JP2003029317A - レンズ鏡胴及びカメラ - Google Patents

レンズ鏡胴及びカメラ

Info

Publication number
JP2003029317A
JP2003029317A JP2001217923A JP2001217923A JP2003029317A JP 2003029317 A JP2003029317 A JP 2003029317A JP 2001217923 A JP2001217923 A JP 2001217923A JP 2001217923 A JP2001217923 A JP 2001217923A JP 2003029317 A JP2003029317 A JP 2003029317A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shooting mode
switching
mode
soft focus
lens
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001217923A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisashi Akima
久 秋間
Sadahito Katagiri
禎人 片桐
Masae Sato
正江 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP2001217923A priority Critical patent/JP2003029317A/ja
Publication of JP2003029317A publication Critical patent/JP2003029317A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 1本の撮影レンズで通常の撮影とソフトフォ
ーカス撮影とができ、ソフトフォーカス撮影のときには
確実に軟調描写になるレンズ鏡胴。 【解決手段】 所定の絞りを選択する絞り選択手段と、
標準撮影モード及びソフトフォーカス撮影モードの二つ
の撮影モードに切り換え可能であり、ソフトフォーカス
撮影モードへの切り換えに伴って撮影レンズを構成する
複数のレンズの中の所定のレンズを移動させて標準撮影
モードより大なる球面収差を発生させ、且つ絞り選択手
段による絞りの選択を規制する絞り規制部材を有する撮
影モード切換手段と、を備え、標準撮影モードに切り換
えたときは絞り選択手段に設定された絞りの中から全て
の絞りを選択可能であり、ソフトフォーカス撮影モード
に切り換えたときは所定の絞りより大口径の絞りのみを
選択可能としたこと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ソフトフォーカス
撮影が可能なレンズ鏡胴及びカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】撮影レンズの使命は、元来、被写体の真
の姿をできるだけ忠実にフィルム上に再現することであ
る。このためには、できるだけ収差が少ない撮影レンズ
が追求される。しかし、このような収差が少ない撮影レ
ンズがあらゆる場面に歓迎されるものではなく、女性の
ポートレート写真やある種の風景写真では敢えて球面収
差を大きくした撮影レンズを用い、軟調描写にして柔ら
かいベールで覆われているような美しい写真を得る要望
がある。
【0003】このような目的のためにソフトフォーカス
レンズと称する撮影レンズが一眼レフの交換レンズとし
て各社より発売されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】撮影中にはソフトフォ
ーカス撮影ばかりを行うとは限らず、シャープに写し込
む通常の撮影も行うのが一般的である。しかし、複数の
重い交換レンズを携帯するのは好ましくない。そこで、
1本の撮影レンズで通常の撮影とソフトフォーカス撮影
とができることが望ましい。
【0005】また、球面収差を大きくしたソフトフォー
カスレンズを用いても、小絞りにすれば球面収差が小さ
くなって軟調効果が薄れる。この場合、一眼レフカメラ
ではファインダで軟調効果を視認できるが、一眼レフで
ないカメラにおいては軟調効果を視認することができな
い。従って、所定の絞りより小絞りには設定できないこ
とが望ましい。
【0006】本発明はかかる問題に鑑みてなされたもの
であり、1本の撮影レンズで通常撮影モードとソフトフ
ォーカス撮影モードとの二つの撮影モードに切り換え可
能であり、且つソフトフォーカス撮影モードに切り換え
たときは所定の絞りより口径の大なる絞りのみを選択可
能にしたレンズ鏡胴及びカメラを提案することを第1の
目的とする。
【0007】また、1本の撮影レンズで通常の撮影とソ
フトフォーカス撮影とに切り換えできるようにした場
合、切り換え忘れが発生すると大きな問題が生ずる。特
に、一眼レフでないカメラにおいては、切り換え忘れが
発生し易い。これにより、警告表示をしたり、警告音を
発生したりするカメラを提案することを第2の目的とす
る。
【0008】また、ソフトフォーカス撮影モードに切り
換えたときに発生する球面収差は絞りによっても変化す
る。しかし、一眼レフでないカメラにおいては、これを
ファインダで視認することができない。これにより、球
面収差の大小を視覚的に認識可能な表示手段を備えたカ
メラを提案することを第3の目的とする。
【0009】更に、ソフトフォーカスレンズで撮影した
写真はピンボケ写真とは明らかに異なり、ハローと呼ば
れる軟らかい光の滲みが円形に広がっていてもピントは
適正に合っている必要がある。しかし、ソフトフォーカ
スレンズを一眼レフに装着した場合、ピント合わせはソ
フトフォーカスレンズを通して行うので、撮影者はピン
トが適正に合っているか否かの判断が困難である。これ
は、自動焦点調節にしても同様である。これにより、通
常撮影モードで測距を行った後に、自動的にソフトフォ
ーカス撮影モードに切り換えるカメラを提案することを
第4の目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的は下記の
何れかの手段により達成される。
【0011】設定された絞りの中から所定の絞りを選
択する絞り選択手段と、外部操作により標準撮影モード
及びソフトフォーカス撮影モードの二つの撮影モードに
切り換え可能であり、前記ソフトフォーカス撮影モード
への切り換えに伴って撮影レンズを構成する複数のレン
ズの中の所定のレンズを移動させて前記標準撮影モード
より大なる球面収差を発生させ、且つ前記絞り選択手段
による絞りの選択を規制する絞り規制部材を有する撮影
モード切換手段と、を備え、前記標準撮影モードに切り
換えたときは前記絞り選択手段に設定された絞りの中か
ら全ての絞りを選択可能であり、前記ソフトフォーカス
撮影モードに切り換えたときは所定の絞りより大口径の
絞りのみを選択可能としたことを特徴とするレンズ鏡
胴。
【0012】撮影レンズへの入射光線の光軸とは異な
る入射光線の光軸を有するファインダを備えたカメラに
おいて、設定された絞りの中から所定の絞りを選択する
絞り選択手段と、外部操作により標準撮影モード及びソ
フトフォーカス撮影モードの二つの撮影モードに切り換
え可能であり、前記ソフトフォーカス撮影モードへの切
り換えに伴って撮影レンズを構成する複数のレンズの中
の所定のレンズを移動させて前記標準撮影モードより大
なる球面収差を発生させ、且つ前記絞り選択手段による
絞りの選択を規制する絞り規制部材を有する撮影モード
切換手段と、を備え、前記標準撮影モードに切り換えた
ときは前記絞り選択手段に設定された絞りの中から全て
の絞りを選択可能であり、前記ソフトフォーカス撮影モ
ードに切り換えたときは所定の絞りより大口径の絞りの
みを選択可能としたことを特徴とするカメラ。
【0013】上記第2の目的は下記の何れかの手段によ
り達成される。 標準撮影モード及びソフトフォーカス撮影モードの何
れの撮影モードに切り換えたかを検知する切換検知手段
と、少なくとも前記ソフトフォーカス撮影モードに切り
換えたことを前記切換検知手段からの出力により表示す
る表示手段と、を備えたことを特徴とするカメラ。
【0014】標準撮影モード及びソフトフォーカス撮
影モードの何れの撮影モードに切り換えたかを検知する
切換検知手段と、前記ソフトフォーカス撮影モードに切
り換えたときに前記切換検知手段からの出力により音声
を発生する音声発生手段と、を備えたことを特徴とする
カメラ。
【0015】上記第3の目的は下記の手段により達成さ
れる。設定された絞りの中から所定の絞りを選択する絞
り選択手段と、外部操作により標準撮影モード及びソフ
トフォーカス撮影モードの二つの撮影モードに切り換え
可能であり、前記ソフトフォーカス撮影モードへの切り
換えに伴って撮影レンズを構成する複数のレンズの中の
所定のレンズを移動させて前記標準撮影モードより大な
る球面収差を発生させる撮影モード切換手段と、前記撮
影モード切換手段により前記ソフトフォーカス撮影モー
ドへの切り換えたときは、前記絞り選択手段により選択
した絞りに対応した球面収差に相当する表示を行う表示
手段と、を備えたことを特徴とするカメラ。
【0016】上記第4の目的は下記の手段により達成さ
れる。外部操作により標準撮影モード及び該標準撮影モ
ードより大なる球面収差が発生するソフトフォーカス撮
影モードの二つの撮影モードが設定可能な撮影モード設
定手段と、撮影レンズを透過した光線を受光して測距を
行う測距手段と、を備えたカメラであって、前記ソフト
フォーカス撮影モードに設定したときは、前記測距手段
は前記標準撮影モードにて測距を行った後に、撮影レン
ズを構成する複数のレンズの中の所定のレンズを自動的
に移動させて前記ソフトフォーカス撮影モードへ切り換
えることを特徴とするカメラ。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図1乃至図
11を参照して詳細に説明する。
【0018】先ず、標準撮影を行う標準撮影モードから
ソフトフォーカス撮影を行うソフトフォーカス撮影モー
ドに切り換えることが可能な撮影レンズの1例を図1乃
至図6を参照して説明する。
【0019】図1は標準撮影モードのときの撮影レンズ
の断面図、図2は標準撮影モードのときの球面収差の
図、図3はオーバーな球面収差が発生するソフトフォー
カス撮影モードに切り換えたときの撮影レンズの断面
図、図4は図3における球面収差の図、図5はアンダー
な球面収差が発生するソフトフォーカス撮影モードに切
り換えたときの撮影レンズの断面図、図6は図5におけ
る球面収差の図である。
【0020】図1における撮影レンズは8枚構成であっ
て、標準撮影モードのときは、この状態で全レンズの繰
り出しを行ってフォーカシングを行う。このときは図2
に示す如き球面収差が発生するが、僅かな値であって、
描写性能に影響することはない。それでもF5.6位で
最も大きな球面収差が発生するので、近軸像点より遠距
離側にa(mm)ずれた位置P1にピント位置を設定
し、ピントが平均的に良好になるようにする。言い換え
れば、フィルムの乳剤面が位置P1に位置するようにす
る。
【0021】次に、ソフトフォーカス撮影を行うときに
は、第14面と第15面との空気間隔をD1からD2に縮
小し、全レンズを被写体側に移動させて、図3の如き状
態にする。すると、図4の如くより大きなオーバーな球
面収差が発生する。特に、大きな球面収差が発生するの
はF5.6以上であるので、ソフトフォーカス撮影を行
うときにはF5.6より大口径の絞りのみを選択して使
用するものとする。このようにすると、近軸像点より近
距離側にb(mm)ずれた位置P2にピント位置を設定
することが望ましい。
【0022】なお、ソフトフォーカス撮影を行うとき
に、第14面と第15面との空気間隔をD1からD3に拡
大し、全レンズを結像面側に移動させて、図5の如き状
態にしてもよい。このときは、図6の如くより大きなア
ンダーな球面収差が発生するので、位置P3にピント位
置を設定することが望ましい。
【0023】次に、上記の撮影レンズを保持したレンズ
鏡胴を図7及び図8に基づいて説明する。、図7は標準
撮影モードに切り換えたときのレンズ鏡胴の上面図、図
8はソフトフォーカス撮影モードに切り換えたときのレ
ンズ鏡胴の上面図である。
【0024】両図において、レンズ鏡胴1は先端からフ
ィルタ枠11、絞りリング12、第1固定胴13、撮影
モード切換リング14、フォーカスリング15、第2固
定胴16、及び距離計連動枠17からなる。
【0025】フィルタ枠11はフィルタネジを有し、第
1固定胴13及び第2固定胴16と共に内部で一体的に
固定されている。絞りリング12は例えばF2.8から
F16までの絞り値が印刷や刻印等により表示されてい
て、左右に回転させることができる。そして、所望の絞
りを設定するときは、その絞り値を第1固定胴13に設
けた固定指標13aに合わせればよい。
【0026】撮影モード切換リング14にはNとSFの
文字が表示されていて、左右に回転させることができ
る。そして、球面収差が少ない標準撮影モードで撮影を
行うときは、図7に示す如くNの文字を固定指標13a
に合わせる。また、球面収差が大きいソフトフォーカス
撮影モードで撮影を行うときは、図6に示す如くSFの
文字を固定指標13aに合わせる。なお、撮影モード切
換リング14をこの2点の位置に合わせたときは、第1
固定胴13にクリック係合するので、少々の力が加わっ
ても撮影モード切換リング14が回転することがない。
【0027】フォーカスリング15には撮影距離の数値
が表示されていて、合焦動作を行うときは左右に回転さ
せる。また、第2固定胴16にはNとSFの固定指標1
6a,16bが設けられていて、標準撮影モードで合焦
したときはその距離値がNの固定指標16aに合い、ソ
フトフォーカス撮影モードで合焦したときはその距離値
がSFの固定指標16bに合う。
【0028】なお、フォーカスリング15の回転に連動
して、距離計連動枠17が進退する。距離計連動枠17
の後端部には、図9に示すカメラ本体2に設けた連動距
離計の一部材であるコロ21が当接しているので、コロ
21も進退し、撮影レンズが合焦したときは連動距離計
の二重像が合致する。
【0029】ここで、図7に示す如く、球面収差が少な
い標準撮影モードにするために、撮影モード切換リング
14のNの文字を固定指標13aに合わせたときは、絞
りリング12から後方に突出した係合部12aの左側壁
と、撮影モード切換リング14から前方に突出した係合
部14aの右側壁とが当接している。従って、F16の
絞り値が固定指標13aに合った状態より、絞りリング
12を左に回転させることはできない。しかし、絞りリ
ング12を右に回転させることはでき、この例ではF1
6からF2.8までの絞り値を選択することができる。
【0030】次に、図8に示す如く、球面収差が大きい
ソフトフォーカス撮影モードにするために、撮影モード
切換リング14を右に回転させてSFの文字を固定指標
13aに合わせたときは、撮影モード切換リング14の
係合部14aにより係合部12aを介して絞りリング1
2をも右に回転させる。これにより、絞りリング12の
F5.6の絞り値が固定指標13aに合う。従って、こ
の状態より、絞りリング12を左に回転させることはで
きないが、絞りリング12を右に回転させることはで
き、この例ではF5.6からF2.8までの絞り値を選
択することができる。なお、F5.6は一例であって他
の絞り値でもよいが、ソフトフォーカス撮影を行うとき
は、所定の絞り値より大口径の絞り値のみを選択し設定
することができる。
【0031】なお、撮影モード切換リング14を回転さ
せたとき、撮影レンズが移動して(例えば図1に示した
状態から図3若しくは図5に示した状態に変化して)、
ソフトフォーカス撮影モードになるが、このレンズ移動
はカムやヘリコイドによって機械的に連動していてもよ
いし、またレンズ鏡胴に内蔵したモータによって駆動さ
せてもよい。
【0032】また、このように撮影モード切換リング1
4によりソフトフォーカス撮影モードに切り換えたとき
は、距離計連動枠17は右に回転する。距離計連動枠1
7の後端部にはコロ18が当接しているので、ソフトフ
ォーカス撮影モードに切り換えたときは、コロ18は距
離計連動枠17の後端部のカム18aに沿って、標準撮
影モードより前方に移動する。この移動量が前述の球面
収差の図におけるaとbとを加えた値に相当する。
【0033】この結果、標準撮影モードに設定していて
被写体距離が例えば5mのときに連動距離計の二重像が
合致していても、ソフトフォーカス撮影モードに切り換
えると連動距離計の二重像がずれて、5mに合焦したこ
とにならない。そこで、フォーカスリング15を左に回
転させて、5mの指標がSFの固定指標16bに合うよ
うにすれば、距離計連動枠17も左に回転してコロ18
が後退し、連動距離計の二重像が合致する。
【0034】このように、ソフトフォーカス撮影モード
に切り換えると、図3,5の如く球面収差が大きくなる
ので、図2の如き球面収差が少ない標準撮影モードとは
ピント位置を異ならせる必要があって、撮影モード切換
リング14に切り換えに連動して距離計連動枠17を回
転させてコロ18を進退させた。しかし、ソフトフォー
カス撮影モードに切り換えた後、更に最適のピント位置
に合焦させるためには、設定した絞りに応じてピント位
置も移動することが望ましい。この例では、距離計連動
枠17がフォーカスリング15と撮影モード切換リング
14に加えて絞りリング12にも連動するようにし、絞
りリング12をF4やF2.8に設定したときは、F
5.6に設定したときより距離計連動枠17を右に回転
させるようにすればよい。
【0035】以上の構成のレンズ鏡胴を用いることによ
り、1本のレンズ鏡胴で標準撮影とソフトフォーカス撮
影とに適宜切り換えて撮影を行うことができるので、2
本の交換レンズを持参しなくてもよくなって撮影者の負
荷が軽くなり、また経済的にも得策である。
【0036】図9は上述のレンズ鏡胴1を距離計を有す
るカメラ本体2に装着した斜視図である。
【0037】22は被写体像をファインダに入射させる
ファインダ窓、23はファインダのターゲットフレーム
に外光を採り入れるファインダ採光窓、24はファイン
ダ窓22から所定の基線長で離れて配置され、被写体を
距離計に入射させる距離計窓である。
【0038】なお、レンズ鏡胴1は交換レンズでなく、
製造時からカメラ本体2と一体に組立られていてもよ
い。
【0039】また、ファインダを覗いて撮影に熱中して
いるとき、撮影モード切換リング14が意図していた状
態とは異なった状態になっていることに気づかないと、
大きな問題が生ずる。これには、女性のポートレート等
をソフトフォーカスで撮影しようとしたときに、撮影モ
ード切換リング14の切り換えを忘れて標準撮影モード
になっている場合と、風景等を標準撮影モードでシャー
プに撮影しようとしたときに、ソフトフォーカス撮影モ
ードになっている場合とがある。この二つの場合を比較
すれば、後者の方が問題が大きい。
【0040】なお、一眼レフではファインダを覗いてソ
フトフォーカスモードに切り換えたことを視認できるの
で、上述の問題は発生し難いが、撮影レンズへの入射光
線の光軸とは異なる入射光線の光軸を有するファインダ
を備えた前述の距離計付きカメラやコンパクトカメラに
おいては、上述の問題が発生し易い。
【0041】そこで、撮影モード切換リング14をソフ
トフォーカス撮影モードに切り換えたときに作動するス
イッチをレンズ鏡胴1に内蔵し、このスイッチの出力を
カメラ本体2に送り、ファインダ内に警告用LEDを点
灯若しくは点滅させれば、上述の問題は解消する。
【0042】図10は上述の構想を更に発展させたカメ
ラ本体2のファインダの視野の図である。
【0043】中央には二重像を合致させる測距枠31が
配置され、その周囲には交換レンズの焦点距離に応じて
大きさが変化する視野枠32が配置されている。左方に
は設定したシャッタ速度33が表示され、下方には設定
した絞り値34が表示されている。また、ソフトフォー
カス撮影モードに切り換えたときは、球面収差発生量3
5が表示される。球面収差発生量35の上段には選択し
た絞りに対する球面収差における近軸像点からのずれ量
に相当する数のLEDが点灯し、下段にはその指標が表
示されている。従って、撮影者はファインダを覗きなが
らソフトフォーカス撮影モードに切り換えられているこ
とを認知することができると共に、軟調の程度を定量的
に視認し、絞り選択することができる。
【0044】なお、図10における球面収差発生量35
において、黒丸のLEDのみが点灯する構成であるが、
ソフトフォーカス撮影モードに切り換えたときに白丸の
LEDも異なる色で発光するようにしてもよい。
【0045】また、ファインダ内に標準撮影モードとソ
フトフォーカス撮影モードとで異なるLEDを設けて、
撮影モード切り換えに応じて各々点灯させてもよい。
【0046】また、このような球面収差発生量の表示
は、場合によってはカメラ本体2の上面や背面に液晶板
で表示してもよい。
【0047】また、一眼レフカメラの場合は撮影レンズ
を透過した被写体光がファインダに入射するので、撮影
レンズの状態を直接視認することができる。しかし、一
眼レフでなく、撮影レンズとは異なるレンズから被写体
光が入射するファインダを有するカメラにおいては、撮
影レンズの状態をファインダで視認することができない
ので、上記の如くソフトフォーカスの程度を定量的に視
認できる構成が特に有効である。
【0048】更に、撮影モード切換リング14をソフト
フォーカス撮影モードに切り換えたときに、圧電ブザー
等により小さな音声を発生して警告するようにしてもよ
い。
【0049】次に、一眼レフカメラの如く撮影レンズを
透過した被写体光を受光して測距を行うオートフォーカ
スカメラに前述の撮影モード切換機構を搭載した場合、
ソフトフォーカス撮影モードに切り換えると大きな球面
収差のために正確な測距が困難になる。そこで、このた
めの対策を施したカメラについて、図11のブロック図
に基づいて説明する。このブロック図は発明の要所のみ
を描いてある。
【0050】先ず、撮影モードスイッチM−SWをオン
にしてソフトフォーカス撮影モードに設定する。する
と、この設定をCPU41は記憶する。次に、レリーズ
ボタンを半押しして第1段レリーズスイッチS1−SW
をオンにすると、測光手段42により被写体の測光が行
われ、測距手段43によって被写体まで測距が行われ
る。そして、これらの測光情報と測距情報はCPU41
に入力される。
【0051】続いて、レリーズボタンを更に押して第2
段レリーズスイッチS2−SWをオンにすると、CPU
41によって撮影モード切換手段44が駆動され、モー
タによって撮影レンズ45を駆動してソフトフォーカス
撮影モードに切り換える。その後に、CPU41からの
測距情報により合焦手段46が撮影レンズ45を駆動し
て合焦動作を行い、更に、CPU41からの測光情報に
より露光手段47が露光動作を行う。
【0052】なお、第2段レリーズスイッチS2−SW
のオンによってソフトフォーカス撮影モードに切り換え
られることに限定する必要はなく、第1段レリーズスイ
ッチS1−SWのオンによってソフトフォーカス撮影モ
ードに切り換えられるようにしてもよい。
【0053】最後に「特許請求の範囲」で述べた用語と
「発明の実施の形態」で述べた用語との対応を説明す
る。
【0054】絞り選択手段は絞りリング12に、絞り規
制部材は係合部14aに、撮影モード切換手段は撮影モ
ード切換リング14に各々相当する。
【0055】切換検知手段はレンズ鏡胴1に内蔵したス
イッチに相当する。表示手段は警告用LEDや球面収差
発生量35のLEDに相当する。
【0056】音声発生手段は圧電ブザー等に相当する。
撮影モード設定手段は撮影モードスイッチM−SWに相
当する。
【0057】
【発明の効果】請求項1〜4に記載のレンズ鏡胴及び請
求項5〜7に記載のカメラによれば、1本の撮影レンズ
で通常の撮影とソフトフォーカス撮影とができるので、
携帯性及び経済性に優れ、ソフトフォーカス撮影のとき
には大絞りに設定されることにより確実に軟調描写にな
る。
【0058】請求項8,9に記載のカメラによれば、風
景等を標準撮影モードでシャープに撮影しようとしたと
きに、切り換えを忘れてソフトフォーカス撮影モードに
なっているときには警告が発せられるので、切り換え忘
れが生じない。
【0059】請求項10〜13に記載のカメラによれ
ば、一眼レフカメラでないカメラであっても、設定した
絞りによって変化する球面収差の大小を視認することが
できる。
【0060】請求項14〜15に記載のカメラによれ
ば、一眼レフカメラでソフトフォーカスの撮影を行うと
きも、確実に測距を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】標準撮影モードのときの撮影レンズの断面図で
ある。
【図2】標準撮影モードのときの球面収差の図である。
【図3】オーバーな球面収差が発生するソフトフォーカ
ス撮影モードに切り換えたときの撮影レンズの断面図で
ある。
【図4】図3における球面収差の図である。
【図5】アンダーな球面収差が発生するソフトフォーカ
ス撮影モードに切り換えたときの撮影レンズの断面図で
ある。
【図6】図5における球面収差の図である。
【図7】標準撮影モードに切り換えたときのレンズ鏡胴
の上面図である。
【図8】ソフトフォーカス撮影モードに切り換えたとき
のレンズ鏡胴の上面図である。
【図9】レンズ鏡胴を距離計を有するカメラ本体に装着
した斜視図である。
【図10】ファインダの視野の図である。
【図11】カメラのブロック図である。
【符号の説明】
1 レンズ鏡胴 2 カメラ本体 12 絞りリング 14 撮影モード切換リング 15 フォーカスリング 17 距離計連動枠 35 球面収差発生量 41 CPU 44 撮影モード切換手段 M−SW 撮影モードスイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03B 17/20 G03B 17/20 Fターム(参考) 2H044 AC04 AG00 2H080 BB68 CC07 2H087 KA02 LA01 LA06 NA01 PA07 PA18 PB08 RA32 2H102 AA03 AA66 AA71 AB11 BB01 BB33 CA01 CA11

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 設定された絞りの中から所定の絞りを選
    択する絞り選択手段と、外部操作により標準撮影モード
    及びソフトフォーカス撮影モードの二つの撮影モードに
    切り換え可能であり、前記ソフトフォーカス撮影モード
    への切り換えに伴って撮影レンズを構成する複数のレン
    ズの中の所定のレンズを移動させて前記標準撮影モード
    より大なる球面収差を発生させ、且つ前記絞り選択手段
    による絞りの選択を規制する絞り規制部材を有する撮影
    モード切換手段と、を備え、前記標準撮影モードに切り
    換えたときは前記絞り選択手段に設定された絞りの中か
    ら全ての絞りを選択可能であり、前記ソフトフォーカス
    撮影モードに切り換えたときは所定の絞りより大口径の
    絞りのみを選択可能としたことを特徴とするレンズ鏡
    胴。
  2. 【請求項2】 前記標準撮影モードに切り換えたとき
    と、前記ソフトフォーカス撮影モードに切り換えたとき
    とで、近軸像点に対する合焦位置のずれ量を異ならせた
    ことを特徴とする請求項1に記載のレンズ鏡胴。
  3. 【請求項3】 合焦動作と前記撮影モード切換手段の切
    換動作とに、カメラ本体に設けた連動距離計が連動する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のレンズ
    鏡胴。
  4. 【請求項4】 前記標準撮影モード及び前記ソフトフォ
    ーカス撮影モードの何れの撮影モードに切り換えたかを
    検知し、外部に出力する切換検知手段を備えたことを特
    徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のレンズ鏡
    胴。
  5. 【請求項5】 撮影レンズへの入射光線の光軸とは異な
    る入射光線の光軸を有するファインダを備えたカメラに
    おいて、設定された絞りの中から所定の絞りを選択する
    絞り選択手段と、外部操作により標準撮影モード及びソ
    フトフォーカス撮影モードの二つの撮影モードに切り換
    え可能であり、前記ソフトフォーカス撮影モードへの切
    り換えに伴って撮影レンズを構成する複数のレンズの中
    の所定のレンズを移動させて前記標準撮影モードより大
    なる球面収差を発生させ、且つ前記絞り選択手段による
    絞りの選択を規制する絞り規制部材を有する撮影モード
    切換手段と、を備え、前記標準撮影モードに切り換えた
    ときは前記絞り選択手段に設定された絞りの中から全て
    の絞りを選択可能であり、前記ソフトフォーカス撮影モ
    ードに切り換えたときは所定の絞りより大口径の絞りの
    みを選択可能としたことを特徴とするカメラ。
  6. 【請求項6】 前記標準撮影モードに切り換えたとき
    と、前記ソフトフォーカス撮影モードに切り換えたとき
    とで、近軸像点に対する合焦位置のずれ量を異ならせた
    ことを特徴とする請求項5に記載のカメラ。
  7. 【請求項7】 連動距離計を有し、該連動距離計が合焦
    動作と前記撮影モード切換手段の切換動作とに連動する
    ことを特徴とする請求項5又は請求項6に記載のカメ
    ラ。
  8. 【請求項8】 標準撮影モード及びソフトフォーカス撮
    影モードの何れの撮影モードに切り換えたかを検知する
    切換検知手段と、少なくとも前記ソフトフォーカス撮影
    モードに切り換えたことを前記切換検知手段からの出力
    により表示する表示手段と、を備えたことを特徴とする
    カメラ。
  9. 【請求項9】 標準撮影モード及びソフトフォーカス撮
    影モードの何れの撮影モードに切り換えたかを検知する
    切換検知手段と、前記ソフトフォーカス撮影モードに切
    り換えたときに前記切換検知手段からの出力により音声
    を発生する音声発生手段と、を備えたことを特徴とする
    カメラ。
  10. 【請求項10】 設定された絞りの中から所定の絞りを
    選択する絞り選択手段と、外部操作により標準撮影モー
    ド及びソフトフォーカス撮影モードの二つの撮影モード
    に切り換え可能であり、前記ソフトフォーカス撮影モー
    ドへの切り換えに伴って撮影レンズを構成する複数のレ
    ンズの中の所定のレンズを移動させて前記標準撮影モー
    ドより大なる球面収差を発生させる撮影モード切換手段
    と、前記撮影モード切換手段により前記ソフトフォーカ
    ス撮影モードへの切り換えたときは、前記絞り選択手段
    により選択した絞りに対応した球面収差に相当する表示
    を行う表示手段と、を備えたことを特徴とするカメラ。
  11. 【請求項11】 選択した絞りにおける近軸像点からの
    ずれ量をファインダ内に表示することを特徴とする請求
    項10に記載のカメラ。
  12. 【請求項12】 選択した絞り値をファインダ内に表示
    することを特徴とする請求項11に記載のカメラ。
  13. 【請求項13】 撮影レンズへの入射光線の光軸とは異
    なる入射光線の光軸を有するファインダを備えたことを
    特徴とする請求項8〜12の何れか1項に記載のカメ
    ラ。
  14. 【請求項14】 外部操作により標準撮影モード及び該
    標準撮影モードより大なる球面収差が発生するソフトフ
    ォーカス撮影モードの二つの撮影モードが設定可能な撮
    影モード設定手段と、撮影レンズを透過した光線を受光
    して測距を行う測距手段と、を備えたカメラであって、
    前記ソフトフォーカス撮影モードに設定したときは、前
    記測距手段は前記標準撮影モードにて測距を行った後
    に、撮影レンズを構成する複数のレンズの中の所定のレ
    ンズを自動的に移動させて前記ソフトフォーカス撮影モ
    ードへ切り換えることを特徴とするカメラ。
  15. 【請求項15】 レリーズボタンの操作によって第1段
    レリーズスイッチが作動することにより前記標準撮影モ
    ードにおける測距を行い、引き続き行われるレリーズボ
    タンの操作によって第2段レリーズスイッチが作動する
    ことにより前記ソフトフォーカス撮影モードへ切り換え
    ることを特徴とする請求項14に記載のカメラ。
JP2001217923A 2001-07-18 2001-07-18 レンズ鏡胴及びカメラ Pending JP2003029317A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001217923A JP2003029317A (ja) 2001-07-18 2001-07-18 レンズ鏡胴及びカメラ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001217923A JP2003029317A (ja) 2001-07-18 2001-07-18 レンズ鏡胴及びカメラ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003029317A true JP2003029317A (ja) 2003-01-29

Family

ID=19052172

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001217923A Pending JP2003029317A (ja) 2001-07-18 2001-07-18 レンズ鏡胴及びカメラ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003029317A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011095359A (ja) * 2009-10-28 2011-05-12 Casio Computer Co Ltd 撮像装置、及びそのプログラム
EP2549323B1 (de) * 2011-07-18 2019-04-10 Carl Zeiss AG Variable Filterkompensation für hoch geöffnete Kameraobjektive
US20220159191A1 (en) * 2020-11-18 2022-05-19 Canon Kabushiki Kaisha Image pickup apparatus
GB2605238A (en) * 2020-12-16 2022-09-28 Canon Kk Image capturing apparatus, control method for image capturing apparatus, and storage medium
JP7466325B2 (ja) 2020-02-13 2024-04-12 キヤノン株式会社 電子機器およびその制御方法、プログラム、記憶媒体

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011095359A (ja) * 2009-10-28 2011-05-12 Casio Computer Co Ltd 撮像装置、及びそのプログラム
EP2549323B1 (de) * 2011-07-18 2019-04-10 Carl Zeiss AG Variable Filterkompensation für hoch geöffnete Kameraobjektive
DE102011107985B4 (de) * 2011-07-18 2020-12-03 Carl Zeiss Ag Objektiv für eine Kamera und Verwendung eines Objektivs für eine Kamera
JP7466325B2 (ja) 2020-02-13 2024-04-12 キヤノン株式会社 電子機器およびその制御方法、プログラム、記憶媒体
US20220159191A1 (en) * 2020-11-18 2022-05-19 Canon Kabushiki Kaisha Image pickup apparatus
GB2605238A (en) * 2020-12-16 2022-09-28 Canon Kk Image capturing apparatus, control method for image capturing apparatus, and storage medium
US11582379B2 (en) 2020-12-16 2023-02-14 Canon Kabushiki Kaisha Image capturing apparatus, control method for image capturing apparatus, and storage medium
GB2605238B (en) * 2020-12-16 2023-12-13 Canon Kk Image capturing apparatus, control method for image capturing apparatus, and storage medium

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2000292684A (ja) 電子的撮像装置
JPH0627894B2 (ja) 交換レンズを有する写真カメラ
JP2003029317A (ja) レンズ鏡胴及びカメラ
JP3736040B2 (ja) カメラの露出制御装置
JP2006003533A (ja) 撮像装置、合焦制御方法、及びプログラム
JPH05232371A (ja) 被写界深度表示装置
JP2001083563A (ja) カメラ
JPH0961923A (ja) カメラ
JPH10104736A (ja) 銀塩撮影および電子撮像兼用カメラ
JP3060362B2 (ja) 表示装置
JP4109943B2 (ja) オートフォーカスカメラ
JP3184542B2 (ja) カメラ
JPH04316030A (ja) パノラマ撮影機能付きカメラ
JP2682990B2 (ja) 撮影装置
JP3999692B2 (ja) カメラ
JP2544145B2 (ja) カメラ
US20030165334A1 (en) Camera with viewfinder
JP2002303917A (ja) デジタルスチルカメラ
JP2003186081A (ja) カメラ
JPH07281245A (ja) カメラ
JP2007171870A (ja) カメラ
JP2003156779A (ja) 測距位置表示装置
JP2000028900A (ja) 交換レンズ及びカメラシステム
JPH07199048A (ja) 被写体の速度記録機能付カメラ
JP2682990C (ja)