JP4772294B2 - 排気捕集装置及びガス反応装置 - Google Patents

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本発明は排気捕集装置及びガス反応装置に関する。
一般に、半導体製造装置として、基板上に薄膜を成膜したり、基板をエッチングしたりするための種々のガス反応装置が用いられている。これらのガス反応装置は、通常、ガス供給部と、このガス供給部からガスが供給される密閉されたガス反応室と、このガス反応室に接続された排気経路と、この排気経路に接続された真空ポンプなどの排気装置とを備えている。
しかしながら、このようなガス反応装置においては、ガス反応室から排出された排ガス中から反応副生成物が析出し、排気経路や排気装置内に堆積して、排気径路の閉塞や排気装置の故障を招くという問題点がある。そこで、排気経路途中に排気捕集装置を配置して、排ガス中の反応副生成物を捕集することが行われている(例えば、以下の特許文献1及び2参照)。
上記の排気捕集装置の一例として、図5に示すように、ケーシング11に、ガス導入口12、ガス導出口13、冷媒導入口14及び冷媒導出口15を設けた排気捕集装置10が挙げられる。この排気捕集装置10においては、上記のガス導入口12からガス導出口13まで伸びる排気通路10aを備えた排気捕集部10Aと、上記の冷媒導入口14から冷媒導出口15まで伸びる冷媒通路10bを備えた冷却部10Bとが構成されている。ここで、図5(a)は排気捕集部10Aの断面を示す縦断面図、図5(b)は装置全体の横断面図、図5(c)は冷却部10Bの断面を示す縦断面図である。
排気補修部10Aの排気通路10aは、ケーシング11の内部に配置された1又は複数の通路壁16によって蛇行状に構成される。また、冷却部10Bの冷媒通路10bもまた、ケーシング11の内部に配置された1又は複数の通路壁17によって蛇行状に構成される。さらに、排気通路10aと冷媒通路10bは、ケーシング11内に配置された仕切壁19によって仕切られている。
ガス導入口12は図示しないガス反応室に接続され、ガス導出口13は図示しない排気装置(真空ポンプ)に接続される。また、冷媒導入口14及び冷媒導出口15は図示しない冷媒供給装置に接続される。そして、ガス導入口12から排気捕集部10A内に導入された排ガスは、排気通路10aを通過する間に、冷媒が流通する冷却部10Bによって仕切壁19を介して冷却されるので、排ガス中から反応副生成物が析出し、排気通路10a及び通路壁16の内面に堆積する。
特開平7−193008号公報 特開平10−266958号公報
しかしながら、前述の排気捕集装置10においては、ガス導入口12から導入された排ガスが排気通路10a内にて急激に冷却されるため、ガス導入口12の近傍の入り口付近において反応副生成物が大量に付着し、排気通路10aのコンダクタンスが低下して、上流に配置されたガス反応室の減圧状態を維持できなくなったり、排気通路10aの入り口付近に閉塞が生じたりし、それによって排気捕集装置10のメンテナンス頻度が増大するといった問題点がある。
また、上記の問題を回避するには冷却部10Bによる冷却度合を弱め、排気通路10aの温度を高くする必要があるが、この排気通路10aの温度を高くすると、反応副生成物を充分に捕集することができず、下流側に配置された排気装置や除害装置内にて反応副生成物が析出し、排気装置や除害装置のメンテナンス周期を短くしたり、故障を招いたりするという問題点がある。
さらに、上記の排気捕集装置10では、排気捕集部10Aと冷却部10Bとが併設され、排気通路10aを長く構成してあるために重量が大きくなり、排気捕集部10Aの内部の清掃を行う際の排気捕集装置10の取り外し作業や取り付け作業が困難になるなど、メンテナンス作業に多大の労力がかかるという問題点もある。
そこで、本発明は上記問題点を解決するものであり、その目的は、排気捕集部内の排気通路に沿った析出物の堆積分布を制御することのできる排気捕集装置の構成を提供することにある。また、他の目的は、排気捕集部のメンテナンス作業を容易に行うことのできる排気捕集装置の構成を提供することにある。
斯かる実情に鑑み、本発明の排気捕集装置は、ガスの排気経路途中に配置され、該排気経路を通過する排ガスからの析出物を捕集する排気捕集装置であって、第1のケーシング、ガス導入口及びガス導出口を有し、前記第1のケーシングの内部に排ガスを通過させる排気通路が構成された排気捕集部と、該排気捕集部の温度を調整するための、第2のケーシングを有する温度調整部とを設け、前記排気捕集部の前記第1のケーシングと前記温度調整部の前記第2のケーシングの対向部分の間に、前記排気通路の延長方向に沿って熱伝導率が変化する熱伝導構造が構成され、前記熱伝導構造は、前記対向部分に沿って延在して若しくは分散して配置された、前記第1のケーシングと前記第2のケーシングの双方に接触した1の若しくは複数の熱伝導部材によって構成されるとともに、前記熱伝導部材の構成材質又は前記対向部分の間に介在する前記熱伝導部材の面積率の変化により熱伝導率を変化させたものであり、前記排気捕集部と前記温度調整部は、前記第1のケーシングと前記第2のケーシングにより前記熱伝導部材を挟んだ状態で密着固定されることを特徴とする。
この発明によれば、排気捕集部と温度調整部との間に、排気通路の延長方向に沿って熱伝導率が変化する熱伝導構造を設けたことにより、排気通路の延長方向に沿って排気捕集部と温度調整部との間の熱伝導量を変えることができるため、排気捕集部における排気通路に沿った温度分布を熱伝導構造によって調整することが可能になることから、排気通路に沿った反応副生成物などの析出物の堆積量を制御することができる。例えば、その付着量を排気通路に沿って均一化したり、部分的な閉塞状態を低減したりすることが可能になる。
本発明において、前記排気捕集部と前記温度調整部とが着脱可能に構成されていることが好ましい。これによれば、排気捕集部と温度調整部とが着脱可能に構成されていることにより、排気捕集部のみを取り外して清掃を行ったり、排気捕集部と温度調整部とを分離して上記の熱伝導構造のメンテナンスや調整などを行ったりすることが可能になる。
本発明において、前記熱伝導構造が分離可能に構成されていることが好ましい。これによれば、熱伝導構造が分離可能に構成されていることにより、ガス供給条件やガス反応条件などによって変化する排ガス成分に応じて、熱伝導構造を変更したり、熱伝導構造のメンテナンスを行ったりすることが可能になる。特に、排気捕集部と温度調整部とが着脱可能に構成されていれば、当該熱伝導構造を分離することがさらに容易になる。
本発明において、前記温度調整部は前記排気捕集部を冷却するように構成され、前記熱伝導構造は前記排気通路の入口から出口に向けて徐々に熱伝導率が高くなるように構成されていることが好ましい。これによれば、排気捕集部に対する温度調整部の冷却作用が排気通路の入口から出口に向けて徐々に大きくなることにより、排ガスの冷却によって生ずる析出物を、排気通路の全体に亘ってより均一に堆積させることが可能になるので、排気通路の部分的な閉塞を防止し、排気捕集部のメンテナンスサイクルを伸ばすことができる。
本発明において、前記熱伝導構造は、前記対向部分に沿って延在して配置されるシート部材によって構成されることが好ましい。シート部材によって構成することにより、熱伝導構造を簡単に構成することができるとともに、熱伝導率の調整も容易になる。ここで、前記排気通路に沿って順に熱伝導率の異なる複数の前記シート部材が配置されることが好ましい。これによれば、排気通路に沿って熱伝導率の異なる複数のシート部材を配置することによって、排気通路に沿って熱伝導率が変更された熱伝導構造を簡単な構造で実現できる。また、前記熱伝導部材は複数の孔を有するシート部材であり、前記排気通路に沿って前記孔の大きさ若しくは形成密度が変化することが好ましい。
本発明において、前記熱伝導構造は前記対向部分に沿って分散して配置された複数の前記熱伝導部材で構成され、前記排気通路に沿って前記熱伝導部材の断面積若しくは配置密度が変化することが好ましい。
本発明のガス反応装置は、ガス供給部と、前記ガス供給部若しくは前記ガス供給部から供給されるガスを反応させるガス反応室と、該ガス反応室の排気経路と、該排気経路途中に配置される請求項1乃至5のいずれか一項に記載の排気捕集装置とを具備することを特徴とする。このようなガス反応装置としては、ガス反応室内に配置された基板の表面に成膜を行うガス成膜装置、基板の表面をエッチングするガスエッチング装置などの、半導体製造プロセスにおいて用いられる各種の半導体製造装置に用いられる。
本発明によれば、排気捕集装置において、排気捕集部内の排気通路に沿った析出物の堆積分布を制御することができる。また、排気捕集部のメンテナンス作業を容易に行うことが可能になる。
以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。図1(a)は本実施形態に係る排気捕集装置20の横断面図、図1(b)は熱伝導構造28の横断面図、図2(a)は排気捕集装置20の排気捕集部20Aの構造を示す縦断面図、図2(b)は排気捕集部20Aの横断面図(図2(a)のB−B線に沿った断面を示す断面図)、図3(a)は排気捕集装置20の温度調整部20Bの構造を示す縦断面図、図3(b)は温度調整部20Bの横断面図(図3(a)のB−B線に沿った断面を示す断面図)である。
排気捕集装置20は、排気捕集部20Aと、温度調整部20Bとが相互に分離可能に構成されている。排気捕集部20Aは、ケーシング21Aと、ガス導入口22と、ガス導出口23とを有し、ケーシング21Aの内部に排気通路20aを備えている。この排気通路20aは、1又は複数の通路壁26によってケーシング21Aの内部において蛇行状に構成されている。通路壁26はケーシング21Aに対して熱的に一体に構成されるように接続されている。より具体的には、通路壁26は温度調整部20B側にあるケーシング21Aの側面部分と一体に構成され、ケーシング21Aの内部空間を横断して、その先端部が温度調整部20Bとは反対側にあるケーシング21Aの側面部分に内側から嵌合している。
また、排気捕集部20Aの内部には、上記ケーシング21Aの温度調整部20B側からその反対側まで貫通する接続孔26′が上記排気通路20aを横断するように設けられている。この実施形態では、図2(a)に示すように、複数の接続孔26′が排気捕集部20Aの排気通路20aに沿った平面上に分散して形成されている。
一方、温度調整部20Bは、ケーシング21Bと、冷媒などの温度調整媒体を導入する温度調整媒体導入口24と、温度調整媒体を導出する温度調整媒体導出口25とを有し、ケーシング21Bの内部に温度調整媒体通路20bを備えている。ここで、温度調整媒体導入口24は排気捕集部20Aのガス導出口23側に配置され、温度調整媒体導出口25は排気捕集部20Aのガス導入口22側に配置されている。温度調整媒体通路20bは、1又は複数の通路壁27によってケーシング21Bの内部において蛇行状に構成されている。
また、温度調整部20Bの内部には、上記ケーシング21Bの排気捕集部20A側からその反対側まで貫通する接続孔27′が上記温度調整媒体通路20bを横断するように設けられている。この実施形態では、図3(a)に示すように、複数の接続孔27′が温度調整部20Bの温度調整媒体通路20bに沿った平面上に分散して形成されている。これらの接続孔27′は、上記排気捕集部20Aの接続孔26′と連通するように、相互に対応する位置に形成されている。
上記排気捕集部20Aと温度調整部20Bとの間には熱伝導構造28が構成されている。この熱伝導構造28は、図1(b)に示すように、排気捕集部20Aのガス導入口22側からガス導出口23側に向けて配列された複数の熱伝導シート28A,28B,28C,28D,28Eで構成されている。これらの熱伝導シート28A〜28Eは、相互に異なる熱伝導率を有する素材で構成されている。より具体的には、ガス導入口22側に配置された熱伝導シート28Aは最も熱伝導率が低く、熱伝導シート28Bは熱伝導シート28Aよりも熱伝導率が高く、熱伝導シート28Cは熱伝導シート28Bよりも熱伝導率が高いというように、複数の熱伝導シートはガス導出口23側に向けて順に熱伝導率が高くなるように構成されている。ここで、熱伝導率の比較的低い熱伝導シートとしては、綿、石綿、空気封入袋構造を有するもの、合成樹脂、ガラス繊維、セラミックスなどが挙げられ、熱伝導率の比較的高い熱伝導シートしては、CuやAlなどの金属などが挙げられる。
排気捕集部20Aと温度調整部20Bは、上記接続孔26′及び27′に、ボルトとナットや固定ネジなどで構成される周知の接続具29を挿通することによって、上記熱伝導構造28を挟んだ状態で相互に密着固定される。
上記温度調整部20Bには、水やクーラントなどの液体、或いは、ガスなどが温度調整媒体として上記温度調整媒体導入口24から導入され、温度調整媒体通路20bを流通した後に温度調整媒体導出口25から導出されるようになっている。これにより、温度調整部20Bは上記熱伝導構造28を介して排気捕集部20Aを加熱若しくは冷却する。通常は、温度調整部20Bの温度調整媒体通路20bに冷媒を流通させることにより、熱伝導構造28を解して排気捕集部20Bを冷却するように構成される。
上記のように構成された本実施形態においては、熱伝導構造28が排気通路20aに沿って異なる熱伝導率を有することにより、排気捕集部20Aと温度調整部20Bとの間の熱伝導量が排気通路20aに沿って異なるため、これによって排気捕集部20A内において、排気通路20aに沿った温度勾配を形成することができる。実際には、排気通路20a内の温度勾配は温度調整部20B及び熱伝導構造28のみで決定されるだけでなく、ガス導入口22からガス導入口23へと流れる排ガスの温度によっても影響を受ける場合が多いが、この排ガスの温度による影響をも勘案して上記温度調整部20Bの温度と熱伝導構造28の熱伝導率変化の態様とを予め設定しておくことによって、排気通路20bに沿った理想的な温度勾配(温度分布)を形成できる。
上記の温度勾配を適切に形成することにより、排気通路20a内に析出する析出物(例えば反応副生成物)の堆積量を排気通路20aに沿って従来よりも平坦化することができる。理想的には、排気通路20aに沿って析出物の堆積量がほぼ均一になるように構成することが好ましい。
例えば、温度調整部20Bによって排気捕集部20Aを冷却することによって析出物を排気通路20a内にて捕集する場合、上流側(ガス導入口22側)に配置される熱伝導シートの熱伝導率が低いことによって排気通路20aの上流側部分を相対的に高温とし、下流側(ガス導出口23側)に配置される熱伝導シートの熱伝導率が高いことによって排気通路20aの下流側部分を相対的に低温とすることができる。これによって、排気通路20aの上流側部分における析出物の堆積量を従来よりも低減させ、かつ、排気通路20aの下流側部分における析出物の堆積量を従来よりも増大させることができるため、全体としては排気通路20aに沿った析出物の堆積量の分布を平坦化することができる。
実際には、排気通路20aに沿った析出物の堆積量の分布は、ガス反応室へのガス供給条件(ガス種、ガス流量、ガス分圧など)やガス反応室の反応条件(温度、圧力など)によって変化するため、排気通路20aに沿った析出物の堆積状況を見ながら上記の熱伝導構造28の構成を変化させることによって最適化することが好ましい。
なお、熱伝導構造28としては、上記のように熱伝導シート28A〜28Eを排気通路20aに沿って配列させる構造の他に、複数の孔を設けた単一の熱伝導シートで構成し、その孔の大きさや形成密度を排気通路20aに沿って変化させてもよい。また、熱伝導構造28を、排気捕集部20Aと温度調整部20Bとの間に分散配置された複数の熱伝導体(熱伝導柱)で構成し、この熱伝導体の個々の断面積や配置密度を排気通路20aに沿って変化させるようにしても構わない。
図4は、本実施形態の排気捕集装置20を備えたガス反応装置の構成例を示す概略構成図である。このガス反応装置には、ガス供給部1と、ガス反応室2と、排気捕集装置3及び20と、排気装置4とが設けられている。ガス供給部1は、液体原料(例えば、Pb、Zr、Tiなどの金属を含む有機化合物(有機金属)が液体である場合にはそれ自体、若しくは、それを有機溶媒などの溶媒で希釈したもの、或いは、有機化合物が固体である場合には有機溶媒などの溶媒で溶解させたものなど)を収容する原料容器1A、1B、1Cと、有機溶媒などの溶媒を収容する溶媒容器1Dとが設けられている。
これらの原料容器1A〜1C及び溶媒容器1Dには、N、He、Arなどの不活性ガスその他の加圧ガスを供給する加圧管1ax,1bx,1cx,1dxが導入され、また、液体原料や溶媒を導出するための導出管1ay,1by,1cy,1dyが導出されている。導出管1ay〜1dyはそれぞれ流量コントローラ1az,1bz,1cz,1dzを介して合流管1pに接続されている。この合流管1pは気化器1Eに接続されている。
上記の加圧管1ax〜1dxに加圧ガスを供給すると、各原料容器1A〜1Dから液体原料又は溶媒が導出管1ay〜1dyに押し出され、流量コントローラ1az〜1dzにて流量が調整されて合流管1p内に供給される。合流管1pにはN、He、Arなどの不活性ガスその他のキャリアガスが供給されており、これらのキャリアガスと上記液体原料或いは溶媒が気液混合状態となって気化器1Eに供給される。気化器1Eでは、加熱された気化室内に液体原料が噴霧されることにより、この気化室内にて液体原料が気化されて原料ガスが生成される。原料ガスは原料ガス供給管1qを介してガス反応室2へと送られる。
また、ガス供給部1には、上記原料ガス供給管1qとは別にガス反応室2に接続された反応ガス供給管1rと、上記原料ガス供給管1qに対してガス反応室2の手前で合流するキャリアガス供給管1sとが設けられている。この反応ガス供給管1rにより、上記原料ガス供給管1qで供給される原料ガスと反応して所定の反応を生ずべき反応ガス(O、NH、Clなど)が供給される。
ガス反応室2は、加熱ヒータなどの加熱手段や、放電部などの放電手段のようなエネルギー供与手段を備えた気密チャンバ内に、ガス導入部(例えばシャワーヘッドのような多数のガス導入孔を備えた部分)2aと、このガス導入部2aに対向配置されたサセプタ2bとが配置されている。サセプタ2bには半導体基板などで構成される基板Wが載置される。この実施形態では、ガス導入部2aから導入された原料ガスと反応ガスは、気密チャンバ内において上記のエネルギー供与手段によって供与されたエネルギーを得て適宜に反応し、基板Wの表面上に所定の薄膜が成膜される。
気密チャンバには排気管2pが接続され、この排気管2pは排気捕集装置3に接続されている。排気捕集装置3は排気管3pに接続され、この排気管3pは真空ポンプなどで構成される排気装置4に接続されている。また、上記原料ガス供給管1qは、ガス反応室2に導入される手前でバイパス管2qに接続されており、このバイパス管2qは、上記の排気捕集装置20のガス導入口22に接続されている。排気捕集装置20のガス導出口23は、バイパス管20qを介して上記排気管3pに接続されている。
ガス反応室2は、排気装置4によって上記排気管2p、排気捕集装置3及び排気管3pを介して減圧され、所定の圧力に保持される。ガス反応室2の内部で上記の反応が生ずると、その排ガスは、途中で排気捕集装置3にて反応副生成物が捕集された後に、排気装置4へ排出される。ここで、上記ガス供給部1から原料ガス供給管1qにより供給される原料ガスは、当初そのガス組成が安定するまで、及び、ガス反応室2の準備が完了するまで、或いは、ガス反応室2における反応が終了した後において、バイパス管2q、排気捕集装置20及びバイパス管20qを経て排気装置4に排出される。このときにバイパスに流れるガスは、ガス反応室2を経由しない原料ガスそのものであるので、そのまま下流側に流すと排気装置4にて大量の析出物が堆積し、排気ポンプ等の破損などを引き起こすことになりかねない。そこで、上記排気捕集装置20を用いることによって排気装置4に流す前に析出物を確実に捕集しておく。
本実施形態において、排気捕集装置20では、上述のように排気捕集部20Aが温度調整部20Bに対して分離可能に構成されているので、排気捕集装置20から排気捕集部20Aを取り外した状態で、排気捕集部20Aの内部を清掃することができる。排気捕集部20Aは、ガス導入口22及びガス導出口23を前後のバイパス管2q及び20qから取り外すとともに、接続具29を解放することによって温度調整部20Bから分離することができる。その際、分離された排気捕集部20Aは排気捕集装置20全体よりも重量的にもかなり軽くなり、しかも、温度調整部20Bについては冷媒等の温度調整媒体を抜き取る必要もないので、従来構造に較べて作業がきわめて容易になる。
このとき、本実施形態では、未反応の原料ガスのみが排気捕集部20Aの内部を流通するので、排気通路20aの内面に付着した析出物を回収して、再利用することも可能になる。例えば、排気捕集部20Aの内部に適宜の薬剤を流して析出物を薬剤中に溶解させた後、この薬剤から原料ガスの原料となる物質を回収することができる。特に、本実施形態で用いる有機金属化合物は通常きわめて高価であるため、このような原料物質の回収は非常に有効である。
上記実施形態では、本発明に係る排気捕集装置20を原料ガスの排気経路(バイパスライン)に接続した例を示したが、本発明に係る排気捕集装置20は、上記の排気捕集装置3のように、上記ガス反応室2に接続された排気経路の途中において反応副生成物を捕集するための上記排気捕集装置として用いてもよい。
尚、本発明の排気捕集装置及びガス反応装置は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、上記実施形態の排気捕集装置20では、排気捕集部20Aと、温度調整部20Bとが側面同士を重ね合わせるようにして併設されているが、排気捕集部20Aの周りを温度調整部20Bが取り囲むように構成されていてもよく、逆に、温度調整部20Bの周りを排気捕集部20Aが取り囲むように構成されていてもよいなど、熱伝導構造を介して排気捕集部20Aと温度調整部20Bとが熱的に接触した構造を有するものであれば、如何なる構造であっても構わない。
また、上記のガス反応装置は、基板上に薄膜を形成するための成膜装置である場合の例として説明したが、このような成膜装置以外のドライエッチング装置などの他の半導体製造用及びLCD製造用等のガス反応装置に対しても同様に本発明を適用することができる。
本発明に係る排気捕集装置の実施形態の横断面図(a)及び熱伝導構造の詳細横断面図(b)。 同実施形態の排気捕集部の縦断面図(a)及び横断面図(b)。 同実施形態の温度調整部の縦断面図(a)及び横断面図(b)。 同実施形態のガス反応装置の全体構成を示す概略構成図。 従来の排気捕集装置の一例を示す排気捕集部の縦断面図(a)、横断面図(b)及び冷却部の縦断面図(c)。
1…ガス供給部、2…ガス反応室、3…排気捕集装置、4…排気装置、20…排気捕集装置、20A…排気捕集部、21A…ケーシング、22…ガス導入口、23…ガス導出口、24…温度調整媒体導入口、25…温度調整媒体導出口、26、27…通路壁、26′、27′…接続孔、28…熱伝導構造、28A〜28E…熱伝導シート、29…接続具

Claims (7)

  1. ガスの排気経路途中に配置され、該排気経路を通過する排ガスからの析出物を捕集する排気捕集装置であって、
    第1のケーシング、ガス導入口及びガス導出口を有し、前記第1のケーシングの内部に排ガスを通過させる排気通路が構成された排気捕集部と、該排気捕集部の温度を調整するための、第2のケーシングを有する温度調整部とを設け、
    前記排気捕集部の前記第1のケーシングと前記温度調整部の前記第2のケーシングの対向部分の間に、前記排気通路の延長方向に沿って熱伝導率が変化する熱伝導構造が構成され、
    前記熱伝導構造は、前記対向部分に沿って延在して若しくは分散して配置された、前記第1のケーシングと前記第2のケーシングの双方に接触した1の若しくは複数の熱伝導部材によって構成されるとともに、前記熱伝導部材の構成材質又は前記対向部分の間に介在する前記熱伝導部材の面積率の変化により熱伝導率を変化させたものであり、
    前記排気捕集部と前記温度調整部は、前記第1のケーシングと前記第2のケーシングにより前記熱伝導部材を挟んだ状態で密着固定されることを特徴とする排気捕集装置。
  2. 前記熱伝導部材は前記対向部分に沿って延在して配置されるシート部材であり、前記熱伝導構造は、前記排気通路に沿って順に配置された、異なる熱伝導率を有する複数の前記シート部材で構成されることを特徴とする請求項1に記載の排気捕集装置。
  3. 前記熱伝導部材は前記対向部分に沿って延在して配置され複数の孔を有するシート部材であり、前記排気通路に沿って前記孔の大きさ若しくは形成密度が変化することを特徴とする請求項1に記載の排気捕集装置。
  4. 前記熱伝導構造は前記対向部分に沿って分散して配置された複数の前記熱伝導部材で構成され、前記排気通路に沿って前記熱伝導部材の断面積若しくは配置密度が変化することを特徴とする請求項1に記載の排気捕集装置。
  5. 前記排気捕集部と前記温度調整部とが着脱可能に構成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の排気捕集装置。
  6. 前記熱伝導構造が分離可能に構成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の排気捕集装置。
  7. ガス供給部と、該ガス供給部から供給されるガスを反応させるガス反応室と、前記ガス供給部若しくは前記ガス反応室の排気経路と、該排気経路途中に配置される請求項1乃至6のいずれか一項に記載の排気捕集装置とを具備することを特徴とするガス反応装置。
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