JP2003034015A - 印刷機におけるインキおよび水の供給量制御装置、ならびにそれを備えた印刷システム、およびプログラム - Google Patents

印刷機におけるインキおよび水の供給量制御装置、ならびにそれを備えた印刷システム、およびプログラム

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JP2003034015A JP2001226259A JP2001226259A JP2003034015A JP 2003034015 A JP2003034015 A JP 2003034015A JP 2001226259 A JP2001226259 A JP 2001226259A JP 2001226259 A JP2001226259 A JP 2001226259A JP 2003034015 A JP2003034015 A JP 2003034015A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熟練者でなくとも、画像内容に応じてインキ
および水の供給量制御ができる、印刷機を提供する。 【解決手段】 印刷すべき基準画像を内容が類似する複
数の領域に分割する一方、印刷物から画像データを取得
し、基準画像と印刷物画像との色差を算出する。各領域
ごとに色差を総和した領域色差データから、インキ/水
(I/W)供給量を決定するが、各領域の特徴や画像内
容に応じた領域色差データの補正と、外的要因や変化量
を考慮したI/W供給量の補正を加味することで、熟練
者でなくとも、画像内容に即した迅速なI/W供給量制
御を実行することを可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多量の印刷物を連
続して作成する一般商業印刷用の印刷機、あるいは印刷
システムに関する。
【0002】
【従来の技術】新聞、雑誌、書籍、広告等の印刷物を作
成する一般商業印刷においては、同一の刷版から多量の
印刷物を連続して作成する。これら多量かつ連続に行わ
れる印刷において、印刷物の品質を保つためには、印刷
機で使用され、消費されるインキおよび水を、適正かつ
安定して供給する必要がある。インキの供給量に過不足
が生じると、印刷物には色むらが発生し、水の供給量に
過不足が生じると、印刷物にはカスレやニジミが発生す
るなど、供給量の過不足は印刷物の不良を発生させてし
まうためである。
【0003】印刷工程においては、従来より、インキや
水の供給量の調整は、「機長」と呼ばれる熟練した印刷
機のオペレータの経験や直感に基づいて行われている。
「機長」は、印刷される要素(文字や図版など)の色、
形状、サイズ、配置などの特徴や、それぞれの印刷機を
取り巻く環境(温度、湿度など)や、インキの粘度など
種々の条件と、過去の印刷事例から、インキや水の供給
量を適宜判断し、調整を行っている。
【0004】また、インキ供給量の制御については、以
下に示す色パッチ測定方法や画像比較方法といった自動
供給制御方法も、従前より用いられている。
【0005】1)色パッチ測定方法 図22は、本方法で用いられる色パッチの例を示す図で
ある。図22においては、矢印で示された印刷方向D1
に向けて印刷用紙PP1が移動して印刷されるものとす
る。印刷用紙PP1のうち、インキ供給領域IS11に
属する余白領域MG11に、シアン(C)、マゼンタ
(M)、イエロー(Y)、黒(K)にそれぞれ対応する
色パッチPC、PM、PY、PKが印刷されるものとす
る。シアンの色パッチPCは、濃度の異なる4つの色パ
ッチPC1〜PC4で構成されている。PM、PY、P
Kも同様である。図示は省略するが、インキ供給領域I
S11に隣接するインキ供給領域IS12、IS13に
ついても、同様に余白領域MG12、MG13に、色パ
ッチPC、PM、PY、PKが印刷されるものとする。
【0006】色パッチ測定方法では、印刷を実行後、色
パッチPC、PM、PY、PKの濃度を測定し、本来印
刷されるべき濃度(基準色度)と比較して、濃度差(相
対色度)をインキ供給量の制御にフィードバックする。
【0007】2)画像比較方法 図23は画像入力方法を説明する図である。図23
(a)は、印刷用紙PP2に印刷された印刷物を、粗い
解像度で撮影するか、あるいはスキャナで読み取って作
成した画像データDP1のうち、インキ供給領域IS2
0に含まれる部分の一部である。C1〜C9は画像デー
タの画素を示す。一方、図23(b)は、印刷されるべ
き基準画像PST0のうち、図23(a)と対応する部
分の画像データDST0である。画素C1S〜C9S
が、それぞれ図23(a)の画素C1〜C9と対応す
る。なお、図23(a)(b)ともに、それぞれの画素
における濃度を斜線の間隔で表しており、間隔が狭いほ
ど濃度が高いものとする。
【0008】画像比較方法では、対応する画素同士の相
対色度を算出し、供給領域ごとに相対色度を総和した値
を、インキ供給量の制御にフィードバックする。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
インキおよび水の供給量(以下、インキ供給量は「I供
給量」、水供給量は「W供給量」、両者を総称するとき
は、「I/W供給量」と記す)制御方法には、以下のよ
うな問題があった。
【0010】まず、「機長」によるI/W供給量の調整
は、オペレータが十分に経験を積み、熟練した技術を修
得してようやく可能であり、経験の浅いオペレータでは
制御が行えないため、養成に伴う費用を含め、人件費が
かかることになる。また、個人によって異なる判断を下
す場合や、必ずしも最適な判断がなされない場合もあ
り、I/W供給量を最適に制御できているとは必ずしも
いえない。
【0011】また、自動供給制御方法については、色パ
ッチ測定方法、画像比較方法ともに、画素ごとの相対色
度を総和しているだけであるため、画像データのサイ
ズ、色、テクスチャ、内容の重要度(人物像の場合、被
写体か、背景か)など、画像内容を全く考慮していなか
った。色パッチ測定方法では、また、あくまで色パッチ
に代表させて相対色度を判断しているために、印刷物の
局所的な色ムラやカスレなどには十分な対応ができない
場合があった。
【0012】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
であり、画像比較法によるインキおよび水の自動供給制
御において、画像内容に応じて相対色度データを補正
し、より適切なインキおよび水の供給量を設定できる、
印刷機の制御技術を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1の発明は、印刷機へのインキおよび水の供
給量を制御する装置であって、a)印刷に供される基準画
像を表現した基準画像データに基づいて、前記基準画像
内に複数のオブジェクト領域を設定するオブジェクト領
域設定手段と、b)前記基準画像に対応する印刷物の画像
を読み取って印刷物画像データを得る読取手段と、c)前
記基準画像データと前記印刷物画像データとを前記オブ
ジェクト領域ごとに比較して画像比較結果を得る比較手
段と、d)各オブジェクト領域ごとの領域特徴と前記画像
比較結果との双方に基づいて、前記印刷機におけるイン
キおよび水の制御量を算出する制御量算出手段と、を備
えることを特徴とする。
【0014】請求項2の発明は、請求項1に記載の制御
装置であって、前記領域特徴が、各オブジェクト領域に
おける視覚的な画像特徴に応じた要素を含むことを特徴
とする。
【0015】請求項3の発明は、請求項2に記載の制御
装置であって、前記視覚的な画像特徴が、1)各オブジェ
クト領域における色の特徴、2)各オブジェクト領域にお
けるテクスチャの特徴、および3)各オブジェクト領域に
含まれる印刷像の種類に応じた領域属性、のうちの少な
くとも1つを含むことを特徴とする。
【0016】請求項4の発明は、請求項3に記載の制御
装置であって、前記領域属性の判定基準を追加および編
集可能であることを特徴とする。
【0017】請求項5の発明は、請求項2に記載の制御
装置であって、前記領域特徴が、前記基準画像における
各オブジェクト領域の幾何学的特徴に応じた要素を含む
ことを特徴とする。
【0018】請求項6の発明は、請求項5に記載の制御
装置であって、前記幾何学的特徴が、1)各オブジェクト
領域の領域サイズ、2)各オブジェクト領域の前記基準画
像中の位置、3)各オブジェクト領域と前記印刷機のイン
キキー領域との位置関係、および4)各オブジェクト領域
と周囲の領域との位置関係、のうちの少なくとも1つを
含むことを特徴とする。
【0019】請求項7の発明は、請求項1ないし請求項
6のいずれかに記載の制御装置であって、前記オブジェ
クト領域設定手段が、a-1)色分布を含む画像特性の類似
性に基づいて前記基準画像を複数の分割領域へと分割
し、前記複数の分割領域を前記複数のオブジェクト領域
とする領域分割手段、と、a-2)テクスチャ分布を含む画
像特性の類似性に基づいて前記基準画像を複数の分割領
域へと分割し、前記複数の分割領域を前記複数のオブジ
ェクト領域とする領域分割手段、とのうち、少なくとも
1つを備えることを特徴とする。
【0020】請求項8の発明は、請求項1ないし請求項
7のいずれかに記載の制御装置であって、前記比較手段
が、c-1)各オブジェクト領域ごとの前記基準画像データ
と前記印刷物画像データとの色状態差を前記比較結果と
して求める手段、を備えることを特徴とする。
【0021】請求項9の発明は、請求項8に記載の制御
装置であって、前記制御量算出手段が、d-1)各オブジェ
クト領域ごとの前記色状態差を、前記領域特徴に応じた
要素を含む補正規則で補正して制御基礎量を求める補正
手段と、d-2)前記制御基礎量に基づいて前記制御量を算
出する手段と、を備えることを特徴とする。
【0022】請求項10の発明は、請求項9に記載の制
御装置であって、前記補正規則が、前記領域特徴として
各オブジェクト領域の視覚的な画像特徴に応じた要素を
含むことを特徴とする。
【0023】請求項11の発明は、請求項9に記載の制
御装置であって、前記補正規則が、前記領域特徴以外
に、前記印刷機におけるインキおよび水の制御応答性に
応じた要素を含むことを特徴とする。
【0024】請求項12の発明は、請求項9に記載の制
御装置であって、前記補正規則が、前記領域特徴以外
に、外部環境に応じて経験的に得られた要素を含むこと
を特徴とする。
【0025】請求項13の発明は、請求項9に記載の制
御装置であって、前記補正規則を追加および編集可能で
あることを特徴とする。
【0026】請求項14の発明は、請求項1ないし請求
項13のいずれかのインキおよび水の供給量制御装置
を、前記印刷機とともに備えることを特徴とする。
【0027】請求項15の発明は、コンピュータによっ
て実行されることにより、前記コンピュータを、請求項
1ないし請求項13のいずれかの制御装置の情報処理装
置として機能させることを特徴とする。
【0028】請求項16の発明は、コンピュータによっ
て実行されることにより、前記コンピュータを、請求項
14の制御装置の情報処理装置として機能させることを
特徴とする。
【0029】
【発明の実施の形態】<印刷システムの概要>図1は、
本発明の実施形態であるインキおよび水の供給量制御装
置を含んだ印刷システム1の概要を示す図である。ま
た、図2は、印刷システム1の装置構成の要部を示す図
である。印刷システム1は、印刷機2、画像解析処理装
置3、および図1では図示を省略する画像入力部4(図
2)を備える。
【0030】印刷機2、画像解析処理装置3、および画
像入力部4はケーブルで互いに接続され、コマンドやデ
ータの授受が可能となっている。
【0031】印刷機2は、印刷用紙PPに1枚ずつ印刷
を行う枚葉印刷機であり、印刷用紙PPを印刷機2に供
給する給紙部21、インキおよび水を供給するI/W供
給部22、版胴23Rにより印刷を行う印刷部23、印
刷状態を表示したり、各種設定を行う操作表示部24、
印刷された用紙を排出する排紙部25、および制御演算
部26を備える。
【0032】I/W供給部22は、インキつぼ22Pか
らインキを供給するインキ供給部22Iと、水を供給す
る水供給部22Wとを備える。本実施形態の場合、シア
ン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、黒(K)
の4色による印刷を行えるように、印刷機2は4つの供
給部22C、22M、22Y、22Kを備えている。こ
れに対応して、印刷部23として、4つの印刷部23
C、23M、23Y、23Kが備わっている。
【0033】図3は、インキつぼとインキ供給領域(イ
ンキキー領域)の関係を示す模式図である。インキつぼ
22Pは、印刷方向Dに対して垂直に複数個並べて配置
される。印刷用紙PPにおいて、個々のインキつぼ22
Pがインキの供給を担当する範囲を、インキ供給領域I
Sとする。すなわち印刷用紙は、印刷方向Dに対して並
行な、複数のインキ供給領域ISに仮想的に分けられ、
個々のインキ供給領域ISでは主として、1つのインキ
つぼ22Pから供給されるインキによって印刷が行われ
る。
【0034】制御演算部26には、CPU261と、R
AM262と、印刷機2の各種の動作を実現するプログ
ラム263aが記憶されるROM263とを備える。
【0035】画像解析処理装置3においては、ディスプ
レイ31、キーボード32K、およびマウス32Mが操
作卓34に配置されている。操作卓の下部のキャビネッ
ト33a〜33cは、制御演算部35、後述する種々の
データを格納するデータ記憶部36、画像入力部4から
データを取り込む入力インターフェース(I/F)3
7、および他のコンピュータなどとの通信機能を有する
通信部38を備える。
【0036】制御演算部は、CPU351と、RAM3
52と、画像解析処理装置3、および画像入力部4の各
種の動作を実現するプログラム353aが記憶されるハ
ードディスクおよびROM353とを備える。なお、画
像解析処理装置3のプログラム353aと印刷機2のプ
ログラム263aとが同期して実行される構成や、ある
いはプログラム263aがプログラム353aのサブプ
ログラムとして機能する構成であってもよい。
【0037】画像入力部4は、スキャナ41と、照明部
42とを備える。スキャナ41によって画像が光電的に
読み取られ、入力I/F37を通じて、デジタルデータ
として画像解析処理装置3に送られる。照明部42は、
スキャナ41による画像読み込みの際の光源となる。画
像の読み取りに際して、画像が本来持つ色が忠実に再現
できるよう、スキャナ41のCCD素子および照明部4
2の分光分布特性は、調整されている。
【0038】図4は印刷機2におけるデータの流れを示
す図である。図4において、給紙部21、I/W供給部
22、印刷部23、操作表示部24、および排紙部25
は、CPU261と電気的に結合している。I/W供給
制御部27、印刷制御部28、および表示制御部29は
いずれも、図2のCPU261、RAM262、ROM
263等により実現される機能である。供給制御部27
は、画像解析処理装置3において決定されたI/W供給
量データDSPに応じて、I/W供給部22のインキ供
給部22Iおよび水供給部22Wを制御し、インキおよ
び水を供給させる。印刷制御部28は、ユーザが操作表
示部24または画像解析処理装置3から入力した印刷制
御データDPCに基づき、供給制御部27と連携をとり
つつ、印刷部23、給紙部21、および排紙部25の動
作を制御する。表示制御部29は、印刷機2の動作状態
や、ユーザの入力指示内容を表示する。
【0039】図5は、画像解析処理装置3におけるデー
タの流れを示す図である。図5において、ディスプレイ
31、キーボード32K、マウス32M、画像入力部と
の入力I/F37、および通信部38はCPU351と
電気的に結合している。属性判定データベースDBA、
色差補正係数データベースDBC、および主観情報係数
データベースDBSは図2に示したデータ記憶部36に
格納されている。
【0040】また、色差データ生成部301、平均化フ
ィルタ処理部302、高周波フィルタ処理部303、領
域分割処理部304、パラメータテーブル作成部30
5、領域属性判定部306、供給量設定部307、およ
び表示制御部308は、CPU351、RAM352、
ハードディスクおよびROM353等によりソフト的に
実現される機能であり、以下にその概要を示す。
【0041】色差データ生成部301は、印刷に供され
る文字や画像からなる基準画像PSTのデジタルデータ
である基準画像データDSTと、画像入力部4から得ら
れた印刷物画像データDPとの間で、個々の画素につい
ての色度の差を算出し、それぞれの画素に対応する色差
データDCとして取得する。
【0042】なお、本実施形態においては、色度をL*
**表色系で表すものとし、L*=α、a*=β、b*
=γなる値を持つ色度を色度(α、β、γ)と表記する
こととする。また、2つの色度(α1,β1,γ1)と
(α2,β2,γ2)との相対色度、すなわち各成分の
差分値(α2−α1,β2−β1,γ2−γ1)を、
「色差」と表現することとする。
【0043】平均化フィルタ処理部302は、基準画像
データDSTに平均化フィルタ処理を施し、基準画像P
STにおいて色が分布する様子を表す、色分布データD
CDを作成する。平均化フィルタ処理とは、基準画像デ
ータDSTにおいて近接する画素の色度を平均化する処
理を指す。
【0044】高周波フィルタ処理部303は、基準画像
データDSTに高周波フィルタ処理を施し、基準画像P
STにおいてテクスチャが分布する様子を表す、テクス
チャ分布データDTDを作成する。高周波フィルタ処理
とは、いわゆるハイパスフィルタによって実現される処
理であり、基準画像PSTから、色に依存しない2次元
的な模様の分布のみを抽出することができる。
【0045】領域分割処理部304は、色分布データD
CDおよびテクスチャ分布データDTDのいずれか、あ
るいはそれらの両方に基づいて、基準画像(例えば図1
3)を複数のオブジェクト領域AR(例えば図15)に
分割し、それらのオブジェクト領域ARの画像の特徴を
表現する領域データDARを作成する。オブジェクト領
域ARの決定が、色分布データDCDに基づく場合は、
色の分布集中域の相互境界によって基準画像PSTを分
割してオブジェクト領域ARが設定され、テクスチャ分
布データDTDに基づく場合は、テクスチャの空間周波
数の分布の相互境界によって基準画像PSTを分割して
領域ARが決定される。色分布データDCDとテクスチ
ャ分布データDTDの双方に基づく場合は、それぞれか
ら得られる分割領域の情報を重ね合わせて、オブジェク
ト領域ARが決定される。決定されたオブジェクト領域
ARには領域番号IDが付与される。さらに、領域デー
タDARは、基準画像PSTから得られる複数のオブジ
ェクト領域ARのそれぞれに関する、領域の位置や大き
さ(サイズ)、領域内の色分布、領域のテクスチャ、イ
ンキ供給領域、隣接する他のオブジェクト領域ARとの
位置関係など、あらかじめ定めた評価要素に対し、個々
のオブジェクト領域ARが有する評価値を数値化するこ
とにより得られる。
【0046】パラメータテーブル作成部305は、領域
データDARと色差データDCとに基づき、それぞれの
オブジェクト領域ARごとに、そのオブジェクト領域A
Rに属する全ての画素の色差を総和した領域色差データ
DCARを作成する。これはオブジェクト領域ARがト
ータルとして持つ色差に相当する。さらに、領域色差デ
ータDCAR、領域データDAR、および後述する領域
属性データDAARからなる、領域パラメータテーブル
PTBを作成する。
【0047】領域属性判定部306は、それぞれのオブ
ジェクト領域ARについての領域データDARを、属性
判定データベースDBAに記憶されている属性判定基準
と照合し、オブジェクト領域ARが特定の属性を有する
か否かを判定して、領域属性データDAARを作成す
る。
【0048】I/W供給量設定部307は、領域色差デ
ータDCARに基づいて、印刷機2へのI/W供給量設
定値に相当するI/W供給量データDSPを作成する。
また、色差補正係数データベースDBCに記憶されてい
る色差補正係数や、主観情報係数データベースDBSに
記憶され、オペレータの経験的なノウハウに基づき設定
されている主観情報係数により、領域色差データDCA
Rの補正を行う処理も、I/W供給量設定部307で行
われる。
【0049】さらに、I/W供給量データDSPは、印
刷状態に応じて逐次調整されるデータであるが、その際
にインキ供給量の時間的変化量を考慮してI/W供給量
データDSPを決定する処理も、I/W供給量設定部3
07の機能として実行される。その際には、上述のよう
に求められたI/W供給量データDSPをいったんI/
W供給量仮データDSPTとしておき、前回のI/W供
給量データDSPFとの差分量に応じて、最終的なI/
W供給量データDSPを定める。
【0050】表示制御部308は、上述の各種データ
や、印刷機2の制御に関するデータである印刷制御デー
タDPCについて、ディスプレイ31および印刷機2の
操作表示部24への表示制御を行う。
【0051】<供給量設定プロセス>図6はインキおよ
び水の供給量を設定するプロセスを示す図である。以
下、図6に示す各ステップにおける処理の詳細を説明す
る。
【0052】[初期状態]印刷は、印刷用紙PPの供給
と同時に開始される(ステップS1)。印刷開始時のI
/W供給量Qを初期I/W供給量Q0とする(ステップ
S2)。印刷用紙PPが印刷部23に送られると印刷が
実行される(ステップS3)。この時点で、十分な品質
の印刷物が作成できていれば、初期I/W供給量Q0の
ままで印刷を続行するか、あるいは必要枚数に達すれば
印刷は終了となるが、大量枚数の印刷を行う商業印刷の
場合、I/W供給量Qを調整することなく十分な印刷物
が作成できることはきわめて希であり、初期状態の印刷
物はふつう、「ヤレ紙」と呼ばれる不良印刷物となる。
そこで、良好な品質の印刷物を得るために、I/W供給
量Qの調整を行うこととなる(ステップS4、S5、S
6)。
【0053】[画像データ取得]I/W供給量調整を行
う場合、基準画像データDSTと、印刷物画像データD
Pとが取得される(ステップS7、S8)。基準画像デ
ータDSTは、ほとんどの場合、DTPソフトウェアや
DTPシステムで作成されたデジタルデータであり、刷
版を作成する元になるデータである。印刷物画像データ
DPは、刷り上がった印刷物をスキャナ41で光電的に
読み取ることにより得られるデジタルデータである。
【0054】[解像度の設定]色差データDCを作成す
るには、基準画像データDSTと印刷物画像データDP
との対応する画素ごとに色差を求めるために、基準画像
データDSTの解像度および寸法と、印刷物画像データ
DPの解像度および寸法とが、一致していなければなら
ない。しかしながら、印刷物画像データDPを取得する
際は、必ずしも基準画像データDSTが持つ解像度で処
理を行う必要はない。印刷物における印刷状態が把握で
きる程度に、解像度を低くして処理を行ってよい。その
際は、基準画像データDSTの解像度を下げ、取得した
印刷物画像データDPの解像度と一致させて、画素ごと
の色差を求めることになる。テクスチャが非常に細かい
箇所や、色が急激に変化する箇所など、例外的な箇所を
除けば、近接する画素において色度はそれほど変化しな
いので、解像度を下げ画素を粗くしても、色度に関する
おおよその情報は取得できる。また、解像度を下げるこ
とによりデータサイズが低減できるので、処理がスムー
ズに行われるというメリットもある。
【0055】図7が本実施形態における基準画像データ
DSTおよび印刷物画像データDPの解像度を説明する
図である。本実施形態では、基準画像データDST、印
刷物画像データDPともに、基準画像PSTのサイズ縦
方向をm等分し、横方向をn等分した状態に相当する、
画素数m(pixel)×n(pixel)に揃えるものとする
(m、nはそれぞれ2以上の整数)。また、画像左上を
基準として、縦方向にx個目、横方向y個目の画素を
(x,y)と表すこととする。
【0056】[色差データの計算]基準画像データDS
Tと印刷物画像データDPとを、解像度を揃えて取得し
た後、これらのデータから、それぞれの画素について色
差を算出し、画素と色差とを対応させたデータである、
色差データDCを作成する(ステップS9)。
【0057】図8は、色差データDCを説明する図であ
る。図8(a)のように、基準画像データDSTの画素
(x,y)が持つ色度を(L1xy、a1xy、b1xy)、
印刷物画像データDPの画素(x,y)が持つ色度を
(L2xy、a2xy、b2xy)とする。画素(x,y)に
おける色差を(ΔLxy、Δaxy、Δbxy)とすると
【0058】
【数1】
【0059】である。全ての画素について算出を行うこ
とにより、図8(b)のような色差データDCが得られ
る。
【0060】[領域分割]ステップS9の色差データD
Cの作成と並行して、基準画像PSTを仮想的に複数の
領域に分割する領域分割が行われる(ステップS1
0)。領域分割は、基準画像PSTにおける色分布デー
タDCDとテクスチャ分布データDTDとに基づき、領
域分割処理部304において行われる。
【0061】図9〜図12は、領域分割について説明す
る図である。いま、図9に示す画像P1を領域分割する
場合を考える。画像P1は配色あるいはテクスチャの異
なる、4つの大きな領域AR1〜AR4からなる図であ
る。
【0062】色分布データDCDは、平均化フィルタ処
理部302における平均化フィルタ処理によって得られ
るデータである。平均化フィルタ処理は、前述のよう
に、近接する画素の色度を平均化する処理である。平均
化する基準となる画素ブロックサイズを、図9における
PXL1とする場合の平均化フィルタ処理結果例が図1
0である。図10は、画素ブロックPXL1内ではデジ
タルデータは相互に異なるものの、領域AR1と領域A
R2とを合わせた領域と、領域AR3と領域AR4を合
わせた領域とは互いに十分に識別できるが、領域AR1
と領域AR2との識別、および領域AR3と領域AR4
との識別は困難であることを示す結果例である。また、
特に領域AR1と領域AR2とでは、画素ブロックPX
L1内ではディテールは相互に異なるものの、ブロック
サイズPXL1を有する個々の画素の色度が全く同一に
なってしまっており、2つの領域があたかも1つの領域
として検出されていることが示されている。またこの結
果例では、基準となる画素サイズPXL1のサイズが画
像を特徴づけるテクスチャの周期よりも大きいために、
テクスチャを反映していない。一方、基準となるブロッ
ク画素サイズを、図9におけるPXL2とする場合の平
均化フィルタ処理結果例が図11である。図11は、領
域AR1、領域AR3、および領域AR4は図9の通り
に色分布が得られるが、領域AR2だけは、画素サイズ
PXL2より小さい色分布が認識できていないという結
果例である。このように、平均化フィルタ処理は、色分
布の再現性が、基準となる画素サイズに依存するという
特徴を持つ。
【0063】一方、高周波フィルタ処理は、前述のよう
に、基準画像PSTから、色に依存しない2次元的な模
様の分布としてのテクスチャ成分のみを抽出する処理で
ある。図9の画像に対して高周波フィルタ処理を施し、
テクスチャ分布データDTDを得た場合の結果例が図1
2である。図12においては、認識されたテクスチャの
エッジのみを示している。
【0064】図12は、領域AR2のテクスチャは正し
く認識されているものの、色分布は異なるがテクスチャ
の周期がほぼ同じである領域AR1、領域AR3、およ
び領域AR4とは、識別されていないという結果例であ
る。このように高周波フィルタ処理は、色分布に関する
情報が全く取得されないという特徴を持つ。
【0065】平均化フィルタ処理および高周波フィルタ
処理が個別になされた後、平均化フィルタ処理により得
られた色分布データDCDと、高周波フィルタ処理によ
り得られたテクスチャ分布データDTDと、インキ供給
領域ISとの相互の境界情報とに基づいて、基準画像P
STから色およびテクスチャの異なる領域ARを抽出す
る処理が、領域分割処理部304で行われる。抽出され
たそれぞれの領域ARには、それらの相互の識別のため
の領域番号IDが付与される。
【0066】図13が、本実施形態における処理対象と
なる基準画像PSTの例である。図13は本来はカラー
画像である。また図14は、図13を補足するため、図
13のエッジのみを抽出し、細部を明確にした図であ
る。従って、図14は本実施形態における必須の処理を
施したものではない。
【0067】図15は、図13の基準画像PSTについ
て、色分布データDCDとテクスチャ分布データDTD
を取得した後に、領域分割を実行した領域分割例PST
Dを、模式的に示す図である。なお、図13および図1
5の基準画像PSTは、印刷時に4つのインキ供給領域
IS1〜IS4に分けられて、印刷される。また、図1
5においては、主要なオブジェクト領域ARにのみ領域
番号IDが付与されている。以下、領域番号IDがi番
のオブジェクト領域ARを領域AR(i)と記す。
【0068】領域分割処理部304においては、また、
領域の色度やテクスチャなどの当該領域の色彩的特性を
表現する量と、領域サイズ、基準画像PSTにおける位
置や隣接領域を表す数値などの当該領域の幾何学的特性
を表現する量とから構成される、領域データDARが作
成される。領域データDARは、後述する領域パラメー
タテーブルPTBの一部を構成する。図16は領域パラ
メータテーブルPTBのデータ形式例を示す図である。
本実施形態においては、色度は上述のようにL ***
表色系で表し、領域AR(i)における色度分布の重心
(Li,ai,bi)と分布の半値幅(WLi,Wai,W
i)を代表値とする。またテクスチャは空間自己相関
係数Tで、領域サイズは領域の面積Sで、位置は領域の
重心となる画素の位置(xi,yi)で表す。また、領域
AR(i)は、mi個の隣接領域を持つものとし、これ
らを隣接領域番号Ki1〜Kimiと表す。空間自己相関
係数Tは、値が大きいほど粗いテクスチャであることを
示し、その算出には、例えば、長尾真著「画像認識論」
コロナ社,1983に開示された方法により行う。ただし、
領域データDARの評価方法は、これらに限定されな
い。
【0069】[領域パラメータテーブルの作成]色差デ
ータDCと領域データDARとが得られると、領域パラ
メータテーブルPTBが、パラメータテーブル作成部3
05において作成される(ステップS11)。領域パラ
メータテーブルPTBは、領域データDARと、後述す
る領域色差データDCARとを含むデータである。
【0070】図17が領域色差データDCARについて
説明する図である。領域色差データDCARは、領域分
割された個々の領域AR(i)ごとに、領域に含まれる
全ての画素の色差を総和することにより得られる。画素
(xik,ykl)における色差が(ΔLkl,Δakl,Δb
kl)であるとき、領域AR(i)に含まれる全ての画素
についての色差の総和(ΔLi,Δai,Δbi)は、
【0071】
【数2】
【0072】と表される。ただし、Σは領域AR(i)
内の画素についてのみ実行する。
【0073】得られた総和(ΔLi,Δai,Δbi)が
領域色差データDCARであり、領域AR(i)におけ
る基準画像データDSTと印刷物画像データDPとの色
差に相当する。領域色差データDCARも、図16の領
域パラメータテーブルPTBを構成する。
【0074】[属性の判定]領域パラメータテーブルP
TBを構成する、領域データDARおよび領域色差デー
タDCARには、それぞれの領域AR(i)が基準画像
PSTの内容上どのような部分を構成するのかについて
の情報は含まれないが、例えば図15から得られる領域
AR(i)は、実際には顔や衣服、椅子、カーテンなど
の領域である。
【0075】一方、顔、髪、肌など、人間が有する色
や、領域同士の配置(顔の近傍には髪があり、顔の中に
は目、唇がある、など)、あるいは風景写真における
空、雲、海や森林などは、人間がそれらの色度をある一
定のイメージや固定観念で認識しており、わずかな色度
のズレに対しても、大きな違和感を生じさせる。
【0076】本実施形態では、領域属性判定部306に
おいて、個々の領域AR(i)が、このような特定の種
類の被写体の画像に相当する領域属性AARを持つか否
かを判定する。領域属性AARごとに属性番号NAを付
与し、領域AR(i)の属性番号をAiと表す。領域番
号IDと領域属性AARの組み合わせを領域属性データ
DAARとする(ステップS13)。ただし、あらかじ
め登録されている特定の領域属性AARに当てはまらな
い領域AR(I)については、特別な属性を持たない旨
を示す値として属性番号NAを与えるようにする。領域
属性データDAARは、図16に示すように、領域パラ
メータテーブルPTBに付加されるデータである。
【0077】ここで、顔、髪、肌、空、雲、海、森林な
どが具体的な領域属性AARに相当する。領域AR
(i)がそれらの領域属性AARに合致するか否かの判
断基準を、あらかじめ属性判定データベースDBAとし
て作成しておく。属性判定データベースDBAはデータ
記憶部36に保持され、キーボード32Kやマウス32
Mを操作することにより、作業者によって追加および変
更(編集)が可能であるとする。
【0078】得られた領域属性データDAARは、次に
示す色差補正に用いられる。
【0079】[色差補正]領域パラメータテーブルPT
Bが得られると、これに基づきI/W供給量データDS
Pが決定される。図13に示す基準画像PSTの場合、
図15に示した各インキ領域IS1〜IS4ごとに、そ
れぞれに含まれる領域AR(i)が持つ色度やサイズな
どのパラメータに応じて、I/W供給量データDSPが
設定される。ただし、個々の領域AR(i)が基準画像
PSTにおいて占める役割は様々であり、例えば、類似
の色度やサイズを持つ領域であっても、テクスチャの変
化がない、いわゆるベタ塗り領域と、細かい模様からな
る高周波領域とでは、要求される印刷の品質には違いが
ある。人が印刷物をみるとき、前者の領域は、わずかな
色度のズレでも容易に認知されるのに対し、後者の領域
は、多少の色度のズレであれば、認知困難な場合が多
い。I/W供給量データDSPの設定に際しても、両者
の特徴に配慮して設定を行うことで、より緻密なI/W
供給量制御が可能となる。また、上述したように、顔や
髪など、特定の領域属性AARを持つ領域AR(i)に
ついても、同様である。
【0080】本実施形態では、このI/W供給量データ
DSPの設定に際し、各々の領域AR(i)が持つ特徴
や重要度に応じて、領域色差データDCARを補正する
(ステップS14)ことによって、より効果的なI/W
供給量制御を可能にする。補正は、色差補正係数fを色
差値に乗ずることで行う。色差補正係数fは、人間の視
覚による画像特徴の認知における重要度を、心理物理的
に定量化した係数である。色差補正係数fにより補正さ
れた領域色差データDCARは、人間が視覚によって実
際に認知する色差に相当することから、「官能評価値」
と呼べる量である。
【0081】色差補正係数fは、領域パラメータテーブ
ルPTBの要素ごとに、所定の補正ルールに基づいて各
要素の関数としてそれぞれ与えられ、色差補正係数デー
タベースDBCとしてデータ記憶部36にあらかじめ保
存されている。色差補正係数データベースDBCは、キ
ーボード32Kやマウス32Mを操作することにより、
作業者によって追加および変更(編集)が可能であると
する。なお、このような手動操作に基づく編集や追加
は、後記の主観情報は時間的応答性による補正規則につ
いても同様である。
【0082】図18は、主な色差補正係数fの例を示す
図である。補正は、色差の3要素(ΔL,Δa,Δb)
それぞれに行われるが、図18においては、簡単のため
1つの要素として記している。また、図18における色
差補正係数fが従う補正ルール例(a)〜(g)、およ
び図18において用いられる記号は以下の通りである。
なお、括弧内が実際の係数およびパラメータ値である。
【0083】(a)「領域の色の均一性が高いほど、色
差値を下げる」 色度半値幅:Wi(WLi,Wai,Wbi) 半値幅補正係数:fWi(fWLi,fWai,fWbi) (b)「領域サイズが大きいほど、色差値を上げる」 領域サイズ:Si サイズ補正係数:fSi(fSLi,fSai,fSbi) (c)「テクスチャが細かいほど、色差値を下げる」 テクスチャ:Ti テクスチャ補正係数:fTi(fTLi,fTai,fTbi) (d)「領域が顔属性を持つとき、色差値を上げる」 領域属性:Ai 顔属性番号:NAf 属性補正係数:fAi(fALi,fAai,fAbi) 顔属性を持つときの係数値:fA0(fAL0,fAa0,
Ab0) (e)「領域が画像端部にあるほど、色差値を上げる」 領域位置:(xi,yi) 画像上端:x1 画像下端:xm 画像左端:y1 画像右端:yn 位置補正係数:fxyi(fxyLi,fxyai,fxybi) (f)「領域がインキ供給領域の境界に近いほど、色差
値を下げる」 領域位置y成分:yi インキ供給領域境界:(ybii+1) 境界補正係数:fbi(fbLi,fbai,fbbi) (g)「同一インキ供給領域でグレー領域と隣接する領
域のY(イエロー)成分濃度が高いほど、グレー領域の
Y成分のみ色差値を上げる」 隣接領域番号:Kimi 隣接領域の色度のb成分:bKi グレー領域補正係数:fgbi 図19は、上述の補正ルール例を図15に示す領域分割
例PSTDに適用した場合に、各領域が得る色差補正係
数fを定性的に示す図である。図19では、それぞれの
補正ルールにおいて典型的な領域のみを示しているが、
実際には全ての領域AR(i)について、全ての色差補
正係数fが数値として与えられる。
【0084】図18に示した色差補正係数による補正の
実行後の、領域AR(i)の色差を(ΔLri,Δari
Δbri)とすると、
【0085】
【数3】
【0086】と表されることになる。ただし数3におい
て、Πは全ての補正係数について積をとることを表す。
【0087】以上のように色差を補正することによっ
て、基準画像PSTの内容を反映したI/W供給量デー
タDSPの設定が可能となる。
【0088】なお、補正ルールは、上述したルールに限
定されないし、色差補正係数fも上述の係数のみに限定
されず、適用される補正ルールに応じて適宜設定され
る。
【0089】[主観情報による補正]補正された色差
(ΔLri,Δari,Δbri)に基づき、I/W供給量設
定部307において、I/W供給量データDSPがI/
W供給量仮データDSPTとしていったん設定される
が、これに先立ち、主観情報による補正を行う。これを
以下に説明する。
【0090】印刷物の品質は、使用年数、駆動部品の摩
耗度といった印刷機2の使用状態や、印刷機2が配置さ
れた環境(天候、温度、湿度、風量など)にも依存す
る。「機長」による従来のオペレーションにおいては、
「機長」の経験および主観に基づくノウハウに従い、印
刷機2そのものでは制御困難な外的変動要因を踏まえ
た、I/W供給量調整を行ってきた。
【0091】本実施形態では、そうした外的変動要因に
対する調整に必要なデータを、主観情報係数データベー
スDBSとしてデータ記憶部36に保持し、I/W供給
量データDSPの設定時に適用することで、より効率的
なI/W供給量制御を実現する。
【0092】図20が、主観情報係数データベースDB
Sの例を示す図である。図20において主観情報係数デ
ータベースDBSは、I供給量に関してN個の、W供給
量に関してM個の評価項目からなっており、それぞれに
該当するか否かによって、I/W供給量仮データDSP
Tの設定値が補正される。補正は、個々の評価項目に該
当する場合に、I/W供給量仮データDSPTに評価項
目ごとに定められた主観情報係数sを乗ずることにより
行う。各項目に該当しない場合、sは1とする。供給量
を設定する式については後述する。
【0093】[I/W供給量の時間的増減に基づく調
整]主観情報による補正がなされると、I/W供給量設
定部307において供給量仮データDSPTが求められ
る(ステップS15)。I/W供給量仮データDSPT
として設定される値を、印刷機2に対しI/W供給量と
して適用することも可能ではあるが、実際には、I/W
供給量が設定値に達するまでに遅延が生じうるので、I
/W供給量の増減にオーバーシュートが起こり、迅速か
つ適正な制御の妨げになることがある。そこで、本実施
形態では、I/W供給量の時間的増減変化を時間的応答
性として考慮したのちに、I/W供給量データDSPの
設定を行う(ステップS16、S17、S18)。この
予想制御により、そうした時間遅延を回避する。
【0094】図21がI/W供給量Qの増減について模
式的に示す図であり、I供給量およびW供給量のいずれ
の場合にも、適用可能な図である。図21においては、
時刻t0、t1、・・・t10と、一定時間ΔtごとにI/
W供給量を設定するものとする。時刻tiにおけるI/
W供給量データをDSPi、I/W供給量仮データをD
SPTiとする。
【0095】時刻tiでI/W供給量仮データDSPTi
が設定されると、あらかじめ保持されている、直前の時
刻ti-1におけるI/W供給量データDSPi-1との差Δ
iが算出される。差ΔQiの関数としてあらかじめ定め
られる増減調整係数τを、時刻tiにおけるI/W供給
量データをDSPTiに乗ずることにより、I/W供給
量データDSPiが決定される。増減調整係数τは、差
ΔQiが正のとき1よりも小さく、ΔQiが負のとき1よ
りも大きな値を取る係数である。
【0096】図21においては、I/W供給量仮データ
DSPTを補正することにより得られる、I/W供給量
データDSPの変化を実線で示している。一方、I/W
供給量仮データDSPTの変化を波線で示している。そ
れぞれの曲線に一定時間の遅延を与えることにより、す
なわちそれぞれの曲線を横軸正方向にシフトさせること
により、補正を行う場合と行わない場合の、I/W供給
量Qの変動を表す曲線が異なるので、両者の形状がその
まま、補正を行う場合と補正を行わない場合のI/W供
給量の変動の様子を表すことになる。両者の形状からわ
かるように、補正を行った場合、すなわちI/W供給量
データDSPの曲線の方が、変動が抑制されている。
【0097】[I/W供給量の設定]ここまで述べた内
容に基づき、最終的にI/W供給量データDSPが決定
される。I/W供給量データDSPは、I/W供給部2
2K、22C、22M、22Yそれぞれの、インキ供給
領域ISごとのI供給量QIとW供給量QWとからなるデ
ータである。1つのインキ領域におけるI/W供給量デ
ータDSPは、
【0098】
【数4】
【0099】なる式で表される。ここで、F(ΣΔ
ri,ΣΔari,ΣΔbri)およびG(ΣΔLri,ΣΔ
ri,ΣΔbri)はそれぞれ、主観情報およびI/W供
給量の時間的増減を考慮しないときのI/W供給量決定
関数である。Σは、それぞれのインキ供給領域に該当す
る領域についてのみ実行される。SIiはインキに関する
主観情報係数、SWiは水に関する主観情報係数であり、
Πは、全てのSIiあるいはS Wiの積をとることを示す。
【0100】決定されたI/W供給量データDSPは、
印刷制御データDPCの一部として印刷機2にフィード
バックされ、印刷機2において、新たなI/W供給量に
基づき、印刷が実行される(ステップS3)。良好な品
質の印刷物が、必要部数だけ得られると印刷は終了し
(ステップS4)、さらにI/W供給量調整が必要な場
合は、ステップS7以降を繰り返す。
【0101】以上に説明したように、本実施形態のI/
W供給量制御方法により印刷を実行すると、熟練したオ
ペレータでなくとも、画像内容に即した迅速なI/W供
給量制御を実行することが可能となる。ニジミやカスレ
が抑制されるので、「ヤレ紙」などと呼ばれる無駄紙の
発生を低減できるようになる。
【0102】<変形例>以上、本発明の実施の形態につ
いて説明したが、この発明は上記実施の形態に限定され
るものではない。
【0103】◎印刷システム1においては、印刷機2と
画像解析処理装置3とは別個に存在する必要はなく、両
者が一体となった構成をとってもよい。
【0104】◎印刷機2は上記実施形態に示したような
枚葉印刷機に限定されず、連続用紙に印刷を行う、輪転
印刷機であってもよい。また、両面印刷を行える印刷機
であってもよい。
【0105】◎印刷機2で印刷に用いられるインキの色
は、上記実施形態に示したCMYK4色に限られない。
印刷機2は、いわゆる特色(金、銀など)の印刷など、
さらに多色の印刷が可能な構造であってもよい。色差補
正係数、I/W供給量決定関数は、用いる表色系に応じ
て設定する。
【0106】◎画像入力部4における印刷物画像の読み
取りには、スキャナの代わりにデジタルカメラで行って
もよい。
【0107】◎領域分割に際し、色分布データDCDの
み、あるいはテクスチャ分布データDTDのみで良好に
分割処理が行える場合は、いずれかのみを用いて領域分
割を行ってもよい。例えば、単色(モノクロ)画像にお
いては、テクスチャ分布データDTDのみで分割処理が
可能である。
【0108】◎色度を表す表色系は、L***表色系
に限定されない。例えば、RGB表色系やCMYK表色
系を用いてもよい。用いる表色系に応じて、色差を表す
式は適宜定義される。
【0109】◎色差補正は、必ずしも行う必要はない。
その場合、数3において、領域色差データDCARには
種々の色差補正係数を乗じない。
【0110】◎増減調整係数を設定する際、直前のI/
W供給量だけでなく、さらに以前の供給量をも鑑みて、
設定してもよい。
【0111】◎I/W供給量の設定は、数4に示す式に
代わり、あらかじめ作成された変換テーブルを参照する
方法で行ってもよい。
【0112】
【発明の効果】以上、説明したように、請求項1ないし
請求項16の発明によれば、印刷に供される基準画像の
データと、実際の印刷物より得られる画像データとのオ
ブジェクト領域ごとの差異に基づき、客観的にインキお
よび水の供給量制御を行うことが可能となる。
【0113】特に請求項2ないし請求項4の発明によれ
ば、各オブジェクト領域が持つ視覚的な特徴を反映した
供給量制御を行うことが可能となる。
【0114】さらに、請求項3の発明によれば、各オブ
ジェクト領域における色の特徴、テクスチャの特徴、お
よび各オブジェクト領域に含まれる印刷像の種類に応じ
た領域属性の少なくとも1つを反映した供給量制御を行
うことができる。
【0115】さらに、請求項4の発明によれば、領域属
性の判定基準を印刷目的や印刷機の状態に合わせ追加お
よび修正することができ、最適な領域属性の判定を反映
した供給量制御を行うことができる。
【0116】特に、請求項5ないし請求項6の発明によ
れば、各オブジェクト領域が持つ幾何学的な特徴を反映
した供給量制御を行うことが可能となる。
【0117】さらに、請求項6の発明によれば、各オブ
ジェクト領域の領域サイズ、基準画像中の位置、各オブ
ジェクト領域と前記印刷機のインキキー領域との位置関
係、および各オブジェクト領域と周囲の領域との位置関
係、のうちの少なくとも1つ徴を反映した供給量制御を
行うことが可能となる。
【0118】また、特に請求項7の発明によれば、基準
画像における色分布あるいはテクスチャ分布の少なくと
も1つに基づいて、客観的にオブジェクト領域を決定で
きるので、オブジェクト領域分割が的確になされた供給
量制御を行うことが可能となる。
【0119】特に、請求項8の発明によれば、基準画像
のデータと、実際の印刷物より得られる画像データとの
オブジェクト領域ごとの差異を、数値化された色差とし
て得ることができるので、供給量制御を演算処理により
行うことが可能となる。
【0120】特に、請求項9ないし請求項13の発明に
よれば、補正された色差を供給量制御に用いることがで
き、印刷物の印刷状態をより反映する供給量制御が可能
となる。
【0121】さらに、請求項10の発明によれば、視覚
的な画像特徴に基づいて色差を補正することができるの
で、人間が知覚する色差と類似した色差に基づいた、供
給量制御が可能となる。
【0122】さらに、請求項11の発明によれば、イン
キおよび水の供給に際し生じる時間的な遅延を考慮する
ことができるので、応答性のよい供給量制御が可能とな
る。
【0123】さらに、請求項12の発明によれば、画像
内容に依存しない外的要因を考慮した、供給量制御が可
能となる。
【0124】さらに、請求項13の発明によれば、最新
かつ最善の補正規則を設定することができるので、印刷
内容の変更に応じたフレキシブルな供給量制御や、印刷
機の経時的な状態変化に対応した供給量制御が可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る印刷システム1の概要を示す
図である。
【図2】ハードウェア構成からみた印刷システム1の構
成図である。
【図3】インキつぼ22P、インキ供給領域ISと、印
刷方向Dとの関係を説明する図である。
【図4】印刷機2におけるデータの流れを示す図であ
る。
【図5】画像解析処理装置3におけるデータの流れを示
す図である。
【図6】本実施形態に係るI/W供給量制御における、
処理フローを示す図である。
【図7】解像度の定義を説明する図である。
【図8】画素ごとの色差データの算出を説明する図であ
る。
【図9】領域分割を説明する図である。
【図10】基準となる画素サイズが大きい場合の、平均
化フィルタ処理結果例を示す図である。
【図11】基準となる画素サイズが小さい場合の、平均
化フィルタ処理結果例を示す図である。
【図12】高周波フィルタ処理の処理結果を示す図であ
る。
【図13】基準画像PSTの例を示す図である。
【図14】基準画像PSTのエッジを抽出した図であ
る。
【図15】領域分割例PSTDを示す図である。
【図16】領域パラメータテーブルPTBを説明する図
である。
【図17】領域色差データDCARを説明する図であ
る。
【図18】色差補正係数を説明する図である。
【図19】色差補正を領域分割例PSTDに適用した結
果を示す図である。
【図20】主観情報係数データベースを示す図である。
【図21】供給量の時間的変化量を考慮してI/W供給
量を設定する場合について説明する図である。
【図22】色パッチ測定法について説明する図である。
【図23】画素比較法について説明する図である。
【符号の説明】
1 印刷システム 2 印刷機 3 画像解析処理装置 22、22C、22M、22Y、22K 供給部 22P、22P1〜22P4 インキつぼ 23、23C、23M、23Y、23K 印刷部 25 排紙部 26 制御演算部 27 インキおよび水(I/W)供給制御部 28 印刷制御部 29 表示制御部 33a〜33c キャビネット 35 制御演算部 AR1〜AR4 領域 IS、IS11〜IS13、IS1〜IS4、IS20
インキ供給領域 PP、PP1、PP2 印刷用紙 PST、PST0 基準画像 PSTD 領域分割例 Q I/W供給量 Q0 初期供給量 QI インキ(I)供給量 QW 水(W)供給量 S1〜S18 ステップ T 空間自己相関係数 f 色差補正係数 mn 解像度 s 主観情報係数

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印刷機へのインキおよび水の供給量を制
    御する装置であって、 a)印刷に供される基準画像を表現した基準画像データに
    基づいて、前記基準画像内に複数のオブジェクト領域を
    設定するオブジェクト領域設定手段と、 b)前記基準画像に対応する印刷物の画像を読み取って印
    刷物画像データを得る読取手段と、 c)前記基準画像データと前記印刷物画像データとを前記
    オブジェクト領域ごとに比較して画像比較結果を得る比
    較手段と、 d)各オブジェクト領域ごとの領域特徴と前記画像比較結
    果との双方に基づいて、前記印刷機におけるインキおよ
    び水の制御量を算出する制御量算出手段と、を備えるこ
    とを特徴とする、印刷機におけるインキおよび水の供給
    量制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の制御装置であって、 前記領域特徴が、各オブジェクト領域における視覚的な
    画像特徴に応じた要素を含むことを特徴とする、印刷機
    におけるインキおよび水の供給量制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の制御装置であって、 前記視覚的な画像特徴が、 1)各オブジェクト領域における色の特徴、 2)各オブジェクト領域におけるテクスチャの特徴、およ
    び 3)各オブジェクト領域に含まれる印刷像の種類に応じた
    領域属性、 のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする、印刷
    機におけるインキおよび水の供給量制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の制御装置であって、 前記領域属性の判定基準を追加および編集可能であるこ
    とを特徴とする、印刷機におけるインキおよび水の供給
    量制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項2に記載の制御装置であって、 前記領域特徴が、前記基準画像における各オブジェクト
    領域の幾何学的特徴に応じた要素を含むことを特徴とす
    る、印刷機におけるインキおよび水の供給量制御装置
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の制御装置であって、 前記幾何学的特徴が、 1)各オブジェクト領域の領域サイズ、 2)各オブジェクト領域の前記基準画像中の位置、 3)各オブジェクト領域と前記印刷機のインキキー領域と
    の位置関係、および 4)各オブジェクト領域と周囲の領域との位置関係、のう
    ちの少なくとも1つを含むことを特徴とする、印刷機に
    おけるインキおよび水の供給量制御装置。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし請求項6のいずれかに記
    載の制御装置であって、 前記オブジェクト領域設定手段が、 a-1)色分布を含む画像特性の類似性に基づいて前記基準
    画像を複数の分割領域へと分割し、前記複数の分割領域
    を前記複数のオブジェクト領域とする領域分割手段、 と、 a-2)テクスチャ分布を含む画像特性の類似性に基づいて
    前記基準画像を複数の分割領域へと分割し、前記複数の
    分割領域を前記複数のオブジェクト領域とする領域分割
    手段、とのうち、少なくとも1つを備えることを特徴と
    する、印刷機におけるインキおよび水の供給量制御装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし請求項7のいずれかに記
    載の制御装置であって、 前記比較手段が、 c-1) 各オブジェクト領域ごとの前記基準画像データと
    前記印刷物画像データとの色状態差を前記比較結果とし
    て求める手段、を備えることを特徴とする、印刷機にお
    けるインキおよび水の供給量制御装置。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の制御装置であって、 前記制御量算出手段が、 d-1)各オブジェクト領域ごとの前記色状態差を、前記領
    域特徴に応じた要素を含む補正規則で補正して制御基礎
    量を求める補正手段と、 d-2)前記制御基礎量に基づいて前記制御量を算出する手
    段と、を備えることを特徴とする、印刷機におけるイン
    キおよび水の供給量制御装置。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の制御装置であって、 前記補正規則が、前記領域特徴に応じた要素として各オ
    ブジェクト領域の視覚的な画像特徴に応じた要素を含む
    ことを特徴とする、印刷機におけるインキおよび水の供
    給量制御装置。
  11. 【請求項11】 請求項9に記載の制御装置であって、 前記補正規則が、前記領域特徴以外に、前記印刷機にお
    けるインキおよび水の制御応答性に応じた要素を含むこ
    とを特徴とする、印刷機におけるインキおよび水の供給
    量制御装置。
  12. 【請求項12】 請求項9に記載の制御装置であって、 前記補正規則が、前記領域特徴以外に、外部環境に応じ
    て経験的に得られた要素を含むことを特徴とする、印刷
    機におけるインキおよび水の供給量制御装置。
  13. 【請求項13】 請求項9に記載の制御装置であって、 前記補正規則を追加および編集可能であることを特徴と
    する、印刷機におけるインキおよび水の供給量制御装
    置。
  14. 【請求項14】 請求項1ないし請求項13のいずれか
    のインキおよび水の供給量制御装置を、前記印刷機とと
    もに備えることを特徴とする印刷システム。
  15. 【請求項15】 コンピュータによって実行されること
    により、前記コンピュータを、請求項1ないし請求項1
    3のいずれかの制御装置の情報処理装置として機能させ
    ることを特徴とするプログラム。
  16. 【請求項16】 コンピュータによって実行されること
    により、前記コンピュータを、請求項14の印刷システ
    ムの情報処理装置として機能させることを特徴とするプ
    ログラム。
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