JP2006080195A - 気相成長装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】上流フローライナーと中間フローライナーと下流フローライナーとを備え、上流フローライナーから半導体原料ガスを流し、中間フローライナー内に装填した基板に半導体薄膜を成長させ、下流フローライナーから排ガスを排出する気相成長装置において、中間フローライナー3内壁面に反応生成物が付着することを防止し、得られる半導体薄膜の膜厚、組成が均一となるようにする。
【解決手段】中間フローライナー3上壁面の上方に冷却手段としての冷却ブロック11を設け、中間フローライナー3の下流側部分に冷却ガスを吹き付け、中間フローライナー4内での温度分布を均一とする。冷却ブロック11は、冷却ガスを吹き出す多数の吹出口13、13・・・が形成され、このブロック12に接続された冷却ガス導入パイプ14から冷却ガスを送り込み、吹き出し口13、13・・・から中間フローライナー3の下流側部分に向けて吹き出す。
【選択図】図1
【解決手段】中間フローライナー3上壁面の上方に冷却手段としての冷却ブロック11を設け、中間フローライナー3の下流側部分に冷却ガスを吹き付け、中間フローライナー4内での温度分布を均一とする。冷却ブロック11は、冷却ガスを吹き出す多数の吹出口13、13・・・が形成され、このブロック12に接続された冷却ガス導入パイプ14から冷却ガスを送り込み、吹き出し口13、13・・・から中間フローライナー3の下流側部分に向けて吹き出す。
【選択図】図1
Description
この発明は、気相成長装置に関し、詳しくは半導体原料ガスを基板面と平行に流して基板表面に半導体薄膜を成長させる横型の気相成長装置に関する。
この種の横型気相成長装置にあっては、一般にステンレス鋼などからなるチャンバ内に石英ガラスなどからなる筒状のフローライナーを水平に設置し、このフローライナー内に基板を載置し、このフローライナー内に半導体原料ガスを基板面に対して平行な方向に流し、CVD反応によって基板表面に半導体薄膜を成長させるようになっている。
このような横型気相成長装置においては、成膜操作の際に基板やサセプタからの輻射熱によって、フローライナーの特にその基板に対向する天井部分が高温に加熱される。このため、フローライナーの内壁面近傍においてもCVD反応が生じ、反応生成物がフローライナーの内壁面に付着する。
このフローライナー内壁面に付着した反応生成物は、次の成膜昇温時に膜となり、その膜応力が作用してフローライナーと付着した膜との間に大きな歪みが発生し、フローライナーを歪ませたり、変形させたりする原因となる。
さらに、フローライナーに付着した反応生成物は、基板表面や半導体薄膜を汚染する原因となる。このため、従来の気相成長装置では、数回の成膜操作に1回程度の割合でフローライナーを洗浄し、付着物を除去するようにしていた。この洗浄は当然気相成長装置の稼動効率を低下させ、生産性を悪化させることになる。
このような不都合を解決するものとして、特開2004−71883号公報には、フローライナーの外壁面に冷却ガスを吹き付けるか、あるいはフローライナーの内部に冷却ガスを直接導入してフローライナーの外壁面を冷却するようにした気相成長装置が開示されている。
この先行発明によれば、フローライナーの内壁面に反応生成物が付着することをほぼ防止できるものの、フローライナーの半導体原料ガスの流れにおける上流側部分(以下、上流側部分と言うことがある。)と同じく半導体原料ガスの流れにおける下流側部分(以下、下流側部分と言うことがある。)とで温度分布が不均一となり、上流側部分と下流側部分とでの温度差が大きくなり、基板に成長する半導体薄膜の膜厚、組成が不均一になると言う問題が残されていた。すなわち、フローライナーにはその上流側から低温の半導体原料ガスが流入するため、その上流側部分では低温となり、下流側部分ではこれに比べて高温となるためである。
特開2004−71883号公報
よって、本発明における課題は、気相成長装置のフローライナーの内壁面に反応生成物が付着することを防止し、かつ得られる半導体薄膜の膜厚、組成が均一となるようにすることにある。
かかる課題を解決するため、
請求項1にかかる発明は、フローライナー内に基板を置き、このフローライナー内に半導体原料ガスを基板面に平行に流し、基板面に半導体薄膜を成長させる気相成長装置において、
前記フローライナーにおける半導体原料ガスの流れにおける下流側部分に冷却ガスを吹き付けて冷却する冷却手段を設けたことを特徴とする気相成長装置である。
請求項1にかかる発明は、フローライナー内に基板を置き、このフローライナー内に半導体原料ガスを基板面に平行に流し、基板面に半導体薄膜を成長させる気相成長装置において、
前記フローライナーにおける半導体原料ガスの流れにおける下流側部分に冷却ガスを吹き付けて冷却する冷却手段を設けたことを特徴とする気相成長装置である。
請求項2にかかる発明は、冷却手段が、冷却ガスを吹き出す多数の吹出口を並設したものであって、吹出口の並設方向がフローライナーの長手方向と平行とされ、各吹出口からほぼ均等に冷却ガスが吹き出るものであることを特徴とする請求項1記載の気相成長装置である。
請求項3にかかる発明は、冷却手段が、冷却ガスを吹き出す多数の吹出口を並設したものであって、吹出口の並設方向がフローライナーの長手方向と平行とされ、各吹出口から不均等に冷却ガスが吹き出し、フローライナーの下流側部分ほど多くの冷却ガスが吹き出るものであることを特徴とする請求項1記載の気相成長装置である。
請求項4にかかる発明は、冷却手段が、ロート状のホーンであって、これの細口部分から冷却ガスを吹き込み、その広口部分をフローライナーの下流側部分に向けて配置したものであることを特徴とする請求項1記載の気相成長装置である。
請求項5にかかる発明は、冷却手段が、冷却ガスを吹き出すノズルであって、その吹き出し方向をフローライナーの半導体原料ガスの流れにおける上流側部分に向けて傾斜するようにしたものであることを特徴とする請求項1記載の気相成長装置である。
本発明によれば、フローライナーの内壁面に反応生成物が付着することが防止され、かつフローライナー内における温度差が小さくなって、基板に成長する半導体薄膜の膜厚、組成が均一となる。したがって、気相成長装置の稼動効率が向上し、良質の半導体薄膜を得ることができる。
以下、本発明を図面に基づいて詳しく説明する。
図1は、本発明の気相成長装置の第1の例を示すものである。
図中符号1はフローライナーを示す。このフローライナー1は、上流フローライナー2と、中間フローライナー3と、下流フローライナー4とからなるもので、上流フローライナー2と中間フローライナー3と下流フローライナー4とがこの順番に水平に並べられ、三分割された構造となっている。
図1は、本発明の気相成長装置の第1の例を示すものである。
図中符号1はフローライナーを示す。このフローライナー1は、上流フローライナー2と、中間フローライナー3と、下流フローライナー4とからなるもので、上流フローライナー2と中間フローライナー3と下流フローライナー4とがこの順番に水平に並べられ、三分割された構造となっている。
これらフローライナー2、3、4の接続部分には隙間が存在しており、特に中間フローライナー3と下流フローライナー4との隙間は大きくなっており、その間隔は10mm程度となっている。これは、下流フローライナー4の入口側部分は拡がっているためであり、この部分からフローライナー1の外側を流れるパージガスをも吸引、排気するために拡げられているのである。
また、これらのフローライナー2、3,4は、いずれも断面形状が角筒状となっており、石英ガラスなどの耐熱性材料から構成されている。
さらに、中間フローライナー3の下壁には開口部が形成されており、この開口部をほぼ塞ぐようにしてウエハートレイ5が設けられている。このウエハートレイ5は、サセプタ6上に載せられており、サセプタ6の回転軸61によって回転可能となっている。
さらに、中間フローライナー3の下壁には開口部が形成されており、この開口部をほぼ塞ぐようにしてウエハートレイ5が設けられている。このウエハートレイ5は、サセプタ6上に載せられており、サセプタ6の回転軸61によって回転可能となっている。
また、サセプタ6の下方には円板状のカーボンヒータ7が設けられ、このカーボンヒータ7によりウエハートレイ5上の基板を加熱するようになっている。また、サセプタ6の下方にはカバー8が取り付けられ、サセプタ6,カーボンヒータ7などを覆うようになっている。
また、これらフローライナー1、カバー8等は、図示しないステンレス鋼などからなるチャンバ内に収容され、外気から遮断された状態となっている。
また、これらフローライナー1、カバー8等は、図示しないステンレス鋼などからなるチャンバ内に収容され、外気から遮断された状態となっている。
また、中間フローライナー3の下流側部分の上方には、冷却手段としての冷却ブロック11が設けられている。
この冷却ブロック11は、ステンレス鋼などからなる直方体状のブロック12と、このブロック12の側面に取り付けられた冷却ガス導入パイプ14とから構成されている。また、ブロック12の内部には、多数の吹出口13、13・・・が並列状態で形成され、これら吹出口13は、その口部がブロック12の底面に開口するようになっている。
この冷却ブロック11は、ステンレス鋼などからなる直方体状のブロック12と、このブロック12の側面に取り付けられた冷却ガス導入パイプ14とから構成されている。また、ブロック12の内部には、多数の吹出口13、13・・・が並列状態で形成され、これら吹出口13は、その口部がブロック12の底面に開口するようになっている。
また、ブロック12内部にはマニフォールド15が形成されており、上記冷却ガス導入パイプ14がこのマニフォールド15の流入端に接続され、マニフォールド15の各流出端が上記各吹出口13、13・・・に連通されている。
さらに、冷却ガス導入パイプ14は、図示しない冷却ガス供給装置に接続されており、これにより冷却ガス導入パイプ14からの冷却ガスがマニフォールドを介して各吹出口13に流れ、その口部から中間フローライナー3の上壁面に対して直角方向に噴出するようになっている。
さらに、冷却ガス導入パイプ14は、図示しない冷却ガス供給装置に接続されており、これにより冷却ガス導入パイプ14からの冷却ガスがマニフォールドを介して各吹出口13に流れ、その口部から中間フローライナー3の上壁面に対して直角方向に噴出するようになっている。
そして、各吹出口13からの冷却ガスの吹出量がほぼ均等となるように、吹出口13の口径、マニフォールドの形状等が定められている。
さらに、この冷却ブロック11は、その吹出口13、13・・・の並列方向が中間フローライナー3の長手方向とほぼ並行なるように配置されている。
さらに、この冷却ブロック11は、その吹出口13、13・・・の並列方向が中間フローライナー3の長手方向とほぼ並行なるように配置されている。
このような気相成長装置においては、上流フローライナー2から中間フローライナー3に向けて半導体原料ガスを流し、中間フローライナー3のウエハトレー5上に置かれた基板表面にCVD反応により半導体薄膜を成長させ、反応後の排ガスをチャンバ内を流れるパージガスとともに下流フローライナー4から吸引して排出する。
この気相成長操作の際に、冷却手段の冷却ブロック11内に冷却ガス導入パイプ14を介して、アルゴン、窒素などの温度100℃以下、好ましくは10〜40℃の冷却ガスを送り込み、冷却ブロック11の底面に形成された各吹出口13の口部から中間フローライナー3の上壁面に向けて吹き出す。この冷却ガスは、中間フローライナー3の下流側部分の上壁面を冷却する。
このため、高温となる中間フローライナー3の下流側部分が低温の冷却ガスによって良好に冷却される。
したがって、中間フローライナー3内における長手方向の温度分布の不均一性が、冷却ブロック11を設けないものに比較して改善され、中間フローライナー3の上流側部分と下流側部分とでの温度差が小さいものとなる。このため、基板に成長する半導体薄膜の膜厚、組成が均一なものとなる。
したがって、中間フローライナー3内における長手方向の温度分布の不均一性が、冷却ブロック11を設けないものに比較して改善され、中間フローライナー3の上流側部分と下流側部分とでの温度差が小さいものとなる。このため、基板に成長する半導体薄膜の膜厚、組成が均一なものとなる。
また、同時に中間フローライナー3の外壁面が冷却ガスで冷却されるので、その内壁面近傍の温度が低下した状態となり、ここでのCVD反応が起こらなくなって、内壁面に反応生成物が付着することもない。このため、中間フローライナー3の洗浄回数が削減されるとともに反応生成物の付着に起因する中間フローライナー3の歪み、変形を防止できる。
図2は、本発明の気相成長装置の第2の例を示すものである。
なお、以下の図2ないし図4では図1に示した構成部分には同一符号を付してその説明を簡略化する。
この例においても、先の例とほぼ同様の構造の冷却ブロック11が用いらていれる。この例での冷却ブロック11は、先の例のものよりも大型となっており、中間フローライナー3の上流側部分から下流側部分までの部分に冷却ガスが吹き付けられるようになっている。
なお、以下の図2ないし図4では図1に示した構成部分には同一符号を付してその説明を簡略化する。
この例においても、先の例とほぼ同様の構造の冷却ブロック11が用いらていれる。この例での冷却ブロック11は、先の例のものよりも大型となっており、中間フローライナー3の上流側部分から下流側部分までの部分に冷却ガスが吹き付けられるようになっている。
また、先の例では各吹出口13からほぼ均等に冷却ガスが吹き出るようになっているが、この例では各吹出口13からの冷却ガスの吹出量が均等ではなく、中間フローライナー3の上流側部分に吹き出る冷却ガス量が少なく、下流側部分に向けて順次冷却ガスの吹出量が多くなるようになっている。これには、各吹出口13の口径、マニフォールドの形状等を適宜定めることにより可能となる。
この例の気相成長装置においても、先の第1の例の装置と同様の作用効果を得ることができるが、さらにこのものでは中間フローライナー3の上流側部分と下流側部分での温度差をなだらかに小さくすることができ、中間フローライナー3内部全体での温度分布がより均一となる。
図3は、この発明の気相成長装置の第3の例を示すもので、この例では、冷却手段として冷却ガス吹出ホーン21が中間フローライナー3の下流側部分の上方に設けられている。
この冷却ガス吹出ホーン21は、断面形状がロート状の部材で構成されたものであって、その細口部には冷却ガス導入パイプ22が接続されている。また、このホーン21の広口部は中間フローライナー3の外壁面に対して直角方向に向くように配置され、細口部から吹き出された冷却ガスは、拡散して広口部から中間フローライナー3の下流側部分の外壁面に吹き付けられるようになっている。
この例の気相成長装置においても、第1の例の装置と同様の作用効果を得ることができる。
この冷却ガス吹出ホーン21は、断面形状がロート状の部材で構成されたものであって、その細口部には冷却ガス導入パイプ22が接続されている。また、このホーン21の広口部は中間フローライナー3の外壁面に対して直角方向に向くように配置され、細口部から吹き出された冷却ガスは、拡散して広口部から中間フローライナー3の下流側部分の外壁面に吹き付けられるようになっている。
この例の気相成長装置においても、第1の例の装置と同様の作用効果を得ることができる。
図4は、この発明の第4の例を示すものである。この例での冷却手段としては、冷却ガス吹出ノズル31が、中間フローライナー3の下流側部分の上方に設けられている。この冷却ガス吹出ノズル31は、直管状のものであって、その基端部には冷却ガス導入パイプ32が接続されている。
また、この冷却ガス吹出ノズル31は、その先端が中間フローライナー3に上流側に向けて傾斜しており、このノズル31の先端から吹き出される冷却ガスの吹き出し方向が中間フローライナー3の上流側に傾斜するようになっている。
この例のものにおいても、第1の例の装置と同様の作用効果を発揮するが、中間フローライナー3の下流側部分が重点的に冷却されることになる。
この例のものにおいても、第1の例の装置と同様の作用効果を発揮するが、中間フローライナー3の下流側部分が重点的に冷却されることになる。
なお、上述の例においては、冷却手段を中間フローライナー3の上方に設けるようにしたが、これに限らず中間フローライナー3の側方に設けるようにしてもよい。
また、本発明では、冷却手段としての冷却ブロック、冷却ガス吹出ホーン、冷却ガス吹出ノズルなどに対して、水冷ジャケットなどの冷却装置を取り付け、冷却手段自体が加熱されて高温になることを防ぐようにしてもよい。
また、本発明では、冷却手段としての冷却ブロック、冷却ガス吹出ホーン、冷却ガス吹出ノズルなどに対して、水冷ジャケットなどの冷却装置を取り付け、冷却手段自体が加熱されて高温になることを防ぐようにしてもよい。
以下、具体例を示す。
(具体例1)
図1に示した気相成長装置を用いて、サファイア基板上に窒化ガリウム(GaN)薄膜を成膜し、その際に冷却ブロック11に冷却ガスを流してその効果を確認した。
中間フローライナー3には、石英ガラス製の幅140mm、長さ200mm、高さ10mmの内寸法を有するものを用いた。
(具体例1)
図1に示した気相成長装置を用いて、サファイア基板上に窒化ガリウム(GaN)薄膜を成膜し、その際に冷却ブロック11に冷却ガスを流してその効果を確認した。
中間フローライナー3には、石英ガラス製の幅140mm、長さ200mm、高さ10mmの内寸法を有するものを用いた。
冷却ブロック11として、石英製の幅140mm、長さ100mmのブロック13の底面に径1mmの吹出口13、13・・・を5mm間隔に形成したものを用い、これを中間フローライナー3の上方に20mmの間隔をあけて、中間フローライナー3の長さの半分と重なる位置に配置した。
冷却ガスとして温度20℃の窒素を、ステンレス鋼製の冷却ガス導入パイプ14から流量20リットル/分で送り込み、吹出口13、13・・・から中間フローライナー3の下流側部分に対して垂直方向に吹き付けた。
成膜を以下の条件で繰り返して行い、中間フローライナー3の内壁面の汚れを観察した。
冷却ガスとして温度20℃の窒素を、ステンレス鋼製の冷却ガス導入パイプ14から流量20リットル/分で送り込み、吹出口13、13・・・から中間フローライナー3の下流側部分に対して垂直方向に吹き付けた。
成膜を以下の条件で繰り返して行い、中間フローライナー3の内壁面の汚れを観察した。
ヒーター温度:1150℃
半導体原料ガス流量条件
アンモニア :10SLM
水素 :10SLM
窒素 :20SLM
トリメチルガリウム:260μモル/分
成長時間:60分
半導体原料ガス流量条件
アンモニア :10SLM
水素 :10SLM
窒素 :20SLM
トリメチルガリウム:260μモル/分
成長時間:60分
その結果、冷却ガスを吹き付けずに成膜したときは、数回の成長で中間フローライナー3の内壁面に反応生成物が付着したが、冷却ガスを吹き付けたときは、数回の成長後でも反応生成物は付着しなかった。
さらに、冷却ガスを中間フローライナー3の外壁面全面に吹き付けて成膜を行った場合には、数回の成長後、反応生成物の付着はなかったが、サファイア基板上のGaN膜の面内膜厚分布が10%(σ)であった。
さらに、冷却ガスを中間フローライナー3の外壁面全面に吹き付けて成膜を行った場合には、数回の成長後、反応生成物の付着はなかったが、サファイア基板上のGaN膜の面内膜厚分布が10%(σ)であった。
これに対して、中間フローライナー3の下流側部分に吹き付けた場合には、数回の成膜後、反応生成物の付着はなく、基板上のGaN膜の面内膜厚分布が2%(σ)に改善されたことが確認された。
さらに、上述のようにして成膜した窒化ガリウム薄膜上に以下の成膜条件によって窒化インジュウムガリウム(InGaN)薄膜を成長させた。
ヒーター温度:700℃
半導体原料ガス流量条件
アンモニア :10SLM
窒素 :30SLM
トリメチルガリウム :90μモル/分
トリメチルインジウム:45μモル/分
成長時間:60分
ヒーター温度:700℃
半導体原料ガス流量条件
アンモニア :10SLM
窒素 :30SLM
トリメチルガリウム :90μモル/分
トリメチルインジウム:45μモル/分
成長時間:60分
そして、冷却ガスを中間フローライナー3の外壁面全体に吹き付けて成膜を行った場合には、数回の成長後、反応生成物の付着はなかったが、基板上のInGaN膜中のIn組成分布は15%(σ)であった。
これに対して、中間フローライナー3の下流側部分に吹き付けた場合には、数回の成膜後、反応生成物の付着はなく、基板上のInGaN膜中のIn組成分布が5%(σ)に改善されたことが確認された。
これに対して、中間フローライナー3の下流側部分に吹き付けた場合には、数回の成膜後、反応生成物の付着はなく、基板上のInGaN膜中のIn組成分布が5%(σ)に改善されたことが確認された。
3・・・中間フローライナー、11・・・冷却ブロック、12・・・ブロック、13・・・吹出口、14、22、32・・・冷却ガス導入パイプ、21・・・冷却ガス吹出ホーン、31・・・冷却ガス吹出ノズル。
Claims (5)
- フローライナー内に基板を置き、このフローライナー内に半導体原料ガスを基板面に平行に流し、基板面に半導体薄膜を成長させる気相成長装置において、
前記フローライナーにおける半導体原料ガスの流れにおける下流側部分に冷却ガスを吹き付けて冷却する冷却手段を設けたことを特徴とする気相成長装置。 - 冷却手段が、冷却ガスを吹き出す多数の吹出口を並設したものであって、吹出口の並設方向がフローライナーの長手方向と平行とされ、各吹出口からほぼ均等に冷却ガスが吹き出るものであることを特徴とする請求項1記載の気相成長装置。
- 冷却手段が、冷却ガスを吹き出す多数の吹出口を並設したものであって、吹出口の並設方向がフローライナーの長手方向と平行とされ、各吹出口から不均等に冷却ガスが吹き出し、フローライナーの下流側部分ほど多くの冷却ガスが吹き出るものであることを特徴とする請求項1記載の気相成長装置。
- 冷却手段が、ロート状のホーンであって、これの細口部分から冷却ガスを吹き込み、その広口部分をフローライナーの下流側部分に向けて配置したものであることを特徴とする請求項1記載の気相成長装置。
- 冷却手段が、冷却ガスを吹き出すノズルであって、その吹き出し方向をフローライナーの半導体原料ガスの流れにおける上流側部分に向けて傾斜するようにしたものであることを特徴とする請求項1記載の気相成長装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008235438A (ja) * | 2007-03-19 | 2008-10-02 | Hitachi Cable Ltd | 成膜方法及び成膜装置 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04243122A (ja) * | 1991-01-18 | 1992-08-31 | Fujitsu Ltd | 化学気相成長装置 |
JP2004071883A (ja) * | 2002-08-07 | 2004-03-04 | Nippon Sanso Corp | 気相成長装置 |
-
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