させ、このNHClの捕集効果を確認した。なお、反応処理室には500SCCMのNを処理ガス供給部から導入すると共に、反応ガス導入手段131は使用しなかった。その結果を表1に示す。ここで、「フィン配置:疎」には、経路長1140mm、コンダクタンス13350L/minの補助トラップを用いた実施例1の結果を示し、「フィン配置:密」には、経路長1210mm、コンダクタンス6100L/min、フィンの数を上記のものより4枚増やした補助トラップを用いた実施例2の結果を示す。ここで、経路長とは、図2において矢印で示される排気ガスの流れの流路長を言う。また、「補助トラップなし」には、補助トラップを用いない比較例1の結果を示す。さらに、「オリフィス板設置」には、排気トラップの出口にオリフィス板を入れることにより、排気トラップの下流側のコンダクタンスを上記の「フィン配置:密」の場合と同等にした比較例2の結果を示す。また、表1における”コンダクタンス”とは、反応処理室からドライポンプ入口までの間のトータルコンダクタンスであり、この際圧力調整弁は全開としている。
【0048】
【表1】
Figure 2004358407
【0049】
この表1に示すように、実施例1及び実施例2では、補助トラップ134を設けることによって、比較例1に較べて排気トラップ133の捕集効率が大幅に増大していることがわかる。また、補助トラップ134自体においても高い捕集効率が得られるため、全体としては、従来よりもきわめて高い捕集効率が得られる。
【0050】
この理由としては、補助トラップ134が排気トラップ133の下流側の排気経路のコンダクタンスを低下させ、これによって排気トラップ133の内部における排気ガスの実質的な滞留時間が長くなること、下流側の排気経路のコンダクタンスが低くなることによって排気トラップ133内で乱流が発生し排気ガスが攪拌されることなどが考えられる。
【0051】
排気トラップ133の出口にオリフィス板などを配置した比較例2の場合においては、排気トラップ133の捕集効率が若干向上しているが、本実施形態のような大幅な捕集効率の向上は見られない。この原因は定かではないが、実施例のように、配管内における排気ガスの経路長を増大させた構造、或いは、下流側の排気経路のある程度の範囲に亘って配置されたフィン構造とは異なり、局所的にコンダクタンスを低下させるものであるため、排気トラップ133内に乱流などが生じにくい可能性がある。また、この場合において、比較例2のオリフィス板は局所的にコンダクタンスを低下させるものであることから、排気管の目詰まりを生ずる恐れが高く、排気系のメンテナンスサイクルが短くなる。さらに、排気トラップ133で捕集されなかった堆積物を局所的に設置されたオリフィス板によって捕集することはきわめて困難である。
【0052】
本実施形態では、上記のように、排気トラップ133の下流側に、別体の補助トラップ134を接続している。この補助トラップ134は、排気ガスの経路長を増大させる内部構造を有し、これにより排気トラップ133の下流側の排気経路のコンダクタンスを低下させるため、排気トラップ133のトラップ要素133A,133Bの内部における排気ガスの実質的な滞留時間を増大させるとともに排気ガスの攪拌作用を増大させる。また、補助トラップ134はそれ自身でも捕集機能を有するため、全体としてきわめて高いトラップ効果を得ることができる。
【0053】
このように補助トラップ134を設けることによる排気トラップ133の捕集効率の向上は、排気トラップ133の下流側の比較的近い位置に補助トラップ134が構成されている場合に顕著に現れる。本実施形態の場合、排気トラップ133の出口に、直接に補助トラップ134の入口が接続されている。一般的には、排気トラップ133の出口(正確には、排気トラップ133のトラップ要素133A,133Bの下流側端部位置)と補助トラップ134の入口(正確には、補助トラップ134の最も上流側に配置されたフィンの位置)との間の距離(配管に沿った距離)は、0〜50cmの範囲内であることが好ましく、特に、0〜30cmの範囲内であることが望ましい。当該距離が離れるに従って、補助トラップ134による排気トラップ133の捕集効率の向上効果が低下する。また、上記距離が長くなると、排気トラップ133と補助トラップ134との間の配管部分が長くなるため、当該配管部分の内面への堆積物の付着量が増大することになり、メンテナンス作業も煩雑になる。
【0054】
また、補助トラップは、経路方向に向けて順次に配置された複数のフィンを有しているため、配管内の経路長が増大するとともに経路断面が減少することにより配管内のコンダクタンスが低下している。これによって比較的広い経路範囲内において穏やかにコンダクタンスを低下させることができるため、目詰まりを起こしにくく、コンダクタンスの安定性を高めることができる。また、その構造上コンダクタンスの調整が容易であり、しかも、それ自身による捕集効果も充分に望めるものとなっている。
【0055】
さらに、この補助トラップ134,134′は、排気管の内部にフィンを配置するだけの簡単な構造とすることができるため、通常の排気管とあまり異ならないサイズに構成することが可能であり、或いは、実質的に同等若しくはそれ以下の大きさで構成することが可能であり、コンパクトに構成できる。特に、図2に示す補助トラップ134では、排気経路のうち上流側経路部132Aと下流側経路部132Cとが曲折部132Bを介して略180度曲折した構造を有している。このため、経路長を充分に確保しつつ、全体をコンパクトに構成できる。さらに、捕集効率の高いトラップをコンパクトに作ることは一般的に困難であるため、この補助トラップは、排気配管の径が比較的小さい、呼び径50A、100A、150A等が使われる半導体製造装置用排気系に、好適に用いることができる。
【0056】
本実施形態では、補助トラップ134と排気装置137との間に圧力制御弁135を配置してある。これにより、補助トラップ134の内圧を制御することができ、圧力制御弁135を排気トラップ133と補助トラップ134の間に配置する場合に較べて補助トラップ134の内圧を高めることができるため、排気トラップ133の捕集効率及び補助トラップ134の捕集効率を向上させることができるとともに、圧力制御弁135内の堆積物の付着量を低減できる。
【0057】
本実施形態の排気系のトラップ構造においては、配管内における排気ガスの経路長を増大させることによりコンダクタンスを低下させ、これによって排気トラップの捕集効率を向上させている。このとき、補助トラップの複数のフィンの形状や寸法、複数のフィンの配列間隔、フィンの設置数などのフィン構造を変更することによって、排気トラップの下流側のコンダクタンスの低下量を調整することができ、これによって、排気トラップにおける捕集効率を調整することができる。たとえば、反応処理装置の処理条件に応じて、補助トラップにおけるフィン構造を調整することによって排気トラップの捕集効率を最適化し、これによって排気系における堆積物の出流れ率を低減することが可能になる。
【0058】
上記のような方法を採用することによって、元々接続されていた排気トラップを変更することなく、その下流側配管内に補助トラップを構成する複数のフィンを配置することで、排気トラップの捕集効率を向上させ、その結果、補助トラップをも含めた全体の捕集効率を著しく高めることができる。この場合、補助トラップは排気経路を構成する配管の延長方向の一部範囲において設ければよいので、排気系の大型化や複雑化を招く恐れがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施形態の排気系のトラップ構造を有する反応処理装置の全体構成を示す概略構成図。
【図2】実施形態の補助トラップの内部構造を示す概略断面図。
【図3】異なる補助トラップの内部構造を示す概略断面図。
【符号の説明】
100…反応処理装置、110…処理ガス供給部、120…反応処理部、130…排気部、131…反応ガス導入手段、132…排気管、133…排気トラップ、134…補助トラップ、132A…上流側経路部、132B…曲折部、132C…下流側経路部132C、134B…上流側支持部、134C…下流側支持部、134Fb,134Fc…フィン、135…圧力制御弁、137…排気装置

Claims (9)

  1. 減圧下におけるガス化合物の反応に基づく各種処理により発生する排気ガスを排出する排気経路にて構成され、前記排気ガス中の反応生成物を捕捉するための排気トラップを含む排気系のトラップ構造において、
    前記排気トラップの下流側に前記排気経路の一部を構成する下流側配管を接続し、
    前記下流側配管の内部に前記排気ガスの経路長を増大させる内部構造を有することを特徴とする排気系のトラップ構造。
  2. 前記内部構造として、前記下流側配管の内部に、その延長方向に向けて複数のフィンを順次に配置してなる補助トラップを構成したことを特徴とする請求項1に記載の排気系のトラップ構造。
  3. 前記補助トラップの下流側に圧力調整弁を介して排気装置が接続されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の排気系のトラップ構造。
  4. 前記複数のフィンを内蔵した前記下流側配管は、その上流側若しくは下流側に接続される排気配管若しくはその配管付属部分と略同一の配管断面寸法を有することを特徴とする請求項2に記載の排気系のトラップ構造。
  5. 前記下流側配管には曲折部が設けられ、該曲折部若しくはその前後部分が外部に開閉可能に構成され、前記曲折部若しくはその前後部分から前記下流側配管の内部に前記複数のフィンが出し入れ可能に構成されていることを特徴とする請求項2又は4に記載の排気系のトラップ構造。
  6. 減圧下におけるガス化合物の反応に基づく各種処理により発生する排気ガスを排出する排気経路に設けられる補助トラップにおいて、
    前記排気経路を構成する配管内に、その延長方向に向けて順次に配置された複数のフィンを備え、
    前記延長方向を略180度変える曲折部を有し、該曲折部の上流側及び下流側にそれぞれ前記フィンを備えていることを特徴とする補助トラップ。
  7. 前記曲折部から前記配管内を上流側に伸びる上流側支持部と、前記曲折部から前記配管内を下流側に伸びる下流側支持部とを有し、前記上流側支持部及び前記下流側支持部には前記延長方向に向けてそれぞれ複数の前記フィンが取り付けられ、前記上流側支持部及び前記下流側支持部は前記フィンと共に前記曲折部から外部へ取り出し可能に構成されていることを特徴とする請求項6に記載の補助トラップ。
  8. 減圧下におけるガス化合物の反応に基づく各種処理により発生する排気ガスを排出する排気経路の途中に、前記排気ガス中の反応生成物を捕捉するための排気トラップを配置してなる排気系における排気トラップの捕集効率を高める方法において、
    前記排気トラップの下流側に接続された下流側配管内に前記排気ガスの経路長を増大させる内部構造を設けることにより前記下流側配管のコンダクタンスを低下させ、これにより、前記排気トラップの捕集効率を高めることを特徴とする排気系における排気トラップの捕集効率を高める方法。
  9. 前記内部構造として、前記下流側配管の内部にその延長方向に向けて複数のフィンを順次に配置した態様にて補助トラップを構成することを特徴とする請求項8に記載の排気トラップの捕集効率を高める方法。
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