JP2003039613A - 化粧シート - Google Patents

化粧シート

Info

Publication number
JP2003039613A
JP2003039613A JP2001233725A JP2001233725A JP2003039613A JP 2003039613 A JP2003039613 A JP 2003039613A JP 2001233725 A JP2001233725 A JP 2001233725A JP 2001233725 A JP2001233725 A JP 2001233725A JP 2003039613 A JP2003039613 A JP 2003039613A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
decorative sheet
layer
polypropylene resin
highly crystalline
crystalline polypropylene
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001233725A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4066623B2 (ja
Inventor
Takashi Ikeda
尚 池田
Ikumasa Nishimura
生眞 西村
Tetsuo Aizawa
哲生 相澤
Katsuyuki Niina
勝之 新名
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Printing Co Ltd filed Critical Toppan Printing Co Ltd
Priority to JP2001233725A priority Critical patent/JP4066623B2/ja
Publication of JP2003039613A publication Critical patent/JP2003039613A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4066623B2 publication Critical patent/JP4066623B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】従来の高結晶性ポリプロピレン樹脂を使用した
化粧シートを上回る極めて優れた耐傷付き性を有し、し
かもVカット等の折り曲げ加工適性にも優れた化粧シー
トを提供する。 【解決手段】アイソタクチックペンタッド分率(mmm
m分率)が95%以上である高結晶性ポリプロピレン樹
脂を主成分とする透明樹脂層1を具備してなり、該高結
晶性ポリプロピレン樹脂の結晶部が、擬六方晶系部10
〜90重量%及び単斜晶系部90〜10重量%からなる
化粧シートである。透明樹脂層1の表面側にはトップコ
ート層4、裏面側には絵柄層2等を適宜設けることがで
きる。基材シート7上に必要に応じて接着剤層6や接着
性樹脂層8等を介して透明樹脂層1を設けた複層化粧シ
ートとすることもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、住宅等の建築物に
おける壁材、天井材、床材等の建築内装材、建具の表面
材、家具や家電製品等の表面材、車両内装材等に用いる
ための化粧シートに関するものであり、特に、木質ボー
ド類、無機系ボード類、金属板等、各種の被貼着基材の
表面に貼り合わせて、化粧板等の化粧材として用いるた
めの化粧シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、環境保護上の問題が懸念されてい
る塩化ビニル樹脂製化粧シートに替わるものとして、オ
レフィン系樹脂を使用した化粧シートが、既に数多く提
案されている(特開平2−128843号、特開平4−
83664号、特開平6−1881号、特開平6−19
8831号、特開平9−328562号等)。しかし、
これらのオレフィン系樹脂製化粧シートは、塩化ビニル
樹脂を使用しないことにより、焼却時の有毒ガス等の発
生は無くなるが、通常のポリエチレン樹脂やオレフィン
系熱可塑性エラストマー樹脂などを始め、ポリプロピレ
ン樹脂であっても一般的なポリプロピレン樹脂もしくは
軟質ポリプロピレン樹脂などを使用しているため、表面
の耐傷付き性が悪く、従来の塩化ビニル化粧シートの表
面傷付き性からは遥かに劣るものであった。
【0003】係る状況に鑑み本発明者らは、曲げ初期弾
性率が1000MPa以上である高結晶性ポリプロピレ
ン樹脂を使用した化粧シートを既に提案し(特開200
0−85076号等)、耐傷付き性について優れた利点
を見出した。しかしこの化粧シートは、後加工工程にお
いてVカットやラッピング等の折り曲げ加工を行った際
に、その加工形状や加工温度、加工速度等の加工条件に
よっては、化粧シートの破断や外周部の割れなどが発生
する場合があるという問題点があった。
【0004】そこで本発明者らはさらに、mmmm分率
(ペンタッド分率)が96%以上、MFR(メルトフロ
ーレート)が5〜40g/10min(230℃)、分
子量分布(MWD=Mw/Mn)(但し、Mwは重量平
均分子量、Mnは数平均分子量である)が4以下、球晶
の平均粒径が1〜50μmである高結晶性ポリプロピレ
ン樹脂を主成分とする透明樹脂層を具備する化粧シート
を提案し(特願2000−82514号)、Vカット等
の折り曲げ加工適性の大幅な改善と表面耐傷付き性の向
上との両立を成し遂げた。しかし、係る如き化粧シート
を用いた化粧板の用途が益々拡大していると共に、消費
者の品質に対する意識も益々高度化していることによ
り、表面傷付き性の更なる向上に対する益々強まる要求
には、上記の化粧シートでも必ずしも十分には対応でき
ていないのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の技術
における上記した問題点を解決すべくなされたものであ
り、その課題とするところは、従来の高結晶性ポリプロ
ピレン樹脂を使用した化粧シートを上回る極めて優れた
耐傷付き性を有し、しかもVカット等の折り曲げ加工適
性にも優れた化粧シートを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の化粧シートは、
アイソタクチックペンタッド分率(mmmm分率)が9
5%以上である高結晶性ポリプロピレン樹脂90〜10
0重量%を主成分とする透明樹脂層を少なくとも具備し
てなる化粧シートであって、前記高結晶性ポリプロピレ
ン樹脂の結晶部が、擬六方晶系部10〜90重量%及び
単斜晶系部90〜10重量%からなることを特徴とする
ものである。
【0007】また、前記化粧シートの中でも特に、前記
高結晶性ポリプロピレン樹脂の結晶部における球晶の平
均粒径が1〜50μmであることを特徴とするものであ
る。
【0008】また、前記化粧シートの中でも特に、前記
高結晶性ポリプロピレン樹脂の230℃におけるメルト
フローレート(MFR)が5〜40g/10minであ
り、分子量分布(MWD=Mw/Mn)が4以下である
ことを特徴とするものである。
【0009】また、前記化粧シートの中でも特に、総厚
が80〜250μmであることを特徴とするものであ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の化粧シートは、アイソタ
クチックペンタッド分率(mmmm分率)が少なくとも
95%以上である高結晶性ポリプロピレン樹脂(これは
プロピレンの単独重合体すなわちホモポリマーである)
を少なくとも90重量%以上含有する透明樹脂層を少な
くとも具備してなる化粧シートであって、該透明樹脂層
中における前記高結晶性ポリプロピレン樹脂の結晶部
が、準安定相である擬六方晶系部と、安定相である単斜
晶系部との2種類の結晶部から構成されており、それら
の構成比率が、擬六方晶系部が10〜90重量%、単斜
晶系部が90〜10重量%の範囲内で構成されているこ
とが重要である。
【0011】本発明において、擬六方晶系部と単斜晶系
部との構成比率を上記の通り特定した理由は、耐傷付き
性と折り曲げ加工性(耐破断性、耐白化性)とを両立さ
せるためである。すなわち、高結晶性ポリプロピレン樹
脂を主成分とする透明樹脂層中のポリプロピレン結晶部
が、準安定相である擬六方晶系部のみによって構成され
ていると、この擬六方晶系の結晶は、結晶内部における
隣接するラメラ同士が応力により容易にずれ易い結晶構
造となっており、応力に対して液晶(スメクチック液
晶)に近い挙動を示す性質を有していることにより、折
り曲げ加工時には容易に外形の変化に追従して結晶が塑
性変形し、破断や白化を発生することなく透明性を維持
することができるほか、衝撃的な応力が加えられた際に
も、上記した結晶の塑性変形によって衝撃のエネルギー
を吸収することができることにより、耐衝撃性も良好で
ある。しかしその反面、表面を硬質物で擦られると、硬
質物が接触した部分では接触応力によって結晶が上記し
た様に容易に塑性変形することにより、擦られた後が凹
み(傷)となって残ってしまう。
【0012】これに対し、ポリプロピレン結晶部が安定
相である単斜晶系部のみによって構成されていると、単
斜晶系の結晶は、ポリプロピレン樹脂の分子鎖が最も緊
密に充填されており、隣接するラメラ同士のすべりも発
生しにくい結晶構造となっていることから、表面を硬質
物で擦られても、硬質物との接触応力によく耐えて結晶
が塑性変形しにくく、従って傷がつきにくいのである。
しかしその反面、折り曲げ加工時には外形の変化に追従
して結晶が塑性変形することが困難であるので、外形の
変化に追従するためには結晶同士の界面や結晶部と非晶
部との界面において微細な剥離を発生して相互にずれる
ことによって変形する必要がある。この微細な剥離によ
って発生する空洞部が、透過する光を散乱して白化とし
て観察されるのであり、また甚だしい場合には、透明樹
脂層の内部で多数発生した空洞部が透明樹脂層の表面や
裏面まで相互に繋がることにより、シートの亀裂や破断
に至るのである。また、衝撃的な応力が加えられた際に
も、結晶の塑性変形によって衝撃のエネルギーを十分に
吸収することができずに、上記と同様に結晶同士の界面
や結晶部との界面での微細剥離により、白化や亀裂、破
断等を発生し易い。
【0013】そこで本発明は、上記のように互いに性質
を異にする2種類の結晶部を共存させることにより、両
者の長所を活かし短所を補い合って、耐傷付き性と折り
曲げ加工性との両立が可能となり、耐衝撃性にも優れた
ものが得られることを見出して完成されたものである。
擬六方晶系部と単斜晶系部との構成比率は、一方の比率
が10重量%を下回るとその長所が十分に活かされない
ので、双方共に10重量%以上存在するように、擬六方
晶系部10〜90重量%、単斜晶系部90〜10重量%
の範囲内とするのが良く、この範囲内で耐傷付き性と折
り曲げ加工適性との兼ね合いにより適宜設計すれば良
い。つまり、耐傷付き性よりも折り曲げ加工適性を優先
する場合には擬六方晶系部、逆の場合には単斜晶系部を
それぞれ多目に設計する。一般的な化粧板の用途の場合
には、擬六方晶系部20〜60重量%、単斜晶系部80
〜40重量%程度の構成比率で通常は良好な結果が得ら
れる。
【0014】上記の様にしてポリプロピレン結晶部にお
ける擬六方晶系部と単斜晶系部との構成比率により化粧
シートの性能を最適化するに当たっては、ポリプロピレ
ン樹脂としては立体規則性の高い高結晶性ポリプロピレ
ン樹脂を使用することが重要である。立体規則性の低い
ポリプロピレン樹脂は一般に、通常の成形条件では結晶
部が容易に単斜晶系に結晶し易いので、準安定相である
擬六方晶系部を生成させることが難しく、その一方で、
得られる結晶化度があまり高くないために、結晶部の殆
どが単斜晶系に結晶するにも拘わらず、得られる耐傷付
き性はあまり高くないからである。従って、本発明の化
粧シートに用いるポリプロピレン樹脂としては、アイソ
タクチックペンタッド分率(mmmm分率)が少なくと
も95%以上、より好ましくは96%以上、更に好まし
くは97%以上である高結晶性ポリプロピレン樹脂を使
用することが重要である。
【0015】なお、上記アイソタクチックペンタッド分
率(mmmm分率)とは、質量数13の炭素C(核種)
を用いた13C−NMR(核磁気共鳴)測定法により、上
記透明樹脂層を構成する樹脂組成物を所定の共鳴周波数
にて共鳴させて得られる数値(電磁波吸収率)から算出
されるものであり、樹脂組成物中の原子配列、電子構
造、分子の微細構造を規定するものであり、ポリプロピ
レン樹脂のアイソタクチックペンタッド分率とは、13
−NMR測定法により求めたプロピレン単位が5個所定
配置で並んだ割合のことであって、結晶化度あるいは立
体規則性の尺度として用いられている。
【0016】また、上記高結晶性ポリプロピレン樹脂に
は、例えば押出製膜性の改善、折り曲げ加工性や耐衝撃
性の向上等、所望の目的により、必要に応じて他の樹
脂、例えばランダム重合ポリプロピレン樹脂や低密度ポ
リエチレン樹脂、オレフィン系共重合体樹脂等の各種オ
レフィン系樹脂や、エチレン−プロピレン共重合体ゴ
ム、スチレン−ブタジエン共重合体又はその水素添加
物、エチレン−プロピレン−ジエンモノマー共重合体等
のエラストマー成分などを添加することも可能である。
但し、高結晶性ポリプロピレン樹脂との相溶性に乏しい
ものを使用すると、折り曲げ加工時に樹脂間の界面で剥
離して白化や亀裂、破断等の原因となるから、また、こ
れらの添加物の添加量が増加すれば当然に、高結晶性ポ
リプロピレン樹脂の有する優れた特性が減殺される結果
となる。従って、上記各種添加物の添加量は10重量%
以下に抑え、上記高結晶性ポリプロピレン樹脂を少なく
とも90重量%以上含有する組成とすることが重要であ
る。
【0017】本発明の化粧シートを製造するにあたり、
透明樹脂層に含有される高結晶性ポリプロピレン樹脂の
結晶部に占める擬六方晶系部と単斜晶系部との構成比率
を制御するためには、周知の結晶成長の理論を応用すれ
ばよい。すなわち、一般に、結晶性の高分子を溶融状態
から冷却固化するに当たり、結晶成長速度を上回る冷却
速度で急冷すれば非晶質体となり、逆に徐冷すれば結晶
体となる。高結晶性ポリプロピレン樹脂の場合には、押
出成形等の様な通常の樹脂成形条件の冷却速度では非晶
質体とはならないが、安定相である単斜晶系にまで完全
に結晶化が進行することができずに、準安定相である擬
六方晶系に留まる(これが、従来の高結晶性ポリプロピ
レン樹脂を用いた化粧シートにおいて、必ずしも十分な
耐傷付き性が得られていなかった原因である)。一方、
押出製膜後冷却固化前に徐冷炉を通す等の特殊な成形条
件で徐冷すれば、結晶化過程が完結して単斜晶系とな
る。そこで、徐冷工程における冷却速度を急冷と徐冷と
の中間の範囲で適宜設定するか、或いは、結晶化の進行
の途中で冷却速度を変化させる(すなわち、急冷工程と
徐冷工程とを組み合わせる)ことによって、冷却固化の
過程において擬六方晶系部と単斜晶系部との両方を生成
させるというのが一つの方法である。
【0018】但し、上記の方法では、樹脂成形後に徐冷
工程を必要とするため、化粧シートの製造設備が複雑且
つ大型で高価なものとなり、徐冷工程に要する時間のた
めに生産性も低いなどの難点もある。そこで、係る特別
な製造設備や工程を必要とせずに、通常の製造方法によ
って擬六方晶系部と単斜晶系部との両方を生成させる方
法として、造核剤を利用する方法も考えられる。すなわ
ち、予め造核剤を通常の配合比で添加した高結晶性ポリ
プロピレン樹脂を加熱溶融して通常の成形条件で成形冷
却固化させると、徐冷工程を経ずとも結晶化過程が完全
に進行し、結晶部のほぼ全てが単斜晶系部からなる高結
晶性ポリプロピレン樹脂成形体が得られる。従って、高
結晶性ポリプロピレン樹脂の全体には造核剤の効果が及
ばないように、造核剤の配合量を通常よりも著しく少な
く設計すれば、通常の樹脂成形条件で擬六方晶系部と単
斜晶系部との両方を同時に生成させることが理論的には
可能である。
【0019】しかしながら、上記の2通りの方法はいず
れも、擬六方晶系部と単斜晶系部との比率を所定範囲に
精密に制御することが困難であるという短所を有してい
る。何となれば、冷却速度による制御では、徐冷炉の炉
内温度の変動や樹脂の押出速度の変動の影響により、擬
六方晶系部と単斜晶系部との比率が変動し易いし、造核
剤の添加量による制御では、造核剤の添加量は通常でも
非常に少量であるので、これを更に減らして極端な微小
量とすると、造核剤の配合時の僅かな秤量誤差が大きく
影響して、擬六方晶系部と単斜晶系部との比率が大きく
変動したり、極少量の造核剤を樹脂中に均一に分散する
ことも困難となって、その分散ムラのために成形体の場
所により擬六方晶系部と単斜晶系部との比率が変動した
りする要因ともなるからである。
【0020】その他、前者の冷却速度による制御では、
徐冷のために高結晶性ポリプロピレン樹脂の結晶成長が
進みすぎて、球晶の平均粒径が極端に大きなものとなり
易く、折り曲げ加工時に個々の球晶が非常に大きな変形
作用を受ける結果、球晶の脆性破壊が発生し易く、一
方、後者の造核剤の添加量による制御では、造核剤の作
用によって冷却中に結晶核が大量に生成する結果、球晶
の平均粒径が極端に小さなものとなり易く、折り曲げ加
工時に球晶内のラメラ同士のずれによって全体の変形を
吸収することが事実上不可能となって、球晶間の界面剥
離による変形が主体となり、その結果いずれの場合も、
折り曲げ加工時の白化や亀裂、破断等の原因となるので
ある。係る観点からは、球晶の平均粒径は1〜50μ
m、より好ましくは1〜20μmの範囲内となる様に制
御することが望ましいのであるが、上記した冷却速度に
よる制御と造核剤の添加量による制御とのいずれの場合
も、擬六方晶系部と単斜晶系部との比率と、球晶の平均
粒径との双方を、最適な範囲内に制御することは、必ず
しも容易ではない。
【0021】これに対して、擬六方晶系部と単斜晶系部
との比率と、球晶の平均粒径との双方を、それぞれ独立
して精密に制御することが可能な方法として、再加熱法
(アニール法)がある。すなわち、高結晶性ポリプロピ
レン樹脂に造核剤を添加することなく、まず通常の条件
で成形冷却固化して、高結晶性ポリプロピレン結晶部が
実質的に擬六方晶系部のみからなる成形体を作製し、こ
れを結晶部の相転移温度(約70℃)以上融点(約16
0℃)以下のある一定温度で、ある一定時間加熱(再加
熱)することによって、成形体の内部における擬六方晶
系の結晶の一部を、単斜晶系に相転移させる方法であ
る。
【0022】この方法によれば、再加熱時の相転移速度
は、溶融状態からの冷却時の結晶化速度と比較すれば遥
かに緩慢であるから、前記した冷却速度による制御法と
比較すれば、再加熱工程の温度及び時間の条件により、
擬六方晶系部と単斜晶系部との比率をより精密に制御す
ることが容易である。また、最初の成形冷却固化時の加
工条件によって球晶の平均粒径を制御しておけば、後の
再加熱工程では球晶の平均粒径は殆ど変化しないので、
擬六方晶系部と単斜晶系部との比率と、球晶の平均粒径
とを、全く独立に自由に制御することが容易に可能であ
る利点もある。
【0023】なお、実際の化粧シートの製造工程におけ
る上記再加熱工程の位置付けとしては、例えばシート製
膜後のエージングによる再加熱、再加熱ロールに通すこ
とによる再加熱、熱圧エンボス工程による再加熱、他の
シートとの熱ラミネート(ダブリング)工程による再加
熱等、適宜選択が可能である。
【0024】本発明の目的の達成のために高結晶性ポリ
プロピレン樹脂に要求される要因としては、前述したア
イソタクチックペンタッド分率(mmmm分率)及び球
晶の平均粒径の他、メルトフローレート(MFR)及び
分子量分布(MWD=Mw/Mn)も重要である。すな
わち、前述した結晶の塑性変形においては、結晶内の隣
接するラメラ同士が変形に追従してずれていくことが重
要であるが、分子量分布が大き過ぎたり、メルトフロー
レートが小さ過ぎたりすると、ラメラ間の帯分子による
拘束力が強過ぎ、ずれを阻害するために、結晶が塑性変
形しにくくなり、折り曲げ加工時の白化や亀裂、破断等
の原因となる場合がある。また、メルトフローレートが
逆に大き過ぎると、成形工程での溶融粘度が低い為に形
状維持が不安定となる他、成形工程での結晶化過程や再
加熱工程での相転移過程において、樹脂分子の拡散速度
が大きいために、球晶の平均粒径や相転移比率等が不安
定となり易い。従って、メルトフローレート(MFR)
は5〜40g/10min(230℃)の範囲内であ
り、分子量分布(MWD=Mw/Mn)は4以下である
高結晶性ポリプロピレン樹脂を採用することが望まし
い。
【0025】以上が、本発明の主要な構成の技術的原理
である。以下に、本発明の化粧シートの具体的な実施の
形態を、図面に従って詳細に説明する。図1〜図3は、
本発明の化粧シートの実施の形態を示す側断面図であ
る。
【0026】図1に示すのは、前述した通りの構成の透
明樹脂層1を用いた本発明の化粧シートの一例としての
単層化粧シートであり、必要に応じて片面又は両面をコ
ロナ処理、プラズマ処理、電子線処理、紫外線処理、重
クロム酸処理等で活性にした透明樹脂層1(高結晶性ポ
リプロピレン樹脂シート)の一方の面に絵柄層2及び隠
蔽層3を設け、透明樹脂層1の反対の面にトップコート
層4を設けた構成の化粧シートである。隠蔽層3の被貼
着基材に対する接着性に問題があれば重ねてプライマー
層5を適宜設けてもかまわない。また、意匠性を向上さ
せるためにトップコート層4側にエンボス模様を適宜設
けてもよい。
【0027】上記エンボス模様は、透明樹脂層1(高結
晶性ポリプロピレン樹脂シート)に直接付与されるもの
で、その形成方法としては、予めシート状に製膜された
高結晶性ポリプロピレン樹脂シートの表面に熱及び圧力
により凹凸模様を有するエンボス版を用いてエンボス模
様を付与する方法や、押出機を用いて製膜する際に凹凸
模様を有する冷却ロールを用いて冷却と同時にエンボス
を設ける方法などが有る。ここではエンボス部にインキ
を埋め込みさらに意匠性を向上させることも可能であ
る。
【0028】透明樹脂層1としての高結晶性ポリプロピ
レン樹脂シートの成形方法は、所定の厚さに安定して製
膜できさえすれば特に問題はなく、何ら規定されるもの
では無いが、例えば押出機を用いて溶融樹脂をTダイか
らシート状に押し出す押出製膜法や、Oリングダイから
押し出し空気圧で延伸させた後に切り開くインフレーシ
ョン製膜法、カレンダー装置を用いて溶融樹脂をシート
状に圧し延ばすカレンダー製膜法等が知られており、中
でも押出製膜法が最も一般的である。
【0029】ここで使用される透明樹脂層1としての高
結晶性ポリプロピレン樹脂シートには、必要に応じて例
えば熱安定剤、難燃剤、紫外線吸収剤、光安定剤、ブロ
ッキング防止剤、触媒捕捉剤、透明性を維持する範囲で
の着色剤、半透明化のための光散乱剤、艶調整剤等の各
種添加剤を添加することもできる。熱安定剤としてはヒ
ンダードフェノール系、硫黄系、ヒドラジン系等、難燃
剤としては水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム
等、紫外線吸収剤としてはベンゾトリアゾール系、ベン
ゾエート系、ベンゾフェノン系、トリアジン系等、光安
定剤としてはヒンダードアミン系等を任意の組み合わせ
で添加するのが一般的である。特に本用途に用いる場合
は一般に耐候性を考慮する必要があり、紫外線吸収剤及
び光安定剤を添加することが望ましく、添加量はそれぞ
れ0.1〜1.0%が適量である。
【0030】絵柄層2及び隠蔽層3を設ける方法として
は、透明樹脂層1としての高結晶性ポリプロピレン樹脂
シートの片面に、例えば直接グラビア印刷、グラビアオ
フセット印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷、フレ
キソ印刷、静電印刷、インキジェット印刷等の適宜の印
刷方法を任意に用いて形成することができる。また特
に、隠蔽層3を施す場合には、例えばコンマコーター、
ナイフコーター、リップコーター、グラビアコーター等
のコーターによる塗工法や、金属蒸着あるいはスパッタ
法等を用いてもよい。トップコート層4を設ける方法
も、隠蔽層3や絵柄層2等を設ける方法と同様で、何ら
規定されるものではない。
【0031】絵柄層2にインキを使用する場合はバイン
ダーとしては硝化綿、セルロース、塩化ビニルー酢酸ビ
ニル共重合体、ポリビニルブチラール、ポリウレタン、
アクリル、ポリエステル系等の単独もしくは各変性物等
の中から適宜選定すればよい。これらは水性、溶剤系、
エマルジョンタイプのいずれでも問題なく、また1液タ
イプでも硬化剤を使用した2液タイプでも任意に選定可
能である。さらに紫外線や電子線等の照射によりインキ
を硬化させることも可能である。中でも最も一般的な方
法はウレタン系のインキでイソシアネートで硬化させる
方法である。これらバインダー以外には通常のインキに
含まれている顔料、染料等の着色剤、体質顔料、溶剤、
各種添加剤が添加されている。特によく用いられる顔料
には縮合アゾ、不溶性アゾ、キナクリドン、イソインド
リン、アンスラキノン、イミダゾロン、コバルト、フタ
ロシアニン、カーボン、酸化チタン、酸化鉄、雲母等の
パール顔料等がある。また、インキの塗布とは別に各種
金属の蒸着やスパッタリングで意匠を施すことも可能で
ある。
【0032】隠蔽層3に使用される材料も基本的には絵
柄層2と同様のものでよいが、目的として隠蔽性を持た
せる必要があるために顔料としては不透明な顔料、酸化
チタン、酸化鉄等を使用する。また隠蔽性を上げるため
に金、銀、銅、真鍮、青銅、アルミニウム等の金属粉末
を添加することも可能である。一般的にはフレーク状の
アルミニウム粉末を添加させることが多い。塗布厚みは
2μm未満では隠蔽性を付与しにくく、10μmを越え
ると樹脂層の凝集力が弱くなるため、2〜10μmが妥
当である。
【0033】トップコート層4に使用される材料も特に
規定されるものではないがポリウレタン系、アクリル
系、アクリルシリコン系、フッソ系、エポキシ系、ビニ
ル系、ポリエステル系、メラミン系、アミノアルキッド
系、尿素系等から適宜選択できる。形態も水性、エマル
ジョン、溶剤系いずれでも可能でかつ硬化も1液タイプ
でも硬化剤を用いた2液タイプでも良い。中でもイソシ
アネートの反応を利用したウレタン系のトップコートが
作業性、価格、樹脂自体の凝集力等の観点からも望まし
い。イソシアネートにはトリレンジイソシアネート(T
DI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、ヘキ
サメチレンジイソシアネート(HMDI)、メタジイソ
シアネート(MDI)、リジンジイソシアネート(LD
I)、イソホロジイソシアネート(IPDI)、メチル
ヘキサンジイソシアネート(HTDI)、メチルシクロ
ヘキサノンジイソシアネート(HXDI)、トリメチル
ヘキサメチレンジイソシアネート(TMDI)等から適
宜選定できるが、耐候性を考慮すると2重結合をもつタ
イプよりも直鎖状の構造を持つタイプ、特にヘキサメチ
レンジイソシアネート(HMDI)が最適である。表面
の硬度をさらに向上させるためには紫外線や電子線照射
で硬化する樹脂の使用も可能である。さらに耐候性を向
上させるために紫外線吸収材及び光安定材を適宜添加し
てもよい。また各種機能を付与するために抗菌材、防カ
ビ材等の機能性添加材の添加も任意に行える。さらに、
表面の意匠性から艶の調整のためあるいはさらに耐磨耗
性を付与するためにアルミナ、シリカ、窒化珪素、炭化
珪素、ガラスビーズ等の添加も任意に行える。塗布厚み
は通常2〜10μmが妥当である。
【0034】プライマー層5に使用される材料も基本的
には絵柄層2、隠蔽層3と同様のものでよいが、シート
裏面に施されるためにウエブ状で巻取りを行うことを考
慮するとブロッキングを避けてかつ接着剤との密着を高
めるために、シリカ、アルミナ、マグネシア、酸化チタ
ン、硫酸バリウム等の無機充填剤を添加させても良い。
塗布厚みは基材との密着を確保することが目的であるの
で0.1μm〜3.0μmが妥当である。
【0035】図2及び図3に示すのは、表面に絵柄層2
の施された基材シート7と透明層(透明樹脂層1、接着
性樹脂層8、接着層6等)との積層体からなる複層化粧
シートの例である。ここで、各層の積層方法及び透明層
の層数は任意に選択できる。重要なことは、複数層の樹
脂層から構成した多層構成の透明層を有する化粧シート
の場合には、透明層中の少なくとも最表面の樹脂層を、
本願発明において特定する高結晶性ポリプロピレン樹脂
からなる透明樹脂層1から構成することである。
【0036】以下に図面にそって詳細に説明する。図2
に示すのは、上から順にトップコート層4、透明樹脂層
1、接着層(感熱接着層、アンカーコート層又はドライ
ラミネート接着剤層等)6、絵柄層2、基材シート7、
プライマー層5と積層された化粧シートの構成の一例で
ある。ここで、トップコート層4、エンボスは必要とあ
れば設ければよく、プライマー層5も基材シート7がオ
レフィン系樹脂等のように表面不活性な材料からなる場
合には設けておくことが望ましいが、表面が活性な材料
からなる場合は必ずしも必要なものではない。また、基
材シート7にオレフィン系樹脂のような表面が不活性な
材料を用いる場合は、基材シート7の表裏にコロナ処
理、プラズマ処理、オゾン処理、電子線処理、紫外線処
理、重クロム酸処理等を行うことが望ましい。さらに
は、絵柄層2との密着性を確保するために、基材シート
7と絵柄層2との間にプライマー層を設ける場合もあ
る。また、化粧シートに隠蔽性を付与したい場合には、
基材シート7として隠蔽性の着色シートを使用しても良
いし、基材シート7の表面又は裏面に隠蔽層を設けても
良い。
【0037】図2に示す化粧シートにおいて、基材シー
ト7としては、薄葉紙、チタン紙、樹脂含浸紙等の紙、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリス
チレン、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアミ
ド、エチレンー酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコ
ール、アクリル等の合成樹脂、あるいはこれら合成樹脂
の発泡体、エチレンープロピレン共重合ゴム、エチレン
ープロピレンージエン共重合ゴム、スチレンーブタジエ
ン共重合ゴム、スチレンーイソプレンースチレンブロッ
ク共重合ゴム、スチレンーブタジエンースチレンブロッ
ク共重合ゴム、ポリウレタン等のゴム、有機もしくは無
機系の不織布、合成紙、アルミニウム、鉄、金、銀等の
金属箔等から任意に選定可能である。但し、本発明の当
初の目的に鑑み、塩化ビニル樹脂等の様に塩素等のハロ
ゲン元素を含有する材料は避けるべきである。なお、基
材シート7は透明樹脂層1と同一の樹脂組成物からなる
シートであってもかまわない。また、絵柄層2、トップ
コート層4、プライマー層5等については、図1に示し
た化粧シートの場合と同様である。
【0038】接着層6は、基材シート7と透明樹脂層1
等との接着方法によって任意の材料選定が可能であり、
接着方法としては例えば熱ラミネート法、押出しラミネ
ート法、ドライラミネート法等が有り、接着剤としては
例えばアクリル系、ポリエステル系、ポリウレタン系等
の材料から選定できる。通常はその凝集力から、イソシ
アネートとポリオールとの反応を利用した2液硬化タイ
プのウレタン系接着剤が望ましい。
【0039】積層方法にも特に規制はないが熱圧を応用
した方法、押し出しラミネート法及びドライラミネート
法等が一般的である。またエンボス模様を施す場合に
は、一旦各種方法でラミネートした積層シートに後から
熱圧によりエンボスを施す方法、凹凸模様を設けた冷却
ロールを用いて押出しラミネートと同時にエンボスを施
す方法、押出し製膜と同時に凹凸模様を設けた冷却ロー
ルを用いてエンボスを施した透明樹脂層1と基材シート
7とを熱ラミネート法あるいはドライラミネート法等に
より貼り合わせる方法等がある。絵柄層2及び接着層6
を施す位置は通常通り基材シート7側でもよいし、透明
樹脂層1側でもよい。さらに、エンボスの凹部インキを
埋め込んで意匠性を向上させることも可能である。
【0040】図3には、図2に示したものとは異なるタ
イプの複層化粧シートの構成の一例を示す。この化粧シ
ートは、プライマー層5、基材シート7、絵柄層2、透
明樹脂層1、トップコート層4、接着剤層(アンカーコ
ート層)6等は図2に示したものと全く同様であるが、
異なるところは接着剤層(アンカーコート層)6と透明
樹脂層1の間に接着性樹脂層8が設けられているところ
である。これは、特に押出しラミネート方法で本発明の
化粧シートを製造する場合に、さらなるラミネート強度
を求める場合に行うものであり、その具体的製法として
は、透明樹脂層1と接着性樹脂層8との共押出し法でラ
ミネートを行うのが最も好適である。
【0041】上記接着性樹脂層8は、ポリプロピレン、
ポリエチレン等のオレフィン系樹脂や、オレフィン−ア
クリル系共重合体等の樹脂に、マレイン酸等の不飽和カ
ルボン酸又はその無水物のグラフト共重合による酸変性
を施したものが好適に用いられ、その厚みは接着力向上
目的から2μ以上が望ましく、一方逆に厚すぎると、せ
っかく高結晶性ポリプロピレン樹脂からなる透明樹脂層
1を用いて表面硬度を向上させたにも拘わらず、接着性
樹脂自体の柔らかさの影響を受けて耐傷付き性が低下す
る原因となるため、20μ以下が望ましい。また、化粧
シートの耐候性の面から、絵柄層3及び基材シート7を
保護するために、前記のようにトップコート層4及び透
明樹脂層1に耐候性処方を施すだけではなく、接着剤層
6にも紫外線吸収剤及び光安定剤を添加することも好適
に行うことができる。
【0042】本発明の化粧シートの厚さは80〜250
μmの範囲内とすることが望ましい。厚さが80μmを
下回ると、この化粧シートを各種の被貼着基材の表面に
貼り合わせて化粧材とした際に、化粧材の表面硬度が下
地の被貼着基材の影響を受けるために、高結晶性ポリプ
ロピレン樹脂からなる透明樹脂層1が本来持つ優れた表
面物性が必ずしも十分に発揮されない。一方250μm
を上回ると、Vカット等の折り曲げ加工時におけるシー
トの変形量が非常に大きくなって透明樹脂層1が追従し
切れず、白化や亀裂、破断等の原因となる場合があるか
らである。
【0043】本発明の化粧シートにおける個々の構成層
の厚さは、化粧シートの総厚を80〜250μmの範囲
内とすることを念頭に、各層の機能や形成条件等から要
求される厚さを適宜勘案して決定する。例えば、図1に
示した単層化粧シートの場合、透明樹脂層1の厚さは化
粧シートの総厚から絵柄層2、隠蔽層3、プライマー層
5、トップコート層4の厚さを差し引いた厚さであるか
ら、概ね50〜220μm程度の範囲であるが、単層化
粧シートの場合は硬質の高結晶性ポリプロピレン樹脂か
らなる透明樹脂層1が厚さの大部分を占めることから、
全体としての柔軟性を維持する意味で、透明樹脂層1の
厚さ50〜170μm程度、総厚80〜200μm程度
とすることが望ましい。一方、図2及び図3に示した複
層化粧シートの場合には、基材シート7の厚さとしては
印刷作業性、コスト等を考慮して30〜150μm程
度、透明樹脂層1の厚さとしては意匠性、後加工性、コ
スト等を考慮して30〜150μm程度とし、全体とし
て総厚が80〜250μm程度とすることが望ましい。
【0044】
【作用】以上のような本発明の化粧シートは、使用する
樹脂に塩化ビニル樹脂を使用しないため、焼却時等に有
毒ガスの発生もなく環境に優しいだけでなく、アイソタ
クチックペンタッド分率(mmmm分率)が95%以上
である高結晶性ポリプロピレン樹脂を主成分とし、しか
も該高結晶ポリプロピレン樹脂の結晶部が、応力により
塑性変形し易く折り曲げ加工時の変形を容易に吸収でき
る擬六方晶部と、応力に対する抵抗性に強く硬質物との
擦れに良く耐える単斜晶系部とを、それぞれ10重量%
以上と、それぞれの長所を活かし短所を補い合える比率
で含有してなることにより、塩化ビニル樹脂製化粧シー
トと同等の耐傷付き性及び折り曲げ加工適性を具備する
優れた化粧シートとなる。
【0045】
【実施例】〈実施例1〉mmmm分率(ペンタッド分
率)が97.8%、MFR(メルトフローレート)が1
5g/10min(230℃)、分子量分布MWD(M
w/Mn)が2.3の高結晶性ポリプロピレン樹脂に、
ヒンダードフェノール系酸化防止剤(イルガノックス1
010:チバスペシャリティケミカルズ社製)500p
pm、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(チヌビン3
28:チバスペシャリティケミカルズ社製)2000p
pm、ヒンダードアミン系光安定剤(キマソーブ94
4:チバスペシャリティケミカルズ社製)2000pp
mを添加した樹脂を、押出機を用いて溶融押出しを行
い、厚さ80μの透明高結晶性ポリプロピレン樹脂シー
トを製膜した。但し、押出製膜時の冷却条件のコントロ
ールにより、高結晶性ポリプロピレン樹脂の球晶の平均
粒径を5〜10μmに調整し、その後130℃の再加熱
ロールに1秒通すことによって、結晶部の結晶系の比率
を擬六方晶系部約30〜35重量%及び単斜晶系部約6
5〜70重量%(X線法による測定値)に調整した。こ
のシートの両面にコロナ処理を施し、表面の濡れを40
dyn/cm以上とした。一方、隠蔽性のある厚さ70
μmのポリプロピレン系樹脂シートの表面に2液型ウレ
タンインキ(V180:東洋インキ製造社製)にて柄印刷
を施し、また、裏面にプライマーコートを施して基材シ
ートを用意した。しかる後、前記基材シートの柄印刷面
に前記透明高結晶性ポリプロピレン樹脂シートをドライ
ラミネート用接着剤(タケラックA540:武田薬品工
業社製、塗布量2g/m 2)を介してドライラミネート
法にて貼り合わせた。この積層シートの透明高結晶性ポ
リプロピレン樹脂シート面にエンボスを施した後、2液
型ウレタントップコート(W184:大日本インキ化学
工業社製)を乾燥後の塗布量3g/m2に塗布して、総
厚154μmの図2に示す構成の本発明の化粧シートを
得た。
【0046】〈実施例2〉mmmm分率(ペンタッド分
率)が97.8%、MFR(メルトフローレート)が1
5g/10min(230℃)、分子量分布MWD(M
w/Mn)が2.3の高結晶性ポリプロピレン樹脂に、
ヒンダードフェノール系酸化防止剤(イルガノックス1
010:チバスペシャリティケミカルズ社製)500p
pm、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(チヌビン3
28:チバスペシャリティケミカルズ社製)2000p
pm、ヒンダードアミン系光安定剤(キマソーブ94
4:チバスペシャリティケミカルズ社製)2000pp
mを添加した樹脂を、ポリエチレン系の接着性樹脂と共
に、押出機を用いて前者が80μm、後者が10μmの
厚みとなるように共押出しを行い、同時に基材シート
(隠蔽性のある厚さ70μmのポリプロピレン系樹脂シ
ートの表面に、2液型ウレタンインキ(V180:東洋
インキ製造社製)にて柄印刷を施し、また、裏面にプラ
イマーコートをしたもの)の柄印刷面に積層(エクスト
ルージョンラミネート)した。但し、押出製膜時の冷却
条件のコントロールにより、高結晶性ポリプロピレン樹
脂層の球晶の平均粒径を5〜10μmに調整し、その後
130℃の再加熱ロールに1秒通すことによって、結晶
部の結晶系の比率を擬六方晶系部約30〜35重量%及
び単斜晶系部約65〜70重量%(X線法による測定
値)に調整した。この複層シートの高結晶性ポリプロピ
レン樹脂層の面にエンボスを施した後、2液型ウレタン
トップコート(W184:大日本インキ化学工業社製)
を乾燥後の塗布量3g/m2に塗布して、総厚155μ
mの図3に示す構成の本発明の化粧シートを得た。
【0047】〈実施例3〉mmmm分率(ペンタッド分
率)が97.8%、MFR(メルトフローレート)が1
5g/10min(230℃)、分子量分布MWD(M
w/Mn)が2.3の高結晶性ポリプロピレン樹脂に、
ヒンダードフェノール系酸化防止剤(イルガノックス1
010:チバスペシャリティケミカルズ社製)500p
pm、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(チヌビン3
28:チバスペシャリティケミカルズ社製)2000p
pm、ヒンダードアミン系光安定剤(キマソーブ94
4:チバスペシャリティケミカルズ社製)2000pp
mを添加した樹脂を、押出機を用いて溶融押出しを行
い、厚さ100μの透明高結晶性ポリプロピレン樹脂シ
ートを製膜した。但し、押出製膜時の冷却条件のコント
ロールにより、高結晶性ポリプロピレン樹脂層の球晶の
平均粒径を5〜10μmに調整し、その後130℃の再
加熱ロールに1秒通すことによって、結晶部の結晶系の
比率を擬六方晶系部約30〜35重量%及び単斜晶系部
約65〜70重量%(X線法による測定値)に調整し
た。得られた透明高結晶性ポリプロピレン樹脂シートの
両面にコロナ処理を施し、表面の濡れを40dyn/c
m以上に保ち、裏面に2液型ウレタンインキ(V18
0:東洋インキ製造社製)にて柄印刷を施し、重ねて2
液型ウレタンインキ(V180:東洋インキ製造社製)に
よる隠蔽層を乾燥後の6g/m2に塗布し、更に重ねて
プライマー層として2液型ウレタンインキ(PET−E
レジウサー:大日精化社製)を乾燥後の塗布量1g/
2に塗布した。このシートの表面にエンボスを施した
後、2液型ウレタントップコート(W184:大日本イ
ンキ化学工業社製)を乾燥後の塗布量3g/m2に塗布し
て、総厚110μmの図1に示す構成の本発明の化粧シ
ートを得た。
【0048】〈比較例1〉上記実施例2において、mm
mm分率(ペンタッド分率)が97.8%、MFR(メ
ルトフローレート)が15g/10min(230
℃)、分子量分布MWD(Mw/Mn)が2.3の高結
晶性ホモポリプロピレン樹脂の代わりに、mmmm分率
(ペンタッド分率)が94.2%、MFR(メルトフロ
ーレート)が15g/10min(230℃)、分子量
分布MWD(Mw/Mn)が2.3のホモポリプロピレ
ン樹脂を使用し、その他は上記実施例2と全く同一の要
領で化粧シートを得た。
【0049】〈比較例2〉上記実施例2において、13
0℃の再加熱ロールによる再加熱処理時間を1秒から5
秒に変更して、ポリプロピレン結晶部の結晶系の比率を
擬六方晶系部5重量%未満及び単斜晶系部95重量%超
(X線法による測定値)に調整し、その他は上記実施例
2と全く同一の要領で化粧シートを得た。
【0050】〈比較例3〉上記実施例2において、高結
晶性ポリプロピレン樹脂に造核剤としてリン酸2,2−
メチレンビスナトリウム(旭電化工業社製;アデカスタ
ブ NA−11)を3重量%添加すると共に、再加熱ロ
ールによる処理を省略し、その他は上記実施例2と全く
同一の要領で化粧シートを得た。この化粧シートのポリ
プロピレン結晶部の球晶の平均粒径は1μm以下であ
り、その結晶系の比率は、擬六方晶系部5重量%未満及
び単斜晶系部95重量%超(X線法による測定値)であ
る。
【0051】〈比較例4〉上記実施例2において、高結
晶性ホモポリプロピレン樹脂の押出製膜後、再加熱ロー
ルによる処理を省略し、その他は上記実施例2と全く同
一の要領で化粧シートを得た。この化粧シートのポリプ
ロピレン結晶部の結晶系の比率は、擬六方晶系部95重
量%超及び単斜晶系部5重量%未満(X線法による測定
値)である。
【0052】〈性能比較試験〉上記実施例1〜3及び比
較例1〜4の化粧シートを、ウレタン系の接着剤を用い
て木質基材に貼り合わせた後、鉛筆硬度試験にて表面硬
度を、Vカット試験にてVカット適性の有無を評価し
た。結果を以下の表に示す。尚、Vカット試験は、加工
機や加工時の環境等の条件が最も厳しい場合を想定し
て、低温(試験環境温度5℃)、高速折り曲げ条件(直
角までの折り曲げ速度0.2秒)にて実施した。
【0053】
【0054】上表から明らかなように、擬六方晶部と単
斜晶部との構成比率本発明の化粧シートは、に注意が払
われていなかった従来の化粧シートと比較して、表面耐
傷付き性に優れ、且つVカット加工適性が良好な化粧シ
ートとであると言える。
【0055】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の化
粧シートは、塩化ビニル樹脂を一切使用していないので
環境に優しいだけでなく、従来のポリオレフィン樹脂系
の化粧シートと比較して、表面の耐傷付き性が一段と優
れ、しかもVカット等の折り曲げ加工性も優秀であり、
従来の塩化ビニル樹脂系の化粧シートをも上回る優れた
性能を有する化粧シートである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の化粧シートの実施の形態を示す側断面
図である。
【図2】本発明の化粧シートの実施の形態を示す側断面
図である。
【図3】本発明の化粧シートの実施の形態を示す側断面
図である。
【符号の説明】
1 透明樹脂層 2 絵柄層 3 隠蔽層 4 トップコート層 5 プライマー層 6 接着層 7 基材シート 8 接着性樹脂層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新名 勝之 東京都台東区台東1丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内 Fターム(参考) 3D023 BA01 BB01 BE07 4F100 AH03 AH03H AK01A AK01B AK01C AK01D AK01E AK07A AK07B AK07C AK07D AK07E AL05A AL05B AL05C AL05D AL05E AT00B AT00C AT00D AT00E BA02 BA03 BA04 BA05 BA07 BA10A BA10B BA10C BA10D BA10E DE01A DE01B DE01C DE01D DE01E EC18 EC183 EH17 EH172 EH46 EH462 EJ39 EJ393 EJ42 EJ422 EJ55 EJ553 EJ86 EJ863 GB08 GB33 GB41 GB81 JA06 JA07 JA11A JA11B JA11C JA11D JA11E JK14 JL01 JN01A JN01B JN01C JN01D JN01E YY00A YY00B YY00C YY00D YY00E

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アイソタクチックペンタッド分率(mmm
    m分率)が95%以上である高結晶性ポリプロピレン樹
    脂90〜100重量%を主成分とする透明樹脂層を少な
    くとも具備してなる化粧シートであって、前記高結晶性
    ポリプロピレン樹脂の結晶部が、擬六方晶系部10〜9
    0重量%及び単斜晶系部90〜10重量%からなること
    を特徴とする化粧シート。
  2. 【請求項2】前記高結晶性ポリプロピレン樹脂の結晶部
    における球晶の平均粒径が1〜50μmであることを特
    徴とする請求項1に記載の化粧シート。
  3. 【請求項3】前記高結晶性ポリプロピレン樹脂の230
    ℃におけるメルトフローレート(MFR)が5〜40g
    /10minであり、分子量分布(MWD=Mw/M
    n)が4以下であることを特徴とする請求項1又は2に
    記載の化粧シート。
  4. 【請求項4】総厚が80〜250μmであることを特徴
    とする請求項1〜3のいずれかに記載の化粧シート。
JP2001233725A 2001-08-01 2001-08-01 化粧シート Expired - Lifetime JP4066623B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001233725A JP4066623B2 (ja) 2001-08-01 2001-08-01 化粧シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001233725A JP4066623B2 (ja) 2001-08-01 2001-08-01 化粧シート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003039613A true JP2003039613A (ja) 2003-02-13
JP4066623B2 JP4066623B2 (ja) 2008-03-26

Family

ID=19065466

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001233725A Expired - Lifetime JP4066623B2 (ja) 2001-08-01 2001-08-01 化粧シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4066623B2 (ja)

Cited By (27)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004314374A (ja) * 2003-04-15 2004-11-11 Toppan Printing Co Ltd 化粧シート
JP2005041174A (ja) * 2003-07-25 2005-02-17 Toppan Printing Co Ltd 化粧シート及び化粧材
JP2005088481A (ja) * 2003-09-19 2005-04-07 Toppan Printing Co Ltd ポリオレフィン化粧シートの製造方法
JP2005232251A (ja) * 2004-02-18 2005-09-02 Toppan Printing Co Ltd 化粧シート
JP2006123512A (ja) * 2004-09-28 2006-05-18 Dainippon Printing Co Ltd 耐衝撃性及び耐スクラッチ性に優れた床材用化粧シート
JP2007196423A (ja) * 2006-01-24 2007-08-09 Achilles Corp 化粧シートの製造方法
JP2009051167A (ja) * 2007-08-29 2009-03-12 Toppan Printing Co Ltd 化粧シート
JP2010069710A (ja) * 2008-09-18 2010-04-02 Toppan Cosmo Inc 化粧シート
JP2010167581A (ja) * 2009-01-20 2010-08-05 Mitsui Chemicals Inc 化粧シート
JP2011058355A (ja) * 2004-09-28 2011-03-24 Dainippon Printing Co Ltd 耐衝撃性及び耐スクラッチ性に優れた床材用化粧シート
JP2012140815A (ja) * 2011-01-05 2012-07-26 Toppan Cosmo Inc フローリング材
JP2012140814A (ja) * 2011-01-05 2012-07-26 Toppan Cosmo Inc フローリング材
JP2016037818A (ja) * 2014-08-11 2016-03-22 株式会社トッパン・コスモ 床用化粧シート
JP2016215379A (ja) * 2015-05-14 2016-12-22 株式会社トッパン・コスモ 化粧シート
JP2017042916A (ja) * 2015-08-24 2017-03-02 凸版印刷株式会社 化粧シート
JP2017042917A (ja) * 2015-08-24 2017-03-02 凸版印刷株式会社 化粧シート
WO2017038843A1 (ja) * 2015-08-31 2017-03-09 凸版印刷株式会社 化粧シート及び化粧シートの製造方法
JP2017082126A (ja) * 2015-10-29 2017-05-18 凸版印刷株式会社 化粧シート
JP2020037276A (ja) * 2019-11-27 2020-03-12 凸版印刷株式会社 化粧シートおよび化粧シートの製造方法
JP2020110961A (ja) * 2019-01-10 2020-07-27 凸版印刷株式会社 積層延伸フィルム、化粧シート用基材、化粧シート及び化粧板
JP2020124923A (ja) * 2020-04-14 2020-08-20 凸版印刷株式会社 化粧シートおよび化粧シートの製造方法
JP2020124922A (ja) * 2020-04-14 2020-08-20 凸版印刷株式会社 化粧シートおよび化粧シートの製造方法
JP2021000833A (ja) * 2020-09-11 2021-01-07 凸版印刷株式会社 化粧シートおよび化粧シートの製造方法
US10899117B2 (en) * 2016-11-29 2021-01-26 Toppan Printing Co., Ltd. Decorative sheet and method of producing decorative sheet
TWI735462B (zh) * 2015-08-24 2021-08-11 日商凸版印刷股份有限公司 裝飾片及透明樹脂片
US11148403B2 (en) 2015-09-04 2021-10-19 Toppan Printing Co., Ltd. Decorative sheet
JP2022120093A (ja) * 2020-09-11 2022-08-17 凸版印刷株式会社 化粧シートおよび化粧シートの製造方法

Cited By (41)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004314374A (ja) * 2003-04-15 2004-11-11 Toppan Printing Co Ltd 化粧シート
JP2005041174A (ja) * 2003-07-25 2005-02-17 Toppan Printing Co Ltd 化粧シート及び化粧材
JP2005088481A (ja) * 2003-09-19 2005-04-07 Toppan Printing Co Ltd ポリオレフィン化粧シートの製造方法
JP2005232251A (ja) * 2004-02-18 2005-09-02 Toppan Printing Co Ltd 化粧シート
JP4658749B2 (ja) * 2004-09-28 2011-03-23 大日本印刷株式会社 耐衝撃性及び耐スクラッチ性に優れた床材用化粧シート
JP2006123512A (ja) * 2004-09-28 2006-05-18 Dainippon Printing Co Ltd 耐衝撃性及び耐スクラッチ性に優れた床材用化粧シート
JP2011058355A (ja) * 2004-09-28 2011-03-24 Dainippon Printing Co Ltd 耐衝撃性及び耐スクラッチ性に優れた床材用化粧シート
JP2007196423A (ja) * 2006-01-24 2007-08-09 Achilles Corp 化粧シートの製造方法
JP2009051167A (ja) * 2007-08-29 2009-03-12 Toppan Printing Co Ltd 化粧シート
JP2010069710A (ja) * 2008-09-18 2010-04-02 Toppan Cosmo Inc 化粧シート
JP2010167581A (ja) * 2009-01-20 2010-08-05 Mitsui Chemicals Inc 化粧シート
JP2012140815A (ja) * 2011-01-05 2012-07-26 Toppan Cosmo Inc フローリング材
JP2012140814A (ja) * 2011-01-05 2012-07-26 Toppan Cosmo Inc フローリング材
JP2016037818A (ja) * 2014-08-11 2016-03-22 株式会社トッパン・コスモ 床用化粧シート
JP2016215379A (ja) * 2015-05-14 2016-12-22 株式会社トッパン・コスモ 化粧シート
KR20180042265A (ko) * 2015-08-24 2018-04-25 도판 인사츠 가부시키가이샤 화장 시트
US10906280B2 (en) 2015-08-24 2021-02-02 Toppan Printing Co., Ltd. Decorative sheet
TWI783913B (zh) * 2015-08-24 2022-11-21 日商凸版印刷股份有限公司 裝飾片
TWI735462B (zh) * 2015-08-24 2021-08-11 日商凸版印刷股份有限公司 裝飾片及透明樹脂片
CN107921765A (zh) * 2015-08-24 2018-04-17 凸版印刷株式会社 装饰片
JP2017042916A (ja) * 2015-08-24 2017-03-02 凸版印刷株式会社 化粧シート
US11230631B2 (en) 2015-08-24 2022-01-25 Toppan Printing Co., Ltd. Decorative sheet, and transparent resin sheet
JP2017042917A (ja) * 2015-08-24 2017-03-02 凸版印刷株式会社 化粧シート
KR102518157B1 (ko) * 2015-08-24 2023-04-06 도판 인사츠 가부시키가이샤 화장 시트
KR102556221B1 (ko) 2015-08-31 2023-07-18 도판 인사츠 가부시키가이샤 화장 시트 및 화장 시트의 제조 방법
KR20180048825A (ko) * 2015-08-31 2018-05-10 도판 인사츠 가부시키가이샤 화장 시트 및 화장 시트의 제조 방법
WO2017038843A1 (ja) * 2015-08-31 2017-03-09 凸版印刷株式会社 化粧シート及び化粧シートの製造方法
US11148403B2 (en) 2015-09-04 2021-10-19 Toppan Printing Co., Ltd. Decorative sheet
JP2017082126A (ja) * 2015-10-29 2017-05-18 凸版印刷株式会社 化粧シート
US10899117B2 (en) * 2016-11-29 2021-01-26 Toppan Printing Co., Ltd. Decorative sheet and method of producing decorative sheet
JP7255186B2 (ja) 2019-01-10 2023-04-11 凸版印刷株式会社 化粧シート及び化粧板
JP2020110961A (ja) * 2019-01-10 2020-07-27 凸版印刷株式会社 積層延伸フィルム、化粧シート用基材、化粧シート及び化粧板
JP2020037276A (ja) * 2019-11-27 2020-03-12 凸版印刷株式会社 化粧シートおよび化粧シートの製造方法
JP6994633B2 (ja) 2020-04-14 2022-01-14 凸版印刷株式会社 化粧シートおよび化粧シートの製造方法
JP6994632B2 (ja) 2020-04-14 2022-01-14 凸版印刷株式会社 化粧シートおよび化粧シートの製造方法
JP2020124922A (ja) * 2020-04-14 2020-08-20 凸版印刷株式会社 化粧シートおよび化粧シートの製造方法
JP2020124923A (ja) * 2020-04-14 2020-08-20 凸版印刷株式会社 化粧シートおよび化粧シートの製造方法
JP7088248B2 (ja) 2020-09-11 2022-06-21 凸版印刷株式会社 化粧シートおよび化粧シートの製造方法
JP2022120093A (ja) * 2020-09-11 2022-08-17 凸版印刷株式会社 化粧シートおよび化粧シートの製造方法
JP2021000833A (ja) * 2020-09-11 2021-01-07 凸版印刷株式会社 化粧シートおよび化粧シートの製造方法
JP7276565B2 (ja) 2020-09-11 2023-05-18 凸版印刷株式会社 化粧シートおよび化粧シートの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4066623B2 (ja) 2008-03-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2003039613A (ja) 化粧シート
JP6950690B2 (ja) 化粧シート用基材及び化粧シート
JP7052731B2 (ja) 積層延伸フィルム、化粧シート用基材、化粧シート及び化粧板
JP3772634B2 (ja) 化粧シート
JP2017047573A (ja) 化粧シート
JP4032829B2 (ja) 化粧シート
WO2018235782A1 (ja) 化粧シート
JP3861472B2 (ja) 化粧材
JP2000289162A (ja) 化粧シート
JP2006321241A (ja) 化粧シート
JP2004066525A (ja) 化粧シートおよび化粧板
JP3823686B2 (ja) 化粧シート
CN108884283B (zh) 装饰片及装饰片的制造方法
JP2001287324A (ja) 化粧シート
JP7006164B2 (ja) 化粧シート及び化粧シートの製造方法
JP4248728B2 (ja) 化粧シートの製造方法
JP4325050B2 (ja) 化粧シートの製造方法
JP7007546B2 (ja) 化粧シート及び透明樹脂シート、並びにそれらの製造方法
KR101947416B1 (ko) 데코 시트 및 이의 제조방법
JP7338151B2 (ja) 化粧シート用基材、化粧シート及び化粧板
JP2019018525A (ja) 積層延伸フィルム、化粧シート用基材、化粧シート及び化粧板
JP2020093451A (ja) 積層延伸フィルム、化粧シート用基材、化粧シート及び化粧板
JP7255187B2 (ja) 化粧シート及び化粧板
JP7255186B2 (ja) 化粧シート及び化粧板
JP7392320B2 (ja) 化粧シート

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050621

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070830

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070904

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071030

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20071218

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20071231

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110118

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4066623

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120118

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130118

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130118

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140118

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term