JP2003040064A - 自動車用エアバッグ装置のケース補強構造 - Google Patents
自動車用エアバッグ装置のケース補強構造Info
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Abstract
向での剛性向上の両立を図ることができる自動車用エア
バッグ装置のケース補強構造を提供する。 【解決手段】 補強部材14の上側のフランジ14aを
後壁部12に固着する一方で、下側のフランジ14b
を、後壁部12に対して、口開き方向Aへの変位は阻止
し且つ座屈方向Bへの変位は許容する状態で係合させ、
上部開口にエアバッグの展開力が加わった場合には、補
強部材14が梁として機能し、口開き方向での剛性を向
上させ、上部開口に乗員からの衝撃荷重が加わった場合
には、後壁部が変異して座屈方向の合成を低下させる
Description
ッグ装置のケース補強構造に関する。
ネルの内部には、助手席側の乗員を保護するエアバッグ
装置が設置されている(類似技術として、特開平11−
240401号公報参照)。
い上部開口を有するケースを備え、その中に、折りたた
み状態のエアバッグを、インフレータを下にした状態で
収納している。そして、車両の衝突時には、インフレー
タの高圧ガスによりエアバッグが膨張して、ケースの上
部開口から飛び出し、インストルメントパネルの上面に
設けられたリッドを押し破って車室内側に展開し、乗員
を保護するようになっている。
グの非展開時において乗員が誤って衝突したような場合
における衝撃を吸収するために、ケースの上部開口周辺
の側壁部に、多数の透孔やスリットによる脆弱部を形成
している。従って、ケースの上部開口周辺の側壁部が座
屈し易くなり、乗員が誤って衝突した時の衝撃を吸収す
るようになっている。
うな従来の技術にあっては、ケースの上部開口周辺の側
壁部に、多数の透孔やスリットによる脆弱部を形成して
いるため、ケースの上部開口周辺の側壁部が座屈し易く
なって、乗員が誤って衝突した時の衝撃を吸収すること
ができるものの、ケースの上部開口の開口剛性が低下
し、エアバッグの展開力で上部開口が口開きする方向に
変形するおそれがある。ケースの上部開口が口開きする
と、展開力にロスが生じ、エアバッグが車室内側に飛び
出す勢いが低下する。そのため、従来は、前述のような
展開力のロスをカバーするために、大型で高出力のイン
フレータを用いる必要があり、重量及びコストの面で不
利となる。
してなされたものであり、ケースの座屈方向での剛性低
下と、口開き方向での剛性向上の両立を図ることができ
る自動車用エアバッグ装置のケース補強構造を提供する
ものである。
車幅方向に長い上部開口を有するケース内に、膨張時に
上部開口から飛び出して展開するエアバッグを収納し、
該ケースの乗員側に位置する後壁部の上部開口に近い位
置に、車幅方向に沿う補強部材の少なくとも両端部にお
ける上端又は下端のいずれか一方を固着し、他方を、後
壁部に対して、後壁部の口開き方向への変位を阻止し且
つ座屈方向への変位を許容する状態で係合させた。
少なくとも両端部における上端又は下端のいずれか一方
を後壁部に固着する一方で、他方を後壁部に対して、口
開き方向への変位は阻止し且つ座屈方向への変位は許容
する状態で係合させたため、上部開口にエアバッグの展
開力が加わった場合には、補強部材が梁として機能し、
口開き方向での剛性を向上させることができ、上部開口
に乗員からの衝撃荷重が加わった場合には、後壁部が座
屈方向に変位して、座屈方向で剛性を低下させることが
できる。
フランジを有する断面ハット形状で、補強部材の少なく
とも車幅方向両端部における上下のフランジのいずれか
一方を、後壁部に固着し、他方のフランジを、後壁部か
ら若干離間した状態で形成された係止片と、後壁部との
間に係合させると共に、係止片と他方のフランジとの間
に座屈方向での移動ストロークを確保した。
少なくとも車幅方向両端部における上下のフランジの他
方側を、後壁部から若干離間した状態で形成された係止
片と、後壁部との間に係合させと共に、係止片と他方の
フランジとの間に座屈方向での移動ストロークを確保し
たため、後壁部の口開き方向への変位は阻止され、座屈
方向への変位は許容される。
ら切り起こし形成し、他方のフランジの付け根にスリッ
トを形成し、係止片をスリットに挿入して、他方のフラ
ンジを係止片と後壁部との間に係合させた。
切り起こした係止片を、他方のフランジにおける付け根
に形成したスリットに挿入して、他方のフランジを係止
片と後壁部との間に係合させるようにしたため、部品点
数の増加がない。
両端部の角部に切欠孔を形成した。
幅方向両端部の角部に切欠孔を形成しため、角部の剛性
が低下し、角部における座屈方向での剛性を低下させる
ことができる。
を図1〜図6に基づいて説明する。
ル1が設置されており、インストルメントパネル1の上
方には、フロントウィンドウパネル2が配置されてい
る。インストルメントパネル1の内部には、金属パネル
製のケース3が固定されている。ケース3は、リテーナ
4により上下に区画されており、下部にはインフレータ
5が、上部にはエアバッグ6が収納されている。リテー
ナ4には、インフレータ5のガスを通過させる複数の開
口7が形成され、溶接ボルト8によりケース3に固定さ
れる。エアバッグ6の端部は、このリテーナ4とケース
3の内面との間に挟持された状態で固定されている。ケ
ース3の上部開口9は、切断容易なラップ10にて覆わ
れている。
は、それぞれ車幅方向に沿う補強部材13、14が固着
されている。補強部材13、14は、それぞれ、上下に
フランジ13a、13b、14a、14bを有する断面
ハット形状で、前側の補強部材13は、上下のフランジ
13a、13bの両方が、複数のスポット点にて、前壁
部11に溶接されている。
後壁部12の上側のフランジ14aの車幅方向両端部と
中央部だけが、それぞれスポット点Pにて溶接されてい
る。各スポット点Pに対応する下側のフランジ14b
は、他の部分よりも若干下側に延長されており、その部
分の付け根にスリット15が形成されている。
12からは、下向きで且つ下側のフランジ14bの板厚
に相当する分だけ後壁部12から離反した係止片16
が、切り起こし形成されている。切り起こし形成のた
め、部品点数が増加しない。この係止片16は、上側の
フランジ14aを溶接する前に、スリット15に挿入さ
れている。このスリット15と係止片16の幅は略同じ
で、係止片16をスリット15に挿入することにより、
補強部材14の後壁部12に対する車幅方向での位置決
めが行える。
により、下側のフランジ14bは係止片16と後壁部1
2との間に挟持された状態となる。従って、下側のフラ
ンジ14b及び係止片16は、双方とも後壁部12の口
開き方向Aへは変位不能となる。
6の上端との間には、座屈方向Bにおいて所定の移動ス
トロークSが確保されているため、後壁部12の座屈方
向Bへは変位可能である。
は、切欠孔18が形成されている。従って、角部17の
剛性が低下し、角部17における座屈方向Bでの剛性を
低下させることができる。
構造をしているため、上部開口9にエアバッグ6の展開
力FAが加わった場合には、補強部材14が口開き方向
Aへ変形できないため、補強部材14が梁として機能
し、口開き方向Aでの剛性を向上させることができる。
Bが加わった場合には、補強部材14の下側のフランジ
14bと、係止片16とが座屈方向Bにおいて変位自在
で、且つ下側のフランジ14bと、係止片16の上端と
の間には、所定の移動ストロークSが確保されているた
め、後壁部12は容易に座屈方向Bへ変形し、衝撃荷重
FBを吸収して、乗員を保護することができる。角部1
7の切欠孔18も衝撃荷重FBの吸収に寄与している。
形成して下側のフランジ14bを係止片16に係合させ
たが、上側のフランジ14aに対応する位置に係止片を
形成し、その係止片に上側のフランジ14aを係合させ
ても良い。また、スリット15を形成せず、単に上下の
フランジ14a、14bのいずれかに対して向かい合わ
せた状態で、係止片を形成し、その係止片とフランジ1
4a、14bの先端との間に、移動ストロークSを確保
した状態で係合させても良い。更に、切り起こし形成し
た係止片16に代えて、別物の係止片を溶接で取付けて
も良い。
も両端部における上端又は下端のいずれか一方を後壁部
に固着する一方で、他方を後壁部に対して、口開き方向
への変位は阻止し且つ座屈方向への変位は許容する状態
で係合させたため、上部開口にエアバッグの展開力が加
わった場合には、補強部材が梁として機能し、口開き方
向での剛性を向上させることができ、上部開口に乗員か
らの衝撃荷重が加わった場合には、後壁部が座屈方向に
変位して、座屈方向で剛性を低下させることができる。
示す断面図。
図。
Claims (4)
- 【請求項1】 車幅方向に長い上部開口を有するケース
内に、膨張時に上部開口から飛び出して展開するエアバ
ッグを収納し、 該ケースの乗員側に位置する後壁部の上部開口に近い位
置に、車幅方向に沿う補強部材の少なくとも両端部にお
ける上端又は下端のいずれか一方を固着し、 他方を、後壁部に対して、後壁部の口開き方向への変位
を阻止し且つ座屈方向への変位を許容する状態で係合さ
せたことを特徴とする自動車用エアバッグ装置のケース
補強構造。 - 【請求項2】 請求項1記載の自動車用エアバッグ装置
のケース補強構造であって、 補強部材が上下にフランジを有する断面ハット形状で、 補強部材の少なくとも車幅方向両端部における上下のフ
ランジのいずれか一方を、後壁部に固着し、 他方のフランジを、後壁部から若干離間した状態で形成
された係止片と、後壁部との間に係合させると共に、係
止片と他方のフランジとの間に座屈方向での移動ストロ
ークを確保したことを特徴とする自動車用エアバッグ装
置のケース補強構造。 - 【請求項3】 請求項2記載の自動車用エアバッグ装置
のケース補強構造であって、 係止片を後壁部から切り起こし形成し、他方のフランジ
の付け根にスリットを形成し、 係止片をスリットに挿入して、他方のフランジを係止片
と後壁部との間に係合させたことを特徴とする自動車用
エアバッグ装置のケース補強構造。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の自
動車用エアバッグ装置のケース補強構造であって、 後壁部の車幅方向両端部の角部に、切欠孔を形成したこ
とを特徴とする自動車用エアバッグ装置のケース補強構
造。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2001229595A JP3701590B2 (ja) | 2001-07-30 | 2001-07-30 | 自動車用エアバッグ装置のケース補強構造 |
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2001
- 2001-07-30 JP JP2001229595A patent/JP3701590B2/ja not_active Expired - Fee Related
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