JP2003028802A - カーボン膜評価方法および磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

カーボン膜評価方法および磁気記録媒体の製造方法

Info

Publication number
JP2003028802A
JP2003028802A JP2001212527A JP2001212527A JP2003028802A JP 2003028802 A JP2003028802 A JP 2003028802A JP 2001212527 A JP2001212527 A JP 2001212527A JP 2001212527 A JP2001212527 A JP 2001212527A JP 2003028802 A JP2003028802 A JP 2003028802A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
recording medium
carbon
magnetic
metal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001212527A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuyo Nishida
康代 西田
Kazuo Hoshi
一男 星
Hitoshi Wakao
仁志 若生
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2001212527A priority Critical patent/JP2003028802A/ja
Publication of JP2003028802A publication Critical patent/JP2003028802A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)
  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】下地の影響を受けずにカーボン膜のラマンスペ
クトルを選択的に検出できるカーボン膜評価方法とそれ
を含む磁気記録媒体の製造方法を提供する。 【解決手段】カーボン膜上に金属を接触させる工程と、
カーボン膜の表面増強ラマンスペクトルを測定する工程
と、表面増強ラマンスペクトルのほぼ1550〜165
0cm-1にピークを有するバンドG(graphite)の強度
G と、ほぼ1350〜1450cm-1にピークを有す
るバンドD(disorder)の強度ID との比ID /IG
基づきカーボン膜の膜質を評価する工程とを有するカー
ボン膜評価方法と、ID /IG が0.1〜0.5の範囲
にあることを確認する工程を含む磁気記録媒体の製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気記録媒体の保
護膜等に用いられるカーボン膜の膜質の評価方法と、カ
ーボン保護膜を有する磁気記録媒体の製造方法に関し、
特に、金属磁性薄膜型の磁気記録媒体の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、磁気記録媒体としては、磁性層が
磁性塗料の塗布によって形成される塗布型の磁気記録媒
体が広く使用されてきた。磁性塗料は、酸化物磁性粉末
または合金磁性粉末等の粉末磁性材料を、例えば塩化ビ
ニル−酢酸ビニル系共重合体、ポリエステル樹脂、ウレ
タン樹脂、ポリウレタン樹脂等の有機結合剤中に分散さ
せることにより調製される。このような磁性塗料を非磁
性支持体上に塗布し、乾燥させることにより、塗布型の
磁気記録媒体が形成される。
【0003】これに対して、高密度記録への要求が高ま
るとともに、金属磁性薄膜型の磁気記録媒体が提案さ
れ、注目を集めている。金属磁性薄膜型の磁気記録媒体
は、Co−Ni合金、C0−Cr合金、Co−O等の金
属磁性材料を、メッキや真空薄膜形成手段によって非磁
性支持体上に直接被着させることにより形成される。真
空薄膜形成手段としては真空蒸着法、スパッタリング
法、イオンプレーティング法等が挙げられる。
【0004】金属磁性薄膜型の磁気記録媒体は、抗磁力
や角形比等に優れ、短波長での電磁変換特性に優れる。
また、磁性層の厚みを極めて薄くできるため、記録減磁
や再生時の厚み損失が著しく小さい。さらに、磁性層に
非磁性材である結合剤や添加物等を混入する必要がない
ため、磁性材料の充填密度を高めることができる。この
ように、金属磁性薄膜型の磁気記録媒体は、数々の利点
を有している。
【0005】このような金属磁性薄膜型の磁気記録媒体
の電磁変換特性をさらに向上させ、より大きな出力を得
ることができるようにするため、磁気記録媒体の磁性層
を形成する際に、磁性層を非磁性支持体表面に対して斜
めに蒸着させる、斜方蒸着が提案され、すでに実用化さ
れている。
【0006】上記のような金属磁性薄膜型の磁気記録媒
体においては、耐久性や耐錆性に問題があるといわれて
いる。このような課題を解決するため、磁性層表面を酸
化させたり、金属薄膜である磁性層上に真空薄膜形成手
段を用いて保護膜が設けられたり、さらに保護膜上に潤
滑剤が塗布されたりする。
【0007】今後のさらなる高密度化に対応するため、
スペーシング損失を少なくする目的で、磁気記録媒体の
表面はより平滑化される傾向にある。磁気記録媒体表面
の平滑化に伴い、磁気ヘッドと磁気記録媒体との間の摩
擦力は増大し、磁気記録媒体に生じる剪断力は大きくな
る。このように摺動耐久性の面で厳しくなる状況の中、
耐久性を向上させる目的で、磁性層表面に保護膜を形成
する技術が検討されている。
【0008】保護膜としてはカーボン膜、石英(SiO
2 )膜、ジルコニア(ZrO2 )膜等が検討されてい
る。なかでもダイヤモンド構造を有する硬質カーボン膜
(DLC;diamond like carbon)は、摺動耐久性に非常
に優れ、今後、保護膜の主流になるものと考えられてい
る。DLC膜はスパッタリング法や化学気相成長法(C
VD;chemical vapor deposition)によって成膜される
が、スパッタリング法は膜形成速度が比較的遅いことか
ら工業的には不利であり、CVD法によって成膜される
ことが多い。
【0009】スパッタリング法によれば、まず、電場や
磁場を利用してArガス等の不活性ガスを電離(プラズ
マ化)させる。さらに、電離されたArイオンを加速
し、その運動エネルギーによりターゲットの原子をはじ
き出す。ターゲットからはじき出された原子を基板上に
堆積させ、目的とする膜を形成する。一方、CVD法に
よれば、電場や磁場を用いて発生させたプラズマのエネ
ルギーを利用して、原料となるガスの分解や合成等の化
学反応を起こさせ、化学的プロセスにより膜を形成す
る。
【0010】DLC膜の膜質を評価する方法としては、
ラマン分光法(Raman spectroscopy)を利用した方法が
知られている。ラマン分光法は、レーザー発振器から発
振されたレーザー光を試料に照射し、試料で生じるラマ
ン散乱光を分光して検出し、スペクトル解析を行うもの
である。
【0011】DLC膜は、カーボンの結合状態としてs
2 結合(平面構造)と、sp3 結合(正四面体構造)
とを含み、このような結合状態のカーボンが集合した微
結晶粒子からなる。したがって、DLC膜のラマンスペ
クトルは、1300〜1500cm-1付近にブロードな
ピークを示す。ラマン分光法による分析深さは、照射す
るレーザー光の波長および出力や、試料により異なる
が、カーボン膜の場合、数10〜数100nmである。
【0012】DLC膜の表面を分析する方法としては、
ラマン分光法以外にXPS(X線光電子分光分析法)が
ある。しかしながら、XPSの場合、測定対象となる試
料を大気中に保管したときの表面汚染の影響が大きい。
表面汚染を除去するため、DLC膜の表面にイオンエッ
チング処理等を行うと、カーボンの構造が破壊される。
したがって、ラマン分光法のような非破壊での分析は難
しい。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】近年、磁気抵抗効果を
利用した磁気抵抗型(MR)ヘッドを用いて記録信号の
再生が行われる磁気記録媒体が開発されている。MRヘ
ッドを用いた場合、従来のインダクティブ型ヘッドを用
いた場合に比較して再生感度が高くなるため、再生出力
は小さくてよい。すなわち、磁性層の厚さが薄くても再
生出力は十分となる。
【0014】逆に、磁性層が厚いと再生出力が大きくな
り過ぎ、MRヘッドが飽和して再生波形が歪むことにな
る。再生波形が歪むと高いS/N比が得られなくなるた
め、MRヘッド用の磁気記録媒体では磁性層の薄膜化が
進められている。MRヘッド用の磁気記録媒体の磁性層
は、例えば数10nm程度に薄く形成される。
【0015】磁性層が非常に薄い場合、ラマン分光法に
よる分析深さが磁性層の下地の非磁性支持体に達する。
これにより、カーボン保護膜で生じるラマン散乱光の信
号が、非磁性支持体で生じるラマン散乱光の信号に消さ
れてしまい、検出が困難となる。
【0016】一方、磁気記録媒体のカーボン保護膜の材
料としては、磁気記録媒体に適用されるヘッドに応じ
て、硬質カーボンから有機物に近い軟質カーボンまで特
性に違いのある種々のカーボン材料が用いられる。カー
ボン保護膜の膜質に応じて、磁気記録媒体と磁気ヘッド
との摩擦は変化する。カーボン保護膜の摩擦係数が適切
な範囲にない場合は、磁気記録媒体の耐久性が低下す
る。したがって、カーボン保護膜の膜質を短時間で確認
できることが望ましい。
【0017】また、カーボン保護膜上に潤滑剤等を含有
するトップコートを施した場合、カーボンがトップコー
ト中に拡散してカーボン保護膜からのラマン散乱光の強
度が弱くなり、測定が困難になることもある。
【0018】本発明は上記の問題点に鑑みてなされたも
のであり、したがって本発明は、下地の影響を受けずに
カーボン膜のラマンスペクトルを選択的に検出し、カー
ボン膜の膜質を評価できるカーボン膜評価方法を提供す
ることを目的とする。また、本発明は、カーボン保護膜
の膜質を比較的簡単に調べ、耐久性の高い磁気記録媒体
を製造できる磁気記録媒体の製造方法を提供することを
目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明のカーボン膜評価方法は、カーボン膜上に金
属を接触させる工程と、前記カーボン膜の表面増強ラマ
ンスペクトルを測定する工程と、前記表面増強ラマンス
ペクトルのほぼ1550〜1650cm-1にピークを有
するバンドG(graphite)の強度IG を求める工程と、
前記表面増強ラマンスペクトルのほぼ1350〜145
0cm-1にピークを有するバンドD(disorder)の強度
D を求める工程と、前記バンドGと前記バンドDとの
強度比I D /IG に基づき前記カーボン膜の膜質を評価
する工程とを有することを特徴とする。
【0020】好適には、前記カーボン膜の膜質を評価す
る工程は、前記カーボン膜の摩擦係数を予測する工程を
含む。好適には、前記金属を接触させる工程は、前記カ
ーボン膜上に前記金属を蒸着させる工程を含む。あるい
は、前記金属を接触させる工程は、一方の面の少なくと
も一部に金属層が形成された基板を、前記カーボン膜上
に前記金属層を介して圧着させる工程を含む。
【0021】これにより、カーボン膜の膜質評価を短時
間で行うことが可能となる。また、表面増強ラマン分光
法によれば、通常のラマン分光法では測定できない弱い
ラマン散乱も測定可能となるため、通常のラマン分光法
よりも正確にラマン散乱の強度比ID /IG を求めるこ
とができる。
【0022】さらに、上記の目的を達成するため、本発
明の磁気記録媒体の製造方法は、非磁性支持体上に磁性
層を形成する工程と、前記磁性層上にカーボン保護膜を
形成し、磁気記録媒体を作製する工程と、前記カーボン
保護膜上に金属を接触させる工程と、前記カーボン膜の
表面増強ラマンスペクトルを測定する工程と、前記表面
増強ラマンスペクトルのほぼ1550〜1650cm-1
にピークを有するバンドG(graphite)の強度IG を求
める工程と、前記表面増強ラマンスペクトルのほぼ13
50〜1450cm-1にピークを有するバンドD(diso
rder)の強度I D を求める工程と、前記バンドGと前記
バンドDとの強度比ID /IG に基づき前記カーボン膜
の膜質を評価し、前記磁気記録媒体が使用可能か判定す
る工程とを有することを特徴とする。
【0023】本発明の磁気記録媒体の製造方法は、好適
には、前記磁性層を形成する工程は、物理的蒸着により
金属磁性薄膜を形成する工程を含み、前記強度比ID
Gがほぼ0.1〜0.5のとき、前記磁気記録媒体を
使用可能と判定する。好適には、前記金属を接触させる
工程は、前記カーボン保護膜上に前記金属を蒸着させる
工程を含む。あるいは、前記金属を接触させる工程は、
一方の面の少なくとも一部に金属層が形成された基板
を、前記カーボン保護膜上に前記金属層を介して圧着さ
せる工程を含む。
【0024】これにより、磁気記録媒体の表面に形成さ
れたカーボン保護膜の膜質を短時間で評価することが可
能となる。また、カーボン保護膜の表面増強ラマンスペ
クトルにおいてラマン散乱の強度比ID /IG が特定の
範囲にあるか確認することにより、例えばシャトル走行
試験やスチル耐久性試験を行わなくても、カーボン保護
膜が形成された磁気記録媒体の耐久性を予測することが
可能となる。
【0025】さらに、本発明の磁気記録媒体の製造方法
によれば、金属磁性薄膜型の磁気記録媒体のように、磁
性層が薄く形成される磁気記録媒体についても、下地の
影響を受けずに、カーボン保護膜のラマンスペクトルの
み選択的に検出することが可能である。
【0026】
【発明の実施の形態】以下に、本発明のカーボン膜評価
方法および磁気記録媒体の製造方法の実施の形態につい
て、図面を参照して説明する。本発明のカーボン膜評価
方法は、カーボン保護膜に厚さ10nm程度のラマン光
増強基体を付着させて得られる表面増強ラマンスペクト
ルから、1550〜1650cm-1にピークを有するバ
ンドGの強度IG と、1350〜1450cm -1にピー
クを有するバンドDの強度ID との比ID /IG を求め
ることを特徴とする。
【0027】カーボン膜のラマンスペクトルの1000
〜1800cm-1の領域には、C=C二重結合の伸縮振
動(1600〜1800cm-1)やC−C単結合の伸縮
振動(800〜1200cm-1)あるいはそれらの振動
のカップリング等が観察される。この領域における特定
のピークの強度とカーボン膜の膜質との間には良好な相
関が認められる。
【0028】測定対象物にラマン光増強基体を付着させ
る表面増強ラマン分光法によれば、分析深さが数nmと
浅くなり、散乱光強度は通常のラマン散乱の102 〜1
6倍に増大する。したがって、下地の非磁性支持体は
ラマンスペクトルに影響を与えず、カーボン保護膜で生
じるラマン散乱光のみ選択的に検出される。これによ
り、検出感度を102 〜106 倍に高くできる。
【0029】図1は、本発明のカーボン膜評価方法が適
用される磁気記録媒体の一例を示す断面図である。ま
た、図1の断面図は、本発明の磁気記録媒体の製造方法
により製造される磁気記録媒体の一例を表す。図1に示
すように、非磁性支持体1上に磁性層2が形成され、磁
性層2の上層にカーボン保護膜3が形成されている。
【0030】非磁性支持体1としては、例えばポリエチ
レンテレフタレート(PET)等のポリエステル類、ポ
リエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン類、セ
ルローストリアセテート、セルロースダイアセテート、
セルロースブチレート等のセルロース誘導体、ポリ塩化
ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のビニル系樹脂、ポリカ
ーボネート、ポリイミド、ポリアミド等の高分子材料か
らなる層が用いられる。
【0031】あるいは、非磁性支持体1の材料としてア
ルミニウム合金、チタン合金等の軽金属や、アルミナガ
ラス等のセラミックを用いることもできる。非磁性支持
体1としてアルミニウム合金板を用いた場合、非磁性支
持体1表面にアルマイト処理を行って酸化被膜を形成し
たり、Ni−P被膜等を形成して表面の硬度を高くして
もよい。
【0032】磁性層2を構成する金属磁性材料として
は、例えばFe、Co、Ni等の金属やCo−Ni系合
金、Co−Pt系合金、Co−Pt−Ni系合金、Fe
−Co系合金、Fe−Ni系合金、Fe−Co−Ni系
合金、Fe−Ni−B系合金、Fe−Co−B系合金、
Fe−Co−Ni−B系合金、Co−Cr系合金等が挙
げられる。これらの金属磁性材料からなる磁性層2にお
いて、面内磁化記録が行われる。
【0033】磁性層2は、これらの金属磁性材料からな
る単層膜であっても、層ごとに組成あるいは成膜条件を
変更した多層膜であっても、いずれでもよい。さらに、
非磁性支持体1と磁性層2との層間に下地層として非磁
性薄膜を設けたり、多層膜の磁性層の層間に中間層とし
て非磁性薄膜を設けたりしてもよい。このような下地層
や中間層を設けることにより、層間の密着性を向上させ
たり、抗磁性を制御したりすることができる。
【0034】磁性層2は例えば真空蒸着法、イオンプレ
ーティング法、スパッタリング法等の物理的蒸着法(P
VD;physical vapor deposition)によって形成され
る。真空蒸着法によれば、真空下で強磁性材料を加熱蒸
発させ、非磁性支持体上に堆積させる。イオンプレーテ
ィング法によれば、強磁性金属材料の蒸発を放電中で行
う。スパッタリング法によれば、アルゴンを主成分とす
る雰囲気中でグロー放電を起こし、生じたアルゴンイオ
ンでターゲット表面の原子を叩き出す。
【0035】磁性層2の上層には、磁気記録媒体に摺動
耐久性を付与し、かつ外部の湿気等から磁性層2を保護
する目的で、カーボン保護膜3が設けられる。カーボン
保護膜3は、スパッタリング法によって形成されたカー
ボン膜であっても、炭化水素系ガスを原料としてCVD
により形成されたカーボン膜であっても、いずれでもよ
い。
【0036】ここで、スパッタリング法としてはマグネ
トロンスパッタリング法や対向ターゲット法が挙げら
れ、CVD法としてはプラズマCVD、ECR(electr
on cyclotron resonance)プラズマCVD法、アークジ
ェットプラズマCVD法が挙げられるが、カーボン保護
膜3の成膜方法はこれらに限定されない。
【0037】次に、表面増強ラマン分光法について説明
する。銅や金属等の金属表面上に吸着した分子のラマン
散乱強度が著しく増大することは、1974年Fleischm
ann らによって見出されている。表面増強ラマン分光法
は、この現象を利用したものであり、通常のラマン分光
法に比較して102 〜106 倍、検出感度を高くするこ
とができる。
【0038】また、表面増強ラマン分光法の分析深さは
数nmオーダーであり、最表面分析が可能である。表面
増強ラマン分光法と通常のラマン分光法は、検出感度お
よび分析深さは異なるが、同一の振動モードに対するピ
ークの位置は変わらない。一般に、カーボン素材は構造
的にダイヤモンド、グラファイトおよびそれらの中間状
態のアモルファスカーボンに分類される。ラマン分光法
によれば、これらのカーボン構造の存在や、存在量の違
いを高感度に検出することができる。
【0039】通常、ラマン散乱の測定システムは励起光
源、試料部、分光器、検出器の4つの部分を含む。励起
光源としては、Arレーザー、He−Neレーザー、K
rレーザー等の気体レーザーが用いられる。レーザーは
要求される励起光の波長に合わせて適宜選択する。
【0040】試料部は、試料に励起光を照射する光学系
と、ラマン散乱光を集光する光学系と、試料ステージと
を含む。ラマン散乱光は集光レンズ等で分光器のスリッ
ト上に集められる。ラマン散乱光は、例えばモノクロメ
ータを直列に接続したダブルモノクロメータで分光さ
れ、検出器で検出される。
【0041】検出器としては光電子増倍管またはマルチ
チャンネル検出器が用いられる。マルチチャンネル検出
器によれば、ピーク位置(ラマンシフトの波数)が異な
るラマン散乱を同時に検出できるため、試料によっては
例えば数秒程度の短時間で測定が可能である。
【0042】前述したように、磁性層が数10nm程度
に薄く形成された磁気記録媒体のカーボン保護膜のラマ
ン散乱や、有機物を多く含有するカーボン保護膜のラマ
ン散乱は、通常のラマン分光法によれば測定が困難であ
る。本発明者は、このようなカーボン保護膜に厚さ10
nm程度のラマン光増強基体を付着させ、表面増強ラマ
ン散乱を検出することにより、カーボン膜の膜質評価が
可能となることを見出した。
【0043】カーボン保護膜の表面増強ラマンスペクト
ルにおいて1550〜1650cm -1にピークを有する
バンドGの強度IG と1350〜1450cm-1にピー
クを有するバンドDの強度ID との比ID /IG は、カ
ーボン保護膜の膜質と相関がある。したがって、ピーク
強度の比に基づいてカーボン保護膜の膜質を評価でき
る。
【0044】本発明のカーボン膜の評価方法において、
カーボン保護膜にラマン光増強基体を付着させる方法と
しては、例えば、カーボン保護膜上に銀や金等の金属を
蒸着する方法が挙げられる。あるいは、表面に銀や金等
の金属層が形成された透明基板を、金属層とカーボン保
護膜が接するように磁気記録媒体に圧着する方法が挙げ
られる。
【0045】図2は、前者の場合を示す断面図であり、
カーボン保護膜3上に銀や金等の金属層4が厚さ10n
m程度、蒸着されている。図3は、後者の場合を示す断
面図であり、カーボン保護膜3上に金属層4を介して透
明基板5が圧着されている。この場合も、金属層4の厚
さは10nm程度であり、金属層4は透明基板5上に例
えば蒸着により形成される。透明基板5としては、例え
ばガラス板等、励起光およびラマン散乱に対して透明
で、これらの光を吸収しない基板を用いる。
【0046】磁性層として数10nm程度の厚さの金属
磁性薄膜が形成される磁気記録媒体の場合、カーボン保
護膜の表面増強ラマンスペクトルにおける強度比ID
Gは、0.1〜0.5の範囲にあることが好ましい。
強度比ID /IG が0.1より小さくなると、磁気記録
媒体と磁気ヘッドとが摺動する際に摩擦が大きくなり過
ぎ、耐久性が低下する。逆に、強度比ID /I G が0.
5より大きくなると、カーボン保護膜3の硬度が高くな
り、磁気ヘッドに損傷を与えやすくなる。
【0047】図4は、カーボン保護膜の形成に用いるこ
とができるプラズマCVD連続膜形成装置を示す概略図
である。図4の磁気記録媒体11は、非磁性支持体上に
磁性層が形成されたものであり、具体的には、PETフ
ィルム上に酸素ガスを導入しながらCoを蒸着して、部
分酸化強磁性金属薄膜を形成したものである。
【0048】図4に示すように、長尺状の磁気記録媒体
11は、供給リール12から供給され、ガイドロール1
3、14を経て巻き取りリール15に巻き取られる。磁
気記録媒体11が走行する部分の下部には、反応管16
が設けられている。反応管16内には電極17が組み込
まれている。放電ガス導入口18から反応管16に、炭
化水素系ガスを主成分とする原料ガスが導入される。
【0049】反応管16と対向するように、円筒状の回
転可能な対向電極19が設置されている。磁気記録媒体
11は、対向電極19に巻き付けられた状態で、表面に
カーボン保護膜が形成される。カーボン保護膜の形成は
反応管16内で行われる。上記のプラズマCVD連続膜
形成装置には真空排気系20が設けられており、真空槽
21内の雰囲気が調整される。
【0050】図4に示すプラズマCVD連続膜形成装置
を用いて、磁性層上にカーボン保護膜を形成し、図1に
示すような磁気記録媒体を作製した。具体的には、厚さ
6μmのPETフィルム上に、Coを蒸着源として真空
蒸着を行い、磁性層として厚さ50nmの金属磁性薄膜
を形成した。金属磁性薄膜の形成には連続巻き取り式蒸
着装置を用いた。成膜条件は蒸着源をCo100%、蒸
着粒子の入射角を45〜90°、蒸着時真空度を2×1
-2Paとして、酸素ガスを導入しながら成膜を行っ
た。
【0051】上記の条件で形成された磁性層の上層に、
プラズマCVDによりカーボン保護膜を形成した。CV
D条件は、反応ガスをi−C48 、反応ガスの圧力を
30Pa、プラズマ電極の直流電圧を1.2kV、ライ
ンスピードを3m/分とした。
【0052】上記の条件で形成されたカーボン保護膜上
に、銀を厚さ10nmで蒸着し、表面増強ラマン分光法
によりカーボン保護膜のラマンスペクトルを得た。ラマ
ン分光計としては JRS-SYS1000(D) (製造元:Renishaw
社 販売元:日本電子)を用いた。励起光はArレーザ
ーを光源とする波長514.5nmの光を用いた。光源
の出力は2.5mWとし、試料上でのレーザー光の出力
を0.33mWとした。試料上でのレーザービーム径は
21μmとした。ラマンシフトの測定範囲は1000〜
1800cm-1とした。
【0053】図5は、カーボン保護膜の表面増強ラマン
スペクトルの一例を示す。図5のスペクトルにおいて、
高波数側のバンドGと低波数側のバンドDは一部重なっ
ている。このような場合、例えばガウス関数にフィッテ
ィングさせて高波数側のバンドGと低波数側のバンドD
を分離し、それぞれのピーク高さを求める。このように
して求めたピーク高さから強度比ID /IG を算出す
る。また、図5に示すように、高波数側と低波数側の一
方でバックグラウンドが高くなっている場合、直線のベ
ースラインを設定してスペクトルから差し引き、強度比
D /IG を求める。
【0054】図6は、カーボン保護膜上に銀等の金属を
蒸着せずに測定した、通常のラマンスペクトルを示す。
図6は後述する比較例1のサンプルのラマンスペクトル
である。図6に示す通常のラマンスペクトルにおいて
は、カーボンに由来するバンドが選択的に増強されない
ため、下地のPETフィルムに由来するシャープなバン
ドa、bが検出されている。
【0055】特に、バンドaは1350〜1450cm
-1にピークを有するバンドDと重なるため、強度比ID
/IG を正確に求めることができなくなる。これに対
し、図5に示す表面増強ラマンスペクトルでは、カーボ
ンに由来するバンドが選択的に増強されるため、PET
フィルムに由来するバンドの影響を受けずに、強度比I
D /IG を求めることができる。
【0056】一方、表面増強ラマンスペクトルまたは通
常のラマンスペクトルを測定したサンプルについて、耐
久性についての試験も行った。耐久性は摩擦係数、シャ
トル耐久性およびスチル耐久性に基づいて評価した。表
面増強ラマンスペクトルの測定はカーボン保護膜上に直
接、銀を蒸着させて行ったが、耐久性の試験は、これら
のサンプルにバックコートとトップコートを施して行っ
た。
【0057】PETフィルムの磁性層が形成されていな
い側の面にバックコートとして、主にカーボン粒子と結
合剤を含む塗料を、乾燥後の厚さが0.5μmとなるよ
うに塗布した。カーボン保護膜の表面にはトップコート
として、フッ素系材料等の潤滑剤と結合剤を含む塗料を
塗布した。バックコートおよびトップコートが施された
磁気記録媒体をテープ状に裁断し、評価用サンプルとし
た。
【0058】これらのサンプルに設けられたカーボン保
護膜の実用性を評価するため、摩擦試験、シャトル走行
試験およびスチル耐久試験を行った。評価方法は下記の
通りである。なお、シャトル走行試験とスチル耐久試験
には、ソニー社製のDVCカムコーダー(商品名DCR VX
700)を使用した。
【0059】シャトル走行試験においては、40℃、3
0%RH(相対湿度:relative humidity )環境下で1
0分間の信号を1回記録した後、この信号を99回、再
生した。1回目の再生(2パス目)での初期出力を基準
値(0dB)とした。シャトル走行試験の結果は、初期
出力に対する99回目の再生(100パス目)での出力
をdBで表した。
【0060】100パス目での再生出力が−3dB以
上、すなわちレベルダウン量が3dB以内であれば、D
VCカムコーダーに内蔵される信号増幅回路によってレ
ベルダウンが補償される。したがって、3dB以内のレ
ベルダウンは、画質に影響を与えない。
【0061】スチル耐久性試験においては、−5℃の環
境下でスチル状態のまま保持し、再生出力が初期出力
(0dB)に対して、−3dBになるまでの時間を測定
した。この時間でスチル耐久性を表した。摩擦試験にお
いては、40℃、80%RHの環境下で摺動摩擦試験機
を用いて測定を行い、結果は摩擦係数で示した。
【0062】前述した成膜条件で形成された複数のサン
プルについて、ラマンスペクトルから得られた強度比I
D /IG と、各種の試験から得られた摩擦係数、シャト
ル耐久性およびスチル耐久性を表1にまとめた。比較例
1を除き、強度比ID /IGは表面増強ラマンスペクト
ルから求めた。比較例1のみ通常のラマン測定を行った
ため、強度比ID /IG は測定できなかった。
【0063】
【表1】
【0064】表1に示すように、実施例1〜実施例7の
サンプルはいずれも強度比ID /I G が0.1〜0.5
の範囲にある。これらのサンプルは、ほぼ一定した摩擦
係数を示し、シャトル耐久性およびスチル耐久性も十分
であった。比較例1のサンプルについては、摩擦係数、
シャトル耐久性およびスチル耐久性とも実施例1〜実施
例7のサンプルと同様な結果が得られたため、膜質は同
等とみなすことができる。したがって、表面増強ラマン
測定を行えば、実施例1〜実施例7と同様に、強度比I
D /IG は0.1〜0.5の範囲内となることが予想さ
れるが、通常のラマン測定からは強度比ID /IG を測
定できなかった。
【0065】比較例2のサンプルは、実施例1〜7のサ
ンプルに比較して摩擦係数が高く、シャトル耐久性およ
びスチル耐久性も明らかに低かった。比較例2の強度比
D/IG は0.06であり、0.1よりも小さかっ
た。一方、比較例3のサンプルも、実施例1〜7のサン
プルに比較して摩擦係数が高く、シャトル耐久性および
スチル耐久性も明らかに低かった。比較例3の強度比I
D /IG は0.53であり、0.5よりも大きかった。
【0066】以上のことから、磁気記録媒体のカーボン
保護膜の表面増強ラマンスペクトルを測定し、強度比I
D /IG が0.1〜0.5の範囲にあるか調べることに
より、カーボン保護膜の膜質を評価して、磁気記録媒体
の耐久性を予測できるといえる。
【0067】上記の本発明の実施形態のカーボン膜評価
方法および磁気記録媒体の製造方法によれば、金属磁性
薄膜型の磁気記録媒体に設けられるカーボン保護膜の膜
質を短時間で確認し、磁気記録媒体の摺動耐久性を高く
することができる。
【0068】本発明のカーボン膜評価方法および磁気記
録媒体の製造方法の実施形態は、上記の説明に限定され
ない。例えば、可撓性をもたない磁気記録媒体に設けら
れるカーボン保護膜の膜質の評価にも本発明を適用する
ことができる。その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲
で、種々の変更が可能である。
【0069】
【発明の効果】本発明のカーボン膜評価方法によれば、
下地の影響を受けずにカーボン膜のラマンスペクトルを
選択的に検出することが可能となる。本発明の磁気記録
媒体の製造方法によれば、カーボン保護膜の膜質を比較
的簡単に短時間で確認し、耐久性の高い磁気記録媒体を
製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明のカーボン膜評価方法が適用され
る磁気記録媒体、あるいは本発明の磁気記録媒体の製造
方法により製造される磁気記録媒体の断面図である。
【図2】図2は本発明のカーボン膜評価方法において、
カーボン膜上に金属層を蒸着した状態を示す断面図であ
る。
【図3】図3は本発明のカーボン膜評価方法において、
表面に金属層を有する透明基板を、カーボン保護膜に圧
着させた状態を示す断面図である。
【図4】図4は本発明の磁気記録媒体の製造方法におい
て、カーボン保護膜の形成に用いることができる装置の
一例を示す概略図である。
【図5】図5は本発明のカーボン膜評価方法に係り、カ
ーボン膜の表面増強ラマンスペクトルの一例である。
【図6】図6は本発明のカーボン膜評価方法の比較例1
に係り、カーボン膜の通常のラマンスペクトルの一例で
ある。
【符号の説明】 1…非磁性支持体、2…磁性層、3…カーボン保護膜、
4…金属層、5…透明基板、11…磁気記録媒体、12
…供給リール、13、14…ガイドロール、15…巻き
取りリール、16…反応管、17…電極、18…放電ガ
ス導入口、19…対向電極、20…真空排気系、21…
真空槽。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 若生 仁志 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 2G043 AA03 CA07 EA03 JA01 KA01 KA02 KA05 KA09 LA01 NA01 4K029 AA02 AA09 AA11 AA24 BA06 BA09 BA12 BA24 BA25 BA26 BA34 BB02 BC06 BD11 CA01 CA03 CA05 DC32 DC39 5D112 AA07 BC05 JJ06

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カーボン膜上に金属を接触させる工程と、 前記カーボン膜の表面増強ラマンスペクトルを測定する
    工程と、 前記表面増強ラマンスペクトルのほぼ1550〜165
    0cm-1にピークを有するバンドG(graphite)の強度
    G を求める工程と、 前記表面増強ラマンスペクトルのほぼ1350〜145
    0cm-1にピークを有するバンドD(disorder)の強度
    D を求める工程と、 前記バンドGと前記バンドDとの強度比ID /IG に基
    づき前記カーボン膜の膜質を評価する工程とを有するカ
    ーボン膜評価方法。
  2. 【請求項2】前記カーボン膜の膜質を評価する工程は、
    前記カーボン膜の摩擦係数を予測する工程を含む請求項
    1記載のカーボン膜評価方法。
  3. 【請求項3】前記金属を接触させる工程は、前記カーボ
    ン膜上に前記金属を蒸着させる工程を含む請求項1記載
    のカーボン膜評価方法。
  4. 【請求項4】前記金属を接触させる工程は、一方の面の
    少なくとも一部に金属層が形成された基板を、前記カー
    ボン膜上に前記金属層を介して圧着させる工程を含む請
    求項1記載のカーボン膜評価方法。
  5. 【請求項5】非磁性支持体上に磁性層を形成する工程
    と、 前記磁性層上にカーボン保護膜を形成し、磁気記録媒体
    を作製する工程と、 前記カーボン保護膜上に金属を接触させる工程と、 前記カーボン膜の表面増強ラマンスペクトルを測定する
    工程と、 前記表面増強ラマンスペクトルのほぼ1550〜165
    0cm-1にピークを有するバンドG(graphite)の強度
    G を求める工程と、 前記表面増強ラマンスペクトルのほぼ1350〜145
    0cm-1にピークを有するバンドD(disorder)の強度
    D を求める工程と、 前記バンドGと前記バンドDとの強度比ID /IG に基
    づき前記カーボン膜の膜質を評価し、前記磁気記録媒体
    が使用可能か判定する工程とを有する磁気記録媒体の製
    造方法。
  6. 【請求項6】前記磁性層を形成する工程は、物理的蒸着
    により金属磁性薄膜を形成する工程を含み、 前記強度比ID /IG がほぼ0.1〜0.5のとき、前
    記磁気記録媒体を使用可能と判定する請求項5記載の磁
    気記録媒体の製造方法。
  7. 【請求項7】前記金属を接触させる工程は、前記カーボ
    ン保護膜上に前記金属を蒸着させる工程を含む請求項5
    記載の磁気記録媒体の製造方法。
  8. 【請求項8】前記金属を接触させる工程は、一方の面の
    少なくとも一部に金属層が形成された基板を、前記カー
    ボン保護膜上に前記金属層を介して圧着させる工程を含
    む請求項5記載の磁気記録媒体の製造方法。
JP2001212527A 2001-07-12 2001-07-12 カーボン膜評価方法および磁気記録媒体の製造方法 Pending JP2003028802A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001212527A JP2003028802A (ja) 2001-07-12 2001-07-12 カーボン膜評価方法および磁気記録媒体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001212527A JP2003028802A (ja) 2001-07-12 2001-07-12 カーボン膜評価方法および磁気記録媒体の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003028802A true JP2003028802A (ja) 2003-01-29

Family

ID=19047677

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001212527A Pending JP2003028802A (ja) 2001-07-12 2001-07-12 カーボン膜評価方法および磁気記録媒体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003028802A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007003354A (ja) * 2005-06-23 2007-01-11 Institute Of Physical & Chemical Research 結晶表面の歪み測定方法およびその装置
JP2008116268A (ja) * 2006-11-02 2008-05-22 Honda Motor Co Ltd Dlc膜の硬度推定装置及び硬度推定方法
JP2010286493A (ja) * 2004-01-23 2010-12-24 Horiba Ltd 基板検査装置
WO2012157254A1 (ja) * 2011-05-17 2012-11-22 富士フイルム株式会社 ラマン分光測定方法および装置
CN103361601A (zh) * 2013-05-22 2013-10-23 南开大学 一种制作表面增强拉曼散射基底的方法
JP5497904B2 (ja) * 2011-03-30 2014-05-21 Jx日鉱日石金属株式会社 磁気記録膜用スパッタリングターゲット
US9540724B2 (en) 2012-06-18 2017-01-10 Jx Nippon Mining & Metals Corporation Sputtering target for magnetic recording film
CN111398531A (zh) * 2020-04-07 2020-07-10 苏州鸿凌达电子科技有限公司 一种高效石墨烯膜鉴别系统及方法
CN113039025A (zh) * 2018-10-31 2021-06-25 东洋制罐集团控股株式会社 机械加工用治具以及机械加工方法和无缝罐体的制造方法

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010286493A (ja) * 2004-01-23 2010-12-24 Horiba Ltd 基板検査装置
JP2007003354A (ja) * 2005-06-23 2007-01-11 Institute Of Physical & Chemical Research 結晶表面の歪み測定方法およびその装置
JP2008116268A (ja) * 2006-11-02 2008-05-22 Honda Motor Co Ltd Dlc膜の硬度推定装置及び硬度推定方法
JP5497904B2 (ja) * 2011-03-30 2014-05-21 Jx日鉱日石金属株式会社 磁気記録膜用スパッタリングターゲット
US9683284B2 (en) 2011-03-30 2017-06-20 Jx Nippon Mining & Metals Corporation Sputtering target for magnetic recording film
TWI568871B (zh) * 2011-03-30 2017-02-01 Jx Nippon Mining & Metals Corp Magnetic sputtering target for magnetic recording film
JP2012242167A (ja) * 2011-05-17 2012-12-10 Fujifilm Corp ラマン分光測定方法および装置
CN103534579A (zh) * 2011-05-17 2014-01-22 富士胶片株式会社 拉曼光谱测定方法以及装置
US9304086B2 (en) 2011-05-17 2016-04-05 Fujifilm Corporation Raman spectrometry method and Raman spectrometry apparatus
WO2012157254A1 (ja) * 2011-05-17 2012-11-22 富士フイルム株式会社 ラマン分光測定方法および装置
US9540724B2 (en) 2012-06-18 2017-01-10 Jx Nippon Mining & Metals Corporation Sputtering target for magnetic recording film
CN103361601B (zh) * 2013-05-22 2015-11-25 南开大学 一种制作表面增强拉曼散射基底的方法
CN103361601A (zh) * 2013-05-22 2013-10-23 南开大学 一种制作表面增强拉曼散射基底的方法
CN113039025A (zh) * 2018-10-31 2021-06-25 东洋制罐集团控股株式会社 机械加工用治具以及机械加工方法和无缝罐体的制造方法
CN113039025B (zh) * 2018-10-31 2024-01-12 东洋制罐集团控股株式会社 机械加工用治具以及机械加工方法和无缝罐体的制造方法
CN111398531A (zh) * 2020-04-07 2020-07-10 苏州鸿凌达电子科技有限公司 一种高效石墨烯膜鉴别系统及方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8164760B2 (en) Method and system for interrogating the thickness of a carbon layer
US5567512A (en) Thin carbon overcoat and method of its making
US5776602A (en) Magnetic recording medium having a carbon protective film containing nitrogen and oxygen and overcoated with a lubricant
JP2003028802A (ja) カーボン膜評価方法および磁気記録媒体の製造方法
US5589263A (en) Magnetic recording medium having a ferromagnetic metal thin film, a dry etched layer, a carbonaceous film, and a lubricant film
US20040028949A1 (en) Magnetic recording medium, the manufacturing method and magnetic recording apparatus using the same
JP4102515B2 (ja) 磁気記録媒体、この製造方法及びこの媒体を用いた磁気記憶装置
JP2000207736A (ja) カ―ボン保護膜の膜厚測定方法
JPH1186275A (ja) 磁気記録媒体
JP2004103108A (ja) 磁気記録媒体の製造方法、カーボン膜評価方法およびカーボン膜評価装置
JP2000207735A (ja) 磁気記録媒体の製造方法
JP2000268356A (ja) 磁気記録媒体の製造方法
Liew et al. Analysis of deposits from friction at head-tape interfaces by Raman spectroscopy
JP4608944B2 (ja) 成膜装置及び成膜方法
US5766766A (en) Magnetic recording medium having a protective carbon film which contains a material which fluoresces
JP2001043529A (ja) 磁気記録媒体の製造方法
JP2008226345A (ja) 磁気記録媒体の表面潤滑剤分布評価方法および表面潤滑剤分布評価装置
JP2005071480A (ja) 磁気記録媒体およびその製造方法
JP3691941B2 (ja) 磁気記録媒体及びその支持体
JPH0914947A (ja) カーボン膜の膜厚測定方法
JP2001143236A (ja) 磁気記録媒体及びその製造方法
JP2002092862A (ja) 金属薄膜型磁気記録媒体
JP2001312812A (ja) 磁気記録媒体、その製造方法、磁気記録再生装置、および磁性膜表面の結晶面傾き分布評価方法
JPH10269546A (ja) 磁気記録媒体
JPH1196541A (ja) 磁気記録媒体