JP2020124923A - 化粧シートおよび化粧シートの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた耐後加工性と、高い透明性とを備えた透明樹脂層を具備する化粧シートを提供する。【解決手段】隠蔽層2と、隠蔽層2上に形成され、結晶性ポリプロピレン樹脂90〜100重量%を主成分とする透明樹脂層4と、を少なくとも具備してなる化粧シート1であって、透明樹脂層4としての透明樹脂シートのフーリエ型赤外分光測定において得られた吸光スペクトルから下記の数式を用いて算出されるピーク強度比xの値が、x≦0.65であり、隠蔽層2は、アルミニウムを含有する不透明な層であることを特徴とする化粧シート1。(式中、I997は波数997cm−1のピーク強度値、I938は波数938cm−1のピーク強度値、I973は波数973cm−1のピーク強度値を表す。)【選択図】図1

Description

本発明は、建築物の外装および内装に用いられる建装材、建具の表面、家電品の表面材等に用いられる化粧シートに係り、フーリエ型赤外分光測定において得られた吸光スペクトルから算出されるピーク強度比xを所定の範囲内に特定した透明樹脂シートからなる透明樹脂層を具備した化粧シートおよび化粧シートの製造方法に関する。
近年、特許文献1乃至5に示すように、ポリ塩化ビニル製の化粧シートに替わる化粧シートとして、オレフィン系樹脂を使用した化粧シートが数多く提案されている。
しかし、これらの化粧シートは塩化ビニル樹脂を使用しないことで、焼却時における有毒ガス等の発生は抑制されるものの、一般的なポリプロピレンシートもしくは軟質ポリプロピレンシートを使用しているために表面の耐傷性が悪く、従来のポリ塩化ビニル化粧シートの耐傷性からはるかに劣っているものであった。
そこで、本発明者等は、これらの欠点を解消するべく、特許文献6に記載の表面の耐傷性および後加工性に優れた化粧シートを提案した。しかし、係る如き化粧シートを用いた化粧板の用途が益々拡大しているとともに、消費者の品質に対する意識も益々高度化している。
一般的に、ポリプロピレン樹脂などの結晶性樹脂は、樹脂中の結晶質成分と非晶質成分との比である結晶化度をコントロールすることによって、機械的特性を変化させることが可能であり、この結晶化度をコントロールするための因子は、樹脂自身の分子構造や造核剤を添加などによる材料因子と、結晶性樹脂を加工する際の成形加工条件などの工程因子とがある。本発明者等は、本発明においては、特に、工程因子に着目して鋭意研究を行い、当該工程因子をコントロールすることで耐後加工性に優れた結晶化度の範囲を特定した樹脂シートを備えた化粧シートを完成するに至った。
また、通常、ポリプロピレン樹脂の結晶部における球晶サイズは、可視光の波長(400〜750nm)よりも大きいために光の散乱が多くなって乳白色を呈しているが、ポリプロピレン樹脂へ代替が期待されている透明樹脂層は、その下層に形成された絵柄や模様などが当該透明樹脂層を介してクリアに見えることが必要であり、意匠性の観点から高い透明性が求められている。
特開平2−128843号公報 特開平4−083664号公報 特開平6−001881号公報 特開平6−198831号公報 特開平9−328562号公報 特許第3772634号公報
本発明においては、優れた耐後加工性と、高い透明性とを備えた透明樹脂層を具備する化粧シートおよび化粧シートの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するべく、本発明の第1の態様の化粧シートは、隠蔽層と、前記隠蔽層上に形成され、結晶性ポリプロピレン樹脂90〜100重量%を主成分とする透明樹脂層と、を少なくとも具備してなる化粧シートであって、前記透明樹脂層としての透明樹脂シートのフーリエ型赤外分光測定において得られた吸光スペクトルから下記の数式1を用いて算出されるピーク強度比xの値が、x<0.65であり、前記隠蔽層は、アルミニウムを含有する不透明な層であることを特徴とする。ここで、数式1において、I997は波数997cm−1のピーク強度値、I938は波数938cm−1のピーク強度値、I973は波数973cm−1のピーク強度値をあらわす。
Figure 2020124923
このような、本発明の第1の態様の化粧シートとすることにより、優れた耐後加工性を備えた透明樹脂層を具備する化粧シートを提供することができる。また、本発明の第1の態様とすることにより、隠蔽層によって透明層より裏側の隠蔽性を確実に保持することができ、透明層によるデザインの自由度を高くしてした化粧シートを提供することができる。
本発明の第2の態様の化粧シートは、前記透明樹脂シートの前記ピーク強度比xが、0.55≦x<0.65であることを特徴とする。
このような、本発明の第2の態様の化粧シートとすることにより、特に、耐後加工性に優れた透明樹脂層を具備する化粧シートを提供することができる。
本発明の第3の態様の化粧シートは、前記透明樹脂シートを、単層膜の外膜を具備するベシクルに造核剤を内包させたナノサイズの造核剤ベシクルを添加して形成することを特徴とする。このような、本発明の第3の態様の化粧シートとすることにより、特に、より高い透明性を有する透明樹脂層を具備する化粧シートを提供することができる。
本発明の化粧シートの製造方法は、隠蔽層と、前記隠蔽層上に形成され、結晶性ポリプロピレン樹脂90〜100重量%を主成分とする透明樹脂層と、を少なくとも具備してなる化粧シートの製造方法であって、前記結晶性ポリプロピレン樹脂に対して、超臨界逆相蒸発法により単層膜の外膜を具備するベシクルに造核剤を内包した造核剤ベシクルを添加し、フーリエ型赤外分光測定において得られる吸光スペクトルから上記の数式1を用いて算出されるピーク強度比xが、x<0.65となるように前記透明樹脂層としての透明樹脂シートを形成し、前記隠蔽層を、アルミニウムを含有する不透明な層で形成することを特徴とする。
本発明によれば、優れた耐後加工性と、高い透明性とを備えた透明樹脂層を具備する化粧シートを提供することを可能とする。
また、透明樹脂シートに対して、ナノサイズの造核剤、より具体的には、単層膜の外膜を具備するベシクルに造核剤が内包されている造核剤ベシクルを添加することにより、極めて高い透明性を実現した化粧シートを提供することができる。
本発明の化粧シートの第1実施形態を示す断面図 本発明の化粧シートの第2実施形態を示す断面図
本発明の化粧シートは、結晶性ポリプロピレン樹脂90〜100重量%を主成分とする透明樹脂層を少なくとも具備してなる化粧シートであって、当該透明樹脂層としての透明樹脂シートのフーリエ型赤外分光測定において得られた吸光スペクトルから下記の数式1を用いて算出されるピーク強度比xの値が、x<0.65とされていることが重要である。ここで、数式1において、I997は波数997cm−1のピーク強度値、I938は波数938cm−1のピーク強度値、I973は波数973cm−1のピーク強度値をあらわす。
Figure 2020124923
また、特に、当該透明樹脂シートのピーク強度比xが、0.55≦x<0.65であることが好ましい。ピーク強度比xを上記の範囲内とすることによって、極めて耐後加工性に優れた透明樹脂層を具備する化粧シートを提供することができる。
本発明の化粧シートにおいては、工程因子としての製膜条件をコントロールすることによって、透明樹脂シートのピーク強度値xを上記の範囲内に設定している。この時、当該透明樹脂シートは、20〜200μmの厚さに形成されていることが重要であり、上記範囲の厚さよりも薄いと耐傷性の確保が困難であり、上記範囲の厚さよりも厚いと当該樹脂シートの厚み方向への冷却が均一に行われずに、その結果、樹脂を均一に硬化させることができない。透明樹脂層は、特に、30〜150μmの厚さに形成されていることが好ましい。
より具体的には、樹脂温度とは、製膜時において溶融された樹脂が吐出される際の温度であり、当該樹脂温度を上げる(高温にする)ほどピーク強度比xは大きくなる。冷却温度とは、吐出された樹脂を冷却する温度のことであり、当該冷却温度を上げる(高温にする)ほどピーク強度比xは大きくなる。冷却時間については、ポリプロピレン樹脂の結晶化温度付近(100〜130℃)の通過時間を長くすることによりピーク強度比xは大きくなる。上述の条件を組み合わせることにより、樹脂中の結晶化および結晶サイズをコントロールして、ピーク強度比xを適切に調整することができる。
ここで、フーリエ型赤外分光測定に関して説明する。まず、赤外分光測定とは、2.5〜25μmの波長の光である赤外光が、物質の分子の振動や回転運動に基づいて、当該物質に吸収される量に変化が生じるという原理を利用して、当該物質に吸収された赤外光を測定することにより、物質の化学構造や状態に関する情報を得る測定方法である。具体的な測定方法は、物質に対して光源から赤外光を照射し、分割された透過光と反射光とを合成することで干渉波を発生させて、当該干渉波の信号強度から各波数成分の光の強度を算出することにより赤外スペクトルを測定する。特に、本発明においては、当該干渉波の算出をフーリエ変換法を用いて行い、赤外スペクトルを測定する方式であるフーリエ型赤外分光測定により測定を行った。上記方法によって得られた波数を横軸、測定された吸光度(または透過率)を縦軸にプロットしたグラフを赤外吸光スペクトル(または赤外透過スペクトル)といい、物質ごとに固有のパターンが認められる。この時、縦軸の吸光度は、物質の濃度や厚み、結晶性樹脂の場合には結晶質部または非晶質部の量に比例して所定の波数におけるピーク強度の値が変化するため、当該ピークの高さや面積から定量分析を行うことも可能である。
本発明においては、赤外吸光スペクトルの上述のような特性を利用して、前述の測定によって得られた吸光スペクトルにおけるポリプロピレンの透明樹脂シートの結晶質部の吸光度に該当する波数997cm−1のピーク強度と、透明樹脂シートの非晶質部の吸光度に該当する波数973cm−1のピーク強度との比、すなわちポリプロピレンの結晶化度を表すピーク強度比xを上記の数式1を用いて算出し、当該ピーク強度比xと透明樹脂シートの耐傷性との関係を明らかとし、所定の範囲内のピーク強度比xの透明樹脂シートを透明樹脂層に採用した耐傷性に優れる化粧シートを提供するものである。なお、波数997cm−1のピーク強度と波数973cm−1のピーク強度とは、それぞれ波数938cm−1のピーク強度を用いてバックグラウンド補正を行っている。
また、本発明の化粧シートにおいては、透明樹脂層としての透明樹脂シートを、ナノサイズの造核剤を添加して形成することが重要であり、特に、単層膜の外膜を具備するベシクルに内包させた造核剤ベシクルを添加して形成することが好ましい。ポリプロピレン樹脂に対して当該造核剤ベシクルを添加することにより、ポリプロピレン樹脂の結晶化度を向上させて、極めて高い透明性を有する透明樹脂シートを得ることができる。
前記造核剤ベシクルは、超臨界逆相蒸発法によって作製することができる。超臨界逆相蒸発法とは、超臨界状態または臨界点以上の温度条件下もしくは臨界点以上の圧力条件下の二酸化炭素を用いて対象物質を内包したナノサイズのベシクル(カプセル)を作製する方法である。超臨界状態の二酸化炭素とは、臨界温度(30.98℃)および臨界圧力(7.3773±0.0030MPa)以上の超臨界状態にある二酸化炭素を意味し、臨界点以上の温度条件下もしくは臨界点以上の圧力条件下の二酸化炭素とは、臨界温度だけ、あるいは臨界圧力だけが臨界条件を超えた条件下の二酸化炭素を意味する。
具体的には、超臨界二酸化炭素とリン脂質と内包物質としての造核剤の混合流体中に水相を注入し、攪拌することによって超臨界二酸化炭素と水相のエマルジョンが生成する。その後、減圧すると二酸化炭素が膨張・蒸発して転相が生じ、リン脂質が造核剤ナノ粒子の表面を単層膜で覆ったナノベシクルが生成する。この超臨界逆相蒸発法によれば、単層膜のベシクルを生成することができるので、極めて小さいサイズのベシクルを得ることができる。
造核剤ベシクルの平均粒径は、可視光波長(400〜750nm)の1/2以下、より具体的には200nm〜375nm以下とされていることが好ましい。なお、造核剤ベシクルは、樹脂組成物中においてはベシクルの外膜が破れてナノサイズの造核剤が露出している状態で存在している。造核剤の粒径を上記の範囲内のように極小サイズとすることにより、光の散乱を小さくして高い透明性を有する透明樹脂シートを実現することができる。
造核剤としては、樹脂が結晶化する際に結晶化の起点となる物質であれば特に限定するものではないが、例えば、リン酸エステル金属塩、安息香酸金属塩、ピメリン酸金属塩、ロジン金属塩、ベンジリデンソルビトール、キトクリドン、シアニンブルーおよびタルク等が挙げられる。特に、本発明においては、透明性が期待できるリン酸エステル金属塩、安息香酸金属塩、ピメリン酸金属塩、ロジン金属塩を用いることが好ましい。
リン脂質としては、ホスファチジルコリン、ホスファチジエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジン酸、ホスファチジルグリセルロール、ホスファチジルイノシトール、カルジオピン、黄卵レシチン、水添黄卵レシチン、大豆レシチン、水添大豆レシチン等のグリセロリン脂質、スフィンゴミエリン、セラミドホスホリエタノールアミン、セラミドホスホリルグリセロール等のスフィンゴリン脂質などが挙げられる。
結晶性ポリプロピレン樹脂としては、特に限定するものではないが、ペンタッド分率(mmmm分率)が95%以上、より好ましくは96%以上のプロピレンの単独重合体、すなわちホモポリマーである高結晶性ホモポリプロピレン樹脂を用いることが好ましい。
なお、上記ペンタッド分率(mmmm分率)とは、質量13の炭素C(核種)を用いた13C−NMR測定法(核磁気共鳴測定法)により、上記透明樹脂層を構成する樹脂組成物を所定の共鳴周波数にて共鳴させて得られる数値(電磁波吸収率)から算出されるものであり、樹脂組成物中の原子配置、電子構造、分子の微細構造を規定するものであり、ポリプロピレン樹脂のペンタッド分率とは、13C−NMRにより求めたプロピレン単位が5個並んだ割合のことであって、結晶化度あるいは立体規則性の尺度として用いられる。そして、このようなペンタッド分率は、主に表面の耐傷性を決定付ける重要な要因の一つであり、基本的にはペンタッド分率が高いほどシートの結晶化度が高くなるため、耐傷性が向上する。
以下に本発明の化粧シートの構成およびこの化粧シートの製造方法の具体例を図1および図2を用いて説明する。
図1は、本発明の化粧シート1の第1実施形態を示し、化粧シート1の構成は、化粧シート1を貼り付ける基材B側からプライマー層6、隠蔽層2、絵柄印刷層3、透明樹脂層4およびトップコート層5が順に積層されて形成されている。なお、基材Bとしては、木質ボード類、無機系ボード類、金属板などが挙げられる。
プライマー層6としては、バインダーとしての硝化綿、セルロース、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、ポリウレタン、アクリル、ポリエステル系等の単独もしくは各変性物の中から適宜選定して用いることができる。これらは水性、溶剤系、エマルジョンタイプなど特にその形態を問わない。また、硬化方法についても、単独で硬化する一液タイプ、主剤と合わせて硬化剤を使用する二液タイプ、紫外線や電子線等の照射により硬化させるタイプなどから適宜選択して用いることができる。一般的な硬化方法としては、ウレタン系の主剤に対して、イソシアネート系の硬化剤を合わせることによって硬化させる二液タイプが用いられており、この方法は作業性、価格、樹脂自体の凝集力の観点から好適である。上記のバインダー以外には、顔料、染料などの着色剤、体質顔料、溶剤、各種添加剤などが添加されている。特に、プライマー層6においては、化粧シート1の最背面に位置するため、化粧シート1を連続的なプラスチックフィルム(ウエブ状)として巻き取りを行うことを考慮すると、フィルム同士が密着して滑りにくくなったり、剥がれなくなるなどのブロッキングが生じることを避けるとともに、接着剤との密着を高めるために、シリカ、アルミナ、マグネシア、酸化チタン、硫酸バリウムなどを無機充填剤を添加してもよい。層厚は、基材Bとの密着性を確保することが目的であるので、0.1〜3μmの範囲内とすることが好ましい。
隠蔽層2としては、基本的には、プライマー層6に使用される材料を用いることができるが、隠蔽性を重視すると、顔料としては不透明顔料である酸化チタン、酸化鉄などを用いることが好ましい。また、さらに隠蔽性を向上させるためには、金、銀、銅、アルミニウムなどの金属を添加することも好適である。一般的には、フレーク状のアルミニウムを添加させることが多い。隠蔽層2は、上記材料を用いて、コンマコーター、ナイフコーター、リップコーター、金属蒸着またはスパッタ法などにより形成することができる。層厚は、2μm未満では隠蔽性が不十分であり、10μmを超えると主成分としての樹脂材料の凝集力が弱くなるため、2〜10μm程度の厚さとすることが妥当である。
絵柄印刷層3についても、プライマー層6と同様の材料を用いることができる。汎用性の高い顔料としては、縮合アゾ、不溶性アゾ、キナクリドン、イソインドリン、アンスラキノン、イミダゾロン、コバルト、フタロシアニン、カーボン、酸化チタン、酸化鉄、雲母等のパール顔料等が挙げられる。前述の材料を用いて透明樹脂層4に対して、グラビア印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷、フレキソ印刷、静電印刷、インキジェット印刷等を施して絵柄印刷層3を形成することができる。また、上記バインダーと顔料との混合物からなるインキを塗布して絵柄印刷層3を形成する方法とは別に、各種金属の蒸着やスパッタリングで絵柄を施すことも可能である。
透明樹脂層4としては、結晶性ポリプロピレン樹脂90〜100重量%を主成分とし、必要に応じて既存の熱安定化剤、難燃化剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、ブロッキング防止剤、触媒捕捉剤、着色剤、光散乱剤および艶調整剤などの各種添加剤を添加した樹脂組成物をシート状に成形した透明樹脂シート4を用いることができる。特に、本発明の化粧シート1においては、成形加工条件をコントロールして、フーリエ型赤外分光測定によって測定された赤外吸収スペクトルから上記の数式1を用いて算出されるピーク強度比xがx<0.65とされた透明樹脂シート4を用いることが重要である。この時、透明樹脂シート4の厚さは、20〜200μmとされている。成形加工条件の具体例としては、樹脂組成物の溶融温度、製膜に係る押出温度やロール温度などの温度条件、シートの巻き取り速度などの搬送条件などが挙げられ、これらの温度条件および搬送条件をコントロールすることによって、製膜時の冷却速度を調整して得られる透明樹脂シート4の結晶化度を調整し、上記ピーク強度比xをx<0.65、好ましくは0.55≦x<0.65としている。
さらに、透明樹脂層4を構成する樹脂組成物には、造核剤ベシクルが添加されている。
これによって、樹脂組成物の結晶化度を容易に向上させて、極めて透明性に優れた透明樹脂シート4とすることができる。
熱安定化剤としては、フェノール系、硫黄系、リン系、ヒドラジン系などを用いることができる。難燃化剤としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどを用いることができる。紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系、ベンゾエート系、ベンゾフェノン系、トリアンジン系などを用いることができる。光安定化剤としては、ヒンダードアミン系などを用いることができる。
トップコート層5としては、ポリウレタン系、アクリル系、アクリルシリコン系、フッ素系、エポキシ系、ビニル系、ポリエステル系、メラミン系、アミノアルキッド系、尿素系などから適宜選択して用いることができる。材料の形態も、水性、エマルジョン、溶剤系など特に限定するものではない。硬化方法についても、単独で硬化する一液タイプ、主剤と合わせて硬化剤を使用する二液タイプ、紫外線や電子線等の照射により硬化させるタイプなどから適宜選択して用いることができる。特に、ウレタン系の主剤に対して、イソシアネート系の硬化剤を混合して硬化させるものが作業性、価格、樹脂自体の凝集力などの観点から好適である。
ここで、透明樹脂シート4の詳しい製膜フローを説明する。まず、主成分としての結晶性ポリプロピレン樹脂に対して、上述のように既存の各種添加剤を添加した樹脂組成物のペレットを溶融押出機に投入し、加熱しながら混練してペレットを液状に溶融し、押出口に設けられたTダイから液状の樹脂組成物を下流側に設けられた冷却ロールに向けて所定の幅で押し出す。このとき、Tダイから押し出された液状の樹脂組成物は、冷却ロールに至るまで結晶化を進め、当該冷却ロールに接触することで結晶化が完了されるようにされている。当該冷却ロールは、ロールの中心軸周りに所定の回転速度で回転しており、冷却ロールに接触した樹脂組成物はシート状の透明樹脂シート4となり、所定の搬送速度で下流側へ搬送されて、最終的には巻き取りロールに巻き取られる。なお、本発明においては、得られる透明樹脂シート4のピーク強度比xを所定の範囲内とするために、製膜条件としての溶融押出機から押し出される樹脂組成物の温度、冷却ロールの温度およびシートの搬送速度を調整することとした。
本実施形態の化粧シート1は、上記製膜フローによって形成された透明樹脂シート4の一方の面に対して、上記材料を上記方法によって絵柄印刷層3、隠蔽層2およびプライマー層6の順にそれぞれ積層させて形成する。透明樹脂層4にエンボス模様4aを設ける場合には、エンボス用の金型ロールを用いて当該透明樹脂シート4をプレスして、当該透明樹脂シート4の他方の面にエンボス模様4aを施す。さらに、エンボス模様4aの面上にトップコート層5を形成して化粧シート1を得る。
第1実施形態の化粧シート1においては、プライマー層6は0.1〜3.0μm、隠蔽層2は2〜10μm、絵柄印刷層3は20〜200μm、透明樹脂層4としての透明樹脂シート4は20〜100μm、トップコート層5は3〜20μmとすることが望ましく、化粧シート1の総厚は130〜500μmの範囲内とすることが好適である。
図2は、本発明の化粧シート1の第2実施形態を示し、化粧シート1の構成は、化粧シート1を貼り付ける基材B側からプライマー層6、原反層7、絵柄印刷層3、接着剤層8、透明樹脂層4およびトップコート層5が順に積層されて形成されている。なお、生地Bとしては、木質ボード類、無機系ボード類、金属板などが挙げられる。
プライマー層6、絵柄印刷層3、透明樹脂層4およびトップコート層5については、第1実施形態と同様の構成のものを用いることができる。
原反層7としては、薄葉紙、チタン紙、樹脂含浸紙などの紙、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアミド、エチレン−酢酸ビニル重合体、ポリビニルアルコール、アクリルなどの合成樹脂、あるいは、これら合成樹脂の発泡体、エチレン−プロピレン重合体ゴム、エチレン−ポロピレン−ジエン共重合ゴム、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合ゴム、ポリウレタンなどのゴム、有機系もしくは無機系の不織布、合成紙、アルミニウム、鉄、金、銀などの金属箔などから任意に選択して用いることができる。原反層7として、ポリオレフィン系樹脂を主成分とする原反樹脂シート7を用いる場合には、表面が不活性であるので、原反樹脂シート7の両面に対してコロナ処理、プラズマ処理、オゾン処理、電子線処理、紫外線処理、重クロム酸処理などによって表面の活性化処理を施すことが好ましい。さらには、原反樹脂シート7と絵柄印刷層3との間においても、十分な密着性を確保するためにプライマー層6を設けてもよい。また、化粧シート1に隠蔽性を付与したい場合には、隠蔽層2を設けるか、原反樹脂シート7自体に不透明顔料などを添加することによって隠蔽性を持たせるようにしてもよい。
接着剤層8としては、アクリル系、ポリエステル系、ポリウレタン系などから選択して用いることができる。一般的には、作業性、価格、凝集力の高さから、主剤をウレタン系のポリオール、硬化剤をイソシアネートとした二液タイプの材料が用いられている。
本実施形態の化粧シート1は、まず、原反層7としての原反樹脂シート7の両面にコロナ処理を施し、当該原反樹脂シート7の一方の面上に対して絵柄印刷層3、プライマー層6を順に積層する。そして、上記製膜フローによって形成された透明樹脂層4としての透明樹脂シート4と、絵柄印刷層3およびプライマー層6とが積層された原反樹脂シート7とを、接着剤層8を間に介して、熱圧を応用した方法、押出ラミネート方法またはドライラミネート方法などの方法を用いて接着して積層し、積層フィルムを形成する。この時、透明樹脂層4の表面にエンボス模様4aを設ける場合には、当該積層フィルムに対して、熱圧による方法、もしくは、凹凸が形成された冷却ロールを用いる方法によって、エンボス模様4aが形成される。最後に、当該積層フィルムの透明樹脂層4の表面に対して、トップコート層5を積層して化粧シート1を得る。
第2実施形態の化粧シート1においては、原反層7は印刷作業性、コストなどを考慮して100μm〜250μm、接着剤層8は1μm〜20μm、透明樹脂層4は20μm〜200μm、トップコート層5は3μm〜20μmとすることが望ましく、化粧シート1の総厚は130μm〜500μmの範囲内とすることが好適である。
本発明の化粧シート1は、上記の実施形態のように透明樹脂層4としての透明樹脂シート4について、フーリエ型赤外分光測定において得られた吸光スペクトルから数式1を用いて算出されるピーク強度比xの値を、x<0.65、より好ましくは、0.55≦x<0.65の範囲内としていることにより、従来の化粧シートと比較して耐後加工性に優れた化粧シート1を提供することができる。
また、本発明の化粧シート1は、当該透明樹脂シート4を構成する樹脂組成物に対して、ナノサイズの造核剤、より具体的には、単層膜の外膜を具備するベシクルに造核剤が内包されている造核剤ベシクルが添加されているので、樹脂組成物中において造核剤の高い分散性を実現し、当該造核剤によって樹脂組成物の結晶化度を向上させて、高い透明性を備えた透明樹脂シート4を具備する化粧シート1を提供することができる。
以下に、本発明の化粧シート1および化粧シート1の製造方法の具体的な実施例について説明する。
<実施例1〜4,比較例1〜4>
本発明の実施例1〜4および比較例1〜4においては、高結晶性ホモポリプロピレン樹脂に対して、ヒンダードフェノール系酸化防止剤(イルガノックス1010、チバスペシャリティケミカルズ社製)を500PPMと、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(チヌビン328、チバスペシャリティケミカルズ社製)2000PPMと、ヒンダードアミン系光安定化剤(キマソーブ944、チバスペシャリティケミカルズ社製)2000PPMと、リン酸エステル金属塩系造核剤(アデカスタブNA−21、ADEKA社製)1000PPMとを添加した樹脂組成物を溶融押出機を用いて上記の製膜フローを行うことにより、透明樹脂層4として使用する厚さ100μmの透明樹脂シート4をそれぞれ製膜する。得られた各透明樹脂シート4について、製膜時の押出温度、ロール温度およびシート搬送速度と、得られた各透明樹脂シート4のピーク強度比xとを表1に示す。
<実施例5,6>
本発明の実施例5,6においては、高結晶性ホモポリプロピレン樹脂に対して、ヒンダードフェノール系酸化防止剤(イルガノックス1010、チバスペシャリティケミカルズ社製)500PPMと、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(チヌビン328、チバスペシャリティケミカルズ社製)2000PPMと、ヒンダードアミン系光安定化剤(キマソーブ944、チバスペシャリティケミカルズ社製)2000PPMと、造核剤ベシクル1000PPMとを添加した樹脂を溶融押出機を用いて上記の製膜フローを行うことにより、透明樹脂層4として使用する厚さ100μmの透明樹脂シート4をそれぞれ製膜する。
得られた各透明樹脂シート4について、製膜時の押出温度、ロール温度およびシート搬送速度と、得られた各透明樹脂シート4のピーク強度比xとを表1に示す。
なお、前記造核剤ベシクルは、メタノール100重量部、リン酸エステル金属塩系造核剤(アデカスタブNA−21、ADEKA社製)82重量部、ホスファチジルコリン5重量部を60℃に保たれた高圧ステンレス容器に入れて密閉し、圧力が20MPaとなるように二酸化炭素を注入して超臨界状態とした後、激しく攪拌混合しながらイオン交換水を100重量部注入する。容器内の温度および圧力を保持した状態で15分間攪拌後、二酸化炭素排出して大気圧に戻すことによって単層膜の外膜を具備するベシクルに前記リン酸エステル金属塩系造核剤が内包された造核剤ベシクルを得る。得られた造核剤ベシクルの粒径は、0.05〜0.8μmのサイズとされていた。
続いて、上記の方法によって得られた実施例1〜6および比較例1〜4の各透明樹脂シート4の両面にコロナ処理を施して表面の濡れを40dyn/cm以上とし、当該透明樹脂シート4の一方の表面に2液硬化型ウレタンインキ(V180、東洋インキ製造株式会社製)にて絵柄印刷を施して絵柄印刷層3を形成するとともに、当該絵柄印刷層3に重ねて隠蔽性のある2液効果型ウレタンインキ(V180、東洋インキ製造株式会社製)を塗布量6g/mにて塗布して隠蔽層2を形成した。また、隠蔽層2に重ねて2液硬化型ウレタンインキ(PET−E、レジウサー、大日精化株式会社製)を塗布量1g/mにて塗布してプライマー層6を形成した。その後、透明樹脂シート4の他方の表面に対して、エンボス用の金型ロールを用いてプレスしてエンボス模様4aを施し、当該エンボス模様4aの表面に2液硬化型ウレタントップコート(W184、大日本インキ株式会社製)を塗布量3g/mにて塗布して、図1に示す層厚110μmの化粧シート1を得た。
上記の方法により得られた実施例1〜6および比較例1〜4の化粧シート1について、V溝曲げ加工適正試験およびヘイズ値測定試験を行い耐後加工性の評価を行った。
<V溝曲げ加工適正試験>
以下に、V溝曲げ加工適正試験の詳しい方法について述べる。まず、基材Bとしての中質繊維板(MDF)の一方の面に対して、上記の方法により得られた実施例1〜7および比較例1〜3の各化粧シート1をウレタン系の接着剤を用いて貼り付け、基材Bの他方の面に対して、反対側の化粧シート1にキズが付かないようにV型の溝を基材Bと化粧シート1とを貼り合わせている境界まで入れる。次に、化粧シート1の面が山折りとなるように基材Bを当該V型の溝に沿って90度まで曲げ、化粧シート1の表面の折れ曲がった部分に白化や亀裂などが生じていないかを光学顕微鏡を用いて観察し、耐後加工性の優劣の評価を行う。評価は下記の3段階にて行った。
○:白化・亀裂などが認められなかった
×:化粧シートとして容認できない白化・亀裂が認められた
<ヘイズ値測定試験>
ここで、ヘイズ値とは、物体の一方の面から入射した光が他方の面に出射する場合に、他方の面から出射した光線のすべての積分値(全光線透過率)から他方の面から出射した光線のうち直線成分のみの積分値(直線透過率)を指し引いた値(拡散透過率)を、全光線透過率で除した値を百分率で表した値であり、値が小さいほど透明性が高いことを表す。このヘイズ値は、結晶部における結晶化度や球晶サイズなどの物体の内部の状態によって決まる内部ヘイズと、入射面および出射面の凹凸の有無などの物体の表面の状態によって決まる外部ヘイズとによって決定付けされる。なお、本発明においては、単にヘイズ値と称する場合には、内部ヘイズおよび外部ヘイズとによって決定される値を意味する。本実施例においては、ヘイズ値測定試験は、ヘイズ値測定試験器(日本電色社製;NDH2000)を用いて、各透明樹脂シートについて行った。予め、サンプルホルダーに何も取り付けない状態でブランク測定を行っておく。各透明樹脂シートの測定においては、サンプルホルダーにサンプルを取り付けてブランク測定と同じ条件でサンプル透過測定を行い、サンプル透過測定とブランク測定との比を百分率で表したものをヘイズ値として算出した。そして、本発明においては、ヘイズ値を15%未満のものを合格であると判断した。
上記のV溝曲げ加工適正試験およびヘイズ値測定試験結果を表1に示す。
Figure 2020124923
各化粧シート1の評価試験結果は、表1に示すように、透明樹脂シート4のピーク強度比xが0.55≦x<0.65とされている実施例1〜6の各化粧シート1およびx=0.53とされている比較例1の化粧シート1は、V溝曲げ加工適正試験において白化・亀裂などが認められず、優れた耐後加工性を有していることが明らかとなった。なお、ピーク強度比xがx<0.53とされた比較例1については、製膜することができなかった。ピーク強度比xがx>0.65とされている比較例3,4の化粧シート1については、化粧シートとして容認できない白化・亀裂が認められた。
また、ヘイズ値については、実施例1〜6および比較例2〜4のいずれについても15%以下となり、化粧シート1に適した透明性を有していた。特に、造核剤ベシクルを添加した実施例5,6の化粧シート1においては、同様のピーク強度比xとされている比較例1,2の化粧シート1と比較してヘイズ値が小さい値となっており、より優れた透明性を有していることがわかる。これは、樹脂組成物に添加した造核剤の分散性が向上したために光の散乱が少なくなり、透明性が向上したと考えられる。
以上の結果から、透明樹脂層4としての透明樹脂シート4のピーク強度比xをx≦0.65、好ましくは、0.55≦x≦0.65とすることにより、耐後加工性および透明性に優れた化粧シート1を得ることができることが明らかとなった。
また、当該透明樹脂シート4に対して、造核剤ベシクルを添加することによって、透明樹脂シート4における造核剤の分散性を向上させて、極めて透明性が高く意匠性に優れた化粧シート1を得ることができることが明らかとなった。
本発明の化粧シート1および化粧シート1の製造方法は、上記の実施形態および実施例に限定されるものではなく、発明の特徴を損なわない範囲において種々の変更が可能である。
1 化粧シート
2 隠蔽層
3 絵柄印刷層
4 透明樹脂層、透明樹脂シート
4a エンボス模様
5 トップコート層
6 プライマー層
7 原反層、原反樹脂シート
8 接着剤層

Claims (4)

  1. 隠蔽層と、前記隠蔽層上に形成され、結晶性ポリプロピレン樹脂90〜100重量%を主成分とする透明樹脂層と、を少なくとも具備してなる化粧シートであって、
    前記透明樹脂層としての透明樹脂シートのフーリエ型赤外分光測定において得られた吸光スペクトルから下記の数式1を用いて算出されるピーク強度比xの値が、x<0.65であり、
    前記隠蔽層は、アルミニウムを含有する不透明な層である
    ことを特徴とする化粧シート。
    ここで、数式1において、I997は波数997cm−1のピーク強度値、I938は波数938cm−1のピーク強度値、I973は波数973cm−1のピーク強度値をあらわす。
    Figure 2020124923
  2. 前記透明樹脂シートの前記ピーク強度比xが、0.55≦x<0.65であることを特徴とする請求項1に記載の化粧シート。
  3. 前記透明樹脂シートを、単層膜の外膜を具備するベシクルに造核剤を内包させたナノサイズの造核剤ベシクルを添加して形成することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の化粧シート。
  4. 隠蔽層と、前記隠蔽層上に形成され、結晶性ポリプロピレン樹脂90〜100重量%を主成分とする透明樹脂層と、を少なくとも具備してなる化粧シートの製造方法であって、
    前記結晶性ポリプロピレン樹脂に対して、超臨界逆相蒸発法により単層膜の外膜を具備するベシクルに造核剤を内包した造核剤ベシクルを添加し、フーリエ型赤外分光測定において得られる吸光スペクトルから下記の数式1を用いて算出されるピーク強度比xが、x<0.65となるように前記透明樹脂層としての透明樹脂シートを形成し、
    前記隠蔽層を、アルミニウムを含有する不透明な層で形成することを特徴とする化粧シートの製造方法。
    Figure 2020124923
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