JP2003040472A - 給紙機構及びそれを備えた画像形成装置 - Google Patents

給紙機構及びそれを備えた画像形成装置

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JP2003040472A
JP2003040472A JP2001232605A JP2001232605A JP2003040472A JP 2003040472 A JP2003040472 A JP 2003040472A JP 2001232605 A JP2001232605 A JP 2001232605A JP 2001232605 A JP2001232605 A JP 2001232605A JP 2003040472 A JP2003040472 A JP 2003040472A
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paper feed
feed roller
sheet
sheet feeding
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JP2001232605A
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Akihiro Fujita
明宏 藤田
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多種多様の用紙を不送りや重送なく1枚ずつ
確実に分離して搬送する。 【解決手段】 給紙カセットのトレイ底板10上に積載
された用紙の一端を給紙ローラ1に圧接させ、その圧接
部位に近接して傾斜部材66を傾斜部材スプリング65
により給紙ローラ1側へ平行に進退可能に圧接させ、傾
斜部材66の給紙ローラ1との当接面66bを小さくし
て用紙との連れ回りを少なくする。さらに、トレイ底板
10と連動して動き、トレイ底板10が用紙を給紙ロー
ラ1に接触させない位置に移動したときにその上に積載
された最上位の用紙を除く用紙を所定の位置に戻す用紙
戻し部材64を設ければ、万一用紙の重送が生じた場合
でも、下側の用紙を元の位置に戻し、重送を解消するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、積載された用紙
を最上位の用紙から1枚ずつ分離して給紙する給紙機構
及び、それを備えたファクシミリ,プリンタ,複写機等
の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、積載された用紙を一番上に位置す
る最上位の用紙から1枚ずつ分離して画像形成部へ給送
する給紙機構にあっては、用紙の給送方向の前端におけ
る幅方向の両端部を爪部材により押さえて分離させるコ
ーナ爪分離方式、摩擦部材を押圧して用紙を分離する分
離パッド方式、用紙を傾斜面を有する固定のゲート部材
に突き当てて分離する土手分離方式等がある。これらの
うち、部品点数が少なく低コストで、同一構成でサイズ
の異なる厚紙と薄紙を含む多種多様の用紙(葉書,封
筒,OHP用紙等も含む)に適用できる分離方式として
は、周知の分離パッド方式、あるいは例えば特開平8−
91612号公報に示されているような土手分離方式が
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな分離方式を採用した従来の給紙機構にあっては、前
者の分離パッド方式では、特に低価格の10PPM(画
像形成速度が1分間に10枚)以下の低速機の場合、給
紙ローラと摩擦部材とに挾持された用紙により搬送時に
スティッキングスリップに起因する異音が発生するた
め、給紙ローラを半月形状にする対策をとる必要が生じ
る。そのため、給紙ローラと同軸上にトレイ底板の上昇
を制限するための上記給紙ローラ径より僅かに小径の一
対の円筒状のカラーを余分に給紙ローラの両側に設ける
必要があり、部品点数が増えて生産コストが上昇する結
果となる。
【0004】また、最近はリサイクル紙の使用増加に伴
って、葉書,封筒等の用紙の搬送方向の先端部がささく
れていたり、裁断時にバリが発生していたりするものが
多いため、給紙時の搬送負荷となり、分離パッド方式で
は用紙の不送りが生じやすいという問題点もある。さら
に、コピー紙の再利用で裏紙の使用も増えており、積載
された用紙間の摩擦係数のバラツキが多くなって重送が
発生するおそれもあり、裏紙の場合は定着時及び環境に
より用紙にカールがかかり、そのカール方向によっては
用紙の分離部において用紙先端に負荷が生じたり、用紙
を分離部へ搬送できずに不送りとなることもあり得る。
【0005】なお、分離パッド方式の場合、パッドの平
面部を給紙ローラに押圧させているため、積載状態から
繰り出される用紙の搬送方向(トレイ底板等の変位角に
対応する)に対して分離パッドの角度を所定の範囲内の
角度としなければならず、そのためには給紙ローラのロ
ーラ径が制限され、レイアウトの自由度に制約を受けて
給紙機構の小型化を図り得ないという点にも問題があ
る。一方、後者の土手分離方式の場合、特開平8−91
612号公報に示されているものは、給紙ローラと接し
ているゲート部材の上縁部分が平坦で給紙ローラとのニ
ップ部が広く、部材のバラツキ等によりその傾斜面を所
定の傾斜角度に配設することが困難になる。
【0006】また、通常最上位の用紙が画像形成部で搬
送されているときには給紙ローラは駆動を遮断されてい
るが、先行の用紙が給紙ローラとゲート部材間でニップ
されている間は、その用紙との摩擦力により給紙ローラ
は連れ回りしており、先行の用紙の後端がニップ部を抜
けると、次の用紙の先端が給紙ローラの連れ回りにより
ゲート部材に送られる。このとき、用紙同士の摩擦係数
が高いかバラツキが大きく、先行の用紙と次の用紙との
間の摩擦係数より次の用紙とその次の用紙との間の摩擦
係数の方が低い場合には、次の用紙がゲート部材を乗り
越えてしまい、重送となるおそれがあった。この発明は
これらの問題を解決するためになされたものであり、多
種多様の用紙を不送りや重送なく1枚ずつ確実に分離し
て搬送することができる給紙機構及びそれを備えた画像
形成装置を提供することを目的とする。
【0007】また、分離パッド方式の場合に、用紙を積
載するトレイ底板及び分離パッドの位置をバネと給紙ロ
ーラ軸に備えたカムユニットによって制御し、用紙給送
時のみ給送ローラに当接するように制御することによっ
て用紙の重送を防ぐことが行われている。しかし、この
ような制御においては、カムを回転させる給紙ローラ軸
に相当の負荷が加わるので、給紙ローラ軸を回すための
モータも大きなトルクを持ったものが必要となり、低コ
スト化の妨げとなっている。この発明は、このような問
題を解決し、給紙ローラ軸を回すためのモータに必要な
トルクを低減し、給紙機構及びそれを備えた画像形成装
置のコストを低減することも目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
め、この発明の給紙機構を、給紙ローラと、その給紙ロ
ーラを固着した給紙ローラ軸と、その給紙ローラ軸に相
対回動可能に支持されたカムユニットと、そのカムユニ
ットの回転を止める爪レバーと、その爪レバーを上記カ
ムユニットのフック部から外れる方向に回動させるため
のソレノイドと、上記給紙ローラ軸を回転させるための
受動ギヤと、その受動ギヤを回転させる駆動ギヤと、傾
斜部材とを有し、その傾斜部材が、用紙の繰り出し方向
の前端が突き当たる傾斜面を備え、上記給紙ローラとの
当接面が上記給紙ローラの軸線方向に沿う突条に形成さ
れており、上記ソレノイドの作動によって上記爪レバー
が上記カムユニットから外れ、上記カムユニットが上記
給紙ローラ軸と同方向に1回転したときに、そのカム部
によってトレイ底板による用紙の給紙ローラへの接触を
許容すると共に、上記傾斜部材の上記給紙ローラへの当
接を許容して、用紙を1枚給紙するように構成する。こ
のような給紙機構において、上記トレイ底板と連動して
動き、そのトレイ底板が用紙を上記給紙ローラに接触さ
せない位置に移動したときに、そのトレイ底板上に積載
された最上位の用紙を除く用紙を所定の位置に戻す用紙
戻し部材を設けるとよい。
【0009】あるいは、この発明の給紙機構を、給紙ロ
ーラと、その給紙ローラを固着した給紙ローラ軸と、そ
の給紙ローラ軸に相対回動可能に支持されたカムユニッ
トと、そのカムユニットの回転を止める爪レバーと、そ
の爪レバーを上記カムユニットのフック部から外れる方
向に回動させるためのソレノイドと、上記給紙ローラ軸
を回転させるための受動ギヤと、その受動ギヤを回転さ
せる駆動ギヤと、傾斜部材とを有し、その傾斜部材が、
用紙の繰り出し方向の前端が突き当たる傾斜面を備え、
上記給紙ローラとの当接面が上記給紙ローラの軸線方向
に沿う突条に形成され、上記給紙ローラに常時直接又は
用紙を介して当接しており、上記ソレノイドの作動によ
って上記爪レバーが上記カムユニットから外れ、上記カ
ムユニットが上記給紙ローラ軸と同方向に1回転したと
きに、そのカム部によってトレイ底板による用紙の給紙
ローラへの接触を許容して、用紙を1枚給紙するように
構成し、上記トレイ底板と連動して動き、そのトレイ底
板が用紙を上記給紙ローラに接触させない位置に移動し
たときに、そのトレイ底板上に積載された最上位の用紙
を除く用紙を所定の位置に戻す用紙戻し部材を設けても
よい。
【0010】これらの給紙機構において、上記傾斜部材
を上記給紙ローラに対して平行に進退させる平行移動手
段を設けるとよい。上記平行移動手段は、上記傾斜部材
と装置本体のいずれか一方に設けたリブと他方に設けた
ガイドレールとからなるようにするとよい。また、これ
らの給紙機構において、上記傾斜部材の上記給紙ローラ
との当接面の長さを上記給紙ローラの軸線方向の長さよ
り小さくするとよい。また、上記傾斜部材を合成樹脂に
より成形し、少なくとも上記給紙ローラとの当接面を金
属板により覆うようにするとよい。このとき、上記傾斜
部材を覆う金属板が、弾性を有するとよい。さらに、そ
の金属板は、上記傾斜部材を上下両面から挟持するよう
に上記傾斜面側から装着するとよい。
【0011】また、これらの給紙機構において、上記傾
斜部材が上記給紙ローラに当接する部位と上記トレイ底
板上に積載された用紙が上記給紙ローラに接触する部位
との間の用紙搬送方向に沿う距離を2mm乃至6mmに
するとともに、上記傾斜部材の上記傾斜面の用紙搬送方
向に対する角度を50度乃至70度に設定するとよい。
これらの給紙機構において、さらに、上記給紙ローラと
上記傾斜部材との当接部の下流に、その当接部の接線方
向に交差する薄板弾性部材を設けるとよい。あるいは、
上記給紙ローラと上記傾斜部材との当接部の下流に、そ
の当接部の接線方向に交差し後端部に上記給紙ローラの
方向へ折り曲げられた鉤状の折り曲げ部を設けてもよ
い。
【0012】ここで、上記薄板弾性部材は、上記給紙ロ
ーラの両側に設けるとよい。あるいは、上記給紙ローラ
のほぼ中央に設けてもよい。上記薄板弾性部材に鉤状の
折り曲げ部を設ける場合には、上記接線方向に対し20
度乃至60度で交差するようにするとよい。あるいは、
上記薄板弾性部材に代えて、上記給紙ローラと上記傾斜
部材の当接部の下流に、その当接部の接線方向に交差す
る摩擦部材を設けてもよい。ここで、上記摩擦部材は、
上記給紙ローラの両側に設けるとよい。あるいは、上記
給紙ローラのほぼ中央に設けてもよい。また、この発明
の画像形成装置は、これらの給紙機構と、その給紙機構
によって給紙される用紙に画像を形成する画像形成部と
を備えたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好ましい実施の
形態を図面を参照して説明する。 〔第1の実施形態:図1乃至図15〕まず、図1乃至図
3を参照してこの発明の第1の実施形態の給紙機構の全
体構成について説明する。図1はこの給紙機構の要部を
示す縦断面図、図2はその給紙機構の要部を示す分解斜
視図、図3はそのカムと突起部との位置関係を示す部分
断面図である。なお、この給紙機構は、図3にその一部
を示すカムユニットや、そのカムユニットの駆動制御機
構を備えているが、ここではまず傾斜部材及び用紙戻し
部材の構成と作用を中心に説明し、カムユニット等につ
いては後で説明することにして、図3以外ではカムユニ
ット等の図示は省略している。
【0014】この給紙機構では、四周に高さの低い壁面
を備えた浅い筺状の装置本体70に、側面の開口部を通
して給紙カセット71が着脱自在に装着される。このカ
セット71内には図1に示す複数枚の用紙62を積載可
能なトレイ底板10が一端を支軸10bにより搖動自在
に支持されており、給紙カセット71との間に係着され
た底板スプリング11により自由端部が図1において常
時上方へ付勢されている。さらに、給紙カセット71の
給紙ローラ1側の端部には、用紙戻し部材64が軸64
aによって回動可能に設けられている。この用紙戻し部
材64はトレイ底板10と連動して回動する。すなわ
ち、トレイ底板10が実線で示した位置にある場合には
用紙戻し部材64も実線で示した位置にあり、トレイ底
板10が仮想線で示した位置まで回動すると、用紙戻し
部材64もそれに連動して仮想線で示す位置まで回動す
る。この用紙戻し部材64の動作については、後に詳述
する。ところで、用紙戻し部材64は給紙カセット71
の奥側の壁面及びそれと対向する装置本体70の壁面を
越えて回動するので、用紙戻し部材64を設ける部分の
壁面には、図2に示すように切り欠き部70aを設けて
いる。なお、図2においては用紙戻し部材は仮想線で示
し、給紙カセット71の図示は省略している。
【0015】装置本体70には、底板スプリング11に
より図1において反時計方向に付勢力を有するトレイ底
板10上に積載された用紙62の最上位の用紙62aの
先端部に圧接し得るように給紙ローラ1が設けられてお
り、この給紙ローラ1に、傾斜面66aを有する傾斜部
材66の当接面66bが傾斜部材スプリング65の付勢
力により押圧され、これらにより用紙に対する分離部を
構成している。この傾斜部材66は、図2に示すよう
に、左右両側面に突設したリブ66d,66dが装置本
体70側のガイドレール68,68に摺動自在にガイド
されて給紙ローラ1に圧接する方向に平行移動可能に装
着されており、傾斜部材66の下流側には、給紙ローラ
により給紙された用紙62を画像形成装置(図示しな
い)の画像形成部へ搬送する搬送ローラ対67が回転自
在に軸支されている。なお、この傾斜部材66の平行移
動手段は、傾斜部材66側にガイドレールを、装置本体
70側にリブを設けることによって行うようにしても差
支えない。
【0016】また、図1では図示を省略しているが、図
2に仮想線で示すトレイ底板10には、同じく仮想線で
示すように、その前端部に固設されて上方に延び、外側
へ直角に折れ曲ってさらに前方に被押圧部10cを延
設した突起部10cを設けている。傾斜部材66にも、
その後部から側方に延設してさらに上方に直角に折れ曲
った被押圧部66eを延設した突起部66eを設けて
いる。また、この傾斜部材66の下部には、抜け止め用
の一対のフック部66f,66fを延設し、それが装置
本体70側の図示しない係止部に係合して、上昇限が規
制されるようにしている。
【0017】これらの突起部10c,66eは、図3に
示すように、それぞれカムユニット5の第1カム5a及
び第2カム5bに各被押圧部10c,66eが当接
するように延設している。そして、カムユニット5が停
止状態にあるときには、第1カム5aによって突起部1
0cが押し戻されることにより、トレイ底板10が下方
に後退してその上の用紙が給紙ローラ1に接触しない状
態になり、第2カム5bによって突起部66eが押し戻
されることにより、傾斜部材66が下方に後退して給紙
ローラ1に接触しない状態になる。なお、図3には、カ
ムユニット5のカム付近のみを、給紙トレイ71と反対
側から見た断面を示している。
【0018】次に、図4を参照して、トレイ底板10上
に積載された用紙62と給紙ローラ1及び傾斜部材66
の関係をさらに詳細に説明する。図4は、図1の給紙ロ
ーラ付近の各部材の位置関係をより詳細に示す断面図で
ある。なお、傾斜部材66の下部に設けたフック部66
f等は図示を省略している。また、用紙戻し部材64の
図示も省略している。傾斜部材66の傾斜面66aは、
トレイ底板10に積載された複数枚の用紙62の最上位
の用紙62aを給紙ローラ1による繰り出し方向Sに対
して所定の角度θになるように定めてある。そして、こ
の傾斜面66aに連続する給紙ローラ1との当接面66
bは、給紙ローラ1の軸線方向に沿う突条に形成され、
その幅はきわめて狭くなっている。
【0019】そして、給紙ローラ1に圧接するトレイ底
板10上の最上位の用紙62aの圧接部位Aと傾斜部材
66の傾斜面66aと当接面66bとが交差する傾斜面
終端66cと給紙ローラ1との圧接部位Bとの用紙繰り
出し方向に沿う距離を可能な限り近接させるようにし、
図示しない制御部からの給紙開始信号が発せられると、
最上位の用紙62aの繰り出しが終るまで給紙ローラ1
が回転し得るようにする。
【0020】このように、両圧接部位A,B間の距離を
小さくすることにより、曲げ弾性係数の異なる各種の用
紙でも、用紙先端の曲げ範囲が狹くなるため、曲げ弾性
係数が近接する結果となり、傾斜部材66の傾斜面66
aで発生する分力のバラツキも抑えられ、曲げ弾性係数
の大きい厚紙,葉書,封筒等の場合は言うまでもなく、
曲げ弾性係数の小さい薄紙等の用紙でも分離可能とな
り、多種多様の用紙に対応させることができる。
【0021】次に、上記のように構成された給紙機構の
作用を随時図5乃至図7を参照して説明する。図5は、
最上位の用紙62aの力関係を示すものである。積載さ
れた複数枚の用紙62を給紙ローラ1により分離部へ繰
り出す力として、最上位の用紙62aの先端により傾斜
部材66の傾斜面66aに力Fが作用する。傾斜面66
aは最上位の用紙62aの繰り出し方向Sに対して角度
θとなるように設定されており、この傾斜面66aに対
して垂直方向に分力F1、傾斜面66aに沿う方向に分
力F2が発生する。
【0022】また、傾斜部材66を給紙ローラ1に押圧
する傾斜部材スプリング65の分離圧力Qが用紙62の
繰り出し方向Sに対して所定の角度αで設定されてお
り、この分離圧力Qを上記の分力F1のα成分F1αよ
り小さく設定することにより、最上位の用紙62aは傾
斜部材66の傾斜面66aを乗り越えて図1に示す搬送
ローラ対67の方向へ給送される。
【0023】図6は、次の用紙62bの力関係を示すも
のである。次の用紙62bには、その次の用紙62cと
の間の摩擦負荷により力Fpが作用し、この力Fpは傾
斜部材66の傾斜面66aに垂直方向の分力Fp1と傾
斜面66aに沿う分力Fp2を発生する。しかし、一般
に用紙間の摩擦係数は、給紙ローラ1と用紙間の摩擦係
数のほぼ50%程度であるため、上記の力Fpも図5に
示した力Fのほぼ50%となり、傾斜部材66の傾斜面
66aを乗り越える力は発生せず、傾斜部材66により
止められて最上位の用紙62aと分離される。
【0024】また、傾斜部材66の給紙ローラ1との当
接面66bが用紙との摩擦により摩耗して図7に破線で
示す摩耗当接面66b′となった場合でも、傾斜部材6
6は傾斜部材スプリング65の分離圧力Qの方向に平行
移動するだけであるので、傾斜面66aの所定傾斜角θ
(図4)は変化することなく分離条件を保つことができ
る。さらに、傾斜部材66の給紙ローラ1との当接面6
6bを小さくすることにより、最上位の用紙62aとの
ニップ部が従来のニップ幅Dからニップ幅Cへと小さく
なり、最上位の用紙62aの後端部がニップ部を抜けて
から給紙ローラ1の連れ回りにより次の用紙62bに繰
り出し力F1を与えるニップ幅分の送り量も小さくなる
ため、用紙62の重送を抑えることが可能になる。
【0025】なお、度重なる実験の結果から、用紙62
の良好な分離を行うための条件は、図8に示すように、
給紙ローラ1に押圧するトレイ底板10上の用紙62の
圧接部位Aと、給紙ローラ1に押圧する傾斜部材66の
圧接部位Bとの用紙繰り出し方向の距離Xを2〜6mm
にし、繰り出される用紙62の繰り出し方向Sに対して
傾斜部材66の傾斜面66aのなす角度θを50°〜7
0°にするとよいことが判った。そのようにすれば、給
紙ローラ1が通常使用される大きさ、例えばφ16〜3
6mmの範囲にある限り、常に良好な分離品質が得られ
ることが確認されている。すなわち、使用する用紙の曲
げ弾性係数の影響を激減させ、部品点数を増やすことな
く多種多様の用紙に対応させることができる。
【0026】このような構成の給紙機構において、傾斜
部材66は複雑な形状をしているため、合成樹脂により
一体成形するのが好ましい。その場合、図9及び図10
に示すように、傾斜部材66の当接面66bの長さW
が給紙ローラ1の軸線方向の長さWより大きいと、図
示しない用紙の搬送時に給紙ローラ1の方向に押圧され
て用紙に摺接している傾斜部材66の当接面66bは、
その中央部に分離圧がかかっているため、用紙を介して
給紙ローラ1に押圧されている当接面66bの中央部だ
けが摩耗して陥没する。傾斜部材66がこのように変形
すると、用紙が給紙ローラ1と傾斜部材66の間に進入
する際、その用紙は傾斜部材66の変形した当接面66
bにならって湾曲しながら給紙される。そのため、用紙
の搬送負荷が著しく大きくなったり、剛性の強い用紙で
は湾曲不能となったりして不送りが発生する。
【0027】そこで、図2に示すように、傾斜部材66
の当接面66bの長さを給紙ローラ1の軸線方向の長さ
より小さくして、当接面66bの全長が給紙ローラ1に
当接可能にするとよい。このような構成によれば、傾斜
部材66の当接面66bは全長に亘って用紙を介して給
紙ローラ1に押圧されているため、当接面66bに部分
的な陥没部が形成されるおそれはなく、当接面66bは
直線状に平均して摩耗する結果となる。そして、この傾
斜部材66は給紙ローラ1の方向に平行移動するため、
当接面66bに摩耗が生じても傾斜部材66の傾斜面6
6aは用紙の搬送方向に対して所定の角度を保つことが
可能である。
【0028】次に、図11乃至図13を用いて用紙戻し
部材64の動作について説明する。図11乃至図13
は、それぞれ用紙戻し部材64に関連する部材の位置関
係を示す図である。用紙戻し部材64は、先に説明した
ように、軸64aによってここでは図示を省略している
給紙トレイ71に回動可能に配設し、図示しないバネに
よって矢視G方向に付勢されている。そして、図11に
示すようにトレイ底板が上がり、用紙62が給紙ローラ
に当接しているときには、用紙戻し部材64はその付勢
力によって鉤部64bがトレイ底板10に接触する位置
まで矢視G方向に回動し、図示の位置にある。そして、
図12に示すようにトレイ底板10が下がり、用紙62
が給紙ローラ1に当接していない状態になるときに、用
紙戻し部材64はトレイ底板10によってその鉤部64
bが押し下げられ、トレイ底板10に連動して付勢力に
逆らって矢視Gと反対方向に回動し、図示の位置に移動
する。
【0029】このとき、端部64cは図13に仮想線の
矢印Hで示すように、給紙ガイド63に沿って搬送され
つつある最上位の用紙62aの下面よりもわずかに上側
の位置を通る。従って、用紙戻し部材64は端部64c
で最上位の用紙62aの下面をこすりながら移動するこ
とになる。このため、もし次の用紙62bが最上位の用
紙62と共に傾斜部材66を乗り越えて誤って搬送され
てしまった場合でも、用紙戻し部材64の端部64cが
移動するときに次の用紙62bを分離して給紙トレイ7
1に戻すことができ、用紙の重送を防止することができ
る。ここで、トレイ底板10がカムにより押し下げられ
たときには、用紙戻し部材は図12に示す位置まで回動
するため、給送された最上位の用紙62a以外の全ての
用紙62を給紙トレイ71上の所定の位置に戻すことが
できる。
【0030】なお、図2では用紙戻し部材64を分離部
の近傍に図示したが、用紙戻し部材64の配設位置はこ
れに限られるものではなく、分離部から離れた位置に設
けてもよい。また、この用紙戻し部材64を設けること
により、用紙の重送防止により確実を期することができ
るが、この実施形態においては、用紙戻し部材64は必
須ではなく、必ずしも設けなくてもよい。
【0031】次に、図14及び図15を用いてこの給紙
機構に設けたカムユニット及びそのカムユニットの駆動
制御機構について説明する。図14は、この給紙機構の
カムユニット及びその駆動制御機構の例を示す要部斜視
図、図15は同じくそのカムユニットの駆動制御機構を
説明するための図である。なお、図14において給紙ト
レイ71やトレイ底板10等は図示を省略している。図
14において、給紙ローラ1を固着した給紙ローラ軸2
の端部には受動ギヤ3が固着されており、その受動ギヤ
3が駆動ギヤ4のピニオン部4aと噛み合っている。駆
動ギヤ4は図示しないメインモータからの駆動力によっ
て矢示U方向に回転し、それによって受動ギヤ3及び給
紙ローラ軸2とともに、給紙ローラ1は矢示V方向に回
転する。
【0032】その給紙ローラ軸2には、受動ギヤ3に近
接してカムユニット5が相対回転可能に挿入されてい
る。このカムユニット5には、第1カム5a,第2カム
5b,フック部5c,セクタギヤ5d、及び図15に示
すトーションバネ当接部5eが一体に形成されている。
そして、図15に示すようにトーションバネ6の一端部
がトーションバネ当接部5eに当接して、矢示I方向に
押圧し、カムユニット5に常時矢示J方向の回転力を付
与している。しかし、フック部5cが爪レバー7に係合
しているため、カムユニット5はその回転を止められて
おり、セクタギヤ5dは歯のない部分がピニオン部4a
と対応する位置にあるため、そのピニオン部4aと噛み
合わず、駆動ギヤ4によっても回転されない。
【0033】爪レバー7は支持軸9に軸支され、スプリ
ング8によってフック部5cに係合する方向に付勢され
ている。この爪レバー7の中間部に、ソレノイド14の
可動片14aが引っ掛かっている。図14では図示を省
略しているが、トレイ底板10上には、用紙62が積載
され、底板スプリング11によってトレイ底板10を常
時給紙ローラ1に接近させる方向に付勢している。しか
し、カムユニット5が図示の停止状態にあるときには、
第1カム5aによって被押圧部10cが押し戻されて
トレイ底板10は後退し、その上の用紙が給紙ローラ1
に接触しない状態になっている。
【0034】また、図14に示す傾斜部材66も、傾斜
部材スプリング65によって給紙ローラ1に接近する方
向に付勢されているが、カムユニット5が図示の停止状
態にあるときには、第2カム5bによって被押圧部66
が押し戻され、傾斜部材66は給紙ローラ1から離
れて保持されている。したがって、この状態のときに
は、給紙ローラ1が回転していても、それに用紙が圧接
されることはないので、給紙は行われない。
【0035】図示しない制御部から給紙信号が送出され
ると、ソレノイド14に短時間電圧が印加される。その
ときのソレノイド14の励磁によって可動片14aが矢
示N方向に移動し、爪レバー7をスプリング8の付勢力
に抗して図15における矢示K方向に回動させ、フック
部5cとの係合を外す。それによって、カムユニット5
はトーションバネ6の付勢力によって図15における矢
印J方向に勢いよく回動し、セクタギヤ5dが同方向
(矢示L方向)に回転して、その歯部が駆動ギア4の矢
示M方向に回転しているピニオン部4aに衝突してかみ
合い、図示しないメインモータの回転力が駆動ギヤ4か
らセクタギヤ5dを介してカムユニット5に伝わり、カ
ムユニット5が矢示J方向に一回転する。
【0036】このカムユニット5の回転により、図14
に示す第1カム5a及び第2カム5bも一体に回転して
被押圧部10c及び66eの押し下げを解除するた
め、トレイ底板10が底板スプリング11によって給紙
ローラ1に接近するように押し上げられ、その上に積載
されている用紙62を給紙ローラ1に接触させる。ま
た、この時傾斜部材66も傾斜部材スプリング65によ
って押し上げられ、給紙ローラ1と接触する。したがっ
て、最上位の用紙62aが給紙ローラ軸2の矢示V方向
の回転によって、傾斜部材66の方へ送り出される。最
上位の用紙62aのみが傾斜部材66を乗り越えて給送
される作用については、既に述べた通りである。
【0037】カムユニット5が一回転すると、セクタギ
ヤ5dは再び歯のない部分が駆動ギヤ4のピニオン部4
aと対応する位置になり、その回転力を受けなくなるの
で停止する。同時にそのフック部5cが爪レバー7に係
合されて止められ、その位置に保持される。カムユニッ
ト5が一回転して停止すると、第1カム5a及び第2カ
ム5bによって、トレイ底板10及び傾斜部材66も元
の位置に戻され、給紙ローラ1から離間する。この一連
の動作が1枚の用紙を給紙する際に行われる動作であ
り、給紙ごとにこの動作を繰り返す。
【0038】このような給紙機構によれば、分離部に傾
斜部材を設けたことにより、フリクションパッドを設け
た従来の構成ではフリクションパッドとホルダの2部品
が必要だった機能を1部品で実現でき、低コスト化を図
ることができる。また、傾斜部材は摩擦係数が低いた
め、用紙搬送時のスティッキングスリップに起因する異
音が発生せず、騒音を低減することができる。さらに、
摩耗もおこりにくく、摩擦係数の低下による分離性能の
ダウンも発生せず、平行移動手段を設ければ、傾斜部材
が多少摩耗した場合でも傾斜面の所定傾斜角を保つこと
ができるので、給紙機構の耐久性能を大幅に改善するこ
とができる。また、用紙戻し部材を設ければ、用紙が誤
って傾斜部材を越えて重送されてしまった場合でも、下
側の用紙を元の位置に戻すことができるので、重送防止
性能をより向上させ、給紙機構の信頼性を向上させるこ
とができる。
【0039】〔第2の実施形態:図16〕次に、この発
明の第2の実施形態である給紙機構について、図16を
用いて説明する。図16はその給紙機構の要部を示す分
解斜視図である。この給紙機構は、傾斜部材が給紙ロー
ラに常時直接又は用紙を介して当接している点が第1の
実施形態の実施形態と異なるのみである。そこで、図1
6において第1の実施形態と対応する部分には同一の符
号を付し、この点に関連する部分以外の説明は省略す
る。この給紙機構は、傾斜部材66′が給紙ローラ1に
常時直接又は用紙を介して当接しているため、カムによ
って傾斜部材66′を押し下げる必要がないので、第1
の実施形態の場合と異なり、傾斜部材66′に突起部6
6eを設けていない。また、図示は省略しているが、カ
ムユニット5に第2カム5bも設けていない。
【0040】このように構成することにより、カムを回
転する給紙ローラ軸2に対する負荷を低減することがで
きるため、より小さなトルクのモータで給紙ローラ軸2
及び給紙ローラ1の回転を行うことができ、低コスト化
を図ることができる。また、分離部をカムと連動して駆
動する必要がないため、配置位置に制限がなくなり、カ
ムユニットから離れた中央部に設けることも可能にな
る。さらに、摩擦係数の小さい傾斜部材66′を用いて
いるので、給紙ローラ1に常時当接していても、摩耗の
影響は小さくて済む。ただし、傾斜部材66′が常に給
紙ローラ1に当接しているため、第1の実施形態の場合
と比較して、次の用紙62bが重送されてしまう危険が
大きい。しかしながら、トレイ底板10に連動して回動
し、用紙を所定の位置に戻す用紙戻し部材64を設ける
ことにより、重送の危険を低く抑えることができる。
【0041】なお、この発明の給紙機構において、用紙
62を載置するために給紙カセット71を用いずに、装
置本体70に直にトレイ底板を設けることも可能であ
り、この場合には、例えば図17に示した構成を用いる
ことができる。図17においては、トレイ底板10′
(切り欠いた部分の給紙ローラ1側の端面は仮想線で示
している)と傾斜部材66との位置関係が図16に示し
た構成とは異なるが、底板スプリング11′によってト
レイ底板10′は上方へ付勢力を与えられており、カム
ユニット5′の第1カムによる突起部10c′の押し下
げによって上下に移動され、トレイ底板10′による用
紙の給紙ローラ1への当接を制御している。当然、第1
の実施形態についても同様の構成を適用することは可能
である。
【0042】〔実施形態の変形例〕次に、以上説明した
各実施形態の変形例について説明する。まず、図18乃
至図20を用いて、傾斜部材に金属板を係合する例につ
いて説明する。図18はその変形例の給紙機構の要部を
示す分解斜視図、図19はその断面図、図20はさらに
別の変形例の給紙機構の図19と対応する断面図であ
る。なお、これらの図においては、第2の実施形態の給
紙機構に変形例を適用した例を示しているが、第1の実
施形態の給紙機構にも同様に適用できることは言うまで
もない。この給紙機構では、傾斜部材66の傾斜面66
a及び当接面66bにそれぞれ係合する傾斜面69a及
び当接面69bを折曲げ形成した厚さの薄い弾性金属板
69を傾斜部材66の傾斜面66a側から挿入する。こ
れにより、弾性金属板69は図19に仮想線で示す状態
からその弾性力に抗して拡開された後実線で示すように
収縮して固定される。
【0043】この給紙機構では傾斜部材66の傾斜面6
6a及び当接面66bの表面を弾性金属板69により密
着して覆うようにしたので、金属板を自己の弾性により
傾斜部材に強固に弾装することが可能になり、傾斜部材
への装着は1操作ででき、組み付け操作性がきわめて良
好であるとともに、一旦装着された後は用紙の搬送に伴
って上記金属板が傾斜部材に密着する方向へ押圧される
ので、装着位置がずれるおそれがない。そして、用紙搬
送方向と傾斜面66aとを所定の角度θに保ちながら、
用紙や給紙ローラ1との摩擦による傾斜部材66の摩耗
を大幅に低減させることができる。
【0044】なお、ここで説明した例では弾性金属板6
9の弾装上の理由から傾斜面66aも同時に覆うように
したが、これは必ずしも必要とするものではない。ま
た、この変形例の場合は、傾斜部材66の摩耗自体が抑
えられるため、当接面66bの長さは自由となり、給紙
ローラ1の軸線方向の長さと無関係に定めることができ
る。
【0045】さらに、傾斜部材66の当接面66bを覆
う金属板は弾性金属板に限るものではなく、弾性を有し
ない金属板でも差支えない。その場合は、図18及び図
19に示す弾性金属板69に代えて、傾斜部材66の当
接面66bを覆う部分より下流側を削除した金属板6
9′を傾斜部材66の下面から止ねじ76でねじ止めす
ればよい(図20参照)。このように、給紙ローラ1と
の当接面66bを弾性金属板69又は金属板69′で覆
った傾斜部材66では、その摩耗が事実上無視し得る程
度であるので、支持方法も必ずしも平行移動とする必要
はなく、図20に示すように、傾斜部材66の支軸66
fと装置本体70の軸孔70aとによる搖動でも差支え
なく、傾斜部材66に給紙ローラ1の方向への付勢力を
与える傾斜部材スプリング65に代えて、支軸66fを
めぐって装着されるねじりばね75を用いても差し支え
ない。
【0046】なお、ここまでに説明した各変形例では、
比較的摩耗しやすい合成樹脂材からなる傾斜部材66を
金属板により覆うようにしたが、傾斜部材66自体を、
例えば炭素繊維又はガラス繊維で強化した硬質の合成樹
脂により成形し、さらにその給紙ローラ1との当接面に
層の厚い金属メッキを施すようにしても同様の効果を得
ることが可能になる。
【0047】次に、図21乃至図30を用いて、給紙ロ
ーラと傾斜部材との当接部の下流に、用紙の重送を防止
するための部材を設けた例について説明する。第1及び
第2の実施形態では、用紙の重送を防止するための部材
として用紙戻し部材を設けた例について説明したが、こ
こで説明する部材をさらに設けることにより、より効果
的に用紙の重送を防止することができる。図21,図2
3,図25,図28はそれぞれ各変形例の給紙機構の要
部を示す分解斜視図、図22,図24,図26,図29
はその各々の断面図、図27,図30はそれぞれさらに
別の変形例の給紙機構の図26,図29と対応する断面
図である。
【0048】なお、ここで説明する変形例は、その構成
及び図示を簡略化するため、特に図示しないが、傾斜部
材66に前述の弾性金属板69や金属板69′を装着し
たり、傾斜部材66自体を摩耗に対して強い材質とした
りしたものを用い、その支持方法を支軸66fによる搖
動支持にした場合について説明するが、傾斜部材66を
通常の合成樹脂で成形したり、平行移動させたりするよ
うにすることも可能であることはいうまでもない。
【0049】図21及び図22において、傾斜部材66
を、一対の支軸66f,66fと装置本体70の軸孔7
0a,70a(図21,図22ではその一方のみを示
す)とにより搖動自在に軸支し、その支軸66fの位置
を当接面66bにおける給紙ローラ1の接線E上に位置
させる。また、一対の薄板弾性部材(以下「マイラ」と
いう)72,72の基部を装置本体70の後壁内面に固
設し、その先端部を給紙ローラ1の両側で上記接線Eに
交差させる。なお、上記の薄板弾性部材は合成樹脂材で
形成するのが好ましいが金属板で形成することも可能で
ある。このような構成で、2枚の用紙が傾斜部材66の
当接面66bを乗り越えて搬送された場合、2枚の用紙
先端部がマイラ72の先端部を押圧して撓ませる負荷に
より、2枚目の用紙がマイラ72の先端部の2箇所でせ
き止められ、1枚目の用紙のみが送られて重送が防止さ
れる。
【0050】ところで、上記の構成では、傾斜部材66
の当接面66bを乗り越えた2枚の用紙の先端部が一対
のマイラ72,72をその弾性に抗して撓ませる負荷に
より2枚目の用紙をせき止めるようにしたので、マイラ
72,72の先端部を押圧して撓ませる負荷が倍増して
重送防止効果を確実にすることができ、あるいはそれぞ
れの薄板弾性部材の弾性力を弱くして用紙先端部の損傷
を防止することができるが、一対のマイラ72,72の
配設位置が前後したり、弾性が異なったりした場合に
は、2枚目の用紙が斜行状態で待機していることにな
り、次の給紙時にその状態のまま斜行して搬送されるお
それがある。
【0051】そこで、図23及び図24に示すように、
装置本体70の後壁内面で給紙ローラ1の軸線方向のほ
ぼ中央の位置にマイラ72の基部を固設するとともに、
その先端部を、傾斜部材66のほぼ中央に設けた逃げ用
の開口部66gを挿通して上方へ突出させ、接線Eと交
差させることもできる。また、上記開口部66gを設け
たことにより、傾斜部材66の先端部を給紙ローラ1に
圧接させるための分離圧縮ばねとしてコイルばねに代え
て支軸66f,66fをめぐるねじりばね75,75を
用いる。このような構成によれば、万一2枚の用紙が給
紙ローラ1と傾斜部材66の当接面66bとの間を通り
抜けて搬送されても、マイラ72に当接して撓ませるこ
とにより2枚目の用紙がせき止められて重送が防止され
る。このとき、マイラ72は2枚目の用紙の先端のほぼ
中央を係止しているので、斜行待機をより小さく抑える
ことができる。
【0052】次に、図25及び図26に、傾斜部材66
の当接面66bの下流側に設けた一対のマイラの形状を
変更した例を示す。この変形例では、基部を装置本体7
0の後壁内面に固設した一対のマイラ73,73の中部
に鈍角状の曲げ部を、先端部に給紙ローラ1の方向に向
かうほぼ直角の曲げ部を設けて第1の折り曲げ片73a
と微小な第2の折り曲げ片73bを形成し、第1の折り
曲げ片73aを、給紙ローラ1と傾斜部材66の当接部
の接線Eに角度αで交差させて給紙ローラ1の両側に配
している。ここで、実験の結果、上記の角度αはマイラ
73の曲げ剛性にも関係するが、接線Eに対して20°
〜60°が適当であり、この範囲では薄い用紙から剛性
のある厚い用紙まで、すべての用紙の重送を有効に防止
することが可能であることが判明している。なお、その
他の点については図21及び図22に示した例と同様で
ある。
【0053】上記の構成で、2枚の用紙が給紙ローラ1
と傾斜部材66の当接部を乗り越えて搬送された場合、
その先端がマイラ73の先端の第2の折り曲げ片73b
に突き当たり搬送負荷となって2枚の用紙が分離され
る。このとき、厚さの薄い用紙の場合は、最上位の第1
の用紙が撓みマイラ73の第2の折り曲げ片73bから
逃げて搬送され、剛性のある厚い用紙はマイラ73の第
1の折り曲げ片73aを撓ませて搬送され、2枚目の用
紙はマイラ73の第2の折り曲げ片73bによりせき止
められる。
【0054】また、この折り曲げ片を形成したマイラの
場合も、図27に示すように、マイラ73を給紙ローラ
1のほぼ中央に設け、それに対応して傾斜部材66の中
央部にマイラ73の逃げ用の開口部66gを設けること
も可能である。この場合も傾斜部材66の中央部に開口
部66gを形成したので、分離圧縮ばねとしてコイルば
ねに代えて支軸66f,66fをめぐるねじりばね7
5,75を用いる。なお、その他の点については図25
及び図26に示した例と同様である。このような配置に
よれば、前述の図23および図24で示したものと同様
に、マイラ73でせき止められた2枚目の用紙の斜行待
機を回避し得て次回の用紙の斜行搬送を防止することが
可能になる。なお、上記のマイラ73は先端の第2の折
り曲げ片73bにより2枚目の用紙を強固に抑止するこ
とが可能であるので、中央部一箇所のマイラ73のみで
も充分にその効果を得ることができる。
【0055】用紙の重送を防止するための部材として
は、マイラに代えて、図28及び図29に示すように摩
擦部材を用いることもできる。この変形例では、傾斜部
材66を挾んで両側の給紙ローラ1との当接面66bの
下流側で、装置本体70の用紙ガイド面上に、一対の板
状の摩擦部材74,74を接線Eに角度βで交差するよ
うに設け、その角度βを20°〜30°とする。なお、
その他の点については図21,図22に示した変形例と
同様である。このような構成によれば、2枚の用紙が傾
斜部材66の当接面66bを乗り越えて搬送された場
合、重送された用紙の先端部が摩擦部材66に衝当して
搬送負荷となり、2枚の用紙の先端を捌いて分離させ
る。この場合はマイラを用いないため、用紙搬送後にマ
イラを弾く音を無くすることができる。
【0056】また、摩擦部材を用いる場合も、マイラを
用いる場合と同様に、図30に示すように摩擦部材74
を傾斜部材66の中央部の当接面66bの下流側に設け
ることもできる。図30において、その他の点について
は、図28及び図29に示した変形例と同様である。こ
のような構成によれば、一対の摩擦部材74,74を配
置した場合に比べ、これらが用紙の搬送方向に対して前
後する位置に配置されたり、用紙先端部の摩擦部材7
4,74との衝当位置が前後したりした場合に、重合用
紙の2枚目の用紙が搬送方向に対し斜行状態で待機し、
そのまま斜行搬送されるという可能性を回避することが
できる。
【0057】なお、上記の摩擦部材とマイラとを併用す
ることも可能であり、そうすることによっていずれか一
方で捌き得なかった2枚の用紙を他方で分離させること
ができ、用紙重送のおそれをさらに低減させることがで
きる。もちろん、用紙戻し部材と併用すればさらに効果
的であることは言うまでもない。このような構成は、前
述のように諸般の利点がある代わりに重送の危険が増し
ている第2の実施形態に適用すると特に効果的である。
【0058】次に、図31乃至図39を用いて、カムユ
ニットにトルクリミッタ機構を設けた例について説明す
る。ここで説明する変形例は、第1の実施形態で説明し
たカムユニット及びその駆動制御機構に代えて、別のカ
ムユニット及びトルクリミッタ機構を設けた駆動制御機
構を用いるものである。以下の図においては、第1の実
施形態に適用する例について説明するが、第2の実施形
態で説明した変更を加えることにより、第2の実施形態
にも適用することができることは言うまでもない。な
お、以下の説明において、第1の実施形態と共通する部
分の説明は省略する。また、以下に使用する図におい
て、図14及び図15と同様な部分には同一の符号を付
している。
【0059】まず、図31乃至図34によって、カムユ
ニット及びその駆動制御機構の第1の変形例について説
明する。図31はその変形例における給紙ローラ軸に取
り付けられる部材の分解斜視図、図32はその組付状態
での軸方向に沿う断面図である。図33及び図34はそ
のカムユニットの駆動制御機構を説明するための互いに
反対側から見た図である。図31及び図32において、
給紙ローラ軸2には給紙ローラ1と受動ギヤ3が固着さ
れており、給紙ローラ軸2の一端部にはDカット部2c
が形成され、そこに受動ギヤ3のD孔3aを嵌合させ
て、Dカット結合により一体回転するように固定してい
る。その受動ギヤ3は、図14に示した給紙機構と同様
にメインモータによって回転駆動される駆動ギヤに噛み
合って回転され、それによって給紙ローラ軸2及び給紙
ローラ1が回転する。
【0060】この給紙ローラ軸2にはカムユニット15
が相対回転可能に軸支されおり、そのカムユニット15
は、第1カム15a,第2カム15b,フック部15c
が一体に形成されており、内部には軸孔より大径のスプ
リング収納室15dが形成されており、その奥の内端面
にグリス16を塗布し、給紙ローラ軸2の径に近い内径
に巻かれたコイルスプリング17を給紙ローラ軸2に挿
入して、スプリング収納室15dに収納させ、その一端
のフック部17aをカムユニット15に設けた係止溝1
5eに嵌入させて係止させて、トルクリミッタ機構を構
成している。給紙ローラ軸2には、略カムユニット15
の長さだけ間隔を置いてEリング溝2a,2bが形成さ
れており、そのEリング溝2aにEリング19を嵌入さ
せ、カムユニット15を挟んでワッシャ18を介してE
リング溝2bにEリング20を嵌入させて、カムユニッ
ト15及びコイルスプリング17を給紙ローラ軸2上で
軸方向に移動しないように保持している。
【0061】なお、給紙ローラ軸2の少なくともコイル
スプリング17と摺動する領域を高周波焼入れにより硬
化させておくのが望ましい。また、給紙ローラ軸2の少
なくともコイルスプリング17と摺動する領域にグリス
を塗布し、図32に示したようにスプリング収納室15
dの一部にもグリス16を充填するとよい。このように
構成した給紙機構におけるカムユニット15の駆動制御
機構を図33及び図34によって説明する。このカムユ
ニット15のフック部15cも、前述した第1の実施形
態の場合と同様に常時は爪レバー7に係止されている。
【0062】この給紙機構は給紙独自の駆動モータを持
っておらず、駆動源はメインモータであり、給紙命令が
出されるとメインモータが回転し、それによって駆動さ
れる駆動ギヤから動力が伝達される構成になっており、
図34に示す受動ギヤ3が駆動ギヤのピニオン部4aの
矢示M方向の回転によって矢示L方向にのみ回転され
る。それによって給紙ローラ軸2が矢示J方向に回転
し、図33に示すコイルスプリング17も矢示方向に回
転しようとするが、カムユニット15の回転が阻止され
ているので、コイルスプリング17のフック部17aが
カムユニット15の係止溝15eの端部を押し、その力
によってコイルスプリング17が緩み(巻き径が若干増
加し)、所定のトルクで空転させられる。すなわち、こ
のトルクリミッタ機構はスプリングクラッチ機構になっ
ている。
【0063】したがって、給紙ローラ軸2が回転してい
ても、コイルスプリング17が給紙ローラ軸2に対して
空転するため、カムユニット15も同様に空転停止して
いる。この時の空転トルクは、コイルスプリング17の
内径と給紙ローラ軸2の径によって決まるが、この例で
は、約500gr・cmであった。ソレノイド14に電
圧が印加されると、その可動片が図34に示す矢示N方
向に移動し、爪レバー7を矢示K方向に回動させ、カム
ユニット15のフック部15cから外す。それによって
フック部15cを含むカムユニット15はコイルスプリ
ング17から受ける回転トルクによって図33の矢示方
向に回転する。この時コイルスプリング17は締まって
(巻き径が縮小して)、給紙ローラ軸2と一体的に回転
し、カムユニット15もそのフック部17aに押されて
一体的に回転する。
【0064】ソレノイド14の電圧がOFFになると、
爪レバー7はスプリング8の力で回動してカムユニット
15のフック部15cの周面に当接し、カムユニット1
5が1回転するとそのフック部15cに係合してその回
転を停止させる。このカムユニット15の1回転によっ
て1枚の用紙を給紙するための機構及び作用は、図14
及び図15によって説明した第1の実施形態の場合と同
じである。このように、この変形例のカムユニット15
には、図14及び図15に示した第1の実施形態の給紙
機構のカムユニット5のセクタギヤ5dに相当するギヤ
部がないため、爪レバー7がフック部15cから外れて
カムユニット15が回転を開始する際に衝突音が発生す
ることはない。
【0065】また、第1の実施形態の構成では給紙ロー
ラ軸2が回転していない非動作時でも、カムユニットは
トーションバネによって常に回動力を受けているため、
保管や輸送中等に衝撃を受けてフック部から爪レバーが
外れると回転してしまう恐れがあったが、この変形例で
は、給紙ローラ軸2が停止しているときには、カムユニ
ット15はトルクリミッタ機構による所定のトルクで保
持されており、回転力を受けていないので、万一フック
部15cから爪レバー7が外れても、回転することはな
く、爪レバー7が元に戻ると再び係止される。したがっ
て、第1の実施形態の場合に比べ、爪レバーの外れによ
ってカムユニットが不用意に回動し、次の始動時にいき
なりカムユニットが回転して給紙が開始されるといった
事態を防止することができる。
【0066】次に、図35及び図36によって、カムユ
ニット及びその駆動制御機構の第2の変形例について説
明する。図35はその変形例における給紙ローラ軸に取
り付けられる部材の分解斜視図、図36はその組付状態
での軸方向に沿う断面図であり、図31乃至図34と同
様な部分には同一の符号を付してあり、それらの説明は
省略する。この変形例におけるカムユニット25も、第
1カム25a,第2カム25b,フック部25cが一体
に形成されているが、第1の変形例のカムユニット15
におけるスプリング収納室15dに相当するものは形成
されておらず、中実形状で後端面は平面状になってい
る。このカムユニット25の第1カム25a,第2カム
25b,およびフック部25cは、第1の変形例におけ
るカムユニット15の第1カム15a,第2カム15
b,およびフック部15cと同じ機能を果たす。
【0067】そのカムユニット25の後端面に摺動板部
26aを当接させるように、摺動部材である摺動筒26
を給紙ローラ軸2に嵌挿し、その外周に圧縮スプリング
27を挿入し、さらに給紙ローラ軸2の先端のDカット
部2cに受動ギヤ3を挿入して、給紙ローラ軸2に形成
されたEリング溝2a,2dにそれぞれEリング19,
21を嵌入させている。これによって、圧縮スプリング
27が、摺動筒26の摺動板部26aと受動ギヤ3とに
よって圧縮され、摺動板部26aをカムユニット25の
後端面に押しつけ、トルクリミッタ機構を構成してい
る。
【0068】そのため、受動ギヤ3が回転し、給紙ロー
ラ軸2及び給紙ローラ1が回転すると、カムユニット2
5も摺動筒26との摩擦負荷により所定のトルクで連結
して同方向に回転しようとする。しかし,図33及び図
34に示した例と同様に、爪レバーによってフック部2
5cが係止されている間は、カムユニット25はスリッ
プして停止している。図示しないソレノイドに通電され
て爪レバーによるフック部25cの係止が外れると、カ
ムユニット25は前述したトルクリミッタ機構の摩擦負
荷により、所定のトルクで受動ギヤ3の回転方向に1回
転した後、再び爪レバーによって係止されて停止する。
このカムユニット25の1回転により、給紙ローラ1に
よって1枚の用紙が給紙されるのは、前述した第1の実
施形態の場合と同じである。
【0069】この変形例によっても、カムユニット25
には、第1の実施形態の給紙機構のカムユニットのセク
タギヤに相当するギヤ部がないため、爪レバーがフック
部25cから外れてカムユニット25が回転を開始する
際に衝突音が発生することはない。また、レバーの外れ
によってカムユニットが不用意に回動し、次の始動時に
いきなりカムユニットが回転して給紙が開始されるよう
な事態が防止できることは、前述した第1の変形例の場
合と同じである。
【0070】次に、図37乃至図39によって、カムユ
ニット及びその駆動制御機構の第3の変形例について説
明する。図37はその給紙機構における給紙ローラ軸に
取り付けられる部材の分解斜視図、図38はその組付状
態での軸方向に沿う断面図、図39はそのカムユニット
の駆動制御機構を説明するための図であり、図31乃至
図34と同様な部分には同一の符号を付してあり、それ
らの説明は省略する。この実施形態におけるカムユニッ
ト35は、第1カム35a,第2カム35b,フック部
35c,及びセクタギヤ部35dが一体に形成され、さ
らにその後端面側に、第1の変形例のカムユニット15
におけるスプリング収納室15dよりは浅くて径の大き
い収納室35eが形成されている。
【0071】このカムユニット35の第1カム35a,
第2カム35b,およびフック部35cは、第1の変形
例におけるカムユニット15の第1カム15a,第2カ
ム15b,およびフック部15cと同じ機能を持つ。そ
して、このカムユニット35の収納室35eの内端面に
摺動板部36aを当接させるように、摺動部材である摺
動筒36を給紙ローラ軸2に嵌挿し、その外周に圧縮ス
プリング37を挿入し、さらに給紙ローラ軸2の先端の
Dカット部2cに受動ギヤ3を挿入して、給紙ローラ軸
2に形成されたEリング溝2a,2dにそれぞれEリン
グ19,21を嵌入させている。
【0072】これによって、圧縮スプリング37が摺動
筒36の摺動板部36aと受動ギヤ3とによって圧縮さ
れ、摺動板部36aをカムユニット35の内端面に押し
つけ、トルクリミッタ機構を構成している。そのため、
受動ギヤ3が回転し、給紙ローラ軸2及び給紙ローラ1
が回転すると、カムユニット35も摺動筒36との摩擦
負荷により所定のトルクで連結して同方向に回転しよう
とする。しかし,図39に示すように、爪レバー7によ
ってフック部35cが係止されている間は、カムユニッ
ト35はスリップして停止している。
【0073】このカムユニット35のセクタギヤ部35
dは、図39に示すように駆動ギヤ4のピニオン部4a
と噛み合い得る位置に配置されるが、爪レバー7によっ
てフック部35cが係止されている状態のときには、歯
のない部分がピニオン部4aと対応する非噛み合い位置
にあるので、駆動ギヤのピニオン部4aによって回転さ
れることはない。そして、ソレノイド14に通電されて
爪レバー7によるフック部35cの係止が外れると、カ
ムユニット35は前述したトルクリミッタ機構の摩擦負
荷により、所定のトルクで受動ギヤ3の回転方向(図3
9に示す矢示方向)に回動し、セクタギヤ部35dの歯
のある部分が駆動ギヤのピニオン部4aと噛み合い、ト
ルクリミッタ機構の摩擦負荷と駆動ギヤによる回転力と
によって確実に1回転する。そして、セクタギヤ部35
dの歯のない部分がピニオン部4aに対応する位置に来
ると、再びフック部35cが爪レバー7によって係止さ
れて停止する。
【0074】このカムユニット35の1回転により、給
紙ローラ1によって1枚の用紙が給紙されるのは、前述
した第1の実施形態の給紙機構の場合と同じである。こ
の変形例によれば、カムユニット35にセクタギヤ部3
5dが設けられてはいるが、前述した第1の実施形態の
給紙機構のカムユニットのようにトーションバネによっ
て強く付勢されてはおらず、フック部35cが爪レバー
7による係止が外れたときに、急激に回動して駆動ギヤ
のピニオン部4aの歯に衝突して、大きな衝突音を発生
するようなことはない。
【0075】また、爪レバー7のはずれ等の事態はトル
クリミッタ機構を設けたことによって防止され、給紙の
ための実駆動時には、カムユニット35がそれと一体の
セクタギヤ部35dによって回転されるため、スリップ
等も発生しない。また、トルクリミッタ機構の負荷トル
クも低く抑えることが可能である。負荷トルクは、図2
に示したトレイ底板10の突起部10c及び傾斜部材6
6の突起部66eの第1カム35a及び第2カム35b
との接触負荷以上あればよいため、約200gr・cm
程度で充分である。
【0076】〔画像形成装置の実施形態〕次に、この発
明の給紙機構を備えた画像形成装置について図40を用
いて説明する。図40は、その画像形成装置の一実施形
態である複写機の構成図である。この複写機80は、複
写機本体81内に設けた光学読取系82により読み取っ
た画像データを基にして、光書込系83が作像系84に
設けた感光体85上に潜像を形成し、その潜像を作像系
84の現像装置86がトナーにより可視像としている。
複写機本体81の下部には上述の給紙機構を備えた給紙
装置100が備えてあり、この給紙装置100から積載
された用紙62を給紙ローラ1により1枚ずつ給紙し、
搬送ローラ対67によって搬送路87を通して作像系8
4に搬送し、感光体85上の可視像を用紙62上に転写
する。
【0077】転写が終わると用紙62は定着装置88に
搬送されて可視像が定着された後、排紙ローラ対89に
より外部の排紙トレイ90に排出される。また、両面画
像形成時には、用紙62は図示しない排紙分岐爪により
反転搬送路91から両面装置92へ向けて搬送され、両
面トレイ93に一旦格納された後に進行方向を逆転し、
両面搬送路94から再び作像系84に送り込まれて裏面
に画像が形成され、定着装置88を通って排紙トレイ9
0上に排出される。なお、図40では図面を簡略化する
ため、給紙装置100は1個のみを示したが、必要に応
じてサイズの異なる複数個の給紙装置を設けることも可
能である。またこの給紙機構を有する画像形成装置は複
写機に限るものではなく、ファクシミリ,プリンタ等に
も何等支障なく適用することができる。このような画像
形成装置によれば、多種多様の用紙を不送りや重送なく
1枚ずつ確実に分離して給紙することができるので、画
像形成の信頼性を高めることができる。
【0078】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の給紙装
置によれば、分離部に傾斜部材を設けたことにより、フ
リクションパッドを設けた従来の構成ではフリクション
パッドとホルダの2部品が必要だった機能を1部品で実
現でき、低コスト化を図ることができる。また、傾斜部
材は摩擦係数が低いため、用紙搬送時のスティッキング
スリップに起因する異音が発生せず、騒音を低減するこ
とができる。さらに、摩耗もおこりにくく、摩擦係数の
低下による分離性能のダウンも発生せず、平行移動手段
を設ければ、傾斜部材が多少摩耗した場合でも傾斜面の
所定傾斜角を保つことができるので、給紙機構の耐久性
能を大幅に改善することができる。
【0079】また、用紙戻し部材を設ければ、用紙が誤
って傾斜部材を越えて重送されてしまった場合でも、下
側の用紙を元の位置に戻すことができるので、重送防止
性能をより向上させ、給紙機構の信頼性を向上させるこ
とができる。また、傾斜部材が給紙ローラに常時直接又
は用紙を介して当接しているように構成すれば、カムを
回転する給紙ローラ軸に対する負荷を低減することがで
きるため、より小さなトルクのモータで給紙ローラ軸及
び給紙ローラの回転を行うことができ、低コスト化を図
ることができる。さらに、分離部をカムと連動して駆動
する必要がないため、配置位置に制限がなくなり、カム
ユニットから離れた中央部に設けることも可能になる。
【0080】さらに、平行移動手段を設ければ、傾斜部
材が給紙ローラに対して平行に進退するので、傾斜部材
の給紙ローラとの当接面が用紙との摩擦により摩耗した
場合にも、傾斜面の用紙繰り出し方向に対する角度を常
に所定の値に保つことができる。また、傾斜部材の当接
面の長さを給紙ローラの軸線方向の長さより小さくすれ
ば、用紙との摩擦により当接面が全長に亘って平均に直
線状に摩耗するので、上記当接面で搬送負荷が増大して
用紙の不送りが発生するおそれがなくなる。
【0081】傾斜部材を合成樹脂により成形し、少なく
とも給紙ローラとの当接面を金属板により覆うようにす
れば、用紙との摩擦による傾斜部材の摩耗を大幅に低下
させることができるとともに、複雑な形状の傾斜部材を
安価に生産することができる。また、給紙ローラと傾斜
部材の当接部の下流に、この当接部の接線方向に交差す
る薄板弾性部材を設ければ、用紙が誤って傾斜部材を越
えて重送されてしまった場合でも、これらの用紙が薄板
弾性部材を撓ませる負荷により、2枚目の用紙をせき止
めて重送を防止することが可能になる。後端部に給紙ロ
ーラの方向へ折り曲げられた鉤状の折り曲げ部を有する
薄板弾性部材、あるいは摩擦部材を設けた場合も同様で
ある。また、この発明の画像形成装置によれば、多種多
様の用紙を不送りや重送なく1枚ずつ確実に分離して給
紙することができるので、画像形成の信頼性を高めるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態の給紙機構の要部を
示す縦断面図である。
【図2】その給紙機構の要部を示す分解斜視図である。
【図3】そのカムと突起部との位置関係を示す部分断面
図である。
【図4】図1の給紙ローラ付近の各部材の位置関係をよ
り詳細に示す断面図である。
【図5】同じくその最上位の用紙の力関係を示す説明図
である。
【図6】同じくその次の用紙の力関係を示す説明図であ
る。
【図7】同じくその傾斜部材の摩耗状態を示す説明図で
ある。
【図8】同じくその給紙ローラと傾斜部材との関係を示
す説明図である。
【図9】同じくその給紙ローラと傾斜部材との長さ関係
を示す分解斜視図である。
【図10】同じくその縦断面図である。
【図11】用紙戻し部材の動作を説明するために、用紙
戻し部材に関連する部材の位置関係を示す図である。
【図12】同じく、用紙戻し部材に関連する部材の別の
時点での位置関係を示す図である。
【図13】同じく、用紙戻し部材の移動の経路を示す図
である。
【図14】この給紙機構のカムユニット及びその駆動制
御機構の例を示す要部斜視図である。
【図15】同じくそのカムユニットの駆動制御機構を説
明するための図である。
【図16】この発明の第2の実施形態の給紙機構の要部
を示す縦断面図である。
【図17】その給紙機構の別の構成例を示す模式的な斜
視図である。
【図18】この発明の給紙機構の変形例の要部を示す分
解斜視図である。
【図19】その断面図である。
【図20】さらに別の変形例の給紙機構の図19と対応
する断面図である。
【図21】さらに別の変形例の給紙機構の要部を示す分
解斜視図である。
【図22】その断面図である。
【図23】さらに別の変形例の給紙機構の要部を示す分
解斜視図である。
【図24】その断面図である。
【図25】さらに別の変形例の給紙機構の要部を示す分
解斜視図である。
【図26】その断面図である。
【図27】さらに別の変形例の給紙機構の要部を示す図
26と対応する断面図である。
【図28】さらに別の変形例の給紙機構の要部を示す分
解斜視図である。
【図29】その断面図である。
【図30】さらに別の変形例の給紙機構の要部を示す図
29と対応する断面図である。
【図31】さらに別の変形例の給紙機構における給紙ロ
ーラ軸に取り付けられる部材の分解斜視図である。
【図32】その組付状態での軸方向に沿う断面図であ
る。
【図33】そのカムユニットの駆動制御機構を説明する
ための図である。
【図34】同じくそのカムユニットの駆動制御機構を説
明するための、図33とは反対側から見た図である。
【図35】さらに別の変形例の給紙機構における給紙ロ
ーラ軸に取り付けられる部材の分解斜視図である。
【図36】その組付状態での軸方向に沿う断面図であ
る。
【図37】さらに別の変形例の給紙機構における給紙ロ
ーラ軸に取り付けられる部材の分解斜視図である。
【図38】その組付状態での軸方向に沿う断面図であ
る。
【図39】そのカムユニットの駆動制御機構を説明する
ための図である。
【図40】この発明の給紙機構を備えた画像形成装置の
一実施形態である複写機の構成図である。
【符号の説明】
1:給紙ローラ 2:給紙ローラ軸 3:受動ギヤ 4:駆動ギヤ 5:カムユニット 5c:フック部 7:爪レバー 10:トレイ底板 11:底板スプリング 14:ソレノイド 62:用紙 64:用紙戻し部材 65:傾斜部材スプリング 66:傾斜部材 66a:傾斜面 66b:当接面 66d:リブ 68:ガイドレール 69:弾性金属板 72,73:薄板弾性部材 74:摩擦部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B65H 3/66 B65H 3/66 G03G 15/00 516 G03G 15/00 516 Fターム(参考) 2H072 BA03 BA17 BA20 BB04 CA01 JA02 JA04 JA05 JA08 3F343 FA01 FB02 FB03 FB04 FC01 FC04 FC23 GA01 GB01 GC01 GD01 HA15 HA31 HD17 JA00 JD08 JD31 JD33 JD37 KB05 KB17

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 給紙ローラと、該給紙ローラを固着した
    給紙ローラ軸と、その給紙ローラ軸に相対回動可能に支
    持されたカムユニットと、そのカムユニットの回転を止
    める爪レバーと、その爪レバーを前記カムユニットのフ
    ック部から外れる方向に回動させるためのソレノイド
    と、前記給紙ローラ軸を回転させるための受動ギヤと、
    該受動ギヤを回転させる駆動ギヤと、傾斜部材とを有
    し、該傾斜部材が、用紙の繰り出し方向の前端が突き当
    たる傾斜面を備え、前記給紙ローラとの当接面が前記給
    紙ローラの軸線方向に沿う突条に形成されており、 前記ソレノイドの作動によって前記爪レバーが前記カム
    ユニットから外れ、前記カムユニットが前記給紙ローラ
    軸と同方向に1回転したときに、そのカム部によってト
    レイ底板による用紙の給紙ローラへの接触を許容すると
    共に、前記傾斜部材の前記給紙ローラへの当接を許容し
    て、用紙を1枚給紙するように構成された給紙機構。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の給紙機構において、前記
    トレイ底板と連動して動き、該トレイ底板が用紙を前記
    給紙ローラに接触させない位置に移動したときに、該ト
    レイ底板上に積載された最上位の用紙を除く用紙を所定
    の位置に戻す用紙戻し部材を設けたことを特徴とする給
    紙機構。
  3. 【請求項3】 給紙ローラと、該給紙ローラを固着した
    給紙ローラ軸と、その給紙ローラ軸に相対回動可能に支
    持されたカムユニットと、そのカムユニットの回転を止
    める爪レバーと、その爪レバーを前記カムユニットのフ
    ック部から外れる方向に回動させるためのソレノイド
    と、前記給紙ローラ軸を回転させるための受動ギヤと、
    該受動ギヤを回転させる駆動ギヤと、傾斜部材とを有
    し、該傾斜部材が、用紙の繰り出し方向の前端が突き当
    たる傾斜面を備え、前記給紙ローラとの当接面が前記給
    紙ローラの軸線方向に沿う突条に形成され、前記給紙ロ
    ーラに常時直接又は用紙を介して当接しており、 前記ソレノイドの作動によって前記爪レバーが前記カム
    ユニットから外れ、前記カムユニットが前記給紙ローラ
    軸と同方向に1回転したときに、そのカム部によってト
    レイ底板による用紙の給紙ローラへの接触を許容して、
    用紙を1枚給紙するように構成された給紙機構であっ
    て、 前記トレイ底板と連動して動き、該トレイ底板が用紙を
    前記給紙ローラに接触させない位置に移動したときに、
    該トレイ底板上に積載された最上位の用紙を除く用紙を
    所定の位置に戻す用紙戻し部材を設けたことを特徴とす
    る給紙機構。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の
    給紙機構において、前記傾斜部材を前記給紙ローラに対
    して平行に進退させる平行移動手段を有することを特徴
    とする給紙機構。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の給紙機構において、前記
    平行移動手段は、前記傾斜部材と装置本体のいずれか一
    方に設けたリブと他方に設けたガイドレールとからなる
    ことを特徴とする給紙機構。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の
    給紙機構において、前記傾斜部材の前記給紙ローラとの
    当接面の長さを前記給紙ローラの軸線方向の長さより小
    さくしたことを特徴とする給紙機構。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の
    給紙機構において、前記傾斜部材を合成樹脂により成形
    し、少なくとも前記給紙ローラとの当接面を金属板によ
    り覆うようにしたことを特徴とする給紙機構。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の給紙機構において、前記
    傾斜部材を覆う金属板は、弾性を有することを特徴とす
    る給紙機構。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の給紙機構において、前記
    金属板は、前記傾斜部材を上下両面から挟持するように
    前記傾斜面側から装着されていることを特徴とする給紙
    機構。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至9のいずれか一項に記載
    の給紙機構において、前記傾斜部材が前記給紙ローラに
    当接する部位と前記トレイ底板上に積載された用紙が前
    記給紙ローラに接触する部位との間の用紙搬送方向に沿
    う距離を2mm乃至6mmにするとともに、前記傾斜部
    材の前記傾斜面の用紙搬送方向に対する角度を50度乃
    至70度に設定したことを特徴とする給紙機構。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至10のいずれか一項に記
    載の給紙機構において、前記給紙ローラと前記傾斜部材
    との当接部の下流に、該当接部の接線方向に交差する薄
    板弾性部材を設けたことを特徴とする給紙機構。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至10のいずれか一項に記
    載の給紙機構において、前記給紙ローラと前記傾斜部材
    との当接部の下流に、該当接部の接線方向に交差し後端
    部に前記給紙ローラの方向へ折り曲げられた鉤状の折り
    曲げ部を有する薄板弾性部材を設けたことを特徴とする
    給紙機構。
  13. 【請求項13】 請求項11又は12記載の給紙機構に
    おいて、前記薄板弾性部材は、前記給紙ローラの両側に
    設けたことを特徴とする給紙機構。
  14. 【請求項14】 請求項11又は12記載の給紙機構に
    おいて、前記薄板弾性部材は、前記給紙ローラのほぼ中
    央に設けたことを特徴とする給紙機構。
  15. 【請求項15】 請求項12記載の給紙機構において、
    前記薄板弾性部材は、前記接線方向に対し20度乃至6
    0度で交差することを特徴とする給紙機構。
  16. 【請求項16】 請求項1乃至10のいずれか一項に記
    載の給紙機構において、前記給紙ローラと前記傾斜部材
    との当接部の下流に、該当接部の接線方向に交差する摩
    擦部材を設けたことを特徴とする給紙機構。
  17. 【請求項17】 請求項16記載の給紙機構において、
    前記摩擦部材は、前記給紙ローラの両側に設けたことを
    特徴とする給紙機構。
  18. 【請求項18】 請求項16記載の給紙機構において、
    前記摩擦部材は、前記給紙ローラのほぼ中央に設けたこ
    とを特徴とする給紙機構。
  19. 【請求項19】 請求項1乃至18のいずれか一項に記
    載の給紙機構と、該給紙機構によって給紙される用紙に
    画像を形成する画像形成部とを備えたことを特徴とする
    画像形成装置。
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