JP3540064B2 - ドライ真空ポンプ前段用のトラップ - Google Patents

ドライ真空ポンプ前段用のトラップ Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は真空排気ラインにおけるドライ真空ポンプの前段に設置されるトラップに関するものであり、更に詳しくは排気ガス中の未反応ガスをドライ真空ポンプに至る前の段階で加熱し反応させて、生成する固形分を補集するためのトラップに関するものである。
【0002】
【従来の技術及びその問題点】
半導体製造プロセスのうち、CVD(化学的気相蒸着)法による成膜装置の排気ラインや、得られた薄膜に配線パターンを形成させるエッチング装置の排気ラインにおける低真空領域の真空ポンプとして、圧縮室に油を使用しないドライ真空ポンプが採用されている。ドライ真空ポンプは油を持たないことから排気ガスの圧縮熱で高温(例えば100〜300℃)になるので、通常の油回転真空ポンプではポンプ内部で凝縮していたガス、例えば減圧CVD法によってSi34 (窒化シリコン)膜を形成させる場合に副生するNH4 Cl(塩化アンモニウム)ガスや、Cl(塩素)を含有するエッチングガスによってAl(アルミニウム)膜を反応性イオンエッチングする場合に副生するAlCl3 (塩化アルミニウム)ガスなど、常温・常圧またはその近辺で固化する性質を持つガスを気体状態のままで排出することができるという特性を有している。
【0003】
しかし一方、低温CVD法によってWF6 (6フッ化タングステン)ガスとSiH4 (シラン)ガスとを原料として反応させ基板上にW(タングステン)膜を形成させる場合には、排気ガス中に含まれる未反応ガスが高温のドライ真空ポンプによって加熱されて反応が生起し、生成する固形分がドライ真空ポンプ内に凝着堆積してドライ真空ポンプを短期間で運転不能に至らしめることが多い。すなわち、WF6 とSiH4 とが反応し、固形分として主としてW、およびSiが一部生成し、ガス分として熱に安定なHF(フッ化水素)ガスおよびSiF4 (4フッ化シリコン)ガスが生成する。HFガス、SiH4 ガスは他の排気ガスと共に排出されるが、Wは一部のSiと共にドライ真空ポンプの内面に析出し、あたかもWで鍍金したような状態で凝着するのである。
【0004】
一般に、CVD法による成膜では反応ガスの利用効率が数%程度と低く、上記の場合も原料ガスの大半が未反応ガスとして排出され、ドライ真空ポンプに吸引されて反応し同ポンプ内に詰まりを生ずる。この詰まりを発生させないように、従来は排気ガスに大量の不活性ガスを流し込み、ドライ真空ポンプを極力冷却することによって対処しているが、ドライ真空ポンプはその構造上、冷却には限度があり、詰まりを発生させないようにすることは実質的に不可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする問題点】
本発明は上述の問題に鑑みてなされ、ドライ真空ポンプによって加熱され反応して固形分を生じ、ドライ真空ポンプを運転不能に至らしめる未反応ガスをドライ真空ポンプの前段において処理し、ドライ真空ポンプへ送り込まないトラップを提供することを目的とする。
【0006】
【問題点を解決するための手段】
以上の目的は、ドライ真空ポンプの前段に設置され、ハウジング内に排気ガスの流路を形成して前記排気ガス中の未反応ガスを凝着させるための複数の凝着板が単独で、または前記ハウジングと共に、加熱可能に取り付けられており、導入される前記未反応ガスが加熱されて反応し、生成する固形分が前記凝着板、または前記凝着板と前記ハウジングの内壁とに凝着して補集されるドライ真空ポンプ前段用のトラップにおいて前記ハウジングに設けられたガス導入口からガス導出口に至る間において、前記ハウジング内のガス導入口側端面板、前記凝着板、およびガス導出口側端面板の間隔が漸減傾向に設定され、かつ前記凝縮板に形成される流路部分の開口面積が漸減傾向に設定されて、前記流路の抵抗が傾向的に漸増されていることを特徴とするドライ真空ポンプ前段用のトラップ、によって達成される。
【0007】
【作用】
トラップ内に導入される未反応ガスは加熱されている凝着板、または凝着板とハウジング内壁とに接触することにより化学反応を生起し、生成する固形分は凝着板、または凝着板とハウジング内壁に凝着して補集されるがハウジングに設けられたガス導入口からガス導出口に至る間において、ハウジング内のガス導入口側端面板、凝着板、およびガス導出口側端面板の間隔が漸減傾向に設定され、かつ凝着板に形成される流路部分の開口面積が漸減傾向に設定されて、排気ガス流路の抵抗が傾向的に漸増されているので未反応ガスは渦流を発生し流れを乱され、各凝着板、ハウジングの内壁等への衝突頻度を高め反応性生物を付着させながらガス導出口の方へ流れるすなわち、未反応ガスの分圧が高いガス導入口側から、反応によって固形分を凝着させて分圧が低くなるガス導出口側までの内部空間において、固形分が比較的偏りなく凝着して成長し凝着物として補集される
【0008】
【実施例】
以下、本発明の実施例によるドライ真空ポンプ前段用のトラップについて、図面を参照して説明する。
【0009】
図1は低温CVD(化学的気相蒸着)法によってWF6 ガスとSiH4 ガスとを反応させ基板上にW膜を形成させる真空装置の排気ラインにおいて、ドライ真空ポンプの前段に設置されるトラップ10の縦断面図であり、図2は図1における[2]−[2]線方向の断面図である。すなわち、トラップ10は有底円筒状のハウジング11の底面に近い側壁部にガス導入口12が設けられ、上方の開口部にはガス導出口14を設けた端面板13が気密に取り付けられている。ハウジング11内において、底面に固定した中空のセンターシャフト15にそれぞれ所定の個数のスペーサ16を挿入、介在させて9枚の凝着板171 、172 、173 、174 、175 、176 、および277 、278 、279 がガス導入口12側から順に取り付け組み立てられており、センターシャフト15の頂部に螺着したナット19によって緊締されている。そして、センターシャフト15の中空部には底面側からセンターシャフト15のほぼ全長にわたって、電熱ヒータ21が挿入されており、センターシャフト15、スペーサ16および各凝着板17、27を所定の温度例えば300℃に加熱し得るようになっている。また、図3は凝着板171 、172 、…、278 、279 の組み立ての斜視図である。
【0010】
図2、図3を参照し、凝着板171 は円板から半月形状のガスの流路部分181 を切り欠いた形状とされ、凝着板172 、173 、…、176 も同様である。上方の円板形状の3枚の凝板277 、278 、279 はそれぞれにあけた同一面積の円形の穴を流路部分287 、288 、289 としている。そして、各凝着板の流路部分181 、182 、183 、184 、185 、186 および287 、288 、289 はセンターシャフト15を中心にして交互に反対側に配置されている。
【0011】
更にはハウジング11の底面から上方の端面板13までの間において、ハウジング11の底面(本願請求項におけるガス導入口側端面板に相当)と凝着板171 との間にはスペーサ16が約11個分の間隔、凝着板171 と凝着板172 との間はスペーサ16が8個分の間隔、凝着板172 と凝着板173 との間は3個分、凝着板173 から凝着板277 までの間はそれぞれ2個分、凝着板277 から凝着板279 までの間はそれぞれ1個分、凝着板279 と端面板13との間は約2個分の間隔とされている。すなわち、それらの間隔はガス導入口12からガス導出口14へ向かって漸減傾向に取り付けられている。
【0012】
また、図2を参照して、凝着板171 の流路部分181 における半径方向の最大長さa1 、および凝着板172 、173 、…、176 の流路部分182 、183 、…、186 について同様に規定されるa2 、a3 、…、a6 に関し、
a1 >a2 >a3 =a4 =a5 =a6
の関係を持たせて、流路部分181 、182 、…、186 の開口面積は漸減傾向に設定されており、更には、凝着板277 、278 、279 における円形穴の流路部分287 、288 、289 の開口面積は更に大幅に減少されている。すなわち、このようにして、ガス導入口12側ではガスの流れを比較的安定させると共に、ガス導出口14側においては渦流を発生させ乱流を生じ易くさせており、未反応ガスが加熱され反応して凝着し、その分圧が低下するにつれて凝着板17、27へ衝突する確率が大となるようにされている。そして、ガス導出口14側において未反応ガスが凝着板27の間を素通りすることを防いでいる。
【0013】
なお、請求項1における「流路の抵抗が傾向的に漸増されている」とは、上述したように、凝着板277 、278 、279 の間はスペーサ16が1個分の等間隔とし、その上の凝板279 と端面板13との間はスペーサ16が約2個分の間隔と増大させていること、また各流路部分18の開口面積についても等面積の箇所を設けていることなど、部分的には流路の抵抗を同等とし、また減少させている箇所もあるが、ガス導入口12からガス導出口14に至る間において全体的には流路の抵抗が漸増されていることを意味する。
【0014】
実施例のドライ真空ポンプ前段用のトラップ10は以上のように構成されるが、次にその作用を説明する。
【0015】
低温CVD法によって基板上にW膜を形成させる真空装置からの排気ガスはドライ真空ポンプへ至るまでの排気ラインの途中において、図1を参照し、ガス導入口12からその内径より十分に大きい内径のトラップ10内へ導入されて減速され、ガス導入口12に最も近い位置にある高温の凝着板171 、スペーサ16に衝突し、熱交換して加熱される。排気ガス中に含まれる未反応のWF6 ガスとSiH4 ガスとは加熱されることによって反応し、生成するWは一部生成するSiを含んで凝着板171 、スペーサ16の表面に析出し、あたかもWを鍍金したように凝着する。一方、反応によって生成するHFガス、SiF4 ガスは熱に安定であり、そのままトラップ10内を上昇する。
【0016】
続いて、各凝着板17へ衝突し熱交換して反応を生じながらガスは矢印で示すようにトラップ10内を蛇行して上昇するが、この間、各凝着板17の間隔、および半月形状の各流路部分18の開口面積が狭められていることにより、ガスは渦流を発生し流れを乱されて各凝着板17、スペーサ16への衝突頻度が増大され、未反応のWF6 ガスとSiH4 ガスとは反応しWを凝着させ、分圧を低下させながらガス導出口14の方へ近付く。
【0017】
ガス導出口14側において、3枚の円板状の凝着板27は更に間隔が狭く、円形穴の流路部分28は開口面積も更に小さいことから、ガスの衝突頻度は更に高められ、分圧の低下しているWF6 ガスとSiH4 ガスとは更に反応が進められてWを凝着させ、残る熱に安定なガスのみがガス導出口14から排出される。
【0018】
その結果、図1に対応するトラップ10の断面図である図4に示すように、未反応ガスの分圧が高いガス導入口12側から分圧が低いガス導出口14側までの内部空間において、Wは比較的偏りなく析出し成長して凝着物Dとして補集される。従ってトラップ10の内容積が有効に利用され、Wによって閉塞され寿命に至るまでの時間が長い。勿論、本実施例とは異なって、凝着板を等間隔に配置し、流路部分の開口面積を同一にしても、すなわち、流路抵抗を漸増させないトラップとしてもWの補集は可能であるが、その場合にはガス導入口12に最も近い凝着板やスペーサに集中的にWの凝着物Dが成長するので、トラップの寿命は短くなる。
【0019】
以上のようにして、W膜形成用の未反応ガスが排出される排気ラインのドライ真空ポンプの前段に設置されるトラップ10において、排気ガス中に含まれるW成分が確実に補集されるので、それに続くドライ真空ポンプにおいては、その内面にWが凝着し運転が短期間で停止されるようなトラブルを回避することができる。
【0020】
以上、本発明の実施例について説明したが、勿論、本発明はこれに限られることなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
【0021】
例えば、本実施例においては、トラップ10を未反応のWF6 ガスとSiH4 ガスとが排出される排気ラインにおけるドライ真空ポンプの前段に設置する場合を説明したが、勿論、これ以外の排気ライン、例えばSiH4 ガスとO2 (酸素)ガスを原料としSiO2 (酸化シリコン)膜を形成させる場合の排気ライン、SiH4 ガスとNH3 (アンモニア)ガスを原料としてSi34 (窒化シリコン)膜を形成させる場合の排気ライン、その他未反応ガスが高温のドライ真空ポンプ内で反応して凝着物を生成する全ての場合の排気ラインにおいて、本発明のトラップ10をドライ真空ポンプの前段に設置し、ドライ真空ポンプ内での凝着物の生成を抑制し得る。
【0022】
また、凝着板の間隔や流路部分の開口面積を漸減させる場合において、漸減させる比率はトラップ10の内部空間に凝着物が比較的偏りなく成長するように設定される。そして、このことは排気ガス中に含まれる未反応ガスの種類、分圧、流速やトラップ10の加熱温度によっても異なるので漸減比率は一概には定め得ず、試行錯誤的に最も適した値に設定される。
【0023】
また、本実施例においては、凝着板171 、172 、…、17 は半月形状に切り欠いた流路部分181 、182 、…、186 を持つ円板状とし、凝着板277 、278 、279 は円形穴の流路部分287 、288 、289 を持つ円板状としてこれらを組み合わせたが、凝着板およびその流路部分の形状はこれら以外の如何なる形状としてもよい。また、同一形状の凝着板のみで組み立ててもよい。
【0024】
また、本実施例においては、中空のセンターシャフト15内に挿入した電熱ヒータ21によって各凝着板17、27およびスペーサ16を加熱するようにしたが、ハウジング11の外壁に電熱ヒータを巻装し、ハウジング11も同時に加熱するようにしてもよい。
【0025】
また、本実施例においては、有底円筒状のハウジング11の底面にセンターシャフト15を立てて凝着板17、27を取り付けたが、図5の断面図に示すように、ハウジング31の底面をガス導入口側端面板33で密閉する構造とし、ガス導入口側端面板33に固定した中空のセンターシャフト15にスペーサ16を介して凝着板17、27を取り付けると共に、電熱ヒータ21を挿入する構造のトラップ30としてもよい。ガス導入口32、ガス導出口34は図5に示す位置に設けられる。トラップ30内が凝着物で閉塞されれば、実線位置にある凝着板17、27はガス導入口側端面板33と共にハウジング31内から一点鎖線で示すように引き出すことができるので、凝着物の回収、トラップ30の再生が容易となる。勿論、ハウジング31の上方を開口して端面板をあてがう構造とし、この端面板にセンターシャフト15を固定し、取り付けた凝着板17、27を上方へ引き出すようにしてもよい。このとき、ガス導出口34はハウジング31の側壁へ設けることになる。
【0026】
また、本実施例においては、凝着板17、27をセンターシャフト15に取り付けたが、ハウジング11の内壁に取り付けるようにしてもよい。また、本実施例においては、凝着板17、27を円板状としたが、立体的な形状、例えば筒状としてもよく、笠状としてもよい。
【0027】
また、本実施例においては、凝着板17、27をトラップ10内における下方から上方へのガスの全体的な流れの方向に直交する向きに配置したが、これ以外の如何なる向きに配置してもよい。例えば、図6の概略縦断面図はトラップ50における全体的なガスの流れ方向(白抜き矢印で示す)に対し、ガスが平行に流れるようにハウジング51内に凝着板57を配置した例を示す。図7の概略縦断面図は全体的なガスの流れの方向に対して、ガスがトラップ60内で順方向と逆方向への流れを繰り返すようにハウジング61内に凝着板67を配置した例である。同じく図8の概略縦断面図はトラップ70のハウジング71内で凝着板77が逆円錐面の一部として存在するように配置された例を示し、ガス導入口72から導入されるガスは全体的なガスの流れ方向と斜交して流れる。また、図9の概略縦断面図はガスがトラップ80内でジグザグ状に流れるようにハウジング81内に凝着板87を配置した例である。なお、図6〜図9における各ガス導入口とガス導出口は実施例のガス導入口12、ガス導出口14と下一桁を同一とした符号を付している。
【0028】
また、本実施例においては、トラップ10を縦置きとしてガスを下方から上方へ流したが、必要によっては上方から下方へ流すような構造としてもよく、またトラップ10を横置きとしてもよい。更には、トラップ10を円筒状としたが、要すれば角筒状としてもよい。
【0029】
また、本実施例のトラップ10を二基並列に設置することにより、一方が凝着物で閉塞した時に他方へ切り換えて排気ガスを流し、その間に閉塞したトラップをクリーニングし再生させるような使い方もできる。
【0030】
【発明の効果】
請求項1のドライ真空ポンプ前段用のトラップによれば、トラップ内に導入される未反応ガスは加熱されている凝着板とスペーサ、または凝着板とスペーサとハウジング内壁に接触することにより化学反応を生起し、生成する固形分は凝着して補修されるがハウジングのガス導入口からガス導出口に至る間において、ガス導入口側端面板、凝着板、およびガス導出口側端面板の間隔が漸減傾向に設定され、かつ凝着板の流路部分の開口面積が漸減傾向に設定されて、排気ガス流路の抵抗が傾向的に漸増されているので未反応ガスは凝着板とスペーサ、または凝着板、スペーサ、ハウジングの内壁への衝突頻度を高め、反応によって生成する固形分を付着させながらガス導出口の方へ流れる結果未反応ガスの分圧が高いガス導入口側から、反応を生じて分圧が低くなるガス導出口側までの内部空間において固形分が比較的偏りなく凝着して補集されることにより、トラップが固形分で詰まって閉塞されるまでの寿命が遥かに長くなり、トラップを交換する間隔を長期化し得るほか、ドライ真空ポンプ内で固形分が凝着して運転不能になるようなトラブルを回避し得る
【0031】
請求項2のドライ真空ポンプ前段用のトラップによれば、スペーサの個数を変えることによって凝着板の間隔を変え得るほか、形状の異なる凝着板を任意に組み合わせることができるので、トラップ内での凝着物の形成を一層偏りの小さいものとしてトラップの寿命を一層長期化することが可能である。
【0032】
請求項3のドライ真空ポンプ前段用のトラップによれば、センターシャフト内に電熱ヒータが挿入されているので、凝着板と共に、スペーサを加熱することができ、反応によって生ずる固形分を凝着板およびスペーサに付着させることができる
【0033】
請求項4のドライ真空ポンプ前段用のトラップによれば、凝着板の取り出し、挿入がガス導入口側端面板またはガス導出口側端面板によって容易に行えるので、寿命に達したトラップからの凝着物の回収、トラップのクリーニング、再生が簡便化される。
【0034】
請求項6のドライ真空ポンプ前段用のトラップによれば、一方のトラップが凝着で閉塞した時に他方へ切り換えて排気ガス流し,その間に閉塞したトラップをクリーニングして再生させることができ、排気ガスの処理を連続して行なうことができる。
【0035】
請求項6のドライ真空ポンプ前段用のトラップによれば、低温CVD法によって6フッ化タングステン・ガスとシラン・ガスとを原料として反応させ基板上にタングステン膜を形成させる場合に、固形分がトラップ内で比較的偏りなく凝着して補集されるのでトラップが固形分で詰まって閉塞されるまでの寿命を長期化させ、低温CVD装置の稼動率を高める
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のドライ真空ポンプ前段用のトラップの縦断面図である。
【図2】図1における[2]−[2]線方向の断面図である。
【図3】実施例における凝着板の組み立てを示す斜視図である。
【図4】図1に対応する縦断面図であり、凝着物の生成状況を示す。
【図5】凝着板の取り付けの変形例を示す縦断面図である。
【図6】凝着板の配置の変形例を示す概略縦断面図である。
【図7】凝着板の配置の変形例を示す概略縦断面図である。
【図8】凝着板の配置の変形例を示す概略縦断面図である。
【図9】凝着板の配置の変形例を示す概略縦断面図である。
【符号の説明】
10 実施例のドライ真空ポンプ前段用のトラップ
11 ハウジング
12 ガス導入口
13 端面板
14 ガス導出口
15 センターシャフト
16 スペーサ
17 凝着板
18 凝着板の流路部分
21 電熱ヒータ
27 凝着板
28 凝着板の流路部分

Claims (6)

  1. ドライ真空ポンプの前段に設置され、ハウジング内に排気ガスの流路を形成して前記排気ガス中の未反応ガスを凝着させるための複数の凝着板が単独で、または前記ハウジングと共に、加熱可能に取り付けられており、導入される前記未反応ガスが加熱されて反応し、生成する固形分が前記凝着板、または前記凝着板と前記ハウジングの内壁とに凝着して補集されるドライ真空ポンプ前段用のトラップにおいて
    前記ハウジングに設けられたガス導入口からガス導出口に至る間において、前記ハウジング内のガス導入口側端面板、前記凝着板、およびガス導出口側端面板の間隔が漸減傾向に設定され、かつ前記凝着板に形成される流路部分の開口面積が漸減傾向に設定されて、前記流路の抵抗が傾向的に漸増されている
    ことを特徴とするドライ真空ポンプ前段用のトラップ
  2. 前記凝着板が単数または複数のスペーサを介在させてセンターシャフトに取り付けられており、前記凝着板の間隔の変更、および前記凝着板の種類の交換が可能とされている請求項1に記載のドライ真空ポンプ前段用のトラップ。
  3. 前記凝着板を加熱するための電熱ヒータが前記センターシャフトの内部に挿入されている請求項2に記載のドライ真空ポンプ前段用のトラップ
  4. 前記凝着板が前記ガス導入口側端面板または前記ガス導出口側端面板に固定された前記センターシャフトに取り付けられており、前記ガス導入口側端面板または前記ガス導出口側端面板によって前記ハウジング内への挿入、および前記ハウジングからの引き出しが可能とされている請求項1から請求項3までの何れかに記載のドライ真空ポンプ前段用のトラップ。
  5. 前記トラップが切り換え可能に二基並列に設けられている請求項1から請求項4までの何れかに記載のドライ真空ポンプ前段用のトラップ
  6. 前記未反応ガスが6フッ化タングステン・ガスとシラン・ガスとを反応させてタングステン膜を形成させる場合の未反応ガスである請求項1から請求項5までの何れかに記載のドライ真空ポンプ前段用のトラップ。
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