JP2003027330A - 難燃性ポリプロピレン繊維及びその製造方法 - Google Patents
難燃性ポリプロピレン繊維及びその製造方法Info
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Abstract
え、且つ有毒ガスの発生のない難燃性ポリプロピレン繊
維とその製造方法を提供する。 【解決手段】メルトフロレート値が5〜50g/10分
のポリプロピレン樹脂に、リン酸エステル系難燃剤を
0.5重量%以上、NOR型HALS系安定剤を0.4
重量%以上、消臭剤を0.1重量%以上を混合して紡出
した未延伸糸を、延伸倍率2〜7倍、延伸温度50〜1
00℃の範囲で延伸し、更に60〜140℃の温度で熱
セットする。得られた難燃性ポリプロピレン繊維は、リ
ン酸エステル系難燃剤とNOR型HALS系安定剤と消
臭剤が上述の範囲で含有されているため、十分な繊維強
度と優れた難燃性能とを兼ね備えている。
Description
し、且つ高度の難燃性をも兼ね備え、更には燃焼時に有
毒ガスを発生しない難燃性ポリプロピレン繊維及びその
製造方法と難燃性ポリプロピレンフィルムに関する。
ン系繊維製品として、例えばポリプロピレン繊維より構
成された繊維製品に、後加工によりハロゲン系難燃剤を
付与したものが一般的である。或いは、例えばポリプロ
ピレン樹脂に予め難燃剤を添加して溶融紡糸する繊維に
難燃剤を練り込んだタイプの難燃性繊維も知られてい
る。
が発生することのない非ハロゲン系難燃剤を使用するこ
とが求められている。非ハロゲン系難燃剤を使用した製
品として、例えば特開平9−310048号公報にポリ
オレフィン系難燃性粘着テープが開示されている。同テ
ープはポリオレフィン系樹脂と難燃剤とを主体としたテ
ープ基材に粘着剤を設けている。前記テープ基材は、ポ
リオレフィン系樹脂に対して難燃剤として無機系難燃
剤、耐候剤としてヒンダードアミン系化合物、耐候助剤
としてハイドロタルサイト化合物を配合し、混練、分散
してシート化して製造される。前記無機系難燃剤として
は、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、酸化ス
ズ、酸化アンチモン、赤リン等が挙げられている。
報には、フイルム、シート、パイプ、容器、電線、ケー
ブル等の成形品の用途に用いられる耐熱性に優れた架橋
性難燃組成物が開示されている。同組成物は、ポリオレ
フィン系樹脂を含む所定の樹脂材料と難燃剤と赤リンと
が所定の割合で配合されている。前記難燃剤としてはハ
ロゲン系難燃剤、リン系難燃剤、無機系難燃剤などの添
加型難燃剤が挙げられている。また、赤リンを配合する
ことにより、さらに高度の難燃性を付与できるとしてい
る。
は難燃性に優れたスタンパブルシートを製造するのに適
した難燃化ポリプロピレンコンパウンドが開示されてい
る。同難燃化ポリプロピレンコンパウンドは、ポリプロ
ピレンに対し難燃剤として金属水和物が特定量含まれて
いる。このように、金属水和物を特定量配合することに
より、室温での粉砕によっても、粉砕品(コンパウン
ド)の融着によるメッシュ目詰まりが抑制できるとして
いる。
能を得た製品は、難燃剤が極めて高濃度で配合されてい
る。具体的には、樹脂成分を100重量部とした時に、
特開平9−310048号公報に開示されているポリオ
レフィン系難燃性粘着テープでは30〜200重量部、
特開平7−102128号公報の架橋性難燃組成物では
5〜200重量部、特開平11−60837号公報の難
燃化ポリプロピレンコンパウンドでは50〜200重量
部である。
ずれも、シートや各種の成形品であって、繊維としての
用途は意図していない。従って、難燃剤を上述のように
極めて高濃度で添加していても強度的に問題はないが、
かかる樹脂材料を繊維用途とした場合には、物性的に低
強度の繊維しか得られない。また、製糸時の安定性も問
題となる。
物性を持続させるために一般に耐光安定剤が添加されて
いるが、この耐光安定剤は難燃剤により死活し、経時的
な強度低下が著しいという大きな問題がある。
(PCT/US98/13469号)公報には、耐光安
定剤として知られているヒンダードアミン系化合物のう
ち、特にそのNOR型の化合物が難燃性能を示すことを
開示している。また、同公報には、このNOR型ヒンダ
ードアミン系化合物は多様な樹脂材料に添加できるもの
であり、その実施例ではポリプロピレン繊維の難燃剤と
してNOR型ヒンダードアミン系化合物が0.25〜
1.0重量%を添加することが開示されている。NOR
型ヒンダードアミン系化合物のみを1%含有したポリプ
ロピレン繊維が、従来の繊維に用いられる難燃剤として
広く知られた臭素系難燃剤のみを3%含有するポリプロ
ピレン繊維と同等の難燃性能を示すとしている。
種繊維に対して、様々なNOR型ヒンダードアミン系化
合物を含有量を変化させて添加し、それらの難燃性能に
ついて検討を行っている。
際公開公報では初期難燃性能以外の性能、例えば繊維強
度や難燃性能の持続性などについては検討がなされてお
らず、当然にその記載もない。更に、国際公開公報では
NOR型ヒンダードアミン系化合物にリン系化合物、ハ
ロゲン系化合物などの他の難燃剤を組合せ、その総量が
0.5〜20重量%とすることが記載されている。しか
し、ポリプロピレン繊維に難燃剤を組み合わせて含有さ
せたときの具体的な検討はなされていない。
R型ヒンダードアミン系化合物は光安定剤としての機能
も有するため、同NOR型ヒンダードアミン系化合物は
経時的に両機能を低下させていき、長期間にわたって所
要の難燃性能を維持することができない。更に、この種
のNOR型ヒンダードアミン系化合物は、独特の異臭を
放つため、異臭を嫌う分野での採用が難しい。
問題を解決すべく、長期間にわたって優れた難燃性能を
維持できると共に、室内用途とテント、及び、養生ネッ
ト等の建築資材用途、並び、布帛として要求される繊維
強度を十分に備え、異臭の発生がなく、燃焼しても有害
ガスやを発生することのない多分野に適用可能な非ハロ
ゲン系のポリプロピレン難燃繊維とその製造方法、並び
に同様に燃焼しても有毒ガスを発生することのない非ハ
ロゲン系の難燃性ポリプロピレンフィルムを提供するこ
とを目的としている。
を解決するために本発明者らが鋭意検討を行った結果、
ポリプロピレン繊維に、リン酸エステル系の難燃剤とN
OR型ヒンダードアミン系の安定剤(以下、「NOR型
HALS系安定剤」と略記する。)と、塩基性臭を消臭
する消臭剤を特定範囲で含有させることにより、長期間
にわたって高度の難燃性能が維持でき、且つ実用上充分
である繊維強度をも兼ね備えたポリプロピレン難燃繊維
が得られることを見出した。ここで、塩基性臭とは、ア
ンモニア臭、トリメチルアミン臭等であり、NOR型H
ALS系安定剤がもつ特有の臭いである。
ン酸エステル系難燃剤を0.5重量%以上、NOR型H
ALS系安定剤を0.4重量%以上、塩基性臭を消臭す
る消臭剤が0.1重量%以上含有することを特徴とする
難燃性ポリプロピレン繊維にある。
ロピレンホモポリマーを主体とする繊維以外にも、プロ
ピレンと他のα−オレフィンモノマー、例えばエチレ
ン、ブテン−1等とのコポリマーなど、溶融可能なポリ
プロピレン樹脂を主体とする繊維をも含むものである。
維中の重量の割合として、0.5重量%以上のリン酸エ
ステル系難燃剤と、0.4重量%以上のNOR型HAL
S系安定剤と、塩基性臭を消臭する消臭剤が0.1重量
%以上を含有していることが重要である。リン酸エステ
ル系難燃剤、NOR型HALS系安定剤、及び塩基性臭
を消臭する消臭剤が上述の範囲内にあれば、リン酸エス
テル系難燃剤の難燃性能をNOR型HALS系安定剤に
より促進させ、更に消臭剤(以下、消臭剤と略記する)
によりHALS系安定剤特有の塩基性臭を消臭すること
ができる。
推察される。ポリプロピレンの燃焼過程では固相中でポ
リマー主鎖が切れアルキルラジカル(R・)が生じ酸素
と反応、即ち燃焼するものであるが、このとき、NOR
型HALS系安定剤はポリマーから発生するアルキルラ
ジカルを補足すことで酸素との反応を抑制するものと推
定され、それにより難燃性能が得られるものと考えられ
る。なお、従来のNH型やNCH3 型のヒンダードアミ
ン系安定剤はNOR型のHALS系安定剤に比べてアル
キルラジカルとの反応速度が遅いため、NOR型HAL
S系安定剤を含有する場合のような難燃性能は発現しな
い。
リン酸エステル系難燃剤との相乗的な効果によりリン酸
エステル系難燃剤の含有量が少なくても優れた難燃性能
を確保できるため、リン酸エステル系難燃剤の含有量を
低く抑えて必要十分な繊維強度を確保できる。また、た
とえNOR型HALS系安定剤による難燃効果が経時的
に低減しても、リン酸エステル系難燃剤によってその難
燃性能が補完され、所要の難燃性能を維持できる。
剤の含有量を0.5重量%以上と大幅に削減することが
可能となり、しかも同リン酸エステル系難燃剤の含有量
が極めて少ないにもかかわらず、本発明の難燃性ポリプ
ロピレン繊維にはNOR型HALS系安定剤との相乗的
な効果により高度の難燃性を付与することができる。
には、通常の光安定剤よりも比較的多量のNOR型HA
LS系安定剤を添加しているが、HALS系安定剤は特
有のアミン臭を有しており、溶融紡糸時および加工工程
で該臭気が気になることもある。さらには製品段階で認
知される臭気は自動車内装材やカーペット等の屋内用途
では不都合を生じる。塩基性臭を消臭する消臭剤を0.
1重量%以上含有させることで、HALS系安定剤に特
有の臭気を軽減あるいは除去することができる。従っ
て、本発明の難燃性ポリプロピレン繊維は、テント、及
び、養生シートとして土木、建築現場等屋外用途のみな
らず、自動車内装材やカーペット等の屋内で用いること
も可能であり、幅広い用途で利用が可能となる。
%以上含有することが必要であり、更には、0.5〜
3.0重量%含有されていることが好ましい。同リン酸
エステル系難燃剤の含有量が0.5重量%未満である
と、NOR型HALS系安定剤との相乗効果が得られず
難燃性能が不充分となる。一方、含有量が3.0重量%
を越えると繊維の強度低下が認められるため、3.0重
量%以下とすることが好ましい。
NOR型HALS系安定剤は、その含有量を0.4重量
%以上とすることが必要である。更には、NOR型HA
LS系安定剤が0.5〜2.0重量%含有されているこ
とが好ましい。前記NOR型HALS系安定剤の含有量
が0.4重量%未満であると、充分な難燃性能を得るた
めにはリン酸エステル系難燃剤の含有量を多くしなけれ
ばならないため、十分な繊維強度が得られなくなる。な
お、NOR型HALS系安定剤の含有量が2.0重量%
を超えても、リン酸エステル系難燃剤の難燃性能を向上
させる効果は期待できず、むしろ製糸性を損なうといっ
た不都合が生じる場合もあり、また、製造コストも高く
なるため、NOR型HALS系安定剤の含有量は2.0
重量%以下とすることが好ましい。
いる消臭剤は、その含有量を0.1重量%以上とするこ
とが必要である。更には、消臭剤が0.3重量%以上含
有されていることが好ましい。前記消臭剤の含有量が
0.1重量%未満であると、充分な消臭性能を得ること
ができず、溶融紡糸時にHALS系安定剤特有の臭気を
抑えることはできない。消臭剤の含有量は高濃度ほど消
臭性能を向上させる効果は期待できるが、むしろ製糸性
を損なうといった不都合が生じる場合もあり、また、製
造コストも高くなるため、消臭剤の含有量は5.0重量
%以下とすることが好ましい。
ロピレン繊維の繊維強度が、4.0cN/dtex以上
であることを特徴としている。繊維強度が3.0cN/
dtex未満では繊維強力が不足し、室内用途、及び、
テント、及び、養生シート等の建築資材用途で展開する
繊維製品として必要な物性を満足できない。
ロピレン繊維が、JIS No.L−1091 D法の
接炎試験に則って5つの試料について測定した接炎回数
の平均値が4回以上であり、且つ5つの試料の接炎回数
には3回以下の結果を含まないことを特徴としている。
の接炎試験とは以下のとおりである。即ち、幅100m
m、質量1gの試験片を幅100mmに丸めて、直径
0.5mmの硬質ステンレス銅線からなる内径10m
m、線相互間隔2mm、長さ150mmの試験片支持コ
イル内に挿入して、燃焼試験箱内に45°の傾斜に保持
する。試験片の最下端にミクロバーナーの炎を接触さ
せ、試験片が溶融しつつ燃焼を停止するまでミクロバー
ナーの位置を固定して加熱する。更に残った試験片の最
下端にミクロバーナーの炎が接触するよう同バーナーを
移動し前回と同様に加熱する。試験片の下端から90m
mのところが溶融し燃焼するまで同様の操作を繰り返
し、その接炎回数を測定する。
試験においては、5つの試料について測定した接炎回数
の平均値が3回以上で難燃性能があるとされているが、
本発明ではより高い難燃性能を求めている。従って、本
発明では同接炎試験に則り5つの試料について測定した
接炎回数の平均値が4回未満では難燃性能としては不充
分であり、また5つの試料の接炎回数は測定結果の中に
3回以下の結果が含まれる場合は、難燃性能の安定性が
不充分であるとしている。
たJIS No.L−1091 D法の接炎試験に則っ
てミクロバーナーで試料に着火する際、着火所要時間が
10秒以上であることを特徴としている。
D法には試料が燃焼を開始するまで着火を継続するとさ
れており、着火時間が規定されていない。そのため、難
燃性能に優れた試料においては着火するまでの時間が長
く、着火前に相当量の試料が溶融損失し、接炎回数が小
さくなるという矛盾が生じる。そこで本発明では燃焼開
始に要する接炎時間が10秒以上の場合には高度な難燃
性能があることを確認した。
的には、芳香族系ポリホスフェート、脂肪族ポリホスフ
ェート等が挙げられる。このリン酸エステル系難燃剤
は、250℃で分解または変性することがなく、ポリプ
ロピレン樹脂に練り込みが可能なリン酸エステル系難燃
剤であれば特に限定されるものではないが、本件請求項
5に係る発明によれば、前記リン酸エステル系難燃剤
は、芳香族系ポリホスフェートであることを特徴として
いる。
族系ポリホスフェートを採用することが好ましく、この
芳香族系ポリホスフェートは、少量を添加した時にも十
分な難燃性能を示し優れた適性を有している。
型HALS系安定剤は、アルコキシル基(−OR)のR
が炭素数5〜12のシクロアルキル基であることを特徴
としている。
光安定剤としても機能するため、経時的に死活し、繊維
中のNOR型HALS系安定剤の含有量は経時的に減少
する。その結果、同NOR型HALS系安定剤のリン酸
エステル系難燃剤との相乗効果も低下し、難燃性能も経
時的に低下することは否めない。
めに、ポリプロピレン繊維に紫外線吸収剤を含有させる
ことが望ましい。このように耐光安定剤として紫外線吸
収剤を併用することによって、耐久性に優れた難燃性ポ
リプロピレン繊維を得ることができる。
として紫外線吸収剤を0.3重量%未満含有することを
特徴としている。更には、前記紫外線吸収剤の含有量は
0.1重量%以上0.3重量%未満の範囲が好適であ
る。なお、前記紫外線吸収剤としては、一般に使用され
るベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、ベンゾエ
ート系およびシアノアクリレート系等の紫外線吸収剤か
ら任意に選択できる。特にベンゾフェノン系紫外線吸収
剤が好適に用いられる。
物に特有の臭気を有する場合があり、通常の光安定剤と
して添加する場合は少量であるため、最終製品において
その臭気が問題となることはない。しかしながら、本発
明にあっては難燃性の向上を目的としてNOR型HAL
S系安定剤を添加しているため、通常の光安定剤として
添加する場合に比べてその添加量が大きい。そのため最
終製品においてNOR型HALS系安定剤の臭気による
不都合が生じる場合もある。
剤として塩基性臭を吸着する消臭剤を、0.1重量%以
上含有することを特徴としている。更には、前記消臭剤
の含有量は0.1重量%以上5重量%未満の範囲が好適
である。なお、前記消臭剤としては、一般に使用される
炭酸系、リン酸系及び、ケイ酸塩等の吸着型消臭剤から
任意に選択できる。
ピレン繊維がマルチフィラメント糸であることを特徴と
している。前記難燃性ポリプロピレン繊維がマルチフィ
ラメント糸である場合は、布帛にしたときの強度や布帛
の緻密性などに優れているため特に好ましい。
前記リン系難燃剤、NOR型HALS系安定剤及び消臭
剤を片成分に配し、 もう片成分には難燃剤、安定剤、消
臭剤を配さないような構造をもつ複合繊維としても良
い。
されるリン酸エステル系難燃剤、NOR型HALS系安
定剤及び消臭剤の量が請求項1に規定されている範囲に
あれば、単一構造の繊維と同等の難燃性能を得ることが
できる。従って、複合比率は特に限定されるものではな
いが、断面形状の形成安定性、製糸安定製等を考慮すれ
ば、複合比率は1/3〜3/1の範囲とすることが好ま
しい。
維は、芯鞘型複合繊維だけでなく、接合型(サイドバイ
サイド型)複合繊維であってもよく、更には海島繊維な
ど、多様な複合形態の繊維構造を採用することが可能で
ある。また、本発明の難燃性ポリプロピレン繊維は、織
編物や不織布として用いられる。
維の製造方法はTダイを用いた一般的なフイルムの製造
方法としても採用できる。
チフィラメント糸などの何れの糸条であってもよい。ま
た、スパンボンドのような、紡糸から直接不織布を製造
する際の不織布を構成する糸であってもよい。また、本
発明の難燃性ポリプロピレン繊維の繊度に特に制限はな
く任意の繊度が利用できる。難燃性ポリプロピレン繊維
の繊維断面形状は、円形断面、中空断面、三角形等の異
型断面であっても良い。
顔料、分散剤、蛍光増白剤、艶消剤、滑剤、帯電防止
剤、抗菌剤等、他の添加剤を配合してあっても良い。
レン繊維を製造するために、本件請求項10に係る発明
は、メルトフロレート値が5〜50g/10分のポリプ
ロピレン樹脂に、リン酸エステル系難燃剤が0.5重量
%以上と、NOR型HALS系安定剤が0.4重量%以
上と、消臭剤が0.1重量%以上とを混合して、溶融紡
糸して未延伸糸を形成し、次いで延伸倍率2〜7倍、延
伸温度50〜100℃の範囲で延伸し、更に60〜14
0℃の温度で熱セットすることを特徴とする難燃性ポリ
プロピレン繊維の製造方法を提供する。
系難燃剤やNOR型HALS系安定剤や消臭剤、更に必
要に応じて紫外線吸収剤を混合させる方法としては、溶
融紡糸直前にポリプロピレン樹脂にリン酸エステル系難
燃剤、NOR型HALS系安定剤、消臭剤及び紫外線吸
収剤を添加して溶融紡糸する方法がある。或いは、難燃
剤の分散性を考慮すれば、予め、リン酸エステル系難燃
剤、NOR型HALS系安定剤、消臭剤及び紫外線吸収
剤をそれぞれ高濃度でポリプロピレン樹脂に添加したマ
スターバッチ(以下、「MB」と記す。)をそれぞれに
作成し、溶融紡糸直前にポリプロピレン樹脂のペレット
に、リン酸エステル系難燃剤や、NOR型HALS系安
定剤及び消臭剤の各MBを、上述した所要の含有量とな
るようにブレンドして溶融紡糸する方法であることが好
ましい。
テル系難燃剤やNOR型HALS系安定剤や消臭剤の添
加量は、1.5〜60重量%であることが好ましい。マ
スターバッチにおける安定剤や難燃剤の添加量が60重
量%を越えるとマスターバッチの作成が難しく、マスタ
ーバッチの粒径が不揃いになり製糸段階で不調を来す原
因となる。
ト値は、繊維強度を考慮して5〜50g/10分の範囲
で設定することが好ましい。より好ましくは10〜30
g/10分である。なお、本発明におけるメルトフロレ
ート値とは、JIS No.K−7210に準拠して、
試験温度230℃、試験荷重2.16Kgの測定条件で
測定している。
満であると、溶融紡糸する際、十分な製糸性を確保する
ために紡糸温度を高く設定する必要があり、ポリオレフ
ィン樹脂に添加する着色用顔料や難燃剤等が変質し着色
または変色するといった不都合が生じる。一方、前記メ
ルトフロレート値が50g/10分より高いと低強度の
繊維しか得られない。
とが好ましい。前記紡糸温度が210℃未満であると、
メルトフロレート値が50g/10分のポリプロピレン
樹脂を使用しても低強度の繊維しか得られず、また、2
50℃より高いとポリオレフィン樹脂に添加する着色用
顔料や難燃剤等が変質し着色または変色する。
で、延伸倍率2〜7倍、好ましくは4〜7倍、延伸温度
50〜100℃の範囲で延伸し、さらに60〜140℃
の温度で熱セットする。
維の強度が低く、伸度が高くなる。延伸倍率が7倍を越
えると製糸性が悪化する。また、延伸温度が50℃未満
では、高倍率延伸ができず繊維強度が低く、製糸安定性
も悪化する。一方、延伸温度が100℃を越えると、製
糸安定性が低下する。
ラー方式のどちらでも採用可能である。熱セット温度が
60℃未満では得られる繊維に収縮が残り、産業資材等
の製品として加工後、製品の寸法安定性が悪化する。一
方、熱セット温度が140℃を越えると製糸性が低下す
る。
未延伸糸を巻き取ることなく、溶融紡糸した繊維を連続
して延伸するSDW等、いわゆる直接紡糸延伸法でも繊
維化が可能である。
態について、具体的なデータを挙げて説明する。なお、
以下の実施形態にあっては、いずれも繊維を対象として
いるが、フィルムにあっても溶融樹脂材料をTダイを備
えた通常の押出機を使って成形する以外は、繊維の紡糸
と同様であり、得られたフィルムの物性も繊維と同様で
あることから、本発明のフィルムに関する具体的な説明
は省略する。
化学式1に示す構造の芳香族系ポリホスフェートである
旭電化工業株式会社製の「FP500」〔1,3−フェ
ニレンビス(2,6−ジメチルフェニルホスフェー
ト)〕を単独で含有させたポリプロピレンマルチフィラ
メント糸の、前記リン酸エステル系難燃剤の含有量と難
燃性能及び繊維強度の関係を示すグラフである。
レン樹脂に高濃度で添加したマスターバッチ(MB)を
作成し、溶融紡糸直前にポリプロピレン樹脂のペレット
に同MBを、前記リン酸エステル系難燃剤の含有量が0
〜7重量%になるようにブレンドして溶融紡糸し、熱延
伸を行い、難燃性能および繊維強度を測定した。
含有させても難燃性能が目標とする接炎回数4回には及
ばない。一方、繊維強度は難燃剤の添加量の増加ととも
に低下する傾向にあり、含有量が3重量%を超えると繊
維強度の低下は大きくなることがわかる。
チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製の「CGL−1
16L」を単独で含有させたポリプロピレンマルチフィ
ラメント糸の、前記NOR型HALS系安定剤の含有量
と難燃性能及び繊維強度の関係を示すグラフである。
ピレン樹脂に高濃度で添加したマスターバッチ(MB)
を作成し、溶融紡糸直前にポリプロピレン樹脂のペレッ
トに同MBを、前記NOR型HALS系安定剤の含有量
が0〜4重量%になるようにブレンドして溶融紡糸し、
熱延伸を行い、難燃性能および繊維強度を測定した。
5重量%で最大の難燃性能を示し、同NOR型HALS
系安定剤を2重量%以上含有しても難燃性能は横這い
で、繊維強度が低下する傾向にある。このグラフから
は、NOR型HALS系安定剤は上述したように、それ
自体が難燃性能を有するものであるが、その難燃性能は
本発明の難燃性繊維が必要とする難燃性能の水準には及
ばないことがわかる。
げて詳細に説明する。なお、繊維の難燃性は次のように
して評価した。
M」を使用した。 試料の作成方法 ・本発明の難燃性ポリオレフィン繊維を筒編機により編
地に作成する。 ・筒編機で作成した編地を1gずつ調整したものを準備
する。 繊維製品の燃焼性試験方法 ・JIS No.L−1091 D法の接炎試験、45
°コイル法を採用した。 ・直径10mmのコイル内に試料1gを100mmに調
整し挿入する。 ・試料を挿入したコイルを45°に傾斜する。 ・試料の最下部にミクロバーナーで着火する。 ・試料に接炎して着火するまでの時間を測定する。な
お、この時間を「着火時間」とする。 ・試料の90mmの所が燃焼するまで繰り返し接炎す
る。 ・試料の90mmの所が燃焼するまでの回数を接炎回数
とする。 ・5度の測定で接炎回数が全て3回以上である場合、難
燃性があるといえる。
−1091 A4法の垂直燃焼試験とは、即ち、約70
mm×300mmの試験片を準備し、燃焼試験箱の中で
ミクロバーナーの炎の長さが38mmになるように調節
する。試験片の下端がミクロバーナーの口から19mm
の高さとなるように試験片を固定する。試験片の幅の中
央に炎が当たるようにバーナーの位置を調節し、試験片
に着火する。12秒間加燃後、炎を取り除き、残炎時間
を測定する。この測定は5度繰り返し、その平均値を測
定結果とした。なお、本発明の難燃性ポリプロピレンフ
ィルムは単一層からなるフィルムに限定されるものでは
なく、多層フィルムであってもよい。また、フィルムは
未延伸、延伸を問うものではなく、更に、本発明のフィ
ルムとは、その変形形態である、スプリットヤーンをも
含むものである。
吸収剤を0.1%添加した、メルトフロレート値が30
g/10分のポリプロピレン樹脂に、リン酸エステル系
難燃剤として化学式1で示す構造の芳香族系ポリホスフ
ェートである旭電化工業株式会社製の「FP500」を
1.0重量%、NOR型HALS系安定剤としてチバ・
スペシャルティ・ケミカルズ社製の「CGL−116
L」を1.5重量%、金属酸化物複合体である水澤化学
工業株式会社製の「ケイ酸塩系消臭剤 ミズカナイト
HF」を1.0重量%の割合で混合したものを原料とし
て使用した。
5℃に調整された溶融紡糸機を使用して溶融し、孔径
0.6mmの円形48ホールの紡糸口金により賦型し、
引き取り速度530m/分で巻き取った。さらに、この
未延伸繊維を延伸倍率4.27倍、延伸温度80℃で延
伸し、熱セット温度135℃で熱セットして150dt
exのポリプロピレンマルチフィラメント糸を得た。こ
のときの製糸安定性は良好で臭気も特に感じられなかっ
た。
1に示す。繊維強度は4.03cN/dtexであり室
内で使用される用途、及び、室内用途、及び、建築資材
用途として十分に使用可能な強度を備えている。また、
難燃性能も5つの試料の平均値が6.2回と極めて高
い。着火時間についても17秒と大きな値を示し、難燃
性能に優れている。更にこのポリプロピレンマルチフィ
ラメント糸をフェードメーター試験機の中で63℃×8
00時間処理した後の繊維の繊維強度及び難燃性能を表
1に示す。処理後には繊維強度が3.95cN/dte
x、難燃性能が5.6回といずれも若干低下はしている
が、その低下の度合いは少ない。即ち、難燃性能の経時
的な変化が小さく耐久性に優れている。
とNOR型HALS系安定剤及び消臭剤の含有量と、延
伸倍率とを表1に示す値に変更した以外は、実施例1と
同一条件でポリプロピレンマルチフィラメント糸を得
た。得られた繊維の繊維強度及び難燃性能を表1に示
す。
0cN/dtex以上であり、また難燃性能も平均値が
4回以上であり、且つ5つの試料の接炎回数が4回以上
である優れた難燃性能を備えている。但し、リン系エス
テル系難燃剤の含有量が多くなると繊維強度が低下して
いる。
株式会社製の「リン酸系消臭剤 ケスモンNS−10」
に変更し、含有量と、延伸倍率とを表1に示す値に変更
した以外は、実施例1と同一条件で、ポリプロピレンマ
ルチフィラメント糸を得た。得られた繊維の繊維強度及
び難燃性能を表1に示す。
られず、繊維強度が3.0cN/dtex以上であり、
また難燃性能も平均値が4回以上であり、且つ5つの試
料の接炎回数が4回以上である優れた難燃性能を備えて
いる。但し、リン系エステル系難燃剤の含有量が多くな
ると繊維強度が低下している。
/10分のポリプロピレン糸の樹脂だけを用いてNOR
型HALS系安定剤及びリン系難燃剤を含有させず、ま
た、延伸倍率を6.46に変更した以外は実施例1と同
一条件でポリプロピレンマルチフィラメント糸を得た。
得られた繊維の繊維強度は4.43cN/dtexと高
いが、難燃性能は平均値が1.2回と極めて低い。
NOR型HALS系安定剤及びの含有量と延伸倍率を変
更した以外は、実施例1と同一条件でポリプロピレンマ
ルチフィラメント糸を得た。得られた繊維の繊維強度お
よび難燃性能を表1に示した。
目標値を満足する難燃繊維は得られなかった。特に比較
例3はリン酸エステル系難燃剤の含有量が10重量%と
多いにもかかわらず、NOR型HALS系安定剤を含有
させていないため、難燃性能は平均値が3.6と低い。
このことからも、リン酸エステル系難燃剤NOR型HA
LS系安定剤との相乗効果による難燃性能の向上が認め
られる。
組み合わせる難燃剤としてシリコン系難燃剤である信越
シリコン株式会社製「X−40−9805」を使用する
以外は、実施例1と同一条件でポリプロピレンマルチフ
ィラメント糸を得た。得られた繊維の難燃性能は5つの
試料の接炎回数の平均値が1と通常のポリプロピレン繊
維よりも劣る値となった。このことからも、NOR型H
ALS系安定剤とリン酸エステル系難燃剤との相乗効果
による難燃性能の向上が確認された。
吸収剤を0.1%添加した、メルトフロレート値が30
g/10分のポリプロピレン樹脂に、リン酸エステル系
難燃剤として化学式1で示す構造の芳香族系ポリホスフ
ェートである旭電化工業株式会社製の「FP500」を
1.0重量%、NOR型HALS系安定剤としてチバ・
スペシャルティ・ケミカルズ社製の「CGL−116
L」を1.5重量%、金属酸化物複合体である水澤化学
工業株式会社製の「ケイ酸塩系消臭剤 ミズカナイト
HF」を1.0重量%の割合で混合したものを原料とし
て用い、押出機の温度を250℃、Tダイの温度を22
5℃として、表面温度が60℃に調整された冷却ロール
を介して引取り速度350m/分で巻き取り、次いで予
熱しながら同時二軸延伸を行って250μmの厚さを有
するフィルムを得た。得られたフィルムの強度および難
燃性能を表2に示した。
吸収剤を0.1%添加した、メルトフロレート値が30
g/10分のポリプロピレン樹脂に、リン酸エステル系
難燃剤として化学式1で示す構造の芳香族系ポリホスフ
ェートである旭電化工業株式会社製の「FP500」を
1.0重量%、NOR型HALS系安定剤としてチバ・
スペシャルティ・ケミカルズ社製の「CGL−116
L」を2.0重量%、金属酸化物複合体である水澤化学
工業株式会社製の「ケイ酸塩系消臭剤 ミズカナイト
HF」を1.5重量%の割合で混合したものを第1成分
として調製した。
0.1%添加した、メルトフロレート値が30g/10
分のポリプロピレン樹脂を第2成分として調製した。
マルチプルマニホールドダイを介して第1原料を中間層
とする三層フィルムに成形して押出し、冷却ロールを介
して巻取機に巻き取った。このときの三層のフィルムの
容積比は、中間層1に対して、外層2の割合であり、即
ち、1層/2層/3層比は1/1/1である。成形条件
は上記実施例7と同様である。このあと、予熱しながら
同時二軸延伸を行って300μmの厚さを有するフィル
ムを得た。得られたフィルムの強度および難燃性能を表
2に示した。
ハロゲン系難燃剤を含まず環境的に優しい素材であり、
繊維用途或いはフィルム用途として、十分な繊維強度及
びフィルム強度を有すると共に良好な難燃性能を備え、
更には経時的な強度低下も少ない難燃性ポリプロピレン
繊維及びフィルムが提供される。
び繊維強度の関係を示すグラフである。
及び繊維強度の関係を示すグラフである。
Claims (14)
- 【請求項1】 リン酸エステル系難燃剤を0.5重量%
以上、NOR型ヒンダードアミン系安定剤を0.4重量
%以上、消臭剤を0.1重量%以上含有することを特徴
とする難燃性ポリプロピレン繊維。 - 【請求項2】 繊維強度が3.0cN/dtex以上で
あることを特徴とする請求項1記載の難燃性ポリプロピ
レン繊維。 - 【請求項3】 JIS No.L−1091 D法の接
炎試験に則って5つの試料について測定した接炎回数の
平均値が4回以上であり、且つ5つの試料の接炎回数に
は3回以下の結果を含まないことを特徴とする請求項1
又は2記載の難燃性ポリプロピレン繊維。 - 【請求項4】 JIS No.L−1091 D法の接
炎試験に則ってミクロバーナーで試料に着火する際、着
火所要時間が10秒以上であることを特徴とする請求項
1〜3のいずれかに記載の難燃性ポリプロピレン繊維。 - 【請求項5】 前記リン酸エステル系難燃剤が芳香族系
ホスフェートであることを特徴とする請求項1〜4のい
ずれかに記載の難燃性ポリプロピレン繊維。 - 【請求項6】 前記NOR型ヒンダードアミン系安定剤
は、アルコキシル基(−OR)のRが炭素数5〜12の
シクロアルキル基であることを特徴とする請求項1〜5
のいずれかに記載の難燃性ポリプロピレン繊維。 - 【請求項7】 耐光安定剤として紫外線吸収剤を0.3
重量%未満含有することを特徴とする請求項1〜6のい
ずれかに記載の難燃性ポリプロピレン繊維。 - 【請求項8】 前記消臭剤が、塩基性臭を消臭する炭酸
系消臭剤、燐酸系消臭剤、珪酸塩系消臭剤の少なくとも
1種類から構成される消臭剤であることを特徴とする請
求項1〜7のいずれかに記載の難燃性ポリプロピレン繊
維。 - 【請求項9】 前記ポリプロピレン繊維がマルチフィラ
メント糸であることを特徴とする請求項1〜8のいずれ
かに記載の難燃性ポリプロピレン繊維。 - 【請求項10】メルトフロレート値が5〜50g/10
分であるポリプロピレン樹脂に、リン酸エステル系難燃
剤を0.5重量%以上と、NOR型ヒンダードアミン系
安定剤を0.4重量%以上と、塩基性臭を消臭する消臭
剤を0.1重量%以上とを混合し、溶融紡糸して未延伸
糸を形成し、次いで延伸倍率2〜7倍、延伸温度50〜
100℃の範囲で延伸し、更に60〜140℃の温度で
熱セットすることを特徴とする難燃性ポリプロピレン繊
維の製造方法。 - 【請求項11】リン酸エステル系難燃剤を0.5重量%
以上、NOR型ヒンダードアミン系安定剤を0.4重量
%以上、消臭剤を0.1重量%以上を含有することを特
徴とする難燃性ポリプロピレンフィルム。 - 【請求項12】前記リン酸エステル系難燃剤は芳香族系
ホスフェートであり、前記NOR型ヒンダードアミン系
安定剤はアルコキシル基(−OR)のRが炭素数5〜1
2のシクロアルキル基であり、消臭剤が、塩基性臭を消
臭する炭酸系消臭剤、燐酸系消臭剤、珪酸塩系消臭剤の
少なくとも1種類から構成される消臭剤であることを特
徴とする請求項11記載の難燃性ポリプロピレンフィル
ム。 - 【請求項13】前記フィルムの厚みが300μm以下で
あり、且つJIS No.L−1091 A4法の垂直
燃焼試験において着火しない、或いは着火しても延焼す
ることなく5秒以内で自然消火することを特徴とする請
求項11又は12記載の難燃性ポリプロピレンフィル
ム。 - 【請求項14】前記難燃性ポリプロピレンフィルムが複
数層を有し、少なくとも一の中間層成分はリン酸エステ
ル系難燃剤とNOR型ヒンダードアミン系安定剤とを含
有するポリプロピレン樹脂であり、最外層成分はヒンダ
ードアミン系安定剤を0.3重量%以下含有するポリプ
ロピレン樹脂であり、全フィルムがリン酸エステル系難
燃剤を0.5重量%以上と、NOR型ヒンダードアミン
系安定剤を0.4重量%以上とを含有することを特徴と
する請求項11又は12記載の難燃性ポリプロピレンフ
ィルム。
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