JP2003031681A - 半導体集積回路 - Google Patents

半導体集積回路

Info

Publication number
JP2003031681A
JP2003031681A JP2001215352A JP2001215352A JP2003031681A JP 2003031681 A JP2003031681 A JP 2003031681A JP 2001215352 A JP2001215352 A JP 2001215352A JP 2001215352 A JP2001215352 A JP 2001215352A JP 2003031681 A JP2003031681 A JP 2003031681A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
terminal
potential
integrated circuit
power supply
semiconductor integrated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001215352A
Other languages
English (en)
Inventor
Keiichi Kusumoto
馨一 楠本
Tomoyuki Kumamaru
知之 熊丸
Takashi Ando
貴史 安藤
Tetsuji Goto
哲治 後藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2001215352A priority Critical patent/JP2003031681A/ja
Priority to CN02141058.5A priority patent/CN1232040C/zh
Priority to US10/193,910 priority patent/US6727743B2/en
Publication of JP2003031681A publication Critical patent/JP2003031681A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03KPULSE TECHNIQUE
    • H03K19/00Logic circuits, i.e. having at least two inputs acting on one output; Inverting circuits
    • H03K19/0008Arrangements for reducing power consumption
    • H03K19/0016Arrangements for reducing power consumption by using a control or a clock signal, e.g. in order to apply power supply
    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05FSYSTEMS FOR REGULATING ELECTRIC OR MAGNETIC VARIABLES
    • G05F1/00Automatic systems in which deviations of an electric quantity from one or more predetermined values are detected at the output of the system and fed back to a device within the system to restore the detected quantity to its predetermined value or values, i.e. retroactive systems
    • G05F1/10Regulating voltage or current
    • G05F1/46Regulating voltage or current wherein the variable actually regulated by the final control device is dc
    • G05F1/56Regulating voltage or current wherein the variable actually regulated by the final control device is dc using semiconductor devices in series with the load as final control devices

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Radar, Positioning & Navigation (AREA)
  • Automation & Control Theory (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Computing Systems (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mathematical Physics (AREA)
  • Logic Circuits (AREA)
  • Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 スタティック回路などにおいて、動作状態に
おいて回路が設定した信号を非動作状態でも保持しなが
ら、回路の非動作状態において電源電圧を極めて低い電
位に設定して、低消費電力化を図る。 【解決手段】 インバータ回路の動作状態では端子1
8、19は共に第1の電源電位Vdd1に設定される。
非動作状態では、端子18の電源電位は第2の電源電位
Vdd2(<<Vdd1)に下げられる。このとき、イン
バータ回路の入力信号がHレベルの電位Vdd2である
とすると、出力信号は動作状態における接地電位(Lレ
ベル)を保持する必要がある。保持するためには、PM
OSトランジスタのコンダクタンスGpとNMOSトラ
ンジスタのコンダクタンスGnとの関係はGp<Gnで
あることが必要である。そのために、PMOSトランジ
スタのウエル端子19を前記下げた電源電位Vdd2よ
りも高い電位に設定して、Gp<Gnを保持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体集積回路に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体集積回路の非動作状態にお
ける電流を削減するために、図1に示す半導体集積回路
が提案されている。以下、この半導体集積回路を説明す
る。
【0003】同図において、インバータ回路1の電源端
子2と電源電位7との間にPMOSトランジスタ4(以
下、PMOSと略称する)が接続され、インバータ回路
1の接地端子3と接地電位8との間にNMOSトランジ
スタ5(以下、NMOSと略称する)が接続されてい
る。これらのトランジスタはインバータ回路1を構成す
るトランジスタよりもトランジスタのしきい値(絶対
値)が製造段階において大きく設定されている。そのた
め、インバータ回路1が非動作状態の場合には、PMO
S4、NMOS5を同図に示すようにOFFすることに
より、インバータ回路1に流れる電流は同トランジスタ
等によって制限されるので、非動作状態において低消費
電流とすることが可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の半導体集積回路では、PMOS4及びNMOS5を
OFFにすることにより、インバータ回路1は電源端子
2及び接地端子3の電源電位7及び接地電位8からみて
ほぼ開放になるので、入力信号6の電位に拘わらず電源
端子2と接地端子3はインバータ回路1の電流によって
同電位になるように推移し、やがて、同電位になる。従
って、従来の半導体集積回路は、非動作状態における消
費電流を削減するが、動作状態において出力端子9が設
定した信号を保持することができないという問題があっ
た。
【0005】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、非動作状態における消費電流を削減
すると共に、この非動作状態においても動作状態におい
て設定した信号を保持できる半導体集積回路を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
め、本発明は次の点に着目した。以下、具体的に説明す
る。初めに、半導体集積回路の動作状態において出力信
号が確定する様子を説明する。その後、半導体集積回路
の非動作状態においても動作状態の出力信号がそのまま
保持されるためには、回路を構成する能動素子はどのよ
うな状態に存する必要があるかを説明する。その後、図
4(a)及び(b)に示したように電源電位をトランジ
スタのしきい値電位Vt(絶対値)以下の電源電位に下
げた場合のように、一般の認識として動作電流が微小で
あるために(最大で数十[nA]程度)トランジスタが動
作しないと考えられているような極めて低い電源電位に
設定した場合に、動作状態での出力信号を保持する上で
の問題となる点を述べ、その問題点を解決するための基
本技術を述べる。ここでは、論理回路の基本構成である
PMOSとNMOSとで構成されたインバータ回路に焦
点をあてて議論する。
【0007】図2(a)は、PMOS10とNMOS11
によって構成されたインバータ回路である。インバータ
回路の入力端子12に信号発生器13よりLレベル(接
地電位レベル)からHレベル(電源電位レベル)へ遷移
する信号を入力したとき、PMOS10とNMOS11
はどのような状態を移行するのかを考える。表1におい
て初期状態として示したように、入力信号がLレベルか
らHレベルへ遷移した直後は、NMOS11の電流In
(ドレイン端子からソース端子に流れる電流)がPMO
S10の電流Ip(ソース端子からドレイン端子に流れ
る電流)よりも十分に大きい。それは、ここで考えてい
る電源電位は、インバータ回路が動作状態において設計
上で望まれている動作速度を達成することが可能な電源
電位のことであり、NMOS11の電流InはPMOS
10の電流Ipよりも1000倍程度の差がある。そこ
で、NMOS11はONであり、PMOS10はOFF
であるなどと一般的に説明される。
【0008】
【表1】
【0009】初期状態ではIp<<Inであることから、
負荷容量14からは電流が流れ出して、インバータ回路
との接続端子は接地電位に近づいていき、表1の最終状
態に落ち着くことになる。最終状態では、IpとInは
等しい値になっており、インバータ回路の出力端子はL
レベルになっている。このように、出力端子がLレベル
となるのは、PMOS10のソース端子からドレイン端
子への抵抗値RpがNMOS11のドレイン端子からソ
ース端子への抵抗値Rnよりも大きいためである。つま
り、最終状態において出力信号Vout1は、 Vout1= Rn/(Rp+Rn) Vdd1 → 0 (数1) である。つまり、Lレベルとなる。ここで、Vdd1は
第1の電源電位である。Rn/Rpは近似的に0とす
る。最終状態における出力信号はPMOS10とNMO
S11の抵抗値Rp、Rnによって決定する。今後は、
より一般的な表現を用い、これらの抵抗値Rp、Rnの
逆数1/Rp、1/RnであるコンダクタンスGp、G
nで考えることにする。ここまで、入力信号がLレベル
からHレベルに変化した場合について説明した。表1に
はHレベルからLレベルに変化した場合の初期状態と最
終状態を合わせて示した。動作の概要は前記と同様であ
るから説明を省略する。
【0010】次に、出力信号が失われるとは、どのよう
なことをいうのかについて説明する。図3及び図4に
は、PMOS、NMOSのドレイン端子とソース端子間
の電圧Vdsと電流Idを横軸と縦軸とし、PMOSと
NMOSの特性を示した。これ等の図では、PMOSと
NMOSの特性をグラフの第1象現に記すために、PM
OSはドレイン端子を基準としたソース端子の電位を横
軸に対応させ、ソース端子からドレイン端子に流れる電
流を縦軸に対応させ、NMOSはソース端子を基準とし
たドレイン端子の電位を横軸に対応させ、ドレイン端子
からソース端子に流れる電流を縦軸に対応させている。
今後、図5、図7及び図10においてもPMOSとNM
OSの特性をグラフの第1象現に記すために、この様な
約束を採用することにする。
【0011】図3において、同図(c)に示すNonの
曲線は同図(a)の状態にあるNMOSの電流特性を示
す。NMOSのゲート端子はドレイン端子と接続されて
いる。横軸の電圧Vdsを下げると、太線で示したよう
に2次曲線に近い形状をした電流特性を示す。一方、同
図(b)の状態にあるNMOSの特性をNoffとして示
す。NMOSのゲート端子はVg1>Vg2>Vg3の異
なる固定した電位が与えられているとする。この電流特
性Noffの各々の特性曲線A、B、Cの特質は同じで
あり、等しい電位Vdsではゲート端子の電位が大きい
ほど、大きい電流Idを示す。但し、ゲート端子の電位
Vgに拘わらず電圧Vdsが0では電流Idも0であ
る。これらを踏まえて、NMOSのゲート端子に電位V
dd2が与えられた場合における特性曲線はどの様にな
るのかを考える。但し、Nonの曲線とゲート電位Vg
が第1の電源電位Vdd1であるときの同図(b)の状態
の曲線は判っているものとする。
【0012】先ず、電流曲線Nonに沿って、電圧Vd
sが電源電位Vdd2になる点n21を探す。この点は
同図(a)の状態のIdを示していると同時に、同図(b)
においてNMOSのソース端子からゲート端子への電位
がVdd2である状態に相当する。従って、同図(b)の
ゲート端子がVdd2である場合の特性曲線は点n21
を通る曲線Cであることがわかる。以上の手順により、
任意の電位に設定されたゲート端子のNMOSの特性曲
線を得ることが可能となる。ここで、Vdd2=0の場
合は、Non曲線においてVdd2=Vds=0になる
点と原点が一致するので、同図(b)の特性曲線は原点
(Vds、Id)=(0、0)においてNon曲線と一致す
るのみである(図7に示したNonとNoff、Pon
とPoffの関係になる)。
【0013】以上、NMOSについて説明したがPMO
Sについても同様であるので、図3(a)〜(c)に示
したNMOSの場合と同様のPMOSの場合を同図
(d)〜(f)に示して、その詳細な説明を省略する。
【0014】図4(a)及び(b)はインバータ回路の
PMOS、NMOSの状態を理解するために記した。同
図(b)では、図3(c)と同じ電流特性曲線(第2の
電流特性)Nonを示した。同図(b)において、第1
の電源電位Vdd1はインバータ回路の動作時の電源電
圧であって、本来ならば非動作時の電源電圧Vdd2
(<1/4Vdd1)とは大きい違いがあるが、定性的
な特質に変わりはないので、理解し易いように第1の電
源電位Vdd1と第2の電源電位Vdd2とは近傍の位
置に設定している。インバータ回路の電源電位がVdd
1であり、入力信号としてVdd1(Hレベルに相当)
が与えられ、その初期状態では出力信号は電源電位Vd
d1であるから、電源電位Vdd1のときのNon曲線
が示す電流IdがNMOSには流れている。一方、PM
OSはゲート端子が電源電位Vdd1であり、ソース端
子も電源電位Vdd1であるため流れる電流は一般的に
小さいと考えられると同時に、図3(e)の状態にあるP
MOSの場合であるため、図4(b)に示すように図3
(c)の曲線Aに類似する性質であることになり、Po
ffで示される特性曲線(第1の電流特性)になる。初
期状態において、PMOSに流れる電流はほぼ0であ
る。ここで、初期状態の電流は、 Idp <Idn (数2) の関係になるので、図2及び表1の議論から出力信号は
Lレベルになることが理解され、最終状態では、近似的
に図4(a)に示した状態にあって、 Idp=Idn=Id1 (数3) である。ここで、PMOSのIdをIdp、NMOSの
IdをIdnとした。PMOSの状態はp11であり、
NMOSの状態はn12である。このときのコンダクタ
ンスの大小関係は、 Gp<Gn (数4) であって、表1の論理と一致する。ここで、コンダクタ
ンスGp、Gnは状態を示すp11、n12における傾
き(微分値)である。
【0015】このようにして出力信号が決定した後、電
源電位が低下することでNon曲線とPoff曲線が交
差して電流の大小関係が入れ替わる交点αにおける電位
よりも小さい電位Vdd2に電源電位が存する場合に
は、出力信号はどのようになるのかについて考える。こ
こでは、電源電位はVdd1における最終状態からVd
d2における最終状態へ静的に、又は近似的に静的に変
化する(電源電位を下げる過程で出力信号が保持される
とする。)と考える。Vdd2の最終状態において、P
MOSとNMOSはp22とn21の状態にあり、 Idp=Idn=Id2 (数5) Gp>Gn (数6) である。出力信号はHレベルである。ここで、電源電位
がVdd2のときインバータ回路の入力端子におけるH
レベルはVdd2であるから、図4(b)の曲線Non
(Vdd2)は図3(b)の状態でVg=Vdd2の場合を
示す。ところで、入力信号はHレベルであったことを考
えたとき、インバータ回路の出力信号は交点αよりも大
きい電源電位における出力信号と交点αよりも小さい出
力信号では異なってしまうことが理解できる。このこと
は、電源電位の低下によって交点αよりも高い電位で保
持されていた出力信号が交点αよりも低い電位では失わ
れたことを意味する。
【0016】ここに、交点αでは近似的にGp=Gn、
交点αよりも高い電位VdsでGp<Gnであり、低い
電位VdsでGp>Gnである。この交点αの電位は、
図4(a)のインバータ回路において、その出力信号の
高(H)レベルと低(L)レベルとを定める基準となる
電位として重要である。また、この交点αでのPMOS
とNMOSとのコンダクタンス比は、図4(a)のイン
バータ回路の出力信号の高、低レベルを定める基準とな
るコンダクタンス比として重要である。
【0017】そこで、交点αよりも小さい電源電位で出
力信号を保持するために、本発明では、図5(b)に示
したように、Non曲線とPoff曲線の交点αを交点
βに移動させることを提起する。同図(b)は交点αよ
りも低い電位Vdsについて説明するために、この領域
を中心に記している点が図4(b)とは異なる。交点を
移動させる手段の一つは、図5(b)に示したようにP
off曲線をPoff(Vbp)曲線に移動させることで
ある。曲線はPMOSのウエル端子の電位をソース端子
の電位よりも高くすることで移動する。ウエル端子の電
位Vbpを所定の電位に設定することによって、交点β
に対応する電位が電源電位Vdd2よりも小さくなり、
電源電位Vdd2においてもインバータ回路は出力信号
を保持することが可能となる。PMOSの状態はp21
であり、NMOSの状態はn22である。他に、交点を
移動させるために、NMOSのウエル端子の電位Vbn
をソース端子よりも高くすることによって交点γに移動
させる方法、図6に示すように、両方法を合わせて図5
(b)の交点δに移動させる方法が考えられる。
【0018】ところで、最終状態における消費電流はI
d1、Id2であるが、図4(b)において、電源電位
Vdd1とVdd2におけるIdを比較すると、 Id1>Id2 (数7) である。電源電位が小さいほど消費電流は小さいことが
理解できる。
【0019】以上は、Non曲線とPoff曲線につい
て述べたが、NMOSとPMOSのONとOFFを入れ
替えた場合、Pon曲線とNoff曲線の交点に関する
議論も同様であるから説明を省略する。
【0020】ここまで、インバータの入力信号がHレベ
ルである場合について説明した。入力信号がLレベルの
場合には、次ぎの理由によって前記の議論の範疇ではな
い。図7に、PMOSが図3(a)に対応する接続状態に
あるときの特性をPon曲線とし、図3(b)に対応する
接続状態にあり、ゲート端子が電源電位であるときの特
性をPoff曲線として示した。Non、Noff曲線
については、NMOSが図3(a)における特性をNon
曲線とし、図3(b)におけるゲート端子が接地電位であ
るときの特性をNoff曲線としている。図3(a)〜
(f)における議論からPonとPoffは、グラフの
第1象現において、 (Vds、Id)=(0、0) (数8) において、交わるのみである。NonとNoffも同様
である。従って、NonとPoffが交点を持つとする
と、 Pon>Non>Noff Pon>Poff>Noff (数9) の関係が成り立つ。つまり、NonとPoffが交点を
持つ場合には、 Pon>Noff (数10) が成り立つ。ここで、式9、10の不等号では曲線を対
象としており、同じ電位Vdsに対する電流値Idの大
小関係を示す。例えば、式10は同じ電位Vdsに対し
ては、いつでもPonの方がNoffよりも電流Idが
大きいことを示す。ところで、PonとNoffの交点
は式8の点のみであるから、出力信号は電源電位が接地
電位よりも大きいならば保持されることになる。ここま
で、NonとPoffが交点を持つ場合について説明し
たが、PonとNoffが交点を持つ場合も同様に考え
ることができるので説明を省略する。そして、Nonと
Poff、PonとNoffの何れが交点を持つかは、
回路構成、回路設計及びトランジスタ特性又はその設計
に依存する事項である。
【0021】以上、非動作状態においてインバータ回路
を低消費電流で出力信号を保持する手段を述べたが、こ
の提案の手段として、ゲート・リーク電流と接合リーク
電流を考慮することも可能である。ゲート・リーク電流
とは、MOSトランジスタのゲート端子から他の端子
(ソース端子、ドレイン端子、ウエル端子)に流れる電
流である。接合リーク電流はウエル端子からソース端子
とドレイン端子に流れる電流である。このような電流が
保持に対して有意な場合にも、所定の電位設定によっ
て、電源電位Vdd2において出力信号を保持すること
ができる。
【0022】図8は、PMOSとNMOSで構成された
インバータ回路の一方の入力端子を他方の出力端子に、
他方の入力端子を一方の出力端子に接続した回路を示
す。この回路はフリップ・フロップ回路(以下、F/F
回路という)やSRAM(スタティック・ランダム・アク
セス・メモリ。特に、6トランジスタ構成のSRAM)
の基本構成部位である。PMOSのソース端子の電位が
Vdd2のとき、インバータ回路15は出力信号として
Lレベルを保持し、インバータ回路16はHレベルを保
持する場合について、インバータ回路15を基点にして
考える。インバータ回路15、16に流れる電流はiで
示した。添え字の始めは電流の基点を示し、2番目は電
流の終点を示し、3番目はPMOSに起因する電流なら
ばpをNMOSに起因する電流ならばnとし、最後の添
え字は、インバータ回路15に起因するならばa、イン
バータ回路16に起因するならばbである。例えば、i
sgpaはインバータ回路15のPMOSのソース端子
からゲート端子に向かう電流であることを示す。
【0023】インバータ回路15の出力信号の電位に関
係する電流は、インバータ回路15の isdpa、igdpa、ibdpa、 igdna、Idbna、Idsna (数11) と、インバータ回路16の isgpb、Idgpb、Idgnb、igsnb (数12) であり、これらの電流の一端はインバータ回路15の出
力端子に基点か終点をおくことは明らかである。そし
て、出力信号がLレベルを保持するためには、インバー
タ回路15の出力端子に向かって電流が流れ込む(受給
される)必要があり、 io<0 (数13) である。(出力信号がHレベルを保持するためには、出
力端子から電流が流れ出す(供給する)必要があり、i
o>0である。)従って、 io=isdpa+igdpa+ibdpa+igdna-Idsna -Idbna-isgpb-Idgpb-Idgnb+igsnb<0 (数14) が保持の条件である。各電流は基点と終点の電位関係を
考慮しており、全て、正の値である。式14は、 isdpa+(igdpa+ibdpa+igdna+igsnb) <Idsna+(Idbna+isgpb+Idgpb+Idgnb) (数15) となる電流の大小関係である。上式で()内はウエル端
子の電位設定によって()外のisdpa、Idsnaと比較し
て電流量を制御することができない電流を含めた。PM
OSのウエル端子の電位をより高く設定するとisdp
aはより小さくなる。従って、式15の条件に合わない
場合には、PMOSのウエル端子の電位をより高く設定
することで条件に合わせることが可能となる。その他
に、NMOSのウエル端子の電位をより高く設定すると
Idsnaは大きくなる。この方法でも条件を合わせる
ことが可能である。これらの双方の手段を用いてもよい
ことは明らかである。ここでも、インバータ回路15が
Lレベルを出力している状態を述べたが、図7の議論か
ら他方のHレベルを出力している状態は保持が容易であ
ることは同様であるので詳細な説明を省略する。
【0024】
【課題を解決するための手段】以上の考察から、本願発
明は、半導体集積回路の非動作時には、電源電圧を動作
時の電源電圧よりも極めて低い電圧値に設定しつつ、半
導体集積回路を構成するトランジスタの動作時のコンダ
クタンス関係を維持して、動作時のデータを保持するこ
ととする。
【0025】すなわち、請求項1記載の発明の半導体集
積回路は、電源端子、接地端子及び出力端子を備え、ト
ランジスタを構成素子に含む半導体集積回路であって、
前記電源端子と出力端子との間及び前記接地端子と出力
端子との間の少なくとも一方のコンダクタンスを制御す
る制御端子を持つコンダクタンス調整手段を有し、前記
半導体集積回路の動作状態では、前記電源端子の電位は
第1の電源電位に設定され、前記半導体集積回路の非動
作状態では、前記電源端子の電位は前記第1の電源電位
よりも低い第2の電源電位に設定されると共に、前記コ
ンダクタンス調整手段は、前記電源端子の第2の電源電
位への設定に応じて、前記電源端子と出力端子との間及
び前記接地端子と出力端子との間の少なくとも一方のコ
ンダクタンスを調整するように、前記制御端子の電位が
所定電位に設定されることを特徴とする。
【0026】請求項2記載の発明は、前記請求項1記載
の半導体集積回路において、前記第2の電源電位は、前
記第1の電源電位の1/4以下の電位であることを特徴
とする。
【0027】請求項3記載の発明は、前記請求項1記載
の半導体集積回路において、前記第2の電源電位は、前
記半導体集積回路を構成するトランジスタのしきい値電
位以下であることを特徴とする。
【0028】請求項4記載の発明は、前記請求項1記載
の半導体集積回路において、前記コンダクタンス調整手
段は、前記電源端子と出力端子との間に配置された第1
のMOSトランジスタ又は前記接地端子と出力端子との
間に配置された第2のMOSトランジスタであって、そ
のソース端子とドレイン端子間のコンダクタンスを調整
するものであり、前記制御端子は前記第1又は第2のM
OSトランジスタのウエル端子であることを特徴とす
る。
【0029】請求項5記載の発明は、前記請求項1記載
の半導体集積回路において、前記電源端子と出力端子間
のコンダクタンスと、前記接地端子と出力端子間のコン
ダクタンスとの比をコンダクタンス比とし、前記出力端
子からの出力信号の高レベルと低レベルとを定める基準
となる電位を境界電位とし、この境界電位での前記コン
ダクタンス比を境界比として、電源端子の電位が第1の
電源電位となる半導体集積回路の動作状態において前記
コンダクタンス比が前記境界比を境界線とする一方の領
域にある場合に、半導体集積回路の非動作状態での電源
端子に設定される第2の電源電位は、前記コンダクタン
ス比が前記境界比を境界線とする他方の領域に移行する
ことになる電位であり、前記コンダクタンス調整手段
は、前記半導体集積回路の非動作状態において、前記コ
ンダクタンス比が前記他方の領域に移行せずに一方の領
域に留まるように、前記制御端子の電位を変更すること
を特徴とする。
【0030】請求項6記載の発明は、前記請求項4記載
の半導体集積回路において、前記第1又は第2のMOS
トランジスタのうち何れか一方のゲート端子の電位をソ
ース端子の電位と等しくしたときの該MOSトランジス
タのソース端子とドレイン端子間に流れる電流特性を第
1の電流特性とし、他方のMOSトランジスタのゲート
端子の電位をドレイン端子の電位と等しくしたときの該
MOSトランジスタのドレイン端子とソース端子間に流
れる電流特性を第2の電流特性とし、前記第1のMOS
トランジスタのドレイン端子からソース端子への電位と
前記第2のMOSトランジスタのソース端子からドレイ
ン端子への電位が等しい場合の前記第1の電流特性上の
電流値及び前記第2の電流特性上の電流値を各々第1の
電流値及び第2の電流値として、前記半導体集積回路の
非動作時での電源端子に設定される第2の電位は、この
非動作時での前記第1の電流値と前記第2の電流値との
大小関係が、半導体集積回路の動作状態での第1の電流
値と第2の電流値との大小関係と同一又は逆転するよう
に設定されることを特徴としている。
【0031】請求項7記載の発明は、前記請求項4記載
の半導体集積回路において、前記第1又は第2のMOS
トランジスタのうち何れか一方のソース端子からゲート
端子への電位をしきい値電位と等しくしたときの該MO
Sトランジスタのソース端子とドレイン端子間に流れる
電流特性を第1の電流特性とし、他方のMOSトランジ
スタのゲート端子の電位をドレイン端子の電位と等しく
したときの該MOSトランジスタのドレイン端子とソー
ス端子間に流れる電流特性を第2の電流特性とし、前記
第1のMOSトランジスタのドレイン端子からソース端
子への電位と前記第2のMOSトランジスタのソース端
子からドレイン端子への電位が等しい場合の前記第1の
電流特性上の電流値及び前記第2の電流特性上の電流値
を各々第1の電流値及び第2の電流値として、前記半導
体集積回路の非動作時での電源端子に設定される第2の
電位は、この非動作時での前記第1の電流値と前記第2
の電流値との大小関係が、半導体集積回路の動作状態で
の第1の電流値と第2の電流値との大小関係と同一又は
逆転するように設定されることを特徴とする。
【0032】請求項8記載の発明は、前記請求項4記載
の半導体集積回路において、前記電源端子と出力端子と
の間に配置されたMOSトランジスタはPMOSトラン
ジスタであり、前記接地端子と出力端子との間に配置さ
れたMOSトランジスタはNMOSトランジスタである
ことを特徴とする。
【0033】請求項9記載の発明の半導体集積回路は、
電源端子、接地端子及び出力端子を備え、トランジスタ
を構成素子に含む半導体集積回路であって、前記電源端
子から出力端子を経て該出力端子に接続された負荷に供
給される供給電流、又は前記負荷から出力端子を経て前
記接地端子に流れる受給電流を制御する制御端子を持つ
電流調整手段を有し、前記半導体集積回路の動作状態で
は、前記電源端子の電位は第1の電源電位に設定され、
前記半導体集積回路の非動作状態では、前記電源端子の
電位は前記第1の電源電位よりも低い第2の電源電位に
設定されると共に、前記電流調整手段は、前記電源端子
の第2の電源電位への設定に応じて、前記供給電流及び
受給電流の少なくとも一方を調整するように、前記制御
端子の電位が所定電位に設定されることを特徴とする。
【0034】請求項10記載の発明は、前記請求項9記
載の半導体集積回路において、前記電流調整手段の制御
端子は、半導体集積回路の非動作時での出力端子と負荷
との間に流れる電流の方向が、半導体集積回路の動作時
での出力端子と負荷との間に流れる電流の方向と一致す
るように、所定の電位に設定されることを特徴とする。
【0035】請求項11記載の発明の半導体集積回路
は、ソース端子が電源に接続されたPMOSトランジス
タと、ソース端子が接地され、ドレイン端子が前記PM
OSトランジスタのドレイン端子に接続されて出力端子
とされ、ゲート端子が前記PMOSトランジスタのゲー
ト端子に接続されたNMOSトランジスタとを備えた半
導体集積回路であって、前記電源の電位は、前記半導体
集積回路の動作状態では第1の電位に設定され、前記半
導体集積回路の非動作状態では前記第1の電位よりも低
い第2の電位に設定され、前記PMOSトランジスタ及
びNMOSトランジスタの少なくとも一方のウエル端子
は、前記半導体集積回路の非動作状態では、前記電源の
第2の電位への設定に応じて、該MOSトランジスタの
ドレイン端子とソース端子間のコンダクタンスを調整す
るように、所定電位に設定されることを特徴とする。
【0036】請求項12記載の発明は、前記請求項11
記載の半導体集積回路において、前記PMOSトランジ
スタのソース端子とドレイン端子間のコンダクタンス
と、前記NMOSトランジスタのドレイン端子とソース
端子間のコンダクタンスとの比をコンダクタンス比と
し、前記出力端子からの出力信号の高レベルと低レベル
とを定める基準となる電位を境界電位とし、この境界電
位での前記コンダクタンス比を境界比として、電源端子
の電位が第1の電源電位となる半導体集積回路の動作状
態において前記コンダクタンス比が前記境界比を境界線
とする一方の領域にある場合に、半導体集積回路の非動
作状態での電源端子に設定される第2の電源電位は、前
記コンダクタンス比が前記境界比を境界線とする他方の
領域に移行することになる電位であり、前記PMOSト
ランジスタ及びNMOSトランジスタの少なくとも一方
のウエル端子は、前記半導体集積回路の非動作状態にお
いて、前記コンダクタンス比が前記他方の領域に移行せ
ずに一方の領域に留まるような所定の電位に設定される
ことを特徴とする。
【0037】請求項13記載の発明は、前記請求項11
記載の半導体集積回路において、半導体集積回路の非動
作時に前記電源端子に設定される第2の電位は、前記出
力端子とこの出力端子に接続された負荷との間に流れる
電流がない、又は半導体集積回路の動作状態での前記出
力端子と負荷間に流れる電流の方向とは逆方向となるよ
うな電位であり、前記ウエル端子に設定される所定の電
位は、半導体集積回路の非動作状態において前記出力端
子と前記負荷間に流れる電流がなくならない、又は半導
体集積回路の動作時での前記出力端子と前記負荷間に流
れる電流の方向とは逆方向とならないような電位である
ことを特徴とする。
【0038】請求項14記載の発明の半導体集積回路
は、ソース端子が電源に接続された第1のPMOSトラ
ンジスタと、ソース端子が接地され、ドレイン端子が前
記第1のPMOSトランジスタのドレイン端子に接続さ
れて第1の出力端子とされ、ゲート端子が前記第1のP
MOSトランジスタのゲート端子に接続されて第1の入
力端子とされた第1のNMOSトランジスタと、ソース
端子が前記電源に接続された第2のPMOSトランジス
タと、ソース端子が接地され、ドレイン端子が前記第2
のPMOSトランジスタのドレイン端子に接続されて第
2の出力端子とされ、ゲート端子が前記第2のPMOS
トランジスタのゲート端子に接続されて第2の入力端子
とされた第1のNMOSトランジスタとを備え、前記第
1の出力端子は前記第2の入力端子に接続され、前記第
2の出力端子は前記第1の入力端子に接続された半導体
集積回路であって、前記電源の電位は、前記半導体集積
回路の動作状態では第1の電位に設定され、前記半導体
集積回路の非動作状態では前記第1の電位よりも低い第
2の電位に設定され、前記第1及び第2のPMOSトラ
ンジスタ並びに前記第1及び第2のNMOSトランジス
タの少なくとも一方のウエル端子は、前記半導体集積回
路の非動作状態では、前記電源の第2の電位への設定に
応じて、該MOSトランジスタのドレイン端子とソース
端子間のコンダクタンスを調整するように、所定電位に
設定されることを特徴とする。
【0039】請求項15記載の発明は、前記請求項14
記載の半導体集積回路において、半導体集積回路の非動
作時に前記第1及び第2のPMOSトランジスタのウエ
ル端子に設定される所定電位は前記第2の電位よりも高
く、半導体集積回路の非動作時に前記第1及び第2のN
MOSトランジスタのウエル端子に設定される所定電位
は接地電位よりも高いことを特徴とする。
【0040】請求項16記載の発明は、前記請求項14
記載の半導体集積回路において、前記第1のPMOSト
ランジスタのソース端子とドレイン端子間のコンダクタ
ンスと前記第1のNMOSトランジスタのドレイン端子
とソース端子間のコンダクタンスの比、又は前記第2の
PMOSトランジスタのソース端子とドレイン端子間の
コンダクタンスと前記第2のNMOSトランジスタのド
レイン端子とソース端子間のコンダクタンスの比をコン
ダクタンス比とし、前記第1及び第2の出力端子からの
出力信号の高レベルと低レベルとを定める基準となる電
位を境界電位とし、この境界電位での前記コンダクタン
ス比を境界比として、前記電源の電位が第1の電源電位
となる半導体集積回路の動作状態において前記コンダク
タンス比が前記境界比を境界線とする一方の領域にある
場合に、半導体集積回路の非動作状態で前記電源に設定
される第2の電源電位は、前記コンダクタンス比が前記
境界比を境界線とする他方の領域に移行することになる
電位であり、前記ウエル端子に設定される所定電位は、
前記半導体集積回路の非動作状態において、前記コンダ
クタンス比が前記他方の領域に移行せずに前記一方の領
域に留まるような電位に設定されることを特徴とする。
【0041】請求項17記載の発明は、前記請求項14
記載の半導体集積回路において、前記半導体集積回路の
非動作時に設定される第2の電位は、前記第1及び第2
のPMOSトランジスタ並びに前記第1及び第2のNM
OSトランジスタのうち少なくとも一つのMOSトラン
ジスタのしきい値電位の絶対値よりも小さいことを特徴
とする。
【0042】請求項18記載の発明は、前記請求項14
記載の半導体集積回路において、前記第1のPMOSト
ランジスタ及び第1のNMOSトランジスタのうち何れ
か一方のソース端子からゲート端子への電位をしきい値
電位とした場合の該MOSトランジスタのソース端子か
らドレイン端子へのコンダクタンスを第1のコンダクタ
ンスとし、残る他方のMOSトランジスタのゲート端子
の電位とドレイン端子の電位とを等しくした場合の該M
OSトランジスタのドレイン端子からソース端子へのコ
ンダクタンスを第2のコンダクタンスとして、前記半導
体集積回路の非動作時に設定される第2の電位は、前記
第1のコンダクタンスと第2のコンダクタンスとに与え
られた電位が等しい場合に、この両コンダクタンスの大
小関係が、半導体集積回路の動作の状態における両コン
ダクタンスの大小関係と同一又は逆転することになる電
位であることを特徴とする。
【0043】請求項19記載の発明は、前記請求項18
記載の半導体集積回路において、前記第1のコンダクタ
ンスは、前記第1のPMOSトランジスタ及び第2のN
MOSトランジスタのうち何れか一方のソース端子から
ゲート端子への電位をしきい値電位とした場合に代え
て、該一方のMOSトランジスタのソース端子の電位と
ゲート端子の電位とが等しい場合の該MOSトランジス
タのソース端子からドレイン端子へのコンダクタンスで
あることを特徴とする。
【0044】請求項20記載の発明は、前記請求項14
記載の半導体集積回路において、半導体集積回路の非動
作状態において電源に設定される前記第2の電位は、こ
の非動作状態において前記第1の出力端子と第2の入力
端子との間に流れる電流がなくなる、又はこの非動作状
態において流れる前記電流の方向が半導体集積回路の動
作状態において流れる電流の方向とは逆転することにな
る電位であり、前記MOSトランジスタのウエル端子に
設定される電位は、半導体集積回路の非動作状態におい
て前記第1の出力端子と第2の入力端子との間に流れる
電流がなくならず、又はこの非動作状態において流れる
前記電流の方向が半導体集積回路の動作状態において流
れる電流の方向とは逆転しないようにする電位であるこ
とを特徴とする。
【0045】請求項21記載の発明は、前記請求項14
記載の半導体集積回路において、前記第1の入力端子と
被記録信号が設定される第1の信号線との間に配置され
る第1のスイッチ手段と、前記第2の入力端子と前記被
記録信号の反転信号が設定される第2の信号線との間に
配置される第2のスイッチ手段とを備え、スタティック
・ランダム・アクセス・メモリを構成することを特徴とす
る。
【0046】請求項22記載の発明は、前記請求項4記
載の半導体集積回路において、前記制御端子は、前記第
1又は第2のMOSトランジスタのウエル端子であるこ
とに代えて、前記第1又は第2のMOSトランジスタの
ゲート端子であることを特徴とする。
【0047】請求項23記載の発明の半導体集積回路
は、第1の信号処理手段と、前記第1の信号処理手段と
は入力信号及び出力信号の各電位の高低が反転している
第2の信号処理手段とを備え、前記第1の信号処理手段
の入力端子には該第1の信号処理手段の出力信号が前記
第2の信号処理手段を経て入力されている半導体集積回
路において、前記第1及び第2の信号処理手段は、各
々、電源端子、接地端子及び出力端子を備え、トランジ
スタを構成素子に含むと共に、前記電源端子と出力端子
との間及び前記接地端子と出力端子との間の少なくとも
一方のコンダクタンスを制御する制御端子を持つコンダ
クタンス調整手段を有し、前記半導体集積回路の動作状
態では、前記電源端子の電位は第1の電源電位に設定さ
れ、前記半導体集積回路の非動作状態では、前記電源端
子の電位は前記第1の電源電位よりも低い第2の電源電
位に設定されると共に、前記コンダクタンス調整手段
は、前記電源端子の第2の電源電位への設定に応じて、
前記電源端子と出力端子との間及び前記接地端子と出力
端子との間の少なくとも一方のコンダクタンスを調整す
るように、前記制御端子の電位が所定電位に設定される
ことを特徴とする。
【0048】請求項24記載の発明は、前記請求項23
記載の半導体集積回路において、前記第2の電源電位
は、前記第1の電源電位の1/4以下の電位であること
を特徴としている。
【0049】請求項25記載の発明は、前記請求項23
記載の半導体集積回路において、前記第2の電源電位
は、前記半導体集積回路に備えるトランジスタの少なく
とも1個のしきい値電位以下であることを特徴とする。
【0050】請求項26記載の発明は、前記請求項23
記載の半導体集積回路において、前記コンダクタンス調
整手段は、前記電源端子と出力端子との間に配置された
第1のMOSトランジスタ又は前記接地端子と出力端子
との間に配置された第2のMOSトランジスタであっ
て、そのソース端子とドレイン端子間のコンダクタンス
を調整するものであり、前記制御端子は前記第1又は第
2のMOSトランジスタのウエル端子であることを特徴
とする。
【0051】請求項27記載の発明は、前記請求項23
記載の半導体集積回路において、前記電源端子と出力端
子間のコンダクタンスと、前記接地端子と出力端子間の
コンダクタンスとの比をコンダクタンス比とし、前記出
力端子からの出力信号の高レベルと低レベルとを定める
基準となる電位を境界電位とし、この境界電位での前記
コンダクタンス比を境界比として、電源端子の電位が第
1の電源電位となる半導体集積回路の動作状態において
前記コンダクタンス比が前記境界比を境界線とする一方
の領域にある場合に、半導体集積回路の非動作状態での
電源端子に設定される第2の電源電位は、前記コンダク
タンス比が前記境界比を境界線とする他方の領域に移行
することになる電位であり、前記コンダクタンス調整手
段は、前記半導体集積回路の非動作状態において、前記
コンダクタンス比が前記他方の領域に移行せずに一方の
領域に留まるように、前記制御端子の電位を変更するこ
とを特徴とする。
【0052】請求項28記載の発明は、前記請求項26
記載の半導体集積回路において、前記第1又は第2のM
OSトランジスタのうち何れか一方のゲート端子の電位
をソース端子の電位と等しくしたときの該MOSトラン
ジスタのソース端子とドレイン端子間に流れる電流特性
を第1の電流特性とし、他方のMOSトランジスタのゲ
ート端子の電位をドレイン端子の電位と等しくしたとき
の該MOSトランジスタのドレイン端子とソース端子間
に流れる電流特性を第2の電流特性とし、前記第1のM
OSトランジスタのドレイン端子からソース端子への電
位と前記第2のMOSトランジスタのソース端子からド
レイン端子への電位が等しい場合の前記第1の電流特性
上の電流値及び前記第2の電流特性上の電流値を各々第
1の電流値及び第2の電流値として、前記半導体集積回
路の非動作時での電源端子に設定される第2の電位は、
この非動作時での前記第1の電流値と前記第2の電流値
との大小関係が、半導体集積回路の動作状態での第1の
電流値と第2の電流値との大小関係と同一又は逆転する
ように設定されることを特徴とする。
【0053】請求項29記載の発明は、前記請求項26
記載の半導体集積回路において、前記第1又は第2のM
OSトランジスタのうち何れか一方のソース端子からゲ
ート端子への電位をしきい値電位と等しくしたときの該
MOSトランジスタのソース端子とドレイン端子間に流
れる電流特性を第1の電流特性とし、他方のMOSトラ
ンジスタのゲート端子の電位をドレイン端子の電位と等
しくしたときの該MOSトランジスタのドレイン端子と
ソース端子間に流れる電流特性を第2の電流特性とし、
前記第1のMOSトランジスタのドレイン端子からソー
ス端子への電位と前記第2のMOSトランジスタのソー
ス端子からドレイン端子への電位が等しい場合の前記第
1の電流特性上の電流値及び前記第2の電流特性上の電
流値を各々第1の電流値及び第2の電流値として、前記
半導体集積回路の非動作時での電源端子に設定される第
2の電位は、この非動作時での前記第1の電流値と前記
第2の電流値との大小関係が、半導体集積回路の動作状
態での第1の電流値と第2の電流値との大小関係と同一
又は逆転するように設定されることを特徴とする。
【0054】請求項30記載の発明は、前記請求項26
記載の半導体集積回路において、前記電源端子と出力端
子との間に配置されたMOSトランジスタはPMOSト
ランジスタであり、前記接地端子と出力端子との間に配
置されたMOSトランジスタはNMOSトランジスタで
あることを特徴とする。
【0055】請求項31記載の発明の半導体集積回路
は、第1の信号処理手段と、前記第1の信号処理手段と
は入力信号及び出力信号の各電位の高低が反転している
第2の信号処理手段とを備え、前記第1の信号処理手段
の入力端子には該第1の信号処理手段の出力信号が前記
第2の信号処理手段を経て入力されている半導体集積回
路において、前記第1及び第2の信号処理手段は、各
々、電源端子、接地端子及び出力端子を備え、トランジ
スタを構成素子に含むと共に、前記電源端子から出力端
子を経て該出力端子に接続された負荷に供給される供給
電流、又は前記負荷から出力端子を経て前記接地端子に
流れる受給電流を制御する制御端子を持つ電流調整手段
を有し、前記半導体集積回路の動作状態では、前記電源
端子の電位は第1の電源電位に設定され、前記半導体集
積回路の非動作状態では、前記電源端子の電位は前記第
1の電源電位よりも低い第2の電源電位に設定されると
共に、前記電流調整手段は、前記電源端子の第2の電源
電位への設定に応じて、前記供給電流及び受給電流の少
なくとも一方を調整するように、前記制御端子の電位が
所定電位に設定されることを特徴とする。
【0056】請求項32記載の発明は、前記請求項31
記載の半導体集積回路において、前記電流調整手段の制
御端子は、半導体集積回路の非動作時での出力端子と負
荷との間に流れる電流の方向が、半導体集積回路の動作
時での出力端子と負荷との間に流れる電流の方向と一致
するように、所定の電位に設定されることを特徴とす
る。
【0057】請求項33記載の発明の半導体集積回路
は、第1の信号処理手段と、前記第1の信号処理手段の
出力信号が入力端子に入力される第2の信号処理手段と
を備えた半導体集積回路において、前記第2の信号処理
手段は、制御端子の電位により出力端子からの出力信号
の高レベルと低レベルとの境界電位を変更できる境界電
位変更手段を有し、前記第1及び第2の信号処理手段
は、各々、電源端子及び接地端子を備えると共に、前記
電源端子は、前記半導体集積回路の動作状態では第1の
電源電位に設定され、前記半導体集積回路の非動作状態
では前記第1の電源電位よりも低い第2の電源電位に設
定され、前記境界電位変更手段は、前記第1の信号処理
手段の出力電位が半導体集積回路の動作状態において前
記第2の信号処理手段の境界電位を境界線とする一方の
領域にある場合に、半導体集積回路の非動作時におい
て、前記第1の信号処理手段の出力電位が他方の領域に
移行するのを防止して前記一方の領域に留めるように、
前記制御端子の電位が設定されることを特徴とする。
【0058】請求項34記載の発明は、前記請求項33
記載の半導体集積回路において、制御端子の電位により
前記境界電位を変更する前記境界電位変更手段に代え
て、電源端子の電位により前記境界電位を変更する前記
境界電位変更手段を備えたことを特徴とする。
【0059】請求項35記載の発明は、前記請求項33
記載の半導体集積回路において、制御端子の電位により
前記境界電位を変更する前記境界電位変更手段に代え
て、接地端子の電位により前記境界電位を変更する前記
境界電位変更手段を備えたことを特徴とする。
【0060】以上により、本発明の半導体集積回路で
は、インバータ回路に限らず、SRAM、F/F回路、
NAND回路、NOR回路などのスタティック回路や、
ダイナミック回路において、これ等回路の非動作時には
電源電位を極めて低く、望ましくはトランジスタのしき
い値電圧以下に設定して、低消費電力化を図ることがで
きると共に、NMOSトランジスタ及びPMOSトラン
ジスタのウエル端子の少なくとも一方の電位などを所定
電位に設定することにより、回路の動作時に保持してい
たデータを非動作時にもその保持を維持することが可能
である。
【0061】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の半導
体集積回路を図面に基づいて説明する。
【0062】(第1の実施の形態)図9及び図10は本
発明の第1の実施の形態を示す。図9(a)〜(d)は、イ
ンバータ回路に対する構成例である。同図(a)はPMO
S100とNMOS101とが直列接続されて構成され
たインバータ回路であって、PMOS100とNMOS
101との接続点は出力端子102となっている。
【0063】前記インバータ回路において、PMOS
(第1のMOSトランジスタ)100のソース端子は電
源発生器(コンダクタンス調整手段及び電流調整手段)
17の端子(電源端子)18に接続されており、制御端子
としてのウエル端子は端子19に接続されている。イン
バータ回路の動作状態においては、端子18、19は共
に第1の電源電位Vdd1に設定される。非動作状態で
は、端子18の電源電位は第2の電源電位Vdd2(<<
Vdd1)に下げられる。このとき、インバータ回路の
入力信号が第2の電源電位Vdd2(Hレベル)であっ
たとすると、出力信号は動作状態における接地電位(L
レベル)を保持する必要がある。保持を行うためには、
PMOSのコンダクタンスGpとNMOSのコンダクタ
ンスGnは、前記表1から、 Gp<Gn (数16) である必要がある。そのために、図5(b)の議論に従
って、PMOS100のウエル端子に接続された端子1
9を第2の電源電位Vdd2よりも高い電位Vdd2+
Δ1に設定することにより、式16の条件を実現する。
また、この条件の実現により、動作状態で出力端子10
2から接地に向かって流れていた電流が非動作状態でも
保持される。
【0064】図9(c)において、PMOSのウエル端子
はソース端子に接続されて、電源発生器17の端子18
に接続されている。NMOS(第2のMOSトランジス
タ)101のウエル端子は端子20に接続されている。
動作状態において、端子18は第1の電源電位Vdd1
に設定され、端子20は接地電位に設定されている。非
動作状態において、端子18は第2の電源電位Vdd2
(<<Vdd1)に設定される。このとき、インバータ回路
の入力信号が第2の電源電位Vdd2(Hレベル)であ
ったとすると、出力信号は動作状態における接地電位
(Lレベル)を保持する必要がある。保持を行うために
は、PMOSのコンダクタンスGpとNMOSのコンダ
クタンスGnは、式16の条件に適合する必要がある。
そのために、端子20を接地電位よりも高い電位Vdd
2+Δ2に設定することにより同条件に適合させる。
【0065】端子18と端子19、端子18と端子20
の各電位の設定はインバータ回路が電源電位、温度、ト
ランジスタのばらつきなどの諸条件につして、図5
(b)の交点αが最も大きい電位Vdsになる場合に対
して、移動後の交点βが第2の電源電位Vdd2よりも
小さい電位になるようにすれば、諸条件の全領域におい
て出力信号は保持される。その他に、出力信号の電位、
電流を検知して設定電位、電源電位を調整することによ
り、諸条件に対して適応する方法もあるのは明らかであ
る。
【0066】これまでの議論では理想的な状況にできる
だけ限定し、PMOSとNMOSのコンダクタンスG
p、Gnの大小関係が変わってしまうことが出力信号を
失うことと等価であるとした。このことを踏まえると、
図4(b)の交点αを境にしてインバータ回路が保持し
た出力信号が失われるということは、交点αにおいて2
つのコンダクタンスGp、Gnが等しくなることを意味
する。一方、実際には、PMOSとNMOSのトランジ
スタ構造及び製造工程が異なることから、双方の電流特
性の傾き(微分値、コンダクタンス)が交点αにおいて
幾分か異なると考えられる。その結果、実際のトランジ
スタにおいては、出力信号が失われるのは交点αから少
し違った電位Vdsとなる場合もある。しかしながら、
この違いはトランジスタの個別の違いである。ここで
は、説明を簡単にするために、一般化して、交点αで出
力信号が失われるとしている。この様に、実際の設計で
は交点αよりも高い電位であっても出力信号を失うこと
があることから、余裕を持たせるために、交点αよりも
高い第2の電源電位Vdd2でも交点βに移動させる必
要がある。
【0067】余裕を持たせる意味においては、次のよう
な状況も考えられる。図10に示すように、非動作状態
における第2の電源電位Vdd2が交点αよりも高い電
圧に対しては、電源電位がノイズなどによって変動した
場合においても出力信号が保持されることを考慮すれ
ば、移動後の交点βは第2の電源電位Vdd2から適度
の余裕度Mをもって低い電位に設定することが必要であ
る。仮に、余裕度を設けなければ、ノイズによって第2
の電源電位Vdd2から低い電源電位に一時的であって
も変化したときに、交点αよりも低い電源電位になって
しまうからである。余裕度を考えた場合、第2の電源電
位Vdd2が交点αの電位よりも大きい場合であって
も、交点βと第2の電源電位Vdd2との間に適度な差
があることが、適度な余裕度(適度なコンダクタンスG
pとGnとの差)を設定することになる。例えば、図1
0のように、電流特性PoffとNonとが交わる場合
には、OFFであるPMOSのしきい値の絶対値Vt以
下の場合に、交点αをより小さい電位に移動させること
によって適度な余裕度M1を設定するのが望ましいので
ある。
【0068】その他、Poff曲線はPMOSのゲート
端子が電源電位に設定されている状態の特性を示してい
るが、ゲート端子にそのPMOSのしきい値に対応する
電圧を与える。図10に示すように、ソース端子を基点
にしゲート端子の電位をしきい値電圧Vt分を低くした
場合のPVt曲線とNon曲線との交点εが示す電位V
dsよりも小さい電位に第2の電源電位Vdd2を設定
する場合にも、余裕度M2を設定するために、交点αを
より小さい電位に移動させることが望ましい。第2の電
源電位Vdd2がPMOSかNMOSのしきい値電位V
tの絶対値よりも小さい場合、第2の電源電位Vdd2
が第1の電源電位Vdd1の1/4以下の場合(この場
合の余裕度はM3である)のように、電源電位Vdd1
の動作状態におけるPMOSとNMOSとのコンダクタ
ンスと比較して極めて小さい状態に対して、交点αをよ
り低い電位に移動させて余裕度を設けることが必要であ
る。
【0069】更に、理想的な状況から離れて、実際的な
状況ではPMOSとNMOSのコンダクタンスGpとG
nの大小関係が換わってしまうことが出力信号を失うこ
とと等価ではない場合もある。コンダクタンスGpとG
nとが等しいときとは、インバータ回路の出力信号が第
2の電源電位Vdd2の半分の電位1/2 Vdd2で
ある。従って、インバータ回路の出力信号を受ける後段
回路において、後段回路がHレベルと判断する電位、又
は、Lレベルと判断する電位の境界の電位Vboを考慮
するとき、電位Vbo=1/2 Vdd2であるとき、
インバータ回路の出力信号は失われる。より具体的に説
明すると、式1から簡単な計算を経て、 Vout2=Rn/(Rp+Rn)Vdd2 =1/(1+Gn/Gp)Vdd2 (数17) を得る。ここでVout2は第2の電源電位Vdd2に
おけるインバータ回路の出力端子の電位である。動作状
態でHレベルであったならば、 Vout2>Vbo(H) (数18) であれば、信号が保持され、それ以外では失われること
になる。動作状態でLレベルであったならば、 Vout2<Vbo(L) (数19) であれば信号が保持され、それ以外では失われることに
なる。式18及び式19では、Vbo(H)はHレベルで
あるか否かの境界電位、Vbo(L)はLレベルであるか否
かの境界電位として取り扱った。式17から判るよう
に、Gp=GnのときVout2=1/2 Vdd2で
ある。式17〜19によって、信号が保持される条件は
GpとGnの比によって決定付けられていて、出力信号
を失うときの境界の条件式は式17から、 Vbo=1/(1+Gn/Gp)Vdd2 (数20) であり、Gn/Gpについて計算すれば、 Gn/Gp=Vdd2/Vbo-1 (数21) を得る。ここでの議論は一般的な回路の解釈によって、
図8の出力端子から出力される電流についても同様であ
り、後段回路の電位Vboによって式13の理想化され
た条件における電流の境界値を0にするという考えから
離れて、所定の値を境にする条件式になる。
【0070】更に、式21に関して考察を進めるとき、
条件式21は電位Vboに関係することを利用して、後
段回路の電位Vboを移行させることにより、前段であ
るインバータ回路の出力信号を保持するという方法もあ
る。例えば、後段回路がインバータ回路であれば、PM
OSのウエル端子をより高くすれば電位Vboはより低
くなるし、NMOSのウエル端子をより高くしても電位
Vboは低くなる。双方のMOSのウエル端子に対して
逆の電位設定では、電位Vboは高くなることは一般的
な回路の解釈によって理解することができる。但し、M
OSでは電位Vbo近くの入出力信号の電圧利得が1よ
り大きい場合が多く、ウエル端子の電位設定によって、
電位VboはGn/Gp比ほどには変化しないのが一般
的ではある。
【0071】加えて、非動作状態と同じようにして、第
1の電源電位Vdd1から第2の電源電位Vdd2に下
がる途中におけるMOSの電流特性が大きく歪んでいる
場合や、電源にあるノイズによって出力信号が保持でき
なくなる場合には、図9(a)〜(d)にあるように電
源電位の遷移途中でもウエル端子の電位を高く設定する
ことでデータの保持を可能にすることができる。
【0072】(第2の実施の形態)次に、本発明の第2
の実施の形態を説明する。本実施の形態は本発明をSR
AMに適用したものである。SRAMに本発明を適用す
るのはインバータ回路よりも難しいように思われるが、
実際には図7の特性によりインバータ回路と同様とな
る。
【0073】図11は、現在、最も広く利用されている
SRAMの構成図である。インバータ回路(第1の信号
処理回路)17aは、PMOS(第1のPMOSトラン
ジスタ)100aと、NMOS(第1のNMOSトラン
ジスタ)101aとが直列接続されて構成され、そのド
レイン端子同士の接続点は出力端子(第1の出力端子)
102aであり、そのゲート端子同士の接続点は入力端
子(第1の入力端子)103aである。また、インバー
タ回路(第2の信号処理回路)18aも同様に、PMO
S(第2のPMOSトランジスタ)100bと、NMO
S(第2のNMOSトランジスタ)101bとが直列接
続されて構成され、そのドレイン端子同士の接続点は出
力端子(第2の出力端子)102bであり、そのゲート
端子同士の接続点は入力端子(第2の入力端子)103
bである。前記インバータ回路17aの出力端子102
aはインバータ回路18aの入力端子103bに接続さ
れ、インバータ回路18aの出力端子102bはインバ
ータ回路17aの入力端子103aに接続される。
【0074】前記インバータ回路17aの入力端子10
3aとビット線(第1の信号線)22aとの間にはスイ
ッチ・トランジスタ(第1のスイッチ手段)21aが接
続され、インバータ回路18aの入力端子103bとビ
ット線(第2の信号線)22bとの間にはスイッチ・ト
ランジスタ(第2のスイッチ手段)21bが接続され
る。前記ビット線22a、22bには相補の信号が設定
され、スイッチ・トランジスタ21a、21bがONす
ることにより、インバータ回路17a、18aに相補の
信号が記録される。
【0075】ここで、SRAMが信号を受け取る準備が
ある状態を動作状態とし、信号を受け取ることはできな
いが信号は保持している状態を非動作状態とする。非動
作状態において、スイッチ・トランジスタ21a、21
bは、図11に示すようにOFFとなり、ビット線22
a、22bは接地電位8に設定されているものとする。
インバータ回路17aの出力端子はLレベルをインバー
タ回路18aの出力端子にはHレベルが保持されてお
り、PMOSとNMOSの特性は図7である場合につい
て考える。図7にある電流特性によって、インバータ回
路18aはPMOSがON、NMOSがOFFであると
きの特性曲線Pon、Noffは交差(原点を除く)し
ないので、電源電位7が低い第2の電源電位Vdd2に
設定されても出力信号は保持される。一方、インバータ
回路17aは図5(a)及び(b)の議論から電流特性
Poff、Nonの交点αが低い電位に移動するよう
に、PMOS、NMOSのコンダクタンスを調整するこ
とにより、電源電位7が低い第2の電源電位Vdd2に
設定されても出力信号が保持される。以上はこれまでの
議論の通りである。
【0076】図11は、PMOSのウエル端子の電位を
設定することにより、図5(b)と同様に交点αを低い
電位に移動させる場合の構成を示している。インバータ
回路18aのPMOSのウエル端子にもインバータ回路
17aのPMOSのウエル端子への電位設定を行う理由
は、保持する信号が図11の場合の反転状態である場
合、すなわち、インバータ回路17aの出力端子がHレ
ベルであり、インバータ回路18aの出力端子がLレベ
ルである場合であっても、信号を保持することができる
ようにするためである。これまで、インバータ回路のP
MOSのウエル端子の電位を設定する場合について説明
したが、NMOSのウエル端子を電位設定するか、両方
を設定する方法があることは図6の議論より明らかであ
る。
【0077】図12は、図11のSRAMとは異なり、
インバータ回路17a、18aをインバータ回路17
b、18bに換えたSRAMである。インバータ回路1
7b、18bにおいて、ソース端子が接地電位に接続さ
れているNMOS(エンハンスメント型NMOS)のド
レイン端子側に、ゲート端子とドレイン端子が接続され
たデプレッション型NMOSを設けることによってイン
バータ回路になることは一般的に知られている。これ
は、E/D型インバータ回路又はエンハンスメント/デ
プレッション型インバータ回路と呼ばれている。図12
では、デプレッション型NMOSはドレイン端子とソー
ス端子間を太線として、エンハンスメント型NMOSと
は区別している。このようなインバータ回路17b、1
8bの場合においても、非動作時の低い第2の電源電位
Vdd2においてデプレッション型NMOSのウエル端
子の電位を動作時の電源電位Vdd1の時よりも低い電
位に設定することによって出力信号は保持できる。
【0078】これまで説明したように、出力信号を保持
するために、動作時のコンダクタンスGp、Gnの大小
関係が非動作時において等しくなったり、逆転したりす
ることがないように、PMOS及びNMOSのウエル端
子の少なくとも一方を所定の電位に設定する考えはここ
でも同じであるが、異なる構成のインバータ回路17
b、18bであっても、同様に出力信号が保持できる様
子を簡単に説明することとする。
【0079】図13は、動作時の電源電圧Vdd1にお
けるインバータ回路17b又はインバータ回路18bの
動作状態である。以下、インバータ回路17bとインバ
ータ回路18bとは同じであるので、インバータ回路1
7bに対して記載する。横軸Voは出力端子の電位であ
り、縦軸Idはドレイン端子からソース端子への電流で
ある。曲線N1(VH)はインバータ回路17bのNMO
Sのゲート端子にHレベルが設定されたときのソース端
子からドレイン端子への電位(つまり、出力端子の電位
Vo)に対するドレイン端子からソース端子への電流I
dの特性を示す。曲線NDon1は、デプレッション型
NMOSの接地電位からソース端子までの電位(つま
り、出力端子の電位Vo)に対するドレイン端子からソ
ース端子への電流Idの特性を示す。
【0080】入力信号がHレベルのとき、表1に示した
ように、最終状態は双方のNMOSのドレイン端子から
ソース端子への電流が等しくなる状態C1である。一
方、インバータ回路17bのNMOSのゲート端子にL
レベルが設定されたとき、曲線N1(VL)になる。デプ
レッション型NMOSは各端子の接続状態が同じで、ゲ
ート端子も電源電位Vdd1で同じであるので、電流特
性は曲線NDon1から変わらない。このとき、最終状
態は双方のNMOSのドレイン端子からソース端子への
電流が等しい状態C2である。インバータ回路17bの
出力端子の電位のHレベルとLレベルが変化する入力端
子の電位をVInv1とし、この電位VInv1に対し
て、状態C1が低い電位側に、及び状態C2が高い電位
側にあるときインバータ回路としての役割を示すことに
なる。
【0081】電源電位が非動作時の第2の電源電位Vd
d2(<<第1の電源電位Vdd1)に設定された場合の特
性を図14(a)に示す。曲線N1(VH)に対応する曲
線N2(VH)、曲線N1(VL)に対応する曲線N2(V
L)はより小さい電流を示す曲線になる。従って、ここ
でも、電源電位を低下させることでインバータ回路の消
費電流は小さくなる。加えて、曲線NDon1に対応す
る曲線NDon2もより小さい電流を示す曲線になる。
入力端子にHレベルが設定されたときの最終状態は状態
C3になる。第2の電源電位Vdd2におけるインバー
タ回路17bの出力端子の電位がHレベルとLレベルと
に変化する入力端子の電位がVInv2であるとき、こ
の電位VInv2よりも高い電位側に状態C3が存在し
ている。インバータ回路17bは、Hレベルの入力電位
に対してHレベルの電位を出力することになる。電源電
位Vdd1のときに出力端子がLレベルであったことを
考えると、第2の電源電位Vdd2ではHレベルになっ
ており、出力信号が保持できていないことになる。
【0082】一方、出力信号がHレベルの最終状態で
は、図14(a)の曲線N2(VL)と曲線NDon2の
交点C5は、電位VInv2よりも高い電位側に存在し
ているので、第2の電源電位Vdd2でも出力信号は保
持されている。そこで図14(b)に示すように、出力
信号を保持するためにデプレッション型NMOSのウエ
ル端子の電位Vbdnを電源電位がVdd1のときより
も低い電位に設定することにより、NDon2曲線をN
Don2(Vbdn)曲線に移動させることができる。こ
のとき、最終状態はC3からC4に移動し、電位VIn
v2よりも低い電位側に状態C4は存在するようになり
出力信号は保持される。これまで議論したように、ここ
でもNMOS(エンハンスメント型NMOS)のウエル
端子を接地電位よりも高い電位に設定することで、又
は、両方のNMOSのウエル端子の電位を所定の電圧に
設定することでも最終状態を電位VInv2よりも低い
電位に移動させることができる。
【0083】F/F回路が信号を保持するときの回路状
態は、図15に示すようにスイッチ23がON、スイッ
チ24がOFFであることから、信号を保持する部位は
SRAMと同様にインバータ回路17a、18aの互い
の入力端子と出力端子を接続した構成である。従って、
F/F回路の場合もSRAMと同様であるので詳細な説
明を省略する。
【0084】(第3の実施の形態)続いて、本発明の第
3の実施の形態を説明する。本実施の形態は本発明をN
AND回路に適用するものである。2入力のNAND回
路は、図16に示すようにインバータ回路とはNMOS
25、26が直列に接続されている点、又はPMOS2
7、28が並列に接続されている点において構成を異に
する。
【0085】ここまで議論したインバータ回路を含むN
AND回路や、NOR回路などの論理回路はスタティッ
ク回路である。スタティックな論理回路であれば、PM
OSとNMOSのONとOFFの切り替わりで出力信号
が決定する点は同じである。例えば、入力端子29、3
0にHレベルとHレベルが設定されたとき、出力端子3
1はLレベルとなる。NMOSは図5(b)におけるN
onの特性を示すことになるが、Nonの特性をNMO
S25とNMOS26の直列接続を一つのNMOSに置
き換えた場合に対応させ、PMOSのPoff特性はP
MOS27とPMOS28の並列接続を一つのPMOS
に置き換えた場合に対応させることにより、インバータ
回路の場合と同じになる。
【0086】図5(b)の交点αを移動させる方法もこ
れまでと同じである。図16では、PMOS27のウエ
ル端子の電位を設定している。PMOS28のウエル端
子も電位設定することでより効果的に交点αを低い電位
に移動させることが可能である。以上のことはNMOS
に対しても同様であるが、直列接続であるためにNMO
S25とNMOS26の両ウエル端子の電位設定が一方
のみの設定よりも効果的である。一方、入力端子29、
30の少なくとも一方にLレベルが設定された場合に
は、PMOS27、28を一つに置き換えたPMOSは
同義的にONであり、図7におけるPon特性とNof
f特性の関係になり信号は保持される。
【0087】このように、NAND回路で複数のコンダ
クタンス素子(NMOS25、26、又はPMOS2
7、28)を一つのコンダクタンス素子として取り扱う
という考え方は、図8における議論においても適用する
ことができる。式15において、左辺はインバータ回路
15の出力端子から流れ出す電流として考え、右辺は出
力端子に電流を流し込む電流であると考えれば、各々の
電流はPMOSとNMOSに置き換えて考えることがで
きることがわかるからである。図11にあるように、S
RAMのスイッチ・トランジスタ21a、21bのドレ
イン端子とソース端子の間の電流を考える場合において
も同様であるので説明を省略する。このように、電流の
流れる方向で分類してPMOS、NMOSに置きかえる
という考え方は他の回路にも広く適用できる。
【0088】(第4の実施の形態)更に、本発明の第4
の実施の形態を説明する。本実施の形態はコンダクタン
スの調整手段としてMOSトランジスタのウエル端子に
代えてゲート端子を使用するものである。
【0089】ここまでの実施の形態ではコンダクタンス
を調整するためにウエル端子に所定の電位を設定した。
コンダクタンスを調整するにおいて、MOSトランジス
タの特質によりゲート端子もウエル端子と類似した働き
をすることは良く知られている。ウエル端子は、回路構
成上(図6にもあるように)PMOSとNMOSに異な
る電位を設定することが可能である。一方、ゲート端子
はPMOSとNMOSで共通に接続されていて、独立に
は電位を設定することができない場合(例えば、インバ
ータ回路の場合のように)がほとんどである。しかしな
がら、出力端子の信号を保持するためにはPMOSとN
MOSのコンダクタンスの大小関係を調整することが本
質であることを考えると、PMOSとNMOSのゲート
端子が回路的に共通であったとしてもゲート端子の電位
を電源電位よりも高く設定することにより、図6と類似
の動作を得ることができることになる。
【0090】図17(a)は、インバータ回路33の出
力信号を保持するための構成を示している。一般的な論
理回路の接続状態を表すために、インバータ回路32の
出力端子はインバータ回路33の入力端子に接続してい
る。動作状態において、インバータ回路32、33の電
源電位はVdd1に設定されている。このとき、インバ
ータ回路32、33の出力端子にはHとLレベルが設定
されたとする。非動作状態において、インバータ回路3
3の電源電位は第2の電源電位Vdd2(<<第1の電源
電位Vdd1)に設定し、インバータ回路32の電源電
位はVdd3(=Vdd2+Δ3<<Vdd1)に設定す
る。これによって、インバータ回路33のPMOSのコ
ンダクタンスGpは小さくなり、NMOSのコンダクタ
ンスGnは大きくなる。このコンダクタンスの遷移は特
性的に図6の場合と同様となり、図5(b)の交点αか
ら交点δへの移動に類似する。その結果、インバータ回
路33は、図6のインバータ回路と同様に第2の電源電
位Vdd2においても出力信号を保持することができ
る。
【0091】インバータ回路33の出力端子がHレベル
の場合には、図7における議論と同様で、出力信号を保
持することが可能である。一方、インバータ回路32へ
のHレベルの入力信号の電位がVdd3よりも小さい場
合は、信号を保持するため手法を適用することができな
い。インバータ回路32の電源電位Vdd3は、信号が
保持可能な電源電位(図5(b)の交点αよりも高い電
位)である必要がある。
【0092】図7の特性に関して、PonとNoffが
交差する場合では、インバータ回路33はHレベルの出
力信号を保持することを考える必要があるが、そのため
にはインバータ回路32の接地電位をインバータ回路3
3の接地電位よりも低く設定すればよい。また、NAN
D、NOR回路に対しても、複数種類の論理回路の組合
せであっても、図16で議論したように、複数の素子を
一つのPMOS、NMOSに置換する考え方に従い、信
号を低電源電位で保持することが可能であることは明ら
かである。
【0093】(第5の実施の形態)続いて、本発明の第
5の実施の形態を説明する。本実施の形態は本発明をダ
イナミック回路に適用するものである。ダイナミック回
路についてもスタティック回路での議論と同様にして、
信号が保持できることを述べる。
【0094】図18はダイナミック型のNAND回路で
ある。端子34にLレベルを設定することにより、出力
端子35をHレベルに設定する。その後、端子34はH
レベルとなり、NMOS36、37のゲート端子に入力
信号が与えられる。ここでは、入力信号はHレベルとH
レベルであるとする。この場合、出力信号はLレベルに
なる。出力端子に電流を流し出す手段はPMOSであ
り、電流を引き込む手段は3直列接続されているNMO
Sであって、これを一つのNMOSと考えるとき、イン
バータ回路と同様の議論が成立する。従って、ダイナミ
ック回路も低電源電位において信号保持が可能である。
図18は、PMOSのウエル端子の電位Vbpを第2の
電源電位Vdd2よりも高くすることにより信号を保持
する。
【0095】(第6の実施の形態)続いて、本発明の第
6の実施の形態を説明する。これまで、インバータ回路
の出力信号を保持するために、インバータ回路自身の出
力信号を保持することを考えた。出力信号を保持するた
めに、MOSトランジスタのウエル端子の電位やゲート
端子の電位を所定の電圧に設定した。この考えの他に、
本実施の形態では、インバータ回路の出力信号を保持す
るために次段のインバータ回路のHレベルとLレベルの
境界電位Vboを調整する手法について、図19(a)
〜(c)を用いて説明する。
【0096】インバータ回路38の出力端子はインバー
タ回路39の入力端子に接続され、インバータ回路39
の出力端子はインバータ回路38の入力端子に接続され
ている構成を例にする。動作時にはインバータ回路38
はLレベルを保持し、インバータ回路39はHレベルを
保持する場合について考える。この構成は、既に説明し
た説明したSRAM、F/Fの主要構成要素である。
【0097】非動作時においてインバータ回路38の電
源電位を、インバータ回路38、39の動作状態での電
源電位Vdd1から第2の電源電位Vdd2(<Vdd
1)に低下させる。式21の議論から、インバータ回路
38の出力信号がHレベルかLレベルであるかを決定す
る境界の条件は、式21の左辺にあるPMOSのコンダ
クタンスGpとNMOSのコンダクタンスGnとの比G
n/Gpが右辺と等しいときであった。右辺は境界電位
Vboに関係していた。図19のように、境界電位Vb
oが次段のインバータ回路39によって決定する場合を
考える。第2の電源電位Vdd2におけるインバータ回
路38の比Gn/Gpが電源電位Vdd1における比G
n/Gpよりも小さくなる場合、式17からもわかるよ
うに出力電位Vout2が上昇する。ところで、上昇量
が大きくなって境界電位Vboを越えるとインバータ回
路38は出力信号が保持できなくなることに着目すると
き、インバータ回路39の境界電位Vboをより高い電
位に設定すれば出力信号を保持することができる。式2
1に対して、新たな境界電位Vbodは、 Vbod>Vbo (数23) であり、このとき式21から、 (Gn/Gp)d=Vdd2/Vbod-1<Gn/Gp =Vdd2/Vbo−1 (数24) を得る。式24から、より高い境界電位Vbodでは新
たな条件であるコンダクタンス比(Gn/Gp)dが境界
電位Vboでの比Gn/Gpよりも小さくなり、インバ
ータ回路38がLレベルを保持する上で、よりコンダク
タンス比の変化の許容範囲が大きくなる。
【0098】ここで、境界電位Vboを境界電位Vbo
dに移行させるには、インバータ回路39の電源端子
(制御端子)の電位をインバータ回路38の第2の電源
電位第2の電源電位Vdd2よりも高い電位Vdd4
(=Vss2+Δ4)に設定すればよい。この電源電位
の設定により境界電位変更手段105を構成する。
【0099】図19(c)にインバータ回路39の入力
電位に対する出力電位の関係を示した。入出力特性aは
電源電位が第2の電源電位Vdd2のときを示し、特性
bは電源電位がVdd4のときを示す。境界電位は入力
電位と出力電位が等しくなる電位であるから、特性a、
bと入力電位と出力電位が等しい直線との交点における
電位に対応する。特性aでは境界電位はVboであり、
特性bでは境界電位はVbodである。図19(c)の
入出力特性から明らかにVbod>Vboである。非動
作状態において、インバータ回路38の電源電位を第2
の電源電位Vdd2とし、インバータ回路39の電源電
位をVdd4(=Vss2+Δ4)に設定することで新
たな条件式、 (Gn/Gp)d=Vdd2/Vbod-1 (25) を式21の条件式に取って変わることによって出力信号
を保持することができる。更に、インバータ回路39の
電源電位Vdd4がインバータ回路38の電源電位Vd
d2よりも高いことから、インバータ回路39の出力電
位は上昇し、図17で説明したように、インバータ回路
38のゲート端子の電位をインバータ回路39の電源電
位がVdd2の場合よりも高く設定するので、インバー
タ回路38のコンダクタンス比(Gn/Gp)dはより大
きくなってLレベルを保持することができる。
【0100】インバータ回路38の出力電位がHレベル
であり、インバータ回路39の出力電位がLレベルであ
る場合には、図7の議論によってインバータ回路38は
電源電位Vdd2においてもHレベルの電位はLレベル
の電位よりも変化が小さいので、Hレベルの電位は少し
しか下がらない。この場合でも、式25の条件によって
決定するコンダクタンス比(Gn/Gp)dを越えないこ
とがインバータ回路38の出力信号の保持に必要であ
る。図7の特性において、交点αを構成する曲線がPo
n特性とNoff特性の場合には、インバータ回路38
はHレベルの保持について前記と同様に保持ができるよ
うに考慮する必要がある。この場合には、インバータ回
路39の電源電位をインバータ回路38の電源電位より
も低く設定することで前記と同様に信号を保持すること
ができる。
【0101】ここまで、インバータ回路38の出力電位
がLレベルで保持する場合にはインバータ回路39の電
源電位をインバータ回路38の電源電位よりも高くする
ことを説明したが、インバータ回路39の接地電位をイ
ンバータ回路38の接地電位よりも高くすることでも境
界電位Vboを高い電位に移動させることができる。同
じく、インバータ回路38の出力電位がHレベルで保持
する場合にはインバータ回路39の接地電位をインバー
タ回路38の接地電位よりも低くすることでも境界電位
Vboを低い電位に移動させることができる。
【0102】更に、図20(a)及び(b)に示したよ
うに、インバータ回路38の出力端子に接続されている
インバータ回路40の境界電位を高電位側に移動させる
ために、インバータ回路40のPMOSのウエル端子を
電源電位よりも低い電位に移動させることでも可能であ
る。他に、NMOSのウエル端子を低電位側に移動でも
可能である。インバータ回路40の境界電位を低い電位
側に移動させるために、インバータ回路40のPMOS
のウエル端子を電源電位よりも高い電位に移動させるこ
とで可能である。他に、NMOSのウエル端子を高い電
位に移動でも可能である。
【0103】ここまで、回路の出力端子から電流を流し
出す手段としてPMOSを、電流を流し込む手段をNM
OSとしたが、類似的な特性を備えたトランジスタにお
いて、又は、トランジスタの接続状態によって類似的な
特性を備えている場合には、これまでの議論が成り立つ
ものである。例えば、シリコン半導体では、インバータ
回路として図12でも説明したように、負荷側としてデ
プレッション型NMOSをPMOSの換わりに用いるE
/D型インバータ回路など、ゲート材料としてPoly
-Si(ポリ・シリコン)の他にもPoly-SiGe
(ポリ・シリコン・ゲルマニウム)としたMOSトランジ
スタなど、基板分離が可能なSOI-MOS(Sili
con On Insulator-MOS)などがあ
る。GaAs(ガリウム・ヒ素)型トランジスタでは、
MESFET(Metal-SeMiconductor
FET)、JFET(Junction FET)、HE
MT(High Electron Mobility T
ransistor)などのFET(Field-Eff
ect Transistor)は、MOS(MOSは
MOSFETとも呼ばれるように、同じFETに分類さ
れているように)の電流特性に類似している。
【0104】尚、図7のPon、Non特性とPof
f、Noff特性について、PonとNonの特性は2
次曲線に近い関数Id=Vdsn 、(但し、1<n<
2)であり、Poff、Noffの特性は、Id=1−
exp(−Vds)か、らlog(Vds)にVdsの
増加と共にして移行する関数に近いとされている。
【0105】また、これまでの議論では、PMOSが電
源電位に接続されている端子をソース端子とし、NMO
Sが接地電位に接続されている端子をソース端子とし
た。図12のデプレッション型NMOSについてはイン
バータ回路17b、18bの出力端子に接続されている
端子をソース端子としている。
【0106】更に、以上の説明では、インバータ回路や
F/F回路等、特にSRAMのインバータ回路17aに
おける出力信号の保持に関して、入力信号をHレベルと
し、出力信号をLレベルとした理由は次の通りである。
図7の議論から、同じ電圧Vdsに対するインバータ回
路18aのPon特性とNoff特性の電流差は大きい
ことから、Hレベルを出力することができる入力信号の
電位範囲は広い。このことから、インバータ回路17a
の出力信号がLレベルから少し高い電位になったとして
も、インバータ回路18aはHレベルを出力することが
できることを考慮して、インバータ回路17aの入力信
号がHレベルであるとして、議論の本質を明確にするこ
とにした。
【0107】次に、電源電圧をMOSトランジスタのし
きい値電圧以下に下げる場合の効果を説明する。図21
の曲線Aにおいて、縦軸に非動作時のCMOSトランジ
スタで構成されたインバータ回路の電源間に流れる電流
を対数で、横軸を電源電圧で示した。図21では、動作
時の電源電圧は2.5[V]である。電源電圧の1/2
[倍]では電源間の電流は1/5[倍]である。非動作時の
電流は、動作時の電流の1/10[倍]以下に低下させる
ことで非動作時に消費される電流が動作時に消費される
電流に対して削減量が有意になると考えられており、こ
のことから、非動作時の電源電圧は動作時の電源電圧の
1/4[倍]に低下させることによって消費電流の減少量
が1/10[倍]以下にすることが有効である。更に、図
21の曲線Bはゲート端子から接地端子に流れる電流を
示している。この電流はゲート・リーク電流と呼ばれ、
電源電圧を1/4[倍]程度に低下させるだけでは減少量
は大きくない。これは、電源電位がインバータ回路を構
成するトランジスタのしきい値電位よりも大きいとゲー
ト下にチャンネルが形成されているためだと考えられて
いる。ゲート・リーク電流は電源電圧がしきい値電位以
下であるときに大きく削減する。ゲート・リーク電流を
有意に削減するには電源電圧をしきい値電位以下にする
必要がある。
【0108】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
インバータ回路に限らず、SRAM、F/F回路、NA
ND回路、NOR回路などのスタティック回路や、ダイ
ナミック回路において、これ等回路の非動作時には電源
電位を極めて低く、望ましくはトランジスタのしきい値
電圧以下に設定して、低消費電力化を図ることができる
と共に、NMOSトランジスタ及びPMOSトランジス
タのウエル端子の少なくとも一方の電位などを所定電位
に設定することにより、回路の動作時に保持していたデ
ータを非動作時にもその保持を維持することが可能であ
る。特に、半導体集積回路の非動作状態において電源電
圧をMOSトランジスタのしきい値電圧以下にして信号
を保持すれば、MOSトランジスタのゲート端子下にチ
ャンネルがない状態となるので、ゲート・リーク電流を
有効に削減することができる。
【0109】また、半導体集積回路の面積を増大させる
ことなく動作状態での動作速度を大きくするためには、
MOSトランジスタのしきい値電位(絶対値)を小さく
する必要がある反面、一般的には非動作状態における消
費電流の増加を招くが、本願発明では、非動作時の消費
電流を削減することが可能であるので、同じ動作速度の
半導体集積回路に対して面積を削減することができるこ
とと同等、つまり、回路面積を削減することが可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のMTCMOSの構成を示す図である。
【図2】(a)はインバータ回路が信号を保持する様子
を説明する図、(b)は同図(a)の等価回路図であ
る。
【図3】(a)はゲート端子とドレイン端子を接続した
トランジスタの構成図、(b)はこの両端子が接続され
ていないトランジスタの構成図、(c)は同図(a)及
び(b)の双方のトランジスタの電流特性の関係を説明
する図である。
【図4】(a)はインバータ回路の構成図、(b)はこ
のインバータ回路の信号が保持されたり失われたりする
様子を説明するための図である。
【図5】(a)はインバータ回路の構成図、(b)はこ
のインバータ回路の信号を低い電源電位で保持すること
ができることを説明するための図である。
【図6】低い電源電位でインバータ回路の信号を他の方
法で保持することができることを説明するための図であ
る。
【図7】PMOSトランジスタのON時の電流特性Po
nとNMOSトランジスタのOFF時の電流特性Nof
fとの関係、及びPMOSトランジスタのOFF時の電
流特性PoffとNMOSトランジスタのON時の電流
特性Nonとの関係を示す図である。
【図8】ゲート・リーク電流、接合リーク電流を考慮し
て信号の保持動作を説明するための図である。
【図9】(a)は本発明の第1の実施の形態のインバー
タ回路の構成図、(a)は同インバータ回路の動作を説
明する図、(c)は他のインバータ回路の構成図、
(d)は同インバータ回路の動作を説明する図である。
【図10】本発明の第1の実施の形態のインバータ回路
の非動作状態における他の電源電位を説明する図であ
る。
【図11】本発明の第2の実施の形態のSRAMの構成
を示す図である。
【図12】同実施の形態のSRAMの他の構成を示す図
である。
【図13】E/D型インバータ回路の電流特性を説明す
る図である。
【図14】(a)はE/D型インバータ回路の電流特性
を説明する図、(b)はデプレッション型NMOSの電
位の設定の様子を説明する図である。
【図15】本発明を適用したフリップフロップ回路の構
成図である。
【図16】本発明の第3の実施の形態のNAND回路の
構成図である。
【図17】(a)は本発明の第4の実施の形態の2個直
列に接続したインバータ回路の構成を示す図、(b)は
同回路での動作状態と非動作状態での電源電圧の設定の
様子を説明する図である。
【図18】本発明の第5の実施の形態のダイナミック回
路の構成図である。
【図19】(a)は本発明の第6の実施の形態の2個直
列に接続したインバータ回路の構成を示す図、(b)は
同回路での動作状態と非動作状態での電源電圧の設定の
様子を説明する図、(c)は後段のインバータ回路の入
力信号に対する出力信号の電位特性を示す図である。
【図20】(a)は同実施の形態の2個直列に接続した
インバータ回路の他の構成を示す図、(b)は同回路で
の動作状態と非動作状態での電源電圧の設定の様子を説
明する図図である。
【図21】電源電圧を下げた場合の電流の低減の程度を
示す図である。
【符号の説明】
17 電源発生器(コンダクタンス調整
手段) 17a インバータ回路(第1の信号処理
手段) 18a インバータ回路(第2の信号処理
手段) 18 電源端子 19 制御端子 21a スイッチ・トランジスタ(第1の
スイッチ手段) 21b スイッチ・トランジスタ(第2の
スイッチ手段) 22a ビット線(第1の信号線) 22b ビット線(第2の信号線) 100 PMOSトランジスタ(第1のM
OSトランジスタ) 100a 第1のPMOSトランジスタ 100b 第2のPMOSトランジスタ 101 NMOSトランジスタ(第2のM
OSトランジスタ) 101a 第1のNMOSトランジスタ 101b 第2のNMOSトランジスタ 102 出力端子 102a 第1の出力端子 102b 第2の出力端子 103a 第1の入力端子 103b 第2の入力端子 105 境界電位変更手段 Vdd1 第1の電源電位 Vdd2 第2の電源電位 Vt しきい値電位 Poff 第1の電流特性 Non 第2の電流特性
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安藤 貴史 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 後藤 哲治 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5F048 AA07 AB01 AB03 AB04 AC01 AC03 BB14 BE03 BE09 5J056 AA03 BB17 BB57 CC00 DD13 DD28 EE11 FF08 KK03

Claims (35)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電源端子、接地端子及び出力端子を備
    え、トランジスタを構成素子に含む半導体集積回路であ
    って、 前記電源端子と出力端子との間及び前記接地端子と出力
    端子との間の少なくとも一方のコンダクタンスを制御す
    る制御端子を持つコンダクタンス調整手段を有し、 前記半導体集積回路の動作状態では、前記電源端子の電
    位は第1の電源電位に設定され、 前記半導体集積回路の非動作状態では、前記電源端子の
    電位は前記第1の電源電位よりも低い第2の電源電位に
    設定されると共に、前記コンダクタンス調整手段は、前
    記電源端子の第2の電源電位への設定に応じて、前記電
    源端子と出力端子との間及び前記接地端子と出力端子と
    の間の少なくとも一方のコンダクタンスを調整するよう
    に、前記制御端子の電位が所定電位に設定されることを
    特徴とする半導体集積回路。
  2. 【請求項2】 前記第2の電源電位は、前記第1の電源
    電位の1/4以下の電位であることを特徴とする請求項
    1記載の半導体集積回路。
  3. 【請求項3】 前記第2の電源電位は、前記半導体集積
    回路を構成するトランジスタのしきい値電位以下である
    ことを特徴とする請求項1記載の半導体集積回路。
  4. 【請求項4】 前記コンダクタンス調整手段は、前記電
    源端子と出力端子との間に配置された第1のMOSトラ
    ンジスタ又は前記接地端子と出力端子との間に配置され
    た第2のMOSトランジスタであって、そのソース端子
    とドレイン端子間のコンダクタンスを調整するものであ
    り、 前記制御端子は前記第1又は第2のMOSトランジスタ
    のウエル端子であることを特徴とする請求項1記載の半
    導体集積回路。
  5. 【請求項5】 前記電源端子と出力端子間のコンダクタ
    ンスと、前記接地端子と出力端子間のコンダクタンスと
    の比をコンダクタンス比とし、前記出力端子からの出力
    信号の高レベルと低レベルとを定める基準となる電位を
    境界電位とし、この境界電位での前記コンダクタンス比
    を境界比として、 電源端子の電位が第1の電源電位となる半導体集積回路
    の動作状態において前記コンダクタンス比が前記境界比
    を境界線とする一方の領域にある場合に、半導体集積回
    路の非動作状態での電源端子に設定される第2の電源電
    位は、前記コンダクタンス比が前記境界比を境界線とす
    る他方の領域に移行することになる電位であり、 前記コンダクタンス調整手段は、前記半導体集積回路の
    非動作状態において、前記コンダクタンス比が前記他方
    の領域に移行せずに一方の領域に留まるように、前記制
    御端子の電位を変更することを特徴とする請求項1記載
    の半導体集積回路。
  6. 【請求項6】 前記第1又は第2のMOSトランジスタ
    のうち何れか一方のゲート端子の電位をソース端子の電
    位と等しくしたときの該MOSトランジスタのソース端
    子とドレイン端子間に流れる電流特性を第1の電流特性
    とし、 他方のMOSトランジスタのゲート端子の電位をドレイ
    ン端子の電位と等しくしたときの該MOSトランジスタ
    のドレイン端子とソース端子間に流れる電流特性を第2
    の電流特性とし、 前記第1のMOSトランジスタのドレイン端子からソー
    ス端子への電位と前記第2のMOSトランジスタのソー
    ス端子からドレイン端子への電位が等しい場合の前記第
    1の電流特性上の電流値及び前記第2の電流特性上の電
    流値を各々第1の電流値及び第2の電流値として、 前記半導体集積回路の非動作時での電源端子に設定され
    る第2の電位は、この非動作時での前記第1の電流値と
    前記第2の電流値との大小関係が、半導体集積回路の動
    作状態での第1の電流値と第2の電流値との大小関係と
    同一又は逆転するように設定されることを特徴とする請
    求項4記載の半導体集積回路。
  7. 【請求項7】 前記第1又は第2のMOSトランジスタ
    のうち何れか一方のソース端子からゲート端子への電位
    をしきい値電位と等しくしたときの該MOSトランジス
    タのソース端子とドレイン端子間に流れる電流特性を第
    1の電流特性とし、 他方のMOSトランジスタのゲート端子の電位をドレイ
    ン端子の電位と等しくしたときの該MOSトランジスタ
    のドレイン端子とソース端子間に流れる電流特性を第2
    の電流特性とし、 前記第1のMOSトランジスタのドレイン端子からソー
    ス端子への電位と前記第2のMOSトランジスタのソー
    ス端子からドレイン端子への電位が等しい場合の前記第
    1の電流特性上の電流値及び前記第2の電流特性上の電
    流値を各々第1の電流値及び第2の電流値として、 前記半導体集積回路の非動作時での電源端子に設定され
    る第2の電位は、この非動作時での前記第1の電流値と
    前記第2の電流値との大小関係が、半導体集積回路の動
    作状態での第1の電流値と第2の電流値との大小関係と
    同一又は逆転するように設定されることを特徴とする請
    求項4記載の半導体集積回路。
  8. 【請求項8】 前記電源端子と出力端子との間に配置さ
    れたMOSトランジスタはPMOSトランジスタであ
    り、 前記接地端子と出力端子との間に配置されたMOSトラ
    ンジスタはNMOSトランジスタであることを特徴とす
    る請求項4記載の半導体集積回路。
  9. 【請求項9】 電源端子、接地端子及び出力端子を備
    え、トランジスタを構成素子に含む半導体集積回路であ
    って、 前記電源端子から出力端子を経て該出力端子に接続され
    た負荷に供給される供給電流、又は前記負荷から出力端
    子を経て前記接地端子に流れる受給電流を制御する制御
    端子を持つ電流調整手段を有し、 前記半導体集積回路の動作状態では、前記電源端子の電
    位は第1の電源電位に設定され、 前記半導体集積回路の非動作状態では、前記電源端子の
    電位は前記第1の電源電位よりも低い第2の電源電位に
    設定されると共に、前記電流調整手段は、前記電源端子
    の第2の電源電位への設定に応じて、前記供給電流及び
    受給電流の少なくとも一方を調整するように、前記制御
    端子の電位が所定電位に設定されることを特徴とする半
    導体集積回路。
  10. 【請求項10】 前記電流調整手段の制御端子は、半導
    体集積回路の非動作時での出力端子と負荷との間に流れ
    る電流の方向が、半導体集積回路の動作時での出力端子
    と負荷との間に流れる電流の方向と一致するように、所
    定の電位に設定されることを特徴とする請求項9記載の
    半導体集積回路。
  11. 【請求項11】 ソース端子が電源に接続されたPMO
    Sトランジスタと、 ソース端子が接地され、ドレイン端子が前記PMOSト
    ランジスタのドレイン端子に接続されて出力端子とさ
    れ、ゲート端子が前記PMOSトランジスタのゲート端
    子に接続されたNMOSトランジスタとを備えた半導体
    集積回路であって、 前記電源の電位は、前記半導体集積回路の動作状態では
    第1の電位に設定され、前記半導体集積回路の非動作状
    態では前記第1の電位よりも低い第2の電位に設定さ
    れ、 前記PMOSトランジスタ及びNMOSトランジスタの
    少なくとも一方のウエル端子は、前記半導体集積回路の
    非動作状態では、前記電源の第2の電位への設定に応じ
    て、該MOSトランジスタのドレイン端子とソース端子
    間のコンダクタンスを調整するように、所定電位に設定
    されることを特徴とする半導体集積回路。
  12. 【請求項12】 前記PMOSトランジスタのソース端
    子とドレイン端子間のコンダクタンスと、前記NMOS
    トランジスタのドレイン端子とソース端子間のコンダク
    タンスとの比をコンダクタンス比とし、前記出力端子か
    らの出力信号の高レベルと低レベルとを定める基準とな
    る電位を境界電位とし、この境界電位での前記コンダク
    タンス比を境界比として、 電源端子の電位が第1の電源電位となる半導体集積回路
    の動作状態において前記コンダクタンス比が前記境界比
    を境界線とする一方の領域にある場合に、半導体集積回
    路の非動作状態での電源端子に設定される第2の電源電
    位は、前記コンダクタンス比が前記境界比を境界線とす
    る他方の領域に移行することになる電位であり、 前記PMOSトランジスタ及びNMOSトランジスタの
    少なくとも一方のウエル端子は、前記半導体集積回路の
    非動作状態において、前記コンダクタンス比が前記他方
    の領域に移行せずに一方の領域に留まるような所定の電
    位に設定されることを特徴とする請求項11記載の半導
    体集積回路。
  13. 【請求項13】 半導体集積回路の非動作時に前記電源
    端子に設定される第2の電位は、前記出力端子とこの出
    力端子に接続された負荷との間に流れる電流がない、又
    は半導体集積回路の動作状態での前記出力端子と負荷間
    に流れる電流の方向とは逆方向となるような電位であ
    り、 前記ウエル端子に設定される所定の電位は、半導体集積
    回路の非動作状態において前記出力端子と前記負荷間に
    流れる電流がなくならない、又は半導体集積回路の動作
    時での前記出力端子と前記負荷間に流れる電流の方向と
    は逆方向とならないような電位であることを特徴とする
    請求項11記載の半導体集積回路。
  14. 【請求項14】 ソース端子が電源に接続された第1の
    PMOSトランジスタと、 ソース端子が接地され、ドレイン端子が前記第1のPM
    OSトランジスタのドレイン端子に接続されて第1の出
    力端子とされ、ゲート端子が前記第1のPMOSトラン
    ジスタのゲート端子に接続されて第1の入力端子とされ
    た第1のNMOSトランジスタと、 ソース端子が前記電源に接続された第2のPMOSトラ
    ンジスタと、 ソース端子が接地され、ドレイン端子が前記第2のPM
    OSトランジスタのドレイン端子に接続されて第2の出
    力端子とされ、ゲート端子が前記第2のPMOSトラン
    ジスタのゲート端子に接続されて第2の入力端子とされ
    た第1のNMOSトランジスタとを備え、 前記第1の出力端子は前記第2の入力端子に接続され、
    前記第2の出力端子は前記第1の入力端子に接続された
    半導体集積回路であって、 前記電源の電位は、前記半導体集積回路の動作状態では
    第1の電位に設定され、前記半導体集積回路の非動作状
    態では前記第1の電位よりも低い第2の電位に設定さ
    れ、 前記第1及び第2のPMOSトランジスタ並びに前記第
    1及び第2のNMOSトランジスタの少なくとも一方の
    ウエル端子は、前記半導体集積回路の非動作状態では、
    前記電源の第2の電位への設定に応じて、該MOSトラ
    ンジスタのドレイン端子とソース端子間のコンダクタン
    スを調整するように、所定電位に設定されることを特徴
    とする半導体集積回路。
  15. 【請求項15】 半導体集積回路の非動作時に前記第1
    及び第2のPMOSトランジスタのウエル端子に設定さ
    れる所定電位は前記第2の電位よりも高く、 半導体集積回路の非動作時に前記第1及び第2のNMO
    Sトランジスタのウエル端子に設定される所定電位は接
    地電位よりも高いことを特徴とする請求項14記載の半
    導体集積回路。
  16. 【請求項16】 前記第1のPMOSトランジスタのソ
    ース端子とドレイン端子間のコンダクタンスと前記第1
    のNMOSトランジスタのドレイン端子とソース端子間
    のコンダクタンスの比、又は前記第2のPMOSトラン
    ジスタのソース端子とドレイン端子間のコンダクタンス
    と前記第2のNMOSトランジスタのドレイン端子とソ
    ース端子間のコンダクタンスの比をコンダクタンス比と
    し、 前記第1及び第2の出力端子からの出力信号の高レベル
    と低レベルとを定める基準となる電位を境界電位とし、
    この境界電位での前記コンダクタンス比を境界比とし
    て、 前記電源の電位が第1の電源電位となる半導体集積回路
    の動作状態において前記コンダクタンス比が前記境界比
    を境界線とする一方の領域にある場合に、半導体集積回
    路の非動作状態で前記電源に設定される第2の電源電位
    は、前記コンダクタンス比が前記境界比を境界線とする
    他方の領域に移行することになる電位であり、 前記ウエル端子に設定される所定電位は、前記半導体集
    積回路の非動作状態において、前記コンダクタンス比が
    前記他方の領域に移行せずに前記一方の領域に留まるよ
    うな電位に設定されることを特徴とする請求項14記載
    の半導体集積回路。
  17. 【請求項17】 前記半導体集積回路の非動作時に設定
    される第2の電位は、前記第1及び第2のPMOSトラ
    ンジスタ並びに前記第1及び第2のNMOSトランジス
    タのうち少なくとも一つのMOSトランジスタのしきい
    値電位の絶対値よりも小さいことを特徴とする請求項1
    4記載の半導体集積回路。
  18. 【請求項18】 前記第1のPMOSトランジスタ及び
    第1のNMOSトランジスタのうち何れか一方のソース
    端子からゲート端子への電位をしきい値電位とした場合
    の該MOSトランジスタのソース端子からドレイン端子
    へのコンダクタンスを第1のコンダクタンスとし、 残る他方のMOSトランジスタのゲート端子の電位とド
    レイン端子の電位とを等しくした場合の該MOSトラン
    ジスタのドレイン端子からソース端子へのコンダクタン
    スを第2のコンダクタンスとして、 前記半導体集積回路の非動作時に設定される第2の電位
    は、前記第1のコンダクタンスと第2のコンダクタンス
    とに与えられた電位が等しい場合に、この両コンダクタ
    ンスの大小関係が、半導体集積回路の動作の状態におけ
    る両コンダクタンスの大小関係と同一又は逆転すること
    になる電位であることを特徴とする請求項14記載の半
    導体集積回路。
  19. 【請求項19】 前記第1のコンダクタンスは、前記第
    1のPMOSトランジスタ及び第2のNMOSトランジ
    スタのうち何れか一方のソース端子からゲート端子への
    電位をしきい値電位とした場合に代えて、該一方のMO
    Sトランジスタのソース端子の電位とゲート端子の電位
    とが等しい場合の該MOSトランジスタのソース端子か
    らドレイン端子へのコンダクタンスであることを特徴と
    する請求項18記載の半導体集積回路。
  20. 【請求項20】 半導体集積回路の非動作状態において
    電源に設定される前記第2の電位は、この非動作状態に
    おいて前記第1の出力端子と第2の入力端子との間に流
    れる電流がなくなる、又はこの非動作状態において流れ
    る前記電流の方向が半導体集積回路の動作状態において
    流れる電流の方向とは逆転することになる電位であり、 前記MOSトランジスタのウエル端子に設定される電位
    は、半導体集積回路の非動作状態において前記第1の出
    力端子と第2の入力端子との間に流れる電流がなくなら
    ず、又はこの非動作状態において流れる前記電流の方向
    が半導体集積回路の動作状態において流れる電流の方向
    とは逆転しないようにする電位であることを特徴とする
    請求項14記載の半導体集積回路。
  21. 【請求項21】 前記第1の入力端子と被記録信号が設
    定される第1の信号線との間に配置される第1のスイッ
    チ手段と、 前記第2の入力端子と前記被記録信号の反転信号が設定
    される第2の信号線との間に配置される第2のスイッチ
    手段とを備え、 スタティック・ランダム・アクセス・メモリを構成するこ
    とを特徴とする請求項14記載の半導体集積回路。
  22. 【請求項22】 前記制御端子は、前記第1又は第2の
    MOSトランジスタのウエル端子であることに代えて、
    前記第1又は第2のMOSトランジスタのゲート端子で
    あることを特徴とする請求項4記載の半導体集積回路。
  23. 【請求項23】 第1の信号処理手段と、 前記第1の信号処理手段とは入力信号及び出力信号の各
    電位の高低が反転している第2の信号処理手段とを備
    え、 前記第1の信号処理手段の入力端子には該第1の信号処
    理手段の出力信号が前記第2の信号処理手段を経て入力
    されている半導体集積回路において、 前記第1及び第2の信号処理手段は、各々、 電源端子、接地端子及び出力端子を備え、トランジスタ
    を構成素子に含むと共に、 前記電源端子と出力端子との間及び前記接地端子と出力
    端子との間の少なくとも一方のコンダクタンスを制御す
    る制御端子を持つコンダクタンス調整手段を有し、 前記半導体集積回路の動作状態では、前記電源端子の電
    位は第1の電源電位に設定され、 前記半導体集積回路の非動作状態では、前記電源端子の
    電位は前記第1の電源電位よりも低い第2の電源電位に
    設定されると共に、前記コンダクタンス調整手段は、前
    記電源端子の第2の電源電位への設定に応じて、前記電
    源端子と出力端子との間及び前記接地端子と出力端子と
    の間の少なくとも一方のコンダクタンスを調整するよう
    に、前記制御端子の電位が所定電位に設定されることを
    特徴とする半導体集積回路。
  24. 【請求項24】 前記第2の電源電位は、前記第1の電
    源電位の1/4以下の電位であることを特徴とする請求
    項23記載の半導体集積回路。
  25. 【請求項25】 前記第2の電源電位は、前記半導体集
    積回路に備えるトランジスタの少なくとも1個のしきい
    値電位以下であることを特徴とする請求項23記載の半
    導体集積回路。
  26. 【請求項26】 前記コンダクタンス調整手段は、前記
    電源端子と出力端子との間に配置された第1のMOSト
    ランジスタ又は前記接地端子と出力端子との間に配置さ
    れた第2のMOSトランジスタであって、そのソース端
    子とドレイン端子間のコンダクタンスを調整するもので
    あり、 前記制御端子は前記第1又は第2のMOSトランジスタ
    のウエル端子であることを特徴とする請求項23記載の
    半導体集積回路。
  27. 【請求項27】 前記電源端子と出力端子間のコンダク
    タンスと、前記接地端子と出力端子間のコンダクタンス
    との比をコンダクタンス比とし、前記出力端子からの出
    力信号の高レベルと低レベルとを定める基準となる電位
    を境界電位とし、この境界電位での前記コンダクタンス
    比を境界比として、 電源端子の電位が第1の電源電位となる半導体集積回路
    の動作状態において前記コンダクタンス比が前記境界比
    を境界線とする一方の領域にある場合に、半導体集積回
    路の非動作状態での電源端子に設定される第2の電源電
    位は、前記コンダクタンス比が前記境界比を境界線とす
    る他方の領域に移行することになる電位であり、 前記コンダクタンス調整手段は、前記半導体集積回路の
    非動作状態において、前記コンダクタンス比が前記他方
    の領域に移行せずに一方の領域に留まるように、前記制
    御端子の電位を変更することを特徴とする請求項23記
    載の半導体集積回路。
  28. 【請求項28】 前記第1又は第2のMOSトランジス
    タのうち何れか一方のゲート端子の電位をソース端子の
    電位と等しくしたときの該MOSトランジスタのソース
    端子とドレイン端子間に流れる電流特性を第1の電流特
    性とし、 他方のMOSトランジスタのゲート端子の電位をドレイ
    ン端子の電位と等しくしたときの該MOSトランジスタ
    のドレイン端子とソース端子間に流れる電流特性を第2
    の電流特性とし、 前記第1のMOSトランジスタのドレイン端子からソー
    ス端子への電位と前記第2のMOSトランジスタのソー
    ス端子からドレイン端子への電位が等しい場合の前記第
    1の電流特性上の電流値及び前記第2の電流特性上の電
    流値を各々第1の電流値及び第2の電流値として、 前記半導体集積回路の非動作時での電源端子に設定され
    る第2の電位は、この非動作時での前記第1の電流値と
    前記第2の電流値との大小関係が、半導体集積回路の動
    作状態での第1の電流値と第2の電流値との大小関係と
    同一又は逆転するように設定されることを特徴とする請
    求項26記載の半導体集積回路。
  29. 【請求項29】 前記第1又は第2のMOSトランジス
    タのうち何れか一方のソース端子からゲート端子への電
    位をしきい値電位と等しくしたときの該MOSトランジ
    スタのソース端子とドレイン端子間に流れる電流特性を
    第1の電流特性とし、 他方のMOSトランジスタのゲート端子の電位をドレイ
    ン端子の電位と等しくしたときの該MOSトランジスタ
    のドレイン端子とソース端子間に流れる電流特性を第2
    の電流特性とし、 前記第1のMOSトランジスタのドレイン端子からソー
    ス端子への電位と前記第2のMOSトランジスタのソー
    ス端子からドレイン端子への電位が等しい場合の前記第
    1の電流特性上の電流値及び前記第2の電流特性上の電
    流値を各々第1の電流値及び第2の電流値として、 前記半導体集積回路の非動作時での電源端子に設定され
    る第2の電位は、この非動作時での前記第1の電流値と
    前記第2の電流値との大小関係が、半導体集積回路の動
    作状態での第1の電流値と第2の電流値との大小関係と
    同一又は逆転するように設定されることを特徴とする請
    求項26記載の半導体集積回路。
  30. 【請求項30】 前記電源端子と出力端子との間に配置
    されたMOSトランジスタはPMOSトランジスタであ
    り、 前記接地端子と出力端子との間に配置されたMOSトラ
    ンジスタはNMOSトランジスタであることを特徴とす
    る請求項26記載の半導体集積回路。
  31. 【請求項31】 第1の信号処理手段と、 前記第1の信号処理手段とは入力信号及び出力信号の各
    電位の高低が反転している第2の信号処理手段とを備
    え、 前記第1の信号処理手段の入力端子には該第1の信号処
    理手段の出力信号が前記第2の信号処理手段を経て入力
    されている半導体集積回路において、 前記第1及び第2の信号処理手段は、各々、 電源端子、接地端子及び出力端子を備え、トランジスタ
    を構成素子に含むと共に、 前記電源端子から出力端子を経て該出力端子に接続され
    た負荷に供給される供給電流、又は前記負荷から出力端
    子を経て前記接地端子に流れる受給電流を制御する制御
    端子を持つ電流調整手段を有し、 前記半導体集積回路の動作状態では、前記電源端子の電
    位は第1の電源電位に設定され、 前記半導体集積回路の非動作状態では、前記電源端子の
    電位は前記第1の電源電位よりも低い第2の電源電位に
    設定されると共に、前記電流調整手段は、前記電源端子
    の第2の電源電位への設定に応じて、前記供給電流及び
    受給電流の少なくとも一方を調整するように、前記制御
    端子の電位が所定電位に設定されることを特徴とする半
    導体集積回路。
  32. 【請求項32】 前記電流調整手段の制御端子は、半導
    体集積回路の非動作時での出力端子と負荷との間に流れ
    る電流の方向が、半導体集積回路の動作時での出力端子
    と負荷との間に流れる電流の方向と一致するように、所
    定の電位に設定されることを特徴とする請求項31記載
    の半導体集積回路。
  33. 【請求項33】 第1の信号処理手段と、 前記第1の信号処理手段の出力信号が入力端子に入力さ
    れる第2の信号処理手段とを備えた半導体集積回路にお
    いて、 前記第2の信号処理手段は、制御端子の電位により出力
    端子からの出力信号の高レベルと低レベルとの境界電位
    を変更できる境界電位変更手段を有し、 前記第1及び第2の信号処理手段は、各々、 電源端子及び接地端子を備えると共に、 前記電源端子は、前記半導体集積回路の動作状態では第
    1の電源電位に設定され、前記半導体集積回路の非動作
    状態では前記第1の電源電位よりも低い第2の電源電位
    に設定され、 前記境界電位変更手段は、前記第1の信号処理手段の出
    力電位が半導体集積回路の動作状態において前記第2の
    信号処理手段の境界電位を境界線とする一方の領域にあ
    る場合に、半導体集積回路の非動作時において、前記第
    1の信号処理手段の出力電位が他方の領域に移行するの
    を防止して前記一方の領域に留めるように、前記制御端
    子の電位が設定されることを特徴とする半導体集積回
    路。
  34. 【請求項34】 制御端子の電位により前記境界電位を
    変更する前記境界電位変更手段に代えて、 電源端子の電位により前記境界電位を変更する前記境界
    電位変更手段を備えたことを特徴とする請求項33記載
    の半導体集積回路。
  35. 【請求項35】 制御端子の電位により前記境界電位を
    変更する前記境界電位変更手段に代えて、 接地端子の電位により前記境界電位を変更する前記境界
    電位変更手段を備えたことを特徴とする請求項33記載
    の半導体集積回路。
JP2001215352A 2001-07-16 2001-07-16 半導体集積回路 Pending JP2003031681A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001215352A JP2003031681A (ja) 2001-07-16 2001-07-16 半導体集積回路
CN02141058.5A CN1232040C (zh) 2001-07-16 2002-07-12 半导体集成电路
US10/193,910 US6727743B2 (en) 2001-07-16 2002-07-15 Semiconductor integrated circuit for holding an output signal of an output terminal in a non-operating state

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001215352A JP2003031681A (ja) 2001-07-16 2001-07-16 半導体集積回路

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003031681A true JP2003031681A (ja) 2003-01-31

Family

ID=19050007

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001215352A Pending JP2003031681A (ja) 2001-07-16 2001-07-16 半導体集積回路

Country Status (3)

Country Link
US (1) US6727743B2 (ja)
JP (1) JP2003031681A (ja)
CN (1) CN1232040C (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008035200A (ja) * 2006-07-28 2008-02-14 Matsushita Electric Ind Co Ltd 半導体集積回路装置およびその関連技術

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006172264A (ja) * 2004-12-17 2006-06-29 Matsushita Electric Ind Co Ltd 半導体集積回路装置および信号処理システム
JP2006217540A (ja) * 2005-02-07 2006-08-17 Fujitsu Ltd 半導体集積回路および半導体集積回路の制御方法
JP2008241832A (ja) * 2007-03-26 2008-10-09 Seiko Epson Corp 液晶装置、画素回路、アクティブマトリクス基板、および電子機器
US7812662B2 (en) * 2008-10-07 2010-10-12 Via Technologies, Inc. System and method for adjusting supply voltage levels to reduce sub-threshold leakage

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0621443A (ja) * 1992-04-17 1994-01-28 Nec Corp 半導体集積回路
JPH06216346A (ja) * 1992-11-30 1994-08-05 Sony Corp 半導体装置
JPH06237164A (ja) * 1993-02-10 1994-08-23 Hitachi Ltd 電力低減機構を持つ半導体集積回路とそれを用いた電子装置
JPH06311012A (ja) * 1993-04-27 1994-11-04 Toshiba Corp 消費電力が低減されたトランジスタ論理回路
JPH07254685A (ja) * 1994-03-16 1995-10-03 Toshiba Corp 半導体記憶装置
JPH10229165A (ja) * 1997-02-17 1998-08-25 Ricoh Co Ltd 半導体集積回路装置
JPH10261946A (ja) * 1997-03-19 1998-09-29 Mitsubishi Electric Corp 半導体集積回路
JP2000165224A (ja) * 1998-11-30 2000-06-16 Mitsubishi Electric Corp 半導体回路装置
JP2000357962A (ja) * 1998-09-09 2000-12-26 Hitachi Ltd 半導体集積回路装置
JP2004503948A (ja) * 2000-06-12 2004-02-05 インテル・コーポレーション 漏れ電流を減少させる装置および回路ならびにその方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0836194B1 (en) * 1992-03-30 2000-05-24 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Semiconductor device
US5461338A (en) * 1992-04-17 1995-10-24 Nec Corporation Semiconductor integrated circuit incorporated with substrate bias control circuit
JP3544096B2 (ja) 1997-03-26 2004-07-21 東京大学長 半導体集積回路装置
JP3814385B2 (ja) * 1997-10-14 2006-08-30 株式会社ルネサステクノロジ 半導体集積回路装置
KR100297139B1 (ko) 1998-04-20 2001-10-29 가네꼬 히사시 반도체 집적회로
TW453032B (en) * 1998-09-09 2001-09-01 Hitachi Ltd Semiconductor integrated circuit apparatus

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0621443A (ja) * 1992-04-17 1994-01-28 Nec Corp 半導体集積回路
JPH06216346A (ja) * 1992-11-30 1994-08-05 Sony Corp 半導体装置
JPH06237164A (ja) * 1993-02-10 1994-08-23 Hitachi Ltd 電力低減機構を持つ半導体集積回路とそれを用いた電子装置
JPH06311012A (ja) * 1993-04-27 1994-11-04 Toshiba Corp 消費電力が低減されたトランジスタ論理回路
JPH07254685A (ja) * 1994-03-16 1995-10-03 Toshiba Corp 半導体記憶装置
JPH10229165A (ja) * 1997-02-17 1998-08-25 Ricoh Co Ltd 半導体集積回路装置
JPH10261946A (ja) * 1997-03-19 1998-09-29 Mitsubishi Electric Corp 半導体集積回路
JP2000357962A (ja) * 1998-09-09 2000-12-26 Hitachi Ltd 半導体集積回路装置
JP2000165224A (ja) * 1998-11-30 2000-06-16 Mitsubishi Electric Corp 半導体回路装置
JP2004503948A (ja) * 2000-06-12 2004-02-05 インテル・コーポレーション 漏れ電流を減少させる装置および回路ならびにその方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008035200A (ja) * 2006-07-28 2008-02-14 Matsushita Electric Ind Co Ltd 半導体集積回路装置およびその関連技術

Also Published As

Publication number Publication date
CN1232040C (zh) 2005-12-14
CN1398046A (zh) 2003-02-19
US20030025552A1 (en) 2003-02-06
US6727743B2 (en) 2004-04-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5578941A (en) Voltage compensating CMOS input buffer circuit
US7295038B2 (en) Digital circuits having current mirrors and reduced leakage current
US7498843B2 (en) Current-controlled CMOS circuits with inductive broadbanding
US6204696B1 (en) Domino circuits with high performance and high noise immunity
US5629638A (en) Adaptive threshold voltage CMOS circuits
US20080224729A1 (en) Integrated circuits with reduced leakage current
JPH0334719A (ja) 半導体集積回路
CN111816610A (zh) 场效应晶体管
US10848154B2 (en) Level shifter and driver circuit including the level shifter
US7880500B2 (en) Logical signal voltage converter
US7248077B2 (en) Current driver circuits for reducing substrate noise and methods of operating the same
US11829176B2 (en) Switch current source circuit and method for quickly establishing switch current source
KR100316037B1 (ko) 출력버퍼회로
JP2003031681A (ja) 半導体集積回路
US10686444B1 (en) Stress-relaxed voltage-level shifter
US7940108B1 (en) Voltage level shifter
US7196551B2 (en) Current mode logic buffer
US7133487B2 (en) Level shifter
KR20130131070A (ko) 전압 레벨 쉬프터
US6774665B2 (en) Cascode SSTL output buffer using source followers
US20050258875A1 (en) Pre-driver circuit
JP3927312B2 (ja) 入力増幅器
JPH02280413A (ja) 基本論理回路
KR100642637B1 (ko) 신호 구동 회로
JPS6356016A (ja) 論理回路

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080714

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111129

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120321