JP2004022573A - 半導体製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】半導体製造装置に於けるガストラップ装置での排気ガス中の反応生成物、反応副生成物の除去を効果的に行い、メンテナンス性の向上、半導体製造装置の稼働率の向上を図る。
【解決手段】基板を処理する反応室と、該反応室に接続された排気管と、該排気管途中に設けられたガストラップ装置30とを具備する半導体製造装置に於いて、前記ガストラップ装置がガス流路中に配設された冷却管15を具備し、該冷却管の上流にガス流路の一部を遮る邪魔板32,33を複数設けた。
【選択図】 図2
【解決手段】基板を処理する反応室と、該反応室に接続された排気管と、該排気管途中に設けられたガストラップ装置30とを具備する半導体製造装置に於いて、前記ガストラップ装置がガス流路中に配設された冷却管15を具備し、該冷却管の上流にガス流路の一部を遮る邪魔板32,33を複数設けた。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はシリコンウェーハ等の基板から半導体素子を製造する半導体製造装置に関し、特に基板処理中の排気ガスから反応副生成物を分離除去する様にした半導体製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体製造装置は、反応室で反応ガス雰囲気の減圧下でウェーハをCVD処理する等して半導体素子を製造しているが、排気ガス中にはCVD処理で生成された反応生成物、或は反応副生成物が含まれている。該反応生成物、反応副生成物がそのまま排気ガスと共に排出されない様に、半導体製造装置では反応生成物、反応副生成物を分離除去するガストラップ装置を具備している。
【0003】
該ガストラップ装置を具備した従来の半導体製造装置について、図3により説明する。
【0004】
反応室10を画成する反応管1は有天筒状の石英製の容器であり、該反応管1の周囲には筒状のヒータ2が同心に設けられている。前記反応室10には図示しないボートエレベータによりボート3が装入、引出し可能となっており、該ボート3にはウェーハ4が水平姿勢で多段に装填される。前記反応管1の下部にガス供給管5が接続され、又排気管6が接続されている。
【0005】
該排気管6には前記反応管1側から下流に向って、上流側バルブ7、ガストラップ装置8、下流側バルブ9、排気ポンプ11が順次設けられている。
【0006】
前記排気管6の前記反応管1からガストラップ装置8迄の範囲には、前記上流側バルブ7部分も含め配管ヒータ12が設けられている。
【0007】
前記ガストラップ装置8について説明する。
【0008】
フランジ13が固着された上流側端板14に前記排気管6より大径の内管15及び該内管15より大径の外管16が同心に設けられ、前記内管15の下流端には下流側内管端板17が固着され、該下流側内管端板17にはフランジ18が固着されている。前記外管16の下流端と前記内管15間には下流側外管端板19が固着されている。
【0009】
前記内管15内部には円筒状に巻き成形したスパイラルチューブ21が前記内管15と同心に配設され、前記スパイラルチューブ21の一端部は冷却水導入コマ22を介して前記内管15の上流側に固着され、前記スパイラルチューブ21の他端部は冷却水排出コマ23を介して前記内管15の下流側に固着されている。前記冷却水導入コマ22は前記外管16を通して外部に露出しており、前記冷却水排出コマ23は前記内管15と外管16によって形成される円筒空間24に開口している。
【0010】
前記冷却水導入コマ22には冷却水供給管25が接続され、前記外管16の上流側端部には冷却水排出管26が接続されている。
【0011】
前記フランジ13、フランジ18と前記排気管6とはクランプにより着脱可能に固定され、前記ガストラップ装置8はカートリッジ式に着脱可能となっている。
【0012】
前記ウェーハ4が装填された前記ボート3が前記反応室10に装入され、前記ヒータ2により加熱された状態で、前記ガス供給管5から反応ガスが供給され、前記ウェーハ4はCVD処理される。例えば、窒化珪素の成膜の場合、反応ガスとしては2塩化珪素水素(SiH2Cl2)及びアンモニア(NH3 )の混合ガスが用いられ、加熱により下記の反応が起り、窒化珪素が前記ウェーハ4表面に堆積される。
3SiH2Cl2+4NH3→Si3N4+6HCl+6H2
【0013】
窒化珪素の生成と同時に塩化水素が生成され、塩化水素は下記の副反応により前記アンモニアと結合して塩化アンモニウム(NH4 Cl)が生成される。
NH3+HCl→NH4Cl
【0014】
前記反応室10は前記排気管6を通して前記排気ポンプ11により排気されており、塩化アンモニウム等の反応副生成物を含有する高温排気ガスが前記反応室10外に排出される。
【0015】
前記排気管6の前記上流側バルブ7及び該上流側バルブ7前後は前記配管ヒータ12により加熱され、所定の温度に保温されている為、高温排気ガスから前記塩化アンモニウムが析出することはなく、高温排気ガスが前記ガストラップ装置8内部に流入する。
【0016】
前記冷却水供給管25から冷却水が供給され、冷却水は前記スパイラルチューブ21を流通し、前記冷却水排出コマ23より前記円筒空間24に流入し、更に該円筒空間24を上流に向って流れ、前記冷却水排出管26より流出する。
【0017】
冷却水は排水チューブ(図示せず)により図示しない供給源に環流される。冷却水の流通により前記スパイラルチューブ21が冷却され、又前記内管15が冷却される。
【0018】
該内管15を流通する高温排気ガスが前記スパイラルチューブ21により冷却され、又は前記内管15の内周面により高温排気ガスが冷却され、高温排気ガス中の塩化アンモニウムが析出され、該塩化アンモニウムの結晶片(反応副生成物27)が前記内管15と上流側端板14との角部、或は前記スパイラルチューブ21の上流部に堆積する。
【0019】
前記ガストラップ装置8は前記塩化アンモニウムによる詰りを防止する為、前記上流側バルブ7及び下流側バルブ9を閉にし、前記ガストラップ装置8を取外し前記塩化アンモニウムを洗浄等により取除いている。斯かるメンテナンス作業は定期的に行われている。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
然し、前記ガストラップ装置8はガス流路中に於けるガスとの接触面積が少ない為、充分に塩化アンモニウムを分離除去することができず、塩化アンモニウムが前記ガストラップ装置8の下流側で析出し、配管を詰らせたり、或は下流側の機器、例えば、前記排気ポンプ11の故障を引起したりしていた。
【0021】
又、前記ガストラップ装置8は構造上、前記スパイラルチューブ21の上流側のみに、塩化アンモニウムの析出が偏り、メンテナンスの周期が短くなり、半導体製造装置の稼働率が低下していた。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明は、基板を処理する反応室と、該反応室に接続された排気管と、該排気管途中に設けられたガストラップ装置とを具備する半導体製造装置に於いて、前記ガストラップ装置がガス流路中に配設された冷却管を具備し、該冷却管の上流にガス流路の一部を遮る邪魔板を複数設けた半導体製造装置に係るものである。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態を説明する。
【0024】
図1、図2中、図3、図4中で示したものと同一のものには同符号を付してある。
【0025】
図1はガストラップ装置を具備した本発明の半導体製造装置を示している。
【0026】
反応室10を画成する反応管1は有天筒状の石英製の容器であり、該反応管1の周囲には筒状のヒータ2が同心に設けられている。前記反応室10には図示しないボートエレベータによりボート3が装入、引出し可能となっており、該ボート3にはウェーハ4が水平姿勢で多段に装填される。前記反応管1の下部にガス供給管5が接続され、又排気管6が接続されている。該排気管6の前記上流側バルブ7及び該上流側バルブ7前後は前記配管ヒータ12により加熱されている。
【0027】
該排気管6には前記反応管1側から下流に向って、上流側バルブ7、ガストラップ装置30、下流側バルブ9、排気ポンプ11が順次設けられている。
【0028】
前記排気管6の反応管1からガストラップ装置30迄の範囲には前記上流側バルブ7部分を含め配管ヒータ12が設けられている。
【0029】
前記ガストラップ装置30について説明する。
【0030】
前記ガス排気管6にクランプ(図示せず)により着脱可能なフランジ13は、下流側に延出する導管部13aを有し、該導管部13aに内管15が同心に固着されている。前記導管部13aには流路断面の半分を占める半月状の邪魔板32,33が軸心方向にずれた位置で相対向する様に設けられ、該邪魔板32,33によりジグザグ状のガス流路が形成される。又、前記導管部13aの外周にはトラップヒータ34が設けられる。
【0031】
前記内管15より大径で軸長が短くなっている外管16が前記内管15と同心に配設され、前記外管16の上流端に固着されたリング状の上流側外管端板31が前記内管15に液密に固着され、前記外管16の下流端に固着された下流側外管端板19が前記内管15に液密に固着され、該内管15と前記外管16間に水密な円筒空間24が形成される。
【0032】
前記内管15の下流端には下流側内管端板17を介してフランジ18が液密に固着され、該フランジ18は図示しないクランプにより前記排気管6に着脱可能となっている。
【0033】
前記内管15内部には冷却管として円筒状に巻き成形したスパイラルチューブ21が前記内管15と同心に配設され、前記スパイラルチューブ21の一端部は冷却水導入コマ22を介して前記内管15の上流側に液密に固着され、前記スパイラルチューブ21の他端部は冷却水排出コマ23を介して前記内管15の下流側に液密に固着されている。前記冷却水導入コマ22は前記外管16を通して外部に露出しており、前記冷却水排出コマ23は前記内管15と外管16によって形成される円筒空間24に開口している。
【0034】
前記冷却水導入コマ22には冷却水供給管25が接続され、前記外管16の上流側端部には冷却水排出管26が接続されている。
【0035】
尚、上流側に前記冷却水排出コマ23を設け、下流側に前記冷却水導入コマ22を設けた場合、前記冷却水排出管26は前記外管16の下流側端部に設けられる。要は、前記冷却水排出コマ23から流入した冷却水が前記円筒空間24を軸心方向に流れる様になっていればよい。
【0036】
以下、上記実施の形態の作動について説明する。
【0037】
尚、基板処理については上記従来例と同様であるので、説明を省略する。
【0038】
前記冷却水供給管25より冷却水が供給され、冷却水は前記スパイラルチューブ21を流通して前記冷却水排出コマ23より前記円筒空間24に流入する。更に、冷却水は該円筒空間24を下流側に向って流れ、前記冷却水排出管26より排出され、図示しない給水源に環流される。
【0039】
前記冷却水の流通により、前記スパイラルチューブ21、前記内管15が冷却される。
【0040】
前記排気管6から前記ガストラップ装置30に流入した高温排気ガスは、前記邪魔板32、邪魔板33に順次衝突しながらジグザグ状に流れて前記内管15に流入する。該内管15を通過する過程で、前記スパイラルチューブ21、前記内管15により前記高温排気ガスが冷却される。所定温度に冷却された排気ガスは前記排気管6を経てガス排出装置(図示せず)に導かれる。
【0041】
前記高温排気ガス中の反応副生成物27aは前記邪魔板32,33に衝突することで析出し、該邪魔板32,33及び該邪魔板32,33の上流側の導管部13a壁面に堆積する。更に、前記内管15内で高温排気ガスが該内管15及び前記スパイラルチューブ21で冷却されることで、前記内管15の上流部壁面に反応副生成物27bが、又前記スパイラルチューブ21の上流部に反応副生成物27cが析出堆積する。
【0042】
前記邪魔板32,33により高温排気ガスが前記内管15に流入する前に前記反応副生成物27が析出されることで、前記ガストラップ装置30内で析出堆積する反応副生成物27が分散される。従って、堆積物により前記ガストラップ装置30の流路抵抗が所定値以上となる迄の時間が従来に比べ大幅に長くなる。
【0043】
前記ガストラップ装置30の目詰り状態を防止する為、前記上流側バルブ7、下流側バルブ9を閉じ、図示しないクランプを外して前記ガストラップ装置30を取外し、洗浄する。洗浄後再び該ガストラップ装置30を前記排気管6に取付ける。
【0044】
而して、メンテナンス周期を長くすることができ、半導体製造装置の稼働率が向上する。
【0045】
尚、前記トラップヒータ34で前記導管部13aを加熱することで、前記邪魔板32,33に堆積する反応副生成物27の量を調整することが可能である。又、前記邪魔板32,33により積極的に反応副生成物27を除去したい場合は、前記トラップヒータ34を冷却器とし、前記邪魔板32,33を冷却してもよい。
【0046】
前記導管部13aに前記トラップヒータ34、或は冷却器等の温度調整手段を設けることで、前記ガストラップ装置30での堆積物の堆積状態を制御可能となる。
【0047】
又、排気ガス中に含まれる反応生成物についても同様に除去される。
【0048】
又、前記邪魔板32,33の形状は、排気ガスの流れを偏向し、或は流路抵抗となればよいので、半月状である必要はなく、半リング状等であってもよい。
【0049】
又、前記邪魔板32,33は前記ガストラップ装置30内に配設するのみならず、前記反応室10から前記スパイラルチューブ21間等該スパイラルチューブ21の上流にあれば良い。
【0050】
又、本発明は縦型バッチ式の半導体製造装置について説明したが、排気管6途中にガストラップ装置30が設けられる半導体製造装置については形式の如何に拘らず実施可能であることは言う迄もない。
【0051】
更に、除去する対象となる反応生成物、反応副生成物についても低温で結晶化、液化するものについて実施可能である。
【0052】
【発明の効果】
以上述べた如く本発明によれば、基板を処理する反応室と、該反応室に接続された排気管と、該排気管途中に設けられたガストラップ装置とを具備する半導体製造装置に於いて、前記ガストラップ装置がガス流路中に配設された冷却管を具備し、該冷却管の上流にガス流路の一部を遮る邪魔板を複数設けたので、排ガス中の反応生成物、反応副生成物を効果的に除去し得、ガストラップ装置での目詰り状態迄の期間が延長でき、下流側のポンプでの目詰り、下流側での配管の目詰りを防止でき、メンテナンス周期を長くでき、半導体製造装置の稼働率の向上に寄与する等の優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す概略構成図である。
【図2】本発明の実施の形態の要部を示す断面図である。
【図3】従来例の概略構成図である。
【図4】従来例の要部を示す断面図である。
【符号の説明】
1 反応管
6 排気管
7 上流側バルブ
12 配管ヒータ
15 内管
16 外管
21 スパイラルチューブ
24 円筒空間
30 ガストラップ装置
32 邪魔板
33 邪魔板
34 トラップヒータ
【発明の属する技術分野】
本発明はシリコンウェーハ等の基板から半導体素子を製造する半導体製造装置に関し、特に基板処理中の排気ガスから反応副生成物を分離除去する様にした半導体製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体製造装置は、反応室で反応ガス雰囲気の減圧下でウェーハをCVD処理する等して半導体素子を製造しているが、排気ガス中にはCVD処理で生成された反応生成物、或は反応副生成物が含まれている。該反応生成物、反応副生成物がそのまま排気ガスと共に排出されない様に、半導体製造装置では反応生成物、反応副生成物を分離除去するガストラップ装置を具備している。
【0003】
該ガストラップ装置を具備した従来の半導体製造装置について、図3により説明する。
【0004】
反応室10を画成する反応管1は有天筒状の石英製の容器であり、該反応管1の周囲には筒状のヒータ2が同心に設けられている。前記反応室10には図示しないボートエレベータによりボート3が装入、引出し可能となっており、該ボート3にはウェーハ4が水平姿勢で多段に装填される。前記反応管1の下部にガス供給管5が接続され、又排気管6が接続されている。
【0005】
該排気管6には前記反応管1側から下流に向って、上流側バルブ7、ガストラップ装置8、下流側バルブ9、排気ポンプ11が順次設けられている。
【0006】
前記排気管6の前記反応管1からガストラップ装置8迄の範囲には、前記上流側バルブ7部分も含め配管ヒータ12が設けられている。
【0007】
前記ガストラップ装置8について説明する。
【0008】
フランジ13が固着された上流側端板14に前記排気管6より大径の内管15及び該内管15より大径の外管16が同心に設けられ、前記内管15の下流端には下流側内管端板17が固着され、該下流側内管端板17にはフランジ18が固着されている。前記外管16の下流端と前記内管15間には下流側外管端板19が固着されている。
【0009】
前記内管15内部には円筒状に巻き成形したスパイラルチューブ21が前記内管15と同心に配設され、前記スパイラルチューブ21の一端部は冷却水導入コマ22を介して前記内管15の上流側に固着され、前記スパイラルチューブ21の他端部は冷却水排出コマ23を介して前記内管15の下流側に固着されている。前記冷却水導入コマ22は前記外管16を通して外部に露出しており、前記冷却水排出コマ23は前記内管15と外管16によって形成される円筒空間24に開口している。
【0010】
前記冷却水導入コマ22には冷却水供給管25が接続され、前記外管16の上流側端部には冷却水排出管26が接続されている。
【0011】
前記フランジ13、フランジ18と前記排気管6とはクランプにより着脱可能に固定され、前記ガストラップ装置8はカートリッジ式に着脱可能となっている。
【0012】
前記ウェーハ4が装填された前記ボート3が前記反応室10に装入され、前記ヒータ2により加熱された状態で、前記ガス供給管5から反応ガスが供給され、前記ウェーハ4はCVD処理される。例えば、窒化珪素の成膜の場合、反応ガスとしては2塩化珪素水素(SiH2Cl2)及びアンモニア(NH3 )の混合ガスが用いられ、加熱により下記の反応が起り、窒化珪素が前記ウェーハ4表面に堆積される。
3SiH2Cl2+4NH3→Si3N4+6HCl+6H2
【0013】
窒化珪素の生成と同時に塩化水素が生成され、塩化水素は下記の副反応により前記アンモニアと結合して塩化アンモニウム(NH4 Cl)が生成される。
NH3+HCl→NH4Cl
【0014】
前記反応室10は前記排気管6を通して前記排気ポンプ11により排気されており、塩化アンモニウム等の反応副生成物を含有する高温排気ガスが前記反応室10外に排出される。
【0015】
前記排気管6の前記上流側バルブ7及び該上流側バルブ7前後は前記配管ヒータ12により加熱され、所定の温度に保温されている為、高温排気ガスから前記塩化アンモニウムが析出することはなく、高温排気ガスが前記ガストラップ装置8内部に流入する。
【0016】
前記冷却水供給管25から冷却水が供給され、冷却水は前記スパイラルチューブ21を流通し、前記冷却水排出コマ23より前記円筒空間24に流入し、更に該円筒空間24を上流に向って流れ、前記冷却水排出管26より流出する。
【0017】
冷却水は排水チューブ(図示せず)により図示しない供給源に環流される。冷却水の流通により前記スパイラルチューブ21が冷却され、又前記内管15が冷却される。
【0018】
該内管15を流通する高温排気ガスが前記スパイラルチューブ21により冷却され、又は前記内管15の内周面により高温排気ガスが冷却され、高温排気ガス中の塩化アンモニウムが析出され、該塩化アンモニウムの結晶片(反応副生成物27)が前記内管15と上流側端板14との角部、或は前記スパイラルチューブ21の上流部に堆積する。
【0019】
前記ガストラップ装置8は前記塩化アンモニウムによる詰りを防止する為、前記上流側バルブ7及び下流側バルブ9を閉にし、前記ガストラップ装置8を取外し前記塩化アンモニウムを洗浄等により取除いている。斯かるメンテナンス作業は定期的に行われている。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
然し、前記ガストラップ装置8はガス流路中に於けるガスとの接触面積が少ない為、充分に塩化アンモニウムを分離除去することができず、塩化アンモニウムが前記ガストラップ装置8の下流側で析出し、配管を詰らせたり、或は下流側の機器、例えば、前記排気ポンプ11の故障を引起したりしていた。
【0021】
又、前記ガストラップ装置8は構造上、前記スパイラルチューブ21の上流側のみに、塩化アンモニウムの析出が偏り、メンテナンスの周期が短くなり、半導体製造装置の稼働率が低下していた。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明は、基板を処理する反応室と、該反応室に接続された排気管と、該排気管途中に設けられたガストラップ装置とを具備する半導体製造装置に於いて、前記ガストラップ装置がガス流路中に配設された冷却管を具備し、該冷却管の上流にガス流路の一部を遮る邪魔板を複数設けた半導体製造装置に係るものである。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態を説明する。
【0024】
図1、図2中、図3、図4中で示したものと同一のものには同符号を付してある。
【0025】
図1はガストラップ装置を具備した本発明の半導体製造装置を示している。
【0026】
反応室10を画成する反応管1は有天筒状の石英製の容器であり、該反応管1の周囲には筒状のヒータ2が同心に設けられている。前記反応室10には図示しないボートエレベータによりボート3が装入、引出し可能となっており、該ボート3にはウェーハ4が水平姿勢で多段に装填される。前記反応管1の下部にガス供給管5が接続され、又排気管6が接続されている。該排気管6の前記上流側バルブ7及び該上流側バルブ7前後は前記配管ヒータ12により加熱されている。
【0027】
該排気管6には前記反応管1側から下流に向って、上流側バルブ7、ガストラップ装置30、下流側バルブ9、排気ポンプ11が順次設けられている。
【0028】
前記排気管6の反応管1からガストラップ装置30迄の範囲には前記上流側バルブ7部分を含め配管ヒータ12が設けられている。
【0029】
前記ガストラップ装置30について説明する。
【0030】
前記ガス排気管6にクランプ(図示せず)により着脱可能なフランジ13は、下流側に延出する導管部13aを有し、該導管部13aに内管15が同心に固着されている。前記導管部13aには流路断面の半分を占める半月状の邪魔板32,33が軸心方向にずれた位置で相対向する様に設けられ、該邪魔板32,33によりジグザグ状のガス流路が形成される。又、前記導管部13aの外周にはトラップヒータ34が設けられる。
【0031】
前記内管15より大径で軸長が短くなっている外管16が前記内管15と同心に配設され、前記外管16の上流端に固着されたリング状の上流側外管端板31が前記内管15に液密に固着され、前記外管16の下流端に固着された下流側外管端板19が前記内管15に液密に固着され、該内管15と前記外管16間に水密な円筒空間24が形成される。
【0032】
前記内管15の下流端には下流側内管端板17を介してフランジ18が液密に固着され、該フランジ18は図示しないクランプにより前記排気管6に着脱可能となっている。
【0033】
前記内管15内部には冷却管として円筒状に巻き成形したスパイラルチューブ21が前記内管15と同心に配設され、前記スパイラルチューブ21の一端部は冷却水導入コマ22を介して前記内管15の上流側に液密に固着され、前記スパイラルチューブ21の他端部は冷却水排出コマ23を介して前記内管15の下流側に液密に固着されている。前記冷却水導入コマ22は前記外管16を通して外部に露出しており、前記冷却水排出コマ23は前記内管15と外管16によって形成される円筒空間24に開口している。
【0034】
前記冷却水導入コマ22には冷却水供給管25が接続され、前記外管16の上流側端部には冷却水排出管26が接続されている。
【0035】
尚、上流側に前記冷却水排出コマ23を設け、下流側に前記冷却水導入コマ22を設けた場合、前記冷却水排出管26は前記外管16の下流側端部に設けられる。要は、前記冷却水排出コマ23から流入した冷却水が前記円筒空間24を軸心方向に流れる様になっていればよい。
【0036】
以下、上記実施の形態の作動について説明する。
【0037】
尚、基板処理については上記従来例と同様であるので、説明を省略する。
【0038】
前記冷却水供給管25より冷却水が供給され、冷却水は前記スパイラルチューブ21を流通して前記冷却水排出コマ23より前記円筒空間24に流入する。更に、冷却水は該円筒空間24を下流側に向って流れ、前記冷却水排出管26より排出され、図示しない給水源に環流される。
【0039】
前記冷却水の流通により、前記スパイラルチューブ21、前記内管15が冷却される。
【0040】
前記排気管6から前記ガストラップ装置30に流入した高温排気ガスは、前記邪魔板32、邪魔板33に順次衝突しながらジグザグ状に流れて前記内管15に流入する。該内管15を通過する過程で、前記スパイラルチューブ21、前記内管15により前記高温排気ガスが冷却される。所定温度に冷却された排気ガスは前記排気管6を経てガス排出装置(図示せず)に導かれる。
【0041】
前記高温排気ガス中の反応副生成物27aは前記邪魔板32,33に衝突することで析出し、該邪魔板32,33及び該邪魔板32,33の上流側の導管部13a壁面に堆積する。更に、前記内管15内で高温排気ガスが該内管15及び前記スパイラルチューブ21で冷却されることで、前記内管15の上流部壁面に反応副生成物27bが、又前記スパイラルチューブ21の上流部に反応副生成物27cが析出堆積する。
【0042】
前記邪魔板32,33により高温排気ガスが前記内管15に流入する前に前記反応副生成物27が析出されることで、前記ガストラップ装置30内で析出堆積する反応副生成物27が分散される。従って、堆積物により前記ガストラップ装置30の流路抵抗が所定値以上となる迄の時間が従来に比べ大幅に長くなる。
【0043】
前記ガストラップ装置30の目詰り状態を防止する為、前記上流側バルブ7、下流側バルブ9を閉じ、図示しないクランプを外して前記ガストラップ装置30を取外し、洗浄する。洗浄後再び該ガストラップ装置30を前記排気管6に取付ける。
【0044】
而して、メンテナンス周期を長くすることができ、半導体製造装置の稼働率が向上する。
【0045】
尚、前記トラップヒータ34で前記導管部13aを加熱することで、前記邪魔板32,33に堆積する反応副生成物27の量を調整することが可能である。又、前記邪魔板32,33により積極的に反応副生成物27を除去したい場合は、前記トラップヒータ34を冷却器とし、前記邪魔板32,33を冷却してもよい。
【0046】
前記導管部13aに前記トラップヒータ34、或は冷却器等の温度調整手段を設けることで、前記ガストラップ装置30での堆積物の堆積状態を制御可能となる。
【0047】
又、排気ガス中に含まれる反応生成物についても同様に除去される。
【0048】
又、前記邪魔板32,33の形状は、排気ガスの流れを偏向し、或は流路抵抗となればよいので、半月状である必要はなく、半リング状等であってもよい。
【0049】
又、前記邪魔板32,33は前記ガストラップ装置30内に配設するのみならず、前記反応室10から前記スパイラルチューブ21間等該スパイラルチューブ21の上流にあれば良い。
【0050】
又、本発明は縦型バッチ式の半導体製造装置について説明したが、排気管6途中にガストラップ装置30が設けられる半導体製造装置については形式の如何に拘らず実施可能であることは言う迄もない。
【0051】
更に、除去する対象となる反応生成物、反応副生成物についても低温で結晶化、液化するものについて実施可能である。
【0052】
【発明の効果】
以上述べた如く本発明によれば、基板を処理する反応室と、該反応室に接続された排気管と、該排気管途中に設けられたガストラップ装置とを具備する半導体製造装置に於いて、前記ガストラップ装置がガス流路中に配設された冷却管を具備し、該冷却管の上流にガス流路の一部を遮る邪魔板を複数設けたので、排ガス中の反応生成物、反応副生成物を効果的に除去し得、ガストラップ装置での目詰り状態迄の期間が延長でき、下流側のポンプでの目詰り、下流側での配管の目詰りを防止でき、メンテナンス周期を長くでき、半導体製造装置の稼働率の向上に寄与する等の優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す概略構成図である。
【図2】本発明の実施の形態の要部を示す断面図である。
【図3】従来例の概略構成図である。
【図4】従来例の要部を示す断面図である。
【符号の説明】
1 反応管
6 排気管
7 上流側バルブ
12 配管ヒータ
15 内管
16 外管
21 スパイラルチューブ
24 円筒空間
30 ガストラップ装置
32 邪魔板
33 邪魔板
34 トラップヒータ
Claims (1)
- 基板を処理する反応室と、該反応室に接続された排気管と、該排気管途中に設けられたガストラップ装置とを具備する半導体製造装置に於いて、前記ガストラップ装置がガス流路中に配設された冷却管を具備し、該冷却管の上流にガス流路の一部を遮る邪魔板を複数設けたことを特徴とする半導体製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002171288A JP2004022573A (ja) | 2002-06-12 | 2002-06-12 | 半導体製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002171288A JP2004022573A (ja) | 2002-06-12 | 2002-06-12 | 半導体製造装置 |
Publications (1)
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JP2004022573A true JP2004022573A (ja) | 2004-01-22 |
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JP2002171288A Pending JP2004022573A (ja) | 2002-06-12 | 2002-06-12 | 半導体製造装置 |
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JP (1) | JP2004022573A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005327761A (ja) * | 2004-05-12 | 2005-11-24 | Tokyo Electron Ltd | 排気捕集装置 |
JP2007250696A (ja) * | 2006-03-14 | 2007-09-27 | Hitachi Kokusai Electric Inc | 基板処理装置及び半導体装置の製造方法 |
-
2002
- 2002-06-12 JP JP2002171288A patent/JP2004022573A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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