JP2003035410A - 灰溶融炉の前処理方法及び前処理装置 - Google Patents

灰溶融炉の前処理方法及び前処理装置

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JP2003035410A JP2001223212A JP2001223212A JP2003035410A JP 2003035410 A JP2003035410 A JP 2003035410A JP 2001223212 A JP2001223212 A JP 2001223212A JP 2001223212 A JP2001223212 A JP 2001223212A JP 2003035410 A JP2003035410 A JP 2003035410A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 処理灰を灰溶融炉に連続的かつ円滑に供給す
ることができるようにすることにある。 【解決手段】 焼却炉から排出され水分を含むと共に、
少なくとも一部が塊状となっている処理灰を、できるだ
けそのままの状態で、筒状部が周方向に回転する乾燥機
(乾燥手段)13で該周方向の回転により上記塊状状態
を解しながら乾燥させ、この乾燥機13で乾燥された処
理灰を(振動篩手段)14で篩い分けして所定の大きさ
以上の粗大物を異物として排除する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、焼却灰、飛灰、焼
却残滓等の処理灰を溶融処理するための灰溶融炉の前処
理方法及び前処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】都市ごみ等の一般廃棄物や産業廃棄物
は、過去においては埋め立て処理するのが一般的であっ
たが、埋め立て地の枯渇や環境破壊などの問題から現在
では焼却処理を行うことが重要視されている。しかし、
焼却処理した場合でも、その処理生成物である焼却灰
に、重金属類やダイオキシン等の有害物質が含まれてい
るため、これをそのまま埋立処理するには問題がある。
【0003】このため、近年、焼却灰、飛灰、焼却残滓
等(これらを総称して処理灰という)を灰溶融炉に投入
し、溶融状態になるまで高温で加熱することにより、有
害物質の無害化、処理生成物の減容化を図ることが行わ
れている。
【0004】この種の灰溶融炉においては、処理灰を供
給するための前処理装置が設けられている。例えば図6
に示すような灰溶融炉の前処理装置が知られている。即
ち、図6において、1は灰ピットであり、この灰ピット
1には、ごみ焼却炉から排出されトラック等で搬送され
てきた処理灰が蓄えられるようになっている。この処理
灰は、灰ピット1から灰クレーン2によって受入ホッパ
3に送られた後、プシャー式フィーダ3aによってホッ
パ3から切り出され、コンベヤ3bを介して振動フィー
ダ4に送られるようになっている。振動フィーダ4は、
粗大物排除装置であって一種の振動篩であり、処理灰の
うち比較的小さなものを複数の振動刃間の開口部を通し
て下方に落下させ、比較的大きなものを振動刃の上を斜
め下方に移動させて竪型破砕機5に送るようになってい
る。
【0005】竪型破砕機5は、円筒状のハウジング5a
内に高速で回転する複数のハンマ5bを備えたもので構
成されている。この竪型破砕機5においては、比較的大
きな塊状の処理灰や粗大物がハンマ5aから直接衝撃力
を受けたり、ハンマ5aに当たった後、互いに衝突し合
ったり、ハウジング5aの内壁に当たったりする。これ
によって、金属片や塊状固形物などの粗大物は、圧縮や
破砕作用を受けて容積の小さなものになるように、また
塊状の処理灰も破砕ないし解砕されるように図られてい
る。
【0006】振動フィーダ4や竪型破砕機5を通過後の
処理灰は、乾燥機6によって乾燥処理が行われた後、磁
選機7を介して鉄分が取り除かれてから、供給ホッパ8
に蓄えられる。供給ホッパ8に蓄えられた処理灰は、ロ
ータリバルブ8aによって供給量が制御されながら灰溶
融炉10に投入されることになる。
【0007】また、図6において、10aは灰溶融炉1
0内を加熱するためのバーナであり、10bは灰溶融炉
10から流出する溶融スラグ、12は各装置間にあって
処理灰を搬送するコンベヤである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記処理灰
は、ごみ焼却炉から排出される際に水で冷却されたり、
飛散防止のために散水されたりして、水分を含み湿った
状態になっている。この湿った処理灰は、一部が不規則
に固まった塊状状態になっており、しかも、磁性金属
片、陶磁器片、非鉄金属片等の粗大物や異物が散在して
おり、いわゆる灰状のもから粗大夾雑物にいたるあらゆ
るものが混在した状態になっていて、塊状のものには、
岩のようになっているものもある。
【0009】このため、上記灰溶融炉の前処理装置の粗
大物除去装置としての振動フィーダ4にあっては、湿っ
た処理灰が振動フィーダ4の篩い部分である振動刃間に
次第にこびり着き、ついには振動刃間の開口部を閉塞し
てしまい、粗大物除去装置としての機能が果たせなくな
る。また、塊状の処理灰や粗大物を破砕ないし解砕する
竪型破砕機5にあっては、ハンマ5bによる衝撃や遠心
力で、処理灰自体が、ハウジング5aの内面に厚く層状
に固着した状態になる。このようになると、金属片等
を、ハンマ5b等の衝撃で破砕や容積の小さなものに変
形しようとしても、ハンマ5bに付着した処理灰やハウ
ジング5aの内面に固着した処理灰がクションとなり、
衝撃を吸収してしまい、破砕機の機能が果たせなくな
り、処理困難となる。しかも、ステンレスのスプーンや
アルミ金属片などの非磁性物の場合には、磁選機7でも
排除することができないため、そのまま供給ホッパ8へ
供給されることになる。その結果、粗大物がロータリバ
ルブ8a等に引っ掛かったり詰まったりすることにな
る。
【0010】従って、処理灰を灰溶融炉に連続的かつ円
滑に供給するのに支障をきたすという問題があり、処理
灰を灰溶融炉に連続的かつ円滑に供給することができる
灰溶融炉の前処理方法及び前処理装置が要望されてい
た。この発明は、上記事情に鑑みてなされたものであ
り、焼却炉から排出され水分を含み、一部が塊状となっ
ている状態の処理灰に対して、粗大物除去や破砕を行え
ば必ずトラブルになるので、出来る限りそのままの状態
で、先ず最初に乾燥処理し、乾燥により処理灰の物理的
性質を変えつつ乾燥中に撹拌解砕等を行い、乾燥された
処理灰を篩い分けすることにより、従来より簡単に前処
理ができることを見出し本願発明に至ったものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の灰溶融炉の前処理方法は、焼却炉か
ら排出された水分を含む処理灰を灰溶融炉に供給するた
めの灰溶融炉の前処理方法であつて、焼却炉から排出さ
れ水分を含むと共に、少なくとも一部が塊状となってい
る処理灰を、内部が高温雰囲気下に保持された筒状部が
周方向に回転する乾燥手段で該周方向の回転により上記
塊状状態を解しながら乾燥させ、次いでこの乾燥された
処理灰を篩い分けし、所定の大きさ以上のものを異物と
して排除して、灰溶融炉に供給することを特徴としてい
る。
【0012】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、上記篩い分けにおける篩目は、一辺の長さ
が10〜40mmの大きさの四角形状の開口であること
を特徴としていてる。上記篩目は、一辺の長さが15〜
30mmの大きさの四角形状に開口しているのが、さら
に好ましい。
【0013】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載の発明において、上記灰溶融炉は、テルミット式灰溶
融炉であることを特徴としている。
【0014】請求項4記載の灰溶融炉の前処理装置は、
焼却炉から排出された水分を含む処理灰を灰溶融炉に供
給するための灰溶融炉の前処理装置であって、焼却炉か
ら排出され水分を含むと共に、少なくとも一部が塊状と
なってる処理灰を搬送する搬送手段と、この搬送手段か
ら供給された処理灰を、内部が高温雰囲気下に保持され
た筒状部を周方向に回転させながら乾燥する回転式の乾
燥手段と、この乾燥手段で乾燥された処理灰を篩い分け
して所定の大きさ以上のものを異物として排除する振動
篩手段とを備えたことを特徴としている。上記搬送手段
としては、クレーン、ベルトフィーダ、エプロンフィー
ダ、スクレーパフィーダ、フライトフィーダ、プシャー
式フィーダ、フライトコンベヤ、スクレーパコンベヤ、
ディスクコンベヤ、バケットコンベヤ、ケースコンベ
ヤ、ベルトコンベヤ等が挙げられる。これら搬送手段
は、大きなバケツトやケースの大きさを大きくしたり、
フライト、スクレーパ、ディスク等の間隔を大きくした
りして、むやみに破砕や解砕が生じないように、出来る
限りそのままの状態で搬送する。そうしないと、水分を
含む湿った処理灰が、搬送手段に固着して、次第に閉塞
を起し搬送不能になる。上記回転式の乾燥手段として
は、筒状部の内部に撹拌羽根の設けたものや、これら撹
拌羽根がないロータリーキルン等が挙げられる。
【0015】請求項5記載の発明は、請求項4記載の発
明において、上記搬送手段には、処理灰に対して上記塊
状状態を強制的に破砕または解砕する手段および処理灰
に対して上記塊状状態のものを強制的に除去する手段の
いずれもが設けられていないことを特徴としている。上
記塊状状態を強制的に破砕または解砕する手段として
は、破砕機や解砕機が挙げられる。解砕機は、塊をラフ
に解すもので、例えば回転速度が異なる平行な二つのロ
ーラ間を処理灰を通す方式や、回転軸に直交するよに設
けられた複数の棒部材が処理灰層と回転当接する方式の
ものなどが挙げられる。上記塊状状態のものを強制的に
除去する手段としては、スクリーンバー、篩、振動篩等
が挙げられる。これらを、焼却炉から排出され水分を含
み一部が塊状となってる処理灰を搬送する上記搬送手段
の前後または途中に設けると、これらに湿った灰が固着
しトラブルの原因となるので、本発明としては設けな
い。
【0016】請求項6記載の発明は、請求項4又は5記
載の発明において、上記回転式の乾燥手段は、上記筒状
部の内壁面から内方に突出し、回転に伴って上記処理灰
を掻き上げる掻上羽根を備えていることを特徴としてい
る。上記回転式の乾燥手段としては、例えば、アスファ
ルトプラント等で使用する骨材を乾燥するドライヤが好
ましく使用できる。これは、筒状部内部に骨材を周方向
上方に掻き上げて上方から落下させるフライトと称する
掻上羽根を有している。
【0017】請求項7記載の発明は、請求項4〜6の何
れかに記載の発明において、上記振動篩手段における篩
目は、一辺の長さが10〜40mmの大きさの四角形状
に開口していることを特徴としている。上記振動篩手段
における篩目は、さらに一辺の長さが15〜30mmの
大きさの四角形状に開口していることが、より好まし
い。
【0018】請求項8記載の発明は、請求項4〜7の何
れかに記載の発明において、上記灰溶融炉は、テルミッ
ト式灰溶融炉であることを特徴としている。
【0019】請求項1および4記載の発明においては、
焼却炉から排出され水分を含み、一部が塊状となってい
る状態の処理灰を、出来る限りそのままの状態で乾燥処
理を施し、乾燥により処理灰の物理的性質を変えつつ、
乾燥中に塊状状態の処理灰に対して乾燥手段の筒状部の
周方向の回転により破砕、解砕等を行い、処理灰の破砕
処理ないし解砕処理と乾燥処理とが同時に行われ、しか
もトラブルなく効率的に処理される。乾燥した処理灰
は、振動篩手段の篩目に固着して詰まることはない。次
いで、乾燥された処理灰を篩い分けされ、篩上が異物と
して排除される。このため、処理灰が下流のロータリバ
ルブ等灰溶融炉への供給手段に対して作動不良や閉塞を
起こすおそれのない篩い下の処理灰のみを灰溶融炉に長
期にわたって安定的に送り出す。これにより、水分を含
んで湿った処理灰が固着し必ずトラブルになっていた従
来の粗大物除去や破砕処理を回避でき、トラブルなく従
来より簡単に前処理ができ、処理灰を灰溶融炉に連続的
に円滑に供給する。しかも、従来必要であった破砕機や
磁選機が不要となり、建設コストが低減される。また、
破砕機や磁選機を排除した分、故障率の低減となる。
【0020】請求項5記載の発明においては、上記搬送
手段には、処理灰に対して上記塊状状態を強制的に破砕
または解砕する手段および処理灰に対して上記塊状状態
のものを強制的に除去する手段のいずれもが設けられて
いないので、水分を含んで湿った処理灰が固着し搬送能
力が低下したり、閉塞することが回避される。
【0021】請求項6記載の発明によれば、筒状部の内
壁面に掻上羽根を設けているので、処理灰を掻き上げて
筒状部の上方から落下さる。このため、高温雰囲気のも
とで急速に乾燥させることができると共に、同時に塊状
状態の処理灰をこの落下により確実に破砕ないし解砕を
施すことになる。
【0022】請求項2および7記載の発明においては、
篩い分けの篩目を、所定の範囲に限定しているので、処
理灰が篩目に詰まるのを防止しつつ、下流のロータリバ
ルブ等灰溶融炉への供給手段に対して作動不良や閉塞を
起こすおそれのある異物を排除する。
【0023】請求項3および8記載の発明においては、
灰溶融炉としてテルミット式灰溶融炉を用いているの
で、処理灰をテルミット式灰溶融炉に供給することにな
る。この場合、処理灰をテルミット式灰溶融炉に連続的
かつ円滑に供給することができるので、当該テルミット
式灰溶融炉内の温度をテルミット反応によって安定した
状態に維持することができる。従って、処理灰の溶融処
理能力の向上が図られる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施の形態に
ついて図面を参照しながら詳細に説明する。この実施の
形態では、処理灰を溶融処理するテルミット式灰溶融炉
の前処理方法及び前処理装置について説明する。なお、
図6に示す従来例の構成要素と共通する要素には同一の
符号を付し、その説明を簡略化する。
【0025】図1〜図5は、溶融炉としてテルミット式
灰溶融炉10を用い、このテルミット式灰溶融炉10に
供給する処理灰に処理を行う灰溶融炉の前処理装置を示
している。この灰溶融炉の前処理装置は、焼却炉から排
出され水分を含むと共に、少なくとも一部が塊状となっ
てる処理灰を搬送する搬送手段として、灰クレーン2、
フライトフィーダ16およびバケットコンベヤ17が設
けられ、これらの搬送手段から供給された処理灰を、内
部が高温雰囲気下に保持された筒状部13aを周方向に
回転させながら乾燥する回転式の乾燥機13(乾燥手
段)と、この乾燥機13で乾燥された処理灰を篩い分け
して所定の大きさ以上のもの、すなわち篩い上を異物と
して系外に排除する振動篩機14(振動篩手段)とを備
えている。
【0026】処理灰を乾燥機13に搬送する灰クレーン
2、フライトフィーダ16およびバケットコンベヤ17
のいずれにも、処理灰に対して上記塊状状態を強制的に
破砕または解砕する手段および処理灰に対して上記塊状
状態のものを強制的に除去する手段のいずれもが設けら
れておらず、これら搬送手段によって搬送される際に自
然に解砕されるのは仕方がないが、処理灰の塊状状態を
強制的に崩すことなく、処理灰の塊状状態を出来るだけ
そのまま乾燥機13に搬送するようになっている。
【0027】また、上記乾燥機13は、筒状部13aの
内壁面から内方に突出し、回転に伴って処理灰を掻き上
げる掻上羽根13dを備えている。そして、振動篩機1
4における篩目は、一辺の長さが25mmの大きさの正
方形状に開口したものとなっている。なお、この篩目
は、一辺の長さが10〜40mmの大きさの正方形状に
開口したものであってもよく、より好ましくは、一辺の
長さが15〜30mmの大きさの正方形状に開口したも
ので構成してもよい。
【0028】以下、上記構成について更に詳細に説明す
る。即ち、灰クレーン2から受入ホッパ3に供給された
処理灰は、フライトフィーダ16及びバケットコンベヤ
17の搬送手段を介して乾燥機13に供給されるように
なっている。
【0029】フライトフィーダ16は、図2及び図3に
示すように、受入ホッパ3下部に設けられたベルトコン
ベヤのベルト搬送面から所定の高さに突出する板状のフ
ライト16aを複数備えたもので構成されており、受入
ホッパ3内に供給された処理灰を一定量ずつ搬送される
ようになっており、塊状の処理灰に対しては出来るだけ
そのままバケットコンベヤ17に搬送するようになって
いる。即ち、フライトフィーダ16は、水分で固まった
状態の処理灰を積極的に崩壊させるような破砕手段や解
砕手段、さらに塊状の処理灰を強制的に除去するスクリ
ーン、篩等の手段を備えておらず、受入ホッパ3からフ
ライトフィーダ16への移動時の衝撃や、搬送中の摩擦
や振動等で崩れた場合にはその崩れた状態のそのままの
処理灰をバケットコンベヤ17に搬送するようになって
いる。
【0030】バケットコンベヤ17は、そのコンベヤ搬
送部に凹状のバケット17aを複数備えたもので構成さ
れており、処理灰を所定の高さ位置まで搬送した後、乾
燥機13に供給するようになっている。このバケットコ
ンベヤ17は、処理灰を乾燥機13に投入するための高
さを得るために設けられたものであり、バケット17a
によって、水分を含めた全処理灰を所定の高さ位置まで
搬送することができるようになている。しかも、このバ
ケットコンベヤ17は、水分を含んで塊状状態の処理灰
を積極的に崩壊させるような破砕手段や解砕手段、さら
に塊状の処理灰を強制的に除去するスクリーン、篩等の
手段を備えておらず、フライトフィーダ16からバケッ
トコンベヤ17への移動時の衝撃や、搬送中の振動等で
崩れた場合にはその崩れた状態のそのままの処理灰を乾
燥機13に搬送するようになっている。
【0031】乾燥機13は、図1に示すように、円筒状
の筒状部13aと、この筒状部13aの両端部を回転自
在に支持する軸受部13bと、筒状部13a上端部に設
けられバケットコンベヤ17から供給される処理灰を筒
状部13a内に送り込む回転翼13cと、筒状部13a
内に設けられた掻上羽根13dとを備えている。筒状部
13aは、その軸線が乾燥された処理灰の排出口に向か
うに従って下方に位置するように傾斜した状態で横置き
に設置されている。掻上羽根13dは、図4に示すよう
に、筒状部13aの内壁面から回転中心に向かって突出
し、その先端部が筒状部13aの回転方向にL字状に屈
曲した形状になっており、当該筒状部13aの周方向の
回転に伴い、下方に位置する処理灰をより効率よく掻き
上げて、上方位置から落下させるようになっている。
【0032】また、乾燥機13には、その筒状部13a
内に、燃焼式の熱風炉18から熱風が供給されるように
なっている。このため筒状部13a内に供給された処理
灰は、掻上羽根13dによって掻き上げられて落下する
際に、熱風による高温雰囲気下で効率よく乾燥させられ
ながら斜め下方に移動し、振動篩機14に供給されるこ
とになる。しかも、水分により塊状状態となった処理灰
は、筒状部13aの上方位置から落下し、その際の落下
の衝撃により破砕ないし解砕され、可及的に乾燥が促進
され、最終的に流動性がある粉粒状となり、下流の振動
篩機14で異物の分離が可能となる。
【0033】一方、処理灰の乾燥に使われた熱風は、乾
燥機13の軸受部13bにある排ガス出口から配管25
を介してサイクロン19に吸引されるようになってい
る。サイクロン19は、熱風中に含まれる処理灰を分離
し、この分離された処理灰は、配管26を介して供給ホ
ッパ8側に排出するようになっている。一方、サイクロ
ン19を出た排気ガスは、図示しない灰溶融炉の排ガス
処理系の二次燃焼室に送られた後、冷却されバグフィル
ター等の排ガス処理装置にかけられる。
【0034】振動篩機14は、図1及び図4に示すよう
に、密閉式のもので構成されている。即ち、処理灰を密
閉した状態で処理するための振動ケース14aと、この
振動ケース14aの上下を仕切るようにして所定方向に
傾斜して設けられた篩14bと、振動ケース14aを上
下方向及び水平方向に加振する加振機14cと、図示し
ない架台に保持されて、振動ケース14aを弾性部材1
4eを介して支持する基礎部14dとを備えている。
【0035】振動ケース14aは、四角筒状の側壁14
fの上端を天井壁14gで閉塞し、側壁14fの下端を
そのまま四角形状に開口したもので構成されている。天
井壁14gには、上述した加振機14cが固定されてい
ると共に、篩14bの傾斜方向の上端部に対応する位置
に、処理灰を導入するための導入口部14hが設けられ
ている。
【0036】側壁14fには、篩14bの傾斜方向の下
端部に対応する位置に、篩14bの篩い上として残った
磁性金属片、陶磁器片、非鉄金属片等の粗大物(以下、
粗大物という。)を異物として系外に排出するための排
出口部14iが設けられている。この排出口部14iか
ら排出された粗大物は、粗大物回収容器22内に収容さ
れるようになっている。
【0037】一方、側壁14fの下端は、篩14bを通
過後の処理灰(篩い下)をコンベヤ24に導入するため
のシュート23の開口端に近接している。そして、側壁
14fの下端とシュート23の開口端とは、側壁14f
の下端部に設けたゴムカーテン14jによってシールさ
れている。ゴムカーテン14jは、振動ケース14aの
振動変異を弾性変形により吸収して、側壁14fの下端
とシュート23の開口端との間の密閉性を確保するよう
になっている。
【0038】篩14bは、針金を直角に織った網篩によ
って構成されており、その網目が上述のように、25m
mの正方形状に開口したものとなっている。ただし、網
目は、上述のように、一辺が10mm以上、40mm以
下の正方形状に開口したもので構成してもよいが、その
理由は、10mm未満になると、篩目が小さくなりすぎ
て、その篩目に処理灰が詰まるおそれがあるからであ
り、40mm超になると、40mmを超える処理灰が篩
目からそのまま供給ホッパ8に供給されることになり、
ロータリバルブ8aやコンベヤ24等に引っ掛かった
り、詰まったりするおそれがあるからである。そして、
篩目の詰まりをより確実に防止する上では、篩目を上述
のように一辺が15mm以上の正方形状に開口したもの
にすることが好ましく、またロータリバルブ8a等にお
ける引っ掛かりなどをより確実に防止する上では、篩目
を上述のように一辺が30mm以下の正方形状に開口し
たものにすることが好ましい。
【0039】振動篩14で処理された篩い下の処理灰
は、シュート23からコンベヤ24を介して供給ホッパ
8に搬送される。前述の灰クレーン2、フライトフィー
ダ16およびバケットコンベヤ17のいずれにも、むや
みに破砕や解砕が生じないように、出来る限りそのまま
の状態で搬送するように、バケットの大きさを大きくし
たり、フライトの間隔を大きくしたが、このコンベヤ2
4は、処理灰が乾燥され流動性が増しているので、その
ような考慮は必要なく、フライトコンベヤ、スクレーパ
コンベヤ、エンマッセコンベヤ、ディスクコンベヤ、バ
ケットコンベヤ、ケースコンベヤ、スクリューコンベ
ヤ、ベルトコンベヤ等のコンベヤが使用できる。また、
供給ホッパ8に蓄えられた処理灰は、排出手段としての
ロータリバルブ8a、コンベヤ24、計量コンベヤ9、
コンベヤ24を介してテルミット式灰溶融炉10に供給
されることになる。本実施形態においては、灰溶融炉が
テルミット式灰溶融炉なので、計量コンベヤ9によっ
て、コンベヤ24から灰溶融炉に供給される処理灰の単
位時間当たりの重量を計量して明らかにするようになっ
ている。テルミット式灰溶融炉10には、処理灰と同時
に、テルミット供給機11からテルミット溶融剤入りの
充填袋11aが処理灰の供給重量に応じて供給されるよ
うになっている。
【0040】テルミット式灰溶融炉10は、バーナ10
aによる化石燃料(灯油、軽油等)の燃焼熱と、テルミ
ット反応熱とを利用して、効率よく処理灰を加熱して溶
融させようとするものである。テルミット反応は、アル
ミニウム2モルと酸化鉄(酸化第二鉄、三酸化二鉄)1
モルを粉末状にして混ぜて、一定の高温(約1100
℃)に加熱することにより、酸化鉄の還元反応熱によっ
て処理灰の溶融に必要な高温雰囲気を得るものである。
即ち、粉末状のアルミニウムと酸化鉄とを上記割合で混
合したものをテルミット溶融剤として使用することによ
り、Fe2 3 +2Al=2Fe+Al2 3 +829
kJ2Fe+3/2O2 =Fe2 3 +823kJのテ
ルミット反応を生じさせ、これにより生じた829kJ
及び823kJの大量の熱を利用して、上記処理灰の溶
融に必要な1300℃〜1500℃の高温雰囲気を得る
ようになっている。
【0041】また、テルミット式灰溶融炉10の下側に
は、この溶融炉10から流出する溶融スラグ10bを冷
却、固化して粒子状のスラグとする冷却水貯留槽20が
設けられている。冷却水貯留槽20の水面下にはこのス
ラグを排出するためのスラグ排出コンベヤ32が設けら
れており、スラグ排出コンベヤ32は水によって冷却、
固化した溶融スラグ10bを冷却水貯留槽20から連続
して回収するようになっている。この粒子状のスラグ
は、極めて安定した固体となるので、路盤材、アスファ
ルト骨材、ブロックなどに再利用することができる。
【0042】上記のように、テルミット式灰溶融炉10
では、テルミット溶融剤によって効率よく加熱すること
ができることから、化石燃料によって直接加熱する従来
の溶融設備に対して、その灰溶融炉のコンパクト化、低
コスト化を図ることができる。
【0043】また、上記テルミット溶融剤として、後述
のように、アルミドロスなどの廃棄アルミや廃棄酸化鉄
を利用することができるので、余分なコストを要するこ
となく、当該アルミドロスなどの廃棄物も同時に処理す
ることができるという利点がある。
【0044】一方、テルミット供給機11は、アルミニ
ウムの粉末と酸化鉄(酸化第二鉄、三酸化二鉄)の粉末
とを上述した割合で一定量ずつ計量してテルミット溶融
剤を製造し、このテルミット溶融剤を充填袋11a内に
封入するようになっている。具体的には、アルミドロス
などの廃棄アルミニウムを粉末状にしたものと、廃棄酸
化鉄を粉末状にしたものとを、それぞれアルミニウムが
2モル、酸化鉄が1モルとなるようにして充填袋11a
に詰めて密閉するようになっている。また、テルミット
供給機11は、計量コンベヤ9からコンベヤ24上を送
られてくる単位時間当たりの重量が明らかにされている
処理灰に対して、一定の時間間隔でテルミット溶融剤入
りの充填袋11aを供給することにより、灰溶融炉に供
給される処理灰に対してテルミット溶融剤を一定の重量
割合で混在させるようにもなっている。
【0045】なお、上述した振動篩機14やコンベヤ2
4等の装置及びそれぞれの装置間は、すべてカバー等で
囲まれて密閉された状態になっており、処理灰が大気側
に飛散するのを防止するようになっている。
【0046】次に、灰溶融炉の前処理方法を、上記のよ
うに構成されたテルミット式灰溶融炉の前処理装置を用
いて説明する。
【0047】すなわち、本実施形態の焼却炉から排出さ
れた水分を含む処理灰を灰溶融炉に供給するためのテル
ミット式灰溶融炉10の前処理方法は、焼却炉から排出
され水分を含むと共に、少なくとも一部が塊状となって
いる処理灰を、先ず、塊状状態を強制的に崩すことな
く、内部が高温雰囲気下に保持され内壁面から内方に突
出した掻き上げ掻上羽根13dを備えた筒状部13aが
周方向に回転する乾燥機13(乾燥手段)に供給して、
該周方向の回転により掻き上げ撹拌し上記塊状状態を解
しながら乾燥させ、次いでこの乾燥された処理灰を篩い
分けし、所定の大きさ以上のもの、すなわち篩い上を異
物として系外に排除して、篩い下をテルミット式灰溶融
炉10に供給するものである。上記「処理灰の塊状状態
を強制的に崩すことなく」とは、処理灰が搬送手段に供
給した時の衝撃や、搬送手段による搬送時の振動等によ
って、自然に崩れるものはそのまま許容するも、処理灰
を積極的に破砕又は解砕したりせず、また塊状状態の処
理灰を強制的に除去もせずに、処理灰の塊状状態を出来
るだけそそまま乾燥機13に供給する意味である。
【0048】以下、テルミット式灰溶融炉の前処理方法
を、さらに上記前処理装置を用いて詳しく説明する。ま
ず、灰ピット1に蓄えられた処理灰を受入ホッパ3に供
給する。そうすると、フライトフィーダ16が受入ホッ
パ3内に蓄えられた処理灰を下側から順に、バケットコ
ンベヤ17に切り出す。バケットコンベヤ17は、フラ
イトフィーダ16から供給された処理灰を各バケット1
7aによって所定の高さ位置まで搬送してから乾燥機1
3に投入する。フライトフィーダ16やバケットコンベ
ヤ17は、水分を含んで湿り一部塊状状態の処理灰をで
きるだけそのままの状態で乾燥機13に投入する。した
がって、焼却灰に含まれる水分、粗大物、異物もそそま
ま乾燥機に投入することになる。
【0049】また、受入ホッパ3、フライトフィーダ1
6、バケットコンベヤ17から乾燥機13に至る部分で
は、処理灰が水分等によって塊状状態になっていても、
この処理灰の塊を、強制的に崩すことなく、そのまま搬
送時の衝撃、摩擦、振動等によって自然に崩壊した場合
はそのままの状態で、乾燥機13に供給することにな
る。
【0050】乾燥機13に供給された処理灰は、熱風流
通下において、例えば下方に位置するものが筒状部13
aの回転及び掻上羽根13dによって内壁面に沿って上
方に掻き上げられて、上方から乾燥機13の傾斜に合わ
せて斜め下方に落下する。このため、通常の処理灰につ
いては、落下時に熱風にさらされることによって、急速
に乾燥した状態になる。一方、水分によって塊状となっ
た処理灰は、上方からの落下の衝撃によって急激に崩壊
して小さなものになると共に、落下時に熱風にさらされ
ることによって急激に乾燥した状態になる。従って、乾
燥機13に供給された処理灰は、この破砕ないし解砕作
用を受けて塊状状態がほぐされ、乾燥されて、振動篩機
14に供給されることになる。
【0051】振動篩機14では、処理灰が導入口部14
hから篩14bの上に供給されるので、篩目より小さな
処理灰が“篩い下”として当該篩目を通ってシュート2
3からコンベヤ24に送られ、篩目より大きな粗大物、
例えば磁性金属片、陶磁器片、非鉄金属片等が篩14b
上を振動しながら斜め下方に移動して、“篩い上”とし
て排出口部14iから粗大物回収容器22内に収容され
ることになる。
【0052】即ち、ほとんどの処理灰のは、篩を通過
し、シュート23からコンベヤ24を介して供給ホッパ
8に送られ、更にロータリバルブ8a、コンベヤ24、
計量コンベヤ9、コンベヤ24を介してテルミット式灰
溶融炉10に供給される。一方、テルミット溶融剤入り
の充填袋11aは、テルミット供給機11から計量コン
ベヤ9後のコンベヤ24に一定の時間間隔で供給され、
処理灰と共に、テルミット式灰溶融炉10に供給され
る。
【0053】以上のように構成されたテルミット式灰溶
融炉10の前処理装置又は処理方法によれば、水分によ
って固まった処理灰を、強制的に崩すことなく、また崩
れたら崩れたそのままの状態で、乾燥機13まで搬送す
るフライトフィーダ16及びバケットコンベヤ17を採
用しているので、これらのフライトフィーダ16やバケ
ットコンベヤ17に処理灰が固着するのを極力防止する
ことができる。即ち、水分を含んで湿った塊状状態の処
理灰を強制的に破砕ないし解砕したりすると、湿った処
理灰がその部分に強固に固着して、搬送能力の低下を引
き起こし、ついには搬送不能を引き起こすことにもな
る。これに対して、上記フライトフィーダ16やバケッ
トコンベヤ17は、固まった処理灰を強制的に破砕し崩
すような手段を有していないので、同処理灰が搬送面等
に固着しにくく、長期にわたって安定した搬送能力を維
持することができる。
【0054】また、水分を帯びた処理灰を搬送するのは
フライトフィーダ16とバケットコンベヤ17だけであ
り、その他のコンベヤ24等では乾燥機13で乾燥した
後の処理灰を搬送したり、蓄えたりすることになるの
で、水分を帯びた処理灰の固着により、搬送能力が低下
したり、詰まったりすることがない。従って、処理灰を
連続的かつ円滑に供給することができ、テルミット式灰
溶融炉10の稼働率の向上を図ることができる。
【0055】更に、乾燥機13においては、筒状部13
aの内壁面に掻上羽根13dを設けているので、通常の
処理灰については内壁面の上方から落下させならが熱風
にさらすことより急速に乾燥させることができ、また塊
状状態の処理灰についてはその上方から落下によって破
砕ないし解砕させることができ、急速に乾燥させること
ができる。したがって、処理灰の破砕処理ないし解砕処
理と乾燥処理とが同時に行え、しかもトラブルなく効率
的にできる。
【0056】そして、上記のように、ほぐされ乾燥され
た後の処理灰を振動篩機14で選別するので、篩目が詰
まることがなく、粗大物を除いた処理灰をコンベヤ24
を介して供給ホッパ8に供給することができる。従っ
て、処理灰がコンベヤ24やロータリバルブ8a等に引
っ掛かるのを防止することができるので、この点からも
処理灰を連続的かつ円滑に供給することができ、テルミ
ット式灰溶融炉10の稼働率の向上を図ることができ
る。
【0057】しかも、粗大物を排除するために、従来必
要である思われていた破砕機5(図6参照)や磁選機7
(図6参照)が不要になるので、建設コストの低減を図
ることができる。また、破砕機5や磁選機7を排除した
分、故障率の低減を図ることができるので、その分、テ
ルミット式灰溶融炉10の稼働率の向上を図ることがで
きる。
【0058】なお、上記実施の形態においては、灰溶融
炉としてテルミット式灰溶融炉を用いた場合の前処理装
置の例を示したが、この前処理装置は、例えば灰溶融炉
のバーナに空気より酸素濃度の濃いガスを供給すること
によって処理灰の溶融に必要な高温雰囲気を得るような
灰溶融炉に適用してもよい。
【0059】また、上記実施の形態においては、乾燥機
13として、筒状部13a内に掻上羽根13dを備えた
もので構成したが、この乾燥機13としては、筒状部1
3a内に掻上羽根13dのない回転式乾燥機である、い
わゆるロータリキルンによって構成してもよい。このよ
うなロータリキルンを用いた場合は、塊状の処理灰は、
筒状部13aの内壁面を回転しながら移動することにな
るが、その回転移動の際の振動や衝撃により、効率よく
崩壊し、処理灰本来の大きさのものになると共に、熱風
により確実に乾燥された状態になる。ただし、乾燥の効
率を上げる上では、上述した掻上羽根13dを設けるこ
とが好ましい。また、上記実施の形態においては、乾燥
機13として、その筒状部13a内に、燃焼式の熱風炉
18から熱風が供給される方式のものを示したが、軸受
部13bに筒状部13aに臨むバナーを備えたものでも
よい。
【0060】更に、上記実施の形態においては、振動篩
機14の篩目として、一辺が25mmの正方形又は一辺
が10〜40mmあるいは15〜30mmの正方形状に
開口したものを示したが、この篩目としては、各辺が1
0〜40mmあるいは15〜30mmの長方形状に開口
したものであってもよい。
【0061】また、篩14bとして、網篩を用いた例を
示したが、この篩14bとしては、板に、上述した寸法
範囲の長方形状あるいは正方形状の四角形や円形の貫通
孔を形成した板篩によって構成してもよい。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の灰溶融炉
の前処理方法及び前処理装置によれば、焼却炉から排出
され水分を含み、一部が塊状となっている状態の処理灰
を、出来る限りそのままの状態で乾燥処理を施し、乾燥
により処理灰の物理的性質を変えつつ、乾燥中に塊状状
態の処理灰に対して乾燥手段の筒状部の周方向の回転に
より破砕、解砕等を行い、次いで乾燥された処理灰を篩
い分けすることにより、従来の粗大物除去や破砕を行え
ば水分を含んで湿った処理灰が固着し必ずトラブルにな
っていたのを回避でき、トラブルなく従来より簡単に前
処理ができ、処理灰を灰溶融炉に連続的に円滑に供給す
ることができる。また、これにより、灰溶融炉を円滑に
運転でき、溶融処理の向上を図ることができる。しか
も、従来必要であった破砕機や磁選機が不要となるの
で、建設コストの低減を図ることができる。また、破砕
機や磁選機を排除した分、故障率の低減を図ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態として示したテルミッ
ト式灰溶融炉の前処理装置の説明図である。
【図2】同前処理装置におけるフライトフィーダを示す
要部平面図である。
【図3】同前処理装置におけるフライトフィーダを示す
要部正面図である。
【図4】同前処理装置における乾燥機を示す要部断面図
である。
【図5】同前処理装置における振動篩機を示す正面図で
ある。
【図6】従来例として示した灰溶融炉の前処理装置の説
明図である。
【符号の説明】
10 灰溶融炉(テルミット式灰溶融炉) 13 乾燥機(乾燥手段、回転式乾燥機) 13a 筒状部 13d 掻上羽根 14 振動篩機(振動篩手段) 14b 篩 16 フライトフィーダ(搬送手段) 17 バケットコンベヤ(搬送手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B09B 3/00 F23G 5/02 E ZAB B09B 3/00 303L 5/00 ZAB F23G 5/02 5/00 N 3/00 Z (72)発明者 岩水 恒夫 東京都大田区蒲田本町1丁目9番3号 株 式会社新潟鉄工所エンジニアリングセンタ ー内 (72)発明者 小川 斉 東京都大田区蒲田本町1丁目9番3号 株 式会社新潟鉄工所エンジニアリングセンタ ー内 (72)発明者 福岡 勝美 東京都大田区蒲田本町1丁目9番3号 株 式会社新潟鉄工所エンジニアリングセンタ ー内 (72)発明者 金子 岳夫 東京都大田区蒲田本町1丁目9番3号 株 式会社新潟鉄工所エンジニアリングセンタ ー内 (72)発明者 佐藤 芳隆 東京都大田区蒲田本町1丁目9番3号 株 式会社新潟鉄工所エンジニアリングセンタ ー内 Fターム(参考) 3K061 NA14 NA17 NB03 NB06 NB13 3K065 AA01 AB03 AC03 BA05 CA01 CA02 CA11 4D004 AA36 AB01 CA04 CA08 CA22 CA29 CA42 CB09 CB13 CB42 CB46 DA03 DA20 4D021 AA01 AB02 AC01 BA20 CA07 EA10

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焼却炉から排出された水分を含む処理灰
    を灰溶融炉に供給するための灰溶融炉の前処理方法であ
    つて、 焼却炉から排出され水分を含むと共に、少なくとも一部
    が塊状となっている処理灰を、内部が高温雰囲気下に保
    持された筒状部が周方向に回転する乾燥手段で該周方向
    の回転により上記塊状状態を解しながら乾燥させ、 次いでこの乾燥された処理灰を篩い分けし、所定の大き
    さ以上のものを異物として排除して、灰溶融炉に供給す
    ることを特徴とする灰溶融炉の前処理方法。
  2. 【請求項2】 上記篩い分けにおける篩目は、一辺の長
    さが10〜40mmの大きさの四角形状の開口であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の灰溶融炉の前処理方法。
  3. 【請求項3】 上記灰溶融炉は、テルミット式灰溶融炉
    であることを特徴とする請求項1又は2記載の灰溶融炉
    の前処理方法。
  4. 【請求項4】 焼却炉から排出された水分を含む処理灰
    を灰溶融炉に供給するための灰溶融炉の前処理装置であ
    って、 焼却炉から排出され水分を含むと共に、少なくとも一部
    が塊状となってる処理灰を搬送する搬送手段と、 この搬送手段から供給された処理灰を、内部が高温雰囲
    気下に保持された筒状部を周方向に回転させながら乾燥
    する回転式の乾燥手段と、 この乾燥手段で乾燥された処理灰を篩い分けして所定の
    大きさ以上のものを異物として排除する振動篩手段とを
    備えたことを特徴とする灰溶融炉の前処理装置。
  5. 【請求項5】 上記搬送手段には、処理灰に対して上記
    塊状状態を強制的に破砕または解砕する手段および処理
    灰に対して上記塊状状態のものを強制的に除去する手段
    のいずれもが設けられていないことを特徴とする請求項
    4記載の灰溶融炉の前処理装置。
  6. 【請求項6】 上記回転式の乾燥手段は、上記筒状部の
    内壁面から内方に突出し、回転に伴って上記処理灰を掻
    き上げる掻上羽根を備えていることを特徴とする請求項
    4又は5記載の灰溶融炉の前処理装置。
  7. 【請求項7】 上記振動篩手段における篩目は、一辺の
    長さが10〜40mmの大きさの四角形状に開口してい
    ることを特徴とする請求項4〜6の何れかに記載の灰溶
    融炉の前処理装置。
  8. 【請求項8】 上記灰溶融炉は、テルミット式灰溶融炉
    であることを特徴とする請求項4〜7の何れかに記載の
    灰溶融炉の前処理装置。
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