JP3871202B2 - 半導体製造装置及びトラップ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、反応室の排気ガスから生成物を分離除去するようにした半導体製装置及びトラップ装置に係り、特に生成物を分離除去するトラップ装置を改善したものに関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体製造装置は、反応室で反応ガス雰囲気の減圧下でウェーハをCVD処理する等して半導体素子を製造している。反応室から排出される排気ガス中にはCVD処理で消費されなかった残余の排ガス、反応によって生成された反応生成物あるいは反応副生成物(反応生成物等という)が含まれている。そこで反応生成物等がそのまま排気ガスと共に排出されない様に、排気ガスからガストラップ装置により反応生成物等を分離し、除去している。
【0003】
図5は、従来のガストラップ装置を具備したバッチ式の半導体製造装置を示す。ウェーハ4の表面に膜を成膜する場合、反応ガスがガス供給管5から反応室1に供給され、ヒータ2による加熱によりボート3に積載されたウェーハ4表面に膜が堆積される。
【0004】
しかし、成膜と同時に反応生成物等が生成される。反応生成物等は低温部に析出し、排気系統に支障をきたしやすい。このため、排気系を構成する上流側バルブ7及び上流側バルブ7前後のガス排気管6は配管ヒータ9により加熱され、且つ保温され、反応生成物等の析出を防止している。
【0005】
上流側バルブ7を通過した高温排気ガスはガストラップ装置8に入り、このガストラップ装置8により反応生成物等が分離除去され、温度も低下され、ポンプ11により排出される。
【0006】
ところで、従来のガストラップ装置8は、図6に示す様に、形状がまっすぐで、内側パイプ13と外側パイプ14とからなる同軸の2重管構造となっている。内側パイプ13の内径は接続されるガス排気管6の内径と等しく、外側パイプ14の内径は内側パイプ13よりも一回り大きくなっている。内側パイプ13と外側パイプ14との隙間に水冷ジャケット15が形成され、この水冷ジャケット15には給水チューブ23と排水チューブ24とが取り付けられる。
【0007】
また、内側パイプ13の内部にスパイラルチューブ16が溶接により平行に取り付けられている。スパイラルチューブ16の一端は、前述した給水チューブ23と接続され、他端は水冷ジャケット15と連通している。給水チューブ23から供給された冷却水は、スパイラルチューブ16を通過した後、水冷ジャケット15を通って排水チューブ24から排出されるようになっている。スパイラルチューブ16は、内径の制約された内側パイプ13内に平行に設けられているので、内側パイプ13の内径との隙間が小さくなっている。
【0008】
ガストラップ装置8を構成する内側パイプ13及び外側パイプ14の両端にはフランジ25を設ける。このフランジ25をガス排気管6のフランジに接続して、図示しない着脱可能なクランプにより固定する。クランプの締着、解除により、ガストラップ装置8は、ガス排気管6に対して着脱することができる様になっている。
【0009】
上述した従来のガストラップ装置8においては、給水チューブ23から冷却水が水冷パイプ16に送られ、冷却水はスパイラルチューブ16を通り、内側パイプ13の排ガス通過部が冷却される。冷却水は水冷ジャケット15に入り、内側パイプ13を冷却した後、排水チューブ24から給水源に還流される。
【0010】
高温排気ガスは排ガス通過部にあるスパイラルチューブ16において冷却され、旦つ内側パイプ13により冷却される。すると、反応生成物等がスパイラルチューブ16表面、及び内側パイプ13内面に析出し、高温排気ガスから反応生成物等が除去され、且つ排気ガスの温度も降下された後、排出される。
【0011】
ガストラップ装置8の使用により、反応生成物等が徐々に蓄積していき、排ガス通過部は反応生成物等により詰まってくる。ガストラップ装置8の反応生成物等による詰りを防止するため、上流側バルブ7及び下流側バルブ10を閉にし、ガストラップ装置9を取り外し、反応生成物等を洗浄等により取り除いている。このようなメンテナンス作業は定期的に行われている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の半導体製造装置には次のような問題があった。(1)ガストラップ装置は、形状がまっすぐで、且つスパイラルチューブと内側パイプの内径との隙間が小さいため、スパイラルチューブの上流側で反応生成物等が析出しやすく、詰まりやすい。したがって、メンテナンスの周期が短くなり、半導体製造装置の稼働率が低下していた。
【0013】
(2)スパイラルチューブは、ガストラップ装置を構成するパイプに両端が溶接されているため、仕様変更等があった場合、本来ならばスパイラルチューブを交換するだけでよいのに、ガストラップ装置ごと変更しなければならなかった。
【0014】
なお、特開平9−202972号公報、特開平9−225230号公報には、半導体製造装置のガストラップ装置が記載されており、ここでのガストラップ装置はカートリッジが交換可能になっている。しかし、カートリッジを排気管に接続したままの状態で交換可能とするために、ガス排気配管をL形に曲げて、その部分にガストラップ装置を接続しなくてはならない。このためガストラップ装置の配管接続をすっきりできないという問題があった。
【0015】
本発明の課題は、上述した従来技術の問題点を解消して、トラップ装置に対して排気管を曲げ接続しなくても、カートリッジが交換できるようにした半導体製造装置及びトラップ装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明は、反応室から排気管を通して排気される排気ガスに含まれる生成物を、前記排気管に接続したトラップ装置で分離除去する半導体製造装置において、前記トラップ装置は、前記トラップ装置内を流れる前記排気ガスを冷却するカートリッジを有し、前記トラップ装置を前記排気管に直線的に接続し、前記トラップ装置の排気管との直線的な接続方向に対して斜めから前記カートリッジを前記トラップ装置に着脱自在に挿入したことを特徴とする半導体製造装置である。
【0017】
トラップ装置を前後の排気管に対し直線的に接続する一方で、カートリッジを斜めからトラップ装置に着脱自在に挿入できるように構成すると、トラップ装置に対して排気管を曲げなくても、トラップ装置を排気管に接続したままの状態でカートリッジが交換できるようになる。その結果、カートリッジ型トラップ装置の配管接続をすっきりさせることができる。
【0018】
上記発明において、前記トラップ装置は、前記排気管に接続するトラップ接続管を有し、このトラップ接続管に、前記排気ガスの流れによどみを形成する曲がり部があることが好ましい。トラップ接続管に曲がり部があり、この曲がり部で排気ガスの流れがよどむと、排気ガス中の生成物が堆積しやすくなる。したがって、トラップ装置のメンテナンス周期を長くすることが可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照しつつ本発明の実施の形態を説明する。図1は縦型バッチ式半導体製造装置の概略構成図、図2はトラップ装置の断面図、図3はトラップ装置の反応副生成物捕集状況の説明図、図4はトラップ装置を具備する半導体製造装置の側面図である。
【0020】
反応室1は有天筒状の縦型容器で構成される。反応室1の外周にヒータ2が設けられ、反応室1の内部にはボート3が装入引出し可能になっている。ボート3にウェーハ4が多段に装填されている。反応室1の下部にガス供給管5が接続され、ガス供給管5から反応ガスが反応室1の内部に供給される様になっている。
【0021】
反応室1の下部にガス排気管6が接続され、ガス排気管6の下流側であって反応室1との接続部近傍に上流側バルブ7が設けられる。上流側バルブ7の下流側のガス排気管6に、ガストラップ装置26が接続されている。ガストラップ装置26の下流側に下流側のガス排気管6が接続されている。この下流側ガス排気管6に下流側バルブ10が設けられ、この下流側バルブ10の下流側にポンプ11が設けられている。上流側のガス排気管6及び上流側バルブ7は配管ヒータ9により囲繞して、通過する排気ガスを加熱、保温し、反応生成物等の析出を防止している。
【0022】
ガストラップ装置26は、反応室1からガス排気管6を通して排気される排気ガスに含まれる反応生成物等を分離して除去する。このトラップ装置26は、分離除去機能を発揮するトラップ部20と、トラップ部20をトラップ装置26の上流側のガス排気管6に接続するためのトラップ上流側接続管36、及びトラップ装置26の下流側のガス排気管6に接続するためのトラップ下流側接続管38とから主に構成される。
【0023】
トラップ装置26のトラップ部20には、装置26内を流れる排気ガスを冷却するカートリッジ18が備えられる。カートリッジ18は、媒体導入チューブ33と媒体排出チューブ32とが設けられ、これらによって冷却媒体、例えば冷却水をカートリッジ18に供給しつつ排出するようになっている。また、ガストラップ装置26は、装置26自体を冷却する冷媒ジャケット27を有する。冷媒ジャケット27には媒体導入管34と媒体排出管35とが設けられ、これらによって冷却媒体、例えば冷却水を冷媒ジャケット27に供給しつつ排出するようになっている。
【0024】
トラップ装置26は、トラップ装置をガス排気管6の途中に接続するためのトラップ上流側接続管36及びトラップ下流側接続管38を備える。これらのトラップ上流側接続管36及びトラップ下流側接続管38は、トラップ部20の両側に同一直線軸22上に設けられ、トラップ装置26をガス排気管6に直線的に接続している。
【0025】
トラップ装置26のガス排気管6との直線的な接続方向に対して、トラップ部20は、トラップ上流側接続管36及びトラップ下流側接続管38に斜めに取り付けてある。したがって両接続管36、38に対し、カートリッジ18も斜めからトラップ装置26に着脱自在に挿入されている。カートリッジ18を着脱するときは、媒体導入チューブ33及び媒体排出チューブ32も一体になって着脱される。
【0026】
トラップ上流側接続管36及びトラップ下流側接続管36は、そのトラップ部20への接続部分が折り曲げられて曲がり部36a、38aをそれぞれ有する。この曲り部36a、38aのうち、トラップ上流側接続管36の曲り部36aが、後述するようにトラップ装置26内の排気ガスの流れによどみを形成するようになっている。
【0027】
上述したように、トラップ装置26を前後のガス排気管6に対し同一直線軸22上に接続し、且つカートリッジ18に傾斜を持たせたので、トラップ装置26に対してガス排気管6をL型等に曲げて接続しなくても、ガス排気管6にトラップ装置26を接続したままの状態でカートリッジ18を交換できるようになる。したがって、カートリッジ型トラップ装置であっても、ガス排気管に対して一直線上に接続された非カートリッジ型の直状トラップ装置と同様に、トラップ装置26を前後のガス排気管6に対して同一直線軸22上に接続することができる。また、トラップ上流側接続管36に曲がり部36aがあり、この曲がり部36aで排気ガスの流れがよどむので、ここに排気ガス中の生成物が堆積しやすくなる。したがって、詰まり難く、トラップ装置のメンテナンス周期を長くすることが可能となる。
【0028】
以下、図2を用いてガストラップ装置26について詳述する。なお、トラップ装置26の取付け姿勢は図示の向きに限定されないが、便宜上、図に示す向きで取り付けられているものとして説明する。
【0029】
ガストラップ装置26は、前述したようにトラップ部20と、ガス排気管6に対して同一直線軸22上に接続される両接続管36、38とから構成される。トラップ部20は両接続管36、38に対して所定の角度、例えば45°の角度をもって傾斜接続される。トラップ部20を両接続管36、38に対して傾斜接続することで、接続状態でトラップ部20に挿入したカートリッジ18を着脱できるようにしてある。
【0030】
トラップ部20は、外筒29と、外筒29内に同軸的に配設された内筒28とからなる二重筒で構成される。内筒28の内径は、両接続管36、38の内径よりも大きく設定してある。斜めに配設された二重筒の上部開口及び下部開口は、それぞれ中央にカートリッジ挿入孔42を開けた上部蓋48、及びトラップ下流側接続管挿入孔44を開けた下部蓋37で覆われている。上部蓋48のカートリッジ挿入孔42の外側には、カートリッジ装着用のフランジ43が溶接される。
【0031】
斜めに配設されるトラップ部20を構成する外筒29及び内筒28の2重周壁の下側中央にトラップ上流側接続管接続用孔45、46が設けられ、この接続用孔45、46にトラップ上流側接続管36が連結される。トラップ上流側接続管36の連結端は、内筒28内に突出させず、内筒28の内周壁と面一になるように連結する。
【0032】
また、トラップ部20の下部を塞ぐ下部蓋37のトラップ下流側接続管挿入孔44から、トラップ下流側接続管38がトラップ部20の内筒28内に深く挿入される。挿入されるトラップ下流側接続管38の内筒28内への挿入位置は、トラップ部20の周壁に連結されたトラップ上流側接続管36の曲がり部36aの軸心近くに達するようにする。
【0033】
トラップ上流側接続管36をトラップ部20に連結するにあたって、トラップ上流側接続管36の連結部を、直線軸22に対して45°上方に折り曲げ、その曲がり部36aをトラップ部20に連結している。また、トラップ下流側接続管38をトラップ部20の底部から挿入するにあたって、トラップ下流側接続管38の挿入部を、直線軸22に対して45°上方に折り曲げ、その曲がり部38aをトラップ部20の下部蓋37から挿入している。
【0034】
トラップ部20には冷媒ジャケット27が設けられる。冷媒ジャケット27は、トラップ部20の外筒29の周壁下方に設けた給媒導入管34から外筒29と内筒28との空間に冷却水を供給し、外筒29の周壁上方に設けた媒体排出管35から冷却水を排出するように構成されている。
【0035】
また、傾斜したトラップ部20内には、カートリッジ18が着脱自在に傾斜して挿入されている。カートリッジ18は、カートリッジ取付け蓋40と、取付け蓋に設けた媒体導入チューブ33及び媒体排出チューブ32と、取付け蓋40にスパイラルチューブ30を支持するコ字形のフレーム31とから構成され、媒体導入チューブ33から冷却媒体、例えば冷却水を供給してスパイラルチューブ30に流して媒体排出チューブ32から排出するようになっている。
【0036】
カートリッジ18は、具体的には、トラップ部20の上部蓋48に設けたフランジ43にクランプ44によって接合されて、上部蓋48のカートリッジ挿入孔42を塞ぐカートリッジ取付け蓋40が設けらる。このカートリッジ取付け蓋40には、媒体導入チューブ33及び媒体排出チューブ32が挿通固定されている。カートリッジ取付け蓋40の裏側に出ている媒体導入チューブ33及び媒体排出チューブ32には、SUS製のスパイラルチューブ30が連結されている。スパイラルチューブ30は、カートリッジ取付け蓋40の裏面に対して垂直方向に延設され、その長さはトラップ部20の長さより若干短く、トラップ部20内に納まるようになっている。また、カートリッジ取付け蓋40の裏面にSUS板を折り曲げて形成した略U字形フレーム31の両端を固定し、このU字形フレーム31内にスパイラルチューブ30を納めて固定する。これによりスパイラルチューブ30を全長に亘って保護している。
【0037】
前述したスパイラルチューブ30、カートリッジ取付け蓋40、フレーム31は、各々溶接によって接合してあり、一体型のカートリッジ18を形成している。図2中のクランプ44を取り外すと、カートリッジ18はガストラップ装置26と別に独立して取り外すこと事が可能となる。
【0038】
上述したカートリッジ18は、そのスパイラルチューブ30が、トラップ部20の取付け蓋40を通してカートリッジ挿入孔42より内筒28の中心軸に沿って挿入される。スパイラルチューブ30の先端部がトラップ下流側接続管38の曲がり部38a内に入り込むように装着される。フレーム31を含めたスパイラルチューブ30の外径は、トラップ下流側接続管38の曲がり部38aの内径よりも若干小さくしてある。トラップ部20のフランジ43にカートリッジ18の上部蓋40を合わせて、両者をクランプ44で締め付ける。
【0039】
傾斜したトラップ部20の両側に連結するトラップ上流側接続管36及びトラップ下流側接続管38を同一直線軸上に維持するために、トラップ上流側接続管36及びトラップ下流側接続管38の先端を所定の角度、例えば45°上方に折曲して曲がり部36a及び38aを設けている。この曲がり部36aがトラップ部20のトラップ上流側接続管接続用孔45、46に連結され、曲がり部38aがトラップ下流側接続管挿入孔44内に挿入される。トラップ上流側接続管36及びトラップ下流側接続管38はガス排気管6と同径である
【0040】
トラップ上流側接続管36の上流側端部にフランジ47が設けられ、またトラップ下流側接続管38の下流側端部にフランジ47が設けられる。フランジ47の上流側及び下流側を各々を図示しないクランプで、接続しようとするガス排気管6の端部フランジに固定することにより、ガストラップ装置26が着脱し得るようになっている。
【0041】
次に上述したような構成の作用について説明する。ヒータ2により反応室1が加熱され、反応室1にガス供給管5から反応ガスが供給される。例えば窒化ケイ素の成膜の場合、反応ガスとしては2塩化ケイ化水素(SiH2Cl2)及びアンモニア(NH3)の混合ガスが用いられ、加熱により下記の反応が起り、窒化ケイ素がウェーハ4表面に堆積される。
3SiH2Cl2+4NH3→Si3N4+6HCl+6H2
【0042】
窒化ケイ素の生成と同時に塩化水素が生成され、塩化水素は下記の副反応によりアンモニアと結合して反応副生成物としての塩化アンモニウム(NH4Cl)が生成される。
NH3+HCl→NH4Cl
【0043】
反応室1はガス排気管6を通してポンプ11により排気されており、塩化アンモニウム等の反応生成物等を含有する高温排気ガスが反応室1外に排出される。
【0044】
上流側バルブ7の前後は配管ヒータ9により加熱され、所定の温度に保温されているため、高温排気ガスから塩化アンモニウムが析出することはなく高温排気ガスが、ガストラップ装置26内部に導入される。
【0045】
図3に示すように、ガストラップ装置26内部においては、媒体導入チューブ33を通して冷却水がスパイラルチューブ30に供給され、スパイラルチューブ30が冷却され、媒体排出チューブ32により図示しない給水源に還流される。又、冷却水は媒体導入管34を通して冷媒ジャケット27に入り、例えば冷却水により内筒28が冷却され、冷却水は媒体排出管35により図示しない給水源に還流される。
【0046】
反応室1から排出される排気ガスは、ガス排気管6を通ってガストラップ装置26に入る。排気ガスは、トラップ上流側接続管36からガストラップ装置26に入りこみ、トラップ上流側接続管36曲がり部36aに沿って上方に曲げられる。したがって、この曲がり部36aにガス流のよどみが形成される。曲げられた排気ガスはトラップ部20の中央に位置するカートリッジ18及びトラップ下流側接続管38aの曲がり部38aにぶつかる。ぶつかった後、内筒28内を上昇し内筒28の内部空間を満たした後、トラップ下流側接続管38aの曲がり部38aの開口に回り込み、トラップ下流側接続管38の曲がり部38aとスパイラルチューブ30との隙間から、トラップ下流側接続管38に入り、ガス排気管6に出ていく。
【0047】
内筒28内の排ガス通過部において高温排気ガスがスパイラルチューブ30により冷却され、且つ内筒28の内周面により高温排気ガスが冷却される。したがって、高温排気ガス中の塩化アンモニウムが析出され、塩化アンモニウムの結晶片50〜53がトラップ装置の所定の部位に堆積する。所定の部位としては、トラップ上流側接続管36の曲がり部36aの上下部、曲がり部36aの開口に臨んだ対向位置にあるトラップ下流側接続管38の曲がり部38aの先端部、及びフレーム31の中間部である。最も多く堆積する箇所は、図示するように、排気ガスのよどみが形成されるトラップ上流側接続管36の曲がり部36aの下部、次に多く堆積する箇所は、排気ガスが衝突するトラップ下流側接続管38の曲がり部38aの先端部である。
【0048】
なお、反応生成物等の大半は、トラップ上流側接続管36側に蓄積してしまうので、トラップ下流側接続管38aの曲がり部38a入口での堆積は殆どなく、したがって、曲がり部38aの内径と、挿入されるスパイラルチューブ30との隙間は狭くても支障は生じない。
【0049】
実施の形態によれば、両接続管36、38の同一直線軸22に対してスパイラルチューブ30を有するトラップ部20を斜めに傾けて、排気ガスの流れがスパイラルチューブ30と直交するようにしている。したがって、トラップ部20を接続管6に直線状に接続して、排気ガスの流れがスパイラルチューブと平行するようにしたために、トラップ部内筒28の内径を接続管6の内径と同径にするという制約を受ける場合と比べて、そのような制約が無くなるので、スパイラルチューブ30の挿入されるトラップ部内筒28の内径を接続管36、38の内径よりも大きくでき、トラップ部での冷却表面積を増大できる。したがって、スパイラルチューブ30と内筒28の内径との隙間が大きくできるので、図7に示すように、スパイラルチューブ17の手前のガス流入口で反応副生成物55が大量に析出することがなくなる。
【0050】
また、トラップ上流側接続管36に曲がり部36aを設け、かつこのトラップ上流側接続管36と同一直線軸上にするためにトラップ下流側接続管38にも曲がり部38aを設けたことにより、塩化アンモニウムの堆積部50〜53を、トラップ上流側接続管36の曲がり部36a、トラップ下流側接続管38の上部、フレーム31に各々分散して堆積させることができる。したがって、反応副生成物の捕集効率を上げながら、図7のように流入口に集中して堆積して詰まるのを抑制することができる。
【0051】
トラップ上流側排気管36及びトラップ下流側排気管37の同一直線軸22に対する曲がり部36a及び38aの曲げ角度、及びトラップ部20の傾きは、排気流路、メンテナンス、本装置の取付部周辺のスペース、ガス排気管6を直線的に配管することを考慮すると、30°〜60°の範囲でもよいが、特に図示例の45°が好ましい。
【0052】
このように、上接続用配管36に曲げ部があるため、排ガスの流れによどみができ、塩化アンモニウムがトラップ上流側接続管36内の曲がり部に堆積しても、排ガス通過部が詰り難く、大量の前記塩化アンモニウムを分離し、除去することができる。したがってガストラップ装置26のメンテナンス周期が長くなり、メンテナンスの手間及びコストが軽減される。また、排気ガス中の塩化アンモニウムがガストラップ装置26により略完全に除去されるので、ガストラップ装置26よりも下流側のメンテナンス頻度は著しく低減される。
【0053】
また、ガストラップ装置26に所定量の塩化アンモニウムが堆積された場合、上流側バルブ7及び下流側バルブ10を閉とし、ガストラップ装置26を取り外して、洗浄等により塩化アンモニウムを除去する。この除去に際して、ガストラップ装置26の内側はスパイラルチューブ30がカートリッジ式となっており構造が簡単であるため、カートリッジ式となっていないものと比べて、メンテナンス作業は容易である。したがって、半導体製造装置の稼働率が向上し、生産性が高められる。
【0054】
また、ガストラップ装置を構成する冷媒ジャケットと、スパイラルチューブとを分割し独立させ、スパイラルチューブをカートリッジ型にして着脱自在としたので、装置ガス種等の変更があった場合、及びスパイラルチューブ自体のメンテナンスか必要な場合に、トラップ装置をガス排気管と接続したままの状態で、カートリッジのみを交換、変更することで容易に対応が可能となる。
【0055】
また、ガス排気管と接続するトラップ装置のトラップ上流側接続管及びトラップ下流側接続管を同一直線軸上に設けたので、図4に示すように、トラップ装置を排気管と配管接続する際に、図8に示す従来例と同じく、ガス排気管を直線的に配管できる。したがって、カートリッジ型トラップ装置の取付部周辺のスペースの占有率を、曲線的に配管するものと比べて低減できる。
【0056】
なお、本発明の半導体製造装置は、上述の実施形態におけるガストラップ装置に限定されるものではなく、枚葉式の半導体製造装置にも適用が可能である。また、排気ガス中の反応副生成物が塩化アンモニウム以外の、低温で結晶化又は液状化する排気ガスにも適用できる。また、冷却媒体として水以外の冷媒を使用し得ることは勿論である。
【発明の効果】
本発明によれば、トラップ装置に排気管を曲げて接続しなくても、カートリッジを交換することができる。したがって、カートリッジ交換型のトラップ装置であっても、取付スペースを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す半導体製造装置の概略断面図である。
【図2】実施の形態におけるガストラップ装置の断面図である。
【図3】実施の形態におけるガストラップ装置内の副生成物堆積図である。
【図4】実施の形態における半導体製造装置のガス排気管の配管図である。
【図5】従来例の半導体製造装置の概略断面図である。
【図6】従来例におけるガストラップ装置の断面図である。
【図7】従来例におけるガストラップ装置内の副生成物堆積図である。
【図8】
従来例における半導体製造装置のガス排気管の配管図である。
【符号の説明】
1 反応室
6 ガス排気管
26 ガストラップ装置
18 カートリッジ
22 同一直線軸
Claims (2)
- 反応室から排気管を通して排気される排気ガスに含まれる生成物を、前記排気管に接続したトラップ装置で分離除去する半導体製造装置において、
前記トラップ装置は、
該トラップ装置の上流側のガス排気管に接続するための上流側接続管と、
前記上流側接続管と同一直線軸上に設けられ前記トラップ装置の下流側のガス排気管に接続するための下流側接続管と、
前記上流側接続管と前記下流側接続管との間に前記同一直線軸上に対して斜めになるよう設けられたトラップ部と、
前記トラップ部内に着脱自在に設けられ前記トラップ装置内を流れる前記排気ガスを冷却するカートリッジと、
から構成され、
前記トラップ装置を前記上流側接続管と前記下流側接続管とにより前記排気管に直線的に接続した
ことを特徴とする半導体製造装置。 - 反応室から排気管を通して排気される排気ガスに含まれる生成物を分離除去するトラップ装置であって、
前記トラップ装置の上流側のガス排気管に接続するための上流側接続管と、
前記上流側接続管と同一直線軸上に設けられ前記トラップ装置の下流側のガス排気管に接続するための下流側接続管と、
前記上流側接続管と前記下流側接続管との間に前記同一直線軸上に対して斜めになるよう設けられたトラップ部と、
前記トラップ部内に着脱自在に設けられ前記トラップ装置内を流れる前記排気ガスを冷却するカートリッジと
から構成される
ことを特徴とするトラップ装置。
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